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特表2023-547872新規なラクトバチルス属菌株及びその用途
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-14
(54)【発明の名称】新規なラクトバチルス属菌株及びその用途
(51)【国際特許分類】
   C12N 1/20 20060101AFI20231107BHJP
   A23L 33/135 20160101ALI20231107BHJP
   A61K 35/747 20150101ALI20231107BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20231107BHJP
   A61K 35/74 20150101ALI20231107BHJP
   A61K 8/99 20170101ALI20231107BHJP
   A23K 10/18 20160101ALI20231107BHJP
   A23K 50/80 20160101ALI20231107BHJP
【FI】
C12N1/20 A
A23L33/135
A61K35/747
A61P31/04
A61K35/74 G
A61K35/74 A
A61K35/74 B
A61K8/99
A23K10/18
A23K50/80
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524822
(86)(22)【出願日】2021-10-14
(85)【翻訳文提出日】2023-04-21
(86)【国際出願番号】 KR2021014161
(87)【国際公開番号】W WO2022086041
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0136518
(32)【優先日】2020-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Witepsol
2.TWEEN
3.TRITON
(71)【出願人】
【識別番号】514112488
【氏名又は名称】エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-オク・キム
(72)【発明者】
【氏名】ドン-ギュン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ボン・ソク・キム
(72)【発明者】
【氏名】ボ-ヘ・ナム
(72)【発明者】
【氏名】ヒ・ジョン・コン
(72)【発明者】
【氏名】スン・ジン・ファン
(72)【発明者】
【氏名】ビュン・ヒョン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ム・ヒョン・ジン
【テーマコード(参考)】
2B005
2B150
4B018
4B065
4C083
4C087
【Fターム(参考)】
2B005GA01
2B005GA02
2B005MB02
2B150AA08
2B150AB10
2B150AC06
2B150AD04
2B150DD12
2B150DD13
4B018MD86
4B018ME02
4B018ME09
4B018ME10
4B018MF06
4B018MF08
4B018MF14
4B065AA30X
4B065AC14
4B065BA22
4B065CA41
4B065CA43
4B065CA44
4B065CA50
4C083AA031
4C083AA032
4C083BB13
4C083CC02
4C083CC04
4C083CC05
4C083CC12
4C083CC23
4C083CC41
4C083DD08
4C083DD22
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD31
4C083DD39
4C083DD41
4C083EE12
4C083EE13
4C083EE16
4C087AA01
4C087AA02
4C087BC56
4C087MA13
4C087MA17
4C087MA22
4C087MA23
4C087MA28
4C087MA63
4C087NA05
4C087NA14
4C087ZA67
4C087ZA89
4C087ZC41
4C087ZC52
(57)【要約】
本発明は、魚類病原細菌及び齲蝕病原性細菌をはじめとする種々の病原性細菌に対して抗菌活性が高く、メラニンの生成を抑制し、コラーゲンの合成を促進して多様な食・医薬用素材として活用可能な新規なラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)菌株及びその用途を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
寄託番号KCCM12780Pで受託されたLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株。
【請求項2】
抗菌及びプロバイオティクス活性を有する、請求項1に記載の菌株。
【請求項3】
Edwardsiella tarda, Streptococcus iniae, Vibrio anguillarum, Vibrio harveyi, Streptococcus parauberis, Streptococcus mutans, Escherichia coli, Pseudomonas aeruginosa 及びStaphylococcus aureusで構成される群から選択される細菌に対して抗菌活性を有する、請求項1に記載の菌株。
【請求項4】
