(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-15
(54)【発明の名称】移動ネットワーク選択方法、装置、移動ユーザ機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 48/10 20090101AFI20231108BHJP
H04W 48/18 20090101ALI20231108BHJP
H04W 12/08 20210101ALI20231108BHJP
H04W 12/40 20210101ALI20231108BHJP
【FI】
H04W48/10
H04W48/18 115
H04W12/08
H04W12/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526109
(86)(22)【出願日】2021-11-05
(85)【翻訳文提出日】2023-04-27
(86)【国際出願番号】 CN2021129026
(87)【国際公開番号】W WO2022095967
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】202011228741.7
(32)【優先日】2020-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518389015
【氏名又は名称】中国移動通信有限公司研究院
【氏名又は名称原語表記】China Mobile Communication Co., Ltd Research Institute
【住所又は居所原語表記】32 Xuanwumen West Street, Xicheng District, Beijing 100053, China
(71)【出願人】
【識別番号】518301095
【氏名又は名称】中国移動通信集団有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 旭
(72)【発明者】
【氏名】姜 怡
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD19
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ71
(57)【要約】
本願は、移動ネットワーク選択方法、装置、移動ユーザ機器及び記憶媒体を開示する。該方法において、クローズアクセスグループ(CAG)機能をサポートする移動ユーザ機器が移動ネットワークを自動的に選択する場合、前記移動ユーザ機器の非アクセス層(NAS)機能は、前記移動ユーザ機器のグローバルユーザ識別モジュールにおける情報に基づいて公共地上移動ネットワーク(PLMN)のCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することと、前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記NAS機能は、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動ネットワーク選択方法であって、
クローズアクセスグループCAG機能をサポートする移動ユーザ機器が移動ネットワークを自動的に選択する場合、前記移動ユーザ機器の非アクセス層NAS機能は、前記移動ユーザ機器のグローバルユーザ識別モジュールにおける情報に基づいて公共地上移動ネットワークPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することと、
前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記NAS機能は、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることと、を含む、移動ネットワーク選択方法。
【請求項2】
前記方法は、さらに、
前記移動ユーザ機器にCAG情報がない場合、前記NAS機能は、前記グローバルユーザ識別モジュールから前記情報を読み取ること、を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記移動ユーザ機器のグローバルユーザ識別モジュールにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することは、
前記グローバルユーザ識別モジュールに第1情報があり、前記第1情報は、ホームPLMN識別子に関連し、且つ前記第1情報は、許容を指示する場合、ホームPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定すること、を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記移動ユーザ機器のグローバルユーザ識別モジュールにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することは、
前記グローバルユーザ識別モジュールに第1識別子があり、前記第1識別子は、所定のPLMN識別子に関連する場合、PLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定すること、を含み、
前記PLMNは、所定のPLMN識別子に対応するPLMNである
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、さらに、
前記NAS機能は、選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを前記移動ユーザ機器のアクセス層AS機能に送信することを含み、
前記CAG選択ポリシーは、前記AS機能がCAGセルを選択するために用いられる
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記NAS機能は、選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを前記移動ユーザ機器のアクセス層AS機能に送信することは、
前記NAS機能は、第2情報を前記AS機能に送信することを含み、
前記第2情報は、前記選択し得るPLMNの全てのCAGセルへのアクセスを許容すると指示するものである
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記NAS機能は、選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを前記移動ユーザ機器のアクセス層AS機能に送信することは、
前記NAS機能は、第3情報を前記AS機能に送信することを含み、
前記第3情報は、アクセスが許容されるCAGセルの情報を含む
請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記アクセスが許容されるCAGセルは、前記選択し得るPLMNに関連するCAGセルである
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
移動ユーザ機器に設けられた移動ネットワーク選択装置であって、
前記移動ユーザ機器のグローバルユーザ識別モジュールにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することと、
前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることと、を実行するように構成されるNAS機能ユニットを含む、移動ネットワーク選択装置。
【請求項10】
プロセッサ及び通信インターフェースを含む移動ユーザ機器であって、
