IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ベイカー ヒューズ オイルフィールド オペレーションズ エルエルシーの特許一覧

<>
  • 特表-適応型ボアスコープ検査 図1
  • 特表-適応型ボアスコープ検査 図2
  • 特表-適応型ボアスコープ検査 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-17
(54)【発明の名称】適応型ボアスコープ検査
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/84 20060101AFI20231110BHJP
   G01N 21/88 20060101ALI20231110BHJP
【FI】
G01N21/84 A
G01N21/88 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524928
(86)(22)【出願日】2021-10-25
(85)【翻訳文提出日】2023-05-12
(86)【国際出願番号】 US2021072018
(87)【国際公開番号】W WO2022094541
(87)【国際公開日】2022-05-05
(31)【優先権主張番号】17/082,194
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】520327227
【氏名又は名称】ベイカー ヒューズ オイルフィールド オペレーションズ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Baker Hughes Oilfield Operations, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】マクラッキン、シェルドン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンダム、ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】ドムカム、カールニール
(72)【発明者】
【氏名】ジャベリ、サムビド
(72)【発明者】
【氏名】キム、ブライス
(72)【発明者】
【氏名】クームス、ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】パンコウ、マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ラムディン、トム
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA07
2G051AB02
2G051AC17
2G051CD02
(57)【要約】

適応型検査の方法は、第1の組の動作パラメータに基づいて動作する検査システムによって取得された産業機械の検査領域の1つ以上の画像を特徴付けるデータを受信することを含む。検査領域は部位特徴を含む。方法はまた、解析モデルによって、検査領域の1つ以上の画像を特徴付ける受信されたデータから検査領域の1つ以上の特性を決定することを含む。方法は、検査領域の1つ以上の特性及び/又はユーザ入力に基づいて制御信号を生成することを更に含む。検査システムは、制御信号に基づいて検査領域の新しい検査を行うように構成されている。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
第1の組の動作パラメータに基づいて動作する検査システムによって取得された産業機械の検査領域の1つ以上の画像を特徴付けるデータを受信することであって、前記検査領域は部位特徴を含む、受信することと、
解析モデルによって、前記検査領域の前記1つ以上の画像を特徴付ける受信された前記データから前記検査領域の1つ以上の特性を決定することと、
前記検査領域の前記1つ以上の特性及び/又はユーザ入力に基づいて制御信号を生成することであって、前記検査システムは、前記制御信号に基づいて前記検査領域の新しい検査を行うように構成されている、生成することと、
を含む、方法。
【請求項2】
1つ以上の特性を決定することは、
前記解析モデル内の画像認識アルゴリズムによって前記部位特徴のアイデンティティを決定することであって、前記画像認識アルゴリズムは、前記検査領域の前記1つ以上の画像及び検査領域の履歴画像を特徴付けるデータを入力として受信する、決定することと、
前記検査領域の前記画像の画像品質特性を決定することであって、前記画像品質特性は、前記画像の解像度、前記画像内の前記部位特徴の照度、前記検査領域の前記画像のサイズに対する前記部位特徴の画像のサイズのうちの1つ以上を含む、決定することと、
前記部位特徴のサイズ、形状、及び深さのうちの1つ以上を含む部位特徴特性を決定することと、のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記部位特徴は、前記産業機械の前記検査領域内の部位欠陥であり、前記部位特徴を識別することは、前記部位欠陥に関連する欠陥タイプを決定することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記検査領域の前記新しい検査が新しい画像を取得することを含むと決定することであって、前記決定することが、前記部位特徴の前記アイデンティティ及び/又は前記検査領域の前記画像の画像品質特性に基づく、決定することと、
前記新しい画像の前記取得のために前記検査システムに関連付けられた新しい組の動作パラメータを決定することであって、前記制御信号が前記新しい組の動作パラメータに基づく、決定することと、
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
新しい画像を取得することの前記決定は、前記画像品質特性を、所定の画像解像度、所定の画像照度、前記検査領域の前記画像のサイズに対する前記部位特徴の前記画像のサイズの所定の比率のうちの1つ以上を含む所定の画像品質特性と比較することに基づく、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記制御信号は、前記検査システム内のカメラの位置及び配向のうちの少なくとも1つを、それぞれ新しい位置及び新しい配向に変化させるように構成され、前記新しい組の動作パラメータが、前記新しい位置及び前記新しい配向のうちの少なくとも1つの値を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記制御信号は、前記検査システム内の照明デバイスの位置、前記照明デバイスの配向、及び前記照明デバイスに関連付けられた強度のうちの少なくとも1つを、それぞれ新しい位置、新しい配向、及び新しい強度に変化させるように構成され、前記新しい組の動作パラメータが、前記新しい位置、前記新しい配向、及び前記新しい強度のうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記新しい画像は、高忠実度画像であり、新しい画像を取得することの前記決定は、前記部位特徴の前記アイデンティティを、高解像度画像を必要とする部位特徴の所定のリストと比較することに基づく、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記高忠実度画像は、高解像度画像、立体画像、パノラマ画像、高ダイナミックレンジ画像、3D点群画像、フラッシュモード画像、及びライブ画像のうちの1つ以上を含むことができる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記制御信号は、前記検査システム内の高解像度カメラを起動して前記新しい画像を取り込むように構成される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記制御信号は、前記検査システム内の1つ以上のカメラを起動して複数の画像を取り込むように構成され、前記取り込まれる複数の画像が、前記パノラマ画像、前記立体画像、及び前記3D点群画像のうちの1つ以上を生成するために使用される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記検査領域の前記新しい検査が前記検査領域のビデオを取得することを含むと決定することであって、前記決定することは、前記部位特徴の前記アイデンティティを、ビデオを必要とする部位特徴の所定のリストと比較することに基づく、決定すること、
