(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-10
(54)【発明の名称】検査装置を有する物品処理機械
(51)【国際特許分類】
G01N 21/90 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
G01N21/90 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526969
(86)(22)【出願日】2021-10-07
(85)【翻訳文提出日】2023-06-08
(86)【国際出願番号】 EP2021077663
(87)【国際公開番号】W WO2022096216
(87)【国際公開日】2022-05-12
(32)【優先日】2020-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504102770
【氏名又は名称】シデル パルティシパション
【氏名又は名称原語表記】SIDEL PARTICIPATIONS
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソンチニ,ミケーレ
(72)【発明者】
【氏名】ダッツィ,フィリッポ
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA11
2G051AA28
2G051AB15
2G051CA04
2G051CA07
2G051CC09
2G051CC20
(57)【要約】
注入可能な食品を包装し、外部環境(7)から内部環境(6)を画定する隔離チャンバ(5)を有する物品処理機械(1)のための検査システム(8)が記載されている。検査システム(8)は、隔離チャンバ(5)に取り付けられ、内部環境(6)内に突出するように設計された分離ハウジング(29)を少なくとも備える。分離ハウジング(29)は、内部環境(6)から流体的に分離されるように設計されたキャビティ(32)を含む。検査システム(8)は、キャビティ(31)内に少なくとも部分的に配置されたカメラ(32)をさらに備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入可能な食品(1)を包装するための物品処理機械であって、
-内部環境(6)、特に内部滅菌および/もしくは無菌ならびに/または清浄環境(6)を外部環境(7)から隔離する隔離チャンバ(5)と、
-内部環境(6)内の物品を処理するように構成された1つ以上の処理装置(12、13、14、15、16)と、
-隔離チャンバ(5)に取り付けられる少なくとも1つの検査システム(8)と、
を少なくとも備え、
検査システム(8)は、隔離チャンバ(5)に取り付けられ、且つ内部環境(6)内に突出するように設計された分離ハウジング(29)を少なくとも備え、
分離ハウジング(29)は、内部環境(6)から流体的に分離されるように設計されたキャビティ(32)を備え、
検査システム(8)は、キャビティ(32)内に少なくとも部分的に配置されたカメラ(31)をさらに備え、
分離ハウジング(29)は、内部環境(6)内に突出している、物品処理機械。
【請求項2】
キャビティ(32)は、外部環境(7)と流体接続している、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
カメラ(31)は、光学系を有するレンズ部分(33)であって、キャビティ(32)内に部分的に配置されたレンズ部分(33)を備える、請求項1または2に記載の機械。
【請求項4】
前記分離ハウジング(29)は、
-開口部(38)を有するフレーム(37)と、
-開口部(38)を覆う透明壁(39)、特に透明なガラス壁と、
を備え
カメラ(31)は、内部環境(6)内の領域を透明壁(39)を通して検査するようにキャビティ(32)内に配置される、請求項1~3のいずれか一項に記載の機械。
【請求項5】
フレーム(37)は、開口部(38)を画定するリム(41)を備え、
リム(41)は当接面(42)を備え、透明壁(39)は当接面(42)と係合している、請求項4に記載の機械。
【請求項6】
リム(41)は、溝と、前記溝内に配置されたガスケット(47)とを備え、
