(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-13
(54)【発明の名称】フィルターユニット、テキスタイル処理装置および方法
(51)【国際特許分類】
B01D 33/06 20060101AFI20231106BHJP
B01D 24/46 20060101ALI20231106BHJP
【FI】
B01D33/06 Z
B01D33/36
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526538
(86)(22)【出願日】2021-11-04
(85)【翻訳文提出日】2023-06-07
(86)【国際出願番号】 GB2021052855
(87)【国際公開番号】W WO2022096880
(87)【国際公開日】2022-05-12
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517182158
【氏名又は名称】ゼロス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マットレイ,ジョセフ マイケル
(72)【発明者】
【氏名】コブ,トーマス アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】サービン,ポール フレドリック ラーズ
(72)【発明者】
【氏名】ブランド,エリオット ウィリアム
【テーマコード(参考)】
4D116
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
本発明は、供給物内のマイクロファーバー、特にテキスタイル処理装置から生じる供給物内のマイクロファイバーを濾過するのに適したフィルターユニットに関する。本発明はまた、前記フィルターユニットを備えるテキスタイル処理装置、および前記フィルターユニットを利用した濾過方法に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給物中のマイクロファイバーを濾過するのに適したフィルターユニットであって、
a)ハウジングと、
b)前記供給物が前記ハウジングに入るのを可能にするように構成された入口と、
c)濾過された供給物が前記ハウジングから出ることを可能にするように構成された出口と、
d)1つまたは複数の濾過媒体を支持するフィルターケージであって、前記フィルターケージは回転可能に取り付けられて前記ハウジング内で回転軸を中心に回転し、前記濾過媒体は平均細孔径が100ミクロン以下の細孔を有する、フィルターケージと、
e)前記1つまたは複数の濾過媒体の内側および/または外側の表面の少なくとも一部に隣接して配置された1つまたは複数のバッフル面を備え、
前記バッフル面およびフィルターケージは、前記フィルターケージの回転中に前記1つまたは複数の濾過媒体が前記1つまたは複数のバッフル面に対して移動し、前記フィルターユニット内に存在する場合の液体の乱流が前記1つまたは複数の濾過媒体の内側および/または外側の表面の近くで促進されるように構成され、
f)前記フィルターケージを回転させるための駆動手段を備え、
g)前記フィルターユニットは、前記入口からの供給物が前記フィルターケージの内側に向けられ、次いで前記供給物が前記1つまたは複数の濾過媒体を通過し、濾過された液体として前記出口を介して出るように構成されているフィルターユニット。
【請求項2】
前記1つまたは複数のバッフル面が前記1つまたは複数の濾過媒体から半径方向外側または半径方向内側のいずれかに位置する請求項1に記載のフィルターユニット。
【請求項3】
前記1つまたは複数のバッフル面が前記1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面の少なくとも一部に隣接している請求項1または2に記載のフィルターユニット。
【請求項4】
前記1つまたは複数のバッフル面は、前記ハウジングに接続されており、前記フィルターケージの回転中に静止したままである請求項1から3のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項5】
前記1つまたは複数のバッフル面が1つまたは複数の波を有する請求項1から4のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項6】
前記波が方形波、円弧波、正弦波、三角波、またはそれらの組み合わせであるか、方形波、円弧波、正弦波、三角波、またはそれらの組み合わせを含む請求項5に記載のフィルターユニット。
【請求項7】
前記1つまたは複数のバッフル上の前記1つまたは複数の波が、前記フィルターケージの回転軸に向かう任意の半径方向に沿って測定したときに、前記バッフル面上の任意の点から前記濾過媒体までの距離に変動をもたらし、
前記1つまたは複数のバッフル上の前記1つまたは複数の波が、前記フィルターケージの回転軸に向かう任意の半径方向に沿って測定したときに、前記バッフル面上の任意の点から前記濾過媒体までの最も遠い距離をもたらし、前記距離の変動が前記最も遠い距離の少なくとも5%である請求項5または6のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項8】
前記1つまたは複数のバッフル上の前記1つまたは複数の波が、前記フィルターケージの回転軸に向かう任意の半径方向に沿って測定したときに、前記バッフル面上の任意の点から前記濾過媒体までの距離に変動をもたらし、前記距離の変動が少なくとも2mmである請求項5から6のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項9】
前記少なくとも1つのバッフル面が前記濾過媒体に対して平行である請求項1から8のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項10】
前記少なくとも1つのバッフル面が前記1つまたは複数の濾過媒体の第2の面に隣接しており、前記第2の面が使用時に濾過された供給物がそこから通過してくる濾過媒体の表面である請求項1から9のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項11】
前記バッフル面が前記1つまたは複数の濾過媒体の軸方向長さの90%以下を覆う請求項1から10のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項12】
前記フィルターケージが、前記1つまたは複数の濾過媒体が円錐の切頭体、円錐、角錐、角柱、または半球の形状に保持されるように前記1つまたは複数の濾過媒体を支持する請求項1から11のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項13】
前記1つまたは複数の濾過媒体の細孔が1から100ミクロンの平均細孔径を有する請求項1から12のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項14】
前記フィルターユニットがパイプを備え、前記パイプが、前記入口からの供給物が前記パイプを通って前記フィルターケージの内部を通過するように構成された請求項1から13のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項15】
前記フィルターユニットが、前記供給物が前記パイプから出て、前記1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面を通過し、濾過された液体として前記1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面から出るように構成される請求項14に記載のフィルターユニット。
【請求項16】
前記1つまたは複数の濾過媒体が不織布のメッシュ、織られたメッシュ、編まれたメッシュ、または有孔シートの形態である請求項1から15のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項17】
前記フィルターユニットが前記ハウジング内に1つまたは複数のインペラーを備え、前記1つまたは複数のインペラーが前記濾過媒体の上流および/または下流にある請求項1から16のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項18】
前記ハウジングが、開口部と、第1の配置と第2の配置との間で移動可能な可動蓋を備え、
前記第1の配置では、前記可動蓋が前記ハウジングと協働して前記開口部を密閉するため、前記ハウジングへの流出液の流入は前記入口のみを通り、前記ハウジングからの濾過された流出液の流出は出口のみを通り、
前記第2の配置では、前記可動蓋が移動して前記ハウジングの前記開口部を露出させ、前記濾過媒体上に蓄積された濾過残留物を前記ハウジングから前記開口部を通して除去することができるようにし、前記フィルターケージが、前記可動蓋が前記第2の配置にあるときに前記開口部を通して前記濾過媒体から濾過残留物を振り落とすために回転可能である請求項1から17のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項19】
前記フィルターユニットが前記駆動手段を介して前記濾過媒体を回転させて前記濾過媒体から濾過残留物を振り落とすように構成される請求項18に記載のフィルターユニット。
【請求項20】
前記フィルターユニットが前記ハウジングの外部にある濾過残留物を受け取るための容器を備える請求項18または19に記載のフィルターユニット。
【請求項21】
前記容器が、前記可動蓋が前記第2の配置にあるとき、前記開口部に隣接し、前記回転軸から前記開口部の半径方向外側にある請求項20に記載のフィルターユニット。
【請求項22】
前記可動蓋が錐台、円錐、円筒、または角錐として形作られる請求項18から21のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項23】
前記可動蓋が前記第1の配置と前記第2の配置との間で直線的に移動し、任意選択で、前記可動蓋が水平方向に直線的に移動する請求項18から22のいずれかに記載のフィルターユニット。
【請求項24】
請求項1から23のいずれかに記載のフィルターユニットを備えたテキスタイル処理装置、またはテキスタイル処理装置と請求項1から23のいずれかに記載のフィルターユニットを備えたテキスタイル処理装置であって前記フィルターユニットがテキスタイル処理装置に接続されてテキスタイル処理装置から供給物を受け取るテキスタイル処理装置。
【請求項25】
洗濯機である請求項24に記載のテキスタイル処理装置。
【請求項26】
請求項1から23のいずれかに記載のフィルターユニット、または、請求項24または25に記載のテキスタイル処理装置を使用して、マイクロファイバーを含む供給物を濾過する方法。
【請求項27】
微粒子を含む供給物を濾過する方法であって、
i.請求項18から23のいずれかに記載のフィルターユニットを提供することと、
ii.前記フィルターユニットを前記第1の配置に置くステップと、
iii.テキスタイル処理装置からの流出物を前記フィルターユニットの前記入口に供給することと、
iv.前記流出物を前記濾過媒体に通して濾過し、濾過された前記流出物を前記出口に通すことと、
v.前記流出物の供給を停止することと、
vi.前記フィルターユニットを前記第2の配置に置くことと、
vii.前記開口部から前記濾過媒体からのフィルター残留物を振り落とすために前記フィルターケージを回転させること
を含む方法。
【請求項28】
さらに、
vii.前記フィルターユニットを前記第1の配置に戻すことステップと、
ix.供給物の供給と濾過を再開するステップ
を含む請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記供給物の供給がテキスタイル処理装置の単一の処理サイクルからのものである請求項26から28のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
マイクロファイバーを含む前記供給物がテキスタイル処理装置から生じる請求項26から29のいずれかに記載の方法。
【請求項31】
濾過中に前記フィルターケージが、前記1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面が少なくとも20GのG力を受けるような速度で回転される請求項26から30のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
濾過中に前記濾過媒体の最も外側の表面における乱流が少なくとも3000のレイノルズ数に相当する請求項26から31のいずれかに記載の方法。
【請求項33】
前記供給物が前記フィルターユニットを1回だけ通過する請求項26から32のいずれかに記載の方法。
【請求項34】
前記供給物が前記フィルターユニットを複数回通過する請求項26から32のいずれかに記載の方法。
【請求項35】
前記フィルターユニットが洗浄を必要とする前に少なくとも5回のテキスタイル処理サイクルからの供給物を濾過する請求項26から34のいずれかに記載の方法。
【請求項36】
前記マイクロファイバーがセルロース系材料であるかセルロース系材料を含む請求項26から35のいずれかに記載の方法。
【請求項37】
前記マイクロファイバーが1mm未満の最長直線寸法を有する請求項26から36のいずれかに記載の方法。
【請求項38】
マイクロファイバーを除去する際の前記フィルターユニットの効率が前記供給物中にもともと存在するすべてのマイクロファイバーに対して少なくとも70質量%である請求項26から37のいずれかに記載の方法。
【請求項39】
前記フィルターユニットを通る前記供給物の流速が少なくとも1リットル/分である請求項26から38のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、供給物内のマイクロファイバー、特にテキスタイル処理装置からの供給物内のマイクロファイバーの濾過に適したフィルターユニットに関する。本開示は、前記フィルターユニットを備えたテキスタイル処理装置、および前記フィルターユニットを利用した濾過方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
地球の海洋へのマイクロファイバーの世界的な放出は年間約500,000トンであると計算されている。テキスタイルの処理や衣類の洗濯により大量のマイクロファイバーが生成され、今までこれらは流出物を介して単純に排出されている。例として、6kgの洗濯負荷では、1回の洗濯で約700,000本の繊維が放出されることが分かっている。マイクロファイバーは、プランクトンや魚の栄養に関する範囲の全体で検出されており、ヨーロッパ人は年間最大11,000個のプラスチックを食べていると推定されている。マイクロプラスチックは、より一般的には、世界中の川、海、湖、大洋、氷のサンプル、および降雪から検出されている。
