IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クローノス インターナショナル インコーポレイテッドの特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-14
(54)【発明の名称】二酸化チタン粒子のための摩砕助剤
(51)【国際特許分類】
   B02C 17/20 20060101AFI20231107BHJP
   C01G 23/047 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
B02C17/20
C01G23/047
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023520452
(86)(22)【出願日】2021-09-17
(85)【翻訳文提出日】2023-05-30
(86)【国際出願番号】 EP2021075575
(87)【国際公開番号】W WO2022073742
(87)【国際公開日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】20200083.2
(32)【優先日】2020-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592039299
【氏名又は名称】クローノス インターナショナル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】KRONOS INTERNATIONAL, INC.
【住所又は居所原語表記】Peschstrasse 5, D-51373 Leverkusen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マリウシュ モロン
(72)【発明者】
【氏名】ニコル コルマー-アンデアル
(72)【発明者】
【氏名】ジャニーヌ ズィークマン
(72)【発明者】
【氏名】ゼバスティアン デット
【テーマコード(参考)】
4D063
4G047
【Fターム(参考)】
4D063FF02
4D063FF12
4D063FF37
4D063GA10
4D063GD02
4D063GD04
4G047CA02
4G047CB08
4G047CD03
(57)【要約】
本発明は、摩砕助剤ならびに摩砕方法に関する。さらに、本発明は、本明細書に記載されるような摩砕助剤を含む層を有する二酸化チタン粒子および様々な用途における前記二酸化チタン粒子の使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケイ酸塩、アスベストを含まないケイ酸塩鉱物;アスベストを除くシリル化ヒュームドシリカ;シリル化沈降シリカ;ベントナイト;酸化亜鉛;カオリン;窒化ホウ素;マイカ;ヒドロマグネサイト;ウォラストナイト;クリストバライト;石英;ドロマイト;ハンタイト;ケイ質土;ソーダ土;亜リン酸マンガン、水酸化カルシウム;酸化カルシウム;水酸化マグネシウム;酸化マグネシウム;酸化アンチモン;水酸化カリウム;水酸化ナトリウム;硫化ナトリウム;硫化亜鉛;二硫化モリブデン;ホウ酸ナトリウム;酸化鉄;ヨウ化銅;酸化アルミニウム;重亜硫酸ナトリウム;亜硝酸ナトリウム;ヨウ化カリウム;ヨウ化ナトリウム;硫黄;亜硫酸ナトリウム;臭化カリウム;チオ硫酸ナトリウム;塩化マンガン;臭化銅;硝酸バリウム;塩化カルシウム;次亜リン酸マンガン;ヨウ化リチウム;アルミニウムマグネシウムヒドロキシカーボネート;酸化マンガン;カルシウムスルホアルミネート;四ホウ酸バリウム;オゾケライト;パイロフィライト;ハイドロタルサイト;水酸化マンガン;リン化鉄;水酸化バリウム;水酸化亜鉛;水酸化アルミニウム;マグネシウムナトリウムフルオリドシリケート;窒化チタン;アセチル酢酸の塩;天然脂肪および油からのC2~C24脂肪族直鎖モノカルボン酸、ならびにそれらのモノ-、ジ-およびトリグリセロールエステル(天然に存在する量のそれらの分枝状脂肪酸を含む);C2~C24脂肪族直鎖モノカルボン酸ならびにそれらのモノ-、ジ-およびトリグリセロールエステル;脂肪族モノカルボン酸(C6~C22)のポリグリセロールとのエステル;脂肪族一価飽和直鎖第一級(C4~C24)アルコール;偶数個の炭素原子(C12~C20)を有する直鎖アルキルジメチルアミン;アルキル(C8~C22)スルホン酸;偶数の炭素鎖を有する直鎖第一級アルキル(C8~C22)硫酸;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アルキル(C8~C18)アミン;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アルキル(C8~C18)アミン塩酸塩;エチルヒドロキシメチルセルロース;エチルヒドロキシプロピルセルロース;グリシンおよびその塩;リシンおよびその塩;メチルヒドロキシメチルセルロース;ポリアクリル酸およびその塩;末端酢酸、またはC12~C18脂肪酸、またはn-オクタノールおよび/もしくはn-デカノールも有する、アジピン酸との1,2-プロパンジオールおよび/または1,3-および/または1,4-ブタンジオールおよび/またはポリプロピレングリコールのポリエステル;ポリエチレングリコール(EO=1~50)-モノアルキルエーテル(直鎖および分枝状、C8~C20)-サルフェートおよびその塩;プロピルヒドロキシエチルセルロース;プロピルヒドロキシメチルセルロース;プロピルヒドロキシプロピルセルロース;ソルビトール;アスコルビン酸;ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド;パルミチン酸;ステアリン酸;エチレンジアミン四酢酸;安息香酸;サリチル酸;カンファー;クエン酸;酒石酸;2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-tert-ブチルフェノール);o-フタル酸;プロピル4-ヒドロキシベンゾエート;4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール);2,2’-ジヒドロキシ-5,5’-ジクロロジフェニルメタン;メチル4-ヒドロキシベンゾエート;ヘキサメチレンテトラミン;カプロラクタム;12-ヒドロキシステアリン酸;2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジン;コハク酸;マレイン酸;フマル酸;N,N’-エチレン-ビス-ステアロアミド;N,N’-エチレン-ビス-オレアミド;グルタル酸;エルカ酸;ペンタエリトリトール;2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール);ベンゾフェノン;エチル4-ヒドロキシベンゾエート;没食子酸プロピル;トリイソプロパノールアミン;レブリン酸;アジピン酸;スクロースオクタアセテート;ジペンタエリトリトール;ジフェニルスルホン;2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール;2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン;アスコルビルパルミテート;乳酸ブチル;マロン酸;ラウリン酸;シュウ酸;オレアミド;n-デカン酸;炭化ケイ素;ジシアンジアミド;アラキジン酸;リグノセリン酸;4,4’-ジヒドロキシベンゾフェノン;没食子酸オクチル;没食子酸ドデシル;1,2-プロピレングリコールモノステアレート;4,4’-ビス(2-ベンゾオキサゾリル)スチルベン;2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノン;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール;ピロリン酸;ジオクタデシルジスルフィド;クロトン酸;2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール;イソプロピル-4-ヒドロキシベンゾエート;テトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート];リンゴ酸;モンタンワックス;カンデリラワックス;カルナウバワックス;カルボキシメチルセルロース;セルロース;セルロースアセテートブチレート;エチルセルロース;エチルヒドロキシエチルセルロース;メチルエチルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシプロピルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロース;メチルセルロース;食品デンプン;ヒドロキシエチルデンプン;アルギン酸;1,2-アルギン酸プロピレングリコール;ヒドロキシエチルメチルセルロース;ヒドロキシプロピルデンプン;アルファ-デキストリン;ホウ酸;アスコルビルステアレート;グリセリントリベヘネート;ポリエチレングリコール;ポリプロピレングリコール;ソルビタンモノパルミテート;ソルビタントリステアレート;ソルビタンモノステアレート;1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン;グリセリルモノベヘネート;トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト;ジベンジリデンソルビトール;カルボキシメチルエチルセルロース;カルボキシメチルメチルセルロース;ヒドロキシメチルセルロース;モノエチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジルホスホネートおよびカルシウム塩;1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンジメチルスクシネートおよびコポリマー;N-メタクリロイルオキシエチル-N,N-ジメチル-N-カルボキシメチルアンモニウムクロリドまたはナトリウム塩-オクタデシルメタクリレート-エチルメタクリレート-シクロヘキシルメタクリレート-N-ビニル-2-ピロリドン、コポリマー;加水分解デンプン;ポリエチレングリコール(EO=2~6)-モノアルキル(C16~C18)-エーテル;再生セルロース;-クレゾール-ジシクロペンタジエン-イソブチレンおよびそのコポリマー;ビス(ポリエチレングリコール)ヒドロキシメチルホスホネート;ポリエチレングリコール-30-ジポリヒドロキシステアレート;2,2’-オキサミドビス[エチル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート];ポリ[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ-ヘキサメチレン-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ];ビス(4-エチルベンジリデン)ソルビトール;2,2’,2’’-ニトリロ(トリエチル-トリス(3,3’,5,5’-テトラ-tert-ブチル-1,1’-ビ-フェニル-2,2’-ジイル)ホスファイト);ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト;2,2’-メチレン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ナトリウムホスフェート;ビス(メチルベンジリデン)ソルビトール;2,4-ビス(オクチルチオメチル)-6-メチルフェノール;2,4-ビス(ドデシルチオメチル)-6-メチルフェノール;2,2’-エチリデン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)フルオロホスホナイト;三塩化リンおよびビフェニルのフリーデル・クラフツ反応生成物との2,4-ジ-tert-ブチルフェノールの縮合により生成される、ビフェニルとのジ-tert-ブチルホスホナイトの反応生成物;2,4-ジ-tert-ペンチル-6-[1-(3,5-ジ-tert-ペンチル-2-ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート;3,3-ビス(メトキシメチル)-2,5-ジメチルヘキサン;2,4-ジメチル-6-(1-メチルペンタデシル)フェノール;ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール;1,2-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン、N-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンおよび2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとのポリマー;N,N’-ジシクロヘキシル-2,6-ナフタレンジカルボキサミド;ペンタエリトリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート);9,9-ビス(メトキシメチル)フルオレン;1,3,5-トリス(4-ベンゾイルフェノール)ベンゼン;3-アミノプロピル末端基を有するポリジメチルシロキサン、1-イソシアナト-3-イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキサンとのポリマー;1,3,5-トリス(2,2-ジメチルプロパンアミド)ベンゼン;440~12,000g/molの分子量を有する、1-ヘキセンおよび/または1-オクテンおよび/または1-デセンおよび/または1-ドデセンおよび/または1-テトラデセンから調製される水素化ホモポリマーおよび/またはコポリマー;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミン;2,2’-(1,4-フェニレン)ビス((4H-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン);1,3-ブタンジオール、1,2-プロパンジオールおよび2-エチル-1-ヘキサノールとのアジピン酸のポリエステル;直鎖および分枝状第一級アルコール(C8~C22)のポリエチレングリコールエーテル(EO=1~50);天然油および脂肪からの脂肪族直鎖C2~C24モノカルボン酸、リチウム塩;ベータ-(2-ヒドロキシエトキシ)基を有するC12~C14を有するエトキシル化第二級アルコール;アルファ-アルケン(C20~C24)、無水マレイン酸とのコポリマー、4-アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの反応生成物;ビス(4-プロピルベンジリデン)プロピルソルビトール;ネオペンチルグリコール、安息香酸および2-エチルヘキサン酸とのジエステルならびにモノエステル;酸化ポリエチレンワックス;スルホコハク酸、そのアルキル(C4~C20)またはシクロヘキシルジエステルおよび塩;スルホコハク酸モノアルキル(C10~C16)ポリエチレングリコールエステルおよびその塩;cis-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸およびその塩;cis-endo-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボン酸およびその塩;ネオデカン酸およびその塩;ピメリン酸およびその塩;ステアロイル-2-ラクチレートおよびその塩;N,N’,N’’-トリス(2-メチルシクロヘキシル)-1,2,3-プロパン-トリカルボキサミド;ポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)ステアレート;一価第一級飽和脂肪族C3~C22分枝状アルコールとの、動物または植物脂肪および油からの脂肪酸(C8~C22)のエステル;直鎖一価第一級飽和脂肪族アルコール(C1~C22)との、動物または植物脂肪および油からの脂肪酸(C8~C22)のエステル;ペンタエリトリトールとの脂肪酸(C8~C22)のエステルならびにそれらの混合物からなる群から選択される、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕助剤。
【請求項2】
無機性であり、かつケイ酸塩、アスベストを含まないケイ酸塩鉱物;アスベストを除くシリル化ヒュームドシリカ;シリル化沈降シリカ;ベントナイト;酸化亜鉛;カオリン;窒化ホウ素;マイカ;ヒドロマグネサイト;ウォラストナイト;クリストバライト;石英;ドロマイト;ハンタイト;ケイ質土;ソーダ土;亜リン酸マンガン、水酸化カルシウム;酸化カルシウム;水酸化マグネシウム;酸化マグネシウム;酸化アンチモン;水酸化カリウム;水酸化ナトリウム;硫化ナトリウム;硫化亜鉛;二硫化モリブデン;ホウ酸ナトリウム;酸化鉄;ヨウ化銅;酸化アルミニウム;重亜硫酸ナトリウム;亜硝酸ナトリウム;ヨウ化カリウム;ヨウ化ナトリウム;硫黄;亜硫酸ナトリウム;臭化カリウム;チオ硫酸ナトリウム;塩化マンガン;臭化銅;硝酸バリウム;塩化カルシウム;次亜リン酸マンガン;ヨウ化リチウム;アルミニウムマグネシウムヒドロキシカーボネート;酸化マンガン;カルシウムスルホアルミネート;四ホウ酸バリウム;オゾケライト;パイロフィライト;ハイドロタルサイト;水酸化マンガン;リン化鉄;水酸化バリウム;水酸化亜鉛;水酸化アルミニウム;マグネシウムナトリウムフルオリドシリケート;窒化チタンおよびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕助剤。
