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特表2023-547967車両用の特化型AIエージェントのアンサンブル
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  • 特表-車両用の特化型AIエージェントのアンサンブル 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-14
(54)【発明の名称】車両用の特化型AIエージェントのアンサンブル
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20231107BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20231107BHJP
   G06N 3/02 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G06N20/00
G06N3/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550732
(86)(22)【出願日】2021-04-17
(85)【翻訳文提出日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 IB2021053181
(87)【国際公開番号】W WO2022096942
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】PCT/IB2020/060542
(32)【優先日】2020-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522254859
【氏名又は名称】オートブレインズ・テクノロジーズ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Autobrains Technologies Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レイチェルガウツ、イガール
(72)【発明者】
【氏名】オディナエブ、カリナ
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181AA25
5H181AA26
5H181BB20
5H181CC02
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181CC27
5H181EE02
5H181FF13
5H181FF27
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL09
(57)【要約】
車両に関連する特化型AIエージェントのアンサンブルを操作するための方法であって、1つ又は複数の検知情報ユニットを取得することと、知覚ユニットによって、1つ又は複数の検知情報ユニットに基づいて、1つ又は複数の検知情報ユニットの処理に関連するアンサンブルの1つ又は複数の関連特化型AIエージェントを決定することであって、アンサンブルは、第1の複数のシナリオに関連する、決定することと、1つ又は複数の関連特化型AIエージェントによって、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを提供するために、1つ又は複数の検知情報ユニットを処理することであって、各特化型AIエージェントは、第1の複数のシナリオのそれぞれの断片に関連する、処理することと、運転デシジョン・ユニットによって、出力運転デシジョンを提供するために、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを処理することとを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に関連する特化型AIエージェントのアンサンブルを操作するための方法であって、
1つ又は複数の検知情報ユニットを取得すること、
知覚ユニットによって、前記1つ又は複数の検知情報ユニットに基づいて、前記1つ又は複数の検知情報ユニットの処理に関連する前記アンサンブルの1つ又は複数の関連特化型AIエージェントを決定することであって、前記アンサンブルは、第1の複数のシナリオに関連する、決定することと、
前記1つ又は複数の関連特化型AIエージェントによって、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを提供するために、前記1つ又は複数の検知情報ユニットを処理することであって、各特化型AIエージェントは、前記第1の複数のシナリオのそれぞれの断片に関連する、処理することと、
出力運転デシジョンを提供するために、前記1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを、運転デシジョン・ユニットによって処理することと
を含む、方法。
【請求項2】
各関連特化型AIエージェントは、専用クラスに関連する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各クラスは、1つ又は複数のシナリオのうちの少なくとも一部によって規定され、前記1つ又は複数のシナリオの前記少なくとも一部は、前記第1の複数のシナリオの断片である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
各クラスは、アンカーによって規定される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
アンカーは、コンテキスチュアル・キューである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記知覚ユニットによって、前記アンサンブルの1つ又は複数の関連特化型AIエージェントを前記決定することは、予め規定されたピクセル数より少ないオブジェクトの検出なしで実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記予め規定されたピクセル数は、数十ピクセルを超えない、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記知覚ユニットは、検知情報ユニットをクラスに分類するように訓練され、各クラスは、1つ又は複数のシナリオのうちの少なくとも一部であり、前記1つ又は複数のシナリオは、前記第1の複数のシナリオの断片である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
検知情報ユニットをクラスに分類するように前記知覚ユニットを訓練することであって、各クラスは、1つ又は複数のシナリオのうちの少なくとも一部であり、前記1つ又は複数のシナリオは、前記第1の複数のシナリオの断片である、訓練することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記知覚ユニットによって、訓練する前に前記クラスのうちの少なくとも幾つかのクラスの規定を受信することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記知覚ユニットによって、前記クラスのうちの少なくとも幾つかのクラスを、規定することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記規定することは、教師なし訓練を実施することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
1つ又は複数のシナリオのうちの前記少なくとも一部は、(a)シナリオの1つ又は複数のファクタ、(b)シナリオの1つ又は複数の要素、(c)シナリオの1つ又は複数のパラメータ、及び(d)シナリオの1つ又は複数の変数のうちの少なくとも1つである、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
