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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-14
(54)【発明の名称】流体接続アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16L 21/06 20060101AFI20231107BHJP
   F16L 37/133 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
F16L21/06
F16L37/133
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023525582
(86)(22)【出願日】2020-10-26
(85)【翻訳文提出日】2023-06-22
(86)【国際出願番号】 US2020057312
(87)【国際公開番号】W WO2022093166
(87)【国際公開日】2022-05-05
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519147290
【氏名又は名称】オエティカ エヌワイ インク
【氏名又は名称原語表記】Oetiker NY, Inc.
【住所又は居所原語表記】4437 Walden Avenue, Lancaster, New York, U.S.A
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ノウィッキ, エリック
【テーマコード(参考)】
3H015
3J106
【Fターム(参考)】
3H015DA06
3J106AB01
3J106BA01
3J106BB01
3J106BC04
3J106EB02
3J106EB05
3J106ED14
3J106EF04
(57)【要約】
コネクタ本体であって、第1の端部と、第2の端部と、第1の貫通孔と、第1の溝を備える第1の半径方向外向面と、を含むコネクタ本体と、コネクタ本体に取外しできるように接続されるリテーナであって、第1のセクションと第2のセクションとを含み、第1のセクションは、第1の溝に係合する第3の端部と、第4の端部と、第3の端部と第4の端部との間に配置された第1のフランジと、第1の雄コネクタと、第1の雌コネクタと、を含み、第2のセクションは、第1の溝に係合する第5の端部と、第6の端部と、第5の端部と第6の端部との間に配置された第2のフランジと、第1の雌コネクタと係合するように構成された第2の雄コネクタと、第1の雄コネクタと係合するように構成された第2の雌コネクタと、を含む、リテーナと、を備え、ロック状態では、第1のフランジと第2のフランジは第2の端部に当接する、流体接続アセンブリ。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ本体であって、
第1の端部と、
第2の端部と、
第1の貫通孔と、
第1の溝を備える第1の半径方向外向面と、
を含むコネクタ本体と、
前記コネクタ本体に取外しできるように接続可能に構成されたリテーナであって、
第1のセクションと、
第2のセクションと、を含み、
前記第1のセクションは、
前記第1の溝に係合する第3の端部と、
第4の端部と、
前記第3の端部と前記第4の端部との間に配置された第1のフランジと、
第1の雄コネクタと、
第1の雌コネクタと、を含み、
前記第2のセクションは、
前記第1の溝に係合する第5の端部と、
第6の端部と、
前記第5の端部と前記第6の端部との間に配置された第2のフランジと、
前記第1の雌コネクタと係合するように構成された第2の雄コネクタと、
前記第1の雄コネクタと係合するように構成された第2の雌コネクタと、を含む、リテーナと、を備え、
ロック状態では、前記第1のフランジと前記第2のフランジは前記第2の端部に当接する、
流体接続アセンブリ。
【請求項2】
前記第1のセクションは、前記第3の端部で半径方向内側に延びる第3のフランジをさらに備え、前記第3のフランジは、前記第1の溝と係合するように構成されている、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項3】
肩部を含むチューブをさらに備え、前記リテーナは、前記チューブを前記コネクタ本体に固定するように構成されている、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項4】
