(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-17
(54)【発明の名称】結合剤溝部を備えたスピゴットチューブカップラー
(51)【国際特許分類】
A61M 39/12 20060101AFI20231110BHJP
【FI】
A61M39/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526201
(86)(22)【出願日】2021-11-08
(85)【翻訳文提出日】2023-06-13
(86)【国際出願番号】 US2021058444
(87)【国際公開番号】W WO2022103695
(87)【国際公開日】2022-05-19
(32)【優先日】2020-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フェイス、レイモンド ピー.
(72)【発明者】
【氏名】キップ、ランディー
(72)【発明者】
【氏名】パーク、スーン ワイ.
(72)【発明者】
【氏名】シェヴゴーア、シッダルタ、ケイ.
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066JJ02
(57)【要約】
流体フローセットおよびデバイスのためのスピゴットチューブカップラーが提供される。スピゴットチューブカップラーは、ストップ表面およびスピゴットを含み、スピゴットは、ストップ表面から延在しており、チューブの中へ挿入されるように構成されている。スピゴットは、挿入端部と、流体ポートと、外側表面と、外側表面の周りに配設されている複数の溝部とを含む。複数の溝部は、結合剤を受け入れ、結合剤を受け入れ、スピゴットとチューブとの間に複数の結合エリアを提供するように構成されている。スピゴットチューブカップラーおよびチューブを組み立てるための方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピゴットチューブカップラーであって、前記スピゴットチューブカップラーは、
ハウジングと;
スピゴットと
を含み、
前記ハウジングは、
前記ハウジングの第1の端部に配設されている第1の流体ポートと;
前記ハウジングの第2の端部に配設されているストップ表面と
を含み、
前記スピゴットは、前記ストップ表面から延在しており、チューブの中へ挿入されるように構成されており、前記スピゴットは、
挿入端部と;
前記挿入端部に配設されている第2の流体ポートと;
外側表面と;
前記外側表面の周りに配設されている1つまたは複数の溝部であって、前記1つまたは複数の溝部は、結合剤を受け入れ、前記スピゴットと前記チューブとの間に1つまたは複数の結合層を提供するように構成されている、1つまたは複数の溝部と
を含む、スピゴットチューブカップラー。
【請求項2】
前記スピゴットチューブカップラーは、スリーブ部材をさらに含み、前記スリーブ部材は、前記ハウジングの前記ストップ表面から延在しており、前記スピゴットの一部分を少なくとも部分的に取り囲んでおり、前記スリーブ部材は、前記チューブの端部部分の周りに少なくとも部分的に配設されるように構成されている、請求項1に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項3】
前記スピゴットの前記外側表面は、前記スピゴットと前記チューブとの間に摩擦嵌めを提供するために、前記チューブの内径に等しいかまたはそれよりも大きい外径を含む、請求項1に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項4】
前記1つまたは複数の溝部は、前記スピゴットの前記外側表面の周りに均等に間隔を置いて配置されている複数の溝部を含む、請求項1に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項5】
前記複数の溝部は、16個、24個、または32個の溝部を含む、請求項4に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項6】
前記1つまたは複数の溝部は、三角形形状になっている、請求項1に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項7】
前記1つまたは複数の溝部は、半円形形状になっている、請求項1に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項8】
前記1つまたは複数の溝部は、台形形状および長方形形状のうちの1つになっている、請求項1に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項9】
前記1つまたは複数の溝部は、軸線方向の溝部、横断方向の溝部、および螺旋状の溝部のうちの1つである、請求項1に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項10】
前記スピゴットは、前記挿入端部に配設されている円錐形状の部分を含み、前記円錐形状の部分は、前記チューブの中へ最初に挿入されることとなる傾斜した表面を提供するように構成されている、請求項1に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項11】
前記1つまたは複数の溝部は、前記円錐形状の部分の中へ延在している、請求項10に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項12】
前記ハウジングの前記ストップ表面は、前記ハウジングから延在するベース部材を含む、請求項1に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項13】
前記スピゴットチューブカップラーは、前記スピゴットの前記挿入端部に配設されているカラーをさらに含み、前記カラーは、前記スピゴットの前記外側表面よりも大きい外径を有している、請求項12に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項14】