【請求項3】
無機性であり、かつヒュームドシリカ、沈降シリカ、コロイド状シリカ、タルクおよびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕助剤。
【請求項4】
0.3~100μm、好ましくは1~50μm、特に好適には2~25μmのサイズ(d50m)を有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕助剤。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれか1項記載の摩砕助剤が使用されることを特徴とする、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕方法。
【請求項6】
二酸化チタン顔料粒子の総重量に基づいて0.001~10重量%、好ましくは0.01~5重量%、より好ましくは0.1~1重量%の前記摩砕助剤が使用されることを特徴とする、請求項5記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕方法。
【請求項7】
前記二酸化チタン粒子が二酸化チタン顔料粒子であることを特徴とする、請求項5または6記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕方法。
【請求項8】
前記摩砕助剤が、ミル粉砕ステップにおいて前記二酸化チタン粒子に加えられることを特徴とする、請求項5から7までのいずれか1項記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕方法。
【請求項9】
前記ミル粉砕ステップが、スチームミル内またはアジテーターボールミル内で実施されることを特徴とする、請求項8記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕方法。
【請求項10】
前記摩砕助剤が、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、コロイド状シリカ、およびタルクからなる群から選択されることを特徴とする、請求項8から7までのいずれか1項記載の摩砕方法により得ることができる二酸化チタン粒子。
【請求項11】
二酸化チタン粒子であって、該二酸化チタン粒子上に、請求項1から4までのいずれか1項記載の摩砕助剤を含む層を有する、二酸化チタン粒子。
【請求項12】
前記層が、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、コロイド状シリカ、およびタルクからなる群から選択される摩砕助剤を含むことを特徴とする、請求項11記載の二酸化チタン粒子。
【請求項13】
前記層が、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化ジルコニウム、および二酸化チタンのうちの少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項11または12記載の二酸化チタン粒子。
【請求項14】
二酸化チタン顔料粒子であることを特徴とする、請求項11または12記載の二酸化チタン粒子。
【請求項15】
二酸化チタン粒子を摩砕するための、請求項1から4までのいずれか1項記載の摩砕助剤の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、摩砕助剤ならびに摩砕方法に関する。さらに、本発明は、本明細書に記載されるような摩砕助剤を含む層を有する二酸化チタン粒子および様々な用途における前記二酸化チタン粒子の使用に関する。
【0002】
本発明の技術的背景
二酸化チタンは、塩化物経路または硫酸塩経路のいずれかにより一般に生成される。二酸化チタンは光触媒活性があるため、多種多様な用途に不適当である。光触媒活性を抑制するために、かつその最終使用に応じて、二酸化チタンは後処理が施され、そこでは湿式化学プロセスを使用して物質の1つまたは複数の層が付与され、その後、乾燥ステップが続く。このステップにおいて、二酸化チタン凝集体が形成され、それは、スチームミルまたはアジテーターボールミルなどのミルを使用して解凝集されなければならない。
【0003】
記載されたプロセスステップは、その中で二酸化チタンが加工される様々な装置およびパイプラインから構成されるプラント内で行われる。系が特に摩砕ステップ中に詰まるのを防止するために、摩砕助剤が二酸化チタンに加えられる。これらの助剤は、様々なポイントで、例えば、乾燥中、または二酸化チタンがミルに送り込まれる直前に系に送り込むことができる。トリメチロールプロパン(TMP)、トリイソプロパノールアミン(TIPA)およびジメチロールプロピオン酸(DMPA)などの様々な有機アルコール、アミンならびに酸およびその塩が当該技術分野において既知であり、国際公開第99/13010号など当該技術分野において記載される摩砕助剤として一般に使用される。
【0004】
いくつかの従来の摩砕助剤は、当局により再分類され、とりわけ、環境に有害であり、発癌性かつ/または変異原性であると分類されるであろう。結果として、これらの助剤は、特に食品および医薬品用途に関しては、もはや使用することができない。
【0005】
したがって、安全に使用することができ、ならびに環境に有害であり、発癌性かつ/または変異原性であると分類されない摩砕助剤が当該技術分野において必要とされている。さらに、摩砕助剤は、良好な摩砕特性を有するべきであり、かつ系、特にミルが詰まるのを防止すべきである。さらに、摩砕助剤は、顔料として使用される二酸化チタン粒子の光学的特性に悪影響を及ぼしてはならない。
【0006】
本発明の目的および簡単な説明
本発明の目的は、環境に有害ではなく、発癌性かつ/または変異原性ではなく、良好な摩砕特性を示し、ならびにその中で粒子が加工される装置が詰まるのを防止する摩砕助剤を提供することである。さらに、本発明の目的は、良好な流動性を有する二酸化チタン粒子を提供することであり、顔料として使用されるとき、粒子は、良好な光学的特性を与える。
【0007】
驚くべきことに、本明細書において記載される摩砕助剤が上述の技術的問題を解決すること、すなわち、摩砕助剤は、環境に優しく、ならびに発癌性かつ/または変異原性ではなく、良好な摩砕特性を有し、ならびにその中で二酸化チタン粒子が加工される系、特にミルが詰まるのを防止することが見出された。本明細書に記載されるような摩砕助剤を含む層をその上に有する二酸化チタンは、粒子が顔料として使用されるとき、さらに良好な流動性および高い光学的特性を示す。
【0008】
したがって、第1の態様において、本発明は、本明細書に開示されるような、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕助剤に関する。
【0009】
更なる態様において、本発明は、摩砕方法に関する。
【0010】
その上更なる態様において、本発明は、本明細書に記載されるような摩砕助剤を含む層をその上に有する二酸化チタン粒子に関する。
【0011】
最後の態様において、本発明は、二酸化チタン粒子を摩砕するための、本明細書に記載されるような摩砕助剤の使用に関する。
【0012】
更なる有利な実施形態は、独立請求項により網羅される。
【0013】
本発明の説明
本発明の上記のかつ更なる態様、特徴ならびに利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲の研究から当業者に明らかになるであろう。本発明の1つの態様からの各特徴が本発明の任意の他の態様において使用されてもよい。さらに、もちろん、本明細書に含まれる例は、本発明を説明および例示することが意図されるが、それを限定することは意図されず、特に、本発明はそのような例に限定されない。「x~y」の形態で記載された数値範囲は、当業者に既知のように、述べられた値およびそれぞれの測定精度の範囲内にある値を含む。いくつかの好ましい数値範囲がこの形態で記載される場合、もちろん、異なる終点の組合せにより形成されるすべての範囲も含まれる。
【0014】
本明細書において記載される組成に関連して記載されるすべての百分率は、特に明示的に記載されていない限り、問題の組成の混合物にそれぞれ基づく重量パーセント(重量%)に関する。
