(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-09
(54)【発明の名称】テトラヒドロナフタレン系化合物、その医薬組成物及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 333/20 20060101AFI20231101BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20231101BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20231101BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20231101BHJP
A61K 31/381 20060101ALN20231101BHJP
【FI】
C07D333/20 CSP
A61P25/28
A61P25/16
A61P25/24
A61K31/381
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526112
(86)(22)【出願日】2021-10-26
(85)【翻訳文提出日】2023-06-14
(86)【国際出願番号】 CN2021126336
(87)【国際公開番号】W WO2022089408
(87)【国際公開日】2022-05-05
(31)【優先権主張番号】202011162561.3
(32)【優先日】2020-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520064920
【氏名又は名称】▲広▼州市恒▲諾▼康医▲薬▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU HENOVCOM BIOSCIENCE CO., LTD
【住所又は居所原語表記】9F, Zone C4, 11 Kaiyuan Road, HuangPu District Guangzhou, Guangdong 510535 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 徳耀
(72)【発明者】
【氏名】周 溢謙
(72)【発明者】
【氏名】郭 旗
(72)【発明者】
【氏名】游 華金
(72)【発明者】
【氏名】張 礼軍
(72)【発明者】
【氏名】張 健存
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA02
4C086AA03
4C086BB02
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA12
4C086ZA16
(57)【要約】
新規なテトラヒドロナフタレン系化合物、その立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩、前記化合物を含む医薬組成物、及び前記化合物又は組成物の中枢神経系の疾患を予防及び/又は治療するための使用であって、前記化合物は、式(I)に示される構造を有する。
【化90】
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)に示される構造を有する化合物、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩。
【化86】
(式中、
Xは存在せず、又は-C(R
1)(R
2)-であり、
Yは存在せず、又はOであり、
Zは存在せず、又はC
1~15アルキレン基であり、
Wは、-C(=O)NH-、又は-NHC(=O)-であり、
R
1及びR
2は、それぞれ、独立的に、H、D、F、Cl、OH、-CN、又はC
1~4アルキル基であり、
Rは、C
1~30アルキル基、C
1~30ヘテロアルキル基、C
2~30アルケニル基、C
2~30アルキニル基、C
3~10シクロアルキル基、C
3~10シクロアルキルC
1~10脂肪族、C
2~10ヘテロシクリル基、C
2~10ヘテロシクリルC
1~10脂肪族、アリール基、アリールC
1~10脂肪族、ヘテロアリール基、ヘテロアリールC
1~10脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R
3a-C(=O)NH-R
3b、又は-R
3a-NHC(=O)-R
3bであり、
R
3aは、C
1~24アルキレン基、C
2~10アルケニレン基、アリーレン基、-C
1~10脂肪族-アリール-、又は-アリール-C
1~10脂肪族-であり、
R
3bは、H、C
1~22アルキル基、C
2~10アルケニル基、アリール基、又はアリールC
1~10脂肪族であり、
ただし、R
1、R
2、R、R
3a及びR
3bにおける各前記アルキル基、アルキレン基、ヘテロアルキル基、アルケニル基、アルケニレン基、アルキニル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、シクロアルキル脂肪族、ヘテロシクリル脂肪族、アリール基、アリーレン基、アリール脂肪族、ヘテロアリール基、ヘテロアリール脂肪族、-脂肪族-アリール-、-アリール-脂肪族-及びコラン系脂肪鎖は、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R
4a、-NHC(=O)-R
4a、-S(=O)
1-2NH-R
4b、-NHS(=O)
1-2-R
4b、C
1~6アルキル基、C
1~6アルコキシ基、カルボキシ基、C
3~6シクロアルキル基、C
6~10アリール基及びC
1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換され、
且つ各R
4a及びR
4bは、それぞれ、独立的に、H、又はC
1~6アルキル基である。)
【請求項2】
式(II)に示される構造を有する請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩。
【化87】
(式中、mは、1~5の整数である)。
【請求項3】
Xが存在せず、且つYが存在しない請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
R
1及びR
2は、それぞれ、独立的に、H、D、F、Cl、OH、-CN、メチル基、又はエチル基である請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項5】
Rは、C
1~22アルキル基、C
2~22アルケニル基、C
3~10シクロアルキル基、C
3~10シクロアルキルC
1~6脂肪族、C
2~7ヘテロシクリル基、C
2~7ヘテロシクリルC
1~6脂肪族、C
6~10アリール基、C
6~10アリールC
1~6脂肪族、C
1~9ヘテロアリール基、C
1~9ヘテロアリールC
1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R
3a-C(=O)NH-R
3b、又は-R
3a-NHC(=O)-R
3bであり、
ただし、前記C
1~22アルキル基、C
2~22アルケニル基、C
3~10シクロアルキル基、C
3~10シクロアルキルC
1~6脂肪族、C
2~7ヘテロシクリル基、C
2~7ヘテロシクリルC
1~6脂肪族、C
6~10アリール基、C
6~10アリールC
1~6脂肪族、C
1~9ヘテロアリール基、C
1~9ヘテロアリールC
1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R
3a-C(=O)NH-R
3b及び-R
3a-NHC(=O)-R
3bは、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R
4a、-NHC(=O)-R
4a、-S(=O)
1-2NH-R
4b、-NHS(=O)
1-2-R
4b、カルボキシ基、C
1~4アルキル基、C
1~4アルコキシ基、C
3~6シクロアルキル基、C
6~10アリール基及びC
1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換される請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項6】
Rは、C
5~20アルキル基、C
2~20アルケニル基、C
3~6シクロアルキル基、C
3~6シクロアルキルC
1~6脂肪族、C
2~7ヘテロシクリル基、C
2~7ヘテロシクリルC
1~6脂肪族、C
6~10アリール基、C
6~10アリールC
1~6脂肪族、C
1~9ヘテロアリール基、C
1~9ヘテロアリールC
1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R
3a-C(=O)NH-R
3b、又は-R
3a-NHC(=O)-R
3bであり、
ただし、前記C
5~20アルキル基、C
2~20アルケニル基、C
3~6シクロアルキル基、C
3~6シクロアルキルC
1~6脂肪族、C
2~7ヘテロシクリル基、C
2~7ヘテロシクリルC
1~6脂肪族、C
6~10アリール基、C
6~10アリールC
1~6脂肪族、C
1~9ヘテロアリール基、C
1~9ヘテロアリールC
1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R
3a-C(=O)NH-R
3b及び-R
3a-NHC(=O)-R
3bは、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R
4a、-NHC(=O)-R
4a、-S(=O)
1-2NH-R
4b、-NHS(=O)
1-2-R
4b、カルボキシ基、C
1~4アルキル基、C
1~4アルコキシ基、C
3~6シクロアルキル基、C
6~10アリール基及びC
1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換される請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項7】
R
3aは、C
1~20アルキレン基、C
2~6アルケニレン基、C
6~10アリーレン基、-C
1~6脂肪族-C
6~10アリール-、又は-C
6~10アリールC
1~6脂肪族-であり、且つR
3bは、H、C
1~19アルキル基、C
2~6アルケニル基、C
6~10アリール基、又はC
6~10アリールC
1~6脂肪族であり、ただし、各前記C
1~19アルキル基、C
1~20アルキレン基、C
2~6アルケニル基、C
2~6アルケニレン基、C
6~10アリール基、C
6~10アリーレン基、-C
1~6脂肪族-C
6~10アリール-、-C
6~10アリールC
1~6脂肪族-及びC
6~10アリールC
1~6脂肪族は、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R
4a、-NHC(=O)-R
4a、-S(=O)
1-2NH-R
4b、-NHS(=O)
1-2-R
4b、カルボキシ基、C
1~4アルキル基、C
1~4アルコキシ基、C
3~6シクロアルキル基、C
6~10アリール基及びC
1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換される請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項8】
以下のもの、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩から選ばれる請求項1に記載の化合物。
【化88】
(式中、m及びm’は、それぞれ、独立的に、1~5の整数であり、nは、7~20の整数であり、n’は、2~20の整数であり、且つR
3bは、H又はC
1~18アルキルである。)
【請求項9】
以下のもの、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩から選ばれるいずれかの化合物である請求項1又は2に記載の化合物。
【化89-1】
【化89-2】
【化89-3】
【化89-4】
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される添加物、担体又は希釈剤とを含む医薬組成物。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩又は請求項10に記載の医薬組成物の中枢神経系の疾患を予防及び/又は治療するための薬物の製造における使用であって、
好ましくは、前記薬物は、長時間作用型薬物であり、
好ましくは、前記中枢神経系の疾患は、パーキンソン病、むずむず脚症候群又はうつ病である使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品化学の分野に関し、特に、テトラヒドロナフタレン系化合物、その立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩、前記化合物を含む医薬組成物、及び前記化合物又は組成物の中枢神経系の疾患を予防及び/又は治療する薬物の製造における使用に関する。
【背景技術】
【0002】
パーキンソン病(Parkinson’s disease、PD)は振戦麻痺とも呼ばれ、よく見られる神経変性疾患の1種であり、進行性、多発性、潜行性の発症などの特徴を有しており、臨床症状は、運動緩慢、安静時振戦、筋肉のこわばりなどを主とする運動症状及び便秘、睡眠障害、嚥下障害、むずむず脚症候群(Restless Legs Syndrome、RLS)などの非運動症状を含む。PDは、アルツハイマー病に次いで2番目に多い神経変性疾患であり、2013年の米国国立パーキンソン財団(National Parkinson Foundation)の統計によると、世界中に400万~600万人の患者がいる。先進国におけるPDの発生率は総人口の0.3%近くであり、年齢が60歳以上の者は1%を占めており、85歳以降では4~5%と急速に増えている。世界で人口が最も多い10か国及び西ヨーロッパで人口が最も多い5か国に対する研究は、この15の国で2030年にはPD患者数が870万~930万に達し、現在の発生率の約2倍になることを示す。
【0003】
むずむず脚症候群(Restless Legs Syndrome、RLS)は中枢神経系の疾患の1種であり、1672年に英国の医師ThomasWillis氏によって最初に紹介されたが、1980年代までに臨床医は注目していなかった。その臨床症状は一般に、夜に寝ている時には、両側の下肢に極度の不快感があるため、患者は絶えず下肢を動かしたりベッドから降りて歩いたりしなければならないことであり、患者の睡眠、生活の質に深刻な影響を与え、患者にうつ病、不安などを引き起こす。
【0004】
統計によると、PD患者のうちRLS(pRLS)の発生率が一般集団より顕著に高く、アジアではpRLSの発生率が0.98~27.5%であり、欧米諸国では5.5~27%である。原発性RLs(iRLS)のアジアにおける発生率は0.9~12.1%と、欧米の3.9~18.8%より明らかに低い。PDにおける睡眠障害の発生率は約70%であり、pRLSは睡眠障害を引き起こす要因の1つである。ドーパミン作動薬を使用するとPDとRLSの治療に有利である。レボドパを主とするドーパミン代替療法は、今でもPD治療の「ゴールド・スタンダード」とされている。しかしながら、レボドパによる治療時間の延長に伴い、長期使用後に現れる運動合併症は患者の生活の質に深刻な影響を与える。ドーパミン薬の作用時間を引き伸ばして、持続的なドーパミン作動性刺激を提供することで運動合併症の発生を予防及び改善できることは研究から示されている。
【0005】
ロチゴチン(Rotigotine)は、非麦角系ドーパミン受容体作動薬の1種であり、ドーパミン受容体の刺激によりパーキンソン病の治療効果をもたらす。また、ロチゴチンは欧州神経科学学会連合、欧州神経学会及び欧州睡眠研究学会によってRLSに効果的な治療薬として推奨されている。ロチゴチンの経口投与は生物学的利用能が悪く、初回通過効果が非常に強いため、経口が好ましくないとされる。現在販売が承認されているロチゴチンは、1日1回貼付する経皮吸収放出制御型貼付剤であり、2007年5月に米国FDAから早期原発性パーキンソン病及び晩期パーキンソン病の補助療法における使用が承認され、2012年2月にFDAからむずむず脚症候群(Restless Legs Syndrome、RLS)は新しい適応症として認められている。しかし、経皮製剤としては、紅斑、皮膚炎、かゆみなどの局所的な皮膚反応が常に現れるため、患者のコンプライアンスに深刻な影響を与え、投与を中断せざるを得ないことがある。投与の中断は、血中薬物濃度のピークと谷が繰り返し現れることで、病状の悪化を引き起こし、患者又はその家族により深刻な精神的及び経済的負担をもたらす可能性がある。特許出願CN108341798及びCN109415335では、ロチゴチンの長時間作用型プロドラッグ誘導体が開示されており、特許開示に係る化合物はいずれも融点が53℃を超えず、化合物の融点が低いのは製剤の大規模な製造に大きな難題をもたらす一方、薬物を長期に保存する場合に特性の変化が起こりやすく、さらには長時間作用型薬物の体内における安定放出に影響を与え、体内での有効血中薬物濃度の変動を引き起こし、最終的に長時間作用型薬物は長時間作用の効果を失う。したがって、ロチゴチンの化合物構造を変えて、新規なテトラヒドロナフタレン系化合物を得て、長時間作用型製剤を製造することにより、投与頻度を低減させ、被投与患者のコンプライアンスを向上させ、又はPD高齢患者にありがちな健忘のため服用を忘れることを避け、投与の持続性を保証し、さらに治療効果を向上させれば、患者又はその家族、ひいては社会に対して、いずれも大きな利益がある。本発明の化合物は、高い融点と低い水溶性を有し、優れた懸濁製剤を製造することができ、溶出速度が遅く、1回の投与後に、薬効が数週間持続するという効果が得られる。
【発明の概要】
【0006】
「定義と一般用語」
特に説明がない限り、本発明で使用する技術用語の全ては当業者が一般に理解しているのと同じ意味を有する。本発明に関わる特許及び刊行物の全ては参照により全体として本発明に組み込まれる。
【0007】
特に説明がない限り、又は文脈において明らかな矛盾がない限り、本明細書で使用する修飾語「一」、「1つ(1種)」及び「前記」には、「少なくとも1つ」又は「1つ又は複数」を含むことが意図される。したがって、本明細書で使用するこれらの修飾語とは、1つ又は1つ以上(即ち、少なくとも1つ)の目的語を指す修飾語である。例えば、「1つの成分」とは、1つ又は複数の成分を指し、即ち、1つ以上の成分は、前記実施案の実施形態において採用又は使用することが考えられる。
【0008】
「立体異性体」とは、同じ化学構造を有するが、原子又は基の空間的配置形態の異なる化合物を指す。立体異性体は、エナンチオマー、ジアステレオマー、配座異性体(回転異性体)、幾何(シス/トランス)異性体、アトロプ異性体などを含む。
【0009】
本発明で使用する立体化学の定義と規則は、一般に、S.P.Parker,Ed.,McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms(1984) McGraw-Hill Book Company,New York、及び、Eliel,E.and Wilen,S.,“Stereochemistry of Organic Compounds”,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1994に準拠する。
【0010】
本発明で開示される化合物の不斉原子(例えば、炭素など)のいずれも、ラセミ体又はエナンチオマーに富む形態で存在してもよく、例えば、(R)-、(S)-又は(R,S)-配置の形態で存在する。一部の実施形態において、各不斉原子は(R)-又は(S)-配置において、少なくとも50%でエナンチオマーが過剰となり、少なくとも60%でエナンチオマーが過剰となり、少なくとも70%でエナンチオマーが過剰となり、少なくとも80%でエナンチオマーが過剰となり、少なくとも90%でエナンチオマーが過剰となり、少なくとも95%でエナンチオマーが過剰となり、又は少なくとも99%でエナンチオマーが過剰となる。
【0011】
「薬学的に許容される」とは、合理的な医学的判断において、過度の毒性、刺激性、アレルギー又は合理的な利益対リスクに見合わない他の問題や合併症なしに患者の組織との接触に適するとされ、所定の用途として有効である一連の化合物、原料、組成物及び/又は剤形を指す。
【0012】
一般に、用語「置換された」とは、対象構造中の1個又は複数の水素原子が特定の置換基によって置換されたことを指す。特に説明がない限り、1つの置換された基では、1つの置換基が基の各置換可能な位置において置換することができる。対象構造式で1つの位置以上は特定の基から選ばれる1つ又は複数の置換基によって置換され得る場合に、置換基は同じ又は異なるものとして各位置で置換できる。
