IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)の特許一覧

特表2023-547878相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック
<>
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図1
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図2
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図3
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図4
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図5
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図6
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図7
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図8
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図9
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図10
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図11
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図12
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図13
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図14
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図15
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図16
  • 特表-相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-14
(54)【発明の名称】相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブック
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/20 20230101AFI20231107BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20231107BHJP
   H04W 72/12 20230101ALI20231107BHJP
   H04W 72/044 20230101ALI20231107BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20231107BHJP
【FI】
H04W72/20
H04W28/04
H04W72/12
H04W72/044 110
H04W72/0446
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524866
(86)(22)【出願日】2021-10-25
(85)【翻訳文提出日】2023-06-23
(86)【国際出願番号】 IB2021059834
(87)【国際公開番号】W WO2022084970
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】63/104,802
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Blu-ray
2.WCDMA
3.ZIGBEE
4.BLUETOOTH
5.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ブランケンシップ, ユフェイ
(72)【発明者】
【氏名】キティーチョークチャイ, キティーポン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA11
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH21
5K067JJ13
(57)【要約】
いくつかの実施形態によれば、方法は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)監視オケージョンがスロットによって変動する無線ネットワークにおいて動作することが可能な無線デバイスによって実施される。方法は、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の開始シンボルSを取得することであって、ここにおいて、Sは、PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンに関係する参照シンボルに対するものである、開始シンボルSを取得することと、開始シンボルSに基づいて、タイプ1ハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答(ACK)コードブックを導出することと、HARQ-ACKコードブックに基づいて、1つまたは複数のHARQ-ACKをネットワークノードに送信することとを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)監視オケージョンがスロットによって変動する無線ネットワークにおいて動作することが可能な無線デバイスによって実施される方法であって、前記方法は、
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の開始シンボルSを取得する(812)ことであって、ここにおいて、Sは、前記PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンに関係する参照シンボルに対するものである、開始シンボルSを取得する(812)ことと、
前記開始シンボルSに基づいて、タイプ1ハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答(ACK)コードブックを導出する(814)ことと、
前記HARQ-ACKコードブックに基づいて、1つまたは複数のHARQ-ACKをネットワークノードに送信する(816)ことと
を含む、方法。
【請求項2】
前記タイプ1HARQ-ACKコードブックを導出することが、PDCCH監視オケージョンの可能な開始シンボルを伴うPDSCH受信のための時間領域リソース割り当て(TDRA)エントリを含んでいるセットRを導出することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記セットRが、すべてのスロットについて共通である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
スパンのすべてのPDCCH監視オケージョンが、同じシンボルにおいて開始し、同じスパンパターンが、すべてのスロット中で繰り返し、開始シンボルSは、前記PDSCHがスケジュールされた前記PDCCH監視オケージョンを含んでいる監視スパンの開始シンボルに対するものである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルがすべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
PDCCH監視オケージョンが、いくつかのスロット中で不在であり、前記タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルが、不在でない場合、すべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出される、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記セットRが、すべてのスロットにわたるPDCCH監視オケージョンのすべての開始シンボルから導出されたエントリを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記セットRが、スロットにわたって変動する、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記セットRを導出することが、前記無線デバイスの監視限度に基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記セットRを導出することが、重複PDSCH受信候補を生じるエントリを回避することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)監視オケージョンがスロットによって変動する無線ネットワークにおいて動作することが可能な無線デバイス(110)であって、前記無線デバイスは、
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の開始シンボルSを取得することであって、ここにおいて、Sは、前記PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンに関係する参照シンボルに対するものである、開始シンボルSを取得することと、
前記開始シンボルSに基づいて、タイプ1ハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答(ACK)コードブックを導出することと、
前記HARQ-ACKコードブックに基づいて、1つまたは複数のHARQ-ACKをネットワークノードに送信することと
を行うように動作可能な処理回路(120)を備える、無線デバイス(110)。
【請求項12】
前記タイプ1HARQ-ACKコードブックを導出することが、PDCCH監視オケージョンの可能な開始シンボルを伴うPDSCH受信のための時間領域リソース割り当て(TDRA)エントリを含んでいるセットRを導出することを含む、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項13】
前記セットRが、すべてのスロットについて共通である、請求項12に記載の無線デバイス。
【請求項14】
スパンのすべてのPDCCH監視オケージョンが、同じシンボルにおいて開始し、同じスパンパターンが、すべてのスロット中で繰り返し、開始シンボルSは、前記PDSCHがスケジュールされた前記PDCCH監視オケージョンを含んでいる監視スパンの開始シンボルに対するものである、請求項13に記載の無線デバイス。
【請求項15】
前記タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルがすべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出される、請求項13に記載の無線デバイス。
【請求項16】
PDCCH監視オケージョンが、いくつかのスロット中で不在であり、前記タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルが、不在でない場合、すべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出される、請求項13に記載の無線デバイス。
【請求項17】
前記セットRが、すべてのスロットにわたるPDCCH監視オケージョンのすべての開始シンボルから導出されたエントリを含む、請求項13に記載の無線デバイス。
【請求項18】
前記セットRが、スロットにわたって変動する、請求項12に記載の無線デバイス。
【請求項19】
前記セットRを導出することが、前記無線デバイスの監視限度に基づく、請求項12に記載の無線デバイス。
【請求項20】
前記セットRを導出することが、重複PDSCH受信候補を生じるエントリを回避することを含む、請求項2に記載の無線デバイス。
【請求項21】
物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)監視オケージョンがスロットによって変動する無線ネットワークにおいて動作することが可能なネットワークノードによって実施される方法であって、前記方法は、
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の開始シンボルSを無線デバイスに送信する(912)ことであって、ここにおいて、Sは、前記PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンに関係する参照シンボルに対するものである、無線デバイスに送信する(912)ことと、
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答(ACK)コードブックおよび前記開始シンボルSに基づいて、HARQ-ACKを前記無線デバイスから受信する(914)ことと
を含む、方法。
【請求項22】
タイプ1HARQ-ACKコードブックが、PDCCH監視オケージョンの可能な開始シンボルを伴うPDSCH受信のための時間領域リソース割り当て(TDRA)エントリを含んでいるセットRから導出される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記セットRが、すべてのスロットについて共通である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
スパンのすべてのPDCCH監視オケージョンが、同じシンボルにおいて開始し、同じスパンパターンが、すべてのスロット中で繰り返し、開始シンボルSは、前記PDSCHがスケジュールされた前記PDCCH監視オケージョンを含んでいる監視スパンの開始シンボルに対するものである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルがすべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出される、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
PDCCH監視オケージョンが、いくつかのスロット中で不在であり、前記タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルが、不在でない場合、すべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出される、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記セットRが、すべてのスロットにわたるPDCCH監視オケージョンのすべての開始シンボルから導出されたエントリを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記セットRが、スロットにわたって変動する、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
前記セットRが、前記無線デバイスの監視限度に基づく、請求項22に記載の方法。
【請求項30】
前記セットRが、重複PDSCH受信候補を生じるエントリを回避する、請求項32に記載の方法。
【請求項31】
物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)監視オケージョンがスロットによって変動する無線ネットワークにおいて動作することが可能なネットワークノード(160)であって、前記ネットワークノードは、
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の開始シンボルSを無線デバイスに送信することであって、ここにおいて、Sは、前記PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンに関係する参照シンボルに対するものである、無線デバイスに送信することと、
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答(ACK)コードブックおよび前記開始シンボルSに基づいて、HARQ-ACKを前記無線デバイスから受信することと
を行うように動作可能な処理回路(170)を備える、ネットワークノード(160)。
【請求項32】
タイプ1HARQ-ACKコードブックが、PDCCH監視オケージョンの可能な開始シンボルを伴うPDSCH受信のための時間領域リソース割り当て(TDRA)エントリを含んでいるセットRから導出される、請求項31に記載のネットワークノード。
【請求項33】
前記セットRが、すべてのスロットについて共通である、請求項32に記載のネットワークノード。
【請求項34】
スパンのすべてのPDCCH監視オケージョンが、同じシンボルにおいて開始し、同じスパンパターンが、すべてのスロット中で繰り返し、開始シンボルSは、前記PDSCHがスケジュールされた前記PDCCH監視オケージョンを含んでいる監視スパンの開始シンボルに対するものである、請求項33に記載のネットワークノード。
【請求項35】
前記タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルがすべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出される、請求項33に記載のネットワークノード。
【請求項36】
PDCCH監視オケージョンが、いくつかのスロット中で不在であり、前記タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルが、不在でない場合、すべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出される、請求項33に記載のネットワークノード。
【請求項37】
前記セットRが、すべてのスロットにわたるPDCCH監視オケージョンのすべての開始シンボルから導出されたエントリを含む、請求項33に記載のネットワークノード。
【請求項38】
前記セットRが、スロットにわたって変動する、請求項32に記載のネットワークノード。
【請求項39】
前記セットRが、前記無線デバイスの監視限度に基づく、請求項32に記載のネットワークノード。
【請求項40】
前記セットRが、重複PDSCH受信候補を生じるエントリを回避する、請求項32に記載のネットワークノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、無線通信を対象とし、より詳細には、相対開始および長さインジケータ(SLIV)を伴うタイプ1ハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答コードブックを対象とする。