【0003】
マイクロファイバーを部分的または完全に除去するフィルターが知られている。PCT特許公報WO2019/122862は、洗濯機からの流出物からマイクロファイバーを濾過するのに特に効果的な遠心フィルターを開示している。
【0004】
上記を考慮して、本発明者らは、以下の技術的問題の1つまたは複数に関してさらなる改善に努めた。
i.フィルターユニットがマイクロファイバーで閉塞する傾向を減らすこと、
ii.濾過媒体を洗浄または交換するためのユーザーの介入の必要性を減らして、多くのテキスタイル処理サイクルからの供給物を濾過することができるフィルターユニットを提供すること、
iii.マイクロファイバーの濾過効率を維持または改善すること、
iv.天然繊維であるか天然繊維を含むもの、特にセルロース系であるかセルロース系を含むものなど、扱いにくいマイクロファイバーを濾過すること、
v.サイズをコンパクトにすることができ、および/または比較的小さなフィルターユニット容量に対して良好な流量を提供することができるフィルターユニットを提供すること。
【0005】
上記の技術的問題に関して改善を試みている間に、本発明者は、これらのいくつかが矛盾していることに気付いた。その一例として、本発明者らは、フィルターユニットが閉塞する傾向を減らするためにフィルターユニット内の濾過媒体の細孔径を大きくすることを選択したが、これは濾過効率を低下させる望ましくない付随効果を有する。これは、はるかに小さなマイクロファイバーの多くが大きな細孔を通過するために発生する。このように、本発明者らは、上記の技術的課題の組み合わせを同時に改善することは特に困難であることを理解するに至った。
【0006】
特に、本発明者らは、技術的問題iii、iv、vのいずれか1つまたは複数を改善しようとすると、技術的問題i、iiの所望の改善の結果に悪影響を与える傾向があることを見出した。したがって、本発明者らは、特に、これらの技術的問題を組み合わせて対処する技術的解決策を見出すことに努めた。
【発明の概要】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、供給物中のマイクロファイバーを濾過するのに適したフィルターユニットが提供され、フィルターユニットは、
a)ハウジングと、
b)供給物がハウジングに入るのを可能にするように構成された入口と、
c)濾過された供給物がハウジングから出ることを可能にするように構成された出口と、
d)1つまたは複数の濾過媒体を支持するフィルターケージであって、フィルターケージは回転可能に取り付けられてハウジング内で回転軸を中心に回転し、濾過媒体は平均細孔径が100ミクロン以下の細孔を有する、フィルターケージと、
e)1つまたは複数の濾過媒体の内側および/または外側の表面の少なくとも一部に隣接して配置された1つまたは複数のバッフル面を備え、
バッフル面およびフィルターケージは、フィルターケージの回転中に1つまたは複数の濾過媒体が1つまたは複数のバッフル面に対して移動し、フィルターユニット内に存在する場合の液体の乱流が1つまたは複数の濾過媒体の内側および/または外側の表面の近くで促進されるように構成され、
f)フィルターケージを回転させるための駆動手段を備え、
g)フィルターユニットは、入口からの供給物がフィルターケージの内側に向けられ、次いで供給物が1つまたは複数の濾過媒体を通過し、濾過された液体として出口を介して出るように構成されている。
【0008】
[マイクロファイバー]
本明細書で使用されるマイクロファイバーという用語は、好ましくは、1mm未満の最長直線寸法を有するマイクロファイバーを意味する。好ましくは、好ましさが増す順に、マイクロファイバーは、500ミクロン以下、250ミクロン以下、200ミクロン以下、150ミクロン以下、および100ミクロン以下の最長直線寸法を有する。
【0009】
マイクロファイバーという用語は、追加的または代替的に、直径が10マイクロメートル未満の繊維を意味することがある。
【0010】
最長直線寸法と直径は、適切な画像解析ソフトウェアを使用して光学顕微鏡または電子顕微鏡により測定することができる。好ましくは、マイクロファイバーの最長直線寸法および/または直径は、平均値である。平均は、算術平均であることが好ましい。算術平均は、好ましくは、少なくとも100本、より好ましくは少なくとも1,000本、および特に少なくとも10,000本のマイクロファイバーを測定することから確立される。
【0011】
マイクロファイバーは、合成材料、半合成材料、天然材料、またはそれらの混合物であるか、それらを含むことがある。ポリアミド、ポリエステル、アクリルなどの合成繊維は濾過が容易であるが、本発明者らは、天然素材(例えば、ウール、綿、絹)であるか、天然素材を含む繊維、特にセルロース材料であるか、セルロース材料を含む繊維は、濾過がはるかに困難であることを見出した。主な難点は、本発明者らが指摘したセルロース材料が濾過媒体の細孔を閉塞する傾向があることである。いかなる理論にも拘束されることを望まないが、セルロース繊維は、濾過媒体の表面にフィルムを形成する傾向があり、フィルター全体を急速に詰まらせる可能性があると考えられている。
【0012】
[供給物]
好ましくは、供給物は流体である。好ましくは、供給物はペーストまたは半固体の形態ではない。供給物は、好ましくは液体であり、特に水性液体である。供給物が水以外の液体を含む場合、これらはアルコール、ケトン、エーテル、環状アミドなどであってもよい。好ましくは、液体は、少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、および最も特に少なくとも90重量%の水を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、マイクロファイバーを含む供給物は、テキスタイル処理装置に由来する。
【0014】
場合により、供給物は、流出供給物である。「流出供給物」という用語は、テキスタイル処理装置のサイクル、例えば、洗浄サイクルからの流出物に由来するものを意味することが好ましい。
【0015】
あるいは、供給物は、ポリッシング供給物である。「ポリッシング供給物」という用語は、テキスタイル処理サイクルのいくらかの部分の間にテキスタイル処理装置内に存在する液体を意味することが好ましい。典型的には、ポリッシング供給物は、フィルターユニットとテキスタイル処理装置との間で再生利用される。
【0016】
[ハウジング]
ハウジングは、1つまたは複数のハウジング壁を備えることが好ましい。これらのハウジング壁は、フィルターユニットの外側を形成することが好ましい。好ましくは、ハウジングは、フィルターケージを覆うか囲み、フィルターケージを支持し取り付ける手段を提供する。好ましくは、駆動手段は、ハウジング上またはハウジング内に取り付けることができる。ハウジングは、プラスチック、金属または合金、セラミック、木材、または他の同様の適切な剛性材料を含む任意の適切な材料で作ることができる。
【0017】
ハウジングは、立方体、角柱、球形、円錐形を含む任意の適切な形状であるか、それらを含むことができるが、好ましくは、円筒または円筒に近似するもの、例えば、多角形が6以上の辺、例えば、6から20の辺の数を有する正多角形ベースの角柱であるか、それを含む。ハウジングが円筒または円筒に近似するものであるか、それを含む場合、それは、好ましくは、1つまたは複数の側壁、第1の端壁および第2の端壁を有する。
【0018】
ハウジング壁は、入口と出口に加えて、1つまたは複数のプライミング開口部を備えてもよい。そのような開口部は、フィルターユニットのプライミングおよび供給物が入口に入る際のフィルターユニットからの空気の除去を助けることができる。このようなプライミング開口部は常に開いていてもよいし、プライミング開口部と流体連通して配置されたプライミング弁によって開閉されてもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、ハウジング壁とフィルターユニットは、全体として気密である。典型的には、運転中、入口、出口、または存在する場合はプライミング開口部を経由しない限り、空気はフィルターユニットに出入りできない。
【0020】
フィルターユニットは、例えば、フィルターユニットが重力に対して垂直に取り付けられ、回転軸が実質的に垂直になるようにフィルターケージが回転する場合に、空気に開放することができる。そのような実施形態では、ハウジングは、典型的にはフィルターケージの最上部より上のハウジングの領域に1つまたは複数の空気孔を有してもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、ハウジング壁とフィルターユニットは、全体として液密である。典型的には、運転中、液体(水など)は、入口または出口からのみフィルターに出入りできる。
【0022】
[蓋]
任意選択で、フィルターユニットは蓋を備えてもよい。蓋は、フィルターユニットに対して開閉可能または取り外し可能であることが好ましい。蓋は、典型的には、ハウジング内に配置され、より典型的には、ハウジングが円筒形または円筒形に近い形をしている場合、蓋は、端面の1つにある。蓋は、閉じた位置にあるとき、またはハウジングに対して取り付けられたときに、密閉されることが好ましい。密閉は、気密および/または液密であることが好ましい。蓋は、開いたとき、または取り外したときに、使用者がフィルターケージにアクセスできるようにすることが好ましい。したがって、使用者は、フィルターケージおよび/または濾過媒体を容易に取り外して、これらの構成要素を清掃または交換することができる。
【0023】
いくつかの代替実施形態では、ハウジングは、開口部と、第1の配置と第2の配置との間で移動可能な可動蓋を備えてもよい。第1の配置では、蓋は、ハウジングと協働して開口部を密閉するので、ハウジングへの流出物の流入は入口のみを通り、ハウジングからの濾過された流出物の流出は出口のみを通ることができる。第2の配置では、蓋は、ハウジングの開口部を露出させる位置に移動され、濾過媒体上に蓄積された濾過残留物をハウジングから開口部を通して除去することができる。開口部は、蓋が第2の配置にあるとき、形状が環状、円形、または正方形であってもよい。可動蓋は、特に、錐台、円錐、円柱、または角錐として形作ることができる。可動蓋は、第1の配置と第2の配置との間で直線的に移動してもよい。任意選択で、蓋は水平方向に直線的に移動してもよい。フィルターユニットは、可動蓋を動かすためのアクチュエータを備えてもよい。アクチュエータは、特に、リニアアクチュエータであってもよい。
【0024】
[入口]
入口は、供給物がハウジングに入るのを可能にする。入口は、開口部の形態であってもよく、より好ましくは、入口は、ハウジングから出るパイプの形態である。入口は、ハウジング壁に配置することができる。フィルターユニットは、複数の入口を備えてもよい。いくつかの代替実施形態では、パイプは、ハウジングの外部からハウジングの壁の開口部まで延びていてもよい。パイプはまた、開口部を通過し、ハウジング内の内部に延びていてもよい。パイプはまた、フィルターケージの少なくとも一部を通って延びていてもよい。特に好ましい実施形態では、パイプは、ハウジングの外部から開口部を通ってフィルターケージの内部まで通過していて、任意選択で、パイプは、1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面に供給物を送ってもよい。したがって、フィルターユニットは、パイプを備えてもよく、パイプは、入口からの供給物がパイプを介してフィルターケージの内部を通過するように構成してもよい。フィルターユニットは、供給物がパイプから出て、1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面を通過し、そこで濾過された液体として内側の表面から出るように構成してもよい。
【0025】
フィルターは、入口からの供給物がフィルターケージの内側に向けられるように構成されている。したがって、典型的には、入口は、フィルターケージの内側への開口部に近接するハウジング内に配置される。いくつかの代替実施形態では、供給物はフィルターケージの内側に向けられてもよく、そこでフィルターケージを離れ、次に1つまたは複数の濾過媒体を通過する。いくつかの実施形態では、供給物は、1つまたは複数の濾過媒体から隔離されたフィルターケージを通過してもよい。隔離は、上述のようなパイプの壁によるものであってもよい。
【0026】
フィルターユニットが気密でない場合、フィルターユニットは、典型的には、垂直配置で使用され、入口は、典型的には、ハウジング内でフィルターユニットの最高点に向かって、または最高点に配置される。
【0027】
入口は、典型的には、フィルターケージの回転軸に平行な平面と位置合わせされる。
【0028】
[出口]
出口は、濾過された供給物がハウジングから出るのを可能にする。
【0029】
出口は、開口部の形態であってもよく、より好ましくは、出口は、ハウジングから出るパイプの形態である。出口は、ハウジング壁に配置することができる。フィルターユニットは、複数の出口を備えてもよい。
【0030】
出口は、典型的には、濾過された供給物が濾過媒体を通過した領域に近接するハウジング内に配置される。
【0031】
フィルターユニットが気密でない場合、フィルターユニットは、典型的には、垂直配置で使用され、出口は、典型的には、ハウジング内でフィルターユニットの最下点に向かって、または最下点に配置される。
【0032】
出口は、典型的には、フィルターケージの回転軸に垂直な平面と位置合わせされる。典型的には、出口は、ハウジングの外周に対して接線方向にある。
【0033】
[フィルターケージ]
フィルターケージは、1つまたは複数の濾過媒体を支持する。フィルターケージは、剛性であることが好ましい。好ましくは、フィルターケージは、1つまたは複数の濾過媒体を回転させ、特に、回転中に受ける遠心力によって濾過媒体が著しく歪んだり曲がったりすることなく回転できるようにする。フィルターケージは、1つまたは複数の濾過媒体と一体であってもよいし、別個であってもよい。フィルターケージは、1つまたは複数の濾過媒体をフィルターケージに固定または配置するのを助けるために、1つまたは複数のフィルターケージ固定具またはフィルターケージ位置決め構成要素を備えてもよい。
【0034】
フィルターケージは、好ましくは、開放された一端を有する。好ましくは、フィルターケージの開放端は、入口に近接し、入口からの供給物がフィルターケージに入るように位置合わせされる。
【0035】
フィルターケージは、円柱、または正多角形ベースの角柱などの円柱に近似する形状であってよく、ここで、多角形は、6以上の辺の数、例えば6から20の辺を有する。1つまたは複数の濾過媒体は、好ましくは、フィルターケージの側壁に沿って配置される。好ましくは、フィルターケージは、円筒形である。
