(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-17
(54)【発明の名称】研磨組成物及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20231110BHJP
C09K 3/14 20060101ALI20231110BHJP
C09G 1/02 20060101ALI20231110BHJP
B24B 37/00 20120101ALI20231110BHJP
【FI】
H01L21/304 621D
C09K3/14 550D
C09K3/14 550Z
C09G1/02
B24B37/00 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526502
(86)(22)【出願日】2021-10-25
(85)【翻訳文提出日】2023-05-30
(86)【国際出願番号】 US2021056446
(87)【国際公開番号】W WO2022093688
(87)【国際公開日】2022-05-05
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514251329
【氏名又は名称】フジフイルム エレクトロニック マテリアルズ ユー.エス.エー., インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン、チンミン
(72)【発明者】
【氏名】フー、ピン
(72)【発明者】
【氏名】リャン、イェンナン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ヒョサン
(72)【発明者】
【氏名】ウェン、リーチン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、イーピン
(72)【発明者】
【氏名】ミシュラ、アビューダヤ
【テーマコード(参考)】
3C158
5F057
【Fターム(参考)】
3C158AA07
3C158CA01
3C158CA04
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5F057BB22
5F057DA03
5F057EA01
5F057EA21
5F057EA29
(57)【要約】
本開示は、(1)少なくとも1つの研削剤と、(2)少なくとも1つの有機酸又はその塩と、(3)少なくとも1つの第1のアミン化合物であって、6~24個の炭素アルキル鎖を有するアルキルアミンを含む、少なくとも1つの第1のアミン化合物と、(4)少なくとも2つの窒素原子を含有する少なくとも1つの第2のアミン化合物であって、第1のアミン化合物とは異なる、少なくとも1つの第2のアミン化合物と、(5)水性溶媒と、を含む研磨組成物に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨組成物であって、
少なくとも1つの研削剤と、
少なくとも1つの有機酸又はその塩と、
少なくとも1つの第1のアミン化合物であって、6~24個の炭素アルキル鎖を有するアルキルアミンを含む、少なくとも1つの第1のアミン化合物と、
少なくとも2つの窒素原子を含有する少なくとも1つの第2のアミン化合物であって、前記第1のアミン化合物とは異なる、少なくとも1つの第2のアミン化合物と、
水性溶媒と、を含む、研磨組成物。
【請求項2】
前記少なくとも1つの研削剤が、アルミナ、シリカ、チタニア、セリア、ジルコニア;アルミナ、シリカ、チタニア、セリア、又はジルコニアの共形成生成物;コーティングされた研削剤、表面改質研削剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項3】
前記少なくとも1つの研削剤が、前記組成物の約0.01重量%~約50重量%の量にある、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項4】
前記少なくとも1つの有機酸が、カルボン酸、アミノ酸、スルホン酸、ホスホン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項5】
前記少なくとも1つの有機酸又はその塩が、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、マロン酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、過酢酸、コハク酸、乳酸、アミノ酢酸、フェノキシ酢酸、ビシン、ジグリコール酸、グリセリン酸、トリシン、アラニン、ヒスチジン、バリン、フェニルアラニン、プロリン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、リジン、チロシン、安息香酸、1,2-エタンジスルホン酸、4-アミノ-3-ヒドロキシ-1-ナフタレンスルホン酸、8-ヒドロキシキノリン-5-スルホン酸、アミノメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ヒドロキシルアミンO-スルホン酸、メタンスルホン酸、m-キシレン-4-スルホン酸、ポリ(4-スチレンスルホン酸)、ポリアネトールスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタン-スルホン酸、エチルリン酸、シアノエチルリン酸、フェニルリン酸、ビニルリン酸、ポリ(ビニルホスホン酸)、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸、ニトリロトリ(メチルホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタキス(メチルホスホン酸)、N,N,N’N’-エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、n-ヘキシルホスホン酸、ベンジルホスホン酸、フェニルホスホン酸、それらの塩、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項6】
前記少なくとも1つの有機酸又はその塩が、前記組成物の約0.001重量%~約10重量%の量にある、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第1のアミン化合物が、6~18個の炭素を含むアルキル鎖を有するアルキルアミンを含む、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項8】
前記少なくとも1つの第1のアミン化合物が、前記組成物の約0.001重量%~約5重量%の量にある、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第2のアミン化合物が、約50g/mol~約1000g/molの分子量を有する、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項10】
前記少なくとも1つの第2のアミン化合物が、非線形ジアミンを含む、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項11】
前記少なくとも1つの第2のアミン化合物が、1,3-ペンタンジアミン、アミノプロピルジ-イソ-プロパノールアミン、アミノプロピルジエタノールアミン、エチレンジアミン、1,3-ジアミノプロパン、ブタン-1,4-ジアミン、ペンタン-1,5-ジアミン、アミノエチルエタノールアミン、トリメチルエチレンジアミン、1,2-ジアミノプロパン、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項12】