透明壁(39)はガスケット(47)に押し付けられている、請求項5に記載の機械。
【請求項7】
分離ハウジング(29)は、透明壁(39)と隔離チャンバ(5)の壁部分(30)との間に配置されるように設計されたスペーサー(48)を備え、特に、スペーサー(48)は、透明壁(39)に押圧力を加えるように設計されている、請求項5または6に記載の機械。
【請求項8】
カメラ(31)に結合され、カメラ(31)の位置および/または向きを、特に3次元で制御するように構成された制御装置(55)をさらに備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の機械。
【請求項9】
制御装置(55)は、カメラ(31)に接続された第1の支持部分(57)と、隔離チャンバ(5)のそれぞれの壁部分(30)に結合された第2の支持部分(58)とを備え、
第1の支持部分(57)は、第2の支持部分(58)に対して回転可能である、請求項8に記載の機械。
【請求項10】
制御装置(55)は、第1の支持部(57)を固定および固定解除するように設計された固定ユニット(60)を備え、固定ユニット(60)は、第2の支持部(58)に対する第1の支持部(57)の相対移動を、それぞれ阻止および相対移動可能とすることを特徴とする、請求項9に記載の機械。
【請求項11】
第2の支持部(58)は、各壁部分(30)に対する第2の支持部(58)の相対位置を制御するように設計された位置制御グループ(61)を備える、請求項10に記載の機械。
【請求項12】
位置制御グループ(61)は、第2の支持部(58)の主板(62)に接続されており、
位置制御グループ(61)は、互いに離間された第1のバー(63)および第2のバー(64)を備え、それぞれが主プレート(62)の各1つの部分に接続され、
第1のバー(63)および第2のバー(64)は、主プレート(62)の各部分の位置の変更を可能にするように設計される、請求項11に記載の機械。
【請求項13】
隔離チャンバ(5)は、内部環境(6)を画定する複数の壁(19)を備え、
検査装置(8)は、壁(19)の各1つの壁部分(30)に取り付けられている、請求項1~12のいずれか一項に記載の物品処理機械。
【請求項14】
分離ハウジング(29)は、隔離チャンバ(5)の内面に取り付けられている、請求項1~13のいずれか一項に記載の物品処理機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注入可能な食品を包装するための物品処理機械のための検査システムに関し、特に、物品処理機械の内部環境を検査するための検査システムに関する。
【0002】
有利には、本発明はさらに、物品処理機械の内部環境の検査のための検査システムを有する、注入可能な食品を包装するための物品処理機械に関する。
【背景技術】
【0003】
注出可能な食品は、自動物品処理機械内のボトルなどの容器内に包装されることが知られており、容器は、容器内の注出可能な食品を包装した後、それぞれのクロージャによって閉鎖される。
【0004】
そのような物品処理機械は、少なくとも、内部環境を外部環境から隔離する隔離チャンバと、内部環境が制御された条件下に保たれている間、内部環境内に注入可能物を包装するために必要とされる1つ以上の処理装置とを備える。
【0005】
典型的な既知の処理装置は、例えば、注入可能な食品製品で容器を充填するための充填装置、充填された容器上にクロージャを取り付けるためのキャッピング装置、容器または容器上に取り付けられるクロージャを搬送するための搬送装置、容器またはクロージャを滅菌するための滅菌装置、プリフォームから容器を成形するためのブロー成形装置などである。
【0006】
外観検査によって、および/または、変化する処理装置に関連するセンサによって、包装プロセスを監視することがしばしば必要となる。これは、容器および/またはクロージャおよび/または処理装置の機能の検査を含んでもよい。目視検査は、例えば、作業者が内部環境および包装プロセスを検査窓を通して検査することによって行ってもよい。センサは、例えば、容器の欠陥または充填プロセスに関連する他の考えられる問題を検出するように適合されてもよく、処理装置の構成要素に関連付けられてもよく、かなりの数で存在してもよい。
