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  • 特表-自動車投光器用の照射装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-14
(54)【発明の名称】自動車投光器用の照射装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/245 20180101AFI20231107BHJP
   F21S 43/241 20180101ALI20231107BHJP
   F21S 43/237 20180101ALI20231107BHJP
   F21S 43/50 20180101ALI20231107BHJP
   F21W 104/00 20180101ALN20231107BHJP
【FI】
F21S43/245
F21S43/241
F21S43/237
F21S43/50
F21W104:00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526271
(86)(22)【出願日】2021-10-18
(85)【翻訳文提出日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 EP2021078769
(87)【国際公開番号】W WO2022100964
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】20207143.7
(32)【優先日】2020-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】ケメトミュラー、マティアス
(57)【要約】
【課題】光の放射が改善される照射装置を提供する。
【解決手段】自動車投光器用の照射装置(1)であって、第1光導体(2)と、第2光導体(3)と、光学装置(4)とを含み、光学装置(4)は、第1光入射面(5a)と、第2光入射面(6a)と、第1光出射面(5b)と、第2光出射面(6b)とを有し、第1光導体(2)の光は、光学装置(4)内に入射可能であり、光学装置(4)を通過し、第1光出射面(5b)を介して出射可能であり、第2光導体(3)の光は、光学装置(4)内に入射可能であり、光学装置(4)を通過し、第2光出射面(6b)を介して出射可能であり、第1光出射面(5b)は、多数の第1面要素(7)から構成され、第2光出射面(6b)は、多数の第2面要素(8)から構成されており、第1面要素(7)と第2面要素(8)は、これらが段状構造を構成するように、互いに交互に配設されており、第1面要素(7)は、それに続く第2面要素(8)とともにそれぞれ1つの段部を構成し、第1面要素(7)とそれに続く第2面要素(8)とは、45°~135°の角度を成す。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車投光器用の照射装置(1)であって、前記照射装置(1)は、
- 光源の光を導き且つ第1方向(x)に沿って放射するように構成されている第1光導体(2)と、
- 光源の光を導き且つ第2方向(y)に沿って放射するように構成されている第2光導体(3)と、
- 前記第1光導体(2)及び前記第2光導体(3)からの光を光学的な光機能として交通空間に放射するように構成されている光学装置(4)とを含み、但し前記光学装置(4)は、第1光入射面(5a)と、前記第1光入射面(5a)に割り当てられた第1光出射面(5b)と、第2光入射面(6a)と、前記第2光入射面(6a)に割り当てられた第2光出射面(6b)とを有する構成であり、
前記第1光導体(2)は、前記第1光入射面(5a)に対し、前記第1光導体(2)の光が前記第1光入射面(5a)を介して前記光学装置(4)内に入射可能であるように配設されており、前記第1光導体(2)により入射された光は、前記光学装置(4)を通過し、前記第1光出射面(5b)を介して出射可能であり、前記第2光導体(3)は、前記第2光入射面(6a)に対し、前記第2光導体(3)の光が前記第2光入射面(6a)を介して前記光学装置(4)内に入射可能であるように配設されており、前記第2光導体(3)により入射された光は、前記光学装置(4)を通過し、前記第2光出射面(6b)を介して出射可能であり、
前記第1光出射面(5b)は、多数の第1面要素(7)から構成され、前記第2光出射面(6b)は、多数の第2面要素(8)から構成されており、
前記第1面要素(7)と前記第2面要素(8)は、これらが実質的に段状構造を構成するように、互いに交互に配設されており、前記第1面要素(7)は、それに続く前記第2面要素(8)とともにそれぞれ1つの段部を構成し、前記第1面要素(7)とそれに続く前記第2面要素(8)とは、45°から135°までの角度、好ましくは実質的に90°の角度を成していること、
を特徴とする照射装置(1)。
【請求項2】
前記段状構造は、湾曲した軌道をたどること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置(1)。