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記制御信号は、前記検査システム内のビデオカメラを起動してビデオを取り込むように構成されている、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記検査領域の前記新しい検査が、所定の期間中に前記検査領域の複数の画像を取得することを含むと決定することと、
前記検査システムの向き変えツールに関連付けられた新しい組の動作パラメータを決定することであって、前記向き変えツールは、前記検査領域に結合され、前記検査領域を移動させるように構成されている、決定することと、
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項15】
前記制御信号は、前記向き変えツールの状態を変化させるように構成され、前記制御信号は、前記新しい組の動作パラメータに基づく、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記制御信号は、前記カメラに対する前記向き変えツール及び前記検査領域に関連付けられた回転速度を変化させるように構成されている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記制御信号は、前記向き変えツールを前後に移動させて、前記カメラに対する前記検査領域の前後の動きをもたらすように構成されている、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記制御信号は、前記検査領域の前記結果として生じる動きが前記カメラの動きと一致するように前記向き変えツールを移動させるように構成されている、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
検査領域の前記1つ以上の画像を特徴付けるデータ、前記検査領域の前記1つ以上の特性、前記部位特徴の前記アイデンティティ、画像品質特性、部位特徴特性、及び前記新しい組の動作パラメータのうちの1つ以上を含むデータファイルを生成すること、
を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項20】
検査領域の前記1つ以上の画像を特徴付けるデータ、前記検査領域の前記1つ以上の特性、前記部位特徴の前記アイデンティティ、画像品質特性、部位特徴特性、及び前記新しい組の動作パラメータのうちの1つ以上を含む通知を生成すること、
を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項21】
前記通知をユーザに提示すること、
提示された前記通知に応答して、前記ユーザから入力を受信すること、
受信された前記入力に基づいて前記制御信号を生成することであって、前記検査システムによる前記検査領域の前記新しい検査が、前記制御信号に基づく、生成すること、
を更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記制御信号は、前記検査システム内のカメラの位置及び配向のうちの少なくとも1つを、それぞれ新しい位置及び新しい配向に変化させるように構成され、前記新しい組の動作パラメータが、前記新しい位置及び前記新しい配向のうちの少なくとも1つの値を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記制御信号は、前記検査システム内の照明デバイスの位置、前記照明デバイスの配向、及び前記照明デバイスに関連付けられた強度のうちの少なくとも1つを、それぞれ新しい位置、新しい配向、及び新しい強度に変化させるように構成され、前記新しい組の動作パラメータが、前記新しい位置、前記新しい配向、及び前記新しい強度のうちの少なくとも1つを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記制御信号は、前記検査システム内の高解像度カメラを起動して新しい画像を取り込むように構成されている、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記検査領域の前記新しい検査が前記検査領域のビデオを取得することを含むと決定することであって、前記決定することは、前記部位特徴の前記アイデンティティを、ビデオを必要とする部位特徴の所定のリストと比較することに基づく、決定すること、を更に含み、前記通知は、前記検査領域の前記ビデオを取得するための提案を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記ユーザからの前記入力は、前記ビューを取得するための前記提案の受け入れを特徴付けるデータを含み、
前記制御信号は、前記検査システム内のビデオカメラを起動して前記ビデオを取り込むように構成されている、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記検査領域の前記新しい検査が、所定の期間中に前記検査領域の複数の画像を取得することを含むと決定することと、
前記検査システムの向き変えツールに関連付けられた新しい組の動作パラメータを決定することであって、前記向き変えツールは、前記検査領域に結合され、前記検査領域を移動させるように構成されている、決定することと、
を更に含み、
前記通知は、前記検査領域の前記複数の画像及び前記向き変えツールに関連付けられた前記新しい組の動作パラメータを取得するための提案を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記ユーザからの前記入力は、前記複数の画像を取得するための前記提案の受け入れを特徴付けるデータを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記制御信号は、前記向き変えツールの状態を変化させるように構成され、前記制御信号は、前記新しい組の動作パラメータに基づく、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記制御信号は、前記カメラに対する前記向き変えツール及び前記検査領域に関連付けられた回転速度を変化させるように構成されている、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記制御信号は、前記向き変えツールを前後に移動させて、前記カメラに対する前記検査領域の前後の動きをもたらすように構成されている、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記制御信号は、前記検査領域の前記結果として生じる動きが前記カメラの動きと一致するように前記向き変えツールを移動させるように構成されている、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記1つ以上の画像を特徴付ける前記データは、前記検査領域のビデオに関連付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
システムであって、
少なくとも1つのデータプロセッサと、
前記少なくとも1つのデータプロセッサに結合されたメモリであって、前記メモリが、前記少なくとも1つのデータプロセッサに、
第1の組の動作パラメータに基づいて動作する検査システムによって取得された産業機械の検査領域の1つ以上の画像を特徴付けるデータを受信することであって、前記検査領域は部位特徴を含む、受信することと、
解析モデルによって、前記検査領域の前記1つ以上の画像を特徴付ける受信された前記データから前記検査領域の1つ以上の特性を決定することと、
前記検査領域の前記1つ以上の特性及び/又はユーザ入力に基づいて制御信号を生成することであって、前記検査システムは、前記制御信号に基づいて前記検査領域の新しい検査を行うように構成されている、生成することと、を含む動作を行わせる命令を記憶する、メモリと、
を備える、システム。
【請求項35】
命令を記憶する非一時的機械可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記命令は、少なくとも1つの物理コア及び複数の論理コアを備える少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサに、
第1の組の動作パラメータに基づいて動作する検査システムによって取得された産業機械の検査領域の1つ以上の画像を特徴付けるデータを受信することであって、前記検査領域は部位特徴を含む、受信することと、
解析モデルによって、前記検査領域の前記1つ以上の画像を特徴付ける受信された前記データから前記検査領域の1つ以上の特性を決定することと、
