(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-15
(54)【発明の名称】近接センサを有するグラインディング/ポリッシングシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B24B 37/005 20120101AFI20231108BHJP
G01N 1/32 20060101ALI20231108BHJP
B24B 49/12 20060101ALI20231108BHJP
B24B 49/10 20060101ALI20231108BHJP
B24B 41/06 20120101ALI20231108BHJP
B24B 7/16 20060101ALI20231108BHJP
B24B 37/30 20120101ALI20231108BHJP
【FI】
B24B37/005 A
G01N1/32 A
B24B49/12
B24B49/10
B24B41/06 L
B24B7/16 Z
B24B37/30 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023525607
(86)(22)【出願日】2021-10-19
(85)【翻訳文提出日】2023-06-23
(86)【国際出願番号】 US2021055573
(87)【国際公開番号】W WO2022093576
(87)【国際公開日】2022-05-05
(32)【優先日】2020-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ローランド シェーファー
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ノコム
【テーマコード(参考)】
2G052
3C034
3C043
3C158
【Fターム(参考)】
2G052AD32
2G052AD52
2G052EC11
2G052GA31
2G052HA19
2G052JA08
3C034AA08
3C034AA13
3C034AA19
3C034BB71
3C034BB76
3C034BB92
3C034BB93
3C034CA02
3C034CA22
3C034CA24
3C034CA26
3C034CB03
3C034CB04
3C034CB13
3C034CB18
3C034DD20
3C043BC00
3C043CC04
3C043DD05
3C043DD06
3C043EE04
3C158AA04
3C158AA07
3C158AB04
3C158AB08
3C158AC02
3C158BA02
3C158BA06
3C158BA09
3C158BB02
3C158BB06
3C158BB08
3C158BB09
3C158BC01
3C158CB01
3C158EA13
3C158EA26
3C158EB01
(57)【要約】
一例示のグラインダ/ポリッシャシステムは、試料を固定するように構成される試料ホルダと、プラテンと、試料ホルダ及びプラテンのうちの少なくとも一方を移動させるように構成されるアクチュエータと、センサの視野内の物体を検出するように構成されるセンサと、アクチュエータが移動している間に、センサによる物体の検出に応答して、アクチュエータの移動を制御するとともにアクチュエータを停止させるように構成されるコントローラとを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラインダ/ポリッシャシステムであって、
試料を固定するように構成される試料ホルダと、
プラテンと、
前記試料ホルダ及び前記プラテンのうちの少なくとも一方を移動させるように構成されるアクチュエータと、
センサであって、前記センサの視野内の物体を検出するように構成されるセンサと、
前記アクチュエータの移動を制御するとともに、前記アクチュエータが移動している間の前記センサによる物体の検出に応答して前記アクチュエータを停止させるように構成されるコントローラと、
を備える、グラインダ/ポリッシャシステム。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記アクチュエータによる移動を伴う動作の始動に応答して、前記センサからのバックグラウンド信号を識別することと、
前記センサからの監視信号を前記バックグラウンド信号と比較することに基づいて、物体を検出することと、
を行うように構成される、請求項1に記載のグラインダ/ポリッシャシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記監視信号と前記バックグラウンド信号との間の差が閾値を満たしたときに前記物体を検出するように構成される、請求項2に記載のグラインダ/ポリッシャシステム。
【請求項4】
前記アクチュエータは、モータ及びドライバアクチュエータを含み、前記コントローラは、(i)選択されたグラインディング/ポリッシングパラメータに従って前記試料ホルダ及び前記プラテンのうちの少なくとも一方を回転させるように前記モータを制御することと、(ii)選択された印加される負荷に従って、前記試料又は前記プラテンを該試料及び該プラテンのうちの他方内にプレスするように前記ドライバアクチュエータを制御することと、を行うように更に構成される、請求項1に記載のグラインダ/ポリッシャシステム。
【請求項5】
ユーザインターフェースを更に備え、前記コントローラは、前記物体の前記検出に応答して、前記ユーザインターフェースを介して通知を出力するように構成される、請求項4に記載のグラインダ/ポリッシャシステム。
【請求項6】
前記センサは、超音波センサ、再帰反射近接センサ、光センサ、又はライトカーテンセンサのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のグラインダ/ポリッシャシステム。
