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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-16
(54)【発明の名称】ゴム製指ぬき及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A41D 19/015 20060101AFI20231109BHJP
   A41D 19/00 20060101ALI20231109BHJP
【FI】
A41D19/015 510Z
A41D19/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527989
(86)(22)【出願日】2021-11-05
(85)【翻訳文提出日】2023-05-11
(86)【国際出願番号】 KR2021015980
(87)【国際公開番号】W WO2022103078
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】10-2020-0149145
(32)【優先日】2020-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0144297
(32)【優先日】2021-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523164986
【氏名又は名称】ジェキョン エムティーエス カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】JAEKYUNG MTS CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100166545
【弁理士】
【氏名又は名称】折坂 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジェ ボン
【テーマコード(参考)】
3B033
【Fターム(参考)】
3B033AA04
3B033AB06
3B033AB08
3B033AC03
(57)【要約】
本発明は上端まわり部に形成された補強リングによって使用者が圧迫感を感じることを防止するようになった新しい構造のゴム製指ぬきに関する。本発明によるゴム製指ぬきは、指ぬき本体10の上側に補強リング20が備えられ、ゴム製指ぬきを製造する際にゴム製指ぬきを金型30から容易に外せるようにすると同時に、非常に薄く製造される指ぬき本体10の上端が容易に破れないようにし、使用者が補強リング20を取ってゴム製指ぬきを指に被せたり、指に被せられたゴム製指ぬきを外す基本的な機能を充実に遂行することができ、前記補強リング20に複数の脆弱部21が形成されて補強リング20が弾性と強度が低くなることによって、補強リング20が使用者の指を強く加圧して使用者が指のしびれや痛みを感じることを防止することができる長所がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に延長され、上端は開放されて下端は密閉された管形で構成された指ぬき本体10と、
前記指ぬき本体10の上端まわりに形成された補強リング20とを含むゴム製指ぬきにおいて、
前記補強リング20の外側のまわり面には脆弱部21が形成されたことを特徴とするゴム製指ぬき。
【請求項2】
前記脆弱部21は一つ以上で構成され、前記補強リング20の外側のまわり面に相互離隔されるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載のゴム製指ぬき。
【請求項3】
前記指ぬき本体10の上端まわり部には切り取り線11が形成され、補強リング20を引っ張ると前記脆弱部21と切り取り線11によって補強リング20が指ぬき本体10から分離されて補強リング20を取り除くようになったことを特徴とする請求項1に記載のゴム製指ぬき。
【請求項4】
前記指ぬき本体10には排出孔12が内外側面を貫くように形成されたことを特徴とする請求項1に記載のゴム製指ぬき。
【請求項5】
前記金型30の外側に切り取り線11、排出孔12、脆弱部21が構成される位置には非粘着性コーティングをした突起部35がさらに形成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のゴム製指ぬき。
【請求項6】
前記金型30の外側及び突起部に非粘着性コーティングをしたコーティング部36がさらに形成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載のゴム製指ぬき。
【請求項7】
請求項1に記載のゴム製指ぬきの製造方法において、