前記少なくとも1つの第2のアミン化合物が、前記組成物の約0.001重量%~約5重量%の量にある、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項13】
前記組成物の約0.001重量%~約10重量%の量の有機溶媒を更に含む、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項14】
前記有機溶媒が、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、n-ブタノール、プロピレングリコール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、プロピレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコール、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項13に記載の研磨組成物。
【請求項15】
前記組成物が、約2~約11の範囲のpHを有する、請求項1に記載の研磨組成物。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか一項に記載の研磨組成物を、基材の表面上にモリブデン又はその合金を含む前記基材に適用することと、
パッドを前記基材の前記表面と接触させ、前記パッドを前記基材に対して移動させることと、を含む、方法。
【請求項17】
前記基材から半導体デバイスを形成することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
研磨組成物であって、
少なくとも1つの研削剤と、
少なくとも1つの有機酸又はその塩と、
少なくとも1つの第1のアミン化合物であって、6~24個の炭素アルキル鎖を有するアルキルアミンを含む、少なくとも1つの第1のアミン化合物と、
水性溶媒と、を含む、研磨組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年10月29日に出願された米国仮特許出願第63/107,188号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
半導体業界は、プロセス及び統合イノベーションを通じてデバイスの更なる小型化によってチップ性能を向上させるために継続的に推進されている。化学機械研磨/平坦化(CMP)は、トランジスタレベルで多くの複雑な統合スキームを可能にし、それによってチップ密度の増加を促進するため、強力な技術である。
【0003】
CMPは、表面ベースの化学反応と同時に摩耗ベースの物理的プロセスを使用して材料を除去することによってウェーハ表面を平坦化/平板化するために使用されるプロセスである。概して、CMPプロセスは、ウェーハ表面を研磨パッドと接触させながら、ウェーハ表面にCMPスラリー(例えば、水性化学配合物)を適用することと、研磨パッドをウェーハに対して移動させることと、を伴う。スラリーは、典型的には、CMPプロセス中にスラリー及び研磨パッドと相互作用するウェーハ上に存在する材料(例えば、金属、金属酸化物、金属窒化物、誘電材料、例えば、酸化ケイ素及び窒化ケイ素など)に応じて著しく変化し得る研削構成成分及び溶解化学構成成分を含む。
【0004】
モリブデンは、非常に低い化学反応性、高い硬度、大きい伝導性、強力な耐久性、及び高い耐食性を有する遷移金属である。モリブデンはまた、他の元素とヘテロポリ及び合金化合物を形成し得る。マイクロエレクトロニクス産業におけるその使用に関して、モリブデン及びその合金は、相互接続、拡散バリア、フォトマスク、及びプラグ充填材料として使用され得る。しかしながら、モリブデンはその硬度及び耐薬品性のため、除去率が高く、かつ低い欠陥性のために研磨することが困難であり、モリブデン含有基材のCMPにとっての課題を提示する。
【発明の概要】
【0005】
本概要は、以下の詳細な説明で更に記載される概念の選択を導入するために提供される。本概要は、特許請求される主題の重要な又は本質的な特徴を特定することを意図するものでもなく、特許請求される主題の範囲を限定する際の補助として使用されることを意図するものでもない。
【0006】
本開示は、ある特定の研磨組成物が、CMPプロセス中の半導体基材中の他の材料(例えば、誘電材料)と比較して、モリブデン(Mo)及び/又はその合金を、Moに対して優れた耐食性及び低い静的エッチング速度を有する制御された様式で選択的に除去することができるという予期しない発見に基づいている。
【0007】
一態様では、本開示は、(1)少なくとも1つの研削剤と、(2)少なくとも1つの有機酸又はその塩と、(3)少なくとも1つの第1のアミン化合物であって、6~24個の炭素アルキル鎖を有するアルキルアミンを含む、少なくとも1つの第1のアミン化合物と、(4)少なくとも2つの窒素原子を含有する少なくとも1つの第2のアミン化合物であって、第1のアミン化合物とは異なる、少なくとも1つの第2のアミン化合物と、(5)水性溶媒と、を含む研磨組成物を特徴とする。
【0008】
別の態様では、本開示は、(1)少なくとも1つの研削剤と、(2)少なくとも1つの有機酸又はその塩と、(3)少なくとも1つの第1のアミン化合物であって、6~24個の炭素アルキル鎖を有するアルキルアミンを含む、少なくとも1つの第1のアミン化合物と、(4)水性溶媒と、を含む研磨組成物を特徴とする。
【0009】
更に別の態様では、本開示は、(a)本明細書に記載の研磨組成物を、基材の表面上にモリブデン又はその合金を含有する基材に適用することと、(b)パッドを基材の表面と接触させ、パッドを基材に対して移動させることと、を含む方法を特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、研磨組成物、及び研磨組成物を使用して半導体基材を研磨するための方法に関する。いくつかの実施形態では、本開示は、モリブデン(Mo)金属及びその合金を含有する少なくとも1つの部分を含む、基材を研磨するために使用される研磨組成物に関する。
【0011】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、少なくとも1つの研削剤と、少なくとも1つの有機酸又はその塩と、少なくとも1つの6~24個の炭素アルキル鎖を有するアルキルアミンを含む少なくとも1つの第1のアミン化合物と、第1のアミンとは異なり、かつ少なくとも2つの窒素原子を含有する少なくとも1つの第2のアミン化合物と、水性溶媒と、を含み得る。1つ以上の実施形態では、本開示による研磨組成物は、約0.01重量%~約50重量%の少なくとも1つの研削剤と、約0.001重量%~約10重量%の少なくとも1つの有機酸と、約0.001重量%~約5重量%の少なくとも1つの第1のアミン化合物と、約0.001%~約5%の少なくとも1つの第2のアミン化合物と、残りの重量パーセント(例えば、約30重量%~約99.99重量%)の水性溶媒(例えば、脱イオン水)と、を含み得る。
【0012】
1つ以上の実施形態では、本開示は、使用前に最大2倍、又は最大4倍、又は最大6倍、又は最大8倍、又は最大10倍、又は最大15倍、又は最大20倍まで水で希釈することができる濃縮研磨組成物を提供する。他の実施形態では、本開示は、上述の研磨組成物、水、及び任意選択で酸化剤を含む使用時点(POU)研磨組成物を提供する。