請求項1に記載の菌株を有効成分として含むプロバイオティクス製剤。
【請求項5】
請求項1に記載の菌株を有効成分として含む皮膚有益菌であるStaphylococcus epidermidisの増殖を促進するプレバイオティクス製剤。
【請求項6】
請求項1に記載の菌株を有効成分として含む皮膚有害菌であるStaphylococcus aureusの増殖を阻害するプレバイオティクス製剤。
【請求項7】
請求項1に記載の菌株を有効成分として含む魚類養殖用飼料添加剤。
【請求項8】
請求項7に記載の飼料添加剤を含む魚類養殖用飼料。
【請求項9】
請求項1に記載の菌株、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する抗菌用組成物。
【請求項10】
請求項1に記載の菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する虫歯予防用組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する化粧料組成物。
【請求項12】
前記化粧料組成物は、皮膚コラーゲン合成促進、皮膚シワ改善、皮膚炎症緩和、皮膚美白促進、皮膚再生促進、皮膚弾力向上、皮膚鎮静、皮膚保湿向上、皮膚有益菌増殖促進及び皮膚有害菌増殖阻害から選択されるいずれか一つの皮膚状態改善効果を有する、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記化粧料組成物は、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤含有クレンジング、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション、スプレー及びそれらの混合物で構成される群から選択される剤形を有することを特徴とする、請求項11に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なラクトバチルス属菌株に関し、より詳しくは、新規なラクトバチルス属菌株及びその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
プロバイオティクス(Probiotics)とは、生きている生菌剤であり、ヒト及び動物に投与された生菌が腸内の消化管壁に密集、定着して有害菌が定着できないように作用し、乳酸を生成して腸内のpHを下げて有害細菌が増殖しないようにする。また、投与されたプロバイオティクスは、バクテリオシン(bacteriocin)あるいは過酸化物を生成して病原菌の増殖を抑制し、栄養分の吸収を担当する腸絨毛の活動を助ける。その他にも、プロバイオティクスは栄養素の吸収と利用を助ける物質を生成し、飼料要求率を改善させ、病原菌が生成する毒性物質を中和する物質を生成することもある。プロバイオティクスは、概して動物または魚類がストレスによる消化管の有用菌株の減少を抑制する目的で利用され、抗生物質を経口投与した後、病原菌より先に細菌のいない消化管壁に付着して病原菌が定着することを防止する。これと関連し、キムチは代表的な伝統発酵食品として多様な機能の抗酸化、抗老化、抗肥満、抗炎、抗菌、抗アレルギー、免疫増進効果などが知られており、キムチの生体内効能効果は、栄養成分と発酵乳酸菌の代謝産物に由来する。キムチ乳酸菌は、主に、ラクトバチルス(Lactobacillus sp.)、ロイコノストック(Leuconostoc sp.)、ペディオコッカス(Pediococcus sp.)などがキムチの発酵と栄養分の生成に関与し、キムチから分離した乳酸菌を活用して多様なプロバイオティクス(probiotics)の健康機能食品が発売されている。
【0003】
一方、美白化粧品及びシワ改善化粧品に対する関心は、美白及びシワ改善の素材に対する需要の増加と酵素、乳酸菌などの微生物を利用した化粧品の開発につながっているが、特に、主要微生物として使われるラクトバチルス菌株は、抗菌活性、抗酸化活性、抗炎症活性を有することが報告されている。これと関連し、大韓民国登録特許第1503979号は、ラクトバチルスペントーサス菌株培養液を含む皮膚美白用組成物及びその製造方法について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】大韓民国登録特許第1503979号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、魚類病原細菌及び齲蝕病原性細菌をはじめとする種々の病原性細菌に対して抗菌活性が高く、メラニンの生成を抑制し、コラーゲンの合成を促進して多様な食・医薬用素材として活用可能な新規なラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)菌株及びその用途を開発して本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
しかし、前記先行技術の場合、前記菌株に対する美白効果に関する研究として美白効果と共に抗細菌活性に関する研究はまだ知られていない。
【0007】
本発明は、前記のような問題点を含めて種々の問題点を解決するためのものであり、魚類病原細菌及び齲蝕病原性細菌をはじめとする多様な病原性細菌に対して抗細菌活性が高く、メラニンの生成を抑制し、コラーゲンの合成を促進する新規なラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)菌株及びその用途を提供することを目的とする。しかし、このような課題は例示的なものであり、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。
【0008】