前記カラーは、前記1つまたは複数の溝部のそれぞれに対する端部を画定する保持壁部を含み、前記保持壁部は、前記1つまたは複数の溝部の中に前記結合剤を収容するように構成されている、請求項13に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項15】
前記スピゴットは、前記挿入端部における前記カラーを越えて配設されている円錐形状の部分を含み、前記円錐形状の部分は、前記チューブが最初に挿入されることとなる傾斜した表面を提供するように構成されている、請求項13に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項16】
スピゴットチューブカップラーであって、前記スピゴットチューブカップラーは、
ストップ表面と;
スピゴットと
を含み、
前記スピゴットは、前記ストップ表面から延在しており、チューブの中へ挿入されるように構成されており、前記スピゴットは、
挿入端部と;
前記スピゴットの中心に配設されている流体ポートと;
外側表面と;
前記外側表面の周りに配設されている複数の溝部であって、前記複数の溝部は、結合剤を受け入れ、前記スピゴットと前記チューブとの間に複数の結合エリアを提供するように構成されている、複数の溝部と
を含む、スピゴットチューブカップラー。
【請求項17】
前記スピゴットは、前記挿入端部に配設されている円錐形状の部分を含み、前記円錐形状の部分は、前記チューブの中へ最初に挿入されることとなる傾斜した表面を提供するように構成されている、請求項16に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項18】
前記スピゴットチューブカップラーは、前記円錐形状の部分に隣接して配設されているカラーをさらに含み、前記カラーは、前記カラーは、前記スピゴットの前記外側表面よりも大きい外径を有しており、前記カラーは、前記複数の溝部のそれぞれに対する端部を画定する保持壁部を含み、前記保持壁部は、前記複数の溝部の中に前記結合剤を収容するように構成されている、請求項17に記載のスピゴットチューブカップラー。
【請求項19】
スピゴットチューブカップラーおよびチューブを組み立てる方法であって、前記方法は、
スピゴットチューブカップラーのスピゴット外側表面の結合剤を適用するステップであって、前記スピゴットは、前記外側表面の周りに配設されている複数の溝部を含む、ステップと;
前記スピゴットの挿入端部を前記チューブの端部を位置合わせするステップと;
前記チューブの前記端部が前記スピゴットチューブカップラーのストップ表面に接触するまで、前記スピゴットを前記チューブの中へスライド可能に挿入するステップと;
前記スピゴットと前記チューブとの間に複数の結合エリアを形成するステップであって、それぞれの結合エリアは、前記溝部のうちの1つの中の前記結合剤の外側表面によって画定されている、ステップと
を含む、方法。
【請求項20】
前記方法は、
前記スピゴットの前記挿入端部に配設されているカラーと前記スピゴットチューブカップラーの前記ストップ表面との間において、前記スピゴットの前記外側表面に前記結合剤を適用するステップであって、前記カラーは、前記スピゴットの前記外側表面よりも大きい外径、および、前記複数の溝部のそれぞれに対する端部を画定する保持壁部を含む、ステップと;
前記カラーと前記チューブの内側表面との間に摩擦嵌めを発生させるステップと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2021年9月23日に出願された「SPIGOT TUBE COUPLER WITH BONDING AGENT GROOVE」という標題の米国非仮特許出願第17/482,757号の利益を主張し、それは、2020年11月10日に出願された「SPIGOT TUBE COUPLER WITH BONDING AGENT GROOVE」という標題の米国仮出願第63/112,042号の利益を主張し、それらの文献のそれぞれの開示は、すべての目的のために、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
スピゴットチューブカップラーは、医療分野において、たとえば、静脈内(IV)重力またはポンプセットからの流体フローのためなど、患者への流体フローを制御するためのデバイスにおいて使用されている。典型的なスピゴットチューブカップラーは、チュービングをスピゴット表面に結合する接着剤層の欠如に起因して、接着剤がスピゴットの外側に適用されてチューブの中へ組み立てられるときに、十分なチュービング保持力を提供しない。スピゴットがチューブの中へ押し込まれるとき、スピゴットの外側表面の上の接着剤は、スピゴットとチューブとの間の摩擦嵌めに起因して、スピゴットから拭き取られ、スピゴット/チューブ接続からにじみ出る傾向がある。チューブとスピゴット表面との間に結合層を提供し、したがって、スピゴット/チューブ接続のチューブ保持強度を増加させるスピゴットチューブカップラーを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、スピゴット外側表面に配設されている1つまたは複数の溝部を備えた医療用スピゴットチューブカップラーを提供し、スピゴットの表面積を増加させ、典型的なスピゴット設計よりも多くの結合剤表面積を生み出す。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つまたは複数の実施形態において、スピゴットチューブカップラーが提供される。スピゴットチューブカップラーは、ハウジングを含み、ハウジングは、ハウジングの第1の端部に配設されている第1の流体ポートと、ハウジングの第2の端部に配設されているストップ表面とを有している。スピゴットチューブカップラーは、スピゴットを含み、スピゴットは、ストップ表面から延在しており、チューブの中へ挿入されるように構成されている。スピゴットは、挿入端部と、挿入端部に配設されている第2の流体ポートと、外側表面と、外側表面の周りに配設されている1つまたは複数の溝部とを含む。1つまたは複数の溝部は、結合剤を受け入れ、スピゴットとチューブとの間に1つまたは複数の結合層を提供するように構成されている。
