(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-14
(54)【発明の名称】アルギン酸リアーゼ酵素を含有するクリーニング組成物
(51)【国際特許分類】
C11D 7/42 20060101AFI20231107BHJP
C11D 1/02 20060101ALI20231107BHJP
C11D 1/66 20060101ALI20231107BHJP
C11D 3/386 20060101ALI20231107BHJP
C12N 9/88 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
C11D7/42
C11D1/02
C11D1/66
C11D3/386
C12N9/88 ZNA
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524379
(86)(22)【出願日】2021-10-29
(85)【翻訳文提出日】2023-04-20
(86)【国際出願番号】 US2021072100
(87)【国際公開番号】W WO2022094590
(87)【国際公開日】2022-05-05
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ、キャサリン
(72)【発明者】
【氏名】ラント、ニール・ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】モミン、ナザルモハマド・グラムフセイン
(72)【発明者】
【氏名】モラレス・ガルシア、アナ・エル
(72)【発明者】
【氏名】ヴァレンティーニ、アレッサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ウィラッツ、ウィリアム・ジー・ティー
(72)【発明者】
【氏名】ヤウ、ハミッシュ・チュン・ラム
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AB03
4H003AB19
4H003AC08
4H003AC15
4H003AE05
4H003BA09
4H003BA12
4H003EA09
4H003EA12
4H003EA15
4H003EA16
4H003EA19
4H003EA21
4H003EA28
4H003EB04
4H003EB05
4H003EB07
4H003EB08
4H003EB13
4H003EB14
4H003EB22
4H003EB24
4H003EB28
4H003EB30
4H003EB36
4H003EB42
4H003EC01
4H003EC02
4H003ED02
4H003EE05
4H003FA09
4H003FA12
4H003FA16
4H003FA19
4H003FA26
4H003FA43
(57)【要約】
アルギン酸リアーゼ酵素及びクリーニング補助剤を含む洗剤組成物。表面を、洗剤組成物を有する水性洗浄液と接触させることによって、表面を処理する方法。組成物及び方法は、特に、布地の白色度を改善するための、布地からの汚れ除去を改善するための、布地から悪臭を除去するための、しわ防止効果のための、再付着防止効果のための、及び/又は表面の乾燥を改善するためのものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルギン酸リアーゼ酵素及びクリーニング補助剤を含む洗剤組成物であって、前記アルギン酸リアーゼ酵素が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、及びこれらの混合物に対して少なくとも60%の配列同一性、好ましくは少なくとも70%の同一性を有するアルギン酸リアーゼから選択されるアルギン酸リアーゼを含む、洗剤組成物。
【請求項2】
前記アルギン酸リアーゼ酵素が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、及びこれらの混合物に対して少なくとも80%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼから選択されるアルギン酸リアーゼを含む、請求項1に記載の洗剤組成物。
【請求項3】
前記アルギン酸リアーゼが、(i)配列番号1に対して少なくとも60%の配列同一性、好ましくは少なくとも70%の同一性を有するアルギン酸リアーゼ、及び(ii)配列番号5に対して少なくとも60%の配列同一性、好ましくは少なくとも70%の同一性を有するアルギン酸リアーゼ、並びに(iii)これらの混合物から選択される、請求項1又は2に記載の洗剤組成物。
【請求項4】
前記アルギン酸リアーゼが、(i)配列番号6に対して少なくとも60%の配列同一性、好ましくは少なくとも70%の同一性を有するアルギン酸リアーゼ、及び(ii)配列番号7に対して少なくとも60%の配列同一性、好ましくは少なくとも70%の同一性を有するアルギン酸リアーゼ、並びに(iii)これらの混合物から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項5】
前記アルギン酸リアーゼ酵素が、2種以上のアルギン酸リアーゼ酵素を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項6】
前記アルギン酸リアーゼ酵素は、フラボバクテリウム属菌種(Flavobacterium sp)、スフィンゴモナス属菌種(Sphingomonas sp)、ゾベリア・ガラクタニボラン(Zobellia galactaivorans)、好ましくはフラボバクテリウム属菌種から得ることができる、請求項1~5のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項7】
前記アルギン酸リアーゼ酵素が、多糖リアーゼファミリー7由来である、請求項1~6のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項8】
前記アルギン酸リアーゼ酵素が、ポリ(β-D-マンヌロン酸)に対する活性(polyM活性)及びポリ(α-L-グルロン酸)に対する活性(polyG活性)を提供する、請求項1又は2に記載の洗剤組成物。
【請求項9】
界面活性剤を更に含み、好ましくはアニオン性界面活性剤を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項10】
界面活性剤の活性アルギン酸リアーゼ酵素タンパク質に対する重量比が、少なくとも500:1、好ましくは少なくとも1000:1である、請求項9に記載の洗剤組成物。
【請求項11】
前記組成物が、非イオン性界面活性剤を更に含み、好ましくは前記組成物の1~30重量%の量である、請求項1~10のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項12】
前記界面活性剤が、アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含み、好ましくはアニオン性界面活性剤の非イオン性界面活性剤に対する重量比が、30:1~1:2、好ましくは20:1~2:3又は20:1~1:1である、請求項9~11のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項13】
追加の酵素、好ましくはアミラーゼ、DNase又はRNase酵素などのヌクレアーゼ、ヘキソサミニダーゼ、マンナナーゼ、キサンタンリアーゼ、キサンタナーゼ、アミラーゼ、及びこれらの混合物から選択される追加の酵素、好ましくはマンナナーゼを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項14】
表面を処理する方法であって、前記表面を、(i)アルギン酸リアーゼ酵素、及び(ii)クリーニング補助剤を含む水性洗浄液と接触させることを含み、前記アルギン酸リアーゼ酵素が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、及びこれらの混合物に対して少なくとも60%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼから選択される、方法。
【請求項15】
布地の白色度を改善するための、並びに/又は布地からの汚れ除去を改善するための、並びに/又は布地から悪臭を除去するための、並びに/又は襟及び/若しくは袖口の汚れを除去するための、並びに/又は布地のしわ防止効果のための、並びに/又は布地の乾燥を改善するための、請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物又は方法の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(配列表の参照)
本明細書は、コンピュータ可読形態での配列表を含む。このコンピュータ可読形態は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、特定のアルギン酸リアーゼ酵素を含む洗濯洗剤組成物及びクリーニング方法に関する。具体的な問題は、経時的な汚れの蓄積であり得る。これは、有色及び白色の布地の両方にとって問題であるが、白色又は淡色の布地、例えば、洗浄が不完全な襟及び袖口の周囲において特に顕著であり得る。これは、悪臭をもたらす場合もあるので、問題となり得る。本発明の組成物及び方法は、手洗い及び自動洗濯洗剤組成物において使用するのに好適である。本発明は、洗浄方法及び洗濯洗剤組成物の作製方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
クリーニング用途では、経時的な白色度の低下及び汚れ又は染みの除去が継続的な問題である。このような問題を緩和することを目的とした多くのクリーニング技術が存在するが、改善された効果を、特に環境に配慮した方法で提供することは常に課題となっている。自動洗濯機では、低い洗浄温度(例えば、冷水)の使用が増加し、洗浄サイクルがより短くなることによってこれらの問題が複雑化(compounded)し、これによって、洗剤組成物の染み/汚れ除去効力が低下し、洗浄プロセス中の表面上への汚れの再付着及び複数回の洗浄にわたる白色度の喪失の問題が悪化させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、低温及び短い洗浄時間であっても洗浄プロセスにおいて使用することができ、白色度の低下を相殺し、及び/又は複雑な汚れを除去し、例えば、黒ずんだ汚れの除去、ディープクリーニング、黄ばみの除去、特に襟及び袖口のクリーニング及び/又は白色度の改善/白色度の喪失の相殺を可能にし、かつ低温及び短い洗浄時間であって有用であり得る洗剤組成物を提供することである。本発明は、具体的には、洗濯洗剤組成物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、0.00005~5重量%のアルギン酸リアーゼ酵素(活性酵素タンパク質)及びクリーニング補助剤を含む洗剤組成物であって、当該アルギン酸リアーゼ酵素が、以下から選択されるアルギン酸リアーゼを含む、洗剤組成物を提供する:配列番号1と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号2と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号3と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号4と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号5と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号6と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号7と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;又はこれらの混合物。
【0006】
好ましくは、クリーニング補助剤は、界面活性剤を含み、最も好ましくはアニオン性界面活性剤を含む。好ましくは、アルギン酸リアーゼ酵素は、多糖リアーゼファミリー7からのアルギン酸リアーゼ酵素を含む。
【0007】
本発明はまた、表面を処理する方法であって、表面を、アルギン酸リアーゼ酵素及びクリーニング補助剤を含む水性洗浄液と接触させることを含み、当該アルギン酸リアーゼ酵素が、以下から選択される、方法を提供する:配列番号1と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号2と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号3と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号4と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号5と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号6と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号7と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;又はこれらの混合物。
【0008】
好ましくは、水性洗浄液は、界面活性剤を含み、好ましくはアニオン性界面活性剤を含む。好ましくは、界面活性剤は、0.05g/L~5g/L、好ましくは0.01g/L~3g/Lの量で存在する。
【0009】
好ましくは、表面を60℃以下の温度、又はより好ましくは40℃以下若しくは35℃以下の温度、最も好ましくは30℃以下若しくは更には25℃以下の温度で水性洗浄液と接触させ、(iii)当該表面をすすぐ。本明細書における組成物及び方法は、洗濯物、例えば、綿、羊毛、絹、ポリエステル、ナイロン、エラスタン、又はポリコットンなどの混紡織物を含む合成又は天然の布地を処理するのに特に有用である。
【0010】
本発明はまた、布地の白色度を改善する又は白色度の喪失を相殺する;布地からの汚れ除去を改善する;黒ずんだ汚れを除去する;ディープクリーニング;黄ばみを除去又は軽減する;襟及び/又は袖口を洗浄する;布地からの悪臭を低減又は除去する;布地のしわ防止効果;布地の乾燥を改善する;汚れの再付着防止効果、のための組成物又は方法の使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
