(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-16
(54)【発明の名称】炉心の単位セルのレイアウトを構成するためのデバイス、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
G21C 3/328 20060101AFI20231109BHJP
G21C 3/28 20060101ALI20231109BHJP
G21C 1/16 20060101ALI20231109BHJP
【FI】
G21C3/328
G21C3/28 600
G21C1/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526376
(86)(22)【出願日】2021-10-29
(85)【翻訳文提出日】2023-06-15
(86)【国際出願番号】 US2021072109
(87)【国際公開番号】W WO2022094596
(87)【国際公開日】2022-05-05
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501010395
【氏名又は名称】ウエスチングハウス・エレクトリック・カンパニー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100091568
【氏名又は名称】市位 嘉宏
(72)【発明者】
【氏名】レビンスキー、アレックス
(72)【発明者】
【氏名】アレシン、ユーリ
(72)【発明者】
【氏名】ハークネス、アレクサンダー、ダブリュ
(57)【要約】
原子炉のコアの構成可能な単位セルが本明細書に開示されている。構成可能な単位セルは、コアブロック材料と、原子炉のコアの性能パラメータに影響するように構成された複数の交換可能な構成要素と、を含む。構成可能な単位セルは、コアブロック材料内に画定された複数のチャネルを更に含む。複数のチャネルの各チャネルは、動作構成では複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成されている。複数のチャネルの各チャネルは、複数のチャネルのうちの隣接するチャネルから所定のピッチで分離されている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉のコアの構成可能な単位セルであって、前記構成可能な単位セルが、
コアブロック材料と、
複数の交換可能な構成要素であって、前記複数の交換可能な構成要素の各交換可能な構成要素が、前記原子炉の前記コアの性能パラメータに影響するように構成され、前記複数の交換可能な構成要素が、複数の行に配置され、前記交換可能な単位の複数の行のうちの少なくとも1つが、交換可能な単位の隣接する行と重なり合う、複数の交換可能な構成要素と、
前記コアブロック材料内に画定された複数のチャネルであって、前記複数のチャネルの各チャネルが、動作構成では前記複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成され、前記複数のチャネルの各チャネルが、前記複数のチャネルのうちの隣接するチャネルから所定のピッチで分離されている、複数のチャネルと、を備える、構成可能な単位セル。
【請求項2】
前記複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の構成可能な単位セル。
【請求項3】
前記コアブロック材料が減速材を備え、前記複数のチャネルは、前記コアブロック材料が前記動作構成で前記構成可能な単位セルによって発生した原子力エネルギーを適切に減速し得るように、厳密に配置されている、請求項2に記載の構成可能な単位セル。
【請求項4】
前記コアブロック材料がグラファイトを含む、請求項3に記載の構成可能な単位セル。
【請求項5】
前記複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、減速材、及び反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、請求項2に記載の構成可能な単位セル。
【請求項6】
前記構成可能な単位セルがモジュール式であり、且つ第2の構成可能な単位セルに結合されるように構成されており、前記構成可能な単位セルが前記第2の構成可能な単位セルに結合されたときに、前記原子炉のコアの少なくとも一部分を形成する、請求項1に記載の構成可能な単位セル。
【請求項7】
前記第2の単位セルを前記構成可能な単位セルに結合するよう構成された接合部を更に備え、前記接合部が、前記構成可能な単位セルと前記第2の単位セルとの間に所定の隙間を画定し、前記所定の隙間が、ヒートパイプの故障の際に、前記コアの所定の熱伝達パラメータに対応する、請求項6に記載の構成可能な単位セル。
【請求項8】
前記所定のピッチが、20ミリメートル以上かつ40ミリメートル以下である、請求項1に記載の構成可能な単位セル。
【請求項9】
原子炉のコアであって、
複数の交換可能な構成要素であって、前記複数の交換可能な構成要素の各交換可能な構成要素が、前記原子炉の前記コアの性能パラメータに影響するように構成されている、複数の交換可能な構成要素と、
複数の構成可能な単位セルであって、前記複数の構成可能な単位セルの各構成可能な単位セルが、コアブロック材料から形成されている、複数の構成可能な単位セルと、を備え、前記複数の構成可能な単位セルが、
前記コアブロック材料内に画定された複数のチャネルを含む標準単位セルであって、前記複数のチャネルの各チャネルが、動作構成では前記複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成されている、標準単位セルと、
前記コアブロック材料内に画定された複数のチャネルを含む反応度制御セルであって、前記複数のチャネルの各チャネルが、前記動作構成では前記複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成され、前記複数のチャネルのうちの少なくとも1つのチャネルが、反応度制御棒と係合するように構成されている、反応度制御セルと、を備え、
前記複数の交換可能な構成要素及び前記複数の構成可能な単位セルが、複数の行に配置され、前記複数のうちの少なくとも1つの行が、前記複数のうちの隣接する行と重なり合う、コア。
【請求項10】
前記複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、及び反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、請求項9に記載のコア。
【請求項11】
前記コアブロック材料が減速材を備え、前記複数の構成可能な単位セルにおける各構成可能な単位セルの前記複数のチャネルは、前記コアブロック材料が、前記動作構成で発生した原子力エネルギーを適切に減速し得るように、厳密に配置されている、請求項10に記載のコア。
【請求項12】
前記コアブロック材料がグラファイトを含む、請求項11に記載のコア。
【請求項13】
前記複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、減速材、及び反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、請求項10に記載のコア。
【請求項14】
前記複数の単位セルの各単位セルが前記複数の単位セルのうちの隣接する単位セルに結合されるようにモジュール式に構成されていることにより、単位セルの数が調整可能である、請求項9に記載のコア。
【請求項15】
前記複数の単位セルの各単位セルは、所定の隙間が、前記構成可能な単位セルと前記第2の単位セルとの間に存在するように配置され、前記所定の隙間が、ヒートパイプの故障の際に、前記コアの所定の熱伝達パラメータに対応する、請求項14に記載のコア。
【請求項16】
前記所定のピッチが、20ミリメートル以上かつ40ミリメートル以下である、請求項1に記載の構成可能な単位セル。
【請求項17】
原子炉のコアの単位セルを構成する方法であって、前記単位セルが、前記原子炉の前記コアのコアブロック内に画定された複数のチャネルを備え、前記複数のチャネルの各チャネルが、複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成され、前記方法が、
前記原子炉の前記コアの動作状態を決定することであって、前記動作状態が前記原子炉の或る意図される用途に対応するものである、決定することと、
前記単位セルの性能パラメータを決定することであって、前記性能パラメータが前記原子炉の前記コアの前記決定された動作状態の態様を含むものである、決定することと、
前記複数の交換可能な構成要素から交換可能な構成要素を選択することであって、前記選択された交換可能な構成要素が前記単位セルの前記決定された性能パラメータに対応するものである、選択することと、
前記選択された交換可能な構成要素を、前記複数のチャネルのうちの或るチャネルに設置することと、を含む、方法。
【請求項18】
前記単位セルの第2の性能パラメータを決定することであって、前記第2の性能パラメータが前記原子炉の前記コアの前記決定された動作状態の別の態様を含むものである、決定することと、
前記複数の交換可能な構成要素から第2の交換可能な構成要素を選択することであって、前記選択された交換可能な構成要素が前記単位セルの前記決定された第2の性能パラメータに対応するものである、選択することと、
前記選択された第2の交換可能な構成要素を、前記複数のチャネルのうちの別のチャネルに設置することと、を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、減速材、反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コアブロック材料が減速材を備え、前記複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、及び反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年10月29日出願の「DEVICES,SYSTEMS,AND METHODS FOR CONFIGURING THE LAYOUT OF UNIT CELL OF A REACTOR CORE」を発明の名称とする、米国非仮特許出願第17/084,403号の利点を主張するものであり、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