【0036】
いくつかの代替実施形態では、フィルターケージは、形状が円錐の切頭体、円錐、角錐、角柱、または半球であるか、それらを含むか、それらに近似する。フィルターケージは、前述の形状のいずれかに保持されるように、1つまたは複数の濾過媒体を支持してもよい。
【0037】
好ましくは、フィルターケージは、典型的には濾過媒体が配置されていない場所、より典型的にはフィルターケージが駆動手段に接続している場所に、1つの閉鎖端を有する。
【0038】
好ましくは、円筒または円筒に近似するものの端壁の1つが開いている。好ましくは、フィルターケージは、1つの開放端と1つの閉鎖端を有するドラムを形成する。
【0039】
典型的には、開放端により、供給物をフィルターケージの内側に向けることができる。
【0040】
典型的には、フィルターケージの閉鎖端は円板の形状をしている。
【0041】
フィルターケージは、プラスチック、金属または合金、セラミック、木材、または任意の他の同様の適切に剛性の材料を含む任意の適切な材料で作ることができる。
【0042】
[濾過媒体]
フィルターユニット内に存在する濾過媒体の数は、好ましくは100以下、より好ましくは50以下、特に20以下、最も特には10以下である。
【0043】
濾過媒体の好ましい数には、1、2、3、4、6および8が含まれる。
【0044】
1つまたは複数の濾過材料は、不織布のメッシュ、織られたメッシュ、編まれたメッシュ、またはより好ましくは有孔シートの形態であってもよい。
【0045】
好ましさが増す順に、1つまたは複数の濾過媒体の細孔は、90ミクロン以下、80ミクロン以下、70ミクロン以下、60ミクロン以下の平均細孔径を有する。そのような特に小さい細孔径は、マイクロファイバーの除去において優れた効率を提供すると同時に、1つまたは複数のバッフル面が存在するため容易に閉塞しないことが見出された。
【0046】
好ましさが増す順に、1つまたは複数の濾過媒体の細孔は、少なくとも0.1ミクロン、少なくとも0.5ミクロン、少なくとも1ミクロン、少なくとも2ミクロン、少なくとも5ミクロン、および少なくとも10ミクロンの平均細孔径を有する。
【0047】
平均細孔径は、算術平均細孔径であることが好ましい。細孔径は、細孔の最大の線形サイズであることが好ましい。円形細孔の場合、これは直径になる。スロットの形をとる細孔の場合、これはスロットの長さになる。
【0048】
平均は、好ましくは適切な画像解析ソフトウェアを使用して、光学顕微鏡または電子顕微鏡によって確立される。
【0049】
平均は、好ましくは少なくとも100個、より好ましくは少なくとも1,000個、特に少なくとも10,000個の細孔の平均である。
【0050】
濾過媒体は、形状が平面であってもよく、より好ましくは、1つまたは複数の濾過媒体は、形状が湾曲しており、特に、1つまたは複数の濾過媒体は、好ましい円筒形のフィルターケージの側壁と実質的に同じ形状を採用するように湾曲している。
【0051】
1つまたは複数の濾過媒体は、湾曲していてもよく、そうでなければ三次元形状で配置されていてもよい。1つまたは複数の濾過媒体の可能な三次元形状には、円筒、円錐、円錐の切頭体、角錐、角柱、または半球が含まれることがある。好ましくは、1つまたは複数の濾過媒体は、円錐形、特に円錐台形である。
【0052】
フィルターケージ内に1つの濾過媒体が存在する場合、濾過媒体は、好ましくは円筒形または円錐台形である。フィルターケージ内に複数の濾過媒体が存在する場合、濾過媒体は、好ましくは組み合わせて、フィルターケージ内に配置されたときに円筒形または円錐台形を形成するように作用する。あるいは、1つの濾過媒体または2つ以上の濾過媒体は、放物面、半球、半楕円体、角錐、円錐、錐台、円柱、または角柱の形状であってもよい。
【0053】
濾過媒体は、プラスチック、金属または合金、セラミック、または濾過媒体を調製するための任意の他の適切な材料を含む、任意の適切な材料で作製することができる。
【0054】
好ましくは、1つまたは複数の濾過媒体は、フィルターケージおよび1つまたは複数の濾過媒体の回転軸と共通の中心軸を有する円柱、円錐または錐台を形成するように、フィルターケージ内に配置および配向される。これにより、1つまたは複数の濾過媒体のそれぞれが、供給物の濾過に関して実質的に同じように作用することが可能になり、回転中にフィルターケージのバランスを取るのに役立つ。
【0055】
1つまたは複数の濾過媒体は、フィルターケージの回転軸の周りに配置されてもよく、任意選択で、回転軸の周りに回転対称に配置されてもよい。したがって、1つまたは複数の濾過媒体は、回転軸の周りに取り囲まれた容積を少なくとも部分的に定めることができる。入口は、1つまたは複数の濾過媒体によって少なくとも部分的に取り囲まれた容積に供給物を提供するように配置されてもよい。1つまたは複数の濾過材料を半径方向外向きに通過させることによって、濾過残留物を供給物から濾過してもよい。したがって、濾過残留物は、1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面に堆積してもよく、濾過された供給物は、濾過媒体の外側の表面から流出してもよい。
【0056】
[回転可能に取り付け]
フィルターケージは、ハウジング内に回転可能に取り付けられている。フィルターケージは、回転軸を中心に回転することが好ましい。フィルターケージは、好ましくは回転対称であり、特に好ましくは回転に関してバランスが取れている。回転に関してバランスが取れているとは、フィルターケージが回転したとき、例えば、100rpmまたは1500rpmまたは3000rpmで回転したときに、過度に揺れたり振動したりする傾向がないことを好ましくは意味する。
【0057】
フィルターケージは、駆動手段をフィルターケージに接続するための駆動コネクタを備えることが好ましい。任意選択で、これは、特に駆動手段がフィルターケージの合わせ面と係合するスプラインを含む場合、合わせ面の形態であってもよい。任意選択で、駆動コネクタは、歯車、またはベルトとプーリシステム、または回転運動を伝達するための他の既知の機械システムの形態であってもよい。
【0058】
ハウジングが円筒、円錐の切頭体または他の三次元形状、または前述の円筒に近似するものであるか、それら含む場合、フィルターケージは、ハウジングの側壁と位置合わせされた軸の周りを回転できることが好ましく、回転軸の真上から見たときにハウジング内の実質的に中央にあることがより好ましい。
【0059】
好ましくは、ハウジングの側壁とフィルターケージは、回転軸の真上から見たときに同心である。
【0060】
フィルターユニットが可動蓋と開口部を備えるいくつかの代替実施形態では、フィルターケージは、可動蓋が第2の配置にあるときに開口部を通して濾過媒体から濾過残留物を振り落とすために回転可能であってもよい。フィルターユニットは、濾過媒体を回転させて濾過残留物(すなわちフィルター残留物)を濾過媒体の外側の表面から振り落とすように構成された駆動手段を備えてもよい。駆動手段は、十分な回転速度を提供して、遠心力で濾過媒体から濾過残留物を振り落とすように構成されてもよい。駆動手段は、少なくとも2G、または少なくとも5G、または少なくとも20G、または少なくとも40G、または少なくとも100G、または少なくとも175G、または少なくとも250G、または少なくとも325G、または少なくとも450Gの濾過媒体の半径方向最外部でのG力で濾過媒体を回転させることができてもよい。濾過媒体の毎分回転数は、任意選択で、フィルターの半径方向最外部で10,000G、または2000G、または1000G、または500Gを超えてはならない。いくつかの実施形態では、濾過媒体は、高速回転を受けるとき、少なくとも100回、または少なくとも800回、または少なくとも1000回、または少なくとも1200回、または少なくとも1400回、または少なくとも1800回、または少なくとも2000回の毎分回転数を有してもよい。濾過媒体の毎分回転数は、任意選択で、10,000回、または5000回、または2500回、または2100回を超えてはならない。
【0061】
フィルターユニットが可動蓋と開口部を備えるいくつかの代替実施形態では、フィルターユニットは、ハウジングの外部にあるフィルター残留物を受け取るための容器を備えてもよい。容器によって受け取られた濾過残留物は、1つまたは複数の濾過媒体の回転によって開口部を通って振り落とされる濾過残留物であってもよい。容器は、蓋が第2の配置にあるとき、開口部に隣接し、開口部の半径方向外側にあってもよい。容器は、環状であってもよく、開口部の周りに延長していてもよい。容器は、取り外し可能であってもよく、容器を空にするのを容易にする取り外し可能な部分を備えていてもよい。
【0062】
[バッフル面]
好ましくは、1つまたは複数のバッフル面は、1つまたは複数の波を有する。好ましくは、最もおよびより好ましくは、存在するバッフル面のすべてが1つまたは複数の波を有する。
【0063】
回転していないとき、1つまたは複数の濾過媒体とケージは、事実上、静止位置にある。回転軸を見下ろしたときのこの静止位置では、1つまたは複数のバッフル面または波は、距離を測定するための基準フレームがフィルターケージと1つまたは複数の濾過媒体の回転軸を中心に回転すると、任意の半径方向で測定したときに、最も近い1つまたは複数の濾過媒体からの距離が変化することが好ましい。
【0064】
好ましくは、半径方向に沿って最も近い1つまたは複数のバッフル面または波に向かって延びる1つまたは複数の濾過媒体上の固定点の間の距離は、1つ以上の濾材およびフィルターケージが回転すると、距離が変化する。
【0065】
好ましくは、1つまたは複数のバッフル面または波は、ハウジングから1つまたは複数の濾過媒体に向かって半径方向内側に突出していてもよい。
【0066】
それぞれの波が振幅を有することが好ましく、すべての波が実質的に同じ振幅か、ほぼ同じ振幅を有することがより好ましい。振幅は、それぞれの波の最低点から最高点まで測定される。
【0067】
いかなる理論にも拘束されることを望まないが、本発明者らは、1つまたは複数の波を有するバッフル面が、驚くべきことに、より良い特性のバランスを同時に提供し、組み合わせて考えると上記の技術的問題をよりよく解決することを発見した。
【0068】
1つまたは複数のバッフル面は、決して繰り返されない形状の波を有していてもよい。
【0069】
好ましくは、1つまたは複数のバッフル面は、形状が繰り返される波を有する。
【0070】
波の数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であってもよい。
【0071】
波の数は、1,000以下、500以下、200以下、100以下、50以下、30以下、または20以下であってもよい。
【0072】
これらの波は、単一のバッフル面に存在してもよく、フィルターユニットに存在するすべてのバッフル面に分布していてもよい。
【0073】
フィルターユニット内に2つ以上のバッフル面が存在する場合、バッフル面は、任意選択で、互いに実質的に等距離に離間される。したがって、2つのバッフル面が存在する場合、これらは、フィルターケージの回転軸の周りで、前記軸に垂直な面で測定したとき、通常、180度の分離角度で離間される。より一般的にバッフル面の数(N)について言えば、(上で測定した)分離角度は、好ましくは、360/Nで与えられ、ここで、Nは整数である。
【0074】
本発明者らは、単一の波が特に有効に作用することを発見した。
【0075】
好ましくは、波の形状は、方形波、円弧形波、正弦波、三角波、またはそれらの組み合わせであるか、それらを含む。好ましくは、波の形状は、円弧形波またはのこぎり波である。円弧形波は円弧を含んでいてもよいので、例として、半円、三日月、フカひれ、または同様の形状が含まれる。好ましくは、すべての波は、実質的に同じ形状および実質的に同じ寸法である。好ましくは、すべての波は、どちらの回転方向に関しても同じように配向される。
【0076】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の波は、円筒面の一部または全体の周りで湾曲する。このようにして、バッフル面は、ハウジングも円筒である場合、ハウジングの内部に適合することが好ましい。
【0077】
いくつかの代替実施形態では、バッフル面は、1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面の少なくとも一部に隣接していてもよい。1つまたは複数のバッフル面は、ハウジングに接続してもよく、フィルターケージの回転中に静止したままであってもよい。
【0078】
任意選択で、波の形状は、少なくとも1つの点で勾配が急激に変化する。したがって、例として、好ましい波は、少なくとも1つの頂点を有する。
【0079】
好ましくは、波の振幅は、半径方向に測定される。
【0080】
好ましさが増す順に、波の振幅は、少なくとも0.1mm、少なくとも0.5mm、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mmである。
【0081】
好ましさが増す順に、波の振幅は、100mm以下、70mm以下、50mm以下、40mm以下である。
【0082】
1つまたは複数のバッフル上の上述の1つまたは複数の波は、好ましくはフィルターケージの回転軸に向かう任意の半径方向に沿って測定したときに、バッフル面上の任意の点から濾過媒体までの距離に変動をもたらす。この距離の変動は、フィルターケージと濾過媒体が回転するときに存在するか、認識可能であることが好ましい。それは、1つまたは複数のバッフル面と1つまたは複数の濾過媒体の間のさまざまなギャップを回転軸に沿って見ることによって最も容易に明らかになる。
【0083】
1つまたは複数のバッフル上の上述の1つまたは複数の波は、好ましくはフィルターケージの回転軸に向かう任意の半径方向に沿って測定したときに、バッフル面上の任意の点から濾過媒体までの最も近い距離を与える。
【0084】
好ましくは、1つまたは複数の濾過媒体と1つまたは複数のバッフル面との間の半径方向に測定された距離は、フィルターユニットの動作中に1つまたは複数の濾過媒体がフィルターケージとともに回転するにつれて変動する。
【0085】
好ましさが増す順に、距離の変動は、最も遠い距離の少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%である。
【0086】
好ましさが増す順に、距離の変動は、最も遠い距離の99%以下、95%以下、90%以下、80%以下、75%以下、70%以下である。
【0087】
