(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-14
(54)【発明の名称】ガイドアレイ
(51)【国際特許分類】
F02K 1/04 20060101AFI20231107BHJP
F02K 1/52 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
F02K1/04
F02K1/52
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527821
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(85)【翻訳文提出日】2023-05-31
(86)【国際出願番号】 EP2021081039
(87)【国際公開番号】W WO2022101166
(87)【国際公開日】2022-05-19
(32)【優先日】2020-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516101075
【氏名又は名称】リアクション エンジンズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【氏名又は名称】太田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】ドゥラン イグナシオ
(57)【要約】
フローダクトシステム(100;200;300;500)用のガイドアレイ(200;600)は、一連の入れ子状の環状ガイドベーン(202)を含み、ガイドベーンの前縁(230)又は他の共通パーツは、上流ポートから異なる距離に配置され、上流ポートは、エンジンモジュール(38)等の流体処理システム内の熱交換器出口(308、508)に実質的にある仮想円筒面であってもよい。本開示のさらなる態様では、実質的な半径方向フローを運ぶようにアレンジされた第一のダクト部分を含むダクトシステムが提供され、この第一のダクト部分は、実質的な軸方向フローを運ぶようにアレンジされた第二の隣接するダクト部分と屈曲部を介して連通し、上述のガイドアレイは、両ダクト部分の間を通るフローを転換するために屈曲部の領域に位置する。
【選択図】
図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体処理システムにおけるフローを転換するためのガイドアレイであって、前記ガイドアレイが複数のガイドベーンを備え、前記ガイドベーンの共通パーツが、流体処理システム内の上流ポートから異なる距離に配置するようにアレンジされる、ガイドアレイ。
【請求項2】
実質的な半径方向フロー及び実質的な軸方向フローの一方から実質的な半径方向フロー及び実質的な軸方向フローの他方に転換するために、流体処理システム内に配置されるようにアレンジされる、請求項1に記載のガイドアレイ。
【請求項3】
実質的な半径方向内向きフローから実質的な軸方向フローに転換するために、流体処理システム内に配置されるようにアレンジされる、請求項2に記載のガイドアレイ。
【請求項4】
前記アレイの少なくとも1つのベーンが、円形又は実質的に円形のリングを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項5】
各ベーンが円形又は実質的に円形のリングを備え、前記ベーンは、前記アレイの中心長手方向軸に対して同心である、請求項4に記載のガイドアレイ。
【請求項6】
前記ベーンは、前記アレイの一端に向かって、より大きくなり、任意選択で、徐々に大きくなる断面寸法(又は直径)を有するようにアレンジされる、請求項5に記載のガイドアレイ。
【請求項7】
フロー屈曲部で実質的な半径方向内向きフローから実質的な軸方向フローに転換するためのものであり、より大きなクロス寸法(又は直径)を有するベーンを有する前記アレイの端部は、前記フロー屈曲部の内側に隣接して配置されるようにアレンジされ、より小さな寸法のベーンを有する前記アレイの端部は、前記フロー屈曲部の外側に配置されるようにアレンジされる、請求項6に記載のガイドアレイ。
【請求項8】
前記共通パーツが前記ベーンの前縁である、請求項1~7のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項9】
前記前縁が仮想円錐面上に位置する空間上の点にアレンジされる、請求項6又は請求項7に従属する場合の請求項8に記載のガイドアレイ。
【請求項10】
前記前縁が、(a)前記アレイの中心長手方向軸に対して半径方向及び/又は軸方向に互いに不規則に間隔を空けて配置される、及び/又は(b)前記アレイの中心長手方向軸の周りの仮想回転放物面上に配置される空間内の点にアレンジされる、請求項6又は請求項7に従属する場合の請求項8に記載のガイドアレイ。
【請求項11】
前記回転放物面が
【数1】
であり、r(x)は、その軸方向座標xの関数として、前記ガイドベーンの前記前縁の半径方向の位置であり、Rは、前記アレイが連通して入る、又は出る軸方向フローダクトの半径であり、前記アレイが連通して出る、又は入る半径方向フローダクトの軸方向の長さである、請求項10に記載のガイドアレイ。
【請求項12】
前記アレイの前記ベーンは、概して、スケップ養蜂箱の形状に構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項13】
各ベーンは、前記アレイの中心長手方向軸と一致する平面によるその断面において、その前縁と後縁との間に曲線領域を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項14】
各ベーンの各前記断面が、前記アレイ内の別のベーン又は全てのベーンの前記断面と実質的に同一である、請求項13に記載のガイドアレイ。
【請求項15】
前縁及び/又は後縁における流線形の曲率以外に、ベーンは、前縁と後縁との間で実質的に一定の厚さを有する、請求項1~14のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項16】
前記アレイのベーンが、少なくとも、前記アレイの中心長手方向軸に垂直な断面において、1つのベーンの前縁又は後縁が隣接するベーンと重なるという意味で、互いに入れ子になっている、請求項1~15のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項17】
各ベーンが前縁と後縁を有し、比I
1-2/O
1-2(第一及び隣接する第二のベーンの前記前縁の間に定義される入口領域I
1-2と前記第一及び前記第二のベーンの前記後縁の間に定義される出口領域O
1-2との間)が、比I
2-3/O
2-3(前記第二及び隣接する第三のベーンの前記前縁の間に定義される入口領域I
1-2と前記第二及び前記第三のベーンの前記後縁の間に定義される出口領域O
1-2との間)と等しい、又は実質的に等しいか、請求項1~16のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項18】
比I
1-2/
O1-2が、前記アレイ内の任意の隣接する2つのベーン間の等価な比I
n-(n+1)/O
n-(n+1)と等しいか、又は実質的に等しい、請求項17に記載のガイドアレイ。
【請求項19】