【0007】
内部環境内の全ての領域について、目視検査が不可能であるという点で不都合が見られる。
【0008】
別の不都合は、センサの使用が、物品処理装置の動作の複雑さの増加をもたらし、これは、より多くのセンサが必要とされるにつれてますます顕著になるという点で考慮される。
【0009】
したがって、既知の物品処理装置を改善することを可能にし得る手段を提供することが、この分野において望まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は、上述の欠点の少なくとも1つを、簡単かつ低コストで克服する手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
特に、本発明の目的は、検査することが困難な、注入可能な食品の包装のための物品処理機械の領域を検査するための手段を提供することである。
【0012】
韓国公開特許第2016-0128603号公報には、充填液に混入した異物を遠心力により効果的に検査するボトル充填液検査装置が開示されている。米国特許出願公開2006/283145号明細書は、瓶を検査するための検査装置を有する、ボトルに液体飲料材料を充填するための飲料瓶詰プラントを開示している。
【0013】
有利には、本発明の目的はまた、上記の欠点の少なくとも1つを簡単かつ低コストで克服するために、注入可能な食品を包装するための物品処理機械を提供することである。
【0014】
本発明によれば、請求項1に記載の物品処理装置が提供される。
【0015】
好適な非限定的な実施形態は、請求項1に直接的または間接的に従属する請求項に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の非限定的な実施形態を、添付の図面を参照して例として説明する:
【0017】
【
図1】
図1は、本発明による少なくとも1つの検査システムを有する物品処理機械の概略上面図であり、明瞭化のために部品が除去されている。
【
図2】
図2は、明確にするために部品を取り外した、
図1の物品処理機械の詳細の斜視図および概略図である。
【
図3】
図3は、本発明による機械の検査システムの分解図であり、明瞭化のために部品が取り外されている。
【
図4】
図4は、明確にするために部品を取り除いた、物品処理機械の詳細の断面図である。
【
図5】
図5は、明確にするために部品を取り除いた、物品処理機械の詳細の断面図である。
【
図6】
図6は、検査システムの斜視図であり、明瞭化のために部品が取り外されている。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1の符号1は、全体として、炭酸液体(例えば、発泡水、ソフトドリンクおよびビール)、非炭酸液体(静水、ジュース、茶、スポーツドリンク、ワイン、ミルクなどを含む)、エマルジョンおよびパルプを含有する飲料などの注入可能な食品を包装するための物品処理機械、特に自動物品処理機械を示す。
【0019】
特に、物品処理機械1は、以下のような物品を処理するように構成されてもよい。
-容器2、例えば、ボトル、ジャー、入れ物、器物など、特に、ガラス、紙または厚紙、プラスチック、アルミニウム、スチール、および複合材などのベース部品で作られた容器;ならびに/または、
-クロージャ3、例えば、クラウンコルク、スクリューキャップ、スポーツキャップ、ストッパ、もしくは同様のものであり、特に、プラスチックおよび金属のような様々な材料から製造されるもの、ならびに/または、
-前駆体4、例えば、容器2が形成されるプリフォーム。
【0020】
より詳細には、物品処理機械1は、
-内部(無菌および/またはクリーンおよび/またはウルトラクリーン)環境6を外部環境7から隔離する隔離チャンバ5と、内部環境6内の物品に特定の処理ステップを実行するように構成された1つ以上の処理装置と、
を備えてもよい。
【0021】
有利には、物品処理機械1はまた、内部環境6内の領域(例えば、処理装置および/または物品の一部(容器2および/またはクロージャ3および/または前駆体4))を検査するように構成された1つ以上の検査システム8を備える。
【0022】
