(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-17
(54)【発明の名称】レシプロ内燃機関のターボチャージャレンジメントのための取付ユニット、ターボチャージャレンジメント及びレシプロ内燃機関
(51)【国際特許分類】
F02B 29/04 20060101AFI20231110BHJP
F02B 67/00 20060101ALI20231110BHJP
F02B 37/013 20060101ALI20231110BHJP
F02B 37/00 20060101ALI20231110BHJP
【FI】
F02B29/04 E
F02B67/00 E
F02B37/013
F02B37/00 301F
F02B29/04 T
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023526857
(86)(22)【出願日】2020-11-06
(85)【翻訳文提出日】2023-06-28
(86)【国際出願番号】 FI2020050734
(87)【国際公開番号】W WO2022096770
(87)【国際公開日】2022-05-12
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503129903
【氏名又は名称】ワルトシラ フィンランド オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ライキオ,テロ
(72)【発明者】
【氏名】サンドベルグ,ユホ
【テーマコード(参考)】
3G005
【Fターム(参考)】
3G005EA04
3G005EA23
3G005FA05
3G005FA55
3G005GB15
3G005GB17
3G005GB32
(57)【要約】
レシプロ内燃機関のターボチャージャアレンジメントのための取付ユニット(1、1’)は、少なくとも取付ベース(6)、高温低圧空気流路(2)、低温低圧空気流路(3)、高温高圧空気流路(4)及び低温高圧空気流路(5)によって形成される単一の剛性構造として提供される。取付ベース(6)には、低圧ターボチャージャ圧縮器出口(8b)及び高圧ターボチャージャ圧縮器出口(10b)がそれぞれ直接連結できるように、少なくとも低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート(2a)及び高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート(4a)が配置されるため、取付ユニット(1)にターボチャージャ(8、10)を同時に物理的に取付ることができる。ターボチャージャアレンジメント10及びレシプロ内燃機関にも関連する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レシプロ内燃機関のターボチャージャアレンジメントのための取付ユニットであって、当該取付ユニットは、
長手方向に延びる高温低圧空気流路であって、
低圧ターボチャージャ圧縮器出口と該高温低圧空気流路との間で流体連通を提供するための低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートと、
該高温低圧空気流路と低圧熱交換器入口との間で流体連通を提供するための低圧熱交換器入口ポートと、
を有する高温低圧空気流路と、
長手方向に延びる低温低圧空気流路であって、
低圧熱交換器出口と該低温低圧空気流路との間で流体連通を提供するための低圧熱交換器出口ポートと、
該低温低圧空気流路と高圧ターボチャージャ圧縮器入口との間で流体連通を提供するための高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポートと、
を有する低温低圧空気流路と、
長手方向に延びる高温高圧空気流路であって、
高圧ターボチャージャ圧縮器出口と該高温高圧空気流路との間で流体連通を提供するための高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートと、
該高温高圧空気流路と高圧熱交換器入口との間で流体連通を提供するための高圧熱交換器入口ポートと、
を有する高温高圧空気流路と、
長手方向に延びる低温高圧空気流路であって、
高圧熱交換器出口と該低温高圧空気流路との間で流体連通を提供するための高圧熱交換器出口ポートと、
前記低温高圧空気流路と関連するエンジンの給気入口との間で流体連絡を提供するための給気ポートと、
を有する低温高圧空気流路と、
を含み、
当該取付ユニットは、当該取付ユニットに少なくとも低圧ターボチャージャ及び高圧ターボチャージャを取付るための取付ベースをさらに含み、
前記取付ベース、前記高温低圧空気流路、前記低温低圧空気流路、前記高温高圧空気流路及び前記低温高圧空気流路は単一の剛性構造として設けられ、
前記空気流路は、前記長手方向に対して直角な第1の横方向で互いに対して平行に且つ隣り合って配置され、
前記取付ベースは、前記長手方向及び前記第1の横方向に対して直角な第2の横方向における前記取付ベースの側部に配置され、
少なくとも前記低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート及び高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートは前記取付ベースに配置されている、取付ユニット。
【請求項2】
前記取付ユニットは、同一の第2の取付ユニットに、連結された場合に、前記取付ユニット及び前記第2の取付ユニットの対応する空気流路の間で流体連通が得られるように直接連結可能である、請求項1に記載の取付ユニット。
【請求項3】
前記空気流路は互いに対して平行に配置され、
前記空気流路の長手端部の少なくとも1つ、好ましくは両方は、同一の第2の取付ユニットの対応する空気流路の長手方向端部に、連結された場合に、前記取付ユニット及び該第2の取付ユニットの対応する空気流路が連続した長手方向空気流路を形成するように直接連結可能に構成されている、請求項2に記載の取付ユニット。
【請求項4】
