(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-14
(54)【発明の名称】接続状態でのサービス継続性を備えたマルチキャストブロードキャストサービス(MBS)モビリティ
(51)【国際特許分類】
H04W 4/06 20090101AFI20231107BHJP
H04W 36/08 20090101ALI20231107BHJP
【FI】
H04W4/06
H04W36/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023525618
(86)(22)【出願日】2020-10-29
(85)【翻訳文提出日】2023-04-26
(86)【国際出願番号】 CN2020124829
(87)【国際公開番号】W WO2022087963
(87)【国際公開日】2022-05-05
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュー, ファンリ
(72)【発明者】
【氏名】フー, ハイジン
(72)【発明者】
【氏名】パッレ ヴェンカタ, ナヴィーン クマール アール.
(72)【発明者】
【氏名】ロスバッハ, ラルフ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンガーラ, サルマ ヴィー.
(72)【発明者】
【氏名】グルムルシー, セスラマン
(72)【発明者】
【氏名】ニンマラ, スリニヴァサン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァナマン, スディープ マニサーラ
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ユーキン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE04
5K067EE10
5K067EE24
5K067JJ39
(57)【要約】
ハンドオーバ中のマルチキャストブロードキャストサービス(MBS)通信に対してサービス継続性を改善する技法について記載する。ピアツーマルチプル(PTM)MBS送信のためのハンドオーバ中に無瞬断のハンドオーバ及びデータ転送をサポートする技法が含まれる。無瞬断ハンドオーバは、RRC再設定メッセージに続いて受信されるべき、MBSセッションの次のパケットの指示と、RRC再設定メッセージの前にソース基地局によって提供されたがユーザ機器(UE)によって適切に受信されなかったMBSパケットの指示とを、UEがターゲット基地局に提供することによって部分的に達成され得る。ハンドオーバの前にターゲット基地局上でMBSセッションが設定されていない場合、ソース基地局からターゲット基地局へのデータ転送が実行され得る。ハンドオーバの前にターゲット基地局上でMBSセッションが設定されている場合、データ転送は省略され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)セッションの通信を実行する方法であって、
無線通信ネットワークのターゲット基地局によって,
前記無線通信ネットワークのリモート基地局から、ユーザ機器(UE)に対する前記MBSセッションの、前記ソース基地局から前記ターゲット基地局へのハンドオーバを開始せよとの要求を受信することと、
前記UEによって受信されるべき、前記MBSセッションの次のプロトコルデータユニット(PDU)の指示を受信することと、
前記MBSセッションの前記次のPDUであって、前記ハンドオーバを開始せよとの前記要求の後、以前に前記ソース基地局によってピアツーマルチプル(PTM)メッセージを介して送信された、前記MBSセッションの次のPDUを含むピアツーピア(PTP)メッセージを前記UEに送信することと、を含む、
方法。
【請求項2】
前記UEから、前記MBSセッションのドロップされたPDUであって、前記ソース基地局によって送信されたが前記UEによって適切に受信されなかったドロップされたPDUの指示を受信することと、
前記ドロップされたPDUを含むピアツーピアメッセージを前記UEに送信することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記次のPDUの前記指示及び前記ドロップされたPDUの前記指示が、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)状態報告で前記UEから受信される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記次のPDUの前記指示が前記ソース基地局から受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記MBSセッションの後続のPDUをピアツーピアメッセージを介して送信すべきか、それともピアツーマルチプルメッセージを介して送信すべきかを、前記MBSセッションに加入している、前記ターゲット基地局のサービス対象であるUEの数に少なくとも部分的に基づいて判定すること、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ハンドオーバを開始せよとの前記要求を受信したことに応じて、前記MBSセッションを前記無線通信ネットワークのコアネットワーク要素と確立することと、
前記ソース基地局から、前記UEに転送されるべき、前記MBSセッションの少なくとも1つのPDUであって、前記MBSセッションの前記次のPDUを含む少なくとも1つのPDUを受信することと、
前記次のPDUを受信した後に続いて、前記コアネットワーク要素から前記MBSセッションの後続のPDUを受信することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記UEでのMBSハンドオーバ再設定が完了したことの指示を前記UEから受信することと、
前記UEでのMBSハンドオーバ再設定が完了したことの前記指示を受信したことに応じて、かつ、前記コアネットワーク要素と前記MBSセッションを確立した後に続いて、前記MBSセッションのPDUの転送を停止する命令を前記ソース基地局に提供することと、
を更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記UEでのMBSハンドオーバ再設定が完了したことの前記指示を受信する前に前記ソース基地局から受信した、前記MBSセッションの前記少なくとも1つのPDUの各PDUを、少なくとも1つのPTPメッセージを介して前記UEに転送すること、
を更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記MBSセッションを前記無線通信ネットワークのコアネットワーク要素と確立することを更に含み、前記MBSセッションは前記ハンドオーバを開始せよとの前記要求を受信する前に確立されている、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記無線通信ネットワークのコアネットワーク要素から、前記MBSセッションの指定されたPDUに割り当てられるべきシーケンス番号の指示を受信することと、
前記指定されたPDUの後続のPDUに逐次的シーケンス番号を割り当てることと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記無線通信ネットワークのコアネットワーク要素から、前記MBSセッションのためのMBSペイロードデータを含むMBSパケットであって、パケットシーケンス番号を有するMBSパケットを受信することと、
前記MBSペイロードデータを含むパケットを前記UEに送信することと、を更に含み、前記送信されるパケットの下りリンク(DL)パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)シーケンス番号として前記MBSパケットの前記パケットシーケンス番号が使用される、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
プロセッサを備え、
前記プロセッサが、無線通信デバイスに、
無線ネットワークの第1の基地局から、マルチキャストセッションの少なくとも1つのデータパケットを含むマルチキャスト送信を受信させ、
前記第1の基地局から、前記無線ネットワークの第2の基地局へのハンドオーバを実行する命令を受信させ、
前記命令を受信したことに応じて、前記第1の基地局からの送信を受信することを停止させて、前記第2の基地局との接続を確立させ、
前記第2の基地局から、前記第1の基地局から受信した前記マルチキャストセッションの最後のデータパケットに続く、前記マルチキャストセッションの次の逐次的データパケットであって、前記無線通信デバイスが前記第1の基地局からの送信の受信を停止した後、以前に前記第1の基地局からのマルチキャスト送信に含まれていた次の逐次的データパケットを含む、ユニキャスト送信を受信させるように構成されている、
装置。
【請求項13】
前記プロセッサが、前記無線通信デバイスに、
前記ユニキャスト送信を受信する前に、前記次の逐次的パケットの識別子を前記第2の基地局に送信させるように更に構成されている、
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記プロセッサが、前記無線通信デバイスに、
前記第2の基地局から、前記マルチキャストセッションのドロップされたデータパケットであって、前記ハンドオーバを実行する前記命令より前に前記第1の基地局からのマルチキャスト送信に含まれていたが前記UEによって適切に受信されなかったドロップされたデータパケットを含むユニキャスト送信を受信させるように更に構成されている、
請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記プロセッサが、前記無線通信デバイスに、前記ドロップされたデータパケットを含む前記ユニキャスト送信を受信する前に、前記ドロップされたデータパケットの識別子を前記第2の基地局に送信させるように更に構成されている、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記プロセッサが、前記無線通信デバイスに、
前記第2の基地局から、前記マルチキャストセッションの少なくとも1つのデータパケットを含むマルチキャスト送信を受信させるように更に構成されている、
請求項12に記載の装置。
【請求項17】
第2の基地局への前記ハンドオーバを実行する前記命令が、マルチキャスト送信のために前記第2の基地局との前記接続を確立するための設定情報を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
プロセッサを備え、
前記プロセッサが、無線通信ネットワークの第1の基地局に、
ユーザ機器(UE)に、マルチキャストセッションの少なくとも1つのデータパケットを含むマルチキャスト送信を送信させ、
前記UEを前記無線通信ネットワークの第2の基地局にハンドオーバするハンドオーバ手順を開始すると判定したことに応じて、前記ハンドオーバを実行する命令を前記UEに送信させ、
前記命令を送信した後に続いて、前記UEに送信されるべき、前記MBSセッションの次のパケットの指示を前記第2の基地局に提供させ、
前記命令を送信した後に続いて、前記UEに送信されるべき、前記MBSセッションのパケットであって、前記次のパケットを含む前記MBSセッションのパケットを前記第2の基地局に転送することを開始させ、
前記ハンドオーバが完了したことの指示を前記第2の基地局から受信したことに応じて、前記MBSセッションの前記パケットの転送を停止させるように構成されている、
装置。
【請求項19】
前記プロセッサが、前記第1の基地局に、更に、
前記第2の基地局に、前記MBSセッションに関する情報を含むハンドオーバ要求を提供させるように構成されている、
請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記プロセッサが、前記第1の基地局に、更に、
前記第2の基地局から、前記第2の基地局に対するMBSセッション設定情報を示すハンドオーバ要求肯定応答メッセージを受信させ、
前記ハンドオーバを実行する前記命令に、前記第2の基地局に対する前記MBSセッション設定情報を含めさせるように構成されている、