特に、各検査システム8は、内部環境6内の領域に到達するのが重要なおよび/または困難な領域を検査するように設計されてもよい。
【0023】
或る可能な非限定的な実施形態によれば、検査システム8は、物品の前進、充填プロセス(すなわち、注入可能な製品の容器2への充填)、キャッピングプロセス(すなわち、容器2へのクロージャ3の取り付け)、1つの処理装置の第1の部分から処理装置の第2の部分への物品の移送プロセス、1つの処理装置から別の処理装置への物品の移送プロセス、充填された容器2の移送および/または前進、ならびに容器2およびその他からの注入可能な製品の飛散の可能性があることのうちの1つ以上を監視するように構成されることができる。
【0024】
より詳細には、特に
図1を参照すると、物品処理機械1は、以下の処理装置のうちの1つ以上を備えてもよい。
-内部環境6および/もしくは隔離チャンバ4内の前進経路Pに沿って容器2を(連続して)前進させるように構成された搬送装置12、ならびに/または、
-内部環境6内に少なくとも部分的に配置され、前進経路Pの少なくとも充填部分P1に沿った前進中に、容器2に注入可能製品を充填するように構成された充填装置13、ならびに/または、
-内部環境6内に少なくとも部分的に配置され、前進経路Pの少なくともキャッピング部分P2に沿って前進する間に容器2上にクロージャ3を取り付けるように構成されたキャッピング装置14、特に、キャッピング部分P2が前進経路Pに沿って充填部分P1の下流に配置された、キャッピング装置14。
【0025】
さらに、物品処理機械1は、内部環境6内の温度および/または湿度および/または無菌性および/または清浄度および/または気流(方向)などの周囲条件を制御するように構成された調整ユニットを備えてもよい。
【0026】
或る可能な非限定的な実施形態によれば、物品処理機械1は、1つ以上の追加の処理装置、例えば、
-隔離チャンバ5内に少なくとも部分的に配置され、隔離チャンバ5内で前駆体4を予熱するように構成された予熱オーブン15、および/または、
-前駆体4から容器2を成形するように構成され、特に予熱オーブン15の下流で、かつ前進経路Pに沿って充填装置13の上流に配置される成形装置16、
を備えてもよい。
【0027】
代替的にまたは追加的に、物品処理装置1は、容器2を滅菌するように構成された滅菌装置を備えることもでき、特に、滅菌装置は、前進経路Pに沿って充填装置13の上流に配置されることができる。
【0028】
より詳細には、隔離チャンバ4は、内部環境6への物品の供給および排出をそれぞれ可能にするように設計された入口17および出口18を備えてもよい。
【0029】
図示された特定の場合において、入口17は、内部環境6への前駆体4の供給を可能にするように設計され、出口18は、充填およびキャップされた容器2の排出を可能にするように設計される。
【0030】
図示されていない可能な実施形態によれば、入口17は、内部環境6への(空の)容器2の供給を可能にするように設計されることができ、出口18は、充填されてキャップされた容器2の排出を可能にするように設計されることができる。
【0031】
さらに、隔離チャンバ4は、内部環境6を区切る複数の壁19を備えてもよく、特に隔離チャンバ4は、内部環境6を6つの面から区切っており、入口17および出口18を担持している。
【0032】
特に、いくつかの壁19は(実質的に)水平方向を有することができ、いくつかの壁19は(実質的に)垂直方向を有することができる。
【0033】
より詳細には、搬送装置12は、入口17から中間ステーションに前駆体4を前進させ、中間ステーションから出口18に容器2を前進させるように構成されてもよい。
【0034】
或る可能な代替実施形態によれば、搬送装置12は、容器2を入口17から出口18まで前進させるように設計されることができ、特に、搬送装置12は入口17で容器2を受け入れ、出口18で容器2を排出するように構成されることができる。このような別の実施形態によれば、搬送装置12は、容器2を、入口17から充填装置13まで、充填装置13からキャッピング装置14まで、およびキャッピング装置14から出口18まで前進させるように構成されることができる。
【0035】
