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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-09
(54)【発明の名称】電力増幅装置およびそれの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/14 20060101AFI20231101BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20231101BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20231101BHJP
   H05K 3/36 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
H05K1/14 G
H05K7/20 B
H05K1/02 F
H05K3/36 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524618
(86)(22)【出願日】2021-10-20
(85)【翻訳文提出日】2023-04-21
(86)【国際出願番号】 KR2021014750
(87)【国際公開番号】W WO2022086187
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0136528
(32)【優先日】2020-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0140197
(32)【優先日】2021-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベ モーク ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ソン ミン アン
(72)【発明者】
【氏名】ジェ ウン キム
(72)【発明者】
【氏名】ソン ミン リ
(72)【発明者】
【氏名】ジン ソー ヨ
【テーマコード(参考)】
5E322
5E338
5E344
【Fターム(参考)】
5E322AA02
5E338AA02
5E338AA03
5E338AA16
5E338BB12
5E338BB13
5E338BB75
5E338EE02
5E338EE22
5E338EE33
5E344AA01
5E344AA12
5E344AA22
5E344BB02
5E344BB06
5E344BB10
5E344CC05
5E344CD02
5E344DD03
5E344EE02
5E344EE12
5E344EE21
(57)【要約】
【課題】複数の基板を積層してコンパクトな基板を提供すると共に、放熱板が前記複数の基板の1つに面接して設けられ、基板に装着された発熱素子が前記放熱板に接触することにより、放熱性能が向上する電力増幅装置およびそれの製造方法を提供する。
【解決手段】電力増幅装置は、前後に貫通する第1貫通ホールが形成された第1ボードと、前記第1ボードの後面に前面が配置され、前記第1貫通ホールに対応する位置に前後に貫通する第2貫通ホールが形成され、前記第1貫通ホールおよび前記第2貫通ホールを貫通する発熱素子が装着された第2ボードと、前記第2ボードの後面に前面が配置され、前記発熱素子の後面が前面に接触する放熱板とを含む。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後に貫通する第1貫通ホールが形成された第1ボードと、
前記第1ボードの後面に前面が配置され、前記第1貫通ホールに対応する位置に前後に貫通する第2貫通ホールが形成され、前記第1貫通ホールおよび前記第2貫通ホールを貫通する発熱素子が装着された第2ボードと、
前記第2ボードの後面に前面が配置され、前記発熱素子の後面が前面に接触する放熱板と、を含む電力増幅装置。
【請求項2】
前記第1ボード、前記第2ボードおよび前記放熱板それぞれの周縁のサイズは、互いに同一に形成される、請求項1に記載の電力増幅装置。
【請求項3】
前記発熱素子の端子は、前記第2ボードの前面に印刷された回路の端子装着部に半田付けされる、請求項1に記載の電力増幅装置。
【請求項4】
前記第2ボードの前後の厚さは、前記第1ボードの前後の厚さより薄く形成される、請求項1に記載の電力増幅装置。
【請求項5】
前記第1ボードと前記第2ボードとを接触させた前後の厚さは、前記発熱素子の前後の厚さより薄く形成される、請求項1に記載の電力増幅装置。
【請求項6】
前記第1ボードと前記第2ボードとを接触させた前後の厚さは、前記発熱素子の前後の厚さと同一に形成される、請求項1に記載の電力増幅装置。
【請求項7】
前記第1ボードおよび前記第2ボードそれぞれは、複数のレイヤで形成され、
前記第2ボードは、前記第1ボードより少ない個数のレイヤで形成される、請求項1に記載の電力増幅装置。
【請求項8】
前記第1ボードは、合成樹脂材質で形成され、
前記第2ボードは、金属材質で形成される、請求項1に記載の電力増幅装置。
【請求項9】
前記第1貫通ホールの上下の長さは、前記第1ボードの上下の長さの半分以上に形成され、
前記第2貫通ホールは、前記第1貫通ホールより大きさが小さく形成される、請求項1に記載の電力増幅装置。
【請求項10】
前記放熱板の前面には、前記発熱素子の後端部が挿入される挿入溝が形成される、請求項1に記載の電力増幅装置。
【請求項11】
前記第1ボードは、前記第1ボードの前面に印刷された回路を形成するめっき部によって左右方向に区分された複数のセクションを含み、
前記第1貫通ホールは、前記複数のセクションに1つずつ形成されて、複数の第1貫通ホールで形成され、
前記第2貫通ホールは、前記複数の第1貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の第2貫通ホールで形成され、
前記挿入溝は、前記複数の第2貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の挿入溝で形成され、
前記発熱素子は、前記複数の第1貫通ホールそれぞれと前記複数の第2貫通ホールそれぞれをそれぞれ貫通し、それぞれの後端部が前記複数の挿入溝それぞれに挿入される複数の発熱素子で形成される、請求項10に記載の電力増幅装置。
【請求項12】
前記発熱素子は、RF素子で形成される、請求項1に記載の電力増幅装置。
【請求項13】
前記発熱素子は、送信用増幅素子で形成される、請求項12に記載の電力増幅装置。
【請求項14】
前記第1ボードには、電源素子および制御素子が装着される、請求項12に記載の電力増幅装置。
【請求項15】
前記第1ボードには、前記第1ボードの前面から前記第1ボードの後面まで延びて、前記第2ボードの前面に印刷された回路に電気的に連結される回路連結部が形成され、
前記回路連結部には、フィルタの後面に形成されたコネクタピンが挿入されて、前記回路連結部に電気的に連結されるコネクタピン連結ホールが前後に通るように形成される、請求項12に記載の電力増幅装置。
【請求項16】
前記第1ボードには、前後に通る開口ホールが形成され、
前記回路連結部は、前記開口ホールの側面に備えられ、
前記コネクタピン連結ホールは、前記開口ホールの側面に対向する部分が開口する、請求項15に記載の電力増幅装置。
【請求項17】
前後に通る第1貫通ホールが形成された第1ボードの前面に半田クリームを塗布した後、第1素子の後面を前記第1ボードの前面にリフロー(reflow)し、前記第1ボードの後面に半田クリームを塗布する(a)ステップと、
前記第1貫通ホールに対応する位置に前後に通る第2貫通ホールが形成された第2ボードの前面に半田クリームを塗布した後、第2素子の後面を前記第2ボードの前面にリフローする(b)ステップと、
放熱板の前面に半田クリームを塗布する(c)ステップと、
前記放熱板の前面に前記第2ボードの後面を配置し、前記第2ボードの前面に前記第1ボードの後面を配置した後、前記第2ボードの前面に印刷された回路の端子装着部に半田クリームを塗布する(d)ステップと、