前記移動ユーザ機器のNAS機能は、前記プロセッサによって、
前記移動ユーザ機器のグローバルユーザ識別モジュールにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することと、
前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記NAS機能は、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることと、を実行する、移動ユーザ機器。
【請求項11】
移動ユーザ機器であって、
プロセッサ、及び、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリを含み、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法のステップを実行するように構成される、移動ユーザ機器。
【請求項12】
コンピュータプログラムが記憶されている記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法のステップを実現する、記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、出願番号が202011228741.7、出願日が2020年11月06日である中国特許出願に基づく優先権を主張し、ここで、該中国特許出願の全ての内容を援用として本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、無線通信分野に関し、特に、移動ネットワーク選択方法、装置、移動ユーザ機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
第五世代移動通信技術(5G)ネットワークは垂直業界クライアントに向けて非公共ネットワーク(NPN、Non-Public Network)配置を行う時に二種類の配置方式があり、すなわちNPNは、2種類のタイプを含み、1つのタイプは、独立ネットワーキングのNPN(SNPN、Stand-alone NPN)であり、もう1つのタイプは非独立ネットワーキングのNPN(PNI-NPN、Public Network Integrated-NPN)である。そのうち、PNI-NPNは、公衆ネットワークのスライス技術及びクローズアクセスグループ(CAG、Closed Access Group)技術に基づいて異なるNPN間の隔離を実現する。
【0004】
CAG技術は、端末によるネットワーク選択の段階に応用され、非NPNのユーザ又は非本NPNのユーザのアクセスを阻止するために用いられる。しかしながら、従来技術では、CAG機能をサポートする端末について、NPNのサービス領域にある場合、該NPNネットワークにアクセスできない状況が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例は、関連技術における問題を解決するために、移動ネットワーク選択方法、装置、移動ユーザ機器及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施例の技術的解決手段は、以下のように実現される。
【0007】
本願の実施例は、移動ネットワーク選択方法を提供し、該方法は、
CAG機能をサポートする移動ユーザ機器が移動ネットワークを自動的に選択する場合、前記移動ユーザ機器の非アクセス層(NAS)機能は、前記移動ユーザ機器のグローバルユーザ識別モジュール(USIM)における情報に基づいて公共地上移動ネットワーク(PLMN)のCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することと、
前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記NAS機能は、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることと、を含む。
【0008】
上記態様では、前記方法は、さらに、
前記移動ユーザ機器にCAG情報がない場合、前記NAS機能は、前記USIMから前記情報を読み取ることを含む。
【0009】
上記態様では、前記移動ユーザ機器のUSIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することは、
前記USIMに第1情報があり、前記第1情報は、ホームPLMN(HPLMN)識別子に関連し、且つ前記第1情報は、許容を指示する場合、HPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定することを含む。
【0010】
上記態様では、前記移動ユーザ機器のUSIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することは、
前記USIMに第1識別子があり、前記第1識別子は、所定のPLMN識別子に関連する場合、PLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定することを含み、
前記PLMNは、所定のPLMN識別子に対応するPLMNである。
【0011】
上記態様では、前記方法は、さらに、
前記NAS機能は、選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを前記移動ユーザ機器のアクセス層AS機能に送信することを含み、
前記CAG選択ポリシーは、前記AS機能がCAGセルを選択するために用いられる。
【0012】
上記態様では、前記NAS機能は、選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを前記移動ユーザ機器のアクセス層AS機能に送信することは、
前記NAS機能は、第2情報を前記AS機能に送信することを含み、
前記第2情報は、前記選択し得るPLMNの全てのCAGセルへのアクセスを許容すると指示するものである。
【0013】
上記態様では、前記NAS機能は、選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを前記移動ユーザ機器のアクセス層AS機能に送信することは、
前記NAS機能は、第3情報を前記AS機能に送信することを含み、前記第3情報は、アクセスが許容されるCAGセルの情報を含む。
【0014】
上記態様では、前記アクセスが許容されるCAGセルは、前記選択し得るPLMNに関連するCAGセルである。
【0015】
本願の実施例は、さらに、移動ユーザ機器に設けられた移動ネットワーク選択装置を提供し、該移動ネットワーク選択装置は、
前記移動ユーザ機器のUSIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することと、
前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることと、を実行するように構成されるNAS機能ユニットを含む。
【0016】
本願の実施例は、さらに、プロセッサ及び通信インターフェースを含む移動ユーザ機器を提供し、
前記移動ユーザ機器のNAS機能は、前記プロセッサによって、
前記移動ユーザ機器のUSIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することと、
前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記NAS機能は、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることと、を実行する。