本発明の一観点によれば、寄託番号KCCM12780Pで受託された新規なLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株が提供される。
【0009】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株を有効成分として含むプロバイオティクス製剤が提供される。
【0010】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株を有効成分として含む皮膚有益菌であるStaphylocococcus epidermidisの増殖を促進するプレバイオティクス製剤が提供される。
【0011】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株を有効成分として含む皮膚有害菌であるStaphylococcus aureusの増殖を阻害するプレバイオティクス製剤が提供される。
【0012】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株を有効成分として含む魚類養殖用飼料添加剤が提供される。
【0013】
本発明の他の一つの観点によれば、前記飼料添加剤を含む魚類養殖用飼料が提供される。
【0014】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する抗菌用組成物が提供される。
【0015】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する虫歯予防用組成物が提供される。
【0016】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する化粧料組成物が提供される。
【0017】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する抗菌用組成物の抗菌用途が提供される。
【0018】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する虫歯予防用組成物の虫歯予防用途が提供される。
【0019】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する化粧料組成物の皮膚状態改善用途が提供される。
【0020】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を個体に投与する段階を含む虫歯予防方法が提供される。
【0021】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を個体の皮膚に塗布する段階を含む皮膚状態改善方法が提供される。
【発明の効果】
【0022】
前記のように構成された本発明の新規なラクトバチルス属菌株は、毒性がなく、多様な病原性細菌に対して優れた抗細菌活性を示し、メラニンの生成を抑制し、コラーゲンの合成を促進するため、産業的活用度の高い多様な食・医薬用素材として活用可能である。もちろん、このような効果により本発明の範囲が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の菌株Lactobacillus pentosus NIFSLG-1の写真(a)及び16SrDNA分析の結果である(b)。
図2】本発明の菌株Lactobacillus pentosus NIFSLG-1の抗菌活性を示す写真である。
図3】皮膚有害菌に対する本発明の菌株Lactobacillus pentosus NIFSLG-1の抗菌活性を示す写真である。
図4】大腸菌(E. coli)に対する本発明の菌株Lactobacillus pentosus NIFSLG-1の抗菌活性分析の結果を示すグラフと写真である。
図5】緑膿菌(P. aeruginosa)に対する本発明の菌株Lactobacillus pentosus NIFSLG-1の抗菌活性分析の結果を示すグラフと写真である。
図6】ブドウ球菌(S. aureus)に対する本発明の菌株Lactobacillus pentosus NIFSLG-1の抗菌活性分析の結果を示すグラフと写真である。
図7】マウスマクロファージにおいて本発明の菌株Lactobacillus pentosus NIFSLG-1処理によるNO生成抑制能の結果を分析したグラフである。
図8】MNT-1メラノーマ細胞において、本発明の菌株Lactobacillus pentosus NIFSLG-1処理によるメラニン生成抑制能の結果を分析したグラフである。
図9】皮膚線維芽細胞において本発明の菌株Lactobacillus pentosus NIFSLG-1処理によるコラーゲン合成能の結果を分析したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
これを具体的に説明すると、次の通りである。一方、本発明で開示されたそれぞれの説明及び実施形態は、それぞれの異なる説明及び実施形態にも適用できる。すなわち、本発明で開示された多様な要素のすべての組み合わせが本発明の範疇に属する。また、下記具体的な記述により本発明の範疇が制限されるとは見られない。
【0025】
用語の定義:
本文書で用いられる用語「ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)菌株」は、糖類を発酵してエネルギーを獲得し、多量の乳酸を生成する細菌である。形態的には、Gram陽性無胞子桿菌で多形性を示し、大きさは0.5~0.9×1~11μmで短桿菌から長桿菌の種々の形態を表し、Coryne型を表す菌種もある。菌の配列は、単在、二連鎖、短連鎖、短桿状があり、大部分は運動性がなく、普通はcatalase陰性である。本菌株は、酸素が少ない環境で好んで発育し、各種の糖から乳酸を生成する。