【0005】
1つまたは複数の態様において、スリーブ部材が、ハウジングのストップ表面から延在しており、スピゴットの一部分を少なくとも部分的に取り囲んでおり、スリーブ部材は、チューブの端部部分の周りに少なくとも部分的に配設されるように構成されている。1つまたは複数の態様において、スピゴットの外側表面は、スピゴットとチューブとの間に摩擦嵌めを提供するために、チューブの内径に等しいかまたはそれよりも大きい外径を含む。1つまたは複数の態様において、1つまたは複数の溝部は、スピゴットの外側表面の周りに均等に間隔を置いて配置されている複数の溝部を含む。1つまたは複数の態様において、複数の溝部は、16個、24個、または32個の溝部を含む。1つまたは複数の態様において、1つまたは複数の溝部は、三角形形状、円形形状、台形形状、または長方形形状になっている。1つまたは複数の態様において、1つまたは複数の溝部は、軸線方向の溝部、横断方向の溝部、および螺旋状の溝部のうちの1つである。
【0006】
1つまたは複数の態様において、スピゴットは、挿入端部に配設されている円錐形状の部分を含み、円錐形状の部分は、チューブの中へ最初に挿入されることとなる傾斜した表面を提供するように構成されている。1つまたは複数の態様において、1つまたは複数の溝部は、円錐形状の部分の中へ延在している。1つまたは複数の態様において、ハウジングのストップ表面は、ハウジングから延在するベース部材を含む。1つまたは複数の態様において、カラーが、スピゴットの挿入端部に配設されており、カラーは、スピゴットの外側表面よりも大きい外径を有している。1つまたは複数の態様において、カラーは、1つまたは複数の溝部のそれぞれに対する端部を画定する保持壁部を含み、保持壁部は、1つまたは複数の溝部の中に結合剤を収容するように構成されている。1つまたは複数の態様において、スピゴットは、挿入端部におけるカラーを越えて配設されている円錐形状の部分を含み、円錐形状の部分は、チューブが最初に挿入されることとなる傾斜した表面を提供するように構成されている。
【0007】
1つまたは複数の実施形態において、スピゴットチューブカップラーが提供される。スピゴットチューブカップラーは、ストップ表面およびスピゴットを含み、スピゴットは、ストップ表面から延在しており、チューブの中へ挿入されるように構成されている。スピゴットは、挿入端部と、スピゴットの中心に配設されている流体ポートと、外側表面と、外側表面の周りに配設されている複数の溝部とを含む。複数の溝部は、結合剤を受け入れ、スピゴットとチューブとの間に複数の結合エリアを提供するように構成されている。
【0008】
1つまたは複数の態様において、スピゴットは、挿入端部に配設されている円錐形状の部分を含み、円錐形状の部分は、チューブの中へ最初に挿入されることとなる傾斜した表面を提供するように構成されている。1つまたは複数の態様において、カラーが、円錐形状の部分に隣接して配設されており、カラーは、カラーは、スピゴットの外側表面よりも大きい外径を有しており、カラーは、複数の溝部のそれぞれに対する端部を画定する保持壁部を含み、保持壁部は、複数の溝部の中に結合剤を収容するように構成されている。
【0009】
1つまたは複数の実施形態において、スピゴットチューブカップラーおよびチューブを組み立てる方法が提供される。方法は、スピゴットチューブカップラーのスピゴット外側表面の結合剤を適用するステップであって、スピゴットは、外側表面の周りに配設されている複数の溝部を含む、ステップを含む。また、方法は、スピゴットの挿入端部をチューブの端部を位置合わせするステップを含む。方法は、チューブの端部がスピゴットチューブカップラーのストップ表面に接触するまで、スピゴットをチューブの中へスライド可能に挿入するステップをさらに含む。また、方法は、スピゴットとチューブとの間に複数の結合エリアを形成するステップであって、それぞれの結合エリアは、溝部のうちの1つの中の結合剤の外側表面によって画定されている、ステップを含む。
【0010】
1つまたは複数の態様において、方法は、スピゴットの挿入端部に配設されているカラーとスピゴットチューブカップラーのストップ表面との間において、スピゴットの外側表面に結合剤を適用するステップであって、カラーは、スピゴットの外側表面よりも大きい外径、および、複数の溝部のそれぞれに対する端部を画定する保持壁部を含む、ステップと、カラーとチューブの内側表面との間に摩擦嵌めを発生させるステップとをさらに含む。
【0011】
本開示の追加的な特徴および利点は、下記の説明において記載されることとなり、部分的に、その説明から明らかになることとなり、または、本開示の実践によって学習され得る。本開示の目的および他の利点は、書面による詳細な説明およびその特許請求の範囲ならびに添付の図面においてとりわけ指摘される構造によって、実現および達成されることとなる。
【0012】
先述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方は、例示的で説明的なものであり、特許請求されているような本開示のさらなる説明を提供することを意図しているということが理解されるべきである。
【0013】
添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれており、本明細書の中に組み込まれており、本明細書の一部を構成しており、添付の図面は、本開示の実施形態を図示しており、説明とともに、本開示の原理を説明する役割を果たしている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】典型的な組み立てられた注入セットの概略図である。