上述の最も遠い距離と最も近い距離は、好ましくは、1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面または外側の表面の最も接近した距離まで測定される。したがって、バッフル面が1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面に隣接して配置されている場合、最も遠い距離は、フィルターケージの回転軸に向かう任意の半径方向に沿って測定したときの、バッフル面上の任意の点から濾過媒体の外側までの最も遠い距離である。外側は、供給物の濾過が終わった側である。同様に、バッフル面が1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面に隣接して配置されている場合、最も遠い距離は、フィルターケージの回転軸に向かう任意の半径方向に沿って測定したときの、バッフル面の任意の点から濾過媒体の内側までの最も遠い距離である。内側は、供給物がまだ濾過媒体を通過していない側であり、そこで供給物は未だにマイクロファイバーを含んでいる。
【0088】
一例として、バッフル面が濾過媒体の外側の表面に隣接して配置される場合、バッフル面は、歯の最低点から最高点まで測定して5mmの高さを有する鋸歯の形状を有し、歯の最高点は、濾過媒体の外側の表面から3mmの間隔があり、そうすると最も遠い距離は、8mm(5mm+3mm)である。距離の変動は、最も遠い距離のパーセンテージで表すと62.5%になる。
【0089】
距離の変動は、好ましさが増す順に、少なくとも0.1mm、少なくとも0.5mm、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも5mmである。
【0090】
距離の変動は、50mm以下、40mm以下、30mm以下、20mm以下であることが好ましい。
【0091】
好ましさが増す順に、最も近い距離は、500mm以下、300mm以下、200mm以下、100mm以下、50mm以下、40mm以下、30mm以下、20mm以下、10mm以下、5mm以下である。
【0092】
好ましさが増す順に、最も近い距離は、0.01mm以上、0.05mm以上、0.1mm以上、0.5mm以上である。
【0093】
好ましくは、1つまたは複数のバッフル面は、回転中に1つまたは複数の濾過媒体のいかなる部分とも接触しない。このような分離は、好ましくは濾過媒体の早期摩耗を防止するためであり、フィルターケージの回転に抵抗する流体摩擦を低減することができる。
【0094】
バッフル面は、360度の角度にわたって連続していてもよい。
【0095】
より好ましくは、バッフル面の少なくとも一部、特にすべてが360度の角度にわたって連続していない。いかなる理論によっても制限されることを望まないが、本発明者らは、非連続バッフル面が、驚くべきことに、より良好な特性のバランスを同時に提供するため、組み合わせて考慮した場合に上記の技術的問題をより良好に解決することを発見した。
【0096】
好ましさが増す順に、少なくとも1つのバッフル面は、少なくとも5度、少なくとも10度、少なくとも20度、少なくとも30度、少なくとも40度、少なくとも45度、少なくとも50度、少なくとも60度、少なくとも70度、少なくとも80度、少なくとも90度の角度にわたって連続している。
【0097】
好ましさが増す順に、少なくとも1つのバッフル面は、350度以下、330度以下、300度以下、270度以下、240度以下、210度以下、180度以下の角度で連続している。
【0098】
上記の角度はフィルターケージの回転軸周りの角度である。したがって、180度の角度は、フィルターケージの全回転の半分を通して連続するバッフル面に等しいと考えることができる。この角度は、フィルターケージの回転軸に垂直な平面内で測定されることが好ましい。
【0099】
好ましくは、バッフル面は、1つまたは複数の濾過媒体の軸方向長さの全体を覆わない。軸方向長さという用語は、フィルターケージの回転軸に平行な方向で測定したときの濾過媒体の長さを意味することが好ましい。
【0100】
いかなる理論にも制限されることを望まないが、本発明者らは、1つまたは複数の濾過媒体の軸方向長さの全体を覆わないバッフル面が、驚くべきことに、さらに良好な特性のバランスを同時に提供するため、組み合わせて考慮した場合に上記の技術的問題をさらに良好に解決することを発見した。
【0101】
別の言い方をすれば、濾過媒体の軸方向長さの一部の部分は、隣接するバッフル面を有さないことが好ましい。
【0102】
好ましさが増す順に、バッフル面は、1つまたは複数の濾過媒体の軸方向長さの90%以下、80%以下、70%以下、60%以下、50%以下を覆う。
【0103】
したがって、一例として、フィルターケージの回転軸に平行な方向に測定したときに、1つまたは複数の濾過媒体の軸長が10mmであり、バッフル面が1つまたは複数の濾過媒体の7mmを覆う場合、バッフル面は、1つまたは複数の濾過媒体の軸方向長さの7/10×100、つまり70%を覆う。
【0104】
好ましさが増す順に、バッフル面は、1つまたは複数の濾過媒体の軸方向に沿った長さの少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも5mm、少なくとも10mm、少なくとも20mmを覆わない。1つまたは複数の濾過媒体の残りの部分は、当然ながら、隣接するバッフル面によって覆われることが好ましい。
【0105】
好ましさが増す順に、バッフル面は、1つまたは複数の濾過媒体の軸方向に沿った長さの少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも5mm、少なくとも10mm、少なくとも20mmを覆う。
【0106】
1つまたは複数のバッフル面は、回転軸に対して傾斜していてもよい。濾過媒体が回転軸に対して傾斜している場合、1つまたは複数のバッフル面も同じ傾斜角で傾斜していてもよい。したがって、1つまたは複数のバッフル面は、濾過媒体に対して平行であってもよく、任意選択で、1つまたは複数のバッフル面および濾過媒体の両方が回転軸に対して傾斜していてもよい。
【0107】
1つまたは複数のバッフル面は、それ自体が回転可能であってもよく、フィルターケージの同じ回転軸の周りを任意に回転可能であってもよい。バッフルの回転方向は、フィルターケージの回転方向と同じにすることも、フィルターケージの回転方向と反対にすることもできる。
【0108】
1つまたは複数のバッフル表面が静止していることが好ましく、すべてのバッフル表面が静止していることがより好ましい。
【0109】
好ましくは、バッフル面は、ハウジングの内側の表面によって移動が防止されている。
【0110】
好ましくは、1つまたは複数のバッフル面は、1つまたは複数の濾過媒体から半径方向外側または半径方向内側のいずれかに位置する。
【0111】
バッフル面は、濾過残留物が供給物から濾過される際に蓄積する1つまたは複数の濾過媒体の反対側の面に隣接して配置されてもよい。好ましくは、バッフル面は、1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面に隣接して配置され、供給物は1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面に供給される。このような構成では、ハウジングとフィルターケージの間で回転する濾過された供給液の一部は、1つまたは複数のバッフル面によって(乱流を介して)半径方向内側にそらされ、1つまたは複数の濾過媒体を通って戻り、1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面に蓄積された濾過残留物を崩壊させることができる。
【0112】
好ましくは、フィルターユニットは、1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面に隣接して配置された少なくとも1つのバッフル面を備える。好ましくは、本発明の第1の態様において、e)は、1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面に隣接して配置される1つまたは複数のバッフル面である。このような構成では、フィルターユニット内に存在する液体の乱流が、1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面近くで促進される。このような構成により、最良の結果が得られ、および/または、フィルターがより簡単に掃除可能になる。
【0113】
e)が、1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面に隣接して配置された1つまたは複数のバッフル面である場合、1つまたは複数のバッフル面は、好ましくは、1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面から半径方向外側に配置される。
【0114】
e)が、1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面に隣接して配置された1つまたは複数のバッフル面である場合、1つまたは複数のバッフル面は、好ましくは、1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面から半径方向内側に配置される。
【0115】
フィルターユニットは、1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面に隣接して位置するバッフル面を有さないことが好ましい。
【0116】
フィルターユニットは、バッフル面と濾過媒体の内側の表面または外側の表面(必要に応じて)との間に介在する構造を持たないことが好ましい。
【0117】
濾過媒体は、第1の面を含んでもよい。第1の面は、濾過されていない供給液体と最初に接触する濾過媒体の表面、すなわち、濾過中に濾過残留物が蓄積する表面であると考えることができる。濾過媒体は、第2の面を含んでもよい。第2の面は、濾過中に濾過された供給物がそこから通過してくる濾過媒体の表面、すなわち第1の面の反対側の表面と考えることができる。
【0118】
濾過媒体の外側の表面または内側の表面は、濾過媒体の第1の面であってもよい。いくつかの代替実施形態では、濾過媒体の外側の表面が第1の面であり、濾過媒体の内側の表面が第2の面であることが好ましい。本発明のいくつかの代替実施形態では、少なくとも1つのバッフル面は、1つまたは複数の濾過媒体の第2の面に隣接していてもよい。
【0119】
[バッフル面構造]
1つまたは複数のバッフル面は、ガラス、プラスチック、金属、合金、セラミック、ゴム、または任意の適切な剛性材料で作製することができる。
【0120】
1つまたは複数のバッフル面は、表面の形成および成形に適した他の同様の技術とともに、型による成形、化学エッチング、アブレーション、3Dプリンティング、切断、研削によって形成することができる。
【0121】
1つまたは複数のバッフル面は、ハウジングの内側の表面と一体であってもよい。
【0122】
任意選択で、1つまたは複数のバッフル面は、1つまたは複数のバッフル上に配置することができる。
【0123】
1つまたは複数のバッフルは、フィルターユニットから任意に取り外し可能である。
【0124】
任意選択で、バッフルはバッフル支持体を備える。バッフル支持体は、任意選択で、ハウジングの内部に挿入できる挿入体の形態をとる。バッフル支持体は、任意選択で、切り欠き部分を任意選択で備えた円筒形リングの形態である。バッフル支持体は、ハウジング内の1つまたは複数の表面と結合し、それによってバッフル支持体を所定の位置に配置および/または固定する1つまたは複数の表面を有してもよい。このような配置および固定は、バッフル面を正しい向きに配置し、フィルターケージおよび濾過媒体に対して配置するのに役立ち、および/または、フィルターケージが高速で回転している間でもバッフル面が静止したままであることを確実にするのに役立つ。任意選択で、バッフル支持体は、ハウジングとバッフル支持体がぴったりと合うように、フィルターユニットハウジングの内部形状に形状がほぼ一致する。
【0125】
いくつかの代替実施形態では、バッフルは、バッフル支持体を介してハウジングに接続してもよい。このような実施形態では、バッフル支持体は、ハウジングに接続されるかハウジングと一体的に形成される剛性部材であってもよい。バッフル支持体は、フィルターユニットの動作中に静止したままであってもよい。バッフル支持体は、フィルターハウジング内の他の静止している構成要素に接続されるか一体的に形成されてもよい。バッフル支持体は、ハウジングから半径方向内側に延びてもよい。任意選択で、バッフル支持体は、軸方向と平行に延びてもよい。バッフル支持体は、バッフル面を1つまたは複数の濾過媒体に隣接する位置に保持してもよい。
【0126】
任意選択で、バッフル支持体は、1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面を取り囲むリングの形態である。任意選択で、リングの形態のバッフル支持体は、フィルターケージの回転中およびフィルターユニットの動作中に濾過媒体が回転するにつれて、1つまたは複数の濾過媒体に対するバッフル面の近接度を効果的に変化させる1つまたは複数のバッフル面または波を有する。
【0127】
[駆動手段]
駆動手段は、好ましくは、モーター、より具体的には電気モーターであるか、モーター、より具体的には電気モーターを含む。駆動手段は、シャフトを介してフィルターケージに接続することができ、シャフトは、シャフトをフィルターケージに接続するためのフィルターケージコネクターを任意選択で有する。任意選択で、シャフト上のフィルターケージコネクターは、特にフィルターケージがスプラインと噛み合う合わせ面を備える場合には、スプラインの形態であってもよい。駆動手段、シャフトおよびフィルターケージは、フィルターケージの回転軸を介して一列に並べることができる。駆動手段は、追加的または代替的に、歯、歯車、ベルト、クラッチまたはそれらの組み合わせによってフィルターケージを駆動してもよい。
【0128】
駆動手段は、好ましくは、少なくとも100rpm、少なくとも200rpm、少なくとも500rpm、少なくとも1000rpmの速度でフィルターケージを回転させることができる。
【0129】
駆動手段は、好ましくは、100,000rpm以下、50,000rpm以下、20,000rpm以下、10,000rpm以下の速度でフィルターケージを回転させることができる。
【0130】
[構成と流路]
フィルターユニットは、入口からの供給物がフィルターケージの内部に向けられるように構成される。フィルターケージの内部に向かう供給物の方向は、流路によって、供給物を所望の方向に向ける開口部やノズルによって、または重力自体が供給物を所望の方向に向けるような重力に関するフィルターケージと入口の配置によって、実現できる。
【0131】