【請求項7】
前記センサを含む複数のセンサを更に備え、前記複数のセンサは、前記プラテンに近接した対応する複数のサブ体積空間を監視するように構成される、請求項1に記載のグラインダ/ポリッシャシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記物体の除去が前記センサを介して検出されるまで、前記アクチュエータを不能にするように構成される、請求項1に記載のグラインダ/ポリッシャシステム。
【請求項9】
グラインダ/ポリッシャシステムを制御する方法であって、
コントローラを介して、グラインダ/ポリッシャシステムの試料ホルダ又は前記前記グラインダ/ポリッシャシステムのプラテンのうちの少なくとも一方を移動させるようにアクチュエータを制御することと、
センサを介して、前記アクチュエータが移動している間に前記センサの視野内の物体を検出することに応答して、停止するように前記アクチュエータを制御することと、
を含む、方法。
【請求項10】
更に、
前記アクチュエータによる移動を伴う動作の始動に応答して、前記センサからのバックグラウンド信号を識別することと、
前記センサからの監視信号を前記バックグラウンド信号と比較することに基づいて、物体を検出することと、
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記監視信号と前記バックグラウンド信号との間の差が閾値を満たしたときに、前記物体を検出することが行われる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記アクチュエータを制御することは、(i)選択されたグラインディング/ポリッシングパラメータに従って前記試料ホルダ及び前記プラテンのうちの少なくとも一方を回転させるように前記アクチュエータのモータを制御することと、(ii)選択された印加される負荷に従って、前記試料又は前記プラテンを該試料及び該プラテンのうちの他方内にプレスするように前記アクチュエータのドライブアクチュエータを制御することと、を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記物体の前記検出に応答して、ユーザインターフェースを介して通知を出力することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記センサを介して前記物体を検出することは、超音波センサ、再帰反射近接センサ、光センサ、又はライトカーテンセンサのうちの少なくとも1つを介して前記物体を検出することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記センサを介して前記物体を検出することは、前記プラテンに近接した対応する複数のサブ体積空間を監視するように構成される複数のセンサのうちの少なくとも1つを介して前記物体を検出することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記物体の除去が前記センサを介して検出されるまで、前記アクチュエータを不能にすることを更に含む、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、「GRINDING/POLISHING SYSTEMS AND METHODS HAVING PROXIMITY SENSORS」と題する2020年10月26日に出願された米国仮特許出願第63/105,725号の利益を主張する。米国特許出願第63/105,725号の全体は、引用することにより明確に本明細書の一部をなす。
【0002】
背景
本開示は、包括的には、グラインディング/ポリッシングシステムに関し、より詳細には、近接センサを有するグラインディング/ポリッシングシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
多数の目的のために、かつ、多種多様な分野及び産業にわたって、試料又は供試体に対しグラインディング及びポリッシング動作が行われる。いくつかの用途において、グラインディング/ポリッシング動作による試料の表面調整が、顕微鏡検査等の試料試験に対する前提条件であり、例えば、製造分野において材料及び構成要素を試験する際の拠り所となるものである。グラインディング/ポリッシング装置は、グラインディング動作及びポリッシング動作の両方を行い、特定の用途に合わせて必要な仕上げを施すように試料を加工することが可能である。
【発明の概要】
【0004】
概要
近接センサを有するグラインディング/ポリッシングシステム及び方法が、実質的に図面のうちの少なくとも1つによって図示されるとともにその図に関して説明され、特許請求の範囲においてより完全に明記されるように開示される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本開示の態様に係る、グラインディング/ポリッシング装置に近接した体積空間(volume)への異物の進入を検出するように構成される1つ以上の検知装置を有する一例示のグラインディング/ポリッシング装置を示す図である。
【0006】
【
図2】
図1の例示のグラインディング/ポリッシング装置を表すブロック図である。
【0007】
【
図3A-3B】異物を検出する例示の検知装置及び対応する視野を含む、
図1の例示のグラインディング/ポリッシング装置の平面図である。
【0008】
【
図4】体積空間内への異物の進入を検出することに応答して、グラインディング/ポリッシング装置の1つ以上のアクチュエータをオフにするように
