(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-10
(54)【発明の名称】印刷ユニット
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20231102BHJP
B41F 5/24 20060101ALN20231102BHJP
【FI】
B41J2/01 307
B41J2/01 305
B41J2/01 401
B41J2/01 451
B41F5/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023522774
(86)(22)【出願日】2021-10-26
(85)【翻訳文提出日】2023-06-05
(86)【国際出願番号】 EP2021079701
(87)【国際公開番号】W WO2022090240
(87)【国際公開日】2022-05-05
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】オルソン、スヴェルケル
(72)【発明者】
【氏名】デバエッケル、シルヴァイン
(72)【発明者】
【氏名】スールマン、セイド
【テーマコード(参考)】
2C034
2C056
【Fターム(参考)】
2C034AA02
2C056EB12
2C056EB37
2C056EC12
2C056EC33
2C056FA13
2C056FB02
2C056HA12
(57)【要約】
包装材料製造システム(10)で使用するための印刷ユニット(100)が提供される。印刷ユニット(100)は、複数のプリンタ列(110)を備え、各プリンタ列(110)は、少なくとも1つの印刷ヘッド(120)と、関連する少なくとも1つの印刷ヘッド(120)に対して印刷される包装材料のウェブ(12)を案内するためのサポートローラー(130)を備える。印刷ユニット(100)は、少なくとも1つのサポートローラー(130)のための支持体(140)と、少なくとも1つのサポートローラー(130)を関連する印刷ヘッド(120)に対して移動させるために支持体(140)に接続されたリフト装置(150)とをさらに備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装材料製造システム(10)で使用するための印刷ユニット(100)であって、
複数のプリンタ列(110)を備え、各プリンタ列(110)は、少なくとも1つの印刷ヘッド(120)と、関連する少なくとも1つの印刷ヘッド(120)に対して印刷される包装材料のウェブ(12)を案内するためのサポートローラー(130)と、を備え、
前記印刷ユニット(100)は、前記サポートローラー(130)のための支持体(140)と、前記サポートローラー(130)を関連する前記印刷ヘッド(120)に対して移動させるために前記支持体(140)に接続されたリフト装置(150)をさらに備える、
印刷ユニット(100)。
【請求項2】
前記包装材料のウェブ(12)を前記サポートローラー(130)に向けて付勢するために、前記少なくとも1つのサポートローラー(130)の上流及び/又は下流に配置された少なくとも1つのテンションローラー(142)をさらに備える、
請求項1に記載の印刷ユニット(100)。
【請求項3】
前記少なくとも1つのテンションローラー(142)は、前記支持体(140)に接続される、
請求項2に記載の印刷ユニット(100)。
【請求項4】
前記リフト装置(150)は、前記サポートローラー(130)を前記少なくとも1つの印刷ヘッド(120)から離れる方向及び前記少なくとも1つの印刷ヘッド(120)に向う方向に移動させるように構成されている、
請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷ユニット(100)。
【請求項5】
前記リフト装置(150)のストロークは、1~10mmの間、好ましくは、1~5mmの間、さらに好ましくは、1~3mmの間である、
請求項4に記載の印刷ユニット(100)。
【請求項6】
前記リフト装置(150)は、前記サポートローラー(130)を同時に移動させる、
請求項1~5のいずれか一項に記載の印刷ユニット(100)。
【請求項7】
前記リフト装置(150)は、各サポートローラー(130)を同じ距離だけ移動させる、
請求項1~6のいずれか一項に記載の印刷ユニット(100)。
【請求項8】
前記サポートローラー(130)の位置を自動制御するために、前記リフト装置(150)に制御信号(S)を提供する制御ユニット(170)をさらに備える、
請求項1~7のいずれか一項に記載の印刷ユニット(100)。
【請求項9】
前記制御部(170)は、前記サポートローラー(130)が通常動作位置、又は距離増加位置に配置されるように制御する、
請求項8に記載の印刷ユニット(100)。
【請求項10】
前記包装材料のウェブ(12)の実際の厚さを検出するように構成された少なくとも1つのセンサ(160)をさらに備え、