各特化型AIエージェントは、専用クラスに関連付けられ、前記方法は、前記専用クラスに関連付けられた特化型AIエージェント運転デシジョンを出力するように各特化型AIエージェントを訓練することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記訓練することは、前記専用クラスの検知情報ユニットを使用して各特化型AIエージェントを訓練することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
各クラス内に運転デシジョンを関連付けるように前記知覚ユニットを訓練することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記各特化型AIエージェントは、エンドツーエンド特化型AIエージェントである、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
少なくとも1つの特化型AIエージェント運転デシジョンに基づいて、出力運転デシジョンを生成するように前記運転デシジョン・ユニットを訓練することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記特化型AIエージェントのうちの少なくとも幾つかについて、前記それぞれの断片は、前記第1の複数のシナリオの1パーセントより小さい、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の複数のシナリオのうちの1つのシナリオに関連する特化型AIエージェントの数は、前記第1の複数のシナリオのうちの別のシナリオに関連する特化型AIエージェントの数と異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
特化型AIエージェントの数は、1000を超える、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
特化型AIエージェントの数は、99000を超える、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記特化型AIエージェントのうちの少なくとも幾つかは、ニューラル・ネットワークの少なくとも一部分を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記知覚ユニットによって、前記1つ又は複数の関連特化型AIエージェントの各々に前記1つ又は複数の検知情報ユニットを供給することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記知覚ユニットによって、前記1つ又は複数の関連特化型AIエージェントの各々に前記1つ又は複数の検知情報ユニットを供給することと、少なくとも1つの関連のない特化型AIエージェントを低電力モードに維持することであって、前記低電力モードにおいて、前記少なくとも1つの関連のない特化型AIエージェントの電力消費は、関連特化型AIエージェントの電力消費より小さい、維持することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記1つ又は複数の検知情報ユニットのどの部分を各関連特化型AIエージェントに送信するかを決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
特化型AIエージェント運転デシジョンは、車両を自律的に制御するためのコマンドである、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
特化型AIエージェント運転デシジョンは、先進運転者支援システム(ADAS)コマンドである、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記運転デシジョン・ユニットによって、前記1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを、均化することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンの各特化型AIエージェント運転デシジョンは、期間に関連付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記運転デシジョン・ユニットによって、前記1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを前記処理することは、リスク低減最適化を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
特化型AIエージェントのアンサンブルを操作するための命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記操作することは、
1つ又は複数の検知情報ユニットを取得することと、
知覚ユニットによって、前記1つ又は複数の検知情報ユニットに基づいて、前記1つ又は複数の検知情報ユニットの処理に関連する前記アンサンブルの1つ又は複数の関連特化型AIエージェントを決定することであって、前記アンサンブルは、第1の複数のシナリオに関連する、決定することと、
前記1つ又は複数の関連特化型AIエージェントによって、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを提供するために、前記1つ又は複数の検知情報ユニットを処理することであって、各特化型AIエージェントは、前記第1の複数のシナリオのそれぞれの断片に関連する、処理することと、
運転デシジョン・ユニットによって、出力運転デシジョンを提供するために、前記1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを処理することと
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項33】
運転デシジョン決定のためのシステムであって、
AI特化型エージェントのアンサンブルと、
知覚ユニットであって、
1つ又は複数の検知情報ユニットを取得すること、及び
前記1つ又は複数の検知情報ユニットに基づいて、前記1つ又は複数の検知情報ユニットの処理に関連する前記アンサンブルの1つ又は複数の関連特化型AIエージェントを決定することであって、前記アンサンブルは、第1の複数のシナリオに関連し、
前記1つ又は複数の関連特化型AIエージェントは、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを提供するために、前記1つ又は複数の検知情報ユニットを処理するように構成され、各特化型AIエージェントは、前記第1の複数のシナリオのそれぞれの断片に関連する、知覚ユニットと、
出力運転デシジョンを提供するために、前記1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを処理するように構成される運転デシジョン・ユニットと
を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、出願日が2020年1月22日の米国仮特許第62/964,136号の優先権を主張し、この米国仮特許出願は、その全体が本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
自律車両は、セマンティック・デコンポジション(SD:semantic decomposition)を実施する知覚システムを含む。そこでは、AVフローは、3つのモジュールで構成され、知覚モジュールは、その出力をルート・プラニング・モジュールに供給し、ルート計画モジュールは、その出力を作動モジュール(ブレーキ/アクセル/操舵等)に供給する。