さらに詳細には、搬送装置12は、1つ以上、図示の例では3つの星形ホイール20、および/または1つ以上の搬送カルーセル21を備えてもよく、各星形ホイール20および各搬送カルーセル21は、それぞれの回転軸線Aの周りで回転可能であり、回転軸線Aは、特に垂直配向を有し、各々1つは、前進経路Pのそれぞれの(円弧形状の)部分に沿って容器2を前進させるように構成される。
【0036】
或る可能な非限定的な実施形態によれば、1つの搬送カルーセル21は、充填装置13に関連付けられ、(少なくとも部分的に)充填部分P1を画定し、かつ/または1つの搬送カルーセル21は、キャッピング装置14に関連付けられ、(少なくとも部分的に)キャッピング部分P2を画定し、かつ/または1つの搬送カルーセル21は、成形装置16に関連付けられ、前進経路Pのそれぞれの成形部分P3に沿って前駆体4を前進させ、かつ前進経路Pの移送部分P4に沿って容器2を前進させるように構成される。
【0037】
さらに、搬送装置12は、前進経路Pの予熱部分P5に沿って前駆体4を前進させるためのコンベヤ22を備えることもできる。
【0038】
或る好適で非限定的な実施形態によれば、少なくとも1つの星型ホイール20が各搬送カルーセル21の上流に配置され、少なくとも1つの星型ホイール20が前進路Pに沿って各搬送カルーセル21の下流に配置される。
【0039】
より詳細には、充填装置13は、内部環境6内に配置され、充填部分P1に沿った容器2の前進中に容器2を注入可能製品で充填するように構成された複数の充填ユニット(図示せず、そのようなものとして知られている)を備えてもよい。
【0040】
特に、充填ユニットはそれぞれの搬送カルーセル21上に配置され、特に、充填ユニットはそれぞれの回転軸線Aを中心として等間隔に配置されている。
【0041】
好適には、各充填ユニットは、充填部分P1に沿って前進する間に1つずつの容器2を保持するように設計された、把持要素またはペデスタルなどの保持要素と、充填部分P1に沿って前進する間に、注入可能製品をそれぞれの容器2を選択的に方向付けるように設計された充填バルブとを備える。
【0042】
さらに詳細には、各キャッピング装置14は複数のキャッピングユニット(公知のもの)を備えてもよく、キャッピングユニットは容器2を保持し、キャッピング部分P2に沿って前進する間に、容器2にクロージャを取り付け(および締結)するように構成される。
【0043】
好適には、キャッピングユニットは、各搬送カローセル21上に配置され、特に、それぞれの回転軸Aを中心として等間隔に配置されている。
【0044】
さらに詳細には、各キャッピングユニットは、キャッピング部分P2に沿った前進中にそれぞれ1つの容器2を保持するように構成された、把持要素または台座などのそれぞれの保持要素と、それぞれの容器2にそれぞれ1つのクロージャを取付および締結するように構成されたそれぞれのキャッピングヘッドとを備えてもよい。
【0045】
さらに、各キャッピング装置14は、クロージャ3をキャッピングユニットに供給するように構成された供給ユニットを備えてもよい。さらに、キャップ装置14は、滅菌クロージャ3を滅菌し、滅菌クロージャ3を供給ユニットに向けるように設計された滅菌ユニットをさらに備えてもよい。
【0046】
より詳細には、供給ユニットは、クロージャ3がキャッピングユニットに供給される供給チャネル22(内部環境6の一部を区画する)を備えてもよい。
【0047】
さらに、成形装置16は、内部環境6内に配置され、成形部分P3に沿った前駆体4の前進中に前駆体4から容器2を成形するように構成された複数の成形ユニット24を備えてもよい。
【0048】
特に、成形ユニット24は、それぞれの搬送カローセル21上に配置されてもよく、特に、それぞれの回転軸線Aを中心として等間隔に配置されてもよい。
【0049】
特に
図1~
図7を参照すると、各検査システム8は分離ハウジング29を少なくとも備え、分離ハウジング29は、隔離チャンバ5、特に壁19のそれぞれの壁部分30、およびカメラ31、特にデジタルカメラ、さらには特定のデジタルビデオカメラに取り付けられるように設計され、および/または取り付けられる。
【0050】