前記上流ポートが空間内の仮想円筒面によって定義される、請求項1~18のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項20】
フローを転換させるための複数のガイドベーンを備える流体処理ユニット用のガイドアレイであって、前記複数のガイドベーンは、様々な距離を隔てて配置される、ガイドアレイ。
【請求項21】
実質的な半径方向フローを運ぶようにアレンジされた第一のダクト部分を含み、前記第一のダクト部分が、実質的な軸方向フローを運ぶようにアレンジされた隣接する第二のダクト部分と屈曲部を介して連通し、請求項1~20のいずれか一項に記載のガイドアレイが、両ダクト部分の間を通過するフローを転換するために前記屈曲部の領域内に位置する、ダクトシステム。
【請求項22】
前記第一のダクト部分は、前記第二のダクト部分の上流側(使用時)の場所に位置する、請求項21に記載のダクトシステム。
【請求項23】
前記第一のダクト部分が熱交換器を含み、前記熱交換器は、前記第一のダクト部分内から前記熱交換器の入口に実質的な半径方向フローを受け、任意選択で、少なくとも旋回成分も伴う実質的な半径方向フローを、前記熱交換器からの出口で前記第一のダクト部分に戻すように適合される、請求項21又は請求項22に記載のダクトシステム。
【請求項24】
前記熱交換器からの前記出口が、前記ガイドアレイの前記上流ポートに一致する空間内の仮想円筒面に実質的にある、請求項19に従属する場合の請求項23に記載のダクトシステム。
【請求項25】
前記第一のダクト部分が、少なくとも900℃の静的温度を有する空気を処理して連続的に動作するようにアレンジされた材料で構成される、請求項23又は請求項24に記載のダクトシステム。
【請求項26】
前記第二のダクト部分が実質的に円筒形の外壁部分を有する、請求項21~25のいずれか一項に記載のダクトシステム。
【請求項27】
前記ガイドアレイの中心長手方向軸に垂直で同心の実質的に円形の実質的に平坦な端板の部分を含み、前記端板は、前記第一のダクト部分を規定する半径方向の壁への延長部を形成するとともに、前記第二のダクト部分に面する、請求項21~26のいずれか一項に記載のダクトシステム。
【請求項28】
請求項21~27のいずれか一項に記載のダクトシステムを含む、エンジン。
【請求項29】
前記ダクトシステムが、そこを通る空気のフローのためにアレンジされ、前記ダクトシステムの下流で燃料と燃焼結合するようになる、請求項28に記載のエンジン。
【請求項30】
車両推進用の材料を燃焼させるように適合された、請求項28又は請求項29に記載のエンジン。
【請求項31】
請求項28~30のいずれか一項に記載のエンジンを少なくとも1つ含む、飛行機械。
【請求項32】
請求項1~20のいずれか一項に記載のガイドアレイを表すデータが自身に格納されたコンピュータ可読媒体であって、前記データは、付加製造装置に中継可能であり、前記付加製造装置は、前記データに基づいて前記ガイドアレイを製造できるようになる、コンピュータ可読媒体。
【請求項33】
請求項1~20のいずれか一項に記載のダクトアレイを製造する方法であって、付加製造によってその前記ベーンを形成することを含む、方法。
【請求項34】
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体からデータを受信することを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記データを、付加プリンタが実行するための命令データに変換することを含む、請求項34に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダクトシステム、例えば、航空宇宙、工業又は他の用途のようなエンジン用ダクトシステムで使用され得るタイプのようなガイドアレイ、及びその推進用のようなエンジンを含む工業設備、航空機又は飛行機械に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、半径流熱交換器からの下流出口付近にアレンジされるガイドベーンのアレイを有するダクトシステムを開示している。この先行技術の開示は、それ以前のものに対して大きな進歩であり、多くの運用状況に非常に適しているが、航空宇宙等のいくつかの用途において、例えば、軌道への打ち上げ又は高速極超音速巡航のために、性能のさらなる改善が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の1つの目的は、この先行技術の問題点を少なくともある程度まで緩和することである。別の目的は、有用なガイドアレイを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、流体処理システムにおけるフローを転換するためのガイドアレイが提供され、ガイドアレイは、複数のガイドベーンを備え、ガイドベーンの共通パーツは、流体処理システム内の上流ポートから異なる距離に配置するようにアレンジされる。
【0006】
有利なことに、これは、ガイドアレイの下流でより均一なフローを有するダクトフローを促進し、さらに上流でのフローの乱れを回避することが判明している。特に、上流でフローを横切る静圧及び/又は流速及び方向は、先行技術の配置よりも著しく均一なことがあり、例えば、ガイドアレイの上流のフローが放射状又は実質的に放射状の流路を有し、熱交換器がこの流路に位置する場合、熱交換器の下流と上流の両方のフローを先行技術よりも均一に維持できる。これは、例えば、熱交換器がガイドアレイに向かう空気を冷却しているときに、その高温側で熱交換器を横切って(すなわち軸方向に)、熱交換器の実質的に全て(その高温側入口における軸方向の意味で)がその最大動作状態温度付近で動作できるという利点を有する。有利なことに、ガイドアレイは、熱交換器とガイドアレイを含むダクトシステムが、ガイドアレイの上流に位置するときに、下流のフローを均一にし、熱交換器の入口温度と出口温度をより均一にすることによって、最終的に、所与の性能(熱交換)レベルに対する熱交換器の重量をさらに最小化し、こうして、飛行ペイロードを大きくできるようにしている。
【0007】
ガイドアレイは、実質的な半径方向フロー及び実質的な軸方向フローの一方から実質的な半径方向フロー及び実質的な軸方向フローの他方へ転換するためのダクトシステム内に配置されるようにアレンジされてもよい。
【0008】
ガイドアレイは、実質的な半径方向内向きフローから実質的な軸方向フローへ転換するためのダクトシステム内に配置されるようにアレンジされてもよい。
【0009】
アレイの少なくとも1つのベーンは、円形又は実質的に円形のリングを備えてもよい。
【0010】
各ベーンは、円形又は実質的に円形のリングを備えてもよく、ベーンは、アレイの中心長手方向軸を中心に同心であってもよい。
【0011】
ベーンは、アレイの一端に向かって、より大きくなる、任意選択で、徐々に大きくなる横断寸法(又は直径)でアレンジされてもよい。この端部は、軸方向の意味でのアレイの端部であってもよい。
【0012】
ガイドアレイは、フロー屈曲部におけるフローを、アレイの下流で実質的な半径方向内向きフローから実質的な軸方向フローに転換するためのものであってもよく、より大きなクロス寸法(又は直径)を有するベーンを有するアレイの端部は、フロー屈曲部の内側に隣接して配置するようにアレンジされ、より小さな寸法のベーンを有するアレイの端部は、フロー屈曲部の外側に配置するようにアレンジされている。