【背景技術】
【0002】
一般的に、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が、明確に与えられ、および/またはその用語が使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連する技術分野における、それらの用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどへのすべての言及は、別段に明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例に言及するものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいかなる方法のステップも、ステップが他のステップに後続または先行するものとして明示的に説明される場合を除いて、および/またはステップが他のステップに後続または先行しなければならないことが暗黙的である場合を除いて、開示される正確な順序で実施される必要はない。本明細書で開示される実施形態のいずれかのいかなる特徴も、適切な場合はいつでも、任意の他の実施形態に適用され得る。同様に、実施形態のいずれかのいかなる利点も、任意の他の実施形態に適用され得、逆もまた同様である。同封の実施形態の他の目的、特徴、および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0003】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)新無線(New Radio:NR)は、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)、およびマシン形通信(MTC)など、複数の使用事例にサービスを提供する。サービスの各々は、異なる技術要件を有する。たとえば、eMBBのための一般的要件は、適度のレイテンシと適度のカバレッジとをもつ高いデータレートであり、URLLCサービスは、低レイテンシと高信頼送信とを必要とするが、おそらく適度のデータレートのためのものである。
【0004】
低レイテンシデータ送信に対する解決策の1つは、より短い送信時間間隔である。NRでは、スロット中での送信に加えて、レイテンシを低減するためにミニスロット通信も可能にされる。ミニスロットは、スケジューリングにおいて使用される概念であり、ダウンリンクでは、ミニスロットは、2つ、4つまたは7つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルからなることができ、アップリンクでは、ミニスロットは、1~14のうちの任意の個数のOFDMシンボルであり得る。スロットおよびミニスロットの概念は、特定のサービスに固有ではなく、これは、ミニスロットが、eMBB、URLLC、または他のサービスのいずれのためにでも使用され得ることを意味する。
【0005】
図1は、NRにおける例示的な無線リソースを図示する時間周波数図である。水平軸は、時間を表し、他方の軸は、15kHzのサブキャリア間隔をもって周波数を表す。
【0006】
3GPP NR規格では、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)において送信されるダウンリンク制御情報(DCI)は、ダウンリンクデータ関係情報、アップリンク関係情報、電力制御情報、スロットフォーマット指示などを指し示す。これらの制御信号の各々に関連付けられたDCIの異なるフォーマットがあり、UEは、異なる無線ネットワーク一時識別子(RNTI)に基づいて、それらを識別する。
【0007】
UEは、異なる周期性をもつ異なるリソースにおけるDCIなどを監視するように上位レイヤシグナリングによって設定される。DCIフォーマット1_0、1_1、および1_2は、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)において送られるダウンリンクデータをスケジュールするために使用され、ダウンリンク送信のための時間および周波数リソース、ならびに変調およびコーディング情報、HARQ(ハイブリッド自動再送要求)情報などを含む。
【0008】
ダウンリンク半永続スケジューリング(SPS)およびアップリンク設定済みグラントタイプ2について、周期性を含むスケジューリングの一部が、上位レイヤ設定によって提供され、時間領域および周波数領域リソース割り当て、変調およびコーディングなど、スケジューリング情報の残りが、PDCCHにおいてDCIによって提供される。
【0009】
UEは、μ=0およびμ=1のサブキャリア間隔(SCS)設定ごとに、組合せ(X、Y)=(2、2)、(4、3)、および(7、3)のうちの1つまたは複数に従って、PDCCHを監視するための能力を指し示すことができる。スパンは、UEがPDCCHを監視するように設定されるスロット中の連続するシンボルの数である。各PDCCH監視オケージョンは、1つのスパン内にある。UEが、組合せ(X、Y)に従ってセル上でPDCCHを監視する場合、UEは、スロットにわたるものを含む、2つの連続するスパンの第1のシンボルの間のX個のシンボルの最小時間分離を伴うスロットの任意のシンボルにおけるPDCCH監視オケージョンをサポートする。スパンは、PDCCH監視オケージョンが開始する最初のシンボルにおいて開始し、PDCCH監視オケージョンが終了する最後のシンボルにおいて終了し、ここで、スパンのシンボルの数は最高Yである。
【0010】
UEが、複数の(X、Y)組合せに従ってPDCCHを監視するための能力を指し示し、セル上でのPDCCH監視のためのUEへの検索空間セットの設定が、複数の組合せ(X、Y)のうちの1つまたは複数のためのXの値に等しいかまたはそれよりも大きいあらゆる2つの連続するPDCCH監視スパンの分離を生じる場合、UEは、表10.1-2Aおよび表10.1-3Aにおいて規定されている
の最も大きい最大数に関連付けられた、1つまたは複数の組合せ(X、Y)からの、組合せ(X、Y)に従ってセル上でPDCCHを監視する。UEは、セルのアクティブダウンリンク帯域幅部分(BWP)上のあらゆるスロット中で同じ組合せ(X、Y)に従ってPDCCHを監視することを予想する。
【0011】
アップリンク制御情報(UCI)は、UEによってgNBに送られる制御情報である。UCIは、トランスポートブロック受信が成功したか否かについての、受信ダウンリンクトランスポートブロックに対応するフィードバック情報であるハイブリッドARQ確認応答(HARQ-ACK)と、マルチアンテナおよびビームフォーミング方式のための情報を含む、ダウンリンクスケジューリングに有用なチャネル関係情報をgNBに提供するダウンリンクチャネル状態に関係するチャネル状態情報(CSI)と、アップリンクデータ送信のためのアップリンクリソースの必要性を指し示すスケジューリング要求(SR)とからなる。
【0012】
UCIは、一般に、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)上で送信される。しかしながら、UEが、PUCCHと重複する有効なPUSCHリソースをもつPUSCH上でデータを送信している場合、UCIは、UCI多重化のためのタイムライン要件が満たされる場合、アップリンクデータと多重化され、代わりにPUSCH上で送信され得る。
【0013】
物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)は、ダウンリンクデータ送信の受信に対応するHARQ-ACKフィードバックメッセージを送信するためにUEによって使用される。PUCCHはまた、チャネル状態情報(CSI)を送るために、またはアップリンクデータを送信するためのアップリンクグラントを要求するためにUEによって使用される。
【0014】
NRは、異なるUCIペイロードサイズをサポートする複数のPUCCHフォーマットを含む。PUCCHフォーマット0および1は、最高2ビットのUCIをサポートし、PUCCHフォーマット2、3、および4は、3ビット以上のUCIをサポートすることができる。PUCCH送信持続時間に関して、PUCCHフォーマット0および2は、1つまたは2つのOFDMシンボルのPUCCH持続時間をサポートするショートPUCCHフォーマットと考えられ、PUCCHフォーマット1、3、および4は、ロングフォーマットと考えられ、4つのシンボルから14個のシンボルまでのPUCCH持続時間をサポートすることができる。
【0015】
HARQフィードバックは、誤り訂正および制御のために使用される。ダウンリンク送信を受信するためのプロシージャは、UEが、最初に、スロットn+Kスロット中にスケジュールされたダウンリンクデータを指すスロットn中のPDDCHを監視および復号することである(Kは、0よりも大きいかまたはそれに等しい)。次いで、UEは、対応するPDSCHにおけるデータを復号する。
【0016】
復号の結果に基づいて、UEは、タイムスロットn+K+KにおいてgNBに正しい復号の確認応答(ACK)または否定応答(NACK)を送る(スロットアグリゲーションの場合、n+Kは、PDSCHが終了するスロットと置き換えられる)。KとKの両方は、DCI中に指し示される。
【0017】
確認応答を送るためのリソースは、上位レイヤによって設定されたPUCCHリソースのうちの1つを指す、DCI中のPUCCHリソースインジケータ(PRI)フィールドによって指し示される。
【0018】
ダウンリンク/アップリンクスロット設定に応じて、またはキャリアアグリゲーションがダウンリンクにおいて使用されるのか、コードブロックグループ(CBG)ごとの送信がダウンリンクにおいて使用されるのかにかかわらず、数個のPDSCHのためのフィードバックが、1つのフィードバック中に多重化される必要があり得る。これは、HARQ-ACKコードブックを構成することによって行われる。NRでは、UEは、半静的コードブックまたは動的コードブックを使用してA/Nビットを多重化するように設定され得る。
【0019】
タイプ1または半静的コードブックは、各エレメントが、あるスロット、キャリア、またはトランスポートブロック(TB)中の可能な割り当てからのA/Nビットを含んでいるビットシーケンスからなる。UEに、複数のエントリをもつCBGおよび/または時間領域リソース割り当て(TDRA)表が設定されるとき、複数のビットが、スロットおよびTBごとに生成される。コードブックは、実際のPDSCHスケジューリングにかかわらず導出されることに留意することが重要である。半静的コードブックのサイズおよびフォーマットは、上記のパラメータに基づいてあらかじめ設定される。半静的HARQ ACKコードブックの欠点は、サイズが固定され、送信があるか否かにかかわらず、ビットがフィードバック行列において確保されることである。
【0020】
UEが、複数の時間領域リソース割り当てエントリが設定されたTDRA表を有するとき、非重複時間領域割り当てのみを含んでいるTDRA表を導出するために、表はプルーニングされる(換言すれば、エントリは、指定されたアルゴリズムに基づいて取り除かれる)。次いで、(UEが、スロット中で複数のPDSCHの受信をサポートすることが可能であると仮定して)1ビットが、各非重複エントリについてHARQコードブックにおいて確保される。
【0021】
半静的HARQコードブックにおいて不要なビットを確保することを回避するために、NRでは、UEは、タイプ2または動的HARQコードブックを使用するように設定され得、ここで、A/Nビットは、スケジュールされた対応する送信がある場合のみ、存在する。gNBとUEとの間の混乱を回避するために、UEが、フィードバックをそれのために送らなければならないPDSCHの数に関して、カウンタダウンリンク割り振りインジケータ(DAI)フィールドが、ダウンリンク割り振りにおいて存在し、これは、PDSCHが現在のPDCCHまでUEにスケジュールされた{サービングセル、PDCCHオケージョン}ペアの累積数を表す。追加として、トータルDAIフィールドは、存在するとき、現在のPDCCH監視オケージョンのすべてのPDCCHまでの(およびすべてのPDCCHを含む){サービングセル、PDCCHオケージョン}の総数を示す。HARQフィードバックを送るためのタイミングは、PDCCHスロット(K)に関するPDSCH送信スロットと、HARQフィードバックを含んでいるPUCCHスロット(K)の両方に基づいて決定される。
【0022】
図2は、2つのPDSCHおよび1つのHARQフィードバックを伴うシンプルなシナリオにおける送信タイムラインを図示する。図示されている例では、設定された合計4つのPUCCHリソースがあり、PRIは、PUCCH2がHARQフィードバックのために使用されるべきであることを指し示す。以下は、PUCCH2がRel-15におけるプロシージャに基づいて4つのPUCCHリソースからどのように選択されるかを解説する。
【0023】
一般に、UEは、PDSCHの時間領域リソース割り当てがDCI中の開始および長さインジケータ(SLIV)によって指し示されるDCIによって、PDSCHを受信するようにスケジュールされる。SLIVは、PDSCHの開始シンボル(S)および長さ(L)を指し示し、ここで、Sは、スロット境界に関するものである。
【0024】
Rel-16では、UEに、指し示されるSLIV中のSのための可能な新しい参照を指し示すRRCパラメータreferenceOfSLIVForDCI-Format1-2-r16が設定され得る。
【0025】
UEに、referenceOfSLIVForDCI-Format1-2-r16が設定され、UEが、C-RNTI、MCS-C-RNTI、CS-RNTIによってスクランブルされたCRCを伴い、スロットオフセットK0=0およびPDSCHマッピングタイプBを伴うDCIフォーマット1_2によってPDSCHを受信するようにスケジュールされたとき、指し示されるSLIVの開始シンボルSは、DCIフォーマット1_2が検出されるPDCCH監視オケージョンの開始シンボルS0に対するものである。さもなければ、開始シンボルSは、スロットの開始に対するものであり、換言すれば、S0=0を使用する。
【0026】
UEは、ノーマルサイクリックプレフィックスのためのS+S+L≦14、および拡張サイクリックプレフィックスのためのS+S+L≦12を満たすTS 38.214の表5.1.2.1-1において規定されているSとLの組合せを、有効なPDSCH割り当てと見なすものとする。
【0027】
現在、いくらかの課題が存在する。たとえば、タイプ1HARQ-ACKコードブック構成について、現在のNR仕様は、SLIVのための参照が、PDSCH時間領域リソース割り当て(TDRA)に適用されるとき、可能なPDCCH監視オケージョンのセットがスロットごとに変動し得ることを考慮に入れない。SLIVのための参照が、スロットオフセットK=0およびPDSCHマッピングタイプBとともに適用されるとき、スケジュールされるPDSCHの開始シンボルSは、DCIフォーマット1_2が検出されるPDCCH監視オケージョンの開始シンボルSに対するものである。
【発明の概要】
【0028】
上記の説明に基づいて、現在、いくらかの課題が、タイプ1ハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答(ACK)コードブック構成に関して存在する。本開示のいくらかの態様およびそれらの実施形態は、これらまたは他の課題に対する解決策を提供し得る。たとえば、特定の実施形態は、一般にUEに開始および長さインジケータ(SLIV)のための新しい参照が設定され得るとき、タイプ1HARQ-ACKコードブックの使用を可能にするための方法を含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、UEに、SLIVのための新しい参照が設定されるとき、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)監視オケージョンの可能な開始シンボルを伴う関連する時間領域リソース割り当て(TDRA)エントリを含んでいている共通セットRが、導出され、すべてのスロットについてタイプ1HARQ-ACKコードブック決定において使用される。代替的に、タイプ1HARQ-ACKコードブックの適用は、SLIVおよび/またはPDCCH監視オケージョンのための新しい参照の設定に応じて、いくらかの場合に規制される。
【0030】
いくつかの実施形態では、PDCCH監視オケージョンの可能な異なる開始シンボルを伴う関連するTDRAエントリを含んでいるセットRは、PDCCH監視オケージョンの設定に応じてスロットにわたって変動することを可能にされる。
【0031】
いくつかの実施形態によれば、方法は、物理PDCCH監視オケージョンがスロットによって変動する無線ネットワークにおいて動作することが可能な無線デバイスによって実施される。方法は、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の開始シンボルSを取得することであって、ここにおいて、Sは、PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンに関係する参照シンボルに対するものである、開始シンボルSを取得することと、開始シンボルSに基づいて、タイプ1HARQ-ACKコードブックを導出することと、HARQ-ACKコードブックに基づいて、1つまたは複数のHARQ-ACKをネットワークノードに送信することとを含む。
【0032】
特定の実施形態では、タイプ1HARQ-ACKコードブックを導出することは、PDCCH監視オケージョンの可能な開始シンボルを伴うPDSCH受信のためのTDRAエントリを含んでいるセットRを導出することを含む。
【0033】
特定の実施形態では、セットRは、すべてのスロットについて共通である。いくつかの実施形態では、スパンのすべてのPDCCH監視オケージョンは、同じシンボルにおいて開始し、同じスパンパターンが、すべてのスロット中で繰り返し、開始シンボルSは、PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンを含んでいる監視スパンの開始シンボルに対するものである。いくつかの実施形態では、タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルがすべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出される。PDCCH監視オケージョンが、いくつかのスロット中で不在である場合、タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルが、不在でない場合、すべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出され得る。いくつかの実施形態では、セットRは、すべてのスロットにわたるPDCCH監視オケージョンのすべての開始シンボルから導出されたエントリを含む。