【0015】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」は、1つまたは複数、すなわち1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つまたはそれ以上に関する。ある層に関して、例えば、値は、層と関係があり、層内の分子の絶対数とは関係ない。
【0016】
欧州特許出願第20200083.2号に開示された摩砕助剤が参照により本明細書に組み込まれる。ケイ酸塩、アスベストを含まないケイ酸塩鉱物;アスベストを除くシリル化ヒュームドシリカ;シリル化沈降シリカ;ベントナイト;酸化亜鉛;カオリン;窒化ホウ素;マイカ;ヒドロマグネサイト;ウォラストナイト;クリストバライト;石英;ドロマイト;ハンタイト;ケイ質土;ソーダ土;亜リン酸マンガン、水酸化カルシウム;酸化カルシウム;水酸化マグネシウム;酸化マグネシウム;酸化アンチモン;水酸化カリウム;水酸化ナトリウム;硫化ナトリウム;硫化亜鉛;二硫化モリブデン;ホウ酸ナトリウム;酸化鉄;ヨウ化銅;酸化アルミニウム;重亜硫酸ナトリウム;亜硝酸ナトリウム;ヨウ化カリウム;ヨウ化ナトリウム;硫黄;亜硫酸ナトリウム;臭化カリウム;チオ硫酸ナトリウム;塩化マンガン;臭化銅;硝酸バリウム;塩化カルシウム;次亜リン酸マンガン;ヨウ化リチウム;アルミニウムマグネシウムヒドロキシカーボネート;酸化マンガン;カルシウムスルホアルミネート;四ホウ酸バリウム;オゾケライト;パイロフィライト;ハイドロタルサイト;水酸化マンガン;リン化鉄;水酸化バリウム;水酸化亜鉛;水酸化アルミニウム;マグネシウムナトリウムフルオリドシリケート;窒化チタン;アセチル酢酸の塩;天然脂肪および油からのC2~C24脂肪族直鎖モノカルボン酸、ならびにそれらのモノ-、ジ-およびトリグリセロールエステル(天然に存在する量のそれらの分枝状脂肪酸を含む);C2~C24脂肪族直鎖モノカルボン酸ならびにそれらのモノ-、ジ-およびトリグリセロールエステル;脂肪族モノカルボン酸(C6~C22)のポリグリセロールとのエステル;脂肪族一価飽和直鎖第一級(C4~C24)アルコール;偶数個の炭素原子(C12~C20)を有する直鎖アルキルジメチルアミン;アルキル(C8~C22)スルホン酸;偶数の炭素鎖を有する直鎖第一級アルキル(C8~C22)硫酸;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アルキル(C8~C18)アミン;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アルキル(C8~C18)アミン塩酸塩;エチルヒドロキシメチルセルロース;エチルヒドロキシプロピルセルロース;グリシンおよびその塩;リシンおよびその塩;メチルヒドロキシメチルセルロース;ポリアクリル酸およびその塩;末端酢酸、またはC12~C18脂肪酸、またはn-オクタノールおよび/もしくはn-デカノールも有する、アジピン酸との1,2-プロパンジオールおよび/または1,3-および/または1,4-ブタンジオールおよび/またはポリプロピレングリコールのポリエステル;ポリエチレングリコール(EO=1~50)-モノアルキルエーテル(直鎖および分枝状、C8~C20)-サルフェートおよびその塩;プロピルヒドロキシエチルセルロース;プロピルヒドロキシメチルセルロース;プロピルヒドロキシプロピルセルロース;ソルビトール;アスコルビン酸;ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド;パルミチン酸;ステアリン酸;エチレンジアミン四酢酸;安息香酸;サリチル酸;カンファー;クエン酸;酒石酸;2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-tert-ブチルフェノール);o-フタル酸;プロピル4-ヒドロキシベンゾエート;4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール);2,2’-ジヒドロキシ-5,5’-ジクロロジフェニルメタン;メチル4-ヒドロキシベンゾエート;ヘキサメチレンテトラミン;カプロラクタム;12-ヒドロキシステアリン酸;2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジン;コハク酸;マレイン酸;フマル酸;N,N’-エチレン-ビス-ステアロアミド;N,N’-エチレン-ビス-オレアミド;グルタル酸;エルカ酸;ペンタエリトリトール;2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール);ベンゾフェノン;エチル4-ヒドロキシベンゾエート;没食子酸プロピル;トリイソプロパノールアミン;レブリン酸;アジピン酸;スクロースオクタアセテート;ジペンタエリトリトール;ジフェニルスルホン;2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール;2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン;アスコルビルパルミテート;乳酸ブチル;マロン酸;ラウリン酸;シュウ酸;オレアミド;n-デカン酸;炭化ケイ素;ジシアンジアミド;アラキジン酸;リグノセリン酸;4,4’-ジヒドロキシベンゾフェノン;没食子酸オクチル;没食子酸ドデシル;1,2-プロピレングリコールモノステアレート;4,4’-ビス(2-ベンゾオキサゾリル)スチルベン;2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノン;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール;ピロリン酸;ジオクタデシルジスルフィド;クロトン酸;2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール;イソプロピル-4-ヒドロキシベンゾエート;テトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート];リンゴ酸;モンタンワックス;カンデリラワックス;カルナウバワックス;カルボキシメチルセルロース;セルロース;セルロースアセテートブチレート;エチルセルロース;エチルヒドロキシエチルセルロース;メチルエチルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシプロピルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロース;メチルセルロース;食品デンプン;ヒドロキシエチルデンプン;アルギン酸;1,2-アルギン酸プロピレングリコール;ヒドロキシエチルメチルセルロース;ヒドロキシプロピルデンプン;アルファ-デキストリン;ホウ酸;アスコルビルステアレート;グリセリントリベヘネート;ポリエチレングリコール;ポリプロピレングリコール;ソルビタンモノパルミテート;ソルビタントリステアレート;ソルビタンモノステアレート;1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン;グリセリルモノベヘネート;トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト;ジベンジリデンソルビトール;カルボキシメチルエチルセルロース;カルボキシメチルメチルセルロース;ヒドロキシメチルセルロース;モノエチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジルホスホネートおよびカルシウム塩;1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンジメチルスクシネートおよびコポリマー;N-メタクリロイルオキシエチル-N,N-ジメチル-N-カルボキシメチルアンモニウムクロリドまたはナトリウム塩-オクタデシルメタクリレート-エチルメタクリレート-シクロヘキシルメタクリレート-N-ビニル-2-ピロリドンおよびそのコポリマー;加水分解デンプン;ポリエチレングリコール(EO=2~6)-モノアルキル(C16~C18)-エーテル;再生セルロース;p-クレゾール-ジシクロペンタジエン-イソブチレンおよびそのコポリマー;ビス(ポリエチレングリコール)ヒドロキシメチルホスホネート;ポリエチレングリコール-30-ジポリヒドロキシステアレート;2,2’-オキサミドビス[エチル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート];ポリ[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ-ヘキサメチレン-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ];ビス(4-エチルベンジリデン)ソルビトール;2,2’,2’’-ニトリロ(トリエチル-トリス(3,3’,5,5’-テトラ-tert-ブチル-1,1’-ビ-フェニル-2,2’-ジイル)ホスファイト);ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト;2,2’-メチレン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ナトリウムホスフェート;ビス(メチルベンジリデン)ソルビトール;2,4-ビス(オクチルチオメチル)-6-メチルフェノール;2,4-ビス(ドデシルチオメチル)-6-メチルフェノール;2,2’-エチリデン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)フルオロホスホナイト;三塩化リンおよびビフェニルのフリーデル・クラフツ反応生成物との2,4-ジ-tert-ブチルフェノールの縮合により生成される、ビフェニルとのジ-tert-ブチルホスホナイトの反応生成物;2,4-ジ-tert-ペンチル-6-[1-(3,5-ジ-tert-ペンチル-2-ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート;3,3-ビス(メトキシメチル)-2,5-ジメチルヘキサン;2,4-ジメチル-6-(1-メチルペンタデシル)フェノール;ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール;1,2-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン、N-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンおよび2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとのポリマー;N,N’-ジシクロヘキシル-2,6-ナフタレンジカルボキサミド;ペンタエリトリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート);9,9-ビス(メトキシメチル)フルオレン;1,3,5-トリス(4-ベンゾイルフェノール)ベンゼン;3-アミノプロピル末端基を有するポリジメチルシロキサン、1-イソシアナト-3-イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキサンとのポリマー;1,3,5-トリス(2,2-ジメチルプロパンアミド)ベンゼン;440~12,000g/molの分子量を有する、1-ヘキセンおよび/または1-オクテンおよび/または1-デセンおよび/または1-ドデセンおよび/または1-テトラデセンから調製される水素化ホモポリマーおよび/またはコポリマー;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミン;2,2’-(1,4-フェニレン)ビス((4H-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン);1,3-ブタンジオール、1,2-プロパンジオールおよび2-エチル-1-ヘキサノールとのアジピン酸のポリエステル;直鎖および分枝状第一級アルコール(C8~C22)のポリエチレングリコールエーテル(EO=1~50);天然油および脂肪からの脂肪族直鎖C2~C24モノカルボン酸、リチウム塩;ベータ-(2-ヒドロキシエトキシ)基を有するC12~C14を有するエトキシル化第二級アルコール;アルファ-アルケン(C20~C24)、無水マレイン酸とのコポリマー、4-アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの反応生成物;ビス(4-プロピルベンジリデン)プロピルソルビトール;ネオペンチルグリコール、安息香酸および2-エチルヘキサン酸とのジエステルならびにモノエステル;酸化ポリエチレンワックス;スルホコハク酸、そのアルキル(C4~C20)またはシクロヘキシルジエステルおよび塩;スルホコハク酸モノアルキル(C10~C16)ポリエチレングリコールエステルおよびその塩;cis-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸およびその塩;cis-endo-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボン酸およびその塩;ネオデカン酸およびその塩;ピメリン酸およびその塩;ステアロイル-2-ラクチレートおよびその塩;N,N’,N’’-トリス(2-メチルシクロヘキシル)-1,2,3-プロパン-トリカルボキサミド;ポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)ステアレート;一価第一級飽和脂肪族C3~C22分枝状アルコールとの、動物または植物脂肪および油からの脂肪酸(C8~C22)のエステル;直鎖一価第一級飽和脂肪族アルコール(C1~C22)との、動物または植物脂肪および油からの脂肪酸(C8~C22)のエステル;ペンタエリトリトールとの脂肪酸(C8~C22)のエステルならびにそれらの混合物からなる群から選択される、二酸化チ
タン粒子を摩砕するための摩砕助剤。「塩」は、本明細書で使用される場合、特に記載のない限り対イオンとして使用されるナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウムおよびマグネシウムを含む化合物を指す。本発明によるこれらの摩砕媒体はすべて、良好な摩砕特性を示す。これらの摩砕助剤は、輸送圧力を低下させ、かつその中で粒子が摩砕される生産設備、特にミルの詰まりを防止する。それらはまた、プラスチックにおける流れ特性およびある種のマトリックスにおける適合性を改善する。
【0017】
好ましくは、摩砕助剤は、無機性であり、かつケイ酸塩、アスベストを含まないケイ酸塩鉱物;アスベストを除くシリル化ヒュームドシリカ;シリル化沈降シリカ;ベントナイト;酸化亜鉛;カオリン;窒化ホウ素;マイカ;ヒドロマグネサイト;ウォラストナイト;クリストバライト;石英;ドロマイト;ハンタイト;ケイ質土;ソーダ土;亜リン酸マンガン、水酸化カルシウム;酸化カルシウム;水酸化マグネシウム;酸化マグネシウム;酸化アンチモン;水酸化カリウム;水酸化ナトリウム;硫化ナトリウム;硫化亜鉛;二硫化モリブデン;ホウ酸ナトリウム;酸化鉄;ヨウ化銅;酸化アルミニウム;重亜硫酸ナトリウム;亜硝酸ナトリウム;ヨウ化カリウム;ヨウ化ナトリウム;硫黄;亜硫酸ナトリウム;臭化カリウム;チオ硫酸ナトリウム;塩化マンガン;臭化銅;硝酸バリウム;塩化カルシウム;次亜リン酸マンガン;ヨウ化リチウム;アルミニウムマグネシウムヒドロキシカーボネート;酸化マンガン;カルシウムスルホアルミネート;四ホウ酸バリウム;オゾケライト;パイロフィライト;ハイドロタルサイト;水酸化マンガン;リン化鉄;水酸化バリウム;水酸化亜鉛;水酸化アルミニウム;マグネシウムナトリウムフルオリドシリケート;窒化チタンおよびそれらの混合物からなる群から選択される。これらの無機性摩砕助剤は、有機性摩砕媒体が高温で分解する傾向にあり、かつ/またはそれらの環境に有害な特性のために不利であるという点で、有機性摩砕媒体に対する利点を有する。したがって、従来の有機性摩砕媒体は、摩砕後に除去されなければならず、費用がかかり、かつ時間がかかる追加のプロセスステップを必要とすることもある。無機剤は、これらの不利な点を有さないので、それらの除去は必要ではない。それらは、従来の有機性の摩砕剤よりも温度安定性がある。
【0018】
本発明のより好ましい実施形態において、摩砕助剤は、無機性であり、かつヒュームドシリカ、沈降シリカ、コロイド状シリカ、およびタルクからなる群から選択される。上記の無機性摩砕助剤に関連して記載された利点とは別に、摩砕助剤は、特に良好な摩砕特性を示す。加えて、これらの摩砕助剤で摩砕された摩砕二酸化チタン粒子は、粒子が顔料として使用されるとき、優れた光学特性を有する。
【0019】
好ましくは、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕助剤は、0.3~100μm、好ましくは1~50μm、特に好適には2~25μmのサイズ(d50m)を有する。
【0020】