定義
親又は親アルギン酸リアーゼ酵素:「親」又は「親アルギン酸リアーゼ」という用語は、酵素バリアントを生成するために改変が行われるアルギン酸リアーゼを意味する。親は、天然に存在する(野生型)ポリペプチド又はそのバリアントであり得る。例えば、親は、本明細書に列挙される配列番号1、2、3、4、5、6、又は7のいずれかであってよい。
【0012】
配列同一性:2つのアミノ酸配列間又は2つのヌクレオチド配列間の関連性は、パラメータ「配列同一性」によって表される。本発明の目的では、2つのアミノ酸配列間の配列同一性の程度は、EMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276-277)のNeedleプログラムにおいて実施される、Needleman-Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443-453)、好ましくはバージョン3.0.0以降を用いて決定される。用いられる任意のパラメータは、ギャップ開始ペナルティが10、ギャップ伸長ペナルティが0.5、及びEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。「最長同一性(longest identity)」と表示されたNeedleの出力(-nobriefオプションを用いて得られる)を同一率として用い、これは以下のように計算される。
(同一残基×100)/(アラインメントの長さ-アラインメント中のギャップの総数)
あるいは、用いられる任意のパラメータは、ギャップ開始ペナルティが10、ギャップ伸長ペナルティが0.5、及びEDNAFULL(NCBI NUC4.4のEMBOSSバージョン)置換マトリックスであり得る。「最長同一性」と表示されたNeedleの出力(-nobriefオプションを用いて得られる)を同一率として用い、これは以下のように計算される。
(同一デオキシリボヌクレオチド×100)/(アラインメントの長さ-アラインメント中のギャップの総数)
【0013】
バリアント:「バリアント」という用語は、親アルギン酸リアーゼに対して1つ以上の(例えば、いくつかの)位置において改変/変異、すなわち、置換、挿入、及び/又は欠失を含む、アルギン酸リアーゼ活性を有するポリペプチドを意味する。置換は、ある位置を占有するアミノ酸を異なるアミノ酸で置き換えることを意味し、欠失は、ある位置を占有するアミノ酸の除去を意味し、挿入は、ある位置を占有するアミノ酸に隣接させ、その直後に、1~3個のアミノ酸を付加することを意味する。
【0014】
野生型酵素:「野生型」アルギン酸リアーゼという用語は、自然界に見られる細菌、藻類、酵母、又は糸状菌などの天然に存在する微生物が発現するアルギン酸リアーゼを意味する。
【0015】
アルギン酸リアーゼ酵素
アルギン酸リアーゼ酵素は、以下から選択されるアルギン酸リアーゼ酵素を含む:配列番号1と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号2と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号3と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号4と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号5と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号6と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号7と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%、若しくは少なくとも85%、若しくは少なくとも90%、若しくは少なくとも95%、若しくは少なくとも96%、若しくは少なくとも97%、若しくは少なくとも98%、若しくは少なくとも99%、若しくは100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;又はこれらの混合物。
【0016】
アルギン酸リアーゼは、好ましくは微生物起源であり、好ましくは細菌又は藻類(例えば、アスコフィルム属(Ascophyllum)、ラミナラ属(Laminara)、マクロシスチス属(Macrocystis)などの褐色海藻(褐藻綱(Phaeophyceae))、最も好ましくは細菌起源である。アルギン酸リアーゼ酵素は、アエロモナス属菌種(Aeromonas sp.)、アゾトバクター属菌種(Azotobacter sp.)、バチルス属菌種(Bacillus sp)、フラボバクテリウム属菌種(Flavobacterium sp.)、クレブシエラ属菌種(Klebsiella sp.)、シュードモナス属菌種(Pseudomonas sp.)、スフィンゴモナス属菌種(Sphingomonas sp.)、ビブリオ属菌種(Vibrio sp.)、ゾベリア・ガラクタニボラン(Zobellia galactaivorans)、最も好ましくはフラボバクテリウム属菌種(Flavobacterium sp.)から得ることができる。
【0017】
好ましくは、アルギン酸リアーゼ酵素は、配列番号1と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ、及び/又は配列番号5と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ、あるいはこれらの混合物を含む。好ましくは、アルギン酸リアーゼ酵素は、配列番号6と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ、及び/又は配列番号7と少なくとも60%、若しくは少なくとも70%、若しくは少なくとも75%、若しくは少なくとも80%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ、あるいはこれらの混合物を含む。したがって、好ましいアルギン酸リアーゼ酵素は、野生型、又は好ましくは本明細書に列挙される配列番号1、2、3、4、5、6、若しくは7のうちのいずれか1つの野生型のバリアントに対応するアルギン酸リアーゼ酵素を含む。
【0018】
アルギン酸リアーゼ酵素が親アミノ酸配列のバリアントである場合、親アルギン酸リアーゼ酵素は、好ましくは、配列番号1、2、3、4、5、6、又は7のうちの1つ以上のポリペプチドに対して少なくとも50%、又は少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、例えば、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99、又は100%の配列同一性を有し、アルギン酸リアーゼ酵素活性を有する。バリアントアミノ酸配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、又は7のうちの1つ以上のポリペプチドからの15個以下、又は10個以下のアミノ酸、又は5個以下、又は4個、又は3個、又は2個、又は1個のアミノ酸が親アルギン酸リアーゼとは異なることが好ましい場合がある。
【0019】
アルギン酸リアーゼ酵素が親アミノ酸配列のバリアントである場合、親は任意の属の微生物から得ることができる。本発明の目的では、「から得られる」という用語は、所与の供給源に関連して本明細書で使用するとき、ポリヌクレオチドによってコードされる親が、当該供給源によって、又は当該供給源からのポリヌクレオチドが挿入された細胞によって産生されることを意味するものとする。一態様において、親は細胞外に分泌される。バリアントは、部位特異的突然変異誘発、合成遺伝子構築、半合成遺伝子構築、ランダム突然変異誘発、シャッフリング等の、当該技術分野において既知である任意の突然変異誘発手技を用いて調製することができる。
【0020】
好ましくは、アルギン酸リアーゼ酵素は、ポリ(β-D-マンヌロン酸)に対する活性(polyM活性)及びポリ(α-L-グルロン酸)に対する活性(polyG活性)を有する。アルギン酸リアーゼ酵素は、polyM活性及びpolyG活性を提供するために単一のアルギン酸リアーゼ酵素を含んでいてもよく、又は組み合わせでpolyM活性及びpolyG活性を提供する2種以上のアルギン酸リアーゼ酵素を含んでいてもよい。好ましくは、アルギン酸リアーゼは、polyM活性及びpolyG活性の両方を有する酵素を含む。好ましくは、本明細書の試験の章で定義されるpolyM活性は、少なくとも0.1吸光度単位、好ましくは少なくとも0.15吸光度単位、最も好ましくは少なくとも2吸光度単位である。好ましくは、本明細書で定義されるpolyG活性は、少なくとも0.3吸光度単位、好ましくは少なくとも0.4吸光度単位、又は少なくとも0.5、又は更には少なくとも0.6吸光度単位である。polyM活性及びpolyG活性は、以下に記載する試験に従って測定することができる。
【0021】
アルギン酸リアーゼ酵素は、実質的に純粋な酵素の形態で本発明のクリーニング組成物及び方法に組み込むことができる。あるいは、特に酵素が野生型酵素のバリアントである場合、バリアントを回収せず、酵素を発現している宿主細胞をアルギン酸リアーゼ酵素の供給源として使用する。
【0022】
アルギン酸リアーゼ酵素は、液体又は乾燥組成物の形態であってよい。例えば、組成物は粒子又は微粒子の形状であり得る。アルギン酸リアーゼ酵素は、当該技術分野において既知の方法に従って封入によって安定化させてもよい。
【0023】
アルギン酸リアーゼ酵素は、好ましくは、0.00005~5重量%の活性酵素タンパク質、好ましくは0.0001~2重量%の活性タンパク質、又は0.0005若しくは0.001から1重量%の活性タンパク質、若しくは0.5重量%若しくは0.1重量%若しくは0.05重量%までの活性酵素タンパク質の量で組成物中に存在する。
【0024】
界面活性剤
本発明者らは、酵素は良好な汚れ分解を提供するが、基質の分解の生成物及びそれを含有する汚れの除去は、界面活性剤の存在によって改善されることを見出した。したがって、洗剤組成物は、好ましくは1~80重量%の界面活性剤を含む。好ましくは、界面活性剤の活性アルギン酸リアーゼ酵素タンパク質に対する重量比は、少なくとも500:1、好ましくは少なくとも1000:1、又は少なくとも1500:1、又は少なくとも2000:1であり、好ましくは500000:1以下、好ましくは400000:1以下、若しくは200000:1以下、又は最大150000:1、若しくは100000:1、若しくは50000:1、若しくは10000:1である。
【0025】
界面活性剤は、アニオン性、半極性を含む非イオン性、及び/若しくはカチオン性、及び/若しくは双性イオン性、及び/若しくは両性電解性(ampholytic)、及び/若しくは両性(amphoteric)、及び/若しくは半極性非イオン性の界面活性剤、並びに/又はこれらの混合物を含み得る。
【0026】
好ましくは、界面活性剤は、アニオン性界面活性剤を含む。好ましいアニオン性界面活性剤は、スルホネート界面活性剤及びサルフェート界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホネート及び/又は(任意にアルコキシル化された)アルキルサルフェートである。特に好ましいアニオン性界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)を含む。好ましいアルキルサルフェートは、アルキルエーテルサルフェート、特にC-9~15アルコールエーテルサルフェート、特に0.5~7、好ましくは1~5の平均エトキシル化度を有するもの、C8~C16エステルサルフェート、及びモノドデシルエステルサルフェートなどのC10~C14エステルサルフェートを含む。好ましい組成物では、アニオン性界面活性剤は、アルキルベンゼンスルホネートと、任意で更に、好ましくは0~7、より好ましくは0.5~3のエトキシル化度を有する任意にエトキシル化されるアルキルサルフェートを含む。LASの異性体、分岐アルキルベンゼンスルホネート(BABS)、フェニルアルカンスルホネート、アルファ-オレフィンスルホネート(AOS)、オレフィンスルホネート、アルケンスルホネート、アルカン-2,3-ジイルビス(サルフェート)、ヒドロキシアルカンスルホネート及びジスルホネート、アルキルサルフェート(AS)、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、脂肪族アルコールサルフェート(FAS)、一級アルコールサルフェート(PAS)、アルコールエーテルサルフェート(AES又はAEOS又はFES、アルコールエトキシサルフェート又は脂肪族アルコールエーテルサルフェートとしても知られている)、二級アルカンスルホネート(SAS)、パラフィンスルホネート(PS)、エステルスルホネート、スルホン化脂肪酸グリセロールエステル、アルファ-スルホ脂肪酸メチルエステル(アルファ-SFMe又はSES)(メチルエステルスルホネート(MES)を含む)、アルキル-又はアルケニルコハク酸、ドデセニル/テトラデセニルコハク酸(DTSA)、アミノ酸の脂肪酸誘導体、スルホコハク酸のジエステル及びモノエステル、又は脂肪酸の塩(石鹸)、並びにこれらの組み合わせも好適なアニオン性界面活性剤である。
【0027】
アニオン性界面活性剤は、好ましくは、塩の形態で洗剤組成物に添加される。好ましいカチオンは、ナトリウム及びカリウムなどのアルカリ金属イオンである。しかしながら、界面活性剤の酸形態を水酸化ナトリウムなどのアルカリ、又はモノ-、ジ-、若しくはトリエタノールアミンなどのアミンで中和することによって、アニオン性界面活性剤の塩形態がin situで形成されてもよい。組成物は、好ましくは、組成物の1~60重量%、又は1~50重量%、又は2若しくは5~40重量%のアニオン性界面活性剤を含む。好ましくは、組成物は、アニオン性界面活性剤と、更に、半極性を含む非イオン性、及び/若しくはカチオン性、及び/若しくは双性イオン性、及び/若しくは両性電解性、及び/若しくは両性、及び/若しくは半極性非イオン性の界面活性剤、並びに/又はこれらの混合物であり得る1種以上の追加の界面活性剤と、を含む界面活性剤系を含む。好ましくは、本発明のクリーニング組成物は、0.00005~5重量%(活性酵素タンパク質)の上記で定義されたアルギン酸リアーゼ酵素と、好ましくは30:1~1:2、好ましくは20:1~2:3又は20:1~1:1のアニオン性界面活性剤対非イオン性界面活性剤の重量比を有するアニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含む界面活性剤と、を含む。