【0013】
1つ以上の実施形態では、POU研磨組成物は、約0.01重量%~約25重量%の少なくとも1つの研削剤と、約0.001重量%~約1重量%の少なくとも1つの有機酸と、約0.001重量%~約0.5重量%の少なくとも1つの第1のアミン化合物と、約0.001重量%~約0.5重量%の少なくとも1つの第2のアミン化合物と、残りの重量パーセント(例えば、約65重量%~約99.99重量%)の水性溶媒(例えば、脱イオン水)と、を含み得る。
【0014】
1つ以上の実施形態では、濃縮研磨組成物は、約0.02重量%~約50重量%の少なくとも1つの研削剤と、約0.01重量%~約10重量%の少なくとも1つの有機酸と、約0.01重量%~約5重量%の少なくとも1つの第1のアミン化合物と、約0.01重量%~約5重量%の少なくとも1つの第2のアミン化合物と、残りの重量パーセント(例えば、約35重量%~約99.98重量%)の水性溶媒(例えば、脱イオン水)と、を含み得る。
【0015】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、少なくとも1つ(例えば、2つ又は3つ)の研削剤を含み得る。1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの研削剤は、カチオン性研削剤、実質的に中性の研削剤、及びアニオン性研削剤からなる群から選択される。1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの研削剤は、アルミナ、シリカ、チタニア、セリア、ジルコニア、それらの共形成生成物(すなわち、アルミナ、シリカ、チタニア、セリア、又はジルコニアの共形成生成物)、コーティングされた研削剤、表面改質研削剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの研削剤は、セリアを含まない。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの研削剤は、高い純度を有し、約100ppm未満のアルコール、約100ppm未満のアンモニア、及び約100ppb未満のアルカリカチオン、例えば、ナトリウムカチオンを有し得る。研削剤は、POU研磨組成物の総重量に基づいて、約0.01%~約12%(例えば、約0.5%~約10%)又はその任意のサブ範囲の量で存在し得る。
【0016】
1つ以上の実施形態では、研削剤は、コロイドシリカ、ヒュームドシリカ、及びそれらの混合物からなる群から選択されるものなどのシリカベースの研削剤である。1つ以上の実施形態では、研削剤は、有機基及び/又は非ケイ素性無機基で表面改質され得る。例えば、カチオン性研削剤は、式(I)の末端基を含み得、
-Om-X-(CH2)n-Y(I)、
式中、mは、1~3の整数であり、nは、1~10の整数であり、Xは、Al、Si、Ti、Ce、又はZrであり、Yは、カチオン性アミノ又はチオール基である。別の例として、アニオン性研削剤は、式(I)の末端基を含み得、
-Om-X-(CH2)n-Y(I)、
式中、mは、1~3の整数であり、nは、1~10の整数であり、Xは、Al、Si、Ti、Ce、又はZrであり、Yは、酸基(例えば、スルホン酸基)である。
【0017】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研削剤は、少なくとも約1nm(例えば、少なくとも約5nm、少なくとも約10nm、少なくとも約20nm、少なくとも約40nm、少なくとも約50nm、少なくとも約60nm、少なくとも約80nm、又は少なくとも約100nm)~最大約1000nm(例えば、最大約800nm、最大約600nm、最大約500nm、最大約400nm、最大約200nm、最大約150nm、又は最大約100nm)の平均粒径を有し得る。本明細書で使用される場合、平均粒径(MPS)は、動的光散乱技術によって決定される。
【0018】
1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの研削剤は、本明細書に記載の研磨組成物の少なくとも約0.01重量%(例えば、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.2重量%、少なくとも約0.4重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.6重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約1.2重量%、少なくとも約1.5重量%、少なくとも約1.8重量%、又は少なくとも約2重量%)~最大約50重量%(例えば、最大約45重量%、最大約40重量%、最大約35重量%、最大約30重量%、最大約25重量%、最大約20重量%、最大約15重量%、最大約12重量%、最大約10重量%、最大約5重量%、最大約4重量%、最大約3重量%、最大約2重量%、最大約1重量%)の量にある。
【0019】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、少なくとも1つ(例えば、2つ又は3つ)の有機酸又は有機酸の塩を含む。1つ以上の実施形態では、有機酸(又はその塩)は、カルボン酸、アミノ酸、有機スルホン酸、有機ホスホン酸、又はそれらの混合物からなる群から選択され得る。いくつかの実施形態では、有機酸は、ジカルボン酸又はトリカルボン酸などの1つ以上(例えば、2つ、3つ、又は4つ)のカルボン酸基を含むカルボン酸であり得る。いくつかの実施形態では、有機酸又はその塩は、カルボン酸基を含むアミノ酸であり得る。1つ以上の実施形態では、有機酸は、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、マロン酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、過酢酸、コハク酸、乳酸、アミノ酢酸、フェノキシ酢酸、ビシン、ジグリコール酸、グリセリン酸、トリシン、アラニン、ヒスチジン、バリン、フェニルアラニン、プロリン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、リジン、チロシン、安息香酸、1,2-エタンジスルホン酸、4-アミノ-3-ヒドロキシ-1-ナフタレンスルホン酸、8-ヒドロキシキノリン-5-スルホン酸、アミノメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ヒドロキシルアミンO-スルホン酸、メタンスルホン酸、m-キシレン-4-スルホン酸、ポリ(4-スチレンスルホン酸)、ポリアネトールスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタン-スルホン酸、エチルリン酸、シアノエチルリン酸、フェニルリン酸、ビニルリン酸、ポリ(ビニルホスホン酸)、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸、ニトリロトリ(メチルホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタキス(メチルホスホン酸)、N,N,N’N’-エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、n-ヘキシルホスホン酸、ベンジルホスホン酸、フェニルホスホン酸、それらの塩、及びそれらの混合物からなる群から選択される。理論に拘束されることを望むことなく、有機酸(上記のものなど)を、本明細書に記載の研磨組成物中で効果的な金属除去速度増強剤として使用して、半導体基材中のモリブデン及び/又はその合金の除去速度を向上させることができると考えられる。
