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▶ ユリウス ブルム ゲー エム ベー ハーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-09
(54)【発明の名称】家具駆動装置
(51)【国際特許分類】
   E05D 3/14 20060101AFI20231101BHJP
   E05D 15/40 20060101ALI20231101BHJP
   E05D 3/06 20060101ALI20231101BHJP
   E05F 1/12 20060101ALI20231101BHJP
   E05F 1/14 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
E05D3/14 Z
E05D15/40
E05D3/06
E05F1/12
E05F1/14 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524687
(86)(22)【出願日】2021-10-15
(85)【翻訳文提出日】2023-04-21
(86)【国際出願番号】 AT2021060382
(87)【国際公開番号】W WO2022082239
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】A50909/2020
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597140501
【氏名又は名称】ユリウス ブルーム ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Julius Blum GmbH
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 1, 6973 Hoechst, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】クラウス クレス
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ライトナー
(72)【発明者】
【氏名】キリアン レッサー
(72)【発明者】
【氏名】クアト へマーレ
【テーマコード(参考)】
2E030
2E050
【Fターム(参考)】
2E030AB01
2E030BB03
2E030DA03
2E030DB03
2E050AA01
2E050BA04
2E050CA04
2E050EB02
(57)【要約】
家具キャビネット(2)に対して相対的に家具前板(3)を動かすための家具駆動装置(4)であって、家具キャビネット(2)に取り付けるべき基体(9)と、組付け状態で、少なくとも1つの第1の回転軸(7a)を中心として回転可能に基体(9)に支持されている作動アーム(5)とを有しており、作動アーム(5)は、互いに枢着的に接続された複数のレバー(5a,5b,5c)を有しており、作動アーム(5)のレバー(5a,5b,5c)のうちの少なくとも2つのレバーは、家具駆動装置(4)の基体(9)に取り外し可能に接続可能であって、少なくとも作動アーム(5)のレバー(5a,5b,5c)は、作動アーム(5)の仮想の中心平面(ME)に対して対称に配置されている、家具駆動装置(4)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家具キャビネット(2)に対して相対的に家具前板(3)を動かすための家具駆動装置(4)であって、前記家具キャビネット(2)に取り付けるべき基体(9)と、組付け状態で、少なくとも1つの第1の回転軸(7a)を中心として回転可能に前記基体(9)に支持されている作動アーム(5)とを有しており、前記作動アーム(5)は、互いに枢着的に接続された複数のレバー(5a,5b,5c)を有しており、前記作動アーム(5)の前記レバー(5a,5b,5c)のうちの少なくとも2つのレバーは、前記家具駆動装置(4)の前記基体(9)に取り外し可能に接続可能である、家具駆動装置(4)において、
少なくとも前記作動アーム(5)の前記レバー(5a,5b,5c)は、前記作動アーム(5)の仮想の中心平面(ME)に対して対称に配置されていることを特徴とする、家具駆動装置(4)。
【請求項2】
前記作動アーム(5)の前記レバー(5a,5b,5c)のうちの1つのレバーが、前記作動アーム(5)の前記中心平面(ME)に配置されている、請求項1記載の家具駆動装置(4)。
【請求項3】
前記作動アーム(5)は、閉鎖位置と最大開放位置との間で可動であって、前記作動アーム(5)は前記閉鎖位置で少なくとも所定の領域で、前記家具駆動装置(4)の前記基体(9)の内側に配置されている、請求項1または2記載の家具駆動装置(4)。
【請求項4】
-前記作動アーム(5)の、設けられている前記レバー(5a,5b,5c)のうちの少なくとも2つのレバーが、前記作動アーム(5)の少なくとも1つの回転位置で、好ましくは各回転位置で、互いに入れ子状に配置されていて、これにより前記2つのレバー(5a,5b,5c)は、側方から見た平面図で、実質的に互いに隙間なく形成されており、かつ/または
-少なくとも1つのレバー(5a,5b,5c)が横断面U字型に形成されていて、1つの別のレバー(5a,5b,5c)が、前記U字型の両垂直ウェブの間に少なくとも部分的に配置可能であるまたは配置されている、
請求項1から3までのいずれか1項記載の家具駆動装置(4)。
【請求項5】
