(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-16
(54)【発明の名称】部品を構造体に取り付けるための方向付け装置
(51)【国際特許分類】
B60T 17/04 20060101AFI20231109BHJP
【FI】
B60T17/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515059
(86)(22)【出願日】2021-09-02
(85)【翻訳文提出日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 US2021048834
(87)【国際公開番号】W WO2022051472
(87)【国際公開日】2022-03-10
(32)【優先日】2020-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523248895
【氏名又は名称】プロテリアル・ケーブル・アメリカ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PROTERIAL CABLE AMERICA, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガレー,デイビッド・エイ
(72)【発明者】
【氏名】ウォーラル,ロス・エイ
【テーマコード(参考)】
3D049
【Fターム(参考)】
3D049BB33
3D049CC02
3D049HH10
3D049HH43
3D049MM05
3D049PP04
(57)【要約】
本明細書では、ブレーキ液ライン(2)およびその一体的な継手を構造体(3)に位置合わせして方向付けるための方向付けブロック装置(10)およびアセンブリ(10)について説明する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品(1)を構造体(3)に取り付けるための方向付け装置(10)であって、前記方向付け装置が、
前記構造体(3)に接触するための取り付け面(22)と、前記部品(1)に係合するための係合面(30)とを有する方向付けブロック(20)であって、前記係合面(30)は前記部品(1)に対して複数の向きで配置されることが可能である、方向付けブロック(20)
を備える、方向付け装置(10)。
【請求項2】
前記構造体(3)に接触するための略平坦な輪郭を有する取り付け面(22)
を備える請求項1に記載の装置(10)。
【請求項3】
前記部品の嵌合外面(4)に接触するための略半円筒形部分(32)を有する係合面(30)
を備える請求項1に記載の装置(10)。
【請求項4】
継手(1)を受け入れるための前記半円筒形(32)部分を通る開口部を有する係合面(30)
を備える請求項3に記載の装置(10)。
【請求項5】
前記部品(1)の外面に配設された付随する凹部(6)に係合するための、前記半円筒形部分(32)から延在する突起(36)を有する係合面(30)
を備える請求項3に記載の装置(10)。
【請求項6】
前記突起(36)が円筒形ポスト(36)である、請求項5に記載の装置(10)。
【請求項7】
前記部品(1)の外面に配設された相補的な隆起環(4)に係合するための、前記半円筒形部分内の凹状環状面(32)を有する係合面(30)
を備える請求項3に記載の装置(10)。
【請求項8】
部品(1)を構造体(3)に取り付けるための方向付け装置(10)であって、前記方向付け装置が、
前記構造体(3)に接触するための少なくとも1つの取り付け面(44)を含む本体部分(42)と、前記部品の外面の嵌合溝に係合するための、前記係合本体の少なくとも一部にわたって延在する半円筒形の係合部分(48)とを有する方向付けタブ(40)
を備える、方向付け装置(10)。
【請求項9】
前記構造体(3)に接触するための、前記本体部分(42)の逆側を向く両端部にある一対の対向する係合タブ(44)
を備える請求項8に記載の装置(10)。
【請求項10】
部品(1)を構造体(3)に取り付けるための方向付け装置(10)であって、前記方向付け装置が、
前記部品(1)の外面の嵌合スプライン歯(8)に係合するように面上に配設された複数のスプライン歯(38)を有する円筒形の係合面(30)
を備える、方向付け装置(10)。
【請求項11】
部品(1)を構造体(3)に取り付けるための方向付け装置(10)であって、前記方向付け装置が、
本体(42)と、前記構造体(3)に接触するための、前記本体(42)の逆側を向く両端部上にある一対の取り付けタブ(44)とを有する方向付けブロック(20)であって、前記本体(42)が、前記部品(1)内に配設された環状溝(7)に係合するための溝係合部分(48)を有し、前記溝係合部分(48)は前記部品(1)に対して複数の向きに配置されることが可能である、方向付けブロック(20)