前記ゴム製指ぬきは上下方向に延長された円筒状の金型30をゴム液31にディッピングして金型30のまわり部にゴム液31が塗布されるようにし、ゴム液31が適切に反乾燥されれば塗布されたゴム液31の上端を下側に巻いて前記補強リング20を形成した後、乾燥機を利用して乾燥させて製造され、
前記脆弱部21は前記ゴム液31の上端を巻いて補強リング20を形成した後、成型部材40を利用して補強リング20の外側のまわり面を加圧して形成されることを特徴とするゴム製指ぬきの製造方法。
【請求項8】
請求項1に記載のゴム製指ぬきの製造方法において、
前記ゴム製指ぬきは上下方向に延長された円筒状の金型30をゴム液31にディッピングして金型30のまわり部にゴム液31が塗布されるようにし、ゴム液31が適切に反乾燥されれば、前記金型30に備えられた脱皮部材50を利用して補強リング20を形成すると同時に、補強リング20のまわり部に前記脆弱部31を形成して製造され、
前記脱皮部材50は前記金型30の外側に昇降可能に結合された昇降リング51と、前記昇降リング51から下側に延長された複数の延長バー52で構成され、昇降駆動手段53によって昇降されることを特徴とするゴム製指ぬきの製造方法。
【請求項9】
請求項1に記載のゴム製指ぬきの製造方法において、
前記ゴム製指ぬきは上下方向に延長された円筒状の金型30を硬質ゴム液33にディッピングし、これを乾燥させた後、軟質ゴム液35に再びディッピングして、軟質ゴム液35が適切に反乾燥されれば塗布された軟質ゴム液35の上端を下側に巻いて前記補強リング20を形成した後、乾燥機を利用して乾燥させて製造され、
前記硬質ゴム液33のディッピングの高さは、指ぬき本体10の高さの30ないし90%に形成されることを特徴とするゴム製指ぬきの製造方法。
【請求項10】
前記金型30外側の切り取り線11、排出孔12、脆弱部21が構成される位置には非粘着性コーティングをした突起部35がさらに形成されることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか一項に記載のゴム製指ぬきの製造方法。
【請求項11】
前記金型30の外側の非粘着性コーティングをしたコーティング部36がさらに形成されることを特徴とする請求項7ないし10のいずれか一項に記載のゴム製指ぬきの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は上端まわり部に形成された補強リングによって使用者が圧迫感を感じることを防止することができるようになった新しい構造のゴム製指ぬきに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、精密電子製品を製造する作業者の場合、静電気によって電子製品が損傷されたり、手についた汗や分泌物が製品に付くようになることを防止すると同時に、使用者の手を保護するために、ゴム製指ぬきを指に被せた状態で作業する。
【0003】
このようなゴム製指ぬきは、図1及び図2に示すように、上下方向に延長され、上端は開放されて下端は密閉された管形で構成された指ぬき本体10と、前記指ぬき本体10の上端まわりに形成された補強リング20で構成される。
【0004】
この時、前記指ぬき本体10の下端は下側にラウンド形になるように突出された半球形で構成される。
【0005】
そして、前記補強リング20は円形の断面形状を持つように構成される。
【0006】
このようなゴム製指ぬきを製造する際は、図3に示すように、上下方向に延長された円筒状の金型30をゴム液31にディッピングして金型30のまわり部にゴム液31が指ぬき本体10の長さよりもうちょっと長く塗布されるようにし、ゴム液31が適切に反乾燥されれば、図4に示すように、塗布されたゴム液31の上端を下側に巻いて前記補強リング20を形成した後、乾燥機を利用して乾燥させてゴム製指ぬきを完成し、完成されたゴム製指ぬきを金型30から剥離することによって、ゴム製指ぬきの製造を完了することができる。
【0007】
一方、前記ゴム製指ぬきを金型30から剥離する際は、前記補強リング20部分を下側に転がして、ゴム製指ぬきの指ぬき本体10が補強リング20のまわり部に巻かれるようにし、ゴム製指ぬきが金型30で円滑に剥離されるようにすることが一般的である。
【0008】
そして、このようなゴム製指ぬきは一般的な使用者の指の大きさに比べて少し小さく構成され、前記ゴム製指ぬきを指に被せると、指ぬき本体10が使用者の指に密着されるように構成される。
【0009】
この時、前記補強リング20は前記指ぬき本体10の上端の強度を補強することによって、ゴム製指ぬきを製造する際、ゴム製指ぬきを金型30から容易に取り出せるようにすると同時に、非常に薄く製造される指ぬき本体10の上端が容易に破れないようにし、使用者が前記補強リング20を利用してゴム製指ぬきを指に被せたり、指に被せられたゴム製指ぬきを外すことができるようにする。