【0003】
ルート・プラニング及び作動モジュールは、未処理センサ入力にアクセスできないため、SDアーキテクチャにおける知覚の役割は、車のセンサからの未処理入力を網羅的にラベル付けすること、例えば、車及び歩行者を検出すること、自由な運転可能空間を区分化すること、道路標識を通しての速度制限、及び、シーン内にある他のすべてのものであって、このシーン内でおそらくは運転に影響する可能性がある、他のすべてのものを認識することである。非常に多くのオブジェクト/エンティティが、シーン内で識別され、正確に位置特定される必要があるため、SD知覚モジュールは、複雑で計算集約的なモデルとなる傾向がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例は、以下の詳細な説明を図面と併せて読むことによって、より完全に理解され、認識される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】システムの実例を示す図である。
図2】システムの実例を示す図である。
図3】方法の実例を示す図である。
図4図3の方法のステップの実例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な説明において、多数の特定の詳細は、本発明の完全な理解を提供するために述べられる。しかしながら、本発明が、これらの特定の詳細なしで実施され得ることが当業者によって理解されるであろう。他の例において、よく知られている方法、プロシージャ、及びコンポーネントは、本発明を曖昧にしないために、詳細に説明されていない。
【0007】
本発明とみなされる主題は、特定して指摘され、本明細書の結論付け部分において明確に特許請求される。しかしながら、本発明は、編成及び操作方法の両方に関して、本発明の目的、特徴、及び利点と共に、添付図面と共に読まれると、以下の詳細な説明を参照して最もよく理解され得る。
【0008】
例証の簡潔さ及び明確さのために、図に示す要素は、必ずしも一定比例尺に従って描かれていないことが認識されるであろう。例えば、要素のうちの幾つかの要素の寸法は、明確さのために、他の要素に対して誇張され得る。さらに、適切と考えられる場合、参照数字は、対応する又は類似の要素を示すために図の間で反復され得る。
【0009】
本発明の例証される実施例は、ほとんどの部分について、当業者に知られている電子コンポーネント及び回路を使用して実装され得るため、本発明の基礎の概念の理解及び認識のために、また、本発明の教示を不明瞭にしない又は教示から気をそらさないために、詳細は、上記で示したように必要と考えられる程度より大きな程度に説明されないであろう。
【0010】
方法に対する本明細書におけるいずれの参照も、方法を実行することが可能なデバイス又はシステム及び/又は方法を実行するための命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体に必要な変更を加えて適用されるべきである。
【0011】
システム又はデバイスに対する本明細書におけるいずれの参照も、システムによって実行され得る方法に必要な変更を加えて適用されるべきである及び/又はシステムによって実行可能な命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体に必要な変更を加えて適用され得る。
【0012】
非一時的コンピュータ可読媒体に対する本明細書におけるいずれの参照も、非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行することが可能なデバイス又はシステムに必要な変更を加えて適用されるべきである及び/又は命令を実行するための方法に必要な変更を加えて適用され得る。
【0013】
図のうちの任意の図、本明細書の任意の部分、及び/又は任意の請求項に挙げた任意のモジュール又はユニットの任意の組み合わせが提供され得る。
【0014】
知覚ユニット、特化型AIエージェント、運転デシジョン・ユニットのうちの任意の1つは、ハードウェア、並びに/又は、非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されたコード、命令、及び/若しくはコマンドで実装され得、車両内に、車両の外部に、モバイル・デバイス内に、サーバ内に、及び同様なものの中に含まれ得る。
【0015】
車両は、陸上輸送車両、航空機(airborne vehicle)、及び水上輸送船(water vessel)等の、任意のタイプの車両とすることができる。
【0016】
明細書及び/又は図面は、画像を参照することができる。画像はメディア・ユニットの例である。画像に対するいずれの参照も、メディア・ユニットに必要な変更を加えて適用され得る。メディア・ユニットは、検知情報の例とすることができる。メディア・ユニットに対するいずれの参照も、限定はしないが、自然によって生成される信号、人の挙動を表す信号、株式市場に関連する操作を表す信号、医療信号、財政シリーズ(financial series)、測地信号、地球物理学、化学、分子、テクスチャル、及び数値信号、時系列、並びに同様なもの等の任意のタイプの自然信号に必要な変更を加えて適用され得る。メディア・ユニットに対するいずれの参照も、検知情報に必要な変更を加えて適用され得る。検知情報は、任意の種類とすることができ、任意のタイプのセンサ-可視光カメラ、オーディオ・センサ、赤外線を検知することができるセンサ、レーダー・イメージャリ、超音波、電気光学、X線撮影(radiography)、LIDAR(:light detection and ranging、光検出及び測距)等-によって検知され得る。検知することは、送信された又はその他の方法でセンサに達する信号を表すサンプル(例えば、ピクセル、オーディオ信号)を生成することを含むことができる。
【0017】
明細書及び/又は図面はスパニング要素を参照することができる。スパニング要素は、ソフトウェア又はハードウェアで実装され得る。特定の反復の異なるスパニング要素は、異なる数学的関数が受信する入力に対して異なる数学的関数を適用するように構成される。数学的関数の非制限的な例はフィルタリングを含むが、他の関数が適用され得る。
【0018】
明細書及び/又は図面は概念構造を参照することができる。概念構造は、1つ又は複数のクラスタを含むことができる。各クラスタは、シグネチャ及び関連メタデータを含むことができる。1つ又は複数のクラスタに対する各参照は、概念構造に対する参照に適用可能とすることができる。
【0019】
明細書及び/又は図面はプロセッサを参照することができる。プロセッサは処理回路部とすることができる。処理回路部は、中央処理ユニット(CPU:central processing unit)、及び/又は、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:field programmable gate array)、フル・カスタム集積回路等、又はそのような集積回路の組み合わせ等の1つ又は複数の他の集積回路として実装され得る。
【0020】
明細書及び/又は図面に示す任意の方法の任意のステップの任意の組み合わせが提供され得る。
【0021】
請求項のうちの任意の請求項の任意の主題の任意の組み合わせが提供され得る。
【0022】
明細書及び/又は図面に示すシステム、ユニット、コンポーネント、プロセッサ、センサの任意の組み合わせが提供され得る。
【0023】
オブジェクトに対するいずれの参照も、パターンに適用可能とすることができる。したがって、オブジェクト検出に対するいずれの参照も、パターン検出に必要な変更を加えて適用可能である。
【0024】