【0017】
本願の実施例は、さらに、移動ユーザ機器を提供し、該移動ユーザ機器は、プロセッサ、及び、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリを含み、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合、上記いずれか1つの方法のステップを実行するように構成される。
【0018】
本願の実施例は、さらに、コンピュータプログラムが記憶されている記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるとき、上記いずれか1つの方法のステップを実行する。
【発明の効果】
【0019】
本願の実施例に係る移動ネットワーク選択方法、装置、移動ユーザ機器及び記憶媒体によれば、CAG機能をサポートする移動ユーザ機器が移動ネットワークを自動的に選択する場合、前記移動ユーザ機器のNAS機能は、前記移動ユーザ機器のUSIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断し、前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記NAS機能は、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることにより、PLMNのCAGセルへの端末のアクセスを許容するか否かを判断するための情報をUSIMに予め設定することで、該情報に基づいてPLMNのCAGセルへのアクセスを許容すると判断した場合、所定のPLMNのCAGセルへのアクセスを試み、このように、CAG機能をサポートする移動ユーザ機器がNPNサービス領域に位置する場合、ネットワーク側からCAG契約データを取得できない前提で、NPNサービス領域内に該NPNにサービスを提供するCAGセルへのアクセスを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本願の実施例に係る移動ネットワーク選択方法のフロー模式図である。
【
図2】本願の実施例に係る移動ネットワーク選択装置の構成模式図である。
【
図3】本願の実施例に係る移動ユーザ機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面及び実施例を参照しながら本願をさらに詳細に説明する。
【0022】
端末がネットワークを選択する時、端末側のネットワーク選択(以下ネットワーク選択と略称する)プロセスを処理するモジュールはNAS機能及びAS機能を含み、換言すれば、端末側がネットワーク選択処理を行う時、NAS層(NAS機能に対応する)及びAS層(AS機能に対応する)で処理する必要がある。NAS機能は端末とコアネットワークとの間のインタラクションフローを処理する。AS機能は端末と無線ネットワークとの間のインタラクティブフローを処理する。
【0023】
ここで、ネットワーク選択とは、PLMNの選択であり、HPLMN、等価ローカルPLMN(EHPLMN)、アクセスPLMN(VPLMN)などが含まれる。
【0024】
ネットワーク選択の方式は、自動的選択及び手動的選択方式を含む。ここで、自動的選択方式とは、NAS機能にPLMN選択ポリシーが保存され、AS機能がセルブロードキャストを読み取ってNAS機能の全ての利用可能なPLMNに報告し、NAS機能が報告を受信すると、PLMN選択ポリシーに基づいてPLMNを選択し、ネットワーク選択プロセスを完了させるようにAS機能に指示することを意味する。手動選択方式とは、AS機能が、セルブロードキャストを読み取ってNAS機能の全ての利用可能なPLMN、及び関連するPLMN IDに報告することをいみする。NAS機能は、表示指示と手動選択指示をサポートし、ユーザが手動で選択した後、NAS機能が、ユーザが選択したPLMN IDをAS機能に通知し、AS機能によってネットワーク選択プロセスを完了する。ここで、PLMNの選択を行うために、端末は、この二種類の方式のいずれにも無線ネットワークの各セルにブロードキャストされたPLMN IDを読み取る必要がある。
【0025】
PNI-NPNにおけるCAG技術について、主には、端末によるネットワーク選択段階に用いられ、非NPNのユーザ又は非本NPNのユーザのアクセスを阻止するために用いられる。
【0026】
以下、CAG技術の主な原理について説明する。
【0027】
5Gネットワーク事業者は、2つの垂直業界クライアントにそれぞれ2つのNPNを計画し、それぞれNPN1及びNPN2であると仮定する。この2つのNPNのサービスは、いずれも、同一のPLMNによって提供される。ここで、NPN1ネットワークユーザに使用されるCAG IDは、1と2であり、NPN2ネットワークユーザに使用されるCAG IDは、3と4である。NPN1のサービス領域において、5G無線ネットワークは、アクセスが許可されるCAG IDが1及び2であることを端末にブロードキャストし、NPN2のサービス領域において、5G無線ネットワークは、アクセスが許可されるCAG IDが3及び4であることを端末にブロードキャストする。
【0028】
サービスを提供するために、5Gネットワーク事業者は、NPN1及びNPN2の端末のユーザ契約データに本PLMNでのNPNが許可する該CAG IDリスト(このCAG IDリストは、ユーザのCAG情報リスト(CAG information list)に含まれ、CAG information listは、CAG情報と呼ばれてもよく、CAG契約データと呼ばれてもよい)を書き込み、端末が登録した後にネットワークから端末に送信する。端末はネットワーク側から送信されたCAG契約データを受信した後に保存し、且つネットワークを自動的に選択する時にこのCAG契約データ及び受信したエアインタフェースブロードキャストメッセージに基づいてネットワーク選択及びセル選択を行う。CAG契約データにエントリ(Entry)のPLMN IDがセルブロードキャストのPLMNとマッチングし、且つこのEntry内のCAG IDリストに1つのCAG IDがセルブロードキャストのCAG IDとマッチングする場合、このPLMNを選択し且つこのセルに駐在する。ネットワークを自動的に選択する時、CAG能力を備える移動ユーザ端末(移動ユーザ設備と呼ばれてもよい)のAS機能は全ての利用可能なセルを検索し、且つセルブロードキャストのPLMN ID及び関連するCAG IDをNAS機能に報告する。NAS機能はネットワーク選択ルール(CAG契約データを含む)に基づいてPLMNを選択し、端末が、このPLMNで複数の許可されたCAG IDがあると、NAS機能は、CAG IDリストをAS機能に送信し、AS機能によってCAG IDリストと無線の判定ルール(例えば、信号強弱)に基づいてこのPLMNでの具体的なCAGセルを選択する。
【0029】
上記説明から分かるように、CAG技術を導入した後、無線側の観点から、セルがCAGセル(CAG cell)及び非CAGセル(non-CAG cellと表すことができる)に分けられ、同時に、ネットワーク側において、PLMNでアクセスが許可されるCAG IDをブロードキャストする。
【0030】
コアネットワークの観点から、ユーザの契約データにCAG契約データの定義を追加し、NPNユーザは、CAG契約データ(移動性制限契約データ内にある)を有するが、ビッグネットワークユーザは、CAG契約データを有しない。同時に、契約データは、統一データ管理(UDM)機能に記憶され、グローバルユーザアイデンティティモジュール(USIM)カードに移動ユーザのCAG契約データがない。
【0031】