少なくとも前記低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート、前記高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポート及び前記高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートは、前記空気流路に対して前記取付ユニットの同じ側に配置されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の取付ユニット。
【請求項5】
前記低圧熱交換器入口ポート、前記低圧熱交換器出口ポート、前記高圧熱交換器入口ポート及び前記高圧熱交換器出口ポートのうちの1つ以上、好ましくは全てが、それらの関連する空気流路の長手方向端部に配置されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の取付ユニット。
【請求項6】
前記高温低圧空気流路と低圧熱交換器入口との間で流体連通を提供するための追加の低圧熱交換器入口ポート、
低圧熱交換器出口と前記低温低圧空気流路との間で流体連通を提供するための追加の低圧熱交換器出口ポート、
前記高温高圧空気流路と高圧熱交換器入口との間で流体連通を提供するための追加の高圧熱交換器入口ポート、及び
高圧熱交換器出口と前記低温高圧空気流路との間で流体連通を提供するための追加の高圧熱交換器出口ポート
のうちの1つ以上、好ましくは全てが、前記第2の横方向において前記空気流路に対して、前記取付ベースと反対の前記取付ユニットの側に配置されている、請求項5に記載の取付ユニット。
【請求項7】
前記高温低圧空気流路及び前記低温低圧空気流路は互いに隣り合って配置される一方で、前記高温高圧空気流路及び前記低温高圧空気流路は互いに隣り合って配置されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の取付ユニット。
【請求項8】
前記高温低圧空気流路及び前記高温高圧空気流路は互いに隣り合って配置されている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の取付ユニット。
【請求項9】
前記低温高圧空気流路は、残りの空気流路に対して横方向の最も外側に配置されている、請求項1乃至8のいずれか記載の取付ユニット。
【請求項10】
レシプロ内燃機関のターボチャージャアレンジメントであって、当該ターボチャージャアレンジメントは、
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の第1の取付ユニットと、
第1の低圧ターボチャージャであって、
エアサプライに連結可能な圧縮器入口と、
前記第1の取付ユニットの低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口と、
を有し、該第1の低圧ターボチャージャは前記第1の取付ユニットの取付ベースに取付られる、第1の低圧ターボチャージャと、
第1の低圧熱交換器であって、
前記第1の取付ユニットの低圧熱交換器入口ポートに連結される入口と、
前記第1の取付ユニットの低圧熱交換器出口ポートに連結される出口と、
を有し、該第1の低圧熱交換器は、その入口と出口との間の低圧空気流を冷却するように構成されている、第1の低圧熱交換器と、
第1の高圧ターボチャージャであって、
前記第1の取付ユニットの高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポートに連結される圧縮器入口と、
前記第1の取付ユニットの高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口と、
を有し、該第1の高圧ターボチャージャは、前記第1の取付ユニットの取付ベースに取付られる、第1の高圧ターボチャージャと、
第1の高圧熱交換器であって、
前記第1の取付ユニットの前記高圧熱交換器入口ポートに連結される入口と、
前記第1の取付ユニットの高圧熱交換器出口ポートに連結される出口と、
を有し、該第1の高圧熱交換器は、その入口と出口との間の高圧空気流を冷却するように構成されている、第1の高圧熱交換器と、
を含むターボチャージャアレンジメント。
【請求項11】
前記第1の取付ユニットは、請求項3乃至9のいずれか一項に記載の取付ユニットであり、
前記ターボチャージャアレンジメントは、
請求項3乃至9のいずれか一項に記載の第2の取付ユニットであって、該第2の取付ユニットは、前記第1の取付ユニット及び該第2の取付ユニットの対応する空気流路が連続する長手方向の空気流路を形成するように、前記第1の取付ユニット及び該第2の取付ユニットの対応する空気流路の長手方向端部より前記第1の取付ユニットに連結される、第2の取付ユニットと、
第2の低圧ターボチャージャであって、
エアサプライに連結可能な圧縮器入口と、
前記第2の取付ユニットの低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口と、
を有し、該第2の低圧ターボチャージャは、前記第2の取付ユニットの取付ベースに取付られる、第2の低圧ターボチャージャと、
第2の高圧ターボチャージャであって、
前記第2の取付ユニットの高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポートに連結される圧縮器入口と、
前記第2の取付ユニットの高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口と、
を有し、該第2の高圧ターボチャージャは、前記第2の取付ユニットの取付ベースに取付けられる、第2の高圧ターボチャージャと、
をさらに含む、請求項10に記載のターボチャージャアレンジメント。
【請求項12】
前記ターボチャージャアレンジメントは、
第2の低圧熱交換器であって、
前記第2の取付ユニットの低圧熱交換器入口ポートに連結される入口と、
前記第2の取付ユニットの低圧熱交換器出口ポートに連結される出口と、
を有し、該第2の低圧熱交換器は、その入口と出口との間の低圧空気流を冷却するように構成されている、第2の低圧熱交換器と、
第2の高圧熱交換器であって、
前記第2の取付ユニットの高圧熱交換器入口ポートに連結される入口と、
前記第2の取付ユニットの高圧熱交換器出口ポートに連結される出口と、
を有し、該第2の高圧熱交換器は、その入口と出口との間の高圧空気流を冷却するように構成されている、第2の高圧熱交換器と、
