(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-09
(54)【発明の名称】PDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法と端末
(51)【国際特許分類】
H04W 92/18 20090101AFI20231101BHJP
H04W 80/02 20090101ALI20231101BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20231101BHJP
【FI】
H04W92/18
H04W80/02
H04W72/231
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526447
(86)(22)【出願日】2021-10-25
(85)【翻訳文提出日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 CN2021126026
(87)【国際公開番号】W WO2022089349
(87)【国際公開日】2022-05-05
(31)【優先権主張番号】202011177351.1
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】梁 敬
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ ▲倩▼
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067DD17
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
(57)【要約】
本出願の実施例は、PDCP重複機能をサポートできず、さらにデータパケット伝送の信頼性を向上させることができず、データパケット重複伝送の遅延を低減できないという関連技術における問題を解決できるPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法と端末を開示する。この方法は、端末が第一のメッセージを受信することを含み、前記第一のメッセージは、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、無線リンク制御RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、前記端末のサイドリンク無線ベアラSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケットデータコンバージェンスプロトコルPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法であって、
端末が第一のメッセージを受信することを含み、前記第一のメッセージは、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、無線リンク制御RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、前記端末のサイドリンク無線ベアラSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、パケットデータコンバージェンスプロトコルPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法。
【請求項2】
前記端末が第一のメッセージを受信する前に、前記方法は、
前記端末が第二のメッセージを送信することをさらに含み、前記第二のメッセージは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うことを要求するために用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第二のメッセージは、端末補助情報又はサイドリンク端末情報を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一のメッセージは、メディアアクセスコントロール制御ユニットMAC CEを含み、前記MAC CEは、SLRBの粒度に基づいて前記端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記MAC CEは、
前記MAC CEがSLRB識別子ID、インデックス値又はソート値を含み、前記MAC CEが前記SLRB ID、インデックス値又はソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが伝送範囲又は伝送範囲閾値を含み、前記MAC CEが前記伝送範囲又は伝送範囲閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがデフォルトSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがサイドリンクインターフェースサービス品質フロー識別子PFIを含み、前記MAC CEが前記PFIに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが通信タイプを含み、前記MAC CEが、前記通信タイプを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが破棄タイマ又は破棄タイマ閾値を含み、前記MAC CEが、前記破棄タイマ又は破棄タイマ閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがPDCPシーケンス番号サイズを含み、前記MAC CEが前記PDCPシーケンス番号サイズを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがアウトオブオーダーデリバリーをサポートするSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることとのうちの少なくとも一つを満たす、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記MAC CEは前記ソート値を含み、前記MAC CEはビットマップによって指示する方式で、前記ソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行い、ここで、前記端末に配置された複数のSLRBはターゲット順序に従ってソートされ、又は、
前記MAC CEは前記SLRB ID又はインデックス値を含み、前記MAC CEは、前記SLRB ID又はインデックス値を直接指示する方式で、前記SLRB ID又はインデックス値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行う、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第一のメッセージはMAC CEを含み、前記MAC CEはデスティネーション又はリンク識別子を含み、ここで、
前記MAC CEは、前記デスティネーションに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられ、又は、
前記MAC CEは、前記リンク識別子に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項1又は5に記載の方法。
【請求項8】
前記第一のメッセージは、前記端末のSLRBの少なくとも一つのセカンダリRLCエンティティに対してアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第一のメッセージは、無線リソース制御RRCメッセージを含み、前記RRCメッセージは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置を行うために用いられ、及び/又は、
前記第一のメッセージは、MAC CE又は下りリンク制御情報DCIを含み、前記MAC CE又はDCIは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
端末であって、
第一のメッセージを受信するための受信モジュールを含み、前記第一のメッセージは、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、端末。
【請求項11】
前記端末は、第二のメッセージを送信するための送信モジュールをさらに含み、前記第二のメッセージは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うことを要求するために用いられる、請求項10に記載の端末。
【請求項12】
前記第二のメッセージは、端末補助情報又はサイドリンク端末情報を含む、請求項11に記載の端末。
【請求項13】
前記第一のメッセージは、メディアアクセスコントロール制御ユニットMAC CEを含み、前記MAC CEは、SLRBの粒度に基づいて前記端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項10に記載の端末。
【請求項14】
前記MAC CEは、