請求項19に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は無線通信に関し、より具体的には、マルチキャストブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services:MBS)通信に対してサービス継続性を改善するシステム、装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムの使用が急速に増大している。近年、スマートフォンやタブレットコンピュータなどの無線デバイスは、ますます高性能化されてきている。現在、多くのモバイルデバイス(すなわち、ユーザ機器デバイス、又はUE)は、電話をサポートするだけでなく、インターネット、電子メール、テキストメッセージング、及び全地球測位システム(GPS)を用いたナビゲーションへのアクセスを提供し、これらの機能を利用する高性能化されたアプリケーションを動作させることが可能である。加えて、数多くの異なる無線通信技術及び規格が存在する。無線通信規格のいくつかの例として、GSM、(例えば、WCDMA又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)UMTS、LTE、LTE Advanced(LTE-A)、NR、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)、IEEE802.11(WLAN又はWi-Fi)、BLUETOOTH(商標)などが挙げられる。
【0003】
セルラ通信システムの一態様は、マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)通信を伴う。よって、この分野における改善が望まれる。
【発明の概要】
【0004】
本明細書では、マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)通信をハンドオーバ中のサービス継続性によって改善する装置、システム、及び方法の実施形態を提示する。
【0005】
マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)セッションの通信を実行する方法を開示する。この方法によれば、あるユーザ機器(UE)に対するMBSセッションの、ソース基地局からターゲット基地局へのハンドオーバを開始せよとの要求を、無線通信ネットワークのターゲット基地局が無線通信ネットワークのリモート基地局から受信してもよい。ターゲット基地局は、そのUEによって受信されるべき、MBSセッションの次のプロトコルデータユニット(PDU)の指示を受信してもよい。ターゲット基地局はそのUEに、MBSセッションの次のPDUを含むピアツーピア(PTP)メッセージを送信してもよく、MBSセッションの次のPDUは、ハンドオーバを開始せよとの要求の後、以前にソース基地局によってピアツーマルチプル(PTM)メッセージを介して送信されたものである。
【0006】
いくつかのシナリオでは、ターゲット基地局はUEから、MBSセッションのドロップされたPDUの指示を受信してもよく、そのドロップされたPDUは、ソース基地局によって送信されたがUEによって適切に受信されなかったものである。ターゲット基地局は、そのドロップされたPDUを含むピアツーピアメッセージをUEに送信してもよい。
【0007】
いくつかのシナリオでは、次のPDUの指示及びドロップされたPDUの指示は、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)状態報告でUEから受信されてもよい。
【0008】
いくつかのシナリオでは、次のPDUの指示はソース基地局から受信されてもよい。
【0009】
いくつかのシナリオでは、ターゲット基地局はMBSセッションの後続のPDUをピアツーピアメッセージを介して送信すべきか、それともピアツーマルチプルメッセージを介して送信すべきかをMBSセッションに加入している、ターゲット基地局のサービス対象であるUEの数に少なくとも部分的に基づいて判定してもよい。
【0010】
いくつかのシナリオでは、ターゲット基地局は、ハンドオーバを開始せよとの要求を受信したことに応じて、そのMBSセッションを無線通信ネットワークのあるコアネットワーク要素と確立してもよい。ターゲット基地局はソース基地局から、UEに転送されるべき、MBSセッションの少なくとも1つのPDUを受信してもよく、この少なくとも1つのPDUはMBSセッションの次のPDUを含む。ターゲット基地局は次のPDUを受信した後に続いて、コアネットワーク要素からMBSセッションの後続のPDUを受信してもよい。
【0011】
いくつかのシナリオでは、ターゲット基地局は、UEでのMBSハンドオーバ再設定が完了したことの指示をUEから受信してもよい。ターゲット基地局は、UEでのMBSハンドオーバ再設定が完了したことの指示を受信したことに応じて、かつ、コアネットワーク要素とMBSセッションを確立した後に続いて、MBSセッションのPDUの転送を停止する命令をソース基地局に提供してもよい。
【0012】
いくつかのシナリオでは、ターゲット基地局は、UEでのMBSハンドオーバ再設定が完了したことの指示を受信する前にソース基地局から受信した、MBSセッションの少なくとも1つのPDUの各PDUを、少なくとも1つのPTPメッセージを介してUEに転送してもよい。
【0013】
いくつかのシナリオでは、ターゲット基地局はそのMBSセッションを無線通信ネットワークのあるコアネットワーク要素と確立してもよく、MBSセッションはハンドオーバを開始せよとの要求を受信する前に確立されている。
【0014】
いくつかのシナリオでは、ターゲット基地局は無線通信ネットワークのあるコアネットワーク要素から、そのMBSセッションの指定されたPDUに割り当てられるべきシーケンス番号の指示を受信してもよい。ターゲット基地局は、指定されたPDUの後続のPDUに逐次的シーケンス番号を割り当ててもよい。
【0015】
いくつかのシナリオでは、ターゲット基地局は無線通信ネットワークのあるコアネットワーク要素から、そのMBSセッションのためのMBSペイロードデータを含むMBSパケットを受信してもよく、このMBSパケットはパケットシーケンス番号を有する。ターゲット基地局は、そのMBSペイロードデータを含むパケットをUEに送信してもよく、送信されるパケットの下りリンク(DL)パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)シーケンス番号として、このMBSパケットのパケットシーケンス番号が使用される。
【0016】
マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)セッションの通信を実行する方法について記載する。この方法によれば、無線通信デバイスが無線ネットワークの第1の基地局から、マルチキャストセッションの少なくとも1つのデータパケットを含むマルチキャスト送信を受信してもよい。無線通信デバイスは第1の基地局から、無線ネットワークの第2の基地局へのハンドオーバを実行する命令を受信してもよい。無線通信デバイスは命令を受信したことに応じて、第1の基地局からの送信を受信することを停止し、第2の基地局との接続を確立してもよい。無線通信デバイスは第2の基地局から、第1の基地局から受信したマルチキャストセッションの最後のデータパケットに続く、マルチキャストセッションの次の逐次的データパケットを含むユニキャスト送信を受信してもよく、ここで、次の逐次的データパケットは、無線通信デバイスが第1の基地局からの送信の受信を停止した後、以前に第1の基地局からのマルチキャスト送信に含まれていたものである。
【0017】
いくつかのシナリオでは、無線通信デバイスはユニキャスト送信を受信する前に、次の逐次的パケットの識別子を第2の基地局に送信してもよい。
【0018】
いくつかのシナリオでは、無線通信デバイスは第2の基地局から、マルチキャストセッションのドロップされたデータパケットを含むユニキャスト送信を受信してもよく、そのドロップされたデータパケットは、ハンドオーバを実行する命令より前の第1の基地局からのマルチキャスト送信に含まれていたが、UEによって適切に受信されなかったものである。
【0019】
いくつかのシナリオでは、無線通信デバイスはドロップされたデータパケットを含むユニキャスト送信を受信する前に、ドロップされたデータパケットの識別子を第2の基地局に送信してもよい。
【0020】
いくつかのシナリオでは、無線通信デバイスは第2の基地局から、マルチキャストセッションの少なくとも1つのデータパケットを含むマルチキャスト送信を受信してもよい。
【0021】
いくつかのシナリオでは、第2の基地局へのハンドオーバを実行する命令は、マルチキャスト送信のために第2の基地局との接続を確立するための設定情報を含んでもよい。
【0022】
マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)セッションの通信を実行する方法について記載する。この方法によれば、無線通信ネットワークの第1の基地局がユーザ機器(UE)に、マルチキャストセッションの少なくとも1つのデータパケットを含むマルチキャスト送信を送信してもよい。UEを無線通信ネットワークの第2の基地局にハンドオーバするハンドオーバ手順を開始すると判定したことに応じて、第1の基地局は、ハンドオーバを実行する命令をUEに送信してもよい。命令を送信した後に続いて、第1の基地局は第2の基地局に、UEに送信されるべき、MBSセッションの次のパケットの指示を送信してもよい。命令を送信した後に続いて、第1の基地局は第2の基地局に、UEに送信されるべき、MBSセッションのパケットを転送することを開始してもよく、転送されるMBSセッションのパケットは次のパケットを含む。第1の基地局は、ハンドオーバが完了したことの指示を第2の基地局から受信したことに応じて、MBSセッションのパケットの転送を停止してもよい。
【0023】
いくつかのシナリオでは、第1の基地局は第2の基地局に、MBSセッションに関する情報を含むハンドオーバ要求を提供してもよい。
【0024】
いくつかのシナリオでは、第1の基地局は第2の基地局から、第2の基地局に対するMBSセッション設定情報を示すハンドオーバ要求肯定応答メッセージを受信してもよい。第1の基地局はハンドオーバを実行する命令に、第2の基地局MBSセッション設定情報を含ませてもよい。
【0025】
前述の方法のいずれかを実行するためのデバイス、装置、及びシステムも開示される。
【0026】
本明細書に記載された技術は、基地局、アクセスポイント、セルラ電話、ポータブルメディアプレーヤ、タブレットコンピュータ、ウェアラブルデバイス、無人航空機、無人航空コントローラ、自動車及び/又は動力車、並びに様々な他のコンピューティングデバイスを含むがこれらに限られない、多数の異なるタイプのデバイスに実装され、かつ/又はそれらとともに使用されてもよいことに留意されたい。
【0027】
この発明の概要は、本文書に記載の主題のいくつかの簡易的な概要を提供することが意図されている。よって、上記の特徴は単なる一例に過ぎず、本明細書に記載の主題の範囲又は趣旨を狭めるものとして解釈されるべきでないことを理解されたい。本明細書に記載の主題の他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
各種実施形態の以下の詳細な説明が、以下の図面とともに考察されたときに、本主題のより良い理解が得られ得る。
【0029】
【
図1】いくつかの実施形態による、例示的な(かつ簡略化された)無線通信システムを示す図である。
【0030】
【
図2】いくつかの実施形態による、例示的な無線ユーザ機器(UE)デバイスと通信状態にある例示的な基地局を示す図である。
【0031】
【
図3】いくつかの実施形態による、UEの例示的なブロック図である。
【0032】
【
図4】いくつかの実施形態による、基地局の例示的なブロック図である。
【0033】
【
図5】いくつかの実施形態による、MBSアーキテクチャ及び配信方法のブロック図である。
【0034】
【
図6】いくつかの実施形態による、従来のハンドオーバ手順の信号フロー図である。
【0035】
【
図7】いくつかの実施形態による、従来のMBSハンドオーバ手順の信号フロー図である。
【0036】
【
図8】いくつかの実施形態による、MBS送信の無瞬断ハンドオーバのための信号フロー図である。
【0037】
【
図9】いくつかの実施形態による、両方の基地局上で以前に有効化されているMBSセッションについての、MBSハンドオーバ中のソース基地局からターゲット基地局へのデータ転送のための信号フロー図である。
【0038】
【
図10】いくつかの実施形態による、ターゲット基地局上で以前に有効化されていないMBSセッションについての、MBSハンドオーバ中のソース基地局からターゲット基地局へのデータ転送のための信号フロー図である。
【0039】
本明細書に記載の特徴は、様々な変更形態及び代替的形態が可能ではあるが、その特定の実施形態を例として図面に示し、本明細書において詳細に説明する。しかしながら、図面及びその詳細な説明は、開示されている特定の形態に限定することを意図しておらず、むしろ、添付の特許請求の範囲によって定義されている本主題の趣旨及び範囲内の全ての修正、等価物、及び代替案を包含することが意図されていることを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0040】
