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特表2023-548359第1の作動領域、第2の作動領域、及び第3の作動領域を有するカバー
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-16
(54)【発明の名称】第1の作動領域、第2の作動領域、及び第3の作動領域を有するカバー
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/38 20060101AFI20231109BHJP
【FI】
B65D5/38 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526591
(86)(22)【出願日】2022-02-07
(85)【翻訳文提出日】2023-05-01
(86)【国際出願番号】 US2022015412
(87)【国際公開番号】W WO2022173680
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】21156133.7
(32)【優先日】2021-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ヘフテ、パウルス・アントニウス・アウグスティヌス
(72)【発明者】
【氏名】ング・パクラング、クララ・ソフィー・リー
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB31
3E060BA04
3E060DA21
3E060EA04
3E060EA14
(57)【要約】
例としては、洗剤製品を含むボックス、カバー、及びロックを含む消費者製品が挙げられる。カバーは、カバーが閉位置にあるときに、ボックスの開口部と、ボックスの側壁の第1の特定部分、第2の特定部分、及び第3の特定部分とを覆う。ロックは、ロック位置から開位置へ移動可能な第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを備える。カバーは、第1の作動領域、第2の作動領域及び第3の作動領域を備え、それらの作動領域は、作動圧力を同時に加えることによって第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータをロック位置から開位置へ変位させることを可能にする。これらにより、-第1の特定の部分及び第3の特定の部分ならびに第1のアクチュエータは、同じ特定の側壁に関連する。-第2の特定部分及び第2のアクチュエータは、反対側の側壁に関連する。-第1の作動領域及び第3の作動領域は、同じ特定の側面に関連する。-また第2の作動領域は、反対側の側面に関連する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗剤製品と容器とを含む消費者製品であって、前記容器は、ボックスと、前記ボックスのためのカバーと、前記カバーを閉位置に維持するためのロックとを含み、前記ボックスは、前記洗剤製品を含み、前記ボックスは、基部と、側壁と、開口部とを含み、前記カバーは、上面と側面とを含み、前記カバーは、前記開口部を覆い、前記カバーは、前記カバーが前記閉位置にあるときに、前記ボックスの側壁の少なくとも第1の特定部分、第2の特定部分、及び第3の特定部分を覆い、前記ロックは、少なくとも第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを含み、前記カバーが前記閉位置にあるときに、作動圧力を前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータに加えることにより、前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータは、ロック位置から開位置に移動可能であり、
前記第1のアクチュエータは、前記第1の特定部分に接続され、前記第2のアクチュエータは、少なくとも前記第2の特定部分に接続され、前記カバーは、第1の作動領域、第2の作動領域、及び第3の作動領域を含み、前記第1の作動領域及び前記第3の作動領域は、前記第1のアクチュエータに面し、前記第2の作動領域は前記第2のアクチュエータに面し、前記作動領域は、前記カバーが前記閉位置にあるときに、前記作動圧力を前記第1の作動領域、前記第2の作動領域、及び前記第3の作動領域に同時に加えることによって、前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータを、前記ロック位置から前記開位置に変位させることを可能にし、
-側壁の前記第1の特定部分及び前記第3の特定部分ならびに前記第1のアクチュエータは、同じ特定の側壁に関連し、
-側壁の前記第2の特定部分及び前記第2のアクチュエータは、前記特定の側壁に対向する対向側壁に関連し、
-前記第1の作動領域及び前記第3の作動領域は、前記カバーが前記閉位置にあるときに、側壁の少なくとも前記第1の特定部分及び前記第3の特定部分を覆う同じ特定の側面に関連し、かつ
-前記第2の作動領域は、前記特定の側面に対向する対向側面に関連する、消費者製品。
【請求項2】
前記第1のアクチュエータは、前記第1の作動領域及び前記第3の作動領域の両方に面する単一のフラップを備え、前記第2のアクチュエータは、前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記第2の作動領域に面する第2のフラップを備える、請求項1に記載の消費者製品。
【請求項3】
前記容器は、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記第1の作動領域に面する第1のフラップと、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記第2の作動領域に面する第2のフラップと、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記第3の作動領域に面する第3のフラップとを備え、前記第1のフラップ及び前記第3のフラップは、前記第1のアクチュエータを形成し、前記第2のフラップが前記第2のアクチュエータを形成する、請求項1に記載の消費者製品。
【請求項4】
前記消費者製品は、前記カバーが前記閉位置にあるときに、前記第1のアクチュエータ若しくは前記第2のアクチュエータ、又は追加のアクチュエータのいずれかを覆う第4の作動領域を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項5】
-各作動領域が8cm未満かつ0.2cm超に及び、各作動領域が重心を画定し、
-各重心は、前記カバーの前記上面から5cm未満かつ0.5cm超だけ離間され、
-各重心は、前記特定の側面の遠位端から、0.5cm超だけ離間され、
-前記カバーの前記上面は、前記重心における前記特定の部分に対して垂直な方向に沿って、13cm未満かつ6cm超に及ぶ、請求項1~4のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項6】
前記第1の作動領域の前記重心及び前記第3の作動領域の前記重心は、前記カバーの前記上面に平行な方向に沿って離間距離によって分離され、前記離間距離は、1.5cm超かつ10cm未満である、請求項5に記載の消費者製品。
【請求項7】
前記第2の作動領域の前記重心は、前記カバーが前記閉位置部分にあるときに、前記第2の特定部分に垂直な方向に沿って、前記第1の作動領域の前記重心又は前記第3の作動領域の前記重心のいずれかと位置合わせされる、請求項5又は6に記載の消費者製品。
【請求項8】
前記第2の作動領域の前記重心は、前記第1の作動領域の前記重心と前記第3の作動領域の前記重心との間の領域に面している、請求項5又は6に記載の消費者製品。
【請求項9】
前記第2の作動領域の前記重心と、前記第1の作動領域の前記重心又は前記第3の作動領域の前記重心のいずれかとの間の、前記カバーの前記側面及び前記上面に沿った最短距離が、18cm未満である、請求項5~8のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項10】
各重心が、前記カバーの前記上面から1cm超かつ3cm未満だけ離間されている、請求項5~9のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項11】
前記第2の作動領域の前記重心は、前記カバーの前記上面に平行な水平方向に沿って、前記カバーの側面の中央領域に位置する、請求項5~10のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項12】
前記作動領域のうちの1つ以上は、開口及び触覚要素のうちの1つである、請求項1~11のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項13】
前記洗剤製品は、単位用量洗剤パウチの形態、好ましくは可撓性のある水溶性単位用量洗剤パウチの形態であり、前記1つ以上の開口は、単位用量洗剤パウチが前記1つ以上の開口を通過するのを防止するように構成されている、請求項12に記載の消費者製品。