前記作動アーム(5)の前記レバー(5a,5b,5c)は、4回転点ジオメトリを形成しており、前記4回転点ジオメトリの4つの回転点のうちの1つの回転点は、前記作動アーム(5)の前記少なくとも1つの第1の回転軸(7a)に相当する、請求項1から4までのいずれか1項記載の家具駆動装置(4)。
【請求項6】
前記作動アーム(5)は、少なくとも1つの第2の回転軸(7b)を中心として回転可能に前記基体(9)に支持されており、この場合、
-前記家具駆動装置(4)の前記基体(9)は、端部開口(9c)を有しており、前記作動アーム(5)は少なくとも最大開放位置で少なくとも所定の領域で前記端部開口から突出しており、前記第2の回転軸(7b)は、前記第1の回転軸(7a)よりも、前記端部開口(9c)に対するより小さな垂直方向間隔を有しており、かつ/または
-前記家具駆動装置(4)の前記基体(9)は、前記家具キャビネット(2)に前記家具駆動装置(4)を取り付けた状態で、前記家具キャビネット(2)の上底面(2a)に面している上面(34)を有しており、この場合、前記第2の回転軸(7b)は、前記第2の回転軸(7b)よりも、前記上面(34)に対するより小さな垂直方向間隔を有している、
請求項1から5までのいずれか1項記載の家具駆動装置(4)。
【請求項7】
前記第2の回転軸(7b)は、前記作動アーム(5)の前記レバー(5a,5b,5c)の前記4回転点ジオメトリのうちの1つの回転点に相当する、請求項6記載の家具駆動装置(4)。
【請求項8】
前記作動アーム(5)は、
-互いに枢着的に接続された少なくとも3つのレバー(5a,5b,5c)を有していて、かつ/または
-少なくとも1つの屈曲したレバー(5c)を有していて、好ましくはこの場合、前記屈曲したレバー(5c)の2つの部分区分(36a,36b)は、互いに相対的に実質的に90°の角度をなしている、
請求項1から7までのいずれか1項記載の家具駆動装置(4)。
【請求項9】
前記作動アーム(5)は、少なくとも1つの第1のレバー(5a)と第2のレバー(5b)とを有しており、前記レバーを介して、前記作動アーム(5)は回転可能に前記基体(9)に接続されており、さらに、前記作動アームは少なくとも1つの第3のレバー(5c)を有していて、前記第3のレバーには、前記家具前板(3)を前記作動アーム(5)に、好ましくは取り外し可能に取り付けることができる取付けインターフェース(35)が形成されていて、前記第1のレバー(5a)と前記第2のレバー(5b)とは枢着的に前記第3のレバー(5c)に接続されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の家具駆動装置(4)。
【請求項10】
前記家具駆動装置(4)は、好ましくは前記基体(9)に支持された、好ましくは少なくとも1つのばねエレメント(12a)を含む、少なくとも1つの蓄力器(12)を有しており、前記蓄力器を介して前記作動アーム(5)に力を負荷することができ、これにより前記作動アーム(5)に取り付けるべき前記家具前板(3)の重量を補償することができる、請求項1から9までのいずれか1項記載の家具駆動装置(4)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの蓄力器(12)に蓄えることができる力を前記作動アーム(5)に伝達することができる伝達機構(17)が設けられており、好ましくは、前記伝達機構(17)は、
-少なくとも1つの中間レバー(13)を有しており、好ましくはこの場合、前記少なくとも1つの蓄力器(12)は、好ましくは調節可能な作用個所(14)を介して、前記少なくとも1つの中間レバー(13)に接続されていて、かつ/または
-少なくとも1つの押圧部材(15)、好ましくは回転可能な押圧ローラと、前記作動アーム(5)の運動時に前記少なくとも1つの押圧部材(15)を摺動可能に支持可能である少なくとも1つの作動輪郭(16)とを有しており、好ましくは、前記少なくとも1つの押圧部材(15)は、前記伝達機構(17)の前記少なくとも1つの中間レバー(13)に、前記少なくとも1つの作動輪郭(16)は前記作動アーム(5)に、配置されていてまたは配置可能であり、またはその逆の配置となっている、
請求項10記載の家具駆動装置(4)。
【請求項12】
前記家具駆動装置(4)は、同期軸(6)を取り付けるためのインターフェース(21)を有しており、前記同期軸(6)によって、前記少なくとも1つの作動アーム(5)の回転運動は、少なくとも1つの別の家具駆動装置(4)の少なくとも1つの作動アーム(5)の回転運動に同期可能であって、好ましくは、前記インターフェース(21)は、回転軸(7c)を中心として回転可能な少なくとも1つの構成部分(11)を有しており、前記回転可能な構成部分(11)の前記回転軸(7c)は、前記作動アーム(5)の前記第1の回転軸(7a)に対して側方にずらされて配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の家具駆動装置(4)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの作動アーム(5)の回転運動を、前記インターフェース(21)の前記少なくとも1つの構成部分(11)の回転運動に連結することができる少なくとも1つの連結装置(18)が設けられていて、好ましくは、
-前記少なくとも1つの連結装置(18)は、非円形伝動装置を有しており、かつ/または
-前記少なくとも1つの連結装置(18)は、少なくとも1つの歯列(19,20)を有していて、好ましくはこの場合、前記少なくとも1つの歯列(19,20)は、少なくとも1つの歯セグメント(19a,20a)を有しており、かつ/または