前記MAC CEがSLRB識別子ID、インデックス値又はソート値を含み、前記MAC CEが前記SLRB ID、インデックス値又はソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが伝送範囲又は伝送範囲閾値を含み、前記MAC CEが前記伝送範囲又は伝送範囲閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがデフォルトSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがサイドリンクインターフェースサービス品質フロー識別子PFIを含み、前記MAC CEが前記PFIに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが通信タイプを含み、前記MAC CEが、前記通信タイプを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが破棄タイマ又は破棄タイマ閾値を含み、前記MAC CEが、前記破棄タイマ又は破棄タイマ閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがPDCPシーケンス番号サイズを含み、前記MAC CEが前記PDCPシーケンス番号サイズを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがアウトオブオーダーデリバリーをサポートするSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることとのうちの少なくとも一つを満たす、請求項13に記載の端末。
【請求項15】
前記MAC CEは前記ソート値を含み、前記MAC CEはビットマップによって指示する方式で、前記ソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行い、ここで、前記端末に配置された複数のSLRBはターゲット順序に従ってソートされ、又は、
前記MAC CEは前記SLRB ID又はインデックス値を含み、前記MAC CEは、前記SLRB ID又はインデックス値を直接指示する方式で、前記SLRB ID又はインデックス値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行う、請求項14に記載の端末。
【請求項16】
前記第一のメッセージはMAC CEを含み、前記MAC CEはデスティネーション又はリンク識別子を含み、ここで、
前記MAC CEは、前記デスティネーションに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられ、又は、
前記MAC CEは、前記リンク識別子に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項10又は14に記載の端末。
【請求項17】
前記第一のメッセージは、前記端末のSLRBの少なくとも一つのセカンダリRLCエンティティに対してアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項10に記載の端末。
【請求項18】
前記第一のメッセージは、無線リソース制御RRCメッセージを含み、前記RRCメッセージは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置を行うために用いられ、及び/又は、
前記第一のメッセージは、MAC CE又は下りリンク制御情報DCIを含み、前記MAC CE又はDCIは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項10に記載の端末。
【請求項19】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されるとき、請求項1から9のいずれか1項に記載のPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法を実現する、端末。
【請求項20】
プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されるとき、請求項1から9のいずれか1項に記載のPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法を実現する、可読記憶媒体。
【請求項21】
プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、請求項1から9のいずれか1項に記載のPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法を実現するために用いられる、チップ。
【請求項22】
非一時的メモリに記憶されており、少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、請求項1から9のいずれか1項に記載のPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法を実現する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年10月28日に中国で提出された出願番号が202011177351.1であり、発明名称が「PDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法と端末」である中国特許出願の優先権を主張しており、同出願のすべての内容は、援用により本出願に取り込まれる。
【0002】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的にはパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP)重複(duplication)の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法と端末に関する。
【背景技術】
【0003】
ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システムは、12番目のリリースバージョンから、ネットワーク側機器を介さずに端末間で直接データ伝送を行うためのサイドリンク(sidelink)をサポートするようになった。LTEシステムのUuとsidelinkの両方ともPDCP重複機能をサポートするが、ニューラジオ(New Radio、NR)システムでは、現在UuのPDCP重複機能のみがサポートされ、NR sidelinkのPDCP重複機能についてはまだサポートされていない。
【0004】
LTEシステムでは、各sidelinkデータパケットのパケットごとの信頼性(ProSe Per-Packet Reliability、PPPR)閾値に基づいてPDCP重複機能をオンにするかどうかを決めることができる一方、NRシステムでは、各sidelinkデータパケットはもはや独立したPPPR属性を持たず、サービス品質(Quality of Service、QoS)フローによってQoS管理を行う。そのため、NR sidelinkでは、どのようにPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を実現し、さらにPDCP重複機能によってデータパケット伝送の信頼性を向上させるとともに、重複伝送の遅延を低減するかは、従来技術における早急に解決すべき技術課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、PDCP重複機能をサポートできず、さらにデータパケット伝送の信頼性を向上させることができず、データパケット重複伝送の遅延を低減できないという関連技術における問題を解決できるPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法と端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第一の態様によれば、PDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法を提供し、前記方法は、端末が第一のメッセージを受信することを含み、前記第一のメッセージは、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、無線リンク制御RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0007】
第二の態様によれば、端末を提供し、この端末は、第一のメッセージを受信するための受信モジュールを含み、前記第一のメッセージは、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、無線リンク制御RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0008】
第三の態様によれば、端末を提供し、この端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されるとき、第一の態様に記載の方法を実現する。
【0009】
第四の態様によれば、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体にはプログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行されるとき、第一の態様に記載の方法を実現する。