【0010】
しかし、このような補強リング20は指ぬき本体10によって弾性と強度が高くて、ゴム製指ぬきを指に被せると前記補強リング20が指のまわり部を強く加圧するようになり、これによって使用者が指のしびれや痛みを感じるようになる問題点が発生された。
【0011】
したがって、このような問題点を解決することができる新しい方法が必要になった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は前記の問題点を解決するためのものとして、上端まわり部に形成された補強リングによって使用者が圧迫感を感じることを防止するようになった新しい構造のゴム製指ぬきを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するための本発明は、上下方向に延長され、上端は開放されて下端は密閉された管形で構成された指ぬき本体10と、前記指ぬき本体10の上端まわりに形成された補強リング20を含むゴム製指ぬきにおいて、前記補強リング20の外側のまわり面には脆弱部21が凹んで形成されたことを特徴とするゴム製指ぬきが提供される。
【0014】
本発明の他の特徴によれば、前記脆弱部21は複数で構成されて前記補強リング20の外側のまわり面に相互離隔されるように形成されたことを特徴とするゴム製指ぬきが提供される。
【0015】
本発明のまた他の特徴によれば、前記指ぬき本体10の上端まわり部には切り取り線11が形成され、補強リング20を引っ張ると前記脆弱部21と切り取り線11によって補強リング20が指ぬき本体10から分離されて補強リング20を取り除くことができるようになったことを特徴とするゴム製指ぬきが提供される。
【0016】
本発明のまた他の特徴によれば、前記指ぬき本体10には排出孔12が内外側面を貫くように形成されたことを特徴とするゴム製指ぬきが提供される。
【0017】
本発明のまた他の特徴によれば、前記ゴム製指ぬきは上下方向に延長された円筒状の金型30をゴム液31にディッピングして金型30のまわり部にゴム液31が塗布されるようにし、ゴム液31が適切に反乾燥されれば塗布されたゴム液31の上端を下側に巻いて前記補強リング20を形成した後、乾燥機を利用して乾燥させて製造され、前記脆弱部21は前記ゴム液31の上端を巻いて補強リング20を形成した後、成型部材40を利用して補強リング20の外側のまわり面を加圧して形成されることを特徴とするゴム製指ぬきの製造方法が提供される。
【0018】
本発明のまた他の特徴によれば、前記ゴム製指ぬきは上下方向に延長された円筒状の金型30をゴム液31にディッピングして金型30のまわり部にゴム液31が塗布されるようにし、ゴム液31が適切に反乾燥されれば、前記金型30に備えられた脱皮部材50を利用して補強リング20を形成すると同時に、補強リング20のまわり部に前記脆弱部31を形成して製造され、前記脱皮部材50は前記金型30の外側に昇降可能に結合された昇降リング51と、前記昇降リング51から下側に延長された複数の延長バー52で構成され、昇降駆動手段53によって昇降されることを特徴とするゴム製指ぬきの製造方法が提供される。
【0019】
本発明のまた他の特徴によれば、前記ゴム製指ぬきは上下方向に延長された円筒状の金型30を硬質ゴム液33にディッピングして、これを乾燥させた後、軟質ゴム液35に再度ディッピングし、軟質ゴム液35が適切に反乾燥されれば、塗布された軟質ゴム液35の上端を下側に巻いて前記補強リング20を形成した後、乾燥機を利用して乾燥させて製造され、前記硬質ゴム液33のディッピングの高さは指ぬき本体10の高さの30ないし90%に形成されることを特徴とするゴム製指ぬきの製造方法が提供される。
【0020】
本発明のまた他の特徴によれば、前記金型30の外側に切り取り線11、排出孔12、脆弱部21が構成される位置には、非粘着性コーティングをした突起部35及び/またはコーティング部36がさらに形成されてゴム製指ぬき製造の際に多様な形態の特徴部を形成することができることを特徴とするゴム製指ぬきの製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によるゴム製指ぬきは、指ぬき本体10の上側に補強リング20が備えられ、ゴム製指ぬきを製造する際にゴム製指ぬきを金型30から容易に取り出せるようにすると同時に、非常に薄く製造される指ぬき本体10の上端が容易に破れないようにし、使用者が補強リング20を取ってゴム製指ぬきを指に被せたり、指に被せられたゴム製指ぬきを外す基本的な機能を充実に遂行することができ、前記補強リング20に複数の脆弱部21が形成されて補強リング20が弾性と強度が低くなるようになって、補強リング20が使用者の指を強く加圧して使用者が指のしびれや痛みを感じることを防止することができる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】従来のゴム製指ぬきを示す側断面図。