【0028】
好適な非イオン性界面活性剤としては、アルコールエトキシレート(AE)、アルコールプロポキシレート、プロポキシル化脂肪族アルコール(PFA)、アルコキシル化脂肪酸アルキルエステル、例えばエトキシル化及び/又はプロポキシル化脂肪酸アルキルエステル、アルキルフェノールエトキシレート(APE)、ノニルフェノールエトキシレート(NPE)、アルキルポリグリコシド(APG)、アルコキシル化アミン、脂肪酸モノエタノールアミド(FAM)、脂肪酸ジエタノールアミド(FADA)、エトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド(EFAM)、プロポキシル化脂肪酸モノエタノールアミド(PFAM)、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、又はグルコサミンのN-アシルN-アルキル誘導体(グルカミド、GA、又は脂肪酸グルカミド、FAGA)、並びに商標名SPAN及びTWEEN(登録商標)として入手可能な製品、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。好ましくはC9~18、又は好ましくはC12~15アルキル鎖を有し、好ましくは3~9、より好ましくは3~7の平均エトキシル化度を有するアルコールエトキシレートが特に好ましい。市販されている非イオン性界面活性剤クリーニングとしては、BASF製のPlurafac(商標)、Lutensol(商標)、及びPluronic(商標)、Cognis製のDehypon(商標)シリーズ、並びにClariant製のGenapol(商標)シリーズが挙げられる。
【0029】
洗剤組成物は、好ましくは組成物の0.5重量%~約40重量%の非イオン性界面活性剤、好ましくは1~30重量%の非イオン性界面活性剤を含む。
【0030】
クリーニング組成物
本発明の洗剤組成物は、洗濯洗剤として特に有用である。組成物は、主洗浄工程で使用するための組成物の形態であってもよく、又は消費者若しくは施設で使用するための前処理若しくはすすぎ添加クリーニング組成物としての形態であってもよい。
【0031】
組成物は、クリーニング補助剤を含む。典型的には、クリーニング補助剤は、1~98.9重量%、より典型的には5~90重量%のクリーニング補助剤の量で組成物中に存在する。好適なクリーニング補助剤は、追加の界面活性剤、ビルダー、漂白成分、着色剤、キレート剤、転染剤、付着助剤、分散剤、追加の酵素、及び酵素安定剤、触媒物質、蛍光増白剤、光活性剤、蛍光剤、布地色相剤(陰影剤)、布地コンディショナー、予形成過酸、ポリマー分散剤、泥汚れ除去/再付着防止剤、充填剤塩、ヒドロトロープ、増白剤、抑泡剤、構造弾性剤、布地柔軟剤、防腐剤、酸化防止剤、縮み防止剤、殺菌剤、防カビ剤、変色防止剤、防食剤、アルカリ度源、可溶化剤、キャリア、加工助剤、顔料、染料、香料、及びpH調整剤、カプセル化剤、ポリマー、並びにこれらの混合物を含む。例えば、これらは、漂白活性化剤などの漂白成分、イミン漂白促進剤などの漂白促進剤、漂白触媒、過酸化水素、過炭酸塩及び/又は過ホウ酸塩などの過酸化水素源、特に炭酸塩及び/又は硫酸塩、ケイ酸塩、ホウケイ酸塩、並びにこれらの任意の混合物などの物質でコーティングされた過炭酸塩、カプセル化形態の予形成過酸を含む予形成過酸、遷移金属触媒;抑泡剤又は抑泡剤系、例えば、シリコーン系抑泡剤及び/若しくは脂肪酸系抑泡剤;粘土、シリコーン、及び/又は四級アンモニウム化合物などの布地柔軟剤;ポリエチレンオキシドなどの凝集剤;ポリビニルピロリドン、ポリ4-ビニルピリジンN-オキシド、及び/又はビニルピロリドンとビニルイミダゾールとのコポリマーなどの移染阻害剤;イミダゾールとエピクロロヒドリンとの縮合によって産生されるオリゴマーなどの布地一体性成分;アルコキシル化ポリアミン及びエトキシル化エチレンイミンポリマーなどの汚れ分散剤及び汚れ再付着防止助剤;ポリエステルなどの再付着防止成分;カルボキシレートポリマー、例えば、マレイン酸ポリマー、又はマレイン酸とアクリル酸とのコポリマー、;香料、例えば、香料マイクロカプセル、デンプン封入アコード、香料噴霧剤;、石鹸リング;美容粒子;審美染料;硫酸ナトリウム及び/又は柑橘類繊維などのフィラー(ただし、組成物はフィラーを実質的に含まないことが好ましい場合がある);1.6R及び2.0Rケイ酸ナトリウムを含むケイ酸ナトリウム、又はメタケイ酸ナトリウムなどのケイ酸塩;ジカルボン酸とジオールとのコポリエステル;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエトキシセルロース、又は他のアルキル若しくはアルキルアルコキシセルロースなどのセルロース性ポリマー;1,2プロパンジオール、モノエタノールアミンなどの溶媒;ジエチレングリコール、エタノール、及びこれらの任意の混合物;ヒドロトロープ、例えば、クメンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、及び任意の混合物;有機酸及びその塩、例えば、クエン酸/クエン酸塩;並びにこれらの任意の組み合わせを含み得る。組成物は、クリーニング補助剤が、(i)香料マイクロカプセル、(ii)布地色相剤、(iii)プロテアーゼ、(iv)両親媒性洗浄ポリマー、(v)リパーゼ、又は(vi)これらの混合物、からなる群から選択される1つ以上を含むようなものであり得る。
【0032】
洗剤組成物は、好ましくは、1種以上の追加の酵素を含む。したがって、好ましい組成物は、(a)アルギン酸リアーゼと、(b)アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、アルファ-ガラクトシダーゼ、ベータ-ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、アルファ-グルコシダーゼ、ベータ-グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンナナーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、タンパク質分解酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ、キシラナーゼ、キサンタンリアーゼ、キサンタナーゼ、エンド-β-1,3-グルカナーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の追加の酵素と、を含む。好ましくは、クリーニング組成物は、アミラーゼ、例えばDNase及びRNase並びにこれらの混合物などのヌクレアーゼ、ヘキソサミニダーゼ、マンナナーゼ、キサンタンリアーゼ、キサンタナーゼ、アミラーゼ、並びにこれらの混合物から選択される追加の酵素を含む。
【0033】
好ましくは、組成物は、キサンタンリアーゼ、キサンタナーゼ、マンナナーゼ、及びこれらの混合物から選択される追加の酵素を含む。マンナナーゼが特に好ましい。
【0034】
追加の酵素は、例えば、アスペルギルス属、例えば、アスペルギルス・アクレタス、アスペルギルス・アワモリ、アスペルギルス・フォエティダス、アスペルギルス-フミガーツフ、アスペルギルス・ジャポニクス、アスペルギルス・ニデュランス、アスペルギルス・ニガー、若しくはアスペルギルス・オリザエ;フザリウム(Fusarium)、例えば、フザリウム・バクトリジオイデス、フザリウム・セレアリス、フザリウム・クロークウェレンス、フザリウム・クルモラム、フザリウム・グラミネアルム、フザリウム・グラミナム、フザリウム・ヘテロスポラム、フザリウム・ネグンジ、フザリウム・オキシスポラム、フザリウム・レチクラタム、フザリウム・ロセウム、フザリウム・サムブシナム、フザリウム・サルコクロウム、フザリウム・スルフレウム、フザリウム・トルロサム、フザリウム・トリコテシオイデス、若しくはフザリウム・ベンニタム;フミコーラ(Humicola)、例えば、フミコーラ・インソレンス、若しくはフミコーラ・ラヌギノサ;又はトリコデルマ(Trichoderma)、例えば、トリコデルマ・ハルジアナム、トリコデルマ・コニンギイ、トリコデルマ・ロンギブラキアタム、トリコデルマ・レーシ、若しくはトリコデルマ・ビリデ、に属する微生物によって産生されてもよい。
【0035】
好ましくは、組成物は、プロテアーゼ若しくは1種を超えるプロテアーゼの混合物、リパーゼ若しくは1種を超えるリパーゼの混合物、ペルオキシダーゼ若しくは1種を超えるペルオキシダーゼの混合物、1種以上のデンプン分解酵素、例えば、α-アミラーゼ、グルコアミラーゼ、マルトース生成アミラーゼ、及び/若しくはセルラーゼ、又はこれらの混合物を含む。
【0036】
一般に、選択された酵素の特性は、選択された洗剤と適合しなければならず(すなわち、pH最適、他の酵素及び非酵素成分との適合性等)、酵素は、有効量で存在しなければならない。好ましくは、本発明の製品は、組成物1グラム当たり、少なくとも0.01mg、好ましくは約0.05~約10、より好ましくは約0.1~約6、特に約0.2~約5mgの更なる活性酵素を含む。
【0037】
プロテアーゼ:本発明の組成物は、好ましくはプロテアーゼを含む。2種以上のプロテアーゼの混合物は、より広い温度、サイクル持続時間、及び/又は基質範囲にわたってクリーニングの向上に寄与することができる。好適なプロテアーゼとしては、メタロプロテアーゼ及びセリンプロテアーゼが挙げられ、例えば、サブチリシン(EC 3.4.21.62)などの中性又はアルカリ性の微生物セリンプロテアーゼを含む。好適なプロテアーゼとしては、動物、植物又は微生物起源のものが挙げられる。一態様では、このような好適なプロテアーゼは、微生物起源のものであってもよい。好適なプロテアーゼとしては、前述の好適なプロテアーゼの化学的又は遺伝的に修飾された変異体が挙げられる。一態様では、好適なプロテアーゼは、アルカリ性微生物プロテアーゼ又は/及びトリプシン型プロテアーゼなどのセリンプロテアーゼであってよい。好適な中性又はアルカリ性のプロテアーゼの例としては、以下が挙げられる。
サブチリシン(EC 3.4.21.62)、特に国際公開第2004067737号、同第2015091989号、同第2015091990号、同第2015024739号、同第2015143360号、米国特許第6,312,936(B1)号、同第5,679,630号、同第4,760,025号、独国特許公開第102006022216(A1)号、同第102006022224(A1)号、国際公開第2015089447号、同第2015089441号、同第2016066756号、同第2016066757号、同第2016069557号、同第2016069563号、同第2016069569号、及び同第2016174234号に記載されている、バチルス属菌種(Bacillus sp.)、B.レンタス(B.lentus)、B.アルカロフィラス(B.alkalophilus)、B.サブチリス(B.subtilis)、B.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)、B.プミルス(B.pumilus)、B.ギブソニイ(B.gibsonii)、及びB.アキバイ(B.akibaii)などのバチルス属由来のもの。具体的には、変異S9R、A15T、V66A、A188P、V199I、Q239R、N255D(savinase付番システム)。
国際公開第89/06270号に記載されているフサリウム属(Fusarium)のプロテアーゼ、並びに国際公開第05/052161号及び同第05/052146号に記載されているセルロモナス属(Cellumonas)に由来するキモトリプシンプロテアーゼを含むトリプシン(例えば、ブタ又はウシ起源)などのトリプシン型又はキモトリプシン型プロテアーゼ。
メタロプロテアーゼ、特に国際公開第07/044993(A2)号に記載されているバチルス・アミロリケファシエンス由来のもの;国際公開第2014194032号、同第2014194054号及び同第2014194117号に記載されているバチルス、ブレビバチルス、サーモアクチノミセス、ゲオバチルス、パエニバチルス、リシニバチルス又はストレプトミセス種由来のもの、国際公開第2015193488号に記載されているクリベラ・アルミノサ由来のもの、並びに国際公開第2016075078号に記載されているストレプトミセス及びリソバクター由来のもの。
国際公開第92/17577号(Novozymes A/S)に記載されているバチルス種菌種TY145、NCIMB 40339由来のサブチラーゼに対して少なくとも90%の同一性を有するプロテアーゼ(国際公開第2015024739号及び同第2016066757号に記載されている、このバチルス種菌種TY145サブチラーゼのバリアントを含む)。
【0038】
本発明のクリーニング組成物のための特に好ましいプロテアーゼは、バシラス・レンタス(Bacillus lentus)由来の野生型酵素と少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%、更により好ましくは少なくとも99%、特に100%同一性を有し、以下の位置:S9R、A15T、V68A、N76D、N87S、S99D、S99SD、S99A、S101G、S101M、S103A、V104N/I、G118V、G118R、S128L、P129Q、S130A、Y167A、R170S、A194P、V205I、Q206L/D/E、Y209W、M222S、Q245R、及び/又はM222S(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第00/37627号に例示されるBPN付番システム及びアミノ酸略記を使用)のうちの1つ以上、好ましくは2つ以上、より好ましくは3つ以上に変異を含む、ポリペプチドである。
【0039】
最も好ましくは、プロテアーゼは、PB92野生型(国際公開第08/010925号の配列番号2)又はサブチリシン309野生型(N87Sの自然変異を含むことを除いてPB92主鎖による配列)のいずれかに対して以下の変異(BPN付番システム)を含むプロテアーゼの群から選択される。
(i)G118V+S128L+P129Q+S130A
(ii)S101M+G118V+S128L+P129Q+S130A