【0020】
1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの有機酸又はその塩は、本明細書に記載の研磨組成物の少なくとも約0.001重量%(例えば、少なくとも約0.003重量%、少なくとも約0.005重量%、少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.03重量%、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約1.3重量%、又は少なくとも約1.5重量%)~最大約10重量%(例えば、少なくとも約9重量%、少なくとも約8重量%、少なくとも約7重量%、少なくとも約6重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約4重量%、少なくとも約3重量%、少なくとも約2.5重量%、最大約2.2重量%、最大約2重量%、最大約1.7重量%、最大約1.5重量%、最大約1.2重量%、最大約1重量%、最大約0.7重量%、最大約0.5重量%、最大約0.2重量%、最大約0.15重量%、最大約0.1重量%、最大約0.07重量%、又は最大約0.05重量%)の量にある。2つ以上の有機酸が研磨組成物に含まれる実施形態では、上記の範囲は、各有機酸に独立して、又は本組成物内の有機酸の合計量に適用され得る。
【0021】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、少なくとも1つ(例えば、2つ又は3つ)の第1のアミン化合物を含む。1つ以上の実施形態では、第1のアミン化合物は、アミン基を1つのみ含み得る。1つ以上の実施形態では、第1のアミン化合物は、6~24(すなわち、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、又は24)個の炭素を含む少なくとも1つ(例えば、2つ又は3つ)のアルキル鎖を有するアルキルアミン化合物であり得る。1つ以上の実施形態では、アルキル鎖は、線形、分岐、又は環状アルキル基であり得る。1つ以上の実施形態では、アルキルアミン化合物は、一級アミン、二級アミン、三級アミン、又は環状アミン化合物であり得る。1つ以上の実施形態では、アルキルアミン化合物は、アルコキシル化アミン(例えば、エトキシレート及び/又はプロポキシレート基を含む)であり得る。1つ以上の実施形態では、アルコキシル化アミンは、2~100個のエトキシレート及び/又はプロポキシレート基を含み得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルキルアミン化合物は、6~18個の炭素を含むアルキル鎖を有する。いくつかの実施形態では、アルキルアミンは、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、又はそれらの混合物からなる群から選択される。理論に拘束されることを望むことなく、上記のアルキルアミン化合物が、半導体基材中のモリブデン及び/又はその合金の腐食又はエッチングを著しく低減又は最小限に抑え得ることは驚くべきことである。
【0022】
1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの第1のアミン化合物は、本明細書に記載の研磨組成物の少なくとも約0.001重量%(例えば、少なくとも約0.003重量%、少なくとも約0.005重量%、少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.03重量%、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%)~最大約5重量%(例えば、最大約4.5重量%、最大約4重量%、最大約3.5重量%、最大約3重量%、最大約2.5重量%、最大約2重量%、最大約1.5重量%、最大約1重量%、最大約0.8重量%、最大約0.6重量%、最大約0.5重量%、最大約0.4重量%、最大約0.2重量%、最大約0.1重量%、最大約0.08重量%、最大約0.05重量%、最大約0.02重量%、最大約0.01重量%、最大約0.0075重量%、又は最大約0.005重量%)の量にある。
【0023】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、任意選択で、第1のアミン化合物とは異なる少なくとも1つ(例えば、2つ又は3つ)の第2のアミン化合物を含む。1つ以上の実施形態では、第2のアミン化合物は、少なくとも2つ(例えば、3つ又は4つ)の窒素原子を含有する。1つ以上の実施形態では、第2のアミン化合物は、少なくとも約50g/mol(例えば、少なくとも約100g/mol、少なくとも約150g/mol、少なくとも約200g/mol、少なくとも約250g/mol、少なくとも約300g/mol、少なくとも約350g/mol、少なくとも約400g/mol、少なくとも約450g/mol、又は少なくとも約500g/mol)~最大約1000g/mol(例えば、最大約950g/mol、最大約900g/mol、最大約850g/mol、最大約800g/mol、最大約750g/mol、最大約700g/mol、最大約650g/mol、最大約600g/mol、最大約550g/mol、又は最大約500g/mol)の分子量を有する。
【0024】
1つ以上の実施形態では、第2のアミン化合物は、線形ジアミンであり、線形ジアミンは、線形アルキル鎖によって分離された2つの一級アミンを含む分子である。1つ以上の実施形態では、第2のアミン化合物は、非線形ジアミン(例えば、分岐状若しくは環状ジアミン、又は二級若しくは三級アミノ基を含有するジアミン)である。1つ以上の実施形態では、第2のアミン化合物は、1,3-ペンタンジアミン、アミノプロピルジ-イソ-プロパノールアミン、アミノプロピルジエタノールアミン、エチレンジアミン、1,3-ジアミノプロパン、ブタン-1,4-ジアミン、ペンタン-1,5-ジアミン、アミノエチルエタノールアミン、トリメチルエチレンジアミン、1,2-ジアミノプロパン、1,12-ジアミノドデカン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0025】
1つ以上の実施形態では、第2のアミン化合物は、本明細書に記載の研磨組成物の少なくとも約0.001重量%(例えば、少なくとも約0.003重量%、少なくとも約0.005重量%、少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.03重量%、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%)~最大約5重量%(例えば、最大約4重量%、最大約3重量%、最大約2重量%、最大約1重量%、最大約0.8重量%、最大約0.6重量%、最大約0.5重量%、最大約0.4重量%、最大約0.2重量%、最大約0.1重量%、最大約0.08重量%、最大約0.05重量%、最大約0.02重量%、最大約0.0075重量%、又は最大約0.005重量%)の量にある。1つ以上の実施形態では、第2のアミン化合物は、本明細書に記載の研磨組成物から省くことができる。理論に拘束されることを望むことなく、上記の第2の化合物は、半導体基材中のモリブデン及び/又はその合金の除去速度を著しく増加させることができ、上記の第1のアミンと組み合わせて使用される場合、相乗効果(例えば、2つのアミンが組み合わされた場合より低いMo静的エッチング速度によって証明されるように、比較的低いMoの腐食とともに比較的高いMo除去速度を伴う)を生み出すことができると考えられる。