政府契約
本発明は、米国エネルギー省により授与された契約DE-NE0008853に基づく政府の支援を受けて行われた。政府は、本発明に対して一定の権利を有する。
【0003】
本開示は、概して、原子力発電に関連し、より具体的には、原子炉コア(炉心)の構成可能な単位セルを対象とする。
【発明の概要】
【0004】
以下の概要は、本明細書に開示された態様に特有の革新的な特徴の一部の理解を容易にするために提供され、完全な説明であることを意図していない。様々な態様の完全な理解は、明細書、特許請求の範囲、及び要約の全てを、全体としてとらえることによって得ることができる。
【0005】
様々な態様では、原子炉のコアの構成可能な単位セルが開示される。構成可能な単位セルは、コアブロック材料と、原子炉のコアの性能パラメータに影響するように構成された複数の交換可能な構成要素と、コアブロック材料内に画定された複数のチャネルと、を含む。複数のチャネルの各チャネルは、動作構成では複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成されている。複数のチャネルの各チャネルは、複数のチャネルのうちの隣接するチャネルから所定のピッチで分離されている。
【0006】
様々な態様では、原子炉のコアが開示される。コアは、原子炉のコアの性能パラメータに影響するように構成された複数の交換可能な構成要素と、コアブロック材料から形成された複数の構成可能な単位セルと、を含む。複数の構成可能な単位セルは、コアブロック材料内に画定された複数のチャネルを含む標準単位セルを含み、複数のチャネルの各チャネルが、動作構成では複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成される。複数の構成可能な単位セルはまた、コアブロック材料内に画定された複数のチャネルを含む反応度制御セルを含み、複数のチャネルの各チャネルが、動作構成では複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成され、複数のチャネルのうちの少なくとも1つのチャネルが、反応度制御棒と係合するように構成されている。
【0007】
様々な態様では、原子炉のコアの単位セルを構成する方法が開示される。単位セルは、原子炉のコアのコアブロック内に画定された複数のチャネルを含み、複数のチャネルの各チャネルは、複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成されている。方法は、原子炉のコアの動作状態を決定することであって、動作状態が原子炉の或る意図される用途に対応するものである、決定することと、単位セルの性能パラメータを決定することであって、性能パラメータが原子炉のコアの決定された動作状態の態様を含むものである、決定することと、複数の交換可能な構成要素から交換可能な構成要素を選択することであって、選択された交換可能な構成要素が単位セルの決定された性能パラメータに対応するものである、選択することと、選択された交換可能な構成要素を、複数のチャネルのうちのチャネルに設置することと、を含む。
【0008】
本発明のこれら及び他の目的、特徴、並びに特性は、関連する要素の動作方法及び機能、並びに製造上の部品と経済性との組み合わせとともに、同様の参照番号が様々な図の対応する部品を示す添付の図面を参照しながら以下の説明及び添付の特許請求の範囲(その全てが本明細書の一部を形成する)を検討することにより、より明らかとなるであろう。しかしながら、図面は、例示及び説明のみを目的とするものであり、本発明の限定の定義として意図されるものではないことが明示的に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書に説明される態様の様々な特徴が、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。しかしながら、編成及び動作方法の両方に関して、様々な態様が、その利点と一緒に、以下の添付図面と併せて行われる以下の説明に従って理解され得る。
【0010】
【
図1】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、原子炉の出力を調整するように修正され得るコア設計の斜視図を例示する。
【
図2】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1の調整可能なコア設計の上面図を例示する。
【
図3】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1及び
図2の調整可能なコア設計の単位セルの上面図を例示する。
【
図4A】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図3の単位セルの斜視図を例示する。
【
図4B】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1及び
図2のコアの反射材構成の斜視図を例示する。
【
図4C】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図3の単位セルの上面図を例示する。
【
図5】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1~
図4の調整可能なコアの斜視図を例示する。
【
図6】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1~
図5のコアの断面斜視図を例示する。
【
図7A-7B】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1~
図6のコアの少なくとも一部分の温度分布を例示する。
【
図8A-8B】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、従来のモノリシックコアにおける応力分布との
図1~
図6のコアの少なくとも一部分における応力分布の比較を例示する。
【
図9A-9C】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1~
図6のコアの最大の予想される電力レベルに対する、予想される温度及び応力分布を例示する。
【
図10】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、原子炉のコアの出力電力を調整する方法を例示する。
【
図11】(A)、(B)は、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、構成可能なレイアウトを有する2つの単位セルの上面図を例示する。
【
図12】(A)~(C)は、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、様々な構成における構成可能なレイアウトを含む別の単位セルの上面図を例示する。
【
図13A-13C】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、単位セルの温度及び熱流束を例示する。
【
図14A-14B】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、単位セルの相当応力分布を例示する。
【
図15】本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、原子炉のコアの単位セルを構成する方法を例示する。
【0011】
対応する参照文字は、数個の図全体を通して対応する部分を示す。本明細書に記載される例示は、本発明の様々な態様を1つの形態で例示し、そのような例示は、いかなる様式によっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示に説明され、添付図面に例示される態様の全体構造、機能、製造、及び使用の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。公知の動作、構成要素、及び要素は、本明細書に説明される態様を不明瞭にしないように、詳細に説明されていない。読み手は、本明細書に説明及び例示される態様が非限定的な例であることを理解し、したがって、本明細書に開示される特定の構造及び機能の詳細が、代表的及び例示的であり得ることが理解され得る。そこに対する変形及び変更が、特許請求の範囲から逸脱することなく行われ得る。更に、「前方」、「後方」、「左」、「右」、「上向き」、「下向き」などといった用語は、便宜上の言い回しであり、限定する用語として解釈されるべきではないことが理解されるべきである。
【0013】
以下の説明では、同様の参照符合は、図面のいくつかの図を通して同様の又は対応する部品を示す。また、以下の説明において、「前方」、「後方」、「左」、「右」、「上向き」、「下向き」などといった用語は、便宜上の言い回しであり、限定する用語として解釈されるべきではないことが理解されるべきである。
【0014】
関節マニピュレータの様々な態様を詳細に説明する前に、用例は、添付図面及び説明に例示された部品の構成及び配置の詳細への適用又は使用に限定されないことに留意されたい。用例は、他の態様、変形例、及び修正例において実装又は組み込まれてもよく、様々なやり方で実践又は実施されてもよい。更に、別段の示唆がない限り、本明細書で用いられる用語及び表現は、読者の利便性のために用例を説明する目的で選択されており、その限定を目的としていない。また、以下の説明される態様、態様の表現、及び/又は例のうちの1つ以上は、他の以下の説明される態様、態様の表現、及び/又は例のうちの任意の1つ以上と組み合わせられ得ることが理解されるであろう。
【0015】
本開示は、炉心の出力を調整するためのデバイス、システム、及び方法を対象とする。原子炉は、典型的には、意図される用途に対して固有の出力電力を生成するために製造される。用途固有の電力要件とは別に、原子炉の設計及び製造はまた、様々な内部及び/又は政府の安全規制に準拠しなければならない。例えば、原子炉は、いくつかの異なる基準、例えば、(i)いくつかの異なる燃料及び/又は減速材(例えば、グラファイト、酸化ベリリウム、イットリウム水素化物、ジルコニウム水素化物)を収容する能力、(ii)故障中、熱機械的に自己充足である能力、(iii)利用可能な製造能力を支援する能力、(iv)既存のコア構成要素(例えば、放射状反射材)と統合する能力、並びに(v)輸送可能な炉及び静止した可動炉の両方による使用のために拡縮可能である能力に準拠して設計及び製造されなければならない。従来の原子炉は、大型であり、それゆえに、いくつかの用途を限定する。しかしながら、サイズの制約及び限定された用途の両方は、製造業者が、適用可能な要件及び/又は規制に準拠して商品化され得る少数の従来の設計に集中することを容易にしていた。