【0026】
本文書で用いられる用語「皮膚炎症改善」とは、炎症を抑制することをいい、炎症誘発因子が生体に作用する時に炎症巣における抗体やヒスタミン、セロトニンなどの化学物質を含む血漿成分や組織液の局所的な滲出、白血球の浸潤、回復のための線維増生などの生体側で生じる反応現象に対して毒性、不相溶性、不安定性、刺激、アレルギー反応などがなく炎症が軽減または緩和することはもちろん、皮膚鎮静効果まで含む。
【0027】
本文書で用いられる用語「皮膚再生」とは、皮膚外科及び内部原因により発生した皮膚または細胞の損傷に対する皮膚組織の回復過程を意味する。前記外部原因による損傷は、紫外線、外部汚染物質、創傷、外傷などが挙げられ、前記内部原因による損傷はストレスなどが挙げられる。
【0028】
発明の詳細な説明:
本発明の一つの観点によれば、寄託番号KCCM12780Pで受託された新規なLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株が提供される。
【0029】
前記菌株において、抗菌及びプロバイオティクス活性を有することができ、Edwardsiella tarda, Streptococcus iniae, Vibrio anguillarum, Vibrio harveyi, Streptococcus parauberis, Streptococcus mutans, Escherichia coli, Pseudomonas aeruginosa,及びStaphylococcus aureusで構成される群から選ばれる細菌に対して抗菌活性を有することができる。
【0030】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株を有効成分として含むプロバイオティクス製剤が提供される。
【0031】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株を有効成分として含む皮膚有益菌であるStaphylococcus epidermidisの増殖を促進するプレバイオティクス製剤が提供される。
【0032】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株を有効成分として含む皮膚有害菌であるStaphylococcus aureusの増殖を阻害するプレバイオティクス製剤が提供される。
【0033】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株を有効成分として含む魚類養殖用飼料添加剤が提供される。
【0034】
本発明の他の一つの観点によれば、前記飼料添加剤を含む魚類養殖用飼料が提供される。
【0035】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する抗菌用組成物が提供される。
【0036】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する虫歯予防用組成物が提供される。
【0037】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する化粧料組成物が提供される。
【0038】
前記化粧料組成物において、皮膚コラーゲン合成促進、皮膚シワ改善、皮膚炎症緩和、皮膚美白促進、皮膚再生促進、皮膚弾力向上、皮膚鎮静、皮膚保湿向上、皮膚有益菌増殖促進及び皮膚有害菌増殖阻害から選択されるいずれか一つの皮膚状態改善効果を有することができ、前記化粧料組成物は、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤含有クレンジング、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション、スプレー及びそれらの混合物で構成された群から選択される剤形を有することができる。
【0039】
前記化粧料組成物において、前記菌株の破砕物、菌株の培養液、菌株の培養液の上清液を使用することができ、それぞれに対してはろ過物または非ろ過物を使用することができ、それぞれに対する抽出物を使用することができる。前記抽出物は、当業界に公知となった抽出及び分離する方法を使用して抽出物を分離及び取得したものを使用することができ、その時、抽出物を得るために使用できる適切な溶媒としては、当業界で許容される溶媒であれば、いずれのものを使用してもよく、水または有機溶媒を使用することができる。例えば、精製水、メタノール(methanol)、エタノール(ethanol)、プロパノール(propanol)、イソプロパノール(isopropanol)、ブタノール(butanol)などを含む炭素数1~4のアルコール、アセトン(acetone)、エーテル(ether)、ベンゼン(benzene)、クロロホルム(chloroform)、エチルアセテート(ethyl acetate)、メチレンクロリド(methylene chloride)、ヘキサン(hexane)及びシクロヘキサン(cyclohexane)など各種溶媒を単独であるいは混合して使用することができるが、これに制限されるものではない。また、抽出方法としては、熱水抽出法、冷浸抽出法、還流冷却抽出法、溶媒抽出法、水蒸気蒸留法、超音波抽出法、溶出法、圧着法などの方法のいずれか一つを選択して使用することができる。また、目的とする抽出物は、追加で通常の分画工程を行うこともでき、通常の精製方法を利用して精製することもできる。
【0040】