シチュエーションは、或る時点における特異な場所/プロパティの組み合わせとすることができる。シナリオは、因果的参照フレーム内で論理的に続く一連のイベントである。シナリオに対するいずれの参照も、シチュエーションに必要な変更を加えて適用されるべきである。
【0025】
検知情報ユニットは、1つ又は複数のタイプの1つ又は複数のセンサによって検知され得る。1つ又は複数のセンサは、同じデバイス又はシステムに属することができる-又は、システムの異なるデバイスに属することができる。
【0026】
知覚ユニットが、設けられ得、1つ又は複数の検知情報ユニットを受信するために、1つ又は複数のセンサによって及び/又は1つ又は複数のインタフェースによって先行され得る。知覚ユニットは、I/Oインタフェースから及び/又はセンサから検知情報ユニットを受信するように構成され得る。知覚ユニットの後には、複数の特化型AIエージェント-特化型AIエージェントのアンサンブルとも呼ばれる-が続き得る。
【0027】
人工知能(AI:artificial intelligence)エージェントは、自律的エンティティを指すことができ、自律的エンティティは、その活動を、目標を達成することに向け(すなわち、それはエージェントである)ながら、センサを通した観測及び結果として伴うアクチュエータを使用して環境に作用する(すなわち、それはインテリジェントである)。インテリジェント・エージェントは、それらの目標を達成するために学習するか又は知識を使用することもできる。それらは、非常に単純又は非常に複雑であり得る。サーモスタット等のリフレックス・マシン(reflex machine)は、インテリジェント・エージェントの例と考えられる(www.wikipedia.org)。
【0028】
検知情報ユニットは、知覚ユニットに達する前に、処理されるか又は処理されない場合がある。任意の処理-フィルタリング、ノイズ低減、及び同様なもの-が提供され得る。
【0029】
特化型AIエージェントの数は、例えば、100を超える、500を超える、1000を超える、10,000を超える、100,000を超える、及び同様なものを超えることができる。多数の特化型AIエージェントは、より正確な運転デシジョンを提供することができる。
【0030】
AI特化型エージェントは、アンサンブル全体によって扱われるべきであると考えられる全ての(又は、おそらくは全ての又は多数の)シナリオに応答するように訓練されないという意味で、特化型である。例えば、各AI特化型エージェントは、アンサンブル全体によって管理されるシナリオの断片(例えば、1パーセント未満)に応答するように訓練され得る。特化型AIエージェントは、シナリオを形成する、幾つかのファクタ又は要素又はパラメータ又は変数のみに応答するように訓練され得る。
【0031】
特化型AIエージェントは、同じ複雑さ及び/又は同じパラメータ(深度、エネルギー消費、技術実装)とすることができるが、特化型AIエージェントのうちの少なくとも幾つかは、複雑さ及び/又はパラメータのうちの少なくとも一方によって互いに異なることができる。
【0032】
特化型AIエージェントは、教師あり方式で及び/又は教師なし方式で訓練され得る。
【0033】
1つ若しくは複数の特化型AIエージェントは、ニューラル・ネットワークとすることができる、又は、ニューラル・ネットワークと異なるものとすることができる。
【0034】
アンサンブルは、1つ若しくは複数のセンサ及び検知情報ユニットを生成するための任意の他のエンティティを含むことができる、並びに/又は、1つ若しくは複数のセンサから1つ若しくは複数の検知情報ユニットを(インタフェースによって)受信することができる。
【0035】
知覚ユニットは、1つ又は複数の検知情報ユニットを処理し、どの特化型AIエージェントが1つ又は複数の検知情報ユニットの処理に関連するかを決定することができる。
【0036】
観測されたシーンを複数の疎粒度カテゴリに分類するために知覚ユニットを使用することができる自律車両システムが提供され得る。システムは、特化型AIエージェントのアンサンブル(EoN)を含むことができる。
【0037】
知覚ユニットは、(知覚ユニットによって)検出されると、どの特化型AIエージェントを選択するかの選択に影響を及ぼすことができるアンカーを受信及び/又は生成することができる。アンカーの数は、非常に多い(例えば、100、500、1000、10,000、20,000、50,000、100,000を超えるアンカー、及びさらにそれより多くのアンカー)とすることができる。
【0038】
所与のシナリオ(限定はしないが、1つ又は複数の画像等の1つ又は複数の検知情報ユニットによって表され得る)について、知覚ユニットは、1つ又は複数のアンカーを検出することができる。
【0039】
検出されたアンカーは、どれが関連特化型AIエージェントであるかを知覚ユニットが決定することを可能にするのに十分なコンテキスチュアル・キューを提供することができる。
【0040】
コンテキスチュアル・キューは、高レベル検知情報ユニット・コンテキストとすることができる。コンテキスチュアル・キューは、コンテキスチュアル・キューを決定することが、検知情報ユニットにおいて小さいオブジェクトのオブジェクト検出を実施することに比べて、複雑でない及び/又は少ない計算リソースを必要とするという意味で高レベルである。小さいオブジェクトは、検出される最小サイズとすることができる、例えば数十ピクセルのサイズとすることができる、検知情報ユニットの0.1、0.5、1、2、3パーセントより小さいサイズとすることができる、及び同様なものとすることができる。コンテキスチュアル・キューを決定することは、例えば、画像内の各オブジェクトの正確な場所-画像内で数十ピクセルとして現れるオブジェクトの場所を含む-を決定することを含まない場合がある。
【0041】
高レベル検知情報ユニット・コンテキストを検索することによって、知覚ユニットの電力消費は、オブジェクト検出のプロセス全体を実施し、どの運転操作を実施するかを決定するために構築される従来技術のシステムの電力消費よりずっと低い(例えば、さらに最大二桁低い)ものとすることができる。
【0042】
電力節約のうちの少なくとも幾つかの節約は、高レベル検知情報ユニット・コンテキストが場所情報を含まない場合があること、異なるサイズのオブジェクトが同じタイプのオブジェクトであるか否かを判定する必要性が存在しないこと、及び同様なことを起因とすることができる。
【0043】
特化型AIエージェントは、センサから直接入力を(例えば、知覚モジュールの出力として)受信し、提案される挙動(所望の車両制御パラメータ-及び、所望の車両挙動-運転デシジョンとも呼ばれる)、例えば、ステアリング・ホイールの角度、加速/制動信号、又は運転の任意の他の態様の制御等を出力として提供することができる。
【0044】
異なる選択された特化型AIエージェントからの出力は、運転デシジョン・ユニット(コーディネーターとも呼ばれる)に供給され、運転デシジョン・ユニットは、車両の種々のモジュールに対して及び/又は運転者に対して、1つ又は複数のコマンド又は要求又は推奨等の1つ又は複数の出力運転デシジョンを出力する。
【0045】
コーディネータは、異なる選択された特化型AIエージェントからの出力に基づいて、1つ又は複数のコマンド及び要求等の1つ又は複数の出力運転デシジョンを生成するための任意の方法を適用することができる。
【0046】
これらの方法は、調停、競合、特化型AIエージェントの出力を採用することによって課されるリスクに基づいて応答を選択すること、及び同様なものを含むことができる。
【0047】
知覚ユニットに再び参照すると、アンカーの非制限的な例は、以下に挙げられる:
・ 横断歩道に接近すること。歩道上の歩行者を検出することは、交差点の近接性に応じて異なる挙動を誘発する。歩行者が交差点に隣接する歩道に立っている場合、車は、減速すべきである(歩行者が横断し始めることになる場合)。歩道上の同じ歩行者は、他のエリアにおいて無視されても問題ないとすることができる。したがって、異なる特化型エージェントは、横断歩道を通って運転するために必要とされ得る。