【0016】
原子炉のサイズが小さくなるにつれて、多用途性が増大する。マイクロ炉を含む新しい原子炉は、増え続ける新興かつ前例のない用途において効果的に実装され得る。しかしながら、原子炉の設計及び性能の信頼性、並びに適用可能な要件及び/又は規制のその準拠は、これまで以上に重要である。例えば、原子炉がより多用途性になると、原子炉がより普及するようになる。単一の炉設計は、用途の拡大には好適ではない。新しい用途毎に新しい設計を作り出すことは、商業的に現実的ではない。例えば、新しい炉設計の無限の開発は、製造及び運転と関連付けられた増大したコスト及びリスクを伴い得る。言い換えると、「1つのサイズ」の原子炉が全てに当てはまるわけではない。したがって、適用可能な要件及び/又は規制への準拠を維持しながら、炉心設計の出力を調整するために改善されたデバイス、システム、及び方法に対する必要性が存在する。そのようなデバイス、システム、及び方法は、炉の製造及び運転の安定性を維持しながら、新しい用途毎に炉が容易に修正されることを可能にする。
【0017】
ここで
図1を参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、原子炉の出力を調整するように修正され得るコア100の斜視図が図示される。
図1の非限定的態様によると、コア100は、六角形コアプレートを集合的に形成する複数の単位セル102を含む。各単位セル102は、原子力を集合的に発生させ、コア100全体にわたる熱エネルギーを管理することができる任意の構成(例えば、スタック及び/又は棒)のヒートパイプ及び燃料を収容するように構成され得る。いくつかの非限定的な実施形態によると、1つ以上の単位セル102は、燃料棒構成から放出される中性子を減速し得る減速材構成を更に含み得る。
図1の非限定的態様に図示されるように、単位セル102は、コア100が全体的な六角形の幾何学的形状を含むように配置され得るが、他の非限定的態様では、単位セル102は、コア100が、意図される用途及び/又はユーザ選好に応じて、いくつかの異なる幾何学的構成のいずれかを含むように配置され得る。
【0018】
図1を更に参照すると、コア100は、複数の反応度制御セル104を更に含み得る。各セル104は、反応度制御棒構成を収容するように構成され得、これは、コア100内で発生する分裂を制御するように集合的に動作し、それゆえに、コア100が炉及び/若しくは電源の故障又は臨界事故の際に臨界温度に到達することを防止し得る。様々な非限定的態様によると、分裂の量は、コア100内で低減されるか、又は完全に排除され得、後者は、コアをシャットダウンさせ得る。本開示によって企図される反応度制御棒は、中性子吸収材料を含み得、緊急の際に、核反応を減速及び/又は停止するために、反応度制御セル104内に挿入されるように構成され得る。
図1のコア100の反応度制御構成は、輸送可能であり、より広範な商業用途を有する、現代のマイクロ炉の有用な特徴を表す。したがって、マイクロ炉の出現は、原子力技術の普及率を増加させ得、安全性をより高い優先事項にする。
【0019】
図1の非限定的態様によると、コア100は、反射材106のシールドを更に含み得る。例えば、反射材106は、厚い中性子遮蔽材料から構成され、かつコア100を実質的に取り囲むように構成された、1つ以上のプレートを含み得る。反射材106は、中性子吸収材料を収容するように構成された複数の制御ドラム108を更に含み得る。炉及び/又は電源の故障の際に、制御ドラム108は、吸収材料が放射線を軽減し、コア100の温度を制御し得るように、コア100に向かって内向きに回転し得る。いくつかの非限定的態様によると、反射材106は、追加的及び/又は代替的に、故障の際に、放射線を更に軽減するように構成されたガンマシールドを含み得る。
図1の非限定的態様に図示されるように、反射材106は、六角形に配設された複数の単位セル102を取り囲む円形構成に配置され得る。しかしながら、他の非限定的態様では、反射体106は、意図される用途及び/又はユーザ選好に応じて、複数の単位セル102の周りにいくつかの異なる幾何学的構成のいずれかを形成するように配置され得る。
【0020】
更に
図1を参照すると、反射材106は、所望の量の熱伝達を制御及び促進する手段として、単位セル102と反射材106との間に隙間が存在することを確保するように区分化され得る。例えば、反射材106は、上述の隙間を作り出すために統合された複数のモジュール式プレートから形成され得る。しかしながら、他の非限定的態様では、反射材106は、一体的に形成され得る。加えて、反射材106は、コア100の長さLを画定する軸方向D1に沿って延在するように更に構成され得る。複数の単位セル102はまた、コア100の長さLに及ぶように構成され得る。単位セルが燃料を収容するように構成されるため、コア100の長さLの大きさは、原子炉の所望の出力に対応し得る。追加的及び/又は代替的に、マイクロ炉の向上した多用途性は、コア100が、多種多様な用途のために構成可能でなければならず、その多くが、サイズ及び/又は重量の制約を有し得ることを意味する。それゆえに、コア100の設計は、長さLが、原子炉の出力、サイズ、及び/又は重量の要件に適応するように厳密に構成可能である。
【0021】
ここで
図2を参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1の炉設計の上面図が図示されている。
図2は、複数の単位セル102及び複数の反応度制御セル104が、コア100の非限定的態様の六角形構成を確立するために、具体的にどのように配置され得るかを例示する。また、複数の単位セル102の各単位セル102、及び複数の反応度制御セル104の各反応度制御セル104は、同様に六角形構成を含むことも明らかである。しかしながら、六角形構成は、例示の目的のためだけに図示されていることが理解されるべきである。したがって、本開示は、コア100が任意の数の幾何学的構成を含み得るように、単位セル102が任意の数の幾何学的構成(例えば、正方形、円形、三角形、長方形、五角形、八角形)を含む、他の非限定的態様を企図する。
【0022】
図2の更なる参照では、複数の単位セル102及び複数の反応度制御セル104は、半径方向D2に沿って配置され得、それによって、コア100の半径方向寸法Rを画定する。具体的には、
図2の非限定的態様は、61個の単位セル102を有するコア100を図示する。しかしながら、本開示は、コア102が任意の数の単位セル102を含む、他の非限定的態様を企図する。実際には、その設計を劇的に変更することなく、いくつかの単位セル102をコア100に容易に加算又は減算する能力は、コア100が、意図される用途及び/又はユーザ選好に応じて容易に拡縮されることを可能にする。このように、コア100の設計の出力もまた、複数の用途及び要件に対して容易に調整され得る。例えば、ユーザは、単位セル102を半径方向にコア100の設計に加算又は減算することによって、コア100の半径方向寸法を変更することができる。単位セルは、放射性同位体を含む燃料を収容するように構成されるため、半径方向寸法Rの大きさを増加又は減少させることは、コア100の出力を変化させ得る。したがって、コア100の半径方向寸法Rは、意図される用途及び/又はユーザ選好に応じて、原子炉の所望の出力に対応し得る。追加的及び/又は代替的に、コア100の半径方向寸法Rは、用途によって変化し得る、複数のサイズ及び/又は重量の要件を満たすように具体的に構成され得る。
【0023】
本開示で使用される場合、「半径方向」という用語は、上から見たときに、コア100の中心から延在する任意の方向を説明する。したがって、「半径方向」という用語の使用は、円形又は円形様構成に限定されるべきではなく、
図1及び
図2のコア100が円形又は円形様の構成に限定されることを暗示すると解釈されるべきではない。例えば、本開示は、コア100が長方形構成を含む非限定的態様を企図する。そのような態様によると、コア100は、可変長さの1つ以上の半径方向寸法を含み得る。
【0024】
更に
図2を参照すると、複数の単位セル102及び複数の反応度制御セル104は、材料(例えば、グラファイト)の中実ブロックから一体的に形成され得る。したがって、ヒートパイプチャネル、燃料棒チャネル、減速材チャネル、及び/又は類似物などの、単位セル102の各々の内部特徴は、材料の中実ブロックから取り出され、それから一体的に形成され得る。しかしながら、他の非限定的態様によると、複数の単位セル102の各単位セル102、及び複数の反応度制御セル104の各反応度制御セル104は、モジュール式に形成され、コア設計の調整性を促進するためにコアブロック内に統合され得る。いずれにせよ、コア100は、任意の数の単位セル102及び/又は反応度制御セル104を含むように容易に製造され得る。これは、コア100の設計が容易に拡縮可能であることを可能にし得る。例えば、単位セル102及び反応度制御セル104の数を変更することは、ユーザが、コア100の半径方向寸法R及び長さL(
図1)を変更し、それによって、固有の出力及び/又は空間制約を有する用途に対するその出力及び柔軟性を変更することを可能にし得る。しかしながら、コア100の設計は、本質的に同じままであり、出力及びサイズの差にかかわらず、製造及び性能の予測可能性を可能にする。これらの特徴はまた、新しい用途のために設計するために必要な非反復エンジニアリングの量を低減し、製造の一貫性及び部品の標準化を容易にする。
図1及び
図2のコア100は、その出力を調整する手段として拡縮可能であり得るが、拡縮は、実装されたヒートパイプの電力定格、調整された出力に必要な適切な数の反応度制御棒、及び制御ドラムの有効性を更に考慮するべきである。
【0025】