【0010】
第五の態様によれば、コンピュータプログラム製品を提供し、このコンピュータプログラム製品は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されるとき、第一の態様に記載の方法を実現する。
【0011】
第六の態様によれば、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様に記載の方法を実現するために用いられる。
【発明の効果】
【0012】
本出願の実施例では、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うことができ、NR sidelinkなどのシナリオでのPDCP重複機能に、効果的なソリューションを提供し、PDCP重複機能によってデータパケット伝送の信頼性を向上させ、且つデータパケット重複伝送の遅延を低減することを容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本出願の一つの実施例による無線通信システムのブロック図である。
【
図2】本出願の一つの実施例によるPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法の概略フローチャートである。
【
図3】本出願の一つの実施例による、MAC CEがビットマップによって指示する方式でSLRBのPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を指示する概略図である。
【
図4】本出願の別の実施例による、MAC CEがビットマップによって指示する方式でSLRBのPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を指示する概略図である。
【
図5】本出願の一つの実施例による、MAC CEがSLRB ID/インデックスを運ぶ方式でSLRBのPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を指示する概略図である。
【
図6】本出願の一つの実施例による、MAC CEがデスティネーションを運ぶ方式でSLRBのPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を指示する概略図である。
【
図7】本出願の一つの実施例による、MAC CEがリンク識別子を運び、ビットマップによって指示する方式でSLRBのPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を指示する概略図である。
【
図8】本出願の別の実施例による、MAC CEがリンク識別子を運ぶ方式でSLRBのPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を指示する概略図である。
【
図9】本出願の一つの実施例による、MAC CEがデスティネーションを運び、ビットマップによって指示する方式でSLRBのPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を指示する概略図である。
【
図10】本出願の一つの実施例による、ビットマップの方式でセカンダリRLCエンティティに対してアクティブ化又は非アクティブ化を行う概略図である。
【
図11】本出願の一つの実施例による端末の構造概略図である。
【
図12】本出願の一つの実施例による通信機器の構造概略図である。
【
図13】本出願の一つの実施例による端末の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者により得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0015】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」によって区別される対象は、一般的には同一種類であり、対象の個数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0016】
指摘すべきこととして、本出願の実施例に記述された技術は、ロングタームエボリューション型(Long Term Evolution、LTE)/LTEの進化(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、他の無線通信システム、例えば符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一キャリア周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)と他のシステムにも適用できる。本出願の実施例における用語である「システム」と「ネットワーク」は、常に交換可能に使用され、記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよく、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。以下の記述は、例示の目的でニューラジオ(New Radio、NR)システムを記述しているとともに、以下の大部分の記述においてNR用語を使用しているが、これらの技術は、NRシステム応用以外の応用、例えば第六世代(6th Generation、6G)通信システムに適用されてもよい。
【0017】
図1は、本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11とネットワーク側機器12を含む。ここで、端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)(又は、ノートパソコンと呼ばれる)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、モバイルインターネットディバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、ブレスレット、イヤホン、メガネなどを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例は端末11の具体的なタイプを限定するものではない。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、ここで、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、ベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、次世代ノードB(gNB)、家庭用Bノード、家庭用進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、トランスミッションポイント(Transmitting Receiving Point、TRP)又は当分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術的効果が達成される限り、前記基地局は、特定の技術用語に限らず、説明すべきこととして、本出願の実施例においてNRシステムにおける基地局のみを例にするが、基地局の具体的なタイプを限定するものではない。
【0018】
以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例によるパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP、又はパケットデータコン集約プロトコルと呼ばれる)重複(duplication)の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法と端末を詳細に説明する。
【0019】
図2に示すように、本出願の一つの実施例は、PDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法200を提供し、この方法は端末によって実行されてもよく、言い換えれば、この方法は端末にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行されてもよく、この方法は以下のようなステップを含む。
【0020】
S202、端末は、第一のメッセージを受信し、第一のメッセージは、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、無線リンク層制御(Radio Link Control、RLC)ベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、端末のサイドリンク無線ベアラ(SideLink Radio Bearer、SLRB)に対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0021】
この実施例における第一のメッセージは、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)メッセージであってもよく、このRRCメッセージは、上記粒度の少なくとも一つに基づいて端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行ってもよい。
【0022】