前記第1のセクションは、前記第1のフランジに隣接する第2の溝をさらに備え、前記第2の溝が前記肩部と係合するように構成されている、
請求項3に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項5】
前記ロック状態では、前記第1のフランジは、前記肩部に当接する、
請求項4に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項6】
前記ロック状態において、前記肩部は、前記コネクタ本体の外側に配置される、
請求項4に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項7】
前記第1のセクションは、第2の半径方向外向面をさらに備え、
前記第1の雄コネクタは、半径方向内側に延びる突起を備える、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項8】
前記第1の雄コネクタは、前記第2の半径方向外向面に接して配置されている、
請求項7に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項9】
前記第2のセクションは、第3の半径方向外向面をさらに備え、
前記第2の雌コネクタは、第2の溝を備え、
前記半径方向内側に延びる突起は、前記第2の溝と係合するように構成されている、
請求項7に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項10】
前記第1のセクションは、前記第3の端部から前記第4の端部まで延びるラジアル面をさらに備え、
前記雄構成要素は、前記ラジアル面から延びている、
請求項1に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項11】
コネクタ本体であって、
第1の端部と、
第2の端部と、
第1の貫通孔と、
第1の溝を備える第1の半径方向外向面と、
を含むコネクタ本体と、
前記コネクタ本体に取外しできるように接続可能に構成されたリテーナであって、
第1のセクションと、
第2のセクションと、を含み、
前記第1のセクションは、
前記第1の溝に係合する第3の端部と、
第4の端部と、
前記第3の端部と前記第4の端部との間に配置された第1のフランジと、
第1の雄コネクタと、
第1の雌コネクタと、を含み、
前記第2のセクションは、
前記第1の溝に係合する第5の端部と、
第6の端部と、
前記第5の端部と前記第6の端部との間に配置された第2のフランジと、
前記第1の雌コネクタと係合するように構成された第2の雄コネクタと、
前記第1の雄コネクタと係合するように構成された第2の雌コネクタと、を含む、リテーナと、
肩部を含むチューブと、を備え、
ロック状態では、
前記リテーナは、前記チューブを前記コネクタ本体に固定し、
前記第1のフランジと前記第2のフランジは、前記第2の端部と前記肩部に当接する、
流体接続アセンブリ。
【請求項12】
前記第1のセクションは、前記第3の端部で半径方向内側に延びる第3のフランジをさらに備え、前記第3のフランジは、前記第1の溝と係合するように構成されている、
請求項11に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項13】
前記第1のフランジは、第1の直径を有し、前記第3のフランジは、第2の直径を有し、前記第2の直径は、前記第1の直径よりも大きい、
請求項12に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項14】
前記第1のセクションは、
前記第1のフランジの第1の軸方向側に配置され前記リテーナを前記コネクタ本体に接続する第2の溝と、
前記第1のフランジの第2の軸方向側に配置され前記肩部と係合して前記リテーナを前記チューブに接続する第3の溝と、をさらに備える、
請求項11に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項15】
前記ロック状態において、前記肩部は、前記コネクタ本体の外側に配置されるとともに前記第2の端部から軸方向に間隔をあけて配置される、
請求項11に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項16】
前記第1のセクションは、第2の半径方向外向面をさらに備え、
前記第1の雄コネクタは、半径方向内側に延びる突起を備える、
請求項11に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項17】