前記制御ユニット(170)は、検出された包装材料の厚さに基づいて前記少なくとも1つのサポートローラー(130)の増加距離位置を決定する、
請求項9記載の印刷ユニット(100)。
【請求項11】
前記センサ(160)は、前記少なくとも1つのサポートローラー(130)の上流に配置される、
請求項10に記載の印刷ユニット(100)。
【請求項12】
前記制御ユニット(170)は、前記少なくとも1つのサポートローラー(130)を通常動作位置に戻すための制御信号(S)を前記リフト装置(150)に提供する、
請求項9~11のいずれか一項に記載の印刷ユニット(100)。
【請求項13】
前記制御ユニット(170)は、動作中に、前記少なくとも1つの印刷ヘッド(120)と前記包装材料のウェブ(12)との間の距離を一定に保つために、前記リフト装置(150)を制御する、
請求項9~12のいずれか一項に記載の印刷ユニット(100)。
【請求項14】
印刷方法であって、
複数のプリンタ列を備える印刷ユニットを通して包装材料を供給すること、各プリンタ列が、少なくとも1つの印刷ヘッドと、関連する少なくとも1つの印刷ヘッドに対して印刷される包装材料を案内するためのサポートローラーとを備え、各サポートローラーが共通の支持体に取り付けられ、
前記支持体を移動させることによって、前記各サポートローラーと前記少なくとも1つの印刷ヘッドの間の距離を増加させること、
を備える、印刷方法。
【請求項15】
前記包装材料の厚さを測定することをさらに含み、増加した距離は、測定された包装材料の厚さに基づいて決定される、
請求項14に記載の印刷方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷ユニット、及び関連する印刷支持体に関する。特に、本発明は、包装材料を製造するための高速かつ高スループットの生産設備で使用するための印刷ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
液体又は半液体食品用の一回限りの使い捨てタイプの包装容器は、多くの場合、板紙又はカートンをベースとする包装材料から製造される。この公知の包装容器の包装材料は、通常、紙又は板紙のバルク層と熱可塑性プラスチックの外側の液密層とを含むラミネートとして製造される。
【0003】
ラミネートの内側、すなわちラミネートから製造される包装容器の充填された食品内容物に面することを意図した側には、ヒートシール可能な熱可塑性ポリマーからなる1つ又は複数の内層が存在する。
【0004】
上述の包装材料から製造される包装容器の外観は,包装容器の外面を形成する包装材料の外層に印刷される装飾に依存する。装飾印刷は、通常、高速フレキソ印刷プロセスによって施されている。この印刷プロセスは、例えば、包装材料製造工場において、数メートルの幅広の基材ウェブを高速で印刷するために設計されている。
【0005】
フレキソ印刷で印刷する色ごとに印刷版を作成し、回転可能な印刷シリンダの周囲に取り付ける。包装材料を製造する場合、印刷版には印刷されるパターンの繰り返しが含まれる。印刷版を取り付けたときの印刷シリンダの円周に等しいリピート長は、通常、3~6個の包装容器の印刷に対応し、例えば、450~800mmの間で変化してもよい。
【0006】
印刷版の幅は、典型的には、装飾が複数のレーンに同時に印刷されるように選択され、各レーンは、最終的に分離され、包装容器製造機で使用される。したがって、フレキソ印刷工程に入る包装材料のウェブには、繰り返し印刷されたパターンが提供され、各印刷パターンは、製造される単一の包装容器用に設計される。
【0007】
印刷速度を上げるために、印刷版の幅は12レーンに対応してもよい。その結果、印刷版が1回転すると、製造される12×6個までの包装容器に対応する領域に、印刷パターンが包装材料に提供される。
【0008】
印刷版の構成は静的であり、これは、同じ印刷版を使用して製造されるすべての包装容器について印刷パターンが同じであることを意味する。しかし、近年では、製造された包装容器の消費者がアクセスできる動的印刷を包装材料上に設けることも提案されている。一例として、動的印刷は、特定の情報を含む二次元コードである。
【0009】
このような動的印刷は、既存のフレキソ印刷プロセスでは、その繰り返しの性格上、得ることができない。その代わりに、フレキソ印刷処理装置の下流に別個の印刷ユニットを設けることが提案されている。この別個の印刷ユニットは、例えば、インクジェット技術を導入することにより、インラインで独自の印刷を提供することができ、それによって、独自の二次元コード又は他の動的オブジェクトを包装材料の領域に印刷することができる。通常、最終的な包装容器は動的印刷を持つことになる。
【0010】
高スループット生産設備では、印刷ユニットは、通常、所望の位置で所望の速度で印刷を提供するために連携して動作するいくつかの部品で構成されている。印刷ユニットは、連続した印刷列によって形成されている。各印刷列は、1つ又は複数の印刷ヘッドと、印刷ヘッドに対して包装材料を案内するための1つの印刷ローラーを備える。包装材料が印刷ユニットを通って搬送される際、印刷ヘッドの下を通過する間に、包装材料はガイドロールの上に載る。