を備える、方向付け装置(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本明細書に記載のシステムは、一般に、機械システム内の供給ラインを方向付けるための装置に関し、より具体的には、自動車ブレーキシステム内のブレーキ液ラインおよびその一体的な継手を位置合わせして方向付けるためのアセンブリに関する。本発明は、ユーザを単一の向きに限定することなく、ブレーキラインシステムの円筒形の継手を車両上の取り付け位置に取り付けおよび位置合わせするための新規な装置を特徴とする。
【背景技術】
【0002】
従来のブレーキシステムでは、剛性ブレーキラインは、典型的には、加圧流体供給システムから、ブレーキキャリパおよびピストンアセンブリなどのブレーキシステム部品までルーティングされる。剛性ブレーキラインは、高度な油圧システムの完全性、および要素、振動、汚れ、ほこり、および腐食からの耐久性を提供するためにこれらのシステムで使用されることが多い。したがって、剛性ラインは、加圧作動油の供給源、例えば多くの自動車システムのマスタシリンダから、車両の車輪に近接して取り付けられたブレーキ部品までルーティングされなければならない。これらの剛性ラインは、様々な部品および構造体の周りにルーティングを提供するためにそれらの中に複数のターンおよび屈曲部を有し、したがって、システムの両端で嵌合するために正確に製造されなければならない。
【0003】
典型的には、これらの剛性ラインは、それらが油圧システムに嵌合する点に近接する構造体の一部に取り付けられる。しかしながら、正確に製造された剛性ラインであっても、製造公差および複雑な機械構造の固有の違いにより、各ラインを完全にルーティングして油圧システムと嵌合し、近くの表面に容易に取り付けることができるようにすることは非常に困難である。
【0004】
したがって、従来技術の剛性ブレーキラインシステムの1つの欠点は、1つの車両または用途から次のものまで一貫してこれらの剛性ラインをルーティングおよび取り付けることが困難であることである。さらに、個々のブレーキ部品取り付け構造体がわずかに異なる位置または向きにある場合、その取り付け構造体または表面に対して剛性ラインを方向付けることは非常に困難になる可能性があり、その結果、労力および設置時間が増加し、当然ながら関連コストが増加する。
【0005】
したがって、ラインを曲げることなく、または構造体の取り付け面を再度方向付けることなく、各々の取り付け面が嵌合することを可能にする、構造体に取り付けるための剛性ラインまたは部品と共に使用される方向付けブロックアセンブリが必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の概要
様々な態様および実施形態において、本明細書に記載の発明は、部品を構造体に取り付けるための新規な方向付けブロックアセンブリを提供する。本明細書に記載の実施形態は、例えば円筒形のアイレット継手などの部品で終端し、次に構造体に取り付けられる、加圧ブレーキ液を供給するためのブレーキラインを有する、従来の自動車ブレーキシステムで使用することができる。本明細書の教示から逸脱することなく、様々な構造体を利用して本発明の装置およびシステムを実装する多種多様な実施形態および使用を用いることができる。
【0007】
いくつかの態様および実施形態では、方向付けブロックアセンブリは、構造体に接触または当接する取り付け面を含む方向付けブロックを含んでもよい。いくつかの実施形態では、方向付けブロックは、複数の接触点で構造体に当接または接触するように配置され、したがって部品に対して正確に配置または方向付けされ得る。いくつかの実施形態では、取り付け面は、アセンブリの用途に応じて特定の構造形状と係合するように成形または輪郭形成されてもよい。多くの実施形態では、本発明の範囲から逸脱することなく、多種多様な取り付け面形状が方向付けブロックの一部を形成することができる。
【0008】
様々な実施形態および態様では、方向付けブロックは、その周囲の周りに複数の側面と、部品の相補的な外面に係合するように成形された係合面とを有することができる。いくつかの非限定的な実施形態では、部品は、略環状の形状を有し、かつブレーキ液ラインを液密にルーティングおよび固定することができる開口部によって中断された隆起した環状外面を含む、アイレット継手であり得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、方向付けブロックの係合面は、一対の半円筒壁によってその側面が境界付けられた凹状環状面である。いくつかの態様では、この凹状環状面は、アイレット継手の相補的な隆起した環状外面と密接に嵌合し、かつそれによって係合するように成形された円周を有し、それによって方向付けブロックとアイレット継手との密接な係合を可能にする。
【0010】
さらなる態様では、ブロックの凹状環状面と継手の隆起環状面とが互いに対して移動して継手の複数の向きを提供することができるように、システムは、方向付けブロック内でアイレット継手を回転させることができる。これらの実施形態では、開口部に嵌め込まれる任意のラインを、方向付けブロックまたはラインの構造または設計を変更することなく、複数の位置で方向付けることができる。
【0011】