【0034】
特定の実施形態では、セットRは、スロットにわたって変動する。
【0035】
特定の実施形態では、セットRを導出することは、無線デバイスの監視限度に基づき、および/または重複PDSCH受信候補を生じるエントリを回避することを含む。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、無線デバイスが、上記で説明された無線デバイスの方法のいずれかを実施するように動作可能な処理回路を備える。
【0037】
また、コンピュータ可読プログラムコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、コンピュータ可読プログラムコードが、処理回路によって実行されたとき、上記で説明された無線デバイスによって実施される方法のいずれかを実施するように動作可能である、コンピュータプログラム製品が開示される。
【0038】
いくつかの実施形態によれば、方法は、PDCCH監視オケージョンがスロットによって変動する無線ネットワークにおいて動作することが可能なネットワークノードによって実施される。方法は、PDSCHの開始シンボルSを無線デバイスに送信することであって、ここにおいて、Sは、PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンに関係する参照シンボルに対するものである、無線デバイスに送信することと、HARQ-ACKコードブックおよび開始シンボルSに基づいて、HARQ-ACKを無線デバイスから受信することとを含む。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、ネットワークノードが、上記で説明されたネットワークノード方法のいずれかを実施するように動作可能な処理回路を備える。
【0040】
別のコンピュータプログラム製品が、コンピュータ可読プログラムコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を備え、コンピュータ可読プログラムコードが、処理回路によって実行されたとき、上記で説明されたネットワークノードによって実施される方法のいずれかを実施するように動作可能である。
【0041】
いくらかの実施形態は、以下の技術的利点のうちの1つまたは複数を提供し得る。たとえば、特定の実施形態は、UEにSLIVのための新しい参照が設定され、UEがDCIフォーマット1_2を用いてスケジュールされるとき、タイプ1HARQ-ACKコードブックの使用を可能にする。
【0042】
開示される実施形態ならびにそれらの特徴および利点のより完全な理解のために、次に、添付の図面とともに行われる、以下の説明への参照がなされる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】新無線(NR)における例示的な無線リソースを図示する時間周波数図である。
図2】2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)および1つのハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックを伴うシンプルなシナリオにおける送信タイムラインを図示する図である。
図3】構成される監視オケージョンの例を図示するタイミング図であって、ここで、各スロットが、異なる開始シンボルを伴う監視オケージョンを有する、タイミング図である。
図4】構成される監視オケージョンの例を図示するタイミング図であって、ここで、各スロットが、同じ開始シンボルを伴う監視オケージョンを有する、タイミング図である。
図5】構成される監視オケージョンの例を図示するタイミング図であって、ここで、各スロットは、監視オケージョンがスロット中に存在する場合、同じ開始シンボルを伴う監視オケージョンを有する、タイミング図である。
図6】例示的な無線ネットワークを図示するブロック図である。
図7】いくらかの実施形態による、例示的なユーザ機器を図示する図である。
図8】いくらかの実施形態による、無線デバイスにおける例示的な方法を図示するフローチャートである。
図9】いくらかの実施形態による、ネットワークノードにおける例示的な方法を図示するフローチャートである。
図10】いくらかの実施形態による、無線ネットワークにおける無線デバイスおよびネットワークノードの概略ブロック図である。
図11】いくらかの実施形態による、例示的な仮想化環境を図示する図である。
図12】いくらかの実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された例示的な通信ネットワークを図示する図である。
図13】いくらかの実施形態による、部分的無線接続上で基地局を介してユーザ機器と通信する例示的なホストコンピュータを図示する図である。
図14】いくらかの実施形態による、実装される方法を図示するフローチャートである。
図15】いくらかの実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を図示するフローチャートである。
図16】いくらかの実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を図示するフローチャートである。
図17】いくらかの実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を図示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
上記で説明されたように、現在、いくらかの課題が、タイプ1ハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答(ACK)コードブック構成に関して存在する。本開示のいくらかの態様およびそれらの実施形態は、これらまたは他の課題に対する解決策を提供し得る。たとえば、特定の実施形態は、一般にUEに開始および長さインジケータ(SLIV)のための新しい参照が設定され得るとき、タイプ1HARQ-ACKコードブックの使用を可能にするための方法を含む。
【0045】
添付の図面を参照しながら、特定の実施形態がより十分に説明される。しかしながら、他の実施形態が、本明細書で開示される主題の範囲内に含まれており、開示される主題は、本明細書で記載される実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、主題の範囲を当業者に伝えるために例として提供される。
【0046】
本明細書で説明される実施形態は、動的にスケジュールされる物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のHARQ-ACKフィードバックと、ダウンリンク半永続スケジューリング(SPS)のHARQ-ACKフィードバックの両方に適用され得る。実施形態は、スロットベースおよびサブスロットベースHARQ-ACKコードブックを伴うHARQ-ACKにも適用可能である。
【0047】
既存の仕様における「PDCCH監視オケージョン」は、各スロット中の監視オケージョンとして解釈される。スパンパターンは、スロットにわたって同じである必要はない。しかし、同じ(X、Y)が、スロットにわたって満足される。
【0048】
すべてのスロットについて共通セットRを規定するための設定に対する規制がある。現在、相対SLIVが使用されるとき、開始シンボルSのための参照ポイントSは、以下のように決定された物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)監視オケージョンに基づいて規定される。referenceOfSLIVForDCI-Format1-2-r16が設定された場合、ならびにK=0およびPDSCHマッピングタイプBを伴う、C-RNTI、MCS-C-RNTI、CS-RNTIによってスクランブルされたCRCを伴うDCIフォーマット1_2によってスケジュールされたPDSCHを受信するとき、開始シンボルSは、DCIフォーマット1_2が検出されるPDCCH監視オケージョンの開始シンボルSに対するものである。
【0049】
しかしながら、監視オケージョンは、PDCCH監視のための検索空間セット設定に従ってRRC設定され、1つの監視スパンは、監視オケージョンの複数の異なる開始シンボルを含んでいることがある。
【0050】
すべてのスロットについて共通セットRを有するために、拡張が必要とされる。共通セットRが、すべてのスロットについて構築されるとき、セットRは、任意のスロットのためのタイプ1HARQ-ACKコードブック構成について構築、記憶、および適用され得る。すなわち、セットRは、タイプ1HARQ-ACKコードブックがスロットのために必要とされるとき、リアルタイムで構築される必要がない。
【0051】
実施形態の第1のグループは、開始シンボルSの規定を変更する。いくつかの実施形態では、タイプ1HARQ-ACKコードブックについて、セットR中の行の数は、開始シンボルS0が、DCIフォーマット1_2が検出されるPDCCH監視オケージョンを含んでいる監視スパンの開始シンボルSと規定される場合、低減される。これは、事実上、gNBが、スパンのすべての監視オケージョンを同じシンボルにおいて開始するように設定し、同じスパンパターンが、すべてのスロット中で繰り返すことを必要とする。
【0052】
たとえば、アクティブダウンリンク帯域幅部分(BWP)に関連付けられ、TS 38.214において説明されているPDSCH受信のためのスロットオフセットK、開始および長さインジケータSLIV、ならびにPDSCHマッピングタイプのそれぞれのセットを規定している表の行インデックスRのセットであって、ここで、表の行インデックスRが、DCIフォーマットのための時間領域リソース割り当て表の行インデックスの集合によって提供され、UEが、サービングセルcについてPDCCHを監視するように設定される、表の行インデックスRのセットに関して、UEが、ReferenceofSLIV-ForDCIFormat1_2を提供される場合、DCIフォーマット1_2のための表の行インデックスのセット中のスロットオフセットK=0およびPDSCHマッピングタイプBを伴う各行インデックスについて[TS 38.214]、UEがDCIフォーマット1_2についてPDCCHを監視するスロット内の異なる開始シンボルを伴い、開始シンボルS>0を伴うPDCCH監視オケージョンのセット中の各PDCCH監視オケージョンについて、ノーマルサイクリックプレフィックスについてS+S+L≦14であり、拡張サイクリックプレフィックスについてS+S+L≦12である場合、行インデックスの開始シンボルSをS+Sと置き換えることによって、表の行インデックスのセット中に新しい行インデックスを追加する。ここで、Sは、DCIフォーマット1_2が検出されるPDCCH監視オケージョンを含んでいる監視スパンの開始シンボルSである。
【0053】
実施形態の第2のグループは、タイプ1HARQ-ACKコードブックの適用可能なシナリオを制限する。いくつかの実施形態では、タイプ1HARQ-ACKコードブックの適用可能なシナリオは、SLIVおよび/またはPDCCH監視オケージョンのための新しい参照の設定に応じて、いくらかの場合に制限される。
【0054】
いくつかの実施形態では、gNBは、相対SLIVが適用されない場合のみ、タイプ1HARQ-ACKコードブックを設定する。すなわち、UEは、ReferenceofSLIV-ForDCIFormat1_2を提供されない。
【0055】
いくつかの実施形態では、gNBは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルがすべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ、相対SLIVを伴うタイプ1HARQ-ACKコードブックを設定する。特定の実施形態では、監視オケージョンは、所与のスロット中で不在であることを可能にされ、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルは、不在でない場合、すべてのスロット中で同じに設定される。この変形形態は、以下でより詳細に説明される図5中に図示されている。
【0056】
図3は、構成される監視オケージョンの例を図示するタイミング図であり、ここで、各スロットが、異なる開始シンボル(矢印)を伴う監視オケージョンを有し、相対SLIVを使用する場合、セットRが非常に大きくなることを引き起こし得る。図3は、3つのスロット(スロットj、(j+1)、(j+2))中の監視オケージョンを図示する。各スロット中の監視オケージョンの数、ならびに各スロット中の監視オケージョンの開始シンボルは、すべて異なる。これは、相対SLIVを使用する場合、セットRが非常に大きくなることを引き起こし得る。
【0057】
図4は、構成される監視オケージョンの例を図示するタイミング図であり、ここで、各スロットは、同じ開始シンボル(たとえば、シンボル1、5、10)を伴う監視オケージョンを有し、Rが大きくなることを不必要に引き起こさない。図示されているように、各スロット中の監視オケージョンの開始シンボルが同じになるように、制約が、CORESETおよび/または検索空間設定に適用される。各スロット中の監視オケージョンの末尾シンボルは、同じである必要がないことに留意されたい。たとえば、3つのスロット中の開始シンボル=1を伴う監視オケージョンは、それぞれ、シンボル#3、#1、および#2において終了する。
【0058】
実施形態の第3のグループは、セットRを形成するとき、すべてのスロット中のPDCCH監視オケージョンのすべての可能な開始シンボルSを考慮する。いくつかの実施形態では、タイプ1HARQ-ACKコードブックについて、セットRは、スロットにわたるすべての検索空間セット設定に従って、PDCCH監視オケージョンのすべての可能な開始シンボルSから導出された行インデックスを含む。すなわち、スロットオフセットK=0およびPDSCHマッピングタイプBを伴うDCIフォーマット1_2のためのTDRA表中の各行インデックスについて、DCIフォーマット1_2の検索空間セットのPDCCH監視オケージョンのすべての開始シンボルSについて行インデックスの開始シンボルSをS+Sと置き換えることによって、新しい行インデックスを追加する。
【0059】
ここで、既存の仕様との違いは、スロットにわたるすべての検索空間セット設定に従うPDCCH監視オケージョンのすべての開始シンボルSが、スロット内のものからだけの代わりに考慮されることであることに留意されたい。
【0060】
たとえば、アクティブダウンリンクBWPに関連付けられ、[TS 38.214]において説明されているPDSCH受信のためのスロットオフセットK、開始および長さインジケータSLIV、ならびにPDSCHマッピングタイプのそれぞれのセットを規定している表の行インデックスRのセットであって、ここで、表の行インデックスRが、DCIフォーマットのための時間領域リソース割り当て表の行インデックスの集合によって提供され、UEが、サービングセルcについてPDCCHを監視するように設定される、表の行インデックスRのセットに関して、UEが、ReferenceofSLIV-ForDCIFormat1_2を提供される場合、DCIフォーマット1_2のための表の行インデックスのセット中のスロットオフセットK=0およびPDSCHマッピングタイプBを伴う各行インデックスについて[TS 38.214]、UEがDCIフォーマット1_2についてPDCCHを監視する異なる開始シンボルを伴い、開始シンボルS>0を伴うスロットにわたるPDCCH監視オケージョンのセット中の各PDCCH監視オケージョンについて、ノーマルサイクリックプレフィックスについてS+S+L≦14であり、拡張サイクリックプレフィックスについてS+S+L≦12である場合、行インデックスの開始シンボルSをS+Sと置き換えることによって、表の行インデックスのセット中に新しい行インデックスを追加する。
【0061】
いくつかの実施形態は、スロットごとに変動するセットRをサポートする。たとえば、セットRは、スロットにわたって同じであることを要求されない。代わりに、セットRは、各スロット中の監視オケージョン設定に基づいて、スロットごとに変動することができる。これは汎用性があるが、その結果、各スロット中のHARQ-ACKビットの数は、所与のコンポーネントキャリアについて変動する。
【0062】
この方法では、所与のスロットについてHARQ-ACKコードブックを構成するとき、セットRは、関係するダウンリンクスロットの監視オケージョン設定に基づいてカスタム構築され、ここで、ダウンリンクスロットは、HARQ-ACKがそれに応答する潜在的PDSCHを含んでいる。これにより、UEは、あらかじめセットRを準備および記憶し、任意のスロットのためにセットRを使用することができない。すなわち、セットRは、タイプ1HARQ-ACKコードブックが特定のスロットのために必要とされるとき、リアルタイムで構築される必要がある。
【0063】
たとえば、アクティブダウンリンクBWPに関連付けられ、[TS 38.214]において説明されているPDSCH受信のためのスロットオフセットK、開始および長さインジケータSLIV、ならびにPDSCHマッピングタイプのそれぞれのセットを規定している表の行インデックスR’のセットに関して、ここで、表の行インデックスR’は、DCIフォーマットのための時間領域リソース割り当て表の行インデックスの集合によって提供され、UEは、サービングセルcについてPDCCHを監視するように設定され、
セットj=0-候補PDSCH受信またはSPS PDSCH解放のためのオケージョンのインデックス、
セットB=φ
スロットタイミング値の降順での、
UEが、PDSCH受信のサービングセルについて、およびHARQ-ACK情報を伴う対応するPUCCH送信のサービングセルについてca-SlotOffsetを提供されない場合、
行のセットへのセット
【0064】
ReferenceofSLIV-ForDCIFormat1_2が提供されない場合、セットRは、セットR’に等しい。さもなければ、セットRは、ReferenceofSLIV-ForDCIFormat1_2による新しい行を追加することによって、R’から取得される。セットRをR’に初期化する。UEが、ReferenceofSLIV-ForDCIFormat1_2を提供される場合、DCIフォーマット1_2のための表の行インデックスのセット中のスロットオフセットK=0およびPDSCHマッピングタイプBを伴う各行インデックスについて[TS 38.214]、UEがDCIフォーマット1_2についてPDCCHを監視するDLスロットn内の異なる開始シンボルを伴い、開始シンボルS>0を伴うPDCCH監視オケージョンのセット中の各PDCCH監視オケージョンについて、ノーマルサイクリックプレフィックスについてS+S+L≦14であり、拡張サイクリックプレフィックスについてS+S+L≦12である場合、行インデックスの開始シンボルSをS+Sと置き換えることによって、表の行インデックスのセットR’に新しい行インデックスを追加する。K=0およびPDSCHマッピングタイプBを伴う、C-RNTI、MCS-C-RNTI、CS-RNTIによってスクランブルされたCRCを伴うDCIフォーマット1_2によってスケジュールされたPDSCHを受信するとき、開始シンボルSは、DCIフォーマット1_2が検出されるPDCCH監視オケージョンの開始シンボルSに対するものである。