前記検査領域の前記1つ以上の特性及び/又はユーザ入力に基づいて制御信号を生成することであって、前記検査システムは、前記制御信号に基づいて前記検査領域の新しい検査を行うように構成されている、生成することと、を含む動作を行わせる、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ビデオ内視鏡又はボアスコープなどのビデオ検査デバイスを使用して、物体の深さ測定(例えば、くぼみ又はへこみなどの異常の最低点、溶接部の高さ、表面間のオフセット又は隙間の測定など)を行うことができる。加えて、ビデオ検査デバイスは、物体(例えば、産業機械)の表面上の欠陥(例えば、裂け目、亀裂、引っ掻き傷など)を観察するために使用することができる。多くの場合、物体の表面はアクセス不可能であり、ビデオ検査デバイスを使用しなければ見ることができない。例えば、ビデオ検査デバイスを使用して、航空機又は発電ユニットのタービンエンジンのブレードの表面を検査して、何らかの異常を識別し、何らかの修理又は更なる保守が必要であるかどうかを判定することができる。その評価を行うために、表面の非常に正確な寸法測定値を得て、異常がその物体の動作限界又は必要な仕様から外れていないことを検証することがしばしば必要である。
【発明の概要】
【0002】
開示される主題の様々な態様は、以下の機能のうちの1つ以上を提供することができる。
【0003】
一実装では、方法は、第1の組の動作パラメータに基づいて動作する検査システムによって取得された産業機械の検査領域の1つ以上の画像を特徴付けるデータを受信することを含む。検査領域は部位特徴を含む。方法はまた、解析モデルによって、検査領域の1つ以上の画像を特徴付ける受信されたデータから検査領域の1つ以上の特性を決定することを含む。方法は、検査領域の1つ以上の特性及び/又はユーザ入力に基づいて制御信号を生成することを更に含む。検査システムは、制御信号に基づいて検査領域の新しい検査を行うように構成される。
【0004】
以下の特徴のうちの1つ以上が、任意の実行可能な組み合わせに含まれ得る。
【0005】
一実装では、1つ以上の特性を決定することは、解析モデル内の画像認識アルゴリズムによって部位特徴のアイデンティティを決定することのうちの1つ以上を含む。画像認識アルゴリズムは、検査領域の1つ以上の画像及び検査領域の履歴画像を特徴付けるデータを入力として受信する。検査領域の画像の画像品質特性を決定すること。画像品質特性は、画像の解像度、画像内の部位特徴の照度、検査領域の画像のサイズに対する部位特徴の画像のサイズのうちの1つ以上を含み、部位特徴のサイズ、形状、及び深さのうちの1つ以上を含む部位特徴特性を決定すること。別の実装では、部位特徴は、産業機械の検査領域内の部位欠陥である。部位特徴を識別することは、部位欠陥に関連する欠陥タイプを決定することを含む。
【0006】
一実装では、方法は、検査領域の新しい検査が新しい画像を取得することを含むと決定することを更に含む。この決定は、部位特徴のアイデンティティ及び/又は検査領域の画像の画像品質特性に基づく。方法はまた、新しい画像の取得のために検査システムに関連付けられた新しい組の動作パラメータを決定することを含む。制御信号は、新しい組の動作パラメータに基づく。
【0007】
一実装では、新しい画像を取得することの決定は、画像品質特性を、所定の画像解像度、所定の画像照度、検査領域の画像のサイズに対する部位特徴の画像のサイズの所定の比率のうちの1つ以上を含む所定の画像品質特性と比較することに基づく。別の実装では、制御信号は、検査システム内の照明デバイスの位置、照明デバイスの配向、及び照明デバイスに関連付けられた強度のうちの少なくとも1つを、それぞれ新しい位置、新しい配向、及び新しい強度に変化させるように構成される。新しい組の動作パラメータは、新しい位置、新しい配向、及び新しい強度のうちの少なくとも1つを含む。
【0008】
一実装では、制御信号は、検査システム内の照明デバイスの位置、照明デバイスの配向、及び照明デバイスに関連付けられた強度のうちの少なくとも1つを、それぞれ新しい位置、新しい配向、及び新しい強度に変化させるように構成される。新しい組の動作パラメータは、新しい位置、新しい配向、及び新しい強度のうちの少なくとも1つを含む。
【0009】
一実装では、新しい画像は、高忠実度画像であり、新しい画像を取得することの決定は、部位特徴のアイデンティティを、高解像度画像を必要とする部位特徴の所定のリストと比較することに基づく。別の実装では、高忠実度画像は、高解像度画像、立体画像、パノラマ画像、高ダイナミックレンジ画像、3D点群画像、フラッシュモード画像、及びライブ画像のうちの1つ以上を含むことができる。更に別の実装では、制御信号は、検査システム内の高解像度カメラを起動して新しい画像を取り込むように構成される。更に別の実装では、制御信号は、検査システム内の1つ以上のカメラを起動して複数の画像を取り込むように構成される。取り込まれる複数の画像が、パノラマ画像、立体画像、及び3D点群画像のうちの1つ以上を生成するために使用される。
【0010】
一実装では、方法は、検査領域の新しい検査が検査領域のビデオを取得することを含むと決定することであって、決定することは、部位特徴のアイデンティティを、ビデオを必要とする部位特徴の所定のリストと比較することに基づく、決定すること、を更に含む。別の実装では、制御信号は、検査システム内のビデオカメラを起動してビデオを取り込むように構成される。
【0011】
一実装では、方法は、検査領域の新しい検査が、所定の期間中に検査領域の複数の画像を取得することを含むと決定することと、検査システムの向き変えツールに関連付けられた新しい組の動作パラメータを決定することとを含む。向き変えツールは、検査領域に結合され、検査領域を移動させるように構成される。別の実装では、制御信号は、向き変えツールの状態を変化させるように構成される。制御信号は、新しい組の動作パラメータに基づく。更に別の実装では、制御信号は、カメラに対する向き変えツール及び検査領域に関連付けられた回転速度を変化させるように構成される。別の実装では、制御信号は、向き変えツールを前後に移動させて、カメラに対する検査領域の前後の動きをもたらすように構成される。別の実装では、制御信号は、検査領域の結果として生じる動きがカメラの動きと一致するように向き変えツールを移動させるように構成される。
【0012】
一実装では、方法は、検査領域の1つ以上の画像を特徴付けるデータ、検査領域の1つ以上の特性、部位特徴のアイデンティティ、画像品質特性、部位特徴特性、及び新しい組の動作パラメータのうちの1つ以上を含むデータファイルを生成することを更に含む。
【0013】
一実装では、方法は、検査領域の1つ以上の画像を特徴付けるデータ、検査領域の1つ以上の特性、部位特徴のアイデンティティ、画像品質特性、部位特徴特性、及び新しい組の動作パラメータのうちの1つ以上を含む通知を生成することを更に含む。別の実装では、方法は、通知をユーザに提示することと、提示された通知に応答してユーザから入力を受信することと、受信された入力に基づいて制御信号を生成することと、を更に含む。検査システムによる検査領域の新しい検査は、制御信号に基づく。
【0014】
一実装では、制御信号は、検査システム内のカメラの位置及び配向のうちの少なくとも1つを、それぞれ新しい位置及び新しい配向に変化させるように構成され得る。新しい組の動作パラメータは、新しい位置及び新しい配向のうちの少なくとも1つの値を含む。別の実装では、制御信号は、検査システム内の照明デバイスの位置、照明デバイスの配向、及び照明デバイスに関連付けられた強度のうちの少なくとも1つを、それぞれ新しい位置、新しい配向、及び新しい強度に変化させるように構成される。新しい組の動作パラメータは、新しい位置及び新しい配向のうちの少なくとも1つを含む。更に別の実装では、制御信号は、検査システム内の高解像度カメラを起動して新しい画像を取り込むように構成される。
【0015】
一実装では、方法は、検査領域の新しい検査が検査領域のビデオを取得することを含むと決定することであって、決定することは、部位特徴のアイデンティティを、ビデオを必要とする部位特徴の所定のリストと比較することに基づく、決定すること、を更に含む。通知は、検査領域のビデオを取得するための提案を含む。別の実装では、ユーザからの入力は、ビューを取得するための提案の受け入れを特徴付けるデータを含む。制御信号は、検査システム内のビデオカメラを起動してビデオを取り込むように構成される。
【0016】