【請求項14】
前記第1の特定部分、前記第2の特定部分、及び前記第3の特定部分のうちの1つ以上は、前記カバーが閉じられたときに前記開口を通して、複数の前記開口がある場合にはそのそれぞれを通して見える視覚的表示を含む、請求項12又は13に記載の消費者製品。
【請求項15】
前記側面のうちの1つ以上の側面は、前記カバーが前記閉位置にあるときに、前記側壁のうちの1つ以上のそれぞれの側壁の少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%を覆う、請求項1~14のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項16】
各作動領域が円形形状を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項17】
各作動領域が、6cm未満かつ1cm超を覆う、請求項1~16のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項18】
前記容器は、紙又は厚紙材料から作られている、請求項1~17のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項19】
前記側面は、2つの短い側面と2つの長い側面とを含み、前記作動領域は、前記長い側面上にある、請求項1~18のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項20】
ロックされた消費者製品を動作させる方法であって、前記消費者製品は、請求項1~19のいずれか一項に記載のものであり、前記方法は、
-成人の第1の手で、前記カバーを、前記成人の第1の手の親指と、前記成人の第1の手の2本以上の他の指との間で、つまむことによって、前記容器をロック解除するステップであって、前記2本以上の他の指は、好ましくは人差し指及び中指を含み、それによって、前記親指及び前記2本以上の他の指は、前記作動領域に前記作動圧力を同時に印加する、ステップと、
-前記挟まれたカバーを、前記ボックスから離間させるように回転又は摺動させることによって、前記容器を開くステップと、を含む方法。
【請求項21】
前記方法は、前記カバーが前記ロック位置になるまで前記開口部上に前記カバーを配置することによって、前記容器を閉じるステップを更に含む、請求項20に記載のロックされた消費者製品を動作させる方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、一般に、洗剤製品用の容器に関する。洗剤製品を収容するこのような容器は、消費者の家庭、特に台所、洗濯室又は浴室などの、湿潤環境を生成する傾向がある部屋に存在する消費者製品である。容器は、洗剤製品がこのような水分又は湿気に過度にさらされることにより劣化しないよう、適切に保護するように構成されることが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0002】
図1A】第1の例示的な消費者製品を示す。
図1B】第1の例示的な消費者製品を示す。
図2A】第2の例示的な消費者製品を示す。
図2B】第2の例示的な消費者製品を示す。
図3A】第3の例示的な消費者製品を示す。
図3B】第3の例示的な消費者製品を示す。
図3C】第3の例示的な消費者製品を示す。
図4A】例示的なフード蓋カバーのための例示的な未加工品を示す。
図4B】例示的なフード蓋カバーのための例示的な未加工品を示す。
図5A】第4の例示的な消費者製品を示す。
図5B】第4の例示的な消費者製品を示す。
図6A】第5の例示的な消費者製品を示す。
図6B】第5の例示的な消費者製品を示す。
図7A】第6の例示的な消費者製品を示す。
図7B】第6の例示的な消費者製品を示す。
図8】第1の例示的な方法を示す。
図9】第2の例示的な方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0003】
洗剤製品は湿度に敏感であり、したがって特定の容器、特に洗剤組成物が環境湿度に過度に曝露されるリスクを低減するために、ロックされ、使用又は開封後に適切に閉鎖又はロックされ得る容器に収容されるべきである。同時に、そのような容器のロックは、多種多様な成人消費者又はユーザによって作動されるように構成されるべきである。ロックは、それによって、使用後に容器が偶発的に開放されるのを確実に防ぐと共に、確実に再閉鎖又は再ロックし、成人の消費者が望むときには、確実にロックが解除されるようにする必要がある。そのような目的は矛盾するように見えるかもしれないが、それらの両方を解決することが重要である。この一見したところの矛盾は、厚紙製の容器が望ましいリサイクル性を提供する一方で、それらの機械的特性に関連する課題を導入される容器に適用される場合に特に深刻である。本開示による消費者製品は、これらの異なる側面を考慮に入れることを目的としている。
【0004】
本開示によるロックは、カバーを閉位置に可逆的に維持するように構成される必要がある。「可逆的に」という用語は、当該ロックが、カバーを繰り返しロック及びロック解除することを可能にし、それによって、容器の内容物への繰り返しのアクセスを可能にしながらも、連続するアクセスどうしの間は、容器をロックすることを可能にするという意味だと理解されるべきである。これは、例えば、その機能のゆえに可逆的ではない、不正開封防止機構などの、1回限りの機構とは異なる。いくつかの実施例では、本開示によるロックは、少なくとも10回の連続した開閉動作を可能にするように構成されることによって、カバーを閉位置に可逆的に維持するためのものである。いくつかの実施例では、本開示によるロックは、少なくとも50回の連続した開閉動作を可能にするように構成されることによって、カバーを閉位置に可逆的に維持するためのものである。いくつかの実施例では、本開示によるロックは、少なくとも100回の連続した開閉動作を可能にするように構成されることによって、カバーを閉位置に可逆的に維持するためのものである。
【0005】
以下に説明するように、本開示に記載される特定の構成は、信頼性の高いロック及びロック解除動作を提供する第1の作動領域、第2の作動領域、及び第3の作動領域を備える構造に依存することを可能にする。このように分離された3つの作動領域の使用は、実際に、大人の同じ手の3本の指を使用して、その大人の他方の手によって保持されたボックスのカバーを操作することを可能にする。
【0006】
洗剤製品は、例えば、そのような製品のための容器がそのような洗剤製品の全重量を担持する場合、特に消費者製品が最近取得されたばかりで、そのため相当な量の洗剤製品を保持するときには、比較的重い場合があり得る製品である。一部の消費者は、そのような洗剤製品の入ったボックスの基部を持って、そのような消費者製品を持ち運ぶことができるが、そのような持ち運びは、基部を持つのではなく、そのような消費者製品のカバーを持つことによっても起こり得る。そのような場合、洗剤製品の重力を受けてカバーがはずれてボックスが開き、ボックスが落ちてその中身をまき散らす可能性がある。そのような状況は回避されるべきである。そのような意図しないカバーのロック解除を回避すること以外に、消費者製品の容器の構造は、開封の際のエルゴノミクスを維持又は改善し、例えば輸送中に、外部加圧を受けたとき、又は落下したときに、雑貨店の買い袋内で他の物体に接触し、消費者製品に加えられる力の過度な又は反復的な適用を受けての永久的な側壁の変形を防止又は低減する必要がある。同時に、容器は環境を保存するために精巧に作られてもよい。本開示による消費者製品は、これらの異なる側面を考慮に入れることを目的としている。
【0007】
消費者製品は、本開示において、とりわけ、最終消費者に提供される製品として理解されるべきである。そのような消費者製品は、例えば、スーパーマーケットで購入することができ、最終消費者は、そのような消費者製品を自分の家に保存することができる。消費者製品は、大量に提供される場合もあるので、環境上の懸念を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、小売店への輸送を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、eコマースでの出荷の一部としての輸送に耐えるように堅牢であるべきである。消費者製品はまた、小売店での棚保管を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、小売店から消費者の家への輸送を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、個人の最終消費者の家での保管を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、個人の最終消費者の自宅での消費者製品の使用を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、廃棄を考慮して設計されるべきである。
【0008】