特に、各分離ハウジング29は、内部環境6内に突出および/または突出するように設計され、内部環境6と流体的に分離されるように設計されたおよび/または流体的に分離されたキャビティ32を備える。さらにより具体的には、キャビティ32は、外部環境7と流体接続するように設計されてもよく、および/または流体接続されてもよい。
【0051】
有利には、特に
図2および
図4を参照すると、各カメラ31は、それぞれのキャビティ32内に少なくとも部分的に配置される。
【0052】
このようにして、検査システム8はまた、内部環境6の狭い空間または狭いスポットを検査するために配置されることができ、検査または監視されるべき領域に対してカメラ31の良好な視野を有する。
【0053】
より詳細には、各カメラ31は、光学系、特に少なくとも1つのレンズを有する光学系を有するレンズ部分33を備える。
【0054】
さらに、各カメラ31は、それぞれのレンズ部分33を担持する主要部分34であって、画像を取得するための少なくとも1台の(電子的)画像取得装置を有する主要部分34を備えてもよい。特に、画像取得装置は、光学系を伝播する光を受容するように設計される。
【0055】
さらに、各カメラ31は、電源、コンピューティング装置、画像編集装置、他の電子装置などの外部ソースにカメラ31を接続するように、1つ以上の接続インターフェース35を備えてもよい。
【0056】
或る可能な非限定的な実施形態によれば、各カメラ31は、使用時に、カメラ31、特に各画像取得装置によって取得された画像を解析する画像解析ユニットを備えてもよい。
【0057】
これに代えて、またはこれに加えて、各カメラ31は、外部の画像解析ユニットに接続可能である。
【0058】
より詳細には、少なくとも各レンズ部分33は、それぞれのキャビティ32内に部分的に配置されてもよい。
【0059】
このようにして、分離ハウジング29を最適に利用して、監視または検査すべき領域に関するカメラ31の視野を改善することができる。
【0060】
より詳細に、特に
図1、
図2、
図4、および
図5を参照すると、各分離ハウジング29は、隔離チャンバ5の内面36、特に、内部環境6に面するおよび/もしくは内部環境6を区画する内面36に取り付けられるように設計されてもよく、ならびに/または取り付けられてもよい。
【0061】
さらに詳細には、各分離ハウジング29は、開口部38を有するフレーム37、特に環状フレーム37と、開口部38を覆う透明壁39、特に透明ガラス壁39とを備えてもよい。特に、透明壁39は、円形形状を有してもよい。
【0062】
特に、各フレーム37および各透明壁39は、各空洞32を画定し、内部環境6からキャビティ32を流体的に分離するように設計され、および/または内部環境6からキャビティ32を流体的に分離する。
【0063】
さらに、各カメラ31、特にそれぞれのレンズ部分33、さらに特定のそれぞれの光学系は、透明壁39を介して内部環境6内のそれぞれの領域を検査するように設計されてもよい。
【0064】
より詳細には、各フレーム37は突出するように設計されてもよく、および/または各壁部分30から突出する、および/または内面36から内側環境6内へ突出してもよい。
【0065】
好ましくは、各フレーム37は、それぞれのキャビティ32を少なくとも部分的に画定する、特に少なくとも横方向に画定することができる。
【0066】
さらに詳細には、各フレーム37は、(中心および/または長手方向)軸Bに沿って延在してもよい。好ましくは、各フレーム37は、軸Bに垂直な断面に関して、環状の、特に円形の断面を有する。
【0067】
好ましくは、各フレーム37は、それぞれの開口部38に対向し、それぞれのカメラ31をそれぞれのキャビティ32内に少なくとも部分的に配置することを可能にするさらなる開口部40を備えてもよい。
【0068】
さらに、各フレーム37は、それぞれの開口部38およびそれぞれの開口部40を、フレーム37の第1の端部および第2の端部においてそれぞれ担持してもよく、第1の端部および第2の端部は、軸Bに対して互いに対向している。
【0069】
より詳細には、各フレーム37はリム41を備えてもよく、リム41は、特に各フレームの第1の端部に配置され、それぞれの開口部38を画定する。特に、それぞれの透明壁39はリム41に当接する。
【0070】
さらに詳細には、各リム41は、当接面42を備えてもよく、各透明壁39は、当接面42と係合してもよい。