端末から見ると、端末タイプは、CAG特性をサポートする端末、CAG特性をサポートしない端末に分けられ、端末がネットワークを選択する時、CAG選択を追加し(即ち、CAGセルを選択する)、自動的選択及び手動的選択という二種類の方式を含む。
【0032】
関連技術において、CAG自動選択のプロセスの基本的な思想は、端末はCAG契約データに基づいて選択することである。
【0033】
具体的に、CAGを選択する時、AS機能はネットワークを検索し、セルブロードキャストに基づいて全ての利用可能なセルを取得し、且つNAS機能に全ての利用可能なセルのPLMN、CAGセルであるか否か、及びCAGセルのCAG ID等を報告する。NAS機能はASの報告に基づき、且つCAG契約データを結合して1つのPLMNを選択する。具体的に、CAG契約データがあれば、CAG契約データにおけるPLMN ID及びCAG IDをAS機能から報告された利用可能なPLMN ID及び関連CAG IDとマッチングし、1つのPLMNに関連するCAG IDがCAG契約データにおける1つのPLMNのCAG IDリストにある場合、このPLMNにおけるCAGセルを選択することができる。CAG契約データがなければ、非CAGセルのみを選択する。
【0034】
上記説明から分かるように、関連技術において、NPNユーザの端末にCAG契約データを保存する必要があり、それにより、ネットワークを自動的に選択する時、このNPNにサービスを提供する1つのPLMNのCAGセルにアクセスすることができる。端末にこのCAG契約データが保存されておらず、且つユーザがいずれかのPLMNで登録フローを開始していない場合、ユーザの端末にこのCAG契約データがないため、CAGセルからPLMNに自動的にアクセスしてNPNサービスを使用することができない。このNPNネットワークのサービス領域にCAGセルのみが配置されると、ユーザはこのNPNのサービス領域におけるいずれかのセルに駐在することができない。
【0035】
一方、産業分野の垂直業界のクライアントに向けてNPNサービスを提供する場合、クライアントの具体的な要求に限定されるため、端末は、このNPNにサービスを提供するCAGセルにアクセスする前にCAG契約データを取得できず、したがって、関連技術におけるCAG技術的解決手段を採用して要求を満たすことができず、その理由は、以下のとおりである。
【0036】
1.端末は、CAG契約データを予め設定することができない。
産業分野の垂直業界のクライアントが発行する端末は、事業者が個人ユーザのために発行した従来のスマートフォン端末ではなく、大型の生産ライン機器である。これらの機器のメーカーは、購入者がどの事業者の5Gネットワークサービスを使用するかを知らず、さらに、具体的なNPNネットワークの計画も知らず、機器(端末)でユーザごとにネットワークの計画と緊密に関連するCAG契約データを予め配置することができない。関連技術では、端末がCAG契約データを予め設定する処理も定義されていない。
【0037】
2.端末は、手動的なネットワーク選択を採用してネットワークにアクセスしてCAG契約データをダウンロードすることができない。
手動的なネットワーク選択は、機器が手動的なネットワーク選択操作を行う必要があり、無線ネットワークは、手動的なネットワーク選択を許可する識別子をブロードキャストし、該識別子をブロードキャストすると、CAG能力を備える全ての端末は、手動的なネットワーク選択を行ってこのNPNネットワークのCAGセルにアクセスすることができ、セキュリティリスクが存在する。
【0038】
3.端末は、非CAG セルによって構成を配置することができない。
産業分野の垂直業界のクライアントは、機器を工場の生産現場に置く必要があり、これらの生産現場において、通常の非CAGセルが配置されることを許可せず、CAGセルが配置されることのみを許可する。
【0039】
これに基づき、本願の様々な実施例において、PLMNのCAGセルへの端末のアクセスを許容するか否かを判断するための情報をUSIMカードに予め設定することで、該情報に基づいてPLMNのCAGセルへのアクセスを許容すると判断した場合、所定のHPLMNのCAGセルへのアクセスを試みる。
【0040】
本願の実施例は、移動ネットワーク選択方法を提供し、
図1に示すように、該方法は、ステップ101~102を含む。
【0041】
ステップ101において、CAG機能をサポートする移動ユーザ機器が移動ネットワークを自動的に選択する場合、前記移動ユーザ機器のNAS機能は、前記移動ユーザ機器のUSIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断する。
【0042】
ステップ102において、前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記NAS機能は、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得る。
【0043】
ここで、CAG機能をサポートする移動ユーザ機器は、CAG技術をサポートできる移動ユーザ機器であり、CAG特性をサポートする移動ユーザ機器と把握することもできる。
【0044】
前記移動ユーザ機器は、端末又はユーザ等と呼ばれてもよい。
【0045】
実際に応用する時、本願の実施例による態様は、産業分野の垂直業界シーンに可適用することができ、このようなシーンで、前記移動ユーザ機器は、大型の生産ライン機器であってもよい。
ステップ101において、前記NAS機能は、前記USIMにおける情報に基づいて、PLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容しないと決定した場合、非CAGセルを選択してアクセスする。
【0046】
前記USIMにおける情報は、PLMNに関連するものであり、つまり、前記USIMにおける情報は、PLMNに関連する情報である。
【0047】
実際に応用する時、USIMに指示、例えばCAGアクセス指示(CAG-access-indication)を予め設定してもよく、移動ユーザ機器は、ネットワークを自動的に選択する場合、USIMカードにこの指示があるか否かをチェックし、この指示がある場合、該指示の値が「許容」であるか否かを判断し、「YES」の場合、HPLMNのCAG セルへのアクセスを試みることができる。
【0048】
これに基づき、一実施例において、前記移動ユーザ機器のUSIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することは、
前記USIMに第1情報があり、前記第1情報は、HPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると指示し、前記NAS機能は、PLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定すること、を含み、
第1情報は、HPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを指示するものである。
【0049】
ここで、前記第1情報が、HPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容しないと指示する場合、前記NAS機能は、PLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容しないと決定し、この場合、前記移動ユーザ機器は、非CAGセルにアクセスすることができる。
【0050】
換言すれば、前記USIMに第1情報があり、前記第1情報は、HPLMN識別子に関連し、且つ前記第1情報は、許容を指示する場合、HPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定する。それに応じて、前記第1情報は、許容しないと指示する場合、HPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定する。