供給物は1つ以上の濾過媒体を通過しなければならない。別の言い方をすると、入口に入るすべての供給物は、濾過液として出口から出る前に濾過媒体を通過しなければならない。このように、マイクロファイバーを除去する際のフィルターユニットの効率は、望ましいように高い。この違いは、クロスフローシステムを利用して動作する濾過システムとは明らかに対照的である。クロスフローシステムは、濾過されていない微粒子を比較的多く含む液体廃棄物の流れを生成する。このような液体廃棄物を排水に投入すると、依然としてマイクロファイバーなどの微粒子材料を環境中に効果的に放出することになるため、これは望ましくない。本発明は、出口から出る濾過された液体供給物が完全に濾過されることで、この困難を回避する。別の言い方をすれば、出口から出るすべての供給物は、濾過されている。
【0132】
供給物は、濾過された液体として出口を通って出る。
【0133】
[インペラー]
フィルターユニットは、任意選択でインペラーを備えることができる。存在する場合、通常、インペラーは、フィルターケージに配置される。インペラーは、1から10、より好ましくは3から8、特に4、5または6のブレードを備えることができる。インペラーは、フィルターユニットを通る供給物の流れを補助することができ、および/または、濾過媒体を通る供給物の推進を補助することができる。
【0134】
いくつかの実施形態では、フィルターユニットは、1つまたは複数のインペラーを備えてもよい。1つまたは複数のインペラーをハウジング内に配置してもよく、任意選択でフィルターケージの外部に配置してもよい。1つまたは複数のインペラーは、濾過媒体の上流および/または下流にあってもよい。濾過媒体の下流とは、使用時に濾過媒体から濾過された流出物が通過するフィルターユニットの任意の部分を指す場合がある。濾過媒体の上流とは、濾過されていない流出物が濾過媒体に到達する前に通過するフィルターユニットの部分を指す場合がある。
【0135】
1つまたは複数のインペラーは、フィルターケージ、濾過媒体、および存在するパイプのいずれかと一緒に回転するように構成されてもよい。1つまたは複数のインペラーは、1つまたは複数の濾過媒体と回転軸を共有してもよい。フィルターユニットがフィルターユニットの下流のインペラー、およびパイプを備える場合、パイプは、インペラーの中心を通過してもよく、インペラーおよび/または濾過媒体の回転軸と完全に一致してもよい。
【0136】
[濾過残留物]
濾過残留物は、本発明の第1の態様のフィルターユニットによって捕捉された濾過された物質を指す。
【0137】
いくつかの実施形態では、濾過残留物は、フィルターユニットの動作中にフィルターケージ内に集まる。このような実施形態では、フィルターユニットによって収集された濾過残留物の実質的にすべて、より典型的にはすべては、フィルターケージ内に保持される。
【0138】
いくつかの実施形態では、濾過残留物は、1つまたは複数の濾過媒体上に集まる。このような実施形態では、フィルターケージおよび濾過媒体の回転に対する濾過媒体の向きは、濾過残留物が1つまたは複数の濾過媒体の最も内側の表面に集まるようになっている。ここで最も内側とは、好ましくは、回転軸に最も近いことを意味する。
【0139】
一実施形態では、供給物は、フィルターケージおよび1つまたは複数の濾過媒体の回転によって生成される遠心力によって促進または部分的に促進される経路で、1つまたは複数の濾過媒体を通って流れる。
【0140】
回転中に濾過残留物が濾過媒体上に保持されるのを助けるために、1つ以上の濾過媒体が回転軸に対して平行であるか、いずれの方向(例えば、濾過媒体が回転軸に対して内側を向いているか、または外側を向いている)においても回転軸に対して平行から45度以下、30度以下、20度以下、より典型的には10度以下のいずれかに向けられることが好ましい。
【0141】
[テキスタイル処理装置]
本発明の第2の態様によれば、本発明の第1の態様によるフィルターユニットを備えたテキスタイル処理装置、またはフィルターユニットがテキスタイル処理装置に接続されてテキスタイル処理装置から供給物を受け取る、本発明の第1の態様によるテキスタイル処理装置およびフィルターユニットが提供される。
【0142】
テキスタイル処理装置は、テキスタイル基材を、好ましくは液体の存在下で処理するように構成されている限り、制限なく任意の種類のものとすることができる。
【0143】
適切なテキスタイル処理装置には、染色機、ストーンウォッシュ機、仕上げ機、特に洗濯機が含まれる。
【0144】
テキスタイル処理装置は、液体および1つまたは複数のテキスタイル基材を回転できるように回転可能に取り付けられたドラムを備えることが好ましい。テキスタイル処理装置は、好ましくはタブを備え、前記タブは好ましくはドラムを取り囲んでいる。テキスタイル処理装置は、フレームを備えることが好ましい。
【0145】
テキスタイル処理装置は、ドラムを回転させるために、好ましくは駆動手段、より好ましくは電気モーターを備える。
【0146】
より好ましくは、テキスタイル処理装置は、
フレームと、
フレーム内に回転可能に取り付けられたドラムと、
ドラムを取り囲むタブと、
固体粒子を保管するための保管コンパートメントと、
固体粒子を保管コンパートメントからドラムに移送するための分配手段と、
固体粒子をドラムから保管コンパートメントに移送するための収集手段と
を備える。
【0147】
フレームは、テキスタイル処理装置の他の構成要素を取り付けることができる安定した構造を提供する。任意選択で、フレームは、パネルとドアで囲まれる。
【0148】
ドラムは、典型的には実質的に円筒形である。ドラムは通常、テキスタイル基材をドラムに出し入れできるように一端が開いている。
【0149】
ドラムの開放端に隣接して、ドアが任意選択で取り付けられる。ドアにより、テキスタイル基材をドラムに出し入れすることができる。また、ドアにより、装置を閉じて密閉することができ、処理が行われている間、液体が装置から漏れないようにすることができる。
【0150】
テキスタイル処理装置は、ドラムを取り囲むタブを備えることが好ましい。タブは、テキスタイル処理装置からの液体の漏れを防ぐのに役立ち、ドアとともに液密シールを形成する。
【0151】
任意選択で、ドア内および/またはドアに面するタブの外側の表面上に密閉手段が存在してもよい。密閉手段は、処理中に所望の液密シールを形成するのに役立つ。
【0152】
テキスタイル処理装置は、固体粒子を保管するための保管コンパートメントを備えることが好ましい。保管コンパートメントは、通常はドラムとタブの下に取り付けられるサンプの形態をとることができる。保管コンパートメントは、ドアから最も遠いドラムの後部または閉じた端に配置できる。保管コンパートメントは、1つまたは複数のリフターの形態をとってもよい。リフターは、ドラムの内側の表面に間隔を置き、回転軸にほぼ平行な細長い突起である。
【0153】
テキスタイル処理装置は、固体粒子を保管コンパートメントからドラムに移送するための分配手段を備えることが好ましい。分配手段は、液体と固体粒子の混合物を圧送するのに適したポンプを備えた分配流路を備えることができる。
【0154】
分配流路は、保管コンパートメントで始まり、ドラムで終わる。
【0155】
あるいは、分配手段は、ドラムが回転するにつれて固体粒子をドラムに向かっておよびドラム内に推進する1つまたは複数の表面を備えた分配流路であってもよい。表面は、角度を付けられてもよいパドル、螺旋ネジ、パーテルノステル、または「V」字形またはヘリンボーン型の形状を形成する一連の角度を付けた表面とすることができる。
【0156】
分配手段は、開閉可能なバルブによって調整または作動させてもよい。バルブの好ましい例は、好ましくはドラムの後部に配置されるポペットバルブである。
【0157】
テキスタイル処理装置は、固体粒子をドラムから保管コンパートメントに移送するための収集手段を備えることが好ましい。収集手段は、ドラムの開口部および/またはドラムの内側の表面に位置するリフターの開口部を含む収集流路を備えることができる。
【0158】
収集流路は、通常、ドラムまたはリフターで始まり、保管コンパートメントで終わり、保管コンパートメントは、例えば、ドラムとタブの下に位置するサンプとすることができる。典型的には、流路は実質的に下方向に続き、重力によって固体粒子が収集流路に沿って推進される。
【0159】
あるいは、収集手段は、角度を付けられてもよいパドル、螺旋ネジ、パーテルノステル、または「V」字形またはヘリンボーン型の形状を形成する一連の角度を付けた表面を備えた収集流路を備えることができる。流路は、ドラムの内側の表面に位置するリフターの開口部で始まり、例えばドラムの後部に配置される保管コンパートメントで終わってもよい。
【0160】
好適なテキスタイル処理装置には、PCT特許公報、WO2011/098815、WO2014/147391、WO2014/147389、WO2019/073270、WO2018/172725、WO2020/012026、WO2020/012024に開示されているものが含まれる。
【0161】
[保管コンパートメント]
保管コンパートメントには、、処理に先立って、以下に説明するように固体粒子を充填することが好ましく、固体粒子は、処理の完了時に収集されて保管コンパートメントに戻されることが好ましい。
【0162】
[制御ユニット]
テキスタイル処理装置は、制御ユニットを備えてもよい。制御ユニットは、フィルターユニットを作動させることができることが好ましい。制御ユニットは、中央プロセッサとメモリを備えることが好ましく、前記メモリは、プログラムがロードされ、プログラムは、動作時に処理サイクル内の所望の時点でフィルターユニットの作動を制御するようになっている。したがって、一例として、プログラムは、処理サイクルの終了を待ち、テキスタイル処理装置の流出物出口を開き、流出物(供給物)がフィルターユニットに入ることを可能にし、流出物がフィルターユニットを通過して排水に排出される間にフィルターユニットが回転するようにフィルターユニットを作動させるように構成されてもよい。可動蓋を備えるいくつかの代替実施形態では、制御ユニットは、第1の配置と第2の配置との間の可動蓋の移動を作動させてもよい。
【0163】
[固体粒子]
固体粒子は、好ましくは少なくとも2mm、好ましくは少なくとも3mm、より好ましくは少なくとも4mm、特に少なくとも5mmの粒径を有する。好ましさが増す順に、固体粒子は、70mm以下、50mm以下、40mm以下、30mm以下、20mm以下、10mm以下の粒径を有する。好ましくは、固体粒子は、1~20mm、より好ましくは1~10mmの粒径を有する。多数の処理サイクルにわたって特に長期にわたる有効性を提供する固体粒子は、少なくとも5mm、好ましくは5~20mmの粒径を有する固体粒子である。粒径は、最大の直線寸法(長さ)であることが好ましい。球の場合、これは直径に相当する。非球の場合、これは最長直線寸法に相当する。粒径は、ノギスを使用して決定することが好ましい。粒径は、平均粒径であることが好ましい。平均粒径は、算術平均であることが好ましい。平均粒径の決定は、好ましくは少なくとも10個、より好ましくは少なくとも100個の固体粒子、特に少なくとも1000個の固体粒子の粒径を測定することによって行われる。上述の粒径は、特に優れた性能(特に洗浄性能)を提供すると同時に、方法の最後に粒子を基材から容易に分離できるようにもする。
【0164】
本明細書で使用される固体粒子という用語は、テキスタイル基材中に存在する可能性がある未溶解の処理剤および/または汚れまたは他の汚染物質の概念をその範囲内に含まないことが好ましい。同様に、本明細書で使用される固体粒子は、テキスタイル基材から剥離または脱落する可能性のある繊維をその範囲内に含まないことが好ましい。
【0165】
固体粒子は、ポリマー粒子および/または非ポリマー粒子であってもよい。適切な非ポリマー固体粒子は、金属、合金、セラミック、ガラス粒子から選択されてもよい。しかしながら、固体粒子は、ポリマーであるか、ポリマーを含むことが好ましい。
【0166】
好ましくは、固体粒子は熱可塑性ポリマーを含む。本明細書で使用される熱可塑性ポリマーは、好ましくは、加熱すると柔らかくなり、冷却すると硬くなる材料を意味する。これは、加熱しても軟化しない熱硬化性物質(ゴムなど)とは区別される。より好ましい熱可塑性樹脂は、ホットメルト配合および押出成形に使用できるものである。
【0167】
ポリマーは、好ましくは1重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下の水への溶解度を有し、最も好ましくは、ポリマーは、水に不溶である。溶解度試験の実施中、水のpHは7、温度は20℃であることが好ましい。溶解度試験は、24時間にわたって実施することが好ましい。ポリマーは、分解性でないことが好ましい。「分解性でない」という言葉は、好ましくは、ポリマーが溶解、崩壊、または加水分解するいずれの顕著な傾向も示さずに水中で安定であることを意味する。例えば、ポリマーは、pH7、温度20℃の水中で24時間にわたって溶解、崩壊、または加水分解する顕著な傾向を示さない。好ましくは上で定義した条件下で、ポリマーの約1重量%以下、好ましくは約0.1重量%以下が溶解、崩壊または加水分解し、または好ましくはポリマーが少しも溶解、崩壊または加水分解しない場合、好ましくは、ポリマーは、溶解、崩壊または加水分解する顕著な傾向を示さない。
【0168】
ポリマーは、結晶質、非晶質、あるいはそれらの混合物であってもよい。
【0169】
ポリマーは、直鎖、分枝鎖、または部分的に架橋していてもよく(好ましくは、ポリマーは、本質的に依然として熱可塑性である)、より好ましくは、ポリマーは直鎖である。
【0170】
ポリマーは、好ましくは、ポリアルキレン、ポリアミド、ポリエステルまたはポリウレタンおよびそれらのコポリマーおよび/またはブレンドであるか、それを含み、より好ましくは、ポリマーは、ポリアルキレン、ポリアミドまたはポリエステルであるか、それを含み、特に、ポリマーは、ポリアミドまたはポリアルキレンであるか、それを含む。
【0171】
固体粒子は、任意の適切な形状とすることができるが、球、回転楕円体、円筒、楕円体、およびこれらの中間の形状が非常に好ましい。
【0172】
好ましくは、固体粒子は、再利用される。より好ましくは、固体粒子は、1つまたは複数の後続の処理で再利用される。
【0173】
[方法]
本発明の第3の態様によれば、本発明の第1の態様によるフィルターユニットまたは本発明の第2の態様によるテキスタイル処理装置を使用して、マイクロファイバーを含む供給物を濾過する方法が提供される。
【0174】
この方法は、
i.本明細書に記載の開口部と可動部材とを備える本発明の第1の態様によるフィルターユニットを提供することと、
ii.フィルターユニットを第1の配置に置くステップと、
iii.テキスタイル処理装置からの流出物をフィルターユニットの入口に供給することと、
iv.流出物を濾過媒体に通して濾過し、濾過された流出物を出口に通すことと、
v.流出物の供給を停止することと、
vi.フィルターユニットを第2の配置に置くことと、
vii.開口部から濾過媒体からのフィルター残留物を振り落とすためにフィルターケージを回転させること