本発明の組成物は、魚類が生息中の水槽に投入されたり、感染した魚類への経口投与または患部への局部投与を通じて投与でき、前記組成物の薬学的に有効な量は、感染した魚類の種類、月齢、症状の程度によって異なるが、水槽に直接処理する場合は、約1~2000ppmであってもよく、10~1000ppmであってもよく、50~500ppmであってもよく、感染した魚類に投与する場合は、約1~2000mg/kgであってもよく、10~1000mg/kgであってもよく、50~500mg/kgであってもよい。
【0041】
本発明の組成物は、薬学的に許容可能な担体を含むことができる。薬学的に許容可能な担体を含む前記組成物は、経口または非経口の種々の剤形であってもよいが、非経口のための剤形であることが望ましい。製剤化する場合には、通常使用する充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤などの希釈剤または賦形剤を用いて調剤される。経口投与のための固形製剤には錠製、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれ、これらの固形製剤は1つ以上の化合物に少なくとも1つ以上の賦形剤、例えば、デンプン、炭酸カルシウム、スクロースまたはラクトース、ゼラチンなどを混ぜて調剤される。また、単純な賦形剤以外にステアリン酸マグネシウム、タルクなどの潤滑剤も使用できる。経口投与のための液状製剤としては、懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤などが該当するが、よく使われる単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外に種々の賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれ得る。非経口投与のための製剤には、滅菌された水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥製剤、坐剤が含まれる。非水性溶剤、懸濁溶剤としては、プロピレングリコール(propylene glycol)、ポリエチレングリコール、オリーブオイルのような植物性油、エチルオレートのような注射可能なエステルなどが使用できる。坐剤の基剤としては、ウイテプゾール(witepsol)、マクロゴール、ツイン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが使用できる。
【0042】
本発明の一実施例による飼料添加剤は、前記有効成分以外にも薬学的、食品学的または飼料用として許容される公知の担体または安定剤などの添加剤を加えることができ、必要に応じてビタミン、アミノ酸類、ミネラルなどの各種養分、抗酸化剤、抗生物質、抗菌剤及びその他の添加剤などを加えることもでき、その形状としては、粉体、顆粒、ペレット、懸濁液などの適当な状態であってもよい。本発明の飼料添加剤を供給する場合は、魚類または甲殻類に対して単独でまたは飼料に混合して供給することができる。
【0043】
本発明の対象となる魚類は、鯛、ヒラメ、クロソイ、マダイ、ニベ、ボラ、マハタなどの海産魚類及びウナギ、アユ、ヤマメ、マス、コウライケツギョなどの陸上魚類であることが望ましく、鯛であることがより望ましいが、特にこれに限定されるものではない。したがって、本発明の一実施例による新規なラクトバチルス属菌株は、魚類養殖のためのプロバイオティクスとして有用に使用できることが分かる。これにより、本発明の他の一つの観点によれば、前記新規なバチルス菌株を含むプロバイオティクス製剤が提供される。本発明の一実施例によるプロバイオティクス製剤には、前記有効成分以外にも薬学的、食品学的または飼料用として許容される公知の担体または添加剤が含まれてもよい。
【0044】
また、本発明の他の一つの観点によれば、前記ラクトバチルス属菌株が含まれた魚類養殖用飼料を提供する。本発明の一実施例による新規なラクトバチルス属菌株は、胞子形成が可能なグラム陽性菌であるため、胞子の形態で剤形化されることが望ましいが、これに制限されるものではない。本発明の一実施例による魚類及び/または甲殻類養殖用飼料は、前記新規なラクトバチルス属菌株以外に、魚粉、油粕、でんぷん箔、大豆箔、ミジンコのような主飼料と配合され、配合飼料の形態で提供されてもよい。前記飼料の剤形も特に限定されるものではなく、粉末飼料、固形飼料、モイストペレット飼料、ドライペレット飼料、EP(Extruder Pellet)飼料、生餌など、いかなる飼料でもよい。そのとき、前記飼料は、通常の飼料と同量及び給餌の間隔で供給されることが望ましい。
【0045】
本発明による化粧料組成物は、皮膚コラーゲン合成促進、皮膚シワ改善、皮膚炎症緩和、皮膚美白促進、皮膚再生促進、皮膚弾力向上、皮膚鎮静、皮膚保湿向上、皮膚有益菌増殖促進及び皮膚有害菌増殖阻害から選択されるいずれか一つの皮膚状態改善効果を得ることができる。
【0046】