【0013】
用語「置換されていない」とは、所定の基が置換基を備えないことを指す。
【0014】
用語「任意に・・・によって置換される」は、用語「置換されていないか又は・・・によって置換される」と入れ替えて使用することができ、即ち、前記構造は、置換されていないか又は1つ又は複数の本発明に記載の置換基によって置換されており、本発明に記載の置換基は、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、F、Cl、Br、I、N3、CN、NO2、OH、SH、NH2、カルボニル基、アルキル基、ハロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、ヒドロキシアルキル基、シアノ置換アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、-C(=O)NH-R4a、-NHC(=O)-R4a、-S(=O)1-2NH-R4b、-NHS(=O)1-2-R4b、C6~10アリール基又はC1~9ヘテロアリール基などを含むが、それらに限定されず、ここで、R4a及びR4bはいずれも本発明に記載の定義を有する。
【0015】
なお、特に明記がない限り、本発明で使用する表現「各・・・は、独立的に」と「・・・は、それぞれ、独立的に」と「・・・独立的に、~であり」は入れ替えて使用することができ、いずれも広義に理解すべきであり、異なる基では、同じ記号で表される特定の選択肢は互いに影響を与えないことを指してもよいし、同じ基では、同じ記号で表される特定の選択肢は互いに影響を与えないことを指してもよい。
【0016】
本明細書の各部分において、本発明で開示される化合物の置換基は基の種類又は範囲で開示される。特に、本発明には、これらの基の種類と範囲の各メンバーの独立的な二次的組み合わせのそれぞれが含まれる。例えば、用語「C1~6アルキル基」とは、特に、独立的に開示されるメチル基、エチル基、C3アルキル基、C4アルキル基、C5アルキル基及びC6アルキル基を指す。
【0017】
本発明の各部分において、連結置換基が説明されている。構造には連結基が明確に必要である場合に、前記基について列挙されたマーカッシュ変数は連結基として理解すべきである。例えば、前記構造に連結基が必要であり且つ前記変数に対するマーカッシュ基の定義には「アルキル基」又は「アリール基」が列挙されている場合に、前記「アルキル基」又は「アリール基」は、それぞれ、連結するアルキレン基又はアリーレン基を表すと理解すべきである。
【0018】
本発明で使用する用語「アルキル基」又は「アルキルグループ」は、1~30個の炭素原子を含有する飽和の直鎖又は分枝鎖の一価炭化水素基を表し、ただし、前記アルキル基は、任意に、1つ又は複数の本発明で説明される置換基によって置換されてもよい。特に詳細な説明がない限り、アルキル基は、1~30個の炭素原子を含有する。さらに、特に詳細な説明がない限り、アルキル基は、1~22個の炭素原子を含有する。一実施形態において、アルキル基は、1~12個の炭素原子を含有し、別の実施形態において、アルキル基は、1~6個の炭素原子を含有し、また別の実施形態において、アルキル基は、1~4個の炭素原子を含有し、さらに別の実施形態において、アルキル基は、1~3個の炭素原子を含有する。前記アルキル基は、任意に、1つ又は複数の本発明で説明される置換基によって置換されてもよい。
【0019】
アルキル基の例は、メチル基(Me、-CH3)、エチル基(Et、-CH2CH3)、n-プロピル基(n-Pr、-CH2CH2CH3)、イソプロピル基(i-Pr、-CH(CH3)2)、n-ブチル基(n-Bu、-CH2CH2CH2CH3)、イソブチル基(i-Bu、-CH2CH(CH3)2)、sec-ブチル基(s-Bu、-CH(CH3)CH2CH3)、tert-ブチル基(t-Bu、-C(CH3)3)、n-ペンチル基(-CH2CH2CH2CH2CH3)、2-ペンチル基(-CH(CH3)CH2CH2CH3)、3-ペンチル基(-CH(CH2CH3)2)、2-メチル-2-ブチル基(-C(CH3)2CH2CH3)、3-メチル-2-ブチル基(-CH(CH3)CH(CH3)2)、3-メチル-1-ブチル基(-CH2CH2CH(CH3)2)、2-メチル-1-ブチル基(-CH2CH(CH3)CH2CH3)、n-ヘキシル基(-CH2CH2CH2CH2CH2CH3)、2-ヘキシル基(-CH(CH3)CH2CH2CH2CH3)、3-ヘキシル基(-CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3))、2-メチル-2-ペンチル基(-C(CH3)2CH2CH2CH3)、3-メチル-2-ペンチル基(-CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3)、4-メチル-2-ペンチル基(-CH(CH3)CH2CH(CH3)2)、3-メチル-3-ペンチル基(-C(CH3)(CH2CH3)2)、2-メチル-3-ペンチル基(-CH(CH2CH3)CH(CH3)2)、2,3-ジメチル-2-ブチル基(-C(CH3)2CH(CH3)2)、3,3-ジメチル-2-ブチル基(-CH(CH3)C(CH3)3)、n-ヘプチル基、n-オクチル基などを含むが、それらに限定されない。
【0020】
用語「アルケニル基」は、2~30個の炭素原子を含有する直鎖又は分枝鎖の一価炭化水素基を表し、少なくとも1つの不飽和部位を有し、即ち、1つの炭素-炭素sp2二重結合を有し、「シス」と「トランス」の配置、又は「E」と「Z」の配置を含む。一実施形態において、アルケニル基は、2~30個の炭素原子を含み、一実施形態において、アルケニル基は、2~22個の炭素原子を含み、一実施形態において、アルケニル基は、2~8個の炭素原子を含み、別の実施形態において、アルケニル基は、2~6個の炭素原子を含み、また別の実施形態において、アルケニル基は、2~4個の炭素原子を含む。アルケニル基の例は、エテニル基(-CH=CH2)、アリル基(-CH2CH=CH2)などを含むが、それらに限定されない。前記アルケニル基は、任意に、1つ又は複数の本発明で説明される置換基によって置換されてもよい。
【0021】
用語「アルキニル基」は、2~30個の炭素原子を含有する直鎖又は分枝鎖の一価炭化水素基を表し、少なくとも1つの不飽和部位を有し、即ち、1つの炭素-炭素sp三重結合を有する。一実施形態において、アルキニル基は、2~30個の炭素原子を含み、一実施形態において、アルキニル基は、2~22個の炭素原子を含み、一実施形態において、アルキニル基は、2~8個の炭素原子を含み、別の実施形態において、アルキニル基は、2~6個の炭素原子を含み、また別の実施形態において、アルキニル基は、2~4個の炭素原子を含む。アルキニル基の例は、エチニル基(-C≡CH)、プロパルギル基(-CH2C≡CH)、1-プロピニル基(-C≡C-CH3)などを含むが、それらに限定されない。前記アルキニル基は、任意に、1つ又は複数の本発明で説明される置換基によって置換されてもよい。
【0022】
本発明で使用する用語「脂肪族」又は「脂肪族基」は、直鎖(即ち、非分枝鎖)又は分枝鎖で、置換された又は置換されていない完全に飽和の又は1つ又は複数の不飽和度を備える炭化水素鎖を表す。特に詳細な説明がない限り、脂肪族基は、1~30個の炭素原子を含有し、一部の実施例において、脂肪族基は、1~20個の炭素原子を含有し、一部の実施例において、脂肪族基は、1~10個の炭素原子を含有し、また一部の実施例において、脂肪族基は、1~8個の炭素原子を含有し、また一部の実施例において、脂肪族基は、1~6個の炭素原子を含有し、また一部の実施例において、脂肪族基は、1~4個の炭素原子を含有し、また一部の実施例において、脂肪族基は、1~3個の炭素原子を含有する。適切な脂肪族基は、直鎖又は分枝鎖で、置換された又は置換されていないアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を含むが、それらに限定されず、ここで、前記アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基は、本発明の記載に定義される。脂肪族又は脂肪族基の例は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、イソブチル基、sec-ブチル基、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、エチニル基などを含むが、それらに限定されない。
【0023】
本発明で使用する用語「シクロアルキル基」は、特に説明がない限り、一価の飽和の又は部分的に不飽和の(ただし芳香族ではない)単環式又は多環式の炭化水素を指す。一部の実施形態において、前記シクロアルキル基は、架橋の又は非架橋の、スピロ環式の又は非スピロ環式の、及び/又は縮合の又は非縮合の二環式基であってもよい。一部の実施形態において、前記シクロアルキル基は、3~10個の炭素原子を含み、即ち、C3~C10シクロアルキル基である。一部の実施形態において、前記シクロアルキル基は、3~15(C3~15)、3~10(C3~10)、又は3~7(C3~7)個の炭素原子を有する。一部の実施形態において、前記シクロアルキル基は、単環式又は二環式である。一部の実施形態において、前記シクロアルキル基は、単環式である。一部の実施形態において、前記シクロアルキル基は、二環式である。一部の実施形態において、前記シクロアルキル基は、三環式である。一部の実施形態において、前記シクロアルキル基は、完全に飽和である。一部の実施形態において、前記シクロアルキル基は、部分的に飽和である。一部の実施形態において、前記シクロアルキル基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、デカヒドロナフチル基、又はアダマンチル基である。シクロアルキル基が置換される場合に、いずれの環において、即ちシクロアルキル基に含まれるいずれの芳香環又は非芳香環においても、独立的に1つ又は複数の本発明で説明される置換基によって置換されてもよい。
【0024】
用語「ヘテロシクリル基」と「複素環」は、本願で入れ替えて使用することができ、特に説明がない限り、少なくとも1つの非芳香環を含む一価で単環式の非芳香環系及び/又は多環式の環系を指し、前記非芳香族単環の原子の1個又は複数(一部の実施形態では、1個、2個、3個又は4個)は、O、S(O)
0~2及びNから独立的に選ばれるヘテロ原子であり、且つ前記残りの環原子はいずれも炭素原子であり、且つ前記多環式環系の環原子の1個又は複数(一部の実施形態では、1個、2個、3個又は4個)は、O、S(O)
0~2及びNから独立的に選ばれるヘテロ原子であり、且つ前記残りの環原子はいずれも炭素原子である。一部の実施形態において、前記複素環は、1又は2個のヘテロ原子を含み、前記ヘテロ原子はいずれも窒素原子である。一部の実施形態において、前記ヘテロシクリル基は、多環式であり且つ非芳香環に1個のヘテロ原子が含まれ、又は芳香環に1個のヘテロ原子が含まれ、又は芳香環に2個のヘテロ原子が含まれ、又は2個のヘテロ原子を含んで、一方は芳香環にあり、他方は非芳香環にある。一部の実施形態において、前記ヘテロシクリル基は、3~20、3~15、3~10、3~8、4~7、又は5~6個の環原子を有する。一部の実施形態において、前記ヘテロシクリル基は、単環式、二環式、三環式、又は四環式の環系である。一部の実施形態において、前記ヘテロシクリル基は、架橋の又は非架橋の、スピロ環の又は非スピロ環の、及び/又は縮合の又は非縮合の二環式基であってもよい。1個又は複数の窒素原子及び硫黄原子は、任意に酸化されてもよく、1個又は複数の窒素原子は、任意に四級化されてもよく、1個又は複数の炭素原子は、任意に、
【化1】
によって置き換えられてもよい。一部の環は、部分的に若しくは完全に飽和の、又は芳香族であってもよいが、条件は、複素環は完全には芳香性ではないことである。前記単環式の複素環及び多環式の複素環は、安定化合物を生み出すいずれかのヘテロ原子又は炭素原子において前記主構造に連結されてもよい。前記多環式のヘテロシクリル基は、任意の芳香環又は非芳香環を含むそのいずれかの環によって(前記環はヘテロ原子を含有するかどうかに関わらず)、前記主構造に連結されてもよい。一部の実施形態において、ヘテロシクリル基は、「ヘテロシクロアルキル基」であり、1)本発明に記載の少なくとも1個のシクロヘテロ原子を含有する飽和又は部分的に不飽和の(ただし、芳香族ではない)一価の単環式基、又は2)飽和又は部分的に不飽和の(ただし、芳香族ではない)一価の二環式基又は三環式基であり、その少なくとも1つの環は本発明に記載のヘテロ原子を少なくとも1個含有する。ヘテロシクリル基及びヘテロシクロアルキル基が置換された場合に、いずれかの環において、即ち、ヘテロシクリル基及びヘテロシクロアルキル基に含まれるいずれの芳香環又は非芳香環において置換されてもよい。一部の実施形態において、このようなヘテロシクリル基は、オキシラニル基、アゼチジニル基、オキセタニル基、チエタニル基、ピロリジニル基、2-ピロリニル基、3-ピロリニル基、ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリニル基、イミダゾリジニル基、テトラヒドロフリル基、ジヒドロフリル基、テトラヒドロチエニル基、ジヒドロチエニル基、1,3-ジオキソシクロペンチル基、ジチオシクロペンチル基、テトラヒドロピラニル基、ジヒドロピラニル基、2H-ピラニル基、4H-ピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、ピペリジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、ピペラジニル基、ジオキサニル基、ジチアニル基、チオキサニル基、ホモピペラジニル基、ホモピペリジニル基、オキセパニル基、チエパニル基、オキサゼピニル基、ジアゼパニル基、チアゼピニル基、ベンゾジオキサニル基、ベンゾジオキソール基、ベンゾフラノニル基、ベンゾピラノニル基、ベンゾピラニル基、ジヒドロベンゾフリル基、ベンゾテトラヒドロチエニル基、ベンゾチオピラニル基、ベンゾオキサジニル基、β-カルボリニル基、ベンゾジヒドロピラニル基、クロモニル基、シンノリニル基、クマリニル基、デカヒドロキノリニル基、デカヒドロイソキノリニル基、ジヒドロベンゾイソチアジニル基、ジヒドロベンゾイソオキサジニル基、ジヒドロフリル基、ジヒドロイソインドリル基、ジヒドロピラニル基、ジヒドロピラゾリル基、ジヒドロピラジニル基、ジヒドロピリジニル基、ジヒドロピリミジニル基、ジヒドロピロリル基、ジオキソラニル基、1,4-ジチオピラニル基、フラノニル基、イミダゾリジニル基、2,4-ジオキソ-イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、インドリニル基、2-オキソ-インドリニル基、イソベンゾテトラヒドロフリル基、イソベンゾテトラヒドロチエニル基、イソベンゾジヒドロピラニル基、イソクマリニル基、イソジヒドロインドリル基(イソインドリニル基)、1-オキソ-イソジヒドロインドリル基、1,3-ジオキソ-イソジヒドロインドリル基、イソチアゾリジニル基、イソオキサゾリジニル基、3-オキソ-イソオキサゾリジニル基、モルホリニル基、3,5-ジオキソ-モルホリニル基、オクタヒドロインドリル基、オクタヒドロイソインドリル基、1-オキソ-オクタヒドロイソインドリル基、1,3-ジオキソ-ヘキサヒドロイソインドリル基、オキサゾリジノニル基、オキサゾリジニル基、オキシラニル基、ピペラジニル基、2,6-ジオキソ-ピペラジニル基、ピペリジニル基、2,6-ジオキソ-ピペリジニル基、4-ピペリドニル基、2-オキソピロリジニル基、2,5-ジオキソピロリジニル基、キヌクリジニル基、テトラヒドロイソキノリニル基、3,5-ジオキソ-チオモルホリニル基、チアゾリジニル基、2,4-ジオキソ-チアゾリジニル基、テトラヒドロキノリニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、キサンテニル基及び1,3,5-トリチアニル基を含むが、それらに限定されない。ヘテロシクリル基の-CH
2-基が-C(=O)-によって置き換えられる例は、2-オキソピロリジニル基、オキソ-1,3-チアゾリジニル基、2-ピペリドニル基、3,5-ジオキソピペリジニル基及びピリミジンジオニル基を含むが、それらに限定されない。ヘテロシクリル基の硫黄原子が酸化される例は、スルホラニル基、1,1-ジオキソチオモルホリニル基を含むが、それらに限定されない。前記ヘテロシクリル基は、任意に、1つ又は複数の本発明で説明される置換基によって置換されてもよい。
【0025】
一実施形態において、ヘテロシクリル基は、3~8個の原子からなるヘテロシクリル基であり、3~8個の環原子を含む飽和又は部分的に不飽和の単環を指し、その少なくとも1個の環原子は、窒素、硫黄及び酸素原子から選ばれる。特に説明がない限り、3~8個の原子からなるヘテロシクリル基は、炭素系又は窒素系であってもよく、且つ-CH2-基は、任意に-C(=O)-によって置き換えられてもよい。環の硫黄原子は、任意に酸化されてS-オキシドになってもよい。環の窒素原子は、任意に酸化されてN-オキシドになってもよい。3~8個の原子からなるヘテロシクリル基の例は、アゼチジニル基、オキセタニル基、チエタニル基、ピロリジニル基、2-ピロリニル基、3-ピロリニル基、ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリニル基、イミダゾリジニル基、テトラヒドロフリル基、ジヒドロフリル基、テトラヒドロチエニル基、ジヒドロチエニル基、1,3-ジオキソシクロペンチル基、ジチオシクロペンチル基、テトラヒドロピラニル基、ジヒドロピラニル基、2H-ピラニル基、4H-ピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、ピペリジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、ピペラジニル基、ジオキサニル基、ジチアニル基、チオキサニル基、ホモピペラジニル基、ホモピペリジニル基、オキセパニル基、チエパニル基、オキサゼピニル基、ジアゼパニル基、チアゼピニル基を含むが、それらに限定されない。ヘテロシクリル基の-CH2-基が-C(=O)-によって置き換えられる例は、2-オキソピロリジニル基、オキソ-1,3-チアゾリジニル基、2-ピペリドニル基、3,5-ジオキソピペリジニル基及びピリミジンジオニル基を含むが、それらに限定されない。ヘテロシクリル基の硫黄原子が酸化される例は、スルホラニル基、1,1-ジオキソチオモルホリニル基を含むが、それらに限定されない。前記3~8個の原子からなるヘテロシクリル基は、任意に、1つ又は複数の本発明で説明される置換基によって置換されてもよい。
【0026】
一実施形態において、ヘテロシクリル基は、3~6個の原子からなるヘテロシクリル基であり、3~6個の環原子を含む飽和又は部分的に不飽和の単環を指し、その少なくとも1個の環原子は、窒素、硫黄及び酸素原子から選ばれる。特に説明がない限り、3~6個の原子からなるヘテロシクリル基は、炭素系又は窒素系であってもよく、且つ-CH2-基は、任意に-C(=O)-によって置き換えられてもよい。環の硫黄原子は、任意に酸化されてS-オキシドになってもよい。環の窒素原子は、任意に酸化されてN-オキシドになってもよい。前記3~6個の原子からなるヘテロシクリル基は、任意に、1つ又は複数の本発明で説明される置換基によって置換されてもよい。
【0027】
別の実施形態において、ヘテロシクリル基は、5~6個の原子からなるヘテロシクリル基であり、5~6個の環原子を含む飽和又は部分的に不飽和の単環を指し、その少なくとも1個の環原子は、窒素、硫黄及び酸素原子から選ばれる。特に説明がない限り、5~6個の原子からなるヘテロシクリル基は、炭素系又は窒素系であってもよく、且つ-CH2-基は、任意に-C(=O)-によって置き換えられてもよい。環の硫黄原子は、任意に酸化されてS-オキシドになってもよい。環の窒素原子は、任意に酸化されてN-オキシドになってもよい。5~6個の原子からなるヘテロシクリル基の例は、ピロリジニル基、2-ピロリニル基、3-ピロリニル基、ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリニル基、イミダゾリジニル基、テトラヒドロフリル基、ジヒドロフリル基、テトラヒドロチエニル基、ジヒドロチエニル基、1,3-ジオキソシクロペンチル基、ジチオシクロペンチル基、2-オキソピロリジニル基、オキソ-1,3-チアゾリジニル基、スルホラニル基、テトラヒドロピラニル基、ジヒドロピラニル基、2H-ピラニル基、4H-ピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、ピペリジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、ピペラジニル基、ジオキサニル基、ジチアニル基、チオキサニル基、2-ピペリドニル基、3,5-ジオキソピペリジニル基及びピリミジンジオニル基、1,1-ジオキソチオモルホリニル基を含むが、それらに限定されない。前記5~6個の原子からなるヘテロシクリル基は、任意に、1つ又は複数の本発明で説明される置換基によって置換されてもよい。