・ 道路上のポットホールに接近すること。これは、車の減速又は車線を変更することを誘発することができる。
・ 制限された可視性及び滑りやすい道路状態-よりゆっくりした速度及び/又は前方の車からのより長い安全距離を指示ことができる。
・ エンコードされたナビゲーション信号-ジャンクションを横断するとき、特化型エージェントは、このジャンクションが、真っ直ぐに渡られる、左に転回される、又は右に転回される場合、信号を得るべきである。このアンカー/信号は、「所定の車線に留まる(stay in lane)」ことが意味することの意味を変更することになる。
・ 車線を変更すること-このアンカーは、車線を左から右に変更することを担当する特定の特化型エージェントを誘発する。
・ 異なる道路標識が入り混じる道路に接近すること-私が通行権を与えるか、又は、私が優先権を有するか?
・ 近傍における安全でない運転者の存在:テールゲーティング、危なっかしい運転、ロード・レイジのキューは、最も右の車線に変更すること、減速すること、及び危険な車を通過させることを誘発することができる。
・ 警察車が非常灯を点滅させながらあなたに追従する:最も右の車線に切り換え、その後、路肩で停止する。
・ 車の割り込みは非常停止を行う:緊急制動又は路肩への転回及びより低い減速状態でのそこでの停止を実施する特化型エージェントを作動させる。
【0048】
アンカーは、種々の方式で、-手動で、自動的に、入力の人手タグ付けに基づいて、入力の自律的タグ付けに基づいて、手動識別に基づいて、シナリオ(例えば、ラウンドアバウトに接近すること、横断歩道に接近すること、環境条件、道路ユーザの存在)のタグ付けに基づいて-選択、生成、及び/又は学習され得る-この場合、対応する所望の挙動は、人間による運転の不慣れな又は不十分な予測パターンを識別して、このシチュエーションにおける人間の運転者の記録された挙動から考案され得る。これらのパターンは、既存の特化型エージェントによって十分にカバーされないワールド状態を示唆することができ、したがって、新しいエージェントの割り振りを提供する。
【0049】
特化型AIエージェントは、単純なモデル(例えば、ニューラル・ネットワーク)であるか又はそれを含むことができ、単純なモデルは、未処理(又はいずれかの方式で前処理された)センサ・データをその入力として受信し、それを内部で処理し、提案される挙動を出力する。
【0050】
特化型AIエージェントの例は、以下に挙げられる:
・ ジャンクションにいないときの「所定の車線に留まる」操舵挙動のための特化型AIエージェント。特化型AIエージェントは、前面カメラによって撮影された道路の画像を車両の操舵角にマッピングする畳み込みニューラル・ネットワークとすることができる。
・ 左転回ジャンクションにおける「所定の車線に留まる」操舵挙動のための特化型AIエージェント。ジャンクションにおいて、「所定の車線に留まる」ことが、我々が真っ直ぐに運転するか又は左に転回する場合、異なる意味を有することに留意されたい。左用の特化型エージェントは、前及び左向きカメラから画像を受信し、それを操舵角にマッピングする。規定に応じて、エージェントが、真っ直ぐに運転するのではなく左に転回することを示す情報は、ナビゲーション・ブロックからの入力として受信される、又は、「アンカー」としてエンコードされる。この特化型AIエージェントは、CNNとして実装され得る。
・ 「左の車線への変更(change to the lane on the left)」の挙動を実装する特化型AIエージェント。この特化型AIエージェントは、左面カメラに対するアクセスを得、車線を変更するために必要とされるアクション、すなわち、車線をいつ変更するかに対するデシジョン、変更前の及び変更中の加速、並びに車線を変更することを実装する操舵を提案する。
・ 車両が赤信号で停止するときに操舵する特化型AIエージェント。この特化型AIエージェントは、「if」条件として実装され、操舵角を一定に維持するだけである。
・ 「距離を維持する(keep the distance)」ロジックを実装する特化型AIエージェント:この特化型AIエージェントは、前面及び後面カメラから撮影された画像を加速/制動信号にマッピングする。
・ 「横断歩道に通行権を与える(give right of way on pedestrian crossing)」を実装する特化型AIエージェント-この特化型AIエージェントは、歩行者が交差点に存在する場合、停止する、又は、歩行者が交差点の近くにいるが、交差点にいない場合、減速する、前面カメラからの入力を使用し、それを制動/加速信号にマッピングする。
【0051】
コーディネータが1つ又は複数の特化型AIエージェントからの出力をどのように処理することができるかの例:
・ 独立に組み合わせる
・ 車が所定の車線に留まることを可能にする操舵角を担当する特化型AIエージェントは、運転速度とほぼ独立である。そのため、このエージェントが提案した挙動は、「距離を維持する」特化型エージェントの加速/制動挙動と独立に組み合わされ得る。
・ オーバーライド
・ 車両は、所定の車線に留まるべきであるが、前方の車が、我々の前で突然停止し、停止するのに十分な制動距離が存在しない。ここで、衝突を回避したいという欲求は、「所定の車線に留まる」挙動をオーバーライドし、我々は、路肩に転回し、そこで停止する。
・ 道路上の動物-「所定の車線に留まる」を断念し、回避行為を実施する。
・ 「変調する(modulate)」
・ 滑りやすい道路は、「所定の車線に留まる」及び「距離を維持する」挙動をほぼ不変のままにすることになるが、より遅い速度及びより長い安全距離を指示することになる。
・ リスク低減最適化を実施する。
【0052】
システムは、挙動精度であれ、モデル・サイズ及び複雑さであれ、計算強度(computational intensity)であれ、全ての態様においてSDシステムより優れていると予想される。
【0053】
知覚ユニットは、現況技術の知覚システムより効率的な方式で働くことができる。現況技術の知覚システムは、シーンを再構成するという目標で、すなわち、道路上の全てのエージェント(歩行者、車、バイク、車線、道路標識、交通信号灯、木、障害物等)及びそれらの属性(正確な場所、姿勢、距離、角度等)の厳密な解析等の、シーンの全ての詳細に焦点を当てて、シーンを完全に解析する。これは、電力及びリソースを非常に消費するプロセスである-なぜなら、その目的が、ポリシー・モジュールに対する入力として広範な環境モデルを生成することであるからである。
【0054】
知覚ユニットは、全ての詳細に集中し、全てのエージェントを識別する必要はない-知覚ユニットは、関連エージェントを作動させるためにだけシーンを解析し分類する必要があるだけである。これは、非常に軽いプロセス性能方式である。関連エージェントは、作動されると、入力画像の関連特徴を解析することになる。
【0055】
特化型AIエージェントの数が多いときでも-一部のエージェントがRAMに記憶され得、他のエージェントが不揮発性メモリ内に(例えば、ディスク内に、安価な不揮発性メモリ内に、及び同様なものの中に)保存され得る-特化型AIエージェントが、必要とされるときに取り出され得ることが留意されるべきである。
【0056】
知覚モジュールは、そのタスクが、アンカーを検出し、アンカーに基づいて、関連特化型AIエージェントを選択することであるため、非常に高速とすることができる。各特化型AIエージェントは、非常に高速とすることもできるが、我々は、非常に多数の特化型AIエージェントを有する。運よく、任意の所与の時点で、それらの少数のみが、実際に実行される必要がある、すなわち、任意の所与の時点で、実行時間は非常に短い。
【0057】