【0013】
ベーンの共通パーツは、ベーンの前縁であってもよい。あるいは、共通パーツは、後縁、その中間コード領域、又は他のパーツであってもよい。
【0014】
前縁(又は他の共通パーツ)は、仮想円錐面上に位置する空間内の点にアレンジしてもよい。したがって、アレイの中心長手方向軸と一致する平面におけるアレイを通る断面において、各ベーンを通る1つの切り口(当業者は、円形リング状ベーン全体を通る2つのそのような切り口があることを理解するだろう)における共通パーツは、斜めの形成で規則的に間隔を空けてもよい。斜めの形成を使用することで、特にガイドアレイの下流で、フローの均一性を著しく改善することが判明してきた。
【0015】
あるいは、前縁(又は他の共通パーツ)は、(a)アレイの中心長手方向軸に対して半径方向及び/又は軸方向に互いに不規則に間隔を空けて配置される、及び/又は(b)アレイの中心長手方向軸の周りの仮想回転放物面上に配置される空間内の点にアレンジされてもよい。非常に驚くべきことに、放物面上に配置することの使用は、先行技術及び斜めアレイのそれぞれと比較して、非常に著しい予期せぬフローの改善をもたらすことが数値フロー解析において発見されている。例えば、斜めアレイを下流の半径方向フローから軸方向フローへの屈曲部で使用すると、アレイの上流のフローは、長い弧を描いてベーンの前縁に向かってスムーズに流れ、ベーンの前縁の間を通って、下流に向かって長い旋回弧を描き続けることが分かるが、一部のベーンの間を他のベーンの間よりも著しく多くのフローが通過する可能性があり、その結果、アレイの上流と下流のフローが依然としてやや不均一になる。しかし、不規則なアレイ及び/又は放物線状に配置されたアレイが使用される場合、上流のフローは、全てのベーンの前縁に非常に近くなるまで半径方向(注:上流の軸方向フローの場合は軸方向)のままであり、実質的に全てのフローの転換がベーンの間で起こり、ベーンの後縁に非常に近くからのフローが実質的に軸方向であることが驚くほど分かっている。斜めアレイは先行技術に対して改善されている面があるが、不規則なアレイ及び/又は放物線状に配置されたアレイは、斜めアレイと先行技術のアレイの両方に対して、驚異的な改善をもたらすことができる。以下で分かるように、見るからに、本開示の実施形態の斜めアレイ及び放物線状に配置されたアレイは、両方とも先行技術とは非常に異なって見え、互いに非常に似ている。斜めアレイと放物線状配置との間の構成における一見小さな差異は、実際には、後者が、アレイの下流及び上流の両方のフローの均一性において、前者に比べて大きな利点を有することができたことは最も非常に驚くべきことである。本発明者らが熟考した結果、先行技術の配置、改良された斜め配置、及び大幅に改良された放物線状配置は、全て、隣接するベーンの各対の間の入口と出口の比が等しくなるように構成できるが、放物線状配置は、隣接するベーンの各対の間の質量流量を、他のベーンの間の質量流量と実質的に等しくすることができる。質量流量が概ね等しくなることで、アレイの上流側のフローは、アレイに到達するまで転換しないように促される。したがって、アレイの上流に半径方向フローがある場合、半径方向フロー熱交換器等アレイの上流で軸方向に沿って考えられる静圧(及び温度)は、斜めアレイ及び先行技術のアレイよりも、非常に均一であることができる。
【0016】
一例では、回転放物面は、
【数1】
であってもよい。ここで、r(x)は、その軸方向座標xの関数として、ガイドベーンの前縁の半径方向の位置であり、Rは、アレイが連通して入る、又は出る軸方向フローダクトの半径であり、アレイが連通して出る、又は入る半径方向フローダクトの軸方向の長さである。
【0017】
アレイのベーンは、概して、スケップ養蜂箱(skep beehive)の形状に構成されてもよい。
【0018】
各ベーンは、アレイの中心長手方向軸と一致する平面によるその断面において、その前縁と後縁との間の湾曲領域を含んでもよい。いくつかの例では、前縁に近いベーンの前縁部分は、このように、後縁に近いベーンの後縁部分と平行でなくてもよい。これは、フローの転換を支援し、同時に、前縁の下流でフローの失速/著しい境界層の剥離を回避し得る。
【0019】
各ベーンの前記断面は、アレイ内の別のベーン又は全てのベーンの前記断面と実質的に同一であってもよい。
【0020】
前縁及び/又は後縁における流線形の曲率以外では、ベーンは、その前縁と後縁との間で実質的に一定の厚さを有する。これは、ベーンを、形状に適切に加工された安価なシート材料から製造することを有利に可能にし得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、ベーンの厚さは、そのコードに沿って変化し、例えば、前縁の下流で増加し、後縁の前で再び減少してもよい。
【0021】
アレイのベーンは、少なくとも、アレイの中心長手方向軸に垂直な断面において、1つのベーンの前縁又は後縁が隣接するベーンと重なるという意味で、互いに入れ子になっていてもよい。
【0022】
各ベーンは、前縁と後縁を有してもよく、比I1-2/O1-2(第一及び隣接する第二のベーンの前縁の間に定義される入口領域I1-2と第一及び第二のベーンの後縁の間に定義される出口領域O1-2との間)が、比I2-3/O2-3(第二及び隣接する第三のベーンの前縁の間に定義される入口領域I1-2と第二及び第三のベーンの後縁の間に定義される出口領域O1-2との間)と等しくても、あるいは実質的に等しくてもよい。
【0023】
比I1-2/O1-2は、アレイ内の任意の隣接する2つのベーン間の等価な比In-(n+1)/On-(n+1)と等しくても、あるいは実質的に等しくてもよい。
【0024】
上流ポートは、空間内の仮想円筒面によって定義されてもよい。
【0025】
本開示のさらなる態様では、実質的な半径方向フローを運ぶようにアレンジされた第一のダクト部分を含むダクトシステムが提供され、この第一のダクト部分は、実質的な軸方向フローを運ぶようにアレンジされた隣接する第二のダクト部分と屈曲部を介して連通し、以前の態様に規定されているガイドアレイは、両ダクト部分の間を通るフローを転換するために屈曲部の領域に位置する。
【0026】
第一のダクト部分は、第二のダクト部分の上流(使用時)の場所に位置してもよい。
【0027】
第一のダクト部分は、熱交換器を含んでもよく、熱交換器は、第一のダクト部分内から熱交換器の入口に実質的な半径方向フローを受け、任意選択で、少なくとも旋回成分も伴う実質的な半径方向フローを、熱交換器からの出口で第一のダクト部分内に戻すように適合されている。
【0028】
一実施形態における熱交換器は、ダクトシステムを通って流れ、ダクトアレイを通過する空気を処理するように適合されてもよい。ヘリウム等の冷却剤のための第二の流路は、熱交換器を通して提供されてもよい。
【0029】
熱交換器からの出口は、ガイドアレイの上流ポートに一致する空間内の仮想円筒面に実質的にあってもよい。
【0030】
第一のダクト部分は、少なくとも900℃の静的温度を有する空気を処理して連続的に動作するようにアレンジされた材料で構成されてもよい。
【0031】