のカーディナリティへのセットC(R)
セットr=0-セット中の行のインデックス、
サービングセル上のアクティブDL BWP変化またはPCell上のアクティブUL BWP変化のためのスロットと同時にまたはそのスロットの後に開始し、
サービングセル上のアクティブDL BWP変化、またはPCell上のアクティブUL BWP変化のためのスロットの前にある場合スロット、
nD=nD+1、
そうでなければ、
一方、r<C(R)
【0065】
gNBによる検索空間設定により、監視オケージョンのセットは、同じ(X、Y)を伴うすべてのスロットを監視するという要件を満足させながら、すべてのスロット中に存在することも存在しないこともある。一例が図5中に図示されている。
【0066】
図5は、構成される監視オケージョンの例を図示するタイミング図であり、ここで、各スロットは、監視オケージョンがスロット中に存在する場合、同じ開始シンボル(たとえば、シンボル1、5および10)を伴う監視オケージョンを有する。監視オケージョンは、スロット中で不在であることを可能にされる。図示されているように、スロット(j+1)は、任意の監視オケージョンを含んでおらず、スロット(j+2)は、開始シンボル#5のための監視オケージョンを含んでいない。
【0067】
不在監視オケージョンを伴う場合について、いくつかの実施形態では、すべてのスロットにわたる監視オケージョンの開始シンボルの集合が、セットRを構築する際に使用される。これは、相対SLIVを使用するとき、HARQ-ACK送信のためのスロット(またはサブスロット)インデックスにかかわらずタイプ1HARQ-ACKコードブックを構成する際にRの共通セットが使用されることを可能にする。その結果、所与のダウンリンクスロット中で、不在監視オケージョンについて、これらの監視オケージョンが、PDSCH送信をスケジュールし得る潜在的PDCCHについて存在しない場合でも、エントリが、セットRに追加される。
【0068】
いくつかの実施形態では、不在監視オケージョンは、セットRを構築するとき、スキップされ、換言すれば、不在監視オケージョンは、セットRにどの行を追加しない。これは、無用な行を除外することによって、セットRのサイズを制御する。その結果、セットRは、スロットごとに変動し得る。
【0069】
(不対スペクトルとしても知られる)時分割複信(TDD)または半二重周波数分割複信(FDD)について、UEは、ダウンリンクシンボルに指定されたシンボルと重複する構成された監視オケージョンを監視することを実施しない。そのような監視オケージョンは、不在監視オケージョンと見なされ、不在監視オケージョンについて説明される方法を使用して処理され得る。
【0070】
TDDおよび半二重FDD以外の他の理由が、UEがいくつかの監視オケージョンを監視しないことを引き起こすこともある。たとえば、ガードシンボルと重複するあらかじめ設定された監視オケージョン、MIBまたはSIB1を監視するためのシンボルなど。そのような監視オケージョンは、不在監視オケージョンと見なされ、不在監視オケージョンについて説明される方法を使用して処理され得る。
【0071】
いくつかの実施形態は、Sの複数の値によるスロット中の重複PDSCH受信候補を含む。タイプ1HARQ-ACKコードブックを構成するとき、(スロット中のすべての可能なPDSCH受信候補を含んでいる)セットR中のすべての行インデックスが、考慮され、非重複PDSCH受信候補のみが全体的なコードブックサイズに寄与するようにプルーニングされる。
【0072】
PDCCH監視オケージョンの開始シンボルに基づく新しい相対SLIVについて、セットRは、Sの複数の可能な値による複数の重複PDSCH受信候補を含んでいることがある。セットRを構成するとき、これを回避することが可能である。
【0073】
いくつかの実施形態では、行インデックスRのセットは、新しい行が、Sの他の可能な値による他のPDSCH受信候補と重複するPDSCH受信候補を生じない場合のみ、その新しい行が追加されるようなやり方で形成される。この方法に従って新しい行を追加することによってセットRを形成するための一例が、以下で提供される。
【0074】
開始シンボルS、長さL、スロットオフセットK=0およびPDSCHマッピングタイプBを伴うDCIフォーマット1_2のためのTDRA表の各行インデックスについて(スロット中の、またはスロットにわたるPDCCH監視オケージョンのすべての可能な開始シンボルのセットからのシンボルインデックスの昇順で)各S>0について、ノーマルサイクリックプレフィックスについてS+S+L≦14であり、拡張サイクリックプレフィックスについてS+S+L≦12であり、S+S≧S+S0,previous+Lである(ここで、S0,previousが、新しい追加された行を前に生じた前のSである)場合に、セットRに新しい行インデックスを追加する。
【0075】
PDCCH監視オケージョンが実際には監視されない他の場合がある。CORESETの所与のRRC構成および検索空間セットについて、UE監視限度が超えられるオーバーブッキングが、スロット中で起こり得る。UE監視限度は、ブラインド復号限度およびCCE限度を含む。設定が、UE監視限度が超えられることを引き起こすとき、UEは、UEが、UEの能力を超えてPDCCH候補を監視する必要がないように、探索空間またはPDCCH候補をドロップすることを開始する。
【0076】
オーバーブッキングが、監視オケージョンのドロッピングを引き起こし、監視オケージョンが、別段に意図された開始シンボルにおいてもはや存在しないとき、いくつかの実施形態では、セットRを構成するための監視オケージョンは、CORESETのRRC構成および検索空間セットに従う。オーバーブッキングは、セットRの構成に影響を及ぼさない。この方法の利点は、セットRの構成の単純さであり、Rの同じセットが、すべてのスロットをカバーするように構築され得る。
【0077】
いくつかの実施形態では、セットRの構成は、UEが監視する任意の監視オケージョンをもはや有しない開始シンボルを考慮する。たとえば、そのような開始シンボルおよび関連する監視オケージョンは、セットRを構築する際にスキップされる。利点は、無用な行が除外された、細かく調節されたセットRである。結果は、Rの構成の複雑さであり、セットRがスロットごとに変動する見込みがあることである。
【0078】
図6は、いくらかの実施形態による、例示的な無線ネットワークを図示する。無線ネットワークは、任意のタイプの通信(communication)、通信(telecommunication)、データ、セルラ、および/または無線ネットワーク、あるいは他の同様のタイプのシステムを備え、および/またはそれらとインターフェースし得る。いくつかの実施形態では、無線ネットワークは、特定の規格または他のタイプのあらかじめ規定された規則もしくはプロシージャに従って動作するように設定され得る。これにより、無線ネットワークの特定の実施形態は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、および/または他の好適な2G、3G、4G、もしくは5G規格などの通信規格、IEEE802.11規格などの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、ならびに/あるいはマイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、Bluetooth、Z-Wave、および/またはZigBee規格などの任意の他の適切な無線通信規格を実装し得る。
【0079】
ネットワーク106は、1つまたは複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、およびデバイス間の通信を可能にする他のネットワークを備え得る。
【0080】
ネットワークノード160およびWD110は、以下でより詳細に説明される様々な構成要素を備える。これらの構成要素は、無線ネットワークにおいて無線接続を提供することなど、ネットワークノードおよび/または無線デバイス機能を提供するために協働する。異なる実施形態では、無線ネットワークは、任意の数の有線または無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、中継局、ならびに/あるいは有線または無線どちらの接続を介するかにかかわらず、データおよび/もしくは信号の通信を容易にするかまたはその通信に参加し得る、任意の他の構成要素またはシステムを備え得る。
【0081】
本明細書で使用される場合、ネットワークノードは、無線デバイスと、ならびに/あるいは、無線デバイスへの無線アクセスを可能にし、および/もしくは提供するための、および/または、無線ネットワークにおいて他の機能(たとえば、アドミニストレーション)を実施するための、無線ネットワーク中の他のネットワークノードまたは機器と、直接または間接的に通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な機器を指す。
【0082】
ネットワークノードの例は、限定はしないが、アクセスポイント(AP)(たとえば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(たとえば、無線基地局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)およびNRノードB(gNB))を含む。基地局は、基地局が提供するカバレッジの量(または、言い方を変えれば、基地局の送信電力レベル)に基づいてカテゴリー分類され得、その場合、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、またはマクロ基地局と呼ばれることもある。
【0083】
基地局は、リレーを制御する、リレーノードまたはリレードナーノードであり得る。ネットワークノードは、リモート無線ヘッド(RRH)と呼ばれることがある、集中型デジタルユニットおよび/またはリモートラジオユニット(RRU)など、分散無線基地局の1つまたは複数(またはすべて)の部分をも含み得る。そのようなリモートラジオユニットは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されることも統合されないこともある。分散無線基地局の部分は、分散アンテナシステム(DAS)において、ノードと呼ばれることもある。ネットワークノードのまたさらなる例は、マルチ規格無線(MSR)BSなどのMSR機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC)などのネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(たとえば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(たとえば、E-SMLC)、および/あるいはMDTを含む。
【0084】
別の例として、ネットワークノードは、以下でより詳細に説明されるように、仮想ネットワークノードであり得る。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線ネットワークへのアクセスを可能にし、および/または無線デバイスに提供し、あるいは、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な任意の好適なデバイス(またはデバイスのグループ)を表し得る。
【0085】
図6では、ネットワークノード160は、処理回路170と、デバイス可読媒体180と、インターフェース190と、補助機器184と、電源186と、電力回路187と、アンテナ162とを含む。図6の例示的な無線ネットワーク中に図示されているネットワークノード160は、ハードウェア構成要素の図示されている組合せを含むデバイスを表し得るが、他の実施形態は、構成要素の異なる組合せをもつネットワークノードを備え得る。
【0086】
ネットワークノードが、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能および方法を実施するために必要とされるハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の好適な組合せを備えることを理解されたい。そのうえ、ネットワークノード160の構成要素が、より大きいボックス内に位置する単一のボックスとして、または複数のボックス内で入れ子にされている単一のボックスとして描画されているが、実際には、ネットワークノードは、単一の図示されている構成要素を組成する複数の異なる物理構成要素を備え得る(たとえば、デバイス可読媒体180は、複数の別個のハードドライブならびに複数のRAMモジュールを備え得る)。
【0087】
同様に、ネットワークノード160は、複数の物理的に別個の構成要素(たとえば、ノードB構成要素およびRNC構成要素、またはBTS構成要素およびBSC構成要素など)から組み立てられ得、これらは各々、それら自体のそれぞれの構成要素を有し得る。ネットワークノード160が複数の別個の構成要素(たとえば、BTS構成要素およびBSC構成要素)を備えるいくらかのシナリオでは、別個の構成要素のうちの1つまたは複数が、数個のネットワークノードの間で共有され得る。たとえば、単一のRNCが複数のノードBを制御し得る。そのようなシナリオでは、各一意のノードBとRNCとのペアは、いくつかの事例では、単一の別個のネットワークノードと見なされ得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード160は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように設定され得る。そのような実施形態では、いくつかの構成要素は複製され得(たとえば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体180)、いくつかの構成要素は再使用され得る(たとえば、同じアンテナ162がRATによって共有され得る)。ネットワークノード160は、ネットワークノード160に統合された、たとえば、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための様々な図示されている構成要素の複数のセットをも含み得る。これらの無線技術は、同じまたは異なるチップあるいはチップのセット、およびネットワークノード160内の他の構成要素に統合され得る。
【0089】
処理回路170は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくらかの取得動作)を実施するように設定される。処理回路170によって実施されるこれらの動作は、処理回路170によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換することによって、処理すること、取得された情報または変換された情報をネットワークノードに記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報または変換された情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含み得る。
【0090】
処理回路170は、単体で、またはデバイス可読媒体180などの他のネットワークノード160構成要素と併せてのいずれかで、ネットワークノード160機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備え得る。
【0091】
たとえば、処理回路170は、デバイス可読媒体180に記憶された命令、または処理回路170内のメモリに記憶された命令を実行し得る。そのような機能は、本明細書で論じられる様々な無線特徴、機能、または利益のうちのいずれかを提供することを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路170は、システムオンチップ(SOC)を含み得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、処理回路170は、無線周波数(RF)トランシーバ回路172とベースバンド処理回路174とのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路172とベースバンド処理回路174とは、別個のチップ(またはチップのセット)、ボード、または無線ユニットおよびデジタルユニットなどのユニット上にあり得る。代替実施形態では、RFトランシーバ回路172とベースバンド処理回路174との一部またはすべては、同じチップまたはチップのセット、ボード、あるいはユニット上にあり得る。
【0093】
いくらかの実施形態では、ネットワークノード、基地局、eNBまたは他のそのようなネットワークデバイスによって提供されるものとして本明細書で説明される機能の一部またはすべては、デバイス可読媒体180、または処理回路170内のメモリに記憶された命令を実行する処理回路170によって実施され得る。代替実施形態では、機能の一部またはすべては、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路170によって提供され得る。それらの実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路170は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路170単独に、またはネットワークノード160の他の構成要素に限定されないが、全体としてネットワークノード160によって、ならびに/または一般的にエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0094】
デバイス可読媒体180は、限定はしないが、永続記憶域、固体メモリ、リモートマウントメモリ、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))を含む、任意の形態の揮発性または不揮発性コンピュータ可読メモリ、ならびに/あるいは、処理回路170によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを備え得る。デバイス可読媒体180は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路170によって実行されることが可能であり、ネットワークノード160によって利用される、他の命令を含む、任意の好適な命令、データまたは情報を記憶し得る。デバイス可読媒体180は、処理回路170によって行われた任意の計算および/またはインターフェース190を介して受信された任意のデータを記憶するために使用され得る。いくつかの実施形態では、処理回路170およびデバイス可読媒体180は、統合されていると見なされ得る。