をさらに含む、請求項11に記載のターボチャージャアレンジメント。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれか一項に記載のターボチャージャアレンジメントを含むレシプロ内燃機関であって、
前記第1の取付ユニット及び前記第2の取付ユニットのうちのいずれか又は両方の給気ポートは、当該レシプロ内燃機関の給気入口に連結されている、レシプロ内燃機関。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レシプロ内燃ピストンエンジンに関連するターボチャージャに関し、より具体的にはそのようなターボチャージャのための取付ユニットに関する。本開示はそのような取付ユニットを利用するターボチャージャアレンジメント及びレシプロ内燃ピストンエンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
ターボチャージャは、燃焼筒内での燃焼のために使用可能な吸気量を増やすためにレシプロ内燃ピストンエンジンに関連して一般的に用いられている。簡潔に言えば、ターボチャージャはタービンを含み、タービンは、排気ガスによって駆動されるタービンが吸気流を充填するよう圧縮器を駆動するように圧縮器に回転連結されている。
【0003】
加えて、相次いで(すなわち直列に)連結された複数のターボチャージャを有するアレンジメントは、吸気が充填される圧力をさらに高めるために用いられることが知られている。充填された吸気の流量を増加させるために、並列に連結された複数のターボチャージャを用いるすることも知られている。
【0004】
しかしながら、ターボチャージャの数を増やすと必要なダクトの数が増えるため、従来ではより複雑な構造となり、ターボチャージャ及びそれらに関連するダクトの両方の組み立て及びメンテナンスがより困難になる。さらに、ターボチャージャ及びそれらに関連するダクトの近くにあるコンポーネントへのアクセスもより制限されるため、関連するエンジンの組み立て及びメンテナンスがさらに妨げられる。
【発明の概要】
【0005】
本開示の目的は、上記のデメリットを緩和するために、取付ユニット、そのような取付ユニットを備えるターボチャージャアレンジメント及びそのようなターボチャージャアレンジメントを備えるレシプロ内燃ピストンエンジンを提供することである。
【0006】
開示の目的は、独立請求項に記載の特徴を有する取付ユニット、ターボチャージャアレンジメント及びレシプロ内燃ピストンエンジンによって実現される。本開示の好ましい実施形態は従属請求項に開示されている。
【0007】
開示は、取付ベース、高温低圧空気流路、低温低圧空気流路、高温高圧空気流路及び低温高圧空気流路によって少なくとも形成される単一の剛性構造として取付ユニットを提供するという考えに基づく。さらに、少なくとも低圧ターボチャージャ圧縮器出口及び高圧ターボチャージャ圧縮器出口は、低圧ターボチャージャ圧縮器出口及び高圧ターボチャージャ圧縮器出口が直接連結できるように取付ベースに配置されるため、取付ユニットに低圧ターボチャージャ及び高圧ターボチャージャが取付られる。すなわち、取付ユニットは、取付ユニットに低圧ターボチャージャ及び高圧ターボチャージャを強固に取付ることを可能にするのと同時に、高温低圧空気流路と低圧ターボチャージャ圧縮器出口との流体連通及び高温高圧空気流路と高圧ターボチャージャ圧縮器出口との間の流体連通を実現する。
【0008】
その結果、必要な導管が少なくて済むため、関連するターボチャージャアレンジメント及びエンジンのためのより簡素な構造が得られる。これにより、ターボチャージャ又はその近傍へのアクセスが改善されるため、組み立て及び/又はメンテナンスが容易になる。
【0009】
本開示の第1の態様によれば、レシプロ内燃エンジンのターボチャージャアレンジメントのための取付ユニットが提供される。
【0010】
本開示の文脈で、低圧及び高圧という用語がそれぞれに対して用いられる。つまり、低圧エンティティは、対応する高圧エンティティよりも低圧に関連することを意図している。同様に、高温(hot)及び低温(cool)という用語も互いに対して用いられる。つまり、低温エンティティは、対応する高温エンティティよりも低温に関連することを意図している。たとえば、高温低圧空気流路は、比較的温度が高い空気に関連し、低温高圧流路よりも低圧であることを意図している。
【0011】
取付ユニットは、長手方向に延びる高温低圧空気流路を含む。高温低圧空気流路は、低圧ターボチャージャ圧縮器出口と高温低圧空気流路との間で流体連通を提供するための低圧ターボチャージャの圧縮器出口ポートを含む。高温低圧空気流路は、高温低圧空気流路と低圧熱交換器入口との間で流体連通を提供するために低圧熱交換器入口ポートをさらに含む。例えば、低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート及び低圧熱交換器入口ポートのいずれか又は両方は、関連する空気流路に接続されたそれぞれのフランジとして提供され得る。
【0012】
取付ユニットは、長手方向に延びる低温低圧空気流路をさらに含む。低温低圧空気流路は、低圧熱交換器出口と低温低圧空気流路との間で流体連通を提供するための低圧熱交換器出口ポートを含む。低温低圧空気流路は、低温低圧空気流路と高圧ターボチャージャ圧縮器入口との間で流体連通を提供するための高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポートをさらに含む。例えば、低圧熱交換器出口ポート及び高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポートのいずれか又は両方は、関連する空気流路に接続されたフランジとして提供され得る。
【0013】
取付ユニットは、長手方向に延びる高温高圧空気流路をさらに含む。高温高圧空気流路は、高圧ターボチャージャ圧縮器出口と高温高圧空気流路との間で流体連通を提供するための高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートを含む。高温高圧空気流路は、高温高圧空気流路と高圧熱交換器入口との間で流体連通を提供するための高圧熱交換器入口ポートをさらに含む。例えば、高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート及び高圧熱交換器入口ポートのいずれか又は両方は、関連する空気流路に接続されたフランジとして提供され得る。