示唆されたユニットは、プロセッサによって実行又はホストされ得る。プロセッサは、処理回路部とすることができる。処理回路部は、中央処理ユニット(CPU)、及び/又は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、フル・カスタム集積回路等、若しくはそのような集積回路の組み合わせ等の1つ若しくは複数の他の集積回路として実装され得る。
【0058】
図1は、システム10の例を示す。
【0059】
システム10は、知覚ルータ30等の知覚ユニット(ピクセルを有する画像8である検知情報ユニットを受信する)、特化型AIエージェントのアンサンブル40(例えば、ラウンドアバウト、ゼブラ・クロッシングにわたって歩く歩行者、特定の道路標識、又は交通渋滞に関連付けられた特化型AIエージェント)、及び、コーディネータ50等の運転デシジョン・ユニットを含む。運転デシジョン・ユニット50は、応答ユニット60を制御することができる、及び/又は、応答ユニット60と通信することができる。
【0060】
図2は、システム10’の例を示す。
【0061】
システム10’は、取得ユニット20’(1つ又は複数の検知情報ユニット15を受信するための)、知覚ユニット30’、特化型AIエージェント40(1)~40(K)(Kは特化型AIエージェントの数である)、及び運転デシジョン・ユニット50’を含む。運転デシジョン・ユニットは、ブレーキ制御システム、任意の車両コンピュータ、自律的運転モジュール、ADAS運転モジュール、及び同様なもの等の応答ユニット60’を制御することができる、及び/又は、応答ユニット60’と通信することができる。
【0062】
図3は、車両に関連する特化型AIエージェントのアンサンブルを操作するための方法300を示す。
【0063】
車両に関連する、は、方法300の出力が、実装されると、車両の運転に影響を及ぼすことができる1つ又は複数の運転デシジョンとすることができることを意味する。
【0064】
方法は、種々のステップを含むことができ、幾つかのステップは、所望の運転デシジョンを提供することを含むことができる(例えば、方法300中に使用されるエンティティの任意の部分の訓練中に、エンティティは、知覚ユニット、特化型AIエージェント、及び運転デシジョン・ユニットを含むことができる)。
【0065】
付加的に又は代替的に、エンティティの任意のエンティティに供給される検知情報ユニットの任意の検知情報ユニットに関連付けられた運転デシジョンが提供され得、方法は、どの運転デシジョンが正しい運転デシジョンであったかを決定することを含むことができる。例えば、これは、統計値を使用して、-例えば、シチュエーション及び/又はシナリオについて最も一般的な運転デシジョン或いはそれらの中の任意の部分を採用して-決定され得る。
【0066】
方法300は、初期化ステップ310を開始することができる。
【0067】
ステップ310は、方法300の種々のステップを実行するように構成される、知覚ユニット、特化型AIエージェント、及び運転デシジョン・ユニットを取得することを含むことができる。
【0068】
取得することは、訓練された後に受信すること及び/又は訓練すること及び/又は訓練プロセスの任意の段階で受信すること、命令をダウンロードすること、又はそうでなければ、方法300の任意の他のステップを実行するようにコンピュータ化システムを構成することを含むことができる。
【0069】
ステップ310は、(a)知覚ユニット、特化型AIエージェント、及び運転デシジョン・ユニットのうちの少なくとも1つを訓練すること、(b)既に訓練された知覚ユニット、特化型AIエージェント、及び運転デシジョン・ユニットのうちの少なくとも1つを受信すること、(c)知覚ユニット、特化型AIエージェント、及び運転デシジョン・ユニットのうちの少なくとも1つをその他の方法で構成することのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0070】
ステップ310の後には、1つ又は複数の検知情報ユニットを取得するステップ320が続くことができる。
【0071】
取得することは、検知すること、検知することなしで受信すること、前処置すること、及び同様なことを含むことができる。
【0072】
ステップ320の後には、知覚ユニットによって、1つ又は複数の検知情報ユニットに基づいて、1つ又は複数の検知情報ユニットの処理に関連することができるアンサンブルの1つ又は複数の関連特化型AIエージェントを決定するステップ330が続くことができる。アンサンブル全体は、第1の複数のシナリオに関連することができる。
【0073】
各関連特化型AIエージェントは専用クラスに関連することができる。クラスは、アンカーに関連付けられ得る。ステップ330は、アンカーを検索することを含むことができる。
【0074】
各クラスは、1つ又は複数のシナリオのうちの少なくとも一部によって規定され得、1つ又は複数のシナリオのうちの少なくとも一部は、第1の複数のシナリオの断片とすることができる。
【0075】
異なる特化型AIエージェントは、Tジャンクション、異なる道路要素、ゼブラ・クロッシング、ラウンドアバウト、障害物、異なる環境条件、雨、霧、夜、真っ直ぐな幹線道路、坂を上る、交通渋滞、…であるとすることができる(又はそれを含むことができる)異なるシナリオに応答するように訓練され得る。異なる障害物及び/又は異なる道路要素の例は、「METHOD AND SYSTEM FOR OBSTACLE DETECTION」という名称のPCT特許出願WO2020/079508に示され、その出願は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0076】
異なるシナリオは、異なるシチュエーションとすることができ、又は所定のシチュエーションと異なるものとすることができる。
【0077】
シナリオは、例えば、(a)車両の場所、(b)1つ又は複数の天候条件、(c)1つ又は複数のコンテキスチュアル・パラメータ、(d)道路条件、(e)交通パラメータの内の少なくとも1つとすることができる。
【0078】
道路条件の種々の例は、道路の凹凸、道路の維持管理レベル、ポットホール又は他の関連する道路障害物の存在、道路が滑りやすいか否か、雪又は他の粒子で覆われているか否か、を含むことができる。
【0079】
交通パラメータ及び1つ又は複数のコンテキスチュアル・パラメータの種々の例は、時間(時、日、期間又は年、特定の日の特定の時、及び同様なもの)、交通負荷、道路上での車両の分布、1つ又は複数の車両の挙動(攻撃的、穏やか、予測可能、予測不能、及び同様なもの)、道路に近い歩行者の存在、車両に近い歩行者の存在、車両から離れた歩行者の存在、歩行者の挙動(攻撃的、穏やか、予測可能、予測不能、及び同様なもの)、車両の近傍内での運転に伴うリスク、車両の近傍内での運転に伴う複雑さ、幼稚園、学校、人の集まりの中から少なくとも1つの(車両に近い)存在、及び同様なものを含むことができる。コンテキスチュアル・パラメータは、検知情報コンテキストのコンテキストに関連することができる-コンテキストは、イベント、発言、若しくは考えのための設定を形成する状況に依存するか又はそれに関連するものとすることができる。
【0080】
関連特化型AIエージェントは、ずっと多い数のシチュエーションの中からの1つ又は複数のシチュエーションに応答するために訓練され得る。処理に基づく1つ又は複数のシチュエーションの例は、米国特許出願第16/035,732号に示され、その出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0081】
各クラスは、コンテキスチュアル・キューとすることができるアンカーによって規定され得る。ステップ320は、予め規定されたピクセル数より小さくすることができるオブジェクトの検出なしで、実行され得る。予め規定されたピクセル数は、数十ピクセルを超えない。
【0082】
特化型AIエージェントは、エンドツーエンド特化型AIエージェントとすることができる。
【0083】