を含んでもよい。
【0175】
この方法はさらに、それに続いて
vii.フィルターユニットを第1の配置に戻すステップと、
ix.供給物の供給と濾過を再開するステップ
を含んでもよい。
【0176】
好ましくは、この方法において、マイクロファイバーを含む供給物は、テキスタイル処理装置から生じる。
【0177】
好ましくは、濾過中、フィルターケージは、1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面が少なくとも20GのG力を受けるような速度で回転される。
【0178】
好ましくは、上記のG力は、好ましさが増す順に、少なくとも30G、40G、50G、60Gである。
【0179】
このようなG力は、濾過を助けるだけでなく、1つまたは複数のバッフル面および1つまたは複数の濾過媒体の近傍において望ましい乱流を促進することもできる。
【0180】
G力の計算は、好ましくは、方程式G=RPM2×1.118×10-5×rによって行われ、ここで、RPMは、毎分回転数であり、rは、センチメートルで表される回転半径である。
【0181】
一例として、半径約4cmで回転する濾過媒体の回転速度1400rpmは、88Gに等しい。
【0182】
好ましくは、G力は、好ましさが増す順に、100,000G以下、50,000G以下、10,000G以下、5,000G以下、1,000G以下、500G以下、300G以下である。
【0183】
G力は、濾過媒体の内壁で計算されるG力であることが好ましい。
【0184】
フィルターケージと濾過媒体は、好ましさが増す順に、濾過中に少なくとも100rpm、200rpm、300rpm、500rpm、700rpm、900rpm、1100rpmまたは1200rpmの速度で回転することが好ましい。
【0185】
フィルターケージと濾過媒体は、好ましさが増す順に、濾過中に10,000rpm以下、5,000rpm以下、3,000rpm以下、または2,000rpm以下の速度で回転することが好ましい。
【0186】
濾過媒体の内壁は、回転軸から少なくとも0.5cm、少なくとも1cm、少なくとも2cm、または少なくとも3cmの半径だけ離れていることが好ましい。
【0187】
濾過媒体の内壁は、回転軸から100cm以下、50cm以下、40cm以下、30cm以下、20cm以下、10cm以下の半径だけ離れていることが好ましい。
【0188】
好ましさが増す順に、濾過中の濾過媒体の表面における乱流は、少なくとも3000、少なくとも4000、少なくとも5000、少なくとも7000、または少なくとも10000のレイノルズ数に相当する。
【0189】
好ましくは、濾過中の濾過媒体の表面における乱流は、109以下、より好ましくは108以下、特に107以下のレイノルズ数に相当する。
【0190】
レイノルズ数を計算する目的では、濾過媒体の表面は最も内側の表面であってもよく、より好ましくは最も外側の表面であってもよい。
【0191】
レイノルズ数は、回転レイノルズ数であることが好ましく、それは円周レイノルズ数としても知られることもある。
【0192】
乱流は、視覚的に評価されてもよい。つまり一例として、着色粒子は、濾過媒体から出てフィルターユニット内に残る供給物に加えることができ、着色粒子の経路は、視覚的に評価できる。乱流は、視覚的に観察でき、着色粒子の経路がもはや滑らかな層流をとらず、その代わりにより乱れた乱流をとっていることがわかる。これは、濾過媒体の外部、または場合によっては濾過媒体の最も外側の表面近くで観察できる。乱流には、多くの場合、渦が含まれ、および/または、混沌とした経路が含まれる。別の例として、着色粒子は、フィルターユニットに入る供給物に加えることができ、着色粒子の経路は、フィルターケージ内または任意選択で濾過媒体の内側の表面近くで視覚的に評価できる。この特定の文脈における「近く」という言葉は、好ましくは、濾過媒体の表面から5mm、3mm、または1mm以内を意味する。乱流は、視覚的に観察でき、着色粒子の経路がもはや滑らかな層流をとらず、その代わりにフィルターケージ内全体または濾過媒体の内側の表面近くでより乱れた乱流をとっていることがわかる。乱流には、多くの場合、渦が含まれ、および/または、混沌とした経路が含まれる。
【0193】
好ましくは、レイノルズ数は、Re=D*R*r2/DVによって計算され、ここで、Reは、レイノルズ数であり、Dは、濾過媒体を通過した後のフィルター内に存在する供給物の密度(kg/m3)であり、Rは、濾過媒体の回転速度(ラジアン/s)であり、rは、半径、すなわち、濾過媒体の表面から回転軸までの距離であり、DVは、濾過媒体を通過した後の供給物の動粘度(N・s/m2)である。
【0194】
供給物中の液体は、最も一般的には水であるため、DとDVは、水の既知の値で置き換えることが好ましい。これらの値は、濾過媒体を通過した後の供給物の温度に応じて設定されることが好ましい。したがって、供給物中の液体が水である場合、値は特定の温度における水の既知の値から確立できる。同じことは、他の液体を含む供給物にも同様に当てはめることができる。
【0195】
つまり一例として、Dが997kg/m3、rが0.04m、DVが0.001(N・s/m2)のときフィルターケージと濾過媒体が1400rpmまたは146.6ラジアン/秒で回転する場合の摂氏20度の水のレイノルズ数は、約2.3×105であると計算することができる。2.3×105という数値は、高度に乱流であると考えられる。
【0196】
乱流は、数値流体力学CFDを使用して計算することもできる。つまり一例として、COMSOL Multiphysicsソフトウェアを利用して乱流とレイノルズ数を計算できる。
【0197】
本発明の第1の態様のフィルターユニットは、供給液がフィルターユニットを1回通過するだけで、供給液を濾過して動作することができる。任意選択で、供給物は、フィルターユニットを1回だけ通過する。これは、供給物のシングルパスとみなすことができる。この方法は、テキスタイル処理装置のグレーの廃棄物の出口から出る供給物の廃棄物の迅速な洗浄に効果的である。フィルターユニットのそのようなシングルパス能力は、テキスタイル処理装置、特に洗濯機からの流出物にとって特に望ましい。これにより、再循環ループ、加圧システム、または追加の貯蔵タンクを必要とせずに、フィルターユニットをそのような機械に簡単に組み込むことができる。あるいは、再循環ループ、加圧システム、または追加の貯蔵タンクを必要とせずに、そのような機械の外部にフィルターユニットを簡単に追加することもできる。本発明のフィルターユニットおよびシングルパス法は、供給物がフィルターを通して何度も再循環されなければならず、濾過に時間がかかり、再循環ポンプと加圧ポンプが必要となる場合があるクロスフロー濾過ユニットおよびそれらの方法とは対照的である。
【0198】
任意選択で、供給物は、フィルターユニットを複数回通過する。この方法は、特に高い効率でマイクロファイバーを除去する必要があるポリッシングに適している。
【0199】
[多くの処理サイクルからの供給物の濾過]
好ましさが増す順に、フィルターユニットは、洗浄が必要になる前に、少なくとも5回、少なくとも10回、少なくとも15回、少なくとも20回、少なくとも30回、少なくとも50回、少なくとも100回のテキスタイル処理サイクルからの供給物を濾過する。典型的には、1000回のテキスタイル処理サイクルからの供給物が濾過される前に、フィルターユニットの洗浄が必要になる。洗浄の必要性は、流速が初期速度の50%未満に低下した場合、またはより好ましくは流速の急激な減少が認められた場合に確立できる。
【0200】
この方法は、最も困難なタイプのマイクロファイバーにも適している。したがって、この方法は、天然材料(例えば、ウール、綿および絹)であるか、それを含むマイクロファイバー、特にセルロース系材料であるか、それを含むマイクロファイバーでもうまく機能する。特に適切なセルロース系材料は、綿であり、それはデニムの形態であってもよい。
【0201】
[効率]
本発明の第3の態様による方法、本発明の第1の態様によるフィルターユニット、および第2の態様によるテキスタイル処理装置は、好ましさが増す順に、供給物中にもともと存在するすべてのマイクロファイバーに対する乾燥質量で、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%を除去できる。
【0202】
効率は、供給物を濾過することによって確立できる。効率は、さまざまな種類のマイクロファイバーにわたって測定できる。
【0203】
好ましくは、効率は、第一に、1ミクロンの孔径を有するフィルターバッグを使用して収集された任意の処理サイクルからのすべてのマイクロファイバーを捕捉し、乾燥重量を測定することによって確立される。乾燥質量Wtotavは、通常、平均値である。Wtot自体は、Wf1-Wi1で与えられ、ここで、Wf1は、1ミクロンのフィルターバッグに収集された乾燥マイクロファイバーを加えた最終乾燥重量、Wi1は、濾過前の最初のフィルターバッグの乾燥重量である。Wtotavは、単にWtot値の平均であり、典型的には3×Wtot値の平均である。
【0204】
同様の方法で、第二に、フィルターユニットを通過した少量のマイクロファイバーは、フィルターユニットを出た後に1ミクロンのフィルターバッグに収集された供給物中のマイクロファイバーの乾燥重量を捕捉して測定することによって確立できる。フィルターユニットを通過したマイクロファイバーのこの乾燥質量は、Wncであり、それ自体は、Wf2-Wi2によって計算され、ここで、Wf2は、1ミクロンのフィルターバッグに収集された乾燥マイクロファイバーを加えた最終乾燥重量であり、Wi2は、濾過前の最初のフィルターバッグの乾燥重量である。
【0205】
そして、効率は、(Wtotav-Wnc)/Wtotav×100によって与えられる。
【0206】
フィルターバッグと濾過されたマイクロファイバーの乾燥は、好ましくは摂氏50度の温度で少なくとも12時間実施される。
【0207】
さらに要求が高いのは、ブロッキング前の高い効率と多くの濾過サイクルを同時に達成することであり、したがって、本発明は、好ましくは、上記の効率と上記の処理サイクル数からの濾過供給を同時に達成することができる。
【0208】
[流速]
フィルターユニットを通る供給物の流速は、好ましさが増す順に、少なくとも1リットル/分、少なくとも2リットル/分、少なくとも3リットル/分、少なくとも4リットル/分、少なくとも5リットル/分、少なくとも6リットル/分、少なくとも7リットル/分、少なくとも8リットル/分、少なくとも9リットル/分、少なくとも10リットル/分、少なくとも15リットル/分、または少なくとも20リットル/分である。
【0209】
典型的には、流速は、毎分1000リットル以下、毎分500リットル以下、または毎分100リットル以下になる。
【0210】
[容量]
フィルターユニットは、好ましさが増す順に、少なくとも100ml、少なくとも250ml、少なくとも750ml、少なくとも1,000ml、または少なくとも2,000mlの容量を有する。
【0211】
典型的には、フィルターユニットは、500,000ml以下、100,000ml以下、20,000ml以下、10,000ml以下、5,000ml以下、または3,000ml以下の容量を有する。
【0212】
容量は、典型的には、入口を閉じ、次に出口からちょうど溢れ始めるまでフィルターユニットに水を加えることによって測定される。これは典型的には、摂氏20度の水を使用して行われる。
【0213】
[流速:容量]
好ましさが増す順に、流速:容量の比は、流速がリットル/分で表され、容量がリットルで表される場合、少なくとも1:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、少なくとも5:1、少なくとも6:1、少なくとも7:1、少なくとも10:1、少なくとも15:1、少なくとも20:1、または少なくとも25:1である。
【0214】
流速:容量の比は、典型的には1000:1以下、より典型的には500:1以下または100:1以下である。
【図面の簡単な説明】
【0215】
図1aは、本発明の第1の態様のフィルターユニットに使用できる第1のバッフル面を示しており、バッフル面は平面図で示されている。
【0216】
図1bは、本発明の第1の態様のフィルターユニットで使用できる第1のバッフル面を示しており、バッフル面は等角投影図で示されている。
【0217】
図2aは、本発明の第1の態様のフィルターユニットで使用できる第2のバッフル面を示しており、バッフル面は平面図で示されている。
【0218】
図2bは、本発明の第1の態様のフィルターユニットで使用できる第2のバッフル面を示しており、バッフル面は等角投影図で示されている。
【0219】
図3aは、本発明の第1の態様によるフィルターユニットを断面図で示す。
【0220】
図3bは、本発明の第1の態様によるフィルターユニットを分解図として示す。
【0221】
図4は、本発明の第2の態様による第1のテキスタイル処理装置の概略図を示す。
【0222】
図5は、本発明の第2の態様による第2のテキスタイル処理装置の概略図を示す。
【0223】
図6は、本発明の第2の態様による第3のテキスタイル処理装置の概略図を示す。
【0224】
図7aは、フィルターが第1の配置にある本開示による代替フィルターユニットの等角図を示す。
【0225】
図7bは、フィルターユニットが第2の構成にある本開示による代替フィルターユニットの等角図を示す。
【0226】
図7cは、フィルターユニットが第1の構成にある代替フィルターユニットの断面図を示す。
【0227】
図7dは、フィルターユニットが第1の構成にある代替フィルターユニットのハウジングの等角断面図を示す。
【0228】
図7eは、フィルターユニットが第2の構成にある代替フィルターユニットのハウジングの等角断面図を示す。
【0229】
図7fは、フィルターユニットが第2の構成にある代替フィルターユニットのハウジングの側面図を示す。
【0230】
図7gは、代替フィルターユニットのフィルターケージの側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0231】
[図面の詳細]
図1aは、円筒の曲率に一致する5つの鋸歯の形態の第1のバッフル面(101)を示す。ケージの回転を考慮し、回転軸に沿って見た場合、歯は、半径方向の角度で約90度連続している。したがって、
図1aの角度αは、約90度である。矢印は、バッフル面に対するフィルターケージの回転方向を示している。
【0232】
図1bは、
図1aと同じバッフル面(101)を等角投影図で示している。バッフル面の軸方向の長さである符号(b)は、符号(c)で示される濾過媒体の軸方向の長さの約50%を覆っていることが分かる。
【0233】
図1aと1bのバッフル面(101)は、以下の実施例でBS1として言及されるものと同じである。
【0234】