図2を更に参照すると、セル102の各々は、自己充足であるように構成され得る。本開示で使用される場合、「自己充足」は、各単位セル102の、ヒートロッドを介して単位セル102内に配向された燃料によって発生した熱を独立して放散する各単位セル102の能力として解釈されるべきである。しかしながら、安全対策として、単位セル102は、任意の2つの隣接する単位セル102の間の隙間Gが2ミリメートル以下であるように、厳密に配置される。このように、1つ以上のヒートパイプが任意の所与の単位セル102内で故障した際に、隣接する単位セル102は、それが過剰な熱をコア100から遠ざけるべく移すことになるように、故障したヒートパイプを有する単位セル102に十分に近接して位置付けられ得る。したがって、単位セル102は、単位セルがヒートパイプの故障に起因してもはや自己充足ではないときでも、コア100が許容可能な温度で動作し得ることを確保するように構成され得る。
【0026】
加えて、
図2の単位セル102は、三角形パターンで互いに対して幾何学的に構成及び配向され得、三角形パターンは、所望の出力を達成するために計算された所定のピッチを含む。例えば、
図2のコア100は、15センチメートル以上かつ20センチメートル以下であるピッチを含み得る。しかしながら、本開示は、企図される用途及び/又はユーザ選好によって要求される、任意の数の所望の出力に基づいて、任意の数の異なるピッチを含む、他の非限定的態様を企図する。したがって、複数の単位セル102は、コア100の出力を更に調整するために減衰され得る、様々な幾何学的変数を含み得る。実際には、それは、追加の要件に準拠しながら、特定の用途の需要を満たすためにコア100の出力を調整するように慎重に選択され得る、単位セル102の特定の幾何学的形状及び相対的な場所、並びに反射材106の構成及び幾何学的形状である。
【0027】
ここで
図3を参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1及び
図2のコア100の単位セル102の上面図が図示されている。
図3の非限定的態様によると、単位セル102は、コア100の燃料を収容するように構成された複数の燃料チャネル110と、コア100のヒートパイプを収容するように構成された複数のヒートパイプチャネル112を含み得る。具体的には、
図3の単位セル102は、24個の燃料チャネル110及び7個のヒートパイプチャネル112を含む。しかしながら、単位セル102は、原子力エネルギーの発生を最適化し、熱エネルギーがコア100から除去される効率を増強するために、任意の数の燃料チャネル110及びヒートパイプチャネル112を含み得ることが理解されるべきである。上述されたように、各単位セル102は、自己充足であるように構成されている。したがって、各ヒートパイプチャネル112は、燃料チャネル110内に挿入された燃料によって発生する熱エネルギーがコア100から遠ざけるべく効果的に移され得るように、コアの数個の燃料チャネル110によって取り囲まれ得る。例えば、燃料は、中性子放出材料(例えば、酸化ウラン、窒化ウラン又はウラン炭酸化物の核を有する三重等方性粒子燃料)を含み得る。
【0028】
他の非限定的態様によると、
図3の単位セル102は、コア100の減速材(例えば、水素化物ベースの減速材、BeOなど)を収容するように構成された減速材チャネルを更に含み得、減速材は、複数の燃料チャネル110に挿入された燃料によって放出される中性子の伝播を遅延及び抑制するように構成され得る。代替的及び/又は追加的に、単位セル102は、コア100の他の機器を収容するように構成された、追加の特徴を含み得る。
【0029】
図3を更に参照すると、複数の燃料棒チャネル110は、第1の直径D1を有するように構成され得、複数のヒートパイプチャネル112は、第2の直径D2を有するように構成され得る。いくつかの非限定的な実施形態によると、第1の直径D1及び第2の直径D2は、ヒートパイプチャネル112に挿入されるヒートパイプがコア100から遠ざけるべく熱を移す能力を有するように、単位セル102が自己充足することを支援するように選択される。単位セル102の間の隙間Gと同様に、燃料チャネル110の第1の直径D1及びヒートパイプチャネル112の第2の直径D2は、単位セル102に適切に挿入されるときに、燃料と燃料チャネル110の内壁との間、及びヒートパイプとヒートパイプチャネル112の内壁との間に所望の隙間が存在するように構成され得る。繰り返しになるが、そのような隙間は、全体として、単位セル102全体及びコア100全体を通じて、エネルギー発生及び熱伝達を最適化するように幾何学的に構成され得る。
図3の非限定的態様は、円形構成を有するチャネル110、112を含むが、本開示は、任意の数の幾何学的構成を有するチャネル110、112が、意図される用途及びユーザ選好のために熱伝達を最適化する他の非限定的態様を企図することが理解されるべきである。したがって、本開示によって使用される場合、「直径」という用語は、チャネル110、112の中心点から離れるように延在するいかなる寸法も含むものとする。そのため、「直径」という用語は、チャネル110、112を円形構成に限定することを意図するものではないことが理解されるべきである。
【0030】
更に
図3を参照すると、単位セル102はまた、単位セル102の燃料棒チャネル110で発生する核反応を低速化し得る中性子吸収材料を収容するように構成された特徴を含み得る。したがって、単位セル102の電力分布及び半径方向電力ピーキング、並びに結果としてコア100自体は、中性子吸収材の影響を介して更に調整され得る。いくつかの非限定的態様によると、コア100は、コア100に厳密な輸送要件を課すものではない用途のために設計され得る。代替的及び/又は追加的に、コア100は、高密度燃料を使用することができる。そのような態様によると、単位セル102及びコア100の軸方向電力ピーキング係数及び軸方向電力分布は、単位セル102の燃料チャネル110内の燃料濃縮レベルを変更することによって別様に管理され得る。
【0031】
ここで
図4Aを参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図3の単位セルの斜視図が図示されている。
図4Aの非限定的態様によると、複数の単位セル102は、コア100の長さLの少なくとも一部分に沿って延在するように構成されている。例えば、複数の単位セル102の各単位セル102は、モジュール式に形成され、コアブロック内に統合されて、コア設計の調整性を促進し得、これは、コア100の設計によって提案される調整性の一態様を表す。これは、コア100が、意図される用途と関連付けられた出力及び/又はサイズ要件に準拠することを支援し得る。本開示によって企図される他の非限定的態様では、単位セル102は、コア100の長さの少なくとも一部分に沿って一体的に形成されるが、所望の出力を達成するように同様に構成され得る。
【0032】
同様に、
図4Bに図示される反射材106の構成は、制御ドラム108を含む複数の反射材106を含み、反射材106は、
図1を参照して上記に図示及び議論された構成と同様に、コア100の長さLの少なくとも一部分に沿って延在するように構成されている。当然ながら、いくつかの非限定的態様によると、反射材もまた、一体的に形成され得る。繰り返しになるが、反射材は、コア100全体にわたって熱伝達を促進及び増強するために、有利な隙間を作り出すように厳密に構成され得る。
【0033】
追加的及び/又は代替的に、いくつかの非限定的態様によると、単位セル102の行が、隣接する単位セル102の行と重なり合うことが有利であり得る。例えば、
図4Cの非限定的態様によると、
図3の単位セルの側面図は、本開示の少なくとも1つの非限定的態様に従って図示されている。
図4Cで見ることができるように、単位セル102が互いに対してオフセットされる。そのような重なり合いは、コア100全体のエネルギー生成及び/又は熱伝達を増強し、コア100の設計を劇的に変更することなく、コア100の性能を最適化するように減衰させる、もう1つの幾何学的変数をユーザに提供し得る。
【0034】
ここで
図5を参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1~
図4のコア100の斜視図が図示されている。
図5の非限定的態様によると、コア100は、複数の単位セル102及び反応度制御セル108全体にわたって配置される、燃料111、ヒートパイプ113、及び反応度制御棒115を含むように組み立てられ得る。具体的には、燃料111は、1つ以上の単位セル102の燃料チャネル110(
図3)全体にわたって配置され得、ヒートパイプ113は、1つ以上の単位セル102のヒートパイプチャネル112(
図3)全体にわたって配置され得、反応度制御棒115は、1つ以上の反応度制御セル104の反応度制御チャネル(図示せず)を通して配置され得る。いくつかの非限定的態様によると、燃料111及びヒートパイプ113は、コア100の所定の長さLで延在するように構成されている。他の非限定的態様では、ヒートパイプ113は、コアの所定の長さLを越えて追加の長さL’で延在し、下流のコア外接続及び/又は機器(例えば、電力システム、凝縮器、構造支持)を容易にするように構成されている。この設計は、コア100が、任意の意図される用途及び/又はユーザ選好にカスタマイズされることを可能にし、これは、コア100が、顧客の必要性に応じて多用途であることを可能にする。しかしながら、これらの変更のいずれも、コア100の製造及び運転における信頼性及び予測可能性を維持する、コア100の設計の基礎となる原子核物理学及び/又は製造可能性に劇的に影響し得ない。言い換えると、
図5の組み立てられたコア100の設計は、燃料111及びヒートパイプ113が、基本的なコア100の設計を再発明し、固有の開発リスクを引き受ける必要なく、任意の特定の電力要件及び/又は構造的構成に適応するように具体的に構成されることを可能にする。
【0035】
図5を更に参照すると、反射材106は、中性子吸収及び反射材料を収容するように構成された複数の制御ドラム108を更に含み得る。炉及び/若しくは電源の故障又は炉のシャットダウンの際に、制御ドラム108は、吸収材料がコア100をシャットダウンし得るように、コア100に向かって内向きに回転し得る。
図5の非限定的態様によると、反射材106は、放射線を更に軽減するために、中性子シールド、コア100、及びその内部構成要素102、104、111、113、115を実質的に取り囲むよう構成されたガンマシールド109を更に含み得る。
【0036】
更に