【請求項3】
前記第1光入射面(5a)は、前記第1光出射面(5b)と実質的に平行に配向され、前記第2光入射面(6a)は、前記第2光出射面(5b)と実質的に平行に配向されていること、
を特徴とする、請求項1又は2に記載の照射装置(1)。
【請求項4】
前記第1面要素(7)と前記第2面要素(8)は、実質的に矩形であり、好ましくは正方形であること、
を特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の照射装置(1)。
【請求項5】
前記第1面要素(7)の面ベクトルと前記第2面要素(8)の面ベクトルとは、同じ面内に位置すること、
を特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の照射装置(1)。
【請求項6】
前記第1面要素(7)と前記第2面要素(8)は、交互に互いに接して隣接すること、
を特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の照射装置(1)。
【請求項7】
前記第1光出射面(5b)と前記第2光出射面(6b)は、少なくとも2つの段部列、好ましくは多数の段部列を有し、これらの段部列は、それぞれ、互いに段状に配設された前記第1面要素(7)と前記第2面要素(8)から構成されていること、
を特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の照射装置(1)。
【請求項8】
少なくとも2つの前記段部列、好ましくは多数の前記段部列は、前記第1方向(x)と前記第2方向(y)に対して直角に配向されている第3方向に沿って上下に配設されていること、
を特徴とする、請求項7に記載の照射装置(1)。
【請求項9】
前記第3方向において、上下に配設された2つの前記段部列は、直接的に互いに接して隣接すること、
を特徴とする、請求項8に記載の照射装置(1)。
【請求項10】
少なくとも2つの前記段部列、好ましくは多数の前記段部列は、前記第1方向(x)及び/又は前記第2方向(y)に沿って、前記第1面要素(7)及び/又は前記第2面要素(8)の分だけ、前記第1面要素(7)と前記第2面要素(8)が少なくとも2つの前記段部列において立方体構造体を形成するように、互いにずらされて配設されていること、
を特徴とする、請求項7~9のいずれか一項に記載の照射装置(1)。
【請求項11】
前記第1方向(x)は、前記第1面要素(7)に対して直角に配向されていること、
を特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の照射装置(1)。
【請求項12】
前記第2方向(y)は、前記第2面要素(8)に対して直角に配向されていること、
を特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の照射装置(1)。
【請求項13】
前記第1方向(x)は、前記第1光入射面(5a)に対して直角に配向されていること、
を特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の照射装置(1)。
【請求項14】
前記第2方向(y)は、前記第2光入射面(6)に対して直角に配向されていること、
を特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の照射装置(1)。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の照射装置(1)を含んだ自動車投光器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車投光器用の照射装置に関し、該照射装置は、
- 光源の光を導き且つ第1方向に沿って放射するように構成されている第1光導体(第1ライトガイド)と、
- 光源の光を導き且つ第2方向に沿って放射するように構成されている第2光導体(第2ライトガイド)と、
- 第1光導体及び第2光導体からの光を光学的な光機能として交通空間に放射するように構成されている光学装置とを含み、但し該光学装置は、第1光入射面(第1光入射結合面)と、第1光入射面に割り当てられた第1光出射面(第1光出射結合面)と、第2光入射面(第2光入射結合面)と、第2光入射面に割り当てられた第2光出射面(第2光出射結合面)とを有する。
【0002】
更に本発明は、照射装置を含んだ自動車投光器に関する。
【背景技術】
【0003】
自動車投光器用の照射装置は、従来技術において既知であり、この際、2つの光導体が、光機能を生成するための光学装置に光を供給する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光学装置から光が少なくとも2つの方向に放射されるべき場合には、大概は光学装置の光出射面を介して拡散放射が行われる。しかしこの拡散放射は、光強度を低くし、両方の方向のうちの少なくとも1つの方向で不十分な光放射をもたらすことになる。
【0006】