頭字語
本開示に全般的に様々な頭字語が使用される。本開示に全般的に出現し得る、最も顕著に使用される頭字語の定義は以下のとおりである。
●BS:基地局
●CN:コアネットワーク
●DL:下りリンク
●GPRS:汎用パケット無線サービス
●GSM:移動体通信グローバルシステム
●GTP:GPRSトンネリングプロトコル
●IE:情報要素
●LTE:ロングタームエボリューション
●MBS:マルチキャストブロードキャストサービス
●NR:新無線
●PDCP:パケットデータコンバージェンスプロトコル
●PDU:プロトコルデータユニット
●PTM:ピアツーマルチプル
●PTP:ピアツーピア
●RACH:ランダムアクセスチャネル
●RAT:無線アクセス技術
●RF:無線周波数
●RX:受信/受信する
●TX:送信/送信する
●UE:ユーザ機器
●UL:上りリンク
●UMTS:ユニバーサル移動体通信システム
●UPF:ユーザプレーン機能
用語
以下は本開示で出現し得る用語の解説である。
【0041】
メモリ媒体-様々な種類の非一時的メモリデバイス又は記憶デバイスのうちの任意のもの。用語「メモリ媒体」は、例えば、CD-ROM、フロッピーディスク、又はテープデバイスなどのインストール媒体;DRAM、DDR RAM、SRAM、EDO RAM、Rambus RAMなどのコンピュータシステムメモリ又はランダムアクセスメモリ;フラッシュ、例えば、ハードドライブなどの磁気媒体、又は光学ストレージなどの不揮発性メモリ、レジスタ、又は他の類似のタイプのメモリ要素などを含むことが意図されている。記憶媒体は、他のタイプの非一時的メモリ、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。加えて、メモリ媒体は、プログラムが実行される第1のコンピュータシステムに配置されてもよく、又はインターネットなどのネットワークを介して第1のコンピュータシステムに接続する第2の異なるコンピュータシステムに配置されてもよい。後者の場合には、第2のコンピュータシステムは、第1のコンピュータシステムに、実行するためのプログラム命令を提供することができる。用語「メモリ媒体」は、異なる場所において、例えば、ネットワークを介して接続された異なるコンピュータシステムにおいて存在することができる2つ以上のメモリ媒体を含んでもよい。メモリ媒体は、1つ以上のプロセッサによって実行され得る(例えば、コンピュータプログラムとして具現化された)プログラム命令を記憶してもよい。
【0042】
キャリア媒体-上記のようなメモリ媒体、並びにバス、ネットワークなどの物理的伝送媒体、及び/又は電気信号、電磁信号、若しくはデジタル信号などの信号を伝達する他の物理的伝送媒体。
【0043】
コンピュータシステム(又はコンピュータ)-パーソナルコンピュータシステム(PC)、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、ネットワーク機器、インターネットアプライアンス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、テレビシステム、グリッドコンピューティングシステム、若しくは他のデバイス又はデバイスの組み合わせを含む、様々なタイプのコンピューティングシステム又は処理システムのうちの任意のもの。一般に、用語「コンピュータシステム」は、メモリ媒体からの命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを有するあらゆるデバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように広く定義されてもよい。
【0044】
ユーザ機器(UE)(又は、「UEデバイス」)-モバイル又はポータブルであり、無線通信を実行する、様々な種類のコンピュータシステム又はデバイスのうちの任意のもの。UEデバイスの例としては、携帯電話又はスマートフォン(例えば、iPhone(商標)、Android(商標)ベースの電話)、タブレットコンピュータ(例えば、iPad(商標)、Samsung Galaxy(商標))、ポータブルゲームデバイス(例えば、Nintendo DS(商標)、PlayStation Portable(商標)、Gameboy Advance(商標)、iPhone(商標))、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、ラップトップ、PDA、ポータブルインターネットデバイス、音楽プレーヤ、データ記憶デバイス、他のハンドヘルドデバイス、自動車及び/又は動力車、無人飛行機(unmanned aerial vehicle、UAV)(例えば、ドローン)、UAVコントローラ(unmanned aerial controller、UAC)などが挙げられる。一般に、用語「UE」又は「UEデバイス」は、ユーザによって容易に持ち運ばれ、無線通信が可能な、あらゆる電子デバイス、コンピューティングデバイス、及び/又は遠隔通信デバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように幅広く定義され得る。
【0045】
無線デバイス-無線通信を実行する様々な種類のコンピュータシステム又はデバイスのうちの任意のもの。無線デバイスは、ポータブル(若しくはモバイル)であることができ、又はある場所に定置若しくは固定されてもよい。UEは、無線デバイスの一例である。
【0046】
通信デバイス-通信を実行する様々なタイプのコンピュータシステム又はデバイスのうちの任意のものであり、通信は、有線又は無線であり得る。通信デバイスは、ポータブル(若しくはモバイル)であってもよく、又は特定の場所に定置若しくは固定されてもよい。無線デバイスは、通信デバイスの一例である。UEは、通信デバイスの別の例である。
【0047】
基地局(BS)-用語「基地局」は、その通常の意味の全てを有し、少なくとも、固定の場所に設置され、無線電話システム又は無線システムの一部として通信するために使用される無線通信局を含む。
【0048】
処理要素(又はプロセッサ)-デバイス内で、例えば、ユーザ機器デバイス内で、又はセルラネットワークデバイス内で機能を実行することが可能な、様々な要素若しくは要素の組み合わせを指す。処理要素は、例えば、プロセッサ及び関連付けられたメモリ、個々のプロセッサコアの一部分又は回路、プロセッサコア全体、プロセッサアレイ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)などの回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素、並びに上記のものの様々な組み合わせのうちのいずれかを含み得る。
【0049】
Wi-Fi-用語「Wi-Fi」は、その通常の意味の全範囲を有するものであり、少なくとも、無線LAN(WLAN)アクセスポイントのサービス対象であり、これらのアクセスポイントを通じてインターネットへの接続性を提供する、無線通信ネットワーク又はRATを含む。最新のWi-Fiネットワーク(又は、WLANネットワーク)は、IEEE802.11規格に基づくものであり、「Wi-Fi」という名称で市販されている。Wi-Fi(WLAN)ネットワークは、セルラネットワークとは異なるものである。
【0050】
自動的に-ユーザ入力が、アクション又は動作を直接指定若しくは実行することなく、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムによって実行されるソフトウェア)又はデバイス(例えば、回路メカニズム、プログラム可能なハードウェア要素、ASICなど)によって、それらのアクション又は動作が実行されることを指す。よって、用語「自動的に」は、ユーザが入力を提供して動作を直接実行する、ユーザによって手動で実行又は指定される動作とは対照的である。自動手順は、ユーザによって提供された入力によって開始され得るが、「自動的に」実行される後続のアクションは、ユーザによって指定されない。すなわち、実行される各アクションをユーザが指定する「手動」で実行されない。例えば、ユーザが、各フィールドを選択し、情報を指定する入力を提供することによって(例えば、情報をタイピングすること、チェックボックスを選択すること、ラジオボタン(radio selections)を選択することなどによって)電子フォームを記入することは、コンピュータシステムがユーザアクションに応じてフォームを更新しなければならないが、フォームを手動で記入することと見なされる。フォームは、コンピュータシステムによって自動的に記入されてもよく、ここで、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムで実行されるソフトウェア)は、フォームのフィールドを分析し、フィールドへの回答を指定するユーザ入力なしにフォームに記入する。上記のように、ユーザは、フォームの自動記入を呼び出すことができるが、フォームの実際の記入には関与しない(例えば、ユーザは、フィールドへ回答を手動で指定するのではなく、むしろ、回答は自動的に完了されている)。本明細書は、ユーザが取ったアクションに応じて自動的に実行される動作の様々な例を提供する。
【0051】
ように構成されている-様々な構成要素が、タスクを実行する「ように構成されている」と説明され得る。このようなコンテキストにおいて、「ように構成されている」は、動作中にタスク又は複数のタスクを実行する「構造を有していること」を一般に意味する広範な記述である。したがって、構成要素は、構成要素がタスクを現在実行していないときでも、このタスクを実行するように構成されていてもよい(例えば、導電体のセットは、2つのモジュールが接続されていないときでも、モジュールを別のモジュールに電気的に接続するように構成されていてもよい)。いくつかのコンテキストにおいて、「ように構成されている」は、動作中にタスク又は複数のタスクを実行する「回路を有していること」を一般に意味する構造の広範な記述であってもよい。したがって、構成要素は、構成要素が現在オンでないときでも、タスクを実行するように構成されていてもよい。一般に、「ように構成されている」に対応する構造を形成する回路は、ハードウェア回路を含み得る。
【0052】
本明細書の記載では、便宜上、タスク又は複数のタスクを実行するとして様々な構成要素を説明することができる。そのような説明は、語句「ように構成されている」を含むように解釈されるべきである。1つ以上のタスクを実行するように構成されている構成要素の説明は、米国特許法112条第6パラグラフのその構成要素についての解釈が適用されないことが明確に意図されている。
図1及び
図2-例示的な通信システム
【0053】
図1は、いくつかの実施形態による、本開示の態様が実装されてもよい例示的な(かつ簡易化された)無線通信システムを示す。
図1のシステムは、あり得るシステムの単なる一例に過ぎず、実施形態は、要望に応じて、様々なシステムにおいて実施され得ることに留意されたい。
【0054】
図示するように、例示的な無線通信システムは、伝送媒体を介して1つ以上の(例えば、任意の数の)ユーザデバイス106A、106Bなど~106Nと通信する基地局102を含む。本明細書では、ユーザデバイスの各々は、「ユーザ機器」(UE)又はUEデバイスと称され得る。したがって、ユーザデバイス106は、UE又はUEデバイスと称される。
【0055】
基地局102は、無線基地局(base transceiver station、BTS)又はセルサイトであってよく、UE106A~106Nとの無線通信を可能にするハードウェア及び/又はソフトウェアを含んでもよい。基地局102がLTEのコンテキストにおいて実装される場合、それを、代わりに「eNodeB」又は「eNB」と称してもよい。基地局102が5G NRのコンテキストにおいて実装される場合、それを、代わりに「gNodeB」又は「gNB」と称してもよい。また、基地局102は、ネットワーク100(例えば、様々な可能性のうち、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)などの電気通信ネットワーク、及び/又はインターネット)と通信するために装備されていてもよい。したがって、基地局102は、ユーザデバイス間の通信、及び/又はユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を円滑にすることができる。基地局の通信領域(又は、カバレッジ領域)は、「セル」と称され得る。また、本明細書に使用するように、UEの視点からは、UEの上りリンク通信及び下りリンク通信に関する限り、基地局はネットワークを表すと見なされてもよい。したがって、ネットワーク内の1つ以上の基地局と通信するUEは、ネットワークと通信するUEと解釈されてもよい。