前記第1の雄コネクタは、前記第2の半径方向外向面に接して配置されている、
請求項16に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項18】
前記第2のセクションは、第3の半径方向外向面をさらに備え、
前記第2の雌コネクタは、第2の溝を備え、
前記半径方向内側に延びる突起は、前記第2の溝と係合するように構成されている、
請求項16に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項19】
前記第2の雌コネクタは、前記第2の溝内に配置され半径方向外側に延びる突出部をさらに備え、
前記半径方向内側に延びる突起は、前記突出部と係合するように構成されている、
請求項18に記載の流体接続アセンブリ。
【請求項20】
前記第1のセクションは、前記第3の端部から前記第4の端部まで延びるラジアル面をさらに備え、
前記雄構成要素は、前記ラジアル面から延びている、
請求項11に記載の流体接続アセンブリ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体コネクタに関し、より具体的には、組立てに必要な挿入力を減少させるとともに工具を必要とせずに迅速な組立てを可能にするリテーナを含む流体接続アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
流体コネクタ、流体接続部および流体接続アセンブリは、多くの用途、特に自動車用途にとって不可欠な構成要素である。自動車システムは、ラジエーター、トランスミッション、エンジンなどのさまざまな構成要素で構成されているため、流体は、各構成要素内だけでなく、構成要素間を移動できる必要がある。構成要素間を移動する流体の例は、トランスミッション流体の温度を下げるためにトランスミッションからトランスミッションオイルクーラーに移動するトランスミッション流体である。流体は主に、流体コネクタによって各構成部品に接続された柔軟なまたは硬いホースを介して構成部品間を移動する。このような流体コネクタは、通常、チューブがコネクタ本体に完全に挿入されたときにチューブの隆起した肩の後ろにスナップするように適合された、コネクタ本体に搭載された保持クリップ、保持リングクリップ、またはスナップリングを含む。ただし、流体コネクタが適切に機能するためには、コネクタ本体にスロットまたは開口を機械加工して、保持クリップがそこを通じて突き出てチューブに係合できるようにする必要があり、これには、追加の後処理製造加工が必要になる。組立工程中に、コネクタ本体への保持クリップの取付けを行うことは困難であり、保持クリップを適切に取付けないと、保持クリップの構造的完全性が危険にさらされる可能性がある。加えて、チューブをコネクタ本体に係合し、保持クリップの半径方向の力に勝つのに必要な力は、現在の設計では非常に大きくなる。また、保持クリップは非常に薄く小さいため、落としたり置き忘れたりすると紛失しやすくなる。さらに、一部の接続アセンブリ解決案は固定に時間がかかり、組立て工程に工具が必要である。
【0003】
したがって、分解を可能にし、後処理機械加工を不要にし、流体コネクタを組立てるのに必要な挿入力を低減するリテーナを含む流体接続アセンブリに対する長年の切実なニーズがある。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に示される態様によれば、コネクタ本体であって、第1の端部と、第2の端部と、第1の貫通孔と、第1の溝を備える第1の半径方向外向面とを含むコネクタ本体と、コネクタ本体に取外しできるように接続可能に構成されたリテーナであって、第1の溝に係合する第3の端部と、第4の端部と、第3の端部と第4の端部おとの間に配置された第1のフランジと、第1の雄コネクタと、第1の雌コネクタと、を含む第1のセクションと、第1の溝に係合する第5の端部と、第6の端部と、第5の端部と第6の端部との間に配置された第2のフランジと、第1の雌コネクタと係合するように構成された第2の雄コネクタと、第1の雄コネクタと係合するように構成された第2の雌コネクタとを含む第2のセクションと、を含むリテーナと、を備え、ロック状態では、第1のフランジと第2のフランジは第2の端部に当接する、流体接続アセンブリが提供される。
【0005】
