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特表2023-548531通信方法、関連する装置及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-17
(54)【発明の名称】通信方法、関連する装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 12/02 20090101AFI20231110BHJP
   H04W 76/34 20180101ALI20231110BHJP
【FI】
H04W12/02
H04W76/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526867
(86)(22)【出願日】2021-11-05
(85)【翻訳文提出日】2023-06-06
(86)【国際出願番号】 CN2021129025
(87)【国際公開番号】W WO2022095966
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】202011232419.1
(32)【優先日】2020-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.イーサネット
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】マ,ロォン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA42
5K067DD11
5K067EE16
5K067HH22
5K067HH23
5K067HH36
(57)【要約】
本発明の実施形態は、エラー報告送信プロセスにおけるN32cリンクリソースの占有を低減するための通信方法、関連する装置及びシステムを開示する。本発明の実施形態における方法は以下を含む。第1のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスは、IP交換(IPX)オペレータデバイスからローミングメッセージを受信し、ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用される。第1のSEPPデバイスは、ローミングメッセージが処理できないと決定し、フィードバックメッセージをIPXデバイスに送信し、フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、
第1のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスにより、IP交換(IPX)オペレータデバイスからローミングメッセージを受信するステップであり、前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用される、ステップと、
前記第1のSEPPデバイスにより、前記ローミングメッセージが処理できないと決定し、フィードバックメッセージを前記IPXデバイスに送信するステップであり、前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記第1のSEPPデバイス及び前記第2のSEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているとき、前記第1のSEPPデバイスにより、前記N32cリンクを解放するステップであり、前記ターゲット共有鍵は、前記第1のSEPPデバイスと前記第2のSEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスがIP交換(IPX)オペレータデバイスからローミングメッセージを受信する前に、
前記第1のSEPPデバイスにより、ローミング要求メッセージを前記IPXデバイスに送信するステップであり、前記ローミング要求メッセージは、前記第2のSEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用され、前記ローミング要求メッセージは、前記第2のSEPPデバイスのアドレスを含む、ステップを更に含み、
前記ローミングメッセージは、前記ローミング要求メッセージに基づいて前記第2のSEPPデバイスにより生成されたローミング応答メッセージである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のSEPPデバイスにより、前記ローミングメッセージに基づいて、前記第2のSEPPデバイスの前記アドレスを決定するステップであり、前記フィードバックメッセージは、前記第2のSEPPデバイスの前記アドレスを含み、前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される、ステップを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用されるローミング要求メッセージであり、前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスのアドレスを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記ローミングメッセージが以下のこと、すなわち、前記ローミングメッセージが復号できないこと、前記ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、前記ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムが前記ローミングメッセージの前記修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(HTTP/2)メッセージが前記ローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つを満たすと決定した場合、前記第1のSEPPデバイスにより、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できないと決定するステップを更に含む、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される、請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記フィードバックメッセージはN32fコンテキスト識別子を含み、前記N32fコンテキスト識別子は、前記フィードバックメッセージを復号するために使用されるターゲット共有鍵を示すために使用される、請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のSEPPデバイスにより、前記ローミングメッセージが処理できないと決定した後に、
前記第1のSEPPデバイスにより、前記フィードバックメッセージをネットワーク機能(NF)に送信するステップを更に含む、請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
通信方法であって、
第2のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスにより、ネットワーク機能デバイス(NF)により送信されたシグナリングメッセージを受信し、ローミングメッセージをIP交換(IPX)オペレータデバイスに送信するステップであり、前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスと前記第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用され、前記ローミングメッセージは前記シグナリングメッセージを含む、ステップと、
前記第2のSEPPデバイスにより、前記IPXデバイスからフィードバックメッセージを受信するステップであり、前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される、ステップと
を含む方法。
【請求項11】
前記第1のSEPPデバイス及び前記第2のSEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているとき、前記第2のSEPPデバイスにより、前記N32cリンクを解放するステップであり、前記ターゲット共有鍵は、前記第1のSEPPデバイスと前記第2のSEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される、ステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第2のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスにより、ローミングメッセージをIP交換(IPX)オペレータデバイスに送信する前に、
前記第2のSEPPデバイスにより、前記IPXデバイスからローミング要求メッセージを受信するステップであり、前記ローミング要求メッセージは、前記第2のSEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用され、前記ローミング要求メッセージは、前記第2のSEPPデバイスのアドレスを含む、ステップと、
前記第2のSEPPデバイスにより、前記ローミング要求メッセージに基づいてローミング応答メッセージを生成するステップであり、前記ローミング応答メッセージは、前記ローミングメッセージである、ステップと
を更に含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記フィードバックメッセージは、前記第2のSEPPデバイスの前記アドレスを含み、前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用されるローミング要求メッセージであり、前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスのアドレスを含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項15】
前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される、請求項10乃至14のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記理由は、以下のこと、すなわち、前記ローミングメッセージが復号できないこと、前記ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、前記ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムが前記ローミングメッセージの前記修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(HTTP/2)メッセージが前記ローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記フィードバックメッセージはN32fコンテキスト識別子を含み、前記第2のSEPPデバイスにより、前記IPXデバイスからフィードバックメッセージを受信した後に、
前記第2のSEPPデバイスにより、前記N32fコンテキスト識別子に対応するターゲット共有鍵を取得するステップと、