本開示の目的のために本明細書で使用される場合、「部品」という用語は、取り付けまたは位置決めのための向きを必要とする任意の構造体を指すために使用することができる。多くの実施形態では、本明細書は、自動車ブレーキシステムの一部、例えば円筒形のアイレット継手として部品に言及する。しかしながら、本発明の範囲を限定することなく、本明細書で教示される本発明の概念および実施形態と共に多種多様な部品のいずれも利用することができる。
【0012】
以下でより詳細に説明される前述の概念および追加の概念のすべての組み合わせ(そのような概念が相互に矛盾しない限り)は、本明細書に開示される発明の主題の一部であると考えられることを理解されたい。特に、本開示の最後に現れる特許請求される主題のすべての組み合わせは、本明細書に開示される本発明の主題の一部であると考えられる。参照により組み込まれる任意の開示にも現れることがある本明細書で明示的に用いられる用語には、本明細書に開示される特定の概念と最も一致する意味が与えられるべきであることも理解されたい。
【0013】
実施形態を特徴付けるこれらおよび他の利点および特徴は、添付の特許請求の範囲に記載され、そのさらなる部分を形成する。しかしながら、実施形態ならびにそれらの使用によって達成される利点および目的のより良い理解のために、図面および添付の明細書を参照すべきであり、それらには例示的な実施形態が記載されている。この概要は、詳細な説明において以下でさらに説明される概念の選択を紹介するために提供されているにすぎず、特許請求される主題の重要なまたは本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない。
【0014】
図面の簡単な説明
図面において、同様の参照符号は、一般に、異なる図を通して同じ部分を指す。また、図面は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、一般に、本発明の原理を説明することに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】様々な実施形態による方向付けブロックアセンブリおよび流体供給ラインの斜視図である。
【
図2】様々な実施形態による方向付けブロックアセンブリおよび流体供給ラインの斜視図である。
【
図3】様々な実施形態による方向付けブロックおよび継手アセンブリの斜視図である。
【
図4】様々な実施形態による方向付けブロックおよび継手アセンブリの斜視図である。
【
図5】様々な実施形態による方向付けブロックの斜視図である。
【
図6】様々な実施形態による方向付けブロックおよび継手アセンブリの斜視図である。
【
図7】様々な実施形態による方向付けブロックおよび継手アセンブリの斜視図である。
【
図8】様々な実施形態による方向付けブロックおよび継手アセンブリの斜視図である。
【
図9】様々な実施形態による方向付けブロックおよび継手アセンブリの斜視図である。
【
図10】様々な実施形態による方向付けブロックおよび継手アセンブリの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
好ましい実施形態の詳細な説明
以下に示すシステムの詳細な説明から容易に分かるように、開示された本発明の装置および実施形態の多くの変形および修正が当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、本明細書で説明した特定の実施態様に限定されない。
【0017】
さらに、本明細書で説明する実施形態は、部品を構造体に取り付けるための方向付け装置のための記載された技術および装置の実装に焦点を当てる。本明細書に記載の実施形態は、一般に、ブレーキ液供給ラインなどの硬質供給ラインを構造体に方向付けするための方向付けブロックの実装形態を指すが、当業者であれば、本発明は、その範囲から逸脱することなく、組み立て中に向きを必要とする広範囲のラインまたは他の部品を用いて実施することができることを認識するであろう。
【0018】
ここで
図1~
図3を参照し、様々な態様および実施形態による、部品1を構造体3に取り付けるための新規な方向付けブロックアセンブリ10について説明する。当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、多種多様な部品1および構造体3を本発明と併せて用いることができることを認識するであろう。例えば、本明細書に記載の実施形態は、
図1に示すように、加圧ブレーキ液を供給するためのブレーキライン2が円筒形のアイレット継手1(部品)で終端し、次にブレーキキャリパまたはその部品(構造体)に取り付けられる、従来の自動車ブレーキシステムでの使用に用いるおよび/または適合することができる。しかしながら、本明細書の教示から逸脱することなく、様々な構造体を利用して本発明の装置およびシステムを実装する多くの他の実施形態および使用を用いることができる。
【0019】
方向付けブロックアセンブリ10は、いくつかの態様および実施形態では、構造体3に接触または当接するための取り付け面22を備える方向付けブロック20を含むことができる。
図1に最もよく示されているように、方向付けブロック20は、複数の接触点で構造体3に当接または接触するように配置され得、それによって方向付けブロック20は、部品1に対して具体的に配置または方向付けられる。さらに、取り付け面22は、アセンブリ10の用途に応じて特定の構造形状と係合するように成形または輪郭形成されてもよい。
図4~
図10に示す様々な実施形態から容易に分かるように、多種多様な取り付け面22の形状は、本発明の範囲から逸脱することなく、方向付けブロック20の一部を形成することができる。
【0020】
ここで
図1~
図4を参照し、また様々な実施形態において、方向付けブロック20は、その周囲の周りの複数の側面24と、部品1の相補的な外面4に係合するように成形された係合面30とをさらに含むことができる。
図3および
図4に最もよく示されているように、また非限定的な一実施形態では、部品1は、略環状の形状を有し、かつライン2を液密にルーティングおよび固定することができる開口部5によって中断された隆起した環状外面4を含む、アイレット継手1であってもよい。このアイレット継手1は、自動車ブレーキシステムの部品1としてしばしば見られる。
図3の実施形態では、方向付けブロック20の係合面30は、一対の半円筒壁34によってその側面が境界付けられた凹状環状面32である。凹状環状面32には、アイレット継手1の相補的な隆起した環状外面4と密接に嵌合し、それによって係合するように成形された円周が設けられ、それによって方向付けブロック20とアイレット継手1との密接な係合を可能にする。
図3および
図4から分かるように、アイレット継手1は、ブロック20の凹状環状面32と継手1の隆起環状面4とが互いに対して移動するように方向付けブロック20内で回転して、継手1、したがって開口部5のための複数の向きを提供することができる。したがって、開口部5内に嵌め込まれる任意のライン2は、その他の末端に向かって慎重に方向付けられてもよく、したがって、方向付けブロック20またはライン2の構造または設計を変更することなく、複数の位置に継手1を向けるために利用され得るアセンブリ10を提供する。
【0021】
多くの用途では、方向付けブロック20と部品1とを含む方向付けブロックアセンブリ10は、両方ともステンレス鋼、ろう付け処理後のめっき炭素鋼、および同様の合金などの耐腐食性金属合金で構成される。他の実施形態では、方向付けブロック20および部品1は、本発明の範囲から逸脱することなく、プラスチック、炭素繊維、または任意の比較的剛性の材料で構成されてもよい。いくつかの態様および実施形態では、方向付けブロック20が、取り付け面22が構造体3上に固定されるために適切に配置されるように配置され、次に継手1が方向付けられて、アイレット継手1および方向付けブロック20内のライン2の所望の位置および/または向きを提供する。適切に配置されると、方向付けブロック20および継手1は、次に、ブロック20および部品1の向きがさらなる組み立てのために固定されたままであるように、ろう付け、溶接、接着剤、圧入、または同様の材料を互いに固定するための任意の他の同等の技術によって恒久的に互いに固定される。さらに、方向付けブロック20の取り付け面22は、次に、限定はしないが溶接、ろう付け、接着剤、締結具および圧入を含む適切な技術によって、構造体3に固定される。
【0022】
ここで
図5を参照すると、本発明のいくつかの例示的であるが非限定的な実施形態によれば、方向付けブロック20は、半円筒形状を有する係合面30と、その中の開口部34とを備えることができ、それを通って流体供給ライン2は、部品1と接続するようにルーティングされ得る。これらの実施形態では、係合面30は、部品1の円筒形の外面4と係合するように成形されている。表面30は、本発明の範囲から逸脱することなく、多種多様な部品外面4と係合するように成形することができる。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、
図6に最もよく示されているように、方向付けブロック20は、その一部から外向きに延在するポストまたはタブ36を有する略半円筒形の係合面30を備えてもよい。いくつかの実施形態では、ポスト36は、略円筒形であり、
図6にアイレット1として示されている部品1の外面に窪んだ相補的な開口部6と係合するように成形される。ブロック20をアイレット1の周りで回転させて、構造体3に対してアイレット1を方向付けることができるように、方向付けブロック20のポスト36は、アイレット1の開口部6内に配置される。いくつかの実施形態では、開口部6は、開口部6内のポスト36の向きの範囲を可能にするように細長くてもよく、それによって方向付けブロック20の位置の範囲を可能にする。
【0024】
ここで
図7および
図8を参照すると、いくつかの例示的な実施形態によれば、方向付け装置10は、アイレット1の外面の少なくとも一部の周りに窪んだ環状溝7を含む部品1またはアイレット1を含むことができる。方向付けブロック30の代わりに、その両端に一対の対向する係合タブ44を接続する本体部分42を有する方向付けタブ40が設けられる。弓形または湾曲した溝係合部分48は、係合タブ44を接続する本体部分42の縁部に沿って配設され、アイレット1の相補的な環状溝7と係合するように成形される。アイレット1の周りで方向付けられるとき、本体42および/または係合タブ44は、構造体3に当接または接触するように配置されてもよく、それによってアイレット1の適切な向きを提供する。溝7および溝係合部分48は、本発明の範囲から逸脱することなく、多種多様な形状プロファイルから形成することができることに留意されたい。