本発明による二酸化チタン粒子は、硫酸塩または塩化物プロセスにより得られる。さらに、前記粒子は、ルチル、アナターゼまたはブルッカイトの結晶構造で、通常ルチルまたはアナターゼの結晶構造で存在してよい。ルチルが、そのより低い光分解触媒活性のためにアナターゼと比較して特に適している。好ましくは、前記二酸化チタン粒子は、前記粒子の総重量を基準として少なくとも98重量%、好ましくは少なくとも99重量%のルチルからなる。
【0021】
二酸化チタン粒子が二酸化チタン顔料粒子として使用されるとき、前記粒子は、それらが可視光を理想的には高率まで散乱させるような一次サイズを有する。粒子サイズは、ディスク遠心により決定される質量関連メジアン径d50(以下:d50)で200nm~500nm、好ましくは200nm~400nmである。
【0022】
二酸化チタン粒子は、好ましくは、凝集体ではなく一次粒子の形態である。一次粒子は、本明細書で使用される場合、少なくとも1つの他の粒子と一緒に凝集体および集合体を形成することがある粒子に関する。一次粒子のこの定義は双晶および多重双晶も包含し、それらは、当該技術分野において既知であり、例えば、TEM分析により分析することができる。
【0023】
更なる態様において、本発明は、本明細書に記載されるような摩砕助剤が使用されることを特徴とする、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕方法に関する。好ましくは、二酸化チタン顔料粒子の総重量に基づいて0.001~10重量%、好ましくは0.01~5重量%、より好ましくは0.1~1重量%の摩砕助剤が使用される。摩砕方法の対象である二酸化チタン粒子は、好ましくは二酸化チタン顔料粒子である。
【0024】
摩砕方法の好ましい実施形態において、摩砕助剤は、ジョークラッシャー、ジャイレトリークラッシャー、ヘビーデューティーインパクトミル、ロールクラッシャー、ドライパンおよびチェイサーミル、シュレッダー、媒体ミル、中周速ミル、高周速ミル、流体エネルギー超微細ミルなどの任意の適切なミル内で、好ましくはスチームミル内またはアジテーターボールミル内で実施することができるミル粉砕ステップにおいて二酸化チタン粒子に加えられる。二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタンのうちの少なくとも1種などの層が二酸化チタン粒子上に付与される場合、代わりに、摩砕助剤は、それが前記層内に含まれるように同じステップにおいて加えることができる。加えて、摩砕助剤も含む層は最外層である。摩砕助剤は、二酸化チタン粒子がミル粉砕される直前に加えることもできる。摩砕助剤は、そのまま、または当該技術分野において既知である水性溶媒もしくは有機溶媒などの溶媒に分散させてもしくは希釈して加えることができる。
【0025】
更なる態様において、本発明は、本明細書に記載される方法による摩砕方法により得ることができる二酸化チタン粒子に関する。
【0026】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載されるような摩砕助剤を含む層をその上に有する二酸化チタン粒子に関する。一般に、層は、粒子表面上に直接付与され得る。あるいは、層と粒子との間に、更なる層が存在し得る。好ましくは、前記層は、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化ジルコニウム、および二酸化チタンのうちの少なくとも1種を含む。例えば、粒子表面上に二酸化ケイ素層、好ましくは密な二酸化ケイ素層が付与され、この二酸化ケイ素層上に、アルミニウム層が付与される。最外層、すなわち、二酸化チタン粒子から最も遠い層は好ましくは、摩砕助剤を含む。
【0027】
別の態様において、本発明は、二酸化チタン粒子を摩砕するための、本明細書に記載されるような摩砕助剤の使用に関する。
【0028】
実験の部
試験および測定方法
a)粒子サイズおよび質量関連メジアンd50m
アメリカ合衆国フロリダ州にあるCPS Instrument, Inc.から入手可能なCPS Disc centrifuge, Model DC 20000を使用することにより顔料粒子のサイズが決定された。ドイツ、LadenburgのBK Giulini GmbHからCalgon Nという名称で市販されているヘキサメタリン酸ナトリウム80g(水中0.06質量%)と2gの乾燥顔料粒子を第1のプリミックスが均質化されるまで混合することにより第1のプリミックスを得ることによりサンプルが調製された。続いて、2gのこの第1のプリミックスがCalgon N 48gに加えられ、混合することにより再び十分に均質化されて、第2のプリミックスが得られた。100piのこの第2のプリミックスが、粒子サイズを決定するためのサンプルとして使用された。遠心分離機が3,000rpmで運転された。校正標準パラメータは以下の通りであった:
粒子密度:1.385g/mL
ピーク径:1.27マイクロリットル
半値幅:0.08マイクロリットル
流体パラメータは以下の通りであった:
流体密度:1.045g/mL
流体屈折率:1.344
流体粘度:1.2cps。
【0029】
b)摩砕助剤サイズの決定
ISO 13320-1にしたがって動的光散乱法によりサイズが決定された。本発明によればメジアン径は質量関連メジアンd50(d50m)である。
【0030】
c)着色力
着色力(TS)がMAB試験により測定された。この文脈において、試験される顔料は、automatic mullerでDIN 53165にしたがって黒色ペーストに取り込まれる。顔料体積濃度は17%である。生成された灰色ペーストがMorestチャートに塗布され、Hunter Colorimeter PD-9000が使用されて、湿潤条件における層の反射率値が決定される。得られたTS値は内部標準と呼ばれる。
【0031】
d)WBT明度L
試験されるサンプルを水と混合して、水中17%のPVCを含む混合物を生じることにより前記明度が測定された。等分の得られた混合物が混合されて、白色または灰色エマルション塗料が得られる。これらのインクの乾いた印刷に対してLが測定される。測定はX-Rite VS 450 color spectrometerで行われる。
【0032】
実施例
サンプルを以下の通り生成した:ドイツ、LeverkusenのKRONOS INTERNATIONAL, Inc.からK2190として市販されており、かつ二酸化チタン顔料粒子である二酸化チタン粒子(10kg)を用意し、ミキサーMixomat内で摩砕助剤と30rpmで10分間混合した。加えられた摩砕助剤の量を以下の表1に記載する。
【0033】
生成されたサンプルを、それらの着色力(TS)、明度およびバルク重量に関して試験した。対応する値を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
本発明による実施例1~6の二酸化チタン顔料粒子のTSが、従来の摩砕助剤TMPで処理したサンプルである比較例1のTSよりも優れていることが分かる。バルク重量は、本発明による摩砕助剤が比較例1と比較して顔料粒子をより高度に分散および安定させることを示す。したがって流動性が改善されると結論付けられ、それは、摩砕された顔料粒子を加工したときの装置内の輸送圧力に関する観察と一致する。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケイ酸塩、アスベストを含まないケイ酸塩鉱物;アスベストを除くシリル化ヒュームドシリカ;シリル化沈降シリカ;ベントナイト;酸化亜鉛;カオリン;窒化ホウ素;マイカ;ヒドロマグネサイト;ウォラストナイト;クリストバライト;石英;ドロマイト;ハンタイト;ケイ質土;ソーダ土;亜リン酸マンガン、水酸化カルシウム;酸化カルシウム;水酸化マグネシウム;酸化マグネシウム;酸化アンチモン;水酸化カリウム;水酸化ナトリウム;硫化ナトリウム;硫化亜鉛;二硫化モリブデン;ホウ酸ナトリウム;酸化鉄;ヨウ化銅;酸化アルミニウム;重亜硫酸ナトリウム;亜硝酸ナトリウム;ヨウ化カリウム;ヨウ化ナトリウム;硫黄;亜硫酸ナトリウム;臭化カリウム;チオ硫酸ナトリウム;塩化マンガン;臭化銅;硝酸バリウム;塩化カルシウム;次亜リン酸マンガン;ヨウ化リチウム;アルミニウムマグネシウムヒドロキシカーボネート;酸化マンガン;カルシウムスルホアルミネート;四ホウ酸バリウム;オゾケライト;パイロフィライト;ハイドロタルサイト;水酸化マンガン;リン化鉄;水酸化バリウム;水酸化亜鉛;水酸化アルミニウム;マグネシウムナトリウムフルオリドシリケート;窒化チタン;アセチル酢酸の塩;天然脂肪および油からのC2~C24脂肪族直鎖モノカルボン酸、