【
図2】組み立て前の典型的な注入セットコンポーネントおよびチュービングの概略図である。
【
図3】本開示のいくつかの態様による、例示的なスピゴットチューブカップラーおよびチューブ接続の斜視図である。
【
図4】本開示のいくつかの態様による例示的なスピゴットチューブカップラーの斜視図である。
【
図5】本開示のいくつかの態様による、
図4のスピゴットチューブカップラーの側面図である。
【
図6】本開示のいくつかの態様による、
図4のスピゴットチューブカップラーの正面図である。
【
図7】本開示のいくつかの態様による例示的なスピゴットチューブカップラーの斜視図である。
【
図8】本開示のいくつかの態様による、
図7のスピゴットチューブカップラーの別の斜視図である。
【
図9】本開示のいくつかの態様による、
図7のスピゴットチューブカップラーの正面図である。
【
図10】本開示のいくつかの態様による例示的なスピゴットチューブカップラーの斜視図である。
【
図11】本開示のいくつかの態様による例示的なスピゴットチューブカップラーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
下記に記載されている詳細な説明は、主題の技術のさまざまな構成沿説明しており、主題の技術が実践され得る唯一の構成を表すことを意図していない。詳細な説明は、主題の技術の徹底的な理解を提供する目的のための具体的な詳細を含む。したがって、寸法は、特定の態様に関して、非限定的な例として提供されている。しかし、主題の技術はこれらの具体的な詳細なしに実践され得るということが、当業者に明らかになることとなる。いくつかの場合において、主題の技術の概念を曖昧にすることを回避するために、周知の構造およびコンポーネントは、ブロック図の形態で示されている。
【0016】
本開示は、主題の技術の例を含み、添付の特許請求の範囲を限定しないということが理解されるべきである。ここで、主題の技術のさまざまな態様は、特定のしかし非限定的な例にしたがって開示されることとなる。本開示において説明されているさまざまな実施形態は、異なる方式およびバリエーションにおいて実施され得り、また、所望の用途または実装形態にしたがって実施され得る。
【0017】
図1に示されているように、典型的な注入セット30は、ドリップチャンバー40、逆止弁50、ローラークランプ60、およびY字ジャンクション70を含む、いくつかの異なるコンポーネントを有しており、すべてが、チュービング20によって一緒に接続されている。典型的な注入セット30は、追加的な注入コンポーネント(たとえば、ピンチクランプ、フィルター)を含むことが可能であり、コンポーネントおよびチュービング20の任意の組み合わせから形成されることができる。
【0018】
注入セットコンポーネント40、50、70の多くは、オス型接続部材またはスピゴットを有しており、それは、チュービング20の端部セクションと嵌合し、注入セットコンポーネント40、50、70とチュービング20との間に接続を形成する。たとえば、
図2に示されているように、典型的なY字ジャンクション70は、入口ポート72、74および出口ポート76を有しており、それぞれの入口ポート72、74は、入口チューブ22、24に接続されることとなり、出口ポート76は、出口チューブ26に接続されることとなる。ここで、入口ポート74は、スピゴットであり、そこでは、入口チューブ24は、締まり嵌め(たとえば、摩擦嵌め)で入口ポート74の上にスライドされることとなる。典型的に、摩擦嵌めだけでは、入口チューブ24が入口ポート74に接続された状態に留まることを保証するには十分でないので、接着剤または溶媒が、入口ポート74の外側に適用され、次いで、入口チューブ24の端部の中へ押し込まれる。しかし、入口チューブ24が入口ポート74の滑らかな表面をスライドして落ちるとき、入口チューブ24の締まり嵌めは、接着剤が押し下げられることを引き起こし、ここで、それは、入口ポート74のベースにおいて外へにじみ出る。接着剤のほとんどまたはすべては、入口ポート74の滑らかな表面から本質的に削り取られるので、非常に薄い層の接着剤を有するかまたは接着剤を全く有さない、入口ポート74の外側表面の多くのエリアが存在する可能性があり、したがって、摩擦嵌めに対する追加的な結合支持をほとんど提供しないかまたは全く提供しない。
【0019】
本開示の態様によれば、スピゴットチューブカップラーは、スピゴットの外側表面に配設されている1つまたは複数の溝部を提供されている。溝部は、結合剤(たとえば、接着剤、溶媒)が存在することができるポケットまたは凹部を提供し、それは、チューブがスピゴットの長さの上におよび下にスライドするときに、スピゴットに適用された結合剤のすべてが削り取られることを防止する。
【0020】
図3~
図6は、本開示のいくつかの態様によるスピゴットチューブカップラー100を図示している。スピゴットチューブカップラー100は、ハウジング110と、ハウジング110から延在するスピゴット130と、ハウジング110から延在するスリーブ部材140とを含む。ハウジング110は、第1の流体ポート112を有しており、第1の流体ポート112は、ハウジング110の中へのおよびハウジング110から外への流体フローを提供するように構成されている。たとえば、第1の流体ポート112は、チューブ20(たとえば、チューブ22)の端部表面を受け入れるメス型コネクターであることが可能である。スピゴット130は、第2の流体ポート132を有しており、第2の流体ポート132は、スピゴット130の中へのおよびスピゴット130から外への流体フローを提供するように構成されている。たとえば、
図3に示されているように、スピゴット130は、オス型突起部であり、オス型突起部は、チューブ20(たとえば、チューブ24)の中へ挿入され、流体が、チューブ20から第2の流体ポート132の中へ流入するか、または、第2の流体ポート132から流出してチューブ20の中へ流入するようになっている。
