(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-13
(54)【発明の名称】止血クリップ
(51)【国際特許分類】
A61B 17/122 20060101AFI20231106BHJP
【FI】
A61B17/122
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527459
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(85)【翻訳文提出日】2023-06-23
(86)【国際出願番号】 CN2021125599
(87)【国際公開番号】W WO2022095725
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】202011232973.X
(32)【優先日】2020-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523162063
【氏名又は名称】マイクロポート ウロケア (ジアシン) カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】523162074
【氏名又は名称】マイクロポート ウロケア (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ヤン シュエフェン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ルー
(72)【発明者】
【氏名】ワン チェン
(72)【発明者】
【氏名】ワン チュアンビン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160DD02
4C160DD19
4C160DD29
4C160MM43
4C160NN04
4C160NN09
(57)【要約】
止血クリップは、遠位端に内ボアが設けられた牽引機構と、収縮スリーブとクリップヘッドアセンブリを含むクランプ機構を含む。クリップヘッドアセンブリは、収縮スリーブ内に部分的に配置され、係合部材とクリップヘッド本体を含む。係合部材は、内ボアに挿入される近位端を有し、内ボアと干渉嵌合を形成する。クリップヘッド本体は、係合部材の遠位端に連結される近位端を有し、収縮スリーブの遠位端から突出する。収縮スリーブとクリップヘッドアセンブリには、それぞれ第一のロック部材と第二のロック部材とが設けられる。第二のロック部材が第一のロック部材から分離しているときに、クリップヘッド本体は、開放構成と閉鎖構成との間で切り換えることができる。クリップヘッド本体の閉鎖構成において、第二のロック部材が第一のロック部材に連結されているときに、クリップヘッドアセンブリは、ロックされる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
止血クリップであって、
遠位端に内ボアが設けられた牽引機構と、
収縮スリーブとクリップヘッドアセンブリからなるクランプ機構であって、前記収縮スリーブには、その上に第一のロック部材が設けられ、前記クリップヘッドアセンブリは前記収縮スリーブ内に部分的に配置され、前記クリップヘッドアセンブリは、係合部材とクリップヘッド本体を備え、前記係合部材は、前記内ボアに挿入される近位端部分を有し、前記内ボアと干渉嵌合を形成し、前記クリップヘッド本体は、その近位端で前記係合部材の遠位端に連結され、前記クリップヘッド本体はその遠位端で前記収縮スリーブの遠位端から突出し、前記クリップヘッドアセンブリには、第二のロック部材が設けられる、クランプ機構と、
を備え、
前記止血クリップは、前記第二のロック部材が前記第一のロック部材から分離しているときに、前記牽引機構が、外力の作用下で、前記クリップヘッドアセンブリを駆動して、前記収縮スリーブの軸に沿って前後に移動させ、それによって、前記クリップヘッド本体を開放構成と閉鎖構成との間で切り換えることができるように構成され、
前記止血クリップは、前記クリップヘッド本体の前記閉鎖構成において、前記第二のロック部材が前記第一のロック部材に連結されているときに、前記クリップヘッドアセンブリの前記収縮スリーブの軸に沿った移動が阻止され、前記牽引機構に第一の所定値よりも大きい引張力が加えられると、前記係合部材の前記近位端が前記内ボアから係合解除されるように構成される、止血クリップ。
【請求項2】
アダプタブッシュアセンブリをさらに備え、前記アダプタブッシュアセンブリの遠位端は、前記収縮スリーブの近位端に着脱可能に連結され、前記収縮スリーブと連通し、前記収縮スリーブに対して回転可能に構成され、前記牽引機構は、前記アダプタブッシュアセンブリに部分的に配置され、前記アダプタブッシュアセンブリの軸に沿って移動可能であり、
前記止血クリップは、前記牽引機構が、外力の作用下で、前記牽引機構の軸を中心とした前記クリップヘッドアセンブリの回転と、それ自体の軸を中心とした前記収縮スリーブの回転との両方を駆動することができるように構成される、請求項1に記載の止血クリップ。
【請求項3】
前記アダプタブッシュアセンブリには、第一の制限部材が設けられ、前記牽引機構には、第二の制限部材が設けられ、前記第二の制限部材は、前記第一の制限部材と協働して、前記第二のロック部材が前記第一のロック部材に連結されるのを防止する、請求項2に記載の止血クリップ。
【請求項4】
前記アダプタブッシュアセンブリは、スリーブを備え、前記スリーブの遠位端は、前記収縮スリーブの前記近位端から前記収縮スリーブの内部に挿入され、前記スリーブの遠位端面は、前記第一の制限部材を構成し、
前記牽引機構の遠位端は、第一の屈曲フィンを規定し、前記第一の屈曲フィンは、前記牽引機構に対して外側に曲がり、前記第一の屈曲フィンは、弾性であるように構成され、前記第一の屈曲フィンは、前記第二の制限部材を構成し、
前記止血クリップは、前記第一の屈曲フィンが前記スリーブの前記遠位端面に当接するとき、前記クリップヘッドアセンブリが前記収縮スリーブの前記近位端に向かって移動することを阻止され、前記第二のロック部材が前記第一のロック部材に対して遠位に位置するように構成され、第二の所定値よりも大きい引張力が前記牽引機構に加えられると、前記第二のロック部材が前記第一のロック部材に連結されるまで、前記牽引機構が前記クリップヘッドアセンブリを前記収縮スリーブの前記近位端に向かって移動するように駆動できるように、前記第一の屈曲フィンが変形し、前記第二の所定値は、前記第一の所定値よりも小さい、請求項3に記載の止血クリップ。
【請求項5】
前記クランプ機構は、前記収縮スリーブ上に配置され、前記係合部材に対して遠位に位置する第三の制限部材をさらに備え、前記第三の制限部材は、前記クリップヘッドアセンブリが前記収縮スリーブの前記遠位端に向かって移動できる最大距離を規定し、それによって、前記クリップヘッドアセンブリが前記収縮スリーブから遠位に係合解除されることを防止するように構成される、請求項1~4いずれか一項に記載の止血クリップ。
【請求項6】
前記第一のロック部材は、前記収縮スリーブの壁に規定されたロックスロットを備え、前記第二のロック部材は、前記収縮スリーブの内壁面に近い側の前記クリップヘッド本体の表面に設けられた停止ブロックを備え、