【0095】
インターフェース190は、ネットワークノード160、ネットワーク106、および/またはWD110の間のシグナリングおよび/またはデータの有線または無線通信において使用される。図示されているように、インターフェース190は、たとえば有線接続上でネットワーク106との間でデータを送るおよび受信するためのポート/端子194を備える。インターフェース190は、アンテナ162に結合されるか、またはいくらかの実施形態では、アンテナ162の一部であり得る、無線フロントエンド回路192をも含む。
【0096】
無線フロントエンド回路192は、フィルタ198と増幅器196とを備える。無線フロントエンド回路192は、アンテナ162および処理回路170に接続され得る。無線フロントエンド回路は、アンテナ162と処理回路170との間で通信される信号を調整するように設定され得る。無線フロントエンド回路192は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路192は、デジタルデータを、フィルタ198および/または増幅器196の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換し得る。無線信号は、次いで、アンテナ162を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ162は無線信号を収集し得、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路192によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路170に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。
【0097】
いくらかの代替実施形態では、ネットワークノード160は別個の無線フロントエンド回路192を含まないことがあり、代わりに、処理回路170は、無線フロントエンド回路を備え得、別個の無線フロントエンド回路192なしでアンテナ162に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路172のすべてまたは一部は、インターフェース190の一部と見なされ得る。さらに他の実施形態では、インターフェース190は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つまたは複数のポートまたは端末194と、無線フロントエンド回路192と、RFトランシーバ回路172とを含み得、インターフェース190は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路174と通信し得る。
【0098】
アンテナ162は、無線信号を送り、および/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得る。アンテナ162は、無線フロントエンド回路192に結合され得、データおよび/または信号を無線で送信および受信することが可能な任意のタイプのアンテナであり得る。いくつかの実施形態では、アンテナ162は、たとえば2GHzから66GHzの間の無線信号を送信/受信するように動作可能な1つまたは複数の全指向性、セクタまたはパネルアンテナを備え得る。全指向性アンテナは、任意の方向に無線信号を送信/受信するために使用され得、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信するために使用され得、パネルアンテナは、比較的直線ラインで無線信号を送信/受信するために使用される見通し線アンテナであり得る。いくつかの事例では、2つ以上のアンテナの使用は、MIMOと呼ばれることがある。いくらかの実施形態では、アンテナ162は、ネットワークノード160とは別個であり得、インターフェースまたはポートを通してネットワークノード160に接続可能であり得る。
【0099】
アンテナ162、インターフェース190、および/または処理回路170は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作および/またはいくらかの取得動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ162、インターフェース190、および/または処理回路170は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0100】
電力回路187は、電力管理回路を備えるか、または電力管理回路に結合され得、本明細書で説明される機能を実施するための電力を、ネットワークノード160の構成要素に供給するように設定される。電力回路187は、電源186から電力を受信し得る。電源186および/または電力回路187は、それぞれの構成要素に好適な形式で(たとえば、各それぞれの構成要素のために必要とされる電圧および電流レベルにおいて)、ネットワークノード160の様々な構成要素に電力を提供するように設定され得る。電源186は、電力回路187および/またはネットワークノード160中に含まれるか、あるいは電力回路187および/またはネットワークノード160の外部にあるかのいずれかであり得る。
【0101】
たとえば、ネットワークノード160は、電気ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して外部電源(たとえば、電気コンセント)に接続可能であり得、それによって、外部電源は電力回路187に電力を供給する。さらなる例として、電源186は、電力回路187に接続された、または電力回路187中で統合された、バッテリーまたはバッテリーパックの形態の電力源を備え得る。バッテリーは、外部電源が落ちた場合、バックアップ電力を提供し得る。光起電力デバイスなどの他のタイプの電源も使用され得る。
【0102】
ネットワークノード160の代替実施形態は、本明細書で説明される機能、および/または本明細書で説明される主題をサポートするために必要な機能のうちのいずれかを含む、ネットワークノードの機能のいくらかの態様を提供することを担当し得る、図6中に示されている構成要素以外の追加の構成要素を含み得る。たとえば、ネットワークノード160は、ネットワークノード160への情報の入力を可能にするための、およびネットワークノード160からの情報の出力を可能にするための、ユーザインターフェース機器を含み得る。これは、ユーザが、ネットワークノード160のための診断、メンテナンス、修復、および他のアドミニストレーティブ機能を実施することを可能にし得る。
【0103】
本明細書で使用される場合、無線デバイス(WD)は、ネットワークノードおよび/または他の無線デバイスと無線で通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能なデバイスを指す。別段に記載されていない限り、WDという用語は、本明細書ではユーザ機器(UE)と互換的に使用され得る。無線で通信することは、空中で情報を伝えるのに好適な、電磁波、電波、赤外波、および/または他のタイプの信号を使用して無線信号を送信および/または受信することを伴い得る。
【0104】
いくつかの実施形態では、WDは、直接人間対話なしに情報を送信および/または受信するように設定され得る。たとえば、WDは、内部または外部イベントによってトリガされたとき、あるいはネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信するように設計され得る。
【0105】
WDの例は、限定はしないが、スマートフォン、モバイルフォン、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲーミングコンソールまたはデバイス、音楽記憶デバイス、再生器具、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップコンピュータ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)、車載無線端末デバイスなどを含む。WDは、たとえばサイドリンク通信、V2V(Vehicle-to-Vehicle)、V2I(Vehicle-to-Infrastructure)、V2X(Vehicle-to-Everything)のための3GPP規格を実装することによって、D2D(device-to-device)通信をサポートし得、この場合、D2D通信デバイスと呼ばれることがある。
【0106】
また別の特定の例として、モノのインターネット(IoT)シナリオでは、WDは、監視および/または測定を実施し、そのような監視および/または測定の結果を別のWDおよび/またはネットワークノードに送信する、マシンまたは他のデバイスを表し得る。WDは、この場合、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり得、M2Mデバイスは、3GPPコンテキストではMTCデバイスと呼ばれることがある。一例として、WDは、3GPP狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)規格を実装するUEであり得る。そのようなマシンまたはデバイスの例は、センサー、電力計などの計量デバイス、産業用機械類、あるいは家庭用または個人用電気器具(たとえば冷蔵庫、テレビジョンなど)、個人用ウェアラブル(たとえば、時計、フィットネストラッカーなど)である。
【0107】
他のシナリオでは、WDは車両または他の機器を表し得、車両または他の機器は、その動作ステータスおよび/またはその動作に関連付けられた他の機能を監視することおよび/またはそれに関して報告することが可能である。上記で説明されたWDは無線接続のエンドポイントを表し得、その場合、デバイスは無線端末と呼ばれることがある。そのうえ、上記で説明されたWDはモバイルであり得、その場合、デバイスはモバイルデバイスまたはモバイル端末と呼ばれることもある。
【0108】
図示されているように、無線デバイス110は、アンテナ111と、インターフェース114と、処理回路120と、デバイス可読媒体130と、ユーザインターフェース機器132と、補助機器134と、電源136と、電力回路137とを含む。WD110は、WD110によってサポートされる、たとえば、ほんの数個を挙げると、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、WiMAX、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための図示されている構成要素のうちの1つまたは複数の複数のセットを含み得る。これらの無線技術は、WD110内の他の構成要素と同じまたは異なるチップまたはチップのセットに統合され得る。
【0109】
アンテナ111は、無線信号を送り、および/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得、インターフェース114に接続される。いくらかの代替実施形態では、アンテナ111は、WD110とは別個であり、インターフェースまたはポートを通してWD110に接続可能であり得る。アンテナ111、インターフェース114、および/または処理回路120は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作または送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、ネットワークノードおよび/または別のWDから受信され得る。いくつかの実施形態では、無線フロントエンド回路および/またはアンテナ111は、インターフェースと見なされ得る。
【0110】
図示されているように、インターフェース114は、無線フロントエンド回路112とアンテナ111とを備える。無線フロントエンド回路112は、1つまたは複数のフィルタ118と増幅器116とを備える。無線フロントエンド回路114は、アンテナ111および処理回路120に接続され、アンテナ111と処理回路120との間で通信される信号を調整するように設定される。無線フロントエンド回路112は、アンテナ111に結合されるか、またはアンテナ111の一部であり得る。いくつかの実施形態では、WD110は別個の無線フロントエンド回路112を含まないことがあり、むしろ、処理回路120は、無線フロントエンド回路を備え得、アンテナ111に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路122の一部またはすべてが、インターフェース114の一部と見なされ得る。
【0111】
無線フロントエンド回路112は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路112は、デジタルデータを、フィルタ118および/または増幅器116の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換し得る。無線信号は、次いで、アンテナ111を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ111は無線信号を収集し得、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路112によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路120に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。
【0112】
処理回路120は、単体で、またはデバイス可読媒体130などの他のWD110構成要素と併せてのいずれかで、WD110機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェア、および/または符号化された論理の組合せを備え得る。そのような機能は、本明細書で論じられる様々な無線特徴または利益のうちのいずれかを提供することを含み得る。たとえば、処理回路120は、本明細書で開示される機能を提供するために、デバイス可読媒体130に記憶された命令、または処理回路120内のメモリに記憶された命令を実行し得る。
【0113】
図示されているように、処理回路120は、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路124、およびアプリケーション処理回路126のうちの1つまたは複数を含む。他の実施形態では、処理回路は、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。いくらかの実施形態では、WD110の処理回路120は、SOCを備え得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路124、およびアプリケーション処理回路126は、別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。
【0114】
代替実施形態では、ベースバンド処理回路124およびアプリケーション処理回路126の一部またはすべては1つのチップまたはチップのセットになるように組み合わせられ得、RFトランシーバ回路122は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。さらに代替の実施形態では、RFトランシーバ回路122およびベースバンド処理回路124の一部またはすべては同じチップまたはチップのセット上にあり得、アプリケーション処理回路126は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。また他の代替実施形態では、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路124、およびアプリケーション処理回路126の一部またはすべては、同じチップまたはチップのセット中で組み合わせられ得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路122は、インターフェース114の一部であり得る。RFトランシーバ回路122は、処理回路120のためのRF信号を調整し得る。
【0115】
いくらかの実施形態では、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される機能の一部またはすべては、処理回路120がデバイス可読媒体130に記憶された命令を実行することによって提供され得、デバイス可読媒体130は、いくらかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体であり得る。代替実施形態では、機能の一部またはすべては、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路120によって提供され得る。
【0116】
それらの特定の実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路120は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路120単独に、またはWD110の他の構成要素に限定されないが、WD110によって、ならびに/または一般的にエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0117】
処理回路120は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくらかの取得動作)を実施するように設定され得る。処理回路120によって実施されるようなこれらの動作は、処理回路120によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換することによって、処理すること、取得された情報または変換された情報をWD110によって記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報または変換された情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含み得る。
【0118】
デバイス可読媒体130は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つもしくは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路120によって実行されることが可能な他の命令を記憶するように動作可能であり得る。デバイス可読媒体130は、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/あるいは、処理回路120によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路120およびデバイス可読媒体130は、統合され得る。