本発明の課題は、従来技術の欠点を軽減ないし排除することにある。つまり本発明は、特に光の放射が改善される照射装置を創作することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、請求項1の特徴を有する照射装置により解決される。好ましい実施形態は、従属請求項に記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明を実施するための形態について説明する。
【0009】
本発明により、第1光導体は、第1光入射面に対し、第1光導体の光が第1光入射面を介して光学装置内に入射可能であるように配設されており、この際、第1光導体により入射された光は、光学装置を通過し、第1光出射面を介して出射可能であり、この際、第2光導体は、第2光入射面に対し、第2光導体の光が第2光入射面を介して光学装置内に入射可能であるように配設されており、この際、第2光導体により入射された光は、光学装置を通過し、第2光出射面を介して出射可能であり、
この際、第1光出射面は、多数の第1面要素から構成され、第2光出射面は、多数の第2面要素から構成されており、
第1面要素と第2面要素は、これらが実質的に段状構造を構成するように、互いに交互に配設されており、この際、第1面要素は、それに続く第2面要素とともにそれぞれ1つの段部を構成し、この際、第1面要素とそれに続く第2面要素とは、45°から135°までの角度、好ましくは実質的に90°の角度を成している。
【0010】
それにより、異なって配向された2つの光出射面が光を2つの違う方向に放射するという利点が得られ、この際、それぞれ1つの光出射面には、対応の光導体を用いて光が供給される。従って2つの異なる方向の照射を特に効率的に行うことができる。特に第1光導体の光放射方向に対応する第1方向は、好ましくは、照射装置を取り付けることのできる車両の縦(長手)方向と平行である。特に第2光導体の光放射方向に対応する第2方向は、好ましくは、照射装置を取り付けることのできる車両の縦方向に対して直角方向にある。好ましくは、第1光出射面と第2光出射面は、一緒になって、例えば仮想湾曲面をたどる1つのまとまった、特に閉じた、全出射面を構成する。光導体内で光は、好ましくは光導体の境界面における内部の全反射を用いて導かれる。好ましくは、光導体内には出射箇所において偏向要素が配設されており、これらの偏向要素は、光が光導体から出射されるように光を偏向するために設けられている。光導体は、例えば、出口側(光の出口側)と、出口側と向かい合った出射要素(光を出射させるための要素)とを有する棒状の光導体として構成されている。
【0011】
段状構造は、湾曲した軌道(配設延在形態)をたどることができる。湾曲した軌道ないし軌道曲線は、想定上の構成要素であり、開始領域と終端領域を有することができ、この際、軌道曲線の開始領域は、実質的に第1方向に対して直角に配向され且つ第2方向と平行に配向されていることが可能な架空面を含むことができる。軌道曲線の終端領域は、実質的に第1方向と平行に配向され且つ第2方向に対して直角に配向されていることが可能な架空面を含むことができる。光学装置は、湾曲した軌道ないし軌道曲線に沿って延在することができる。
【0012】
第1光入射面は、第1光出射面と実質的に平行に配向され、第2光入射面は、第2光出射面と実質的に平行に配向されていることができる。
【0013】
第1面要素と第2面要素は、実質的に矩形であり、好ましくは正方形であることができる。第1面要素及び/又は第2面要素の辺長(エッジ長)は、0.5mmから10mmまでの値、好ましくは1mmから5mmまでの値をとることができる。第1面要素と第2面要素の寸法、特に長さと幅は、好ましくは同じ大きさである。第1面要素と第2面要素は、好ましくは、光を出射時に散乱するようにないし拡散して放射するように構成されている。それにより均一の光放射を達成することができる。好ましくは第1面要素と第2面要素は、光線を出射時にその向きについて実質的に不変とさせるように構成されている。光が第1光入射面及び第2光入射面を介して入射可能である角度は、特に第1光入射面ないし第2光入射面に対する第1光導体ないし第2光導体の位置により決定されていることが可能である。
【0014】
第1面要素の面ベクトルと第2面要素の面ベクトルとは、同じ面内に位置することができる。第1面要素の面ベクトルは、特に第1面要素の中心点に配置されている。第2面要素の面ベクトルは、特に第2面要素の中心点に配置されている。
【0015】
第1面要素と第2面要素は、交互に互いに接して隣接することができる。好ましくは、第1面要素と第2面要素は、それぞれの面要素の辺ないし縁において接触し、この際、それにより第1面要素と第2面要素の閉じた段状の配設構成を実現することができる。
【0016】