(iii)N76D+N87R+G118R+S128L+P129Q+S130A+S188D+N248R
(iv)N76D+N87R+G118R+S128L+P129Q+S130A+S188D+V244R
(v)N76D+N87R+G118R+S128L+P129Q+S130A
(vi)V68A+N87S+S101G+V104N
(vii)S99AD
(viii)S9R+A15T+V68A+N218D+Q245R
【0040】
好適な市販のプロテアーゼ酵素としては、商品名Alcalase(登録商標)、Savinase(登録商標)、Primase(登録商標)、Durazym(登録商標)、Polarzyme(登録商標)、Kannase(登録商標)、Liquanase(登録商標)、Liquase Ultra(登録商標)、Savinase Ultra(登録商標)、Ovozyme(登録商標)、Neutrase(登録商標)、Everlase(登録商標)、Coronase(登録商標)、Blaze(登録商標)、Blaze Ultra(登録商標)及びEsperase(登録商標)としてNovozymes A/S(Denmark)によって販売されているもの;商品名Maxatase(登録商標)、Maxacal(登録商標)、Maxapem(登録商標)、Properase(登録商標)、Purafect(登録商標)、Purafect Prime(登録商標)、Purafect Ox(登録商標)、FN3(登録商標)、FN4(登録商標)、Excellase(登録商標)、Ultimase(登録商標)及びPurafect OXP(登録商標)としてDupontによって販売されているもの;商品名Opticlean(登録商標)及びOptimase(登録商標)としてSolvay Enzymesによって販売されているもの;並びにHenkel/Kemiraから入手可能なもの、すなわち、BLAP(配列は米国特許第5,352,604号の
図29に示され、以下の変異S99D+S101R+S103A+V104I+G159Sを有する、本明細書において以降BLAPと称する)、BLAP R(S3T+V4I+V199M+V205I+L217Dを有するBLAP)、BLAP X(S3T+V4I+V205Iを有するBLAP)及びBLAP F49(S3T+V4I+A194P+V199M+V205I+L217Dを有するBLAP);並びに花王製のKAP(変異A230V+S256G+S259Nを有するバチルス・アルカロフィラスのサブチリシン)が挙げられる。
【0041】
Properase(登録商標)、Blaze(登録商標)、Ultimase(登録商標)、Everlase(登録商標)、Savinase(登録商標)、Excellase(登録商標)、Blaze Ultra(登録商標)、BLAP及びBLAPバリアントからなる群から選択される市販のプロテアーゼが、本明細書に用いるのに特に好ましい。
【0042】
本発明の製品中のプロテアーゼの好ましい濃度としては、組成物1g当たり約0.05~約10mg、より好ましくは約0.5~約7mg、特に約1~約6mgの活性プロテアーゼが挙げられる。
【0043】
リパーゼ:組成物は、好ましくはリパーゼを含む。油及び/又は脂の存在は、マンナン及び他の多糖類を含む染みの復元力を更に増大させ得る。したがって、酵素パッケージ中にリパーゼが存在すると、このような染みの除去を更に改善することができる。好適なリパーゼとしては、細菌又は真菌又は合成起源のものが挙げられる。化学修飾された又はタンパク質が遺伝子操作を受けた変異体が含まれる。有用なリパーゼの例としては、例えば、H.ラヌギノサ(H.lanuginosa)(T.ラヌギノサス)(T.lanuginosus))又はH.インソレンス(H.insolens)などのフミコーラ属(別名サーモマイセス属(Thermomyces))由来のリパーゼ;例えば、P.アルカリゲネス(P.alcaligenes)又はP.シュードアルカリゲネス(P.pseudoalcaligenes)、P.セパシア(P.cepacia)、P.スタットゼリ(P.stutzeri)、P.フルオレセンス(P.fluorescens)、シュードモナス属菌種(Pseudomonas sp.)SD705株、P.ウィスコシネンシス(P.wisconsinensis)などのシュードモナス属のリパーゼ;例えば、B.サブチリス(Dartois et al.(1993),Biochemica et Biophysica Acta,1131,253-360)、B.ステアロサーモフィルス、又はB.プミルスなどのバチルス属のリパーゼが挙げられる。
【0044】
リパーゼは、米国特許第6,939,702(B1)号、及び米国特許出願第2009/0217464号に記載されているような「第1サイクルのリパーゼ」であってもよい。一態様では、リパーゼは、第1の洗浄用リパーゼであり、好ましくは、T231R及びN233R変異を含む、サーモマイセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)由来の野生型リパーゼのバリアントである。野生型配列は、Swissprotのアクセッション番号Swiss-Prot O59952(サーモマイセス・ラヌギノサス(フミコーラ・ラヌギノサ)由来の269個のアミノ酸(アミノ酸23~291)である。好ましいリパーゼとしては、Lipex(登録商標)、Lipolex(登録商標)、及びLipoclean(登録商標)の商品名で販売されているものが挙げられる。
【0045】
他の好適なリパーゼとしては、例えば国際公開第2013/171241号に記載されているようなLiprl 139、例えば国際公開第2011/084412号及び同第2013/033318号に記載されているようなTfuLip2、例えば国際公開第2018228880号に記載されているようなシュードモナス・スツッツェリ(Pseudomonas stutzeri)リパーゼ、例えば国際公開第2018228881号に記載されているようなマイクロバルビファー・サーモトレランス(Microbulbifer thermotolerans)リパーゼ、例えば欧州特許第3299457号に記載されているようなスルホバチルス・アシドカルダリウス(Sulfobacillus acidocaldarius)リパーゼ、例えば国際公開第2018209026号に記載されているようなLIP062リパーゼ、例えば国際公開第2017036901号に記載されているようなPinLipリパーゼ、並びに例えば国際公開第2017005798号に記載されているようなアブシディア属菌種(Absidia sp.)のリパーゼが挙げられる。
【0046】
好適なリパーゼは、以下を含む配列番号5のバリアントである:
(a)置換T231R
及び
(b)置換N233R又はN233C
及び
(c)E1C、D27R、N33Q、G38A、F51V、G91Q、D96E、K98L、K98I、D111A、G163K、H198S、E210Q、Y220F、D254S、I255A、及びP256Tから選択される少なくとも3つの更なる置換;
ここでは、位置は配列番号5の位置に対応し、当該リパーゼバリアントは、配列番号5のアミノ酸配列を有するポリペプチドに対して少なくとも90%であるが100%未満の配列同一性を有し、当該バリアントはリパーゼ活性を有する。
【0047】
1つの好ましいリパーゼは、以下の置換を含む配列番号5のバリアントである:T231R、N233R、D27R、G38A、D96E、D111A、G163K、D254S、及びP256T
【0048】
1つの好ましいリパーゼは、以下の置換を含む配列番号5のバリアントである:T231R、N233R、N33Q、G91Q、E210Q、I255A。
【0049】
好適なリパーゼは、Novozymesから、例えば、Lipex Evity 100L、Lipex Evity 200L(いずれも液体原料)、及びLipex Evity 105T(顆粒)として市販されている。これらのリパーゼは、本発明の範囲外である製品Lipex 100L、Lipex 100T、及びLipex Evity 100Tとは異なる構造を有する。
【0050】
セルラーゼ:好適なセルラーゼとしては、細菌又は真菌起源のものが挙げられる。化学修飾された又はタンパク質が遺伝子操作を受けた変異体が含まれる。好適なセルラーゼとしては、バチルス属、シュードモナス属、フミコーラ属、フサリウム属、チェラビア属(Thielavia)、アクレモニウム属(Acremonium)由来のセルラーゼ、例えば、米国特許第4,435,307号、同第5,648,263号、同第5,691,178号、同第5,776,757号、及び同第5,691,178号に開示されているフミコーラ・インソレンス、ミセリオフィソーラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、及びフサリウム・オキシスポラムから生成される真菌セルラーゼが挙げられる。
【0051】
一態様では、好ましい酵素としては、エンド-ベータ-1,4-グルカナーゼ活性(E.C.3.2.1.4)を呈する微生物由来のエンドグルカナーゼが挙げられ、好ましくは、以下を含む群から選択される:
(a)米国特許第7,141,403(B2)号における配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも90%、94%、97%、及び更には99%同一性の配列を有するバチルス属のメンバーに対して内因性の細菌ポリペプチド、好ましい置換は、配列番号2の成熟ポリペプチドの292、274、266、265、255、246、237、224、及び221位に対応する1つ以上の位置を含み、バリアントはセルラーゼ活性を有する;
(b)キシログルカン及び非晶質セルロース基質の両方に対して酵素活性を有するグリコシルヒドロラーゼであって、GHファミリー5、7、12、16、44、又は74から選択される、グリコシルヒドロラーゼ;
(c)国際公開第09/148983号の配列番号3のアミノ酸配列に対して少なくとも90%、94%、97%、及び更には99%同一性の配列を有するグリコシルヒドロラーゼ;
(d)国際公開第2017106676号における配列番号5と少なくとも70%の同一性を示すバリアント。好ましい置換は、4、20、23、29、32、36、44、51、77、80、87、90、97、98、99、102、112、116、135、136、142、153、154、157、161、163、192、194、204、208、210、212、216、217、221、222、225、227、及び232位に対応する1つ以上の位置を含む;
(e)並びにこれらの混合物。
【0052】
好適なエンドグルカナーゼは、商品名Celluclean(登録商標)及びWhitezyme(登録商標)(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))として販売されている。例としては、Celluclean(登録商標)5000L、Celluclean(登録商標)Classic 400L、Celluclean(登録商標)Classic 700T、Celluclean(登録商標)4500T、Whitezyme(登録商標)1.5T、Whitezyme(登録商標)2.0Lが挙げられる。
【0053】
他の市販のセルラーゼとしては、Celluzyme(登録商標)、Carezyme(登録商標)、Carezyme(登録商標)Premium(Novozymes A/S)、Clazinase(登録商標)、Puradax HA(登録商標)、Revitalenz(登録商標)1000、Revitalenz(登録商標)2000(Genencor International Inc.)、KAC-500(B)(登録商標)(Kao Corporation)、Biotouch(登録商標)FCL、Biotouch(登録商標)DCL、Biotouch(登録商標)DCC、Biotouch(登録商標)NCD、Biotouch(登録商標)FCC、Biotouch(登録商標)FLX1(AB Enzymes)が挙げられる。
【0054】
好適なグルカナーゼとしては、好ましくはE.C.クラス3.2.1.39から、好ましくはパエニバチルス属菌種(Paenibacillus sp)、ゾベリア・ガラクタニボラン(Zobellia galactanivorans)、サーモトガ・ペトロフィラ(Thermotoga petrophila)、又はトリコデルマ属菌種(Trichoderma sp)の微生物、好ましくはパエニバチルス属菌種又はゾベリア・ガラクタニボラン、最も好ましくはパエニバチルス属菌種から得られるエンド-β-1,3-グルカナーゼが挙げられる。
【0055】
アミラーゼ:好ましくは、本発明の組成物は、アミラーゼを含む。好適なα-アミラーゼとしては、細菌又は真菌起源のものが挙げられる。化学的又は遺伝的に修飾された変異体(バリアント)が含まれる。好ましいアルカリ性アルファ-アミラーゼは、バチルス属の菌種、例えば、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・サブチリス、又は他のバチルス属菌種、例えば、バチルス属菌種NCBI12289、NCBI12512、NCBI12513、DSM9375(米国特許第7,153,818号)、DSM12368、DSMZ番号12649、KSM AP1378(国際公開第97/00324号)、KSM K36、又はKSM K38(欧州特許第1,022,334号)に由来する。好ましいアミラーゼとしては、以下が挙げられる。
(a)米国特許第5,856,164号、並びに国際公開第99/23211号、同第96/23873号、同第00/60060号、同第06/002643号、及び同第2017/192657号に記載のバリアント、特に、国際公開第06/002643号において配列番号12として記載されているAA560酵素に対して以下の位置に1つ以上の置換を有するバリアント:
26、30、33、82、37、106、118、128、133、149、150、160、178、182、186、193、202、214、231、246、256、257、258、269、270、272、283、295、296、298、299、303、304、305、311、314、315、318、319、339、345、361、378、383、419、421、437、441、444、445、446、447、450、461、471、482、484、好ましくは、D183*及びG184*の欠失も含むバリアント。