発熱素子を前記第1貫通ホールおよび前記第2貫通ホールに貫通させて、前記発熱素子の後面を前記放熱板の前面に接触させ、前記発熱素子の端子を前記端子装着部に接触させた後、前記第1ボードの後面と前記第2ボードの前面、前記第2ボードの後面と前記放熱板の前面、および前記発熱素子の前記端子と前記端子装着部を、同時にリフローする(e)ステップと、を含む電力増幅装置の製造方法。
【請求項18】
前記(d)ステップでは、前記第1貫通ホールおよび前記第2貫通ホールを介して前記放熱板の前面に挿入溝を形成し、
前記(e)ステップでは、前記発熱素子の後端部を前記挿入溝に挿入する、請求項17に記載の電力増幅装置の製造方法。
【請求項19】
前記(e)ステップでは、前記発熱素子の後端部を前記放熱板の前面に形成された挿入溝に挿入する、請求項17に記載の電力増幅装置の製造方法。
【請求項20】
前記第1ボードは、前記第1ボードの前面に印刷された回路を形成するめっき部によって左右方向に区分された複数のセクションを含み、
前記第1貫通ホールは、前記複数のセクションに1つずつ形成されて、複数の第1貫通ホールで形成され、
前記第2貫通ホールは、前記複数の第1貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の第2貫通ホールで形成され、
前記挿入溝は、前記複数の第2貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の挿入溝で形成され、
前記発熱素子は、前記複数の第1貫通ホールそれぞれと前記複数の第2貫通ホールそれぞれをそれぞれ貫通し、それぞれの後端部が前記複数の挿入溝それぞれに挿入される複数の発熱素子で形成される、請求項18または19に記載の電力増幅装置の製造方法。
【請求項21】
前後に通る第1貫通ホールが形成された第1ボードの前面に半田クリームを塗布した後、第1素子の後面を前記第1ボードの前面にマウンティングし、前記第1ボードの後面に半田クリームを塗布する(a)ステップと、
前記第1貫通ホールに対応する位置に前後に通る第2貫通ホールが形成された第2ボードの前面に半田クリームを塗布した後、第2素子の後面を前記第2ボードの前面にマウンティングする(b)ステップと、
放熱板の前面に半田クリームを塗布する(c)ステップと、
前記放熱板の前面に前記第2ボードの後面を配置し、前記第2ボードの前面に前記第1ボードの後面を配置した後、前記第2ボードの前面に印刷された回路の端子装着部に半田クリームを塗布する(d)ステップと、
発熱素子を前記第1貫通ホールおよび前記第2貫通ホールに貫通させて、前記発熱素子の後面を前記放熱板の前面に接触させ、前記発熱素子の端子を前記端子装着部に接触させた後、前記第1素子の後面と前記第1ボードの前面、前記第2素子の後面と前記第2ボードの前面、前記第1ボードの後面と前記第2ボードの前面、前記第2ボードの後面と前記放熱板の前面、および前記発熱素子の前記端子と前記端子装着部を、同時にリフロー(reflow)する(e)ステップと、を含む電力増幅装置の製造方法。
【請求項22】
前記(d)ステップでは、前記第1貫通ホールおよび前記第2貫通ホールを介して前記放熱板の前面に挿入溝を形成し、
前記(e)ステップでは、前記発熱素子の後端部を前記挿入溝に挿入する、請求項21に記載の電力増幅装置の製造方法。
【請求項23】
前記(e)ステップでは、前記発熱素子の後端部を前記放熱板の前面に形成された挿入溝に挿入する、請求項21に記載の電力増幅装置の製造方法。
【請求項24】
前記第1ボードは、前記第1ボードの前面に印刷された回路を形成するめっき部によって左右方向に区分された複数のセクションを含み、
前記第1貫通ホールは、前記複数のセクションに1つずつ形成されて、複数の第1貫通ホールで形成され、
前記第2貫通ホールは、前記複数の第1貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の第2貫通ホールで形成され、
前記挿入溝は、前記複数の第2貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の挿入溝で形成され、
前記発熱素子は、前記複数の第1貫通ホールそれぞれと前記複数の第2貫通ホールそれぞれをそれぞれ貫通し、それぞれの後端部が前記複数の挿入溝それぞれに挿入される複数の発熱素子で形成される、請求項22または23に記載の電力増幅装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力増幅装置およびそれの製造方法(APPARATUS FOR POWER AMPLIFICATION AND METHOD OF MANUFACTURING THE SAME)に関し、より詳しくは、印刷回路基板(PCB)に装着された発熱素子から発生した熱を効率的に放熱させることができる電力増幅装置およびそれの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、アンテナをはじめとする通信機器は、通信信号を増幅する電力増幅装置(PA;Power Amplifier)を内部に備え、前記電力増幅装置は、基板の前面に印刷された回路に増幅素子が実装されて形成される。
【0003】
前記増幅素子は、作動時に熱を発生させる発熱素子であるため、前記増幅素子を備える前記通信機器は、前記増幅素子から発生する熱を外部へ速やかに放熱させなければならない。
【0004】
このために、従来の電力増幅装置は、前記基板の前面に前記増幅素子を実装した後、前記基板のうち前記増幅素子が実装された部分に前後に貫通する多数のビア(via)ホールを加工するか、基板の後面のうち前記多数のビアホールに対応する位置に複数のコイン挿入溝を加工し、その複数のコイン挿入溝にそれぞれ熱伝達コインを挿設することにより放熱させる構造を採用した。
【0005】
しかし、従来の電力増幅装置は、前記基板が一般的に熱伝導率の低い合成樹脂材質からなることから、前記ビアホールを通して熱を排出する構造は、前記増幅素子と前記ビアホールとの間の接触面積が小さくて放熱効率が良くない問題点があり、前記複数の熱伝達コインを基板に設けた構造も増幅素子との接触面の接触公差によって放熱効果が低下すると共に、前記基板の後面に前記複数のコイン挿入溝を加工して前記熱伝達コインを複数個設けなければならないので、作業工数および費用が増加する問題点もあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の技術的課題は、複数の基板を積層してコンパクトな基板を提供できると共に、放熱板が前記複数の基板の1つに面接して設けられ、基板に装着された発熱素子が前記放熱板に接触することにより、放熱性能が向上する電力増幅装置およびそれの製造方法を提供することである。
【0007】
本発明の技術的課題は以上に言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を達成するために、本発明による電力増幅装置は、第1ボードと、第2ボードと、放熱板とで構成される。前記第1ボードには、前後に貫通する第1貫通ホールが形成される。前記第2ボードの前面は、前記第1ボードの後面に配置される。前記第2ボードには、前記第1貫通ホールに対応する位置に前後に貫通する第2貫通ホールが形成される。前記第2ボードには、前記第1貫通ホールおよび前記第2貫通ホールを貫通する発熱素子が装着される。前記放熱板の前面は、前記第2ボードの後面に配置される。前記放熱板の前面には、前記発熱素子の後面が接触する。
【0009】
前記第1ボード、前記第2ボードおよび前記放熱板それぞれの周縁のサイズは、互いに同一に形成される。
【0010】
前記発熱素子の端子は、前記第2ボードの前面に印刷された回路の端子装着部に半田付けされる。
【0011】
前記第2ボードの前後の厚さは、前記第1ボードの前後の厚さより薄く形成される。
【0012】
前記第1ボードと前記第2ボードとを接触させた前後の厚さは、前記発熱素子の前後の厚さより薄く形成される。