この実施例における第一のメッセージは、メディアアクセスコントロール制御ユニット(Media Access Control-Control Element、MAC CE)又は下りリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)であってもよく、このMAC CE又はDCIメッセージは、上記粒度の少なくとも一つに基づいて端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行ってもよい。
【0023】
この実施例における第一のメッセージはネットワーク側機器からのものであってもよく、このように、ネットワーク側機器は、端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行ってもよい。
【0024】
この実施例における第一のメッセージは相手端末からのものであってもよく、このように、相手端末は、自端末(即ちS202に言及された端末)のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行ってもよい。この例では、相手端末は、送信端末(TX UE)であってもよく、自端末は、受信端末(RX UE)であってもよく、又は、相手端末は受信端末(RX UE)であってもよく、自端末は、送信端末(TX UE)であってもよい。
【0025】
本出願の実施例によるPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法は、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うことができ、NR sidelinkなどのシナリオでのPDCP重複機能に、効果的なソリューションを提供し、PDCP重複機能によってデータパケット伝送の信頼性を向上させ、且つデータパケット重複伝送の遅延を低減することを容易にする。
【0026】
本出願の上記実施例によるPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法を詳細に説明するために、以下ではいくつかの具体的な実施例を結び付けながら説明する。
【0027】
実施例1
この実施例における第一のメッセージはMAC CEを含み、このMAC CEは、SLRBの粒度に基づいて端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。即ち、この実施例では、SLRBの粒度に基づいて、MAC CE(即ち第一のメッセージ)を介して端末に配置されたSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化(per-SLRBのアクティブ化非アクティブ化)を行うことができる。
【0028】
この実施例におけるMAC CEは、以下の1)から8)のうちの少なくとも一つを満たす。
【0029】
1)このMAC CEはSLRB識別子(ID)、インデックス値又はソート値を含み、前記MAC CEは、前記SLRB ID、インデックス値又はソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0030】
この例では、MAC CEにおいてSLRBに対応するID、インデックス値(例えばslrb-Uu-ConfigIndex)又はソート値を運ぶことによって、対応するSLRBのアクティブ化又は非アクティブ化を行うことができる。
【0031】
一つの具体的な実施の形態(以下、形態1と呼ぶ)では、前記MAC CEは前記ソート値を含み、前記MAC CEは、ビットマップ(bitmap)によって指示する方式で、前記ソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行い、ここで、前記端末に配置された複数のSLRBはターゲット順序に従ってソートされる。
【0032】
別の具体的な実施の形態(以下、形態2と呼ぶ)では、前記MAC CEは前記SLRB ID又はインデックス値を含み、前記MAC CEは、前記SLRB ID又はインデックス値を直接指示する方式で、前記SLRB ID又はインデックス値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行う。
【0033】
形態1では、duplicationが配置されたすべてのSLRBをSLRBのID又はインデックス値によってソートし、そしてbitmapでi番目のSLRBが(PDCP重複の)アクティブ化か非アクティブ化かを指示してもよい。
【0034】
形態1に示す例は
図3と
図4に示すとおりであり、
図3では、MAC CEにおける一つのバイトの概略図が示されており、
図4では、MAC CEにおける二つのバイトの概略図が示されている。
【0035】
図3に示す例では、端末にPDCP重複が配置された8つのSLRBをSLRBのID又はインデックス値によって降順にソートし、
図3においてS
iで表され、iは0~7であってもよい。
【0036】
図4に示す例では、端末にPDCP重複が配置された16つのSLRBをSLRBのID又はインデックス値によって降順にソートし、
図4においてS
iで表され、iは0~15であってもよい。
【0037】
図3と
図4に示す例では、S
i=1はアクティブ化を表し、S
i=0は非アクティブ化を表し、又はS
i=0はアクティブ化を表し、S
i=1は非アクティブ化を表す。
【0038】
形態2では、SLRBに対応するID又はインデックス値を直接指示することでSLRBに対してアクティブ化又は非アクティブ化を行ってもよい。形態2に示す例は
図5に示すとおりであり、
図5では、MAC CEにおける一つのバイトの概略図が示されており、MAC CEにおいてSLRBのID又はインデックス(index)を直接運び、且つ先頭に1bitでアクティブ化か非アクティブ化かを指示し、例えば
図5に示すA=1はアクティブ化を表し、A=0は非アクティブ化を表し、又はA=0はアクティブ化を表し、A=1は非アクティブ化を表す。
【0039】
2)前記MAC CEは伝送範囲(transmission range)又は伝送範囲閾値を含み、前記MAC CEは、前記伝送範囲又は伝送範囲閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0040】
この例では、MAC CEにおいてSLRBに対応する伝送範囲又は伝送範囲閾値を運び、伝送範囲がMAC CEにおいて指示された伝送範囲に等しいSLRB又は伝送範囲がMAC CEにおいて指示された伝送範囲閾値を満たすSLRBを、PDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化する。
【0041】
3)前記MAC CEは、デフォルトSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0042】
この例では、MAC CEにおいてデフォルトSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化することを指示し、無論、他の例では、MAC CEにおいて非デフォルトSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化することを指示してもよい。
【0043】
4)前記MAC CEはサイドリンクインターフェースサービス品質フロー識別子(PC5 Qos Flow ID、PFI又はPQFIと略される)を含み、前記MAC CEは、前記PFIに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0044】
この例では、MAC CEにおいてPFIを運び、PFIがマッピングする(又は、対応すると呼ぶ)SLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化する。
【0045】
5)前記MAC CEは通信タイプ(cast type)を含み、前記MAC CEは、前記通信タイプを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0046】
この例では、MAC CEにおいて通信タイプを運び、通信タイプ配置がMAC CEにおいて指示された通信タイプに等しいSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化し、上記通信タイプはユニキャスト、グループキャスト又はブロードキャストを含む。
【0047】
6)前記MAC CEは破棄タイマ(discard timer)又は破棄タイマ閾値を含み、前記MAC CEは、前記破棄タイマ又は破棄タイマ閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0048】
この例では、破棄タイマ配置がMAC CEにおいて指示された破棄タイマに等しいSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化し、又は、破棄タイマ配置がMAC CEにおいて指示された破棄タイマ閾値を満たすSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化する。
【0049】
上記に言及された、破棄タイマ閾値を満たすことは、閾値以上であるか又は閾値以下であることを指してもよい。
【0050】