前記第三の制限部材は、前記クリップヘッドアセンブリと前記収縮スリーブの周方向の相対位置を制限するようにさらに構成され、それによって、前記停止ブロックが前記ロックスロットに入り、係合することが可能になる、請求項5に記載の止血クリップ。
【請求項7】
前記第三の制限部材が、前記収縮スリーブに対して半径方向に延び、前記収縮スリーブの管状壁と共に2つのチャネルを画定し、
前記クリップヘッド本体が、2つの対向するクリップアームを備え、前記クリップアームの遠位端が、それぞれの2つのチャネルを通過して、前記収縮スリーブの前記遠位端から延びる、請求項6に記載の止血クリップ。
【請求項8】
前記第三の制限部材がピンを備え、又は、前記第三の制限部材が、前記収縮スリーブの前記遠位端に設けられた2つの第一の停止壁であって、互いに対称に編成された2つの第一の停止壁を備える、請求項7に記載の止血クリップ。
【請求項9】
前記アダプタブッシュアセンブリは、スリーブと弾性連結部材とを備え、前記スリーブは、遠位セクションと近位セクションとを備え、前記遠位セクションは、前記スリーブの外壁面にステップ面が規定されるように前記近位セクションの外径よりも小さい外径を有し、前記遠位セクションには、その中に第一の貫通孔が設けられ、前記弾性連結部材は、ベース部分とシャフト部分とを備え、前記ベース部分は、前記スリーブ内に配置され、その中に前記牽引機構を通すための第二の貫通孔が設けられ、前記シャフト部分は、前記スリーブの軸に沿って延びるように、前記スリーブの遠位端に近い前記ベース部分の側に配置され、前記シャフト部分の遠位端は、第二の屈曲フィンを規定し、前記第二の屈曲フィンは、前記ステップ面と合わせて収容溝を規定するように、前記第一の貫通孔を通過して前記スリーブの外に突出し、
前記収縮スリーブの前記近位端は、内側に突出する第四の制限部材を規定し、前記収縮スリーブの前記近位端は、前記スリーブの前記遠位セクションの上に配置され、前記第四の制限部材は、前記収容溝内に配置される、請求項2に記載の止血クリップ。
【請求項10】
前記牽引機構が、コアワイヤと結合チューブとを備え、前記結合チューブが前記コアワイヤの遠位端に配置され、前記結合チューブが前記内ボアを規定し、前記コアワイヤが前記第二の貫通孔を通り、前記結合チューブが前記ベース部分に対して遠位に位置し、前記結合チューブが前記第二の貫通孔の直径より大きな外径を有し、
前記止血クリップは、前記係合部材の前記近位端が前記内ボアから係合解除された後、前記結合チューブが前記ベース部分に近位で当接し、前記牽引機構に第三の所定値よりも大きい引張力が加えられると、前記第二の屈曲フィンが変形し、それによって、前記アダプタブッシュアセンブリを前記収縮スリーブから分離するように構成される、請求項9に記載の止血クリップ。
【請求項11】
ハンドルアセンブリをさらに備え、前記ハンドルアセンブリは、グリップ部材、スライド可能部材及び回転可能部材を備え、前記グリップ部材は、軸方向に延びるスライドスロットを規定し、前記スライド可能部材は、前記スライドスロット内に配置され、前記スライドスロット内でスライド可能であり、前記回転可能部材は、前記グリップ部材の遠位端に回転可能に配置され、前記牽引機構の前記近位端は、前記アダプタブッシュアセンブリの前記近位端から前記ハンドルアセンブリに延び、それによって、前記ハンドルアセンブリの前記スライド可能部材と前記回転可能部材との両方に連結され、
前記止血クリップは、前記スライド可能部材が、前記スライドスロット内でスライドすると、前記牽引機構を駆動して、前記アダプタブッシュアセンブリの軸に沿って移動させ、前記クリップヘッドアセンブリを前記収縮スリーブの軸に沿って移動させ、前記回転可能部材が、前記グリップ部材に対して回転すると、前記牽引機構を自身の軸の周りに回転させ、前記クリップヘッドアセンブリ及び前記収縮スリーブの回転を引き起こすように構成される、請求項9に記載の止血クリップ。
【請求項12】
前記牽引機構が、コアワイヤと、結合チューブと、第一の連結ブロックと、第二の連結ブロックとを備え、前記結合チューブが、前記コアワイヤの遠位端に配置され、前記内ボアを規定し、前記第一の連結ブロック及び前記第二の連結ブロックは、共に前記コアワイヤの近位端上に配置され、前記第二の連結ブロックが前記第一の連結ブロックに対して近位の位置にあり、前記第一の連結ブロックは、前記回転可能部材に結合され、前記回転可能部材と同期して回転可能であり、前記回転可能部材に対して軸方向に移動可能であるように構成され、前記第二の連結ブロックは、前記スライド可能部材に結合され、前記スライド可能部材に対して軸方向に静止し、前記スライド可能部材に対して円周方向に回転可能であるように構成され、及び/又は
前記アダプタブッシュアセンブリは、前記スリーブの前記近位セクションに遠位方向に結合されたスプリングチューブを備え、前記スプリングチューブの近位端には、位置決めチューブが設けられ、前記位置決めチューブは、前記ハンドルアセンブリ内の前記回転可能部材に結合され、前記位置決めチューブは、前記回転可能部材に対して軸方向に固定され、前記回転可能部材に対して周方向に回転可能であるように構成される、請求項11に記載の止血クリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療装置に関し、特に、止血クリップに関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡的低侵襲手術の継続的な発展に伴い、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、内視鏡的逆行性胆汁膵管造影術(ERCP)、自然開口部経管内視鏡手術(NOTES)等の種々の内視鏡的外科処置が広く使用されている。これらの内視鏡的低侵襲手術において、消化器組織の欠損又は穿孔を安全で効果的に術中に閉鎖することは、取り組むべき重要な課題である。
【0003】
止血クリップは、内腔組織の欠損又は穿孔を閉鎖するための器具である。既存の止血クリップは、開閉可能で回転可能なクリップヘッドを有する。このようなクリップヘッドは、標的部位に送達された後、牽引機構によって作動され、所望に応じて、開閉及び/又は回転し、標的部位の組織をクランプして、そこの欠損又は穿孔を閉鎖する。その後、クリップヘッドは牽引機構から分離され、標的部位の組織成長の結果、欠損又は穿孔が閉鎖された後、脱落して消化管を通って体外に排出されるまで患者の体内に留まる。
【0004】
既存の止血クリップでは、クリップヘッドと牽引機構をフックで結合することができ、その結合は、フックを折ることで破壊することができる。しかしながら、破壊されたフックが傷口に落下した場合、炎症等の問題を引き起こす可能性がある。あるいは、クリップヘッドは、ボールヘッドと嵌合する連結ヨークによって牽引機構に結合させて、連結ヨークを変形させることによって、そこから結合を解除させてもよい。しかしながら、連結ヨ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、より簡単な構造で、使用中に破損部分が患者の体内に残るおそれのない止血クリップを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的で、本発明は、止血クリップを提供し、前記止血クリップは、