【0028】
本発明で使用する用語「アリール基」は、特に説明がない限り、少なくとも1つの芳香環を含む一価のC6~C14炭素環系を指し、ここで、前記芳香環系は、単環式、二環式、又は三環式である。前記アリール基は、その任意の環、即ち任意の芳香環又は非芳香環によって主構造に連結されてもよい。一部の実施形態において、アリール基は、フェニル基、ナフチル基、ビシクロ[4.2.0]オクト-1,3,5-トリエニル基、インダニル基、フルオレニル基、又はテトラヒドロナフチル基である。アリール基が置換される場合に、それは、任意の環、即ち、アリール基に含まれる任意の芳香環又は非芳香環において置換されてもよい。いくつか又はいずれか1つの実施形態において、アリール基は、フェニル基、ナフチル基、テトラヒドロナフチル基、フルオレニル基、又はインダニル基である。前記アリール基は、任意に、1つ又は複数の本発明で説明される置換基によって独立的に置換されてもよい。
【0029】
本発明で使用する用語「ヘテロアリール基」は、特に説明がない限り、一価の単環式又は多環式の芳香族基を指し、その前記少なくとも1個(一部の実施形態では、1個、2個、3個又は4個)の環原子は、前記環におけるO、S(O)0~2及びNから独立的に選ばれるヘテロ原子である。前記ヘテロアリール基は、原子価規則に符合する限り、環系のいずれかの原子によって、分子の残りの部分に連結される。一部の実施形態において、ヘテロアリール基の各環は、1若しくは2個のO原子、1若しくは2個のS原子、及び/若しくは1~4個のN原子、又はその組み合わせを含有してもよく、条件は、各環のヘテロ原子の総数が4以下であり、且つ各環が少なくとも1個の炭素原子を含有することである。一部の実施形態において、前記ヘテロアリール基は、5~20、5~15、又は5~10個の環原子を有する。ヘテロアリール基が置換される場合に、いずれの環において置換されてもよい。一部の実施形態において、単環式ヘテロアリール基は、フリル基、イミダゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、オキサゾリル基、ピラジニル基、ピラゾリル基、ピリダジニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピロリル基、チアジアゾリル基、チアゾリル基、チエニル基、テトラゾリル基、トリアジニル基及びトリアゾリル基を含むが、それらに限定されない。一部の実施形態において、二環式ヘテロアリール基は、ベンゾフリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾピラニル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、フロピリジニル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾチアゾリル基、インドリジニル基、インドリル基、インダゾリル基、イソベンゾフリル基、イソベンゾチエニル基、イソインドリル基、イソキノリニル基、イソチアゾリル基、ナフチリジニル基、オキサゾロピリジニル基、フタラジニル基、プテリジニル基、プリニル基、ピリドピリジニル基、ピロロピリジニル基、キノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、チアジアゾロピリミジニル基及びチエノピリジニル基を含むが、それらに限定されない。一部の実施形態では、三環式ヘテロアリール基は、アクリジニル基、ベンゾインドリル基、カルバゾリル基、ジベンゾフリル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナントリジニル基及びフェナジニル基を含むが、それらに限定されない。いくつか又はいずれか1つの実施形態において、ヘテロアリール基は、フェニレン基、ナフチレン基、ピリジニレン基、ピリミジニレン基、ピラジニレン基、ピリダジニレン基、チアゾリレン基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾ[d]イソチアゾリル基、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル基、キノリニル基、1H-インドリル基、ピロロ[1,2-b]ピリダジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾ[b]チエニル基、1H-インダゾリル基、ベンゾ[d]イソオキサゾリル基、キナゾリニル基、1H-ピロロ[3,2-c]ピリジニル基、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニル基、イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル基、又はピラゾロ[1,5-a]ピリジニル基であり、それらは、それぞれ、任意に、本明細書の全体に渡り定義される1つ、2つ、3つ又は4つの基によって置換される。
【0030】
「シクロアルキル脂肪族」、「ヘテロシクリル脂肪族」、「アリール脂肪族」及び「ヘテロアリール脂肪族」とは、それぞれ、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基及びヘテロアリール基によって置換された脂肪族を指し、ここで、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、ヘテロアリール基及び脂肪族は、いずれも本発明に記載の定義を有する。
【0031】
本発明で使用する「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の有機塩及び無機塩を指す。薬学的に許容される塩は、文献「S.M.Berge et al.,describe pharmaceutically acceptable salts in detail in J.Pharmaceutical Sciences,1977,66:1-19.」に記載のとおりに、当該分野では公知されている。薬学的に許容される非毒性の酸から形成された塩は、アミノ基と反応して形成される無機酸塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩)、及び有機酸塩(例えば、酢酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩)を含むが、それらに限定されず、又は本や文献に記載されている他の方法(例えば、イオン交換法)によってこれらの塩を得る。他の薬学的に許容される塩は、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベシル酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンチルプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、トランスブテン二酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ジガラクツロン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などを含む。適切な塩基と反応して得られる塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩及びN+(C1~C4アルキル)4塩を含む。本発明には、Nの基を含むいずれの化合物から形成される第四級アンモニウム塩も想定される。水溶性又は油溶性又は分散物は、四級化により得られる。アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩は、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などを含む。薬学的に許容される塩は、適切な非毒性のアンモニウム塩、第四級アンモニウム塩及び対イオンから形成されるアミンカチオンをさらに含み、例えば、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、C1~8スルホン酸塩及び芳香族スルホン酸塩である。
【0032】
本発明における「溶媒和物」とは、1つ又は複数の溶媒分子と本発明の化合物から形成される結合物を指す。溶媒和物を形成する溶媒は、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、酢酸及びアミノエタノールを含むが、それらに限定されない。用語「水和物」とは、溶媒分子である水から形成される結合物を指す。
【0033】
前記溶媒が水である場合に、用語「水和物」を使用することができる。一部の実施例において、1つの本発明の化合物分子は1つの水分子と結合することができ、例えば、一水和物であり、また一部の実施例において、1つの本発明の化合物分子は1つ以上の水分子と結合することができ、例えば、二水和物であり、また一部の実施例において、1つの本発明の化合物分子は、1つ未満の水分子と結合することができ、例えば半水和物である。なお、本発明に記載の水和物には、非水和形態の前記化合物の生物学的利用能が保持されている。
【0034】
本発明は、テトラヒドロナフタレン系化合物、前記化合物を含む医薬組成物、及び前記化合物又は組成物の中枢神経系の疾患、特にパーキンソン病、むずむず脚症候群又はうつ病を予防及び/又は治療する薬物の製造における使用方法を提供する。特に、前記薬物は、長時間作用型薬物である。本発明の化合物は、高い融点と低い水溶性を有し、優れた懸濁製剤を製造することができ、溶出速度が遅く、1回の投与後に、薬効が数週間持続するという効果が得られる。
【0035】
本発明の一態様において、式(I)に示される構造を有する新規なテトラヒドロナフタレン系化合物、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩を提供する。
【化2】
(式中、
Xは存在せず、又は-C(R
1)(R
2)-であり、
Yは存在せず、又はOであり、
Zは存在せず、又はC
1~15アルキレン基であり、
Wは、-C(=O)NH-、又は-NHC(=O)-であり、
R
1及びR
2は、それぞれ、独立的に、H、D、F、Cl、OH、-CN、又はC
1~4アルキル基であり、
Rは、C
1~30アルキル基、C
1~30ヘテロアルキル基、C
2~30アルケニル基、C
2~30アルキニル基、C
3~10シクロアルキル基、C
3~10シクロアルキルC
1~10脂肪族、C
2~10ヘテロシクリル基、C
2~10ヘテロシクリルC
1~10脂肪族、アリール基、アリールC
1~10脂肪族、ヘテロアリール基、ヘテロアリールC
1~10脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R
3a-C(=O)NH-R
3b、又は-R
3a-NHC(=O)-R
3bであり、
R
3aは、C
1~24アルキレン基、C
2~10アルケニレン基、アリーレン基、-C
1~10脂肪族-アリール-、又は-アリール-C
1~10脂肪族-であり、
R
3bは、H、C
1~22アルキル基、C
2~10アルケニル基、アリール基、又はアリールC
1~10脂肪族であり、
ただし、R
1、R
2、R、R
3a及びR
3bにおける各前記アルキル基、アルキレン基、ヘテロアルキル基、アルケニル基、アルケニレン基、アルキニル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、シクロアルキル脂肪族、ヘテロシクリル脂肪族、アリール基、アリーレン基、アリール脂肪族、ヘテロアリール基、ヘテロアリール脂肪族、-脂肪族-アリール-、-アリール-脂肪族-及びコラン系脂肪鎖は、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R
4a、-NHC(=O)-R
4a、-S(=O)
1-2NH-R
4b、-NHS(=O)
1-2-R
4b、C
1~6アルキル基、C
1~6アルコキシ基、カルボキシ基、C
3~6シクロアルキル基、C
6~10アリール基及びC
1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換され、且つ各R
4a及びR
4bは、それぞれ、独立的に、H、又はC
1~6アルキル基である。
【0036】
一部の実施形態において、式(II)に示される構造を有する本発明に記載の化合物、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩を提供する。
【化3】
(式中、mは、1~5の整数である。)
【0037】
一部の実施形態において、Xが存在せず、且つYが存在しない。
【0038】
一部の実施形態において、R1及びR2は、それぞれ、独立的に、H、D、F、Cl、OH、-CN、メチル基、又はエチル基である。
【0039】
一部の実施形態において、Rは、C1~30アルキル基、C2~30アルケニル基、C3~10シクロアルキル基、C3~10シクロアルキルC1~6脂肪族、C2~7ヘテロシクリル基、C2~7ヘテロシクリルC1~6脂肪族、C6~10アリール基、C6~10アリールC1~6脂肪族、C1~9ヘテロアリール基、C1~9ヘテロアリールC1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R3a-C(=O)NH-R3b、又は-R3a-NHC(=O)-R3bであり、
ただし、前記C1~30アルキル基、C2~30アルケニル基、C3~10シクロアルキル基、C3~10シクロアルキルC1~6脂肪族、C2~7ヘテロシクリル基、C2~7ヘテロシクリルC1~6脂肪族、C6~10アリール基、C6~10アリールC1~6脂肪族、C1~9ヘテロアリール基、C1~9ヘテロアリールC1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R3a-C(=O)NH-R3b及び-R3a-NHC(=O)-R3bは、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、フッ素、塩素、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R4a、-NHC(=O)-R4a、-S(=O)1-2NH-R4b、-NHS(=O)1-2-R4b、カルボキシ基、C1~4アルキル基、C1~4アルコキシ基、C3~6シクロアルキル基、C6~10アリール基及びC1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換される。
【0040】
一部の実施形態において、Rは、C1~22アルキル基、C2~22アルケニル基、C3~10シクロアルキル基、C3~10シクロアルキルC1~6脂肪族、C2~7ヘテロシクリル基、C2~7ヘテロシクリルC1~6脂肪族、C6~10アリール基、C6~10アリールC1~6脂肪族、C1~9ヘテロアリール基、C1~9ヘテロアリールC1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R3a-C(=O)NH-R3b、又は-R3a-NHC(=O)-R3bであり、
ただし、前記C1~22アルキル基、C2~22アルケニル基、C3~10シクロアルキル基、C3~10シクロアルキルC1~6脂肪族、C2~7ヘテロシクリル基、C2~7ヘテロシクリルC1~6脂肪族、C6~10アリール基、C6~10アリールC1~6脂肪族、C1~9ヘテロアリール基、C1~9ヘテロアリールC1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R3a-C(=O)NH-R3b及び-R3a-NHC(=O)-R3bは、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R4a、-NHC(=O)-R4a、-S(=O)1-2NH-R4b、-NHS(=O)1-2-R4b、カルボキシ基、C1~4アルキル基、C1~4アルコキシ基、C3~6シクロアルキル基、C6~10アリール基及びC1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換される。
【0041】
一部の実施形態において、Rは、C1~22アルキル基、C2~22アルケニル基、C2~7ヘテロシクリルC1~6脂肪族、-R3a-C(=O)NH-R3b、-R3a-NHC(=O)-R3b、又はC6~10アリールC1~6脂肪族であり、
ただし、前記C1~22アルキル基、C2~22アルケニル基、C2~7ヘテロシクリルC1~6脂肪族、-R3a-C(=O)NH-R3b、-R3a-NHC(=O)-R3b及びC6~10アリールC1~6脂肪族は、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、フッ素、塩素、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R4a、-NHC(=O)-R4a、-S(=O)1-2NH-R4b、-NHS(=O)1-2-R4b、カルボキシ基、C1~4アルキル基、C1~4アルコキシ基、C3~6シクロアルキル基、C6~10アリール基及びC1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換される。
【0042】
一部の実施形態において、Rは、C5~20アルキル基、C2~20アルケニル基、C3~6シクロアルキル基、C3~6シクロアルキルC1~6脂肪族、C2~7ヘテロシクリル基、C2~7ヘテロシクリルC1~6脂肪族、C6~10アリール基、C6~10アリールC1~6脂肪族、C1~9ヘテロアリール基、C1~9ヘテロアリールC1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R3a-C(=O)NH-R3b、又は-R3a-NHC(=O)-R3bであり、
ただし、前記C5~20アルキル基、C2~20アルケニル基、C3~6シクロアルキル基、C3~6シクロアルキルC1~6脂肪族、C2~7ヘテロシクリル基、C2~7ヘテロシクリルC1~6脂肪族、C6~10アリール基、C6~10アリールC1~6脂肪族、C1~9ヘテロアリール基、C1~9ヘテロアリールC1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R3a-C(=O)NH-R3b及び-R3a-NHC(=O)-R3bは、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R4a、-NHC(=O)-R4a、-S(=O)1-2NH-R4b、-NHS(=O)1-2-R4b、カルボキシ基、C1~4アルキル基、C1~4アルコキシ基、C3~6シクロアルキル基、C6~10アリール基及びC1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換される。
【0043】
一部の実施形態において、R3aは、C1~20アルキレン基、C2~6アルケニレン基、C6~10アリーレン基、-C1~6脂肪族-C6~10アリール-、又は-C6~10アリールC1~6脂肪族-であり、且つR3bは、H、C1~19アルキル基、C2~6アルケニル基、C6~10アリール基、又はC6~10アリールC1~6脂肪族であり、ただし、各前記C1~19アルキル基、C1~20アルキレン基、C2~6アルケニル基、C2~6アルケニレン基、C6~10アリール基、C6~10アリーレン基、-C1~6脂肪族-C6~10アリール-、-C6~10アリールC1~6脂肪族-及びC6~10アリールC1~6脂肪族は、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R4a、-NHC(=O)-R4a、-S(=O)1-2NH-R4b、-NHS(=O)1-2-R4b、カルボキシ基、C1~4アルキル基、C1~4アルコキシ基、C3~6シクロアルキル基、C6~10アリール基及びC1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つ置換基によって置換される。
【0044】
一部の実施形態において、各R4a及びR4bは、それぞれ、独立的に、H、又はC1~3アルキル基である。
【0045】