本開示による消費者製品は、洗剤製品を含む。洗剤製品は、本開示において、界面活性剤を含む製品として理解されるべきである。洗剤製品はまた、漂白剤又は他の成分を含み得る。例示的な洗剤製品組成物は、本明細書でより詳細に記載される。いくつかの実施例では、洗剤製品は、単位用量洗剤パウチ、好ましくは水溶性単位用量洗剤パウチ、より好ましくは可撓性水溶性単位用量洗剤パウチを含む。単位用量洗剤パウチの例は、本明細書でより詳細に記載される。本開示による容器は、場合によっては、洗剤製品以外の内容物、特に、例えば食品又は不安定な化学物質などの腐敗しやすい性質の内容物にも適し得るということに留意されたい。
【0009】
本開示による消費者製品は、容器を更に含む。容器は、本開示において、例えば、容器の空洞内に内容物を収容する物体として理解されるべきである。容器は、消費者製品の保護、輸送、保管、アクセス、及び廃棄を容易にする。
【0010】
本開示では、容器はボックスを含む。ボックスは、空洞を画定するほぼ平行六面体、バレル形状、円筒形、円形、楕円形又は立方体の三次元物体として理解されるべきである。平行六面体ボックスの使用は、空間効率的な方法でボックスを積み上げることを可能にすることによって、保管及び輸送を容易にすることができる。いくつかの実施例では、ボックスは、いくつかの丸みを帯びたテーパ台形又は面取り縁部を備えた平行六面体であってもよい。本開示によるボックスは、洗剤製品を含む。洗剤製品は、ボックスに収容又は保管されることを理解されたい。本開示によるボックスは、基部、側壁、及び開口部を含む。いくつかの実施例では、開口部は基部の反対側である。他の例では、開口部は側壁上にある。本開示による基部は、ボックスが棚又は床などの支持面上に配置されたときにボックスが重くのしかかり得る表面として理解されるべきである。いくつかの実施例では、基部は平坦である。いくつかの実施例では、基部は長方形である。いくつかの実施例では、基部は楕円形又は円形である。いくつかの実施例では、基部は、レリーフ内で浮き彫りになっているエンボス形状を有する。本開示による側壁は、基部から延在し、基部を開口部に、移行部品又はカバーに接続するものとして理解されるべきである。基部と開口部との接続は、側壁に加えて、1つ以上の移行部品を含み得るということを理解されたい。開口部への基部の接続は、例えば、開口部が側壁にある場合、そのような側壁の一部を通してもよいということを理解されたい。いくつかの実施例では、移行部品は、側壁に、接着されても又は別様に取り付けられてもよい。いくつかの実施例では、側壁は、基部に対して垂直である。いくつかの実施例では、基部は矩形で4つの側面を有し、4つの側壁は基部から垂直に延在し、各側壁は矩形であり、各側壁は側壁側面によって基部の側面に接続され、2つの他の側壁側面によって4つの側壁のうちの他の2つの側壁に接続される。いくつかの実施例では、基部は楕円形又は円形であり、側壁は、基部から、基部に対して垂直(normal又はperpendicular)な方向に延在するほぼ円筒形の壁を形成する。いくつかの実施例では、側壁は、正方形、長方形、台形、多角形、球の断面、卵形の断面、又は楕円体の断面のうちの1つに対応する形状を有する。本開示による開口部は、ボックス内に含まれる洗剤製品へのアクセスを提供する、完全な又は部分的な開口として理解されるべきである。いくつかの実施例では、開口部は基部に面する。いくつかの実施例では、開口部は、基部の表面よりも小さい表面を有する。いくつかの実施例では、開口部は、例えば基部から90度超の角度で基部から延在する側壁を使用して、改善されたアクセスを提供するために、基部の表面よりも大きい表面を有する。いくつかの実施例では、開口部は、例えば、最初の使用時に除去される穿孔片、又はカバーをボックスにロックする開封明示ステッカーを含む、不正開封防止機構の除去後に提供される。いくつかの例では、開封明示ステッカーがカバー上及びボックス上に接着され、開封明示ステッカーは、最初の開封時に破られ、引き裂かれ、又は穿孔される必要があり、容器が購入前に不正に開封されていないことを消費者に示す。この開封明示ステッカーは、例えば、紙又はプラスチックであってもよい。いくつかの実施例では、開口部は、ボックスの上面パネル上に配置され、ボックスの上面パネルは、ボックスの基部に面し、すなわちその反対側にあり、ボックスの上面パネルは、少なくとも側壁によってボックスの基部から分離され、ボックスの上面パネルは、ボックスの基部と略共面にある。いくつかの実施例では、開口部は側壁にあり、開口部は、基部の平面に垂直な平面に含まれ得る開口部プロファイル又は開口部輪郭を有する。いくつかの実施例では、開口部は長方形である。いくつかの実施例では、開口部は、丸みを帯びた縁部を有する長方形である。いくつかの実施例では、開口部は円形又は楕円形である。いくつかの実施例では、開口部は恒久的な開口部である。いくつかの実施例では、開口部は再閉鎖可能な開口部である。再閉鎖可能な開口部の例は、単一のフラップによって再閉鎖可能な開口部、又は注ぎ口様構造、例えば、再閉鎖位置において開口部を覆う主フラップと、開口部が開いているときに主フラップを開口部の側部に連結する側部要素とを含む注ぎ口様構造を通して再閉鎖することが可能な、再閉鎖可能な開口部を含む。
【0011】
容器は、ボックスのためのカバーを備える。本開示によるカバーは、ボックスの開口部を繰り返し閉鎖又は開放することを可能にする要素として理解されるべきである。いくつかの実施例では、カバーは、例えばヒンジによってボックスに接続され得るか、又はボックスから分離され得る。本発明によるカバーは、上面又はカバー上面と、側面又はカバー側面とを備える。いくつかの実施例では、カバーは、上面及び側面に加えて、更なるパネルを備え、上面、側面、及び更なるパネルは、ボックスを囲むスリーブを形成する。カバーは、カバーが閉位置にあるときにボックスの開口部を覆うことを目的としていることを理解されたい。いくつかの実施例では、カバーの上面は長方形である。いくつかの実施例では、カバーの上面は円形、六角形、八角形、多角形、又は楕円形であり、円形又は楕円形などの構造は、例えば、多数のサイドパネル及びカバーフラップの数を乗算することによって近似される。いくつかの実施例では、カバーは、面取りされた縁部を含む。いくつかの実施例では、カバーの上面は、丸みを帯びた縁部を有する長方形である。「上面」と名付けられているが、カバーの上面は、異なる向きに配置されてもよいことを理解されたい。カバーは、側面を含む。本開示による側面は、カバーの上面に接続され、ボックスの1つ以上の側壁に係合するためにカバーから延在する要素であり、各側面は、カバーの上面への接続部と側面の遠位端との間の、対応する側壁に沿った延長部を有することを理解されたい。側面は、カバーの上面を開口部の上に配置することに関与する。いくつかの実施例では、側面は、カバーの上面から垂直に延在する。いくつかの実施例では、側面は、カバーの上面の周囲全体を取り囲む。いくつかの実施例では、側面は、カバーの上面の全周を部分的に取り囲み、カバーの上面の一部は、例えば、ヒンジ式カバーの場合、カバーとボックスとの間のヒンジに沿って側面を有しない。いくつかの実施例では、カバーはスリーブを形成する。カバーの上面又はカバーの別の部分は、開口部を覆い得るが、側面の少なくとも一部分又はカバーの別の部分は、カバーが閉位置にあるときにボックスの側壁のうちの特定の側壁の少なくとも特定の部分を覆うことができ、カバーは、閉位置から開位置に移動可能である。カバーの動きは、ヒンジなどのボックスへの接続によって抑制されてもよく、又は例えば、ボックスの内容物への改善されたアクセスを提供するために、完全に取り外し可能であってもよい。ボックス及びカバーは協働して、容器の内容物を保管し、輸送し、容器の内容物へのアクセスを容易にするという容器の役割を果たすことに関与する。
【0012】
本開示による容器は、カバーを閉位置に可逆的に維持するためのロックを備える。可逆性は、ロックが繰り返し開閉され得るということで理解されるべきである。ロックは、本開示において、適切な閉鎖と、湿気からの洗剤組成物の保護とを提供し、偶発的な開放の可能性を防止又は低減する機構として理解されるべきである。本開示によるロックは、カバーを閉位置に維持するためのものである。本開示によるロックは、容器の通常の使用下で機能することが期待されることを理解されたい。例えば、ボックスが異常な状態で使用される場合、又はボックスが異常な状態にある場合、ロックはその機能を満たさない可能性があることを理解されたい。いくつかの実施例では、ロックは、カバーが閉位置にあるときに作動圧力をアクチュエータに加えることによってロック位置から開位置に移動可能なアクチュエータを含む。例示的なアクチュエータは、外力又は作動圧力によって作動時の運動に供される機械的構造であり、そのような運動は、そのような運動が行われるときにロックの解除をもたらす。いくつかの実施例では、アクチュエータは弾性を有するものであり、デフォルト位置を有し、そのようなデフォルト位置は、カバーが閉じたままであることに対応し、弾性は、カバーを開くために外力又は作動圧力によって打ち消される。いくつかの実施例では、アクチュエータは、可撓性要素を含み、可撓性要素が、カバーが閉じたままであることに対応するデフォルト位置を有し、可撓性要素がカバーを開くために押圧され、可撓性要素が圧力を解放するとデフォルト位置に跳ね返るという点で、弾性である。表面に力を加えることによって圧力が生成されることを理解されたい。例示的なアクチュエータは、開位置とロック位置とである、少なくとも2つの位置を有し、開位置は、カバーの開放を可能にする位置に対応し、ロック位置は、カバーの開放を防止して内容物を湿気から守るか、又はカバーの偶発的な開放の可能性を低減する。