【0013】
前記第1ボードと前記第2ボードとを接触させた前後の厚さは、前記発熱素子の前後の厚さと同一に形成される。
【0014】
前記第1ボードおよび前記第2ボードそれぞれは、複数のレイヤで形成される。前記第2ボードは、前記第1ボードより少ない個数のレイヤで形成される。
【0015】
前記第1ボードは、合成樹脂材質で形成される。前記第2ボードは、金属材質で形成される。
【0016】
前記第1貫通ホールの上下の長さは、前記第1ボードの上下の長さの半分以上に形成される。前記第2貫通ホールは、前記第1貫通ホールより大きさが小さく形成される。
【0017】
前記放熱板の前面には、前記発熱素子の後端部が挿入される挿入溝が形成される。
【0018】
前記第1ボードは、前記第1ボードの前面に印刷された回路を形成するめっき部によって左右方向に区分された複数のセクションを含むことができる。前記第1貫通ホールは、前記複数のセクションに1つずつ形成されて、複数の第1貫通ホールで形成される。前記第2貫通ホールは、前記複数の第1貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の第2貫通ホールで形成される。前記挿入溝は、前記複数の第2貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の挿入溝で形成される。前記発熱素子は、前記複数の第1貫通ホールそれぞれと前記複数の第2貫通ホールそれぞれをそれぞれ貫通し、それぞれの後端部が前記複数の挿入溝それぞれに挿入される複数の発熱素子で形成される。
【0019】
前記発熱素子は、RF素子で形成される。
【0020】
前記発熱素子は、送信用増幅素子で形成される。
【0021】
前記第1ボードには、電源素子および制御素子が装着される。
【0022】
前記第1ボードには、回路連結部が形成される。前記回路連結部は、前記第1ボードの前面から前記第1ボードの後面まで延びて、前記第2ボードの前面に印刷された回路に電気的に連結可能である。前記回路連結部には、前後に通るコネクタピン連結ホールが形成される。前記コネクタピン連結ホールには、フィルタの後面に形成されたコネクタピンが挿入されて、前記回路連結部に電気的に連結可能である。
【0023】
前記第1ボードには、前後に通る開口ホールが形成される。前記回路連結部は、前記開口ホールの側面に備えられる。前記コネクタピン連結ホールは、前記開口ホールの側面に対向する部分が開口である。
【0024】
本発明による電力増幅装置の製造方法は、(a)ステップと、(b)ステップと、(c)ステップと、(d)ステップと、(e)ステップとで構成される。前記(a)ステップでは、前後に通る第1貫通ホールが形成された第1ボードの前面に半田クリームを塗布した後、第1素子の後面を前記第1ボードの前面にリフロー(reflow)し、前記第1ボードの後面に半田クリームを塗布する。前記(b)ステップでは、前記第1貫通ホールに対応する位置に前後に通る第2貫通ホールが形成された第2ボードの前面に半田クリームを塗布した後、第2素子の後面を前記第2ボードの前面にリフローする。前記(c)ステップでは、前記放熱板の前面に半田クリームを塗布する。前記(d)ステップでは、前記放熱板の前面に前記第2ボードの後面を配置し、前記第2ボードの前面に前記第1ボードの後面を配置した後、前記第2ボードの前面に印刷された回路の端子装着部に半田クリームを塗布する。前記(e)ステップでは、発熱素子を前記第1貫通ホールおよび前記第2貫通ホールに貫通させて、前記発熱素子の後面を前記放熱板の前面に接触させ、前記発熱素子の端子を前記端子装着部に接触させた後、前記第1ボードの後面と前記第2ボードの前面、前記第2ボードの後面と前記放熱板の前面、および前記発熱素子の前記端子と前記端子装着部を、同時にリフローする。
【0025】
前記(d)ステップでは、前記第1貫通ホールおよび前記第2貫通ホールを介して前記放熱板の前面に挿入溝を形成することができ、前記(e)ステップでは、前記発熱素子の後端部を前記挿入溝に挿入することができる。
【0026】
前記(e)ステップでは、前記発熱素子の後端部を前記放熱板の前面に形成された挿入溝に挿入することができる。
【0027】
前記第1ボードは、前記第1ボードの前面に印刷された回路を形成するめっき部によって左右方向に備えられた複数のセクションを含むことができる。前記第1貫通ホールは、前記複数のセクションに1つずつ形成されて、複数の第1貫通ホールで形成される。前記第2貫通ホールは、前記複数の第1貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の第2貫通ホールで形成される。前記挿入溝は、前記複数の第2貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の挿入溝で形成される。前記発熱素子は、前記複数の第1貫通ホールそれぞれと前記複数の第2貫通ホールそれぞれをそれぞれ貫通し、それぞれの後端部が前記複数の挿入溝それぞれに挿入される複数の発熱素子で形成される。
【0028】
本発明による電力増幅装置の製造方法は、(a)ステップと、(b)ステップと、(c)ステップと、(d)ステップと、(e)ステップとで構成される。前記(a)ステップでは、前後に通る第1貫通ホールが形成された第1ボードの前面に半田クリームを塗布した後、第1素子の後面を前記第1ボードの前面にマウンティングし、前記第1ボードの後面に半田クリームを塗布する。前記(b)ステップでは、前記第1貫通ホールに対応する位置に前後に通る第2貫通ホールが形成された第2ボードの前面に半田クリームを塗布した後、第2素子の後面を前記第2ボードの前面にマウンティングする。前記(c)ステップでは、放熱板の前面に半田クリームを塗布する。前記(d)ステップでは、前記放熱板の前面に前記第2ボードの後面を配置し、前記第2ボードの前面に前記第1ボードの後面を配置した後、前記第2ボードの前面に印刷された回路の端子装着部に半田クリームを塗布する。前記(e)ステップでは、発熱素子を前記第1貫通ホールおよび前記第2貫通ホールに貫通させて、前記発熱素子の後面を前記放熱板の前面に接触させ、前記発熱素子の端子を前記端子装着部に接触させた後、前記第1素子の後面と前記第1ボードの前面、前記第2素子の後面と前記第2ボードの前面、前記第1ボードの後面と前記第2ボードの前面、前記第2ボードの後面と前記放熱板の前面、および前記発熱素子の前記端子と前記端子装着部を、同時にリフロー(reflow)する。
【0029】
前記(d)ステップでは、前記第1貫通ホールおよび前記第2貫通ホールを介して前記放熱板の前面に挿入溝を形成することができ、前記(e)ステップでは、前記発熱素子の後端部を前記挿入溝に挿入することができる。
【0030】
前記(e)ステップでは、前記発熱素子の後端部を前記放熱板の前面に形成された挿入溝に挿入することができる。
【0031】
前記第1ボードは、前記第1ボードの前面に印刷された回路を形成するめっき部によって左右方向に備えられた複数のセクションを含むことができる。前記第1貫通ホールは、前記複数のセクションに1つずつ形成されて、複数の第1貫通ホールで形成される。前記第2貫通ホールは、前記複数の第1貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の第2貫通ホールで形成される。前記挿入溝は、前記複数の第2貫通ホールそれぞれに対応する位置に形成されて、複数の挿入溝で形成される。前記発熱素子は、前記複数の第1貫通ホールそれぞれと前記複数の第2貫通ホールそれぞれをそれぞれ貫通し、それぞれの後端部が前記複数の挿入溝それぞれに挿入される複数の発熱素子で形成される。
【0032】
その他、実施例の具体的な事項は詳細な説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0033】