【0014】
取付ユニットは、長手方向に延びる低温高圧空気流路をさらに含む。低温高圧空気流路は、高圧熱交換器出口と低温高圧空気流路との間で流体連通を提供するための高圧熱交換器出口ポートを含む。低温高圧空気流路は低温高圧空気流路と関連するエンジンの給気入口ポートとの間で流体連通を提供するための給気ポートをさらに含む。例えば、高圧熱交換器出口ポート及びポートのための給気ポートのいずれか又は両方は、関連する空気流路に接続されたフランジとして提供され得る。
【0015】
取付ユニットは、取付ユニットに少なくとも低圧ターボチャージャ及び高圧ターボチャージャを最も適切にはしっかりと取付るための取付ベースをさらに含む。
【0016】
具体的には、少なくとも取付ベース、高温低圧空気流路、低温低圧空気流路、高温高圧空気流路及び低温高圧空気流路は、単一の剛性構造として提供される。例えば、取付ユニットは1つの部品として鋳造され、その後、必要に応じて平面を得るように機械加工される(例えば、取付ベース及びポート)。
【0017】
最も適切には、前記空気流路は、長手方向に対して直角な第1の横方向に互いに平行に且つ互いに隣り合って配置されている。次に、取付ベースは、長手方向及び第1の横方向に対して直角な第2の横方向における取付ユニットの側部に配置される。使用時には、取付ベースは取付ユニットの上側に配置されることが好ましい。
【0018】
さらに、少なくとも低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート及び高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートは取付ベースに配置されている。
【0019】
このように、低圧ターボチャージャ及び高圧ターボチャージャの機械的取付は、ターボチャージャの出口ポート及びそれぞれの空気流路との間の流体連通と同時に得られる。さらに、空気流路が取付ユニットに組み込まれているため、より複雑でない物理構造が得られる。
【0020】
第1の態様に係る実施形態では、取付ユニットは、同一の第2の取付ユニットに連結された場合に、取付ユニット及び第2の取付ユニットの対応する空気流路間の流体通信が得られるように第2の取付ユニットに直接連結可能である。つまり、第1の取付ユニットと第2の取付ユニットとが互いに連結された場合に、それぞれの高温低圧空気流路、低温低圧空気流路、高温高圧空気流路及び低温高圧空気流路間の流体連通が得られる。
【0021】
最も適切には、高温低圧空気流路、低温低圧空気流路、高温高圧及び低温高圧空気流路は、互いに平行に配置され、そのようにして、前記空気流路の長手方向端部のうちの少なくとも1つ、好ましくは両方が、同一の第2の取付ユニットの対応する空気流路の長手方向端部と直接連結できるよう構成されるように、互いに対して平行に配置され得る。このような配置では、取付ユニット及び第2の取付ユニットの対応する空気流路は、連結された場合に連続する長手方向空気流路を形成する。これにより、所望の長さの空気流路を形成するために取付ユニットを次々に取付ることができ、必要なダクトをさらに複雑にすることなく、所望の質量流を得るために低圧ターボチャージャ及び高圧ターボチャージャの数を増やすことができる。
【0022】
本開示の第1の態様に係る実施形態では、少なくとも低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート、高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポート及び高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートが、前記空気流路に対して取付ユニットの同じ側に配置されている。その結果、高圧ターボチャージャを取付ユニットの取付ベースに物理的に取付るのと同時に、高圧ターボチャージャとそれぞれの空気流路との連結が得られ得る。
【0023】
本開示の第1の態様に係る実施形態では、低圧熱交換器入口ポート、低圧熱交換器出口ポート、高圧熱交換器入口ポート及び高圧熱交換器出口ポートのうちの1つ以上、好ましくは全ては、それらに関連する空気流路の長手方向端部に配置されている。これにより、低圧又は高圧熱交換器入口又は出口は、取付ユニットの長手方向端部でそれに関連する空気流路に連結できることが保証される。これは、複数の取付ユニットのアセンブリであっても、熱交換器を連結できる自由端が常に存在するため特に有利である。
【0024】
必ずしもそうではないが、好ましくは、高温低圧空気流路と低圧熱交換器入口との間で流体連通を提供するための追加の低圧熱交換器入口ポートが、第2の横方向において前記空気流路に対して、取付ベースと反対側で取付ユニットに配置され得る。最も適切には、そのような追加のポートは、使用時に取付ユニットの底部に設けられ得る。
【0025】
必ずしもそうではないが、好ましくは、低圧熱交換器出口と低温低圧空気流路との間で流体連通を提供するための追加の低圧熱交換器出口ポートが、第2の横方向において前記空気流路に対して、取付ベースと反対側で取付ユニットに配置され得る。最も適切には、そのような追加のポートは、使用時に取付ユニットの底部に設けられ得る。
【0026】
必ずしもそうではないが、好ましくは、高圧空気流路と高圧熱交換器との間で流体連通を提供するための追加の高圧熱交換器出口ポートが、第2の横方向において前記空気流路に対して、取付ベースと反対側で取付ユニットに配置され得る。最も適切には、そのような追加のポートは、使用時に取付ユニットの底部に設けられ得る。
【0027】
必ずしもそうではないが、好ましくは、高圧熱交換器出口と低温高圧空気流路との間で流体連通を提供するための追加の高圧熱交換器出口ポートが、第2の横方向において前記空気流路に対して、取付ベースと反対側で取付ユニットに配置され得る。最も適切には、そのような追加のポートは、使用時に取付ユニットの底部に設けられ得る。
【0028】
本開示の第1の態様に係る実施形態では、低圧高温空気流路と低圧低温空気流路は互いに隣り合って配置されるのに対して、高圧高温空気流路と高圧低温空気流路は互いに隣り合って配置されている。