一実装では、方法は、検査領域の新しい検査が、所定の期間中に検査領域の複数の画像を取得することを含むと決定することを含む。方法はまた、検査システムの向き変えツールに関連付けられた新しい組の動作パラメータを決定することを含む。向き変えツールは、検査領域に結合され、検査領域を移動させるように構成され、通知は、検査領域の複数の画像及び向き変えツールに関連付けられた新しい組の動作パラメータを取得するための提案を含む。別の実装では、ユーザからの入力は、複数の画像を取得するための提案の受け入れを特徴付けるデータを含む。
【0017】
一実装では、制御信号は、向き変えツールの状態を変化させるように構成される。制御信号は、新しい組の動作パラメータに基づく。別の実装では、制御信号は、カメラに対する向き変えツール及び検査領域に関連付けられた回転速度を変化させるように構成される。更に別の実装では、制御信号は、向き変えツールを前後に移動させて、カメラに対する検査領域の前後の動きをもたらすように構成される。一実装では、制御信号は、検査領域の結果として生じる動きがカメラの動きと一致するように向き変えツールを移動させるように構成される。別の実装では、1つ以上の画像を特徴付けるデータは、検査領域のビデオに関連付けられる。
【0018】
命令を記憶する非一時的コンピュータプログラム製品(すなわち、物理的に具現化されたコンピュータプログラム製品)も記載されており、命令は、1つ以上のコンピューティングシステムの1つ以上のデータプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのデータプロセッサに、本明細書に記載の動作を行わせる。同様に、1つ以上のデータプロセッサ及び1つ以上のデータプロセッサに結合されたメモリを含み得るコンピュータシステムも記載されている。メモリは、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書に記載される動作のうちの1つ以上を行わせる命令を一時的又は永続的に記憶し得る。加えて、方法は、1つ以上のデータプロセッサによって、単一のコンピューティングシステム内か、又は2つ以上のコンピューティングシステム間に分散されるか、のいずれかで実装され得る。このようなコンピューティングシステムは、接続され得、かつネットワーク(例えば、インターネット、無線広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、有線ネットワークなど)を介した接続を含む1つ以上の接続、複数のコンピューティングシステムのうちの1つ以上の間の直接接続などを経由して、データ及び/若しくはコマンド又は他の命令などを交換し得る。
【0019】
開示される主題のこれらの能力及び他の能力は、以下の図面、発明を実施するための形態、及び特許請求の範囲の閲覧後により完全に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
これらの特徴及び他の特徴は、添付図面と併せて講じられる以下の発明を実施するための形態からより容易に理解されるであろう。
図1】検査部位の検査のための例示的な方法のフローチャートを示す。
図2】検査部位を検査するように構成された例示的な検査システムを示す。
図3】非破壊試験(nondestructive testing、NDT)デバイスの例示的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
検査システム(例えば、ボアスコープ及び/又は向き変えツールを含むシステム)は、産業機械(例えば、発電機器、石油及びガス機器、航空機機器、製造機器など)を検査するために一般的に用いられる。検査から生成された検査データは、解析のために人間のオペレータに提示することができる。場合によっては、検査が完了した後にデータ解析が発生し得る。その結果、検査データが誤り又は不十分であると判明した場合(例えば、産業機械における欠陥を正確に識別することができないとき)、追加の検査を行う必要がある場合がある(例えば、前の検査を繰り返す必要がある場合がある)。このプロセスは面倒で非効率的であり得る。更に、2つの検査の間の時間遅延は望ましくない可能性がある(例えば、産業機械の完全性を脅かす欠陥が一回目の検査中に検出されないとき)。更に、人間のオペレータによる解析(例えば、オペレータの経験に基づく)は、遅く、誤りを起こしやすく、一貫性がない可能性がある。本出願は、検査データを(例えば、リアルタイムで)解析し、解析に基づいて検査を適合させるためのシステム及び方法を説明する。例えば、検査データを解析することができ、その解析に基づいて新しい検査ステップを決定及び/又は実行することができる。追加的又は代替的に、検査プロセス中に人間のオペレータを誘導することができる(例えば、検査データ及び/又はデータ解析の提示によって)。例えば、追加の検査の必要性が生じた場合に人間のオペレータに(例えば、リアルタイムで)警告することができる通知を生成することができる。
【0022】
図1は、検査部位(例えば、産業機械)を検査するための例示的な方法のフローチャートを示す。ステップ102において、産業機械の検査領域の画像を特徴付けるデータを(例えば、検査システムのコントローラによって)受信することができる。受信データは、一組の動作パラメータ(例えば、所定の動作パラメータ)に基づいて動作し、産業機械の検査領域を検査するように構成された検査システムによって取得することができる。検査システムは、例えば、検査デバイス(例えば、ボアスコープ)、検査デバイスに対して検査領域を移動させるように構成された向き変えツール、コントローラなどを含むことができる。検査領域は、1つ以上の部位特徴(例えば、産業機械における1つ以上の欠陥、所定のターゲット特徴など)を含むことができる。動作パラメータは、例えば、検査デバイス内のカメラの位置及び関節角度、カメラによる画像の取り込み中の照明デバイスの配置、取り込まれるデータのタイプ(例えば、2D画像、3D画像、生ビデオ又は圧縮ビデオ、特徴の寸法決定のための幾何学的に正確な画像)などを含むことができる。検査デバイスは、検査領域の画像の取得の間、一組の動作パラメータで動作することができる。
【0023】
図2は、検査デバイス202(例えば、ボアスコープ)及び/又は向き変えツール208を含む検査システムによって検査することができる例示的な検査部位200を示す。検査デバイス202は、検査デバイス202及び/又は向き変えツール208の動作を制御することができるコントローラ204に通信可能に結合することができる。コントローラ204は、検査デバイス202及び/又は向き変えツール208の動作を駆動する制御信号を生成することができる。例えば、制御信号に基づいて、検査デバイス202は、検査部位200の検査領域内の部位特徴212を検査することができる。追加的又は代替的に、制御信号は、向き変えツール208に、検査中又は検査前に検査部位200又はその一部を移動させるように命令することができる。例えば、検査部位200又はその一部は、向き変えツール208に移動不能に結合され得る。向き変えツール208が移動すると(例えば、回転運動、並進運動、又はそれらの組み合わせ)、検査部位200又はその一部は移動することができる。
【0024】
いくつかの実装では、検査デバイス202及び向き変えツール208の動作を協調させることができる。例えば、第1の制御信号は、(例えば、検査デバイス202に対して)所定の位置及び/又は配向に検査部位200(又はその一部)を配置するように向き変えツール208に命令することができ、第2の制御信号は、検査部位(又はその一部)が所定の位置及び/又は配向にあるときに検査を行う(例えば、画像及び/又はビデオを取得する)ように検査デバイスに命令することができる。このプロセスを繰り返すことにより、複数の位置/配向でデバイスを検査することができる。
【0025】
コントローラ204は、検査デバイス202から検査データを受信することもできる。受信されたデータは、検査部位200のプロパティの特性(例えば、温度、湿度など)、取得された画像、取得されたビデオなどを含むことができる。検査データは、コントローラ204上の表示スクリーン上に提示することができ、又はコンピューティングデバイス206に送信することができる(ここで、検査データを表示及び/又は解析することができる)。いくつかの実装では、コントローラ204は、検査データ、検査システムの動作パラメータなどを表示することができる表示スクリーンを含むことができる。
【0026】