【0026】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、必要に応じて、pHを所望の値に調整するために、少なくとも1つ(例えば、2つ又は3つ)のpH調整剤を含み得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのpH調整剤は、酸(例えば、有機酸又は無機酸)又は塩基(例えば、有機塩基又は無機塩基)であり得る。例えば、pH調整剤は、硝酸、塩酸、硫酸、プロピオン酸、クエン酸、マロン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、過塩素酸、アンモニア、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルエタノールアミン、水酸化メチルジエタノールアミンテトラブチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化エチルトリメチルアンモニウム、水酸化ジエチルジメチルアンモニウム、水酸化ジメチルジプロピルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化トリス(2-ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム、水酸化コリン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
【0027】
1つ以上の実施形態では、少なくとも1つのpH調整剤は、本明細書に記載の研磨組成物の少なくとも約0.001重量%(例えば、少なくとも約0.005重量%、少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.2重量%、少なくとも約0.4重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約1重量%、又は少なくとも約1.5重量%)~最大約2.5重量%(例えば、最大約2重量%、最大約1.5重量%、最大約1重量%、最大約0.5重量%、最大約0.1重量%、又は最大約0.5重量%)の量にある。
【0028】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、酸性又は塩基性のいずれかであり得る。いくつかの実施形態では、研磨組成物は、少なくとも約2~最大約11の範囲のpHを有し得る。研磨組成物が酸性である場合、pHは、少なくとも約2(例えば、少なくとも約2.5、少なくとも約3、少なくとも約3.5、少なくとも約4、少なくとも約4.5、又は少なくとも約5)~最大約11(例えば、最大約10.5、最大約10、最大約9.5、最大約9、最大約8.5、最大約8、最大約7.5、最大約7、最大約6.5、最大約6、最大約5.5、最大約5、最大約4.5、又は最大約4)の範囲であり得る。研磨組成物が酸性である場合、pHは、少なくとも約3(例えば、少なくとも約3.5、少なくとも約4、少なくとも約4.5、少なくとも約5、少なくとも約5.5、少なくとも約6、少なくとも約6.5)~最大約7(例えば、最大約6.5、最大約6、最大約5.5、最大約5、最大約4.5、又は最大約4、最大約3.5)の範囲であり得る。
【0029】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、水性溶媒(例えば、水、又は水及び有機溶媒を含む溶媒)などの溶媒(例えば、一次溶媒)を含み得る。いくつかの実施形態では、溶媒(例えば、水)は、本明細書に記載の研磨組成物の少なくとも約20重量%(例えば、少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約35重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約55重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約65重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約92重量%、少なくとも約94重量%、少なくとも約95重量%、又は少なくとも約97重量%)~最大約99重量%(例えば、最大約98重量%、最大約96重量%、最大約94重量%、最大約92重量%、最大約90重量%、最大約85重量%、最大約80重量%、最大約75重量%、最大約70重量%、又は最大約65重量%)の量にある。
【0030】
1つ以上の実施形態では、任意選択の二次溶媒(例えば、有機溶媒)を、本開示の研磨組成物(例えば、POU又は濃縮研磨組成物)中で使用することができ、これは、成分(例えば、アゾール含有腐食阻害剤)の溶解を助けることができる。1つ以上の実施形態では、二次溶媒は、1つ以上のアルコール、アルキレングリコール、又はアルキレングリコールエーテルであり得る。1つ以上の実施形態では、二次溶媒は、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、n-ブタノール、プロピレングリコール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、プロピレングリコールプロピルエーテル、及びエチレングリコールからなる群から選択される1つ以上の溶媒を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、第2の溶媒は、本明細書に記載の研磨組成物の少なくとも約0.005重量%(例えば、少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.02重量%、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.2重量%、少なくとも約0.4重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.6重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約3重量%、少なくとも約5重量%、又は少なくとも約10重量%)~最大約15重量%(例えば、最大約12重量%、最大約10重量%、最大約5重量%、最大約3重量%、最大約2重量%、最大約1重量%、最大約0.8重量%、最大約0.6重量%、最大約0.5重量%、又は最大約0.1重量%)の量にある。
【0032】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、アゾール化合物、酸化剤、キレート剤、界面活性剤、腐食阻害剤、及び水溶性ポリマーからなる群から選択される少なくとも1つの任意選択の添加剤を更に含み得る。
【0033】