遠位端に内ボアが設けられた牽引機構と、
収縮スリーブとクリップヘッドアセンブリからなるクランプ機構であって、前記収縮スリーブには、その上に第一のロック部材が設けられ、前記クリップヘッドアセンブリは前記収縮スリーブ内に部分的に配置され、前記クリップヘッドアセンブリは、係合部材とクリップヘッド本体を備え、前記係合部材は、前記内ボアに挿入される近位端部分を有し、前記内ボアと干渉嵌合を形成し、前記クリップヘッド本体は、その近位端で前記係合部材の遠位端に連結され、前記クリップヘッド本体はその遠位端で前記収縮スリーブの遠位端から突出し、前記クリップヘッドアセンブリには、第二のロック部材が設けられる、クランプ機構と、
を備え、
前記止血クリップは、前記第二のロック部材が前記第一のロック部材から分離しているときに、前記牽引機構が、外力の作用下で、前記クリップヘッドアセンブリを駆動して、前記収縮スリーブの軸に沿って前後に移動させ、それによって、前記クリップヘッド本体を開放構成と閉鎖構成との間で切り換えることができるように構成され、
前記止血クリップは、前記クリップヘッド本体の前記閉鎖構成において、前記第二のロック部材が前記第一のロック部材に連結されているときに、前記クリップヘッドアセンブリの前記収縮スリーブの軸に沿った移動が阻止され、前記牽引機構に第一の所定値よりも大きい引張力が加えられると、前記係合部材の近位端が前記内ボアから係合解除されるように構成される。
【0007】
任意選択で、止血クリップは、アダプタブッシュアセンブリをさらに備えてもよく、前記アダプタブッシュアセンブリの遠位端は、前記収縮スリーブの近位端に着脱可能に連結され、前記収縮スリーブと連通し、前記収縮スリーブに対して回転可能に構成され、前記牽引機構は、前記アダプタブッシュアセンブリに部分的に配置され、前記アダプタブッシュアセンブリの軸に沿って移動可能であり、
前記止血クリップは、前記牽引機構が、外力の作用下で、前記牽引機構の軸を中心とした前記クリップヘッドアセンブリの回転と、それ自体の軸を中心とした前記収縮スリーブの回転との両方を駆動することができるように構成されてもよい。
【0008】
任意選択で、前記アダプタブッシュアセンブリには、第一の制限部材が設けられてもよく、前記牽引機構には、第二の制限部材が設けられ、前記第二の制限部材は、前記第一の制限部材と協働して、前記第二のロック部材が前記第一のロック部材に連結されるのを防止する。
【0009】
任意選択で、前記アダプタブッシュアセンブリは、スリーブを備えてもよく、前記スリーブの遠位端は、前記収縮スリーブの前記近位端から前記収縮スリーブの内部に挿入され、前記スリーブの遠位端面は、前記第一の制限部材を構成し、
前記牽引機構の遠位端は、第一の屈曲フィンを規定し、前記第一の屈曲フィンは、前記牽引機構に対して外側に曲がり、前記第一の屈曲フィンは、弾性であるように構成され、前記第一の屈曲フィンは、前記第二の制限部材を構成し、
前記止血クリップは、前記第一の屈曲フィンが前記スリーブの前記遠位端面に当接するとき、前記クリップヘッドアセンブリが前記収縮スリーブの前記近位端に向かって移動することを阻止され、前記第二のロック部材が前記第一のロック部材に対して遠位に位置するように構成され、第二の所定値よりも大きい引張力が前記牽引機構に加えられると、前記第二のロック部材が前記第一のロック部材に連結されるまで、前記牽引機構が前記クリップヘッドアセンブリを前記収縮スリーブの前記近位端に向かって移動するように駆動できるように、前記第一の屈曲フィンが変形し、前記第二の所定値は、前記第一の所定値よりも小さい。
【0010】
任意選択で、前記クランプ機構は、前記収縮スリーブ上に配置され、前記係合部材に対して遠位に位置する第三の制限部材をさらに備えてもよく、前記第三の制限部材は、前記クリップヘッドアセンブリが前記収縮スリーブの前記遠位端に向かって移動できる最大距離を規定し、それによって、前記クリップヘッドアセンブリが前記収縮スリーブから遠位に係合解除されることを防止するように構成される。
【0011】
任意選択で、前記第一のロック部材は、前記収縮スリーブの壁に規定されたロックスロットを備えてもよく、前記第二のロック部材は、前記収縮スリーブの内壁面に近い側の前記クリップヘッド本体の表面に設けられた停止ブロックを備え、
前記第三の制限部材は、前記クリップヘッドアセンブリと前記収縮スリーブの周方向の相対位置を制限するようにさらに構成され、それによって、前記停止ブロックが前記ロックスロットに入り、係合することが可能になる。
【0012】
任意選択で、前記第三の制限部材が、前記収縮スリーブに対して半径方向に延び、前記収縮スリーブの管状壁と共に2つのチャネルを画定してもよく、
前記クリップヘッド本体が、2つの対向するクリップアームを備え、前記クリップアームの遠位端が、それぞれの2つのチャネルを通過して、前記収縮スリーブの前記遠位端から延びる。
【0013】
任意選択で、前記第三の制限部材は、ピンを備えても、又は前記収縮スリーブの前記遠位端に設けられた2つの第一の停止壁であって、互いに対称に編成された2つの第一の停止壁を備えてもよい。
【0014】
任意選択で、前記アダプタブッシュアセンブリは、スリーブと弾性連結部材とを備えてもよく、前記スリーブは、遠位セクションと近位セクションとを備え、前記遠位セクションは、前記スリーブの外壁面にステップ面が規定されるように前記近位セクションの外径よりも小さい外径を有し、前記遠位セクションには、その中に第一の貫通孔が設けられ、前記弾性連結部材は、ベース部分とシャフト部分とを備え、前記ベース部分は、前記スリーブ内に配置され、その中に前記牽引機構を通すための第二の貫通孔が設けられ、前記シャフト部分は、前記スリーブの軸に沿って延びるように、前記スリーブの遠位端に近い前記ベース部分の側に配置され、前記シャフト部分の遠位端は、第二の屈曲フィンを規定し、前記第二の屈曲フィンは、前記ステップ面と合わせて収容溝を規定するように、前記第一の貫通孔を通過して前記スリーブの外に突出し、
前記収縮スリーブの前記近位端は、内側に突出する第四の制限部材を規定し、前記収縮スリーブの前記近位端は、前記スリーブの前記遠位セクションの上に配置され、前記第四の制限部材は、前記収容溝内に配置される。
【0015】
任意選択で、前記牽引機構は、コアワイヤと結合チューブとを備えてもよく、前記結合チューブが前記コアワイヤの遠位端に配置され、前記結合チューブが前記内ボアを規定し、前記コアワイヤが前記第二の貫通孔を通り、前記結合チューブが前記ベース部分に対して遠位に位置し、前記結合チューブが前記第二の貫通孔の直径より大きな外径を有し、
前記止血クリップは、前記係合部材の前記近位端が前記内ボアから係合解除された後、前記結合チューブが前記ベース部分に近位で当接し、前記牽引機構に第三の所定値よりも大きい引張力が加えられると、前記第二の屈曲フィンが変形し、それによって、前記アダプタブッシュアセンブリを前記収縮スリーブから分離するように構成される。
【0016】