図2のコントローラによって実行することができる一例示の機械可読命令を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面は必ずしも縮尺どおりではない。適宜、同様又は同一の要素を指示するために同様又は同一の参照符号を使用する。
【0010】
詳細な説明
グラインディング/ポリッシングシステムは、1つ以上のモータ又は他のアクチュエータを使用して試料をグラインディング及び/又はポリッシングすることを伴う。その後、ポリッシングされた試料は、外観検査、硬度試験、及び/又は他の任意の所望の試験を実行すること等によって、試料をもたらした製造又は他のプロセスを試験するために使用することができる。しかしながら、異物とグラインディング/ポリッシング機器及び/又は試料との間の接触等による、グラインディング/ポリッシング動作との物理的な干渉は望ましくない。
【0011】
開示される例示のグラインディング/ポリッシングシステム及び方法は、グラインディング/ポリッシング動作及び/又は機器の周りの体積空間を監視し、グラインディング/ポリッシング動作に近接した異物を検出することに応答して、機器(例えば、モータ、アクチュエータ等)を自動的に止める又は不能にする。体積空間を監視するために使用することができる例示の技法としては、超音波検知、再帰反射近接検知、光及び/又は画像検知、及び/又はライトカーテンの使用が挙げられる。例示のグラインディング/ポリッシングシステムは、異物の除去が検出されるまで、グラインディング/ポリッシングシステムの更なる使用又は動作を防止する。
【0012】
特許請求される技術の原理の理解を促すとともに、現在理解されている最良の動作モードを提示する目的で、これより図面で示される実施形態に言及し、これを説明するために、具体的な言い回しを用いることになる。しかし、このことは特許請求される技術範囲の限定を意図するものではなく、示されるデバイスにおけるこのような変更及び更なる修正、またそこで示された特許請求される技術の原理のこのような更なる適用が、特許請求される技術に関連する技術分野の当業者にとって通例、想到されるものであると考えられると理解されたい。
【0013】
本明細書で使用される場合、「例示的な」という語は、「例、実例、又は例証としての役割を果たす」ことを意味する。本明細書に記載の実施形態は、限定するものではなく、単に例示するものである。記載の実施形態は必ずしも他の実施形態に対して好ましい又は有益であると解釈されるものではないことを理解されたい。さらに、「実施形態」という用語は、全ての開示する実施形態が、論述する特徴、利点、又は動作モードを含むことを必要とはしない。
【0014】
本明細書において使用される場合、「回路」及び「回路部」という用語は、物理的な電子構成要素(すなわち、ハードウェア)と、ハードウェアを構成することができ、ハードウェアが実行することができ、及び/又は他の方法でハードウェアに関連付けることができる、任意のソフトウェア及び/又はファームウェア(「コード」)とを指す。本明細書で使用される場合、例えば特定のプロセッサ及びメモリは、コードの1つ以上のラインの第1のセットを実行しているとき、第1の「回路」を含むことができ、コードの1つ以上のラインの第2のセットを実行しているとき、第2の「回路」を含むことができる。本明細書において使用される場合、「及び/又は」は、「及び/又は」によって連結されるリストにおける項目のうちの任意の1つ以上の項目を意味する。一例として、「x及び/又はy」は、3つの要素の組{(x),(y),(x,y)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x及び/又はy」は、「x及びyのうちの一方又は両方」を意味する。別の例として、「x、y及び/又はz」は、7つの要素の組{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x、y及び/又はz」は、「x、y及びzのうちの1つ以上」を意味する。本明細書において使用される場合、「例示的な」という用語は、非限定的な例、事例又は例証としての役割を果たすことを意味する。本明細書において使用される場合、「例えば」という用語は、1つ以上の非限定的な例、事例又は例証のリストを開始する。本明細書で使用される場合、回路部は、或る機能を実施するために必要なハードウェア及びコード(いずれかが必要である場合)を含む場合はいつでも、その機能の実施が(例えば、ユーザが構成可能な設定、工場トリム等により)不能にされる又は可能でないか否かに関わりなく、回路部はその機能を実行するように「動作可能」である。
【0015】
開示される例示のグラインダ/ポリッシャシステムは、試料を固定するように構成される試料ホルダと、プラテンと、試料ホルダ及びプラテンのうちの少なくとも一方を移動させるように構成されるアクチュエータと、センサの視野内の物体を検出するように構成されるセンサと、アクチュエータの移動を制御するとともに、アクチュエータが移動している間のセンサによる物体の検出に応答して、アクチュエータを停止させるように構成されるコントローラとを備える。
【0016】
いくつかの例示のグラインダ/ポリッシャシステムにおいて、コントローラは、アクチュエータによる移動を伴う動作の始動に応答して、センサからのバックグラウンド信号を識別することと、センサからの監視信号をバックグラウンド信号と比較することに基づいて、物体を検出することとを行うように構成される。いくつかの例において、コントローラは、監視信号とバックグラウンド信号との間の差が閾値を満たす場合、物体を検出するように構成される。
【0017】