【0029】
本開示の第1の態様に係る実施形態では、低圧高温空気流路と高圧高温空気流路は互いに隣り合って配置されている。
【0030】
本開示の第1の態様に係る実施形態では、高圧低温空気流路は残りの空気流路に対して横方向の最も外側に配置されている。
【0031】
なお、本開示の第1の態様は、上述したように、2つ以上の実施形態又はその変形の任意の組み合わせを含む。
【0032】
本開示の第2の態様によれば、レシプロ内燃機関のターボチャージャアレンジメントが提供される。ターボチャージャアレンジメントは、上述したように、本開示の第1の態様のいずれかに係る取付ユニットである第1の取付ユニットを含む。
【0033】
ターボチャージャアレンジメントは第1の低圧ターボチャージャをさらに含む。第1の低圧ターボチャージャは、エアサプライに連結可能な圧縮器入口を含む。第1の低圧ターボチャージャは、第1の取付ユニットの低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口をさらに含む。さらに、第1の低圧ターボチャージャは、第1の取付ユニットの取付ベースに取付られる。
【0034】
ターボチャージャアレンジメントは第1の低圧熱交換器をさらに含む。第1の低圧熱交換器は、第1の取付ユニットの低圧熱交換器入口ポートに連結される入口を含む。第1の低圧熱交換器は、第1の取付ユニットの低圧熱交換器出口ポートに連結される出口をさらに含む。さらに、第1の低圧熱交換器は、その入口と出口との間の低圧空気流を冷却するように構成されている。例えば、第1の低圧熱交換器入口及び出口のうちのいずれか又は両方は、第1の取付ユニットの低圧熱交換器入口ポート及び低圧熱交換器出口ポートにそれぞれ直接連結され得る。さらに、低圧熱交換器入口及び出口のうちのいずれか又は両方は、第1の取付ユニットの長手方向端部に設けられ得る。必要に応じて、追加の低圧熱交換器が自然に設けされ得る。
【0035】
ターボチャージャアレンジメントは、第1の高圧ターボチャージャをさらに含む。第1の高圧ターボチャージャは、第1の取付ユニットの高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポートに連結される圧縮器入口を含む。第1の高圧ターボチャージャは、第1の取付ユニットの高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口をさらに含む。さらに、第1の高圧ターボチャージャは、第1の取付ユニットの取付ベースに取付られる。
【0036】
ターボチャージャアレンジメントは第1の高圧熱交換器をさらに含む。第1の高圧熱交換器は、第1の取付ユニットの高圧熱交換器入口ポートに連結される入口を含む。第1の高圧熱交換器は、第1の取付ユニットの高圧熱交換器出口ポートに連結される出口をさらに含む。さらに、第1の高圧熱交換器は、その入口と出口との間の高圧空気流を冷却するように構成されている。例えば、第1の高圧熱交換器は、第1の取付ユニットの高圧熱交換器入口ポート及び出口ポートのうちのいずれか又は両方に直接連結され得る。さらに、高圧熱交換器入口及び出口ポートのうちのいずれか又は両方は第1の取付ユニットの長手方向端部に設けられ得る。必要に応じて、追加の高圧熱交換器が自然に設けられ得る。
【0037】
本開示の第2の態様の一実施形態では、第1の取付ユニットは、本開示の第1の態様の一実施形態又はそのいずれかの変形例に係る取付ユニットとして提供され、第1の取付ユニットの空気流路は、上記でより詳細に説明したように、第1及び第2の取付ユニットが連結された場合に、第2の取付ユニットの対応する空気流路と共に連続した長手方向の空気流路を形成する。
【0038】
ターボチャージャアレンジメントは、本開示の第1の態様の一実施形態又はその変形例に係る取付ユニットとして提供される第2の取付ユニットさらに含み、第1の取付ユニットの空気流路は、上記でより詳細に説明したように、第1及び第2の取付ユニットが連結された場合に、第2の取付ユニットの対応する空気流路と共に連続した長手方向の空気流路を形成する。
【0039】
具体的に、第2の取付ユニットは、第1の取付ユニット及び第2の取付ユニットの対応する空気流路が連続した長手方向空気流路を形成するように、それぞれ第1の取付ユニット及び第2の取付ユニットの対応する空気流路の長手方向端部により第1の取付ユニットに連結される。
【0040】
ターボチャージャアレンジメントは第2の低圧ターボチャージャをさらに含み得る。第2の低圧ターボチャージャは、エアサプライに連結可能な圧縮器入口を含む。第2の低圧ターボチャージャは、第2の取付ユニットの低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口をさらに含む。さらに、第2の低圧ターボチャージャは、第2の取付ユニットの取付ベースに取付られている。
【0041】
ターボチャージャアレンジメントは第2の高圧ターボチャージャをさらに含み得る。第2の高圧ターボチャージャは、第2の取付ユニットの高圧ターボチャージャの圧縮器入口ポートに連結される圧縮器入口を含む。第2の高圧ターボチャージャは、第2の取付ユニットの高圧ターボチャージャの圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口をさらに含む。さらに、第2の高圧ターボチャージャは、第2の取付ユニットの取付ベースに取付られている。
【0042】
ターボチャージャアレンジメントは、必ずしもそうではないが、第2の低圧熱交換器をさらに含むことが好ましい。第2の低圧熱交換器は、第2の取付ユニットの低圧熱交換器入口ポートに連結される入口を含む。第2の低圧熱交換器は、第2の取付ユニットの低圧熱交換器出口ポートに連結される出口をさらに含む。さらに、第2の低圧熱交換器は、その入口と出口との間の低圧空気流を冷却するように構成されている。例えば、第2の低圧熱交換器は、第2の取付ユニットの低圧熱交換器入口及び出口ポートのうちのいずれか又は両方に直接連結され得る。さらに、低圧熱交換器入口及び出口ポートのうちのいずれか又は両方は第2の取付ユニットの長手方向端部に設けられ得る。
【0043】