図5を参照すると、コア100は、複数の反応度制御セル104のうちの1つ以上の反応度制御セル104を通して配置されるように構成された複数の反応度制御棒115を更に含み得る。例えば、反応度制御セル104は、燃料チャネル110及び/又はヒートパイプチャネル112と同様の反応度制御棒チャネルを含み得るが、反応度制御棒115を収容するように具体的に構成される。上述のように、各反応度制御棒115は、緊急の場合にコア100内の核反応を減速及び/又は停止するように構成された中性子吸収材料を含み得る。反応度制御棒115は、コア100が炉及び/又は電源の故障の際に、臨界温度に到達することを防止するように集合的に動作し得る。したがって、マイクロ炉の出現は、原子力技術の普及率を増加させ得、安全性をより高い優先事項にする。
【0037】
ここで
図6を参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1~
図5のコア100の断面斜視図が図示されている。
図6の非限定的態様によると、反射材106を含むコア100は、外部シュラウド117内に位置付けられるように構成され得、これは、意図される用途及び/又はユーザ選好に応じて、追加の構造、遮蔽、及び熱伝達特性をコア100に付与し得る。特に、
図6は、複数の燃料チャネル110(
図3)、ヒートパイプチャネル112(
図3)、及びコア100のブロックを通って横断する反応度制御棒チャネル(図示せず)を形成するために、単位セル102及び反応度制御セル104が互いに対してどのように配置されるかを例示する。断面図は、チャネル110、112内に配置された燃料111、ヒートパイプ113、及び反応度制御棒115を図示し、それによって、コア100の機能的核心を形成する。したがって、単位セル102及び/又は反応度制御セル104の数は、その設計を顕著に変更することなく、コア100の出力及び/又は幾何学的構成を調整するように変更され得ることが理解されるべきである。
【0038】
少なくとも上述の理由のために、本明細書に開示されるコア100の設計は、高い製造可能性準備レベルを有する調整可能な出力を含む。言い換えると、既存の製造技術が、1つの単位セル若しくは単位セルのクラスタ、反射材、及び/又は本明細書に開示されるアセンブリ全体を作製するために使用され得る。したがって、コア100は、個々のコア構成要素(例えば、単位セル、反射材セグメント)のプロセス内制御のために組み立てられ得、必要に応じて交換及び/又は修正し易い構成要素を含み得る。これらの特徴は、コア100の拡縮性を容易にし、モノリシックコア構成と比較して特に有用である。
【0039】
ここで
図7A~
図9Cを参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1~
図6のコア100の数個の応力分布が図示されている。例えば、
図7A及び
図7B、
図7A及び
図7Bは、
図1~
図6のコアの少なくとも一部分の温度分布を例示する。上述されたように、単位セル102は、任意の2つの隣接するセル102の間に所定の隙間G(
図3)を超えるものが存在しないように、配置され得る。隙間G(
図3)は、ヒートパイプの故障の際に、隣接する単位セル102の隣接するヒートパイプによって過剰な熱が放散されることを可能にする。例えば、
図7Aでは、熱除去劣化なしの典型的な温度分布が、図示されている。しかしながら、
図7Bでは、点Aにおける温度集中で表されるように、ヒートパイプが故障している。隣接する単位セル102が、故障したヒートパイプを有する単位セル102から所定の隙間G以下で位置付けられているため、過剰な熱は、隣接するヒートパイプによって放散され得る。これは、
図7Bに図示される熱勾配の放散で明らかである。言い換えると、コア100は、隣接する単位セル102が、ヒートパイプの故障の場合に熱を除去するのを助け得るように、厳密に構成され得る。
【0040】
図8A及び
図8Bは、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、従来のモノリシックコアにおける応力分布との
図1~
図6のコアの少なくとも一部分における応力分布の比較を例示する。
図8A及び
図8Bから明らかであるように、
図1~
図6の改善されたコア100の構成における相当応力は、モノリシックコアにおける応力と比較したときに低減される。応力分布パターンは、同様であるが、経験する応力の大きさは、顕著に少ない。
図9A~
図9Cは、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、
図1~
図6のコアの最大の予想される電力レベルに対する、シミュレーションされた温度及び応力分布を例示する。したがって、
図9A~
図9Cは、コア100及びその構成要素によって経験される全体的な応力が、原子炉の動作状態に対する従来の限界を下回っていることを例示する。したがって、
図9A~
図9Cは、コアの出力が調整されているにもかかわらず、コア100の設計は、コア100が経験する応力が、他の顧客要件並びに/又は内部及び政府の規制に準拠したままであるように、十分な熱管理能力を容易にし得ることを例示する。
【0041】
ここで
図10を参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、原子炉のコアの出力電力を調整する方法200が図示される。
図10の非限定的態様によると、方法200は、複数の単位セルを含むコアの出力電力を調整することを含み得る。複数の単位セルの各単位セルは、エネルギーを発生するように構成された燃料を収容するように構成されている。更に、複数の単位セルの各単位セルは、熱エネルギーをコアから遠ざけるべく移すように構成されたヒートパイプを収容するように構成されている。複数の単位セル内の単位セルの初期数は、コアの初期出力電力に対応する。例えば、初期出力電力は、生産ラインの顧客によって所望される平均出力を考慮に入れる、コア生産ラインの標準化された出力であり得る。これは、必要な調整の量を最小化し、したがって、コアの出力を調整するために必要な開発及びリスクの量を低減し得る。
【0042】
図10を更に参照すると、方法200は、コア202の所望の出力電力に基づいて燃料の量を決定することを含み得る。例えば、コアの所望の出力電力は、原子炉の意図される用途に対応し得る。原子炉が標準よりも多くの機器に給電することになる場合、初期生産が提供し得、次いで、所望の出力電力は、初期出力電力よりも高くなる。代替的に、用途は、より少ない電力を必要とし得るが、コアの空間又は不動産も小さくすることができる。したがって、コアの出力、したがって、占有面積は、低減されるべきである。次に、方法は、コア204の所定の要件に基づいて、ヒートパイプの数を決定することを含む。例えば、原子炉は、契約、内部、若しくは政府の熱要件又は安全性の因子に準拠しなければならない場合がある。これは、原子炉に課せられた要件に準拠して、所望の出力を維持するために必要なヒートパイプの数に影響し得る。
【0043】
更に
図10を参照すると、方法200は、決定された燃料の量及び決定されたヒートパイプ206の数に基づいて、単位セルの数を決定することを更に含む。言い換えると、方法は、電力及び準拠要件の最適化を求める。次いで、この最適化が、モジュール式コア設計に統合される。その後、方法は、単位セルの初期数が単位セル208の決定された数になるように、複数の単位セルを機械的に変更することを含む。したがって、拡縮可能なコアは、所望の出力電力及び要件への準拠に基づいて決定される構成に適合するように修正される。
【0044】
ここで
図11(A)を参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、構成可能なレイアウトを含む単位セル1100aの上面図が図示されている。
図11(A)の非限定的態様によると、単位セル1100aは、コアブロック材料1102内に画定された複数のチャネル1104、1106を含み得る。例えば、単位セル1100aは、複数の燃料チャネル1104及び/又は複数のヒートパイプチャネル1106を含み得る。単位セル1100aのチャネル1104、1106は、原子炉コアによって必要とされる様々な交換可能な構成要素を収容するよう構成され得、原子炉の臨界及び/又は所望の出力を達成するために構成可能なパターンで配置され得る。いくつかの非限定的態様によると、各チャネル1104、1106は、燃料源及び/又はヒートパイプを含む、交換可能な構成要素のいずれかを収容するように同時に構成され得る。このように、
図11(A)の単位セル1100aは、燃料及びヒートパイプに依存して、発電し、結果として生じる熱エネルギーを除去する、原子炉のコアを形成する、複数の統合された単位セル1100aの不可欠な構成要素であり得る。
図11(A)の非限定的態様によると、単位セル1100aのレイアウトは、単位セル1100aが核並びに/又は物理及び熱要件に最終的に準拠したままである限り、構成可能であり得る、すなわち、チャネル1104、1106の数及び/又は場所が、コアの性能を変更するために再配置され得る。
【0045】
図11(A)の非限定的態様によると、単位セル1100aのコアブロック材料1102は、他のコア設計によって典型的に必要とされる減速材を補充及び/又は置換するように厳密に構成され得る。例えば、コアブロック材料1102は、単位セル1100aの燃料チャネル1104内に設置された燃料源によって放出される中性子の速度を低下させ得る特性を含むように、厳密に選択され得る。このように、コアブロック材料1102自体は、単位セル1100aの燃料チャネル1104内で発生する核分裂の速度を制御し得る。したがって、単位セル1100aは、追加の減速材を組み込む必要性を低減及び/又は排除し、そうでなければ、燃料及び/又はヒートパイプを収容するための単位セル1100aの容量を減少させ得る。減速材チャネルの必要性なしで、単位セル1100aは、そのレイアウトのより効率的な使用を行い、最終的に、原子炉の出力性能を改善しつつ、コアのサイズを減少させ得る。また、コアブロック材料1102は、単位セル1100aの核、構造、及び/又は熱の応力に耐えるために、いくつかの望ましい物理特性(例えば、弾性率、熱伝導率、強度、ウェブ厚さ、及び/又は熱膨張)を含むように更に構成され得ることも理解されるべきである。
【0046】
図11(A)を更に参照すると、単位セル1100aは、様々な燃料タイプ(例えば、二酸化ウラン、窒化ウラン又はウラン炭酸化物の核を有する三重等方性粒子燃料)を収容するように構成された複数の燃料チャネル1104を更に含み得る。