【0071】
或る可能な非限定的な実施形態によれば、各リム41は、環状溝と、この環状溝内に配置された環状ガスケット47とを備えてもよい。好適には、各透明壁39は、特に、内部環境6からの各キャビティ32のシールを保証するために、各ガスケット46に押し付けられる。好ましくは、各ガスケット46は、それぞれの当接面42の少なくとも一部を備え、かつ/または画定する。
【0072】
このようにして、カメラ31を隔離チャンバ5に取り付けるために必要とされる構成要素の機械的構成の操作上のコンパクトさが改善される一方で、この機械的構成によって内部環境6の汚染が生じるリスクおよび/または内部環境6内に存在する何らかの材料によってカメラ31を損傷するリスクを回避する。
【0073】
好ましくは、各分離ハウジング29は、各透明壁39と各壁部分30との間に配置および/または配置されるように設計されたスペーサ48を備える。特に、各スペーサ48は、特に、各透明壁39を各リム41に対して、特に、少なくとも各ガスケット47に対して押圧するように、各透明壁39に押圧力を加えるように設計され、および/または加える。
【0074】
特に、各スペーサ48は、円弧状の輪郭を有してもよい。
【0075】
より詳細には、各スペーサ48は、第1終端部から透明壁39に接触し、第1端子端部に対向する第2終端部からそれぞれの壁部に接触してもよい。
【0076】
透明壁39と壁部分との間に介在するスペーサ48の使用は、カメラ31を隔離チャンバ5に取り付けるための機械的構成要素の数を最小限にすることを可能にする。
【0077】
特に
図4および
図5を参照すると、各フレーム37は、(側壁49の第1の端部において)各リム41を担持する側壁49を備えてもよく、特に、各リム41は、各側壁49から半径方向内方に突出してもよい。
【0078】
しかも、側壁49は、各第1端部に対向する側壁49の第2端部でそれぞれの開口部40を区切る。
【0079】
或る好適で非限定的な実施形態によれば、各フレーム37、特にそれぞれの側壁49は、それぞれの壁部分30に接触および/または接触するように設計された環状溝50および環状ガスケット51を備えてもよい。特に、各ガスケット51は、内部環境6から(特に、それぞれのフレーム37とそれぞれの壁部分30との間の界面で)各キャビティ32をシールする。
【0080】
或る好適で非限定的な実施形態によれば、各検査システム8はまた、それぞれの分離ハウジング29を隔離チャンバ5に、特にそれぞれの壁部分30に固定するように設計された第1の固定装置52を備える。
【0081】
特に
図2、
図3、
図6および
図7を参照すると、各検査システム8は、それぞれのカメラ31に結合され、それぞれのカメラ31の位置および/または向きを制御するように構成された制御装置55を備えてもよい。特に、制御装置55によって、使用時にカメラ31によって検査され得る内部環境6内の領域を画定および/または修正することが可能である。
【0082】
好適には、各制御装置55は、3次元における各カメラ31の位置および/または向きを制御するように構成される。
【0083】
或る好適で非限定的な実施形態によれば、各制御装置55はまた、それぞれのカメラ31を支持するように構成される。
【0084】
さらに、制御装置55は、特に各検査システム8の結合プレート56によって、各壁部分30に接続および/または結合されてもよい。
【0085】
より詳細には、各制御装置55は、それぞれのカメラ31、特にそれぞれの主要部34に接続された第1の支持部57と、それぞれの壁部30に(それぞれの結合プレート56によって)直接的または間接的に結合された第2の支持部58とを備える。
【0086】
好適には、各第1支持部57は、それぞれの第2支持部58に結合される回転軸線Cを中心に、移動可能、特に角度移動可能である。
【0087】
さらに、各制御装置55は、それぞれの結合グループ59を備えてもよく、それぞれの結合グループ59は、それぞれの第1の支持部分57に部分的に関連付けられ、かつそれぞれの第2の支持部分58に部分的に関連付けられ、かつそれぞれの第1の支持部分57およびそれぞれの第2の支持部分58を互いに移動可能に結合する。特に、連結グループ59は、それぞれの回転軸線Cを画定する。