第1光出射面と第2光出射面は、少なくとも2つの段部列、好ましくは多数の段部列を有することができ、これらの段部列は、それぞれ、互いに段状に配設された第1面要素と第2面要素から構成されている。1つの段部列は、特に複数の第1面要素と第2面要素から構成されており、この際、1つの段部列内では、好ましくは第1面要素と第2面要素が交互に配設されいる。第1段部列は、好ましくは垂直方向で第2段部列の上か又は下に配設されている。第1段部列は、第1面要素と第2面要素が沿って並べられている縦方向を有することができ、この際、第2段部列は、その縦方向に対して横方向に延在する方向で、第1段部列に対してずらされて配設されている。
【0017】
少なくとも2つの段部列、好ましくは多数の段部列は、第1方向と第2方向に対して直角に配向されている第3方向に沿って上下に配設されていることができる。第3方向は、特に第1方向の方向ベクトルと第2方向の方向ベクトルとにより形成される面に対して直角方向にある。
【0018】
第3方向において、上下に配設された2つの段部列は、直接的に互いに接して隣接することができる。
【0019】
少なくとも2つの段部列、好ましくは多数の段部列は、第1方向及び/又は第2方向に沿って、第1面要素及び/又は第2面要素の分だけ、第1面要素と第2面要素が少なくとも2つの段部列において立方体構造体を形成するように、互いにずらされて配設されている。換言すると、第1段部列は、第2段部列に対し、特に垂直方向と水平方向でずらされて配設されていることが可能であり、この際、好ましくは、水平方向のずれと垂直方向のずれは、第1面要素又は第2面要素の長さ又は幅に対応する間隔を有する。光出射面は、実質的に多数の立方体要素から構成されていることが可能であり、この際、個々の立方体は、一様なグリッド内で、特にマトリックス状(行列状)で、互いに対して配設されている。
【0020】
第1方向は、第1面要素に対して直角に配向されていることができる。換言すると、第1光導体の光放射方向は、好ましくは、第1面要素に対して直角方向にある。それにより境界面移行時の望まれない光散乱が最小限に抑えられるという利点が得られる。
【0021】
第2方向は、第2面要素に対して直角に配向されていることができる。換言すると、第2光導体の光放射方向は、好ましくは、第2面要素に対して直角方向にある。それにより境界面移行時の望まれない光散乱が最小限に抑えられるという利点が得られる。
【0022】
第1方向は、第1光入射面に対して直角に配向されていることができる。それにより入射時の光散乱を最小限に抑えることができる。
【0023】
第2方向は、第2光入射面に対して直角に配向されていることができる。それにより入射時の光散乱を最小限に抑えることができる。
【0024】
本発明により自動車投光器が設けられており、この際、該自動車投光器は、上記の照射装置を含んでいる。
【0025】
本明細書の枠内で「上方」、「下方」、「水平方向」、「垂直方向」との概念は、照射装置が自動車投光器内に取り付けられた後で該照射装置が通常の使用箇所に配設されている場合の向きの記載として理解することができる。
【0026】
以下、好ましい実施例に基づき、本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、該実施例に限定されるべきものではない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明による一照射装置の詳細図を示す図である。
図2図1の照射装置の他の詳細図を示す図である。
図3】照射装置の第1光出射面と第2光出射面の詳細図を示す図である。
【実施例
【0028】
図面では、簡略化のために本質的でない要素は図示されていない。
【0029】
図1図2は、本発明による照射装置1の詳細図を示しており、照射装置1は、(非図示の)光源の光を導き且つ第1方向(x)に沿って放射するように構成されている第1光導体(第1ライトガイド)2と、(非図示の)光源の光を導き且つ第2方向(y)に沿って放射するように構成されている第2光導体(第2ライトガイド)3とを含んでいる。
【0030】
光学装置4は、第1光導体2及び第2光導体3からの光を光学的な光機能として交通空間に放射するように構成されている。光学装置4は、第1光入射面(第1光入射結合面)5aと、第1光入射面5aに割り当てられた第1光出射面(第1光出射結合面)5bと、第2光入射面(第2光入射結合面)6aと、第2光入射面6aに割り当てられた第2光出射面(第2光出射結合面)6bとを有する。
【0031】
第1光導体2は、第1光入射面5aに対し、第1光導体2の光が第1光入射面5aを介して光学装置4内に入射可能であるように配設されており、この際、第1光導体2により入射された光は、光学装置4を通過し、第1光出射面5aを介して出射可能である。
【0032】
第2光導体3は、第2光入射面6aに対し、第2光導体3の光が第2光入射面6aを介して光学装置4内に入射可能であるように配設されており、この際、第2光導体3により入射された光は、光学装置4を通過し、第2光出射面6aを介して出射可能である。第1光入射面5aは、第1光出射面5bと実質的に平行に配向され、第2光入射面6aは、第2光出射面6bと実質的に平行に配向されている。
【0033】
図3は、照射装置1の第1光出射面5bと第2光出射面6bの詳細図を示している。第1光出射面5bは、多数の第1面要素7から構成され、第2光出射面6bは、多数の第2面要素8から構成されている。