7)前記MAC CEはPDCPシーケンス番号サイズ(PDCP SN size)を含み、前記MAC CEは、前記PDCPシーケンス番号サイズを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0051】
この例では、MAC CEにおいてPDCPシーケンス番号サイズを運び、PDCPシーケンス番号サイズ配置がMAC CEにおいて指示されたPDCPシーケンス番号サイズに等しいSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化する。
【0052】
この例で言及されたPDCPシーケンス番号サイズは12 bit、18 bit又は他の新たに定義されたシーケンス番号サイズを含む。
【0053】
8)前記MAC CEは、アウトオブオーダーデリバリー(Out Of Order Delivery)をサポートするSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化するために用いられる。
【0054】
この例では、MAC CEにおいてアウトオブオーダーデリバリーをサポートするSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化することを指示する。無論、他の例では、MAC CEにおいてアウトオブオーダーデリバリーをサポートしないSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化することを指示してもよい。
【0055】
説明すべきこととして、上記1)~8)におけるいずれか二つ又は複数の要素を組み合わせて、配置が要求を満たすSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化することを指示してもよい。例えば、SLRB ID=xであり、且つデフォルトであるSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化し、即ち1)と3)を組み合わせてもよい。また例えば、SLRBソート値i=xであり、且つ伝送範囲が閾値yよりも小さいSLRBをPDCP重複のアクティブ化非アクティブ化し、即ち1)と2)を組み合わせてもよい。
【0056】
実施例2
この実施例では、デスティネーション又はリンクの粒度に基づいて端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化(per-destination又はper linkのアクティブ化非アクティブ化)を行う。
【0057】
この実施例における第一のメッセージはMAC CEを含み、このMAC CEはデスティネーション(destination)又はリンク識別子(link ID)を含み、ここで、このMAC CEがデスティネーションを含む場合に、このMAC CEは、前記デスティネーションに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられ、又はこのMAC CEがリンク識別子を含む場合に、このMAC CEは、前記リンク識別子に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0058】
一つの実施の形態では、MAC CEにおいてデスティネーションを指示し、このデスティネーションと接続を確立しているすべてのSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化する。この実施の形態に示す例は
図6に示すとおりであり、
図6では、MAC CEにおける一つのバイトの概略図が示されており、
図6におけるRフィールドは予約フィールドを表し、A=1はアクティブ化を表し、A=0は非アクティブ化を表し、又はA=0はアクティブ化を表し、A=1は非アクティブ化を表す。
【0059】
別の実施の形態では、MAC CEにおいてリンク識別子を指示し、このリンク識別子に属するすべてのSLRBをPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化し、この実施の形態に示す例は
図7又は
図8に示すとおりであり、
図7と8では、MAC CEにおける一つのバイトの概略図が示されている。
【0060】
図7におけるLiはLink ID=iを代表し、i=0~7であり、ここで、Li=1はアクティブ化を表し、Li=0は非アクティブ化を表し、又はLi=0はアクティブ化を表し、Li=1は非アクティブ化を表す。
【0061】
図8におけるRフィールドは予約フィールドを表し、A=1はアクティブ化を表し、A=0は非アクティブ化を表し、又はA=0はアクティブ化を表し、A=1は非アクティブ化を表す。
【0062】
実施例3
この実施例3は実施例2+実施例1の組み合わせ実施例である。
【0063】
この実施例では、まずデスティネーション/リンク識別子を決定し、そしてこのデスティネーション/リンク識別子に属するすべてのSLRBに対して、実施例1における1)~8)のうちの一つ又は複数の形態に基づいてper-SLRBのPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行う。例えば、まずデスティネーションを決定してから、SLRBのソート値に基づいてPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を指示する。
【0064】
この実施の形態に示す例は
図9に示すとおりであり、
図9では、MAC CEにおける二つのバイトの概略図が示されている。
図9におけるRフィールドは予約フィールドを表し、
図9に示す例では、端末にPDCP重複が配置された8つのSLRBをSLRBのID又はインデックス値によって降順にソートし、
図9においてS
iで表され、iは0~7であってもよい。
図9に示す例では、S
i=1はアクティブ化を表し、S
i=0は非アクティブ化を表し、又はS
i=0はアクティブ化を表し、S
i=1は非アクティブ化を表す。
【0065】
実施例4
この実施例では、RLCベアラ(bearer)又はエンティティ(entity)の粒度に基づいて端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化(per RLC bearer/entityのアクティブ化非アクティブ化)を行う。
【0066】
この実施例における第一のメッセージは、前記端末のSLRBの少なくとも一つのセカンダリRLCエンティティに対してアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0067】
具体的には、各SLRBに対して、第一のメッセージによってセカンダリRLCエンティティのアクティブ化又は非アクティブ化を直接指示してもよい。この実施例では、セカンダリRLCエンティティを論理チャネルIDに基づいてソート(昇順又は降順)してもよく、ここで、RLCiはi番目の(昇順又は降順)セカンダリRLCエンティティを代表する。RLCi=1はアクティブ化を表し、RLCi=0は非アクティブ化を表し、又はRLCi=0はアクティブ化を表し、RLCi=1は非アクティブ化を表す。
【0068】
図10に示すように、
図10では、MAC CEにおける一つのバイトの概略図が示されており、
図10に示す例では、セカンダリRLCエンティティを降順にソートし、
図10におけるRLC
2、RLC
1、RLC
0のとおりであり、RLC
i=1はアクティブ化を表し、RLC
i=0は非アクティブ化を表し、又はRLCi=0はアクティブ化を表し、RLCi=1は非アクティブ化を表す。
【0069】
実施例5
この実施例における第一のメッセージは、端末の粒度に基づいて、端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化(per UEのアクティブ化非アクティブ化)を行うために用いられる。
【0070】
この実施例では、ネットワーク側機器はDCI又はMAC CEを介して1bitを端末に送信することで、端末にPDCP重複が配置されたすべてのSLRBをアクティブ化又は非アクティブ化することを指示してもよい。
【0071】
選択的に、上記の実施例1から実施例5では、ネットワーク側機器は端末の報告に基づいてPDCP重複を配置し、又はSLRBのPDCP重複をアクティブ化/非アクティブ化する可能性がある。
【0072】
このように、前述の各実施例では、前記端末が第一のメッセージを受信する前に、前記方法は、前記端末が第二のメッセージを送信することをさらに含み、前記第二のメッセージは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うことを要求するために用いられる。
【0073】
選択的に、第二のメッセージは端末補助情報(UEAssistanceInformation)又はサイドリンク端末情報(SidelinkUEInformation)を含む。
【0074】
選択的に、第二のメッセージには、各粒度での該当する情報、例えばper-SLRB粒度でのSLRB ID、インデックス値又はソート値が含まれてもよく、このように、第二のメッセージによって具体的にどのSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うかをネットワーク側機器に要求することができる。具体的には、第二のメッセージのフォーマットは上述の実施例1から実施例5で紹介された形態を参照してもよく、さらに具体的にどのSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うかをネットワーク側機器に要求する。