【0011】
包装材料は高速で印刷ユニットを通過するため、印刷ヘッドのサービスやメンテナンスが定期的に必要になる。そのため、印刷ユニットのオペレータが印刷ヘッドの重要な部分にアクセスできるようなサービスポジションに印刷ヘッドを配置する必要がある。このような印刷ヘッドの位置変更の際には、印刷ヘッドの部品の損傷を防ぐために、印刷ヘッドと包装材料との接触を避ける必要がある。このような部品の1つが、印刷ヘッドのノズルのシールとして機能するアイリッドアセンブリ(elelid assembly)である。動作中、包装材料と印刷ヘッドとの間の距離は非常に小さく、通常は1~2mmの範囲である。そのため、メンテナンスのための位置変更時だけでなく、印刷ユニットの通常運転時にも、オペレータは印刷ユニットの重要なコンポーネントを損傷しないように細心の注意を払う必要がある。
【0012】
以上のことから、特に上記のような高スループット機において、部品の不必要な破損を避けるために、印刷ユニットの改良が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、上述の従来技術の制限の1つ以上を少なくとも部分的に克服することである。特に、印刷ヘッドと包装材料との間の突然の接触による印刷ユニットの構成部品の損傷のリスクを低減できる印刷ユニットを提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
これらの課題を解決するために、印刷ユニットが提供される。印刷ユニットは、包装材料製造システムで使用されるように構成され、印刷ユニットは、複数のプリンタ列を備える。各プリンタ列は、少なくとも1つの印刷ヘッドと、関連する少なくとも1つの印刷ヘッドに対して印刷される包装材料を案内するためのサポートローラーとを備える。前記印刷ユニットは、前記複数のサポートローラーのための支持体と、前記複数のサポートローラーを関連する前記印刷ヘッドに対して移動させるために前記支持体に接続されたリフト装置とをさらに備える。
【0015】
印刷ユニットは、包装材料をサポートローラーに向けて付勢するために、少なくとも1つのサポートローラーの上流及び/又は下流に配置された少なくとも1つのテンションローラーを更に備えてもよい。したがって、サポートローラーが印刷ヘッドと相対的に移動するとき、包装材料のウェブはサポートローラーに接触したままとなり、それによって印刷ヘッドと包装材料のウェブとの間の制御された距離を確保する。
【0016】
少なくとも1つのテンションローラーは、前記支持体に接続されてもよい。したがって、テンションローラーは、サポートローラーと同時に、同じ距離だけ移動し、それによって、包装材料のウェブの一定の張力を保証する。
【0017】
リフト装置は、少なくとも1つのサポートローラーを複数の印刷ヘッドから離れる方向及び印刷ヘッドに向かう方向に移動させるように構成されてもよい。このような方向で動作することにより、動作中に印刷ヘッドと包装材料のウェブとの間の距離の連続的な制御を提供できる。
【0018】
リフト装置のストロークは、1~10mmの間、好ましくは、1~5mmの間、さらに好ましくは、1~3mmの間であってもよい。印刷ヘッドと包装材料のウェブとの間の変動がこのように比較的に小さいため、非常に信頼性の高い位置決めを提供し、かつ、動作中、サービス中及びメンテナンス中の損傷のリスクを低減することが証明されている。
【0019】
リフト装置は、複数のサポートローラーを同時に移動させるように構成されてもよい。オプションとして、リフト装置は、各サポートローラーを同じ距離だけ移動させるように構成されてもよい。これにより、各サポートローラーが同時に同じ距離を移動するため、制御の向上が達成される。
【0020】
前記印刷ユニットは、前記複数のサポートローラーの位置を自動制御するためにリフト装置に制御信号を提供するように構成された制御ユニットをさらに含んでもよい。したがって、制御ユニットは、関連する包装材料製造システムの動作中に、印刷ヘッドと包装材料のウェブとの間の距離のインライン制御を提供してもよい。
【0021】
制御ユニットは、複数のサポートローラーを通常動作位置、又は増加距離位置に配置するように制御するように構成されてもよい。サポートローラーの位置を2つのみ利用することで、制御の簡略化が図られる。
【0022】
印刷ユニットは、包装材料の実際の厚さを検出するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに含んでもよく、制御ユニットは、検出された包装材料の厚さに基づいて、複数のサポートローラーの増加距離位置を決定するようにさらに構成されてもよい。したがって、包装材料のウェブの厚さのあらゆる変動がインラインで監視することができ、印刷ヘッドと包装材料のウェブとの間の距離を、そのような変動を補償するために自動的に調整できる。これにより、包装材料のウェブ及び/又は印刷ヘッドを損傷するリスクを最小限に抑えることができるだけでなく、包装材料のウェブと印刷ヘッドとの間の距離の大きな変動が回避されるため、印刷品質も向上する。