図2】従来のゴム製指ぬきを示す平面図。
図3】従来のゴム製指ぬきの製造方法を示す参考図。
図4】従来のゴム製指ぬきの製造方法を示す参考図。
図5】本発明によるゴム製指ぬきを示す側断面図。
図6】本発明によるゴム製指ぬきを示す平面図。
図7】本発明によるゴム製指ぬきの製造方法を示す参考図。
図8】本発明によるゴム製指ぬきの製造方法を示す参考図。
図9】本発明によるゴム製指ぬきの製造方法を示す参考図。
図10】本発明によるゴム製指ぬきの製造方法の変形例を示す参考図。
図11】本発明によるゴム製指ぬきの製造方法の変形例を示す参考図。
図12】本発明によるゴム製指ぬきの製造方法の変形例を示す参考図。
図13】本発明によるゴム製指ぬきの第2実施例を示す正面図。
図14】本発明によるゴム製指ぬきの第2実施例を示す平面図。
図15】本発明によるゴム製指ぬきの第2実施例の作用を示す正面図。
図16】本発明によるゴム製指ぬきの第3実施例を示す正面図。
図17】本発明によるゴム製指ぬきの第3実施例を示す側断面図。
図18】本発明によるゴム製指ぬきの第4実施例を示す正面図。
図19】本発明によるゴム製指ぬきの第4実施例を示す側断面図。
図20】本発明による突起部の実施例を示す正面図及び断面図。
図21】本発明によるコーティング部の実施例を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を添付の例示図面に基づいて詳しく説明する。
【0024】
図5及び図6は、本発明によるゴム製指ぬきを示すもので、上下方向に延長されて上端は開放されて下端は密閉された管形で構成された指ぬき本体10と、前記指ぬき本体10の上端まわりに形成された補強リング20で構成されたことは従来と同様である。
【0025】
したがって、上下方向に延長された円筒状の金型30をゴム液31にディッピングして金型30のまわり部にゴム液31が指ぬき本体10の長さよりもうちょっと長く塗布されるようにし、ゴム液31が適切に反乾燥されれば塗布されたゴム液31の上端を下側に巻いて前記補強リング20を形成した後、乾燥機を利用して乾燥させてゴム製指ぬきを完成し、完成されたゴム製指ぬきを金型30から剥離することによって、ゴム製指ぬきの製造を完了することができる。
【0026】
そして、本発明によれば、前記補強リング20の外側のまわり面には脆弱部21が凹んで形成される。
【0027】
前記脆弱部21は複数で構成され、前記補強リング20の外側のまわり面に相互一定間隔離隔されるように形成されるもので、前記脆弱部21が形成された部位には補強リング20の厚さが薄くなって補強リング20の弾性と強度が低くなる。
【0028】
この時、前記脆弱部21はゴム製指ぬきを製造する過程で、前記ゴム液31の上端を巻いて補強リング20を形成した後、ゴム液31を乾燥機で加熱する前に、図7ないし図9に示すように、成型部材40を利用して補強リング20の外側のまわり面を加圧して形成される。
【0029】
このために、前記金型30はまわり面に側方向に回転されるように構成され、前記成型部材40は、前記脆弱部21の形状に対応される成型突部41がまわり面に一定間隔離隔されるように形成された丸棒形状で構成されて前記金型30と反対方向に回転されるように構成され、図7及び図8に示すように、前記成型突部41が前記補強リング20のまわり面を加圧するように成型部材40を配置した状態で、図9に示すように、金型30と成型部材40を相互反対方向に回転させると、補強リング20のまわり面に一定間隔離隔されるように脆弱部21が形成される。
【0030】
このように構成されたゴム製指ぬきは、指ぬき本体10の上側に補強リング20が備えられ、ゴム製指ぬきを製造する際にゴム製指ぬきを金型30から容易に取り出せるようにすると同時に、非常に薄く製造される指ぬき本体10の上端が容易に破れないようにし、使用者が補強リング20を取ってゴム製指ぬきを指に被せたり、指に被せられたゴム製指ぬきを外す基本的な機能を充実に遂行することができて、前記補強リング20に複数の脆弱部21が形成されて補強リング20が弾性と強度が低くなることによって、補強リング20が使用者の指を強く加圧して使用者が指のしびれや痛みを感じることを防止することができる長所がある。
【0031】