アゾール化合物は特に限定されないが、その具体例としては、複素環式アゾール、置換又は置換されていないトリアゾール(例えば、ベンゾトリアゾール)、置換又は置換されていないテトラゾール、置換又は置換されていないジアゾール(例えば、イミダゾール、ベンズイミダゾール、チアジアゾール、及びピラゾール)、及び置換又は置換されていないベンゾチアゾールが挙げられる。本明細書において、置換ジアゾール、トリアゾール、又はテトラゾールは、ジアゾール、トリアゾール、又はテトラゾール中の1つ又は2つ以上の水素原子を、例えば、カルボキシル基、アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシル基)、ハロゲン基(例えば、F、Cl、Br、又はI)、アミノ基、又はヒドロキシル基で置換することによって得られる生成物を指す。1つ以上の実施形態では、アゾール化合物は、テトラゾール、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール(例えば、1-メチルベンゾトリアゾール、4-メチルベンゾトリアゾール、及び5-メチルベンゾトリアゾール)、エチルベンゾトリアゾール(例えば、1-エチルベンゾトリアゾール)、プロピルベンゾトリアゾール(例えば、1-プロピルベンゾトリアゾール)、ブチルベンゾトリアゾール(例えば、1-ブチルベンゾトリアゾール及び5-ブチルベンゾトリアゾール)、ペンチルベンゾトリアゾール(例えば、1-ペンチルベンゾトリアゾール)、ヘキシルベンゾトリアゾール(例えば、1-ヘキシルベンゾトリアゾール及び5-ヘキシルベンゾトリアゾール)、ジメチルベンゾトリアゾール(例えば、5,6-ジメチルベンゾトリアゾール)、クロロベンゾトリアゾール(例えば、5-クロロベンゾトリアゾール)、ジクロロベンゾトリアゾール(例えば、5,6-ジクロロベンゾトリアゾール)、クロロメチルベンゾトリアゾール(例えば、1-(クロロメチル)-1-H-ベンゾトリアゾール)、クロロエチルベンゾトリアゾール、フェニルベンゾトリアゾール、ベンジルベンゾトリアゾール、アミノトリアゾール、アミノベンズイミダゾール、ピラゾール、イミダゾール、アミノテトラゾール、アデニン、ベンズイミダゾール、チアベンダゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、2-メチルベンゾチアゾール、2-アミノベンズイミダゾール、2-アミノ-5-エチル-1,3,4-チアジアゾール、3,5-ジアミノ-1,2,4-トリアゾール、3-アミノ-5-メチルピラゾール、4-アミノ-4H-1,2,4-トリアゾール、アミノテトラゾール、テトラゾール、フェニルテトラゾール、フェニル-テトラゾール-5-チオール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。理論に拘束されることを望むことなく、アゾール化合物は、研磨プロセス中にある特定の材料(例えば、金属又は誘電材料)の除去を低減させるために、本明細書に記載の研磨組成物において腐食阻害剤として使用され得ると考えられる。
【0034】
いくつかの実施形態では、アゾール化合物は、本明細書に記載の研磨組成物の少なくとも約0.001重量%(例えば、少なくとも約0.002重量%、少なくとも約0.004重量%、少なくとも約0.005重量%、少なくとも約0.006重量%、少なくとも約0.008重量%、少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.02重量%、少なくとも約0.04重量%、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.06重量%、少なくとも約0.08重量%、又は少なくとも約0.1重量%)~最大約1重量%(例えば、最大約0.9重量%、最大約0.8重量%、最大約0.7重量%、最大約0.6重量%、最大約0.5重量%、最大約0.4重量%、最大約0.3重量%、最大約0.2重量%、最大約0.18重量%、最大約0.16重量%、最大約0.15重量%、最大約0.14重量%、最大約0.12重量%、最大約0.1重量%、最大約0.08重量%、最大約0.06重量%、最大約0.05重量%、最大約0.04重量%、最大約0.03重量%、最大約0.02重量%、又は最大約0.01重量%)であり得る。
【0035】
酸化剤は特に限定されないが、その具体例としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、硝酸第二鉄、硝酸二アンモニウムセリウム、硫酸鉄、次亜塩素酸、オゾン、過ヨウ素酸カリウム、及び過酢酸が挙げられる。理論に拘束されることを望むことなく、酸化剤は、研磨プロセス中に材料の除去を促進し得ると考えられる。
【0036】
いくつかの実施形態では、酸化剤は、本明細書に記載の研磨組成物の少なくとも約0.05重量%(例えば、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.2重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.4重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.6重量%、少なくとも約0.7重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約0.9重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約1.5重量%、又は少なくとも約2重量%)~最大約10重量%(例えば、最大約9重量%、最大約8重量%、最大約7重量%、最大約6重量%、最大約5重量%、最大約4重量%、最大約3重量%、最大約2重量%、又は最大約1重量%)であり得る。
【0037】
1つ以上の実施形態では、キレート剤は、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、マロン酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、過酢酸、コハク酸、乳酸、アミノ酢酸、フェノキシ酢酸、ビシン、ジグリコール酸、グリセリン酸、トリシン、アラニン、ヒスチジン、バリン、フェニルアラニン、プロリン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、リジン、チロシン、安息香酸、アンモニア、1,2-エタンジスルホン酸、4-アミノ-3-ヒドロキシ-1-ナフタレンスルホン酸、8-ヒドロキシキノリン-5-スルホン酸、アミノメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ヒドロキシルアミンO-スルホン酸、メタンスルホン酸、m-キシレン-4-スルホン酸、ポリ(4-スチレンスルホン酸)、ポリアネトールスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタン-スルホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸、アセチルアセトン、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1-ヒドロキシエチリデン(1,1-ジホスホン酸)、2-ホスホノ-1,2,4-ブタントリカルボン酸、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミン-テトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、それらの塩、及びそれらの混合物からなる群から選択される。理論に拘束されることを望むことなく、キレート剤は、除去速度増強剤として機能して、基材上のある特定の材料の除去を促進し得ると考えられる。
【0038】
いくつかの実施形態では、キレート剤は、本明細書に記載の研磨組成物の少なくとも約0.001重量%(例えば、少なくとも約0.002重量%、少なくとも約0.003重量%、少なくとも約0.004重量%、少なくとも約0.005重量%、少なくとも約0.006重量%、少なくとも約0.007重量%、少なくとも約0.008重量%、少なくとも約0.009重量%、又は少なくとも約0.01重量%)~最大約10重量%(例えば、最大約8重量%、最大約6重量%、最大約5重量%、最大約4重量%、最大約2重量%、最大約1重量%、最大約0.8重量%、最大約0.6重量%、又は最大約0.5重量%)であり得る。