【0088】
さらにより好適には、各制御装置55は、それぞれの第2支持部58に対する各々の第1支持部57の動きを阻害し、かつ許容するように、各々の第1支持部57をロックおよびロック解除するように設計されたロック装置60を備える。
【0089】
より詳細には、各制御装置55、特に各第2の支持部分58は、それぞれの壁部分30(およびそれぞれの結合プレート56)に対する第2の支持部分58の相対位置を制御するように設計された位置制御グループ61を備えてもよい。
【0090】
さらに詳細には、各位置制御グループ61は、それぞれの第2の支持部58のメインプレート62に操作可能に接続されてもよく、特に、それぞれの壁部30(およびそれぞれの結合プレート56)に対するメインプレート62の位置を修正するように設計されてもよい。なお、メインプレート62の位置を変更すると、第1支持部57の位置が変更される。
【0091】
或る可能で非限定的な実施形態によれば、各位置制御グループ61は、互いに離間された第1のバー63および第2のバー64を備えてもよく、各バーは、各メインプレート62のそれぞれ1つの部分に接続され、特に、各バーは、各メインプレート62のそれぞれの穴を貫通する。
【0092】
さらに、各第1のバー63および各第2のバー64は、各壁部分30および/または各結合プレート56のそれぞれのセクションに接触するように設計される。
【0093】
好ましくは、第1のバー63および第2のバー64の各々は、主プレート62の各部分の、特にそれぞれの壁部分30および/またはそれぞれの結合プレート56に対する位置の変更を可能にするように設計される。特に、第1のバー63および第2のバー64の各々は、相対的な第1のバー63または相対的な第2のバー64に沿った主プレート62のそれぞれの部分の運動を可能にしてもよい。
【0094】
さらに好適には、各位置制御グループ61は、主板62の各部分の位置をロックするための複数のロック要素65を備えてもよい。
【0095】
この位置制御グループ61は、壁部分30に対するカメラ31の位置の非常に正確な調整を可能にする。
【0096】
使用中、物品処理装置1は、内部環境6内の物品を処理し、検査システム8は、内部環境6内の各領域を検査する。
【0097】
開示される特定の実施形態によれば、物品処理装置1は、充填装置13によって少なくとも容器2を注入可能な製品で充填し、充填部分P1およびキャップ部分P2にそれぞれ沿って容器2を前進させる間に、キャップ装置14によって容器2にクロージャ3を取り付け、固定する。
【0098】
加えて、物品処理装置1はまた、予熱装置15によって前駆体4を予熱し、および/または成形装置16によって前駆体4から容器2を成形してもよい。
【0099】
好ましくは、各カメラ31の向きおよび/または位置は、物品処理装置1の動作前および/または動作中に、制御装置55によって制御されてもよい。
【0100】
制御装置55の構成は、コンパクト性を最適化しながら、カメラ31の方向および/または位置を調整するための広範囲の調整を提供する。
【0101】
本発明による物品処理機械1の利点は、前述の説明から明らかになるであろう。
【0102】
特に、内部環境6へ突出する分離ハウジング29を有することによって、また、少なくとも部分的にカメラ31をキャビティ32内に配置することによって、内部環境6内のアクセスが困難な領域も目視で検査することが可能である。
【0103】
別の利点は、例えば充填プロセスがカメラ31によって観察可能になるように、例えば以前に特定のセンサの使用を必要とした充填ユニットに関連し得るセンサを取り除く可能性にある。
【0104】
物品処理機械1の動作中に目視検査を行うことができるという点で、さらに他の利点が見られる。
【0105】
さらなる利点は、内部環境6内で観察される領域を制御するように、キャビティ32内でカメラ31を移動させ、配向させる可能性にある。
【0106】
明らかに、添付の特許請求の範囲に定義される保護の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される検査システム8および/または物品処理機械1に変更を加えることができる。
【国際調査報告】