いくつかの実施形態では、第1のセクションは、第3の端部で半径方向内側に延びる第3のフランジをさらに備え、第3のフランジは、第1の溝と係合するように構成されている。いくつかの実施形態では、流体接続アセンブリは、肩部を含むチューブをさらに備え、リテーナは、チューブをコネクタ本体に固定するように構成されている。いくつかの実施形態では、第1のセクションは、第1のフランジに隣接する第2の溝をさらに備え、第2の溝は、肩部と係合するように構成されている。いくつかの実施形態では、ロック状態では、第1のフランジは、肩部に当接する。いくつかの実施形態では、ロック状態では、肩部は、コネクタ本体の外側に配置される。いくつかの実施形態では、第1のセクションは、第2の半径方向外向面をさらに備え、第1の雄コネクタは、半径方向内側に延びる突起を備える。いくつかの実施形態では、第1の雄コネクタは、第2の半径方向外向面に接して配置されている。いくつかの実施形態では、第2のセクションは、第3の半径方向外向面をさらに備え、第2の雌コネクタは、第2の溝を備え、半径方向内側に延びる突起は、第2の溝と係合するように構成される。いくつかの実施形態では、第1のセクションは、第3の端部から第4の端部まで延びるラジアル面をさらに備え、雄構成要素はラジアル面から延びる。
【0006】
本明細書に示される態様によれば、コネクタ本体であって、第1の端部と、第2の端部と、第1の貫通孔と、第1の溝を備える第1の半径方向外向面とを含むコネクタ本体と、コネクタ本体に取外しできるように接続可能に構成されたリテーナであって、第1の溝と係合する第3の端部と、第4の端部と、第3の端部と第4の端部との間に配置された第1のフランジと、第1の雄コネクタと、第1の雌コネクタと、を含む第1のセクションと、第1の溝に係合する第5の端部と、第6の端部と、第5の端部と第6の端部との間に配置された第2のフランジと、第1の雌コネクタと係合するように構成された第2の雄コネクタと、第1の雄コネクタと係合するように構成された第2の雌コネクタと、を含む第2のセクションと、を含むリテーナと、肩部を含むチューブとを備え、ロック状態では、リテーナは、チューブをコネクタ本体に固定し、第1のフランジと第2のフランジは、第2の端部と肩部に当接する、流体接続アセンブリが提供される。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1のセクションは、第3の端部で半径方向内側に延びる第3のフランジをさらに備え、第3のフランジは、第1の溝と係合するように構成されている。いくつかの実施形態では、第1のフランジは、第1の直径を有し、第3のフランジは、第2の直径を有し、第2の直径は、第1の直径よりも大きい。いくつかの実施形態では、第1のセクションは、第1のフランジの第1の軸方向側に配置されリテーナをコネクタ本体に接続する第2の溝と、第1のフランジの第2の軸方向側に配置され肩部と係合してリテーナをチューブに接続する第3の溝と、をさらに備える。いくつかの実施形態では、ロック状態では、肩部は、コネクタ本体の外側に配置されるとともに第2の端部から軸方向に間隔をあけて配置される。いくつかの実施形態では、第1のセクションは、第2の半径方向外向面をさらに備え、第1の雄コネクタは、半径方向内側に延びる突起を備える。いくつかの実施形態では、第1の雄コネクタは、第2の半径方向外向面に接して配置されている。いくつかの実施形態では、第2のセクションは、第3の半径方向外向面をさらに備え、第2の雌コネクタは、第2の溝を備え、半径方向内側に延びる突起は、第2の溝と係合するように構成される。いくつかの実施形態では、第2の雌コネクタは、第2の溝内に配置され半径方向外側に延びる突出部をさらに備え、半径方向内側に延びる突起は、突出部と係合するように構成される。いくつかの実施形態では、第1のセクションは、第3の端部から第4の端部まで延びるラジアル面をさらに備え、雄構成要素はラジアル面から延びる。
【0008】
本明細書に示される態様によれば、工具を必要とせずに手でチューブをコネクタ本体に迅速に固定できる2部品のスナップオンリテーナを備える流体接続アセンブリが提供される。本開示の流体接続アセンブリは、代替品よりも高速であり、工具を必要とせず、改ざん耐性がある。いくつかの実施形態では、リテーナは、互いにスナップするポリマー(すなわち、プラスチック)で作られた2つの部品を備える。2つの部分は、チューブおよびコネクタ本体の外側の溝と相互作用する。
【0009】
本明細書に示される態様によれば、2部品のプラスチックリテーナを備え、両プラスチック部品は同一であり、チューブと溝を含むコネクタ本体の両方の周囲でスナップする、流体接続アセンブリが提供される。2部品のプラスチックリテーナアセンブリは、スナップ時に溝と相互作用してチューブとコネクタ本体を保持する一方で、チューブがコネクタ本体内のシールに対してシール(Oリングなど)することを可能とする。