【0025】
ここで
図9を参照すると、本発明のいくつかの実施形態によれば、方向付けブロック20は、その一部から外向きに延在する犠牲溶接タブ36を有する略半円筒形の係合面30を備えることができる。いくつかの実施形態では、タブ36は、断面が略三角形であり、ブロック20が適切に方向付けられると、任意の位置で溶接ができるように設けられる。当然ながら、タブ36は、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な断面相補形状を有することができる。
【0026】
ここで
図10を参照すると、いくつかの態様および実施形態によれば、方向付けブロック20は、アイレットまたは部品1の外面の周りに配設された複数の相補的なスプライン歯8に係合する、その表面の周りに配設された複数のスプライン歯38を含む係合面30を有することができる。スプライン歯38および8は、アイレット8およびブロック20、したがってアイレット1の正の向きを提供する。
【0027】
いくつかの実施形態を本明細書に記載および図示してきたが、当業者は、本明細書に記載の機能を実行し、および/または結果および/または1つもしくは複数の利点を得るための様々な他の手段および/または構造を容易に想像し、そのような変形および/または修正の各々は、本明細書に記載の実施形態の範囲内にあると考えられる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載のすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が例示的であることを意味し、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、教示が使用される1つまたは複数の特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者であれば、本明細書に記載の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するか、または日常的な実験のみを使用して確認することができるであろう。したがって、前述の実施形態は、単なる例として提示されており、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で、実施形態は、具体的に記載および特許請求されたものとは異なる方法で実施され得ることを理解されたい。本開示の実施形態は、本明細書に記載の個々の特徴、システム、物品、材料、および/または方法に関する。さらに、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、および/または方法の任意の組み合わせは、そのような特徴、システム、物品、材料、および/または方法が相互に矛盾しない場合、本開示の範囲内に含まれる。
【0028】
本明細書で定義および使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書における定義、および/または定義された用語の通常の意味を制御すると理解されるべきである。
【0029】
本明細書および特許請求の範囲で使用される不定冠詞「a」および「an」は、そうでないことが明確に示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
【0030】
本明細書および特許請求の範囲で使用される「および/または」という語句は、そのように結合された要素、すなわち、場合によっては結合的に存在し、他の場合には選言的に存在する要素の「いずれかまたは両方」を意味すると理解されるべきである。「および/または」で列挙された複数の要素は、同じように、すなわちそのように結合された要素の「1つまたは複数」と解釈されるべきである。「および/または」節によって具体的に特定される要素以外に、具体的に特定される要素に関連するか否かにかかわらず、他の要素が任意選択的に存在してもよい。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「備える」などのオープンエンド言語と組み合わせて使用される場合、一実施形態ではAのみ(任意選択的にB以外の要素を含む)、別の実施形態ではBのみ(任意選択的にA以外の要素を含む)、さらに別の実施形態ではAおよびBの両方(任意選択的に他の要素を含む)を指すことができる、などである。