【0075】
この実施例では、例えば、端末は、SidelinkUEInformation又はUEAssistanceInformationにおいて以上の実施例1から実施例5における情報を運ぶことで、端末がPDCP重複の配置を期待し、又はPDCP重複のSLRBに対応する属性のアクティブ化又は非アクティブ化を期待することをネットワーク側機器に表す。ネットワーク側機器は端末の報告情報を受信した後に、実施例1から実施例5における方法で端末の対応するSLRBに対してPDCP重複の配置又はアクティブ化又は非アクティブ化を行う。
【0076】
前述の各実施例では、ネットワーク側機器はRRCによってSLRBに対してPDCP重複の配置を行ってもよく、アクティブ化又は非アクティブ化(初期状態)などに配置してもよく、ここで、配置の粒度は、実施例1から実施例5における粒度であってもよい。その後、MAC CE又はDCIによって上記SLRBに対してPDCP重複の非アクティブ化又はアクティブ化などを行ってもよい。
【0077】
説明すべきこととして、本出願の実施例によるPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法では、実行本体は端末、又は、この端末におけるPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法を実行するための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例では端末がPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法を実行することを例に、本出願の実施例による端末を説明する。
【0078】
図11は、本出願の実施例による端末の構造概略図であり、
図11に示すように、端末1100は以下のようなモジュールを含む。
【0079】
受信モジュール1102は、第一のメッセージを受信するために用いられてもよく、前記第一のメッセージは、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うためために用いられる。
【0080】
本出願の実施例では、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うことができ、NR sidelinkなどのシナリオでのPDCP重複機能に、効果的なソリューションを提供し、PDCP重複機能によってデータパケット伝送の信頼性を向上させ、且つデータパケット重複伝送の遅延を低減することを容易にする。
【0081】
選択的に、一つの実施例として、前記端末1100は、第二のメッセージを送信するための送信モジュールをさらに含み、前記第二のメッセージは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うことを要求するために用いられる。
【0082】
選択的に、一つの実施例として、前記第二のメッセージは、端末補助情報又はサイドリンク端末情報を含む。
【0083】
選択的に、一つの実施例として、前記第一のメッセージはMAC CEを含み、前記MAC CEは、SLRBの粒度に基づいて前記端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0084】
選択的に、一つの実施例として、前記MAC CEは以下の1)から8)のうちの少なくとも一つを満たす。
【0085】
1)前記MAC CEはSLRB識別子ID、インデックス値又はソート値を含み、前記MAC CEは、前記SLRB ID、インデックス値又はソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0086】
2)前記MAC CEは伝送範囲又は伝送範囲閾値を含み、前記MAC CEは、前記伝送範囲又は伝送範囲閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0087】
3)前記MAC CEは、デフォルトSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0088】
4)前記MAC CEはサイドリンクインターフェースサービス品質フロー識別子PFIを含み、前記MAC CEは、前記PFIに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0089】
5)前記MAC CEは通信タイプを含み、前記MAC CEは、前記通信タイプを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0090】
6)前記MAC CEは破棄タイマ又は破棄タイマ閾値を含み、前記MAC CEは、前記破棄タイマ又は破棄タイマ閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0091】
7)前記MAC CEはPDCPシーケンス番号サイズを含み、前記MAC CEは、前記PDCPシーケンス番号サイズを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0092】
8)前記MAC CEは、アウトオブオーダーデリバリーをサポートするSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0093】
選択的に、一つの実施例として、前記MAC CEは前記ソート値を含み、前記MAC CEはビットマップによって指示する方式で、前記ソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行い、ここで、前記端末に配置された複数のSLRBはターゲット順序に従ってソートされ、又は、前記MAC CEは前記SLRB ID又はインデックス値を含み、前記MAC CEは、前記SLRB ID又はインデックス値を直接指示する方式で、前記SLRB ID又はインデックス値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行う。
【0094】
選択的に、一つの実施例として、前記MAC CEデスティネーション又はリンク識別子を含み、ここで、前記MAC CEは、前記デスティネーションに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられ、又は、前記MAC CEは、前記リンク識別子に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0095】
選択的に、一つの実施例として、前記第一のメッセージは、前記端末のSLRBの少なくとも一つのセカンダリRLCエンティティに対してアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0096】
選択的に、一つの実施例として、前記第一のメッセージは、無線リソース制御RRCメッセージを含み、前記RRCメッセージは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置を行うために用いられ、及び/又は、前記第一のメッセージは、MAC CE又は下りリンク制御情報DCIを含み、前記MAC CE又はDCIは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0097】
本出願の実施例による端末1100は、本出願の実施例に対応する方法200のフローを参照してもよく、そして、この端末1100における各ユニット/モジュールと上記他の操作及び/又は機能は、それぞれ方法200における該当するフローを実現するために用いられ、且つ同じ又は同等の技術的効果を達成することができ、簡潔のため、ここでこれ以上説明しない。
【0098】
本出願の実施例における端末は、装置であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この端末は、移動端末であってもよく、非移動端末であってもよい。例示的には、移動端末は、以上に列挙された端末11のタイプを含んでもよいが、それらに限らず、非移動端末は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0099】
本出願の実施例における端末は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド(登録商標)(Android)オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0100】
本出願の実施例による端末は、
図2から
図10の方法の実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0101】
選択的に、
図12に示すように、本出願の実施例は、通信機器1200をさらに提供し、プロセッサ1201と、メモリ1202と、メモリ1202に記憶されており、且つ前記プロセッサ1201上で運行できるプログラム又は命令とを含み、例えばこの通信機器1200が端末である場合、このプログラム又は命令がプロセッサ1201により実行されるとき、上記PDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0102】