本発明による化粧料組成物は、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤含有クレンジング、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション、スプレー及びこれらの混合物で構成される群から選択される剤形を有することができ、当業界において通常製造される如何なる剤形にも製造することができ、例えば、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤含有クレンジング、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション及びスプレーなどに剤形化されてもよいが、これに限定されるものではない。より詳しくは、本発明の組成物が化粧料組成物として使用されるときには、化粧水、エマルジョン、クリーム、エッセンス、ゲル、パック及びクレンジングクリームから選択される基礎化粧料;ファンデーションなどのメイクアップ化粧料で構成される群から選択される剤形に製造されてもよい。本発明の剤形がペースト、クリームまたはゲルの場合には、担体成分として動物性油、植物性油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、シリカ、タルクまたは酸化亜鉛などが利用できる。また、本発明の剤形がパウダーまたはスプレーの場合には、担体成分としてラクトース、タルク、シリカ、アルミニウムヒドロキシド、カルシウムシリケートまたはポリアミドパウダーが利用されてもよく、特に、スプレーの場合には、さらにクロロフルオロヒドロカーボン、プロパン/ブタンまたはジメチルエーテルのような推進体を含むことができる。
【0047】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する抗菌用組成物の抗菌用途が提供される。
【0048】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する虫歯予防用組成物の虫歯予防用途が提供される。
【0049】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する化粧料組成物の皮膚状態改善用途が提供される。
【0050】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を個体に投与する段階を含む虫歯予防方法が提供される。
【0051】
本発明の他の一つの観点によれば、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を個体の皮膚に塗布する段階を含む皮膚状態改善方法が提供される。
【0052】
前記個体は、ラット、家畜、ヒトなどを含む哺乳動物を制限なく含む。また、本発明の個体からヒトは除外されてもよいが、これに制限されない。
【0053】
本発明の方法は、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効量で投与または塗布することを含むことができる。適合した総1日の使用量は、正しい医学的判断の範囲内で処置医により決定され、1回または数回に分けて投与できる。しかし、本発明の目的上、特定患者に対する具体的な治療的有効量は、達成しようとする反応の種類と程度、場合によって異なる製剤が使用されるかどうかをはじめとする具体的な組成物、患者の年齢、体重、一般健康状態、性別及び食事、投与時間、投与経路及び組成物の分泌率、治療期間、具体的な組成物と共に使用されたり、同時に使用される薬物をはじめとする多様な因子と医薬分野によく知られている類似因子によって異なって適用することが望ましい。
【0054】
以下、実施例を通じて本発明をさらに詳しく説明する。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現できるものであり、以下の実施例は、本発明の開示を完全にし、通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。
【実施例
【0055】
実施例1:菌株の選抜
本発明者らは、抗菌物質の確保のための菌株を選抜するためにLactobacillus MRSアガープレート(BD Difco、米国)に独島の海水及び底質から採取した試料を塗末し、22℃で48時間培養し、形態的に異なる67菌株を選別した。
【0056】
その後、魚類病原細菌、皮膚疾患菌、食中毒菌など多様な病原性細菌に対する抗菌活性をpaper disk法で分析した。そのうち、抗菌活性に優れたNIFSLG菌株を選別し、16S rDNA分析の結果、前記選抜した菌株をLactobacillus pentosus NIFSLG-1と命名した(図1)。
【0057】
実施例2:抗菌活性の分析
本発明者らは、本発明の一実施例により選抜したLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株の抗菌活性を分析した。具体的には、魚類病原性微生物であるEdwardsiella tarda, Streptococcus iniae, Vibrio anguillarum, Vibrio harveyi及びStreptococcus parauberisを生育に適した培地で培養した。その後、前記培地が含まれた寒天培地の上に塗抹した後、0.8cm直径の紙ディスクを載せ、本発明のLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株を22℃で48時間培養した。続いて、遠心分離を通じて得られた10倍濃縮培養上清液を50μl程度滴下した後、形成された透明なリングの大きさを測定した。
【0058】
その結果、本発明のLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株はE. tarda, S. parauberis, V. harveyi及びV. anguillarumに対して強い抗菌活性を示し、齲蝕病原性細菌であるS. mutansに対しても抗菌活性を示した(図2)。
【0059】
実施例3:皮膚有害菌に対する抗菌活性の分析