-前記少なくとも1つの連結装置(18)は、歯セグメント(19a,20a)を備えた少なくとも1つの歯列(19,20)を有しており、前記歯セグメント(19a,20a)は、前記作動アーム(5)のレバー(5a,5b)の取り外し可能な接続のための接続装置(37,38)を有しており、好ましくは、前記接続装置(37,38)は、前記作動アーム(5)のレバー(5a,5b)を所定の領域で受容するための少なくとも1つの凹部(27a,27b)を有している、
請求項12記載の家具駆動装置(4)。
【請求項14】
前記作動アーム(5)を、前記家具駆動装置(4)の前記基体(9)に取り外し可能に接続することができる少なくとも1つの接続装置(37,38)が設けられていて、好ましくは、前記接続装置(37,38)は、
-前記基体(9)に懸吊することのできる、または押し込むことのできる少なくとも1つの取付け部分(37a,38a)を有していて、かつ/または
-ばね(25)によって負荷される少なくとも1つのロックエレメント(29,38a)、好ましくはピンを有していて、かつ/または
-ガイド軌道(30)に沿って可動にガイドされている少なくとも1つのロックエレメント(29,38a)、好ましくはピンを有していて、かつ/または
-前記作動アーム(5)のレバー(5a,5b)を所定の領域で受容するための少なくとも1つの凹部(27a,27b)を有している、
請求項1から13までのいずれか1項記載の家具駆動装置(4)。
【請求項15】
可動の、好ましくは回転軸(7a)を中心として回転可能な少なくとも1つの作動部分(22)が設けられており、前記作動アーム(5)のレバー(5b)は、前記少なくとも1つの作動部分(22)に取り外し可能に接続可能である、請求項1から14までのいずれか1項記載の家具駆動装置(4)。
【請求項16】
家具(1)であって、家具キャビネット(2)、家具前板(3)、および請求項1から15までのいずれか1項記載の少なくとも1つの家具駆動装置(4)を有しており、前記少なくとも1つの家具駆動装置(4)の基体(9)は、前記家具キャビネット(2)に、好ましくは前記家具キャビネット(2)の側壁内にかつ/または側壁表面に取り付けられており、前記家具前板(3)は、好ましくは取付けインターフェース(35)を介して、前記少なくとも1つの家具駆動装置(4)の作動アーム(5)に取り付けられている、家具(1)。
【請求項17】
請求項1から15までのいずれか1項記載の家具駆動装置(4)の基体(9)に作動アーム(5)を組み付けるための方法であって、以下のステップ、すなわち、
-第1のステップで、前記作動アーム(5)の第1のレバー(5a,5b,5c)を、取り外し可能に前記基体(9)に接続し、
-第2のステップで、前記作動アーム(5)の第2のレバー(5a,5b,5c)を、前記第1のレバー(5a,5b,5c)に対して相対的に旋回させて、そして
-第3のステップで、前記作動アーム(5)の第2のレバー(5a,5b,5c)を、取り外し可能に前記家具駆動装置(4)の前記基体(9)に接続する
ことを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家具キャビネットに対して相対的に家具前板を動かすための家具駆動装置であって、家具キャビネットに取り付けるべき基体と、少なくとも1つの第1の回転軸を中心として回転可能に基体に支持されている作動アームとを有しており、作動アームは、互いに枢着的に接続された複数のレバーを有しており、作動アームのレバーのうちの少なくとも2つのレバーは、家具駆動装置の基体に取り外し可能に接続可能である、家具駆動装置に関する。
【0002】
さらに本発明は、家具であって、家具キャビネット、家具前板、および記載する形式の少なくとも1つの家具駆動装置を有しており、少なくとも1つの家具駆動装置の基体は、家具キャビネットに、好ましくは家具キャビネットの側壁内にかつ/または側壁表面に取り付けられており、家具前板は、好ましくは取付けインターフェースを介して、少なくとも1つの家具駆動装置の作動アームに取り付けられている、家具に関する。
【0003】
最後に本発明は、記載する形式の家具駆動装置の基体に作動アームを組み付けるための方法に関する。
【0004】
このような形式の家具駆動装置は、家具キャビネットに取り付けるべき基体と、互いに枢着的に接続される少なくとも2つのレバーを備えた作動アームとを有しており、この場合、作動アームの2つのレバーは、基体の、互いに別個の2つの支持個所に接続可能である。基体と作動アームとの分離された構成は、家具駆動装置の構成サイズが2つの構成群に分割され、これらの構成群をモジュール式に互いに接続することができるという利点を有している。
【0005】
従来技術(例えば、国際公開第2006/113953号)における問題点は、少なくとも2つのレバーを備えた作動アームが、基体における共通の取付けのために、片側でしか使用することができず、すなわち、家具キャビネットの第1の側に取り付けるべき、家具駆動装置の第1の基体としか組み合わせて使用することができないということにある。これに対して、家具キャビネットの対向する側壁に取り付けるべき第2の基体のためには、鏡像的に形成された作動アームを使用しなければならない。このために、工場には、2つの異なる製造レーンを設けなければならないので、製造に手間がかかる。さらに、常に「左」と「右」の作動アームを区別しなければならないので、現場の組付け工員にとっては取り扱いが複雑である。
【0006】