図3において見られるように、チューブ20の係合部分25は、スピゴット130と嵌合されるチューブの部分であり、そこでは、係合部分25は、チューブ20の内側表面23とスピゴット130との間の摩擦嵌めに起因して膨らんでいる。本開示のいくつかの態様において、スピゴット130は、接触嵌めのためにチューブ20の内側表面23と同じにサイズ決めされることが可能であり、そこでは、係合部分25は膨らむこととはならない。また、スピゴット130は、スピゴット130の前縁部に配設されている円錐形状の部分131を含むことが可能である。円錐形状の部分131は、傾斜した表面を提供することが可能であり、スピゴット130がチューブ20の端部部分21の中へより容易にスライドすることを可能にする。
【0021】
スピゴット130は、スピゴット130の外側表面136の周りに配設されている(たとえば、外側表面136の中に配設されている)1つまたは複数の溝部134を含む。溝部134は、スピゴット130の外側表面136の周りに均等に配設されることが可能であり、および/または、ランダムに配設されることが可能である。溝部134は、任意の適切な構成(たとえば、軸線方向の構成、横断方向の構成、螺旋状の構成、または、それらの任意の組み合わせなど)であることが可能である。溝部134は、結合剤(たとえば、接着剤、溶媒)を保つようにサイズ決めおよび形状決めされており、したがって、チューブ20とスピゴット130との間において外側表面136の中に結合層138を提供する。結合層138は、摩擦嵌めのみよりも、スピゴット130に対するチューブ20の接続の保持強度を増加させる。追加的なチュービング保持強度は、溝部134のパラメーター(たとえば、それぞれの溝部134の長さ、溝部134の数、および、溝部134の幾何学形状など)を調節することによって微調整されることが可能である。たとえば、溝部134のいくつかまたはすべては、スピゴット130の長さに本質的にマッチする長さを有することが可能であり、または、溝部134のいくつかまたはすべては、スピゴット130の長さの一部分(たとえば、スピゴット130の長さの1/2)に沿って延在する長さを有することが可能である。別の例として、
図4~
図6のスピゴットチューブカップラー100は、16個の溝部134を有しており、
図10に示されているスピゴットチューブカップラー300は、24個の溝部334を有しており、
図11に示されているスピゴットチューブカップラー400は、32個の溝部432を有している。さらに別の例として、
図6に示されている溝部134の幾何学形状は、三角形であるが、溝部134は、任意の望ましい幾何学形状(たとえば、長方形、半円形、台形)、または、異なる幾何学形状(たとえば、いくつかの三角形およびいくつかの台形)の任意の組み合わせを有することが可能である。本開示の態様において、溝部134は、円錐形状の部分131の中へ延在することが可能である。本開示の態様において、溝部134は、円錐形状の部分131の前にまたはその開始点において停止し、したがって、円錐形状の部分131に滑らかな外側表面を提供することが可能である。
【0022】
スリーブ部材140は、チューブ20の端部部分21を部分的に囲むように構成されることが可能である。スリーブ部材140は、チューブ20の端部部分21全体を囲む単一の円形スリーブとして構成されることが可能である。スリーブ部材140は、
図3に示されているようにチューブ20の外側表面27に接触しないように構成されることが可能であり、または、スリーブ部材140は、チューブ20の外側表面27と係合するように構成されることが可能である。たとえば、接着剤は、スリーブ部材140の内側表面142とチューブ20の外側表面27との間に別の結合層を提供するために、スリーブ部材140の内側表面142に適用されることが可能であり、および/または、スリーブ部材140は、スリーブ部材140の内側表面142とチューブ20の外側表面27との間に締まり摩擦嵌めを提供するように構成されることが可能である。本開示のいくつかの態様において、溝部は、溝部134と同様の結合特徴を提供するために、スリーブ部材140の内側表面142に追加されることが可能である。本開示のいくつかの態様において、スピゴットチューブカップラー100は、スリーブ部材140を全く有さなくてもよい。
【0023】
組み立てにおいて、結合剤(たとえば、接着剤)が、スピゴット130の外側表面136に適用され、チューブ20の端部部分21が、それがハウジング110のストップ表面114に接触するまで、スピゴット130の長さの上におよびそれに沿ってスライドされる。溝部134の中に収集された結合剤は、次いで硬化し、チューブ20の内側表面23の対応する部分に結合する結合層138を外側表面136の中に生成させ、チューブ20とスピゴット130との間の摩擦嵌めの抵抗を超える、スピゴット130の上でのチューブ20の移動に対する追加的な抵抗を提供する。
【0024】
図7~
図9は、本開示のいくつかの態様によるスピゴットチューブカップラー200を図示している。スピゴットチューブカップラー200は、ハウジング210と、ハウジング210から延在するベース部材240と、ベース部材240から延在するスピゴット230とを含む。ハウジング210は、第1の流体ポート212を有しており、第1の流体ポート212は、ハウジング210の中へのおよびハウジング210から外への流体フローを提供するように構成されている。たとえば、第1の流体ポート212は、チューブ20(たとえば、チューブ22)の端部表面を受け入れるメス型コネクターであることが可能である。スピゴット230は、第2の流体ポート232を有しており、第2の流体ポート232は、スピゴット230の中へのおよびスピゴット230から外への流体フローを提供するように構成されている。たとえば、
図7~