また、本実施例の場合、前記脆弱部21はゴム製指ぬきを製造する過程で、前記ゴム液31の上端を巻いて補強リング20を形成した後、成型部材40を利用して補強リング20の外側のまわり面を加圧して形成されることを例示したが、図10ないし図12に示すように、前記補強リング20を形成する脱皮部材50を利用して補強リング20を形成すると同時に、補強リング20のまわり部に前記脆弱部31を形成することも可能である。
【0032】
これを詳しく説明すれば、前記脱皮部材50は前記金型30の外側に昇降可能に結合された昇降リング51と、前記昇降リング51から下側に延長された複数の延長バー52で構成されるもので、昇降駆動手段53によって昇降される。
【0033】
この時、前記延長バー52は弾性のある材質で構成されたもので、図11に示すように、8個で構成されて前記昇降リング51に一定間隔離隔されるように備えられ、それぞれの延長バー52の内側面、すなわち、前記金型30に向かう方面は前記脆弱部31の形態に対応されるように構成される。
【0034】
前記昇降駆動手段53は前記金型30に備えられ、前記脱皮部材50の昇降リング51に連結されて、伸縮することによって脱皮部材50を昇降させるシリンダー器具を利用する。
【0035】
したがって、図10に示すように、前記脱皮部材50が上昇された状態で、前記金型30をゴム液31にディッピングして金型30のまわり部にゴム液31が塗布されるようにし、ゴム液31が適切に反乾燥されれば、図12に示すように、前記昇降駆動手段53を制御して前記脱皮部材50を下降させる。
【0036】
この時、前記延長バー52がゴム液31の上端を下側に押してゴム液31の上端がリング状に巻かれて補強リング20を形成すると同時に、前記延長バー52の内側面が前記補強リング20の外側面を内側に加圧して前記脆弱部31を形成するようになる。
【0037】
このように、前記補強リング30に脆弱部31を形成する方法は多様に変更されることができる。
【0038】
図13ないし図15は本発明による他の実施例を示すもので、前記脆弱部21は前記補強リング20の外側のまわり面の1ヶ所のみに凹んで形成される。
【0039】
そして、前記指ぬき本体10の上端まわり部には切り取り線11が形成される。
【0040】
前記切り取り線11は前記補強リング20の下側に近接されるように指ぬき本体10の上端まわり部に指ぬき本体10の内外側面を貫く複数のスリットを一列に形成して構成される。
【0041】
このように構成されたゴム製指ぬきは、使用者がゴム製指ぬきを指に被せた状態で、図15に示すように、前記補強リング20の一側を手に取って外側に強く引っ張ると、前記脆弱部21によって補強リング20の一側が切断されると同時に、切り取り線11が切り取られて補強リング20が指ぬき本体10から分離される。
【0042】
したがって、使用者は前記ゴム製指ぬきを指に被せた後、補強リング20を別途道具なしに簡単に切り捨てて取り除くことができ、補強リング20によって指に痛みが発生することをさらに効果的に防止することができる長所がある。
【0043】
本実施例の場合、前記脆弱部21は1個のみ形成されたことを例示したが、前記脆弱部21は複数が形成され、使用者が補強リング20の一部のみ選択的に外して取り除くように構成されることができる。
【0044】
図16及び図17は本発明による第3実施例を示すもので、前記補強リング20には複数の脆弱部21が形成され、補強リング20によって指に痛みが発生することを防止するようになったことは前述した第1実施例と同様である。
【0045】
そして、前記指ぬき本体10には排出孔12が内外側面を貫くように形成される。
【0046】
前記排出孔12は複数が前記指ぬき本体10の長手方向に沿って一定間隔離隔されるように形成される。
【0047】
このように構成されたゴム製指ぬきは使用者がゴム製指ぬきを指に被せた状態で、使用者の指で汗が出る場合、汗が排出孔12を通じて外部に排出され、ゴム製指ぬきの内側が乾燥した状態を維持させる。
【0048】
したがって、使用者が指にゴム製指ぬきを被せた状態で、ゴム製指ぬきの内部に汗をかいて、ゴム製指ぬきの内部が非衛生的になることを防止し、ゴム製指ぬきの内部を快適に維持できる長所がある。
【0049】
本実施例の場合、前記補強リング20には複数の脆弱部21が形成されたことを例示したが、前述の第2実施例のように、前記脆弱部21は前記補強リング20の外側のまわり面の1ヶ所にのみ凹んで形成され、前記指ぬき本体10の上端まわり部には切り取り線11が形成されることができる。
【0050】
図18及び19は本発明による第4実施例を示すもので、一般的なゴム製指ぬきと同一形態であるが、指ぬき本体10の内部を硬質ゴム32で構成し、外部を軟質ゴム34で構成する。
【0051】