本発明者らは、皮膚有害菌に対する抗菌活性の分析のために、本発明のLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株を1%再接種した後、MRS培地で24時間、48時間培養後に遠心分離して上清液を得た。その後、化粧品標準評価菌株であるE.coli{大腸菌)、P.aeruginosa(緑膿菌)、S.aureus(ブドウ球菌)に対する抗菌効果を24時間と48時間培養した後、液体培養法及びpaper disc法を用いて抗菌活性を分析した。その結果、前記3菌に対して全て活性を示し(図3)、特に、48時間培養した場合、抗菌活性が優れていることを確認した(図4~6)。
【0060】
実施例4: Hyaluronic acid合成能の評価
本発明者らは、本発明のLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株の保湿効能を評価した。具体的には、ヒト角質形成細胞であるHaCaTを利用して試料のヒアルロン酸(hyaluronic acid、HA)の総量を確認することにより保湿効能を評価した。まず、HaCaT細胞を96ウェル培養プレートに1*10cells/wellずつ分注し、10%FBS(fetal bovine serum)を含むDMEM培地で24時間培養した。その後、試料を10%FBSが含まれていない培地に最終濃度が10μg/mlになるように希釈し、24時間処理後、上清液を回収してHyaluronan Quantikine ELISA Kit(DHYAL0、R&D systems)でHA含量を測定した。各ウェルのHA濃度をCCK-8assayで測定した結果値(細胞数)に補正した。試料が含まれていない無処理群に比べて試料を処理した実験群の相対的なHA濃度(%)で保湿効能を評価した。その結果、本発明のLactobacillus pentosus lysate処理は10ppmで無処理群比144%のHA合成率を示した(表1を参照)。前記保湿効能の評価結果を下記表1に要約した。
【0061】
【表1】
【0062】
実施例5:プレバイオティクスの評価
本発明者らは、本発明のLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株に対する皮膚有益菌の増進/有害菌阻害能を評価した。具体的には、商用TSB(Tryptic soy broth)培地を利用して滅菌液状培地を製造し、有益菌である皮膚ブドウ球菌(S. epidermidis)または有害菌である黄色ブドウ球菌(S. aureus)グリセロール保存液を前記滅菌液状培地に接種し、前培養を行った(1~2回、30~37℃、6-18h)。その後、前記滅菌液状培地に本発明の菌株を適正量(1%)添加し、前記前培養溶液を接種して評価した(30-37℃、6-18h)。続いて、接種直後の吸光度と生長停滞期(stationary phase)の時の吸光度を測定し、その値の比率(生長率)を統計の変数として使用した。試料を処理していない対照群比、試料を処理した実験群の生長率を比較し、試料が菌の生長に有意な効果を与えるかを判断した。評価は3-6回以上行い、N回のサンプルの生長率の平均値、標準偏差などを算出した後、t-testを通じて有意性を検証した。
【0063】
その結果、本発明のLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株の処理は有益菌を増進させ、有害菌を阻害することが示された。前記プレバイオティクス評価の結果を下記表2に要約した。
【0064】
【表2】
【0065】
実施例6:Nitric Oxide生成抑制能の評価
本発明者らは、本発明のLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株に対するNO生成抑制能を調査した。具体的には、マウスマクロファージであるRaw 264.7においてNitric oxide(NO)生成能をGRIESS法を利用して抗炎効能を評価した。まず、Raw 264.7を24ウェル培養プレートに細胞(2×10細胞/ウェル)を分注して10%FBS(fetal bovine serum)を含むDMEM培地で24時間培養した後、FBSを含まない培地で12時間培養した。続いて、本発明の菌株を10%FBSが含まれていない培地に最終濃度が0.1~250ug/mLになるよう希釈して30分間前処理し、LPS(lipopolysaccharide)を最終濃度が500ng/mLになるように添加した後、18時間培養した。
【0066】
その後、上清液を回収し、GRIESS reagentを添加した後、常温で15分間反応させ、540nmで吸光度を測定して相対的なNO生成量及び生成抑制能を評価した。
【0067】
その結果、本発明のLactobacillus pentosus溶解物を処理した時、濃度依存的にNO生成を抑制し、本発明の菌株が皮膚炎症緩和(皮膚鎮静)または抗炎効能があることを確認した(図7)。前記NO生成抑制能評価の結果を下記表3に要約した。
【0068】
【表3】
【0069】
実施例7:メラニン生成抑制能の評価
本発明者らは、本発明のLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株に対するメラニン生成抑制能(美白)を調査した。具体的には、MNT-1メラノーマ細胞はDMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)を基本培地として10%FBSを添加して使用した。MNT-1メラノーマ細胞を6ウェルプレートに1~2×10cells/mlの濃度で播種(seeding)し、24時間培養した。続いて、本発明の菌株を処理し、72時間培養した後、細胞を回収した。その後、13,000rpmで1分間遠心分離し、上清液を除去した後、ペレット(pellet)に0.5%triton X-100溶液300μlを添加して細胞を溶解(lysis)した。その後、13,000rpmで3分間遠心分離し、前記ペレットと上清液を回収した。前記ペレットに0.5N NaOHを100μl添加した後、一晩中培養してメラニンを溶かした後、ELISA判読機を利用して450nm吸光度を測定した。