【0039】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物はまた、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される1つ以上の界面活性剤を含み得る。
【0040】
カチオン性界面活性剤は特に限定されないが、その具体例としては、脂肪族アミン塩及び脂肪族アンモニウム塩が挙げられる。
【0041】
非イオン性界面活性剤は特に限定されないが、その具体例としては、エーテル型界面活性剤、エーテルエステル型界面活性剤、エステル型界面活性剤、及びアセチレンベースの界面活性剤が挙げられる。エーテル型界面活性剤は特に限定されないが、その具体例としては、ポリエチレングリコールモノ-4-ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールモノオレイルエーテル、及びトリエチレングリコールモノドデシルエーテルが挙げられる。エーテルエステル型界面活性剤は特に限定されないが、その具体例としては、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテルである。エステル型界面活性剤は特に限定されないが、その具体例としては、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、及びソルビタンエステルが挙げられる。アセチレンベースの界面活性剤は特に限定されないが、その具体例としては、アセチレンアルコール、アセチレングリコール、及びアセチレンジオールのエチレンオキシド付加体が挙げられる。
【0042】
両性界面活性剤は特に限定されないが、その具体例としては、ベタインベースの界面活性剤が挙げられる。
【0043】
アニオン性界面活性剤は特に限定されないが、その具体例としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、及びリン酸塩が挙げられる。カルボン酸塩は特に限定されないが、その具体例としては、脂肪酸塩(例えば、石鹸)及びアルキルエーテルカルボン酸塩が挙げられる。スルホン酸塩の例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、及びα-オレフィンスルホン酸塩が挙げられる。硫酸塩は特に限定されないが、その具体例としては、より高いアルコール硫酸塩及びアルキル硫酸塩が挙げられる。ホスフェートは特に限定されないが、その具体例としては、リン酸アルキル及びリン酸アルキルエステルが挙げられる。
【0044】
腐食阻害剤は特に限定されないが、その具体例としては、水酸化コリン、アミノアルコール(例えば、モノエタノールアミン及び3-アミノ-4-オクタノール)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0045】
水溶性ポリマーは特に限定されないが、その具体例としては、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、及び前に列挙したポリマーを含むコポリマーが挙げられる。理論に拘束されることを望むことなく、水溶性ポリマーは、除去速度阻害剤として機能して、除去されることを意図しないか、又は研磨プロセス中により低い除去速度で除去されるべきである基材上のある特定の露出した材料の除去速度を低減し得ると考えられる。
【0046】
1つ以上の実施形態では、水溶性ポリマーは、本明細書に記載の研磨組成物の少なくとも約0.01重量%(例えば、少なくとも約0.02重量%、少なくとも約0.03重量%、少なくとも約0.04重量%、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.06重量%、少なくとも約0.07重量%、少なくとも約0.08重量%、少なくとも約0.09重量%、又は少なくとも約0.1重量%)~最大約1重量%(例えば、最大約0.8重量%、最大約0.6重量%、最大約0.5重量%、最大約0.4重量%、最大約0.2重量%、最大約0.1重量%、最大約0.08重量%、最大約0.06重量%、又は最大約0.05重量%)であり得る。
【0047】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、有機溶媒、pH調整剤(例えば、酸又は塩基)、アミン、アルカリ塩基(例えば、アルカリ水酸化物)、フッ素含有化合物(例えば、フッ素化合物又はフッ素化化合物(例えば、フッ素化ポリマー/界面活性剤))、ケイ素含有化合物、例えば、シラン(例えば、アルコキシシラン)、窒素含有化合物(例えば、アミノ酸、アミン、又はイミン(例えば、アミジン、例えば、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)、及び1.5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン(DBN)))、塩(例えば、ハロゲン化物塩又は金属塩)、ポリマー(例えば、非イオン性、カチオン性、又はアニオン性ポリマー)、非有機酸(例えば、塩酸、硫酸、リン酸、又は硝酸)、界面活性剤(例えば、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、又は非イオン性界面活性剤)、可塑剤、酸化剤(例えば、H2O2)、四級アンモニウム化合物(例えば、塩、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩及び水酸化物、例えば、テトラメチルアンモニウム水酸化物)、腐食阻害剤(例えば、アゾール又は非アゾール腐食阻害剤)、電解物(例えば、ポリ電解物)、及び/又はある特定の研削剤(例えば、セリア研削、非イオン性研削剤、表面改質研削剤、又は負/正帯電研削剤)などのある特定の成分のうちの1つ以上を実質的に含まない場合がある。研磨組成物から除外され得るハロゲン化物塩としては、アルカリ金属ハロゲン化物(例えば、ハロゲン化ナトリウム又はハロゲン化カリウム)又はハロゲン化アンモニウム(例えば、塩化アンモニウム)が挙げられ、塩化物、臭化物、又はヨウ化物であり得る。本明細書で使用される場合、研磨組成物から「実質的に含まない」成分は、研磨組成物に意図的に添加されていない成分を指す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、最大約1000ppm(例えば、最大約500ppm、最大約250ppm、最大約100ppm、最大約50ppm、最大約10ppm、又は最大約1ppm)の研磨組成物から実質的に含まない上記の成分のうちの1つ以上を有し得る。いくつかの実施形態では、記載の研磨組成物は、上記の成分のうちの1つ以上を完全に含まない場合がある。