図11(A)の単位セル1100aのレイアウトは、特定の燃料タイプに対して厳密に構成され得るか、又は単位セル1100aのレイアウトは、標準構成の任意の数の燃料タイプを収容するように、普遍的に構成され得る。加えて、単位セル1100aは、所望の燃料利用及び/又は減速材要件に基づいて、様々な燃料構成を収容し得る。単位セル1100aのコアブロック材料1102が、減速材を補充及び/又は置換するように厳密に構成され得る非限定的態様によると、燃料1104はまた、炉の性能変数を最適化し、用途によって変化する様々な要件及び/又は規制への準拠を確保するために、様々な燃料源及び/又は二次減速材を収容するように構成され得る。したがって、
図11(A)の単一の単位セル1100aのレイアウトは、所望に応じて構成及び再構成され得る。
【0047】
図11(A)の構成可能なセルブロック1100aのレイアウトは、様々な減速材構成を必要とする様々な炉設計への適用性などの、数多くの利点を提供する。例えば、
図11(A)の単位セル1100aは、複数の燃料チャネル1104のサブセット内に設置される、窒化ウラン及び/又は三重等方性粒子燃料源を含み得る。そのような態様によると、単位セル1100aは、原子炉輸送要件に準拠し得るが、燃料利用の観点では損害を被る。したがって、ユーザは、二次減速材(例えば、水素化物ベースの材料、酸化ベリリウム)を複数の燃料チャネル1104のサブセットに挿入して、炉の性能を減衰させ、したがって、燃料利用を改善することを決定し得る。
【0048】
別の非限定的態様によると、単位セル1100aは、燃料利用を最適化するために複数の燃料チャネル1104のサブセット内に二酸化ウラン及び/又は窒化ウラン燃料源を含み得るが、炉の輸送要件に準拠するために他の燃料チャネル1104における二次減速材の使用を必要とする可能性が高い。上述の実施例のいずれも、限定することを意図するものではなく、むしろ、
図11(A)の単位セル1100aのレイアウトが、いくつかの異なる要件及び/又は規制への準拠のために、炉の性能を最適化するようにどのように構成可能であり得るかを例示するためだけに提示される。したがって、単一の単位セルレイアウト1100aは、広範な原子炉用途(例えば、可動炉、輸送可能な炉、静止炉)に適用可能であり、かつ厳密に構成され得る。
図11(A)及び
図11(B)に図示されるものなどの、単一の構成可能なレイアウトを含むように単位セル1100a、1100bの生産を合理化することは、製造準備を促進し、既存の製造技術の使用を容易にし得る。
【0049】
ここで
図11(B)を参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、構成可能なレイアウトを含む別の単位セルが図示されている。単位セル1100bは、
図11(A)の単位セル1100aと同様に構成される。しかしながら、
図11(B)の非限定的態様によると、単位セル1100bは、炉及び/又は電源の故障の際に、コア100が臨界温度に到達することを防止するように動作し得る、反応度制御棒を収容するように構成された1つ以上の反応度制御チャネル1108を更に含み得る。例えば、
図11(B)の単位セル1100bの反応度制御チャネル1108は、緊急の場合に燃料チャネル1104内で発生する核反応を減速及び/又は停止するように構成された中性子吸収材料を含む反応度制御棒を収容し得る。
【0050】
図11(B)を更に参照すると、反応度制御チャネル1108は、単位セル1100bの燃料チャネル1104及びヒートパイプチャネル1106よりも大きくてもよい。しかしながら、本開示は、反応度制御チャネル1108が、単位セル1100bの燃料チャネル1104及びヒートパイプチャネル1106に対して、様々な異なるサイズ及び/又は幾何学的構成を含み得る、他の非限定的態様を企図する。追加的及び/又は代替的に、
図11(B)の単位セル1100bは、
図11(A)の単位セル1108aに結合されるように構成され得、それによって、用途固有の要件及び/又は規制に更に準拠した反応度制御構成を有するコアを確立する。したがって、
図11(A)及び
図11(B)の単位セル1100a、1100bは、現代のマイクロ炉に追加の利益を集合的に提供し得る。上述されたように、そのようなマイクロ炉は、コンパクトであり、したがって、原子力技術の普及率を増加させる。それゆえに、原子炉のコアを設計するときに、安全性が高い優先事項のままである。単位セル1100bの構成可能なレイアウトは、コア設計がカスタマイズされることを可能にし得、したがって、原子力技術の使用に固有であるリスクを軽減することを支援し得る。
【0051】
図11(A)及び
図11(B)の単位セル1100a、1100bは、六角形構成を含み得るが、六角形構成は、例示の目的だけのために図示されていることが理解されるべきである。したがって、本開示は、単位セル1100a、1100bが任意の数の幾何学的構成(例えば、正方形、円形、三角形、長方形、五角形、八角形)を含み得、多くの異なる幾何学的構成のコアを形成するように配置され得る、他の非限定的態様を企図する。追加的及び/又は代替的に、チャネル1104、1106、1108は、任意の幾何学的構成を含み得、
図11(A)及び
図11(B)に図示される円形の幾何学的形状に限定されることを意図しない。単位セル1100a、1100bのモジュール式及び再構成可能な特徴は、様々な幾何学的断面(例えば、正方形、円形、三角形、長方形、五角形、八角形)のチャネルに等しく適用され得ることが理解されるべきである。
【0052】
単位セル1100a、1100bのレイアウトは、意図される用途及び/又はユーザ選好に基づいて、厳密に構成され得ることが理解されるべきである。これは、単位セル1100a、1100bから構築される任意のコアが、現代のマイクロ炉の期待される多用途性に適合するように柔軟に設計されることを可能にする。例えば、チャネル1104、1106、1108の配置は、チャネル間に所定のピッチPを含み得る。ピッチPは、コアに意図される特定の燃料タイプに基づいて、厳密に構成され得る。例えば、
図11(A)及び
図11(B)のピッチPは、20ミリメートル以上かつ40ミリメートル以下の寸法の大きさを含み得る。しかしながら、本開示は、意図される用途及び/又はユーザ選好に応じて、コアの任意の他の核及び/又は熱特性に基づいて、様々な寸法の大きさのピッチを含む、他の非限定的態様を企図する。
【0053】
同様に、
図11(A)及び
図11(B)の単位セル1100a、1100bの各チャネル1104、1106、1108は、燃料、ヒートパイプ、及び/又は反応度制御棒を丁重に収容するために所望の隙間を確立するように設計され得る、所定のチャネル直径D
Cを含み得る。したがって、チャネル直径D
Cは、意図される用途及び/又はユーザ存在に応じて、所望の量の核生成、熱除去、及び/又は反応度制御能力に対して厳密に構成され得る。チャネル直径D
Cは、様々な燃料源(例えば、棒、スタック、ペレット、及び/又はコンパクト)を収容するように調整されるため、ピッチPへの後続の再調整は、特にチャネル直径D
Cが、より高い電力定格を達成するためにより広範な燃料源を収容するように増大される場合、必要とされ得ることが理解されるべきである。追加的及び/又は代替的に、単位セル1100a、1100bの各チャネル1104、1106、1108は、チャネル1104、1106、1108の間に所定の半径方向の隙間G
Rが存在するように配置され得る。半径方向の隙間G
Rは、チャネル1104、1106、1108の間の特定の近接度が維持されることを確保するように選択され得る。したがって、チャネル1104、1106、1108は、単位セル1100a、1100bの性能期待を集合的に達成するように配置される。例えば、第1のヒートパイプが故障した場合、隣接するチャネルのヒートパイプは、単位セル1100a、1100b、したがって、コア自体から遠ざけるべく過剰な熱を移すことによって、故障に適応し得る。これは、単位セル1100a、1100bが、故障の際に、適用可能な性能要件及び/又は安全規制に準拠し得ることを確保する。
【0054】
言い換えると、
図11(A)及び
図11(B)の単位セル1100a、1100bのチャネル1104、1106、1108は、任意の核、熱、及び/又は安全設計の制約に適応するように容易に構成され得る。設計の要素間の典型的な半径方向の隙間は、接合部のタイプ、燃料及びヒートパイプの寸法、必要な発熱率、及び使用されるカバー(充填)ガスに応じて変化する。しかしながら、単位セル1100a、1100b、チャネル1104、1106、1108の幾何学的構成を変更するために上述の寸法(例えば、ピッチP、チャネル直径D
C、半径方向の隙間G
R、ウェブ厚さ)のいずれかを修正することは、上述の製造準備、標準、又は限界を妨害しないことになる。
【0055】
ここで
図12(A)~
図12(C)を参照すると、構成可能なレイアウトを含む別の単位セル1200の上面図が、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、様々な構成で図示されている。
図12(A)の非限定的態様によると、ベースライン単位セル1200aの構成が図示され、燃料1206は、六角形構成で中央ヒートパイプ1204を取り囲むチャネル内に位置付けられる。
図12(A)の非限定的態様によると、ベースライン単位セル1200aの構成は、チャネルのいずれかの中に設置された二次減速材を含まない。代替的に、ベースライン単位セル1200aの構成は、減速材として機能するコアブロック材料1202(例えば、グラファイト)を含み得る。
【0056】
ここで
図12(B)を参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、第2の単位セル1200bが図示されている。
図12(B)の非限定的態様によると、単位セル1200bは、
図12(A)に図示されるチャネルと同じである、燃料1206を含むチャネルの間に介在されるベリリウムベースの減速材1210(例えば、炭化ベリリウムや酸化ベリリウム)を含み得る。ここで
図12(C)を参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、第3の単位セル1200cの構成が図示されている。
図12(B)の態様と同様に、
図12(C)の単位セル1200cの構成は、燃料源1206を収容するチャネル間に介在される減速材1212を含み得る。しかしながら、
図12(C)の非限定的態様によると、減速材は、水素化物ベースの材料(例えば、イットリウム水素化物、ジルコニウム水素化物)を含み得る。
【0057】