図1に戻ると、ステップ104では、検査領域の1つ以上の特性が、ステップ102で受信された検査領域の画像を特徴付ける受信データから(例えば、解析モデルによって)決定され得る。いくつかの実装では、検査領域内の部位特徴のアイデンティティを決定することができる。画像認識アルゴリズム(例えば、解析モデルにおける)は、検査領域の画像から部位特徴を識別することができる。画像認識アルゴリズムは、複数の検査領域内の複数の部位特徴(例えば、複数の産業機械における異なるタイプの欠陥)の画像を含む訓練データに対して訓練することができる。例えば、訓練データは、産業機械(例えば、タービン、自動車エンジン、熱交換器、産業用配管など)における欠陥(例えば、亀裂、裂け目、摩擦、へこみ、コーティング損失、材料の欠落、浸食、過剰材料、割れ目、又はそれらの組み合わせ)の画像を含むことができる。いくつかの実装では、以前に訓練された画像認識アルゴリズムは、コントローラ(例えば、コントローラ204)にアクセス可能なメモリデバイス内に記憶することができる。他の実装では、画像認識アルゴリズムは、検査プロセス中に(例えば、検査データを訓練データとして使用することによって)連続的に訓練され得る。画像認識アルゴリズムは、部位特徴(例えば、「欠陥タイプ」)を識別することができる。例えば、欠陥は、亀裂、裂け目、摩擦、へこみ、コーティング損失、材料の欠落、浸食、過剰材料、割れ目、又はそれらの組み合わせのうちの1つとして識別され得る。いくつかの実装では、決定された特性は、検査領域の検査に関連付けられた画像取得パラメータ(例えば、照明、鮮明さ、輝度、汚れたレンズ、過度に斜めの角度、振動/動きなど)を含むことができる。
【0027】
いくつかの実装では、検査領域の画像の画像品質特性を決定することができる。画像品質特性は、画像の解像度を含むことができる。画像品質特性は、画像を取得するために使用される検査デバイスのタイプ、検査デバイスの場所/配向、画像の取得中に検査領域を照らすために使用される照明器具の場所/配向などに依存し得る。例えば、解析モデルは、取得された画像が望ましい解像度を有するかどうかを決定することができる。これは、例えば、画像又はその一部(例えば、部位特徴の画像を含む部分)の単位面積当たりの画素数を決定することによって行うことができる。追加的に又は代替的に、画像の解像度は、検査デバイス内のカメラの既知の特性に基づいて(例えば、カメラの解像度に基づいて)決定することができる。
【0028】
画像品質特性は、部位特徴の画像のプロパティを含むことができる。例えば、解析モデルは、検査領域の画像のサイズに対する部位特徴の画像のサイズ(例えば、それらの間の比率)を決定することができる。これは、例えば、(画像認識アルゴリズムによって)検査領域の画像内の部位特徴を識別することによって行うことができる。例えば、画像認識アルゴリズムは、検査領域の画像内の部位特徴の輪郭(例えば、部位特徴の形状を示す)を識別し、画像内の部位特徴のサイズを表すサイズメトリック(例えば、サイズ特徴の長さ/幅に基づくサイズメトリック)を計算することができる。部位特徴のサイズメトリックは、検査領域の画像のサイズと比較され得る(例えば、2つの間の比率を計算することによって)。解析モデルは、部位特徴の深さ(例えば、亀裂の深さ)を決定することができる。解析モデルは、部位特徴が識別される検査領域の修正された画像を生成してもよい(例えば、部位特徴上にマーカを重ね合わせることによって)。加えて、部位特徴タイプ(例えば、欠陥タイプ)を含むテキストボックスを部位特徴の画像に隣接して配置することができる。画像品質特性は、(例えば、検査領域の照度に基づく)検査領域画像の輝度を含むことができる。検査領域の照度は、画像の取得中に検査領域を照らすために使用される照明器具の場所/配向に基づくことができる。いくつかの実装では、決定された特性は、部位特徴の周囲状況(又は環境)を含むことができる。例えば、部位特徴は、機械部品(例えば、タービン)上に/隣接して位置することができる。決定された特性は、解析モデルによって決定され得る機械部品のアイデンティティであり得る。
【0029】
ステップ106において、(例えば、検査システムのコントローラによって)制御信号を生成することができる。制御信号は、ステップ104で決定された1つ以上の特性に基づいて、及び/又はユーザ入力(例えば、コンピューティングデバイス206を介して提供される、コントローラ204内の表示スクリーンを介して提供される)に基づいて生成され得る。制御信号は、検査領域の新しい検査を行うよう産業機械に命令することができる。制御信号は、動作パラメータを含むことができ、それに基づいて新しい検査を行う必要がある。新しい検査は、例えば、検査領域の新しい画像(又は複数の新しい画像)(例えば、高解像度画像、ズームイン画像、ズームアウト画像、異なる視点からの画像、異なる照度を有する画像など)を取得することを含むことができる。追加的又は代替的に、新しい検査は、検査領域のビデオを取得することを含むことができる。いくつかの実装では、新しい検査は、検査プロセスを停止すること(例えば、向き変えツールを停止すること、検査デバイスをオフに切り替えること、又はそれらの組み合わせ)を含むことができる。
【0030】
いくつかの実装では、検査領域の新しい検査を行う必要があるという決定は、ステップ104で決定された検査領域の特性と所定の検査制約との比較に基づくことができる。所定の検査制約は、所定の欠陥タイプ、所定の画像品質特性(例えば、所定の画像解像度、所定の画像照度、検査領域の画像のサイズに対する部位特徴の画像のサイズの所定の比率など)を含むことができる。検査領域の新しい検査は、ステップ104で決定された特性と所定の制約との間の相関に基づくことができる。相関は、特性が所定の制約にどれだけ類似しているかを示すことができる。検査測定データから得られた対応する特性が、所定の制約から所定の範囲内にある場合、受信された測定データの特性は、所定の制約と相関すると考えることができる。
【0031】
所定の制約は、検査領域/検査領域内の部位特徴の画像に関連付けられた制約(例えば、画像解像度、画像輝度、画像内の部位特徴のサイズなど)を含むことができる。いくつかの実装では、所定の制約は、欠陥のタイプを示すことができる。解析モデルは、部位特徴が欠陥であることを決定することができ、欠陥タイプを示すことができる特性識別子を割り当てることができる。特性識別子が所定の制約内の制約特性識別子に類似している場合、受信された測定データは、所定の制約と相関するとみなすことができる。
【0032】
制御信号は、検査システム(例えば、検査デバイス、向き変えツール、又はそれらの組み合わせ)に、新しい検査を実行するように命令することができる。制御信号は、検査システムの新しい組の動作パラメータを含むことができる。制御信号を受信すると、検査システムは、新しい組の動作パラメータに基づいて動作することによって新しい検査を行うことができる。制御信号は、コントローラ(例えば、コントローラ204)のために生成することができ、検査システムに送信することができる。いくつかの実装では、検査システムの検査デバイスは、制御信号に基づいて検査デバイスの1つ以上の部分を移動させることができるプローブドライバを含むことができる(例えば、図3で説明されるように)。検査デバイス内の1つ以上のモータは、部位特徴の検査を可能にするために、検査デバイス(又はその一部)の位置/配向を変化させることができる。例えば、検査デバイスのヘッド部は、部位特徴に隣接して位置付けることができる(例えば、ヘッド部の並進/回転によって)。ヘッド部は、1つ以上のセンサ(例えば、IRカメラ、可視光カメラ、振動検出器、温度センサなど)と、部位特徴の検査を可能にすることができる光源とを含むことができる。例示的な検査デバイス(ボアスコープ)の詳細は、図3の説明とともに以下に提供される。
【0033】
いくつかの実装では、検査領域の新しい検査は、新しい画像を取得することを含むことができる。例えば、画像品質特性が所定の画像品質制約(例えば、所定の画像解像度、所定の画像輝度、検査領域画像内の部位特徴の画像の所定のサイズなど)と相関しない場合、検査領域の新しい画像が検査デバイスによって取得されるべきであると決定することができる。追加的に又は代替的に、部位特徴のアイデンティティ(例えば、欠陥タイプ)は、新しい画像を必要とする所定の部位特徴タイプ(例えば、高忠実度画像を必要とする部位特徴)と相関することができる。コントローラは、新しい画像の取得に関連付けられた新しい組の動作パラメータを決定することができる。動作パラメータは、検査デバイス内のカメラ及び/又は照明器具の位置/配向を含むことができる(例えば、部位特徴の取得された画像が所望の視点から取り込まれなかったとき、所望の照度で取り込まれなかったときなど)。新しい画像は、前述の動作パラメータ(例えば、制御信号を介して検査デバイスに通信される)に基づいて、カメラ及び/又は照明器具を移動/配向することによって取得することができる。