特化型AIエージェントのうちの少なくとも幾つかについて、それぞれの断片は、第1の複数のシナリオの1パーセントより小さくすることができる。
【0084】
ステップ330の後には、1つ又は複数の検知情報ユニットを関連特化型AIエージェントに送信するステップ340が続くことができる。
【0085】
1つ又は複数の関連特化型AIエージェントが、決定されると、プロセッサ及び/又はメモリ・ユニットにアップロードされ得ることが留意されるべきである。これは、ステップ350を記憶し実行するために必要とされるRAM又は他のメモリ・リソースを低減する。
【0086】
ステップ340(又は方法300)は、少なくとも1つの関連のない特化型AIエージェントを、低電力モード(アイドル、非作動、スリープ・モードにある、部分的に操作可能、及び同様なもの)であって、少なくとも1つの関連のない特化型AIエージェントの電力消費が関連特化型AIエージェントの電力消費より小さくすることができる、低電力モードに維持することを含むことができる。
【0087】
ステップ340の後には、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを提供するために、1つ又は複数の検知情報ユニットを、1つ又は複数の関連特化型AIエージェントによって処理するステップ350が続くことができる。各特化型AIエージェントは、アンサンブル全体によって管理される第1の複数のシナリオのそれぞれの断片に関連するとすることができる。
【0088】
特化型AIエージェント運転デシジョンは、車両を自律的に制御するためのコマンド、要求、又は推奨とすることができる。
【0089】
特化型AIエージェント運転デシジョンは、先進運転者支援システム(ADAS:advanced driver-assistance system)コマンド、ADAS要求、又はADAS推奨とすることができる。
【0090】
ステップ350の後には、運転デシジョン・ユニットによって、出力運転デシジョンを提供するために、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを処理するステップ360が続くことができる。
【0091】
ステップ360は、1つ若しくは複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを平均化すること、又は、1つ若しくは複数の関数(例えば、予め規定された及び/又は学習された及び/又は経時的に変化する)を適用すること、及び/又は、1つ若しくは複数の特化型AIエージェント運転デシジョンに対して1つ若しくは複数のポリシーを適用することを含むことができる。ポリシーの例-リスクを低減しようと試みること-例えば異なる速度の2つの特化型AIエージェント運転デシジョンの場合-より低い速度を選択すること。
【0092】
方法330-特に、ステップ320~360は、複数回、例えば、1秒につき複数回、1秒に1回、数秒に1回、連続的に、又は非連続的に反復され得る。
【0093】
図4は、ステップ310の例を示す。
【0094】
ステップ310は、検知情報ユニットを所定のクラスに分類するように知覚ユニットを訓練するステップ312を含むことができる。
【0095】
各クラスは、1つ又は複数のシナリオのうちの少なくとも一部とすることができ、1つ又は複数のシナリオは、第1の複数のシナリオの断片の一部とすることができる。
【0096】
各クラスは、アンカーに関連付けられ得る。アンカーは、検知情報ユニットをクラスに分類するために使用され得る。
【0097】
ステップ312は、知覚ユニットによって、訓練する前に、クラスのうちの少なくとも幾つかのクラスの規定を受信することを含むことができる。これは、例えば、情報を規定するラベル又は任意の他のクラスを受信することを含むことができる。
【0098】
ステップ312は、知覚ユニットによって、クラスのうちの少なくとも幾つかのクラスの規定を規定することを含むことができる。
【0099】
規定することは、例えば、シグネチャを生成すること、及び、シグネチャを、クラスタ等の概念構造にクラスタリングすることを含むことができる。クラスタリングは、クラスを仮想的に規定する。
【0100】
クラスタは全て、同じレベルに属することができる、又は、階層的に配置され得る。クラスタリングは、本質的に、コンテキスチュアル・キューの統計値に応答することができる-より頻繁に起こるコンテキストは、より多くのクラスタに区分化され得る。より大きいクラスタは、任意の方法で-例えば、クラスタ・メンバ間の相互相関によって、共有シグネチャ部分及びユニーク・シグネチャ部分を見出すことによって、並びに同様なものによって-より低いレベルのクラスタに分割され得る。
【0101】
ステップ312は、教師なし訓練を実施することを含むことができる。
【0102】
1つ又は複数のシナリオのうちの少なくとも一部は、(a)シナリオの1つ又は複数のファクタ、(b)シナリオの1つ又は複数の要素、(c)シナリオの1つ又は複数のパラメータ、及び(d)シナリオの1つ又は複数の変数うちの少なくとも1つとすることができる。
【0103】
ステップ312は、知覚ユニットに、検知情報ユニットの第1のデータセットを供給することを含むことができる。
【0104】
ステップ312の後には、第2のデータセットの検知情報ユニットを分類するために、訓練された知覚ユニットを使用するステップ314が続くことができる。そこでは、検知情報ユニットは、第2の検知情報ユニットと呼ばれる。
【0105】
ステップ314は、1クラスについて1つ又は複数の運転デシジョンを供給することを含むこともできる。
【0106】
各クラスは、複数の第2の検知情報ユニット及び1つ又は複数の運転デシジョンを含むことになる。
【0107】
各特化型AIエージェントは、専用クラスに関連付けられ得る。ステップ314の後には、専用クラスに関連付けられる特化型AIエージェント運転デシジョンを出力するように各特化型AIエージェントを訓練するステップ316が続くことができる。
【0108】
ステップ316の訓練は、所与のクラスに関連付けられた特化型AIエージェントに、そのクラスの第2の検知情報及び1つ又は複数の運転デシジョンを供給することを含むことができる。
【0109】
ステップ316は、教師あり又は教師なし方式で実行され得る。教師あり訓練は、特化型AIエージェントの要求される出力として1つ又は複数の運転デシジョンを提供することを含むことができる。
【0110】
ステップ316の後には、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンに基づいて出力運転デシジョンを提供するように運転デシジョン・ユニットを教育するステップ318が続くことができる。
【0111】
ステップ318は、第3のデータセットの検知情報ユニット(以降で、第3の検知情報ユニット)を知覚ユニットに供給すること、知覚ユニットが、(第3の検知情報ユニットのクラスに基づいて)関連特化型AIクラスを決定することを可能にすることを含み、関連特化型AIクラスが特化型AIエージェント運転デシジョンを出力することを可能にし、運転デシジョン・ユニットに特化型AIエージェント運転デシジョン及び第3のデータセットに関連付けられた運転デシジョンを供給することができる。
【0112】
第1、第2、及び第3のデータセットの一つ一つのデータセットは、任意の数の検知情報ユニットを含むことができ、任意の方式で生成され得る。それらは、ランダムに選択された検知情報ユニット又は検知情報ユニットの任意の組み合わせを含むことができる。
【0113】