【0056】
基地局102及びユーザデバイスは、無線通信技術とも呼ばれる様々な無線アクセス技術(RAT)、又はGSM、UMTS(WCDMA)、LTE、LTE-Advanced(LTE-A)、LAA/LTE-U、5G NR、3GPP2 CDMA2000(例えば1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)、Wi-Fiなどの遠隔通信標準のいずれかを使用して伝送媒体上で通信するように構成されていてもよい。
【0057】
したがって、基地局102と同一の又は異なるセルラ通信標準に従って動作する同様の他の基地局は、1つ以上のセルラ通信標準を介して地理的エリアにわたって連続した又は、ほぼ連続したオーバーラップするサービスをUE106及び同様のデバイスに提供し得る、セルの1つ以上のネットワークとして提供され得る。
【0058】
UE106は、複数の無線通信規格を使用して通信することが可能であり得ることに留意されたい。例えば、UE106は、3GPPセルラ通信標準又は3GPP2セルラ通信標準のいずれか又は両方を使用して通信するように構成されることもある。いくつかの実施形態では、UE106は、本明細書に記載の様々な方法に従うなどして、MBSハンドオーバ中のサービス継続性をサポートする技法を実行するように構成されていてもよい。UE106は、更に又は代替的に、WLAN、BLUETOOTH(商標)、1つ以上のグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS、例えばGPS又はGLONASS)、1つ及び/又は複数の移動体テレビ放送標準(例えばATSC-M/H)などを使用して通信するように構成されていることもある。無線通信標準の他の組み合わせ(3つ以上の無線通信標準を含む)も可能である。
【0059】
図2は、いくつかの実施形態による、基地局102と通信状態にある例示的なユーザ機器106(例えば、デバイス106A~106Nのうちの1つ)を示す。UE106は、携帯電話、ハンドヘルドデバイス、ウェアラブルデバイス、コンピュータ若しくはタブレット、無人飛行機(UAV)、無人飛行コントローラ(UAC)、又は実質的に任意の種類の無線デバイスなどの、無線ネットワーク接続性を有するデバイスであってもよい。UE106は、メモリに記憶されたプログラム命令を実行するように構成されているプロセッサ(処理要素)を含んでもよい。UE106は、そのような記憶された命令を実行することによって、本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかを実行することができる。代替として又は加えて、UE 106は、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、集積回路、及び/又は本明細書に記載の方法の実施形態のいずれか、若しくは本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかの任意の部分を(例えば、個々に又は組み合わせて)実行するように構成されている様々な他の可能なハードウェア構成要素のうちのいずれかなどのプログラム可能ハードウェア要素を含んでもよい。UE106は、複数の無線通信プロトコルのいずれかを用いて通信するように構成されていてもよい。例えば、UE106は、CDMA2000、LTE、LTE-A、5G NR、WLAN、又はGNSSのうちの2つ以上を使用して通信するように構成されていてもよい。無線通信規格の他の組み合わせも可能である。
【0060】
UE106は、1つ以上のRAT標準に従った無線通信プロトコルの1つ以上を使用して通信するための1つ以上のアンテナを含んでもよい。いくつかの実施形態では、UE106は、複数の無線通信規格間で、受信チェーン及び/又は送信チェーンの1つ以上の部分を共有してもよい。共用される無線機は、無線通信を実行するための、単一のアンテナを含んでもよく、(例えば、MIMO用の)複数のアンテナを含んでもよい。一般に、無線機は、ベースバンドプロセッサ、(例えば、フィルタ、ミキサ、発振器、増幅器などを含む)アナログRF信号処理回路、又は(例えば、デジタル変調及び他のデジタル処理のための)デジタル処理回路の任意の組み合わせを含み得る。類似して、無線機は、上記のハードウェアを使用して1つ以上の受信及び送信チェーンを実行してもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、UE106は、UE106がそれで通信するように構成されている無線通信プロトコルのそれぞれについて、(例えば、別個のアンテナ及び他の無線機構成要素を含む)別個の送信及び/又は受信チェーンを含んでもよい。更なる可能性として、UE106は、複数の無線通信プロトコルの間で共有される1つ以上の無線機、及び単一の無線通信プロトコルによって排他的に使用される1つ以上の無線機を含み得る。例えば、UE106は、LTE又はCDMA2000 1xRTT(又はLTE若しくはNR若しくはLTE若しくはGSM)のいずれかを用いて通信するための共用無線機と、Wi-Fi及びBLUETOOTH(商標)の各々を使用して通信するための個別の無線機とを含んでもよい。他の構成も可能である。
図3-例示的なUEデバイスのブロック図
【0062】
図3は、いくつかの実施形態による、例示的なUE106のブロック図を示す。図示するように、UE106は、様々な目的用の部分を含んでもよい、システムオンチップ(SOC)300を含んでもよい。例えば、図に示すように、SOC300は、UE106のためにプログラム命令を実行し得るプロセッサ(単数又は複数)302、及び、グラフィック処理を実行し表示信号をディスプレイ360へ供給し得る表示回路304を含んでもよい。SOC300はまた、UE106の様々な可能な特性又はパラメータのうちのいずれかを感知又は測定するための構成要素を含み得るセンサ回路370を含んでもよい。例えば、センサ回路370は、例えば、ジャイロスコープ、加速度計、及び/又は様々な他の動き感知構成要素のうちのいずれかを使用して、UE106の動きを検出するように構成された動き感知回路を含んでもよい。別の可能性として、センサ回路370は、例えば、1つ以上のアンテナパネル及び/又はUE106の他の構成要素の各々の温度を測定するための1つ以上の温度感知構成要素を含み得る。必要に応じて、様々な他の可能なタイプのセンサ回路のいずれも、UE106に追加的又は代替的に含まれ得る。プロセッサ(単数又は複数)302は、メモリ管理ユニット(MMU)340に結合されてもよく、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302からアドレスを受信し、それらのアドレスを、メモリ(例えば、メモリ306、読み出し専用メモリ(ROM)350、NANDフラッシュメモリ310)内の位置に変換し、かつ/又は表示回路304、無線機回路330、コネクタインタフェース(I/F)320、及び/若しくはディスプレイ360などの、その他の回路又はデバイスに結合するように構成されてもよい。MMU340は、メモリ保護及びページテーブル変換又はセットアップを実行するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302の一部分として含まれていてもよい。
【0063】
図に示すように、SOC300は、UE106の様々な他の回路に結合されてもよい。例えば、UE106は、(例えば、NANDフラッシュ310を含む)様々な種類のメモリ、(例えば、コンピュータシステム、ドック、充電ステーションなどに結合するための)コネクタインタフェース320、ディスプレイ360、及び(例えば、LTE、LTE-A、NR、CDMA2000、BLUETOOTH(商標)、Wi-Fi、GPSなどのための)無線機回路330を含んでもよい。UEデバイス106は、基地局及び/又は他のデバイスと無線通信を実行するための、少なくとも1つのアンテナ(例えば、335a)、及び場合によって、(例えば、アンテナ335a及び335bによって例示される)複数のアンテナを含んでもよい。アンテナ335a及び335bは一例として示されており、UEデバイス106はより少ない又はより多くのアンテナを含んでもよい。全般的には、それら1つ以上のアンテナは、アンテナ335と総称される。例えば、UEデバイス106は、アンテナ335を使用し、無線機回路330を使用して無線通信を実行してもよい。上述のように、いくつかの実施形態では、UEは複数の無線通信規格を使用して無線で通信するように構成されていてもよい。
【0064】
UE106は、本明細書の後の更なる説明などのように、UE106がマルチキャストブロードキャストサービス(MBS)ハンドオーバ中のサービス継続性をサポートする技法を実行する方法を実装するためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含んでもよい。UEデバイス106のプロセッサ(単数又は複数)302は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することにより、本明細書に記載の方法の一部分又は全部を実行するように構成されていてもよい。他の実施形態では、プロセッサ(単数又は複数)302は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能なハードウェア要素として、又は特定用途向け集積回路(ASIC)として構成されていてもよい。更に、プロセッサ(単数又は複数)302は、
図3に示すように、本明細書に開示する様々な実施形態に従ってマルチキャストブロードキャストサービス(MBS)ハンドオーバ中のサービス継続性をサポートする技法を実行するように、他の構成要素に結合されるか、それらの他の構成要素と相互動作してもよい。プロセッサ(単数又は複数)302はまた、UE106上で動作する様々な他のアプリケーション及び/又はエンドユーザアプリケーションを実装してもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、無線機回路330は様々なRAT規格のそれぞれについて通信を制御するために専用の別個のコントローラを含んでもよい。例えば、
図3に示すように、無線機回路330は、Wi-Fiコントローラ352、セルラコントローラ(例えば、LTE-A及び/又はNRコントローラ)354、及びBLUETOOTH(商標)コントローラ356を含んでもよく、少なくともいくつかの実施形態では、これらのコントローラの1つ以上又は全ては、互いに、かつSOC300と(より具体的にはプロセッサ(単数又は複数)302と)通信状態にある、それぞれの集積回路(略してIC又はチップ)として実装されてもよい。例えば、Wi-Fiコントローラ352は、セル-ISMリンク又はWCIインタフェースを介してセルラコントローラ354と通信してもよく、及び/又はBLUETOOTH(商標)コントローラ356は、セル-ISMリンクなどを介してセルラコントローラ354と通信してもよい。無線機回路330内には3つの別個のコントローラが示されているが、他の実施形態は、UEデバイス106に実装できる様々な異なるRATのための、より少ない又はより多くの同様のコントローラを有する。いくつかの実施形態では、セルラコントローラ354は、本明細書で開示される手順のうちの1つ以上又はその一部を実装するように構成された、又はUE106に実装させるように構成されたベースバンドプロセッサを含んでもよい。
図4-例示的な基地局のブロック図
【0066】
図4は、いくつかの実施形態による、例示的な基地局102のブロック図を示す。
図4の基地局は、考え得る基地局の一例にすぎないことに留意されたい。図示するように、基地局102は、基地局102のためのプログラム命令を実行し得るプロセッサ(単数又は複数)404を含む。プロセッサ(単数又は複数)404はまた、メモリ管理ユニット(MMU)440に結合されていてもよく、このユニットは、プロセッサ(単数又は複数)404からアドレスを受信して、それらのアドレスをメモリ(例えば、メモリ460及び読み出し専用メモリ(ROM)450)内の位置、又は他の回路若しくはデバイスに変換するように構成されていてもよい。
【0067】
基地局102は、少なくとも1つのネットワークポート470を含んでもよい。ネットワークポート470は、電話網に結合し、UEデバイス106などの複数のデバイスに、上記
図1及び
図2に説明するような電話網へのアクセスを提供するように構成されていてもよい。ネットワークポート470(又は追加のネットワークポート)はまた、又は代替として、例えば、セルラサービスプロバイダのコアネットワークなどのセルラネットワークに結合するように構成されていてもよい。コアネットワークは、モビリティ関連サービス及び/又は他のサービスを、UEデバイス106などの複数のデバイスに提供することができる。いくつかの事例では、ネットワークポート470はコアネットワークを介して電話網に結合してもよく、かつ/又は、コアネットワークが電話網を提供してもよい(例えば、セルラサービスプロバイダのサービス対象である他のUEデバイス間に)。