(b)国際公開第06/002643号における配列番号4、バチルス属SP722由来の野生型酵素、特に183及び184位が欠失しているバリアント、並びに国際公開第00/60060号、同第2011/100410号、及び同第2013/003659号に記載のバリアント、特に、参照によって本明細書に組み込まれる国際公開第06/002643号における配列番号4に対して以下の位置に1つ以上の置換を有するものと少なくとも85%、好ましくは90%の同一性を示すバリアント:
51、52、54、109、304、140、189、134、195、206、243、260、262、284、347、439、469、476、及び477。
(c)バチルス属菌種707(米国特許第6,093,562号における配列番号7)由来の野生型酵素と少なくとも90%の同一性を示すバリアント、特に以下の変異:M202、M208、S255、R172、及び/又はM261のうちの1つ以上を含むもの。好ましくは、当該アミラーゼは、M202L、M202V、M202S、M202T、M202I、M202Q、M202W、S255N及び/又はR172Qのうちの1つ以上を含む。M202L又はM202T変異を含むものが、特に好ましい。SP707骨格に基づく追加の関連変異/欠失は、W48、A51、V103、V104、A113、R118、N125、V131、T132、E134、T136、E138、R142、S154、V165、R182、G182、H183、E190、D192、T193、I206、M208、D209、E212、V213、V214、N214、L217、R218、N219、V222、T225、T227、G229、I235、K242、Y243、S244、F245、T246、I250、S255、A256、H286、V291、T316、V317、V318、N417、T418、A419、H420、P421、I428、M429、F440、R443、N444、K445、Q448、S451、A465、N470、S472を含む。
(d)国際公開第09/149130号に記載のバリアント、好ましくは同第09/149130号における配列番号1又は配列番号2、ゲオバチルス・ステアロファーモフィラス(Geobacillus Stearophermophilus)由来の野生型酵素、又はその切断バージョンと少なくとも90%の同一性を示すもの。
(e)国際公開第10/115021号に記載のバリアント、特に国際公開第10/115021号における配列番号2、バチルス属菌種TS-23由来のアルファ-アミラーゼと少なくとも75%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%を示すもの。
(f)国際公開第2016091688号における配列番号1と少なくとも89%の同一性を示すバリアント、特にH183+G184位に欠失を含み、更に405、421、422、及び/又は428位に1つ以上の変異を含むもの。
(g)国際公開第2014099523号に記載のバリアント、特にパエニバチルス・カードラノリティカス(Paenibacillus curdlanolyticus)YK9由来の「PcuAmylα-アミラーゼ」(国際公開第2014099523号における配列番号3)と少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を示すもの。
(h)国際公開第2014099523号に記載のバリアント、特にサイトファーガ属菌種(Cytophaga sp.)由来の「CspAmy2アミラーゼ」(国際公開第2014164777号における配列番号1及び6と少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を示すもの。特に、国際公開第2014164777号における配列番号1に基づく以下の欠失及び/又は変異のうちの1つ以上を含むもの:R178*、G179*、T38N、N88H、N126Y、T129I、N134M、F153W、L171R、T180D、E187P、I203Y、G476K、G477E、Y303D。
(i)バチルス・サブチリス(国際公開第2009149271号における配列番号1)と少なくとも85%の同一性を示すバリアント。
(j)受託番号AB051102によるバチルス属菌種KSM-K38由来の野生型アミラーゼと少なくとも90%の同一性を示すバリアント。
(k)国際公開第2016180748号に記載のバリアント、特に、国際公開第2016180748号における配列番号7のバチルス属菌種由来のAAI10の成熟アミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を示すもの;国際公開第2016180748号の配列番号8におけるアリシクロバチルス属菌種(Alicyclobacillus sp.)のアミラーゼの成熟アミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を示すもの、及び国際公開第2016180748号における配列番号13の成熟アミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を示すもの、特に、以下の変異H*、N54S、V56T、K72R、G109A、F113Q、R116Q、W167F、Q172G、A174S、G184T、N195F、V206L、K391A、P473R、G476Kのうちの1つ以上を含むもの。
(l)国際公開第2018060216号に記載のバリアント、特に、国際公開第2018060216号における配列番号4の成熟アミノ酸配列と少なくとも70%の同一性を示すもの、バチルス・アミロリケファシエンス及びバチルス・リケニフォルミスの融合分子。特に、H1、N54、V56、K72、G109、F113、R116、T134、W140、W159、W167、Q169、Q172、L173、A174、R181、G182、D183、G184、W189、E194、N195、V206、G255、N260、F262、A265、W284、F289、S304、G305、W347、K391、Q395、W439、W469、R444、F473、G476、及びG477位に1つ以上の置換を含むもの。
【0056】
好ましいアミラーゼは、漂白酸化しやすいアミノ酸のうちの1種以上がより酸化しにくいアミノ酸で置換されている、遺伝子操作された酵素である。特に、メチオニン残基は、任意の他のアミノ酸で置換されることが好ましい。特に、最も酸化しやすいメチオニンが置換されることが好ましい。好ましくは、配列番号11における202に相当する位置のメチオニンが置換される。好ましくは、この位置のメチオニンは、スレオニン又はロイシン、好ましくはロイシンで置換される。
【0057】
好適な市販のアルファ-アミラーゼとしては、DURAMYL(登録商標)、LIQUEZYME(登録商標)、TERMAMYL(登録商標)、TERMAMYL ULTRA(登録商標)、NATALASE(登録商標)、SUPRAMYL(登録商標)、STAINZYME(登録商標)、STAINZYME PLUS(登録商標)、FUNGAMYL(登録商標)、ATLANTIC(登録商標)、ACHIEVE ALPHA(登録商標)、AMPLIFY(登録商標)PRIME、INTENSA(登録商標)及びBAN(登録商標)(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))、KEMZYM(登録商標)AT 9000(Biozym Biotech Trading GmbH(Wehlistrasse 27b A-1200 Wien Austria))、RAPIDASE(登録商標)、PURASTAR(登録商標)、ENZYSIZE(登録商標)、OPTISIZE HT PLUS(登録商標)、POWERASE(登録商標)、PREFERENZ S(登録商標)シリーズ(PREFERENZ S1000(登録商標)及びPREFERENZ S2000(登録商標)を含む)、並びにPURASTAR OXAM(登録商標)(DuPont.(Palo Alto,California))、並びにKAM(登録商標)(Kao(14-10 Nihonbashi Kayabacho,1-chome,Chuo-ku Tokyo 103-8210,Japan))が挙げられる。
【0058】
好ましくは、組成物は、組成物1g当たり少なくとも0.01mg、好ましくは約0.05~約10、より好ましくは約0.1~約6、特に約0.2~約5mgの活性アミラーゼを含む。
【0059】
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:好適なペルオキシダーゼ/オキシダーゼとしては、植物、細菌、又は真菌起源のものが挙げられる。化学修飾された又はタンパク質が遺伝子操作を受けた変異体が含まれる。有用なペルオキシダーゼの例としては、コプリナス(Coprinus)属のペルオキシダーゼ、例えば、国際公開第93/24618号、同第95/10602号、及び同第98/15257号に記載のようなC.サイネレウス(C.cinereus)及びそのバリアントのペルオキシダーゼが挙げられる。
【0060】
市販のペルオキシダーゼとしては、GUARDZYME(登録商標)(Novozymes A/S)が挙げられる。
【0061】
ペクチン酸リアーゼ:好適なペクチン酸リアーゼとしては、Pectawash(登録商標)、Pectaway(登録商標)、X-Pect(登録商標)、(全てNovozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))Preferenz(登録商標)F1000(DuPont Industrial Biosciences)の商品名で販売されているものが挙げられる。
【0062】
マンナナーゼ。組成物は、好ましくは、1種以上の追加のマンナナーゼ酵素を含む。本明細書で使用するとき、「マンナナーゼ」又は「ガラクトマンナナーゼ」という用語は、マンナンエンド-1,4-ベータ-マンノシダーゼとして当該技術分野において既知のものに従って定義され、別名ベータ-マンナナーゼ及びエンド-1,4-マンナナーゼを有し、マンナン、ガラクトマンナン、グルコマンナン、及びガラクトグルコマンナンにおける1,4-ベータ-D-マンノシド連結の加水分解を触媒するマンナナーゼ酵素を意味する。マンナナーゼは、酵素命名法に従ってEC3.2.1.78として分類され、グリコシルヒドロラーゼファミリー5、26、及び113に属する。多くの好適なマンナナーゼは、グリコシルヒドロラーゼファミリー5に属する。市販のマンナナーゼとしては、Mannaway(登録商標)200L及びMannaway Evity4.0Tなど商品名Mannaway(登録商標)(NovozymesA/S)で販売されている全てのものが挙げられる。他の市販のマンナナーゼとしては、Effectene(登録商標)M1000、Mannastar(登録商標)375、Preferenz M100、及びPurabrite(登録商標)(全てDuPont Industrial Biosciences)及びBiotouch M7(AB酵素)が挙げられる。他の好適なマンナナーゼは、国際公開第2018/191135号、同第2015040159号、同第2017/021515号、同第2017/021516、同第2017/021517号、及び同第2019/081515号に記載されているものなどグリコシルヒドロラーゼファミリー26に属する。マンナーゼの好適な混合物としては、国際公開第2019/081515号に記載されているグリコシルヒドロラーゼファミリー5マンナーゼ及びグリコシルヒドロラーゼファミリー26マンナーゼの組み合わせが挙げられる。
【0063】
キサンタンガム分解酵素:組成物は、1種以上のキサンタンガム分解酵素を含み得る。キサンタンガム系汚れの分解に好適な酵素としては、キサンタンエンドグルカナーゼが挙げられ、キサンタンリアーゼと任意に組み合わされる。本明細書で使用するとき、「キサンタンエンドグルカナーゼ」という用語は、任意に、好適なキサンタンリアーゼ酵素と共に、キサンタンガムの1,4-連結型β-D-グルコースポリマー骨格の加水分解を触媒することができるエンド-β-1,4-グルカナーゼ活性を示す酵素を意味する。好適なキサンタンエンドグルカナーゼは、国際公開第2013/167581号、同第2015/181299号、同第2015/181292号、同第2017/046232号、同第2017/046260号、同第2018/37062号、同第2018/37065号、同第2019/038059号、及び同第2019/162000号に記載されている。本明細書で使用するとき、「キサンタンリアーゼ」という用語は、キサンタンガムのβ-D-マンノシル-β-D-1,4-グルクロノシル結合を切断する酵素を意味する。そのような酵素は、E.C.4.2.2.12に属する。好適なキサンタンリアーゼは、国際公開第2015/001017号、同第2018/037061号、同第2018/37064号、同第2019/038060号、同第2019/162000号、及び同第2019/038057に記載されている。
【0064】
ヌクレアーゼ:好ましくは、組成物は、RNase若しくはDNaseなどのヌクレアーゼ、又はこれらの混合物を含む。ヌクレアーゼ酵素は、核酸のヌクレオチドサブユニット間のホスホジエステル結合を切断することができる酵素である。本明細書におけるヌクレアーゼ酵素は、好ましくは、デオキシリボヌクレアーゼ若しくはリボヌクレアーゼ酵素又はこれらの機能的断片である。機能的断片又は部分とは、DNA骨格におけるホスホジエステル結合の切断を触媒するヌクレアーゼ酵素の部分を意味し、したがって、触媒活性を保持する当該ヌクレアーゼタンパク質の領域である。したがって、それは、その機能が維持されている酵素及び/又はバリアント及び/又は誘導体及び/又はホモログの、切頭されているが、機能的なバージョンを含む。
【0065】
好ましくは、ヌクレアーゼ酵素は、好ましくは、以下のクラスのいずれかから選択されるデオキシリボヌクレアーゼである:E.C.3.1.21.x(式中、x=1、2、3、4、5、6、7、8又は9である)、E.C.3.1.22.y(式中、y=1、2、4又は5である)、E.C.3.1.30.z(式中、z=1又は2である)、E.C.3.1.31.1、及びこれらの混合物。
【0066】