集合的に、
図12(A)~(C)は、単一の単位セル1200、又は
図11(A)及び
図11(B)の単位セル1100a、1100bが、望ましい製造準備レベルを維持しながら、多種多様な用途固有の要件及び/又は規制に準拠して、原子炉のコアの出力及び/又は性能を変更し得る構成可能なレイアウトをどのように含み得るかを例示する。非限定的な単位セル1200a、1200b、1200cの構成は、原子炉のコア全体にわたって異なる減速材1202、1210、1212の使用を例示するが、単位セル1200a、1200b、1200cの構成は、異なる燃料源及び/又は反応度制御棒の使用を含む、任意の数のコアパラメータに影響するように、同様のモジュール原理を適用され得ることが理解されるべきである。
【0058】
ここで
図15を参照すると、本開示の少なくとも1つの非限定的態様による、原子炉のコアの単位セルを構成する方法1500が図示されている。
図15の非限定的態様によると、方法1500は、コアの動作状態を決定すること(1502)を含み得、動作状態は、原子炉の或る意図される用途及び/又はユーザ選好に対応するものである。このステップは、現代の原子炉によって提案される向上した多用途性を示すものである。次に、方法1500は、動作状態の態様を含む単位セルの性能パラメータを決定する(1504)。例えば、炉の特定の用途は、特定の出力電力、又はコアの減速材能力を必要とする場合がある。したがって、ユーザは、動作状態を、コアの設計、より具体的には、単位セルの設計に影響し得る、1つ以上の性能パラメータに分解することができる。次に、方法1500は、性能パラメータに対応する交換可能な構成要素の選択(1506)を含む。選択された性能パラメータに基づいて、ユーザは、単位セルレイアウトに含めるための、特定のタイプ若しくは組成物の燃料源、又は反応度制御棒、又はヒートパイプを選択し得る。最終的に、方法は、複数のチャネルのうちの或るチャネルへの選択された交換可能な構成要素の設置(1508)を含む。方法1500は、コアが動作状態を達成し、意図される用途で効果的であり得るように、単位セルのチャネルが、必要とされる交換可能な構成要素で満たされるまで、繰り返され得る。
【0059】
本明細書に説明される主題の様々な態様は、以下の番号付き条項に記載される:
第1項:原子炉のコアの構成可能な単位セルであって、構成可能な単位セルが、コアブロック材料と、複数の交換可能な構成要素であって、複数の交換可能な構成要素の各交換可能な構成要素が、原子炉のコアの性能パラメータに影響するように構成されている、複数の交換可能な構成要素と、コアブロック材料内に画定された複数のチャネルであって、複数のチャネルの各チャネルが、動作構成では複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成され、複数のチャネルの各チャネルが、複数のチャネルのうちの隣接するチャネルから所定のピッチで分離されている、複数のチャネルと、を含む、構成可能な単位セル。
第2項:複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、反応度制御棒、及び反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、第1項に記載の構成可能な単位セル。
第3項:コアブロック材料が減速材を含み、複数のチャネルは、コアブロック材料が、動作構成で構成可能な単位セルによって発生した原子力エネルギーを適切に減速し得るように、厳密に配置されている、第1項又は第2項に記載の構成可能な単位セル。
第4項:コアブロック材料がグラファイトを含む、第1項~第3項のいずれかに記載の調整可能なコア。
第5項:複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、減速材、反応度制御棒、及び反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、第1項~第4項のいずれかに記載の構成可能な単位セル。
第6項:構成可能な単位セルがモジュール式であり、且つ第2の構成可能な単位セルに結合されるように構成されており、構成可能な単位セルが第2の構成可能な単位セルに結合されたときに、原子炉のコアの少なくとも一部分を形成する、第1項~第5項のいずれかに記載の構成可能な単位セル。
第7項:第2の単位セルを構成可能な単位セルに結合するよう構成された接合部を更に備え、接合部が、構成可能な単位セルと第2の単位セルとの間に所定の隙間を画定し、所定の隙間が、ヒートパイプの故障の際に、コアの所定の熱伝達パラメータに対応する、第1項~第6項のいずれかに記載の構成可能な単位セル。
第8項:所定のピッチが、20ミリメートル以上かつ40ミリメートル以下である、第1項~第7項のいずれかに記載の構成可能な単位セル。
第9項:原子炉のコアであって、複数の交換可能な構成要素であって、複数の交換可能な構成要素の各交換可能な構成要素が、原子炉のコアの性能パラメータに影響するように構成されている、複数の交換可能な構成要素と、複数の構成可能な単位セルであって、複数の構成可能な単位セルの各構成可能な単位セルが、コアブロック材料から形成されている、複数の構成可能な単位セルと、を含み、複数の構成可能な単位セルが、コアブロック材料内に画定された複数のチャネルを含む標準単位セルであって、複数のチャネルの各チャネルが、動作構成では複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成されている、標準単位セルと、コアブロック材料内に画定された複数のチャネルを含む反応度制御セルであって、複数のチャネルの各チャネルが、動作構成では複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成され、複数のチャネルのうちの少なくとも1つのチャネルが、反応度制御棒と係合するように構成されている、反応度制御セルと、を含む、コア。
第10項:複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、反応度制御棒、及び反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、第9項に記載のコア。
第11項:コアブロック材料が減速材を含み、複数の構成可能な単位セルにおける各構成可能な単位セルの複数のチャネルは、コアブロック材料が、動作構成で発生した原子力エネルギーを適切に減速し得るように、厳密に配置されている、第9項又は第10項に記載のコア。
第12項:コアブロック材料がグラファイトを含む、第9項~第11項のいずれかに記載のコア。
第13項:複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、減速材、反応度制御棒、及び反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、第9項~第12項のいずれかに記載のコア。
第14項:複数の単位セルの各単位セルが複数の単位セルのうちの隣接する単位セルに結合されるようにモジュール式に構成されていることにより、単位セルの数が調整可能である、第9項~第13項のいずれかに記載のコア。
第15項:複数の単位セルの各単位セルは、所定の隙間が、構成可能な単位セルと第2の単位セルとの間に存在するように配置され、所定の隙間が、ヒートパイプの故障の際に、コアの所定の熱伝達パラメータに対応する、第9項~第14項のいずれかに記載のコア。
第16項:所定のピッチが、20ミリメートル以上かつ40ミリメートル以下である、第9項~第15項のいずれかに記載のコア。
第17項:原子炉のコアの単位セルを構成する方法であって、単位セルが、原子炉のコアのコアブロック内に画定された複数のチャネルを含み、複数のチャネルの各チャネルが、複数の交換可能な構成要素のうちの交換可能な構成要素と係合するように構成され、方法が、原子炉のコアの動作状態を決定することであって、動作状態が原子炉の或る意図される用途に対応するものである、決定することと、単位セルの性能パラメータを決定することであって、性能パラメータが原子炉のコアの決定された動作状態の態様を含むものである、決定することと、複数の交換可能な構成要素から交換可能な構成要素を選択することであって、選択された交換可能な構成要素が単位セルの決定された性能パラメータに対応するものである、選択することと、選択された交換可能な構成要素を、複数のチャネルのうちの或るチャネルに設置することと、を含む、方法。
第18項:単位セルの第2の性能パラメータを決定することであって、第2の性能パラメータが原子炉のコアの決定された動作状態の別の態様を含むものである、決定することと、複数の交換可能な構成要素から第2の交換可能な構成要素を選択することであって、選択された交換可能な構成要素が単位セルの決定された第2の性能パラメータに対応するものである、選択することと、選択された第2の交換可能な構成要素を、複数のチャネルのうちの別のチャネルに設置することと、を更に含む、第17項に記載の方法。
第19項:複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、減速材、反応度制御棒、及び反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、第17項又は第18項に記載の方法。
第20項:コアブロック材料が減速材を含み、複数の交換可能な構成要素が、燃料源、ヒートパイプ、反応度制御棒、及び反応度制御棒のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組み合わせを含む、第17項~第19項のいずれかに記載の方法。
【0060】
本明細書で言及した全ての特許、特許出願、刊行物、又は他の開示資料は、個々の参考文献がそれぞれ参照により明示的に組み込まれるように、その文献全体が参照により本明細書に組み込まれる。参照により本明細書に組み込まれると言及された全ての文献、及び任意の資料、又はそれらの一部は、組み込まれた資料が、本開示に記載された既存の定義、記述、又は他の開示資料と矛盾しない限り、本明細書に組み込まれる。したがって、本明細書に記載の開示は、必要な範囲において、参照により本明細書に組み込まれた任意の矛盾する資料に優先し、本出願に明示的に記載される開示が優先する。
【0061】