第二のダクト部分は、実質的に円筒形の外壁部分を有してもよい。その場合、第二のダクト部分は、ガイドアレイの下流の少なくともその軸方向部分のために、中央フローガイドを有しない軸方向フローに対して中空/空であってもよい。場合によっては、軸方向に延びるフローガイドが(特許文献1に示されるように)使用されることが想定され、その場合、そのようなフローガイドでのフローは、このフローガイドの近くで真の軸方向とはならない。
【0032】
ダクトシステムは、ガイドアレイの中心長手方向軸に垂直で同心の実質的に円形の実質的に平坦な端板の部分を含んでもよく、端板は、第一のダクト部分を規定する半径方向の壁への延長部を形成するとともに、第二のダクト部分に面する。
【0033】
ダクトシステムは、航空宇宙、工業、又は他の用途で使用されてもよい。
【0034】
本開示のさらなる態様は、本開示の前の態様に規定されるようなダクトシステムを含むエンジンを提供する。
【0035】
エンジンは、車両推進のために材料を燃焼させるように適合されてもよく、あるいは、エンジンは、例えば、産業用途において、静的動作のために適合されてもよい。
【0036】
本開示のさらなる態様は、本開示の以前の態様に記載されるような少なくとも1つのエンジンを含む飛行機械を提供する。このような飛行機械には、高速極超音速移動のためのような航空機、又は衛星を軌道に載せるためのような宇宙船を含んでもよい。
【0037】
ここで、本開示の多数の好ましい追加的な態様及び上記の態様に適用可能なオプション的な特徴を説明する。
【0038】
別の態様は、フローを転換するための複数のガイドベーンを備える流体処理ユニットのためのガイドアレイを提供し、複数のガイドベーンは、様々な距離を隔てて配置される。
【0039】
各ガイドの半径方向(又は軸方向)対向流に面する(ベーンの)前縁は、半径方向(又は軸方向)に対して約5~20°の角度でアレンジされてもよい。
【0040】
軸方向(又は半径方向)流の下流に面する(ベーンの)後縁は、軸方向(又は半径方向)に対して約-10~10°(又は約-5~5°)の角度でアレンジされてもよい。
【0041】
各ガイドベーンは、丸みを帯びた前縁を有してもよい。
【0042】
各ガイドベーンは、丸みを帯びた後縁を有してもよい。
【0043】
あるいは、ベーンは、鋭い前縁及び/又は後縁を有してもよい。
【0044】
各ガイドベーンは、その前縁と後縁の間に円弧状部分を含んでもよい。
【0045】
各ガイドベーンは、0.5~5mmの厚さ又は厚さの最大厚さを有してもよい。各ガイドベーンは、その前縁から後縁まで、実質的に一定の厚さを有しても、変化する厚さを有してもよい。1つのガイドベーンの平均厚さは、少なくとも1つの他のガイドベーンの厚さと等しくても、異なっていてもよい。
【0046】
ガイドベーンを互いに相対する位置に固定するために、支持構造を提供してもよい。
【0047】
各ガイドベーンは、フローに反応して大きく動くことなく、静止していることがある。
【0048】
アレイのガイドベーンは、互いに実質的に等しいコード長を有しても、あるいは異なるコード長を有してもよい。
【0049】
少なくとも1つのガイドベーンは、付加製造又は金属付加製造によって作られてもよい。各ガイドベーンは、例えば、ステンレス鋼等の鋼、又は複合材料、ポリマーもしくはプラスチック等の他の適切な材料、又はコーティングされてもよい超合金(例えば、Ni、Co又はFeをベースとする超合金で、任意選択で、Cr又はMoを含む)で形成してもよい。
【0050】
本開示のさらなる態様は、本開示によるガイドアレイを表すデータが自身に格納されたコンピュータ可読媒体を提供し、データは、付加製造装置に中継可能であり、付加製造装置は、データに基づいてガイドアレイを製造できるようになる。
【0051】
本開示のさらなる態様は、本明細書の以前の態様のダクトアレイを製造する方法を提供し、この方法は、付加製造によって前記ベーンを形成することを含む。
【0052】
この方法は、本明細書の以前の態様のコンピュータ可読媒体からデータを受信することを含んでもよい。
【0053】
この方法は、データを、付加プリンタが実行するための命令データに変換することを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
本発明は、様々な方法で実施されてもよく、本発明によるガイドアレイ、ダクトシステム、エンジン、及び航空機の1つの好ましい実施形態を、以下で、添付の図面を参照して、非限定的に単なる例示として説明する。
【0055】
【
図1A】本発明の好ましい実施形態によるガイドアレイを有するエンジンを組み込んだ航空機の1つの好ましい実施形態の側面立面図である。
【
図1B】好ましいガイドアレイ及びダクトシステムを使用する
図1Aの航空機の上面図である。
【
図2】航空機のエンジンとともに又はエンジンの中で使用される好ましいフローダクトシステムの概略断面図である。
【
図4A】ダクトシステムで使用される好ましいガイドアレイの等角図である。
【
図5】
図4Bの詳細[a]の詳細図で、ガイドアレイの飛行管旋回ベーン支持体の一部を示す。
【
図6A】ガイドアレイの飛行管旋回ベーンステップの等角図である。
【
図6B】
図6Aの飛行管旋回ベーンステップの正面立面図である。
【
図6C】
図6Aの飛行管旋回ベーンステップの側方平面図である。
【
図7】ガイドアレイを含むダクトシステムの透視切断図を示す。
【
図8】
図7のダクトシステムの一部の概略断面図を示し、動作時のフローの方向を示す流線を含む。
【
図9】
図7のダクトシステムの一部の概略断面図を示し、数値解析により計算された、動作時のフローの方向を示す方向矢印を含む。
【
図10】ガイドアレイを含まないダクトシステムの一部の概略断面図であり、動作時のフローの方向を示す数値解析によって計算された方向矢印を含む。
【
図11】「斜め」ガイドアレイの実施形態を含むダクトシステムの一部の概略断面図であり、動作時のフローの方向を示す数値解析によって計算された方向矢印を含む。
【
図12】特許文献1の先行技術のガイドアレイを通るフローの数値解析によって計算されたシミュレーションを示す。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下に示す表1の全てのデータ,及び図示した全てのフローの図面について、フローの状態は、Ansys Fluentを用いて、スワールを伴う二次元軸対称構成で,圧縮性フローを仮定した定常圧力ベースソルバーで行った数値シミュレーションを使用して、算出した。乱流はk-omega SSTクロージャを使用してモデル化した。全てのシミュレーションは、フロー、エネルギー,乱流の各変数を二次離散化し、圧力補間スキームにPRESTO!を、圧力-速度結合にSIMPLEアルゴリズムを用いて実施した。メッシュは、フローの分離と(可能性のある)再循環ゾーンを正確に捉えるために、数段階に分けて精緻化された。最も細かいメッシュは、平均150000個の四辺形要素を含み、最大面サイズは4mmで、境界層は最初の要素の厚さが0.01mmで、成長率は1.2である。この設定により、ダクトの輪郭全体でy+値が1未満となり、フローの分離を可能な限り正確に捉えることができるようになった。
【0057】
図1A、1B、1Cに示すように、引き込み式足回り12、14、16を有する航空機10は、燃料及び酸化剤貯蔵部20、22、及びペイロード領域24を有する胴体18を有する。移動尾翼配置26と移動カナード配置28とは、胴体18に取り付けられている。エレボン36を有する主翼34は胴体18の両側に取り付けられ、各翼34は、その翼端40に取り付けられたエンジンモジュール38を有する。