本出願人によるオーストリア国特許出願公開第516783号明細書には、家具フラップのための支持装置が開示されている。この支持装置は、2つの支持アームを有しており、これらの支持アームは、支持装置の各位置で、支持装置の運動方向に対して横方向で隙間なく重なっている。第1の支持アームは、U字型のプロフィールを有していて、このU字型のプロフィール内に第2の作動アームが配置可能である。この作動アームは、支持装置のケーシングに取り外し不能に接続されており、支持アームの回転軸は、ケーシングの内部に位置していて、したがってアクセスすることはできない。
【0007】
欧州特許出願公開第3321461号明細書および米国特許出願公開第2018/0298661号明細書には、家具フラップを動かすための家具駆動装置が開示されており、家具フラップに接続すべき作動アームは、家具駆動装置の基体に取り外し可能に接続可能である。
【0008】
本発明の課題は、上述した欠点を回避する冒頭で述べた形式の家具駆動装置を提供することである。
【0009】
この課題は、本発明によれば、特許請求項1の特徴により解決される。本発明のさらなる有利な構成は、従属請求項に記載されている。
【0010】
本発明によれば、少なくとも作動アームのレバーが、作動アームの仮想の中心平面に対して対称に配置されていることが想定されている。
【0011】
作動アームのレバーが、作動アームの仮想の中心平面に対して対称に形成されていることにより、レバーは、家具キャビネットの対向する側壁に取り付けるべき第2の家具駆動装置の基体にも接続可能である。
【0012】
したがって、家具前板を動かすための両家具駆動装置のために唯1種の作動アームしか必要ではなく、作動アームの製造および取り扱いも著しく簡単になる。
【0013】
本発明のその他の詳細および利点は、以下の図面の説明により明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1a】可動の家具前板と、家具前板を動かすための2つの家具駆動装置とを備えた家具を示す図である。
図1b】家具前板が取り外された状態の図1aの家具を示す図である。
図2a】従来技術による作動アームを備えた家具駆動装置を、基体に接続されていない状態で示す図である。
図2b】従来技術による作動アームを備えた家具駆動装置を、基体に接続された状態で示す図である。
図3a】本発明による家具駆動装置を、作動アームが基体に接続されていない状態で示す斜視図である。
図3b】本発明による家具駆動装置を、作動アームが基体に接続されていない状態で示す断面図である。
図4a】基体と、基体に接続すべき作動アームとを有した家具駆動装置の実施例を示す図である。
図4b】基体と、基体に接続すべき作動アームとを有した家具駆動装置の実施例を示す図である。
図5a】作動アームを基体に組み付ける1つのステップを示す図である。
図5b】作動アームを基体に組み付ける図5aに続くステップを示す図である。
図6a】作動アームを基体に組み付けるさらなるステップを示す図である。
図6b】作動アームを基体に組み付けるさらなるステップを示す図である。
図6c】作動アームを基体に組み付けるさらなるステップを示す図である。
図7a】基体と、基体に接続すべき作動アームとを有した家具駆動装置の別の実施例を示す斜視図である。
図7b】基体と、基体に接続すべき作動アームとを有した家具駆動装置の別の実施例を示す側面図である。
図8a図7aおよび図7bによる家具駆動装置を、作動アームの第1のレバーが基体に接続されていない状態で示す側面図である。
図8b図7aおよび図7bによる家具駆動装置を、作動アームの第1のレバーが基体に接続された状態で示す側面図である。
図9a】家具駆動装置の基体における、作動アームの第2のレバーの組付けを示す図である。
図9b】家具駆動装置の基体における、作動アームの第2のレバーの組付けを示す図である。
図9c】家具駆動装置の基体における、作動アームの第2のレバーの組付けを示す図である。
図10a】作動アームを様々な視点で示す図である。
図10b】作動アームを様々な視点で示す図である。
図10c】作動アームを様々な視点で示す図である。
【0015】
図1aは、家具キャビネット2と、家具キャビネット2に対して相対的に持ち上げ可能な家具フラップ3aの形態の可動の家具前板3とを備えた家具1を示している。家具前板3は、一体のものであってよく、または代替的に互いに可動の複数の家具部分を有していてもよい。
【0016】
家具キャビネット2の互いに向かい合って位置する側壁には、可動の家具部分3を動かすためのそれぞれ1つの家具駆動装置4が取り付けられている。家具駆動装置4は、回転可能に支持されたそれぞれ1つの作動アーム5を有しており、家具駆動装置4の両作動アーム5の回転運動は、同期軸6によって互いに同期可能である。
【0017】
図1bは、図1aの家具1を、家具前板3を取り外した状態で示している。両家具駆動装置4は、同じ構成で形成されていてよいので、本明細書に記載される説明は、それぞれ両家具駆動装置4に該当するものである。
【0018】
家具駆動装置4は、家具キャビネット2に取り付けるべき、好ましくは実質的に直方体状の基体9を有しており、この基体には、作動アーム5のレバー5aが、回転軸7aを中心として旋回可能に支持されている。これに対して同期軸6は、別の回転軸7cを中心として回転可能に支持されており、レバー5aの回転軸7aと、同期軸6の回転軸7cとは互いに側方にずらされていて、好ましくは互いに離隔されて平行に位置している。
【0019】
レバー5aの回転軸7aと同期軸6の回転軸7cとのずらされた配置は、同期軸6を、例えば家具キャビネット2の高い個所に、すなわち家具キャビネット2の上底面2aの近傍に配置することができるという特別な利点を有している。