特化型AIエージェントのアンサンブルを操作するための命令を記憶することができる非一時的コンピュータ可読媒体が提供され得、操作することは、1つ又は複数の検知情報ユニットを取得すること、知覚ユニットによって、1つ又は複数の検知情報ユニットに基づいて、1つ又は複数の検知情報ユニットの処理に関連するアンサンブルの1つ又は複数の関連特化型AIエージェントを決定することであって、アンサンブルは、第1の複数のシナリオに関連する、決定すること、1つ又は複数の関連特化型AIエージェントによって、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを提供するために、1つ又は複数の検知情報ユニットを処理することであって、各特化型AIエージェントは、第1の複数のシナリオのそれぞれの断片に関連する、処理すること、及び、運転デシジョン・ユニットによって、出力運転デシジョンを提供するために、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを処理することを含むことができる。
【0114】
運転デシジョン決定のためのシステムであって、AI特化型エージェントのアンサンブルと、知覚ユニットであって、1つ又は複数の検知情報ユニットを取得し、1つ又は複数の検知情報ユニットの処理に関連するアンサンブルの1つ又は複数の関連特化型AIエージェントを、1つ又は複数の検知情報ユニットに基づいて決定するように構成され、アンサンブルは第1の複数のシナリオに関連し、1つ又は複数の特化型AIエージェントは、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを提供するために、1つ又は複数の検知情報ユニットを処理するように構成され、各特化型AIエージェントは、第1の複数のシナリオのそれぞれの断片に関連する、知覚ユニットと、出力運転デシジョンを提供するために、1つ又は複数の特化型AIエージェント運転デシジョンを処理するように構成される運転デシジョン・ユニットとを含むことができる。
【0115】
上記明細書において、本発明は、本発明の実施例の特定の例を参照して説明された。しかしながら、種々の修正及び変更が、添付の特許請求の範囲で述べた本発明のより広い趣旨及び範囲から逸脱することなく本発明において行われ得ることが明らかである。
【0116】
さらに、説明及び特許請求の範囲における用語「前(front)」、「後(back)」、「上(top)」、「下(bottom)」、「上に(over)」、「下に(under)」、及び同様なものは、もしあれば、説明のために使用され、必ずしも永久的な相対的位置を説明するために使用されない。そのように使用される用語が、適切な状況下で交換可能であり、それにより、本明細書で説明する本発明の実施例が、例えば、本明細書で示されるか又はその他の方法で説明される配向以外の配向で操作することが可能であることが理解される。
【0117】
さらに、用語「アサートする(assert)」又は「セットする(set)」及び「ネゲートする(negate)」(或いは、「デアサートする(deassert)」又は「クリアする(clear)」)は、信号、ステータス・ビット、又は同様の装置の、それぞれ、その論理的に真の状態又は論理的に偽の状態へのレンダリングを指すときに本明細書で使用される。論理的に真の状態が論理レベル1である場合、論理的に偽の状態は論理レベル・ゼロである。そして、論理的に真の状態が論理レベル・ゼロである場合、論理的に偽の状態は論理レベル1である。
【0118】
論理ブロック間の境界が例証に過ぎないこと、及び、代替の実施例が、論理ブロック若しくは回路要素をマージする、又は、種々の論理ブロック若しくは回路要素に対して機能の交互分解を課すことができることを当業者は認識するであろう。そのため、本明細書で示すアーキテクチャが例示に過ぎないこと、及び、実際には、同じ機能を達成する他の多くのアーキテクチャが実装され得ることが理解される。
【0119】
同じ機能を達成するためのコンポーネントの任意の配置は、効果的に「関連付けられ(associated)」、それにより、所望の機能が達成される。したがって、特定の機能を達成するために組み合わされた本明細書の任意の2つのコンポーネントは、互い「に関連付けられる(associated with)」と見られ得、それにより、所望の機能は、アーキテクチャ又は中間コンポーネントによらず達成される。同様に、そのように関連付けられる任意の2つのコンポーネントは、所望の機能を達成するために、互いに「操作可能に接続される(operably connected)」又は「操作可能に結合される(operably coupled)」と見なされることもできる。
【0120】
さらに、上記で説明した操作間の境界が、例証に過ぎないことを当業者は認識するであろう。複数の操作は単一操作に組み合わされ得る、単一操作はさらなる操作に分配され得る、そして、操作は、少なくとも部分的に時間的にオーバーラップして実行され得る。さらに、代替の実施例は、特定の操作の複数のインスタンスを含むことができ、操作の順序は、種々の他の実施例において変更され得る。
【0121】
同様に例えば、一実施例において、示す例は、単一集積回路上に又は同じデバイス内に位置する回路部として実装され得る。代替的に、例は、適切な方式で互いに相互接続された任意の数の別個の集積回路又は別個のデバイスとして実装され得る。
【0122】
しかしながら、他の修正、変形、及び代替も可能である。明細書及び図面は、したがって、制限的な意味ではなく例証的な意味で考えられる。
【0123】
特許請求の範囲において、丸括弧間に配置される任意の参照符号は、特許請求の範囲を限定するものと解釈されないものとする。語「備えている(comprising)」は、請求項に挙げられたもの以外の要素又はステップの存在を排除しない。さらに、本明細書で使用される用語「a」又は「an」は、1つ又は2つ以上と規定される。同様に、特許請求の範囲における「少なくとも1つ(at least one)」及び「1つ又は複数(one or more)」等の導入句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による別の請求項要素の導入が、そのように導入された請求項要素を含む任意の特定の請求項を、同じ請求項が、導入句「1つ又は複数」又は「少なくとも1つ」及び「a」又は「an」等の不定冠詞を含むときでも、1つのそのような要素のみを含む本発明に限定することを示唆すると解釈されるべきでない。同じことは、定冠詞の使用について当てはまる。別段に述べられない限り、「第1(first)」及び「第2(second)」等の用語は、そのような用語が記述する要素を任意に区別するために使用される。そのため、これらの用語は、そのような要素の時間的な又は他の優先順位付けを示すことを必ずしも意図されない。特定の手段が互いに異なる請求項において記載される(recite)という単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用されることができないことを示さない。
【0124】
本発明の特定の特徴が、本明細書で示され説明されたが、多くの修正、置換、変更、及び均等物を、ここで、当業者が思いつくであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、本発明の真の趣旨内に入る全てのそのような修正及び変更をカバーすることを意図されることが理解される。
【0125】
簡潔にするために別個の実施例の文脈で説明される本開示の実施例の種々の特徴が、同様にコンビネーションで単一実施例において提供され得ることが認識される。逆に、明確にするために単一実施例の文脈で説明される本開示の実施例の種々の特徴が、同様に、別々に又は任意の適切なサブコンビネーションで提供され得る。
【0126】
本開示の実施例が、上記で特に示され説明されたものによって限定されないことが当業者によって認識されるであろう。むしろ、本開示の実施例の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって規定される。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】