本発明による電力増幅装置およびそれの製造方法によれば、第1ボードおよび第2ボードが面接して設けられて前記第1ボードおよび前記第2ボードがコンパクトになると共に、第2ボードに放熱板が面接して設けられ、第2ボードに装着された発熱素子が前記放熱板に接触するため、前記発熱素子から発生した熱が放熱板を通して放熱できるため、放熱性能が向上する効果がある。
【0034】
本発明の効果は以上に言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の実施例による電力増幅装置を示す斜視図である。
図2図1に示された電力増幅装置の右側面図である。
図3図1に示された電力増幅装置の正面図である。
図4図1に示された電力増幅装置の分解斜視図である。
図5図4に示された第2ボードの分解斜視図である。
図6図3のA-A線に沿った断面図である。
図7図5に示された発熱素子を示す斜視図である。
図8図7の底面斜視図である。
図9図1のA部を拡大した図である。
図10図1に示された電力増幅装置を製作する過程の一実施例を示す図である。
図11図1に示された電力増幅装置を製作する過程の他の実施例を示す図である。
図12図1に示された電力増幅装置を製作する過程のさらに他の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施例による電力増幅装置およびそれの製造方法を、図面を参照して説明する。
【0037】
図1は、本発明の実施例による電力増幅装置を示す斜視図、図2は、図1に示された電力増幅装置の右側面図、図3は、図1に示された電力増幅装置の正面図、図4は、図1に示された電力増幅装置の分解斜視図、図5は、図4に示された第2ボードの分解斜視図、図6は、図3のA-A線に沿った断面図である。
【0038】
図1図6を参照すれば、以下の説明において、前後上下左右方向は、図1に示された前後上下左右方向を基準とし、本発明の実施例による電力増幅装置300を備えた通信機器の構造によって方向は異なって設定されてもよい。
【0039】
電力増幅装置300にはRF(Radio Frequency)素子が装着される。前記RF素子は、増幅素子であってもよいし、送信用増幅素子(TxまたはPA(Power Amplifier))および受信用増幅素子(RxまたはLNA(Low Noise Amplifier))を含むことができる。電力増幅装置300は、前記送信用増幅素子(Tx)で増幅されたRF信号を、前記通信機器に備えられたフィルタおよびアンテナ素子を介して外部に送信することができる。
【0040】
本発明の実施例による電力増幅装置300は、第1ボード310と、第2ボード320と、放熱板330とを含むことができる。ここで、第1ボード310は、第2ボード320の前方に配置され、第2ボード320は、放熱板330の前方に配置される。
【0041】
第1ボード310は、電源および制御ボードであってもよく、第2ボード320は、RFボードであってもよい。第1ボード310には、周波数を有さない信号、仮に電源信号または制御信号を生成する電源素子および制御素子が装着され、第2ボード320には、周波数を有するRF信号を生成する前記RF素子が装着される。
【0042】
第1ボード310、第2ボード320および放熱板330それぞれの周縁は、互いに同一の形状に形成される。本実施例において、第1ボード310、第2ボード320および放熱板330それぞれの周縁の形状は、四角形状に形成される。第1ボード310、第2ボード320および放熱板330それぞれの周縁のサイズは、互いに同一に形成される。
【0043】
第2ボード320の前後の厚さは、第1ボード310の前後の厚さより薄く形成される。本実施例において、第1ボード310の前後の厚さは1.7mmに形成され、第2ボード320の前後の厚さは0.65mmに形成される。第2ボード320の厚さが第1ボード310より薄く形成されるため、第1ボード310および第2ボード320それぞれに装着された素子から発生した熱が放熱板330に容易に伝達できる。
【0044】
ここで、放熱板330は、リフロー工程の実行中にPCBの生産性を向上させ、PCBの不良品を低減するために用いられる板状のパレット(Pallet)であってもよい。また、放熱板330は、リフロー工程の高い熱に十分に耐えられる耐熱性物質からなってもよいし、耐熱樹脂にガラス繊維を添加した複合素材のような熱変形が少ない素材で形成されるか、電力増幅装置300を備える通信機器の外部への熱伝達に有利となるように、アルミニウム/アルミニウム合金板材、銅板材、マグネシウム板材など熱伝導率の高いメタル素材で形成されてもよい。
【0045】
第1ボード310および第2ボード320それぞれは、複数のレイヤ(layer)で形成される。第2ボード320は、第1ボード310より少ない個数のレイヤで形成される。既存のボードは6レイヤ(layer)で形成されるが、本実施例では、既存のボードの厚さと対等な厚さを維持するために、第1ボード310は4レイヤで形成され、第2ボード320は2レイヤで形成される。
【0046】
第1ボード310は、合成樹脂材質で形成される。例えば、第1ボード310は、エポキシ樹脂材質からなるFR4樹脂材質で形成される。第2ボード320は、金属材質で形成される。第2ボード320が金属材質で形成されているため、第1ボード310および第2ボード320に装着された素子から発生した熱が放熱板330に容易に伝達できる。
【0047】
第1ボード310は、左右方向に等間隔に区分された複数のセクション(S1、S2、S3、S4;図3参照)を含むことができる。複数のセクションS1、S2、S3、S4は、第1ボード310の前面に印刷された回路を形成するめっき部によって区分される。
【0048】
本実施例において、複数のセクションS1、S2、S3、S4は4個で形成されるが、複数のセクションS1、S2、S3、S4の個数は4個に限定されず、少なくとも2以上の複数のセクションで形成されれば良い。以下、複数のセクションS1、S2、S3、S4は4個で形成されることに限定して説明する。
【0049】
複数のセクションS1、S2、S3、S4は、第1セクションS1と、第2セクションS2と、第3セクションS3と、第4セクションS4とを含むことができる。
【0050】
第1セクションS1は、第1ボード310において最も左側に配置される。第1セクションS1は、第1ボード310において第2セクションS2の左側に配置される。
【0051】
第2セクションS2は、第1ボード310において第1セクションS1の右側に配置される。第2セクションS2は、第1ボード310において第3セクションS3の左側に配置される。第2セクションS2は、第1ボード310において第1セクションS1および第3セクションS3の間に配置される。
【0052】
第3セクションS3は、第1ボード310において第2セクションS2の右側に配置される。第3セクションS3は、第1ボード310において第4セクションS4の左側に配置される。第3セクションS3は、第1ボード310において第2セクションS2および第4セクションS4の間に配置される。
【0053】
第4セクションS4は、第1ボード310において第3セクションS3の右側に配置される。第4セクションS4は、第1ボード310において最も右側に配置される。
【0054】
第1ボード310には、前後に貫通する第1貫通ホール(311;図6参照)が形成される。第1貫通ホール311は、第1ボード310の上部に形成されてもよいし、第1貫通ホール311の上下の長さは、第1ボード310の上下の長さの半分以上に形成されてもよい。
【0055】
第1貫通ホール311は、複数の第1貫通ホール311で形成される。複数の第1貫通ホール311は、複数のセクションS1、S2、S3、S4に1つずつ形成される。すなわち、複数の第1貫通ホール311は、第1セクションS1に形成された第1-1貫通ホール3111と、第2セクションS2に形成された第1-2貫通ホール3112と、第3セクションS3に形成された第1-3貫通ホール3113と、第4セクションS4に形成された第1-4貫通ホール3114とを含むことができる。
【0056】