任意選択で、前記止血クリップは、ハンドルアセンブリをさらに備えてもよく、前記ハンドルアセンブリは、グリップ部材、スライド可能部材及び回転可能部材を備え、前記グリップ部材は、軸方向に延びるスライドスロットを規定し、前記スライド可能部材は、前記スライドスロット内に配置され、前記スライドスロット内でスライド可能であり、前記回転可能部材は、前記グリップ部材の遠位端に回転可能に配置され、前記牽引機構の前記近位端は、前記アダプタブッシュアセンブリの前記近位端から前記ハンドルアセンブリに延び、それによって、前記ハンドルアセンブリの前記スライド可能部材と前記回転可能部材との両方に連結され、
前記止血クリップは、前記スライド可能部材が、前記スライドスロット内でスライドすると、前記牽引機構を駆動して、前記アダプタブッシュアセンブリの軸に沿って移動させ、前記クリップヘッドアセンブリを前記収縮スリーブの軸に沿って移動させ、前記回転可能部材が、前記グリップ部材に対して回転すると、前記牽引機構を自身の軸の周りに回転させ、前記クリップヘッドアセンブリ及び前記収縮スリーブの回転を引き起こすように構成される。
【0017】
任意選択で、前記牽引機構は、コアワイヤと、結合チューブと、第一の連結ブロックと、第二の連結ブロックとを備えてもよく、前記結合チューブが、前記コアワイヤの遠位端に配置され、前記内ボアを規定し、前記第一の連結ブロック及び前記第二の連結ブロックは、共に前記コアワイヤの近位端上に配置され、前記第二の連結ブロックが前記第一の連結ブロックに対して近位の位置にあり、前記第一の連結ブロックは、前記回転可能部材に結合され、前記回転可能部材と同期して回転可能であり、前記回転可能部材に対して軸方向に移動可能であるように構成され、前記第二の連結ブロックは、前記スライド可能部材に結合され、前記スライド可能部材に対して軸方向に静止し、前記スライド可能部材に対して円周方向に回転可能であるように構成され、及び/又は
前記アダプタブッシュアセンブリは、前記スリーブの前記近位セクションに遠位方向に結合されたスプリングチューブを備えてもよく、前記スプリングチューブの近位端には、位置決めチューブが設けられ、前記位置決めチューブは、前記ハンドルアセンブリ内の前記回転可能部材に結合され、前記位置決めチューブは、前記回転可能部材に対して軸方向に固定され、前記回転可能部材に対して周方向に回転可能であるように構成される。
【発明の効果】
【0018】
本発明の止血クリップは、先行技術に比べ、以下の利点を有する。
本発明の止血クリップは、牽引機構及びクランプ機構を含む。牽引機構は、その遠位端に内ボアを画定する。クランプ機構は、収縮スリーブ及びクリップヘッドアセンブリを含む。収縮スリーブは、その上に第一のロック部材を備え、クリップヘッドアセンブリは、収縮スリーブ内に部分的に配置される。クリップヘッドアセンブリは、係合部材とクリップヘッド本体を含む。係合部材の近位端部分は、それと干渉嵌合を形成するように内ボアに挿入される。クリップヘッド本体は、その近位端部で係合部材の遠位端部に連結され、収縮スリーブの遠位端部から遠位方向に突出する。クリップヘッドアセンブリには、第二のロック部材が設けられている。初期構成では、第二のロック部材は、第一のロック部材と別体である。オペレータは、牽引機構に外力を加えて、クリップヘッドアセンブリを収縮スリーブの軸に沿って前後に移動させ、それによって、クリップヘッド本体を開放構成と閉鎖構成との間で切り換えることができる。クリップヘッド本体が標的部位の組織をクランプし、閉鎖構成に切り換えられた後、オペレータは、牽引機構に引張力を加えて、第二のロック部材を第一のロック部材に連結してもよい。その結果、クリップヘッド本体は、閉鎖構成にロックされる。その後、オペレータは、牽引機構に第一の所定値よりも大きな引張力を加えて、係合部材の近位端部分を内径から係合解除させ、クリップヘッドアセンブリを牽引機構から分離させてもよい。係合部材と内ボアとの間の干渉嵌合により、クリップヘッドアセンブリと牽引機構との連結を簡単な構造で実現することができる。また、適切な引張力を加えるだけで、両者を分離することができ、構造部品の破損を伴うことはない。そのため、破損した部分が患者の体内に残り、傷口に触れる危険性を回避することができ、安全性と信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
添付の図面は、本発明のより良い理解を促進するために提供され、いかなる意味においてもその範囲を不当に制限するものではない。
【0020】
【
図1】本発明の実施形態による止血クリップの構造を示す概略図であり、クリップヘッドアセンブリが開放構成にある。
【
図2】本発明の実施形態による止血クリップの構造を示す概略図であり、クリップヘッドアセンブリが閉鎖構成にある。
【
図3】本発明の実施形態による止血クリップの一部分の構造を示す概略図である。
【
図4】本発明の実施形態による止血クリップの一部分の断面図である。
【
図5】本発明の実施形態による止血クリップの一部分の断面図であり、クリップヘッドアセンブリが閉鎖構成にあり、第一のロック部材が第二のロック部材に連結されていない。
【
図6】本発明の実施形態による止血クリップの一部分の断面図であり、クリップヘッドアセンブリが閉鎖構成にあり、第一のロック部材が第二のロック部材に連結され、係合部材の近位端部分が牽引機構の内ボアから係合解除されている。
【
図7】本発明の実施形態による止血クリップの一部分を概略的に示し、第一のロック部材が第二のロック部材に連結されている。
【
図8】本発明の実施形態による止血クリップにおける結合チューブの構造を示す概略図である。
【
図9】本発明の実施形態による止血クリップの一部分の構造を示す概略図であり、特に、牽引機構の近位端部分の構造を示す。
【
図10】本発明の実施形態による止血クリップにおける収縮スリーブの断面図である。
【
図11】本発明の実施形態による止血クリップにおいて、収縮スリーブが第三の制限部材とどのように嵌合するかを概略的に示し、(a)は第二の停止壁が曲げられる前の概略図であり、(b)は第二の停止壁が第三の制限部材を形成するために曲げられた後の概略図である。
【
図12】本発明の実施形態による止血クリップにおける係合部材の構造を示す概略図である。
【
図13】本発明の実施形態による止血クリップの一部分の断面図であり、特に、アダプタブッシュアセンブリが収縮スリーブにどのように連結されるかを示す。
【
図14】本発明の実施形態による止血クリップにおける弾性連結部材の構造を示す概略図である。
【
図15】本発明の一実施形態による止血クリップの構造を示す概略図である。
【
図16】本発明の一実施形態による止血クリップのハンドルアセンブリの概略分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の特定の実施形態は、特定の例によって、以下に説明される。本明細書で提供される開示及び教示に基づき、当業者であれば、本発明によって提供される他の利点及び利益も容易に理解できるであろう。本発明は、また、異なる実施形態を通じて別の形で具現化又は適用してもよく、本発明の精神から逸脱することなく、異なる観点から、又は異なる用途のために、本明細書に開示された詳細に種々の修正又は変更を行ってもよい。添付の図面は、単に本発明の基本概念を概略的に説明するためだけに、本明細書に提供されていることに留意すべきである。したがって、これらは、本発明に関連する構成要素を示しているに過ぎず、必ずしも全ての構成要素や、実際の実装におけるそれらの真の形状及び寸法を描いているわけではない。実際には、構成要素の構成、数、相対的なスケールは任意に変化してもよく、それらの配置はより複雑になることがある。