【0010】
本開示のこれらおよび他の目的、特徴、および利点は、図面および添付の特許請求の範囲を考慮して、本開示の以下の詳細な説明を検討することで容易に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
対応の参照符号が対応の部品を指す添付の概略図を参照して、様々な実施形態が例としてのみ開示される。
図1】ロック状態にある流体接続アセンブリの斜視図である。
図2図1に示される流体接続アセンブリの分解斜視図である。
図3A図1に示されるリテーナの一部の斜視図である。
図3B図3Aに示されるリテーナの一部の立面図である。
図4図1の線4-4に概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
図5図1の線5-5に概ね沿う流体接続アセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
初めに、異なる図面での同様の図面番号は、同一または機能的に類似の構造要素を特定することを認識されたい。特許請求の範囲は、開示された態様に限定されないことを理解されたい。
【0013】
さらに、本開示は、記載された特定の方法、材料、および変形に限定されず、そのため当然ながら変化しうることを理解されたい。ここで使用される用語は、特定の態様を記述することのみを目的とし、特許請求の範囲を限定する意図がないことも理解されたい。
【0014】
他に定義されなければ、ここに使用される技術的および科学的な語すべては、この開示が関連する技術分野の当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。ここに記載されるものと類似または同等の方法、装置、または材料が実施形態例の実施または試験に使用されることを理解されたい。本開示のアセンブリは、油圧、電子機器、空気圧、および/またはバネによって駆動されうる。
【0015】
「実質的に」の語は、「近く」、「非常に近く」、「約」、「およそ」、「だいたい」、「近似する」、「近い」、「本質的に」、「近隣に」、「近傍に」等のような語と同義語であって、このような語は、明細書および特許請求の範囲に出現する際に互換的に使用されうることを認識されたい。「近接の」の語は、「近くに」、「近い」、「隣接の」、「近隣の」、「直近の」、「隣の」等のような語と同義語であって、このような語は、明細書および特許請求の範囲に出現する際に互換的に使用されうることを理解されたい。「およそ」の語は、指定値の10パーセント以内の値を意味することが意図されている。
【0016】
本出願における「または」の使用は、特に明記しない限り、「非排他的」な取り合わせに関するものであることを理解されたい。例えば、「アイテムxはAまたはBである」という場合、これは次の(1)、(2)のいずれかを意味することが理解される。(1)アイテムxはAおよびBの一方または他方のみである。(2)アイテムxはAとBの両方である。言い換えれば、「または」という言葉は、「排他的なまたは」の取り合わせを定義するためには使用されない。例えば、「アイテムxはAまたはBである」という記載についての「排他的なまたは」の取り合わせは、xがAおよびBのいずれか1つのみであることが必要とされる。さらに、ここで使用される「および/または」は、列挙された要素または条件の1つまたは複数が含まれるか、または発生する可能性があることを示すために使用される文法上の接続詞を意味することを意図している。例えば、第1の要素、第2の要素および/または第3の要素を備える装置は、以下の構造的取り合わせのいずれか1つとして解釈されることを意図する。すなわち、第1の要素を備える装置、第2の要素を備える装置、第3の要素を備える装置、第1の要素および第2の要素を備える装置、第1の要素および第3の要素を備える装置、第1の要素、第2の要素、および第3の要素を備える装置、または、第2の要素および第3の要素を備える装置。
【0017】