第1ボード310および第2ボード320は、面接して設けられる。すなわち、第1ボード310の後面に第2ボード320の前面が配置される。
【0057】
第2ボード320および放熱板330は、面接して設けられる。すなわち、放熱板330の前面は、第2ボード320の後面に配置される。
【0058】
第1ボード310の前面には、前記電源素子および前記制御素子が配置され、第1ボード310の後面は、第2ボード320の前面に面接して設けられなければならないので、第1ボード310の後面にはいかなる素子も備えられない。
【0059】
また、第2ボード320の前面には、前記RF素子が備えられ、第2ボード320の後面は、放熱板330の前面に面接して設けられなければならないので、第2ボード320の後面にはいかなる素子も備えられない。また、第1ボード310の後面および第2ボード320の前面が面接して設けられなければならないので、第2ボード320の前面に配置された前記RF素子は、第1ボード310に形成された第1貫通ホール311を貫通することができる。
【0060】
第2ボード320には、第1貫通ホール311に対応する位置に前後に貫通する第2貫通ホール(321;図6参照)が形成される。第2貫通ホール321は、第1貫通ホール311より大きさがはるかに小さく形成される。第2貫通ホール321は、後述する発熱素子322が貫通できる程度の四角ホールに形成される。
【0061】
第2貫通ホール321は、複数の第2貫通ホール321で形成される。複数の第2貫通ホール321それぞれは、複数の第1貫通ホール311それぞれに対応する位置に形成される。すなわち、複数の第2貫通ホール321は、第1-1貫通ホール3111に対応する位置に形成された第2-1貫通ホール3211と、第1-2貫通ホール3112に対応する位置に形成された第2-2貫通ホール3212と、第1-3貫通ホール3113に対応する位置に形成された第2-3貫通ホール3213と、第1-4貫通ホール3114に対応する位置に形成された第2-4貫通ホール3214とを含むことができる。
【0062】
第2ボード320には発熱素子(322;図6参照)が装着される。発熱素子322は、第1ボード310に形成された第1貫通ホール311および第2ボード320に形成された第2貫通ホール321を貫通することができる。
【0063】
第1ボード310と第2ボード320とを接触させた前後の厚さは、発熱素子322の前後の厚さより薄く形成される。したがって、第1ボード310、第2ボード320および放熱板330が互いに結合された状態の時、発熱素子322の前面は、第1ボード310の前面と同一平面上に配置され、発熱素子322の後方部は、第2ボード320の後方に突出配置される。
【0064】
発熱素子322は、第2ボード320に装着された前記RF素子であってもよい。前記RF素子のうち前記送信用増幅素子(Tx)で発熱が最も多いので、発熱素子322は、前記送信用増幅素子(Tx)であることが好ましい。また、発熱素子322から発生した熱が後方に放熱できるようにするために、発熱素子322は、第1ボード310より後方に近い第2ボード320に装着されることが好ましい。
【0065】
第1ボード310、第2ボード320および放熱板330が互いに結合された状態の時、発熱素子322の後面は、放熱板330の前面に接触できる。したがって、発熱素子322から発生した熱は、放熱板330を通して後方へ容易に伝達できる。
【0066】
本実施例において、放熱板330の前面には挿入溝(331;図6参照)が形成される。第1ボード310、第2ボード320および放熱板330が結合された状態の時、発熱素子322の後端部は挿入溝331に挿入される。
【0067】
挿入溝331は、第2貫通ホール321に対応する位置に前方が開口して形成される。挿入溝331は、第2貫通ホール321と大きさが同一に形成される。挿入溝331は、第2貫通ホール321の形状と同一に形成され、本実施例において、挿入溝331の形状は、四角形に形成される。
【0068】
挿入溝331は、複数の挿入溝331で形成される。複数の挿入溝331それぞれは、複数の第2貫通ホール321それぞれに対応する位置に形成される。すなわち、複数の挿入溝331は、第2-1貫通ホール3211に対応する位置に形成された第1挿入溝3311と、第2-2貫通ホール3212に対応する位置に形成された第2挿入溝3312と、第2-3貫通ホール3213に対応する位置に形成された第3挿入溝3313と、第2-4貫通ホール3214に対応する位置に形成された第4挿入溝3314とを含むことができる。
【0069】
発熱素子322は、複数の発熱素子322で形成される。複数の発熱素子322それぞれは、複数の第1貫通ホール311それぞれと複数の第2貫通ホール321それぞれを貫通することができ、複数の発熱素子322それぞれの後端部は、放熱板330の前面に接触できる。本実施例では、放熱板330の前面に複数の挿入溝331が形成されるため、複数の発熱素子322それぞれの後端部は、複数の挿入溝331それぞれに挿入される。すなわち、複数の発熱素子322は、第1-1貫通ホール3111および第2-1貫通ホール3211を貫通し、第1挿入溝3311に後端部が挿入される第1発熱素子3221と、第1-2貫通ホール3112および第2-2貫通ホール3212を貫通し、第2挿入溝3312に後端部が挿入される第2発熱素子3222と、第1-3貫通ホール3113および第2-3貫通ホール3213を貫通し、第3挿入溝3313に後端部が挿入される第3発熱素子3223と、第1-4貫通ホール3114および第2-4貫通ホール3214を貫通し、第4挿入溝3314に後端部が挿入される第4発熱素子3224とを含むことができる。
【0070】
図7は、図5に示された発熱素子を示す斜視図、図8は、図7の底面斜視図である。
【0071】
図6図8を参照すれば、発熱素子322は、略六面体形状に形成される。発熱素子322の後方部周縁は、発熱素子322の前方部周縁に比べて外側に突出形成され、この突出形成された部分が挿入溝331に挿入される。
【0072】
また、発熱素子322には、第2ボード320の前面に印刷された回路と電気的に連結される端子322A、322Bが備えられる。端子322A、322Bは、発熱素子322の前方部周縁に互いに反対方向に突出形成される。
【0073】
端子322A、322Bは、複数の端子322A、322Bで形成される。複数の端子322A、322Bは、発熱素子322の上側に形成された第1端子322Aと、発熱素子322の下側に形成された第2端子322Bとを含むことができる。第1端子322Aは、一対の第1端子322Aで形成され、第2端子322Bは、一対の第2端子322Bで形成される。
【0074】
発熱素子322の端子322A、322Bは、第2ボード320の前面に印刷された回路の端子装着部(328;図10参照)に半田付けされて、第2ボード320の前面に印刷された回路と電気的に連結可能である。
【0075】
図9は、図1のA部を拡大した図である。
【0076】
図1および図9を参照すれば、第1ボード310には回路連結部316が形成される。回路連結部316は、第1ボード310の前面から第1ボード310の後面まで延びて、第2ボード320の前面に印刷された回路325に電気的に連結可能である。
【0077】
回路連結部316には、前後に通るコネクタピン連結ホール317が形成される。コネクタピン連結ホール317には、フィルタの後面に形成されたコネクタピンが挿入されて、回路連結部316に電気的に連結可能である。前記フィルタの前記コネクタピンが回路連結部316に電気的に連結されることにより、前記フィルタは、第2ボード320の前面に印刷された回路と電気的に連結可能である。ここで、前記フィルタは、入力されるRF信号をフィルタリングして特定の周波数帯域のRF信号を電力増幅装置300に入力する機能を行う構成であってもよい。
【0078】
具体的には、第1ボード310には、前後に通る開口ホール315が形成され、回路連結部316は、開口ホール315の側面に備えられ、コネクタピン連結ホール317は、開口ホール315の側面に対向する部分が開口できる。