【0119】
ユーザインターフェース機器132は、人間のユーザがWD110と対話することを可能にする構成要素を提供し得る。そのような対話は、視覚、聴覚、触覚など、多くの形式のものであり得る。ユーザインターフェース機器132は、ユーザへの出力を生じるように、およびユーザがWD110への入力を提供することを可能にするように動作可能であり得る。対話のタイプは、WD110にインストールされるユーザインターフェース機器132のタイプに応じて変動し得る。たとえば、WD110がスマートフォンである場合、対話はタッチスクリーンを介したものであり得、WD110がスマートメーターである場合、対話は、使用量(たとえば、使用されたガロンの数)を提供するスクリーン、または(たとえば、煙が検出された場合)可聴警報を提供するスピーカーを通したものであり得る。
【0120】
ユーザインターフェース機器132は、入力インターフェース、デバイスおよび回路、ならびに、出力インターフェース、デバイスおよび回路を含み得る。ユーザインターフェース機器132は、WD110への情報の入力を可能にするように設定され、処理回路120が入力情報を処理することを可能にするために、処理回路120に接続される。ユーザインターフェース機器132は、たとえば、マイクロフォン、近接度または他のセンサー、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つまたは複数のカメラ、USBポート、あるいは他の入力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器132はまた、WD110からの情報の出力を可能にするように、および処理回路120がWD110からの情報を出力することを可能にするように設定される。ユーザインターフェース機器132は、たとえば、スピーカー、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインターフェース、または他の出力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器132の1つまたは複数の入力および出力インターフェース、デバイス、および回路を使用して、WD110は、エンドユーザおよび/または無線ネットワークと通信し、エンドユーザおよび/または無線ネットワークが本明細書で説明される機能から利益を得ることを可能にし得る。
【0121】
補助機器134は、一般的にWDによって実施されないことがある、より固有の機能を提供するように動作可能である。これは、様々な目的のために測定を行うための特殊なセンサー、有線通信など、追加のタイプの通信のためのインターフェースなどを備え得る。補助機器134の構成要素の包含、および補助機器134の構成要素のタイプは、実施形態および/またはシナリオに応じて変動し得る。
【0122】
電源136は、いくつかの実施形態では、バッテリーまたはバッテリーパックの形態のものであり得る。外部電源(たとえば、電気コンセント)、光起電力デバイスまたは電池など、他のタイプの電源も使用され得る。WD110は、電源136から、本明細書で説明または指し示される任意の機能を行うために電源136からの電力を必要とする、WD110の様々な部分に電力を配信するための、電力回路137をさらに備え得る。電力回路137は、いくらかの実施形態では、電力管理回路を備え得る。
【0123】
電力回路137は、追加または代替として、外部電源から電力を受信するように動作可能であり得、その場合、WD110は、電力ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して(電気コンセントなどの)外部電源に接続可能であり得る。電力回路137はまた、いくらかの実施形態では、外部電源から電源136に電力を配信するように動作可能であり得る。これは、たとえば、電源136の充電のためのものであり得る。電力回路137は、電源136からの電力に対して、その電力を、電力が供給されるWD110のそれぞれの構成要素に好適であるようにするために、任意のフォーマッティング、変換、または他の修正を実施し得る。
【0124】
本明細書で説明される主題は、任意の好適な構成要素を使用する任意の適切なタイプのシステムにおいて実装され得るが、本明細書で開示される実施形態は、図6中に図示されている例示的な無線ネットワークなどの無線ネットワークに関して説明される。簡単のために、図6の無線ネットワークは、ネットワーク106、ネットワークノード160および160b、ならびにWD110、110b、および110cのみを描画する。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間の通信、あるいは無線デバイスと、固定電話、サービスプロバイダ、または任意の他のネットワークノードもしくはエンドデバイスなどの別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに好適な任意の追加のエレメントをさらに含み得る。図示されている構成要素のうち、ネットワークノード160および無線デバイス(WD)110は、追加の詳細とともに描画されている。無線ネットワークは、1つまたは複数の無線デバイスに通信および他のタイプのサービスを提供して、無線デバイスの、無線ネットワークへのアクセス、および/あるいは、無線ネットワークによってまたは無線ネットワークを介して提供されるサービスの使用を容易にし得る。
【0125】
図7は、いくらかの実施形態による、例示的なユーザ機器を図示する。本明細書で使用される場合、ユーザ機器またはUEは、必ずしも、関連デバイスを所有し、および/または動作させる人間のユーザという意味におけるユーザを有するとは限らないことがある。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売、または人間のユーザによる動作を意図されるが、特定の人間のユーザに関連付けられないことがあるか、または特定の人間のユーザに初めに関連付けられないことがある、デバイス(たとえば、スマートスプリンクラーコントローラ)を表し得る。代替的に、UEは、エンドユーザへの販売、またはエンドユーザによる動作を意図されないが、ユーザに関連付けられるか、またはユーザの利益のために動作され得る、デバイス(たとえば、スマート電力計)を表し得る。UE200は、NB-IoT UE、マシン型通信(MTC)UE、および/または拡張MTC(eMTC)UEを含む、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって識別される任意のUEであり得る。図7中に図示されているUE200は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のGSM、UMTS、LTE、および/または5G規格など、3GPPによって公表された1つまたは複数の通信規格による通信のために設定されたWDの一例である。前述のように、WDおよびUEという用語は、互換的に使用され得る。したがって、図7はUEであるが、本明細書で論じられる構成要素は、WDに等しく適用可能であり、その逆も同様である。
【0126】
図7では、UE200は、入/出力インターフェース205、無線周波数(RF)インターフェース209、ネットワーク接続インターフェース211、ランダムアクセスメモリ(RAM)217と読取り専用メモリ(ROM)219と記憶媒体221などとを含むメモリ215、通信サブシステム231、電源233、および/または任意の他の構成要素、あるいはそれらの任意の組合せに動作可能に結合された、処理回路201を含む。記憶媒体221は、オペレーティングシステム223と、アプリケーションプログラム225と、データ227とを含む。他の実施形態では、記憶媒体221は、他の同様のタイプの情報を含み得る。いくらかのUEは、図7中に示されているすべての構成要素を使用するか、またはそれらの構成要素のサブセットのみを使用し得る。構成要素間の統合のレベルは、UEごとに変動し得る。さらに、いくらかのUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機など、構成要素の複数のインスタンスを含んでいることがある。
【0127】
図7では、処理回路201は、コンピュータ命令およびデータを処理するように設定され得る。処理回路201は、(たとえば、ディスクリート論理、FPGA、ASICなどにおける)1つまたは複数のハードウェア実装状態機械など、機械可読コンピュータプログラムとしてメモリに記憶された機械命令を実行するように動作可能な任意の逐次状態機械、適切なファームウェアと一緒のプログラマブル論理、適切なソフトウェアと一緒のマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)など、1つまたは複数の記憶されたプログラム、汎用プロセッサ、あるいは上記の任意の組合せを実装するように設定され得る。たとえば、処理回路201は、2つの中央処理ユニット(CPU)を含み得る。データは、コンピュータによる使用に好適な形式での情報であり得る。
【0128】
描画されている実施形態では、入/出力インターフェース205は、入力デバイス、出力デバイス、または入出力デバイスに通信インターフェースを提供するように設定され得る。UE200は、入/出力インターフェース205を介して出力デバイスを使用するように設定され得る。
【0129】
出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインターフェースポートを使用し得る。たとえば、UE200への入力およびUE200からの出力を提供するために、USBポートが使用され得る。出力デバイスは、スピーカー、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、またはそれらの任意の組合せであり得る。
【0130】
UE200は、ユーザがUE200に情報をキャプチャすることを可能にするために、入/出力インターフェース205を介して入力デバイスを使用するように設定され得る。入力デバイスは、タッチセンシティブまたはプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(たとえば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなど)、マイクロフォン、センサー、マウス、トラックボール、方向性パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカードなどを含み得る。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を検知するための容量性または抵抗性タッチセンサーを含み得る。センサーは、たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、チルトセンサー、力センサー、磁力計、光センサー、近接度センサー、別の同じようなセンサー、またはそれらの任意の組合せであり得る。たとえば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、および光センサーであり得る。
【0131】
図7では、RFインターフェース209は、送信機、受信機、およびアンテナなど、RF構成要素に通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース211は、ネットワーク243aに通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク243aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同じようなネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク243aは、Wi-Fiネットワークを備え得る。ネットワーク接続インターフェース211は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATMなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って通信ネットワーク上で1つまたは複数の他のデバイスと通信するために使用される、受信機および送信機インターフェースを含むように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース211は、通信ネットワークリンク(たとえば、光学的、電気的など)に適した受信機および送信機機能を実装し得る。送信機および受信機機能は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有し得るか、あるいは代替的に、別個に実装され得る。
【0132】
RAM217は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、およびデバイスドライバなど、ソフトウェアプログラムの実行中に、データまたはコンピュータ命令の記憶またはキャッシングを提供するために、バス202を介して処理回路201にインターフェースするように設定され得る。ROM219は、処理回路201にコンピュータ命令またはデータを提供するように設定され得る。たとえば、ROM219は、不揮発性メモリに記憶される、基本入出力(I/O)、起動、またはキーボードからのキーストロークの受信など、基本システム機能のための、不変低レベルシステムコードまたはデータを記憶するように設定され得る。
【0133】
記憶媒体221は、RAM、ROM、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、またはフラッシュドライブなど、メモリを含むように設定され得る。一例では、記憶媒体221は、オペレーティングシステム223と、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェットまたはガジェットエンジン、あるいは別のアプリケーションなどのアプリケーションプログラム225と、データファイル227とを含むように設定され得る。記憶媒体221は、UE200による使用のために、多様な様々なオペレーティングシステムまたはオペレーティングシステムの組合せのうちのいずれかを記憶し得る。
【0134】
記憶媒体221は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内蔵ハードディスクドライブ、Blu-Ray光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータ記憶(HDDS)光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別情報モジュールまたはリムーバブルユーザ識別情報(SIM/RUIM)モジュールなどのスマートカードメモリ、他のメモリ、あるいはそれらの任意の組合せなど、いくつかの物理ドライブユニットを含むように設定され得る。記憶媒体221は、UE200が、一時的または非一時的メモリ媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラムなどにアクセスすること、データをオフロードすること、あるいはデータをアップロードすることを可能にし得る。通信システムを利用する製造品などの製造品は、記憶媒体221中に有形に具現され得、記憶媒体221はデバイス可読媒体を備え得る。
【0135】
図7では、処理回路201は、通信サブシステム231を使用してネットワーク243bと通信するように設定され得る。ネットワーク243aとネットワーク243bとは、同じ1つまたは複数のネットワークあるいは異なる1つまたは複数のネットワークであり得る。通信サブシステム231は、ネットワーク243bと通信するために使用される1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。たとえば、通信サブシステム231は、IEEE802.2、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って、無線アクセスネットワーク(RAN)の別のWD、UE、または基地局など、無線通信が可能な別のデバイスの1つまたは複数のリモートトランシーバと通信するために使用される、1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。各トランシーバは、RANリンク(たとえば、周波数割り当てなど)に適した送信機機能または受信機機能をそれぞれ実装するための、送信機233および/または受信機235を含み得る。さらに、各トランシーバの送信機233および受信機235は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有し得るか、あるいは代替的に、別個に実装され得る。
【0136】
図示されている実施形態では、通信サブシステム231の通信機能は、データ通信、ボイス通信、マルチメディア通信、Bluetoothなどの短距離通信、ニアフィールド通信、ロケーションを決定するための全地球測位システム(GPS)の使用などのロケーションベース通信、別の同じような通信機能、またはそれらの任意の組合せを含み得る。たとえば、通信サブシステム231は、セルラ通信と、Wi-Fi通信と、Bluetooth通信と、GPS通信とを含み得る。ネットワーク243bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同じようなネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク243bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、および/またはニアフィールドネットワークであり得る。電源213は、UE200の構成要素に交流(AC)電力または直流(DC)電力を提供するように設定され得る。
【0137】
本明細書で説明される特徴、利益および/または機能は、UE200の構成要素のうちの1つにおいて実装されるか、またはUE200の複数の構成要素にわたって分割され得る。さらに、本明細書で説明される特徴、利益、および/または機能は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアの任意の組合せで実装され得る。一例では、通信サブシステム231は、本明細書で説明される構成要素のうちのいずれかを含むように設定され得る。さらに、処理回路201は、バス202上でそのような構成要素のうちのいずれかと通信するように設定され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかは、処理回路201によって実行されたとき、本明細書で説明される対応する機能を実施する、メモリに記憶されたプログラム命令によって表され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの機能は、処理回路201と通信サブシステム231との間で分割され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの非計算集約的機能が、ソフトウェアまたはファームウェアで実装され得、計算集約的機能がハードウェアで実装され得る。