【0068】
基地局102は、少なくとも1つのアンテナ434、可能な場合、複数のアンテナを含んでもよい。アンテナ(単数又は複数)434は、無線送受信機として動作するように構成されていてもよく、無線機430によって、UEデバイス106と通信するように更に構成されていてもよい。アンテナ(単数又は複数)434は、通信チェーン432を介して、無線機430と通信する。通信チェーン432は、受信チェーン、送信チェーン、又はその両方であってもよい。無線機430は、NR、LTE、LTE-A、WCDMA、CDMA2000などを含むがこれに限定されない、様々な無線電気通信標準を介して通信するように設計されてもよい。基地局102のプロセッサ404は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書で説明される方法のうちの一部又は全てを実装する及び/又は実装をサポートするように構成されていてもよい。あるいは、プロセッサ404は、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラム可能なハードウェア要素として、又はASIC(特定用途向け集積回路)として、又はそれらの組み合わせとして構成されていてもよい。所定のRAT、例えばWi-Fiの場合、基地局102はアクセスポイント(AP)として設計されてもよく、この場合ネットワークポート470は、ワイドエリアネットワーク及び/又はローカルエリアネットワーク(単数又は複数)へのアクセスを提供するように実装されてもよく、例えば、少なくとも1つのイーサネットポートを含んでもよく、無線機430は、Wi-Fi規格に従って通信するように設計されてもよい。
サービス継続性を備えたMBSモビリティ
【0069】
セルラスペクトル使用の密度が増加するにつれて、複数のUEに伝達すべき情報を基地局が有する場合にリソース効率を向上させるための解決策として、マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)がますます普及しつつある。いくつかのシナリオでは、MBSセッションに加入しているUEは、複数の異なる基地局のサービス対象であることがあり、また、セル間を移動することもある。LTEなどのレガシーシステムでは、セル間のMBS通信のハンドオーバの結果、MBSパケットがドロップされること、及び/又はミスされることがある。ところが、MBSの普及に伴ってMBS通信の信頼性の向上が望まれており、これは、ハンドオーバ中にサービス継続性を提供することによって部分的に達成され得る。
【0070】
ユニキャスト通信は、例えば、基地局102などの基地局からUE106などの単一のUEに向けたピアツーピア(PTP)通信の一例を表す。対照的に、MBS通信は、例えば、UE106A~106Nなどの複数のUEと通信している基地局102などの基地局とのピアツーマルチプル(PTM)通信の一例を表す。いくつかのMBSシナリオでは、基地局102は、メッセージを受信することが可能な全てのUEにメッセージをブロードキャストすることがある。他のMBSシナリオでは、基地局102は、該当するMBSセッションに加入しているUEのグループなどの、複数又は定義されたUEのグループに通信を宛てることによって、通信をマルチキャストすることがある。
【0071】
図5は、いくつかの実施形態による、例えば、NRで使用されるような、MBSアーキテクチャ及び配信方法のブロック図を示す。図示するように、無線通信ネットワーク(例えばセルラプロバイダネットワーク)のコアネットワーク(CN)502はMBSトラフィックを、例えばコンテンツソースから受信してもよい。CN502は、例えばそのMBSトラフィックが関与するMBSセッションに加入しているUEなどの、しかるべきUEへの配信のためにMBSトラフィックを複製してもよい。図示するように、複製されたMBSトラフィックはRAN504を介して配信されてもよく、RANは基地局102などの1つ以上の基地局を含んでもよい。いくつかの事例では、MBSトラフィックは、PDUセッション506A及び506Bなどの、CNとUEとの間の従来のプロトコルデータユニットPDUセッションなどのPTP通信を介してUEに配信されてもよい。他のシナリオでは、CN502は、複数のUEに配信すべきMBSトラフィックを共有トランスポート506Cを介してRAN504に(例えばRAN504の基地局に)提供してもよい。基地局は、共有トランスポートを介してMBSトラフィックを受信すると、それぞれのUEに複数のPTP通信を介してMBSトラフィックを配信するか、それともMBSメッセージを介して複数のUEにMBSトラフィックを配信するかを判定してもよい。基地局はこの判定を、例えば、MBSトラフィックを受信すべきUEの数、受信品質、及び/又は様々な他の要因に基づいて行ってもよい。
【0072】
MBS通信に対してハンドオーバ手順では、従来のPDUセッションなどのPTP通信に対して既存の手順を活用することもできる。ただし、これらの既存の手順はそれ自体では不十分であり、MBS通信に対応するために改善する必要がある。
【0073】
図6は、いくつかの実施形態による、従来のユニキャストハンドオーバ手順のための信号フロー図を示す。この手順の詳細な説明は、参照により全体が本明細書に組み込まれている3GPP TS38.300バージョン16.3.0、セクション9.2.3.2に記載されており、あたかも本明細書に完全に規定されているかのようである。概要を以下に示す。
【0074】
図6は、UE(UE106など)、ソース基地局及びターゲット基地局(基地局102など)、コアネットワークのアクセス及びモビリティ管理機能(access and mobility management function:AMF)、並びに、コアネットワークの1つ以上のユーザプレーン機能(user plane function:UPF)の間の信号フローを示す。
【0075】
当初、UEはソース基地局に接続されていてもよく、ソース基地局とユーザデータを交換してもよい。ソース基地局はまた、ネットワーク側ではUPFとユーザデータを交換してもよい。
【0076】
602で、AMFはソース基地局及び/又はターゲット基地局にモビリティ制御情報を提供してもよい。
【0077】
604で、ソース基地局とUEは測定制御及び報告に関するメッセージを交換してもよい。
【0078】
606で、ソース基地局は、ターゲット基地局へのUEのハンドオーバを開始すると判定してもよい。
【0079】
608~612で、ソース基地局及びターゲット基地局はハンドオーバ準備を行ってもよい。具体的には、図示するように、608で、ソース基地局は、例えばXnインタフェースを介して、ターゲット基地局にハンドオーバ要求を送信してもよい。それに応じて、ターゲット基地局は、610でアドミッション制御を実行してもよく、612でハンドオーバ要求肯定応答メッセージをソース基地局に送信してもよい。ハンドオーバ要求肯定応答メッセージは、新しいRRC設定を含んでもよい。
【0080】
614で、ソース基地局とUEは、RANハンドオーバを開始するために1つ以上のメッセージを交換してもよい。例えば、ソース基地局は新しいRRC設定をUEに提供してもよい。618で、UEはRRC接続をターゲット基地局に移動することによって応じてもよい。これらのステップが完了すると、628で、UEはRANハンドオーバが完了したことの指示をターゲット基地局に提供してもよい。例えば、UEはターゲット基地局に同期し、RRC再設定完了メッセージを送信する。
【0081】
一方、616で、ソース基地局はバッファリングされたデータ及びUPF(単数又は複数)からの新しいデータを配信してもよい。620で、ソース基地局は、例えばデュアルアクティブプロトコルスタック(dual active protocol stacks:DAPS)を備えて設定された専用無線ベアラ(dedicated radio bearer:DRB)について、早期状態移転メッセージをターゲット基地局に送信してもよい。622で、ソース基地局は、例えばDAPSを備えて設定されていないDRBについて、シーケンス番号(SN)状態移転メッセージをターゲット基地局に送信してもよい。
【0082】
624で、ソース基地局はUEのためのユーザデータをUPF(単数又は複数)から受信してもよく、そのユーザデータをハンドオーバの進行中にターゲット基地局に転送してもよい。626で、ターゲット基地局はハンドオーバが完了するまで、ソース基地局から受信したユーザデータをバッファリングしてもよい。
【0083】
628で、ターゲット基地局がRANハンドオーバが完了したことの指示を受信した後、630で、ターゲット基地局はハンドオーバ成功メッセージをソース基地局に送信してもよい。ソース基地局はSN状態移転メッセージを送信することによって応じてもよく、このメッセージはUL PDCP SN受信者状態及びDL PDCP SN送信者状態などの情報を含んでもよい。
【0084】
634で、ソース基地局は続けて、UEのためのユーザデータをUPF(単数又は複数)から受信してもよく、そのユーザデータをターゲット基地局に転送してもよい。この段階ではUEでハンドオーバ再設定が完了しているので、636で、ターゲット基地局はUEにそのユーザデータを転送し、UEからのユーザデータを受信してもよい。638で、ターゲット基地局はUEからのユーザデータをUPF(単数又は複数)に引き渡してもよい。
【0085】
640で、ターゲット基地局は、例えばDLデータ経路をターゲット基地局に向けて切り替えるように、またターゲット基地局に向けてNG-Cインタフェースインスタンスを確立するようにコアネットワークをトリガするために、経路切り替え要求メッセージをAMFに送信してもよい。
【0086】
それに応じて、コアネットワークは642でDLデータ経路をターゲット基地局に向けて切り替えてもよい。UPF(単数又は複数)は、PDUセッション/トンネルごとにソース基地局への古い経路上で1つ以上の「エンドマーカ」パケットを送信してもよく、次いで、ソースgNBに向けたUプレーン/TNLリソースがあれば解放してもよい。ソース基地局は、エンドマーカパケットをターゲット基地局に転送してもよい。
【0087】
その後、646に示すように、ターゲット基地局はUEのためのユーザデータをUPF(単数又は複数)から直接受信してもよい。
【0088】
648で、AMFは640の経路切り替え要求メッセージを、経路切り替え要求肯定応答メッセージを用いて確認してもよい。AMFから経路切り替え要求肯定応答メッセージを受信すると、650で、ターゲット基地局はソース基地局にハンドオーバの成功について通知するために、UEコンテキスト解放メッセージを送信してもよい。次いでソース基地局は、UEコンテキストに関連付けられた、無線及びCプレーンの関連リソースを解放できる。進行中のデータ転送があれば継続されてもよい。
【0089】
現在のコンテキストでは、この手順の2つのセクションに特に注目すべきであり得る。第1に、基本ハンドオーバ実行中は、UEは614から628までの間にUuインタフェース内でネットワークへのデータ送受信を停止してもよい。UEは次いで、RACH手順を介したターゲットセルへの上り同期が完了すると、データ送信を再開してもよい。ところが、DAPSハンドオーバ中は、UEは614から628の窓の間に、ソースセルとターゲットセルとの間のデータ受信をDLにおいて継続してもよい。
【0090】
第2に、上述したように、ハンドオーバを受信すると、640で、ターゲット基地局は経路切り替えを開始してもよい。経路切り替えが完了する前に、CNはUE特定のデータをソース基地局に転送し、ソース基地局はそのパケットを、Xnインタフェースを介してターゲット基地局に転送する。経路切り替えが完了すると、CNはエンドマーカをソース基地局に送信し、ユーザデータをソース基地局に転送してもよい。エンドマーカを受信すると、ターゲット基地局は、ソース基地局からのデータ受信を停止してもよく、CNから直接受信される全てのデータを、ソース基地局から転送されたデータの後に位置すると見なしてもよい。
【0091】
DAPSを備えて設定されていないDRBの場合、ソース基地局は、PDCP状態の保存が適用される(すなわち、RLC AMのために)DRBの上りリンクPDCP SN受信者状態及び下りリンクPDCP SN送信者状態を伝達するために、SN状態移転メッセージ622をターゲット基地局に送信してもよい。上りリンクPDCP SN受信者状態は、少なくとも、最初のミスされたUL PDCP SDUのPDCP SNを含んでもよく、ターゲットセル内でUEが再送信する必要のある、順序誤りのUL PDCP SDUの受信状態のビットマップを含んでもよい。下りリンクPDCP SN送信者状態は、PDCP SNをまだ有していない新しいPDCP SDUにターゲット基地局が割り当てるべき次のPDCP SNを示してもよい。特に、UEは、各DRBについてUL及びDLの両方のSN情報をターゲットセル/gNBに示してもよい。