さらに、本明細書で使用される場合、システムまたは要素と組合わせた「の少なくとも1つを備える」および「の少なくとも1つを備えている」という表現は、システムまたは要素が、その表現の後に挙げられた要素の1つまたは複数を含むことを意味することを意図している。例えば、第1の要素、第2の要素および第3の要素の少なくとも1つの要素を備える装置、は、以下の構造的取り合わせのいずれか1つとして解釈されることを意図している。すなわち、第1の要素を備える装置、第2の要素を備える装置、第3の要素を備える装置、第1の要素および第2の要素を備える装置、第1の要素および第3の要素を備える装置、第1の要素、第2の要素および第3の要素を備える装置、または、第2の要素および第3の要素を備える装置。同様の解釈は、「の少なくとも1つで使用される」という表現が本明細書で使用されている場合にも意図されている。さらに、本明細書で使用される場合、「および/または」は、列挙された要素または条件の1つまたは複数が含まれるかまたは発生する可能性があることを示すために使用される文法的な接続詞を意味することを意図している。例えば、第1の要素、第2の要素および/または第3の要素を備える装置、は、以下の構造的取り合わせのいずれか1つとして解釈されることを意図する。すなわち、第1の要素を備える装置、第2の要素を備える装置、第3の要素を備える装置、第1の要素および第2の要素を備える装置、第1の要素および第3の要素を備える装置、第1の要素、第2の要素および第3の要素を備える装置、または、第2の要素および第3の要素を備える装置。
【0018】
ここで使用する「チューブ」という語は、ホース、パイプ、チャネル、導管、チューブ端部形成部、または水力学および流体力学で使用される他の任意の適切なパイプ流と同義であることを認識されたい。さらに、「チューブ」という語は、気体または液体の流れを含みかつ許容するのに適した任意の材料の硬いまたは柔軟な導管を意味しうることを認識されたい。
【0019】
ここで図面を参照すると、図1は、ロック状態にある流体接続アセンブリ10の斜視図である。図2は、流体接続アセンブリ10の分解斜視図である。流体接続アセンブリ10は、概して、リテーナ20、チューブ80、およびコネクタ本体40を備える。以下の説明は、図1図2と照らし合わせて解釈されたい。
【0020】
チューブ80は、端部82、セクション83、ビードまたは肩部87、セクション89、端部92、および貫通孔94を備える。貫通孔94は、チューブ80を通って端部82から端部92まで延びる。セクション83は、端部82と肩部87との間に配置され、半径方向外向面84を備える。半径方向外向面84は、実質的に一定の直径を含む。いくつかの実施形態では、半径方向外向面84は、端部82に近接した円錐台状のテーパまたは曲線表面を備える(図4を参照)。肩部87は、セクション83とセクション89との間に配置され、表面86および表面88を備える。いくつかの実施形態では、表面86は、軸方向AD1に少なくとも部分的に面するアキシャル面であり、表面88は、軸方向AD2に少なくとも部分的に面するアキシャル面である。いくつかの実施形態では、表面86は、肩部87の半径方向外向面84から軸方向AD1に半径方向内側に延びる円錐台状の面である。例えば、表面86は、直線円錐形状であってもよく、軸方向AD2に直径が増加する。いくつかの実施形態では、表面86は、直線部分と、円錐状または円錐台状の部分とを備えていてもよい。セクション89は、肩部87と端部92との間に配置され、半径方向外向面90を備える。半径方向外向面90は、実質的に一定の直径を含む。チューブ80は、具体的には端部82を先にしてコネクタ本体40内に挿入されるように構成されている。チューブ80は、セクション83、または半径方向外向面84がシール62と係合するまで、コネクタ本体40内に挿入される(図4を参照)。肩部87は、以下でより詳細に説明されるように、リテーナ20が組立てられてチューブ80をコネクタ本体40に固定する時点で、コネクタ本体40の外側に軸方向に間隔を置いて配置される。チューブ80は、チューブをコネクタ本体内に固定するために、チューブの外側面上で半径方向外側および軸方向に延びるビード、半径方向外側に延びる突出部若しくはフランジ、または傾斜外形を備える任意の従来のチューブまたはチューブ端形成部であってもよいことを認識されたい。いくつかの実施形態では、チューブ80は、金属を備える。いくつかの実施形態では、チューブ80は、ポリマーを備える。いくつかの実施形態では、チューブ80は、セラミックを備える。
【0021】
図3Aは、リテーナ20のセクション20A、20Bの斜視図である。図3Bは、リテーナ20のセクション20A、20Bの立面図である。図4は、図1の線4-4に概ね沿う流体接続アセンブリ10の断面図である。図5は、図1の線5-5に概ね沿う流体接続アセンブリ10の断面図である。以下の説明は、図1図5と照らし合わせて解釈されたい。
【0022】