一部の実施形態において、前記化合物は、以下のもの、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩から選ばれる。
【化4】
(式中、m及びm’は、それぞれ、独立的に、1~5の整数であり、nは、7~20の整数であり、n’は、2~20の整数であり、且つR
3bは、H又はC
1~18アルキル基である。)
【0046】
一部の実施形態において、R3bは、H又はC1~12アルキル基である。別の実施形態において、R3bは、H又はC1~10アルキル基である。
【0047】
一部の実施形態において、前記化合物は、以下のもの、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩から選ばれるいずれかの化合物である。
【化5-1】
【化5-2】
【化5-3】
【化5-4】
【0048】
本発明の別の態様において、本発明に記載の化合物又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される添加物、担体又は希釈剤とを含む、医薬組成物を提供する。
【0049】
本発明の別の態様において、本発明に記載の化合物又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩又は本発明に記載の医薬組成物の中枢神経系の疾患を予防及び/又は治療するための薬物の製造における使用を提供する。
【0050】
一部の実施形態において、前記中枢神経系の疾患は、パーキンソン病、むずむず脚症候群又はうつ病である。
【0051】
一部の実施形態において、前記薬物は、長時間作用型薬物である。
【0052】
医薬組成物、製剤、及び使用
薬物として用いる場合に、本発明の化合物は、一般に医薬組成物の形態で投与される。前記組成物は、製薬技術で熟知される方式で製造することができ、且つ式I、又は式IIの本発明に記載の化合物を少なくとも1つ含む。一般に、本発明の化合物は、薬物有効量で投与される。実際に投与される本発明の化合物の量は、一般には医師によって関連の状況から決定されており、前記状況は、被治療の病状、選択される投与経路、投与される本発明の特定の化合物、個々の患者の年齢、体重及び応答、患者の症状の重症度などを含む。
【0053】
本発明は、本発明の化合物と薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。前記医薬組成物は、特定の投与経路(例えば、経口投与、非経口投与、直腸投与など)に適する製剤として製造することができる。また、本発明の医薬組成物は、固体の形態(カプセル剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、散剤又は坐剤を含むが、それらに限定されない)又は液体の形態(溶液剤、懸濁液剤又はエマルジョンを含むが、それらに限定されない)として製造することができる。医薬組成物に対して通常の製薬操作(例えば、滅菌)を行うことができ、且つ/又は、通常の不活性希釈剤、潤滑剤又は緩衝剤、及び補助剤(例えば、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、緩衝剤など)を含有してもよい。
【0054】
経口投与用の液体組成物としては、不活性希釈剤(例えば、水又は流動パラフィン)を含有する薬学的に許容される溶液、懸濁液、エマルジョン、シロップ剤及びエリキシル剤を使用することができる。前記のこれらの組成物は、希釈剤以外の物質をさらに含んでもよく、一部の実施形態において、湿潤剤、甘味剤又は矯味剤を含む。
【0055】
非経口投与用の組成物は、エマルジョン又は無菌溶液であってもよい。一部の実施形態において、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、特にオリーブ油又は注射可能な有機エステルを溶媒又は担体として使用することができ、一部の実施形態において、オレイン酸エチルを溶媒又は担体として使用する。前記のこれらの組成物は、アジュバント(特には湿潤剤、等張剤、乳化剤、分散剤、安定剤)をさらに含んでもよい。複数の方式で滅菌することができ、一部の実施形態において、細菌学的フィルターを用いて、照射又は加熱により滅菌する。それらは無菌固体組成物の形態として製造することもでき、使用時に無菌水又は他の任意の注射可能な無菌媒体に溶解することができる。
【0056】
一部の実施形態において、本発明によって提供される組成物は、医薬組成物又は単一の単位剤形である。本発明によって提供される医薬組成物及び単一の単位剤形は、予防又は治療有効量の1種又は複数種の予防剤又は治療剤(例えば、本発明によって提供される化合物又は他の予防剤又は治療剤)と、典型的な1種又は複数種の薬学的に許容される担体又は添加物と、を含む。発明を実施するための形態及び本発明において、用語「薬学的に許容される」とは、連邦又は州政府の規制機関によって承認され、又は米国薬局方又は他の一般に認められる薬局方において列挙されている、動物、特にヒトに用いる薬物を指す。用語「担体」は、治療剤と共に投与される希釈剤、アジュバント(例えば、フロイントアジュバント(完全及び不完全))、添加物又はビヒクルを含む。このような薬物担体は、無菌液体(例えば、水及び油)であってもよく、石油、動物油、植物油又は合成物を含み、例えば、ピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油などである。医薬組成物を静脈内投与する場合に、担体として水を用いることができる。生理食塩水溶液、グルコースの水溶液及びグリセロール溶液も、液体担体として、特に、注射用溶液に用いることができる。適切な薬物担体の例は、「Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Pharmaceutical Press,22nd Ed.,September 15,2012」に記載されている。
【0057】
典型的な医薬組成物及び剤形は、1種又は複数種の添加物を含む。適切な添加物は、薬学分野の当業者には熟知されており、一部の実施形態において、適切な添加物は、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、白亜、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセリル、タルク、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどを含む。特定の添加物を医薬組成物又は剤形に入れるべきかどうかは、本分野で周知される様々な要因(前記剤形の被験者への投与方式及び前記剤形における特定の有効成分を含むが、それらに限定されない)から決まる。必要であれば、前記組成物又は単一の単位剤形は、少量の湿潤剤又は乳化剤、又はpH緩衝剤を含有してもよい。
【0058】
約50~70kgの個体に対し、本発明の医薬組成物又は組み合わせ製品は、約1~1000mgの有効成分の単位用量、又は約1~500mg又は約1~250mg又は約1~150mg又は約0.5~100mg又は約1~50mgの有効成分であってもよい。化合物、医薬組成物又はその組み合わせ製品の治療有効量は、個体の生物種、体重、年齢及び個体の健康状態、被治療病状又は疾患又はその重症度から決まる。医師、臨床医又は獣医師は、疾患又は病状を予防、治療し又はその進行を抑制するのに必要な各有効成分の有効量を容易に決定することができる。
【0059】
前記用量特性は、インビトロ及びインビボ試験によって適切な哺乳動物を用いて検証することができ、前記哺乳動物は、例えば、マウス、ラット、イヌ、サル又は摘出された器官、組織及びその製品である。本発明の化合物は、インビトロでは、溶液の形態として用いることができ、例えば、水溶液であり、インビボでは、例えば、懸濁液又は水溶液の形態として、経腸的に、非経口的(好ましくは静脈内)に用いる。体外の用量範囲は、約10~3モル濃度から10~9モル濃度の間である。体内の治療有効量は、投与経路から決められ、約0.1~500mg/kg又は約1~100mg/kgの範囲にある。
【0060】
本発明の化合物は、1種又は複数種の他の治療成分と同時に投与されてもよいし、その前若しくはその後に投与されてもよい。本発明の化合物は、別の成分と同じ又は異なる投与経路によってそれぞれ投与されてもよいし、両者が1つの医薬組成物に組み込まれて一緒に投与されてもよい。
【0061】
本発明の別の態様において、医療用の本発明の化合物又は本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。発明を実施するための形態において、本発明は、哺乳動物の中枢神経系の疾患、特にパーキンソン病、むずむず脚症候群又はうつ病を予防及び/又は治療するための本発明の化合物又は本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図1】
図1は、本発明の化合物の懸濁液をラットに筋肉内注射投与した後の各時刻での活性化合物の血中薬物濃度の分布図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0063】
以下、本発明を説明するために、実施例を挙げる。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されず、本発明を実施するための方法が提供されるに過ぎないということを理解されたい。
【0064】
一般に、本発明の化合物は、本発明で説明される方法から得ることができ、更なる説明がない限り、その置換基の定義は、式I、又は式IIに示されるとおりである。以下の反応経路及び実施例は、更なる例を挙げて本発明の内容を説明するためのものである。
【0065】
当業者は、本発明で説明される化学反応は、本発明におけるその他の多くの化合物を製造するのに好適であり、且つ本発明の化合物を製造するための他の方法は全て本発明の範囲内にあるものと見なされるということを理解できよう。例えば、本発明のそれらの検証されていない化合物の合成は、当業者が修正する方法で行うことができる。例えば、干渉基を適切に保護するか、本発明で説明されるのと別の試薬を用いるか、又は反応条件の一部に通常の修正を行うかである。また、本発明において開示される反応又は既知の反応条件は、本発明におけるその他の化合物の製造に適すると一般に認められる。
【0066】
以下に説明される実施例では、特に説明がない限り、全ての温度が摂氏度である。試薬は、Aldrich Chemical Company、Arco Chemical Company、Energy-chemical Company、Shanghai Shaoyuan Company、J&K Chemical Company、Aladdin Chemical Company、Meryer Chemical Company、TCI Chemical Company、Xiya Reagent Company、Bidepharm Company、Macklin Company、Alfa Chemical Companyなどのサプライヤーから購入し、特に説明がない限り、使用時に、いずれもさらに精製はしない。一般的な試薬は、汕頭西隴化工厂、広東光華化学試剤厂、広州化学試剤厂、天津好寓宇化学品有限公司、天津市福晨化学試剤厂、武漢▲キン▼華遠科技発展有限公司、青島騰龍化学試剤有限公司、青島海洋化工厂から購入する。
【0067】
無水テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジエチルエーテルは、金属ナトリウムを用いて還流及び乾燥をすることによって得られる。無水ジクロロメタン及びクロロホルムは、水素化カルシウムを用いて還流及び乾燥をすることによって得られる。酢酸エチル、石油エーテル、n-ヘキサン、N,N-ジメチルアセトアミド及びN,N-ジメチルホルムアミドは、無水硫酸ナトリウムで事前に乾燥してから使用する。
【0068】
以下の反応は、一般に窒素又はアルゴンの陽圧下、又は無水溶媒に加えてドライチューブを付けて行い(特に説明がない限り)、反応バイアルには全て適切なゴム栓を入れており、基質は注射器で注入する。ガラス容器は全て乾燥済みのものである。
【0069】
カラムとしてシリカゲルカラムを使用する。シリカゲル(300~400メッシュ)は、青島海洋化工厂から購入する。
【0070】
1H NMRスペクトルは、Bruker 400MHz又は500MHz核磁気共鳴分光計を用いて記録する。1H NMRスペクトルは、CDCl3、DMSO-d6、CD3OD又はアセトン-d6を溶媒とし(単位ppm)、TMS(0ppm)又はクロロホルム(7.26ppm)を参照基準とする。多重線が出現する時に、次の略号が使用される。s(singlet、一重線)、d(doublet、二重線)、t(triplet、三重線)、m(multiplet、多重線)、br(broadened、幅広線)、dd(doublet of doublets、二重の二重線)、dt(doublet of triplets、二重の三重線)。結合定数は、ヘルツ(Hz)で示す。
【0071】
低分解能質量分析(MS)データの測定条件は次のとおりである。Agilent 6120四重極HPLC-M(カラムモデル:Zorbax SB-C18、2.1×30mm、3.5μm、6分、流量0.6mL/分。移動相:5%~95%((0.1%のギ酸を含むCH3CN)の(0.1%のギ酸を含むH2O)における割合)、エレクトロスプレーイオン化(ESI)を用いて、210nm/254nmで、UVで検出する。
【0072】
純粋な化合物は、Agilent 1260 pre-HPLC又はCalesep pump 250 pre-HPLC(カラムモデル:NOVASEP 50/80mm DAC)を用いて、210nm/254nmにてUVで検出する。
【0073】
(実施例)
実施例1:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 2-ステアラミド酢酸エステル
【化6】
50mLの一ツ口フラスコにロチゴチン(1g、3.17mmol)、オクタンアミド酢酸(0.70g、3.49mmol、1.1eq)、DMAP(39mg、0.32mmol、0.1eq)、トリエチルアミン(0.48g、4.75mmol、1.5eq)及びTHF(15mL)を加え、混合物を撹拌しながらEDCI(0.73g、3.80mmol、1.2eq)を加え、70℃で一晩撹拌し、TLCは原料の反応が完了したことを示す。濾過し、濾過ケーキをTHFで洗浄し、濾液を合わせて、減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=60:40)で精製して、白い固体粉末として化合物1を得た(0.95g、収率60%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.16~7.11(m,2H),7.11(d,J=7.2Hz,1H),6.94~6.90(m,1H),6.84(d,J=8.0Hz,1H),6.81(d,J=2.8Hz,1H),5.97(t,J=5.2Hz,1H),4.32(d,J=5.2Hz,2H),2.96~2.89(m,4H),2.81~2.74(m,4H),2.53~2.47(m,3H),2.27(t,J=8.0Hz,2H),2.03(m,1H),1.73~1.61(m,2H),1.59(m,1H),1.47(q,J=6.8Hz,2H),1.35~1.23(m,28H),0.88(m,6H)。MS(m/z):639.23[M+H]
+。
【0074】
実施例2:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 2-アラカミド酢酸エステル
【化7】
実施例1の方法に従い、アラカミド酢酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物2を製造した(2.30g、収率64.0%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.15~7.11(m,2H),7.11(d,J=7.2Hz,1H),6.93~6.91(m,1H),6.84(d,J=8.0Hz,1H),6.81(d,J=2.8Hz,1H),5.97(t,J=5.2Hz,1H),4.32(d,J=5.2Hz,2H),2.97~2.89(m,4H),2.82~2.73(m,4H),2.54~2.47(m,3H),2.27(t,J=8.0Hz,2H),2.03(m,1H),1.72~1.62(m,2H),1.59(m,1H),1.47(q,J=6.8Hz,2H),1.25(m,32H),0.88(m,6H)。MS(m/z):667.71[M+H]
+。
【0075】
実施例3:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 4-パルミタミド酪酸エステル
【化8】
実施例1の方法に従い、4-パルミタミド酪酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物3を製造した(0.53g、収率26%)MS(m/z):639.15[M+H]
+。
【0076】
実施例4:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 4-ステアラミド酪酸エステル
【化9】
実施例1の方法に従い、4-ステアラミド酪酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物4を製造した(0.77g、収率47.3%)
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.14~7.10(m,2H),6.98(d,J=7.6Hz,1H),6.93~6.91(dd,J=4.2Hz,3.2Hz,1H),6.82(d,J=3.6Hz,1H),6.81(s,1H),5.65(br,1H),3.41~3.36(dd,J=12.8Hz,6.8Hz,2H),2.97~2.89(m,4H),2.84~2.76(m,4H),2.63(t,J=7.2Hz,2H),2.56~2.46(m,3H),2.16(t,J=8.0Hz,2H),2.03(m,1H),2.00~1.93(m,2H),1.64~1.59(m,3H),1.54~1.47(m,2H),1.25(m,28H),0.92~0.86(m,6H)。MS(m/z):667.59[M+H]
+。
【0077】
実施例5:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 4-アラカミド酪酸エステル
【化10】
実施例1の方法に従い、4-アラカミド酪酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物5を製造した(1.80g、収率40.8%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.12(m,2H),6.98(m,1H),6.92(m,1H),6.81(m,2H),5.65(s,1H),3.78(m,2H),2.98~2.88(m,4H),2.82~2.76(m,4H),2.62(m,2H),2.54(m,3H),2.16(m,2H),2.03(m,1H),1.97~1.96(m,2H),1.61(m,5H),1.25(m,32H),0.89(m,6H)。MS(m/z):696.58[M+H]
+。
【0078】
実施例6:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(2-(4-アセチルアミノフェニル)アセチル)グリシンエステル
【化11】
実施例1の方法に従い、2-(4-アセチルアミノフェニル)アセチル)グリシン(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、化合物6を製造した(1.30g、収率75%)。MS(m/z):548.15[M+H]
+。
【0079】
実施例7:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 4-(2-(4-アセチルアミノフェニル)アセチルアミノ)酪酸エステル
【化12】
実施例1の方法に従い、4-(2-(4-アセチルアミノフェニル)アセチルアミノ)酪酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、化合物7を製造した(0.60g、収率33%)。MS(m/z):576.31[M+H]
+。
【0080】
実施例8:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 2-シンナムアミド酢酸エステル
【化13】