【0034】
第1面要素7と第2面要素8は、これらが実質的に段状構造を構成するように、互いに交互に配設されている。第1面要素7は、それに続く第2面要素8とともにそれぞれ1つの段部を構成し、この際、第1面要素7とそれに続く第2面要素8とは、45°から135°までの角度、好ましくは実質的に90°の角度を成している。第1面要素7と第2面要素8は、実質的に矩形であり、好ましくは正方形である。特に第1面要素7と第2面要素8は、交互に互いに接して隣接する。
【0035】
第1光出射面5bと第2光出射面6bから構成されている段状構造ないし全光出射面は、湾曲した軌道(配設延在形態)をたどることができる(図2を参照)。
【0036】
第1面要素7の面ベクトルと第2面要素8の面ベクトルとは、好ましくは1つの同じ面内に位置する。
【0037】
第1光出射面5bと第2光出射面6bは、少なくとも2つの段部列、好ましくはより多くの多数の段部列を有し、これらの段部列の各列は、互いに段状に配設された第1面要素7と第2面要素8(の列)から構成されている。図3に示された実施例は、6つの段部列を有する。
【0038】
少なくとも2つの段部列、好ましくはより多くの多数の段部列は、第1方向(x)と第2方向(y)に対して直角に配向されている第3方向に沿って上下に配設されている。第3方向は、実質的に垂直方向である。第3方向において、上下に配設された2つの段部列は、直接的に互いに接して隣接する。
【0039】
少なくとも2つの段部列、好ましくはより多くの多数の段部列は、第1方向(x)及び/又は第2方向(y)に沿って、第1面要素7又は第2面要素8の分だけ、第1面要素7と第2面要素8が少なくとも2つの段部列において1つの立方体構造体を形成するように、互いにずらされて配設されている。
【0040】
第1方向(x)は、特に第1面要素7に対して直角に配向されている。
【0041】
第2方向(y)は、特に第2面要素8に対して直角に配向されている。
【0042】
第1方向(x)は、特に第1光入射面5aに対して直角に配向されている。
【0043】
第2方向(y)は、特に第2光入射面6aに対して直角に配向されている。
【0044】
第1方向(x)は、照射装置1が自動車内に取り付けられた状態で、自動車の縦方向と平行に配向されていることが可能である。従って第1方向(x)は、自動車内に取り付けられた自動車投光器を用いて放射される光の光放射方向に対応する。第2方向(y)は、自動車の縦方向に対して直角に配向されていることが可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 照射装置
2 第1光導体(第1ライトガイド)
3 第2光導体(第2ライトガイド)
4 光学装置
5a 第1光入射面
5b 第1光出射面
6a 第2光入射面
6b 第2光出射面
7 第1面要素
8 第2面要素
x 第1方向
y 第2方向
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-04-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車投光器用の照射装置あって、前記照射装置
- 光源の光を導き且つ第1方向(x)に沿って放射するように構成されている第1光導体(2)と、
- 光源の光を導き且つ第2方向(y)に沿って放射するように構成されている第2光導体(3)と、
- 前記第1光導体(2)及び前記第2光導体(3)からの光を光学的な光機能として交通空間に放射するように構成されている光学装置(4)とを含み、但し前記光学装置(4)は、第1光入射面(5a)と、前記第1光入射面(5a)に割り当てられた第1光出射面(5b)と、第2光入射面(6a)と、前記第2光入射面(6a)に割り当てられた第2光出射面(6b)とを有する構成であり、
前記第1光導体(2)は、前記第1光入射面(5a)に対し、前記第1光導体(2)の光が前記第1光入射面(5a)を介して前記光学装置(4)内に入射可能であるように配設されており、前記第1光導体(2)により入射された光は、前記光学装置(4)を通過し、前記第1光出射面(5b)を介して出射可能であり、前記第2光導体(3)は、前記第2光入射面(6a)に対し、前記第2光導体(3)の光が前記第2光入射面(6a)を介して前記光学装置(4)内に入射可能であるように配設されており、前記第2光導体(3)により入射された光は、前記光学装置(4)を通過し、前記第2光出射面(6b)を介して出射可能であり、
前記第1光出射面(5b)は、多数の第1面要素(7)から構成され、前記第2光出射面(6b)は、多数の第2面要素(8)から構成されており、
前記第1面要素(7)と前記第2面要素(8)は、これらが状構造を構成するように、互いに交互に配設されており、前記第1面要素(7)は、それに続く前記第2面要素(8)とともにそれぞれ1つの段部を構成し、前記第1面要素(7)とそれに続く前記第2面要素(8)とは、45°から135°までの角度、又は90°の角度を成していること、