リテーナ20は、概して、セクション20Aとセクション20Bとを備える。いくつかの実施形態では、図示のように、セクション20Aとセクション20Bは、実質的に同じである。セクション20A、20Bは、概して、端部22、端部24、端部22と端部24を接続するラジアル面23、端部22から端部24まで延びる穴21、半径方向外向面26、半径方向内向面28、および半径方向内向面32を備える。半径方向内向面28は、端部22から延在し、直径D4を有する。半径方向内向面28は、そこから半径方向内側に延びるフランジ30を備える。フランジ30は、端部22に隣接して配置され、直径D3を有する。フランジ30は、溝54と係合可能に構成され、半径方向内向面28は、半径方向外向面52と係合してリテーナ20をコネクタ本体40に接続可能に構成されている。半径方向内向面32は、端部24から半径方向内向面28まで軸方向に延び、直径D1を有する。半径方向内向面32は、リテーナ20がコネクタ本体40に完全に接続されたときに端部44に当接するように構成されたアキシャル面を介して半径方向内向面28に接続される(図4を参照)。半径方向内向面32は、端部24と半径方向内向面28との間に配置された溝34を備える。いくつかの実施形態では、溝34は、端部24と半径方向内向面28との間に、それらから離間して配置される。溝34は、直径D2を有する。溝34は、肩部87と係合してリテーナ20をチューブ80に接続可能に構成されている。セクション20A、20Bは、溝34と半径方向内向面28とを分離する中央フランジ29を備える。中央フランジ29は、概して、第1のチャネル(すなわち、中央フランジ29とフランジ30との間の軸方向)と、第2のチャネル(すなわち、チャネル34)との両方を形成し、コネクタ本体の端部44および肩部87の両方に係合および/または当接可能に構成される。図4に最も良く見られるように、直径D4は、直径D3より大きく、直径D3は、直径D2より大きく、直径D2は、直径D1より大きい。
【0023】
セクション20A、20Bは、雄コネクタ36および雌コネクタ38をさらに備える。図示されるように、セクション20Aの雄コネクタ36は、セクション20Bの雌コネクタ38と係合するように構成され、セクション20Bの雄コネクタ36は、セクション20Aの雌コネクタ38と係合するように構成され、それによってセクション20Aと20Bがしっかりと固定される。いくつかの実施形態では、雄コネクタ36は、フック形状であり、突起36Aを含む。突起36Aは、半径方向RD2に概ね半径方向内側に延びる。雄コネクタ36は、ラジアル面23から延び、半径方向外向面26に接して配置される。いくつかの実施形態では、雄コネクタ36は、半径方向外向面26に接して配置されない。いくつかの実施形態では、雌コネクタ38は、半径方向外向面26に配置された溝38Aと、溝38A内に配置された突出部38Bと、を備える。溝38Aは、半径方向内側に、概ね半径方向RD2に、半径方向外向面26内に延びる。突出部38Bは、溝38Aから半径方向外側に半径方向RD1に延びるが、依然として半径方向外向面26から半径方向内側にある。
【0024】
セクション20Aとセクション20Bを接続するために、雄コネクタ36は、雌コネクタ38に向かって変位される。雄コネクタ36が雌コネクタ38に係合すると、突起36Aは、突出部38Bに係合し、雄コネクタ36が半径方向RD1に半径方向外側に変位する。突起36Aが突出部38Bを通過すると、雄コネクタ36は、半径方向RD2に半径方向内側にスナップバックし、突起36Aは、溝38Aおよび突出部38Bと係合し、それによって雄コネクタ36と雌コネクタ38を互いにロックする。セクション20Aがセクション20Bに固定されると、ラジアル面23は、互いに当接する。
【0025】
コネクタ本体40は、端部42から端部44まで延びる貫通孔41と、半径方向内向面46と、半径方向内向面48と、溝50と、半径方向外向面52と、溝54と、頭部58と、半径方向外向面60と、を備える。コネクタ本体40は、流体が充填されるか流体が流れる構成要素に接続されるように構成される。例えば、コネクタ本体40は、雄ねじを備えていてもよい半径方向外向面60を介して冷凍圧縮機または変速機に接続されてもよい。コネクタ本体40は、頭部58を介して(例えば、レンチを使用して)圧縮機のねじ穴にねじ込まれ、その後、冷媒流体で満たされてもよい。いくつかの実施形態では、頭部58は、六角形である。しかしながら、頭部58は、コネクタ本体40にトルクを加えるのに適した任意の幾何学的形状を備えていればよいことを認識されたい。