ターボチャージャアレンジメントは、必ずしもそうでないが、第2の高圧熱交換器をさらに含むことが好ましい。第2の高圧熱交換器は、第2の取付ユニットの高圧熱交換器入口ポートに連結される入口を含む。第2の高圧熱交換器は、第2の取付ユニットの高圧熱交換器出口ポートに連結される出口をさらに含む。さらに、第2の高圧熱交換器は、その入口と出口との間の高圧空気流を冷却するように構成されている。例えば、第2の高圧熱交換器は、第2の取付ユニットの高圧熱交換器入口及び出口ポートのうちのいずれか又は両方に直接連結され得る。さらに、高圧熱交換器入口及び出口ポートのうちのいずれか又は両方は、第2の取付ユニットの長手方向端部に設けられ得る。
【0044】
なお、本開示の第2の態様は、上述したように、2つ以上の実施形態又はその変形例の任意の組み合わせを含む。
【0045】
本開示の第3の態様によれば、レシプロ内燃機関が提供される。エンジンは、本開示の第2の態様に係るターボチャージャアレンジメントを含む。具体的には、第1の取付ユニット及び第2の取付ユニットのうちのいずれか又は両方の給気口がエンジンの給気入口に連結されている。
【図面の簡単な説明】
【0046】
以下では、添付の図面を参照しながら、好ましい実施形態により本開示をより詳細に説明する。
【
図1】
図1は、取付ベースを有する側部からの斜視図として見た、本開示の実施形態に係る取付ユニットの概略図を示す。
【
図2】
図2は、取付ベースを有する側部からの斜視図として見た、互いに連結された本開示の実施形態に係る複数の取付ユニットの概略図を示す。
【
図3】
図3は、取付ベースと反対側からの透視図として示した
図2のアレンジメントを示す
【
図4】
図4は、本開示の一実施形態に係るターボチャージャアレンジメントの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1に示す取付ユニット1は、高温低圧空気流路2、低温低圧空気流路3、高温高圧空気流路4及び低温高圧空気流路5を含み、これらの全ては管状の断面形状を有し、長手方向に互いに平行に延在する。空気流路2、3、4、5は互いに対して平行に且つ長手方向に対して直角な第1の横方向に隣り合って配置されている。取付ユニットは、取付ユニットに少なくとも低圧ターボチャージャ及び高圧ターボチャージャを取付けるための取付ベース6をさらに含む。取付ベース6は、取付ユニット1は、長手方向及び第1の横方向に対して直角な第2の横方向における取付ユニット1の側部に配置されている。
【0048】
具体的に、取付ベース6、高温低圧空気流路2、低温低圧空気流路3、高温高圧空気流路4及び低温高圧空気流路5は、単一の剛性構造として設けられている。空気流路2、3、4、5は、長手方向に対して直角な第1の横方向に、互いに平行に且つ隣り合って配置されている。取付ベース6は、長手方向及び第1の横方向に対して直角な第2の横方向における取付ユニット1の側部に配置されている。
【0049】
高温低圧空気流路2は、取付ベース6に設けられる低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート2aを有する。高温低圧空気流路2は、それぞれがフランジ付きの環状端面を有する2つの長手方向端部2c、2dも有し、そのうちのいずれかが低圧熱交換器入口ポート2bとして機能し得る。
【0050】
低温低圧空気流路3は、それぞれがフランジ付きの環状端面を有する2つの長手方向端部3c、3dを有し、そのうちのいずれかが低圧熱交換器出口ポート3aとして機能し得る。低温低圧空気流路3は、取付ユニット1の取付ベース6と同じ側に離隔されて設けられる高圧ターボチャージャ圧縮器入口3bも有する。
【0051】
高温高圧空気流路4は、取付ベース6に設けられる高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート4aを有する。高温高圧空気流路4は、それぞれがフランジ付きの端面を有する2つの長手方向端部4c、4dも有し、そのうちのいずれかが高圧熱交換器入口4bとして機能し得る。
【0052】
低温高圧空気流路5は、それぞれがフランジ付きの端面を有する2つの長手方向端部5c、5dを有し、そのうちのいずれかが高圧熱交換器出口ポート5aとして機能し得る。低温高圧空気流路5は、第1の横方向に対して傾斜して関連する空気流路5から第1の横方向に延びる給気ポート5bも有する。
図1の実施形態では、高圧冷気流路5は、残りの空気流路2、3、4に対して横方向の最も外側(すなわち、第1の横方向)に配置されているのに対し、低圧熱気流路2及び高圧熱気流路4は互いに隣接して配置されている。’
【0053】
図2は、互いに連結された
図1の複数の取付ユニットを、取付ベースを有する側からの斜視図として概略的に示し、給気ポート5bを示す。具体的に、このアレンジメントは、その長手方向の端部にある同一の取付ユニット1’に連結された取付ユニット1を有する。
【0054】
具体的に、高温低圧空気流路2は、連続した長手方向高温低圧空気流路2’、2、2’を形成するために、その長手方向端部2c、2dの両方で対応する低圧空気流路2’の対応する長手方向端部2c’、2d’に連結されている。
【0055】
同様に、低温低圧空気流路3は、連続した長手方向高温低圧空気流路3’、3、3’を形成するために、その長手方向端部3c、3dの両方で対応する低温低圧空気流路3’の対応する長手方向端部3c’、3d’に連結されている。
【0056】
同様に、高温低圧空気流路4は、連続した長手方向高温高圧空気流路4’、4、4’を形成するために、その長手方向端部4c、4dの両方で対応する高温高圧空気流路4’の対応する長手方向端部4c’、4d’に連結されている。
【0057】
同様に、低温高圧空気流路5は、連続した長手方向低温高圧空気流路5’、5、5’を形成するために、その長手方向端部5c、5dの両方で対応する低圧高圧空気流路5’の対応する長手方向端部5c’、5d’に連結されている。
【0058】
図3は、取付ベース6’、6、6の反対側の取付ユニット1’、1、1’側から見た
図2のアレンジメントを示す。具体的に、
図3は、低温低圧空気流路3’、3、3’は、取付ベース6’、6、6’の反対の取付ユニット1’、1、1’の側に設けられた追加の低圧熱交換器出口ポート3e’、3e、3e’も備えていることを示す。同様に、低温高圧空気流路5’、5、5’は追加の高圧熱交換器出口ポート5e’、5e、5e’を備える。なお、このような追加ポートは、互いに接続されていなくても、単一の取付ユニット1にも設けられ得る。