図9に示されているように、スピゴット230は、オス型突起部であり、オス型突起部は、チューブ20(たとえば、チューブ24)の中へ挿入されるように構成されており、流体が、チューブ20から第2の流体ポート232の中へ流入するか、または、第2の流体ポート232から流出してチューブ20の中へ流入するようになっている。
【0025】
スピゴット230は、スピゴット230の外側表面236の周りに配設されている1つまたは複数の溝部234(たとえば、チャネル)を含む。溝部234は、結合剤(たとえば、接着剤、溶媒)を保つようにサイズ決めおよび形状決めされており、したがって、チューブ(たとえば、チューブ20)とスピゴット230との間において外側表面236の中に結合層238を提供する。結合層238は、摩擦嵌めのみよりも、スピゴット230に対するチューブの接続の保持強度を増加させる。追加的なチュービング保持強度は、溝部234のパラメーター(たとえば、それぞれの溝部234の長さ、溝部234の数、および、溝部234の幾何学形状など)を調節することによって微調整されることが可能である。たとえば、溝部234のいくつかまたはすべては、スピゴット230の長さに本質的にマッチする長さを有することが可能であり、または、溝部234のいくつかまたはすべては、スピゴット230の長さの一部分(たとえば、スピゴット230の長さの1/2)に沿って延在する長さを有することが可能である。別の例として、
図7~
図9のスピゴットチューブカップラー200は、6個の溝部234を有しているが、スピゴットチューブカップラー200は、任意の数の溝部を有することが可能である。さらに別の例として、
図9に示されている溝部234の幾何学形状は、本質的に台形であるが、溝部234は、任意の望ましい幾何学形状(たとえば、長方形、半円形、三角形)を有することが可能である。
【0026】
また、スピゴット230は、第2の流体ポート232に隣接して配設されているカラー250を含む。カラー250は、スピゴット230の外側表面236を越えて半径方向外向きに延在するようにサイズ決めおよび形状決めされており、したがって、保持壁部252を提供することが可能である。保持壁部252は、結合剤の適用の間に、および、スピゴットチューブカップラー200の組み立ての間に、溝部234の中に結合剤を保持することを助けるための保持表面を提供する。カラー250は、スピゴット230の外側表面236とチューブ20との間の摩擦嵌めよりも大きい、チューブ20との摩擦嵌めを提供するように構成されることが可能である。さらに、カラー250は、一種のバーブとして機能し、それによって、チューブ20がスピゴット230に嵌合されると、チューブ20の移動に対する追加的な抵抗を提供することが可能である。また、スピゴット230は、スピゴット230の前縁部に配設されている円錐形状の部分231を含むことが可能である。円錐形状の部分231は、傾斜した表面を提供しており、スピゴット230がチューブ20の端部部分21の中へより容易にスライドすることを可能にする。カラー250のサイズ(たとえば、外径)は、所望のレベルの接着剤保持およびバーブ抵抗を提供するように構成されることが可能である。
図7~
図9には示されていないが、スピゴットチューブカップラー200は、スピゴットチューブカップラー100に関係して上記に説明されているようなスリーブ部材を含むことも可能である。本開示の態様において、溝部234は、カラー250の保持壁部252において、および、円錐形状の部分231の開始前に停止しており、したがって、円錐形状の部分231に滑らかな外側表面を提供している。本開示の態様において、溝部234は、円錐形状の部分231の中へ延在することが可能である。たとえば、カラー250は、スピゴット230の外側表面236の周りに配設されることが可能であり、溝部234は、カラー250の下におよび円錐形状の部分231の中へ延在することが可能である。
【0027】
上記に説明されたスピゴット130、230のエレメントのいずれかまたはすべては、任意のデバイス(たとえば、ポンプチューブコネクター、注入セットコンポーネント40、50、70のチューブコネクター)の上で利用されることが可能である。たとえば、
図2に示されているY字ジャンクション70の入口ポート74は、スピゴット130またはスピゴット230として提供され、それによって、説明されているような対応する増加した保持特徴を提供することが可能である。同様に、注入デバイス(たとえば、注入ポンプまたは注入セットコンポーネントなど)の任意のオス型突起部(それは、チューブ端部(たとえば、端部部分21)と嵌合することが意図されている)は、スピゴット130またはスピゴット230として構成または提供されることが可能である。
【0028】
本開示の1つまたは複数の実施形態において、スピゴットチューブカップラーは、ハウジングを含み、ハウジングは、ハウジングの第1の端部に配設されている第1の流体ポートと、ハウジングの第2の端部に配設されているストップ表面とを含む。また、スピゴットチューブカップラーは、スピゴットを含み、スピゴットは、ストップ表面から延在しており、チューブの中へ挿入されるように構成されている。スピゴットは、挿入端部と、挿入端部に配設されている第2の流体ポートと、外側表面と、外側表面の周りに配設されている1つまたは複数の溝部であって、1つまたは複数の溝部は、結合剤を受け入れ、スピゴットとチューブとの間に1つまたは複数の結合層を提供するように構成されている、1つまたは複数の溝部とを含む。
【0029】
本開示の態様において、スリーブ部材が、ハウジングのストップ表面から延在しており、スピゴットの一部分を少なくとも部分的に取り囲んでおり、スリーブ部材は、チューブの端部部分の周りに少なくとも部分的に配設されるように構成されている。本開示の態様において、スピゴットの外側表面は、スピゴットとチューブとの間に摩擦嵌めを提供するために、チューブの内径に等しいかまたはそれよりも大きい外径を含む。本開示の態様において、1つまたは複数の溝部は、スピゴットの外側表面の周りに均等に間隔を置いて配置されている複数の溝部を含む。本開示の態様において、複数の溝部は、16個、24個、または32個の溝部を含む。本開示の態様において、1つまたは複数の溝部は、三角形形状になっている。本開示の態様において、1つまたは複数の溝部は、半円形形状になっている。本開示の態様において、1つまたは複数の溝部は、台形形状および長方形形状のうちの1つになっている。本開示の態様において、1つまたは複数の溝部は、軸線方向の溝部、横断方向の溝部、および螺旋状の溝部のうちの1つである。