流体コネクタ10、具体的にはコネクタ本体40が取り付けられてもよい別の構成要素は、凝縮器、蒸発器、またはポンプである。流体コネクタ10は、流体接続が望まれる他の様々な構成要素、アセンブリ、およびサブアセンブリに使用されてもよいことを認識されたい。半径方向外向面60は、溝56をさらに備えていてもよい。シールまたはOリング64は、溝56内に配置され、コネクタ本体40とそれが接続される構成要素との間に液密シールを形成する。シール62は、コネクタ本体40内に配置される。具体的には、シール62は、溝50内に配置される。溝50は、半径方向内向面48に配置される。いくつかの実施形態では、シール62は、Oリングである。いくつかの実施形態では、図示されるように、半径方向内向面46は、概ね円筒状の半径方向内向面48を端部44と接続する円錐台状の面である。溝54は、半径方向外向面52に配置され、直径D3を有する。溝54は、端部44と頭部58との間に軸方向に配置される。いくつかの実施形態では、溝54は、頭部58のすぐ隣に配置される。溝54は、フランジ30と係合してリテーナ20をコネクタ本体40に接続可能に構成される。いくつかの実施形態では、コネクタ本体40は、金属を備える。いくつかの実施形態では、コネクタ本体40は、ポリマーを備える。いくつかの実施形態では、コネクタ本体40は、セラミックを備える。
【0026】
流体接続アセンブリ10を組立てるために、チューブ80は、端部82を先にしてコネクタ本体40内に軸方向AD1に挿入される。半径方向外向面84は、シール62と係合し、セクション83は、半径方向内向面48の近くでコネクタ本体40の内側に配置される。肩部87は、端部44から間を空けて配置される。次に、リテーナ20は、コネクタ本体40とチューブ80の両方の上に固定される。具体的には、フランジ30が溝54と係合し半径方向内向面28が半径方向外向面52と係合し溝34が肩部87と係合するように、セクション20Aは、コネクタ本体40とチューブ80の上に配置される。いくつかの実施形態では、半径方向内向面32は、半径方向外向面90および/または半径方向外向面84と係合する。いくつかの実施形態では、半径方向内向面28と半径方向内向面32を接続するアキシャル面は、端部44と係合する。セクション20Aが適切に配置されると、セクション20Bも同様に配置され、セクション20Bに「スナップ」される。スナップとは、セクション20Bの雄コネクタ36が最初にセクション20Aの雌コネクタ38と係合し、その後、セクション20Bの雌コネクタ38がセクション20Aの雄コネクタ36と係合することを意味する。この接続方法は、最終的にチューブ80をコネクタ本体40内に軸方向に固定するスナップ効果を生み出す。図4に最も良く示されているように、流体接続アセンブリ10が完全に組立てられると、肩部87は、端部44から軸方向AD2に軸方向に間隔を置いて配置される。リテーナ20とコネクタ本体40およびチューブ80との係合により、コネクタ本体40に対するチューブ80の軸方向AD1およびAD2ならびに半径方向RD1およびRD2への変位が防止される。
【0027】
上記の開示の様々な態様、ならびに他の特徴および機能、あるいはそれらの代替物は、望ましくは、他の多くの異なるシステムまたは用途に組合わせることができることが認識されよう。その中の様々な現在予期しないまたは予期しない代替、変形、変更、または改善は、当業者によって今後行われることがあり、これらも以下の特許請求の範囲に含まれることも意図される。
【符号の説明】
【0028】
10 流体接続アセンブリ
20 リテーナ
20A セクション
20B セクション
21 穴
22 端部
23 面
24 端部
26 半径方向外向面
28 半径方向内向面
30 フランジ
29 中央フランジ
32 半径方向内向面
34 溝
36 雄コネクタ
36A 突起
38 雌コネクタ
38A 溝
38B 突出部
40 コネクタ本体
41 貫通孔
42 端部
44 端部
46 半径方向内向面
48 半径方向内向面
50 溝
52 半径方向外向面
54 溝
56 溝
58 頭部
60 半径方向外向面
62 シール
64 シール
80 チューブ
82 端部
83 セクション
84 半径方向外向面
86 面
87 肩部またはビード
88 面
89 セクション
90 半径方向外向面
92 端部
94 貫通孔
AD1 軸方向
AD2 軸方向
D1 直径
D2 直径
D3 直径
D4 直径
RD1 ラジアル方向
RD2 ラジアル方向
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
【国際調査報告】