【0092】
表1は、SN STATUS TRANSFER(SN状態移転)(622)のフィールドを、3GPP TS 38.423バージョン16.3.0、セクション9.1.1.4によって定義されるとおりに定義する。
【0093】
表2は、表1に示される情報要素(IE)「状態移転対象DRBのリスト」のフィールドを定義する。
【0094】
図7は、いくつかの実施形態による、従来のMBSハンドオーバ手順の信号フロー図を示す。
図7は、UE(UE106など)、ソース基地局及びターゲット基地局(基地局102など)、コアネットワークのAMF、並びに、コアネットワークの1つ以上のUPF(単数又は複数)の間の信号フローを示す。
【0095】
当初、UEはソース基地局に接続されていてもよく、ソース基地局からMBSデータを、PTP送信又はPTM送信のいずれかとして受信してもよい。ソース基地局は、ネットワーク側ではUPF(単数又は複数)からMBSマルチキャストデータを受信してもよい。図示するように、いくつかのシナリオでは、ターゲット基地局もまたUPF(単数又は複数)からMBSマルチキャストデータを受信してもよい。
【0096】
702で、UEはソース基地局に測定報告を送信してもよい。それに応じて、704で、ソース基地局はターゲット基地局へのMBSハンドオーバを開始すると判定してもよい。
【0097】
706~710で、ソース基地局及びターゲット基地局はMBSハンドオーバ準備を行ってもよい。具体的には、図示するように、706で、ソース基地局はターゲット基地局にハンドオーバ要求を送信してもよく、このハンドオーバ要求は、UEが加入している(単数又は複数)MBSセッションについての情報などの、UEについてのMBSコンテキストを含んでもよい。それに応じて、ターゲット基地局が現在、対応する、CNとの確立されたMBSセッションを有していない場合は、708で、ターゲット基地局はAMFを介してMBSセッションを確立してもよい。710で、ターゲット基地局はハンドオーバ要求肯定応答メッセージをソース基地局に送信してもよく、このハンドオーバ要求肯定応答メッセージはターゲット基地局に関するMBS設定情報を含んでもよい。
【0098】
712で、ソース基地局はUEにMBS設定情報を含むRRC再設定メッセージを転送してもよい。714で、ソース基地局はまた、ターゲット基地局にSN状態報告メッセージを送信してもよい。
【0099】
UEは、712のRRC再設定メッセージに応じて、RRC接続をターゲット基地局に移動させてもよく、716で、RANハンドオーバが完了したことの指示をターゲット基地局に提供してもよい。例えば、UEはターゲット基地局に同期し、RRC再設定完了メッセージを送信する。
【0100】
その時点で、ターゲット基地局は718で、UEへのMBSデータの送信をPTP送信又はPTM送信のいずれかとして開始してもよい。720に示すように、ターゲット基地局はUPF(単数又は複数)からBMSマルチキャストデータを受信してもよい。
【0101】
ターゲット基地局が716でRANハンドオーバが完了したことの指示を受信した後、ターゲット基地局は722で、例えばDLデータ経路をターゲット基地局に向けて切り替えるように、またターゲット基地局に向けてNG-Cインタフェースインスタンスを確立するようにコアネットワークをトリガするために、経路切り替え手順をAMFと協議してもよい。この経路切り替え手順は、
図6の640~648に示すものに類似したステップを含んでもよい。
【0102】
経路切り替え手順が完了すると、ターゲット基地局は724で、ハンドオーバの成功についてソース基地局に通知するために、UEコンテキスト解放メッセージを送信してもよい。次いでソース基地局は、UEコンテキストに関連付けられたリソースを解放できる。
【0103】
いくつかのシナリオでは、ハンドオーバが完了するまで、ソース基地局は続けて、例えば716又は724で、UEのためのMBS通信を送信してもよい。ただし、
図6に示したシナリオと同様に、UEは712でRRC再設定メッセージを受信すると、ソース基地局からのMBS通信の受信を停止してもよい。
【0104】
726で、UEは、例えば718のPTP/PTM送信中に失われたPDU(単数又は複数)を示す、PDCP状態報告をターゲット基地局に送信してもよい。それに応じて、728で、ターゲット基地局は失われたPDU(単数又は複数)をユニキャスト(PTP)メッセージを介してUEに再送信してもよい。ところが、
図7の手順には、712の前に失われたPDU(単数又は複数)を特定するため、又はターゲット基地局を介して再送信するための対策はない。
図7の手順にはまた、ハンドオーバ中にミスされたPDU(単数又は複数)を特定するため、又はターゲット基地局を介して再送信するための対策もない。
図8-MBS送信のための無瞬断ハンドオーバ
【0105】
図8は、いくつかの実施形態による、MBS送信のための無瞬断ハンドオーバのための信号フロー図を示す。具体的には、
図8のシナリオ例では、NWは、ミスされたMBSパケットの再送信をターゲットセル内でPTP通信を介して実行する。ターゲットセル内の同じMBSセッション/MBS DRBのための新しいデータ送信は、PTM通信又はPTP通信のいずれかを介して送信されてもよい。再送信のためのPDU情報は、UEがターゲットセルにアクセスした後のUE PDCU状態報告に基づいてもよい。
図8は、
図7に示す手順と類似した、MBSハンドオーバ手順の特定のシナリオを示す。
【0106】
図8では、本例に関する詳細に明確に注目するために、信号フローの一部が簡略化されていることを理解されたい。ただし、いくつかの実装形態では、
図8に示す幅広い矢印は、例えば、
図7の類似する点に示した複数の通信と類似する複数の通信を表し得る。
【0107】
図8は、UE(UE106など)と、ソース基地局及びターゲット基地局(基地局102など)との間の信号フローを示す。
【0108】
図8に示すように、802で、UEはソース基地局とのRRC接続を確立してもよい。806で、ソース基地局はそのUEに(及びMBSセッションに加入している他のUEに)、MBSセッションのための1つ以上のMBS PTM通信を送信してもよい。具体的には、
図8の例では、MBS PTM通信は、シーケンス番号1~4を有する4つのPDUを含んでもよい。この例では、PDU1、2、及び4は成功裡に受信されるが、PDU3はドロップされる(例えば干渉、不十分な信号強度などに起因して)。
【0109】
812で、ソース基地局及びターゲット基地局はMBSハンドオーバ準備を実行してもよい。いくつかのシナリオでは、これは、
図7の706~710と類似したステップを含んでもよい。
【0110】
816で、ソース基地局はUEに、RRC再設定メッセージを同期パラメータとともに送信してもよい。例えば、RRC再設定メッセージはハンドオーバコマンドを含んでもよく、PTP及び/又はPTM通信に関する設定情報を更に含んでもよい。
【0111】
UEは、816のRRC再設定メッセージに応じて、RRC接続をターゲット基地局に移動させてもよく、824で、RANハンドオーバが完了したことの指示をターゲット基地局に送信してもよい。例えば、UEはターゲット基地局に同期し、RRC再設定完了メッセージを送信する。UEはRRC接続をターゲット基地局に移動させるので、UEは、816のRRC再設定メッセージに応じてソース基地局からのMBS通信の受信を停止してもよい。
【0112】
824での送信はまた、PDCP状態報告を含んでもよい。例えば、PDCP状態報告は、
図8のシナリオのPDU3のような、ドロップされた、又はミスされたMBSセッションのPDU(単数又は複数)のSN(例えば、DL PDCP SN)又は他の指示を含んでもよい。別の例として、PDCP状態報告は、
図8のシナリオのPDU5などの、UEによって受信されるべき、MBSセッションの次のPDUのSN又は他の指示を含んでもよい。例えば、PDCP状態報告は、816より前にUEによって受信された、MBSセッションの最後のPDU(例えば、PDU4)のSNの直後のSNを含んでもよい。
【0113】
UEでRRC再設定が完了すると、ターゲット基地局はUEに、MBSセッションのための通信を送信し始めてもよい。
図8は考え得る2つのシナリオを示し、一方は828によって示され、他方は830~832によって示されている。
【0114】
828に示されるように、ターゲット基地局は、MBSセッションのための1つ以上のPTP通信をUEに送信してもよい。PTP通信は、UEが824で特定した、ドロップされたPDUを含み得る。PTP通信はまた、UEが824で特定したMBSセッションの次のPDUを、ハンドオーバ中にソース基地局によって送信された後続のPDU、すなわち、816の後にソース基地局によって送信されたためにUEによって受信されなかったPDUとともに含んでもよい。PTP通信はまた、コアネットワークからターゲット基地局によって受信された、MBSセッションの後続のPDUを含んでもよい。
【0115】
第2の例では、ターゲット基地局は、MBSセッションのための継続的サポートをPTM通信を使用して提供してもよい。830に示すように、ターゲット基地局は828のシナリオと同様に、UEが824で特定した、ドロップされたPDUを、MBSセッションの次のPDU及びハンドオーバ中にソース基地局によって送信された後続のPDUとともに含めて、MBSセッションのための1つ以上のPTP通信を最初にUEに送信してもよい。ただし、ターゲット基地局は832で、そのUEに(及びMBSセッションに加入している他のUEに)、MBSセッションのための後続のPDUをPTM送信を介して送信してもよい。
【0116】
いくつかの実装形態では、ターゲット基地局は、MBSセッションの継続的PDUを828のシナリオに従ってPTP通信を介して送信すべきか、それとも832のシナリオに従ってPTM通信を介して送信すべきかを、動的に判断してもよい。例えば、
図8に示したUEが、ターゲットセル内でMBSセッションを受信している唯一のUE(又は少数のUEのうちの1つ)である場合、ターゲット基地局は、PTP通信を介してMBS PDUを送信すると判断してもよい。ところが、ターゲットセル内のいくつかのUEがMBSセッションを受信している場合、ターゲット基地局は、それらのいくつかのUEにPTM通信を介してMBS PDUを送信すると判断してもよい。ただし、いずれの場合も、
図8に示されるUEがドロップしたPDUは、ハンドオーバ中にそのUEがミスしたPDUとともに、MBSセッションを受信しているターゲットセルの全てのUEではなく、そのUEのみに再送信されるべきである。したがって、これらのPDUは、828のシナリオ及び830のシナリオの両方で、PTP送信を介して送信されてもよい。
図9-MBSセッションが設定されているソースgNBからターゲットgNBへのデータ転送
【0117】
図9は、いくつかの実施形態による、両方の基地局上で以前に有効化されているMBSセッションのための、MBSハンドオーバ中のソース基地局からターゲット基地局へのデータ転送のための信号フロー図を示す。
図9は、UE(UE106など)、ソース基地局及びターゲット基地局(基地局102など)、並びに、コアネットワークの1つ以上のUPF(単数又は複数)の間の信号フローを示す。具体的には、
図9の手順は、いくつかの実施形態による、ソース基地局及びターゲット基地局の両方で同じMBSセッションが設定及び有効化されている例を示す。
【0118】
図9に示すように、902で、UEはソース基地局とのRRC接続を確立してもよい。904で、ソース基地局はMBSセッションのデータをUPFから受信してもよい。例えばデータには、ソース基地局によってPDU 1-4、1-7、又は1-10として送信されるデータが含まれてもよい。いくつかのシナリオでは、ソース基地局は
図9の手順の全体にわたり、他の時間にMBSセッションの追加データを受信してもよい。
【0119】
906で、ソース基地局はそのUEに(及びMBSセッションに加入している他のUEに)、904で受信されたMBSセッションのためのデータの少なくとも一部を含む1つ以上のMBS PTM通信を送信してもよい。具体的には、
図9の例では、MBS PTM通信は、シーケンス番号1~4を有する4つのPDUを含んでもよい。この例では、PDU1、2、及び4は成功裏に受信されるが、PDU3はドロップされる。
【0120】