【0051】
前記USIMに前記第1情報を予め設定しない場合、前記NAS機能は、PLMNのCAGセルへの移動ユーザ機器のアクセスを許容しないと決定し、この場合、前記移動ユーザ機器は、非CAGセルにアクセスすることができる。
【0052】
実際に応用する時、前記第1情報は、USIMにおけるCAG情報に記憶されてもよく、つまり、CAG情報と一緒に存在することができ、即ち、両者は一体である。前記第1情報は、CAG情報になくてもよく、即ち、両者は、独立した2つの情報である。
【0053】
ここで、CAG情報は、移動ネットワーク事業者がNPNユーザに契約したCAG契約データであり、具体的な内容は、表1及び表2を参照することができ、したがって、CAG情報は、CAG情報リスト(CAG information list)と呼ばれてもよい。移動ユーザ機器は、ネットワーク側から送信されたCAG契約データを受信した後に保存し、且つネットワークを自動的に選択する時、CAG契約データ及び無線ネットワークから受信したエアインタフェースブロードキャストメッセージに基づいて、ネットワーク選択及びセル選択を行う。
【0054】
前記USIMに第1情報を書き込み、第1情報を利用してPLMNのセルへの移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断し、このような方式について、具体的なNPN計画に関連する許容されるCAG ID リストを提供する必要がなく、事業者のUSIMカードの書き込みフローに制限もない。同時に、移動ネットワークについて、USIMに書き込まれた許容されるCAG IDリストにおけるCAG IDをブロードキャストしなければならないことを要求せず、ネットワーク計画に影響を与えない。
【0055】
実際に応用する時、USIMに識別子を予め設定する時、移動ユーザ機器は、ネットワークを自動的に選択する場合、USIMカードにこの識別子があるか否かをチェックし、この識別子がある場合、該識別子に対応する所定のPLMNのCAG セルへのアクセスを試みることができる。
【0056】
これに基づき、一実施例において、前記移動ユーザ機器のUSIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することは、
前記USIMに第1識別子があり、前記第1識別子は、所定のPLMN識別子に関連する場合、所定のPLMN識別子に対応するPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定する。
【0057】
ここで、前記第1識別子は、ワイルドカードCAG識別子と呼ぶことができ、具体的に、ワイルドカードCAG識別子は、所定のPLMN識別子に関連し、前記USIMにこのワイルドカードCAG識別子がある場合、所定のPLMNのCAGセルへの該ユーザのアクセスを許容すると示す。
【0058】
ここで、実際に応用する時、前記第1識別子は、USIMにおけるCAG情報に記憶されてもよく、ワイルドカードCAG識別子は、ワイルドカード識別子であってもよく、予約された(reserved)のCAG IDであってもよく、該CAG IDは、NPNの実際計画に用いられず、ユーザに契約せず、いかなるCAGセルにブロードキャストされない。
【0059】
前記所定のPLMNは、HPLMNであってもよい。
【0060】
前記USIMに第1識別子を書き込み、第1識別子があるか否かに基づいて、PLMNのセルへの移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断し、このような方式は、具体的なNPN計画に関連する許容されるCAG ID リストを提供する必要がなく、事業者のUSIMカードの書き込みフローに制限もない。同時に、移動ネットワークについて、USIMに書き込まれた許容されるCAG IDリストにおけるCAG IDをブロードキャストしなければならないことを要求せず、ネットワーク計画に影響を与えない。
【0061】
本願の実施例において、移動ユーザ機器においてユーザとマッチングするCAG情報がない場合、NASは、前記情報を取得するために、USIMカードを読み取る。
【0062】
つまり、前記移動ユーザ機器にCAG情報がない場合、前記NAS機能は、前記USIMから前記情報を読み取る。
【0063】
前記移動ユーザ機器にCAG情報がある場合、前記NAS機能は、関連技術に従ってネットワーク選択操作を行う。
【0064】
なお、前記移動ユーザ機器及びUSIMのインターフェースは、前記NAS機能がUSIMから情報を読み取ることをサポートする必要がある。
【0065】
実際に応用する時、事業者は、NPN配置ニーズに基づいて、NPNユーザに対してロットで前記情報をUSIMに書き込むか否かを選択することができ、ここで、前記第1情報について、事業者はさらにニーズに応じて第1情報の具体的な値を決定する必要がある。
【0066】
実際に応用する時、前記PLMN識別子は、PLMN IDであってもよい。前記選択し得るPLMNは、前記USIMにおけるSUPIに対応するHPLMNであってもよい。
【0067】
実際に応用する時、前記NAS機能は、CAGセルにアクセスするために、NS機能の報告に基づいてCAG選択ポリシーを送信する。
【0068】
これに基づき、一実施例において、該方法は、さらに、
前記NAS機能は、選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを前記移動ユーザ機器のAS機能に送信することを含んでもよく、
前記CAG選択ポリシーは、前記AS機能がCAGセルを選択するために用いられる。
【0069】
ここで、実際に応用する時、CAG選択ポリシーを決定する場合、USIMにおけるユーザ永久識別子(SUPI)に対応するHPLMNのCAGセルのみを考慮し、CAGセルブロードキャストの具体的なCAG IDを考慮せず、即ち、前記AS機能の報告の内容を考慮しない。
【0070】
これに基づき、一実施例において、前記NAS機能は、選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを前記移動ユーザ機器のAS機能に送信することは、
前記NAS機能は、第2情報を前記AS機能に送信することを含み、
前記第2情報は、前記選択し得るPLMNの全てのCAGセルへのアクセスを許容すると指示するものであり、このように、無線ネットワークがデフォルトCAG IDをブロードキャストすることを別途要求する必要がなく、USIMに具体的なCAG ID又はデフォルトのCAG-IDを書き込む必要もなく、ネットワーク計画及びUSIMカードの書き込みフローに影響を与えない。
【0071】
つまり、前記NAS機能は、アクセスが許容されるCAG IDがワイルドカード(「All」と理解できる)であることを前記AS機能に指示する。
【0072】
もちろん、上記2種類の要素をさらに利用してCAG選択ポリシーを決定することができ、つまり、CAG選択ポリシーを決定する場合、USIMにおけるSUPIに対応するHPLMNのCAGセルを考慮するだけでなく、またCAGセルブロードキャストの具体的なCAG IDを考慮する。
【0073】
これに基づき、一実施例において、前記NAS機能が、選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを前記移動ユーザ機器のAS機能に送信することは、