【0022】
以下では、各実施形態が1つ以上の技術的特徴を有するものとして説明する。しかしながら、これは、本発明が必ずしもそのような技術的特徴を全て備えて実施されなければならないことも、また、いずれかの実施形態における技術的特徴の一部又は全部を個別に備えて実施されなければならないことも意味するものではない。すなわち、本発明を実施することができる限り、当業者は、本明細書の教示に基づき、関連する設計仕様又は実用化の要求に応じて、いずれかの実施形態における技術的特徴の一部又は全部を選択しても、異なる実施形態において技術的特徴の一部又は全部を組み合わせてもよい。このようにして、本発明は、より柔軟に実施することができる。
【0023】
本明細書で使用される場合、単数形「1つの」及び「その」は、複数の参照を含み、複数形「複数の」は、文脈から明確に指示されない限り、「2つ以上」のことを意味する。本明細書で使用される場合、用語「又は」は、文脈から明確に指示されない限り、一般に「及び/又は」を含む意味で採用される。「取り付け」、「結合」及び「連結」という用語は、広義に解釈されるべきである。例えば、連結は、恒久的、着脱可能若しくは一体的な連結、又は機械的若しくは電気的連結、又は直接的連結若しくは1つ以上の介在媒体との間接的連結、又は2つの要素間の内部通信若しくは相互作用であってもよい。当業者であれば、本明細書における上述の用語の特定の意味を、その文脈に応じて理解することができる。
【0024】
本発明の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照しながら特定の実施形態によって規定される、本発明のより詳細な以下の説明を読むことで、より明確になるであろう。図は、必ずしも正確な縮尺で描かれたものではなく、実施形態を容易で明確に説明するのに役立てることのみを目的として、非常に簡略化された形態で提供されていることに留意されたい。図面において、同様の参照番号は、同一又は類似の要素を示す。同様の数字は、いくつかの図を通して同様の要素を示す。
【0025】
本明細書で使用される場合、用語「近位」及び「遠位」は、装置を操作する医師によって見られる、医療装置の構成要素又はその動作間の相対的な向き、相対的な位置及び方向を指すことを意図している。限定するつもりはないが、「近位端」は、通常、医療装置の通常の操作中に、オペレータに近い方の端部を指し、「遠位端」は、患者の体に最初に入る端部を指す。
【0026】
図1~
図7を参照すると、本発明の一実施形態において、牽引機構1000とクランプ機構2000とを含む止血クリップが提供されている。牽引機構1000の遠位端は、内ボア1001を画定する。クランプ機構2000は、収縮スリーブ2100及びクリップヘッドアセンブリ2200を含む。収縮スリーブ2100は、その上に第一のロック部材を備える。クリップヘッドアセンブリ2200は、収縮スリーブ2100に部分的に受容され、係合部材2210及びクリップヘッド本体を含む。係合部材2210の近位端部分は、内ボア1001との干渉嵌合を形成するように、内ボア1001に挿入される。クリップヘッド本体は、係合部材2210の遠位端に連結されている。クリップヘッド本体の遠位端は、収縮スリーブ2100の遠位端から突出する。クリップヘッドアセンブリ2200は、また、その上に第二のロック部材も備える。
【0027】
止血クリップは、第二のロック部材が第一のロック部材から分離しているときに、牽引機構が、外力の作用下に、クリップヘッドアセンブリ2200を駆動して、収縮スリーブ2100の軸を動かし、クリップヘッド本体を開放構成と閉鎖構成の間で切り換えることができるように構成されている。このようにして、クリップヘッド本体は、対象物をクランプするための位置及び向きを調整することができる。
【0028】
止血クリップは、また、クリップヘッド本体が閉鎖構成にあるとき、及び第二のロック部材が第一のロック部材に連結されているとき、クリップヘッドアセンブリ2200が収縮スリーブ2100の軸に沿って移動するのを防げるように構成される。このようにして、クリップヘッド本体が対象物のクランプを達成すると、連結された第二及び第一のロック部材は、クリップヘッド本体を閉鎖構成にロックすることができ、対象物をクランプした状態で維持する。この構成において、オペレータは、係合部材2210の近位端部分を内ボア1001から係合解除し、クリップヘッドアセンブリ2200を牽引機構1000から分離するために、牽引機構1000に第一の所定値よりも大きい引張力を加えてもよい。第一の所定値は、干渉嵌合が第一の所定値を超える引張力によって克服され得る限りは、係合部材2210と内ボア1001との間に確立された干渉嵌合の強さに応じて、任意の値として決定され得ることは、理解できるであろう。本発明の本実施形態の止血クリップでは、クリップヘッドアセンブリ2200が、簡単で信頼性の高い方法で牽引機構1000に連結される。これにより、使い勝手がよく、構造構成要素の破損を伴うことなく両者を分離することができるので、破損した部分が傷口にアクセスして炎症を引き起こす危険性を回避でき、結果として使用上の安全性を高めることができる。
【0029】
特に
図4~
図6を参照すると、止血クリップは、アダプタブッシュアセンブリ3000をさらに含み、アダプタブッシュアセンブリ3000の遠位端は、収縮スリーブ2100と連通するように、収縮スリーブ2100の近位端に着脱可能に連結される。牽引機構1000は、アダプタブッシュアセンブリ3000の軸に沿って移動可能であるように、アダプタブッシュアセンブリ3000に部分的に受容される。「着脱可能に連結される」とは、所定の条件が満たされたときに、アダプタブッシュアセンブリ3000を収縮スリーブ2100から取り外し可能であることを意味することが意図される。
【0030】
アダプタブッシュアセンブリ3000は、その上に第一の制限部材を備え、牽引機構1000は、その上に第二の制限部材を備えている。第二の制限部材は、第一の制限部材と協働して、第二のロック部材が第一のロック部材に連結されるのを防止することができる。第二のロック部材が第一のロック部材に連結されていないとき、クリップヘッドアセンブリは、クリップヘッドアセンブリの位置及び向きを調整するために、収縮スリーブ2100の軸に沿って前後に移動可能である。
【0031】