【0079】
図10は、図1に示された電力増幅装置を製作する過程の一実施例を示す図である。ここでは、説明の理解のために、第1貫通ホール311、第2貫通ホール321、挿入溝331および発熱素子322それぞれは1つずつ備えられることを例に挙げて説明する。
【0080】
図10を参照すれば、本発明の一実施例による電力増幅装置300の製造方法では、第1ボード310および第2ボード320それぞれに素子319、329をマウンティングおよびリフロー(reflow)した後、第1ボード310、第2ボード320および放熱板330を積層し、リフローして接合することができる。
【0081】
具体的には、本発明の一実施例による電力増幅装置300の製造方法は、(a)ステップと、(b)ステップと、(c)ステップと、(d)ステップと、(e)ステップとを含むことができる。
【0082】
前記(a)ステップでは、前後に通る第1貫通ホール311が形成された第1ボード310の前面に半田クリーム(solder cream)を塗布した後、第1素子319の後面を第1ボード310の前面にリフロー(reflow;半田クリームに熱を加えて半田付けする工程を意味する)することができる。この場合、第1素子319は、第1ボード310の前面に完全に固定装着される。ここで、第1素子319は、第1ボード310の前面に装着される前記電源素子および前記制御素子であってもよい。以後、前記(a)ステップでは、第1ボード310の後面に半田クリームを塗布することができる。第1ボード310の後面に半田クリームを塗布する時には、第1ボード310の後面が上側を向くように第1ボード310をジグに固定させた後、第1ボード310の後面に半田クリームを塗布することができる。ここで、第1ボード310の後面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第1ボード310の後面を第2ボード320の前面にリフローするために塗布することができる。
【0083】
前記(b)ステップでは、第1貫通ホール311に対応する位置に前後に通る第2貫通ホール321が形成された第2ボード320の前面に半田クリームを塗布した後、第2素子329の後面を第2ボード320の前面にリフローすることができる。この場合、第2素子329は、第2ボード320の前面に完全に固定装着される。ここで、第2素子329は、第2ボード320の前面に装着される前記RF素子のうち、発熱素子322である前記送信用増幅素子(Tx)を除いた素子であってもよい。
【0084】
前記(c)ステップでは、放熱板330の前面に半田クリームを塗布することができる。ここで、放熱板330の前面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第2ボード320の後面を放熱板330の前面にリフローするために塗布することができる。
【0085】
前記(d)ステップでは、放熱板330の前面に第2ボード320の後面を配置し、第2ボード320の前面に第1ボード310の後面を配置することができる。こうすれば、第2ボード320に装着された第2素子329は、第1ボード310に形成された第1貫通ホール311を貫通することができる。この状態では、第1ボード310の後面を第2ボード320の前面に、第2ボード320の後面を放熱板330の前面にそれぞれリフローしない状態であるため、第1ボード310および第2ボード320は互いに完全に結合された状態ではなく、第2ボード320および放熱板330も互いに完全に結合された状態ではない。以後、前記(d)ステップでは、第2ボード320の前面に印刷された回路の端子装着部328に半田クリームを塗布することができる。ここで、端子装着部328に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで発熱素子322の端子322A、322Bを端子装着部328にリフローするために塗布することができる。また、前記(d)ステップでは、第1貫通ホール311および第2貫通ホール321を介して放熱板330の前面に挿入溝331を形成することができる。
【0086】
前記(e)ステップでは、発熱素子322を第1貫通ホール311および第2貫通ホール321に貫通させて、発熱素子322の後面を放熱板330の前面に接触させ、発熱素子322の端子322A、322Bを端子装着部328に接触させた後、第1ボード310の後面と第2ボード320の前面、第2ボード320の後面と放熱板330の前面、および発熱素子322の端子322A、322Bと端子装着部328を、同時にリフローすることができる。一方、本実施例では、前記(d)ステップで放熱板330の前面に挿入溝331を形成したため、前記(e)ステップでは、発熱素子322の後端部を挿入溝331に挿入することができる。
【0087】
図10に示された実施例の電力増幅装置300は、第1ボード310および第2ボード320が面接して設けられ、第2ボード320に放熱板330が面接して設けられ、第2ボード320に装着された発熱素子322が放熱板330に接触するため、第1ボード310および第2ボード320をコンパクトに構成できると共に、発熱素子322から発生した熱が放熱板330を通して容易に放熱できる。
【0088】
一方、先に説明した本発明の一実施例による電力増幅装置300の製造方法は、半田クリームに熱を加えて半田付けする工程であるリフロー工程を、前記(a)ステップで1回と、前記(b)ステップで1回と、前記(e)ステップで1回とを実施しなければならないので、計3回のリフロー工程を実施しなければならない煩わしさがある。
【0089】
以下では、前記リフロー工程を1回のみ実施する一実施例を、図10を再び参照して説明する。
【0090】
図10を参照すれば、本発明の一実施例による電力増幅装置300の製造方法では、第1ボード310および第2ボード320それぞれに素子319、329をマウンティングのみしリフローをしない状態で、第1ボード310、第2ボード320および放熱板330を積層してリフローすることにより、素子319、329をそれぞれのボード310、320に接合することと、ボード310、320を互いに接合することとを一度に行うことができる。
【0091】
具体的には、本発明の一実施例による電力増幅装置300の製造方法は、前記(a)ステップでは、前後に通る第1貫通ホール311が形成された第1ボード310の前面に半田クリーム(solder cream)を塗布した後、第1素子319の後面を第1ボード310の前面にマウンティングすることができる。この場合、第1素子319は、第1ボード310の前面に塗布した前記半田クリームの粘性によって第1ボード310の前面に仮固定される。ここで、第1ボード310の前面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第1素子319の後面を第1ボード310の前面にリフローするために塗布することができる。以後、前記(a)ステップでは、第1ボード310の後面に半田クリームを塗布することができる。第1ボード310の後面に半田クリームを塗布する時には、第1ボード310の後面が上側を向くように第1ボード310をジグに固定させた後、第1ボード310の後面に半田クリームを塗布することができる。ここで、第1ボード310の後面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第1ボード310の後面を第2ボード320の前面にリフローするために塗布することができる。
【0092】
前記(b)ステップでは、第1貫通ホール311に対応する位置に前後に通る第2貫通ホール321が形成された第2ボード320の前面に半田クリームを塗布した後、第2素子329の後面を第2ボード320の前面にマウンティングすることができる。この場合、第2素子329は、第2ボード320の前面に塗布した前記半田クリームの粘性によって第2ボード320の前面に仮固定される。ここで、第2ボード320の前面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第2素子329の後面を第2ボード320の前面にリフローするために塗布することができる。