【0013】
例示的なアクチュエータは、カバーが閉位置にあるときに少なくともカバーの一部によって覆われるボックスの側壁のうちの特定の側壁の少なくとも特定の一部である特定の部分に接続されていてもよい。この特定の部分は、カバーが閉位置にあるときに、カバーの少なくとも一部によって覆われる特定の部分であってよい。アクチュエータは、ロック位置にあるときに、例えばカバーのロックタブに当接する。アクチュエータは、開位置にあるときには、例えばロックタブから離れた状態に維持される。アクチュエータは、例えば、作動圧力によって、側壁の特定の部分に対して垂直な方向に、ロック解除変位距離だけ変位可能である。特定部分への接続は、例えば、基部から離れた側壁の端部における折り目であってもよい。側壁の特定の部分へのアクチュエータの接続は、側壁の特定の部分を覆うカバーの一部から、側壁の特定の部分をロック又はロック解除し、それによってカバーをボックスから解放することを可能にすることにアクチュエータが関与していることに起因する。カバーは、ロックタブを含むことができる。ロックタブは、アクチュエータと連動する機械的要素として理解されるべきである。いくつかの例では、ロックタブは、カバーの一部から離れて延在し、カバーから側壁の特定の部分に向かって突出する膨張部、隆起部、エンボス、又は追加の材料層の形態であってもよく、その結果、ロック位置にあるときにアクチュエータがタブに当接して、アクチュエータの領域内で、側壁の特定の部分がカバーから分離するのを防止することができるようになっている。いくつかの実施例では、ロックタブは、カバー自体に含まれ、ロックタブは、例えば、カバーにおける開口によって形成される。本開示による当接は、アクチュエータ又はアクチュエータの一部とタブとの間の接触として理解されるべきであり、そのような接触は、カバーの開放を防止する。いくつかの実施例では、アクチュエータは、開位置にあるときには、ロックタブから離れて維持されて、ロックタブを解放する。ロックタブのそのような解放は、カバーが開くことを可能にする。ロック位置から開放位置へのアクチュエータの変位又は移動は、アクチュエータがロックタブと接触するのを抑制するのに十分な距離、例えば変位距離に対応する距離だけ、アクチュエータが側壁の特定の部分に対して垂直な方向に変位するように、アクチュエータに作動圧力又は力を(直接的又は間接的に)加えることによるものである。そのような力又は圧力はまた、手が人間の大人の手であり、必ずしも力を完全に整合させるわけではないという事実に起因して、側壁に平行であり得るマイナー成分を含み得る。しかしながら、作動は、側壁の部分に対して垂直であるそのような力又は圧力の成分によって引き起こされる。ロックを解除するための側壁の部分に垂直な成分のこのような存在要件は、例えば、このような垂直力成分がない場合に、偶発的な開放を回避するロックの役割に関与するが、所望の開放は、消費者がアクチュエータを「押し」、カバーの開放を可能にする解除力又は圧力を加えることによって行われる。
【0014】
指を適切に配置する際の精度を提供するために、側面は、特定の側面に、アクチュエータに面する作動領域を含む。そのような作動領域がアクチュエータに面するという事実は、実際に、親指又は他の指のうちの1本以上のいずれかを、ロック開放力が加えられるべき領域上に正確に配置することを可能にする。作動領域は、特定の側面上に局所的な不連続性を画定し、それによって、ユーザ又は消費者は、そのような不連続性を知覚して、親指又は1本以上の他の指を正確に配置することができるというものとして理解されるべきである。そのような不連続部は、作動開口、作動フラップ、作動スリット、作動膜、又は例えば、エンボス加工、デボス加工、表面テクスチャ加工、ボタンなどの側面の表面に含まれるか又は適用される触覚要素のうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの実施例では、作動領域又は特定の部分は、作動領域の位置を示す視覚的表示を含む。作動領域が開口であるいくつかの例では、特定の部分は、カバーが閉じられたときに、開口を通して、複数の開口がある場合にはそのそれぞれを通して見える視覚的表示を含む。視覚的表示は、側面の外面に印刷されてもよく、例えば「ここを押して開く」などの表示、又はこのような表示のいずれかの組み合わせを提供する、目立つ色又は特定のテキストで印刷された1つ以上の矢印又は1つ以上の領域を含んでもよい。作動領域は、カバーが閉位置にあるときに作動領域に作動圧力を加えることによって、アクチュエータをロック位置から開位置に変位させることを可能にするように構成される。親指又は1本以上の他の指を適切に配置するために、作動領域は、8cm未満かつ0.2cm超に及ぶことができる。面積が大きいと指の配置の精度が不足し、面積が小さいとユーザ又は消費者にとって作動領域の位置を特定することが困難になることが判明している。いくつかの実施例では作動領域は、位置決めを容易にするために円形形状を有する。例えば、楕円形、卵形、正方形、三角形、丸みを帯びた角を有する正方形、丸みを帯びた角を有する三角形、他の多角形、又は丸みを帯びた角を有する他の多角形等の他の形状が考慮されてもよい。
【0015】
図1A及び図1Bは、本開示による例示的な消費者製品100を示す。例示的な消費者製品100は、図1Aでは開いた状態で、図1Bでは閉じた状態で示されている。例示的な消費者製品100は、洗剤製品(図示せず)及び容器を含む。容器は、ボックス101と、ボックスのためのカバー102と、カバー102を閉位置に維持するロック103とを含む。ボックス101は、洗剤製品を含み、またボックス101は、基部104と、側壁105と、開口部106とを含む。カバー102は、上面107と、側面108とを含む。またカバー102は、開口部106を覆い、またカバー102が閉位置にあるとき、カバー102は、少なくともボックスの側壁の第1の特定部分151、第2の特定部分152、及び第3の特定部分153を覆う。ロック103は、カバーが閉位置にあるとき、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータに作動圧力を加えることによってロック位置から開位置に移動可能な少なくとも第1のアクチュエータ131a~b及び第2のアクチュエータ132を含む。第1のアクチュエータ131a~bは、第1の特定部分151に接続され、第2のアクチュエータ132は、少なくとも第2の特定部分152に接続される。カバーは、第1の作動領域181、第2の作動領域182、及び第3の作動領域183を含む。第1の作動領域181及び第3の作動領域183は、第1のアクチュエータ131a~bに面し、第2の作動領域182は、第2のアクチュエータ132に面する。作動領域は、カバーが閉位置にあるとき、第1の作動領域、第2の作動領域、及び第3の作動領域に作動圧力を同時に加えることによって、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを、ロック位置から開位置に変位させることを可能にする。
側壁の第1の特定の部分及び第3の特定の部分ならびに第1のアクチュエータは、同じ特定の側壁に関連し、
側壁の第2の特定の部分及び第2のアクチュエータは、上記の特定の側壁の反対側にある、対向側壁に関連し、
第1の作動領域及び第3の作動領域は、カバーが閉位置にあるときに、側壁の少なくとも第1の特定部分及び第3の特定部分を覆う、同じ特定の側面に関連し、
第2の作動領域は、上記の特定の側面の反対側にある、対向側面に関連する。
【0016】
この具体例100では、容器は、カバーが閉位置にあるときに第1の作動領域181に面する第1のフラップ131aと、カバーが閉位置にあるときに第2の作動領域182に面する第2のフラップ132と、カバーが閉位置にあるときに第3の作動領域183に面する第3のフラップ131bとを備える。第1のフラップ131a及び第3のフラップ131bは、第1のアクチュエータを形成し、第2のフラップ132は第2のアクチュエータを形成する。
【0017】
別の例示的な消費者製品200が図2A及び図2Bに示されている。例示的な消費者製品200は、例示的な消費者製品と同様の構造を含み、同様の要素は、両方の図において同じように名前が付けられ、番号が付けられている。例示的な消費者製品100と例示的な消費者製品200との間の違いは、例示的な消費者製品200が、単一のフラップ231を備える第1のアクチュエータを備え、この単一のフラップ231は、カバーが閉位置にあるときに、第1の作動領域181及び第3の作動領域183の両方に面するということである。
【0018】
例100及び例200の両方において、カバーは、フード蓋の形態であり、これは、ボックスに対して降ろせば開口部106を覆い、あるいは持ち上げれば、開口部106を露出させることができる。
【0019】