前記NAS機能は、第3情報を前記AS機能に送信することを含み、前記第3情報は、アクセスが許容されるCAGセルを指示し、即ち、前記第3情報は、アクセスが許容されるCAGセルの情報を含み、前記アクセスが許容されるCAGセルは、前記選択し得るPLMNに関連するCAGセルであり、前記アクセスが許容されるCAGセルは、前記AS機能が報告する利用可能なCAGセルにおける、前記選択し得るPLMNに関連するCAGセルである。NAS機能がAS機能に送信したCAG選択ポリシーにおいて、アクセスが許容されるCAG IDリストには依然として具体的なネットワーク側が実際にブロードキャストしたCAG IDであるため、このように、NAS機能とAS機能との間のインターフェースを拡張する必要がない。
【0074】
つまり、前記NAS機能は、前記AS機能が報告する利用可能なPLMN及び関連するCAG IDに基づいて、どのCAG-IDがユーザのHPLMNに関連するかを決定し、これらのHPLMNのCAG IDを許容されるCAG IDとして前記AS機能に送信する。
【0075】
本願の実施例による移動ネットワーク選択方法によれば、CAG機能をサポートする移動ユーザ機器が移動ネットワークを自動的に選択する場合、前記移動ユーザ機器のNAS機能は、前記移動ユーザ機器のUSIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断し、前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記NAS機能は、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることにより、PLMNのCAGセルへの端末のアクセスを許容するか否かを判断するための情報をUSIMに予め設定することで、該情報に基づいてPLMNのCAGセルへのアクセスを許容すると判断した場合、所定のPLMNのCAGセルへのアクセスを試み、このように、CAG機能をサポートする移動ユーザ機器がNPNサービス領域に位置する場合、ネットワーク側からCAG契約データを取得できない前提で、NPNサービス領域内に該NPNにサービスを提供するCAGセルへのアクセスを実現できる。
【0076】
以下、応用実施例を参照しながら本願をさらに詳細に説明する。
【0077】
本応用実施例において、USIMにCAGアクセス指示を予め設定し、その値は、「許容(allowed)」、「不許容(not allowed)」であってもよい。この指示は、選択可能な情報である。事業者は、NPN配置ニーズに基づいて、NPNユーザに対してロットでこの指示をUSIMに書き込むか否かを選択し、並びに、この指示の値を決定する。
【0078】
本応用実施例において、端末は、ネットワークを自動的に選択する場合、まず、CAG契約データが保存されているか否かをチェックし、保存されていなければ、USIMにCAGアクセス指示があるか否かをさらにチェックする。CAGアクセス指示があり且つその値が「許容」である場合、端末は、USIMカードにおけるSUPIに対応するHPLMNのCAGセルへのアクセスを試みることができるが、他のPLMNのCAGセルへのアクセスを試みることはない。ここで、端末は、ネットワークを自動的に選択する場合、CAG契約データが保存されている場合、関連技術に従ってネットワーク選択を行う。
【0079】
端末にCAG information listがなく、つまり、CAG契約データがないと仮定する。端末におけるUSIMは、CAGアクセス指示が書き込まれており、その値は、「許容allowed」である。
【0080】
本応用実施例に係る端末によるネットワーク選択のステップは、以下のステップをステップ1~ステップ4を含む。
【0081】
ステップ1において、端末は、自動的なネットワーク選択モードに入り、AS機能は、全ての利用可能なネットワークのセルを検索し、セルのブロードキャスト情報を読み取り、全ての利用可能なPLMN ID、セル及び関連するCAG IDをNAS機能に報告する。
【0082】
報告の内容には、以下を含むと仮定する。
PLMN-1/cell-1/CAG ID=1;
PLMN-1/cell-2/CAG ID=2;
PLMN-1/cell-3/CAG ID=3;
PLMN-2/cell-1/CAG ID=1;
PLMN-2/cell-2/CAG ID=空;
PLMN-3/cell-1/CAG ID=7;
PLMN-4/cell-1/CAG ID=11。
【0083】
ここで、「空」は、CAG IDがブロードキャストされていないこと、つまり、非CAGセルであることを示す。
【0084】
ステップ2において、NAS機能は、AS機能の報告を受信すると、ユーザのCAG information listが保存されていないことをチェックしたため、USIMにおける情報を読み取ることになる。
【0085】
ステップ3において、NAS機能は、USIMにCAG-access-indication=allowedがあることを読み取ると、HPLMNがPLMN-1であると読み取る。報告における全ての利用可能なセルのうちの、HPLMNに属したCAGセルを判断し、CAG選択ポリシーをASに送信する。
【0086】
ここで、NAS機能がCAG選択ポリシーをAS機能に送信する2種類の実現方式は、以下である。
【0087】
第1種の実現方式において、NAS機能は、アクセスが許容されるCAG IDがワイルドカード/ALLであることをAS機能に指示し、即ち、第2情報を送信する。ポリシーフォーマットは、具体的に、PLMN-1、CAG ID=ALLを選択するtことができる。
【0088】
第2種の実現方式において、NAS機能は、前記AS機能が報告する利用可能なPLMN及び関連するCAG IDに基づいて、どのCAG-IDがユーザのHPLMNに関連するかを決定し、これらのHPLMNのCAG IDを許容されるCAG IDとして前記AS機能に送信し、つまり、第3情報を送信する。報告の利用可能なPLMNにおいて、HPLMNがあり、HPLMN ID=PLMN-1であり、3つの関連するCAG IDがあり、CAG-ID=1、2、3である場合、ポリシーフォーマットは、具体的に、PLMN-1、許容されるCAG ID=1、2、3を選択することができる。
【0089】
ステップ4において、AS機能は、送信されたCAGポリシー(選択ポリシーと呼ばれてもよい)に基づいて選択し、セル選択を行う。
【0090】
具体的に、第1種の実現方式で送信されたCAGポリシーを採用した場合、CAG IDがALLであるため、ASは、HPLMNの全てのCAGセルから選択する。他のセル選択原則に基づいて選択してもよく、例えば、信号が最も強いCAGセルを選択し、つまり、PLMN-1/cell-3/CAG ID=3である。
【0091】
第2種の実現方式で送信されたCAG選択ポリシーを採用した場合、CAG ID=1、2、3であるCAGセルについて、いずれも、アクセスが許容されるため、ASは、CAG ID=1、2、3であるCAGセルから選択する。他のセル選択原則に基づいて選択してもよく、例えば、信号が最も強いCAGセルを選択し、つまり、PLMN-1/cell-3/CAG ID=3である。
【0092】
以上の説明から分かるように、本願の実施例の態様を採用すれば、CAG機能をサポートする端末について、NPNサービス領域に位置する場合、ネットワークを手動的に選択する必要がなく、NPNサービス領域に非CAG セルを配置し又は機器をビッグネットワークのCAGセルに搬送してネットワークからCAG契約データを取得する必要がなく、NPNサービス領域においてCAGセルに自動的にアクセスことを実現できる。
【0093】
本願の実施例の方法を実現するために、本願の実施例は、さらに、移動ユーザ機器に設けられた移動ネットワーク選択装置を提供し、