DNase:好適なDNaseとしては、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2017162836号(Novozymes)の配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、及び9、並びに国際公開第2018108865号の配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、及び54によって定義されるDNaseの野生型及びバリアント、並びに国際公開第2018011277号(Novozymes)に記載されているものを含むバチルス・シビ(Bacillus cibi)DNaseのバリアントが挙げられる。好ましいDNaseは、同時係属中の欧州特許出願第18202967号に請求されているとおりである。
【0067】
RNase:好適なRNaseとしては、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2018178061号(Novozymes)における配列番号3、6、9、12、15、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、72、及び73、並びに国際公開第2020074499号(Novozymes)における配列番号86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、及び104により定義されるDNaseの野生型及びバリアントが挙げられる。
【0068】
ヘキソサミニダーゼ:組成物は、1種以上のヘキソサミニダーゼを含み得る。「ヘキソサミニダーゼ」という用語は、「分散剤」及び略語「Dsp」を含み、つまり、微生物起源の汚れに見られるN-アセチル-グルコサミンポリマーのβ-1,6-グリコシド結合の加水分解を触媒するヘキソサミニダーゼ活性を有するポリペプチド(EC3.2.1)を意味する。「ヘキソサミニダーゼ」という用語は、N-アセチルグルコサミニダーゼ活性及びβ-N-アセチルグルコサミダーゼ活性を有するポリペプチドを含む。ヘキソサミニダーゼ活性は、国際公開第2018184873号に記載のアッセイIIに従って決定され得る。好適なヘキソサミニダーゼとしては、国際公開第2017186936号、同第2017186937号、同第2017186943号、同第2017207770号、同第2018184873号、同第2019086520号、同第2019086528号、同第2019086530号、同第2019086532号、同第2019086521号、同第2019086526号、同第2020002604号、同第2020002608号、同第2020007863号、同第2020007875号、同第2020008024号、同第2020070063号、同第2020070249号、同第2020088957号、同第2020088958号、及び同第2020207944に開示されているものが挙げられる。国際公開第2020207944号の配列番号1によって定義されるテリバシラス・サッカロフィルスヘキソサミニダーゼのバリアント、特に、当該公開に開示されている、改善された熱安定性を有するバリアントが好ましい場合がある。
【0069】
ガラクタナーゼ:好ましくは、組成物は、ガラクタナーゼ、すなわち、エンド-ベータ-1,6-ガラクタナーゼ酵素を含む細胞外ポリマー分解酵素を含む。「エンド-ベータ-1,6-ガラクタナーゼ」又は「エンド-ベータ-1,6-ガラクタナーゼ活性を有するポリペプチド」という用語は、3よりも高い重合度(DP)を有する1,6-3-D-ガラクトオリゴ糖、及び4-O-メチルグルコシルウロネート又はグルコシルウロネート基を非還元末端に有するその酸性誘導体の加水分解性切断を触媒するグリコシドヒドロラーゼファミリー30由来のエンド-ベータ-1,6-ガラクタナーゼ活性(EC3.2.1.164)を意味する。本開示の目的のために、エンド-ベータ-1,6-ガラクタナーゼ活性は、アッセイIにおいて、国際公開第2015185689号に記載の手順に従って決定される。クラスEC3.2.1.164由来の好適な例は、国際公開第2015185689号に記載されており、例えば、成熟ポリペプチド配列番号2である。
【0070】
追加の酵素は、追加の酵素を含有する別個の酵素添加剤、又は追加の酵素のうちの2種若しくはいくつか若しくは全てを含む、混合酵素添加剤を添加することによって、洗剤組成物に含まれ得る。そのような酵素添加剤は、顆粒、液体、又はスラリーの形態であり得、好ましくは酵素安定剤を更に含む。
【0071】
好ましくは、又は各追加の酵素は、組成物の重量に基づいて、約0.0001重量%~約0.01重量%、約0.001重量%~約0.01重量%、又は約0.001重量%~約0.01重量%など少なくとも0.0001重量%~約0.1重量%の純粋活性酵素タンパク質の量で組成物中に存在する。
【0072】
布地色相剤。組成物は、布地色相剤(色合い、青味、又は白化剤/染料と称される場合もある)を含み得る。典型的には、色相剤は、布地に青又は紫の色合いをもたらす。色相剤は、単独又は組み合わせのいずれかで使用され、特定の色相の色合いを作り出し、かつ/又は異なる種類の布地に色合いを付けることができる。これは、例えば赤と緑-青の染料とを混合して青又は紫の色合いを生じさせることによりもたらされ得る。色相剤は、アクリジン、アントラキノン(多環式キノンを含む)、アジン、前金属化した(premetallized)アゾを含むアゾ(例えば、モノアゾ、ジアゾ、トリスアゾ、テトラキスアゾ、ポリアゾ)、ベンゾジフラン及びベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ及びニトロソ、オキサジン、フタロシアニン、ピラゾール、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、トリフェニルメタン、キサンテン、並びにこれらの混合物を含むが、これらに限定されない任意の既知の染料の化学分類から選択され得る。アゾ染料、特にモノアゾ染料又はビスアゾ染料、トリアリールメタン染料及びアントラキノン染料が好ましい。
【0073】
好適な布地色相剤としては、染料、染料-粘土共役体、並びに有機顔料及び無機顔料が挙げられる。好適な染料としては、低分子染料及びポリマー染料が挙げられる。好適な低分子染料としては、直接染料、塩基性染料、反応性染料、又は加水分解反応性染料、溶剤染料、又は分散染料の色指数(C.I.)分類に分類される染料からなる群から選択される低分子染料が挙げられる。好適な低分子染料の例としては、例えば、カラーインデックス(Society of Dyers and Colourists(Bradford,UK))番号が、9、35、48、51、66、及び99などのダイレクトバイオレット染料、1、71、80、及び279などのダイレクトブルー染料、17、73、52、88、及び150などのアシッドレッド染料、15、17、24、43、49、50、及び51などのアシッドバイオレット染料、15、17、25、29、40、45、75、80、83、90、及び113などのアシッドブルー染料、1などのアシッドブラック染料、1、3、4、10、及び35などのベーシックバイオレット染料、3、16、22、47、66、75、及び159などのベーシックブルー染料、欧州特許第1794275号若しくは同第1794276号に記載されているものなどの分散若しくは溶剤染料、又は米国特許第7,208,459(B2)号に開示されている染料、並びにこれらの混合物からなる群から選択される低分子染料が挙げられる。
【0074】
共有結合している(共役していると称されることもある)色素原を含有するポリマー(染料-ポリマー共役体)、例えば、ポリマーの骨格に共重合した色素原を有するポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー染料を含むポリマー染料が好ましい。ポリマー染料としては、国際公開第2011/98355号、同第2011/47987号、米国特許出願公開第2012/090102号、国際公開第2010/145887号、同第2006/055787号、及び同第2010/142503号に記載されているものが挙げられる。
【0075】
好ましいポリマー染料は、アルコキシル化、好ましくは、エトキシル化アゾ、アントラキノン、又はトリアリールメタン染料を含む。エトキシル化チオフェンアゾ染料、例えば、Liquitint(登録商標)(Milliken(Spartanburg,South Carolina,USA))の名称で販売されている布地直接着色剤、少なくとも1種の反応性染料と、ヒドロキシル部分、一級アミン部分、二級アミン部分、チオール部分、及びこれらの混合部分からなる群から選択される部分を含むポリマーからなる群から選択されるポリマーと、から形成される染料-ポリマー共役体からなる群から選択されるポリマー染料が特に好ましい。好適なポリマー染料としては、Liquitint(登録商標)バイオレットCT、Megazyme(Wicklow,Ireland)により商品名AZO-CM-CELLULOSE、商品コードS-ACMCとして販売されているC.I.リアクティブブルー19とコンジュゲートされたCMCなどのリアクティブブルー、リアクティブバイオレット、又はリアクティブレッドの染料に共有結合しているカルボキシメチルセルロース(CMC)、アルコキシル化トリフェニル-メタンポリマー着色剤、アルコキシル化チオフェンポリマー着色剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。
【0076】
好ましい色相染料としては、米国特許出願公開第2008/0177090号に見出されるアルコキシル化チオフェンアゾ増白剤が挙げられ、場合により、国際公開第2011/011799号の表5中の実施例1~42から選択されるものなど、アニオン性であり得る。他の好ましい染料は、米国特許第8138222号に開示されている。
【0077】
好適な顔料としては、ウルトラマリンブルー(C.I.ピグメントブルー29)、ウルトラマリンバイオレット(C.I.ピグメントバイオレット15)及びこれらの混合物からなる群から選択される顔料が挙げられる。顔料及び/又は染料はまた、美容理由で色を加えるために添加されてもよい。好ましいのは、有機青、紫、及び/又は緑色顔料である。
【0078】
ビルダー:洗剤組成物は、ゼオライトA、ゼオライトMAP(Maximum Aluminium type P)などのゼオライトであってよい、炭酸塩、重炭酸塩、又はケイ酸塩に基づくビルダーなどのビルダーを更に含有していてもよい。洗濯に使用可能なゼオライトは、好ましくは、式Na12(AlO2)12(SiO2)12・27H2Oを有し、粒径は、通常、ゼオライトAにおいて1~10μm、及びゼオライトMAPにおいて0.7~2umである。他のビルダーは、強アルカリ性のメタケイ酸ナトリウム(Na2SiO3・nH2O又はNa2Si2O5・nH2O)であり、好ましくは食器洗浄に使用される。好ましい実施形態では、洗剤ビルダーの量は、5%超、10%超、20%超、30%超、40%超、又は50%超であってもよく、また80%未満、65%未満であってもよい。食器洗浄洗剤において、ビルダーの濃度は、典型的には、40~65%、特に50~65%、又は更には75~90%である。
【0079】
カプセル化剤:組成物は、コアと、内表面及び外表面を有するシェルとを含み、当該シェルが当該コアをカプセル化しているカプセル化有益剤を含んでいてもよい。コアは、香料;増白剤;染料、防虫剤;シリコーン;ワックス;着香剤;ビタミン;布地柔軟化剤;スキンケア剤、一態様では、パラフィン;酵素;抗菌剤;漂白剤;感覚剤;及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み得る。シェルは、ポリエチレン;ポリアミド、ポリスチレン;ポリイソプレン;ポリカーボネート;ポリエステル;ポリアクリレート;アミノプラスト(一態様では、当該アミノプラストは、ポリ尿素、ポリウレタン、及び/又はポリ尿素ウレタンを含んでもよく、一態様では、当該ポリ尿素は、ポリオキシメチレン尿素及び/又はメラミンホルムアルデヒドを含んでもよい);ポリオレフィン;多糖類、(一態様では、当該多糖類は、アルギン酸塩及び/又はキトサンを含んでもよい);ゼラチン;シェラック;エポキシ樹脂;ビニルポリマー;水不溶性無機材料;シリコーン;並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み得る。好ましいカプセル化剤は、香料を含むコアを含む。このようなカプセル化剤は、香料マイクロカプセルである。
【0080】
酵素安定剤:組成物は、酵素安定剤を含んでいてもよい。好適な酵素安定剤は、以下からなる群から選択され得る:(a)カルシウム塩、マグネシウム塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される無機塩;(b)オリゴ糖、多糖類、及びこれらの混合物、並びに糖又は糖アルコールからなる群から選択される炭水化物;(c)フェニルボロン酸及びその誘導体、例えば、芳香族ホウ酸エステル、又はフェニルボロン酸誘導体、例えば、4-ホルミルフェニルボロン酸、又はペプチドアルデヒド、例えばジ-、トリ-、又はテトラペプチドアルデヒド又はアルデヒド類似体(形態B1-B0-Rのいずれか(式中、Rは、H、CH3、CX3、CHX2、又はCH2X(X=ハロゲン)であり、B0は、単一アミノ酸残基(好ましくは、任意に置換される脂肪族又は芳香族側鎖を有する)であり、B1は、任意でN末端保護基を含む1つ以上のアミノ酸残基(好ましくは、1つ、2つ又は3つ)からなるか、又は国際公開第09118375号、国際公開第98/13459号に記載のとおりである)からなる群から選択される質量効率のよい可逆的プロテアーゼ阻害剤;並びに(d)ホウ素含有化合物等の可逆的プロテアーゼ阻害剤;(e)プロピレングリコール又はグリセロール1-2プロパンジオールなどのポリオール;(f)ギ酸カルシウム及び/又はギ酸ナトリウム;(g)RASI、BASI、WASI(イネ、オオムギ、及びコムギの二機能性α-アミラーゼ/サブチリシン阻害剤)又はCI2又はSSIなどのタンパク質型のプロテアーゼ阻害剤、並びに(h)これらの任意の組み合わせ。
【0081】
構造剤:一態様では、組成物は、ジグリセリド及びトリグリセリド、エチレングリコールジステアレート、微結晶セルロース、セルロース系材料、マイクロファイバーセルロース、バイオポリマー、キサンタンガム、ジェランガム、並びにこれらの混合物からなる群から選択される構造剤を含み得る。
【0082】