別の例示的な消費者製品300が、図3A図3B、及び図3Cに示されている。例示的な消費者製品300は、図3Aでは開いた状態で、図3Cでは閉じた状態で、図3Bでは中間位置で示されている。例示的な消費者製品300は、洗剤製品(図示せず)及び容器を含む。容器は、ボックス301と、ボックスのためのカバー302と、カバー302を閉位置に維持するロック303とを含む。ボックス301は、洗剤製品を含み、またボックス301は、基部304と、側壁305と、開口部306とを含む。カバー302は、上面307と、側面308とを含む。またカバー302は、開口部306を覆い、またカバー502が閉位置にあるとき、カバー302は、少なくともボックスの側壁の第1の特定部分351、第2の特定部分352、及び第3の特定部分353を覆う。ロック503は、カバーが閉位置にあるとき、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータに作動圧力を加えることによってロック位置から開位置に移動可能な少なくとも第1のアクチュエータ351a~b及び第2のアクチュエータ352を含む。第1のアクチュエータ331a~bは、第1の特定部分351に接続され、第2のアクチュエータ332は、少なくとも第2の特定部分352に接続される。カバーは、第1の作動領域381、第2の作動領域382、及び第3の作動領域383を含む。第1の作動領域381及び第3の作動領域383は、第1のアクチュエータ331a~bに面し、第2の作動領域382は、第2のアクチュエータ332に面する。作動領域は、カバーが閉位置にあるとき、第1の作動領域、第2の作動領域、及び第3の作動領域に作動圧力を同時に加えることによって、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを、ロック位置から開位置に変位させることを可能にする。
側壁の第1の特定の部分及び第3の特定の部分ならびに第1のアクチュエータは、同じ特定の側壁に関連し、
側壁の第2の特定の部分及び第2のアクチュエータは、上記の特定の側壁の反対側にある、対向側壁に関連し、
第1の作動領域及び第3の作動領域は、カバーが閉位置にあるときに、側壁の少なくとも第1の特定部分及び第3の特定部分を覆う、同じ特定の側面に関連し、
第2の作動領域は、上記の特定の側面の反対側にある、対向側面に関連する。
【0020】
この具体例300では、容器は、カバーが閉位置にあるときに第1の作動領域381に面する第1のフラップ331aと、カバーが閉位置にあるときに第2の作動領域382に面する第2のフラップ332と、カバーが閉位置にあるときに第3の作動領域383に面する第3のフラップ331bとを備える。第1のフラップ331a及び第3のフラップ331bは、第1のアクチュエータを形成し、第2のフラップ332は第2のアクチュエータを形成する。
【0021】
この具体例300では、カバーは、ボックスを囲むスリーブの形態である。この具体例300では、開口部は側壁上にある。この具体例では、開口部306は、切欠きパネル316を側壁から引き離して開口部306を生成することによって開放されてもよい。上記のような切欠きパネルは、ボックスの内容物が改ざんされていないことを保証する要素として機能する。
【0022】
いくつかの実施例では各作動領域は、8cm未満かつ0.2cm超に及び、各作動領域は重心を画定する。重心は、作動領域の輪郭内に含まれる領域に対応する。そのような作動領域スパンは、ユーザが、対応するアクチュエータに対応する領域をローカライズすることを可能にする。
【0023】
いくつかの実施例では各作動領域の各重心は、カバーの上面から5cm未満かつ0.5cm超離れている。これは、成人の1本の手で全ての作動領域に同時に到達することに寄与することを可能にする。
【0024】
いくつかの実施例では、各重心は、特定の側面の遠位端から0.5cm超離間されている。例示的な消費者製品100及び200の構成では、そのような遠位端は、カバーの上面の反対側にある側面の端部である。そのような閾値距離は、カバーの側面の構造的完全性を維持することを可能にする。
【0025】
いくつかの実施例ではカバーの上面は、重心において、特に第1の作動領域の重心において、特定の部分に対して垂直な方向に沿って13cm未満かつ6cm超に及ぶ。これはまた、成人の1本の手で、全ての作動領域に同時に到達することに寄与することを可能にする。
【0026】
いくつかの実施例では、各作動領域は8cm未満かつ0.2cm超に及び、各作動領域は重心を画定し、各重心は、カバーの上面から5cm未満かつ0.5cm超だけ離間され、各重心は、上記の具体的側面の遠位端から、0.5cm超だけ離間されており、カバーの上面は、重心において、特に第2の作動領域の重心において、上記特定の部分に対して垂直な方向に沿って13cm未満かつ6cm超に及ぶ。そのような組み合わされた条件に従うことは、成人の1本の手で、全ての作動領域に同時に到達することに、特に適しているということが判明している。好ましい構成では、例えば図1A図1B図2A、及び図2Bに示されるように、第1の作動領域の重心及び第3の作動領域の重心は、カバーの上面に平行な方向に沿って離間距離だけ離間され、離間距離は、成人の同一の手の異なる指でそのような第1の作動領域及び第3の作動領域に同時に到達するために、1.5cm超かつ10cm未満であり、より好ましくは5cm超かつ7cm未満である。いくつかの更により好ましい構成では、カバーの側面及び上面に沿った、第2の作動領域の重心と、第1の作動領域の重心又は第3の作動領域の重心のいずれかとの間の最短距離は、18cm未満である。いくつかの更なる好ましい構成では、各重心は、カバーの上面から1cm超かつ3cm未満だけ離間され、カバーを通してフィードバック力を伝達して、ロック開放をより正確にもたらす挟持運動を与えることを可能にする。いくつかの更に好ましい構成では、第2の作動領域の重心は、カバーの上面に平行な水平方向に沿ってカバーの側面の中央領域に位置し、それによって、フード蓋などのカバーの摺動を、そのような蓋を動かなくする可能性がある、カバーの一方の側に他方の側よりも大きな力を加えることを回避することによって容易にする。
【0027】
図4A図4Bは、例えばカバー102によるカバー又はフード蓋を得るために使用され得る異なる未加工品を示す。図4Aでは、第2の作動領域182の重心は、第1の作動領域181の重心と位置合わせされる。別の一実施例(図示せず)では、第2の作動領域の重心は、カバーが閉位置部分にあるときに、第2の特定部分に対して垂直な方向に沿って第3の作動領域183の重心と位置合わせされてもよい。図4Bでは、第2の作動領域182の重心は、第1の作動領域181の重心と第3の作動領域183の重心との間の領域に面している。そのような構成は、成人の同一の手の3本の指で、3つの作動領域全てを同時に作動させるのに特に適していることが判明している。
【0028】
いくつかの実施例では作動領域のうちの1つ以上は、開口及び触覚要素のうちの1つである。開口は、実装の単純さだけでなく、開口の形態の作動領域によって提供されるアクチュエータとの直接接触のために好ましい作動領域であるが、例えば、テクスチャの変化、膜、エンボス要素、デボス要素、又はスリットの存在によって検出され得る他のタイプの作動領域が考慮されてもよい。上記のような異なる可能性は全て、蓋が閉じられたときに作動領域の下にあるアクチュエータの位置を識別することを可能にする。
【0029】
いくつかの実施例では、洗剤製品は、単位用量洗剤パウチの形態、好ましくは可撓性のある水溶性単位用量洗剤パウチの形態であり、1つ以上の開口は、単位用量洗剤パウチが1つ以上の開口を通過するのを防止するように構成される。
【0030】
いくつかの実施例では、第1の特定部分、第2の特定部分、及び第3の特定部分のうちの1つ以上は、カバーが閉じられたときに、開口を通して、複数の開口がある場合にはそのそれぞれを通して見える視覚的表示を含む。これは、ロックを操作するのに適切な領域を識別することに関して、触覚的手段だけでなく視覚的手段によってもユーザに案内を提供することを可能にする。そのような視覚的表示は、例えば、コード、記号、色、数字、アイコン、文字、単語、又はテキストのうちの1つ以上を含んでもよく、容器上に印刷された開封指示と組み合わされてもよい。
【0031】
図5A及び図5Bに示す消費者製品のいくつかの例では、カバー502は、ヒンジ式蓋であってもよく、ヒンジ式蓋は、例えば、ヒンジ式側部、ヒンジ式側部の反対側の側部、及び2つの隣接する側部を含む矩形形状をとり、隣接する側部は、カバーが閉じられたときに、側壁の第1の特定部分551、第2の特定部分552、及び第3の特定部分353に対応してもよい。そのような場合、カバーは、ヒンジを中心にカバーを回転させることによって開かれ、ロックは、この例では、フラップの形態の第1のアクチュエータ531、第2のアクチュエータ532、及び第3のアクチュエータ533を備える。この実施例では、カバー502は、図5Aでは開いており、図5Bでは閉じている。アクチュエータは、開口の形態の第1の作動領域581、第2の作動領域582、及び第3の作動領域583に対応する。
【0032】