本発明は、様々な例示的な及び実例的な態様を参照して説明されてきた。本明細書に記載の態様は、開示された発明の様々な態様の様々な詳細の実例的な特徴を提供するものとして理解され、したがって、特段の指示がない限り、可能な範囲において、開示した態様の1つ以上の特徴、要素、構成要素、成分、材料、構造物、モジュール及び/又は態様は、開示された本発明の範囲から逸脱することなく、開示された態様の1つ以上の他の特徴、要素、構成要素、成分、材料、構造物、モジュール及び/又は態様に対して、組み合わされ、分離され、交換され及び/又は再配置され得ることが理解されるべきである。したがって、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、例示的な態様のいずれにおいても様々な置換、改変、又は組み合わせが可能であることを認識するであろう。更に、当業者は、本明細書を検討すれば、本明細書に記載された本発明の様々な態様に対する多くの等価物を認識するか、又は単に日常的な実験を使用して確認することができる。したがって、本発明は、様々な態様の説明によってではなく、特許請求の範囲によって限定される。
【0062】
当業者は、概して、本明細書、及び特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体)で使用される用語は、概して、「オープン」な用語として意図されていることを認識するであろう(例えば、「含む」という用語は、「含むが、限定されない」と解釈されるべきであり、「有する」という用語は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「含む」という用語は、「含むが、限定されない」と解釈されるべきである、など)。導入される特許請求の範囲の特定の数が意図される場合、そのような意図は、特許請求の範囲に明示的に列挙されることになり、そのような列挙がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者によって更に理解されるであろう。例えば、理解の支援として、以下の添付の特許請求の範囲は、請求項の列挙を導入するための、「少なくとも1つ」及び「1つ以上」という導入句の使用を含有し得る。しかしながら、そのような語句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の列挙の導入が、そのような導入された請求項の列挙を含有する任意の特定の請求項を、同じ請求項が導入句の「1つ以上」又は「少なくとも1つ」及び「a」又は「an」などの不定冠詞を含むときでさえ、1つのそのような列挙のみを含む請求項に限定することを暗示するものとして解釈されるべきではなく(例えば、「a」及び/又は「an」は、典型的には、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)、請求項の列挙を導入するために使用される特定の物品の使用についても同様である。
【0063】
加えて、導入された請求項の列挙の特定の数が明示的に列挙されているとしても、当業者は、そのような列挙は、典型的には、少なくとも列挙された数を意味すると解釈されるべきであることを理解するであろう(例えば、「2つの列挙」のそのままの列挙は、他の修飾子なしでは、少なくとも2つの列挙、又は2つ以上の列挙を意味する)。更に、「A、B、及びCなどのうちの少なくとも1つ」に類似している慣例が使用される、そのような事例では、一般的に、そのような構造は、当業者が、慣例(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定されるものではないが、A単独、B単独、C単独、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又はA、B、及びCを一緒に有するなどのシステムを含むであろう)を理解するであろうという意味で意図される。「A、B、又はCなどのうちの少なくとも1つ」に類似した慣例が使用される、そのような事例では、一般的に、そのような構造は、当業者が慣例(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定されるものではないが、A単独、B単独、C単独、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又はA、B、及びCを一緒に有するなどのシステムを含むであろう)を理解するであろうという意味で意図される。説明、特許請求の範囲、又は図面のいずれにおいても、2つ以上の代替的な用語を提示する典型的な選言的な単語及び/又は語句は、文脈が別途指示しない限り、用語のうちの1つ、用語のうちのいずれか、又は両方の用語を含む可能性を企図することが理解されるべきであることが、当業者によって更に理解されるであろう。例えば、「A又はB」という語句は、典型的には、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解されることになる。
【0064】
添付の特許請求の範囲に関して、当業者は、その中に列挙された動作が概して任意の順序で実施され得ることを理解するであろう。また、特許請求の範囲の列挙が順番に提示されるが、様々な動作が説明されたもの以外の他の順序で実施されてもよく、又は同時に実施されてもよいことが理解されるべきである。そのような代替的な順序付けの例としては、文脈が別途指示しない限り、重複、交互配置、中断、再順序付け、増分、予備、補足、同時、逆、又は他の様々な順序付けが挙げられ得る。更に、文脈が別段の指示をしない限り、「応答する」、「関連する」、又は他の過去型形容詞などの用語は、概して、そのような変形を除外することを意図していない。
【0065】
「1つの態様」、「一態様」、「一例示」、「1つの例示」などへの任意の参照は、態様に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの態様に含まれることを意味することに留意すべきである。したがって、本明細書全体を通して、様々な場所における「1つの態様では」、「一態様では」、「一例示では」、及び「1つの例示では」という語句の出現は、必ずしも全て同じ態様を指すわけではない。更に、特定の特徴、構造又は特性は、1つ以上の態様では、任意の好適な様式で組み合わせられ得る。
【0066】
本明細書で使用される場合、文脈が別途明確に指示しない限り、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、複数の参照を含む。
【0067】
例えば、限定されないが、最上部、最下部、左、右、下方、上方、前、後、及びそれらの変形など、本明細書で使用される方向表現は、添付図面に示される要素の配向に関連し、別段の明示的な記載がない限り、特許請求の範囲を限定するものではない。
【0068】
本開示で使用される「約」又は「およそ」の用語は、別段の指定がない限り、当業者によって決定される特定の値についての許容可能な誤差を意味し、これは、値がどのように測定又は決定されるかに部分的に依存する。特定の態様では、「約」又は「およそ」という用語は、1、2、3、又は4の標準偏差以内を意味する。特定の態様では、「約」又は「およそ」という用語は、所与の値又は範囲の50%、200%、105%、100%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、又は0.05%以内を意味する。
【0069】
本明細書では、別段の指示がない限り、全ての数値パラメータは、全ての事例において、数値パラメータが、パラメータの数値を判断するために使用される基礎となる測定技法の固有の変動特性を保有する、「約」という用語によって、前書き及び修飾されるものとして理解されるべきである。少なくとも、均等論の適用を特許請求の範囲に限定する試みとしてではなく、本明細書に記載される各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効桁数に照らして、かつ通常の丸め技法を適用することによって、解釈されるべきである。
【0070】
本明細書に列挙される任意の数値範囲は、列挙される範囲内に包含される全ての部分範囲を含む。例えば、「1~100」の範囲は、列挙された最小値1と列挙された最大値100との間(境界値を含む)の全ての部分範囲、すなわち、最小値が1以上、及び最大値が100以下の全ての部分範囲を含む。また、本明細書で列挙される全ての範囲は、列挙された範囲の端点を含む。例えば、「1~100」の範囲とは、端点1及び100を含む。本明細書に列挙される任意の最大数値限定は、範囲内に包含される全てのより低い数値限定を含むことを意図するものであり、本明細書に列挙される任意の最小数値限定は、範囲内に包含される全てのより高い数値限定を含むことを意図するものである。したがって、出願人は、明示的に列挙された範囲内に包含される任意の部分範囲を明示的に列挙するように、特許請求の範囲を含む、本明細書を補正する権利を留保する。このような全ての範囲は、本明細書に本来記載されている。
【0071】
本明細書において参照され、及び/又は任意の出願データシートに列挙される任意の特許出願、特許、非特許刊行物、又は他の開示資料は、本明細書に参照により組み込まれ、その限りにおいて、本明細書に組み込まれた資料と矛盾しない。したがって、本明細書に記載の開示は、必要な範囲において、参照により本明細書に組み込まれた任意の矛盾する資料に優先する。既存の定義、記述、又は本明細書に記載された他の開示資料と矛盾するが、参照により本明細書に組み込まれると言及された全ての資料、又はそれらの一部分は、その組み込まれた資料と既存の開示資料との間に矛盾がない程度だけ組み込まれることになる。
【0072】
「備える」(並びに「comprises」及び「comprising」などのcompriseの任意の形態)、「有する」(並びに「has」及び「having」などのhaveの任意の形態)、「含む」(並びに「includes」及び「including」などのincludeの任意の形態)、「含有する」(並びに「contains」及び「containing」などのcontainの任意の形態)という用語は、オープンエンドの連結動詞である。結果として、1つ以上の要素を「備える」、「有する」、「含む」、又は「含有する」システムは、それらの1つ以上の要素を保有するが、それらの1つ以上の要素のみを保有することに限定されない。同様に、1つ以上の特徴を「含む」、「有する」、「含む」、又は「含有する」システム、装置、又は装置の要素は、それらの1つ以上の特徴を保有するが、それらの1つ以上の特徴のみを保有することに限定されない。
【国際調査報告】