ポリマー:組成物は、好ましくは、1つ以上のポリマーを含む。好ましい例は、カルボキシメチルセルロース、ポリ(ビニル-ピロリドン)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピリジン-N-オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリアクリレートなどのポリカルボキシレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、及びラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマー、及び両親媒性ポリマー、並びにこれらの混合物である。
【0083】
両親媒性洗浄ポリマー:好ましくは、両親媒性洗浄ポリマーは、以下の一般構造:ビス((C2H5O)(C2H4O)n)(CH3)-N+-CxH2x-N+-(CH3)-ビス((C2H5O)(C2H4O)n)(式中、n=20~30であり、x=3~8である)を有する化合物、又はその硫酸化若しくはスルホン化バリアントである。
【0084】
本発明の両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマーは、布地及び表面からグリース粒子を除去するように、親水性と疎水性との特性が釣り合っている任意のアルコキシル化ポリマーを示す。本発明の両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマーの具体的な実施形態は、コア構造及びそのコア構造に結合した複数のアルコキシレート基を含む。これらは、好ましくは内側ポリエチレンオキシドブロック及び外側ポリプロピレンオキシドブロックを有するアルコキシル化ポリアルキレンイミンを含んでいてもよい。
【0085】
コア構造は、縮合形態で式(I)、(II)、(III)、及び(IV)の繰り返し単位を含むポリアルキレンイミン構造を含んでもよい。
【0086】
【化1】
式中、#は、各場合において、窒素原子と、式(I)、(II)、(III)又は(IV)の2つの隣接する繰り返し単位の基A
1の遊離結合部位との間の結合の半分を示し、
*は、各場合において、アルコキシレート基の1つとの結合の半分を示し、A
1は、独立して、直鎖又は分岐鎖C
2~C
6-アルキレンから選択され、ポリアルキレンイミン構造は、式(I)の1の繰り返し単位、式(II)のxの繰り返し単位、式(III)のyの繰り返し単位、及び式(IV)のy+1の繰り返し単位からなり、x及びyは、各場合において、0~約150の範囲の値を有し、ポリアルキレンイミンコア構造の平均重量平均分子量Mwは、約60~約10,000g/モルの範囲の値である。
【0087】
代替的に、コア構造は、式(I.a)及び/又は(I.b)のN-(ヒドロキシアルキル)アミンから選択される少なくとも1つの化合物の縮合生成物のポリアルカノールアミン構造を含んでもよい。
【0088】
【化2】
式中、Aは、独立して、C
1~C
6-アルキレンから選択され、R
1、R
1*、R
2、R
2*、R
3、R
3*、R
4、R
4*、R
5及びR
5*は、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、又はアリールから選択され、上記のうちの最後の3基は、任意に置換されてもよく、R
6は、水素、アルキル、シクロアルキル、又はアリールから選択され、上記のうちの最後の3基は、任意に置換されてもよい。
【0089】
コア構造に結合した複数のアルキレンオキシ基は、独立して、式(V)のアルキレンオキシ単位から選択される。
【0090】
【化3】
式中、
*は、各場合において、式(I)、(II)、又は(IV)の繰り返し単位の窒素原子に対する結合の半分を示し、A
2は、いずれの場合も、独立して、1,2-プロピレン、1,2-ブチレン及び1,2-イソブチレンから選択され、A
3は、1,2-プロピレンであり、Rは、いずれも場合も、独立して、水素及びC
1~C
4-アルキルから選択され、mは、0~約2の範囲の平均値を有し、nは、約20~約50の範囲の平均値を有し、pは、約10~約50の範囲の平均値を有する。
【0091】
カルボキシレートポリマー:組成物はまた、好ましくは、マレイン酸塩/アクリレートランダムコポリマー又はポリアクリレートホモポリマーなどの1つ以上のカルボキシレートポリマーを含む。一態様では、カルボキシレートポリマーは、4,000Da~9,000Da又は6,000Da~9,000Daの分子量を有するポリアクリレートホモポリマーである。
【0092】
汚れ放出ポリマー:組成物はまた、好ましくは、以下の構造(I)、(II)、又は(III)のうちの1つにより定義される構造を有する1つ以上の汚れ放出ポリマーを含む:
(I)-[(OCHR1-CHR2)a-O-OC-Ar-CO-]d
(II)-[(OCHR3-CHR4)b-O-OC-sAr-CO-]e
(III)-[(OCHR5-CHR6)c-OR7]f
式中、
a、b及びcは、1~200であり、
d、e及びfは、1~50であり、
Arは、1,4-置換フェニレンであり、
sArは、5位がSO3Meで置換されている1,3-置換フェニレンであり、
Meは、Li、K、Mg/2、Ca/2、Al/3、アンモニウム、モノ-、ジ-、トリ-、若しくはテトラ-アルキルアンモニウム(アルキル基は、C1~C18アルキル又はC2~C10ヒドロキシアルキルである)、又はこれらの混合物であり、
R1、R2、R3、R4、R5、及びR6は、独立して、H又はC1~C18n-若しくはイソ-アルキルから選択され、
R7は、直鎖若しくは分岐C1~C18アルキル、又は直鎖若しくは分岐C2~C30アルケニル、又は5~9個の炭素原子を有するシクロアルキル基、又はC8~C30アリール基、又はC6~C30アリールアルキル基である。
【0093】
好適な汚れ遊離ポリマーは、Rhodiaによって供給されているRepel-o-tex SF、SF-2及びSRP6を含むRepel-o-texポリマーなどのポリエステル汚れ放出ポリマーである。他の好適な汚れ放出ポリマーとしては、Clariantによって供給されているTexcare SRA100、SRA300、SRN100、SRN170、SRN240、SRN300及びSRN325を含むTexcareポリマーが挙げられる。他の好適な汚れ放出ポリマーは、Marloquestポリマー(例えば、Sasolにより供給されているMarloquest SLなど)である。
【0094】
セルロースポリマー:組成物はまた、好ましくは、アルキルセルロース、アルキルアルコキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、アルキルカルボキシアルキルセルロースから選択されるものを含む、1つ以上のセルロース系ポリマーを含む。一態様では、セルロース系ポリマーは、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物を含む群から選択される。一態様では、カルボキシメチルセルロースは、0.5~0.9のカルボキシメチル置換度及び100,000Da~300,000Daの分子量を有する。
【0095】
漂白系:組成物は、例えばテトラアセチルエチレンジアミン又はノナノイルオキシベンゼンスルホネートなどの過酸形成漂白活性化剤と合わせることができる過ホウ酸塩又は過炭酸塩などのH2O2源を含む、漂白系を含有し得る。あるいは、漂白系は、例えば、アミド、イミド、又はスルホン型のペルオキシ酸を含んでもよい。一般に、漂白剤が使用される場合、本発明の組成物は、対象クリーニング組成物の約0.1重量%~約30重量%又は更には約0.1重量%~約25重量%の漂白剤を含んでいてよい。
【0096】
キレート剤:組成物は、キレート剤、好ましくは、組成物の0.005重量%~約15重量%又は更には約3.0重量%~約10重量%の量のキレート剤を含む。好適なキレート剤としては、銅、鉄、及び/又はマンガンキレート剤、並びにこれらの混合物が挙げられる。好ましいキレート剤(錯化剤)としては、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)、HEDP(ヒドロキシエタンジホスホン酸)、DTPMP(ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸))、1,2-ジヒドロキシベンゼン-3,5-ジスルホン酸二ナトリウム塩水和物、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、N-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸(EDTP)、メチル-グリシン-二酢酸(MGDA)、グルタミン酸-N,N-二酢酸(GLDA)、イミノジコハク酸(IDS)、カルボキシメチルイヌリン、並びにこれらの塩誘導体及びこれらの混合物が挙げられる。好ましいキレート剤は、メチル-グリシン-二酢酸(MGDA)、その塩及びその誘導体、グルタミン酸-N、N-二酢酸(GLDA)、その塩及びその誘導体、イミノジコハク酸(IDS)、その塩及びその誘導体、カルボキシメチルイヌリン、その塩及びその誘導体、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。特にMGDAの三ナトリウム塩を含む、MGDA及びその塩が特に好ましい。
【0097】
組成物は、他の従来の洗剤成分、例えば、粘度を含む布地調整剤、起泡力増進剤、抑泡剤、防食剤、汚れ懸濁剤、汚れ懸濁剤、染料、殺菌剤、蛍光増白剤、ヒドロトロープ、曇り防止剤、エタノールなどの有機溶媒、又は香料などを含有し得る。
【0098】
使用方法
本発明はまた、表面を処理する方法であって、接触工程において、表面を、好ましくは0.01ppm~10ppm、好ましくは0.1ppm~1ppmの量の上述のアルギン酸リアーゼ酵素と、好ましくは0.05~50g/L、より好ましくは0.2g/L~5g/L又は0.5g/L~3g/Lの量の界面活性剤を任意で含むクリーニング補助剤とを含む水性洗浄液と接触させることを含み、当該アルギン酸リアーゼ酵素が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5のいずれかと少なくとも60%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼを含む、方法を提供する。
【0099】
水性洗浄液は、例えば、洗濯機又は手洗いプロセスにおいて、上述の組成物を水に添加することによって形成され得る。あるいは、水性洗浄液は、アルギン酸リアーゼ酵素及びクリーニング補助剤を別個の成分として水に添加して洗浄液を形成することによって形成されてもよい。その後、表面を任意で洗浄、及び/又はすすぎ、及び/又は乾燥させてもよい。
【0100】
アルギン酸リアーゼ酵素及び任意の追加の酵素は、洗浄液1リットル当たり0.001~100mgの活性酵素タンパク質、好ましくは洗浄液1リットル当たり0.005~5mgの活性酵素タンパク質、より好ましくは洗浄液1リットル当たり0.01~1mgの酵素タンパク質、具体的には、洗浄1リットル当たり0.1~1mgの酵素タンパク質に相当する量で洗浄液中に存在し得る。
【0101】
接触工程又はその後の工程において、表面からの分解された汚れ副生成物のクリーニング及び除去を促進するために、機械的撹拌を使用することが好ましい場合がある。洗浄液は、好ましくは、約7又は8~約10.5のpHを有する。組成物は、典型的には、洗浄液を形成するために溶液中約500ppm~約15,000ppmの濃度で使用され得る。洗浄液は、好ましくは約5℃~約40℃、又は好ましくは10~35℃若しくは30℃の温度を有する。水と布地との比は、典型的には、約1:1~約30:1である。好ましくは、表面は布地を含み、方法は洗濯物処理方法である。
【0102】
試験
β-D-マンヌロン酸ブロック(polyM活性)及びα-L-グルロン酸ブロック(polyG活性)に対する酵素活性
アルギン酸リアーゼ活性は、基質としてElicityl(France)製のマンヌロン酸ブロックオリゴ糖DP20-DP35(製品コード:ALG601)及びグルロン酸オリゴ糖DP2-DP45(製品コード:ALG610)を使用して測定する。polyM活性を測定するためにマンヌロン酸ブロックオリゴ糖DP20-DP35を使用し、polyG活性を測定するためにグルロン酸オリゴ糖DP2-DP45を使用した。
【0103】
各基質の2.5%の溶液をpH8.3のトリスバッファに懸濁させ、96ウェルプレートにおいて25℃で60分間、3ppmの対象となる各アルギン酸リアーゼと共にインキュベートした。
【0104】
各基質に対する活性は、酵素を各基質と接触させたときの酵素無し試料に対する分光光度計における235nmでのデルタ吸光度として与えられる。次いで、これらの値を使用して、それぞれの酵素のβ-D-マンヌロン酸ブロック(polyM)及び/又はα-L-グルロン酸ブロック(polyG)に対する活性を評価する。ポリ(β-D-マンヌロン酸)に対する活性(polyM活性)を有する酵素は、好ましくは、少なくとも0.1吸光度単位、より好ましくは少なくとも0.15吸光度単位、より好ましくは少なくとも0.2吸光度単位の、酵素無しに対するデルタ吸光度を提供する。ポリ(α-L-グルロン酸)に対する活性(polyG活性)を有する酵素は、好ましくは、少なくとも0.3吸光度単位、好ましくは少なくとも0.4、又は更には0.5若しくは0.6吸光度単位の、酵素無しに対するデルタ吸光度を提供する。
【実施例】
【0105】
実施例1:異なるアルギン酸リアーゼを含む液体洗剤組成物の洗浄性能
生地からの汚れた襟及び袖口の染み除去に対するアルギン酸リアーゼの洗浄性能を、洗濯洗剤に関して以下のように判定した:
Cole-Parmer Instrument Co Ltd,UKによって供給されるTalboys Professional Incubating Microplate Shakerを使用して、染み除去試験を行った。黒ずんだ襟及び袖口の染みを2cm×2cmの切片に切断し、6ウェルプレート(VWR International Ltd(Leicester,UK)の各容器に添加した。
【0106】
各容器に、1.5g/LのAriel単位用量液体(酵素無し)を含有する溶液6mLを添加した。染みを添加し、600rpmの撹拌速度にて35℃で45分間、2pppmの洗浄濃度の規定の配列番号を有するアルギン酸リアーゼ及び単位用量液体溶液の有り無し両方でインキュベートした。
【0107】
洗浄サイクル後、洗浄水を排水し、生地を冷たい水道水(1米国ガロン当たり19グレイン)で300rpmの撹拌速度ですすいだ後、洗浄した染み見本をラック上に平らに置いて周囲条件下で乾燥させた。
【0108】