【0059】
図4は、本開示の一実施形態に係るターボチャージャアレンジメントの概略図を示す。具体的には、第1の取付ユニット1及び第2の取付ユニット1’の高温低圧空気流路2、2’が、どのようにそれらに対応する長手方向端部2c、2d’で互いに連結されて均一な空気流路を形成するかを示す。同様に、低温低圧空気流路3、3’はそれらの対応する長手方向端部3c、3d’で連結され、高温高圧流路4、4’はそれらの対応する長手方向端部4c、4d’で連結され、低温低圧流路5、5’はそれらの対応する長手方向端部5c、5d’で互いに連結されている。
【0060】
第1の低圧ターボチャージャ8の圧縮器出口8b及び第2の低圧ターボチャージャ8’の圧縮器出口8b’の双方は、第1の取付ユニット1の低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート2a及び第1の取付ユニット1’の低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート2a’によって、均一な高温低圧空気流路2、2’に連結されている。すなわち、第1及び第2の低圧ターボチャージャの双方は均一な高温低圧空気流路2、2’に供給し、その後、(第2の取付ユニット1’が連結されている長手方向端部2cの反対側にある)長手方向端部2dに設けられた低圧熱交換器入口ポート2bで、共通の低圧熱交換器9の低圧熱交換器入口9aに連結される。
【0061】
共通の低圧熱交換器9の低圧熱交換器出口9bは、(第2の取付ユニット1’が連結されている長手方向端部3cの反対側の)長手方向端部3dに形成された低圧熱交換器出口3で、第1及び第2の取付ユニット1、1’のそれぞれの空気流路3、3’によって形成された均一な低温低圧空気流路3、3’に連結されている。
【0062】
均一な低温低圧空気流路3、3’は、それぞれ第1及び第2の取付ユニット1、1’の高圧ターボチャージャ入口3b、3b’で、第1の高圧ターボチャージャ10及び第2の高圧ターボチャージャ10’の両方の圧縮器入口10a、10a’に連結されている。
【0063】
高圧ターボチャージャの圧縮器出口10b及び10b’は、その高圧ターボチャージャ出口ポート4a、4a’で均一な高温高圧空気流路4、4’に連結されている。さらに、共通高圧熱交換器11の入口11aは、(第2の取付ユニット1’が連結されている長手方向端部4cの反対側の)長手方向端部4dに形成された高圧熱交換器入口4bで均一な高温高圧空気流路4、4’に連結されている。
【0064】
共通高圧熱交換器11の高圧熱交換器出口11bは、(第2の取付ユニット1’が連結されている長手方向端部5cの反対側の)長手方向端部5dに形成された高圧熱交換器出口ポート5aで均一な低温高圧空気流路5、5’に連結されている。
【0065】
その後、高圧空気流路5、5’の給気口5bは、関連するエンジンの給気口にさらに連結され得る。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レシプロ内燃機関のターボチャージャアレンジメントのための取付ユニットであって、当該取付ユニットは、
長手方向に延びる高温低圧空気流路であって、
低圧ターボチャージャ圧縮器出口と該高温低圧空気流路との間で流体連通を提供するための低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートと、
該高温低圧空気流路と低圧熱交換器入口との間で流体連通を提供するための低圧熱交換器入口ポートと、
を有する高温低圧空気流路と、
長手方向に延びる低温低圧空気流路であって、
低圧熱交換器出口と該低温低圧空気流路との間で流体連通を提供するための低圧熱交換器出口ポートと、
該低温低圧空気流路と高圧ターボチャージャ圧縮器入口との間で流体連通を提供するための高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポートと、
を有する低温低圧空気流路と、
長手方向に延びる高温高圧空気流路であって、
高圧ターボチャージャ圧縮器出口と該高温高圧空気流路との間で流体連通を提供するための高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートと、
該高温高圧空気流路と高圧熱交換器入口との間で流体連通を提供するための高圧熱交換器入口ポートと、
を有する高温高圧空気流路と、
長手方向に延びる低温高圧空気流路であって、
高圧熱交換器出口と該低温高圧空気流路との間で流体連通を提供するための高圧熱交換器出口ポートと、
前記低温高圧空気流路と関連するエンジンの給気入口との間で流体連絡を提供するための給気ポートと、
を有する低温高圧空気流路と、
を含み、
当該取付ユニットは、当該取付ユニットに少なくとも低圧ターボチャージャ及び高圧ターボチャージャを取付るための取付ベースをさらに含み、
前記取付ベース、前記高温低圧空気流路、前記低温低圧空気流路、前記高温高圧空気流路及び前記低温高圧空気流路は単一の剛性構造として設けられ、
前記空気流路は、前記長手方向に対して直角な第1の横方向で互いに対して平行に且つ隣り合って配置され、
前記取付ベースは、前記長手方向及び前記第1の横方向に対して直角な第2の横方向における前記取付ベースの側部に配置され、
少なくとも前記低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート及び高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートは前記取付ベースに配置され、
前記取付ユニットは、同一の第2の取付ユニットに、連結された場合に、前記取付ユニット及び前記第2の取付ユニットの対応する空気流路の間で流体連通が得られるように直接連結可能であり、
前記空気流路は互いに対して平行に配置され、
前記空気流路の長手端部の少なくとも1つ、好ましくは両方は、同一の第2の取付ユニットの対応する空気流路の長手方向端部に、連結された場合に、前記取付ユニット及び該第2の取付ユニットの対応する空気流路が連続した長手方向空気流路を形成するように直接連結可能に構成されている、取付ユニット。
【請求項2】