いくつかの例示のグラインダ/ポリッシャグラインダ/ポリッシャシステムにおいて、アクチュエータは、モータ及びドライバアクチュエータを含み、コントローラは、(i)選択されたグラインディング/ポリッシングパラメータに従って試料ホルダ及びプラテンのうちの少なくとも一方を回転させるようにモータを制御し、(ii)選択された印加される負荷に従って、試料又はプラテンを試料及びプラテンのうちの他方内にプレスするようにドライブ(駆動)アクチュエータを制御するように構成される。いくつかの例示のグラインダ/ポリッシャシステムは、ユーザインターフェースを更に備え、コントローラは、物体の検出に応答して、ユーザインターフェースを介して通知を出力するように構成される。
【0018】
いくつかの例において、センサは、超音波センサ、再帰反射近接センサ、光センサ、又はライトカーテンセンサのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの例示のグラインダ/ポリッシャシステムは、センサを含む複数のセンサを更に備え、複数のセンサは、プラテンに近接した対応する複数のサブ体積空間を監視するように構成される。いくつかの例において、コントローラは、物体の除去がセンサを介して検出されるまで、アクチュエータを不能にするように構成される。
【0019】
開示される例示のグラインダ/ポリッシャシステムを制御する方法は、コントローラを介して、試料ホルダ及びグラインダ/ポリッシャシステム又はグラインダ/ポリッシャシステムのプラテンのうちの少なくとも一方を移動させるようにアクチュエータを制御することと、センサを介して、アクチュエータが移動している間にセンサの視野内の物体を検出することに応答して、停止するようにアクチュエータを制御することとを伴う。
【0020】
いくつかの例示の方法は、アクチュエータによる移動を伴う動作の始動に応答して、センサからのバックグラウンド信号を識別することと、センサからの監視信号をバックグラウンド信号と比較することに基づいて、物体を検出することとを更に伴う。いくつかの例示の方法において、物体を検出することは、監視信号とバックグラウンド信号との間の差が閾値を満たす場合に行われる。
【0021】
いくつかの例示の方法において、アクチュエータを制御することは、(i)選択されたグラインディング/ポリッシングパラメータに従って試料ホルダ及びプラテンのうちの少なくとも一方を回転させるようにアクチュエータのモータを制御することと、(ii)選択された印加される負荷に従って、試料又はプラテンを試料及びプラテンのうちの他方内へとプレスするようにアクチュエータのドライブアクチュエータを制御することとを伴う。いくつかの例示の方法は、物体の検出に応答して、ユーザインターフェースを介して通知を出力することを更に伴う。
【0022】
いくつかの例示の方法において、センサを介して物体を検出することは、超音波センサ、再帰反射近接センサ、光センサ、又はライトカーテンセンサのうちの少なくとも1つを介して物体を検出することを伴う。いくつかの例示の方法において、センサを介して物体を検出することは、プラテンに近接した対応する複数のサブ体積空間を監視するように構成される複数のセンサのうちの少なくとも1つを介して物体を検出することを含む。いくつかの例示の方法は、センサを介して物体の除去が検出されるまで、アクチュエータを不能にすることを更に伴う。
【0023】
図1は、1つ以上の近接装置を有するとともに、グラインディング/ポリッシングシステム100に近接した体積空間への異物の進入を検出するように構成される一例示のグラインディング/ポリッシングシステム100を示している。グラインディング/ポリッシングシステム100は、試料116(1つを示す)を含む試料ホルダ112を備えるパワーヘッド組立体102と、ボウル106を備えるキャビネット又は基部104と、入力装置又はユニット制御パネル122とを備える。
【0024】
ボウル106は、基部104内に開口を形成する。ボウル106は、取り外し可能なボウルライナ(図示せず)、例えば透明なプラスチック製ボウルライナを備え、ボウル内のデブリ、汚染物質、及び残滓の蓄積を防止する。スプラッシュガード109をボウル106の周りに更に位置決めして、流体をボウル内に抑え、スプレしぶきを最小限にするとともに、物品が意図せずボウルに進入すること、又はプラテン108若しくは試料ホルダ112等のグラインディング/ポリッシング装置の可動構成要素に接触することを防止することができる。
【0025】
プラテン108はボウル106内に設置される。パッド110がプラテン108の頂部に固定され、グラインディング/ポリッシングサイクル中に試料116に接触するように構成される。多くのタイプのパッド110をグラインディング/ポリッシング動作において使用することができる。例えば、パッド110は、グラインディングディスク、例えば、炭化ケイ素グラインディングディスク又はダイアモンドグラインディングディスクとすることができる。他の実施形態において、パッド110はポリッシングパッドとしてもよい。プラテン108は、
図2を参照してより詳細に説明されるアクチュエータに動作可能に接続される。一例として、プラテン108の下側は、プラテン108をアクチュエータに固定するために、アクチュエータの駆動プレートの頂部上に駆動ピンを受ける開口を有することができるが、他の多くの機構を使用してプラテンをアクチュエータに固定してもよい。
【0026】
プラテン108(例えば、コントローラによって制御されるアクチュエータを介する)は、グラインディング/ポリッシング動作中に試料116を加工するために回転、振動、又は別様の移動を行うように制御される。
【0027】
パワーヘッド組立体102は、基部104に固定され、試料ホルダ112をプラテン108に対して位置決めする。図示の実施形態において、試料ホルダ112は、本システム100によるグラインディング/ポリッシング動作に供される試料116(1つを示す)を保持する、複数の試料受けスロット114を有する。試料ホルダ112は、パワーヘッド組立体102のアクチュエータに動作可能に接続される。図示の実施形態において、試料ホルダ112は、チャック115を介してアクチュエータ118に取り外し可能に固定される。