図9のシナリオでは、MBSセッションは、ターゲット基地局でも設定され、有効化されている。したがって、ターゲット基地局もまた、908でMBSセッションのデータを受信してもよい。いくつかのシナリオでは、908でターゲット基地局が受信するデータは、904でソース基地局が受信するデータと同じであってもよい。ただし、UEアドレス指定などのいくつかの側面は、904と908との間で異なっていてもよい。910で、ターゲット基地局はターゲットセルの加入しているUEに、908で受信したデータの少なくとも一部分を送信してもよい。
【0121】
912で、ソース基地局及びターゲット基地局はMBSハンドオーバ準備を実行してもよい。いくつかのシナリオでは、これは、
図7の706~710と類似したステップを含んでもよい。ただし、MBSセッションはターゲット基地局で既に設定され有効化されているので、MBSセッション確立(708に示すような)は必要ではなく、省略されてもよい(実行されなくてもよい)ことに留意されたい。
【0122】
916で、ソース基地局はUEに、RRC再設定メッセージを同期パラメータとともに送信してもよい。例えば、RRC再設定メッセージは、ハンドオーバコマンド及びMBS設定情報を含んでもよい。いくつかのシナリオでは、916のRRC再設定メッセージは、816のRRC再設定メッセージと類似しているか、同等であってもよい。
【0123】
918で、ソース基地局はSN状態移転メッセージをターゲット基地局に送信してもよい。例えば、SN状態移転メッセージは、
図9のシナリオにおけるPDU5などの、UEによって受信されるべき、MBSセッションの次のPDUのSN又は他の指示を含んでもよい。例えば、PDCP状態報告は、916より前にUEによって受信された、MBSセッションの最後のPDU(例えば、PDU4)のSNの直後のSNを含んでもよい。
【0124】
UEは、916のRRC再設定メッセージに応じて、RRC接続をターゲット基地局に移動させてもよく、924で、RANハンドオーバが完了したことの指示をターゲット基地局に送信してもよい。例えば、UEはターゲット基地局に同期し、RRC再設定完了メッセージを送信する。UEはRRC接続をターゲット基地局に移動させるので、UEは、916のRRC再設定メッセージに応じてソース基地局からのMBS通信の受信を停止してもよい。
【0125】
924の送信はまた、PDCP状態報告を含んでもよい。例えば、PDCP状態報告は、
図9のシナリオのPDU3のような、ドロップされた、又はミスされたMBSセッションのPDU(単数又は複数)のSN又は他の指示を含んでもよい。
【0126】
926で、ターゲット基地局はハンドオーバ成功メッセージをソース基地局に送信してもよい。いくつかのシナリオでは、ハンドオーバ成功メッセージは、
図6のハンドオーバ成功メッセージ630と類似していてもよい。
【0127】
UEでRRC再設定が完了すると、ターゲット基地局はUEに、MBSセッションのための通信を送信し始めてもよい。
図9は、
図8と同じ、考え得る2つのシナリオを示す。一方は928で示されて828と同等であり、他方は930~932で示されて830~832と同等である。
【0128】
MBSセッションはハンドオーバの開始前に設定され有効化されているので、ソース基地局がMBSデータをターゲット基地局に転送する必要はないことに留意されたい。代わりに、ターゲット基地局は、908でUPFから受信したデータに基づいて、MBS PDU3、5~10のいずれかをUEに送信又は再送信してもよい。同様に、
図7の722に示すものなどの経路切り替え手順を実行する必要はない。
図10-MBSセッションが設定されていないソースgNBからターゲットgNBへのデータ転送
【0129】
図10は、いくつかの実施形態による、ターゲット基地局上で以前に有効化されていないMBSセッションのための、MBSハンドオーバ中のソース基地局からターゲット基地局へのデータ転送のための信号フロー図を示す。
図10は、UE(UE106など)、ソース基地局及びターゲット基地局(基地局102など)、並びに、コアネットワークの1つ以上のUPF(単数又は複数)の間の信号フローを示す。具体的には、
図10の手順は、いくつかの実施形態による、そのUEがソースセル内で加入しているMBSセッションがターゲット基地局で設定されず、有効化されていない例を示す。
【0130】
図10に示すように、1002で、UEはソース基地局とのRRC接続を確立してもよい。1004で、ソース基地局はMBSセッションのデータをUPFから受信してもよい。例えばデータには、ソース基地局によってPDU1-4、1-7として送信されるデータが含まれてもよい。いくつかのシナリオでは、ソース基地局は
図10の手順の全体にわたり、他の時間にMBSセッションの追加のデータを受信してもよい。
【0131】
1006で、ソース基地局はそのUEに(及びMBSセッションに加入している他のUEに)、1004で受信したMBSセッションのためのデータの少なくとも一部を含む、1つ以上のMBS PTM通信を送信してもよい。具体的には、
図10の例では、MBS PTM通信は、シーケンス番号1~4を有する4つのPDUを含んでもよい。この例では、PDU 1、2、及び4は成功裏に受信されるが、PDU3はドロップされる。
【0132】
いくつかのシナリオでは、1002~1006に示した信号は、
図9の902~906に示したものと類似しているか、同一であってもよい。ただし、
図10のシナリオでは、MBSセッションは、ターゲット基地局で設定又は有効化されていない。
【0133】
1012で、ソース基地局及びターゲット基地局はMBSハンドオーバ準備を実行してもよい。いくつかのシナリオでは、これは、
図7の706~710と類似したステップを含んでもよい。具体的には、MBSセッションはターゲット基地局でまだ設定されておらず有効化されていないので、例えば706に示すものなどのハンドオーバ要求メッセージに応じて、MBSセッション確立(708に示すような)が実行されてもよい。
【0134】
1016で、ソース基地局はUEに、RRC再設定メッセージを同期パラメータとともに送信してもよい。例えば、RRC再設定メッセージはハンドオーバコマンド及びMBS設定情報を含んでもよい。いくつかのシナリオでは、1016のRRC再設定メッセージは、816のRRC再設定メッセージと類似しているか、同等であってもよい。
【0135】
1018で、ソース基地局はSN状態移転メッセージをターゲット基地局に送信してもよい。例えば、SN状態移転メッセージは、
図10のシナリオにおけるPDU5などの、UEによって受信されるべき、MBSセッションの次のPDUのSN又は他の指示を含んでもよい。例えば、PDCP状態報告は、1016より前にUEによって受信された、MBSセッションの最後のPDU(例えば、PDU4)のSNの直後のSNを含んでもよい。
【0136】
前の例で述べたように、1016のRRC再設定メッセージに応じて、UEはソース基地局からの送信の受信を停止し、RRC接続をターゲット基地局に移動させてもよいため、これらのPDUはハンドオーバの完了に続いてUEに再送信されてもよい。ところが、MBSセッション確立が実行されたのはハンドオーバ準備中であったので、ターゲット基地局は、その時点より前に送信されたPDU1~7などのMBSデータをUPFから受信していない。したがって、1020で、ソース基地局は、
図10の例のPDU5~7などの1016でのRRC再設定メッセージに後続する、ソース基地局によって送信されたMBS PDU(又は該当するMBSデータ)をターゲット基地局に転送してもよい。
【0137】
加えて1022で、ターゲット基地局はUPFから、
図10の例のPDU8~10などの、MBSセッションのための後続のデータを受信してもよい。UPFは、1014でのMBSセッション確立に少なくとも部分的に応じて、データを送信してもよい。
【0138】
UEでRRC再設定が完了すると、1024で、UEはRANハンドオーバが完了したことの指示をターゲット基地局に送信してもよい。例えば、UEはターゲット基地局に同期し、RRC再設定完了メッセージを送信する。
【0139】
1024の送信はまた、PDCP状態報告を含んでもよい。例えば、PDCP状態報告は、
図10のシナリオのPDU3のような、ドロップされた、又はミスされたMBSセッションのPDU(単数又は複数)のSN又は他の指示を含んでもよい。
【0140】
1026で、ターゲット基地局はハンドオーバ成功メッセージをソース基地局に送信してもよい。いくつかのシナリオでは、ハンドオーバ成功メッセージは、
図6のハンドオーバ成功メッセージ630と類似していてもよい。いくつかのシナリオでは、ハンドオーバ成功メッセージ1026は、ソース基地局にMBSデータの転送を停止させる命令又は指示を含んでもよい。ハンドオーバ成功メッセージは、RRC再設定完了メッセージ1024に少なくとも部分的に応じてもよく、また、1022でMBSセッションのためのデータを受信することに少なくとも部分的に応じてもよい。
【0141】
UEでRRC再設定が完了すると、ターゲット基地局はUEに、MBSセッションのための通信を送信し始めてもよい。
図10は、
図8と同じ、考え得る2つのシナリオを示す。一方は1028で示されて828と同等であり、他方は1030~1032で示されて830~832と同等である。
PDCP SN同期
【0142】
図8~
図10の例の各々では、ソース基地局は、ドロップされたパケット、及び/又はUEに送信されるべき次のMBS PDUの、SN(例えば、DL PDCP SN)をターゲット基地局に通信してもよい。ソース基地局の提供するSNがターゲット基地局にとって意味のあるものになるように、ソース基地局はPDCP SN割り当てをターゲット基地局と同期させてもよい。これは、例えばMBSセッション確立の間に、又はMBSセッションデータ送信においてUPFから受信した情報に基づいて、各PDUにPDCP SNを割り当てるように各基地局を構成することによって達成されてもよい。
【0143】
第1の例として、MBSデータを担持するPDUを送信するとき、基地局は、UPFからMBSデータが受信されたMBSパケット内のSNに従ってPDCP SNを割り当ててもよい。例えば、基地局はPDCP SNを、MBSパケットのPDUヘッダと等しくなるように(又はそれに基づいて)設定してもよい。あるいは、基地局はPDCP SNを、MBSパケットのGTP-Uヘッダと等しくなるように(又はそれに基づくように)設定してもよい。いずれの例においても、UPFは、所与のMBSパケットをソース基地局とターゲット基地局の両方に送信するために、同じSNを使用してもよい。その結果、ソース基地局及びターゲット基地局がそのパケットに同じPDCP SNを割り当てるので、ソース基地局が自らのPDCP SNを参照することによって、ターゲット基地局へのそのパケットを特定できるようになり得る。
【0144】
別の例として、基地局は、例えば、SNを逐次的に増加させることによって、受信したパケット順序に従ってPDCP SNを割り当ててもよい。いくつかのシナリオでは、UPFは、基地局ごとに開始番号を提供してもよい。例えば、UPFはソース基地局に、MBSセッションでソース基地局に送信される最初のMBSパケットに使用されるPDCP SNを示してもよい。PDCP SNは、例えばMBSセッション確立の間に示されてもよいし、又は、MBSセッションでソース基地局に送信される最初のMBSパケットのヘッダ内に(例えば、PDUヘッダの予備フィールド内に)示されてもよい。次いで、UPFとソース基地局の両方が、後続のPDUごとにPDCP SNをインクリメントしてもよい。同様に、UPFはターゲット基地局に、ターゲット基地局に送信されるべき第1のMBSパケットに使用されるべきPDCP SNを示してもよく、使用されるべきPDCP SNは、ソースgNBに対して示されたPDCP SN番号付けに一致する。例えば、使用されるべきPDCP SNは、MBSセッションで最初のMBSパケットがソース基地局に送信された後のPDUの番号付けから得られるPDCP SNである。その結果、ターゲット基地局はUPFの指定したPDCP SNを割り当て、それは、ソース基地局がPDUの逐次的番号に基づいてそのパケットに割り当てたPDCP SNと同じになる。最初のPDUに続いて、ターゲット基地局は、後続の各PDUについてもPDCP SNをインクリメントする。この場合も、ソース基地局は自らのPDCP SNを参照することによってターゲット基地局への各パケットを特定してもよい。
具体的実施例
【0145】
以下は、前述の説明に一致する実装形態の具体的実施例である。他の異なる実施例も、前述の説明の全範囲内で想定される。
【0146】
1.いくつかの実施形態では、マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)セッションの通信を実行する方法が、無線通信ネットワークのターゲット基地局が無線通信ネットワークのリモート基地局から、ユーザ機器(UE)に対するMBSセッションの、ソース基地局からターゲット基地局へのハンドオーバを開始せよとの要求を受信することと、UEによって受信されるべき、MBSセッションの次のプロトコルデータユニット(PDU)の指示を受信することと、MBSセッションの次のPDUであって、ハンドオーバを開始せよとの要求の後、以前にソース基地局によってピアツーマルチプル(PTM)メッセージを介して送信された、MBSセッションの次のPDUを含むピアツーピア(PTP)メッセージをUEに送信することと、を含む。