【0031】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、「または」は、上記で定義された「および/または」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分離する場合、「または」または「および/または」は、包括的であると解釈されるべきであり、すなわち、要素の数またはリストのうちの少なくとも1つを含むが、2つ以上も含み、任意選択的に、追加の列挙されていない項目も含む。そうでないことが明確に示された用語のみ、例えば「~のうちの1つのみ(only one of)」または「~のうちの正確に1つ(exactly one of)」、または特許請求の範囲で使用される場合、「からなる(consisting of)」などが、いくつかの要素または要素のリストのうちの正確に1つの要素の包含を指す。一般に、本明細書で使用される「または」という用語は、特許請求の範囲で使用される場合、「いずれか」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つのみ」、または「~のうちの正確に1つ」、「~から本質的になる」などの排他性の用語が先行する場合にのみ排他的な選択肢(すなわち、「一方または他方であるが両方ではない」)を示すものとして解釈されるものとし、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
【0032】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、1つまたは複数の要素のリストに関連して「少なくとも1つ」という語句は、要素のリスト内の要素のいずれか1つまたは複数から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、要素のリスト内に具体的に列挙されたありとあらゆる要素の少なくとも1つを必ずしも含まず、要素のリスト内の要素の任意の組み合わせを除外しないことを理解されたい。この定義はまた、具体的に特定された要素に関連するか否かにかかわらず、「少なくとも1つ」という語句が指す要素のリスト内で具体的に特定された要素以外の要素が任意選択的に存在し得ることを可能にする。したがって、非限定的な例として、「AおよびBの少なくとも一方」(または同等に、「AまたはBの少なくとも1つ」、または同等に、「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、Bが存在しない(およびB以外の要素を任意選択的に含む)少なくとも1つの、任意選択的に2つ以上を含むAを指すことができ、別の実施形態では、Aが存在しない(および任意選択的にA以外の要素を含む)少なくとも1つの、任意選択的に2つ以上を含むBを指すことができ、さらに別の実施形態では、少なくとも1つの、任意選択的に2つ以上を含むA、および少なくとも1つの、任意選択的に2つ以上を含むB(および任意選択的に他の要素を含む)を指すことができる、などである。
【0033】
また、そうでないことが明確に示されていない限り、2つ以上のステップまたは行為を含む本明細書で特許請求される任意の方法において、方法のステップまたは行為の順序は、方法のステップまたは行為が列挙される順序に必ずしも限定されないことも理解されたい。
【0034】
特許請求の範囲および上記の明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「運ぶ(carrying)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「含む(involving)」、「保持する(holding)」、「構成される(composed of)」などのすべての移行句は、オープンエンドである、すなわち、含むが限定されないことを意味すると理解されるべきである。米国特許庁特許審査便覧セクション2111.03に記載されているように、「からなる(consisting of)」および「から本質的になる(consisting essentially of)」という移行句のみが、それぞれ限定的または準限定的な移行句であるものとする。
【0035】
実施形態は、その適用において、説明に記載されたまたは図面に示された構成要素の構造および配置の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施または実行することができる。特に限定されない限り、本明細書における「接続された」、「結合された」、「通信している」、および「取り付けられた」という用語、ならびにそれらの変形は、広く使用され、直接的および間接的な接続、結合、および取り付けを包含する。さらに、「接続された」および「結合された」という用語およびそれらの変形は、物理的または機械的な接続または結合に限定されない。
【0036】
本発明は、その好ましい実施形態であると考えられるものにおいて本明細書に示され説明されており、本発明によって得られる従来技術に対する結果および利点を示しているが、本発明はそれらの特定の実施形態に限定されない。したがって、本明細書に示され説明される本発明の形態は、例示としてのみ解釈されるべきであり、添付の特許請求の範囲に記載されるように、本発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態を選択することができる。
【国際調査報告】