を特徴とする照射装置
【請求項2】
前記段状構造は、湾曲した軌道をたどること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置
【請求項3】
前記第1光入射面(5a)は、前記第1光出射面(5b)と行に配向され、前記第2光入射面(6a)は、前記第2光出射面(b)と行に配向されていること、
を特徴とする、請求項1又は2に記載の照射装置
【請求項4】
前記第1面要素(7)と前記第2面要素(8)は、形であり、又は正方形であること、
を特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の照射装置
【請求項5】
前記第1面要素(7)の面ベクトルと前記第2面要素(8)の面ベクトルとは、同じ面内に位置すること、
を特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の照射装置
【請求項6】
前記第1面要素(7)と前記第2面要素(8)は、交互に互いに接して隣接すること、
を特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の照射装置
【請求項7】
前記第1光出射面(5b)と前記第2光出射面(6b)は、少なくとも2つの段部列、又は多数の段部列を有し、これらの段部列は、それぞれ、互いに段状に配設された前記第1面要素(7)と前記第2面要素(8)から構成されていること、
を特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の照射装置
【請求項8】
少なくとも2つの前記段部列、又は多数の前記段部列は、前記第1方向(x)と前記第2方向(y)に対して直角に配向されている第3方向に沿って上下に配設されていること、
を特徴とする、請求項7に記載の照射装置
【請求項9】
前記第3方向において、上下に配設された2つの前記段部列は、直接的に互いに接して隣接すること、
を特徴とする、請求項8に記載の照射装置
【請求項10】
少なくとも2つの前記段部列、又は多数の前記段部列は、前記第1方向(x)及び/又は前記第2方向(y)に沿って、前記第1面要素(7)及び/又は前記第2面要素(8)の分だけ、前記第1面要素(7)と前記第2面要素(8)が少なくとも2つの前記段部列において立方体構造体を形成するように、互いにずらされて配設されていること、
を特徴とする、請求項7~9のいずれか一項に記載の照射装置
【請求項11】
前記第1方向(x)は、前記第1面要素(7)に対して直角に配向されていること、
を特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の照射装置
【請求項12】
前記第2方向(y)は、前記第2面要素(8)に対して直角に配向されていること、
を特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の照射装置
【請求項13】
前記第1方向(x)は、前記第1光入射面(5a)に対して直角に配向されていること、
を特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の照射装置
【請求項14】
前記第2方向(y)は、前記第2光入射面(6)に対して直角に配向されていること、
を特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の照射装置
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の照射装置含んだ自動車投光器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
【特許文献1】米国特許第10895361号
【特許文献2】独国特許出願公開第102018125433号
【特許文献3】独国特許出願公開第102005019018号
【特許文献4】独国特許出願公開第102013226133号
【特許文献5】独国特許出願公開第102018125438号
【特許文献6】欧州特許出願公開第3141801号
【特許文献7】韓国特許第101987295号
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
前記課題は、請求項1の特徴を有する照射装置により解決される。好ましい実施形態は、従属請求項に記載されている。
即ち本発明の第1の視点により、
自動車投光器用の照射装置であって、前記照射装置は、
- 光源の光を導き且つ第1方向に沿って放射するように構成されている第1光導体と、
- 光源の光を導き且つ第2方向に沿って放射するように構成されている第2光導体と、
- 前記第1光導体及び前記第2光導体からの光を光学的な光機能として交通空間に放射するように構成されている光学装置とを含み、但し前記光学装置は、第1光入射面と、前記第1光入射面に割り当てられた第1光出射面と、第2光入射面と、前記第2光入射面に割り当てられた第2光出射面とを有する構成であり、