【0138】
図8は、いくらかの実施形態による、無線デバイスにおける例示的な方法を図示するフローチャートである。特定の実施形態では、図8の1つまたは複数のステップは、図6に関して説明された無線デバイス110によって実施され得る。無線デバイスは、物理的PDCCH監視オケージョンがスロットによって変動する、無線ネットワークにおいて動作することが可能である。
【0139】
方法は、ステップ812において開始し、ステップ812において、無線デバイス(たとえば、無線デバイス110)は、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の開始シンボルSを取得し、ここにおいて、Sは、PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンに関係する参照シンボルに関係する。たとえば、無線デバイスは、ネットワークノード160などのネットワークノードから、referenceOfSLIVForDCI-Format1-2-r16などのSLIV値を受信し得る。無線デバイスは、本明細書で説明される実施形態および例のいずれかに従って、Sを取得し得る。
【0140】
ステップ814において、無線デバイスは、開始シンボルSに基づいて、タイプ1HARQ-ACKコードブックを導出する。HARQ-ACKコードブックを導出するための様々なオプションがある。無線デバイスは、本明細書で説明される実施形態および例のいずれかに従って、HARQ-ACKコードブックを導出し得る。いくつかの例は、以下のとおりである。
【0141】
特定の実施形態では、タイプ1HARQ-ACKコードブックを導出することは、PDCCH監視オケージョンの可能な開始シンボルを伴うPDSCH受信のための(たとえば、スロットオフセットK、PDSCHのスロット境界および長さに対する開始シンボル、ならびにPDSCHマッピングタイプを備える)TDRAエントリを含んでいるセットRを導出することを含む。
【0142】
特定の実施形態では、セットRは、すべてのスロットについて共通である。いくつかの実施形態では、スパンのすべてのPDCCH監視オケージョンは、同じシンボルにおいて開始し、同じスパンパターンが、すべてのスロット中で繰り返し、開始シンボルSは、PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンを含んでいる監視スパンの開始シンボルに対するものである。いくつかの実施形態では、タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルがすべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出される。PDCCH監視オケージョンが、いくつかのスロット中で不在である場合、タイプ1HARQ-ACKコードブックは、PDCCH監視オケージョンの開始シンボルが、不在でない場合、すべてのスロット中で同じに設定される場合にのみ導出され得る。いくつかの実施形態では、セットRは、すべてのスロットにわたるPDCCH監視オケージョンのすべての開始シンボルから導出されたエントリを含む。
【0143】
特定の実施形態では、セットRは、スロットにわたって変動する。
【0144】
特定の実施形態では、セットRを導出することは、無線デバイスの監視限度に基づき、および/または重複PDSCH受信候補を生じるエントリを回避することを含む。
【0145】
ステップ916において、無線デバイスは、HARQ-ACKコードブックに基づいて、1つまたは複数のHARQ-ACKをネットワークノードに送信する。
【0146】
図8の方法800に対して修正、追加、または省略が行われ得る。追加として、図8の方法における1つまたは複数のステップは、並行してまたは任意の好適な順序で実施され得る。
【0147】
図9は、いくらかの実施形態による、ネットワークノードにおける例示的な方法を図示するフローチャートである。特定の実施形態では、図9の1つまたは複数のステップは、図6に関して説明されたネットワークノード160によって実施され得る。ネットワークノードは、PDCCH監視オケージョンがスロットによって変動する、無線ネットワークにおいて動作することが可能である。
【0148】
方法は、ステップ912において開始し、ステップ912において、ネットワークノード(たとえば、ネットワークノード160)は、PDSCHの開始シンボルSを無線デバイスに送信する。Sは、PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンに関係する参照シンボルに対するものである。Sの例が、図8に関して説明される。
【0149】
ステップ914において、ネットワークノードは、HARQ-ACKコードブックおよび開始シンボルSに基づいて、HARQ-ACKを無線デバイスから受信する。HARQ-ACKコードブックは、図8に関して説明される。
【0150】
図9の方法900に対して修正、追加、または省略が行われ得る。追加として、図9の方法における1つまたは複数のステップは、並行してまたは任意の好適な順序で実施され得る。
【0151】
図10は、無線ネットワーク(たとえば、図6中に図示されている無線ネットワーク)における2つの装置の概略ブロック図を図示する。装置は、無線デバイスおよびネットワークノード(たとえば、図6中に図示されている無線デバイス110およびネットワークノード160)を含む。装置1600および1700は、それぞれ図8および図9を参照しながら説明された例示的な方法、ならびに、場合によっては、本明細書で開示される任意の他の処理または方法を行うように動作可能である。また、図8および図9の方法は、必ずしも装置1600および/または装置1700のみによって行われるとは限らないことを理解されたい。方法の少なくともいくつかの動作は、1つまたは複数の他のエンティティによって実施され得る。
【0152】
仮想装置1600および1700は、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含み得る、処理回路、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを備え得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたは数個のタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、数個の実施形態では、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技術のうちの1つまたは複数を実施するための命令を含む。
【0153】
いくつかの実装形態では、処理回路は、取得モジュール1602、決定モジュール1604、送信モジュール1606、および装置1600の任意の他の好適なユニットが、本開示の1つまたは複数の実施形態による、対応する機能を実施することを引き起こすために使用され得る。同様に、上記で説明された処理回路は、受信モジュール1702、送信モジュール1706、および装置1700の他の任意の好適なユニットが、本開示の1つまたは複数の実施形態による、対応する機能を実施することを引き起こすために使用され得る。
【0154】
図10中に図示されているように、装置1600は、PDSCHの開始シンボルSを取得するように設定された取得モジュール1602を含み、ここにおいて、Sは、PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンに関係する参照シンボルに対するものである。決定モジュール1604は、本明細書で説明される実施形態および例のいずれかに従って、HARQ-ACKコードブックを決定するように設定される。装置1600は、本明細書で説明される実施形態および例のいずれかによる、ネットワークノードにHARQ-ACKを送信するように設定された送信モジュール1606をも含む。
【0155】
図10中に図示されているように、装置1700は、本明細書で説明される実施形態および例のいずれかに従って、無線デバイスからHARQ-ACKを受信するように設定された受信モジュール1702を含む。装置1700は、本明細書で説明される実施形態および例のいずれかに従って、無線デバイスにPDSCHの開始シンボルSを送信するように設定された送信モジュール1706であって、ここにおいて、Sは、PDSCHがスケジュールされたPDCCH監視オケージョンに関係する参照シンボルに対するものである、送信モジュール1706をも含む。
【0156】
図11は、いくつかの実施形態によって実装される機能が仮想化され得る、仮想化環境300を図示する概略ブロック図である。本コンテキストでは、仮想化することは、ハードウェアプラットフォーム、記憶デバイスおよびネットワーキングリソースを仮想化することを含み得る、装置またはデバイスの仮想バージョンを作り出すことを意味する。本明細書で使用される場合、仮想化は、ノード(たとえば、仮想化された基地局または仮想化された無線アクセスノード)に、あるいはデバイス(たとえば、UE、無線デバイスまたは任意の他のタイプの通信デバイス)またはそのデバイスの構成要素に適用され得、機能の少なくとも一部分が、(たとえば、1つまたは複数のネットワークにおいて1つまたは複数の物理処理ノード上で実行する、1つまたは複数のアプリケーション、構成要素、機能、仮想マシンまたはコンテナを介して)1つまたは複数の仮想構成要素として実装される、実装形態に関する。
【0157】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される機能の一部またはすべては、ハードウェアノード330のうちの1つまたは複数によってホストされる1つまたは複数の仮想環境300において実装される1つまたは複数の仮想マシンによって実行される、仮想構成要素として実装され得る。さらに、仮想ノードが、無線アクセスノードではないか、または無線コネクティビティ(たとえば、コアネットワークノード)を必要としない実施形態では、ネットワークノードは完全に仮想化され得る。
【0158】
機能は、本明細書で開示される実施形態のうちのいくつかの特徴、機能、および/または利益のうちのいくつかを実装するように動作可能な、(代替的に、ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能などと呼ばれることがある)1つまたは複数のアプリケーション320によって実装され得る。アプリケーション320は、処理回路360とメモリ390とを備えるハードウェア330を提供する、仮想化環境300において稼働される。メモリ390は、処理回路360によって実行可能な命令395を含んでおり、それによって、アプリケーション320は、本明細書で開示される特徴、利益、および/または機能のうちの1つまたは複数を提供するように動作可能である。
【0159】
仮想化環境300は、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路360を備える、汎用または専用のネットワークハードウェアデバイス330を備え、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路360は、商用オフザシェルフ(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、あるいは、デジタルもしくはアナログハードウェア構成要素または専用プロセッサを含む任意の他のタイプの処理回路であり得る。各ハードウェアデバイスはメモリ390-1を備え得、メモリ390-1は、処理回路360によって実行される命令395またはソフトウェアを一時的に記憶するための非永続メモリであり得る。各ハードウェアデバイスは、ネットワークインターフェースカードとしても知られる、1つまたは複数のネットワークインターフェースコントローラ(NIC)370を備え得、NIC370は物理ネットワークインターフェース380を含む。各ハードウェアデバイスは、処理回路360によって実行可能なソフトウェア395および/または命令を記憶した、非一時的、永続、機械可読記憶媒体390-2をも含み得る。ソフトウェア395は、1つまたは複数の(ハイパーバイザとも呼ばれる)仮想化レイヤ350をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン340を実行するためのソフトウェア、ならびに、それが、本明細書で説明されるいくつかの実施形態との関係において説明される機能、特徴および/または利益を実行することを可能にする、ソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含み得る。
【0160】
仮想マシン340は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキングまたはインターフェース、および仮想記憶域を備え、対応する仮想化レイヤ350またはハイパーバイザによって稼働され得る。仮想アプライアンス320の事例の異なる実施形態が、仮想マシン340のうちの1つまたは複数上で実装され得、実装は異なるやり方で行われ得る。
【0161】
動作中に、処理回路360は、ソフトウェア395を実行してハイパーバイザまたは仮想化レイヤ350をインスタンス化し、ハイパーバイザまたは仮想化レイヤ350は、時々、仮想マシンモニタ(VMM)と呼ばれることがある。仮想化レイヤ350は、仮想マシン340に、ネットワーキングハードウェアのように見える仮想動作プラットフォームを提示し得る。
【0162】
図11中に示されているように、ハードウェア330は、汎用的なまたは固有の構成要素をもつスタンドアロンネットワークノードであり得る。ハードウェア330は、アンテナ3225を備え得、仮想化を介していくつかの機能を実装し得る。代替的に、ハードウェア330は、多くのハードウェアノードが協働し、特に、アプリケーション320のライフサイクル管理を監督する、管理およびオーケストレーション(MANO)3100を介して管理される、(たとえば、データセンタまたは顧客構内機器(CPE)の場合のような)ハードウェアのより大きいクラスタの一部であり得る。
【0163】
ハードウェアの仮想化は、いくつかのコンテキストにおいて、ネットワーク機能仮想化(NFV)と呼ばれる。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データセンタおよび顧客構内機器中に位置し得る、業界標準高ボリュームサーバハードウェア、物理スイッチ、および物理記憶域上にコンソリデートするために使用され得る。
【0164】
NFVのコンテキストでは、仮想マシン340は、プログラムを、それらのプログラムが、物理的な仮想化されていないマシン上で実行しているかのように稼働する、物理マシンのソフトウェア実装形態であり得る。仮想マシン340の各々と、その仮想マシンに専用のハードウェアであろうと、および/またはその仮想マシンによって仮想マシン340のうちの他の仮想マシンと共有されるハードウェアであろうと、その仮想マシンを実行するハードウェア330のその一部とは、別個の仮想ネットワークエレメント(VNE)を形成する。
【0165】
さらにNFVのコンテキストでは、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ330の上の1つまたは複数の仮想マシン340において稼働する固有のネットワーク機能をハンドリングすることを担当し、図18中のアプリケーション320に対応する。
【0166】
いくつかの実施形態では、各々、1つまたは複数の送信機3220と1つまたは複数の受信機3210とを含む、1つまたは複数の無線ユニット3200が、1つまたは複数のアンテナ3225に結合され得る。無線ユニット3200は、1つまたは複数の適切なネットワークインターフェースを介してハードウェアノード330と直接通信し得、無線アクセスノードまたは基地局など、無線能力をもつ仮想ノードを提供するために仮想構成要素と組み合わせて使用され得る。
【0167】
いくつかの実施形態では、何らかのシグナリングが、ハードウェアノード330と無線ユニット3200との間の通信のために代替的に使用され得る制御システム3230を使用して、実現され得る。
【0168】
図12を参照すると、実施形態によれば、通信システムが、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク411とコアネットワーク414とを備える、3GPPタイプセルラネットワークなどの通信ネットワーク410を含む。アクセスネットワーク411は、NB、eNB、gNBまたは他のタイプの無線アクセスポイントなど、複数の基地局412a、412b、412cを備え、各々が、対応するカバレッジエリア413a、413b、413cを規定する。各基地局412a、412b、412cは、有線接続または無線接続415上でコアネットワーク414に接続可能である。カバレッジエリア413c中に位置する第1のUE491が、対応する基地局412cに無線で接続するか、または対応する基地局412cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア413a中の第2のUE492が、対応する基地局412aに無線で接続可能である。この例では複数のUE491、492が図示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア中にある状況、または唯一のUEが対応する基地局412に接続している状況に等しく適用可能である。
【0169】
通信ネットワーク410は、それ自体、ホストコンピュータ430に接続され、ホストコンピュータ430は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、あるいはサーバファーム中の処理リソースとして具現され得る。ホストコンピュータ430は、サービスプロバイダの所有または制御下にあり得、あるいはサービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダに代わって動作され得る。通信ネットワーク410とホストコンピュータ430との間の接続421および422は、コアネットワーク414からホストコンピュータ430に直接延び得るか、または随意の中間ネットワーク420を介して進み得る。中間ネットワーク420は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、またはホストされたネットワークのうちの1つ、またはそれらのうちの2つ以上の組合せであり得、中間ネットワーク420は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであり得、特に、中間ネットワーク420は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0170】