任意選択で、クランプ機構は、第三の制限部材をさらに含んでもよく、第三の制限部材は、係合部材2210の遠位側で収縮スリーブ2100に設けられ、クリップヘッドアセンブリ2200が収縮スリーブ2100の遠位端に向かって移動可能である最大距離を規定し、それによってクリップヘッドアセンブリ2200が収縮スリーブ2100から遠位側に外れるのを防止するように構成される。これとは別に、第三の制限部材は、クリップヘッドアセンブリ2200と収縮スリーブ2100の周方向の相対位置を制限して、周方向の整列を確実にして、ひいては、第二のロック部材と第一のロック部材との連結を成功させるように構成される。この実施形態では、収縮スリーブ2100は、また、アダプタブッシュアセンブリ3000に対して回転可能であるように構成される。このようにして、クリップヘッドアセンブリ2200を回転するように駆動するために外力の作用下で牽引機構1000が自身の軸を中心に回転されるとき、収縮スリーブ2100は、クリップヘッドアセンブリ2200の回転を妨害しない。言い換えれば、クリップヘッドアセンブリ2200を牽引機構1000の軸を中心に回転するように駆動している間、牽引機構1000は、同時に収縮スリーブ2100を回転するように駆動できる。
【0032】
止血クリップは、牽引機構1000の近位端に連結されるように構成されたハンドルアセンブリ4000をさらに含む。オペレータは、ハンドルアセンブリ4000を操作して牽引機構1000に力を加え、それによって、クランプ機構2000を作動させて様々な動作を行うことができる。
【0033】
本実施形態の止血クリップにおける様々な構成要素の構造及びそれらがどのように組み合わされるかは、添付の図面を参照して、以下に詳細に説明される。当業者であれば、以下に説明する構成要素の構造は、必須のものではなく、本実施形態の止血クリップに使用するのに適したものに過ぎず、したがって、いかなる意味においても本発明を限定するものとして解釈すべきではないことを理解するであろう。
【0034】
図4~
図6を
図8と合わせて参照すると、牽引機構1000は、コアワイヤ1100と、結合チューブ1200とを含む。結合チューブ1200は、コアワイヤ1100の遠位端部分上に配置され、内ボア1001を画定する。結合チューブ1200の外径は、コアワイヤ1100の外径よりも大きい。牽引機構1000の遠位端部分、特に、結合チューブ1200の遠位端部分は、結合チューブ1200に対して外側に曲げられた複数の第一の屈曲フィン1210を画定する。複数の第一の屈曲フィン1210は、結合チューブ1200に対して周方向に間隔を空けて、好ましくは、均等に、配置されてもよい。第一の屈曲フィン1210のそれぞれは、90°の角度で曲げられていてもよい。第一の屈曲フィン1210は、弾性を有するように構成されていてもよい。
【0035】
図9を参照すると、牽引機構1000は、第一の連結ブロック1300及び第二の連結ブロック1400をさらに含み、第一の連結ブロック1300及び第二の連結ブロック1400は共に、コアワイヤ1100の近位端部分に配置される。第一の連結ブロック1300は、第二の連結ブロック1400に対して近位に位置する。第一の連結ブロック1300は、非回転形状を有する。すなわち、第一の連結ブロックは、非円形の断面を有する。例えば、三角形、四角形、六角形又はその他の形状の断面を有してもよい。第二の連結ブロック1400は、円形の断面を有してもよい。第一の連結ブロック1300と第二の連結ブロック1400の両方は、以下でより詳細に説明するように、ハンドルアセンブリ4000に連結される。好ましくは、コアワイヤ1100は、コアワイヤ本体と、コアワイヤ本体の外周面に巻かれたコアワイヤジャケットとを含む。コアワイヤジャケットは、牽引機構1000がアダプタブッシュアセンブリ3000の軸に沿って移動する間に遭遇する摩擦を低減し、コアワイヤ1100が曲がる確率を低下させるために提供される。
【0036】
牽引機構1000は、第一の連結ブロック1300と第二の連結ブロック1400との間のコアワイヤ1100の一部分上に配置された補強スリーブ1500をさらに含み、補強スリーブ1500の対向する軸方向端部は、第一の連結ブロック1300及び第二の連結ブロック1400の両方に連結されている。補強スリーブ1500は、牽引機構1000を強化し、その曲がる可能性を低減することができる。
【0037】
図3を参照すると、収縮スリーブ2100は、そこを通って軸方向に延びる第一の内腔を規定する円筒形構造であってよい。第一のロック部材は、その近位端の周りの収縮スリーブ2100の壁に規定されたロックスロット2101を含む。収縮スリーブ2100の近位端は、収縮スリーブ2100の内部に向かって半径方向に突出する第四の制限部材2102をさらに規定する(
図6参照)。
【0038】
いくつかの実施形態では、収縮スリーブ2100は、その軸方向の全長にわたって一定である内径を有する。第四の制限部材は、第二の停止壁(図示せず)の形態で、収縮スリーブ2100の近位端に規定されてもよい。いくつかの他の実施形態では、
図10に示すように、環状溝2103が、その近位端の周りの収縮スリーブ2100の内壁面において画定される。この場合、環状溝2103に対して近位に位置する収縮スリーブ2100の内壁面部分が、第四の制限部材2102として機能する。
【0039】
図3~
図7を参照すると、第三の制限部材は、収縮スリーブ2100の遠位端に配置され、収縮スリーブ2100に対して半径方向に延び、第三の制限部材は、収縮スリーブ2100の管状壁と共に2つのチャネル2104(
図11(b)参照)を区切る。いくつかの実施形態では、
図3~
図7に示すように、第三の制限部材はピン2300を含み、このピンは、その対向する軸方向端部で収縮スリーブ2100の管状壁に連結され、それによって、第三の制限部材は、管状壁と共に2つの別個のチャネル2104を規定する。いくつかの他の実施形態では、
図11に示すように、第三の制限部材は、収縮スリーブ2100の遠位端部分上に配置された2つの第一の停止壁2105を含む。2つの第一の停止壁2105は、対称的であってもよく、互いに当接していてもよい。製作中、2つの第一の停止壁2105は、単一のチューブの不要な部分を除去することによって形成されてもよい。その結果、チューブの第一の停止壁2105以外の円筒部分は、収縮スリーブ2100として機能し、第一の停止壁2105は、収縮スリーブ2100の軸に沿って延びる。その後、第一の停止壁2105に力を加えて、第一の停止壁2105が収縮スリーブ2100に対して半径方向に延びるまで、収縮スリーブ2100に対して内側に曲げることができる。
【0040】
図12は、係合部材2210の構造を示す概略図である。
図12に示すように、係合部材2210は、第一の連結シャフト2211と、第三の連結ブロック2212と、第二の連結シャフト2213と、を含む。第一の連結シャフト2211及び第二の連結シャフト2213は、いずれも第三の連結ブロック2212に連結されており、第一の連結シャフト2211は、第二の連結シャフト2213に対して垂直である。第一の連結シャフト2211の対向する軸方向端部は、第三の連結ブロック2212から突出し、クリップヘッドアセンブリに連結される(
図4~
図6参照)。第二の連結シャフト2213の遠位端は、第三の連結ブロック2212に連結され、第二の連結シャフト2213の近位端は、内ボア1001との干渉嵌合を形成するように、牽引機構1000の内ボア1001に挿入されるように構成される(
図4及び
図5参照)。
【0041】
図4~