ならびにそれらのモノ-、ジ-およびトリグリセロールエステル(天然に存在する量のそれらの分枝状脂肪酸を含む);C2~C24脂肪族直鎖モノカルボン酸ならびにそれらのモノ-、ジ-およびトリグリセロールエステル;脂肪族モノカルボン酸(C6~C22)のポリグリセロールとのエステル;脂肪族一価飽和直鎖第一級(C4~C24)アルコール;偶数個の炭素原子(C12~C20)を有する直鎖アルキルジメチルアミン;アルキル(C8~C22)スルホン酸;偶数の炭素鎖を有する直鎖第一級アルキル(C8~C22)硫酸;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アルキル(C8~C18)アミン;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アルキル(C8~C18)アミン塩酸塩;エチルヒドロキシメチルセルロース;エチルヒドロキシプロピルセルロース;グリシンおよびその塩;リシンおよびその塩;メチルヒドロキシメチルセルロース;ポリアクリル酸およびその塩;末端酢酸、またはC12~C18脂肪酸、またはn-オクタノールおよび/もしくはn-デカノールも有する、アジピン酸との1,2-プロパンジオールおよび/または1,3-および/または1,4-ブタンジオールおよび/またはポリプロピレングリコールのポリエステル;ポリエチレングリコール(EO=1~50)-モノアルキルエーテル(直鎖および分枝状、C8~C20)-サルフェートおよびその塩;プロピルヒドロキシエチルセルロース;プロピルヒドロキシメチルセルロース;プロピルヒドロキシプロピルセルロース;ソルビトール;アスコルビン酸;ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド;パルミチン酸;ステアリン酸;エチレンジアミン四酢酸;安息香酸;サリチル酸;カンファー;クエン酸;酒石酸;2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-tert-ブチルフェノール);o-フタル酸;プロピル4-ヒドロキシベンゾエート;4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール);2,2’-ジヒドロキシ-5,5’-ジクロロジフェニルメタン;メチル4-ヒドロキシベンゾエート;ヘキサメチレンテトラミン;カプロラクタム;12-ヒドロキシステアリン酸;2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジン;コハク酸;マレイン酸;フマル酸;N,N’-エチレン-ビス-ステアロアミド;N,N’-エチレン-ビス-オレアミド;グルタル酸;エルカ酸;ペンタエリトリトール;2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール);ベンゾフェノン;エチル4-ヒドロキシベンゾエート;没食子酸プロピル;トリイソプロパノールアミン;レブリン酸;アジピン酸;スクロースオクタアセテート;ジペンタエリトリトール;ジフェニルスルホン;2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール;2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン;アスコルビルパルミテート;乳酸ブチル;マロン酸;ラウリン酸;シュウ酸;オレアミド;n-デカン酸;炭化ケイ素;ジシアンジアミド;アラキジン酸;リグノセリン酸;4,4’-ジヒドロキシベンゾフェノン;没食子酸オクチル;没食子酸ドデシル;1,2-プロピレングリコールモノステアレート;4,4’-ビス(2-ベンゾオキサゾリル)スチルベン;2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノン;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール;ピロリン酸;ジオクタデシルジスルフィド;クロトン酸;2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール;イソプロピル-4-ヒドロキシベンゾエート;テトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート];リンゴ酸;モンタンワックス;カンデリラワックス;カルナウバワックス;カルボキシメチルセルロース;セルロース;セルロースアセテートブチレート;エチルセルロース;エチルヒドロキシエチルセルロース;メチルエチルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシプロピルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロース;メチルセルロース;食品デンプン;ヒドロキシエチルデンプン;アルギン酸;1,2-アルギン酸プロピレングリコール;ヒドロキシエチルメチルセルロース;ヒドロキシプロピルデンプン;アルファ-デキストリン;ホウ酸;アスコルビルステアレート;グリセリントリベヘネート;ポリエチレングリコール;ポリプロピレングリコール;ソルビタンモノパルミテート;ソルビタントリステアレート;ソルビタンモノステアレート;1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン;グリセリルモノベヘネート;トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト;ジベンジリデンソルビトール;カルボキシメチルエチルセルロース;カルボキシメチルメチルセルロース;ヒドロキシメチルセルロース;モノエチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジルホスホネートおよびカルシウム塩;1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンジメチルスクシネートおよびコポリマー;N-メタクリロイルオキシエチル-N,N-ジメチル-N-カルボキシメチルアンモニウムクロリドまたはナトリウム塩-オクタデシルメタクリレート-エチルメタクリレート-シクロヘキシルメタクリレート-N-ビニル-2-ピロリドン、コポリマー;加水分解デンプン;ポリエチレングリコール(EO=2~6)-モノアルキル(C16~C18)-エーテル;再生セルロース;-クレゾール-ジシクロペンタジエン-イソブチレンおよびそのコポリマー;ビス(ポリエチレングリコール)ヒドロキシメチルホスホネート;ポリエチレングリコール-30-ジポリヒドロキシステアレート;2,2’-オキサミドビス[エチル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート];ポリ[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ-ヘキサメチレン-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ];ビス(4-エチルベンジリデン)ソルビトール;2,2’,2’’-ニトリロ(トリエチル-トリス(3,3’,5,5’-テトラ-tert-ブチル-1,1’-ビ-フェニル-2,2’-ジイル)ホスファイト);ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト;2,2’-メチレン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ナトリウムホスフェート;ビス(メチルベンジリデン)ソルビトール;2,4-ビス(オクチルチオメチル)-6-メチルフェノール;2,4-ビス(ドデシルチオメチル)-6-メチルフェノール;2,2’-エチリデン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)フルオロホスホナイト;三塩化リンおよびビフェニルのフリーデル・クラフツ反応生成物との2,4-ジ-tert-ブチルフェノールの縮合により生成される、ビフェニルとのジ-tert-ブチルホスホナイトの反応生成物;2,4-ジ-tert-ペンチル-6-[1-(3,5-ジ-tert-ペンチル-2-ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート;3,3-ビス(メトキシメチル)-2,5-ジメチルヘキサン;2,4-ジメチル-6-(1-メチルペンタデシル)フェノール;ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール;1,2-