実施例1の方法に従い、シンナムアミド酢酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、化合物8を製造した(1.30g、収率82%)。MS(m/z):503.10[M+H]
+。
【0081】
実施例9:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 4-シンナムアミド酪酸エステル
【化14】
実施例1の方法に従い、シンナムアミド酪酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、化合物9を製造した(0.59g、収率35%)。MS(m/z):531.20[M+H]
+。
【0082】
実施例10:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 2-フェニルアセトアミド酢酸エステル
【化15】
実施例1の方法に従い、フェニルアセトアミド酢酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、化合物10を製造した(1.23g、収率79%)。MS(m/z):491.08[M+H]
+。
【0083】
実施例11:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 4-フェニルアセトアミド酪酸エステル
【化16】
実施例1の方法に従い、フェニルアセトアミド酪酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、化合物11を製造した(0.5g、収率30%)。MS(m/z):519.13[M+H]
+。
【0084】
実施例12:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 2-フェニルプロピオナミド酢酸エステル
【化17】
実施例1の方法に従い、フェニルプロピオナミド酢酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、化合物12を製造した(1.18g、収率74%)。MS(m/z):505.10[M+H]
+。
【0085】
実施例13:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 4-フェニルプロピオナミド酪酸エステル
【化18】
実施例1の方法に従い、フェニルプロピオナミド酪酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、化合物13を製造した(0.47g、収率28%)。MS(m/z):533.17[M+H]
+。
【0086】
実施例14:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(4-アラカミドベンゾイル)グリシンエステル
【化19】
実施例1の方法に従い、p-アラカミドベンズアミド酢酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物14を製造した(0.31g、収率13%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.80(d,J=8.5Hz,2H),7.62(d,J=8.5Hz,2H),7.33(m,1H),7.16~7.11(m,2H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.92(t,J=5.0Hz,1H),6.88(d,J=7.5Hz,1H),6.82(s,1H),6.68(br,1H),4.50(d,J=5.0Hz,2H),2.98(m,4H),2.85~2.83(m,4H),2.56~2.54(m,3H),2.37(t,J=7.5Hz,2H),2.08(m,1H),1.74~1.69(m,2H),1.59~1.42(m,3H),1.25(m,32H),0.90~0.84(m,6H)。MS(m/z):786.56[M+H]
+。
【0087】
実施例15:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 2-p-ステアラミドベンズアミド酢酸エステル
【化20】
実施例1の方法に従い、p-ステアラミドベンズアミド酢酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物15を製造した(0.18g、収率12.5%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.80(d,J=8.5Hz,2H),7.62(d,J=8.5Hz,2H),7.33(m,1H),7.15~7.12(m,2H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.92(t,J=5.0Hz,1H),6.88(d,J=7.5Hz,1H),6.82(s,1H),6.69(br,1H),4.50(d,J=5.0Hz,2H),2.98(m,4H),2.85~2.83(m,4H),2.56~2.54(m,3H),2.37(t,J=7.5Hz,2H),2.08(m,1H),1.75~1.70(m,2H),1.58~1.43(m,3H),1.25(m,28H),0.91~0.86(m,6H)。MS(m/z):758.76[M+H]
+。
【0088】
実施例16:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 2-p-パルミタミドベンズアミド酢酸エステル
【化21】
実施例1の方法に従い、p-パルミタミドベンズアミド酢酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物16を製造した(0.36g、収率15%)MS(m/z):730.49[M+H]
+。
【0089】
実施例17:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 2-p-ミリスタミドベンズアミド酢酸エステル
【化22】
実施例1の方法に従い、p-ミリスタミドベンズアミド酢酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物17を製造した(0.28g、収率14.3%)MS(m/z):702.47[M+H]
+。
【0090】
実施例18:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 4-p-ミリスタミドベンズアミド酪酸エステル
【化23】
実施例1の方法に従い、4-p-ミリスタミドベンズアミド酪酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物18を製造した(0.12g、収率11%)MS(m/z):688.53[M+H]
+。
【0091】
実施例19:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 4-p-パルミタミドベンズアミド酪酸エステル
【化24】
実施例1の方法に従い、4-p-パルミタミドベンズアミド酪酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物19を製造した(0.15g、収率12%)MS(m/z):716.41[M+H]
+。
【0092】
実施例20:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 4-p-ステアラミドベンズアミド酪酸エステル
【化25】
実施例1の方法に従い、4-p-ステアラミドベンズアミド酪酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物20を製造した(0.25g、収率12.5%)MS(m/z):744.51[M+H]
+。
【0093】
実施例21:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 4-p-アラカミドベンズアミド酪酸エステル
【化26】
実施例1の方法に従い、4-p-アラカミドベンズアミド酪酸(1.61g、3.49mmol、1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、白い固体粉末として化合物21を製造した(0.18g、収率13%)MS(m/z):772.53[M+H]
+。
【0094】
実施例22:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(4-パルミタミドブチリル)グリシンエステル
【化27】
50mLの一ツ口フラスコにロチゴチン(0.6g、1.91mmol)、(4-パルミタミドブチリル)グリシン(0.91mg、2.29mmol、1.10eq)、DMAP(23.2mg、0.19mmol、0.10eq)、トリエチルアミン(0.39g、3.81mmol、2.0eq)及びTHF(6mL)を加え、混合物を撹拌しながらEDCI(0.55g、2.86mmol、1.2eq)及びHOBT(25.7mg、0.19mmol、0.10eq)を加え、70℃で一晩撹拌し、TLCは原料の反応が完了したことを示す。濾過し、濾過ケーキをTHFで洗浄し、濾液を合わせて、減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)で精製して、白い固体粉末として化合物22を得た(0.27g、収率20.4%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.15(s,1H),7.13~7.10(m,2H),6.99(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.91(mr,1H),6.84(d,J=8.0Hz,1H),6.81(br,1H),5.83(br,1H),4.30(d,J=5.5Hz,2H),3.39~3.36(dd,J=12.5Hz,6.0Hz,2H),2.96~2.88(m,4H),2.83~2.73(m,4H),2.54~2.49(m,3H),2.31(t,J=6.0Hz,2H),2.17(t,J=7.5Hz,2H),2.03(br,1H),1.86~1.83(m,2H),1.61~1.58(m,5H),1.28~1.25(m,24H),0.91~0.86(m,6H)。MS(m/z):696.58[M+H]
+。
【0095】
実施例23:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(4-ステアラミドブチリル)グリシンエステル
【化28】
実施例22の方法に従い、(4-ステアラミドブチリル)グリシン(1.1eq)で(4-パルミタミドブチリル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物23を製造した(0.60g、収率43.6%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.13(m,3H),7.00(d,J=3.0Hz,1H),6.92(s,1H),6.85~6.83(m,2H),5.83(br,1H),4.30(d,J=5.5Hz,2H),3.40~3.36(m,2H),2.97(m,4H),2.83(m,4H),2.54(m,3H),2.31(t,J=6.5Hz,2H),2.17(t,J=7.5Hz,2H),2.04(m,1H),1.91~1.82(m,2H),1.62~1.58(m,5H),1.28~1.25(m,28H),0.90~0.86(m,6H)。MS(m/z):724.66[M+H]
+。
【0096】
実施例24:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(4-アラカミドブチリル)グリシンエステル
【化29】
実施例22の方法に従い、(4-アラカミドブチリル)グリシン(1.1eq)で(4-パルミタミドブチリル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物24を製造した(0.78g、収率65.4%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.12(m,2H),6.99(d,J=7.5Hz,1H),6.92(m,1H),6.85(d,J=7.5Hz,1H),6.82(br,1H),5.85(br,1H),4.30(d,J=5.5Hz,2H),3.39~3.36(m,2H),2.99~2.97(m,4H),2.85~2.82(m,4H),2.53(m,3H),2.31(t,J=6.5Hz,2H),2.17(t,J=8.0Hz,2H),2.03(m,1H),1.87~1.83(m,2H),1.64~1.59(m,3H),1.60(m,3H),1.50(m,2H),1.25(m,32H),0.93~0.86(m,6H)。MS(m/z):752.65[M+H]
+。
【0097】
実施例25:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンエステル
【化30】
50mLの一ツ口フラスコにロチゴチン(0.4g、1.14mmol)、(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシン(0.56g、1.35mmol、1.10eq)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.44g、3.41mmol、3.0eq)及びCH
3CN(8mL)を加え、混合物を撹拌しながらEDCI(0.33g、1.71mmol、1.5eq)及びHOBT(30.7mg、0.23mmol、0.20eq)を加え、80℃で一晩撹拌し、TLCは原料の反応が完了したことを示す。濾過し、濾過ケーキを水で洗浄し、次に、ジクロロメタンで濾過ケーキを溶解して、不溶物を濾別し、濾液を減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で精製して、白い固体粉末として化合物25を得た(0.04g、収率5.3%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 8.40(br,1H),7.28(d,J=4.5Hz,1H),7.19(br,1H),7.11(t,J=4.5Hz,1H),6.99(d,J=3.0Hz,1H),6.87(s,1H),6.81(d,J=8.0Hz,1H),6.65(br,1H),4.06(d,J=5.5Hz,2H),2.92~2.81(m,4H),2.76~2.71(m,4H),2.50~2.36(m,3H),2.13(t,J=7.0Hz,2H),2.01(t,J=7.0Hz,2H),1.90(m,1H),1.50~1.38(m,7H),1.22~1.19(m,24H),0.82(t,J=7.0Hz,3H)。MS(m/z):668.64[M+H]
+。
【0098】
実施例26:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(16-アミノ-16-オキソパルミトイル)グリシンエステル
【化31】
実施例25の方法に従い、(16-アミノ-16-オキソパルミトイル)グリシン(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物26を製造した(0.2g、収率55%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 8.40(br,1H),7.29(d,J=4.0Hz,1H),7.20(br,1H),7.13(t,J=7.5Hz,1H),7.01(d,J=3.0Hz,1H),6.93(s,1H),6.88(s,1H),6.83(d,J=8.0Hz,1H),6.66(br,1H),4.08(d,J=5.5Hz,2H),2.92~2.82(m,4H),2.76~2.67(m,4H),2.50~2.37(m,3H),2.15(t,J=7.0Hz,2H),2.01(t,J=7.0Hz,2H),1.92(d,J=13.5Hz,1H),1.54~1.38(m,7H),1.23~1.20(m,20H),0.85(t,J=7.0Hz,3H)。MS(m/z):640.56[M+H]
+。
【0099】
実施例27:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(14-アミノ-14-オキソミリストイル)グリシンエステル
【化32】
実施例25の方法に従い、(14-アミノ-14-オキソミリストイル)グリシン(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物27を製造した(1.0g、収率57.5%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 8.40(br,1H),7.28(d,J=5.5Hz,1H),7.20(br,1H),7.12(t,J=7.5Hz,1H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.92(dd,J=5.5Hz,3.5Hz,1H),6.87(d,J=3.0Hz,1H),6.82(d,J=8.0Hz,1H),6.66(br,1H),4.07(d,J=6.0Hz,2H),2.92~2.82(m,4H),2.76~2.67(m,4H),2.48(m,2H),2.44~2.37(m,1H),2.14(t,J=7.0Hz,2H),2.00(t,J=7.5Hz,2H),1.92~1.90(m,1H),1.52~1.35(m,7H),1.23~1.20(m,16H),0.84(t,J=7.5Hz,3H)。MS(m/z):612.45[M+H]
+。
【0100】
実施例28:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(20-(エチルアミノ)-20-オキソアラキドノイル)グリシンエステル
【化33】
実施例25の方法に従い、(20-(エチルアミノ)-20-オキソアラキドノイル)グリシン(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物28を製造した(0.38g、収率52%)MS(m/z):724.55[M+H]
+。
【0101】
実施例29:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(19-(エチルアミノ)-19-オキソノナデカノイル)グリシンエステル
【化34】
実施例25の方法に従い、(19-(エチルアミノ)-19-オキソノナデカノイル)グリシン(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物29を製造した(0.25g、収率50%)MS(m/z):710.52[M+H]
+。
【0102】
実施例30:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(18-(エチルアミノ)-18-オキソステアロイル)グリシンエステル
【化35】
実施例25の方法に従い、16-エチルアミノ-16-オキソステアラミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物30を製造した(1.27g、収率60%)MS(m/z):696.53[M+H]
+。
【0103】
実施例31:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(17-(エチルアミノ)-17-オキソヘプタデカノイル)グリシンエステル
【化36】
実施例25の方法に従い、(17-(エチルアミノ)-17-オキソヘプタデカノイル)グリシン(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物31を製造した(0.26g、収率62%)MS(m/z):682.46[M+H]
+。
【0104】
実施例32:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(16-(エチルアミノ)-16-オキソパルミトイル)グリシンエステル
【化37】