【0034】
いくつかの実装では、新しい組の動作パラメータは、カメラのための焦点値を含むことができる(例えば、部位特徴の画像のサイズと検査領域の画像のサイズとの比率が所望の値を有さないとき、取得された画像が不鮮明であるときなど)。新しい画像は、カメラをズームインすることによって(例えば、比率が低閾値を下回るとき)、又はカメラをズームアウトすることによって(例えば、比率が高閾値を上回るとき、又は部位特徴全体の画像が取り込まれないとき)、取得することができる。追加的又は代替的に、新しい画像は、カメラを部位特徴に向かって移動させるか、又はカメラを部位特徴から離れるように移動させることによって取得することができる。
【0035】
いくつかの実装では、新しい検査が1つ以上の高忠実度画像を取り込むことを含み得ることが決定され得る。一実装では、高忠実度画像は、検査領域の高解像度画像を含むことができる(例えば、識別された部位特徴が、高解像度画像を必要とする部位特徴の所定のリスト内の部位特徴のうちの1つと相関するとき)。制御信号は、検査デバイス内の高解像度カメラを起動させて、高解像度画像を取得するように命令することができる。いくつかの実装では、高忠実度画像は、パノラマ画像(例えば、検査領域の複数の画像を取り込み、パノラマ画像のために画像を組み合わせることによって生成される)を含むことができる。制御信号は、検査デバイス内の1つ以上のカメラに、複数の画像を取り込み、画像を特徴付けるデータをコントローラに送信するように命令することができる。コントローラは、パノラマ画像を生成するために画像を組み合わせることができる。いくつかの実装では、コントローラは、画像を組み合わせて、3D点群画像を形成することができる。いくつかの実装では、高忠実度画像は、立体画像、高ダイナミックレンジ画像、及びライブ写真のうちの1つ以上を含むことができる。
【0036】
いくつかの実装では、(例えば、識別された部位特徴が、ビデオを必要とする部位特徴の所定のリスト内の部位特徴のうちの1つと相関するとき)新しい検査が部位特徴のビデオを記録することを含むことができると決定することができる。制御信号は、検査デバイス内のビデオカメラを起動させることができる。ビデオカメラは、(例えば、動いている機械部品のビデオを周期的に取り込むために)所定の期間にわたって起動され得る。
【0037】
いくつかの実装では、新しい検査が、検査領域の複数の画像を(例えば、所定の期間中に)取得することを含むことができると決定することができる。例えば、様々な画像が、検査デバイスに対して検査領域を移動させ、(例えば、検査デバイスに対して)検査領域の様々な位置/配向についてビデオを取り込むことによって、取り込まれ得る。いくつかの実装では、新しい組の動作パラメータは、向き変えツール(例えば、向き変えツール208)の状態及び/又は検査デバイス(例えば、検査デバイス202)の動きに関連付けることができる。向き変えツールの状態は、向き変えツールの動きを示すことができる。例えば、向き変えツールは、静止していてもよく、一定速度/角速度で並進/回転してもよく、前後に回転してもよく、前後に並進してもよい、などである。向き変えツールが検査領域又はその一部(例えば、エンジンのタービンブレード)に移動不能に結合されている場合、検査領域は向き変えツールの動きに追従することができる。一実装では、向き変えツール及び/又は検査デバイスへの制御信号に基づいて、検査デバイスの動きを検査領域の動きに一致させることができる。これは、(例えば、所定の期間中に)固定された視点から移動する検査領域(例えば、タービンブレード)の複数の画像の取得を可能にすることができる。いくつかの実装では、制御信号は、検査デバイスに対する向き変えツール/検査領域の角速度/並進速度を変化させることができる。
【0038】
いくつかの実装では、制御信号は、ユーザ入力(例えば、コンピューティングデバイス206を介して、コントローラ204内の表示スクリーンを介してなど提供される)に基づいて生成され得る。例えば、検査領域の画像を特徴付けるデータ、検査領域の1つ以上の特性、部位特徴のアイデンティティ、画像品質特性、部位特徴特性、及び(例えば、新しい組の動作パラメータに基づく)新しい検査の提案などのうちの1つ以上を含む通知を生成することができる。通知は、通知をレビューして入力を提供することができるユーザに提示することができる。ユーザからの入力は、(例えば、新しい組の動作パラメータに基づく)新しい検査の実行に対する承認を含むことができる。代替的に、ユーザは、(例えば、新しい組の動作パラメータのうちの1つ以上を変更することによって)新しい検査に変更を行うことができる。ユーザ入力は、(例えば、コントローラ204によって)受信されることができ、制御信号は、ユーザ入力に基づいて(例えば、新しい組の動作パラメータに基づいて、ユーザによって提供される改訂された動作パラメータに基づいてなど)生成されることができる。ユーザ入力に基づいて、制御信号を生成することができる。制御信号は、新しい組の動作パラメータ及び/又は新しい組の動作パラメータに対する修正(例えば、ユーザ入力に基づく)を含むことができる。検査システムは、上述したような制御信号に基づいて新しい検査を行うことができる(例えば、検査システム内のカメラ/照明デバイスの位置及び配向のうちの少なくとも1つを新しい位置/新しい配向に変更する、高解像度画像を取得するために高解像度カメラを起動させる、パノラマ画像/3D点群画像を生成するために複数の画像を取り込むために1つ以上のカメラを起動させる、ビデオカメラを起動させる、検査領域と検査デバイスとの間の相対的な動きを変化させることによって複数の画像を取得するなど)。
【0039】
いくつかの実装では、通知は、ステップ102で受信された画像を特徴付けるデータ、ステップ104で決定された検査領域の特性、新しい動作パラメータを含む新しい検査などを含むことができる検査概要を含むことができる。通知は、画像解析情報(例えば、部位特徴の周りのマーカ、検査データなど)を含む検査領域の修正された画像を含むことができる。通知は、オペレータ/ユーザに提供され得る。これは、例えば、コンピューティングデバイス(例えば、ラップトップ、タブレット、コンピューティングデバイス206、コントローラ204など)内のGUI表示空間を介して行うことができる。通知は、部位特徴に関連付けられた検査データ、部位特徴の検査に関連付けられた検査デバイスの動作パラメータ/制約、及び追加の注記のうちの1つ以上を保存するオプションをユーザに提供することができる。ユーザから命令を受信すると、前述のデータを含むデータファイルが生成され、(例えば、コントローラ204、コンピューティングデバイス206、クラウドデータベースなどのデータベースに)保存され得る。データファイルは、検査領域の1つ以上の画像を特徴付けるデータ、検査領域の1つ以上の特性、部位特徴のアイデンティティ、画像品質特性、部位特徴特性、及び新しい組の動作パラメータのうちの1つ以上を含むことができる。生成されたデータファイルは、部位特徴にリンクすることができ(例えば、部位特徴の表示を有するアイコンとして)、検査中にユーザに提供することができる。例えば、データファイルは、GUI表示空間内にアイコンとして提示することができる。ユーザは、アイコンをクリックすることによってデータファイルにアクセスすることができる。
【0040】
いくつかの実装では、通知は、検査領域のビデオを取得するための提案を含むことができる(例えば、それは、部位特徴のアイデンティティと、ビデオを必要とする部位特徴の所定のリストとの間の比較に基づいて決定され得る)。いくつかの実装では、通知は、検査領域の複数の画像及び向き変えツールに関連付けられた新しい組の動作パラメータを取得するための提案を含むことができる。上述したように、制御信号は、通知内の提案に応答してユーザによって提供される入力に基づいて生成することができる。
【0041】
図3は、ボアスコープ300の形態の検査デバイス(例えば、非破壊デバイス)の例示的な実施形態を示す図である。ボアスコープ300は、制御ユニット302(又はコントローラ204)と、導管部304と、屈曲可能な関節運動部306と、ヘッド部308と、を含むことができる。一実施形態では、部分304、306、及び308は異なる長さを有し得、互いに一体であり得るか、又は互いから取り外し可能であり得る。図示するように、導管部304は、ターボ機械の内部、機器、パイプ、導管、水中の場所、曲線部、屈曲部、航空機システムの内外など、様々な異なる標的に挿入するのに好適である。