このプロセスを更に3回繰り返し、処理ごとに合計4つの洗浄された染み、すなわち、それぞれが1つの染みを含む4つの外部複製を得た。
【0109】
画像解析(Illuminant D65/10)を使用して染みの洗浄前及び洗浄後分析を完了して、試験製剤と参照製剤との間の染み除去の差を計算した。
【0110】
以下の式を用いて染み除去指数(SRI)を計算した、式中、ΔEABは、洗浄前の布地の染みを含まない領域と洗浄前の染みとの間の色差であり、ΔEADは、洗浄前の布地の染みを含まない領域と洗浄後の染みとの間の色差である。
SRI=100×(ΔEAB-ΔEAD)/ΔEAB、
【0111】
平均試験結果を以下の表に提示する。それらは、配列番号6のアルギン酸リアーゼの添加によって、汚れた襟及び袖口について41.8SRI単位と染み除去が大きく改善されることを示す。この改善は、スチューデントのT検定に従って酵素無し対照に対して統計的に有意である(p<0.001)、すなわち、99.9%を超える信頼レベルである。
【0112】
【表1】
*は、配列番号6によって持ち込まれた等体積のバッファを含む。
【0113】
実施例2:規定のアルギン酸リアーゼを含む液体洗剤組成物の洗浄性能
綿からのチョコレート含有染みの除去に対するアルギン酸リアーゼの洗浄性能を、以下のように液体洗濯洗剤の状況において判定した:
Warwick Equest Ltd(Consett,U.K.)によって供給されたニット綿の5cm×5cm見本に、各見本の中心に0.5gのチョコレートムース又はアイスクリームをピペットで移すことによって、約3cmの直径を有する染みを調製した。染みの付いた見本を、使用前に24時間吊り干しして放置し、試験前に画像解析した(後述を参照されたい)。
【0114】
Copley Scientific Ltd(Nottingham,U.K.)により供給されたTergotometer Detergent Testerを使用して、染み除去試験を実施した。4つのポットに、40℃に加熱した硬水(1米国ガロン当たり18グレイン)1000mLを充填し、Ariel液体(2019年2月に英国でAsda Stores Ltdから購入、製品コード製品コード:6016650)2.75mLを各ポットに添加した。60gの総布地負荷に達するように、清潔な白色のニット綿バラスト(Warwick Equest Ltd)の5cm×5cmの見本及びポット1つ当たり8枚のWfK SBL 2004汚れシートの5cm×5cmの見本と共に、4つの染みを各ポットに加えた。
【0115】
配列番号6及び配列番号7を含む活性アルギン酸リアーゼ5mgを2つのポットのうちの1つに加え、5ppmの活性アルギン酸リアーゼの洗浄濃度を得た。試験の持続時間にわたって温度を35℃で維持した。40分後、洗浄水を排水し、布地を1000mLの冷水道水(1米国ガロン当たり18グレイン)で5分間×2回すすいだ後、洗浄した染み見本をラック上に平らに置き、周囲条件下で乾燥させた。
【0116】
2つのポット間で処理を交代しながら、このプロセスを更に4回繰り返した。これにより、処理ごとに合計16個の洗浄された染み、すなわち、それぞれ4つの染みを含む4つの外部複製が得られた。
【0117】
平均試験結果を以下の表に提示する。それらは、配列番号6及び配列番号7の組み合わせの添加により、チョコレートアイスクリームの染みについては8.78SRI単位、ムースミックスの染みについて8.54SRI単位と染み除去が大きく改善されることを示す。これらの改善は、スチューデントのT検定に従って酵素無し対照に対して統計的に有意である(p<0.01)、すなわち、99%を超える信頼レベルである。
【0118】
【0119】
実施例3:異なるアルギン酸リアーゼを含む液体洗剤の洗浄性能
綿からのアルギネート含有染みの除去に対する異なる配列のアルギン酸リアーゼの洗浄性能を、以下のように液体洗濯洗剤に関して判定した:
3%の低粘度アルギン酸ナトリウム(Carbosynth Ltd(Compton,UK)バッチ番号Y8317361901)及び0.6%のカーボンブラック(Alfa Aesar(Lancashire,UK)、バッチ番号N21E016)の溶液1mLを各見本の中心にピペットで移すことによって、Warwick Equest Ltd(Consett,U.K.)によって供給されるニット綿の5cm×5cm見本において、約3cmの直径を有する円形の染みを調製した。染みの付いた見本を、使用前に24時間吊り干しして放置し、試験前に画像解析した(後述を参照されたい)。
【0120】
Cole-Parmer Instrument Co Ltd,UKによって供給されるTalboys Professional Incubating Microplate Shakerを使用して、染み除去試験を行った。カーボンブラック/アルギン酸ナトリウムの円形の染みを6ウェルプレート(VWR International Ltd,Leicester,UK)の各容器に添加した。50ppmのアルギン酸リアーゼの活性酵素を水道水(1ガロン当たり6ガロン)に添加することによって、アルギン酸リアーゼの原液を調製した。各容器において、5ppmの活性アルギン酸リアーゼ及び10g/LのAriel液(2019年2月に英国のAsda Stores Ltdから購入、製品コード:6016650)を含有する溶液8mL及び染みを、アルギン酸リアーゼ及びAriel液体溶液と共に、40℃で1時間600rpmの撹拌速度でインキュベートした。Ariel液及び水道水(1ガロン当たり6ガロン)のみを6つの容器に添加し、10g/Lに等しいアリエル濃度を得ることによって、ブランクを得た。各アルギン酸リアーゼについて、6つの複製を収集した。インキュベーション時間の終了時に、洗浄水を排水し、洗浄した染みを、20℃で10分間、8mLの冷水道水(1ガロン当たり6ガロン)で1回すすぎ、その後、洗浄した染み見本をラック上に平らに置き、周囲条件下で乾燥させた。
【0121】
このプロセスをもう1回繰り返し、これにより、処理ごとに合計12個の洗浄された染み、すなわち、それぞれ6つの染みを含む2つの外部複製が得られた。
【0122】
画像解析(Illuminant D65/10)を使用して染みの事前及び事後分析を完了して、試験製剤と参照製剤との間の染み除去の差を計算した。
【0123】
以下の式を用いて染み除去指数(SRI)を計算した、式中、ΔEABは、洗浄前の布地の染みを含まない領域と洗浄前の染みとの間の色差であり、ΔEADは、洗浄前の布地の染みを含まない領域と洗浄後の染みとの間の色差である。
SRI=100×(ΔEAB-ΔEAD)/ΔEAB、
【0124】
平均試験結果を以下の表に提示する。それらは、本発明が、アルギン酸ナトリウム含有染みについて30.0SRI単位と染み除去を大きく改善することを示す。この改善は、スチューデントのT検定に従ってアルギン酸リアーゼ無し対照に対して統計的に有意である(p<0.001)、すなわち、99.9%を超える信頼レベルである。配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、及び配列番号5に対して25%未満の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼを添加すると、2.8SRI単位染みが除去される。この変化は、スチューデントのT検定に従ってアルギン酸リアーゼ無し対照に対して染み的に有意ではない(p>0.1)、すなわち、90%未満の信頼レベルである。
【0125】
【0126】
洗剤実施例
実施例1~6.手洗い用又はトップローディング式洗濯機用に設計されている顆粒状洗濯洗剤組成物。
【0127】
【0128】
実施例7~13.フロントローディング式自動洗濯機用に設計されている顆粒状洗濯洗剤組成物。
【0129】
【表5】
*DNaseは洗剤100gあたりの活性酵素のmgとして示される。
【0130】
実施例14~21.強力液体洗濯洗剤組成物
【0131】
【0132】
【0133】
実施例22~28.単位用量洗濯洗剤組成物このような単位用量の製剤は、1つ又は複数の区画を含んでもよい。
【0134】
【0135】
実施例29.多区画単位用量組成物
本発明の多区画単位用量洗濯洗剤製剤を以下に提供する。これらの実施例では、単位用量は3つの区画を有するが、同様の組成物を2つ、4つ、又は5つの区画で作製することもできる。区画を封入するために使用されるフィルムは、ポリビニルアルコールである。
【0136】
【0137】
【0138】
実施例30~33.本発明の布地柔軟剤組成物
【0139】
【0140】
組成物実施例1~33の原材料及び注記
C11~C18の平均脂肪族炭素鎖長を有する直鎖アルキルベンゼンスルホネート
C12~18ジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリド
AE3Sは、C12~15アルキルエトキシ(3)サルフェートである。
AE7は、平均エトキシル化度7のC12~15アルコールエトキシレートである。
AE9は、平均エトキシル化度9のC12~16アルコールエトキシレートである。
HSASは、米国特許第6,020,303号及び同第6,060,443号に開示されているとおり、約16~17の炭素鎖長を有する中鎖分岐状一級アルキルサルフェートである。
ポリアクリレートMW4500は、BASFによって供給されている。
カルボキシメチルセルロースは、CP Kelco(Arnhem,Netherlands)によって供給されているFinnfix(登録商標)Vである。
CHECは、カチオン変性ヒドロキシエチルセルロースポリマーである。
ホスホネートキレート剤は、例えば、ジエチレンテトラアミン五酢酸(DTPA)ヒドロキシエタンジホスホネート(HEDP)である。
Savinase(登録商標)、Natalase(登録商標)、Stainzyme(登録商標)、Lipex(登録商標)、Celluclean(商標)、Mannaway(登録商標)、及びWhitezyme(登録商標)はいずれも、Novozymes(Bagsvaerd,Denmark)の製品である。
Purafect(登録商標)、Purafect Prime(登録商標)は、Genencor International(Palo Alto,California,USA)の製品である。
蛍光増白剤1は、Tinopal(登録商標)AMSであり、蛍光増白剤2は、Tinopal(登録商標)CBS-Xであり、ダイレクトバイオレット9は、Pergasol(登録商標)Violet BN-Zであり、NOBSは、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムである。
TAEDは、テトラアセチルエチレンジアミンである。
S-ACMCは、C.I.リアクティブブルー19とコンジュゲートされたカルボキシメチルセルロース、商品名AZO-CM-CELLULOSEである。
汚れ放出剤は、Repel-o-tex(登録商標)PFである。
アクリル酸/マレイン酸コポリマーは、分子量70,000であり、アクリレート:マレエート比は、70:30である
EDDSは、エチレンジアミン-N,N’-二コハク酸、(S,S)異性体のナトリウム塩であり、抑泡剤凝集体は、Dow Corning(Midland,Michigan,USA)によって供給されている。
HSASは、中鎖分岐状アルキルサルフェートである。
Liquitint(登録商標)Violet CTは、Milliken(Spartanburg,South Carolina,USA)によって供給されている高分子色相顔料である。
ポリエトキシル化アゾチオフェン染料は、Milliken(Spartanburg,South Carolina,USA)によって供給されているViolet DD(商標)ポリマー色相染料である。
1ランダムグラフトコポリマーは、ポリエチレンオキシド主鎖と複数のポリ酢酸ビニル側鎖とを有する、ポリ酢酸ビニルグラフト化ポリエチレンオキシドコポリマーである。ポリエチレンオキシド骨格鎖の分子量は、約6000であり、ポリエチレンオキシドのポリ酢酸ビニルに対する重量比は、約40~60であり、50のエチレンオキシド単位当たり1個以下のグラフト点である。
2-NH1個当たり20個のエトキシレート基を有するポリエチレンイミン(MW=600)。
3両親媒性アルコキシル化ポリマーは、-NH1個当たり24個のエトキシレート基及び-NH1個当たり16個のプロポキシレート基を含有するように誘導体化されたポリマーから調製されるポリエチレンイミン(MW600)である。
4アミラーゼは、洗剤100gあたりの活性酵素のmgとして示される。
5これら全ての実施例におけるDNaseは、洗剤100gあたりの活性酵素のmgとして示される。DNaseは、微量のスーパーオキシドジスムターゼ不純物を含んでいる場合がある。
6規定のアルギン酸リアーゼ(全ての実施例において洗剤100gあたりの活性酵素のmgとして示される)。
aProxel GXL、Lonzaによって供給されている1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンの20%水性ジプロピレングリコール溶液。
bN,N-ビス(ヒドロキシエチル)-N,N-ジメチルアンモニウムクロリド脂肪酸エステル。この材料の親脂肪酸のヨウ素価は、18~22である。Evonikから入手した材料は、遊離脂肪酸の形態の不純物、N,N-ビス(ヒドロキシエチル)-N,N-ジメチルアンモニウムクロリド脂肪酸エステルのモノエステル形態、及びN,N-ビス(ヒドロキシエチル)-N-メチルアミンの脂肪酸エステルを含む。
cMP10(登録商標)、Dow Corningによって供給、8%活性
d米国特許第8,765,659号に記載のとおり、100%カプセル化香油として表される
eRheovis(登録商標)CDE、BASFによって供給されているカチオン性高分子増粘剤
f約55:45の重量比のN,N-ジメチルオクタンアミド及びN,N-ジメチルデカンアミド、Stepan Companyの商品名Steposol(登録商標)M-8-10
【0141】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【配列表】
【手続補正書】
【提出日】2023-04-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項5】
前記アルギン酸リアーゼ酵素が、2つ以上のアルギン酸リアーゼ酵素を含む、請求項1~
4のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【国際調査報告】