【0028】
流体ディスペンサ120は、基部104上に位置し、水を供給するように位置決めされ、図示のような実施形態において、他のタイプの流体をプラテン108に供給してもよい。プラテン108に供給される流体は、ボウル106内に収集し、必要に応じて排液することができる。ディスペンサは、供給流量を制御するように動作することができる弁を備える。
【0029】
供給され得る流体としては、例えば、水、ダイアモンド懸濁液及び他の懸濁液を含む懸濁液、ポリッシング懸濁液、潤滑剤並びに他の流体を挙げることができる。或る特定の実施形態において、1つ以上のディスペンサによって1つ以上の流体を供給してもよい。水及び別のタイプの流体等、複数の流体を供給する実施形態において、水及び他の流体(複数の場合もある)は、それぞれの供給ライン(図示せず)、例えば、水サービスライン及び流体供給ラインによって提供される。実施形態において、水及び他の流体は、本装置上に位置する又は遠隔に位置するリザーバ又はキャニスタタンクから供給される。コントローラは、ユーザが制御パネルで選択することができる流体の自動制御ももたらすことができる。実施形態において、コントローラ190は、ディスペンサをオン及びオフにして流量を調整するようにディスペンサを動作させる。
【0030】
図示の例において、ディスペンサ120は、1つのノズルから水を供給し、図示する第2のノズルから別のタイプの流体を供給することができるが、他の例において、第2のノズルは、スタンドアローンユニットであり基部104とは別個の第2のディスペンサの一部としてもよい。そのような実施形態において、流体の流れは、スタンドアローンユニットによって、例えば、ノブによって手動で、又はスタンドアローンディスペンサユニットのコントローラによって制御することができる。第2のノズルは、本システム100の隣に位置決め可能とすることができ、実施形態において、基部104に固定することができる。
【0031】
ユニット制御パネル122は、とりわけ、グラインディング/ポリッシング装置データ及び情報を表示し、ユーザからの入力を受信する。実施形態において、ユニット制御パネルは、情報を表示し、ユーザからの入力を受信するために、様々なボタン、ノブ、スイッチ、スライダ、ディスプレイ、タッチスクリーン、タッチパッド、ライト、表示等を含むことができる。ユニット制御パネル122は、他の構成要素、例えば、周辺装置、音声回路及びスピーカ、マイクロフォン、通信装置(有線又は無線)、及び認識される他の構成要素を更に含むことができる。
図1の例において、ユニット制御パネル122は、タッチ感応式ディスプレイ124を有する。
図1に示すように、手動制御ノブ121も基部104上に位置し、ディスペンサ120によって送達される流量の体積空間を制御するように動作可能である。
【0032】
プラテン108の移動中のグラインディング/ポリッシング動作との干渉を低減又は防止するために、例示のグラインディング/ポリッシングシステム100は、1つ以上のセンサ152を備え、センサ152は、対応するセンサ(複数の場合もある)152の検出野内で物体(例えば、手、工具等)を検出するように位置決め及び構成される。
図1の例において、センサ152は、グラインディング/ポリッシングシステム100に近接した、より詳細には、システム100の可動構成要素(例えば、プラテン108、パッド110等)に近接した体積空間154に進入する物体を検出するように構成される。例示の体積空間154は円筒体として描いているが、体積空間154は、異物について監視される所望の体積空間に基づいて任意の形状又はサイズとすることができる。
【0033】
異物を検出するセンサ152を実装するために使用することができる例示のセンサとしては、超音波センサ、再帰反射近接センサ、光センサ(例えば、カメラ)、ライトカーテンセンサ、及び/又は他の任意のセンサが挙げられる。より詳細に後述するように、グラインディング又はポリッシング動作中、センサ152のうちの1つ以上が異物の存在を検出する場合、プラテン108及び/又は他の可動物体は止められ、ユニット制御パネル122は、検出の視覚及び/又は可聴通知を出力することができる。
【0034】
図2は、
図1の例示のグラインディング/ポリッシングシステム100を表すブロック図である。
図2に示すように、グラインディング/ポリッシングシステム100は、コントローラ190を備え、コントローラ190は、機械可読記憶装置191、アクチュエータ117、118、制御パネル122、及びセンサ152に接続される。
【0035】
制御回路部又はコントローラ190は、アクチュエータ117、118、ディスペンサ120、及びユニット制御パネル122からのデータを処理するように動作可能な回路部(例えば、マイクロコントローラ、及び非一時的機械可読記憶装置191等のメモリ)を含む。例えば、コントローラ190は、グラインディング/ポリッシング装置の動作を制御するプロセッサ(複数の場合もある)及び/又は他の論理回路部を含むことができる。例示のプロセッサ(複数の場合もある)としては、1つ以上のマイクロプロセッサ、例えば、1つ以上の「汎用」マイクロプロセッサ、1つ以上の専用マイクロプロセッサ及び/又はASIC、1つ以上のマイクロコントローラ、及び/又は他の任意のタイプの処理及び/又は論理装置を挙げることができる。例えば、コントローラ190は、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)を含むことができる。コントローラ190は、ユニット制御パネル122からのユーザ入力信号を受信し、これに応答して、アクチュエータ、ディスペンサ、それらの構成要素、及び装置の他の要素等、グラインディング/ポリッシング装置の構成要素を制御するように動作可能である。