実施例25の方法に従い、(16-(エチルアミノ)-16-オキソパルミトイル)グリシン(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物32を製造した(0.48g、収率73.8%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 8.40(br,1H),7.71(br,1H),7.28(d,J=5.0Hz,1H),7.12(t,J=7.5Hz,1H),7.01(d,J=3.0Hz,1H),6.92(s,1H),6.87(s,1H),6.83(d,J=8.0Hz,1H),4.07(d,J=5.0Hz,2H),3.05(t,J=6.5Hz,2H),2.91~2.82(m,4H),2.75~2.63(m,4H),2.50~2.37(m,3H),2.14(t,J=7.0Hz,2H),2.01(t,J=7.0Hz,2H),1.90(br,1H),1.50~1.38(m,7H),1.23~1.20(m,20H),0.98(t,J=7.0Hz,3H),0.84(t,J=7.0Hz,3H)。MS(m/z):668.60[M+H]
+。
【0105】
実施例33:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(15-(エチルアミノ)-15-オキソペンタデカノイル)グリシンエステル
【化38】
実施例25の方法に従い、(15-(エチルアミノ)-15-オキソペンタデカノイル)グリシン(1.1eq)でオクタノイル(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物33を製造した(0.42g、収率70%)MS(m/z):654.45[M+H]
+。
【0106】
実施例34:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(14-(エチルアミノ)-14-オキソミリストイル)グリシンエステル
【化39】
実施例25の方法に従い、(14-(エチルアミノ)-14-オキソミリストイル)グリシン(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物34を製造した(0.37g、収率65%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 8.41(br,1H),7.72(m,1H),7.28(d,J=5.0Hz,1H),7.12(t,J=7.5Hz,1H),7.01(d,J=3.0Hz,1H),6.92(s,1H),6.87(s,1H),6.83(d,J=8.0Hz,1H),4.07(d,J=5.0Hz,2H),3.05(t,J=6.5Hz,2H),2.92~2.81(m,4H),2.75~2.62(m,4H),2.51~2.35(m,3H),2.14(t,J=7.0Hz,2H),2.01(t,J=7.0Hz,2H),1.90(m,1H),1.50~1.38(m,7H),1.23~1.18(m,16H),0.98(t,J=7.0Hz,3H),0.84(t,J=7.0Hz,3H)。MS(m/z):640.46[M+H]
+。
【0107】
実施例35:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(16-(プロピルアミノ)-16-オキソパルミトイル)グリシンエステル
【化40】
実施例25の方法に従い、(16-(プロピルアミノ)-16-オキソパルミトイル)グリシン(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物35を製造した(0.62g、収率64%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.13~7.12(m,2H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.92(t,J=4.0Hz,1H),6.82(d,J=7.0Hz,1H),6.82(s,1H),6.02(br,1H),5.42(m,1H),4.31(d,J=5.5Hz,2H),3.21(dd,J=8.5Hz,7.0Hz,2H),2.96(m,4H),2.82(m,4H),2.54(m,3H),2.27(t,J=7.5Hz,2H),2.15(t,J=7.5Hz,2H),2.03(m,1H),1.67~1.48(m,9H),1.31~1.24(m,20H),0.92(m,6H)。MS(m/z):682.67[M+H]
+。
【0108】
実施例36:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(15-(プロピルアミノ)-15-オキソペンタデカノイル)グリシンエステル
【化41】
実施例25の方法に従い、15-プロピルアミノ-15-オキソペンタデカンアミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物36を製造した(0.34g、収率62%)MS(m/z):668.60[M+H]
+。
【0109】
実施例37:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(14-(プロピルアミノ)-14-オキソミリストイル)グリシンエステル
【化42】
実施例25の方法に従い、14-プロピルアミノ-14-オキソミリスタミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物37を製造した(0.42g、収率73%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)7.14~7.11(m,2H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.92(t,J=4.0Hz,1H),6.82(d,J=7.0Hz,1H),6.82(s,1H),6.02(br,1H),5.42(br,1H),4.31(d,J=5.5Hz,2H),3.21(dd,J=8.5Hz,7.0Hz,2H),2.96(m,4H),2.82(m,4H),2.54(m,3H),2.27(t,J=7.5Hz,2H),2.15(t,J=7.5Hz,2H),2.03(m,1H),1.67~1.47(m,9H),1.30~1.23(m,16H),0.95~0.83(m,6H)。MS(m/z):654.46[M+H]
+。
【0110】
実施例38:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(13-(プロピルアミノ)-13-オキソトリデカノイル)グリシンエステル
【化43】
実施例25の方法に従い、13-プロピルアミノ-13-オキソトリデカンアミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物38を製造した(0.18g、収率60%)MS(m/z):640.43[M+H]
+。
【0111】
実施例39:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(12-(プロピルアミノ)-12-オキソラウロイル)グリシンエステル
【化44】
実施例25の方法に従い、12-プロピルアミノ-12-オキソラウラミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物39を製造した(0.20g、収率65%)MS(m/z):626.40[M+H]
+。
【0112】
実施例40:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(15-(ブチルアミノ)-15-オキソペンタデカノイル)グリシンエステル
【化45】
実施例25の方法に従い、15-ブチルアミノ-15-オキソペンタデカンアミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物40を製造した(0.26g、収率67%)MS(m/z):696.50[M+H]
+。
【0113】
実施例41:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(14-(ブチルアミノ)-14-オキソミリストイル)グリシンエステル
【化46】
実施例25の方法に従い、(14-(ブチルアミノ)-14-オキソミリストイル)グリシン(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物41を製造した(0.45g、収率70%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 7.15~7.10(m,2H),6.98(d,J=7.5Hz,1H),6.94~6.91(m,1H),6.84(d,J=8.0Hz,1H),6.81(d,J=2.5Hz,1H),6.07(br,1H),5.41(s,1H),4.31(d,J=5.5Hz,2H),3.24(q,J=6.5Hz,2H),2.83~2.74(m,4H),2.55~2.47(m,3H),2.26(t,J=7.5Hz,2H),2.14(t,J=8.0Hz,2H),2.03(m,1H),1.67~1.66(m,1H),1.61~1.55(m,4H),1.50~1.46(m,4H),1.36~1.32(m,2H),1.38~1.23(m,16H),0.94~0.85(m,6H)。MS(m/z):668.52[M+H]
+。
【0114】
実施例42:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(13-(ブチルアミノ)-13-オキソトリデカノイル)グリシンエステル
【化47】
実施例25の方法に従い、13-ブチルアミノ-13-オキソトリデカンアミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物42を製造した(0.19g、収率64%)MS(m/z):654.47[M+H]
+。
【0115】
実施例43:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(12-(ブチルアミノ)-12-オキソラウロイル)グリシンエステル
【化48】
実施例25の方法に従い、12-ブチルアミノ-12-オキソラウラミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物43を製造した(1.50g、収率82.5%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.14~7.11(m,2H),7.00(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.91(m,1H),6.84(d,J=8.0Hz,1H),6.81(d,J=2.5Hz,1H),6.07(br,1H),5.41(s,1H),4.31(d,J=5.5Hz,2H),3.24(q,J=6.5Hz,2H),2.83~2.74(m,4H),2.55~2.47(m,3H),2.26(t,J=7.5Hz,2H),2.14(t,J=8.0Hz,2H),2.03(br,1H),1.67~1.66(m,1H),1.61~1.55(m,4H),1.50~1.46(m,4H),1.36~1.32(m,2H),1.26(m,12H),0.93~0.88(m,6H)。MS(m/z):640.72[M+H]
+。
【0116】
実施例44:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(12-(ヘキシルアミノ)-12-オキソラウロイル)グリシンエステル
【化49】
実施例25の方法に従い、12-ヘキシルアミノ-12-オキソラウラミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物44を製造した(0.90g、収率41%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.17~7.11(m,2H),7.02(d,J=7.6Hz,1H),6.97~6.92(m,1H),6.86(d,J=7.9Hz,1H),6.83(d,J=3.4Hz,1H),6.15(t,J=5.3Hz,1H),5.48(t,J=5.9Hz,1H),4.33(d,J=5.3Hz,2H),3.25(q,J=6.7Hz,2H),3.03~2.74(m,8H),2.62~2.47(m,3H),2.28(t,J=7.6Hz,2H),2.16(t,J=7.6Hz,2H),2.09~2.03(m,1H),1.70~1.56(m,5H),1.51(q,J=7.8Hz,4H),1.37~1.24(m,18H),0.93~0.88(m,6H)。MS(m/z):668.92[M+H]
+。
【0117】
実施例45:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(10-(ブチルアミノ)-10-オキソデカノイル)グリシンエステル
【化50】
実施例25の方法に従い、10-ブチルアミノ-10-オキソデカンアミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物45を製造した(0.18g、収率52%)MS(m/z):612.40[M+H]
+。
【0118】
実施例46:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(16-(メチルアミノ)-16-オキソパルミトイル)グリシンエステル
【化51】
実施例25の方法に従い、16-メチルアミノ-16-オキソパルミタミド酢酸(1.29g、3.49mmol、1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物46を製造した(0.7g、収率75.4%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 8.40(t,J=6.0Hz,1H),7.66(br,1H),7.28(dd,J=5.0Hz,1.0Hz,1H),7.12(t,J=7.5Hz,1H),7.00(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.91(m,1H),6.87(d,J=3.0Hz,1H),6.82(d,J=8.0Hz,1H),4.07(d,J=6.0Hz,2H),2.91~2.82(m,4H),2.76~2.67(m,4H),2.57(d,J=4.5Hz,3H),2.48(m,2H),2.43~2.36(m,1H),2.14(t,J=7.5Hz,2H),2.01(t,J=7.0Hz,2H),1.92~1.90(m,1H),1.51~1.36(m,7H),1.22~1.19(m,20H),0.84(t,J=7.0Hz,3H)。MS(m/z):654.54[M+H]
+。
【0119】
実施例47:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(14-(メチルアミノ)-14-オキソパルミトイル)グリシンエステル
【化52】
実施例25の方法に従い、14-メチルアミノ-14-オキソパルミタミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物47を製造した(1.2g、収率67.5%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 8.41(t,J=5.5Hz,1H),7.67(br,1H),7.29(d,J=4.5Hz,1H),7.13(t,J=8.0Hz,1H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.92(dd,J=5.5Hz,3.5Hz,1H),6.88(d,J=2.5Hz,1H),6.82(d,J=8.0Hz,1H),6.66(br,1H),4.07(d,J=5.5Hz,2H),2.92~2.83(m,4H),2.73~2.71(m,4H),2.54(d,J=4.5Hz,3H),2.49(m,2H),2.44~2.37(m,1H),2.15(t,J=7.5Hz,2H),2.02(t,J=7.0Hz,2H),1.93~1.91(m,1H),1.51~1.40(m,7H),1.24~1.20(m,16H),0.85(t,J=7.5Hz,3H)。MS(m/z):626.41[M+H]
+。
【0120】
実施例48:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(12-(メチルアミノ)-12-オキソラウロイル)グリシンエステル
【化53】
実施例25の方法に従い、12-メチルアミノ-12-オキソラウラミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物48を製造した(1.0g、収率58.9%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 8.40(t,J=6.0Hz,1H),7.66(s,1H),7.29(d,J=5.5Hz,1H),7.12(t,J=7.5Hz,1H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.92(dd,J=5.5Hz,3.5Hz,1H),6.87(d,J=3.0Hz,1H),6.82(d,J=7.5Hz,1H),4.07(d,J=6.0Hz,2H),2.92~2.82(m,4H),2.76~2.71(m,4H),2.53(d,J=4.5Hz,3H),2.49(m,2H),2.43~2.37(m,1H),2.14(t,J=7.5Hz,2H),2.01(t,J=7.5Hz,2H),1.90(m,1H),1.50~1.38(m,7H),1.23(s,4H),1.19(s,8H),0.84(t,J=7.5Hz,3H)。MS(m/z):598.43[M+H]
+。
【0121】
実施例49:(S)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル(4-(ヘキサデシルアミノ)-4-オキソブチリル)グリシンエステル
【化54】
実施例25の方法に従い、4-ヘキサデシルアミノ-4-オキソブチルアミド酢酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物49を製造した(0.27g、収率45.5%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 8.46(br,1H),7.78(s,1H),7.29(d,J=4.5Hz,1H),7.13(t,J=8.0Hz,1H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.93(s,1H),6.88(s,1H),6.83(d,J=8.0Hz,1H),4.08(d,J=5.0Hz,2H),3.00~2.99(m,2H),2.91~2.82(m,4H),2.77~2.64(m,4H),2.50(s,2H),2.40~2.39(m,3H),2.31(t,J=7.0Hz,2H),1.91(m,1H),1.51~1.48(m,1H),1.41(dd,J=14.0Hz,7.0Hz,2H),1.35(m,2H),1.23(s,26H),0.86~0.85(m,6H)。MS(m/z):696.58[M+H]
+。
【0122】
実施例50:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(20-(エチルアミノ)-20-オキソアラカミド)プロピオン酸エステル
【化55】
実施例25の方法に従い、3-((20-エチルアミノ)-20-オキソアラカミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物50を製造した(0.23g、収率41%)MS(m/z):738.56[M+H]
+。
【0123】
実施例51:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(19-(エチルアミノ)-19-オキソノナデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化56】
実施例25の方法に従い、3-((19-エチルアミノ)-19-オキソノナデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体粉末として化合物51を製造した(0.31g、収率44%)MS(m/z):724.35[M+H]
+。
【0124】
実施例52:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(18-(エチルアミノ)-18-オキソステアラミド)プロピオン酸エステル
【化57】
実施例25の方法に従い、3-((18-エチルアミノ)-18-オキソステアラミド)プロピオン酸(1.29g、3.49mmol、1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体粉末として化合物52を製造した(0.25g、収率60%)MS(m/z):710.39[M+H]