【0070】
その結果、MNT-1メラノーマ細胞に本発明のLactobacillus pentosus溶解物を処理した時、濃度依存的にメラニンの生成を抑制することにより皮膚美白効能を確認した(図8)。前記メラニン生成抑制評価の結果を下記表4に要約した。
【0071】
【表4】
【0072】
実施例8:コラーゲン合成効能の評価
本発明者らは、本発明のLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株に対するコラーゲン合成効能を調査した。具体的には、皮膚線維芽細胞(fibroblasts)を1次培養した後、DMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)を基本培地として10%FBSを添加して使用した。その後、前記皮膚線維芽細胞を48ウェルプレートに2~5×10cells/mlの濃度で播種(seeding)し、24時間培養した。続いて、成長培地を除去し、本発明の菌株が含まれた培地(FBSが添加されていない)を添加して24時間培養した後、細胞培養液を取ってELISA分析を実施した。
【0073】
その結果、皮膚線維芽細胞に本発明のLactobacillus pentosus溶解物を処理した時、濃度依存的にコラーゲン合成が促進されることにより、皮膚シワ改善及び弾力増進効果を確認した(図9)。前記コラーゲン合成効能の評価を下記表5に要約した。
【0074】
【表5】
【0075】
結論的に、本発明の新規なラクトバチルス属菌株は、魚類病原細菌及び齲蝕病原性細菌をはじめとする多様な病原性細菌に対して抗細菌活性を示し、保湿効能に優れ、有益菌を増進させ、有害菌を阻害する活性に優れ、メラニンの生成を抑制し、コラーゲンの合成を促進するため、プロバイオティクス及び飼料添加剤を含む多様な食・医薬用素材として活用できる。
【0076】
本発明は、上述した実施例を参考に説明されたが、これは例示的なことに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するものである。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的思想により定められるべきである。
【受託番号】
【0077】
寄託機関名:韓国微生物保存センター
受託番号:KCCM12780P
受託日 : 20200825
【0078】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【配列表】
2023547872000001.app
【手続補正書】
【提出日】2023-04-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
寄託番号KCCM12780Pで受託されたLactobacillus pentosus NIFSLG-1菌株。
【請求項2】
抗菌及びプロバイオティクス活性を有する、請求項1に記載の菌株。
【請求項3】
Edwardsiella tarda, Streptococcus iniae, Vibrio anguillarum, Vibrio harveyi, Streptococcus parauberis, Streptococcus mutans, Escherichia coli, Pseudomonas aeruginosa 及びStaphylococcus aureusで構成される群から選択される細菌に対して抗菌活性を有する、請求項1に記載の菌株。
【請求項4】
請求項1に記載の菌株を有効成分として含むプロバイオティクス製剤。
【請求項5】
請求項1に記載の菌株を有効成分として含む皮膚有益菌であるStaphylococcus epidermidisの増殖を促進するプレバイオティクス製剤。
【請求項6】
請求項1に記載の菌株を有効成分として含む皮膚有害菌であるStaphylococcus aureusの増殖を阻害するプレバイオティクス製剤。
【請求項7】
請求項1に記載の菌株を有効成分として含む魚類養殖用飼料添加剤。
【請求項8】
請求項7に記載の飼料添加剤を含む魚類養殖用飼料。
【請求項9】
請求項1に記載の菌株、前記菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する抗菌用組成物。
【請求項10】
請求項1に記載の菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する虫歯予防用組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の菌株の破砕物または前記菌株の培養上清液を有効成分として含有する化粧料組成物。
【請求項12】
前記化粧料組成物は、皮膚コラーゲン合成促進、皮膚シワ改善、皮膚炎症緩和、皮膚美白促進、皮膚再生促進、皮膚弾力向上、皮膚鎮静、皮膚保湿向上、皮膚有益菌増殖促進及び皮膚有害菌増殖阻害から選択されるいずれか一つの皮膚状態改善効果を有する、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記化粧料組成物は、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤含有クレンジング、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション、スプレー及びそれらの混合物で構成される群から選択される剤形を有することを特徴とする、請求項11に記載の組成物。
【国際調査報告】