少なくとも前記低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポート、前記高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポート及び前記高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートは、前記空気流路に対して前記取付ユニットの同じ側に配置されている、請求項
1に記載の取付ユニット。
【請求項3】
前記低圧熱交換器入口ポート、前記低圧熱交換器出口ポート、前記高圧熱交換器入口ポート及び前記高圧熱交換器出口ポートのうちの1つ以上、好ましくは全てが、それらの関連する空気流路の長手方向端部に配置されている、請求項
1又は2に記載の取付ユニット。
【請求項4】
前記高温低圧空気流路と低圧熱交換器入口との間で流体連通を提供するための追加の低圧熱交換器入口ポート、
低圧熱交換器出口と前記低温低圧空気流路との間で流体連通を提供するための追加の低圧熱交換器出口ポート、
前記高温高圧空気流路と高圧熱交換器入口との間で流体連通を提供するための追加の高圧熱交換器入口ポート、及び
高圧熱交換器出口と前記低温高圧空気流路との間で流体連通を提供するための追加の高圧熱交換器出口ポート
のうちの1つ以上、好ましくは全てが、前記第2の横方向において前記空気流路に対して、前記取付ベースと反対の前記取付ユニットの側に配置されている、請求項
3に記載の取付ユニット。
【請求項5】
前記高温低圧空気流路及び前記低温低圧空気流路は互いに隣り合って配置される一方で、前記高温高圧空気流路及び前記低温高圧空気流路は互いに隣り合って配置されている、請求項1乃至
4のいずれか一項に記載の取付ユニット。
【請求項6】
前記高温低圧空気流路及び前記高温高圧空気流路は互いに隣り合って配置されている、請求項1乃至
5のいずれか一項に記載の取付ユニット。
【請求項7】
前記低温高圧空気流路は、残りの空気流路に対して横方向の最も外側に配置されている、請求項1乃至
6のいずれか記載の取付ユニット。
【請求項8】
レシプロ内燃機関のターボチャージャアレンジメントであって、当該ターボチャージャアレンジメントは、
請求項1乃至
7のいずれか一項に記載の第1の取付ユニットと、
第1の低圧ターボチャージャであって、
エアサプライに連結可能な圧縮器入口と、
前記第1の取付ユニットの低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口と、
を有し、該第1の低圧ターボチャージャは前記第1の取付ユニットの取付ベースに取付られる、第1の低圧ターボチャージャと、
第1の低圧熱交換器であって、
前記第1の取付ユニットの低圧熱交換器入口ポートに連結される入口と、
前記第1の取付ユニットの低圧熱交換器出口ポートに連結される出口と、
を有し、該第1の低圧熱交換器は、その入口と出口との間の低圧空気流を冷却するように構成されている、第1の低圧熱交換器と、
第1の高圧ターボチャージャであって、
前記第1の取付ユニットの高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポートに連結される圧縮器入口と、
前記第1の取付ユニットの高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口と、
を有し、該第1の高圧ターボチャージャは、前記第1の取付ユニットの取付ベースに取付られる、第1の高圧ターボチャージャと、
第1の高圧熱交換器であって、
前記第1の取付ユニットの前記高圧熱交換器入口ポートに連結される入口と、
前記第1の取付ユニットの高圧熱交換器出口ポートに連結される出口と、
を有し、該第1の高圧熱交換器は、その入口と出口との間の高圧空気流を冷却するように構成されている、第1の高圧熱交換器と、
を含むターボチャージャアレンジメント。
【請求項9】
前記第1の取付ユニットは、請求項
1乃至
7のいずれか一項に記載の取付ユニットであり、
前記ターボチャージャアレンジメントは、
請求項
1乃至
7のいずれか一項に記載の第2の取付ユニットであって、該第2の取付ユニットは、前記第1の取付ユニット及び該第2の取付ユニットの対応する空気流路が連続する長手方向の空気流路を形成するように、前記第1の取付ユニット及び該第2の取付ユニットの対応する空気流路の長手方向端部より前記第1の取付ユニットに連結される、第2の取付ユニットと、
第2の低圧ターボチャージャであって、
エアサプライに連結可能な圧縮器入口と、
前記第2の取付ユニットの低圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口と、
を有し、該第2の低圧ターボチャージャは、前記第2の取付ユニットの取付ベースに取付られる、第2の低圧ターボチャージャと、
第2の高圧ターボチャージャであって、
前記第2の取付ユニットの高圧ターボチャージャ圧縮器入口ポートに連結される圧縮器入口と、
前記第2の取付ユニットの高圧ターボチャージャ圧縮器出口ポートに直接連結される圧縮器出口と、
を有し、該第2の高圧ターボチャージャは、前記第2の取付ユニットの取付ベースに取付けられる、第2の高圧ターボチャージャと、
をさらに含む、請求項
8に記載のターボチャージャアレンジメント。
【請求項10】
前記ターボチャージャアレンジメントは、
第2の低圧熱交換器であって、
前記第2の取付ユニットの低圧熱交換器入口ポートに連結される入口と、
前記第2の取付ユニットの低圧熱交換器出口ポートに連結される出口と、
を有し、該第2の低圧熱交換器は、その入口と出口との間の低圧空気流を冷却するように構成されている、第2の低圧熱交換器と、
第2の高圧熱交換器であって、
前記第2の取付ユニットの高圧熱交換器入口ポートに連結される入口と、
前記第2の取付ユニットの高圧熱交換器出口ポートに連結される出口と、
を有し、該第2の高圧熱交換器は、その入口と出口との間の高圧空気流を冷却するように構成されている、第2の高圧熱交換器と、
をさらに含む、請求項
9に記載のターボチャージャアレンジメント。
【請求項11】
請求項
8乃至
10のいずれか一項に記載のターボチャージャアレンジメントを含むレシプロ内燃機関であって、
前記第1の取付ユニット及び前記第2の取付ユニットのうちのいずれか又は両方の給気ポートは、当該レシプロ内燃機関の給気入口に連結されている、レシプロ内燃機関。
【国際調査報告】