図13は、本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構造概略図である。
【0103】
この端末1300は、無線周波数ユニット1301、ネットワークモジュール1302、オーディオ出力ユニット1303、入力ユニット1304、センサ1305、表示ユニット1306、ユーザ入力ユニット1307、インターフェースユニット1308、メモリ1309、及びプロセッサ1310などの部材を含むが、それらに限らない。
【0104】
当業者であれば理解できるように、端末1300は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ1310にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
図13に示す端末構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0105】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット1304は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)13041とマイクロホン13042を含んでもよく、グラフィックスプロセッサ13041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット1306は、表示パネル13061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル13061が配置されてもよい。ユーザ入力ユニット1307は、タッチパネル13071及び他の入力機器13072を含む。タッチパネル13071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル13071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器13072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。
【0106】
本出願の実施例では、無線周波数ユニット1301は、ネットワーク側機器からの下りリンクのデータを受信した後に、プロセッサ1310に処理させ、また、上りリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。一般的には、無線周波数ユニット1301は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。
【0107】
メモリ1309は、ソフトウェアプログラム又は命令及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ1309は、主にプログラム又は命令記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよく、ここで、プログラム又は命令記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができる。なお、メモリ1309は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリを含んでもよく、ここで、非揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスであってもよい。
【0108】
プロセッサ1310は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ1310は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェースとアプリケーションプログラム又は命令などを処理するものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するものであり、例えばベースバンドプロセッサである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ1310に統合されなくてもよい。
【0109】
ここで、無線周波数ユニット1301は、第一のメッセージを受信するために用いられ、前記第一のメッセージは、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、無線リンク制御RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、前記端末のサイドリンク無線ベアラSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる。
【0110】
本出願の実施例では、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うことができ、NR sidelinkなどのシナリオでのPDCP重複機能に、効果的なソリューションを提供し、PDCP重複機能によってデータパケット伝送の信頼性を向上させ、且つデータパケット重複伝送の遅延を低減することを容易にする。
【0111】
本出願の実施例による端末1300はさらに、上記PDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法の実施例の各プロセスを実現することができ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0112】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体は、揮発性であってもよく、非揮発性であってもよく、前記可読記憶媒体上にはプログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行されるとき、上記PDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0113】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の端末におけるプロセッサであってもよい。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0114】
本出願の実施例は、チップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、上記PDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0115】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0116】
本出願の実施例は、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記コンピュータプログラム製品は、非一時的メモリに記憶されており、前記コンピュータプログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、上記PDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0117】
本出願の実施例は、通信機器をさらに提供し、この通信機器は、上記PDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法の実施例の各プロセスを実行するように配置され、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0118】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0119】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0120】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケットデータコンバージェンスプロトコルPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法であって、
端末が第一のメッセージを受信することを含み、前記第一のメッセージは、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、無線リンク制御RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、前記端末のサイドリンク無線ベアラSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、パケットデータコンバージェンスプロトコルPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法。
【請求項2】
前記端末が第一のメッセージを受信する前に、前記方法は、
前記端末が第二のメッセージを送信することをさらに含み、前記第二のメッセージは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うことを要求するために用いられ
、