図1Cに示すように、各エンジンモジュール38の後部には、様々なオプションのバイパスバーナ42によって囲まれた4つのロケットノズル40が設けられている。ロケットノズル40は、1つ又は2つ等、4つよりも少なくても、あるいはロケットノズル40は、5つ又は10等、4つよりも多くてもよい。
【0058】
各エンジンモジュール38で使用されるフローダクトシステム100は、
図2及び
図3に見ることができ、空気入口102、予冷器104、及び出口106を含む。破線は、フローダクトシステム100の長手方向軸114を示す。空気入口102は、エンジンモジュール38に入る大気中の空気を受け入れるように設置され得る。出口106は、ロケットノズル40及びオプションのバイパスバーナ42に向かうフローを導く燃焼部品(図示せず)を含むエンジンモジュール38の下流エンジン部品(図示せず)に向かっている。
【0059】
長手方向及び軸方向という用語は、本明細書を通じて互換的に使用されることがある。任意の半径方向は、本明細書を通じて開示される任意の長手方向軸、例えば、フローダクトシステム100の長手方向軸114と平行な長手方向との関係で定義される。
【0060】
動作時に、空気入口102から来るフローは、コーンディフューザ108によって半径方向に転換され、設定チャンバ110に減速される。設定チャンバ110の下流端に向かって、フローは、熱交換器アセンブリであり得る予冷器104に向かって半径方向内側に転換する。熱交換器アセンブリ104は、任意選択で、空気を冷却するために循環ヘリウムを使用してもよく、実質的に特許文献1に開示されている通りであってもよく、したがって、下流では、空気は、酸化剤のコースとして燃焼プロセスで使用されてもよい。円筒形の予冷器出口領域112において、フローは、出口106に向かって軸方向に転換して戻る。
【0061】
図4A~
図6Cは、予冷器出口領域112内に位置する飛行管旋回アセンブリ(又はガイドアレイ)200の好ましい例を示す。
【0062】
ガイドアレイ200は、複数のガイドベーン202を含む。
図4Bに見られる破線は、ガイドアレイの中心長手方向軸208を示す。
【0063】
ガイドアレイ200は、ガイドアレイ200の一方の側から他方の側へ向かって長さ及び/又は直径が増加するようにアレンジされた一連のガイドベーン202を含んでもよい。
【0064】
各ガイドベーン202は、環状、又はリング状であってもよい。この実施形態に見られるように、環状又はリング状のガイドベーン202は、互いに入れ子になっていてもよい。
【0065】
ガイドベーン202は、2つ~20個の間、又は8つ~16個の間が提供されてもよく、あるいは50個等、より多く提供されてもよい。
図4A~
図4Cに示す実施形態は、10個のガイドベーンを含む。
【0066】
ガイドベーン202は、長手方向及び/又は半径方向に規則的な間隔を空けて配置されてもよい。また、ガイドベーン202は、長手方向及び/又は半径方向に不規則に間隔を空けて配置されてもよい。例えば、ガイドベーンは、ガイドアレイ200の端部からその中心部に向かうにつれて、それらの間隔が増加又は減少するようにアレンジされてもよい。
【0067】
ガイドベーン202は、実質的に均一な厚さであってよい。あるいは、ガイドベーン202の一部の厚さは変化してもよい。ガイドベーン202は、例えば、0.5~5mmの厚さであってもよい。例えば、ガイドベーン202は、それぞれ1mmの厚さであってもよい。ガイドベーン202は、例えば、材料のプレート及び/又はストリップを曲げることによって、又は付加製造等の他の方法によって構築されてもよい。
【0068】
ガイドベーン202は、異なる半径方向の位置に配置されてもよいし、ガイドアレイ200の長手方向軸208から様々な距離を隔てて配置されてもよい。これは、1つのガイドベーン202がガイドアレイ200の長手方向軸208から第一の距離に位置し、別のガイドベーン202がガイドアレイ200の長手方向軸208から第二の距離に位置し、第一の距離と第二の距離とが異なることを意味してもよい。
【0069】
図5に詳細に見られるように、少なくとも1つのブラケット206が、その支持のためにガイドアレイ200に含まれてもよい。ブラケット206は、飛行管旋回ベーンブラケット、飛行管旋回ベーンブラケットアセンブリ、ガイドアレイブラケット、ガイドアレイブラケットアセンブリ、又は単にブラケットアセンブリと呼ばれることもある。ブラケット206は、ブラケット本体207と、少なくとも1つの固定手段218と、少なくとも1つのねじ付きトップハット220と、少なくとも1つのワッシャー222とを含む。少なくとも1つのブラケット206は、ガイドアレイ200のベース部分210に設けられてもよい(
図4Bを参照)。ベース部分210は、多数のガイドベーン202を含んでもよく、また、以下により詳細に説明されるブラケット206及び/又はステップ構造204を含んでもよい。
図4A~
図4Cに示すガイドアレイ200は、3つのブラケット206を含む。本発明の好ましい実施形態によるブラケット206は、
図5にさらに詳細に示されている。
【0070】
図6A~
図6Cに詳細に見られるように、少なくとも1つのステップ構造204が、ベーン202を支持するためにガイドアレイ200に含まれてもよい。ステップ構造204は、飛行管旋回ベーンステップ、ガイドアレイステップ、又は単に構造ステップと呼ばれることもある。ステップ構造204には、少なくとも1つのステップ又は突出部225を設けてもよい。
【0071】
例えば、ステップ構造204は、1つあってもよく、2つあってもよく、及び/又は、5つ以上あってもよい。
図4A~
図4Cに示すガイドアレイ200は、3つのステップ構造204を含む。ステップ構造204は、ガイドベーン202に構造的支持を提供する。各ステップ構造204は、そこに着脱自在又は恒久的に取り付けられたブラケット206を有してもよい。
【0072】
ブラケット206は、前記ガイドアレイ200をダクト内に取り付けるために設けられてもよい。ブラケット206が2つ以上ある場合、ブラケットは、等間隔で配置されてもよい。少なくとも1つのブラケット206は、ガイドアレイ200の外縁又は外周212にアレンジされてもよい。
【0073】
ブラケット206の本体207は、90°の角度で曲げられたプレートであってもよい。ブラケット本体207は、少なくとも1つのアパーチャ214、216を含んでもよい。
図5に示すブラケット206は、第一の部分に設けられた2つのアパーチャ214,216と、第二の部分219に設けられた1つのアパーチャとを含む。
【0074】
固定手段218は、ブラケット206をステップ構造204の1つに着脱自在に取り付けるために設けられている。固定手段218は、ブラケット固定手段、ねじ(本実施形態では、M6ボタンヘッドスクリュー)、ボルト及び/又は接着剤を備えてもよい。固定手段218は、第二のブラケット部分219に設けられたアパーチャを通して提供されてもよい。
【0075】
図6A~
図6Cに見られるように、ステップ構造204は、主部分223を含んでもよい。主部分223は、鋸歯状である。主部分223は、少なくとも1つの係合手段224を含む。係合手段224は、少なくとも1つの突出部/ステップ225を含んでもよい。係合手段224の突出部/ステップ225は、少なくとも1つの歯を備えてもよい。