図6A及び図6Bは、それぞれ開構成及び閉構成の、更なる例示的な消費者製品を示すが、この場合、単一のフラップの形態の第1のアクチュエータを備える消費者製品200と同様のものである。この消費者製品は、追加のアクチュエータ、この場合、第4の作動領域684に関連付けられ、反対側の側壁に位置する第3のアクチュエータ633を備える。この具体例は、可逆的であるという利点を有し、カバーは、第4の作動領域684が、この例では単一のフラップの形態である第1のアクチュエータに対応するように配置され得る。このような可逆的カバーは、その保管の際の向きとは無関係に、右利きのユーザと左利きのユーザとの両方に適しているので、特に有用であり得る。
【0033】
図7A及び図7Bは、それぞれ開いた構成及び閉じた構成の、更なる例示的な消費者製品を示し、この場合は消費者製品100と同様のものである。本消費者製品は、追加のアクチュエータ、この場合は第4の作動領域784に関連付けられ、第1のアクチュエータを担持する特定の側壁上に位置する第4のアクチュエータ734を備える。この特定の例は、成人の第1の手の親指と、成人の第1の手の3本以上の他の指とを使用することによって係合解除され得る追加のアクチュエータを導入することによってロックを改善するという利点を有し、上記の3本以上の他の指は、好ましくは人差し指、中指、及び薬指を含み、親指及び3本以上の他の指は、4つの作動領域に作動圧力を同時に加える。
【0034】
図8は、ロックされた消費者製品を動作させる例示的方法であって、消費者製品は、本明細書に記載される実施例のいずれかによるものであり、その方法は、
ブロック81において、成人の第1の手の親指と、成人の第1の手の2本以上の他の指との間で第1の成人の手でカバーをつまむことによって、容器のロックを解除するステップであって、上記の2本以上の他の指は、好ましくは人差し指と中指、あるいは中指と薬指を含み、親指と2本以上の他の指が作動領域に作動圧力を同時に加えるステップと、
ブロック82において、挟まれたカバーをボックスから離間させるように回転又は摺動させることによって、容器を開くステップと、を含む。
【0035】
図9は、ブロック81及びブロック82と、カバーがロック位置になるまで開口部上にカバーを配置することによって、容器を閉じるブロック93と、を含む別の方法を示す。好ましくは、ロックは、閉鎖時にクリック音を発するように構成され、閉鎖を確認する可聴フィードバックを提供する。
【0036】
本開示はまた、一方では、偶発的な開放に抵抗する側壁用の材料の使用と、特に環境に優しい側壁用の材料の使用との間の、一見矛盾することを解決することを目的とする。
【0037】
容器は、実際、紙又は剛性厚紙材料、特に、剛性厚紙材料、可撓性厚紙材料、又はそれらの混合物から作製されてもよい。いくつかの実施例では、ボックス又はカバーを形成する材料は、220マイクロメートル超かつ3mm未満の壁厚を有する。いくつかの実施例では、ボックス又はカバーを形成する材料は、1mm超かつ2mm未満の壁厚を有する。いくつかの実施例では、ボックス又はカバーを形成する材料は、例えば、ボックス又はカバーの一部又は全体を補強するために、それ自体の上に折り畳まれる。容器は、紙材料、バイオベース材料、竹繊維、セルロース繊維、セルロース系若しくは繊維系材料、又はそれらの混合物から作製することができる。容器は、リサイクル材料、例えば、リサイクルされたセルロース繊維系材料を含む材料から作製することができる。いくつかの実施例では、開放を容易にするために、カバーは、開放時にボックスから完全に分離されてもよく、カバーは、十分に堅牢なカバー構造を得るために、200g未満、好ましくは100g未満、更により好ましくは80g未満、かつ10g超、より好ましくは30g超、更により好ましくは40g超の重量である。
【0038】
カバーが蓋の形態であるいくつかの実施例では、そのいくつかの実施例によるカバーは、支持要素構造を含み、支持要素構造は、カバーが閉位置にあるときにボックスの開口部に入る。側壁の特定の部分の少なくとも一部は、カバーが閉位置にあるときに側面と支持要素構造との間に位置する。カバーが閉位置にあり、かつ作動圧力が加えられていないときには、クリアランス距離は、側壁の特定の部分に垂直な方向に側壁を支持要素構造から分離する。カバーが閉位置にあるときには、作動圧力が圧力閾値を超えて加えられると、側壁の特定の部分が曲がることによって、クリアランス距離がゼロに減少する。支持要素構造及び側面の両方は、構造的にカバーの一部であり、支持要素構造及び側面は、側壁の特定の部分を挟むことを可能にし、それによって側壁の特定の部分が沈み込み、ロックタブからのアクチュエータの望ましくない係合解除を防止する。カバーを通してボックスを持ち上げている間に作動圧力が加えられた場合、加えられた圧力は側壁の挟まれた特定の部分を支持要素構造に接触させて保持し、それによって重力を補償する。このようなことがなければ、この重力はカバーをボックスから切り離してしまう。このような重力の補償は、側壁の特定の部分と支持要素構造との間の抵抗静摩擦力によるものであるという事実に留意することが重要である。いくつかの実施例では、支持要素構造を使用することにより、ボックスを作るために比較的可撓性の高い材料を使用することができ、そのような可撓性材料は、支持要素構造がない場合、ボックスがそのカバーで持ち上げられた際には曲がってしまい、ボックスが落下することになる。比較的可撓性の材料の使用を可能にすることはまた、そのような可撓性を補償する支持要素構造の存在により、より少ない量のそのような材料の使用を可能にする。そのような支持要素構造の存在により、例えば、ロックのアクチュエータに圧力を加えながらボックスを持ち上げるときに、ロックのアクチュエータに作動圧力が加えられたとしても、偶発的な開放のリスクが防止又は低減される。
【0039】
支持要素構造は、カバーが閉位置にあるときに開口部に入り、カバーが閉位置にあるときにボックス内に収まる。開口部へのこのような進入は、支持要素構造が、カバーが開位置から閉位置に移動したときに開口部に入る支持要素構造部分を含み、カバーが閉位置から開位置に移動したときにこのような支持要素構造部分が開口部から出るという意味で理解されるべきである。側壁の特定の部分の少なくとも一部は、カバーが閉位置にあるとき、側面と支持要素構造との間に位置する。この構造は、側面と支持要素構造との間の側壁の特定の部分を捕捉することを可能にする。側壁の特定の部分は、カバーが開位置から閉位置に移動したときに、側面と支持要素構造との間に挿入される。側壁の特定の部分は、カバーが閉位置から開位置に移動したときには、側面と支持要素構造との間から解放される。クリアランス距離は、カバーが閉位置にあり、かつ作動圧力が加えられていないときに、側壁の特定の部分に垂直な方向に側壁を支持要素構造から分離し、そのような方向は、例えば、支持要素の直線リッジの方向に対応する。そのようなクリアランス距離は、支持要素構造の第1の側に存在し、更に支持要素構造の第2の側に繰り返される。そのようなクリアランス距離は、カバーが閉じられるときに支持要素構造が側壁の特定の部分と衝突しないように、カバーが閉じられるときに開口部を通して支持要素構造を挿入させることを可能にする。カバーが閉位置にあるときに作動圧力が圧力閾値を超えて加えられると、側壁の特定の部分が曲がることによって、クリアランスがゼロに減少する。そのような圧力閾値に達すると、側壁はゼロに減少するクリアランス距離を通じて支持要素構造に寄りかかり、それによって側壁が過度に歪むことが防止され、アクチュエータがロックタブを解放する点まで沈み込むことが防止される。上記の実施例によるクリアランス距離は、いくつかの実施例では、カバーとボックスとの間の公差距離に関連し、これらは共に、閉位置にあるときにカバーが緩むことを回避しながら、過度の困難なしにカバーをボックス上に配置することを可能にする。本開示によるクリアランス距離は、ロックの領域で考慮されるが、カバーとボックスとの間の公差距離は、ボックスの開口部の全周に沿って考慮されてもよい。いくつかの実施例では、公差は、少なくとも0.1mmかつ5mm未満である。いくつかの実施例では、公差は、少なくとも0.5mmかつ3mm未満である。そのような公差は、例えば、カバーが閉位置にあり、側面の内面と側壁の外面との間にあるときに測定され、そのような公差がロックの領域で異なる値をとる可能性があることを理解されたい。
【0040】
いくつかの実施例では、カバーが閉位置にあり、作動圧力が加えられていない場合、そのクリアランス距離は、少なくとも1mmかつ1cm未満である。そのような範囲は、カバーの閉鎖を容易にすることと、望ましくないロック解除につながる側壁の特定の部分の沈み込みを防止することとの両方を可能にする。いくつかの実施例では、カバーが閉位置にあり、作動圧力が加えられていない場合、そのクリアランス距離は少なくとも1.5mmかつ0.5cm未満である。いくつかの実施例では、カバーが閉位置にあり、作動圧力が加えられていない場合、そのクリアランス距離は少なくとも2mmかつ0.4cm未満である。
【0041】
いくつかの実施例では、カバーは段ボール層を含み、段ボール層は溝を含み、溝は好ましくは特定の部分に垂直な方向に平行に、かつカバーの上面に平行に延び、作動領域は好ましくは溝の少なくともいくつかと交差する。このような構造により、カバーの上面を補強することができる。開口の形態の作動領域による溝の交差はまた、開口が設けられた1つ以上の側面を換気することを可能にし、それによって湿った環境における側面の完全性を強化する。
【0042】