【0023】
センサは、複数のサポートローラーの上流に配置されてもよい。これにより、サポートローラーは、適切なタイミングで移動できるようになり、包装材料のウェブと印刷ヘッドとの間の正しい距離が達成される。
【0024】
制御ユニットは、前記複数のサポートローラーを通常動作位置に戻すための制御信号をリフト装置に提供するようにさらに構成されてもよい。これは、変動がまれにしか生じない、実質的に一定の厚さを有する包装材料のウェブにとって特に有利である。したがって、通常動作位置は、厚さの変動が検出され、補償された後に直ちに復元されるデフォルト位置であってよい。
【0025】
制御ユニットは、さらに、動作中に、複数の印刷ヘッドと包装材料との間の距離を一定に保つために、リフト装置を制御するように構成されてもよい。これにより、印刷ユニットは、予測される変動を一定の距離によって補償するだけでなく、包装材料のウェブと印刷ヘッドとの間の距離を所望の最適な量で正確に調整してもよい。
【0026】
第2の態様によれば、印刷方法が提供される。この方法は、i)複数のプリンタ列を備える印刷ユニットを通して包装材料を供給すること、各プリンタ列が、少なくとも1つの印刷ヘッドと、関連する少なくとも1つの印刷ヘッドに対して印刷される包装材料を案内するためのサポートローラーとを備え、各サポートローラーが共通の支持体に取り付けられ、ii)支持体を移動させることによって各サポートローラーと少なくとも1つの印刷ヘッドの間の距離を増加させること、を備える。
【0027】
一実施形態において、本方法は、iii)包装材料の厚さを測定すること、をさらに備えてもよく、増加した距離は、測定された包装材料の厚さに基づき決定される。
【0028】
本発明のさらに他の目的、特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明及び図面から明らかになるであろう。
【0029】
本発明の実施形態は、添付の概略図面を参照して、例示的に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】実施形態に係る印刷ユニットを備えた包装材料製造システムの概略構成図である。
【
図3a】印刷ユニットの一部を構成する印刷ヘッドの斜視図である。
【
図3b】印刷ユニットの一部を構成する印刷ヘッドの斜視図である。
【
図4a】実施形態に係る印刷ユニットの概略正面図である。
【
図4b】実施形態に係る印刷ユニットの概略正面図である。
【
図4c】実施形態に係る印刷ユニットの概略正面図である。
【
図5a】実施形態による印刷ユニットで使用するための包装材料のウェブの断面図である。
【
図5b】実施形態による印刷ユニットで使用するための包装材料のウェブの断面図である。
【
図5c】実施形態による印刷ユニットで使用するための包装材料のウェブの断面図である。
【
図6a】実施形態による印刷ユニットの概略側面図である。
【
図6b】実施形態による印刷ユニットの概略側面図である。
【
図7】実施形態に係る印刷方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1を参照すると、包装材料製造システム10が示されている。包装材料製造システム10は、装飾印刷システム20と、装飾印刷システム20の下流に配置された印刷ユニット100とを備える。
【0032】
包装材料12のウェブは、ロール14に巻かれ、包装材料製造システム10を通してブロック矢印の方向に連続的に供給される。包装材料12のウェブは、好ましくは、紙又は板紙のバルク層と、熱可塑性樹脂の外側の液密層と、ヒートシール可能な熱可塑性樹脂ポリマーを含む1つ又は複数の内層とを含むラミネートとして予め製造される。
【0033】
装飾印刷システム20は、好ましくは、フレキソ印刷システムであり、一連のフレキソ印刷ユニット22a~dを備える。各フレキソ印刷ユニット22a~dは、版胴24a~dと圧胴26a~dとを備える。版胴24a~dと関連する圧胴26a~dは、包装材料12のウェブが通過するニップを形成し、それによって版胴24a~dから包装材料12のウェブにインクが転写される。図示の例では、4つのフレキソ印刷ユニット22a~dが示されている。各フレキソ印刷ユニット22a~dは、特定の色を担当し、一例では、フレキソ印刷ユニット22a~dは、CMYK配色の各1つを提供する。各フレキソ印刷ユニット22a~dは、当技術分野で周知のように、アニロックスローラーやファウンテンローラーのような追加の構成要素を備えてもよい。
【0034】
装飾印刷システム20は、オプションとして、乾燥ユニット28を備える。乾燥ユニット28は、フレキソ印刷ユニット22a~dの下流に配置される。乾燥ユニット28は、包装材料12のウェブにIR放射又は熱風を供給することによって動作し、それによって包装材料12のウェブ上のインクを乾燥させてもよい。
【0035】
装飾印刷システム20は、必ずしもフレキソ印刷システムである必要はなく、包装材料12のウェブに装飾を与えるために他の周知の技術も使用できることに留意されたい。