【0076】
ステップ構造204は、ブラケット206上に固定するために適合されている。ステップ構造204は、アパーチャ228を有する端部分226を含む。アパーチャ228は、固定手段218がそこに挿入された状態で、ブラケット206の第二の部分219のアパーチャと整列される。ステップ204は、細長い。ステップ構造204の各突出部225間の間隔を変化させると、前記ガイドベーン202が前記突起225間に挿入されたときに、ガイドベーン202の間隔が変化する。ブラケット206及び/又はステップ構造204は、ステンレス鋼等の金属材料、又はプラスチック等のポリマー材料で構築してもよい。
【0077】
図6B及び
図6Cに示すように、突出部/ステップ205は、合計で長さdL、高さdH、及び厚さdTであるステップの長さdLは、任意選択で、1~1000mmの間、例えば、約500mmであってもよい。ステップの高さdHは、任意選択で、1~1000mmの間、例えば、約70mmであってもよい。ステップの厚さdtは、任意選択で、0.01~100mmの間、又は1~5mmの間であってもよい。
【0078】
ステップは、厚さdtのシートを用いて製造されてもよい。ステップ204は、付加製造法としても知られる3D印刷法を用いて製造されてもよい。
【0079】
図7は、フローダクトシステム300を示し、このフローダクトシステム300は、フローダクトシステム100と交換可能であっても、あるいは同じであってもよい。ガイドアレイ200は、フローダクトシステム300内に配置されている。ガイドアレイ200は、複数のガイドベーン202を含む。フローダクトシステム300の長手方向軸302は、破線によって示されている。これは、ガイドアレイ200の長手方向軸208と一致する。フローダクトシステム300のこの構成は、「マスバランスガイドベーン(Mass Balanced Guide Vane)」構成、すなわち「MBGV」として知られている。
【0080】
ガイドアレイ200は、概ね半径方向から概ね長手方向/軸方向へ、フローを転換するように適合される。中心軸302、208のいずれかが長手方向/軸方向を規定する。他の実施形態では、ガイドアレイ200は、概ね長手方向から概ね半径方向へ、長手方向成分を有する方向から半径方向成分を有する方向へ、及び/又は半径方向成分を有する方向から長手方向成分を有する方向へ、フローを転換するように適合され得る。
【0081】
図8及び
図9は、フローダクトシステム300内に位置するガイドベーン202の断面を示す。フローダクトシステム300は、予冷器入口306及び予冷器出口308を有する予冷器304/104をさらに含む。
【0082】
ここで、ガイドベーン202の特定の特徴について説明するが、これは、ガイドアレイに含まれる各ガイドベーンに適用されてもよいし、それらのうちの一部にのみ適用されてもよい。特に断らない限り、様々な長さや曲線等、議論されるガイドベーン202の全ての特徴は、ガイドアレイ200の外側領域から当該ガイドアレイ200の内側領域まで変化してもよい。
【0083】
ガイドベーン202は、前縁230及び後縁232を含む。
【0084】
少なくとも1つのガイドベーン202の前縁は、ガイドアレイ200の長手方向/軸方向軸208及び/又はフローダクトシステム300の長手方向/軸方向軸302に対して、約-5~10°、又は約2~5°の角度でアレンジされてもよい。各ガイドベーン202は、先行部234と後行部236とを含む。先行部234は、その前縁230を含むガイドベーン202の部分である。同様に、ガイドベーン202の後行部236は、その後縁232を含むガイドベーン202の部分である。
【0085】
この実施形態では、先行部234は、
図8の断面で見たときに、少なくとも部分的に半径方向に延び、後行部は、実質的に長手方向/軸方向に延び、長手方向/軸方向軸302又は長手方向/軸方向軸208のいずれかが長手方向/軸方向を規定する。
【0086】
1つの前記ガイドベーン202の先行部234及び後行部236の長さは、他のガイドベーンと比較した場合、変化してもよいし、変化しなくてもよい。
【0087】
この実施形態では、各ガイドベーン202は、直線部分238と曲線部分234を含む。これは、
図8及び
図9の断面図において見ることができる。ガイドベーン202は、少なくとも1つの直線部分238と少なくとも1つの曲線部分240を含む。含まれる場合、直線部分238の長さは、曲線部分240の長さと同様に、ガイドベーン202の間で変化してもよいし、変化しなくてもよい。
【0088】
ガイドベーン202は、曲線に沿って分布していてもよい。各ガイドベーンの任意の部分(前縁230、先行部234、後縁232、後行部236、又は最大曲率の点237から選択されるが、これらに限定されない部分)は、回転放物面に沿って分布しており、回転の放物線面は、
【数2】
である。ここで、r(x)は、軸方向座標xの関数として、各ガイドベーンの前縁(又は他の共通パーツ)の半径方向の位置であり、Rは、アレイが連通して入る、又は出る軸方向フローダクトの半径であり、アレイが連通して出る、又は入る半径方向フローダクトの軸方向の長さである。
【0089】
各ガイドベーン202の先行部234は、フレア状である。したがって、各ガイドベーン202の先行部234は、半径方向又は実質的に半径方向となるように外側に延びる。先行部234は、フレア部分を形成するために湾曲しているので、湾曲フレア状であると言ってもよい。他の実施形態では、先行部は、フレア状でないこと、例えば、半径方向内側に延びること、及び/又は、湾曲フレア状でないこと、例えば、識別可能な曲線を有しない鋭い屈曲部の不連続を含むこともある。
【0090】
各ガイドベーン202の先行部234及び/又は後行部236は、実質的に円筒面の一部を形成してもよい。これは、円筒の曲面全体、又はその一部のみを含んでもよい。同様に、各ガイドベーン202の先行部234及び/又は後行部236は、錐体の表面の一部を形成してもよい。これは、錐体(湾曲していることもある)の表面全体、又はその一部のみを含んでもよい。
【0091】
2つの隣接するガイドベーン202の先行部234の間に形成される断面積の、当該2つの隣接するガイドベーン202の後行部236の間に形成される断面積に対する比は、隣接するガイドベーン202の過半数、又は全部について、実質的に等しくてもよい。前記比は、先行部間に形成される断面積が後行部236間に形成される断面積より大きい場合、1より大きくてもよいし、後行部236間に形成される断面積が先行部234間に形成される断面積より大きい場合、1より小さくてもよい。
【0092】
数値解析によって計算された流線310は、
図8に見ることができ、この図は、フローダクトシステム300が動作しているときのフローの方向を示している。流管は、流線によって境界付けられた流体の管状領域である。流管は、各2つの隣接するガイドベーン202の間に形成される。連続するガイドベーン間に形成される各流管の質量流量は、互いにほぼ等しくてもよい。このように、各2つの隣接するガイドベーン202間の入口から出口までの断面積比は、ガイドベーン前縁230間の距離とガイドベーン後縁232間の距離との比であってもよく、全ての流管について互いに実質的に等しくてもよい。
【0093】