【0020】
さらに、家具駆動装置4の組付け状態で、従来技術で公知の回転軸7aと回転軸7cとの同心的な配置の場合よりも、回転軸7cを家具キャビネット2の奥行き方向のより奥の方に配置することが想定されていてよい。
【0021】
作動アーム5は、家具前板3に取り付けるべき金具体(図示せず)に取り外し可能に接続可能な金具部材8を有している。金具部材8は、作動アーム5のレバー5aに枢着的に接続されていてよく、金具部材8が、家具前板3に取り付けるべき金具体に工具なしで接続することができるように形成されていてよい。
【0022】
図2aは、家具駆動装置4の基体9に接続されていない状態で、従来技術による作動アーム5を備えた家具駆動装置4を示している。家具駆動装置4の、家具キャビネット2に取り付けるべき基体9には、通常、作動アーム5に力を負荷するための蓄力器12(図4a)が収容されており、これにより、作動アーム5に取付け可能な家具前板3の重量を補償することができる。家具駆動装置4の基体9は、互いに別個の少なくとも2つの軸受個所31a,31bを有しており、これらの軸受個所は、作動アーム5の、互いに別個の2つの接続エレメント32a,32bに取り外し可能に接続可能である。
【0023】
作動アーム5は、互いに枢着的に接続された少なくとも2つ以上のレバー5a,5b,5cを有しており、第1の接続エレメント32aは第1のレバー5aに、第2の接続エレメント32bは第2のレバー5bに配置されている。好ましくは約90°屈曲した第3のレバー5cは、家具前板3に接続することができる。第1のレバー5aに配置された連結部材33は、同期軸6に接続するために形成されており、連結部材33の回転運動は、同期軸6を介して、組付け位置で対向して位置している家具駆動装置4の連結部材33と同期可能である。
【0024】
図2bは、従来技術による作動アーム5を、家具駆動装置4の基体9に接続された状態で示している。図2bにより、従来技術による作動アーム5は、その非対称の構成により、一方の側にしか、この場合は、家具キャビネット2の右側の側壁にしか取り付けることができない家具駆動装置4と共に使用することしかできないことが、直接に明白である。家具キャビネット2の左側の側壁に取り付けるべき家具駆動装置4のためには、鏡像的に形成された作動アーム5を使用しなければならない。
【0025】
図3aは、本発明による家具駆動装置4を、作動アーム5が基体9に接続されていない状態で示している。家具駆動装置4の基体9は、互いに平行に離隔されて配置された2つのケーシング壁9a,9bを有していて、これらのケーシング壁は、家具キャビネット2に当て付けるための平坦に形成されたそれぞれ1つの当接面を有している。このようにして、家具駆動装置4の基体9は、家具キャビネット2の第1の側壁に、または代替的に、家具キャビネット2の、第1の側壁に対向する第2の側壁に組付け可能である。両ケーシング壁9a,9bの間には、端部開口9cが形成されていて、この開口からは作動アーム5が、最大開放位置において少なくとも所定の領域で突出する。
【0026】
作動アーム5は、組付け状態で、少なくとも1つの第1の回転軸7aを中心として回転可能に基体9に支持されている。作動アーム5は、互いに枢着的に接続されている複数のレバー5a,5b,5cを有しており、作動アーム5のレバーのうちの少なくとも2つのレバー5a,5bは、取り外し可能に、家具駆動装置4の基体9に接続可能である。
【0027】
作動アーム5は、閉鎖位置と最大開放位置との間で可動であって、作動アーム5は閉鎖位置で少なくとも所定の領域で、家具駆動装置4の基体9の内側に配置されている。
【0028】
作動アーム5のレバー5a,5b,5cは、4回転点ジオメトリを形成することができ、この場合、4回転点ジオメトリの4回転点のうちの1つの回転点は、作動アーム5の少なくとも1つの第1の回転軸7aに相当する。
【0029】
図示した実施例では、作動アーム5は、少なくとも1つの第2の回転軸7bを中心として回転可能に基体9に支持されており、この場合、
-家具駆動装置4の基体9は、端部開口9cを有しており、作動アーム5は少なくとも最大開放位置で少なくとも所定の領域で端部開口から突出しており、第2の回転軸7bは、第1の回転軸7aよりも、端部開口9cに対するより小さな垂直方向間隔を有しており、かつ/または
-家具駆動装置4の基体9は、家具キャビネット2に家具駆動装置4を取り付けた状態で、家具キャビネット2の上底面2a(図1a、図1b)に面している上面34を有しており、この場合、第2の回転軸7bは、第2の回転軸7bよりも、上面34に対するより小さな垂直方向間隔を有している。
【0030】
1つの実施例によれば、第2の回転軸7bは、作動アーム5のレバー5a,5b,5cの4回転点ジオメトリのうちの1つの回転点に相当することが想定されてよい。
【0031】
さらに、
-作動アーム5の、設けられているレバーのうちの少なくとも2つのレバー5a,5bが、作動アーム5の少なくとも1つの回転位置で、好ましくは各回転位置で、互いに入れ子状に配置されており、これにより2つのレバー5a,5bは、側方から見た平面図で、実質的に互いに隙間なく形成されており、かつ/または
-少なくとも1つのレバー5a,5cが横断面U字型に形成されていて、1つの別のレバー5bが、U字型の両垂直ウェブの間に少なくとも部分的に配置可能であるまたは配置されていることが想定されてよい。
【0032】