いくつかの実施例では、洗剤製品は、洗剤組成物を含む。洗剤組成物は、洗濯洗浄組成物、自動食器洗浄組成物、硬質表面洗浄組成物、又はこれらの組み合わせであってよい。洗剤組成物は、固体、液体、又はこれらの混合物を含んでもよい。液体という用語は、ゲル、溶液、懸濁物、ペースト、又はこれらの混合物を含む。固体は粉末であってもよい。本明細書において粉末とは、洗剤組成物が固体粒子を含んでいてもよく、又は単一の均質な固体であってもよいことを意味する。いくつかの実施例では、粉末洗剤組成物は、粒子を含む。この場合、固体が単一の均質な固体であるのとは対照的に、粉末洗剤組成物が個々の固体粒子を含むことを意味する。粒子は、自由流動性であってもよく、又は圧縮されていてもよい。洗濯洗剤組成物は、布地手洗い操作に使用することもでき、又は自動の布地機械洗い操作に使用することもでき、例えば、自動の布地機械洗い操作で使用される。例示的な洗濯洗剤組成物は、非石鹸界面活性剤を含み、非石鹸界面活性剤は、アニオン性非石鹸界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の10重量%~60重量%、又は20重量%~55重量%の非石鹸界面活性剤を含む。非石鹸アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との例示的な重量比は、1:1~20:1、1.5:1~17.5:1、2:1~15:1、又は2.5:1~13:1である。例示的な非石鹸アニオン性界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート、又はこれらの混合物を含む。直鎖アルキルベンゼンスルホネートとアルキルサルフェートとの例示的な重量比は、1:2~9:1、1:1~7:1、1:1~5:1、又は1:1~4:1である。例示的な直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、C10~C16アルキルベンゼンスルホン酸又はC11~C14アルキルベンゼンスルホン酸である。「直鎖状」とは、本明細書では、アルキル基が直鎖状であることを意味する。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、アルコキシル化アルキルサルフェート、若しくは非アルコキシル化アルキルサルフェート、又はこれらの混合物を含んでもよい。例示的なアルコキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、エトキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を含む。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、1~5、1~3、又は2~3のモル平均エトキシル化度を有する、エトキシ化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を含んでもよい。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、非エトキシル化アルキルサルフェート及びエトキシル化アルキルサルフェートを含んでもよく、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のモル平均エトキシル化度は、1~5、1~3、又は2~3である。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の例示的なアルキル画分は、脂肪族アルコール、オキソ合成アルコール、ゲルベアルコール、又はこれらの混合物から誘導される。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の10重量%~50重量%、15重量%~45重量%、20重量%~40重量%、又は30重量%~40重量%の非石鹸アニオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、非イオン性界面活性剤は、アルコールアルコキシレート、オキソ合成アルコールアルコキシレート、ゲルベアルコールアルコキシレート、アルキルフェノールアルコールアルコキシレート、又はこれらの混合物から選択される。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の0.01重量%~10重量%、0.01重量%~8重量%、0.1重量%~6重量%、又は0.15重量%~5重量%の非イオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の1.5重量%~20重量%、2重量%~15重量%、3重量%~10重量%、又は4重量%~8重量%の石鹸、いくつかの実施例では、脂肪酸塩、いくつかの実施例では、アミン中和された脂肪酸塩を含み、いくつかの実施例では、アミンは、アルカノールアミン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、又はこれらの混合物から選択され、いくつかの実施例では、モノエタノールアミンである。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物である。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の15重量%未満、又は12重量%未満の水を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、1,2-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセロール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、又はこれらの混合物から選択される非水性溶媒を含む液体洗濯洗剤組成物である。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の10重量%~40重量%、又は15重量%~30重量%の非水性溶媒を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、香料を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、酵素、クエン酸塩、漂白剤、漂白触媒、染料、色相染料、増白剤、アルコキシル化ポリアミン及びポリエチレンイミンを含む洗浄ポリマー、汚れ放出ポリマー、界面活性剤、溶媒、移染防止剤、キレート剤、カプセル化香料、ポリカルボキシレート、構造化剤、pH調整剤、ならびにこれらの混合物を含むビルダーを含む群から選択される補助成分を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、6~10、6.5~8.9、又は7~8のpHを有し、洗濯洗剤組成物のpHは、20℃で脱塩水中の10%生成物濃度として測定される。液体の場合、洗濯洗剤組成物はニュートン性又は非ニュートン性であってよい。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、非ニュートン性である。理論に束縛されることを望むものではないが、非ニュートン液体は、ニュートン液体とは異なる特性を有し、より具体的には、非ニュートン液体の粘度は、剪断速度に依存し、一方、ニュートン液体は、適用される剪断速度にかかわらず一定の粘度を有する。非ニュートン液体の剪断適用時の粘度の低下は、液体洗剤の溶解を更に促進すると考えられる。本明細書に記載される液体洗濯洗剤組成物は、配合された成分及び組成物の目的などの要因に応じて、任意の好適な粘度を有し得る。
【0043】
いくつかの実施例では、消費者製品は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品と容器とを含む。消費者製品は、「そのまま」販売され得、言い換えると、消費者製品は、消費者が棚から手に取る商品である。あるいは、消費者製品は、複数要素の製品の1つの単位として収容され得る。例えば、2つ以上の消費者製品が、外側パッケージ内に収容されてもよく、複数のパッケージ化された消費者製品が1回の購入で一緒に販売される。消費者製品は、審美的な要素、例えば、シュリンクスリーブ又は容器に貼り付けられたラベルを含んでいてもよい。あるいは、容器は、着色されていてもよく、又は審美的な要素若しくは情報を含む印刷物(例えば、使用指示)が印刷されていてもよい。
【0044】
いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、少なくとも1つの単位用量内部区画を形成するように適応された少なくとも1つの水溶性フィルムを含み、少なくとも1つの単位用量内部区画は、洗剤組成物を含む。水溶性フィルム及び洗剤組成物については、以下により詳細に説明する。いくつかの実施例では、消費者製品は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも2つの水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも10個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも20個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも30個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも40個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも45個の水溶性単位用量物品を含む。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、パウチの形態である。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、最終用途で利益を与えるのに十分な体積として、組成物の単位用量を含む。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、単位用量物品が水溶性フィルムによって取り囲まれた少なくとも1つの内部区画を含むような形状の1つの水溶性フィルムを含む。少なくとも1つの区画は、洗浄組成物を含む。水溶性フィルムは、貯蔵中に洗浄組成物が区画から漏出しないように密封される。しかし、水溶性単位用量物品を水に加えると、水溶性フィルムが溶解して、内部区画の内容物が洗浄液中に放出される。単位用量物品は、1つより多い区画、少なくとも2つの区画、又は少なくとも3つの区画、又は少なくとも4つの区画、又は少なくとも5つの区画を含んでいてもよい。区画は、重ね合わせる位置付けで、すなわち、一方が他方の上に位置するように配置されてよい。あるいは、区画は、隣り合った位置付けで、すなわち、一方が他方に隣接する配向で位置してよい。区画は、「タイヤ及びリム」構成での位置付けであってもよく、すなわち、第1区画は、第2区画に隣接して位置するが、第1区画は、第2区画を少なくとも部分的に囲み、ただし、第2区画を完全には封入しない。あるいは、1つの区画が、別の区画内に完全に封入されてもよい。いくつかの実施例では、単位用量物品は少なくとも2つの区画を含み、区画の一方は他方の区画より小さい。いくつかの実施例では、単位用量物品は少なくとも3つの区画を含み、区画のうちの2つは第3区画よりも小さくてもよく、いくつかの実施例では、2つの小さい区画は大きい区画に重ねられている。いくつかの実施例では、単位用量物品は少なくとも4つの区画を含み、区画のうちの3つは第4区画よりも小さくてもよく、いくつかの実施例では、3つの小さい区画は大きい区画に重ねられている。重ね合わせられた区画は、いくつかの実施例では、隣り合って位置付けられる。いくつかの実施例では、それぞれの個々の単位用量物品は、10g~40g、又は更には15g~35gの重量を有していてもよい。水溶性フィルムは、水に可溶性又は分散性であってもよい。単位用量品に形成される前に、水溶性フィルムは、いくつかの実施例では、20~150マイクロメートル、他の実施例では35~125マイクロメートル、更なる実施例では50~110マイクロメートル、更に更なる実施例では約76マイクロメートルの厚さを有する。水溶性フィルム材料の例は、ポリマー材料を含む。フィルム材料を、例えば、ポリマー材料の注型成形、吹込成形、押出成形又は吹込押出成形によって得ることができる。いくつかの実施例では、水溶性フィルムは、ポリビニルアルコールポリマー又はコポリマー、例えば、ポリビニルアルコールポリマー及び/又はポリビニルアルコールコポリマーのブレンドを含み、例えば、スルホン化及びカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマー、特にカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマーから選択され、例えば、ポリビニルアルコールホモポリマーとカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマーのブレンドを含む。いくつかの実施例では、水溶性フィルムは、Monosolによって商品参照番号M8630、M8900、M8779、M8310として供給されているものがある。いくつかの実施例では、フィルムは、不透明、透明又は半透明であってもよい。フィルムは、印刷された領域を含んでもよい。印刷の領域は、フレキソ印刷又はインクジェット印刷などの技術を使用して得ることができる。フィルムは、嫌悪剤、例えば苦味剤を含んでもよい。好適な苦味剤としては、ナリンギン、スクロースオクタアセテート、塩酸キニーネ、デナトニウムベンゾエート、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な嫌悪剤のレベルには、1~5000ppm、100~2500ppm、又は250~2000ppmが挙げられるが、これらに限定されない。水溶性フィルム若しくは水溶性単位用量物品又は両方は、潤滑剤でコーティングされてもよい。いくつかの実施例では、潤滑剤は、タルク、酸化亜鉛、シリカ、シロキサン、ゼオライト、ケイ酸、アルミナ、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、トリポリリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、変性デンプン、粘土、カオリン、石膏、シクロデキストリン、又はこれらの混合物から選択される。
【0045】
いくつかの実施例では、容器は、第1部分を含み、第1部分は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品が含有される第1区画を含む。いくつかの実施例では、第1区画は、少なくとも2つの水溶性単位用量物品を含む。第1区画は、1~80個の水溶性単位用量物品、1~60個の水溶性単位用量物品、1~40個の水溶性単位用量物品、又は1~20個の水溶性単位用量物品を含み得る。第1区画の容積は、500mL~5000mL、いくつかの実施例では800mL~4000mLであり得る。
【0046】
いくつかの実施例では、洗剤製品は、単位用量洗剤パウチの形態、好ましくは可撓性のある水溶性単位用量洗剤パウチの形態であり、開口は、単位用量洗剤パウチが開口を通過するのを防止するように構成される。単位用量洗剤パウチが開口を通過することを防止するように構成された開口を有することは、開口部を通して洗剤パウチを誤ってこぼすことを回避することを可能にする。いくつかの実施例では、パウチは最小断面を有する。そのような最小断面は、場合によっては、外側フランジ領域によって囲まれている。そのような最小断面は、洗剤を含む洗剤物品の内部容積と交差する。そのような最小断面は、作動領域開口未満のものである。例えば、作動領域開口が1cmである場合、1.5cmの最小断面を有するパウチは、開口を通ってこぼれることはない。
【0047】
いくつかの実施例では、作動領域を含む側面のうちの1つ以上の側面は、カバーが閉位置にあるとき、側壁のうちの1つ以上のそれぞれの側壁の少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%を覆う。そのような実施例では、それぞれの作動領域が開口である場合、そのような開口は、カバーがボックス上にスライドするときにカバーを閉じながら、カバー内に含まれる空気をある程度排出することを可能にする。いくつかの実施例では、カバーは、カバーの上面及び側面をその境界とするカバー内部容積を画定する。いくつかの実施例では、カバー内部容積は、200~2000cm、好ましくは750~1500cmである。いくつかの実施例では、それぞれの作動領域を含む側面のうちの1つ以上の側面は、カバーが閉位置にあるとき、側壁のうちの1つ以上のそれぞれの側壁の少なくとも40%を覆う。いくつかの実施例では、それぞれの作動領域を含む側面のうちの1つ以上の側面は、カバーが閉位置にあるとき、1つ以上の側壁のうちのそれぞれの側壁の少なくとも50%を覆う。より高い側面被覆率を提供することは、堅牢性を増加させ、偶発的に逆さまに開いたカバーケース内に容器の内容物を保持することを可能にする。そのような構成は、いくつかの実施例では、単位用量洗剤パウチが開口を通過することを防止するように構成された開口と有利に組み合わされ得る。
【0048】
いくつかの実施例では、作動領域は、6cm未満かつ1cm超を覆う。このような寸法決めは、高精度の力又は圧力を加える際に特に効果的であることも分かった。
【0049】
いくつかの実施例では、側面は、2つの短い側面及び2つの長い側面を含み、作動領域は、2つの長い側面上にある。この構成は、所望の容器内容積を維持しながら、カバーの上面の剛性を増加させることを可能にする。カバーは、実際、互いに平行な2つの対向する長い側面と、互いに平行な2つの対向する短い側面とを含み、長い側面は短い側面に対して垂直である。ユーザ又は消費者が長い側面に圧力をかける可能性が高く、短い側面の中間点がそれぞれの短い側面のコーナーから離れているよりも、第1方向に沿った長い側面の中間点が同じ長い側面のコーナーから更に離れているので、長い側面が変形を受ける可能性が高いという事実を考慮すると、長い側面は、好ましくは強化されたものである。
【0050】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9
【国際調査報告】