図6に示すように、クリップヘッド本体は、2つのクリップアーム2221を含み、2つのクリップアーム2221の近位端は、第一の連結シャフト2211のそれぞれの対向する軸方向端部に連結される。クリップアーム2221は、弾性を有するように構成され、クリップアーム2221の近位端の周りの外側表面には、第二のロック部材として機能する停止ブロック2222が設けられている。ここで、「外側表面」とは、2つのクリップアーム2221の互いに離れる方向を向く表面、すなわち、クリップアーム2221が収縮スリーブ2100に組み立てられたときに、収縮スリーブ2100の内壁面を向くその表面のことである。
【0042】
牽引機構1000及びクランプ機構2000が一緒に組み立てられると、2つのクリップアーム2221の遠位端は、それぞれの2つのチャネル2104を通って収縮スリーブ2100の外に突出する。オペレータが牽引機構1000の近位端に押出力を加えると、牽引機構1000は、収縮スリーブ2100の管状壁がクリップアーム2221をもはや圧縮しなくなるまで、クリップヘッドアセンブリ2200を駆動して、収縮スリーブ2100の近位端から離れるようにすることができる。その結果、2つのクリップアーム2221が互いに離れて移動し、クリップヘッド本体を開放構成に切り換える。オペレータが牽引機構1000の近位端に引張力を加えると、牽引機構1000は、クリップヘッドアセンブリ2200を駆動して、収縮スリーブ2100の近位端に向かって移動させることができる。このプロセスにおいて、収縮スリーブ2100の管状壁は、クリップアーム2221を圧縮して互いの方へ移動させ、それによって、クリップヘッド本体を閉鎖構成に切り換える。第三の制限部材(例えば、ピン2300、又は第一の停止壁2105)によって拘束されて、クリップヘッドアセンブリ2200は、周方向に回転することなく、実質的に収縮スリーブ2100の軸に沿ってのみ移動できる(このような周方向の回転は、例えば、収縮スリーブ2100に対して遠位に位置するクリップアーム2221の部分が収縮スリーブ2100及び第三の制限部材の管状壁に接しているので不可能になっている)ことは理解できるであろう。
【0043】
クリップヘッドアセンブリ2200の移動の結果、停止ブロック2222がロックスロット2101に到達すると、停止ブロック2222はロックスロット2101に進入して係合する(
図7参照)。その結果、クリップヘッドアセンブリ2200はロックされ、収縮スリーブ2100に対して軸方向にさらに移動することはできない。その後、オペレータは、牽引機構1000の近位端に、引張力を加えてもよいが、この引張力は、第一の所定値よりも大きく、係合部材2210の近位端部分(特に、第二の連結シャフト2213の)と内ボア1001との間の干渉嵌合を克服することができる。その結果、第二の連結シャフト2213は、内ボア1001から係合解除することができ(
図6参照)、係合部材2210を牽引機構1000から分離させる。「押出力」は、牽引機構1000の近位端から遠位端に向かう方向に作用する力を指し、「引張力」は、牽引機構1000の遠位端から近位端に向かう方向に作用する力を指すことが理解されるであろう。
【0044】
図4~
図6に戻って、
図13と
図14と合わせて参照すると、アダプタブッシュアセンブリ3000は、スリーブ3100と弾性連結部材3200とを含む。スリーブ3100の遠位端は、収縮スリーブ2100の近位端から収縮スリーブ2100の第一の内腔に挿入される。具体的には、スリーブ3100は、遠位セクション3110と近位セクション3120とを含み、これらは互いに接合される。遠位セクション3110の外径は、近位セクション3120の外径よりも小さく、ステップ面3101がスリーブ3100の外壁面に画定され、遠位セクション3110が収縮スリーブ2100の近位端から第一の内腔に挿入できるようになっている。遠位セクション3110には、そこに第一の貫通孔3111が設けられている。弾性連結部材3200は、ベース部分3210とシャフト部分3220とを含む。ベース部分3210は、スリーブ3100によって画定された第二の内腔内に配置され、そこに第二の貫通孔3211を画定している。第二の貫通孔3211は、コアワイヤ1100の外径以上、かつ結合チューブ1200の外径未満の直径を有し、ベース部分3210がコアワイヤ1100の上に配置されるようになっている。シャフト部分3220は、スリーブ3100の遠位端に近いベース部分3210の側に設けられる。シャフト部分3220は、スリーブ3100の軸線に沿って延びる。シャフト部分3220の遠位端は、第二の屈曲フィン3221を規定し、第二の屈曲フィン3221のそれぞれは、90°~120°の角度(すなわち、特定の第二の屈曲フィン3221とそれぞれのシャフト部分3220との間の角度)で外側に曲げられる。第二の屈曲フィン3221は、(半径方向に)第一の貫通孔3111を通過し、スリーブ3100から突出し、スリーブ3100のステップ面3101と共に、収縮スリーブ2100の第四の制限部材と協働するための停止溝を規定するようになっており、それにより、収縮スリーブ2100をアダプタブッシュアセンブリ3000に連結する(すなわち、収縮スリーブ2100がアダプタブッシュアセンブリ3000に連結されると、第四の制限部材は、第二の屈曲フィン3221とステップ面3101との間に閉じ込められる)。外力の作用により第二の屈曲フィン3221が変形して、第二の屈曲フィン3221とシャフト部分3220との間の角度が適切な値に増加すると、第二の屈曲フィン3221がアダプタブッシュアセンブリ3000の内部の第一の貫通孔3111から係合解除され、収縮スリーブ2100がアダプタブッシュアセンブリ3000から分離される。
【0045】
特に
図5を参照すると、引張力の作用下でアダプタブッシュアセンブリ3000の軸に沿ってアダプタブッシュアセンブリ3000の近位端に向かって牽引機構1000が移動した結果、係合部材2210及びクリップヘッドアセンブリが収縮スリーブ2100の近位端に向かって移動する間、クリップヘッドアセンブリ内の停止ブロック2222が収縮スリーブ2100内のロックスロット2101に到達する前に、結合チューブ1200の第一の屈曲フィン1210は、アダプタブッシュアセンブリ3000の遠位端面(より正確には、スリーブ3100の)に当接し、牽引機構1000がアダプタブッシュアセンブリ3000の近位端に向かってさらに動くのを阻止し、したがって、停止ブロック2222がロックスロット2101に係合するのを阻止する。すなわち、アダプタブッシュアセンブリ3000の遠位端面は、第一の制限部材を提供し、第一の屈曲フィン1210は、第二の制限部材を提供する。牽引機構1000に第二の所定値よりも大きな引張力を加えると、第一の屈曲フィン1210は変形し、第一の屈曲フィン1210と結合チューブ1200の外面との間の角度を増化させ、アダプタブッシュアセンブリ3000の遠位端部が第一の屈曲フィン1210をもはや制限しなくなるまで、変形することになる。その結果、牽引機構1000は、アダプタブッシュアセンブリ3000の近位端部に向かってさらに移動することができ、停止ブロック2222が収縮スリーブ2100のロックスロット2101に到達することを可能にする。第二の所定値は、実際に必要に応じて決定されてもよいが、一般に、第一の所定値よりも小さい。
【0046】
さらに、
図9と合わせて