第3のレバー5cには、取付けインターフェース35が形成されていて、この取付けインターフェースを介して家具前板3を作動アーム5に、好ましくは取り外し可能に取り付けることができ、この場合、第1のレバー5aと第2のレバー5bとは枢着的に第3のレバー5cに接続されている。第3のレバー5cは、屈曲して形成されており、屈曲した第3のレバー5cの2つの部分区分36a,36bは、互いに相対的に実質的に90°の角度をなしている。
【0033】
図3bは、基体9と、基体9に接続すべき作動アーム5とを備えた家具駆動装置4を断面図で示している。基体9のケーシング壁9a,9b、ケーシング壁9a,9bの間に形成された端部開口9c、および基体9の上面34を認めることができる。
【0034】
さらに、作動アーム5のレバー5a,5b,5cが、作動アーム5の仮想の中心平面(ME)に対して対称に配置されていることも認めることができる。このようにして、作動アーム5は、家具キャビネット2の第1の側壁に取り付けるべき基体9と、家具キャビネット2の、第1の側壁に対向する第2の側壁に取り付けるべき基体9との両方に、取り外し可能に接続可能である。
【0035】
好ましくは、作動アーム5のレバーのうちの1つのレバー5bが、作動アーム5の中心平面(ME)に配置されていることが想定されている。
【0036】
図4aは、基体9と、基体9に接続すべき作動アーム5とを備えた家具駆動装置4の実施例を示している。
【0037】
家具駆動装置4は、好ましくは基体9に支持された、好ましくは少なくとも1つのばねエレメント12aを含む、少なくとも1つの蓄力器12を有しており、この蓄力器を介して作動アーム5に力を負荷することができる。これにより、作動アーム5に取付け可能な家具前板3の重量を補償することができる。
【0038】
蓄力器12は、図4aでは概略的にのみ示されており、機械的なばねエレメントのほかに、例えばガス圧ばねも有していてよい。蓄力器12に対して代替的にまたは補足的に、作動アーム5を駆動するための電気的な駆動装置が設けられていてもよい。
【0039】
1つの実施例によれば、少なくとも1つの蓄力器12に蓄えることができる力を作動アーム5に伝達することができる伝達機構17が設けられていることが想定されていてよく、好ましくは、この伝達機構17は、
-回転軸13aを中心として旋回可能な少なくとも1つの中間レバー13を有しており、好ましくはこの場合、少なくとも1つの蓄力器12は、好ましくは調節可能な作用個所14を介して、少なくとも1つの中間レバー13に接続されていて、かつ/または
-少なくとも1つの押圧部材15、好ましくは回転可能な押圧ローラと、作動アーム5の運動時に少なくとも1つの押圧部材15を摺動可能に支持可能である少なくとも1つの作動輪郭16とを有しており、好ましくはこの場合、少なくとも1つの押圧部材15は、伝達機構17の少なくとも1つの中間レバー13に、少なくとも1つの作動輪郭16は作動アーム5に、配置されていてまたは配置可能であり、またはその逆の配置となっている。
【0040】
作動アーム5は、互いに枢着的に接続された2つ以上のレバー5a,5b,5cを有しており、図示した実施例では、第1のレバー5aおよび/または第3のレバー5cが横断面U字型の区分を有しており、この区分内に第2のレバー5bが配置されているまたは配置可能である。
【0041】
作動アーム5は、図示した実施例では、接続装置37,38を介して、家具駆動装置4の基体9に取り外し可能に接続可能である。この場合、例えば、少なくとも1つの接続装置37,38が、基体9に懸吊することのできる、または押し込むことのできる少なくとも1つの取付け部分37a,38aおよび/またはばね25(図5a)によって負荷される少なくとも1つのロックエレメント37bを有していることが想定されていてよい。レバー5bの好ましくはフック状の第1の取付け部分37aは、基体9に、例えば第2の回転軸7bに配置されたピンに懸吊することができ、この場合、レバー5bは、ばね負荷されたロックエレメント37bによって解除可能にロック可能である。
【0042】
これに対して他方の接続装置38の第2の取付け部分38aは、可動の、好ましくは第1の回転軸7aを中心として回転可能な作動部分22に取り外し可能に接続可能、特にロック可能である。好ましくは、可動の作動部分22に作動輪郭16が形成されていることが想定されている。
【0043】
図4bは、図4aの円で取り囲んだ領域を拡大図で示している。接続装置38は、作動部分22に配置された凹部27aを有していて、この凹部にはレバー5aが、好ましくはレバー5aから側方に突出するロックエレメント38b(図4a)が受容可能である。
【0044】
レバー5aは、接続装置38のロックエレメント38cに解除可能にロック可能である。好ましくは、ロックエレメント38cがピンとして形成されていて、かつ/またはばね25によってロック位置の方向で予荷重をかけられていて、かつ/またはガイド軌道30に沿って可動であることが想定されている。
【0045】
ロックエレメント38cとレバー5aとの間のロックを解除するために、可動の、好ましくは回転軸7aを中心として回転可能なロック解除エレメント24が設けられていて、このロック解除エレメントによって、ロックエレメント38cは、ばね25の力に抗して可動であり、したがってレバー5aを解放する。示された図では、ロックエレメント38cはロック位置に位置している。レバー5aによるロックのためには、ロックエレメント38cは、ガイド軌道30の他方の端部に位置していなければならない。
【0046】
図5aは、基体9における作動アーム5の組付けの第1のステップを示しており、この場合、レバー5bの接続装置37の取付け部分37aは、第2の回転軸7bに配置されたピンに懸吊される。
【0047】