【0036】
包装材料12のウェブに装飾が施されると、その後、印刷ユニット100を通過する。以下でさらに説明するように、印刷ユニット100は、複数のプリンタ列110を備える。プリンタ列110は、機械方向、すなわち包装材料12のウェブの搬送経路に沿って分布している。各プリンタ列110は、少なくとも1つの印刷ヘッド120、及び関連するサポートローラー130を有する。動作中、包装材料のウェブ12は、包装材料のウェブ12と印刷ヘッド120との間の正確かつ所望の距離が印刷中に得られるように、サポートローラー130の表面によって案内される。
【0037】
図1に概略的に示されているように、サポートローラー130は、共通の支持体140上に配置されている。支持体140は、支持体140の位置を調整することが可能なリフト装置150に接続されており、それによって複数のサポートローラー130を移動させることができる。複数のサポートローラー130を移動させることにより、印刷ヘッド120と包装材料のウェブ12とが互いに接触することを防止して、印刷ヘッド120及び包装材料のウェブ12を損傷する危険性を低減する。
【0038】
動作中、印刷ユニット100は、包装材料12のウェブに印刷トを繰り返し提供するように構成されており、また、従来は不可能であったレベルの精度で、印刷と装飾を位置合わせすることを保証する。好ましくは、印刷ユニット100は、上流の装飾印刷システム20とインラインに配置される。
【0039】
図2には、印刷ユニット100のより詳細な例が示されている。包装材料12のウェブは、印刷ヘッド120を通過する前に、様々なローラーを横切って搬送される。印刷ユニット100に入った直後に印刷ヘッド120を通過しない理由は、包装材料12のウェブの張力を正確に制御できるためだけでなく、包装材料製造工程の早い段階で施された装飾を十分に乾燥させることができ、また、スプライシング、洗浄、塵除去等の追加の包装材料処理を印刷ユニット100内で実行できるためである。
【0040】
この例では、印刷ユニット100は、包装材料のウェブ12の搬送経路に沿って直列に配置された4つのプリンタ列110を備える。各印刷列110は、1つ又は複数の印刷ヘッド120と、関連するサポートローラー130とによって形成されている。複数の熱風乾燥機160が、印刷列110の下流に配置される。印刷ユニット100を出た後、包装材料のウェブ12は、切断、巻取り等のさらなる取り扱いのために準備される。
【0041】
印刷ユニット100は、包装材料12のウェブへの静的な装飾印刷と動的なコンテンツの印刷との新規かつ著しく改善された組み合わせを可能にし、また、損傷を低減し、印刷品質を向上させることができる。
【0042】
本明細書で説明する実施形態の利点を十分に理解するために、いくつかの印刷ユニット100の詳細について簡単に説明する。上述したように、各プリンタ列100は、1つ以上の印刷ヘッド120を備える。印刷ヘッド120の一例が
図3a及び
図3bに示されている。印刷ヘッド120の底部は、動作中に印刷ヘッド120の直下を走行する包装材料12のウェブ上にインクの液滴を噴射できるように構成されており、包装材料12のウェブと印刷ヘッド120との間の垂直距離は、通常、数ミリメートルである。
【0043】
印刷ヘッド120のより詳細な事実としては、包装材料製造用の印刷ヘッド120は、高さが約1メートル、幅が0.5メートル、深さが0.6メートルであってもよい。印刷ヘッド120の重量は、100kgを超えてもよい。印刷ヘッド120は、典型的には、適切な動作を制御するためのポンプ、バルブ、フィルタなどを備える。さらに、印刷ヘッド120は、ノズルプレート(図示せず)を介してインクを吐出するように構成された噴射モジュール122と、印刷ヘッド120を駆動するための電子機器、ソフトウェア、及び流体接続を制御するための印刷ヘッドインターフェースコントローラー124とを備えてもよい。
【0044】
極めて高速かつ堅牢な印刷動作を保証するために、印刷ヘッド120の底部は、典型的には、その下端部に重要な構成要素を備える。例えば、
図3bに示されるように、ゴムシール126が印刷ヘッド120の底部を少なくとも部分的に覆っている。ゴムシール126の目的は、開閉ハッチを形成することであり、ゴムシール126の開位置は、印刷ヘッド120がインクを吐出する(すなわち印刷する)ように制御されるときに許容され、ゴムシール126は、アイドルモード中、すなわち印刷が望まれないときにその閉位置となる。
【0045】
本発明者らは、ゴムシール126が損傷すると、印刷ヘッド120からインクが漏れ出し、包装材1料2のウェブ上、又は包装材料12のウェブが装填されていない場合には、他の機器にインクが付着する可能性があることに気付いた。ゴムシール126が損傷した場合には、交換が必要である。ゴムシール126の交換にかかる総費用は、交換部品の実費だけでない。さらに、機械のダウンタイムと人件費のコストを全体のコストに追加する必要があるため、かなり時間がかかる。
【0046】