【0036】
アクチュエータ117は、グラインディング/ポリッシング動作中に試料116を加工するために、プラテン108を回転、振動、又は別様に移動させる。いくつかの例において、アクチュエータ117は、プラテン108を選択された速度でいずれかの方向に回転させるように構成される両方向モータである。他の例において、アクチュエータ117は、試料116を加工するためにプラテン108を振動又は別様に移動させるように動作可能なモータを含む。
【0037】
いくつかの例において、アクチュエータ118は、プラテンと試料との間に印加される負荷又は力を調整するために、プラテン108を試料116に向かって及び/又は試料116から離れるように移動させるように構成することができる(例えば、試料に向かって及び試料から離れるように移動又は駆動させるように制御されるリニアタイプアクチュエータ)。グラインディング/ポリッシング動作を容易にするために多くのタイプのアクチュエータを使用してもよい。
【0038】
アクチュエータ118は、グラインディング/ポリッシング動作中に試料116を加工するために、試料ホルダ112(及び試料116)をプラテン108(及びパッド110)に対して回転、振動、又は別様に移動させるように制御される。図示の例におけるアクチュエータ118は、試料ホルダ112を選択された速度でいずれかの方向に回転させるように構成される両方向モータを含み、試料とプラテンとの間に印加される負荷又は力を調整するために、試料ホルダ112(試料116を有する)をプラテン108に向かって又はプラテン108から離れるようにプレスするように構成されるリニアタイプアクチュエータを更に含む。いくつかの例において、アクチュエータは、動作中に試料ホルダ112をプラテンに対して振動又は移動させるように構成される。任意の所望のアクチュエータを使用してもよい。
【0039】
コントローラ190は、ディスペンサ120をオンオフし、流量を調整するようにディスペンサ120を動作させる。コントローラ190は、グラインディング及び/又はポリッシング動作を構成及び/又は実行するようにアクチュエータ117、118を更に制御する。
【0040】
上述したように、センサ152による異物の検出は、グラインディング又はポリッシング動作の停止を引き起こす。このために、例示のコントローラ190は、センサ152からの信号を監視して、センサ152が異物を(例えば、体積空間154内で)検出したか否かを検出する。アクチュエータ117、118のうちの一方又は両方が移動している間にセンサ152によって物体を検出することに応答して、コントローラ190は、アクチュエータ117、118を停止させて、異物とグラインディング/ポリッシングシステム100との間で今にも生じ得る接触の影響を軽減する。いくつかの例において、コントローラ190は、異物が検出されている間(例えば、異物が除去されるまで)アクチュエータ117、118による更なる移動をプログラムに従って防止する。
【0041】
いくつかの例において、異物を検出するために、センサ152(例えば、超音波センサ、再帰反射近接センサ)は、グラインディング/ポリッシング手順の開始時のベースライン又はバックグラウンド測定値を測定するために使用され、グラインディング/ポリッシング手順の開始時において、異物は存在しないことが期待される(例えば、オペレータの両手は、動作を開始するために複数のボタンを押すこと等によって、動作を開始するために体積空間154の外側にあることが必要となる)。例えば、超音波センサは、センサからプラテン108までのベースライン距離測定値を測定することができ、監視される体積空間154は、超音波センサとプラテン108との間に位置決めされる。結果として、異物が体積空間154に進入すると、距離測定値がベースライン測定値よりも小さくなり、コントローラ190は、グラインディング又はポリッシング動作中に取得した測定値を、ベースライン又はバックグラウンド測定値と比較することによって、異物(複数の場合もある)を検出することができる。例えば、距離測定値の変化が閾値(例えば、雑音フィルタリング閾値)よりも大きい場合、コントローラ190は、異物が存在することを検出する。
【0042】
いくつかの他の例において、センサ152のうちの1つ以上は、画像をコントローラ190に提供するカメラ又は他の光センサである。コントローラ190は、画像認識技法を使用して、カメラ又は光センサの視野内への異物の進入を検出することができる。いくつかの例において、コントローラ190は、プラテン108、パッド110、試料ホルダ112、及び/又は異物検出と干渉し得る他の任意の物体のスピン運動を無視するようにトレーニングすることができる。加えて又は代替的に、コントローラ190は、フィルタを適用して、グラインディング/ポリッシングシステム100の構成要素をフィルタリング又は別様に無視してもよい。コントローラ190が、ベースライン又はデフォルト画像と監視される画像との間の差が差閾値を満たすと判断する場合、コントローラ190は、異物が存在することを検出することができる。
【0043】
図3Aは、異物を検出するセンサ302a、302b、302c、302d及び対応する視野304a、304b、304c、304dの一例示の配置を含む、
図1の例示のグラインディング/ポリッシングシステム100の平面図である。
図3Aの例において、センサ302a、302b、302c、302dは、プラテン108にわたってパワーヘッド組立体102上に配置され、視野304a~304dは、プラテン108に向かって下に、パワーヘッド組立体102から外向きに向けられる。
【0044】