【0093】
前記(c)ステップでは、放熱板330の前面に半田クリームを塗布することができる。ここで、放熱板330の前面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第2ボード320の後面を放熱板330の前面にリフローするために塗布することができる。
【0094】
前記(d)ステップでは、放熱板330の前面に第2ボード320の後面を配置し、第2ボード320の前面に第1ボード310の後面を配置することができる。こうすれば、第2ボード320に装着された第2素子329は、第1ボード310に形成された第1貫通ホール311を貫通することができる。この状態では、第1ボード310の後面を第2ボード320の前面に、第2ボード320の後面を放熱板330の前面にそれぞれリフローしない状態であるため、第1ボード310および第2ボード320は互いに完全に結合された状態ではなく、第2ボード320および放熱板330も互いに完全に結合された状態ではない。以後、前記(d)ステップでは、第2ボード320の前面に印刷された回路の端子装着部328に半田クリームを塗布することができる。ここで、端子装着部328に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで発熱素子322の端子322A、322Bを端子装着部328にリフローするために塗布することができる。また、前記(d)ステップでは、第1貫通ホール311および第2貫通ホール321を介して放熱板330の前面に挿入溝331を形成することができる。
【0095】
前記(e)ステップでは、発熱素子322を第1貫通ホール311および第2貫通ホール321に貫通させて、発熱素子322の後面を放熱板330の前面に接触させ、発熱素子322の端子322A、322Bを端子装着部328に接触させた後、第1素子319の後面と第1ボード310の前面、第2素子329の後面と第2ボード320の前面、第1ボード310の後面と第2ボード320の前面、第2ボード320の後面と放熱板330の前面、および発熱素子322の端子322A、322Bと端子装着部328を、同時にリフローすることができる。一方、本実施例では、前記(d)ステップで放熱板330の前面に挿入溝331を形成したため、前記(e)ステップでは、発熱素子322の後端部を挿入溝331に挿入することができる。
【0096】
図11は、図1に示された電力増幅装置を製作する過程の他の実施例を示す図である。ここでは、説明の理解のために、第1貫通ホール311、第2貫通ホール321、挿入溝331および発熱素子322それぞれは1つずつのみ備えられることを例に挙げて説明する。
【0097】
図11を参照すれば、本発明の他の実施例による電力増幅装置300の製造方法は、図10を参照して説明すれば、本発明の一実施例による電力増幅装置300の製造方法に比べて相違する点が分かる。
【0098】
すなわち、図10を参照して説明した一実施例では、(d)ステップで放熱板330の前面に挿入溝331を形成したが、図11を参照して説明する他の実施例では、(a)ステップの前に、放熱板330の前面に挿入溝331を予め形成することができる。図11の(c)ステップに示された放熱板330の前面には挿入溝331が予め形成されたことを示している。
【0099】
具体的には、本発明の他の実施例による電力増幅装置300の製造方法は、(a)ステップと、(b)ステップと、(c)ステップと、(d)ステップと、(e)ステップとを含むことができる。
【0100】
前記(a)ステップでは、前後に通る第1貫通ホール311が形成された第1ボード310の前面に半田クリーム(solder cream)を塗布した後、第1素子319の後面を第1ボード310の前面にリフロー(reflow;半田クリームに熱を加えて半田付けする工程を意味する)することができる。この場合、第1素子319は、第1ボード310の前面に完全に固定装着される。ここで、第1素子319は、第1ボード310の前面に装着される前記電源素子および前記制御素子であってもよい。以後、前記(a)ステップでは、第1ボード310の後面に半田クリームを塗布することができる。第1ボード310の後面に半田クリームを塗布する時には、第1ボード310の後面が上側を向くように第1ボード310をジグに固定させた後、第1ボード310の後面に半田クリームを塗布することができる。ここで、第1ボード310の後面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第1ボード310の後面を第2ボード320の前面にリフローするために塗布することができる。
【0101】
前記(b)ステップでは、第1貫通ホール311に対応する位置に前後に通る第2貫通ホール321が形成された第2ボード320の前面に半田クリームを塗布した後、第2素子329の後面を第2ボード320の前面にリフローすることができる。この場合、第2素子329は、第2ボード320の前面に完全に固定装着される。ここで、第2素子329は、第2ボード320の前面に装着される前記RF素子のうち、発熱素子322である前記送信用増幅素子(Tx)を除いた素子であってもよい。
【0102】
前記(c)ステップでは、放熱板330の前面に半田クリームを塗布することができる。ここで、放熱板330の前面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第2ボード320の後面を放熱板330の前面にリフローするために塗布することができる。
【0103】
前記(d)ステップでは、放熱板330の前面に第2ボード320の後面を配置し、第2ボード320の前面に第1ボード310の後面を配置することができる。こうすれば、第2ボード320に装着された第2素子329は、第1ボード310に形成された第1貫通ホール311を貫通することができる。この状態では、第1ボード310の後面を第2ボード320の前面に、第2ボード320の後面を放熱板330の前面にそれぞれリフローしない状態であるため、第1ボード310および第2ボード320は互いに完全に結合された状態ではなく、第2ボード320および放熱板330も互いに完全に結合された状態ではない。以後、前記(d)ステップでは、第2ボード320の前面に印刷された回路の端子装着部328に半田クリームを塗布することができる。ここで、端子装着部328に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで発熱素子322の端子322A、322Bを端子装着部328にリフローするために塗布することができる。
【0104】
前記(e)ステップでは、発熱素子322を第1貫通ホール311および第2貫通ホール321に貫通させて、発熱素子322の後面を放熱板330の前面に接触させ、発熱素子322の端子322A、322Bを端子装着部328に接触させた後、第1ボード310の後面と第2ボード320の前面、第2ボード320の後面と放熱板330の前面、および発熱素子322の端子322A、322Bと端子装着部328を、同時にリフローすることができる。一方、本実施例では、前記(a)ステップの前に、放熱板330の前面に挿入溝331を形成したため、前記(e)ステップでは、発熱素子322の後端部を挿入溝331に挿入することができる。
【0105】
一方、先に説明した本発明の他の実施例による電力増幅装置300の製造方法は、半田クリームに熱を加えて半田付けする工程であるリフロー工程を、前記(a)ステップで1回と、前記(b)ステップで1回と、前記(e)ステップで1回とを実施しなければならないので、計3回のリフロー工程を実施しなければならない煩わしさがある。
【0106】
以下では、前記リフロー工程を1回のみ実施する他の実施例を、図11を再び参照して説明する。
【0107】