本発明者らはまた、印刷ヘッド120、特に、ゴムシール126の損傷の主な原因は、印刷ヘッド120の底部、例えば、ゴムシール126と、包装材料12のウェブとの間の望ましくない接触のためであることに気づいた。
【0047】
図4a~cでは、印刷ヘッド120、例えば、ゴムシール126の損傷に対するリスクが増大する1つの状況が図示されている。一定の間隔で、印刷ユニット100のサービスを実行することが必要であり、そのようなサービス及びメンテナンスは、最も頻繁に印刷ヘッド120に対して実行され、様々な理由で、洗浄、部品の交換、補充、潤滑等のために行う必要がある。
図4aでは、通常動作中の印刷ユニット100が示されている。ここでは、最前部の印刷列110が示されている。印刷列110は、機械幅W(典型的には包装材料のウェブの幅に対応する)にわたって分配された4つの印刷ヘッド120を有する。印刷ヘッド120は、支持体140に取り付けられた関連するサポートローラー130と位置合わせされる。
図4aには示されていないが、好ましくは、各印刷列110のサポートローラー130は、同じ支持体140に取り付けられていることに留意されたい。
【0048】
印刷ヘッド120の周囲の空間は非常に狭いので、サービススタッフがアクセスできるようにするために、印刷ヘッド120を製造位置から遠ざける必要がある。そのような位置は
図4cに示されており、印刷ヘッド120はサポートローラー130から離れた横方向に移動されている。この位置にあるとき、オペレータは、サービス及びメンテナンスのために印刷ヘッド120に容易にアクセスできる。
【0049】
しかしながら、前述のように、印刷ヘッド120とサポートローラー130との間の垂直距離は非常に小さい。サービスが要求される場合に通常行われる、包装材料のウェブがサポートローラー130上に配置されるとき、包装材料のウェブと印刷ヘッド120の底部との間の垂直距離は、0.5~3mmの範囲、例えば、1~2mmの間である。サポートローラー130の長さは、1.5m以上であってもよく、包装材料のウェブの一般的な幅は1.66mである。したがって、
図4cに示す印刷ヘッド120の移動を行うために、印刷ヘッド120は1m以上移動する必要があり、同時に印刷ヘッド120は包装材料のウェブに衝突してはならない。
【0050】
図4cに示す横方向の移動を行う前に、
図4bに示すように、支持体140全体を下方に移動させる。支持体140の下方への移動は、好ましくは、3~5mmの範囲のような、比較的に小さいものである。しかしながら、印刷ヘッド120の下端と包装材料のウェブとの間のいかなる接触も防止するためには、距離を3mm増やすだけで十分であることが証明されている。
【0051】
サービスが終了すると、印刷ヘッド120はその動作位置(
図4a及び
図4bに示す)に戻され、その後、支持体140はその動作位置(
図4aに示す)まで上昇する。特に、支持体140を動かすことによって、全てのサポートローラー130を同時に動かすことができ、位置制御の観点で、また、印刷ヘッド120に対する損傷のリスクを軽減する上で、非常に効率的であることが証明されている。
【0052】
印刷ユニット100の動作も含む包装材料製造システムの通常の動作中、包装材料12のウェブは、必ずしも一定の厚さを有していなくてもよい。代わりに、厚さの一部の変動が、規則的な、又はランダムな間隔で発生する場合ある。
図5aでは、厚みの変動の第1の例が示されている。ここでは、包装材料12a-bの2つのウェブが重なり合う構成で結合されている。このような結合はスプライシングとして知られており、オーバーラップ部及びその隣接する周囲で厚みが増加する。テープ14は、包装材料のウェブ12a-bの両側に配置され、それにより、包装材料のウェブの最大厚さは、包装材料の個々のウェブ12a-bの厚さの2倍に、テープの厚さの2倍を加えたものになる。
【0053】
図5bでは、スプライスの別の例が示されている。ここでは、2つの包装材料のウェブ12a-bが端から端まで配置され、包装材料のウェブ12a-bを互いに取り付けるためにテープ14が両面に配置されている。この例では、包装材料のウェブの最大厚さは、包装材料の個々のウェブの厚さに、テープ14の厚さの2倍を加えたものになる。
【0054】
図5cでは、厚みの変化の別の例を示している。スプライスは存在しないが、包装材料12のウェブは、代わりに局所的な厚みの増加を受ける。これは、湿度が不均一で、包装材料のコア層が局所的に膨潤するため、又は包装材料ラミネートのプラスチック層の厚さが局所的に変化するためである。
【0055】
厚さ変動の理由とは無関係に、包装材料のウェブ12の上面と印刷ヘッド120の下端との間の距離が変動するため、印刷ユニット100の印刷品質が低下する可能性がある。通常、印刷ユニット100は、印刷ヘッド120の下端と印刷基材、すなわち包装材料のウェブ12との間の特定かつ一定の距離に対して最適化される。さらに、厚さの増加は、それらが誤って互いに接触した場合に、印刷ヘッド120及び/又は包装材料12のウェブの損傷を引き起こす可能性もある。
【0056】