図3Bは、異物を検出するセンサ312a、312b、312c、312d及び対応する視野314a、314b、314c、314dの別の例示の配置を含む、
図1の例示のグラインディング/ポリッシングシステム100の平面図である。
図3Bの例において、センサ312a、312b、312c、312dは、基部104上に位置し、視野304a~304dは、基部104からパワーヘッド組立体102に向かって上向きに向けられる。
【0045】
視野304a~304d、314a~314dは、監視される体積空間154のサブ体積空間として実装することができ、それぞれのセンサ302a~302d、312a~312dは、それぞれのサブ体積空間内の異物を検出して、全体として、監視される体積空間154内の異物を検出する。
【0046】
例示の配置が
図3A及び
図3Bを参照して開示されているが、他の数の1つ以上のセンサ、センサの配置、及び/又は他の構成を、監視される体積空間154及び/又はグラインディング/ポリッシングシステム100の構造に基づいて使用してもよい。いくつかの例において、センサの視野は重なり合ってセンサ間に冗長性を提供し、異物を検出して措置を取るためには複数のセンサが必要となる。
【0047】
図4は、体積空間内への異物の進入を検出することに基づいて、グラインディング/ポリッシング装置の1つ以上のアクチュエータを制御するように
図2のコントローラによって実行することができる一例示の機械可読命令400を表すフローチャートである。例示の命令400は、
図1及び
図2の例示のグラインディング/ポリッシングシステム100を参照して以下に記載する。
【0048】
ブロック402において、オペレータ及び/又はコントローラ190は、グラインディング/ポリッシング動作を構成する。例えば、オペレータは、試料を提供し、及び/又はユニット制御パネル122を介してグラインディング/ポリッシング動作のパラメータを構成することができる。
【0049】
ブロック404において、コントローラ190は、グラインディング/ポリッシング動作が開始したか否かを判断する。例えば、コントローラ190は、オペレータが入力を介してグラインディング/ポリッシング動作を開始したか否かを判断することができる。例示の入力は、動作が始まるときに体積空間154内にオペレータの手が存在することを回避するために、基部104上に離隔される複数のボタン等、オペレータの両手を伴う。グラインディング/ポリッシング動作が開始していない場合(ブロック404)、制御はブロック402に戻り、動作の構成を継続する。
【0050】
グラインディング/ポリッシング動作の開始(ブロック404)に応答して、ブロック406において、コントローラ190は、体積空間154(及び/又は体積空間154の部分)を監視する1つ以上のセンサ152からベースライン測定値(複数の場合もある)を取得する。例示のセンサ(複数の場合もある)152としては、超音波センサ、再帰反射近接センサ、光センサ(例えば、カメラ)、ライトカーテンセンサ、及び/又はセンサの視野内の物体を検出することが可能な他の任意のセンサを挙げることができる。異物を識別するためにカメラ又は他の画像ベースのセンサ及び画像処理を伴う例において。
【0051】
ブロック408において、コントローラ190は、グラインディング/ポリッシング動作を実行するようにアクチュエータ(複数の場合もある)117、118を制御する。コントローラ190は、構成したパラメータに従ってアクチュエータ(複数の場合もある)117、118を制御することができる。
【0052】
ブロック410において、コントローラ190は、センサ(複数の場合もある)152から監視測定値(複数の場合もある)を取得する。例えば、コントローラ190は、ブロック406におけるベースライン測定値と同じセンサ(複数の場合もある)152のそれぞれから1つ以上の測定値を取得することができる。カメラ又は他の画像センサを伴う例において、例示のコントローラ190は、画像センサ(複数の場合もある)のそれぞれから画像(複数の場合もある)を取得することができる。
【0053】
ブロック412において、コントローラ190は、監視測定値(複数の場合もある)が、監視される体積空間(例えば、体積空間154、視野304a~304d、314a~314d)内の異物の存在を示すか否かを判断する。例えば、コントローラ190は、各監視測定値(複数の場合もある)を、同じそれぞれのセンサ(複数の場合もある)152から取得したそれぞれのベースライン測定値と比較することができる。超音波センサを伴う一例において、グラインディング/ポリッシング動作中の超音波センサからの距離測定値は、ベースライン距離測定値と比較することができる。その差が閾値を満たす(例えば、距離の変化が閾値変化よりも大きい)場合、コントローラ190は、異物が存在することを判断することができる。画像センサが使用されるいくつかの他の例において、コントローラ190は、グラインディング/ポリッシング動作中に取得した画像(複数の場合もある)に対して1つ以上の画像処理技法を実行することができる。
【0054】
監視測定値(複数の場合もある)が異物の存在を示さない場合(ブロック412)、ブロック414において、コントローラ190は、グラインディング/ポリッシング動作が終了したか否かを判断する。グラインディング/ポリッシング動作が終了していない場合(ブロック414)、制御はブロック408に戻り、アクチュエータ(複数の場合もある)117、118の制御を継続する。グラインディング/ポリッシング動作が終了している場合(ブロック414)、制御はブロック402に戻り、次のグラインディング/ポリッシング動作を構成する。
【0055】