このために、図18(a)のように、前記金型30を硬質ゴム液33にディッピングし、これを乾燥させた後、図18(b)のように、軟質ゴム液35に再びディッピングして、金型30のまわり部に硬質ゴム33が塗布され、硬質ゴム32のまわり部に軟質ゴム34が塗布されることができるようにする。
【0052】
前記金型30の硬質ゴム液33のディッピングの高さは制限しないが、金型30が硬質ゴム液33に深くディッピングされる場合、補強リング20の厚さが増加するにつれ指に加えられる圧迫感の増加及び指ぬき本体10の硬度増加のため、被せたり、外すことが難しくなる。
【0053】
また、前記硬質ゴム32はゴム製指ぬきを指に安定的に着用させるための目的も含むので、金型30の硬質ゴム液33のディッピングの高さは指ぬき本体10の高さの30ないし90%に形成されるようにすることが好ましい。
【0054】
このような第4実施例によって、ゴム製指ぬきを着用する際に安定性増大と補強リング20から圧迫感を緩和させることができ、これと共に、指ぬき本体10の上端まわり部に切り取り線11をさらに構成する場合、補強リング20が除去されても硬質ゴムによる十分な着用性を確保することができるようになる。
【0055】
図20は本発明による金型30に構成される突起部35を示すもので、金型30外側の本発明の特徴部である切り取り線11、排出孔12、脆弱部21が構成される位置に非粘着性コーティングをした突起部35がさらに形成されることができるようにする。
【0056】
または、図21のように非粘着性コーティングをしたコーティング部36を形成して突起部と同一効果を発生することができ、突起部35にコーティング部36をさらに形成することができ、前記非粘着性コーティングは一般的に周知のフッ素樹脂を利用したテプロンコーティングを意味し、この他、当業界で知られた非粘着性コーティング方法を全て含む。
【0057】
前記金型30に形成される突起部35及びコーティング部36によって各実施例の主要構成を含む指ぬき本体10の製造工程がさらに単純化されて生産効率が増加することができ、本発明では切り取り線11、排出孔12、脆弱部21のみを言及したが、これに限定されるものではなく、既に公知された多様な形態を含むことができる。
【0058】
以下、本発明によるゴム製指ぬきの製造方法を記述する。
【0059】
前記ゴム製指ぬきは上下方向に延長された円筒状の金型30をゴム液31にディッピングして金型30のまわり部にゴム液31が塗布されるようにし、ゴム液31が適切に反乾燥されれば塗布されたゴム液31の上端を下側に巻いて前記補強リング20を形成した後、乾燥機を利用して乾燥させて製造(S1方法)されたり、前記金型30を硬質ゴム液33にディッピングし、これを乾燥させた後、軟質ゴム液35に再びディッピングして、軟質ゴム液35が適切に反乾燥されれば塗布された軟質ゴム液35の上端を下側に巻いて前記補強リング20を形成した後、乾燥機を利用して乾燥させて製造(S2方法)されることができる。
【0060】
前記ゴム製指ぬきは一つ以上の脆弱部31が形成され、補強リング20を切り取ることができる切り取り線11及び排出孔12がさらに構成されることができる。
【0061】
前記脆弱部31の物理的形成方法は、S1及びS2方法によって、補強リング20を形成した後、成型部材40を利用して補強リング20の外側のまわり面を加圧する方法及び前記金型30の外側に昇降可能に結合された昇降リング51と前記昇降リング51から下側に延長された複数の延長バー52で構成され、昇降駆動手段53によって昇降される脱皮部材50を利用して補強リング20と脆弱部21が一緒に形成されることができる。
【0062】
前記脆弱部31の化学的形成方法は、前記金型30の外側の脆弱部21が構成される位置に非粘着性コーティングをした突起部35及び非粘着性コーティングをしたコーティング部36の中で一つ以上を構成し、S1及びS2方法によってゴム製指ぬき製造の際、ゴム液31、硬質ゴム液33及び軟質ゴム液35が突起部35及びコーティング部36に粘着されないため、脆弱部31が形成されることがある。同時に、突起部35はコーティング部36をさらに含むことができる。
【0063】
前記切り取り線11及び排出孔12の物理的形成方法は、当業界で周知の穿孔、切断方法などを活用して形成されることができ、切り取り線11及び排出孔12の化学的形成方法は脆弱部31の化学的形成方法と同様である。
【符号の説明】
【0064】
10 指ぬき本体
20 補強リング
20' 補強リング形成位置
21 脆弱部
21' 脆弱部形成位置
30 金型
40 成型部材
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18(a)】
図18(b)】
図19
図20(a)】
図20(b)】
図20(c)】
図21(a)】
図21(b)】
図21(c)】
【国際調査報告】