【0030】
本開示の態様において、スピゴットは、挿入端部に配設されている円錐形状の部分を含み、円錐形状の部分は、チューブの中へ最初に挿入されることとなる傾斜した表面を提供するように構成されている。本開示の態様において、1つまたは複数の溝部は、円錐形状の部分の中へ延在している。本開示の態様において、ハウジングのストップ表面は、ハウジングから延在するベース部材を含む。本開示の態様において、カラーが、スピゴットの挿入端部に配設されており、カラーは、スピゴットの外側表面よりも大きい外径を有している。本開示の態様において、カラーは、1つまたは複数の溝部のそれぞれに対する端部を画定する保持壁部を含み、保持壁部は、1つまたは複数の溝部の中に結合剤を収容するように構成されている。本開示の態様において、スピゴットは、挿入端部におけるカラーを越えて配設されている円錐形状の部分を含み、円錐形状の部分は、チューブが最初に挿入されることとなる傾斜した表面を提供するように構成されている。
【0031】
本開示の1つまたは複数の実施形態において、スピゴットチューブカップラーは、ストップ表面およびスピゴットを含み、スピゴットは、ストップ表面から延在しており、チューブの中へ挿入されるように構成されている。スピゴットは、挿入端部と、スピゴットの中心に配設されている流体ポートと、外側表面と、外側表面の周りに配設されている複数の溝部であって、複数の溝部は、結合剤を受け入れ、スピゴットとチューブとの間に複数の結合エリアを提供するように構成されている、複数の溝部とを含む。
【0032】
本開示の態様において、スピゴットは、挿入端部に配設されている円錐形状の部分を含み、円錐形状の部分は、チューブの中へ最初に挿入されることとなる傾斜した表面を提供するように構成されている。本開示の態様において、カラーが、円錐形状の部分に隣接して配設されており、カラーは、カラーは、スピゴットの外側表面よりも大きい外径を有しており、カラーは、複数の溝部のそれぞれに対する端部を画定する保持壁部を含み、保持壁部は、複数の溝部の中に結合剤を収容するように構成されている。
【0033】
本開示の1つまたは複数の実施形態において、スピゴットチューブカップラーおよびチューブを組み立てる方法は、スピゴットチューブカップラーのスピゴット外側表面の結合剤を適用するステップであって、スピゴットは、外側表面の周りに配設されている複数の溝部を含む、ステップと;スピゴットの挿入端部をチューブの端部を位置合わせするステップと;チューブの端部がスピゴットチューブカップラーのストップ表面に接触するまで、スピゴットをチューブの中へスライド可能に挿入するステップと;スピゴットとチューブとの間に複数の結合エリアを形成するステップであって、それぞれの結合エリアは、溝部のうちの1つの中の結合剤の外側表面によって画定されている、ステップとを含む。
【0034】
本開示の態様において、方法は、スピゴットの挿入端部に配設されているカラーとスピゴットチューブカップラーのストップ表面との間において、スピゴットの外側表面に結合剤を適用するステップであって、カラーは、スピゴットの外側表面よりも大きい外径、および、複数の溝部のそれぞれに対する端部を画定する保持壁部を含む、ステップと;カラーとチューブの内側表面との間に摩擦嵌めを発生させるステップとを含む。
【0035】
開示されているプロセスの方法におけるブロックの任意の特定の順序または階層は、例示的なアプローチの図示であるということが理解される。設計または実装の好みに基づいて、プロセスの中のブロックの特定の順序もしくは階層は、再配置されてもよいということ、または、すべての図示されているブロックが実施され得るということが理解される。いくつかの実装形態において、ブロックのいずれかが、同時に実施され得る。
【0036】
本開示は、任意の当業者が本明細書で説明されているさまざまな態様を実践することを可能にするために提供されている。本開示は、主題の技術のさまざまな例を提供しており、主題の技術は、これらの例に限定されない。これらの態様に対するさまざまな修正例は、当業者に容易に明らかになることとなり、本明細書で規定されている一般的な原理は、他の態様にも適用され得る。
【0037】
単数形でのエレメントへの言及は、具体的にそのように述べられていない限り、「唯一の」を意味することを意図しているのではなく、「1つまたは複数の」を意味することを意図している。具体的にそうでないことを述べられていない限り、「いくつかの」という用語は、「1つまたは複数の」を指す。男性の代名詞(たとえば、彼の)は、女性および中性(たとえば、「彼女の」および「その」)を含み、その逆もまた同様である。見出しおよび小見出しは(それらがある場合には)、単に便宜のために使用されており、本発明を限定しない。
【0038】
「例示的な」という言葉は、「例または図示としての役割を果たす」ということを意味するように、本明細書で使用されている。「例示的な」として本明細書で説明されている任意の態様または設計は、必ずしも、他の態様または設計を上回る好適なまたは有利なものとして解釈されるべきではない。1つの態様では、本明細書で説明されているさまざまな代替的な構成および動作は、少なくとも均等物であると考えられ得る。
【0039】