図2aは、第2のバッフル面(201)を示す。バッフル面には、円筒の曲率に一致する1つの歯がある。ケージの回転を考慮し、回転軸に沿って見た場合、歯は、半径方向の角度で約30度連続している。したがって、
図2aの角度αは、約30度である。矢印は、バッフル面に対するフィルターケージの回転方向を示している。
【0235】
図2bは、今度は等角投影図で第2のバッフル面(201)を示している。
【0236】
図2aと2bのバッフル面(201)は、以下の実施例でBS2として言及されるものと同じである。
【0237】
バッフル面の軸方向の長さである符号(b)は、符号(c)で示される濾過媒体の軸方向の長さの約50%を覆っていることが分かる。
【0238】
図3aと
図3bは、バッフル面(301)、円筒形のハウジング(302)、入口(303)と出口(304)、フィルターケージ(305)、濾過媒体(306)、電気モーター(307)の形態の駆動手段を備えたフィルターユニット(300)を示す。フィルターはまた、フィルターケージ内に配置されたインペラー(308)を備えている。フィルターケージには、電気モーターから延びる駆動シャフト(311)の端部に位置するスプライン(310)と噛み合う合わせ面(309)が取り付けられている。
【0239】
使用時、マイクロファイバーを含む供給物は、フィルターユニットの入口(303)に入る。電気モーター(307)は、濾過媒体を支持するフィルターケージを回転させるために作動される。供給物はフィルターケージの内部に向けられ、その後、供給物は、濾過媒体を通過し、濾過された液体として出口(304)を介して排出される。インペラー(308)は、濾過媒体を通る供給物の推進を補助し、それによって流速を改善する。バッフル面(301)は、濾過媒体(306)の外側の表面に隣接して配置される。フィルタケージ(305)の回転中、濾過媒体(306)は、バッフル面(301)に対して移動し、濾過媒体の外側の表面付近で液体の乱流が促進される。乱流は、マイクロファイバーが濾過媒体を詰まらせるのを防ぐのに有利に役立つと考えられている。
【0240】
図4は、
フレーム(401)と、
フレーム(401)内に回転可能に取り付けられたドラム(402)と、
ドラムを取り囲むタブ(403)と、
固体粒子を保管するための保管コンパートメント(404)と、
固体粒子を保管コンパートメントからドラムに移送するためのポンプの形態の分配手段(405)と、
固体粒子をドラムからドラムの穴(図示せず)の形態をとる保管コンパートメントおよびドラムの直下に位置するサンプの形態をとる保管コンパートメント(404)に移送するための収集手段と
を備えたテキスタイル処理装置(400)を示す。
【0241】
図4はまた、本発明の第1の態様によるフィルターユニット(407)を備える。フィルターユニット(407)を出た濾過された供給物は、流出物として出口に向かってもよく、またはバルブ(406)によってドラムに戻されて再循環可能である。固体粒子(408)は、保管コンパートメント(404)内に示されている。
【0242】
図5は、
フレーム(501)と、
フレーム(501)内に回転可能に取り付けられたドラム(502)と、
ドラムを取り囲むタブ(503)と、
ドラムの後部に位置する固体粒子を保管するための保管コンパートメント(504)と、
回転中に固体粒子をポペットバルブ(506)に向かって移動させる傾斜面の形態の分配手段(505)と、
固体粒子をドラムから固体粒子の進入を可能にする穴を有するリフターの形態をとる保管コンパートメントに移送するための収集手段であって、リフター(507)がドラムの処理領域からドラムの後部に通じる内部流路を有するとともにパーテルノステル配置を構成する、収集手段と
を備えたテキスタイル処理装置(500)を示す。ドラムの回転中、パーテルノステル配置により、リフターに入る固体粒子がドラム後部の保管コンパートメントに向かって推進される。ポペットバルブを開くことによって固体粒子をドラムの処理領域に分配することができ、ポペットバルブを閉じることによって固体粒子を自動的に収集してドラムの後部保管領域に戻すことができる。
図5のテキスタイル処理装置はまた、本発明の第1の態様によるフィルターユニット(509)に流体接続されたサンプ(508)を備える。濾過された供給物は、フィルターユニット(509)を出て、バルブ(510)によって制御され、流出物として出口に向かってもよく、直接または濾過された供給物が洗剤コンパートメント(図示せず)を通過できる経路を介して、ドラムに再循環されてもよい。固体粒子(511)は、ドラム後部の保管コンパートメント(504)内に示されている。
【0243】
図6は、
フレーム(601)と、
フレーム(601)内に回転可能に取り付けられたドラム(602)と、
ドラムを取り囲むタブ(603)と、
本発明の第1の態様によるフィルターユニット(605)に流体接続されたサンプ(604)と
を備えた従来の洗濯機の形態のテキスタイル処理装置を示す。濾過された供給物は、フィルターユニットを出てバルブ(606)に向かい、バルブ(606)は、濾過された供給物をドラムに(直接、または濾過された供給物が洗剤コンパートメント-図示せず-を通過できる経路を介して)再循環させ、または、流出物として廃棄物の出口に再循環させるように操作することができる。
【0244】
図7a~
図7cは、フィルターユニット2000の代替実施形態を示す。
図7d、7e、および7fは、フィルターユニット2000のハウジング2001を示し、
図7gは、フィルターユニット2000のフィルターケージ2038を示す。フィルターユニット2000は、ハウジング2001を備える。ハウジング2001は、可動蓋2005を備える。可動蓋2005は、一端が閉じられた中空円筒の形状をしており、円筒形の側壁2005aと円形の端壁2005bを備える。ハウジング2001も、端壁2002aと側壁2002bを備える。側壁2002bは、ハウジング2001から出口2004を形成するように延びる接線方向のポートを備えた渦巻き形状である。出口は、ハウジング2001から出る濾過された供給物の流れを制御するためのバルブ2004aを備える。側壁2002bは、側壁の底部に二次ドレイン2056も備える。端壁2002aは、ハウジング2001への入口2003である開口部をその中に備える。入口2003の開口部には、パイプ2070が通されている。パイプ2070は、入口2003を通してハウジング2001内に供給物を供給する。パイプ2070は、水平方向に一直線に並ぶ中心軸Sを中心に回転するように構成されている。パイプ2070は、マウント2054を介して接続されるベアリング2067と2066を介してハウジング2001に取り付けられている。シール2076が端壁2002aとパイプ2070の間に存在し、供給物の漏れを防止する。パイプ2070は、テキスタイル処理装置から供給物を受け取るために供給パイプ2052にも接続されている。シール2075は、供給パイプ2052とパイプ2070の間からの供給物の漏れを防止する。供給パイプ2052は、フィルターユニット2000への供給物の供給を制御するためのバルブ2053を備える。
【0245】
ハウジング2001の内部には、截頭円錐形の濾過媒体2006がある。ハウジングは、
図7dから
図7fに詳細に示されている。濾過媒体2006の外側の外向きの面は、パイプ2070から濾過されていない供給物を受け取る濾過媒体2006の第1の面である。濾過媒体2006の内側の内向きの面は、濾過された供給物がそこから通過する濾過媒体2006の第2の面である。濾過媒体2006は、フィルターケージ2038によって支持される。フィルターケージ2038は、中心軸Sを中心に回転するように構成されている。フィルターケージ2038は、
図7gにさらに詳細に示されている。フィルターケージ2038は、円錐台形の濾過媒体2006を支持するように角度を付けられた2つの環状支持体2093、2094を備える。フィルターケージ2038はまた、濾過媒体2006の第1の面の近位かつ上流に複数のブレード2091を備える。これらのブレードは、回転すると、ハウジング2001内の濾過されていない供給物の回転を促進するように作用し、フィルターユニット2000を通して供給物を圧送するのを助け、よってブレードはインペラーとして機能する。ブレードは、可動蓋2005が第1の配置にあるときに可動蓋2005の円形の端壁2005bに接触するディスク2092に接続する。フィルターケージ2038はまた、外周の周りに環状のXシール2072を備える。Xシール2072は、第1の構成にあるときに可動蓋2005の側壁2005aの内周に接触して、供給液の漏れを防止する。フィルターケージ2038はまた、ハウジング2001に接続されたシール2039に対して回転するために、外周に滑らかな表面2095を備える。また、ハウジング2001内には、濾過媒体の第2の面の近位から端壁2002aに隣接するまで延びるインペラー2085も含まれる。インペラー2085は、濾過媒体2006の下流でハウジング2001の体積の大部分を占める輪郭を有する複数のブレードを備える。インペラー2085は、その中にパイプ2070が配置された中空の穴を備える。インペラー2085は、中心軸Sの周りを回転するように構成され、パイプ2070、フィルターケージ2038、及び濾過媒体2006とともに回転する。インペラー2085の回転は、濾過された供給物をハウジング2001の渦巻き部分から駆動するのに役立ち、濾過されていない供給物を入口2003とパイプ2070を介してハウジング2001内に引き込む。
【0246】
可動蓋2005は、それぞれ異なる方向への回転を可能にする、リンケージ2032とベアリング2083によって可動蓋に直接接続されたリニアアクチュエータ2031によって、第1の配置と第2の配置との間で移動する。可動蓋2005は、第1の配置と第2の配置の間で水平方向に移動する。可動蓋が第2の配置にあるとき、環状の開口部2011は、可動部材2005の円筒形の側壁2005aとハウジング2001の側壁2002bとの間に存在する。
図7fは、開口部2011を示している。
図7aと
図7dは、第1の配置の可動蓋2005を示し、
図7b、
図7c、
図7e、
図7fは、第2の配置の可動蓋2005を示す。
【0247】
開口部2011の半径方向外側には、濾過媒体の第1の面から濾過残留物を受け取るための容器2007がある。容器2007は、
図7bのみに示されており、
図7aと
図7cには一部が示されている。容器2007は、ほぼ円筒形であり、中心軸の周りに360度延びる。容器2007の底部四分円は、トレイ2074の形態の取り外し可能な部分を備える。トレイ2074は、ユーザーが空にするためにフィルターユニット2000からスライドして取り出すことができる。容器2007は、容器2007の底部にある残留液体を排出するための三次ドレイン2077も備える。
【0248】
フィルターユニット2000は、例えば電気モーターなどの駆動手段(図示せず)を備える。濾過媒体2006は、駆動手段により中心軸を中心に回転可能である。フィルター残留物は、濾過媒体2006を回転させて遠心力を誘発し、濾過媒体2006から半径方向外側にフィルター残留物を振り落とすことによって、濾過媒体2006の第1の面から除去することができる。駆動手段は、パイプ2070に接続されたベルト(図示せず)とプーリー2009を介して濾過媒体2006に接続されている。駆動手段の回転によりプーリー2009が回転し、これによりインペラー2085、フィルターケージ2038、および濾過媒体2006が回転する。
【0249】
濾過媒体2006の第2の面の近位には、バッフル面2080がある。バッフル面2080は、フィルターケージ2038とともに
図7gに詳細に示されている。バッフル面2080は、バッフル支持体2081によってハウジング2001の側壁2002bに接続されている。バッフル面2080は静止しており、濾過媒体2006とともに回転しない。バッフル面2080は、濾過媒体2006の近くの流体の流れに影響を及ぼし、濾過媒体2006がフィルター残留物で詰まる傾向を低減する。
【0250】
使用中、フィルターユニットは、可動蓋2005がシール2072と接触する第1の配置に配置される。この配置では、ハウジング2001は、供給物が入口2003を介してのみ入り、出口2004を介して、および任意選択で二次ドレイン2056を介して出ることができるように密閉される。供給物は、テキスタイル処理装置から供給パイプ2052を介してハウジング2001に供給される。バルブ2053が開いている場合、供給物はパイプ2070内を通過し、そこで入口2003を通ってハウジング2001内にインペラー2085の内部に沿って運ばれ、フィルターケージ2038の中央を通り、供給物は、インペラー2085の内部から出ることによってフィルターケージ2038から出て、次に濾過媒体2006の第1の面を通過する。フィルターケージ2038、濾過媒体2006、インペラー2085とパイプ2070は、すべて、ベルト(図示せず)と駆動手段(図示せず)によるプーリー2009の回転によって一緒に回転する。インペラー2085とブレード2091の回転は、入口2003を介してハウジング2001内に供給物を引き込み、出口2004を介してハウジング2001から供給物を排出するための遠心ポンプとして機能することができる。テキスタイル処理装置からの供給物が濾過された後、供給物の流れは、任意選択でバルブ2053によって停止することができる。次いで、残留供給液は、二次ドレイン2056を通ってハウジング2001から排出される。次いで、フィルターユニット2000は、リニアアクチュエータ2031を用いて可動蓋2005を第2の配置に移動させることによって、第2の配置に配置される。次に、濾過媒体2006、パイプ2070、インペラー2085、およびフィルターケージ2038は、濾過媒体2006の第1の面から開口部2011を通ってフィルター残留物を振り落とすのに十分な高速で回転し、そこでフィルター残留物は、容器2007内に収集され重力で底に落ちる。容器2007内のフィルター残留物中の残留液は、三次ドレイン2077を介して排出することができる。上記サイクルの1つまたは複数の後、容器2007内に蓄積された残留物は、フィルターの容器2007からトレイ2074をスライドさせ、廃棄のためにトレイ2074から残留物を移すことによって、除去することができる。
【実施例】
【0251】
本発明について、以下の非限定的な実施例を用いて説明する。
【0252】
[テキスタイル処理装置]
濾過用の供給物を調製するために使用したテキスタイル処理装置は、5kgの耐荷重を有する市販のBeko洗濯機(本明細書ではBK1)型番WM5102Wであった。
【0253】
[テキスタイル基材]
供給物にマイクロファイバーを与えるテキスタイル処理装置(BK1)とともに使用されるテキスタイル基材は、Primarkによって供給されるポリコットンジャンパー(本明細書ではPJ1)の形態であった。これらのポリコットンジャンパーは、すべてBeko洗濯機型番WMB91233LWで、コットン40度サイクルで4回予洗い(PW)された。