+。
【0125】
実施例53:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(17-(エチルアミノ)-17-オキソヘプタデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化58】
実施例25の方法に従い、3-((17-エチルアミノ)-17-オキソヘプタデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体粉末として化合物53を製造した(0.28g、収率65%)MS(m/z):696.42[M+H]
+。
【0126】
実施例54:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(16-(エチルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸エステル
【化59】
実施例25の方法に従い、3-(16-(エチルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、化合物54を製造した(2.5g、収率87.5%)。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.14~7.11(m,2H),7.00(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.91(m,1H),6.83~6.81(m,2H),6.06(br,1H),5.39(br,1H),3.62(q,J=6.0Hz,2H),3.31~3.26(m,2H),2.93~2.89(m,4H),2.83~2.74(m,6H),2.55~2.45(m,3H),2.17~2.12(m,4H),2.03~2.00(m,1H),1.63~1.56(m,5H),1.51~1.47(m,2H),1.28~1.24(m,20H),1.13(t,J=7.5Hz,3H),0.89(t,J=7.0Hz,3H)。MS(m/z):682.98[M+H]
+。
【0127】
実施例55:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(15-(エチルアミノ)-15-オキソペンタデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化60】
実施例25の方法に従い、3-(15-(エチルアミノ)-15-オキソペンタデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物55を製造した(0.28g、収率63%)MS(m/z):668.60[M+H]
+。
【0128】
実施例56:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(14-(エチルアミノ)-14-オキソミリスタミド)プロピオン酸エステル
【化61】
実施例25の方法に従い、3-(14-(エチルアミノ)-14-オキソミリスタミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物56を製造した(1.0g、収率74%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 7.14~7.10(m,2H),7.00(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.90(m,1H),6.83~6.81(m,2H),6.06(br,1H),5.39(br,1H),3.62(q,J=6.0Hz,2H),3.31~3.26(m,2H),2.90~2.89(m,4H),2.83~2.74(m,6H),2.55~2.45(m,3H),2.17~2.10(m,4H),2.03~2.00(m,1H),1.62~1.56(m,5H),1.50~1.46(m,2H),1.28~1.24(m,16H),1.13(t,J=7.5Hz,3H),0.89(t,J=7.0Hz,3H)。MS(m/z):654.43[M+H]
+。
【0129】
実施例57:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(13-(エチルアミノ)-13-オキソトリデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化62】
実施例25の方法に従い、3-(13-(エチルアミノ)-13-オキソトリデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物57を製造した(0.18g、収率63%)MS(m/z):640.38[M+H]
+。
【0130】
実施例58:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(12-(エチルアミノ)-12-オキソラウラミド)プロピオン酸エステル
【化63】
実施例25の方法に従い、3-(12-(エチルアミノ)-12-オキソラウラミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物58を製造した(0.8g、収率70%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 7.16~7.09(m,2H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.90(m,1H),6.84~6.81(m,2H),6.06(br,1H),5.39(br,1H),3.62(q,J=6.0Hz,2H),3.31~3.26(m,2H),2.91~2.89(m,4H),2.83~2.74(m,6H),2.55~2.45(m,3H),2.18~2.09(m,4H),2.03~2.01(m,1H),1.62~1.56(m,5H),1.51~1.45(m,2H),1.28~1.23(m,12H),1.13(t,J=7.5Hz,3H),0.89(t,J=7.0Hz,3H)。MS(m/z):626.40[M+H]
+。
【0131】
実施例59:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(16-(プロピルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸エステル
【化64】
実施例25の方法に従い、3-(16-(プロピルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物59を製造した(0.8g、収率74%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 7.14~7.10(m,2H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.90(m,1H),6.84~6.81(m,2H),6.06(br,1H),5.39(br,1H),3.62(q,J=6.0Hz,2H),3.31~3.26(m,2H),2.91~2.89(m,4H),2.83~2.74(m,6H),2.55~2.45(m,3H),2.18~2.09(m,4H),2.02(m,1H),1.68~1.47(m,9H),1.30~1.24(m,20H),0.93~0.85(m,6H)。MS(m/z):696.48[M+H]
+。
【0132】
実施例60:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(15-(プロピルアミノ)-15-オキソペンタデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化65】
実施例25の方法に従い、3-(15-(プロピルアミノ)-15-オキソペンタデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体として化合物60を製造した(0.13g、収率51%)MS(m/z):682.38[M+H]
+。
【0133】
実施例61:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(14-(プロピルアミノ)-14-オキソミリスタミド)プロピオン酸エステル
【化66】
実施例25の方法に従い、3-(14-(プロピルアミノ)-14-オキソミリスタミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体として化合物61を製造した(0.39g、収率67%)MS(m/z):668.33[M+H]
+。
【0134】
実施例62:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(13-(プロピルアミノ)-13-オキソトリデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化67】
実施例25の方法に従い、3-(13-(プロピルアミノ)-13-オキソトリデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体として化合物62を製造した(0.31g、収率63%)MS(m/z):654.45[M+H]
+。
【0135】
実施例63:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(12-(プロピルアミノ)-12-オキソラウラミド)プロピオン酸エステル
【化68】
実施例25の方法に従い、3-(12-(プロピルアミノ)-12-オキソラウラミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体として化合物63を製造した(0.87g、収率72%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 7.13~7.09(m,2H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.91(m,1H),6.83~6.80(m,2H),6.06(br,1H),5.39(br,1H),3.62(q,J=6.0Hz,2H),3.33~3.25(m,2H),2.91~2.89(m,4H),2.84~2.75(m,6H),2.54~2.43(m,3H),2.17~2.08(m,4H),2.02(m,1H),1.70~1.48(m,9H),1.30~1.24(m,12H),0.93~0.85(m,6H)。MS(m/z):640.47[M+H]
+。
【0136】
実施例64:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(17-(プロピルアミノ)-17-オキソヘプタデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化69】
実施例25の方法に従い、3-(17-(プロピルアミノ)-17-オキソヘプタデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体として化合物64を製造した(0.13g、収率43%)MS(m/z):710.52[M+H]
+。
【0137】
実施例65:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(18-(プロピルアミノ)-18-オキソステアラミド)プロピオン酸エステル
【化70】
実施例25の方法に従い、3-(18-(プロピルアミノ)-18-オキソステアラミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体として化合物65を製造した(0.31g、収率67%)MS(m/z):724.43[M+H]
+。
【0138】
実施例66:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(16-(ブチルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸エステル
【化71】
実施例25の方法に従い、3-(16-(ブチルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体として化合物66を製造した(0.67g、収率76%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 7.16~7.10(m,2H),6.99(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.91(m,1H),6.84~6.80(m,2H),6.10(t,J=6.0Hz,1H),5.42(br,1H),3.61(q,J=6.0Hz,2H),3.23(q,J=6.5Hz,2H),3.01~2.88(m,4H),2.83~2.72(m,6H),2.56~2.46(m,3H),2.18~2.11(m,4H),2.03(m,1H),1.67(m,1H),1.61(m,5H),1.51~1.43(m,4H),1.37~1.31(m,2H),1.27~1.24(m,20H),0.95~0.86(m,6H)。MS(m/z):710.42[M+H]
+。
【0139】
実施例67:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(15-(ブチルアミノ)-15-オキソペンタデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化72】
実施例25の方法に従い、3-(15-(ブチルアミノ)-15-オキソペンタデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体として化合物67を製造した(0.23g、収率57%)MS(m/z):696.40[M+H]
+。
【0140】
実施例68:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(14-(ブチルアミノ)-14-オキソミリスタミド)プロピオン酸エステル
【化73】
実施例25の方法に従い、3-(14-(ブチルアミノ)-14-オキソミリスタミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体として化合物68を製造した(0.8g、収率69%)MS(m/z):682.47[M+H]
+。
【0141】
実施例69:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(13-(ブチルアミノ)-13-オキソトリデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化74】
実施例25の方法に従い、3-(13-(ブチルアミノ)-13-オキソトリデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体として化合物69を製造した(0.37g、収率71%)MS(m/z):668.43[M+H]
+。
【0142】
実施例70:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(12-(ブチルアミノ)-12-オキソラウラミド)プロピオン酸エステル
【化75】
実施例25の方法に従い、3-(12-(ブチルアミノ)-12-オキソラウラミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、化合物70を製造した(1.53g、収率82.4%)。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.14~7.11(m,2H),6.99(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.91(m,1H),6.83~6.81(m,2H),6.10(t,J=6.0Hz,1H),5.42(s,1H),3.61(q,J=6.0Hz,2H),3.23(q,J=6.5Hz,2H),2.96~2.89(m,4H),2.83~2.74(m,6H),2.56~2.46(m,3H),2.17~2.12(m,4H),2.03(br,1H),1.67~1.66(m,1H),1.61(br,5H),1.50~1.44(m,4H),1.36~1.31(m,2H),1.27~1.26(m,12H),0.93~0.88(m,6H)。MS(m/z):654.69[M+H]
+。
【0143】
実施例71:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(13-(ペンチルアミノ)-13-オキソトリデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化76】
実施例25の方法に従い、3-(13-(ペンチルアミノ)-13-オキソトリデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体として化合物71を製造した(0.16g、収率55%)MS(m/z):682.50[M+H]
+。
【0144】
実施例72:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(12-(ヘキシルアミノ)-12-オキソラウラミド)プロピオン酸エステル
【化77】
実施例25の方法に従い、3-(12-(ヘキシルアミノ)-12-オキソラウラミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、化合物72を製造した(0.96g、収率42%)。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.13(t,J=7.6Hz,2H),7.00(d,J=7.7Hz,1H),6.94~6.89(m,1H),6.82(t,J=5.4Hz,2H),6.15(t,J=6.2Hz,1H),5.49(t,J=6.0Hz,1H),3.61(q,J=6.2Hz,2H),3.23(q,J=6.7Hz,2H),3.05~2.71(m,10H),2.61~2.43(m,3H),2.15(dt,J=12.3,7.6Hz,4H),2.05~2.02(m,1H),1.66~1.55(m,5H),1.49(dt,J=13.4,7.0Hz,4H),1.35~1.17(m,18H),0.94~0.82(m,6H)。MS(m/z):682.58[M+H]
+。
【0145】
実施例73:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(11-(ヘプチルアミノ)-11-オキソウンデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化78】
実施例25の方法に従い、3-(11-(ヘプチルアミノ)-11-オキソウンデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体として化合物73を製造した(0.21g、収率58%)MS(m/z):682.52[M+H]
+。
【0146】
実施例74:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(10-(ヘキシルアミノ)-10-オキソデカンアミド)プロピオン酸エステル
【化79】
実施例25の方法に従い、3-(10-(ヘキシルアミノ)-10-オキソデカンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体粉末として化合物74を製造した(0.29g、収率63%)MS(m/z):654.31[M+H]
+。
【0147】
実施例75:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(8-(ヘキシルアミノ)-8-オキソオクタンアミド)プロピオン酸エステル
【化80】
実施例25の方法に従い、3-(8-(ヘキシルアミノ)-8-オキソオクタンアミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、ほぼ白い固体粉末として化合物75を製造した(0.33g、収率72%)MS(m/z):626.47[M+H]
+。
【0148】
実施例76:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(12-(tert-ブチルアミノ)-12-オキソラウラミド)プロピオン酸エステル
【化81】