例えば少なくとも1つのガイドに沿って線形に摺動可能に支持されていて、ばね25によって、ロック位置の方向で予荷重をかけられているロックエレメント37bを認めることができる。ばね25は、例えば、機械的なばねエレメントによって、または1つの構成部分の材料の弾性によっても形成されていてよい。ロックエレメント37bが傾斜面を有していることを認めることができ、この傾斜面によって、ロックエレメント37bは、ジョイント軸7bと協働しながら、ばね25の力に抗して進入可能である。
【0048】
図5bは、回転軸7bにロックされているロックエレメント37bを示している。ロックエレメント37bは、図5aから出発して、傾斜面により、ばね25の力に抗して動かされ、次いで、弛緩したばね25の力により、回転軸7bとのロック位置へともたらされる。レバー5bは、いまや回転軸7bに旋回可能に接続されている。
【0049】
図6a~図6cは、基体9における作動アーム5の組付けのさらなるステップを示している。図5bを起点として、レバー5a,5bは、回転軸7bを中心として、基体9に対して相対的に旋回させられた。第2の接続装置38の取付け部分38bは、作動部分22に配置されたガイドエレメント39に支持可能であり、これによりレバー5aの側方で突出するロックエレメント38bは、作動部分22の凹部27a内に導入可能である。
【0050】
図6bでは、ロックエレメント38cが、レバー5aの取付け部分38aによって、(ここには図示されていない)ばね25の力に抗してガイド軌道30に沿って動かされることを認めることができる。
【0051】
図6cでは、ロックエレメント38cが取付け部分38aにより形成された輪郭と、蓄力されたばね25の力とによって、取付け部分38aの係止凹部内に進入することができ、これによりレバー5aが基体9に、解除可能にロック可能であることを認めることができる。
【0052】
レバー5aと基体9との間のロックは、回転軸7aを中心として旋回可能なロック解除エレメント24が操作されることにより解除される。ロック解除エレメント24の操作により、ロックエレメント38cを、その負荷されたばね25の力に抗して動かすことができ、これにより、レバー5aはロックエレメント38cからロック解除可能である。
【0053】
図7aおよび図7bは、基体9と、基体9に接続すべき作動アーム5とを備えた家具駆動装置4のさらなる実施例を、斜視図および側面図で示している。基本的には、家具駆動装置4の構造は、上述した実施例に相当する。
【0054】
図7a、図7bに示された家具駆動装置4は、同期軸6(図1b)を取り付けるためのインターフェース21を有しており、同期軸6によって、作動アーム5の回転運動は、少なくとも1つの別の家具駆動装置4の作動アーム5の回転運動に同期可能である。
【0055】
インターフェース21は、回転軸7cを中心として回転可能な少なくとも1つの構成部分11を有しており、この場合、回転軸7cは、作動アーム5の第1の回転軸7aに対して側方にずらされて配置されている。
【0056】
これにより、いくつかの構造的な利点が生じる。例えば、回転可能な構成部分11を、家具キャビネット2への家具駆動装置4の組付け状態で、家具キャビネット2においてできるだけ高い個所に配置することができ、この場合、回転可能な構成部分11に連結されている同期軸6は、家具キャビネット2内への収納物の収納および家具キャビネット2からの収納物の取り出しを妨げることは殆どない。
【0057】
構造的にはこのことは、基体9が、少なくとも1つの端部開口9cを有しており、少なくとも1つの作動アーム5は、少なくとも家具前板3の開放位置に相当する相対位置で、少なくとも所定の領域で端部開口から突出しており、この場合、第1の回転軸7aは、同期軸6に連結可能な構成部分11の回転軸7cよりも、端部開口9cに対してより小さな垂直方向間隔を有していることにより得られる。
【0058】
さらに、回転可能な構成部分11を、家具キャビネット2への家具駆動装置4の組付け状態で、家具キャビネット2の奥行き方向でできるだけ奥の個所に配置することが想定されてよく、この場合、回転可能な構成部分11に連結されている同期軸6は、-家具キャビネット2により生じる影形成によっても-、視覚的に殆ど視界に入ることはない。
【0059】
構造的に、このことは、基体9が、家具キャビネット2への家具駆動装置4の組付け状態で、家具キャビネット2の上底面2a(図1a、図1b)に面している少なくとも1つの上面34を有しており、この場合、レバー5aの第1の回転軸7aは、回転可能な構成部分11の回転軸7cよりも、少なくとも1つの上面34に対するより大きな垂直方向間隔を有していることにより得られる。
【0060】
回転軸7cを中心として回転可能な構成部分11は、同期軸6を受容するための受容装置11aを有している。好ましくは、受容装置11aが、同期軸6を受容するための円形ではない横断面を有していることが想定されている。特に好適には、同期軸6は、360°の回転角度範囲のうちの唯1つの回転位置でしか受容装置11aに接続可能ではないことが想定されている。
【0061】
家具駆動装置4は、少なくとも1つの連結装置18を有していて、この連結装置によって、少なくとも1つの作動アーム5の回転運動は、インターフェース21の少なくとも1つの構成部分11の回転運動に連結可能である。
【0062】
1つの実施例によれば、少なくとも1つの連結装置18が非円形伝動装置を有していることが想定されていてよい。
【0063】
連結装置18は、少なくとも1つの歯列19,20を有していてよく、好ましくはこの場合、少なくとも1つの歯列19,20は、少なくとも1つの歯セグメント19a,20aを有している(図8a、図8b)。
【0064】