監視測定値(複数の場合もある)が異物の存在を示す場合(ブロック412)、ブロック416において、コントローラ190は、アクチュエータ117、118をオフにする(例えば、プラテン108、試料ホルダ112、及び/又は他の構成要素の移動を停止するために)。いくつかの例において、コントローラ190は、プラテン108、試料ホルダ112、及び/又は他の構成要素の移動をより迅速に減速させるために、ブレーキを起動することができる。加えて又は代替的に、コントローラ190は、プラテン108、試料ホルダ112、及び/又は他の構成要素の移動速度を迅速に下げるために、反対方向の力を印加するようにアクチュエータ117、118を制御してもよい。ブロック418において、コントローラ190は、センサ(複数の場合もある)152から追加の監視測定値(複数の場合もある)を取得する。ブロック418は、ブロック410と同様又は同一の方式で実行することができる。
【0056】
ブロック420において、コントローラ190は、オペレータがグラインディング/ポリッシング動作を再開しようと試みているか否かを判断する。グラインディング/ポリッシング動作の再開は、ブロック404におけるグラインディング/ポリッシング動作の開始と同様又は同一であり得るが、グラインディング/ポリッシング動作を最初から再始動する代わりに、グラインディング/ポリッシング動作を再開することができる。グラインディング/ポリッシング動作が再開される場合(ブロック420)、ブロック422において、コントローラ190は、監視測定値が、監視される体積空間からの異物の除去を示すか否かを判断する。例えば、ブロック422は、ブロック412と同様の方式で、監視測定値(複数の場合もある)に基づいて異物が存在するか否かを判断することによって実行することができる。
【0057】
異物が除去されていない場合(ブロック422)、制御は416に戻り、アクチュエータ117、118をオフ状態(例えば、不能)に維持する。異物が除去されている場合(ブロック422)、制御はブロック408に戻り、グラインディング/ポリッシング動作を再開し、グラインディング/ポリッシング動作を実行するようにアクチュエータ117、118を制御する。
【0058】
グラインディング/ポリッシング動作が再開されない場合(ブロック420)、ブロック424において、コントローラ190は、グラインディング/ポリッシング動作が終了したか否かを判断する。グラインディング/ポリッシング動作が終了している場合(ブロック424)、制御はブロック402に戻り、次のグラインディング/ポリッシング動作を構成する。グラインディング/ポリッシング動作が終了していない場合(ブロック424)、制御は416に戻り、アクチュエータ117、118をオフ状態(例えば、不能)に維持する。
【0059】
記載した方法及びシステムは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで実現することができる。本方法及び/又はシステムは、少なくとも1つのコンピューティングシステムにおいて集中的に、又はいくつかの相互接続されたコンピューティングシステムにわたって異なる要素が分散される分散的に、実現することができる。本明細書に記載した方法を実行するように適合された任意の種類のコンピューティングシステム又は他の装置が適している。ハードウェア及びソフトウェアの典型的な組み合わせは、汎用コンピューティングシステムを、ロードされ実行されるとコンピューティングシステムを本明細書に記載した方法を実行するように制御するプログラム又は他のコードとともに、含むことができる。別の典型的な実施態様は、特定用途向け集積回路又はチップを含むことができる。いくつかの実施態様は、非一時的機械可読(例えば、コンピュータ可読)媒体(例えば、フラッシュドライブ、光ディスク、磁気記憶ディスク等)を含むことができ、そうした非一時的機械可読媒体は、機械によって実行可能なコードの1つ以上のラインを記憶し、それにより、機械に、本明細書に記載したようなプロセスを実施させる。
【0060】
上記の説明及び添付の図面は、原理、好ましい実施形態、及び動作モードを示す。ただし、本開示は、上述した特定の実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。上述した実施形態の追加の変形は、当業者によって理解されるであろう。
【0061】
本方法及び/又はシステムを、或る特定の実施態様を参照して記載してきたが、当業者であれば、本方法及び/又はシステムの範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことができること及び均等物に置き換えることができることを理解するであろう。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の教示に対して特定の状況又は材料を適合させるように多くの改変を行うことができる。例えば、開示した例のブロック及び/又は構成要素を、組み合わせ、分割し、再配置し、及び/又は他の方法で変更することができる。したがって、本方法及び/又はシステムは、開示されている特定の実施態様に限定されない。代わりに、本方法及び/又はシステムは、字義どおりにでも均等論のもとにおいても、添付の特許請求の範囲内に入る全ての実施態様を含む。コントローラ及び方法をグラインディング/ポリッシング装置と連動して使用するものとして説明しているが、本教示は、グラインディング及び/又はポリッシング動作を決定制御することが望ましい場合、他の装置にも同様に適用することができる。
【0062】
刊行された学術論文若しくは抄録、公開された若しくは対応する米国特許出願若しくは外国特許出願、発行された特許若しくは外国特許、又は任意の他の文献を含む本明細書で言及された文献は全て、言及される文献内に提示された全てのデータ、表、図面、及びテキストを含め、それぞれその全体が引用することにより本明細書の一部をなす。
【国際調査報告】