図11を参照すれば、本発明の他の実施例による電力増幅装置300の製造方法は、前記(a)ステップでは、前後に通る第1貫通ホール311が形成された第1ボード310の前面に半田クリーム(solder cream)を塗布した後、第1素子319の後面を第1ボード310の前面にマウンティングすることができる。この場合、第1素子319は、第1ボード310の前面に塗布した前記半田クリームの粘性によって第1ボード310の前面に仮固定される。ここで、第1ボード310の前面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第1素子319の後面を第1ボード310の前面にリフローするために塗布することができる。以後、前記(a)ステップでは、第1ボード310の後面に半田クリームを塗布することができる。第1ボード310の後面に半田クリームを塗布する時には、第1ボード310の後面が上側を向くように第1ボード310をジグに固定させた後、第1ボード310の後面に半田クリームを塗布することができる。ここで、第1ボード310の後面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第1ボード310の後面を第2ボード320の前面にリフローするために塗布することができる。
【0108】
前記(b)ステップでは、第1貫通ホール311に対応する位置に前後に通る第2貫通ホール321が形成された第2ボード320の前面に半田クリームを塗布した後、第2素子329の後面を第2ボード320の前面にマウンティングすることができる。この場合、第2素子329は、第2ボード320の前面に塗布した前記半田クリームの粘性によって第2ボード320の前面に仮固定される。ここで、第2ボード320の前面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第2素子329の後面を第2ボード320の前面にリフローするために塗布することができる。
【0109】
前記(c)ステップでは、放熱板330の前面に半田クリームを塗布することができる。ここで、放熱板330の前面に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで第2ボード320の後面を放熱板330の前面にリフローするために塗布することができる。
【0110】
前記(d)ステップでは、放熱板330の前面に第2ボード320の後面を配置し、第2ボード320の前面に第1ボード310の後面を配置することができる。こうすれば、第2ボード320に装着された第2素子329は、第1ボード310に形成された第1貫通ホール311を貫通することができる。この状態では、第1ボード310の後面を第2ボード320の前面に、第2ボード320の後面を放熱板330の前面にそれぞれリフローしない状態であるため、第1ボード310および第2ボード320は互いに完全に結合された状態ではなく、第2ボード320および放熱板330も互いに完全に結合された状態ではない。以後、前記(d)ステップでは、第2ボード320の前面に印刷された回路の端子装着部328に半田クリームを塗布することができる。ここで、端子装着部328に塗布する半田クリームは、前記(e)ステップで発熱素子322の端子322A、322Bを端子装着部328にリフローするために塗布することができる。
【0111】
前記(e)ステップでは、発熱素子322を第1貫通ホール311および第2貫通ホール321に貫通させて、発熱素子322の後面を放熱板330の前面に接触させ、発熱素子322の端子322A、322Bを端子装着部328に接触させた後、第1素子319の後面と第1ボード310の前面、第2素子329の後面と第2ボード320の前面、第1ボード310の後面と第2ボード320の前面、第2ボード320の後面と放熱板330の前面、および発熱素子322の端子322A、322Bと端子装着部328を、同時にリフローすることができる。一方、本実施例では、前記(a)ステップの前に、放熱板330の前面に挿入溝331を形成したため、前記(e)ステップでは、発熱素子322の後端部を挿入溝331に挿入することができる。
【0112】
一方、図10を参照すれば、本発明の一実施例による電力増幅装置は、挿入溝331が形成され、第1ボード310と第2ボード320とを接触させた前後の厚さは、発熱素子322の前後の厚さより薄く形成される。この場合、第1ボード310、第2ボード320および放熱板330が互いに結合された状態の時、発熱素子322の後方部が挿入溝331に挿入されて、発熱素子322の前面が第1ボード310の前面と同一平面上に配置される。
【0113】
図12は、図1に示された電力増幅装置を製作する過程のさらに他の実施例を示す図である。ここでは、図10を参照して前述した実施例と同一の構成について同一の図面符号を付して、それに関する詳細な説明は省略し、相違する点のみを説明する。
【0114】
図12を参照すれば、本発明のさらに他の実施例による電力増幅装置は、図10に示された前述した実施例の電力増幅装置と相異する点が分かる。すなわち、図10に示された前述した実施例の電力増幅装置では、放熱板330の前面に挿入溝331が形成されたが、図12に示された本実施例の電力増幅装置では、放熱板330に前記挿入溝が形成されない。図12に示された本実施例の電力増幅装置では、第1ボード310と第2ボード320とを接触させた前後の厚さは、発熱素子322の前後の厚さと同一に形成される。この場合、図12に示された本実施例の電力増幅装置は、第1ボード310、第2ボード320および放熱板330が互いに結合された状態の時、発熱素子322の後面は、放熱板330の上面に接触し、発熱素子322の前面は、第1ボード310の前面と同一平面上に配置される。
【0115】
図12に示された実施例の電力増幅装置は、図10に示された実施例の電力増幅装置と比較して、放熱板330に挿入溝331が形成されないため、図10に示された前述した実施例の電力増幅装置に比べて製作工程を単純化することができる。
【0116】
第1ボード310の前後の厚さおよび第2ボード320の前後の厚さによって、図10に示された挿入溝331が形成された放熱板330および、図12に示された挿入溝331が形成されない放熱板330のうちの、1つを用いて発熱素子322の前面が第1ボード310の前面と同一平面上に配置されるようにする。
【0117】
上記のように、本発明の実施例による電力増幅装置300およびそれの製造方法によれば、第1ボード310および第2ボード320が面接して設けられ、第2ボード320に放熱板330が面接して設けられ、第2ボード320に装着された発熱素子322が放熱板330に接触するため、第1ボード310および第2ボード320をコンパクトに構成できると共に、発熱素子322から発生した熱が放熱板330を通して容易に放熱できる。
【0118】
本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更しなくても他の具体的な形態で実施できることを理解するであろう。そのため、以上に記述した実施例はすべての面で例示的であり、限定的ではないと理解しなければならない。本発明の範囲は上記の詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲、そしてその均等概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明は、複数の基板を積層してコンパクトな基板を提供できると共に、放熱板が前記複数の基板の1つに面接して設けられ、基板に装着された発熱素子が前記放熱板に接触することにより、放熱性能が向上する電力増幅装置およびそれの製造方法を提供する。
【符号の説明】
【0120】
300:電力増幅装置 310:第1ボード
316:回路連結部 317:コネクタピン連結ホール
319:第1素子 320:第2ボード
321:第2貫通ホール 322:発熱素子
322A、322B:発熱素子の端子 328:端子装着部
329:第2素子 330:放熱板
331:挿入溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】