1つの実施例によれば、連結装置18は少なくとも1つの歯列19,20を有しており、この場合、一方の歯列19は作動アーム5に、他方の歯列20はインターフェース21に接続されているまたは接続可能である。
【0065】
作動アーム5は、互いに枢着的に接続されている複数のレバー5a,5b,5cを有しており、これらのレバーは、作動アーム5の仮想の中心平面(ME)に対して対称に配置されており、これらのレバーのうちの少なくとも2つのレバー5a,5bは基体9に取り外し可能に接続可能である。
【0066】
第1のレバー5aは、取付け部分37aを備えた第1の接続装置37を有しており、これに対して第2の作動アーム5bは、取付け部分38aとロックエレメント38bとを備えた第2の接続装置38を有していて、ロックエレメントは、ばね25(ここには図示せず)の力に抗してガイド軌道30に沿って可動である。
【0067】
図8aは、作動アーム5の、基体9に接続すべき第1のレバー5aを示している。歯列19、好ましくは、歯セグメント19aは、レバー5aを所定の領域で受容するための好適には漏斗状の少なくとも1つの凹部27aを有している。凹部27aの輪郭が、レバー5aの輪郭に少なくとも所定の領域で適合させられていることを認めることができ、この場合、レバー5aは接続状態で形状接続的に凹部27aに係合する。
【0068】
レバー5aは、第1の回転軸7aに配置された第1のロックエレメントにおける第1のノッチ28aを介して懸吊される。凹部27aの方向にレバー5aが摺動する際に、第2のロックエレメント29は、レバー5aとの協働により、ばね25の力に抗してガイド軌道30に沿って動かされる。
【0069】
レバー5aには、取付け部分37aが、例えば、レバー5aから側方に突出している突起が配置されており、取付け部分37aは、レバー5aの接続状態で、別の凹部27b内に係合する。レバー5aのロックは、ばね25の力によって、レバー5aの第2のノッチ28b内に係止可能な(図8b)ロックエレメント29によって形成される。
【0070】
3点ロック(回転軸7aにおけるノッチ28a、凹部27bにおける取付け部分37a、ノッチ28bにおけるロックエレメント29)により、基体9に対するレバー5aの特に傾動防止された接続が形成可能である。
【0071】
歯列19における凹部27aは、作動アーム5のレバー5a導入のための漏斗状導入部を形成することができ、これにより、レバー5aは、回転軸7aの方向での組付け時にセンタリング可能である。
【0072】
レバー5aと基体9との間のロックを解除するために、ロック解除エレメント24が(例えば工具によって)ばね25の力に抗して、第2のロックエレメント29がレバー5aの第2のノッチ28bからロック解除可能となるまで動かされる。
【0073】
図8bは、作動アーム5の、家具駆動装置4の基体9との接続状態を示している。
【0074】
図9a~図9cは、家具駆動装置4の基体9との、作動アーム5の第2のレバー5bの組付けを示している。第1のレバー5aは、既に基体9に枢着的に接続されている。
【0075】
第2のレバー5bは、基体9に向かって旋回させられ、この場合、レバー5bの取付け部分38aが、第2の回転軸7bを中心として旋回可能な作動部分22の凹部27a内に導入される。レバー5bのばね負荷されたロックエレメント38bは、作動部分22のガイド輪郭に当接する(図9a)。
【0076】
作動部分22の凹部27a内への取付け部分38aの手動の押込みによって、ロックエレメント38bは、ばね25の力に抗してガイド軌道30に沿って動かされ、これによりばね25は蓄力される(図9b)。
【0077】
取付け部分38aがさらに凹部27a内に押し込まれると、ロックエレメント38bは、放出されたばね25の力によって、作動部分22の係止凹部内に飛び込み、これにより第2のレバー5bは作動部分22に解除可能にロック可能となる。すなわち、レバー5bのロックされた位置が、図9cに示されている。
【0078】
ロックを解除するために、ロックエレメント38bは、例えば工具によって、負荷しているばね25の力に抗して動かされ、この場合、作動アーム5のレバー5bが解放される。
【0079】
図10a~図10cは、互いに枢着的に接続されたレバー5a,5b,5cを備えた作動アーム5を様々な視点で示している。
【0080】
図10aは、作動アーム5の斜視図を示しており、この場合、作動アーム5を、家具駆動装置4の基体9に接続するための両接続装置37,38を認めることができる。
【0081】
図10bは、図10aに示された作動アーム5の断面図を示しており、この場合、ばね25によって負荷されたロックエレメント38bが示されている。
【0082】
図10cは、作動アーム5を断面図で示しており、仮想の中心平面(ME)に対して対称のレバー5a,5b,5cの構造が良好に示されている。
【0083】
家具駆動装置4の基体9に作動アーム5を組み付けるための本発明による方法は、以下のステップ、すなわち、
-第1のステップで、作動アーム5の第1のレバー5aを、取り外し可能に基体9に接続し、
-第2のステップで、作動アーム5の第2のレバー5bを、第1のレバー5aに対して相対的に旋回させて、そして
-第3のステップで、作動アーム5の第2のレバー5bを、取り外し可能に家具駆動装置4の基体9に接続することを特徴とする。
図1a
図1b
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図5a
図5b
図6a
図6b
図6c
図7a
図7b
図8a
図8b
図9a
図9b
図9c
図10a
図10b
図10c
【国際調査報告】