【0147】
2.実施例1によるいくつかの実施形態では、方法は、MBSセッションのドロップされたPDUであって、ソース基地局によって送信されたがUEによって適切に受信されなかったドロップされたPDUの指示をUEから受信することと、そのドロップされたPDUを含むピアツーピアメッセージをUEに送信することと、を更に含む。
【0148】
3.実施例2によるいくつかの実施形態では、次のPDUの指示及びドロップされたPDUの指示は、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)状態報告でUEから受信される。
【0149】
4.実施例1によるいくつかの実施形態では、次のPDUの指示はソース基地局から受信される。
【0150】
5.実施例1~4のいずれかによるいくつかの実施形態では、方法は、MBSセッションの後続のPDUをピアツーピアメッセージを介して送信すべきか、それともピアツーマルチプルメッセージを介して送信すべきかを、MBSセッションに加入している、ターゲット基地局のサービス対象であるUEの数に少なくとも部分的に基づいて判定することを更に含む。
【0151】
6.実施例1~5のいずれかによるいくつかの実施形態では、方法は、ハンドオーバを開始せよとの要求を受信したことに応じて、そのMBSセッションを無線通信ネットワークのあるコアネットワーク要素と確立することと、ソース基地局から、UEに転送されるべき、MBSセッションの少なくとも1つのPDUであって、MBSセッションの次のPDUを含む少なくとも1つのPDUを受信することと、次のPDUを受信した後に続いて、コアネットワーク要素からMBSセッションの後続のPDUを受信することと、を含む。
【0152】
7.実施例6によるいくつかの実施形態では、方法は、UEでのMBSハンドオーバ再設定が完了したことの指示をUEから受信することと、UEでのMBSハンドオーバ再設定が完了したことの指示を受信したことに応じて、かつ、コアネットワーク要素とMBSセッションを確立した後に続いて、MBSセッションのPDUの転送を停止する命令をソース基地局に提供することと、を更に含む。
【0153】
8.実施例7によるいくつかの実施形態では、方法は、UEでのMBSハンドオーバ再設定が完了したことの指示を受信する前にソース基地局から受信した、MBSセッションの少なくとも1つのPDUの各PDUを、少なくとも1つのPTPメッセージを介してUEに転送することを更に含む。
【0154】
9.実施例1~5のいずれかによるいくつかの実施形態では、方法は、そのMBSセッションを無線通信ネットワークのあるコアネットワーク要素と確立することを含み、MBSセッションはハンドオーバを開始せよとの要求を受信する前に確立されている。
【0155】
10.実施例1~9のいずれかによるいくつかの実施形態では、方法は、無線通信ネットワークのあるコアネットワーク要素から、そのMBSセッションの指定されたPDUに割り当てられるべきシーケンス番号の指示を受信することと、指定されたPDUに後続するPDUに逐次的シーケンス番号を割り当てることと、を更に含む。
【0156】
11.実施例1~9のいずれかによるいくつかの実施形態では、無線通信ネットワークのあるコアネットワーク要素から、そのMBSセッションのためのMBSペイロードデータを含むMBSパケットであって、パケットシーケンス番号を有するMBSパケットを受信することと、そのMBSペイロードデータを含むパケットをUEに送信することであって、送信されるパケットの下りリンク(DL)パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)シーケンス番号として、このMBSパケットのパケットシーケンス番号が使用されることと、を含む。
【0157】
12.いくつかの実施形態では、無線通信ネットワークのターゲット基地局が、無線通信回路と、その無線通信回路に通信可能に接続されたプロセッサ回路であって、実施例1~11のいずれかによるステップをターゲット基地局に実行させるように構成されたプロセッサ回路と、を含む。
【0158】
13.いくつかの実施形態では、装置が、実施例1~11のいずれかによるステップをターゲット基地局に実行させるように構成されたプロセッサを含む。
【0159】
14.いくつかの実施形態では、装置が、実施例1~11のいずれかによる方法を実行する手段を備える。
【0160】
15.いくつかの実施形態では、マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)セッションの通信を実行する方法が、無線通信デバイスが無線ネットワークの第1の基地局から、マルチキャストセッションの少なくとも1つのデータパケットを含むマルチキャスト送信を受信することと、第1の基地局から、無線ネットワークの第2の基地局へのハンドオーバを実行する命令を受信することと、
その命令を受信したことに応じて、第1の基地局からの送信の受信を停止し、第2の基地局との接続を確立することと、第2の基地局から、第1の基地局から受信したマルチキャストセッションの最後のデータパケットに続く、マルチキャストセッションの次の逐次的データパケットであって、無線通信デバイスが第1の基地局からの送信の受信を停止した後、以前に第1の基地局からのマルチキャスト送信に含まれていた次の逐次的データパケットを含む、ユニキャスト送信を受信することと、を含む。
【0161】
16.実施例15によるいくつかの実施形態では、方法は、ユニキャスト送信を受信する前に、次の逐次的パケットの識別子を第2の基地局に送信することを更に含む。
【0162】
17.実施例15~16のいずれかによるいくつかの実施形態では、方法は、第2の基地局から、マルチキャストセッションのドロップされたデータパケットであって、ハンドオーバを実行する命令より前の第1の基地局からのマルチキャスト送信に含まれていたがUEによって適切に受信されなかったドロップされたデータパケットを含む、ユニキャスト送信を受信することを更に含む。
【0163】
18.実施例17によるいくつかの実施形態では、方法は、ドロップされたデータパケットを含むユニキャスト送信を受信する前に、ドロップされたデータパケットの識別子を第2の基地局に送信することを更に含む。
【0164】
19.実施例15~18のいずれかによるいくつかの実施形態では、方法は、第2の基地局から、マルチキャストセッションの少なくとも1つのデータパケットを含むマルチキャスト送信を受信することを更に含む。
【0165】
20.実施例15~19のいずれかによるいくつかの実施形態では、第2の基地局へのハンドオーバを実行する命令は、マルチキャスト送信のために第2の基地局との接続を確立するための設定情報を含む。
【0166】
21.いくつかの実施形態では、無線通信ネットワーク内で動作している無線通信デバイスが、無線通信回路と、その無線通信回路に通信可能に接続されたプロセッサ回路であって、実施例15~20のいずれかによるステップをその無線通信デバイス局に実行させるように構成されたプロセッサ回路と、を含む。
【0167】
22.いくつかの実施形態では、装置が、実施例15~20のいずれかによるステップを無線通信デバイスに実行させるように構成されたプロセッサを含む。
【0168】
23.いくつかの実施形態では、装置が、実施例15~20のいずれかによる方法を実行する手段を備える。
【0169】
24.いくつかの実施形態では、マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)セッションの通信を実行する方法が、無線通信ネットワークの第1の基地局がユーザ機器(UE)に、マルチキャストセッションの少なくとも1つのデータパケットを含むマルチキャスト送信を送信することと、UEを無線通信ネットワークの第2の基地局にハンドオーバするハンドオーバ手順を開始すると判定したことに応じて、ハンドオーバを実行する命令をUEに送信することと、命令を送信した後に続いて、UEに送信されるべき、MBSセッションの次のパケットの指示を第2の基地局に提供することと、命令を送信した後に続いて、UEに送信されるべき、MBSセッションのパケットであって、次のパケットを含むMBSセッションのパケットの、第2の基地局への転送を開始することと、ハンドオーバが完了したことの指示を第2の基地局から受信したことに応じて、MBSセッションのパケットの転送を停止することと、を含む。
【0170】
25.実施例24によるいくつかの実施形態では、方法は、第2の基地局にMBSセッションに関する情報を含むハンドオーバ要求を提供することを更に含む。
【0171】
26.実施例25によるいくつかの実施形態では、方法は、第2の基地局に対するMBSセッション設定情報を示すハンドオーバ要求肯定応答メッセージを第2の基地局から受信することと、ハンドオーバを実行する命令に第2の基地局に対するMBSセッション設定情報を含ませることと、を更に含む。
【0172】
27.いくつかの実施形態では、無線通信ネットワーク内で動作している第1の基地局が、無線通信回路と、その無線通信回路に通信可能に接続されたプロセッサ回路であって、実施例24~26のいずれかによるステップを第1の基地局に実行させるように構成されたプロセッサ回路と、を含む。
【0173】
28.いくつかの実施形態では、装置が、実施例24~26のいずれかによるステップを第1の基地局に実行させるように構成されたプロセッサを含む。
【0174】
29.いくつかの実施形態では、装置が、実施例24~26のいずれかによる方法を実行する段を備える。
【0175】
個人情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されている。特に、個人情報データは、意図されない又は認可されていないアクセス又は使用のリスクを最小にするように管理され取り扱われるべきであり、認可された使用の性質は、ユーザに明確に示されるべきである。
【0176】
ユーザ機器(UE)を動作させるための本明細書に記載の方法のいずれかは、下りリンクでUEによって受信された各メッセージ/信号Xを、基地局によって送信されたメッセージ/信号Xとして解釈し、上りリンクでUEによって送信された各メッセージ/信号Yを、基地局によって受信されたメッセージ/信号Yとして解釈することによって、基地局を動作させるための対応する方法の基礎とすることができる。
【0177】
本開示の実施形態は、任意の様々な形態で実現されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、本主題はコンピュータに実行される方法、コンピュータ可読記憶媒体、又はコンピュータシステムとして実現されてもよい。他の実施形態では、本主題は、ASICなどの、1つ以上のカスタム設計されたハードウェアデバイスを使用して実現することができる。他の実施形態では、本主題は、FPGAなどの、1つ以上のプログラム可能なハードウェア要素を使用して実現することができる。
【0178】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体(例えば、非一時的メモリ要素)は、プログラム命令及び/又はデータを記憶し、プログラム命令は、コンピュータシステムによって実行されるときに、そのコンピュータシステムに方法を、例えば、本明細書に記載の方法実施形態のいずれか、又は本明細書に記載の方法実施形態の組み合わせ、又は本明細書に記載の方法実施形態のサブセット、又はそのようなサブセットの組み合わせ、を実行させるように構成されていてもよい。
【0179】
いくつかの実施形態では、デバイス(例えば、UE)は、プロセッサ(又はプロセッサのセット)及びメモリ媒体(又はメモリ要素)を含むように構成されていてもよく、メモリ媒体はプログラム命令を記憶し、プロセッサは、メモリ媒体からプログラム命令を読み出して実行するように構成されており、プログラム命令は本明細書に記載する様々な方法実施形態(又は本明細書に記載の方法実施形態の任意の組み合わせ、又は本明細書に記載の方法実施形態のいずれかの任意のサブセット、又はそのようなサブセットの任意の組み合わせ)のいずれかを実装するために実行可能である。デバイスは、様々な形態のいずれにおいて実現されてもよい。
【0180】
上記の実施形態は、かなり詳細に記載されているが、上記の開示が完全に理解されれば、多数の変形形態及び修正形態が当業者には明らかになる。以下の特許請求の範囲は、全てのそのような変形形態及び修正形態を包含すると解釈されることが意図されている。
【国際調査報告】