図2に示すように、該装置は、NAS機能ユニット201を含む。
【0094】
NAS機能ユニット201は、
前記移動ユーザ機器の全USIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することと、
前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることと、を実行するように構成される。
【0095】
ここで、一実施例において、前記NAS機能ユニット201は、さらに、
前記移動ユーザ機器にCAG情報がない場合、前記USIMから前記情報を読み取るように構成される。
【0096】
一実施例において、前記NAS機能ユニット201は、
前記USIMに第1情報があり、前記第1情報は、HPLMN識別子に関連し、且つ前記第1情報は、許容を指示する場合、HPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定するように構成される。
【0097】
一実施例において、前記NAS機能ユニット201は、
前記USIMに第1識別子があり、前記第1識別子は、所定のPLMN識別子に関連する場合、PLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定するように構成され、
前記PLMNは、所定のPLMN識別子に対応するPLMNである。
【0098】
一実施例において、
図2に示すように、該装置は、さらに、AS機能ユニット202を含んでもよい。
【0099】
前記NAS機能ユニット201は、さらに、選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを前記AS機能ユニット202に送信するように構成され、
前記CAG選択ポリシーは、前記AS機能ユニット202がCAGセルを選択するために用いられる。
【0100】
前記AS機能ユニット202は、さらに、選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを受信し、前記CAG選択ポリシーを利用してCAGセルを選択するように構成される。
【0101】
一実施例において、前記NAS機能ユニット201は、
第2情報を前記AS機能ユニット202に送信するように構成され、
前記第2情報は、前記選択し得るPLMNの全てのCAGセルへのアクセスを許容すると指示するものである。
【0102】
前記AS機能ユニット202、前記第2情報を受信し、前記第2情報を利用してCAGセルを選択するように構成される。
【0103】
一実施例において、前記NAS機能ユニット201は、
第3情報を前記AS機能に送信するように構成され、
前記第3情報は、アクセスが許容されるCAGセルの情報を含む。
【0104】
前記AS機能ユニット202、前記第3情報を受信し、前記第3情報を利用してCAGセルを選択するように構成される。
【0105】
実際に応用する時、前記NAS機能ユニット201とAS機能ユニット202は、移動ネットワーク選択装置におけるプロセッサによって実現され得る。
【0106】
なお、上記実施例による移動ネットワーク選択装置は、移動ネットワーク選択を行う場合、上記各プログラムモジュールの分割のみを例に挙げて説明し、実際の応用では、必要に応じて上記処理の割り当てを異なるプログラムモジュールで完了することができ、即ち、装置の内部構造を異なるプログラムモジュールに分割し、以上に説明した全部又は一部の処理を完了する。また、上記実施例による移動ネットワーク選択装置及び移動ネットワーク選択方法の実施例は、同一の概念に属し、その具体的な実現プロセスの詳細は方法の実施例に示され、ここで説明を省略する。
【0107】
上記プログラムモジュールに基づくハードウェア、及び、本願の実施例の方法を実現するために、本願の実施例は、さらに、移動ユーザ機器を提供し、
図3に示すように、該移動ユーザ機器300は、通信インターフェース301、プロセッサ302及びメモリ303を含む。
【0108】
通信インターフェース301は、ネットワーク機器との情報インタラクションを行うことができる。
【0109】
プロセッサ302は、ネットワーク機器との情報インタラクションを実現するために、前記通信インターフェース301に接続されおり、メモリ303に記憶されたコンピュータプログラムを実行する場合、上記移動ユーザ機器側の1つ又は複数の技術的解決手段による方法を実行するように構成される。
【0110】
具体的に、前記移動ユーザ機器300のNAS機能は、前記プロセッサ302によって、
前記移動ユーザ機器のUSIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することと、
前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記NAS機能は、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることと、を実行する。
【0111】
ここで、一実施例において、前記NAS機能は、さらに、前記プロセッサ302によって、
前記移動ユーザ機器にCAG情報がない場合、前記USIMから前記情報を読み取ることを実行する。
【0112】
一実施例において、前記NAS機能は、前記プロセッサ302によって、具体的に、
前記USIMに第1情報があり、前記第1情報は、HPLMN識別子に関連し、且つ前記第1情報は、許容を指示する場合、HPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定することを実行する。
【0113】
一実施例において、前記NAS機能は、前記プロセッサ302によって、具体的に、
前記USIMに第1識別子があり、前記第1識別子は、所定のPLMN識別子に関連する場合、PLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定することを実行し、
前記PLMNは、所定のPLMN識別子に対応するPLMNである。
【0114】
一実施例において、前記NAS機能は、前記プロセッサ302によって、さらに、
選択し得るPLMNの識別子及び対応するCAG選択ポリシーを前記移動ユーザ機器300のAS機能に送信することを実行し、
前記CAG選択ポリシーは、前記AS機能がCAGセルを選択するために用いられる。
【0115】
一実施例において、前記NAS機能は、前記プロセッサ302によって、具体的に、
第2情報を前記AS機能ユニット202に送信することを実行し、
前記第2情報は、前記選択し得るPLMNの全てのCAGセルへのアクセスを許容すると指示するものである。
【0116】
一実施例において、前記NAS機能は、前記プロセッサ302によって、具体的に、
第3情報を前記AS機能に送信することを実行し、
前記第3情報は、アクセスが許容されるCAGセルの情報を含む。
【0117】
なお、プロセッサ302と通信インターフェース301の具体的な処理プロセスは、上記方法を参照して理解することができる。
【0118】
当然のことながら、実際に応用する時、移動ユーザ機器300におけるそれぞれの各構成要素は、バスシステム304を介して結合される。理解されるように、バスシステム304は、これらの構成要素間の接続通信を実現するように構成される。バスシステム304は、データバスの他に、電源バス、制御バス及び状態信号バスを含む。但し、
図3では、説明の明確化のため、各種バスをバスシステム304と表記している。
【0119】
本実施形態におけるメモリ303は、移動ユーザ機器300の操作をサポートするための各種データを記憶する。このデータは、例えば、移動ユーザ機器300で動作するための任意のコンピュータプログラムを含む。