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン、N-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンおよび2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとのポリマー;N,N’-ジシクロヘキシル-2,6-ナフタレンジカルボキサミド;ペンタエリトリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート);9,9-ビス(メトキシメチル)フルオレン;1,3,5-トリス(4-ベンゾイルフェノール)ベンゼン;3-アミノプロピル末端基を有するポリジメチルシロキサン、1-イソシアナト-3-イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキサンとのポリマー;1,3,5-トリス(2,2-ジメチルプロパンアミド)ベンゼン;440~12,000g/molの分子量を有する、1-ヘキセンおよび/または1-オクテンおよび/または1-デセンおよび/または1-ドデセンおよび/または1-テトラデセンから調製される水素化ホモポリマーおよび/またはコポリマー;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-N,N’-ジホルミルヘキサメチレンジアミン;2,2’-(1,4-フェニレン)ビス((4H-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン);1,3-ブタンジオール、1,2-プロパンジオールおよび2-エチル-1-ヘキサノールとのアジピン酸のポリエステル;直鎖および分枝状第一級アルコール(C8~C22)のポリエチレングリコールエーテル(EO=1~50);天然油および脂肪からの脂肪族直鎖C2~C24モノカルボン酸、リチウム塩;ベータ-(2-ヒドロキシエトキシ)基を有するC12~C14を有するエトキシル化第二級アルコール;アルファ-アルケン(C20~C24)、無水マレイン酸とのコポリマー、4-アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの反応生成物;ビス(4-プロピルベンジリデン)プロピルソルビトール;ネオペンチルグリコール、安息香酸および2-エチルヘキサン酸とのジエステルならびにモノエステル;酸化ポリエチレンワックス;スルホコハク酸、そのアルキル(C4~C20)またはシクロヘキシルジエステルおよび塩;スルホコハク酸モノアルキル(C10~C16)ポリエチレングリコールエステルおよびその塩;cis-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸およびその塩;cis-endo-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボン酸およびその塩;ネオデカン酸およびその塩;ピメリン酸およびその塩;ステアロイル-2-ラクチレートおよびその塩;N,N’,N’’-トリス(2-メチルシクロヘキシル)-1,2,3-プロパン-トリカルボキサミド;ポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)ステアレート;一価第一級飽和脂肪族C3~C22分枝状アルコールとの、動物または植物脂肪および油からの脂肪酸(C8~C22)のエステル;直鎖一価第一級飽和脂肪族アルコール(C1~C22)との、動物または植物脂肪および油からの脂肪酸(C8~C22)のエステル;ペンタエリトリトールとの脂肪酸(C8~C22)のエステルならびにそれらの混合物からなる群から選択される、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕助剤において、
0.3~100μmのサイズ(d50m)を有することを特徴とする、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕助剤
【請求項2】
無機性であり、かつケイ酸塩、アスベストを含まないケイ酸塩鉱物;アスベストを除くシリル化ヒュームドシリカ;シリル化沈降シリカ;ベントナイト;酸化亜鉛;カオリン;窒化ホウ素;マイカ;ヒドロマグネサイト;ウォラストナイト;クリストバライト;石英;ドロマイト;ハンタイト;ケイ質土;ソーダ土;亜リン酸マンガン、水酸化カルシウム;酸化カルシウム;水酸化マグネシウム;酸化マグネシウム;酸化アンチモン;水酸化カリウム;水酸化ナトリウム;硫化ナトリウム;硫化亜鉛;二硫化モリブデン;ホウ酸ナトリウム;酸化鉄;ヨウ化銅;酸化アルミニウム;重亜硫酸ナトリウム;亜硝酸ナトリウム;ヨウ化カリウム;ヨウ化ナトリウム;硫黄;亜硫酸ナトリウム;臭化カリウム;チオ硫酸ナトリウム;塩化マンガン;臭化銅;硝酸バリウム;塩化カルシウム;次亜リン酸マンガン;ヨウ化リチウム;アルミニウムマグネシウムヒドロキシカーボネート;酸化マンガン;カルシウムスルホアルミネート;四ホウ酸バリウム;オゾケライト;パイロフィライト;ハイドロタルサイト;水酸化マンガン;リン化鉄;水酸化バリウム;水酸化亜鉛;水酸化アルミニウム;マグネシウムナトリウムフルオリドシリケート;窒化チタンおよびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕助剤。
【請求項3】
無機性であり、かつヒュームドシリカ、沈降シリカ、コロイド状シリカ、タルクおよびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕助剤。
【請求項4】
~50μm、好ましくは2~25μmのサイズ(d50m)を有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕助剤。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれか1項記載の摩砕助剤が使用されることを特徴とする、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕方法。
【請求項6】
二酸化チタン顔料粒子の総重量に基づいて0.001~10重量%、好ましくは0.01~5重量%、より好ましくは0.1~1重量%の前記摩砕助剤が使用されることを特徴とする、請求項5記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕方法。
【請求項7】
前記二酸化チタン粒子が二酸化チタン顔料粒子であることを特徴とする、請求項5または6記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕方法。
【請求項8】
前記摩砕助剤が、ミル粉砕ステップにおいて前記二酸化チタン粒子に加えられることを特徴とする、請求項5から7までのいずれか1項記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕方法。
【請求項9】
前記ミル粉砕ステップが、スチームミル内またはアジテーターボールミル内で実施されることを特徴とする、請求項8記載の、二酸化チタン粒子を摩砕するための摩砕方法。
【請求項10】
前記摩砕助剤が、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、コロイド状シリカ、およびタルクからなる群から選択されることを特徴とする、請求項8から7までのいずれか1項記載の摩砕方法により得ることができる二酸化チタン粒子。
【請求項11】
二酸化チタン粒子であって、該二酸化チタン粒子上に、請求項1から4までのいずれか1項記載の摩砕助剤を含む層を有する、二酸化チタン粒子。
【請求項12】
前記層が、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、コロイド状シリカ、およびタルクからなる群から選択される摩砕助剤を含むことを特徴とする、請求項11記載の二酸化チタン粒子。
【請求項13】
前記層が、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化ジルコニウム、および二酸化チタンのうちの少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項11または12記載の二酸化チタン粒子。
【請求項14】
二酸化チタン顔料粒子であることを特徴とする、請求項11または12記載の二酸化チタン粒子。
【請求項15】
二酸化チタン粒子を摩砕するための、請求項1から4までのいずれか1項記載の摩砕助剤の使用。
【国際調査報告】