図9は、フローダクトシステム300が動作しているときのフローの局所的な方向を示す矢印を示している。見ることができるように、上流のフローは、ベーン202の非常に近くまで実質的に放射状であり、下流のフローは、ベーン202の非常に近くから実質的に軸線状である。
【0094】
ガイドベーン200は、受動的である。これは、ガイドベーン202がモータ等の任意の作動手段に接続されていないことを意味してもよいが、他の実施形態では、ガイドベーン202の、ガイドアレイ200の長手方向軸208及び/又はフローダクトシステム300の長手方向軸302に対する位置が動作中に変化してもよい。しかしながら、この実施形態では、ガイドアレイ200内のガイドベーン202の位置は、変化しない。
【0095】
ガイドアレイ200、又はその構成パーツであるガイドベーン202及び/又はステップ204及び/又はブラケット206は、全て同じ材料で形成されても、あるいは異なる材料で形成されてもよい。これらの材料は、ステンレス鋼等の金属材料、及び/又はニッケル-クロム-鉄-モリブデン又はニッケル-クロムをベースとする超合金等の超合金、及び/又はプラスチック等のポリマー材料を含んでもよい。
【0096】
当業者には理解されるように、ガイドアレイ200及び/又はその構成要素のそれぞれは、例えば、3Dプリンタの使用による付加製造を介して製造してもよい。最初に、ガイドアレイ200又はその構成要素のいずれかを代表するデータを含むコンピュータ可読ファイルを製造する。データは、ガイドアレイ200及び/又はその構成要素のいずれかの連続する断面のそれらの幾何学的形状を代表するものであってもよい。このデータは、しばしば、「スライス」及び/又は「層」データと呼ばれる。このデータは、コンピュータ支援設計CADファイルから、又は3Dスキャナの使用を介して生成してもよい。次に、3Dプリンタは、断面データに従って材料の層を連続的に積層して、一体化したパーツとしてのガイドアレイ、又はガイドアレイ200の構成要素のいずれかを製造することができる。
【0097】
図10は、ダクトシステム400を示し、これは、フローダクトシステム100と交換可能であり、本発明との比較の目的のために含まれる。フローダクトシステム100とは異なり、フローダクトシステム400内に位置するガイドアレイは存在しない。フローダクトシステム400の長手方向軸402は、破線によって示されている。フローダクトシステム400は、予冷器404をさらに含み、これは、先の図のものと同じであり、予冷器入口406と予冷器出口408を有する。フローダクトシステム400のこの構成は、「ガイドベーンなし(No Guide Vane)構成」、すなわち、「NGV」として知られている。
【0098】
図11は、フローダクトシステム500を示し、これは、フローダクトシステム100と交換可能であってもよい。ガイドアレイ600は、フローダクトシステム500内に配置されている。ガイドアレイ600は、複数のガイドベーン602を含む。複数のガイドベーン602は、複数のガイドベーン202と同じであるが、
図11のように断面で見たときに、規則的な間隔を空けた斜めアレイに構成されている。フローダクトシステム500の長手方向軸502は、破線によって示されている。フローダクトシステム500は、予冷器504をさらに含み、これは、先の図のものと同一で、予冷器入口506と予冷器出口508とを有する。フローダクトシステム500のこの構成は、「斜めガイドベーン(Diagonal Guide Vane)」構成、すなわち、「DGV」として知られている。
【0099】
ここで、
図10のNGV構成、
図11のDGV構成、及び
図9に見られるMBGV構成の間で比較を行う。
【0100】
長手方向ダクト部の上流のフローが不均一である場合、予冷器304、404、504の一部の領域が他の領域よりも先に最高動作温度に達することがある。これは、明らかに非効率につながるであろう。NGV及びDGVの両方の構成について、矢印の方向によって示されるフロー方向は、それぞれの予冷器出口408、508を通過した後、非常にすぐに、長手方向に転換し始めることが確認される。対照的に、
図9は、MBGV構成が、ガイドアレイ200の上流におけるフローの長手方向の転換の量を非常に大幅に減少させることを示す。これは、予冷器304を通るフローが一貫していることを保証する効果を有し、予冷器404、504と比較して、予冷器308の効率を向上させる。アレイ200の下流のフローも、また、比較的均一である。
【0101】
以下に示す表1は、予冷器の出口における3種類のガイドアレイ構成についての比較指標を表示し、その出口は、本質的に、各ケースで熱交換器のすぐ下流の空間における円筒面である。各ケースにおいて、平均値と偏差(標準偏差)は、熱交換器の出口の軸方向の長さに沿って、数値データを完全に観察することによって計算される。
【表1】
【0102】
明らかに、DGVの例(
図11参照)の半径方向速度、軸方向速度、静圧の偏差は、NGVの例(
図10参照)における偏差より優れている。
図11のDGVアレイは、MBGVアレイ(
図8、
図9参照)と非常によく似ているにもかかわらず、MBGVアレイの性能は、全ての点で、非常に驚くべきことに、はるかに優れている。したがって、MBGVアレイは、DGV配置及びNGV配置に比べて、熱交換器を通る上流側のフローを乱すことが、はるかに少なくなる。
【0103】
図12は、特許文献1の先行技術の配置におけるフローの数値解析を示し、濃淡の深さは、異なる流速を表している。明らかに、軸方向出口ダクトの半径方向外側の半分に非常に高速なゾーンが,大きな再循環ゾーンとともに存在する。性能は、明らかに、アレイの上流側のフローに悪影響を及ぼしており、
図8、
図9、
図11のフローの矢印で示したように、性能は、明らかに再循環ゾーンがないDGVとMBGVの配置に比べて、著しく悪化している。明らかに、DGVとMBGVの配置は、いずれも先行技術の配置から著しく改善し、MBGVでは大幅に改善されている。
【0104】
添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、説明した実施形態に様々な修正を加えてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体処理システムにおけるフローを転換するためのガイドアレイであって、前記ガイドアレイが複数のガイドベーンを備え、前記ガイドベーンの共通パーツが、流体処理システム内の上流ポートから異なる距離に配置するようにアレンジされる、ガイドアレイ。
【請求項2】
実質的な半径方向フロー及び実質的な軸方向フローの一方から実質的な半径方向フロー及び実質的な軸方向フローの他方に転換するために、流体処理システム内に配置されるようにアレンジされる、請求項1に記載のガイドアレイ。
【請求項3】
実質的な半径方向内向きフローから実質的な軸方向フローに転換するために、流体処理システム内に配置されるようにアレンジされる、請求項2に記載のガイドアレイ。
【請求項4】
前記アレイの少なくとも1つのベーンが、円形又は実質的に円形のリングを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項5】
各ベーンが円形又は実質的に円形のリングを備え、前記ベーンは、前記アレイの中心長手方向軸に対して同心である、請求項4に記載のガイドアレイ。
【請求項6】