実施例25の方法に従い、3-(12-(tert-ブチルアミノ)-12-オキソラウラミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体として化合物76を製造した(2.12g、収率89.8%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.14~7.11(m,2H),6.99(d,J=8.0Hz,1H),6.92~6.91(m,1H),6.83~6.81(br,2H),6.10(t,J=6.0Hz,1H),5.24(s,1H),3.61(q,J=6.0Hz,2H),2.97~2.83(m,4H),2.02(br,1H),1.73(br,1H),1.62~1.56(m,4H),1.52~1.46(m,2H),1.33(s,9H),1.26(br,12H),0.89(t,J=7.5Hz,3H)。MS(m/z):655.35[M+H]
+。
【0149】
実施例77:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(16-(メチルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸エステル
【化82】
実施例25の方法に従い、3-(16-(メチルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、化合物77を製造した(1.60g、収率56.3%)。
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.14~7.11(m,2H),6.99(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.91(m,1H),6.83~6.81(m,2H),6.07(t,J=6.0Hz,1H),5.45(br,1H),3.63~3.60(m,2H),3.31~3.26(m,2H),2.99~2.89(m,3H),2.84~2.74(m,8H),2.57~2.48(m,3H),2.17~2.14(m,4H),2.04~2.00(m,1H),1.63~1.58(m,5H),1.52~1.47(m,2H),1.28~1.24(m,22H),0.89(t,J=7.5Hz,3H)。MS(m/z):668.69[M+H]
+。
【0150】
実施例78:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(16-(メチルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸エステル
【化83】
実施例25の方法に従い、3-(16-(メチルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸(1.1eq)で(18-アミノ-18-オキソステアロイル)グリシンを置き換えて、白い固体粉末として化合物78を製造した(1.20g、収率69%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 10.31(s,1H),8.08(d,J=9.0Hz,2H),7.81(d,J=8.5Hz,2H),7.67(s,1H),7.32(br,2H),7.20(t,J=7.5Hz,1H),7.08(d,J=7.5Hz,1H),7.01(d,J=7.5Hz,3H),6.94(br,2H),2.95~2.76(m,8H),2.55(d,J=9.5Hz,3H),2.37(t,J=7.5Hz,3H),2.03(t,J=7.5Hz,2H),1.61(t,J=7.0Hz,2H),1.47(t,J=7.0Hz,2H),1.30~1.25(m,12H),0.87(t,J=6.5Hz,3H)。MS(m/z):660.46[M+H]
+。
【0151】
実施例79:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(16-(メチルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸エステル
【化84】
100mLの一ツ口フラスコにロチゴチン(2.0g、5.68mmol)、Boc-グリシン(1.04g、5.966mmol、1.05eq)、トリエチルアミン(1.73g、17.05mmol、3.0eq)、THF(20.0mL)を加え、撹拌しながらEDCI(1.64g、8.52mmol、1.5eq)及びHOBT(0.15g、1.14mmol、0.2eq)を加え、室温で3時間反応させ、LCMSは原料の反応が完了したことを示したら、水及び酢酸エチルを加えて、分液し、水相を酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせて、減圧下で濃縮し、残留物にジクロロメタン(20.0mL)を加えて溶解し、トリフルオロ酢酸(5.0mL)を加え、室温で2時間反応させて、TLCは原料の反応が完了したことを示したら、反応液を減圧下で濃縮し、残留物にテトラヒドロフラン(20.0mL)を加えて溶解し、次に、DIPEA(2.53g、19.60mmol、4.0eq)及び(2.06g、5.88mmol、1.2eq)を加えて室温で2時間反応させ、TLCは原料の反応が完了したことを示したら、水及び酢酸エチルを加えて、分液し、水相を酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせて、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィーにかけて、淡黄色の油状物として化合物79を得た(0.88g、総収率24.2%)
1H NMR(500MHz,DMSO-d
6)δ 7.28(dd,J=5.0Hz,1.5Hz,1H),7.12(t,J=8.0Hz,1H),6.99(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.91(m,2H),6.87~6.86(m,1H),6.82(d,J=8.0Hz,1H),6.28(t,J=5.5Hz,1H),6.19(t,J=5.5Hz,1H),4.02(d,J=6.5Hz,2H),2.99(q,J=1.5Hz,2H),2.90(t,J=7.0Hz,2H),2.85~2.81(m,2H),2.76~2.60(m,4H),2.44~2.38(m,1H),1.92~1.90(m,1H),1.50~1.46(m,1H),1.42~1.34(m,4H),1.24~1.22(m,20H),0.86~0.82(m,6H)。MS(m/z):584.59[M+H]
+。
【0152】
実施例80:(R)-6-(プロピル(2-(チオフェン-2-イル)エチル)アミノ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル 3-(16-(メチルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸エステル
【化85】
実施例1の方法に従い、3-(16-(メチルアミノ)-16-オキソパルミタミド)プロピオン酸(1.1eq)でオクタンアミド酢酸を置き換えて、淡黄色の油状物として化合物80を製造した(0.25g、収率66.7%)
1H NMR(500MHz,CDCl
3)δ 7.21(s,1H),7.12~7.10(br,2H),6.98(d,J=7.5Hz,1H),6.93~6.91(br,1H),6.85(d,J=8.0Hz,1H),6.81(s,1H),5.88(s,1H),4.29(d,J=5.5Hz,2H),3.39~3.36(dd,J=12.0Hz,6.0Hz,2H),2.98~2.89(br,4H),2.84~2.82(br,4H),2.55~2.49(br,3H),2.31(t,J=6.0Hz,2H),2.17(t,J=7.5Hz,2H),2.04(br,1H),1.87~1.83(m,2H),1.63~1.60(br,5H),1.29~1.27(br,8H),0.91~0.86(m,6H)。MS(m/z):584.44[M+H]
+。
【0153】
実施例81:本発明の化合物の物理的及び化学的特性の測定
本発明の被験化合物をアルミ坩堝に適量入れて、DSCを測定し、結果を表1に示す。試験結果、本発明の化合物はいずれも高い融点を有しており、研磨法による長時間作用型薬物の製造のニーズに応えられる。
【0154】
装置モデル:NETZSCH DSC3500
昇温速度:10.0K/分
雰囲気:N
2
【表1-1】
【表1-2】
【0155】
実施例82:薬物動態実験用サンプルの製造
本発明の化合物を正確に適量秤量して20mLのバイアルに入れ、ブランクマトリックス溶液及びジルコニアボールを加えてボルテックス研磨を行った。研磨終了後、懸濁サンプルを移して、ブランクマトリックス溶液で定容し、7mLのバイアルに分注して、約20mg/mLの懸濁剤を調製し、含有量を測定した後、ラット薬物動態実験に用いた。
【0156】
実施例83:本発明の化合物のラットインビボ薬物動態実験
実施例82の方法で製造した実施例15、24、27、32及び54の懸濁液を、9mg/kg(ロチゴチン換算)の用量で、SDラットに3匹ずつ筋肉内注射投与して、それぞれ、1時間、4時間、8時間、24時間、48時間、72時間、96時間、120時間、168時間、216時間、264時間、312時間、360時間で全血を0.3mL/時刻で採取し、抗凝固剤としてK
2EDTA/ヘパリンを加え、安定剤としてBNPPを加え、30分以内に遠心分離して血漿を取り出して検出し、結果を表2及び
図1に示す。
【表2】
【0157】
試験から明らかに、本発明の化合物は、体内において持続的かつ緩やかに放出されており、効き目が早く、作用持続時間が長い。
【0158】
要するに、本発明の化合物は、水溶性が低く、融点が高く、優れた懸濁製剤を製造することができ、効き目が早く、作用持続時間が長く、臨床応用の見通しが明るい。
【0159】
本明細書において参照される全ての刊行物、特許及び特許出願は、各刊行物、特許又は特許出願が具体的かつ単独に参照により組み込まれると声明するのと同程度に、参照により本発明に組み込まれている。様々な実施例/実施形態に基づいて保護を主張する技術的特徴を説明しているが、当業者には、本発明の趣旨を逸脱することなく様々な修正/修飾、置き換え、削除及び変更/変化を行えることは理解できよう。したがって、特許請求される技術的特徴の範囲は、添付の特許請求の範囲、又はその均等物のみにより限定されることを意図する。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)に示される構造を有する化合物、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩。
【化86】
(式中、
Xは存在せず、又は-C(R
1)(R
2)-であり、
Yは存在せず、又はOであり、
Zは存在せず、又はC
1~15アルキレン基であり、
Wは、-C(=O)NH-、又は-NHC(=O)-であり、
R
1及びR
2は、それぞれ、独立的に、H、D、F、Cl、OH、-CN、又はC
1~4アルキル基であり、
Rは、C
1~30アルキル基、C
1~30ヘテロアルキル基、C
2~30アルケニル基、C
2~30アルキニル基、C
3~10シクロアルキル基、C
3~10シクロアルキルC
1~10脂肪族、C
2~10ヘテロシクリル基、C
2~10ヘテロシクリルC
1~10脂肪族、アリール基、アリールC
1~10脂肪族、ヘテロアリール基、ヘテロアリールC
1~10脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R
3a-C(=O)NH-R
3b、又は-R
3a-NHC(=O)-R
3bであり、
R
3aは、C
1~24アルキレン基、C
2~10アルケニレン基、アリーレン基、-C
1~10脂肪族-アリール-、又は-アリール-C
1~10脂肪族-であり、
R
3bは、H、C
1~22アルキル基、C
2~10アルケニル基、アリール基、又はアリールC
1~10脂肪族であり、
ただし、R
1、R
2、R、R
3a及びR
3bにおける各前記アルキル基、アルキレン基、ヘテロアルキル基、アルケニル基、アルケニレン基、アルキニル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、シクロアルキル脂肪族、ヘテロシクリル脂肪族、アリール基、アリーレン基、アリール脂肪族、ヘテロアリール基、ヘテロアリール脂肪族、-脂肪族-アリール-、-アリール-脂肪族-及びコラン系脂肪鎖は、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R
4a、-NHC(=O)-R
4a、-S(=O)
1-2NH-R
4b、-NHS(=O)
1-2-R
4b、C
1~6アルキル基、C
1~6アルコキシ基、カルボキシ基、C
3~6シクロアルキル基、C
6~10アリール基及びC
1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換され、
且つ各R
4a及びR
4bは、それぞれ、独立的に、H、又はC
1~6アルキル基である。)
【請求項2】
式(II)に示される構造を有する請求項1に記載の化合物、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩。
【化87】
(式中、mは、1~5の整数である)。
【請求項3】
Xが存在せず、且つYが存在しない請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
R
1及びR
2は、それぞれ、独立的に、H、D、F、Cl、OH、-CN、メチル基、又はエチル基である請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項5】
Rは、C
1~22アルキル基、C
2~22アルケニル基、C
3~10シクロアルキル基、C
3~10シクロアルキルC
1~6脂肪族、C
2~7ヘテロシクリル基、C
2~7ヘテロシクリルC
1~6脂肪族、C
6~10アリール基、C
6~10アリールC
1~6脂肪族、C
1~9ヘテロアリール基、C
1~9ヘテロアリールC
1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R
3a-C(=O)NH-R
3b、又は-R
3a-NHC(=O)-R
3bであり、
ただし、前記C
1~22アルキル基、C
2~22アルケニル基、C
3~10シクロアルキル基、C
3~10シクロアルキルC
1~6脂肪族、C
2~7ヘテロシクリル基、C
2~7ヘテロシクリルC
1~6脂肪族、C
6~10アリール基、C
6~10アリールC
1~6脂肪族、C
1~9ヘテロアリール基、C
1~9ヘテロアリールC
1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R
3a-C(=O)NH-R
3b及び-R
3a-NHC(=O)-R
3bは、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R
4a、-NHC(=O)-R
4a、-S(=O)
1-2NH-R
4b、-NHS(=O)
1-2-R
4b、カルボキシ基、C
1~4アルキル基、C
1~4アルコキシ基、C
3~6シクロアルキル基、C
6~10アリール基及びC
1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換される請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項6】
Rは、C
5~20アルキル基、C
2~20アルケニル基、C
3~6シクロアルキル基、C
3~6シクロアルキルC
1~6脂肪族、C
2~7ヘテロシクリル基、C
2~7ヘテロシクリルC
1~6脂肪族、C
6~10アリール基、C
6~10アリールC
1~6脂肪族、C
1~9ヘテロアリール基、C
1~9ヘテロアリールC
1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R
3a-C(=O)NH-R
3b、又は-R
3a-NHC(=O)-R
3bであり、
ただし、前記C
5~20アルキル基、C
2~20アルケニル基、C
3~6シクロアルキル基、C
3~6シクロアルキルC
1~6脂肪族、C
2~7ヘテロシクリル基、C
2~7ヘテロシクリルC
1~6脂肪族、C
6~10アリール基、C
6~10アリールC
1~6脂肪族、C
1~9ヘテロアリール基、C
1~9ヘテロアリールC
1~6脂肪族、コラン系脂肪鎖、-R
3a-C(=O)NH-R
3b及び-R
3a-NHC(=O)-R
3bは、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=S)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R
4a、-NHC(=O)-R
4a、-S(=O)
1-2NH-R
4b、-NHS(=O)
1-2-R
4b、カルボキシ基、C
1~4アルキル基、C
1~4アルコキシ基、C
3~6シクロアルキル基、C
6~10アリール基及びC
1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換される請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項7】
R
3aは、C
1~20アルキレン基、C
2~6アルケニレン基、C
6~10アリーレン基、-C
1~6脂肪族-C
6~10アリール-、又は-C
6~10アリールC
1~6脂肪族-であり、且つR
3bは、H、C
1~19アルキル基、C
2~6アルケニル基、C
6~10アリール基、又はC
6~10アリールC
1~6脂肪族であり、ただし、各前記C
1~19アルキル基、C
1~20アルキレン基、C
2~6アルケニル基、C
2~6アルケニレン基、C
6~10アリール基、C
6~10アリーレン基、-C
1~6脂肪族-C
6~10アリール-、-C
6~10アリールC
1~6脂肪族-及びC
6~10アリールC
1~6脂肪族は、独立的に、任意に、H、D、オキソ(=O)、チオ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-CN、アミン基、-C(=O)NH-R
4a、-NHC(=O)-R
4a、-S(=O)
1-2NH-R
4b、-NHS(=O)
1-2-R
4b、カルボキシ基、C
1~4アルキル基、C
1~4アルコキシ基、C
3~6シクロアルキル基、C
6~10アリール基及びC
1~9ヘテロアリール基から独立的に選ばれる1つ、2つ、3つ又は4つの置換基によって置換される請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項8】
以下のもの、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩から選ばれる請求項1に記載の化合物。
【化88】
(式中、m及びm’は、それぞれ、独立的に、1~5の整数であり、nは、7~20の整数であり、n’は、2~20の整数であり、且つR
3bは、H又はC
1~18アルキルである。)
【請求項9】
以下のもの、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩から選ばれるいずれかの化合物である請求項1又は2に記載の化合物。
【化89-1】
【化89-2】
【化89-3】
【化89-4】
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される添加物、担体又は希釈剤とを含む医薬組成物。
【請求項11】
中枢神経系の疾患を予防及び/又は治療するための薬物
に用いられる請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記薬物は、長時間作用型薬物である請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
前記中枢神経系の疾患は、パーキンソン病、むずむず脚症候群又はうつ病である請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項14】
中枢神経系の疾患を予防及び/又は治療するための薬物に用いられる請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩。
【請求項15】
前記薬物は、長時間作用型薬物である請求項14に記載の化合物、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩。
【請求項16】
前記中枢神経系の疾患は、パーキンソン病、むずむず脚症候群又はうつ病である請求項14に記載の化合物、又はその立体異性体、溶媒和物、又は薬学的に許容される塩。
【国際調査報告】