図12の通信システムは全体として、接続されたUE491、492とホストコンピュータ430との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続450として説明され得る。ホストコンピュータ430および接続されたUE491、492は、アクセスネットワーク411、コアネットワーク414、任意の中間ネットワーク420、および考えられるさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続450を介して、データおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続450は、OTT接続450が通過する、参加する通信デバイスが、アップリンクおよびダウンリンク通信のルーティングに気づいていないという意味で、透過的であり得る。たとえば、基地局412は、接続されたUE491にフォワーディング(たとえば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ430から発生したデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて、通知されないことがあるかまたは通知される必要がない。同様に、基地局412は、UE491から発生してホストコンピュータ430に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングに気づいている必要がない。
【0171】
図13は、いくらかの実施形態による、部分的無線接続上で基地局を介してユーザ機器と通信する例示的なホストコンピュータを図示する。次に、前の段落において論じられたUE、基地局およびホストコンピュータの実施形態による、例示的な実装形態が、図13を参照しながら説明される。通信システム500では、ホストコンピュータ510が、通信システム500の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された通信インターフェース516を含む、ハードウェア515を備える。ホストコンピュータ510は、記憶能力および/または処理能力を有し得る、処理回路518をさらに備える。特に、処理回路518は、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または、命令を実行するように適応されたこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ510は、ホストコンピュータ510に記憶されるかまたはホストコンピュータ510によってアクセス可能であり、処理回路518によって実行可能である、ソフトウェア511をさらに備える。ソフトウェア511は、ホストアプリケーション512を含む。ホストアプリケーション512は、UE530およびホストコンピュータ510において終端するOTT接続550を介して接続するUE530など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション512は、OTT接続550を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0172】
通信システム500は、通信システム中に提供された基地局520をさらに含み、基地局520は、基地局520がホストコンピュータ510およびUE530と通信することを可能にするハードウェア525を備える。ハードウェア525は、通信システム500の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インターフェース526、ならびに基地局520によってサーブされるカバレッジエリア(図13中に図示せず)中に位置するUE530との少なくとも無線接続570をセットアップおよび維持するための無線インターフェース527を含み得る。通信インターフェース526は、ホストコンピュータ510への接続560を容易にするように設定され得る。接続560は直接であり得るか、あるいは、接続560は、通信システムのコアネットワーク(図13中に図示せず)を、および/または通信システムの外部の1つまたは複数の中間ネットワークを通過し得る。示されている実施形態では、基地局520のハードウェア525は、処理回路528をさらに含み、処理回路528は、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または、命令を実行するように適応されたこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。基地局520は、内部的に記憶されるかまたは外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア521をさらに有する。
【0173】
通信システム500は、すでに言及されたUE530をさらに含む。UE530のハードウェア535は、UE530が現在位置するカバレッジエリアをサーブする基地局との無線接続570をセットアップおよび維持するように設定された、無線インターフェース537を含み得る。UE530のハードウェア535は、処理回路538をさらに含み、処理回路538は、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または、命令を実行するように適応されたこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。UE530は、UE530に記憶されるかまたはUE530によってアクセス可能であり、処理回路538によって実行可能である、ソフトウェア531をさらに備える。ソフトウェア531はクライアントアプリケーション532を含む。クライアントアプリケーション532は、ホストコンピュータ510のサポートのもとに、UE530を介して人間のまたは人間でないユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ510では、実行しているホストアプリケーション512は、UE530およびホストコンピュータ510において終端するOTT接続550を介して、実行しているクライアントアプリケーション532と通信し得る。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション532は、ホストアプリケーション512から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続550は、要求データとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション532は、クライアントアプリケーション532が提供するユーザデータを生成するためにユーザと対話し得る。
【0174】
図13中に図示されているホストコンピュータ510、基地局520およびUE530は、それぞれ、図6のホストコンピュータ430、基地局412a、412b、412cのうちの1つ、およびUE491、492のうちの1つと同様または同等であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、図13中に示されているようなものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、図6のものであり得る。
【0175】
図13では、OTT接続550は、仲介デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、基地局520を介したホストコンピュータ510とUE530との間の通信を図示するために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定し得、それは、UE530からまたはホストコンピュータ510を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方からルーティングを隠すように設定され得る。OTT接続550がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定を行い得る。
【0176】
UE530と基地局520との間の無線接続570は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続570が最後のセグメントを形成するOTT接続550を使用して、UE530に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、シグナリングオーバーヘッドを改善し、レイテンシを低減し、それにより、低減されたユーザ待ち時間、より良い応答性、および延長されたバッテリー寿命などの利益を提供し得る。
【0177】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシおよび他のファクタを監視する目的での、測定プロシージャが提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ510とUE530との間のOTT接続550を再設定するための随意のネットワーク機能がさらにあり得る。測定プロシージャおよび/またはOTT接続550を再設定するためのネットワーク機能は、ホストコンピュータ510のソフトウェア511およびハードウェア515で、またはUE530のソフトウェア531およびハードウェア535で、またはその両方で実装され得る。実施形態では、OTT接続550が通過する通信デバイスにおいて、またはその通信デバイスに関連して、センサー(図示せず)が展開され得、センサーは、上記で例示された監視された量の値を供給すること、またはソフトウェア511、531が監視された量を算出または推定し得る他の物理量の値を供給することによって、測定プロシージャに参加し得る。OTT接続550の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含み得、再設定は、基地局520に影響を及ぼす必要がなく、再設定は、基地局520に知られていないかまたは知覚不可能であり得る。そのようなプロシージャおよび機能は、当技術分野において知られ、実践され得る。いくらかの実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ510の測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴い得る。測定は、ソフトウェア511および531が、ソフトウェア511および531が伝搬時間、エラーなどを監視する間にOTT接続550を使用して、メッセージ、特に空のまたは「ダミー」メッセージが送信されることを引き起こすことにおいて、実装され得る。
【0178】
図14は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を図示するフローチャートである。通信システムは、図12および図13を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図14への図面参照のみがこのセクションに含まれる。
【0179】
ステップ610において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ610の(随意であり得る)サブステップ611において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ620において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。(随意であり得る)ステップ630において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが始動した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。(また、随意であり得る)ステップ640において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する。
【0180】
図15は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を図示するフローチャートである。通信システムは、図12および図13を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図15への図面参照のみがこのセクションに含まれる。
【0181】
方法のステップ710において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。随意のサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ720において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して進み得る。(随意であり得る)ステップ730において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0182】
図16は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を図示するフローチャートである。通信システムは、図12および図13を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図16への図面参照のみがこのセクションに含まれる。
【0183】
(随意であり得る)ステップ810において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加または代替として、ステップ820において、UEはユーザデータを提供する。ステップ820の(随意であり得る)サブステップ821において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ810の(随意であり得る)サブステップ811において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信された入力データに反応してユーザデータを提供する、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の様式にかかわらず、UEは、(随意であり得る)サブステップ830において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を始動する。方法のステップ840において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0184】
図17は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を図示するフローチャートである。通信システムは、図12および図13を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図17への図面参照のみがこのセクションに含まれる。
【0185】
(随意であり得る)ステップ910において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。(随意であり得る)ステップ920において、基地局は、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動する。(随意であり得る)ステップ930において、ホストコンピュータは、基地局によって始動された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0186】
ユニットという用語は、エレクトロニクス、電気デバイス、および/または電子デバイスの分野での通常の意味を有し得、たとえば、本明細書で説明されるものなど、それぞれのタスク、プロシージャ、算出、出力、および/または表示機能などを行うための、電気および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理ソリッドステートおよび/または個別デバイス、コンピュータプログラムまたは命令などを含み得る。
【0187】
本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示されるシステムおよび装置に対して修正、追加、または省略が行われ得る。システムおよび装置の構成要素は、統合または分離され得る。そのうえ、システムおよび装置の動作は、より多数の、より少数の、または他の構成要素によって実施され得る。追加として、システムおよび装置の動作は、ソフトウェア、ハードウェア、および/または他の論理を備える任意の好適な論理を使用して実施され得る。本明細書で使用される場合、「各々」は、セットの各メンバーまたはセットのサブセットの各メンバーを指す。
【0188】
本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される方法に対して修正、追加、または省略が行われ得る。方法は、より多数の、より少数の、または他のステップを含み得る。追加として、ステップは、任意の好適な順序で実施され得る。
【0189】
上記の説明は、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実践され得ることを理解されたい。他の事例では、よく知られている回路、構造および技法は、この説明の理解を不明瞭にしないために詳細に示されていない。当業者は、含まれた説明を用いて、過度の実験なしに適切な機能を実装することが可能になる。
【0190】
「一実施形態(one embodiment)」、「実施形態(an embodiment)」、「例示的な実施形態」などへの本明細書における言及は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを指し示すが、あらゆる実施形態が、必ずしも、特定の特徴、構造、または特性を含むとは限らないことがある。そのうえ、そのような句は、同じ実施形態を必ずしも指すとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が、実施形態に関して説明されるとき、明示的に説明されるか否かにかかわらず、他の実施形態に関するそのような特徴、構造、または特性を実装することは、当業者の知識内にあることが具申される。
【0191】
本開示はいくらかの実施形態に関して説明されたが、実施形態の改変および置換が当業者に明らかである。したがって、実施形態の上記の説明は、本開示を制約しない。他の変更、置き換え、および改変が、以下の特許請求の範囲によって規定される、本開示の範囲から逸脱することなく可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】