サポートローラー130の位置を制御するというアイデアは、これらの欠点を解決するために、特に、損傷のリスクを低減するために、また印刷品質を向上させるために、印刷ユニット100の動作中に使用されてもよい。印刷ユニット100の一実施形態が、
図6a~bに示されている。上述した実施形態と同様に、印刷ユニット100は、複数の印刷列110から構成されている。4つの印刷列110が示されているが、任意の適切な数の印刷列110が使用されてもよいことに留意されたい。
【0057】
印刷列110は、動作中に、包装材料12のウェブの特定の領域が一度に1つの印刷列110を通過するように、機械方向、すなわち包装材料12のウェブの搬送方向に分布する。
【0058】
各印刷列110は、少なくとも1つの印刷ヘッド120と少なくとも1つのサポートローラー130とからなる。前述のように、各印刷列110に使用される印刷ヘッド120の典型的な数は、各印刷ヘッド120の所望の横方向の適用範囲に応じて、2~14であってもよい。例えば、各印刷ヘッド120は、包装材料12のウェブの1つのレーンに対応する横方向の適用範囲を有するように設計されてもよい。包装材料12のウェブの全幅が、例えば、14レーンに対応する場合、各印刷列110上に14個の印刷ヘッド120を有することが望ましい。別のセットアップでは、各印刷列110上に7つの印刷ヘッド120を有することが望まれる場合があり、全ての第2印刷列110は、包装材料のウェブ12の左端のレーンをカバーするように配置された印刷ヘッド120を有する一方、全ての他の第2印刷列110は、包装材料のウェブ12の右端のレーンをカバーするように配置された印刷ヘッド120を有してもよい。
【0059】
典型的な例では、各印刷ヘッド120は、連続インクジェットユニット又はドロップオンデマンドインクジェットユニットである。各印刷ヘッド120は、CMYK配色等に従って、4つの異なる色を印刷してもよい。しかし、他の実施形態では、1つ又は複数の印刷ヘッド120は、CMYK及びOVGX配色に従って、8つの異なる色等、4つの異なる色よりも多くの色を印刷することが可能である。
【0060】
サポートローラー130に関して、これらの目的は、包装材料12のウェブを印刷ユニット100に沿って案内し、包装材料12のウェブがそれぞれの印刷ヘッド120の下を通過する際に、包装材料のウェブ12の規定された位置を提供することである。典型的な例では、
図6a及び
図6bに示されるように、各印刷列110は、1つのサポートローラー130のみを有する。しかし、追加のサポートローラー130は、1つ又は複数の印刷列110のために提供されてもよい。さらなる実施形態では、2つ以上の印刷列110は、共通のサポートローラー130を共有してもよい。このような実施形態の一例として、単一のサポートローラー130が提供されてもよく、連続する印刷ヘッド120がサポートローラー130の円周に沿って配置されてもよい。このような実施形態に係る印刷列110は、サポートローラー130、及びサポートトーラー130の特定の周方向位置における1つ又は複数の印刷ヘッド120に対応するであろう。
【0061】
再び
図6a~bに示す実施形態に戻ると、サポートローラー130は、すべて共通の支持体140に取り付けられている。また、支持体140は、サポートローラー130の両側(機械方向)に配置された2つのテンションローラー142を備えている。一方のテンションローラー142はサポートローラー130の上流に配置され、他方のテンションローラー142はサポートローラー130の下流に配置される。テンションローラー142の主な目的は、包装材料のウェブ12をサポートローラー130に向けて付勢し、包装材料のウェブ12がサポートローラー130の周面から印刷ヘッド120の下端に向かって離れるのを防止することである。
【0062】
リフト装置150が支持体140に連結されており、支持体140及びそれに連結されたサポートローラー130を、印刷ヘッド120に向かう方向及び印刷ヘッド120から離れる方向に移動させる。リフト装置150は、ピストン/シリンダ装置として示されており、それによって、リフト装置150が空気圧又は油圧のリフト装置150であることが示されている。しかしながら、いくつかの実施形態では、リフト装置150は、関連する支持体140の並進運動を引き起こすための任意の他の適切な機械装置として実装されてもよく、リフト装置150は、例えば、リニアモータなどの電気部品によるものであってもよい。
【0063】
図6aでは、支持体140及びサポートローラー130(及びテンションローラー142)は、包装材料のウェブ12と印刷ヘッド120の下端との間の最小距離又は最適距離に対応する上昇位置にある。
図6bにおいて、リフト装置150は、支持体140及びサポートローラー130を下方に移動させ、それにより、包装材料のウェブ12と印刷ヘッド120の下端との間の距離を増加させている。
図6aに見られるように、テンションローラー142も支持体140と共に移動しており、それによって包装材料ウェブ12はサポートローラー130の周面に向かって下方に押され、包装材料ウェブ12の正確な位置を確保し、包装材料ウェブ12と印刷ヘッド120の下端との間の距離を増加させる。