前記第1光導体は、前記第1光入射面に対し、前記第1光導体の光が前記第1光入射面を介して前記光学装置内に入射可能であるように配設されており、前記第1光導体により入射された光は、前記光学装置を通過し、前記第1光出射面を介して出射可能であり、前記第2光導体は、前記第2光入射面に対し、前記第2光導体の光が前記第2光入射面を介して前記光学装置内に入射可能であるように配設されており、前記第2光導体により入射された光は、前記光学装置を通過し、前記第2光出射面を介して出射可能であり、
前記第1光出射面は、多数の第1面要素から構成され、前記第2光出射面は、多数の第2面要素から構成されており、
前記第1面要素と前記第2面要素は、これらが段状構造を構成するように、互いに交互に配設されており、前記第1面要素は、それに続く前記第2面要素とともにそれぞれ1つの段部を構成し、前記第1面要素とそれに続く前記第2面要素とは、45°から135°までの角度、又は90°の角度を成していること、
を特徴とする照射装置が提供される。
更に本発明の第2の視点により、
前記照射装置を含んだ自動車投光器が提供される。
尚、本願の特許請求の範囲に付記された図面参照符号は、専ら本発明の理解の容易化のためのものであり、図示の形態への限定を意図するものではないことを付言する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明において、以下の形態が可能である。
(形態1)
自動車投光器用の照射装置であって、前記照射装置は、
- 光源の光を導き且つ第1方向に沿って放射するように構成されている第1光導体と、
- 光源の光を導き且つ第2方向に沿って放射するように構成されている第2光導体と、
- 前記第1光導体及び前記第2光導体からの光を光学的な光機能として交通空間に放射するように構成されている光学装置とを含み、但し前記光学装置は、第1光入射面と、前記第1光入射面に割り当てられた第1光出射面と、第2光入射面と、前記第2光入射面に割り当てられた第2光出射面とを有する構成であり、
前記第1光導体は、前記第1光入射面に対し、前記第1光導体の光が前記第1光入射面を介して前記光学装置内に入射可能であるように配設されており、前記第1光導体により入射された光は、前記光学装置を通過し、前記第1光出射面を介して出射可能であり、前記第2光導体は、前記第2光入射面に対し、前記第2光導体の光が前記第2光入射面を介して前記光学装置内に入射可能であるように配設されており、前記第2光導体により入射された光は、前記光学装置を通過し、前記第2光出射面を介して出射可能であり、
前記第1光出射面は、多数の第1面要素から構成され、前記第2光出射面は、多数の第2面要素から構成されており、
前記第1面要素と前記第2面要素は、これらが実質的に段状構造を構成するように、互いに交互に配設されており、前記第1面要素は、それに続く前記第2面要素とともにそれぞれ1つの段部を構成し、前記第1面要素とそれに続く前記第2面要素とは、45°から135°までの角度、好ましくは実質的に90°の角度を成していること。
(形態2)
前記段状構造は、湾曲した軌道をたどること、が好ましい。
(形態3)
前記第1光入射面は、前記第1光出射面と実質的に平行に配向され、前記第2光入射面は、前記第2光出射面と実質的に平行に配向されていること、が好ましい。
(形態4)
前記第1面要素と前記第2面要素は、実質的に矩形であり、好ましくは正方形であること、が好ましい。
(形態5)
前記第1面要素の面ベクトルと前記第2面要素の面ベクトルとは、同じ面内に位置すること、が好ましい。
(形態6)
前記第1面要素と前記第2面要素は、交互に互いに接して隣接すること、が好ましい。
(形態7)
前記第1光出射面と前記第2光出射面は、少なくとも2つの段部列、好ましくは多数の段部列を有し、これらの段部列は、それぞれ、互いに段状に配設された前記第1面要素と前記第2面要素から構成されていること、が好ましい。
(形態8)
少なくとも2つの前記段部列、好ましくは多数の前記段部列は、前記第1方向と前記第2方向に対して直角に配向されている第3方向に沿って上下に配設されていること、が好ましい。
(形態9)
前記第3方向において、上下に配設された2つの前記段部列は、直接的に互いに接して隣接すること、が好ましい。
(形態10)
少なくとも2つの前記段部列、好ましくは多数の前記段部列は、前記第1方向及び/又は前記第2方向に沿って、前記第1面要素及び/又は前記第2面要素の分だけ、前記第1面要素と前記第2面要素が少なくとも2つの前記段部列において立方体構造体を形成するように、互いにずらされて配設されていること、が好ましい。
(形態11)
前記第1方向は、前記第1面要素に対して直角に配向されていること、が好ましい。
(形態12)
前記第2方向は、前記第2面要素に対して直角に配向されていること、が好ましい。
(形態13)
前記第1方向は、前記第1光入射面に対して直角に配向されていること、が好ましい。
(形態14)
前記第2方向は、前記第2光入射面に対して直角に配向されていること、が好ましい。
(形態15)
前記照射装置を含んだ自動車投光器。
【国際調査報告】