本明細書で使用されているように、一連の項目に先行する「の少なくとも1つ」という語句は(項目のいずれかを分離するために「または」という用語を伴う)、リストのそれぞれの項目ではなく、全体としてリストを修飾する。「の少なくとも1つ」という語句は、少なくとも1つの項目の選択を必要とするのではない。むしろ、この語句は、項目のうちの任意の1つの少なくとも1つ、および/または、任意の組み合わせの少なくとも1つ、および/または、項目のそれぞれの少なくとも1つを含む意味を許容する。例として、「A、B、またはCの少なくとも1つ」という語句は、Aのみ、Bのみ、もしくは、Cのみ;または、A、B、およびCの任意の組み合わせを指すことが可能である。
【0040】
「態様」などのような語句は、そのような態様が主題の技術に必須であるということ、または、そのような態様が主題の技術のすべての構成に適用されることを暗示しているのではない。ある態様に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用することが可能である。ある態様は、1つまたは複数の例を提供する場合がある。ある態様などのような語句は、1つまたは複数の態様を指す可能性があり、その逆もまた同様である。「実施形態」などのような語句は、そのような実施形態が主題の技術に必須であるということ、または、そのような実施形態が主題の技術のすべての構成に適用されることを暗示しているのではない。ある実施形態に関する開示は、すべての実施形態、または、1つもしくは複数の実施形態に適用することが可能である。ある実施形態は、1つまたは複数の例を提供する場合がある。そのような実施形態という語句は、1つまたは複数の実施形態を指す可能性があり、その逆もまた同様である。「構成」などのような語句は、そのような構成が主題の技術に必須であるということ、または、そのような構成が主題の技術のすべての構成に適用されることを暗示しているのではない。構成に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用することが可能である。ある構成は、1つまたは複数の例を提供する場合がある。そのような構成という語句は、1つまたは複数の構成を指す可能性があり、その逆もまた同様である。
【0041】
1つの態様では、別段の記述がない限り、本明細書(以下に続く特許請求の範囲を含む)において記述されているすべての測定値、値、レーティング、位置、大きさ、サイズ、および他の仕様は、概算であり、正確ではない。1つの態様では、それらは、それらが関連する機能、および、それらが関連する技術分野において慣習的な機能と一貫する合理的な範囲を有することを意図している。
【0042】
開示されているステップ、動作、またはプロセスの特定の順序または階層は、例示的なアプローチの図示であるということが理解される。設計の好みに基づいて、ステップ、動作、またはプロセスの特定の順序または階層は再配置され得るということが理解される。ステップ、動作、またはプロセスのうちのいくつかは、同時に実施され得る。ステップ、動作、またはプロセスのうちのいくつかまたはすべては、ユーザーの介入なしに、自動的に実施され得る。添付の方法の請求項は(もしあれば)、サンプル順序において、さまざまなステップ、動作、またはプロセスのエレメントを提示しており、提示されている特定の順序または階層に限定されることを意味していない。
【0043】
当業者に知られているか、または、当業者に後に知られることになる、本開示の全体を通して説明されているさまざまな態様のエレメントに対するすべての構造的なおよび機能的な均等物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれており、特許請求の範囲によって包含されることを意図している。そのうえ、本明細書で開示されているものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に提供されたものであることを意図していない。請求項のエレメントは、そのエレメントが「のための手段(means for)」という語句を使用して明示的に記載されていない限り、または、方法の請求項の場合には、そのエレメントが「のためのステップ(step for)」という語句を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定の下で解釈されるべきではない。そのうえ、「含む(include)」または「有する」などの用語が使用されている範囲において、そのような用語は、請求項の中の移行句として用いられるときに「含む(comprise)」が解釈されるように、「含む(comprise)」という用語と同様の様式で、包括的であることを意図している。
【0044】
発明の名称、背景技術、発明の概要、図面の簡単な説明、および、本開示の要約は、これによって本開示に組み込まれており、制限的な説明としてではなく、本開示例示目的の例として提供される。特許請求の範囲または意味を限定するものとして使用されることとならないという理解の下で、それは提出される。加えて、詳細な説明において、説明は例示目的の例を提供しているということ、および、本開示を合理化する目的のためにさまざまな特徴がさまざまな実施形態において一緒にグループ化されているということが理解され得る。この開示の方法は、特許請求されている主題が、それぞれの請求項の中に明示的に記載されているものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、単一の開示されている構成または動作のすべての特徴よりも少ないものにある。以下の特許請求の範囲は、これによって詳細な説明の中へ組み込まれており、それぞれの請求項は、別個の特許請求されている主題として自立している。
【0045】
特許請求の範囲は、本明細書で説明されている態様に限定されることを意図しているのではなく、特許請求の範囲の文言と一貫する完全な範囲を与えられており、すべての法的な均等物を包含することを意図している。それにもかかわらず、請求項のいずれも、米国特許法第101条、第102条、または第103条の要件を満たすことができない主題を包含することを意図しておらず、それらはそのように解釈されるべきでもない。
【国際調査報告】