【0042】
ボアスコープ300は、導管部304に結合されたプローブドライバ309を含み得る。プローブドライバ309は、部分304、306、308のうちの1つ以上を並進させる、及び/又は回転させるように(例えば、プローブヘッド308の標的への挿入を容易にするように)構成されたモータ(図示せず)を含み得る。追加的に又は代替的に、ヘッド部308の一部(例えば、カメラ、光源など)の配向/位置は、検査領域画像(例えば、RGB画像、IR画像など)を取得するために変更され得る。制御ユニット302は、制御ユニットハウジング310と、コントローラ312と、方向入力314と、スクリーン316と、を含み得る。コントローラ312は、プロセッサ318と、ボアスコープ300を作動させるためにプロセッサ318によって実行され得るコンピュータ可読命令を含む可読メモリ320と、を含み得る。コンピュータ可読命令は、ボアスコープ300又はその一部(例えば、導管部304、屈曲可能な関節運動部306、及びヘッド部308)を(例えば、プローブドライバ309によって)並進/回転させることができる検査計画を含むことができる。いくつかの実装では、プローブドライバ309の動作は、制御信号(例えば、スクリーン316上のGUI表示空間又はコンピューティングデバイスなどを介した検査計画/ユーザ入力に基づいてコントローラ204によって生成される)に基づくことができる。
【0043】
コントローラ312は、1つ以上の信号321を介して制御ユニット302に通信可能に結合され得る。コントローラ312は、制御ユニットハウジング310内に配置され得るか、又は制御ユニットハウジング310外に配置され得る。いくつかの実装では、方向入力314は、ボアスコープ300を作動させるために、制御ユニット302に対するユーザ入力(例えば、方向制御)を受信するように構成され得る。スクリーン316は、ヘッド部308に配置された(光センサを備える)カメラによって受信される視覚情報を表示し得、これにより、ユーザは、方向入力314を使用してボアスコープ300をより良好に誘導することができる。方向入力314及びスクリーン316は、1つ以上の信号321を介してコントローラ312に通信可能に結合され得、これは、有線接続、又はWI-FI若しくはBluetoothなど無線信号であり得る。一実装では、検査データ及び/又は通知(例えば、上述のような検査データに基づく通知)をスクリーン316上に提供することができる。
【0044】
導管部304は、近位端324と、遠位端326と、を含む管状ハウジング322を含み得る。管状ハウジング322は、その全長に沿って可撓性部材であり得るか、又は近位端324では剛性であり、導管部304の長さを遠位端326に向かって進むにつれてより可撓性になり得る。特定の実施形態では、管状ハウジング322は、汚染物質が導管部304を介してボアスコープ300に入るのを防止するために、非多孔質材料から形成され得る。
【0045】
制御ユニット302は、管状ハウジング322の近位端324に配置され得、屈曲可能な関節運動部306は、管状ハウジング322の遠位端に配置され得る。屈曲可能な関節運動部306は、屈曲可能なネック328と、ワッシャ330と、を含み得る。屈曲可能なネック328は、管状ハウジング322の遠位端326に配置され得、Y-Z平面で360°作動することができる。屈曲可能なネック328は、汚染物質が屈曲可能な関節運動部306を介してボアスコープ300に入るのを防止するために、非多孔質材料内で包まれ得る。
【0046】
ヘッド部308は、ヘッドアセンブリ332を含み得る。ヘッドアセンブリ332は、1つ以上の光源334(例えば、LED又は近位端に光を伴う光ファイバ束)と、カメラ336(又は可視光カメラ、IRカメラなどの複数のカメラ)と、周囲環境に関するデータを収集するように構成され得る1つ以上のセンサ338とを含むことができる。ボアスコープ300のカメラ336は、検査に適した画像及びビデオを制御ユニット302のスクリーン316に提供し得る。光源334は、ヘッド部308が低光量又は無光量を有する場所に配設されているときに、照明を提供するために使用され得る。センサ338は、温度データ、距離データ、離間距離データ(例えば、回転要素と静止要素との間の距離)、流量データなどを含むデータを記録し得る。
【0047】
特定の実施形態では、ボアスコープ300は、複数の交換用ヘッドアセンブリ332を含む。ヘッドアセンブリ332は、焦点距離、立体視、三次元(3D)位相ビュー、シャドウビューなどの異なる光学特性を有する先端を含むことができる。追加的に又は代替的に、ヘッド部308は、ヘッド部308の取り外し可能かつ交換可能な部分を含むことができる。そのため、複数のヘッド部308、屈曲可能なネック328、及び導管部304は、約1ミリメートル~10ミリメートル以上の様々な直径で提供され得る。
【0048】
使用中、屈曲可能な関節運動部306及びプローブドライバ309は、例えば、方向入力314からの制御入力(例えば、相対的制御ジェスチャ、物理的操作デバイス)及び/又はコントローラ312によって生成される制御信号によって制御され得る。方向入力は、ジョイスティック、Dパッド、タッチパッド、トラックボール、光学センサ、又はスクリーン316上のタッチスクリーンであり得る。方向入力314はまた、制御ユニットハウジング310の外側に位置し、有線手段又は無線手段によって接続された類似のデバイスであり得る。具体的には、一組の制御入力は、屈曲可能な関節運動部306及び/又はプローブドライバ309を制御するために使用され得る。屈曲可能な関節運動部306は、様々な次元で操縦され得るか、又は「屈曲」され得、導管部304は、制御ユニット302内に配置されたアクチュエータ及びワイヤの任意の組み合わせを使用して並進及び/又は回転して、ヘッド部308の配向(例えば、位置決め)を調整することができる。いくつかの実装では、制御入力/方向入力314は、検査計画に基づいてコントローラによって生成され得る。
【0049】
アクチュエータは、電気、空気圧、若しくは超音波で動作するモータ若しくはソレノイド、形状合金、電気活性ポリマ、誘電性エラストマ、ポリマ筋肉材料、又は他の材料であり得る。例えば、屈曲可能な関節運動部306及びプローブドライバ309は、X-Y平面、X-Z平面、及び/又はY-Z平面におけるヘッド部308の移動を可能にし得る。実際に、方向入力314は、図示されている角度αなど様々な角度でヘッド部308を配設するのに好適な制御動作を行うために使用され得る。このようにして、ヘッド部308は、所望の場所を視覚的に検査するために位置決めされ得る。
【0050】
ヘッド部308が所望の位置にあると、カメラ336は、例えば、静止視覚画像又は連続視覚画像を取得するように動作し得、これを、制御ユニット302のスクリーン316に表示し得、ボアスコープ300によって記録し得る。いくつかの実施形態では、スクリーン316は、スタイラス及び/又は1本以上の人間の指のタッチを検出するために、静電容量技術、抵抗技術、赤外線グリッド技術などを使用するマルチタッチタッチスクリーンであり得る。追加的に又は代替的に、取得された視覚画像は、後で参照するために別個の記憶デバイスに送信され得る。
【0051】
ここでは、本明細書に開示されるシステム、デバイス、及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解をもたらすために、特定の例示的な実施形態を記載する。これらの実施形態の1つ以上の例が、添付の図面に示されている。当業者は、本明細書に明確に記載され、添付の図面に例示されるシステム、デバイス、及び方法が、非限定的な例示的な実施形態であること、及び本発明の範囲が特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。例示的な一実施形態に関連して図示又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされ得る。かかる修正及び変形は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。更に、本開示では、実施形態の類似する名称の構成要素は、概して類似の特徴を有しており、ゆえに、特定の実施形態内で各類似する名称の構成要素の各特徴は、必ずしも完全には詳述していない。
【0052】