【0254】
[テキスタイル処理サイクル]
Beko洗濯機(BK1)に、1.5kgのポリコットンジャンパーを投入した。
【0255】
ポリコットンジャンパー(PJ1)を投入したBeko洗濯機(BK1)で使用したテキスタイル処理サイクルは、40度のコットンサイクルであり、約47kgの水を使用し、所要時間は90分であった。処理サイクル中に洗剤や添加剤は存在しなかった。サイクルには、脱水乾燥が含まれていた。
【0256】
[タンブル乾燥]
それぞれのテキスタイル処理サイクルの後、ポリコットンジャンパー(PJ1)を洗濯機(BK1)から取り出し、タンブル乾燥した。タンブル乾燥は、Electrolux T4250タンブル乾燥機中、摂氏60度の温度で30分間かかった。そして、ポリコットンジャンパーは、BK1に投入されて上記のテキスタイル処理サイクルを使用して処理された場合、さらにマイクロファイバーを含む供給物を調製するために再利用できる。ポリコットンジャンパーは、30サイクルのテキスタイル処理を経ると使用されなくなり、代わりに新しいポリコットンジャンパーのセットと交換される。新しいポリコットンジャンパーのそれぞれのセットは、テキスタイル処理サイクルの前に上記に示したとおりに正確に予洗い(PW)された。
【0257】
[ポリコットン供給物]
それぞれのテキスタイル処理サイクルの後、供給物(BK1からの流出物)を第1のタンクに貯蔵した。
【0258】
[フィルターユニット]
3つの異なるフィルターユニットを使用して、第1のタンクに貯蔵されたBK1からの流出液を濾過した。
【0259】
いずれの場合も、フィルターユニットは同じ円筒形のハウジングを有し、駆動手段は同じ電気モーターの形態であった。すべての場合において、濾過媒体は、細孔を有する円筒形のナイロンメッシュの形態であり、フィルターケージに接着された。
【0260】
[比較例1]
比較例1では、フィルターユニット-比較例フィルターユニット1(CFU1)に、36ミクロンの孔径を有する織られたナイロンメッシュ濾過媒体を取り付けた。CFU1にはバッフル面が存在しなかったため、本発明の範囲内ではなかった。
【0261】
[比較例2]
比較例2では、フィルターユニット-比較例フィルターユニット2(CFU2)に、140ミクロンの孔径を有する織られたナイロンメッシュ濾過媒体を取り付けた。CFU2にはバッフル面が存在しなかったため、本発明の範囲内ではなかった。
【0262】
[実施例1]
実施例1では、フィルターユニット-実施例1フィルターユニット(EFU1)はCFU1と全く同じであったが、3Dプリントによって形成されABSから作られたバッフル面(BS1)を追加で備えていた。上述したように、BS1は、
図1aと
図1bに示されているとおりである。BS1は、バッフル面がハウジング内の内部空間の最下部(入口から最も遠い)部分を占めるようにフィルターユニット内に配置された。したがって、この軸方向上方にはバッフル面が濾過媒体に隣接していない部分が存在した。
【0263】
バッフル面(BS1)は、鋸歯の波状の形態であった。バッフル面は、フィルターケージの回転軸の90度を覆っていた。バッフル面は、濾過媒体の表面の軸方向長さの50%を覆っていた。鋸歯状波は、8mmの振幅を有していた。鋸歯状波は、濾過媒体から5mmの距離にあり、すなわち、バッフル面上の任意の点から濾過媒体までの最近接距離は、5mmであった。バッフル面は、濾過媒体の外側の表面に隣接して配置された。バッフル面は、ハウジング内に配置され、ハウジングの円筒形状に適合していた。バッフル面は、静止していた。バッフル面は、いくつかの歯を有していた。
【0264】
[フィルターユニットの動作と方法]
それぞれの場合において、第1のタンクと供給物は、フィルターユニットの上に配置された。フィルターユニットに供給物を注ぎ、次に供給物を重力と第2のポンプの補助によってフィルターユニットに通した。流速は、単に重力と第2のポンプによって決定された。これは、毎分約7リットルであった。供給物をフィルターユニットに1回だけ通過させた。供給物がそれぞれのフィルターユニットを通過している間、電気モーターが作動し、フィルターケージと濾過媒体が1400rpmの速度で回転した。これにより、濾過媒体の内側の表面に88GのG力が生じた。バッフル面と連動したフィルターケージと濾過媒体の回転はまた、濾過媒体の外側付近に乱流を促進し提供した。
【0265】
[第2のタンク]
第2のタンクは、毎回フィルターユニットを通過した後の供給物を捕捉して保管するために使用された。
【0266】
次に、第2のタンクの内容物を、1ミクロンの孔径を有する既知の初期乾燥重量(Wi)のフィルターバッグを通過させる。
【0267】
[効率]
第2のタンクからマイクロファイバーを収集した後、それぞれのフィルターバッグを摂氏50度のオーブンで少なくとも12時間乾燥させた。
【0268】
最終乾燥フィルターバッグと、フィルターユニットによって収集されなかった乾燥マイクロファイバーの重量を測定した(Wf)。
【0269】
フィルターユニットによって収集されなかったマイクロファイバーの質量Wncは、Wf-Wiによって与えられた。
【0270】
テキスタイル基材から放出されたマイクロファイバーの総質量は、BK1からの供給物を1ミクロンのバッグに直接通過させることによって確立された。次いで、3回の測定値から平均を求めた。これにより、マイクロファイバーの平均総質量Wtotavが得られた。
【0271】
それぞれの場合の効率は、(Wtotav-Wnc)/Wtotav×100によって与えられる。
【0272】
効率が高いほど、フィルターユニットによる濾過がより成功していることを表している。
【0273】
効率を平均した。平均効率は、最初の3回と最後の3回の濾過サイクルの効率から得られたものであるが、比較例2では、平均は成功したすべての洗浄から得た。
【0274】
[成功した濾過サイクルの数]
それぞれの処理サイクルからの連続した全供給をそれぞれのフィルターユニットに通した。
【0275】
フィルターユニットのそれぞれについて、成功裏に濾過された供給物の数(成功した濾過サイクル)を記録した。濾過サイクルが失敗する閉塞点は、フィルターユニットを通過する供給流速の急激な減少によって決定された。
【0276】
濾過サイクルの成功数には、フィルターユニットが閉塞するサイクルは含まれない。したがって、例として、12回目の処理サイクルで閉塞したフィルターユニットは、成功した濾過サイクルが11回として記録される。
【0277】
[結果]
結果は、表1にまとめられている通りであった。
【0278】
【0279】
表1は、異なる供給物と異なる濾過媒体孔径について、平均効率と濾過サイクルの成功数を示す。
【0280】
[実施例2と実施例3]
実施例2と実施例3は、
i.フィルターユニットを通る供給物の流速は、毎分30リットルであったが、これはフィルターユニットをやや広い直径のパイプに接続したことによるものであり、
ii.効率は、最初の3回の濾過サイクルのみの平均として計算したものであり、
iii.2つの異なるバッフル面を2つの別個のフィルターユニットで比較した
という点を除き、実施例1とまったく同じ方法で実施した。実施例2では、フィルターユニットは、バッフル面BS1が取り付けられたCFU1であり、バッフル面がフィルターユニットの最下部(入口から最も遠い)部分に位置していた。実施例3では、フィルターユニットは、異なるバッフル面(BS2)が取り付けられたCFU1であった。BSは、
図2aと
図2bに示すとおりであった。BS2は、単一鋸歯の形状の単一の波であり、バッフル面は、ケージの回転軸の30度を覆い、バッフル面は、入口に向かってフィルターユニットの上部に位置し、鋸歯は、8mmの振幅を有し、5mmの最近接距離で濾過媒体の表面から離れていた。フィルターユニットは、バッフル面の下方に、隣接するバッフル面が軸方向に存在しない濾過媒体の一部が残っているようになっていた。バッフル面は、ポリ乳酸(PLA)で作られた。
【0281】
[結果]
【0282】
【0283】
表2は、実施例2と実施例3について、濾過の平均効率と濾過サイクルの成功数を示す。
【0284】
[結論]
表2の結果は、単一の鋸歯を使用した実施例2のバッフル面が、いくつかの鋸歯を使用した実施例1のバッフル面よりもさらに効果的であることを示している。
【0285】
[一般]
本発明において、単数形で表現される項目は、特に断りのない限り、複数形も包含するものとする。したがって、「a」や「an」などの単語は、1または複数を意味する。
【0286】
1つまたは複数という単語は、1つまたは1つよりも多いことを意味する。
【0287】
以下の番号付きの条項は、特許請求の範囲ではない。特許請求の範囲は、次の「特許請求の範囲」というタイトルのセクションで定義される。
1.供給物中のマイクロファイバーを濾過するのに適したフィルターユニットであって、
a)ハウジングと、
b)前記供給物が前記ハウジングに入るのを可能にするように構成された入口と、
c)濾過された供給物が前記ハウジングから出ることを可能にするように構成された出口と、
d)1つまたは複数の濾過媒体を支持するフィルターケージであって、前記フィルターケージは回転可能に取り付けられて前記ハウジング内で回転軸を中心に回転し、前記濾過媒体は平均細孔径が100ミクロン以下の細孔を有する、フィルターケージと、
e)前記1つまたは複数の濾過媒体の内側および/または外側の表面の少なくとも一部に隣接して配置された1つまたは複数のバッフル面を備え、
前記バッフル面およびフィルターケージは、前記フィルターケージの回転中に前記1つまたは複数の濾過媒体が前記1つまたは複数のバッフル面に対して移動し、前記フィルターユニット内に存在する場合の液体の乱流が前記1つまたは複数の濾過媒体の内側および/または外側の表面の近くで促進されるように構成され、
f)前記フィルターケージを回転させるための駆動手段を備え、
g)前記フィルターユニットは、前記入口からの供給物が前記フィルターケージの内側に向けられ、次いで前記供給物が前記1つまたは複数の濾過媒体を通過し、濾過された液体として前記出口を介して出るように構成されているフィルターユニット。
2.前記1つまたは複数のバッフル面が1つまたは複数の波を有する条項1に記載のフィルターユニット。
3.前記1つまたは複数のバッフル面が反復する形状の波を有する条項2に記載のフィルターユニット。
4.前記波が方形波、円弧波、正弦波、三角波、またはそれらの組み合わせであるか、方形波、円弧波、正弦波、三角波、またはそれらの組み合わせを含む条項2または条項3に記載のフィルターユニット。
5.前記バッフル面の形状が円弧波または鋸歯状波である条項4に記載のフィルターユニット。
6.前記1つまたは複数のバッフル上の前記1つまたは複数の波が、前記フィルターケージの回転軸に向かう任意の半径方向に沿って測定したときに、前記バッフル面上の任意の点から前記濾過媒体までの距離に変動をもたらし、
前記1つまたは複数のバッフル上の前記1つまたは複数の波が、前記フィルターケージの回転軸に向かう任意の半径方向に沿って測定したときに、前記バッフル面上の任意の点から前記濾過媒体までの最も遠い距離をもたらし、前記距離の変動が前記最も遠い距離の少なくとも5%である条項2から5のいずれかに記載のフィルターユニット。
7.前記1つまたは複数のバッフル上の前記1つまたは複数の波が、前記フィルターケージの回転軸に向かう任意の半径方向に沿って測定したときに、前記バッフル面上の任意の点から前記濾過媒体までの距離に変動をもたらし、前記距離の変動が少なくとも2mmである条項2から6のいずれかに記載のフィルターユニット。
8.少なくとも1つのバッフル面が、前記フィルターケージの回転軸の周りに少なくとも10度の角度にわたって連続しており、前記フィルターケージの回転軸に垂直な平面内で測定される条項1から7のいずれかに記載のフィルターユニット。
9.少なくとも1つのバッフル表面が少なくとも20度の角度にわたって連続している条項8に記載のフィルターユニット。
10.前記バッフル面が前記1つまたは複数の濾過媒体の軸方向長さの90%以下を覆う条項1から9のいずれかに記載のフィルターユニット。
11.前記バッフル面が前記1つまたは複数の濾過媒体の軸方向長さの70%以下を覆う条項1から10のいずれかに記載のフィルターユニット。
12.前記バッフル面が前記1つまたは複数の濾過媒体の軸方向に沿った長さの少なくとも5mmを覆わない条項10または11のいずれかに記載のフィルターユニット。
13.前記1つまたは複数の濾過媒体の細孔が1から100ミクロンの平均細孔径を有する条項1から12のいずれかに記載のフィルターユニット。
14.前記1つまたは複数のバッフル面が静止している条項1から13のいずれかに記載のフィルターユニット。
15.前記1つまたは複数のバッフル面が前記1つまたは複数の濾過媒体の外側の表面に隣接して配置されている条項1から14のいずれかに記載のフィルターユニット。
16.前記1つまたは複数の濾過媒体が不織布のメッシュ、織られたメッシュ、編まれたメッシュ、または有孔シートの形態である条項1から15のいずれかに記載のフィルターユニット。
17.条項1から16のいずれかに記載のフィルターユニットを備えるテキスタイル処理装置。
18.洗濯機である条項17に記載のテキスタイル処理装置。
19.条項1から16のいずれかに記載のフィルターユニット、または、条項17または18に記載のテキスタイル処理装置を使用して、マイクロファイバーを含む供給物を濾過する方法。
20.マイクロファイバーを含む前記供給物がテキスタイル処理装置から生じる条項19に記載の方法。
21.濾過中に前記フィルターケージが、前記1つまたは複数の濾過媒体の内側の表面が少なくとも20GのG力を受けるような速度で回転される条項19または20に記載の方法。
22.濾過中に前記濾過媒体の最も外側の表面における乱流が少なくとも3000のレイノルズ数に相当する条項19から21のいずれかに記載の方法。
23.前記供給物が前記フィルターユニットを1回だけ通過する条項19から22のいずれかに記載の方法。
24.前記供給物が前記フィルターユニットを複数回通過する条項19から22のいずれかに記載の方法。
25.前記フィルターユニットが洗浄を必要とする前に少なくとも5回のテキスタイル処理サイクルからの供給物を濾過する条項19から24のいずれかに記載の方法。
26.前記マイクロファイバーがセルロース系材料であるかセルロース系材料を含む条項19から25のいずれかに記載の方法。
27.前記マイクロファイバーが1mm未満の最長直線寸法を有する条項19から26のいずれかに記載の方法。
28.マイクロファイバーを除去する際の前記フィルターユニットの効率が前記供給物中にもともと存在するすべてのマイクロファイバーに対して少なくとも70質量%である条項19から27のいずれかに記載の方法。
29.前記フィルターユニットを通る前記供給物の流速が少なくとも1リットル/分である条項19から28のいずれかに記載の方法。
【国際調査報告】