【0120】
上記本願の実施例に開示した方法は、前記プロセッサ302に応用され、又は前記プロセッサ302により実現され得る。前記プロセッサ302は、信号の処理能力を有する集積回路チップであってもよい。実現プロセスにおいて、上記方法の各ステップは、前記プロセッサ302におけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式のコマンドにより完了することができる。上記プロセッサ302は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP、Digital Signal Processor)、又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェア部品等であってもよい。前記プロセッサ302は、本願の実施例に開示された各方法、ステップ及び論理ブロック図を実現又は実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいし、従来公知の任意のプロセッサ等であってもよい。本願の実施例に開示された方法のステップを結合し、ハードウェア復号プロセッサの実行完了、又は復号プロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュール又は復号プロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールを組み合わせて実行完了する。ソフトウェアモジュールは、記憶媒体に位置することができ、該記憶媒体はメモリ303に位置し、前記プロセッサ302はメモリ303内の情報を読み取り、そのハードウェアと結合して前記方法のステップを完了する。
【0121】
理解されるように、本願の実施例のメモリ303は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含んでもよい。そのうち、不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(ROM、Read Only Memory)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM、Programmable Read-Only Memory)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM、Erasable Programmable Read-Only Memory)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM、Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、磁気ランダムアクセスメモリ(FRAM(登録商標)、ferromagnetic random access memory)、フラッシュメモリ(FlashMemory)、磁気表面メモリ、光ディスク、又は読み出し専用光ディスク(CD-ROM、Compact Disc Read-Only Memory)であってもよい。磁気面メモリは、磁気ディスクメモリであってもよいし、磁気テープメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)であってもよい。例示的で限定的ではないが、多くの形態のRAM は、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM、Static Random Access Memory)、同期スタティックランダムアクセスメモリ(SSRAM、Synchronous Static Random Access Memory)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM、Dynamic Random Access Memory)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM、Synchronous Dynamic Random Access Memory)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(DDRSDRAM、Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory)、エンハンスメント型シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(ESDRAM、Enhanced Synchronous Dynamic Random Access Memory)と、ダイナミックランダムアクセスメモリ(SLDRAM、SyncLink Dynamic Random Access Memory)と、ダイレクトメモリバスランダムアクセスメモリ(DRRAM、Direct Rambus Random Access Memory)とが同期接続されている。本願の実施例に記載のメモリはこれら及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むがこれらに限定されない。
【0122】
例示的な実施例において、本願の実施例は、さらに、記憶媒体、即ちコンピュータ記憶媒体を提供し、具体的に、コンピュータ可読記憶媒体であり、例えばコンピュータプログラムを記憶するメモリ303を含み、上記コンピュータプログラムは、移動ユーザ機器300のプロセッサ302により実行され、それにより、前記方法の前記ステップを完了する。コンピュータ可読記憶媒体は、FRAM(登録商標)、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、Flash Memory、磁気表面メモリ、光ディスク、又はCD-ROMなどのメモリであってもよい。
【0123】
説明すべきものとして、「第1」、「第2」などの用語は、類似する対象を区別するために用いられ、特定の順序又は前後順序を説明するために用いられる必要がない。
【0124】
また、本願の実施例に記載の技術的解決手段同士は、衝突しない場合に任意に組み合わせることができる。
【0125】
以上は、本願の好適な実施例に過ぎず、本願の保護範囲を限定するものではない。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
換言すれば、前記USIMに第1情報があり、前記第1情報は、HPLMN識別子に関連し、且つ前記第1情報は、許容を指示する場合、HPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容すると決定する。それに応じて、前記第1情報は、許容しないと指示する場合、HPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容しないと決定する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0094】
NAS機能ユニット201は、
前記移動ユーザ機器のUSIMにおける情報に基づいてPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容するか否かを判断することと、
前記移動ユーザ機器がCAGセルのブロードキャストメッセージを受信し且つPLMNのCAGセルへの前記移動ユーザ機器のアクセスを許容する場合、前記CAGセルのブロードキャストメッセージに指示されるPLMN識別子に対応する移動ネットワークを選択し得ることと、を実行するように構成される。
【国際調査報告】