本明細書に記載される主題は、本明細書に開示される構造的手段及びその構造的等価物を含むデジタル電子回路に、又はコンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しくはハードウェアに、又はそれらの組み合わせに実装され得る。本明細書に記載される主題は、データ処理装置(例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は多数のコンピュータ)による実行のため又はその動作を制御するため、情報キャリアで(例えば、機械可読記憶デバイスで)明白に具現化されるか、又は伝播信号で具現化される、1つ以上のコンピュータプログラムなどの、1つ以上のコンピュータプログラム製品として実装され得る。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとしても既知である)は、コンパイル又は解釈された言語を含む任意の形態のプログラミング言語で書くことができ、独立型プログラムとして、又はモジュール、構成要素、サブルーチン、若しくはコンピューティング環境での使用に好適な他のユニットとしてなど、任意の形態で展開され得る。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルに対応しない。プログラムは、他のプログラム若しくはデータを保持するファイルの一部分に、当該プログラム専用の単一ファイルに、又は多数の調整されたファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、若しくはコードの部分を記憶するファイル)に記憶され得る。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で若しくは1つのサイトの多数のコンピュータ上で実行されるように、又は多数のサイトに分散され、通信ネットワークによって相互接続されるように展開され得る。
【0053】
本明細書に記載される主題の方法工程を含む、本明細書に記載されるプロセス及び論理フローは、入力データ上で動作し、出力を生成することによって、本明細書に記載される主題の機能を行うために1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラム可能なプロセッサによって行われ得る。プロセス及び論理フローはまた、専用論理回路、例えば、FPGA(field programmable gate array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(application-specific integrated circuit、特定用途向け集積回路)によって行われてもよく、本明細書に記載される主題の装置は、かかる専用論理回路として実装され得る。
【0054】
コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサとしては、例えば、汎用マイクロプロセッサ及び専用マイクロプロセッサの両方、並びに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサが挙げられる。一般的に、プロセッサは、読み出し専用メモリ若しくはランダムアクセスメモリ、又はその両方から命令及びデータを受信することとなる。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサ、並びに命令及びデータを記憶するための1つ以上のメモリデバイスである。一般的に、コンピュータはまた、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶デバイス、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、若しくは光ディスクを含むか、又はそこからデータを受信する、そこにデータを転送する、若しくはその両方を行うように動作可能に結合される。コンピュータプログラム命令及びデータを具現化するのに好適な情報キャリアとしては、例として、半導体メモリデバイス(例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス)と、磁気ディスク(例えば、内部ハードディスク又はリムーバブルディスク)と、光磁気ディスクと、光ディスク(例えば、CD及びDVDディスク)と、を含む、不揮発性メモリの全ての形態が挙げられる。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補完されるか、又はその中に組み込まれ得る。
【0055】
ユーザとの相互作用を提供するために、本明細書に記載される主題は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス、例えば、CRT(cathode ray tube、陰極線管)又はLCD(liquid crystal display、液晶ディスプレイ)モニタ、並びにユーザがコンピュータに入力を提供するのに利用し得るキーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)を有するコンピュータ上に実装され得る。他の種類のデバイスを使用して、ユーザとの相互作用を提供することもできる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であり得、ユーザからの入力は、音響、音声、又は触覚入力を含む任意の形態で受信され得る。
【0056】
本明細書に記載される技術は、1つ以上のモジュールを使用して実装され得る。本明細書で使用するとき、「モジュール」という用語は、コンピューティングソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及び/又はそれらの様々な組み合わせを指す。しかしながら、最低でも、モジュールは、ハードウェア、ファームウェア上に実装されていないか、又は非一時的プロセッサの読み取り可能で記録可能な記憶媒体(すなわち、モジュールはソフトウェアそれ自体ではない)上に実装されていないソフトウェアとして解釈されるべきではない。実際に、「モジュール」は、プロセッサ又はコンピュータの一部などの少なくとも何らかの物理的な非一時的ハードウェアを常に含むものと解釈されるべきである。2つの異なるモジュールは、同じ物理ハードウェアを共有し得る(例えば、2つの異なるモジュールは、同じプロセッサ及びネットワークインターフェースを使用し得る)。本明細書に記載されるモジュールは、様々な用途をサポートするために組み合わせ、統合、分離、及び/又は複製が可能である。また、特定のモジュールで行われるものとして本明細書に記載される機能は、特定のモジュールで行われる機能の代わりに、又はそれに加えて、1つ以上の他のモジュールで、及び/又は1つ以上の他のデバイスによって行われ得る。更に、モジュールは、互いにローカル又はリモートの多数のデバイス及び/又は他の構成要素にまたがって実装され得る。加えて、モジュールを1つのデバイスから移動し、別のデバイスに追加することができ、かつ/又は両方のデバイスに組み込むこともできる。
【0057】
本明細書に記載される主題は、バックエンド構成要素(例えば、データサーバ)、ミドルウェア構成要素(例えば、アプリケーションサーバ)、若しくはフロントエンド構成要素(例えば、グラフィカルユーザインターフェース若しくはウェブインターフェースを有するクライアントコンピュータであって、ユーザはそれらを通して、本明細書に記載される主題の実装と相互作用することができる)、又はかかるバックエンド、ミドルウェア、及びフロントエンド構成要素の任意の組み合わせを含む、コンピューティングシステムに実装され得る。システムの構成要素は、デジタルデータ通信の任意の形態又は媒体、例えば、通信ネットワークによって相互接続され得る。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(「local area network、LAN」)及び広域ネットワーク(「wide area network、WAN」)、例えば、インターネットが挙げられる。
【0058】
本明細書及び特許請求の範囲全体を通して本明細書で使用するとき、近似の文言は、それが関連する基本機能の変化をもたらすことなく、許容可能に変化し得る、任意の定量的表現を修正するために適用され得る。したがって、「約」及び「実質的に」などの用語(単数又は複数)によって修飾された値は、指定された正確な値に限定されるものではない。少なくともいくつかの例において、近似の文言は、値を測定するための器具の精度に対応し得る。本明細書において、本明細書及び特許請求の範囲全体を通して、範囲制限の組み合わせ及び/又は交換が行われ得、かかる範囲は識別され、文脈又は文言が別段の指示をしていない限り、そこに含まれる全ての部分範囲を含む。
図1
図2
図3
【国際調査報告】