前記ベーンは、前記アレイの一端に向かって、より大きくなり、任意選択で、徐々に大きくなる断面寸法(又は直径)を有するようにアレンジされる、請求項5に記載のガイドアレイ。
【請求項7】
フロー屈曲部で実質的な半径方向内向きフローから実質的な軸方向フローに転換するためのものであり、より大きなクロス寸法(又は直径)を有するベーンを有する前記アレイの端部は、前記フロー屈曲部の内側に隣接して配置されるようにアレンジされ、より小さな寸法のベーンを有する前記アレイの端部は、前記フロー屈曲部の外側に配置されるようにアレンジされる、請求項6に記載のガイドアレイ。
【請求項8】
前記共通パーツが前記ベーンの前縁である、請求項1~7のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項9】
前記前縁が仮想円錐面上に位置する空間上の点にアレンジされる、請求項6又は請求項7に従属する場合の請求項8に記載のガイドアレイ。
【請求項10】
前記前縁が、(a)前記アレイの中心長手方向軸に対して半径方向及び/又は軸方向に互いに不規則に間隔を空けて配置される、及び/又は(b)前記アレイの中心長手方向軸の周りの仮想回転放物面上に配置される空間内の点にアレンジされる、請求項6又は請求項7に従属する場合の請求項8に記載のガイドアレイ。
【請求項11】
前記回転放物面が
【数1】
であり、r(x)は、その軸方向座標xの関数として、前記ガイドベーンの前記前縁の半径方向の位置であり、Rは、前記アレイが連通して入る、又は出る軸方向フローダクトの半径であり、前記アレイが連通して出る、又は入る半径方向フローダクトの軸方向の長さである、請求項10に記載のガイドアレイ。
【請求項12】
前記アレイの前記ベーンは、概して、スケップ養蜂箱の形状に構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項13】
各ベーンは、前記アレイの中心長手方向軸と一致する平面によるその断面において、その前縁と後縁との間に曲線領域を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項14】
各ベーンの各前記断面が、前記アレイ内の別のベーン又は全てのベーンの前記断面と実質的に同一である、請求項13に記載のガイドアレイ。
【請求項15】
前縁及び/又は後縁における流線形の曲率以外に、ベーンは、前縁と後縁との間で実質的に一定の厚さを有する、請求項1~14のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項16】
前記アレイのベーンが、少なくとも、前記アレイの中心長手方向軸に垂直な断面において、1つのベーンの前縁又は後縁が隣接するベーンと重なるという意味で、互いに入れ子になっている、請求項1~15のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項17】
各ベーンが前縁と後縁を有し、比I
1-2/O
1-2(第一及び隣接する第二のベーンの前記前縁の間に定義される入口領域I
1-2と前記第一及び前記第二のベーンの前記後縁の間に定義される出口領域O
1-2との間)が、比I
2-3/O
2-3(前記第二及び隣接する第三のベーンの前記前縁の間に定義される入口領域I
1-2と前記第二及び前記第三のベーンの前記後縁の間に定義される出口領域O
1-2との間)と等しい、又は実質的に等しいか、請求項1~16のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項18】
比I
1-2/
O1-2が、前記アレイ内の任意の隣接する2つのベーン間の等価な比I
n-(n+1)/O
n-(n+1)と等しいか、又は実質的に等しい、請求項17に記載のガイドアレイ。
【請求項19】
前記上流ポートが空間内の仮想円筒面によって定義される、請求項1~18のいずれか一項に記載のガイドアレイ。
【請求項20】
フローを転換させるための複数のガイドベーンを備える流体処理ユニット用のガイドアレイであって、前記複数のガイドベーンは、様々な距離を隔てて配置される、ガイドアレイ。
【請求項21】
実質的な半径方向フローを運ぶようにアレンジされた第一のダクト部分を含み、前記第一のダクト部分が、実質的な軸方向フローを運ぶようにアレンジされた隣接する第二のダクト部分と屈曲部を介して連通し、請求項1~20のいずれか一項に記載のガイドアレイが、両ダクト部分の間を通過するフローを転換するために前記屈曲部の領域内に位置する、ダクトシステム。
【請求項22】
前記第一のダクト部分は、前記第二のダクト部分の上流側(使用時)の場所に位置する、請求項21に記載のダクトシステム。
【請求項23】
前記第一のダクト部分が熱交換器を含み、前記熱交換器は、前記第一のダクト部分内から前記熱交換器の入口に実質的な半径方向フローを受け、任意選択で、少なくとも旋回成分も伴う実質的な半径方向フローを、前記熱交換器からの出口で前記第一のダクト部分に戻すように適合される、請求項21又は請求項22に記載のダクトシステム。
【請求項24】
前記熱交換器からの前記出口が、前記ガイドアレイの前記上流ポートに一致する空間内の仮想円筒面に実質的にある、請求項19に従属する場合の請求項23に記載のダクトシステム。
【請求項25】
前記第一のダクト部分が、少なくとも900℃の静的温度を有する空気を処理して連続的に動作するようにアレンジされた材料で構成される、請求項23又は請求項24に記載のダクトシステム。
【請求項26】
前記第二のダクト部分が実質的に円筒形の外壁部分を有する、請求項21~25のいずれか一項に記載のダクトシステム。
【請求項27】
前記ガイドアレイの中心長手方向軸に垂直で同心の実質的に円形の実質的に平坦な端板の部分を含み、前記端板は、前記第一のダクト部分を規定する半径方向の壁への延長部を形成するとともに、前記第二のダクト部分に面する、請求項21~26のいずれか一項に記載のダクトシステム。
【請求項28】
請求項21~27のいずれか一項に記載のダクトシステムを含む、エンジン。
【請求項29】
前記ダクトシステムが、そこを通る空気のフローのためにアレンジされ、前記ダクトシステムの下流で燃料と燃焼結合するようになる、請求項28に記載のエンジン。
【請求項30】
車両推進用の材料を燃焼させるように適合された、請求項28又は請求項29に記載のエンジン。
【請求項31】
請求項28~30のいずれか一項に記載のエンジンを少なくとも1つ含む、飛行機械。
【請求項32】
請求項1~20のいずれか一項に記載のガイドアレイを表すデータが自身に格納されたコンピュータ可読媒体であって、前記データは、付加製造装置に中継可能であり、前記付加製造装置は、前記データに基づいて前記ガイドアレイを製造できるようになる、コンピュータ可読媒体。
【請求項33】
請求項1~20のいずれか一項に記載の
ガイドアレイを製造する方法であって、付加製造によってその前記ベーンを形成することを含む、方法。
【請求項34】
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体からデータを受信することを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記データを、付加プリンタが実行するための命令データに変換することを含む、請求項34に記載の方法。
【国際調査報告】