前記第二のメッセージは、端末補助情報又はサイドリンク端末情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一のメッセージは、メディアアクセスコントロール制御ユニットMAC CEを含み、前記MAC CEは、SLRBの粒度に基づいて前記端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記MAC CEは、
前記MAC CEがSLRB識別子ID、インデックス値又はソート値を含み、前記MAC CEが前記SLRB ID、インデックス値又はソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが伝送範囲又は伝送範囲閾値を含み、前記MAC CEが前記伝送範囲又は伝送範囲閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがデフォルトSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがサイドリンクインターフェースサービス品質フロー識別子PFIを含み、前記MAC CEが前記PFIに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが通信タイプを含み、前記MAC CEが、前記通信タイプを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが破棄タイマ又は破棄タイマ閾値を含み、前記MAC CEが、前記破棄タイマ又は破棄タイマ閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがPDCPシーケンス番号サイズを含み、前記MAC CEが前記PDCPシーケンス番号サイズを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがアウトオブオーダーデリバリーをサポートするSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることとのうちの少なくとも一つを満たす、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記MAC CEは前記ソート値を含み、前記MAC CEはビットマップによって指示する方式で、前記ソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行い、ここで、前記端末に配置された複数のSLRBはターゲット順序に従ってソートされ、又は、
前記MAC CEは前記SLRB ID又はインデックス値を含み、前記MAC CEは、前記SLRB ID又はインデックス値を直接指示する方式で、前記SLRB ID又はインデックス値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行う、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記第一のメッセージはMAC CEを含み、前記MAC CEはデスティネーション又はリンク識別子を含み、ここで、
前記MAC CEは、前記デスティネーションに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられ、又は、
前記MAC CEは、前記リンク識別子に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項1又は
4に記載の方法。
【請求項7】
前記第一のメッセージは、前記端末のSLRBの少なくとも一つのセカンダリRLCエンティティに対してアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられ
、
又は、
前記第一のメッセージは、無線リソース制御RRCメッセージを含み、前記RRCメッセージは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置を行うために用いられ、及び/又は、
前記第一のメッセージは、MAC CE又は下りリンク制御情報DCIを含み、前記MAC CE又はDCIは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
端末であって、
第一のメッセージを受信するための受信モジュールを含み、前記第一のメッセージは、SLRBと、デスティネーションと、リンクと、RLCベアラ又はエンティティと、端末とのうちの少なくとも一つの粒度に基づいて、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、端末。
【請求項9】
前記端末は、第二のメッセージを送信するための送信モジュールをさらに含み、前記第二のメッセージは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化を行うことを要求するために用いられ
、
前記第二のメッセージは、端末補助情報又はサイドリンク端末情報を含む、請求項8に記載の端末。
【請求項10】
前記第一のメッセージは、メディアアクセスコントロール制御ユニットMAC CEを含み、前記MAC CEは、SLRBの粒度に基づいて前記端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項
8に記載の端末。
【請求項11】
前記MAC CEは、
前記MAC CEがSLRB識別子ID、インデックス値又はソート値を含み、前記MAC CEが前記SLRB ID、インデックス値又はソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが伝送範囲又は伝送範囲閾値を含み、前記MAC CEが前記伝送範囲又は伝送範囲閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがデフォルトSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがサイドリンクインターフェースサービス品質フロー識別子PFIを含み、前記MAC CEが前記PFIに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが通信タイプを含み、前記MAC CEが、前記通信タイプを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEが破棄タイマ又は破棄タイマ閾値を含み、前記MAC CEが、前記破棄タイマ又は破棄タイマ閾値を満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがPDCPシーケンス番号サイズを含み、前記MAC CEが前記PDCPシーケンス番号サイズを満たすSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることと、
前記MAC CEがアウトオブオーダーデリバリーをサポートするSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられることとのうちの少なくとも一つを満たす、請求項
10に記載の端末。
【請求項12】
前記MAC CEは前記ソート値を含み、前記MAC CEはビットマップによって指示する方式で、前記ソート値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行い、ここで、前記端末に配置された複数のSLRBはターゲット順序に従ってソートされ、又は、
前記MAC CEは前記SLRB ID又はインデックス値を含み、前記MAC CEは、前記SLRB ID又はインデックス値を直接指示する方式で、前記SLRB ID又はインデックス値に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行う、請求項
11に記載の端末。
【請求項13】
前記第一のメッセージはMAC CEを含み、前記MAC CEはデスティネーション又はリンク識別子を含み、ここで、
前記MAC CEは、前記デスティネーションに対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられ、又は、
前記MAC CEは、前記リンク識別子に対応するSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項
8又は
11に記載の端末。
【請求項14】
前記第一のメッセージは、前記端末のSLRBの少なくとも一つのセカンダリRLCエンティティに対してアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられ
、
又は、
前記第一のメッセージは、無線リソース制御RRCメッセージを含み、前記RRCメッセージは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複の配置を行うために用いられ、及び/又は、
前記第一のメッセージは、MAC CE又は下りリンク制御情報DCIを含み、前記MAC CE又はDCIは、前記端末のSLRBに対してPDCP重複のアクティブ化又は非アクティブ化を行うために用いられる、請求項
8に記載の端末。
【請求項15】
プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されるとき、請求項1から
7のいずれか1項に記載のPDCP重複の配置、アクティブ化又は非アクティブ化方法を実現する、可読記憶媒体。
【国際調査報告】