【0064】
図6bに示す支持体140の下降位置は、
図4a~cを参照して上述したように、サービス及びメンテナンスのために印刷ヘッド120の位置を変更する際に使用される。しかしながら、この下降位置は、包装材料12のウェブの厚さの変動を補償するために、動作中に自動的に制御することもできる。
【0065】
このような構成では、少なくとも1つのセンサ160が設けられる。少なくとも1つのセンサ160は、材料の厚さを決定するために当該技術分野で知られている任意の適切なタイプのものであってよく、例えば、光学センサ、超音波センサ、又は接触センサが使用されてもよい。
【0066】
少なくとも1つのセンサ160が包装材料12のウェブの厚さの変動を検出すると、制御ユニット170は、リフト装置150に対応する制御信号Sを決定するように構成される。制御信号Sは、支持体140の所望の位置決めを引き起こすために、どのようにリフト装置150を作動させるべきかの情報を含んでいる。制御ユニット170は、この目的のために、例えば、包装材料12のウェブの速度、包装材料12のウェブの特定領域が少なくとも1つのセンサ160の位置から最初のサポートローラー130に到達するまで移動するのに要する時間、及び包装材料12のウェブの特定領域が最初のサポートローラー130の位置から最後のサポートローラー130を離れるまで移動するのに要する時間等の追加のシステムパラメータを処理するように構成されてもよい。したがって、制御部170は、時間減衰、信号増幅などを行うために、様々なパラメータ処理を施すように構成されてもよい。
【0067】
一実施形態では、制御ユニット170は、以下のように動作するように構成される。少なくとも1つのセンサ160が包装材料12のウェブの増加した厚さを検出すると、制御ユニット170は、リフト装置150に送信される制御信号Sを決定する。制御信号Sは、リフト装置が直ちに作動し、支持体140の即時の移動を引き起こすような構成としてもよい。あるいは、制御信号Sは、設定された時間遅延となるよう構成され、それにより、リフト装置150が特定の時間に作動するように指示される。
【0068】
1つ以上のセンサ160が包装材料12のウェブの厚さの別の変化を検出すると、例えば、局所的な厚さの増加がもはや存在しない場合、制御ユニット170は、作動させた後に支持体140の通常の動作位置へ復帰する運動を引き起こす新しい制御信号Sをリフト装置150に発行する。したがって、少なくとも1つのセンサ160によって包装材料12のウェブの厚さのリアルタイム監視を実施することによって、制御ユニット170は、支持体140が常に正確に位置決めされるようにリフト装置150の作動を制御でき、それによって包装材料12のウェブと印刷ヘッド120の下端との間の最適距離を確保し、包装材料12のウェブと印刷ヘッド120の損傷のリスクを排除する。
【0069】
特定の一実施形態では、包装材料のスプライスによって生じる厚さの差によって、支持体140の瞬間的な下降を機械的に作動させて、包装材料のウェブ12と印刷ヘッド120との間の距離を広げ、印刷ヘッド120を損傷させずにスプライスが印刷ユニット100を安全に通過できる。このような実施形態では、少なくとも1つのセンサ160は、感知ローラーに配置される。感知ローラーは、スプライスが感知ローラーを作動させると同時に、支持体140を機械的に下降させる機械的バランス構成に接続されている。感知ローラーは、リフト装置150と直接通信してもよい。
【0070】
次に、
図7を参照すると、印刷方法200の一実施形態が説明されている。この方法200は、複数のプリンタ列からなる印刷ユニットを通して包装材料を供給する第1のステップ202によって実行される。ここで、各プリンタ列は、少なくとも1つの印刷ヘッドと、関連する少なくとも1つの印刷ヘッドに対して印刷される包装材料を案内するためのサポートローラーとを備え、各サポートローラーは、共通の支持体に取り付けられている。さらなるステップ204は、支持体を移動させることによって、各サポートローラーと少なくとも1つの印刷ヘッドとの間の距離を増加させることによって実行される。
【0071】
本方法は、包装材料の厚さを測定するステップ206をさらに含んでもよく、増加した距離は、測定された包装材料の厚さに基づき決定される。
【0072】
好ましくは、方法200は、包装材料12のウェブと印刷ヘッド120の下端との間の正確な距離が、包装材料12のウェブの局所的な厚さの増加が存在する場合であっても、常に維持されるように、印刷ユニットの動作中に連続的に実行される。さらに、方法200は、例えば、印刷ヘッド120のサービス及びメンテナンスが必要なときに、オンデマンドで開始されてもよい。
【0073】
以上の説明から、本発明の様々な実施形態を説明し、図示したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、以下の請求項に定義される主題の範囲内で他の方法で具体化することも可能である。
【国際調査報告】