【0048】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物は、少なくとも約3:1(例えば、少なくとも約4:1、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約25:1、少なくとも約50:1、少なくとも約60:1、少なくとも約75:1、少なくとも約100:1、少なくとも約150:1、少なくとも約200:1、少なくとも約250:1、又は少なくとも約300:1)~最大約1000:1(例えば、又は最大約500:1)のモリブデン及び/又はその合金の除去速度対誘電材料(例えば、TEOS)の除去速度の比率(すなわち、除去速度比又は選択性)を有し得る。1つ以上の実施形態では、モリブデンの除去速度は、少なくとも約500Å/分(例えば、少なくとも約750Å/分、少なくとも約1000Å/分、少なくとも約1250Å/分、少なくとも約1500Å/分、少なくとも約1750Å/分、又は少なくとも約2000Å/分)~最大約10000Å/分であり得る。1つ以上の実施形態では、上記の除去速度及び比率は、ブランケットウェーハ又はパターン化ウェーハ(例えば、導電層、バリア層、及び/又は誘電体層を含むウェーハ)のいずれかを研磨するための除去速度を測定するときに適用され得る。
【0049】
1つ以上の実施形態では、本開示は、本開示による研磨組成物を基材(例えば、ウェーハ)に適用することと、パッド(例えば、研磨パッド)を基材の表面と接触させ、パッドを基材に対して移動させることと、を含み得る研磨する方法を特徴とする。1つ以上の実施形態では、基材は、ケイ素酸化物(例えば、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)、高密度プラズマ酸化物(HDP)、高アスペクト比プロセス酸化物(HARP)、又はホウリンケイ酸ガラス(BPSG))、フィルム上のスピン(例えば、無機粒子に基づくフィルム又は架橋可能な炭素ポリマーに基づくフィルム)、窒化ケイ素、炭化ケイ素、高K誘電体(例えば、ハフニウム、アルミニウム、又はジルコニウムの金属酸化物)、ケイ素(例えば、ポリケイ素、単結晶ケイ素、又は非晶質ケイ素)、炭素、金属(例えば、タングステン、銅、コバルト、ルテニウム、モリブデン、チタン、タンタル、又はアルミニウム)又はその合金、金属窒化物(例えば、窒化チタン又は窒化タンタル)、及びそれらの混合物又は組み合わせのうちの少なくとも1つを含み得る。1つ以上の実施形態では、研磨方法は、本明細書に記載の研磨組成物を、基材の表面上にモリブデン及び/又はその合金を含有する基材(例えば、ウェーハ)に適用することを含み得る。
【0050】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の研磨組成物を使用する方法は、1つ以上のステップを通じて、研磨組成物によって処理された基材から半導体デバイスを生産することを更に含み得る。例えば、フォトリソグラフィー、イオン注入、乾燥/湿潤エッチング、プラズマエッチング、堆積(例えば、PVD、CVD、ALD、ECD)、ウェーハ実装、ダイカット、パッケージング、及び試験を使用して、本明細書に記載の研磨組成物によって処理された基材から半導体デバイスを生産することができる。
【0051】
以下の特定の実施例は、単なる例示として解釈されるべきであり、決して本開示の残りの部分を限定するものではない。更に詳しく説明しなくても、当業者は、本明細書の説明に基づいて、本発明を最大限に利用することができると考えられる。
【実施例】
【0052】
これらの実施例では、VP6000パッド及び300mL/分のスラリー流量を有するAMAT Reflexion LK CMP研磨機を使用して、300mmウェーハ上で研磨を行った。
【0053】
実施例で使用される一般的な組成物を下の表1に示す。試験される組成物の違いに関する具体的な詳細は、それぞれの実施例を考察する際に更に詳細に説明される。
【表1】
【0054】
実施例1
モリブデンの静的エッチング速度(SER)を、組成物1~4中のモリブデンクーポンを45℃で1分間懸濁させることによって測定し、モリブデン除去速度(RR)を、組成物2~4でブランケットモリブデンウェーハを研磨することによって測定した。組成物1~4は、(1)組成物1が、対照であり、上記の表1に列挙されたいずれのアミン化合物も含まず、(2)組成物2~4が、単一のアミン基及び6~24個のカーボンアルキル基を含む同じアルキルアミンをそれぞれ1倍、1.5倍、及び2倍の濃度で含んでいたことを除いて同一であった。組成物1~4は、第2のアミンを含まなかった。試験結果を、以下の表2に要約する。
【表2】
【0055】
結果は、アルキルアミン化合物(すなわち、第1のアミン)がモリブデン静的エッチング速度を効果的に低減したことを示し、増加量は、より多くの低減を示す。組成物1は、アルキルアミン化合物を含まず、SER試験中にMoを完全に除去した。これらの結果は、アルキルアミン化合物が、CMPプロセス中のMoの腐食阻害剤として使用され得ることを示唆する。
【0056】
実施例2
モリブデンの静的エッチング速度(SER)を、組成物5~8中のモリブデンクーポンを45℃で1分間懸濁させることによって測定し、モリブデン及びTEOS除去速度(RR)を、組成物5~8でブランケットウェーハを研磨することによって測定した。組成物5~8は全て、同じ第1のアミン(すなわち、単一のアミン基及び6~24個の炭素アルキル基を含むアルキルアミン化合物)を同じ濃度で含んでいた。組成物6~8はまた、同じ第2のアミン(すなわち、少なくとも2つの窒素原子を含有するアミン化合物)をそれぞれ1倍、2倍、及び3倍の量で含んでいた。試験結果を、以下の表3に要約する。
【表3】
【0057】
結果は、少なくとも2つの窒素原子を含有するアミン化合物(すなわち、第2のアミン)の含有が、モリブデンの研磨除去速度を大幅に増加させたことを示す。しかしながら、MoのSERは、実際には第2のアミン化合物を添加すると減少した。これは、本組成物中に存在する第1のアミン化合物と第2のアミン化合物との間の独自の相乗作用(例えば、比較的低いMo腐食とともに、比較的高いMo除去速度を有すること)を示唆する驚くべき結果である。具体的には、RRを劇的に増加させる化合物を添加すると、本組成物のSERが増加すると予想される。組成物6~8がSERに対して反対の効果を示すという事実は、本組成物が、モリブデンを除去するためにモリブデンエッチングに著しく依存しない、より制御された研磨を送達することを示唆する。これは、高エッチング/腐食が、典型的には、研磨中の欠陥の導入の増加をもたらし、使用可能なデバイスの最終収率を低減する可能性があるため、重要である。
【0058】
実施例3
モリブデンの静的エッチング速度(SER)を、組成物9~11中のモリブデンクーポンを45℃で1分間懸濁させることによって測定し、モリブデン及びTEOS除去速度(RR)を、組成物9~11でブランケットウェーハを研磨することによって測定した。組成物9~11は、単一のアミン基及び6~24個の炭素アルキル基を含む同量のアルキルアミン化合物(すなわち、第1のアミン)、並びに少なくとも2個の窒素原子を含有する同量のアミン化合物(すなわち、第2のアミン)を含んでいた。組成物9は、表面がスルホン酸基添加によって改質されて、負電荷を有するシリカを含んでいた。組成物10は、表面がアミノ基添加によって改質されて、正電荷を有するシリカを含んでいた。組成物11は、表面改質を伴わない非改質(すなわち、天然)シリカであった。使用された全てのシリカサンプルは、同等の粒径を有していた。試験結果を、以下の表3に要約する。
【表4】
【0059】
結果は、負帯電シリカを有する組成物9が、組成物10及び11と比較した場合、著しくより高いMo/TEOS除去速度比を有することを示す。
【0060】
本開示は、本明細書に記載される実施例に関して記載されてきたが、添付の特許請求の範囲に定義される本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の修正及び変形が可能であることが理解される。
【国際調査報告】