図13を参照すると、アダプタブッシュアセンブリ3000は、スプリングチューブ3300をさらに含み、スプリングチューブ3300の遠位端は、スリーブ3100の近位端(すなわち、近位セクション3120の近位端)に連結され、スプリングチューブ3300の近位端には、位置決めチューブ3310が設けられている。位置決めチューブ3310は、円形の断面を有してもよく、ハンドルアセンブリ4000との連結のために構成される。
【0047】
さらに、
図15を参照すると、ハンドルアセンブリ4000は、グリップ部材4100と、スライド可能部材4200と、回転可能部材4300とを含む。グリップ部材4100は、軸方向に延びるスライドスロット4110を規定し、スライド可能部材4200は、スライドスロット4110内でスライド可能であるように、スライドスロット4110に結合される。回転可能部材4300は、グリップ部材4100の遠位端に回転可能に配置される。
図1及び
図2を参照すると、牽引機構1000の近位端(より正確には、コアワイヤ1100の近位端)は、アダプタブッシュアセンブリ3000のその近位端から(第一の連結ブロック1300が位置決めチューブ3310に対して近位に位置するように)延び、ハンドルアセンブリ4000内のスライド可能部材4200及び回転可能部材4300の両方に結合される。したがって、止血クリップは、スライド可能部材4200が、スライドスロット4110内でスライドすると、スライド可能部材4200、ひいては、牽引機構1000がアダプタブッシュアセンブリ3000の軸に沿って移動するように駆動するように構成される。さらに、回転可能部材4300は、グリップ部材4100に対して回転すると、回転可能部材4300、ひいては、牽引機構1000を回転させるように駆動する。
【0048】
図10及び
図16をさらに参照すると、回転可能部材4300は、そこに第一の固定キャビティ4301及び第二の固定キャビティ4302を規定し、そしてスライド可能部材4200は、そこに第三の固定キャビティ4201を規定する。第一の固定キャビティ4301、第二の固定キャビティ4302、及び第三の固定キャビティ4201は、互いに連通している。第一の固定キャビティ4301及び第三の固定キャビティ4201は、円形の断面を有してもよいが、本発明は、それに限定されない。例えば、第三の固定キャビティ4201は、代替的に矩形断面を有してもよい。第二の固定キャビティ4302は、第一の連結ブロック1300の断面と一致する断面を有してもよい。スプリングチューブ3300の位置決めチューブ3310は、第一の固定キャビティ4301に配置され、回転可能部材4300に対して軸方向に静止するように構成される。さらに、回転可能部材4300は、位置決めチューブ3310に対して回転可能に構成され、牽引機構1000との回転中に、アダプタブッシュアセンブリ3000がねじれることを回避する。牽引機構1000の第一の連結ブロック1300は、第二の固定キャビティ4302内に配置され、第二の固定キャビティ4302内で軸方向に移動可能で、回転可能部材4300と同期して回転可能であるように構成される。牽引機構1000の第二の連結ブロック1400は、第三の固定キャビティ4201内に配置され、スライド可能部材4200に対して軸方向に静止し、スライド可能部材4200に対して周方向に回転可能であるように構成され、それによって、牽引機構1000の回転中のねじれを回避している。
【0049】
本実施形態では、グリップ部材4100、スライド可能部材4200及び回転可能部材4300は、いずれもモジュール構造であることが好ましく、これにより、ハンドルアセンブリ4000を牽引機構1000及びアダプタブッシュアセンブリ3000と組み立てるのを容易にすることができる。
【0050】
止血クリップの使用方法について、以下で説明する。
【0051】
止血クリップが患者の体内の標的部位に送達された後、オペレータは、ハンドルアセンブリ4000を操作して、スライド可能部材4200をスライドスロット4110内で(遠位に)スライドさせ、牽引機構1000を駆動してアダプタブッシュアセンブリ3000の軸に沿って移動させてもよい。その結果、クリップヘッドアセンブリは、収縮スリーブ2100の軸に沿って(遠位に)移動するように駆動され、それによって、クリップヘッド本体を開放構成に切り換える。さらに、オペレータは、回転可能部材4300を操作して、牽引機構1000、ひいてはクリップヘッドアセンブリを回転させ、標的部位の組織が2つのクリップアーム2221の間に位置するまで、クリップヘッドアセンブリの位置及び向きを調整してもよい。このようにして、オペレータがスライド可能部材4200に加える引張力によって、第二の所定値よりも小さな引張力が牽引機構1000に加えられることになる。したがって、アダプタブッシュアセンブリ3000の遠位端面は、第一の屈曲フィン1210を止め、停止ブロック2222がロックスロット2101と係合することを防止する。その結果、オペレータは、クリップヘッドアセンブリに対して位置及び向きの調整を繰り返し行えるようになる。
【0052】
その後、オペレータは、スライド可能部材4200を近位に引いて、牽引機構1000がクリップヘッドアセンブリを駆動して、第一の屈曲フィン1210アダプタブッシュアセンブリ3000(すなわち、第一の制限部材)の遠位端面に当接するまで、収縮スリーブ2100の近位端に向かって移動させてもよい。
【0053】
その後、オペレータは、引張力を第二の所定値より大きい値まで増加させて、第一の屈曲フィン1210の変形を引き起こしてもよい。
【0054】
その後、オペレータは、停止ブロック2222がロックスロット2101に入るまで、スライド可能部材4200をさらに近位に後退させてもよい。
【0055】
次いで、オペレータは、係合部材2210と内ボア1001との間の干渉嵌合を克服するために、引張力を第一の所定値よりも大きい値まで増加させて、係合部材2210を牽引機構1000から分離してもよい。
【0056】
それに続いて、オペレータは、結合チューブ1200が弾性連結部材3200のベース部分3210に当接するまで、スライド可能部材4200をさらに近位に引っ張ってもよい。次いで、オペレータは、引張力を第三の所定値よりも大きい値まで増加させてもよい。引張力は、結合チューブ1200によって弾性連結部材3200に伝達されると、第二の屈曲フィン3221が変形して、第一の貫通孔3111から係合解除され、アダプタブッシュアセンブリ3000を収縮スリーブ2100から分離させる。第三の所定値は、必要に応じて決定してもよい。
【0057】
最後に、オペレータは、スライド可能部材4200を追加で近位に引いて、アダプタブッシュアセンブリ3000及び牽引機構1000を患者の身体から引き抜いてもよい。
【0058】
本発明を上記に開示してきたが、本発明は、上記開示に限定されるものではない。当業者は、その精神及び範囲から逸脱することなく、本発明に対して様々な変更及び修正を加えることができる。したがって、そのようなあらゆる変更及び修正も、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される本発明の範囲内に入ることが意図される。
【国際調査報告】