前記第2のSEPPデバイスにより、前記ターゲット共有鍵を使用することにより前記フィードバックメッセージを復号するステップと
を更に含む、請求項10乃至16のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
セキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスであって、
IP交換(IPX)オペレータデバイスからローミングメッセージを受信するように構成された受信ユニットであり、前記ローミングメッセージは、当該SEPPデバイスと他のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用される、受信ユニットと、
前記ローミングメッセージが処理できないと決定し、送信ユニットを使用することによりフィードバックメッセージを前記IPXデバイスに送信するように構成された処理ユニットであり、前記フィードバックメッセージは、当該SEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される、処理ユニットと
を含むデバイス。
【請求項19】
前記処理ユニットは、当該SEPPデバイス及び前記他のSEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているとき、前記N32cリンクを解放するように更に構成され、前記ターゲット共有鍵は、当該SEPPデバイスと前記他のSEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記送信ユニットは、ローミング要求メッセージを前記IPXデバイスに送信するように更に構成され、前記ローミング要求メッセージは、前記他のSEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用され、前記ローミング要求メッセージは、前記他のSEPPデバイスのアドレスを含み、
前記ローミングメッセージは、前記ローミング要求メッセージに基づいて前記他のSEPPデバイスにより生成されたローミング応答メッセージである、請求項18又は19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記処理ユニットは、前記ローミングメッセージに基づいて、前記他のSEPPデバイスの前記アドレスを決定するように更に構成され、前記フィードバックメッセージは、前記他のSEPPデバイスの前記アドレスを含み、前記フィードバックメッセージは、当該SEPPデバイスが前記ローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記ローミングメッセージは、当該SEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用されるローミング要求メッセージであり、前記ローミングメッセージは、当該SEPPデバイスのアドレスを含む、請求項18又は19に記載のデバイス。
【請求項23】
前記処理ユニットは、前記ローミングメッセージが以下のこと、すなわち、前記ローミングメッセージが復号できないこと、前記ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、前記ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムが前記ローミングメッセージの前記修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(HTTP/2)メッセージが前記ローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つを満たすと決定した場合、前記処理ユニットが前記ローミングメッセージを処理できないと決定するように更に構成される、請求項18乃至22のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項24】
前記フィードバックメッセージは、当該SEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される、請求項18乃至23のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項25】
前記フィードバックメッセージはN32fコンテキスト識別子を含み、前記N32fコンテキスト識別子は、前記フィードバックメッセージを復号するために使用されるターゲット共有鍵を示すために使用される、請求項18乃至24のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項26】
前記送信ユニットは、前記フィードバックメッセージをネットワーク機能(NF)に送信するように更に構成される、請求項18乃至25のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項27】
受信ユニットと、送信ユニットと、処理ユニットとを含むセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスであって、
前記受信ユニットは、ネットワーク機能デバイス(NF)により送信されたシグナリングメッセージを受信するように構成され、
前記処理ユニットは、前記送信ユニットを使用することによりローミングメッセージをIP交換(IPX)オペレータデバイスに送信するように構成され、前記ローミングメッセージは、他のSEPPデバイスと当該SEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用され、前記ローミングメッセージは前記シグナリングメッセージを含み、
前記受信ユニットは、前記IPXデバイスからフィードバックメッセージを受信するように更に構成され、前記フィードバックメッセージは、前記他のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される、デバイス。
【請求項28】
前記処理ユニットは、前記他のSEPPデバイス及び当該SEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているとき、前記処理ユニットにより、前記N32cリンクを解放するように更に構成され、前記ターゲット共有鍵は、前記他のSEPPデバイスと当該SEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される、請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記受信ユニットは、前記IPXデバイスからローミング要求メッセージを受信するように更に構成され、前記ローミング要求メッセージは、当該SEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用され、前記ローミング要求メッセージは、当該SEPPデバイスのアドレスを含み、
前記処理ユニットは、前記ローミング要求メッセージに基づいてローミング応答メッセージを生成するように更に構成され、前記ローミング応答メッセージは、前記ローミングメッセージである、請求項27又は28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記フィードバックメッセージは、当該SEPPデバイスの前記アドレスを含み、前記フィードバックメッセージは、前記他のSEPPデバイスが前記ローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される、請求項29に記載のデバイス。
【請求項31】
前記ローミングメッセージは、当該SEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用されるローミング要求メッセージであり、前記ローミングメッセージは、前記他のSEPPデバイスのアドレスを含む、請求項27又は28に記載のデバイス。
【請求項32】
前記フィードバックメッセージは、前記他のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される、請求項27乃至31のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項33】
前記理由は、以下のこと、すなわち、前記ローミングメッセージが復号できないこと、前記ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、前記ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムが前記ローミングメッセージの前記修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(HTTP/2)メッセージが前記ローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つである、請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
前記処理ユニットは、
N32fコンテキスト識別子に対応するターゲット共有鍵を取得し、
前記ターゲット共有鍵を使用することにより前記フィードバックメッセージを復号するように更に構成される、請求項27乃至33のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項35】
セキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスであって、
互いに結合された少なくとも1つのプロセッサ及びメモリを含み、
前記メモリは、コンピュータプログラムコードを記憶し、前記プロセッサは、前記メモリ内の前記コンピュータプログラムコードを呼び出して実行して、当該SEPPデバイスが請求項1乃至17のうちいずれか1項に記載の方法を実行することを可能にする、デバイス。
【請求項36】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
当該コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、請求項1乃至17のうちいずれか1項に記載の方法が完了できる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項37】
第1のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスと、IPXデバイスとを含む通信システムであって、
前記IPXデバイスは、ローミングメッセージを前記第1のSEPPデバイスに送信するように構成され、前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用され、
前記第1のSEPPデバイスは、請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される、通信システム。
【請求項38】
ネットワーク機能デバイス(NF)と、第2のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスとを含む通信システムであって、
前記ネットワーク機能デバイス(NF)は、シグナリングメッセージを前記第2のSEPPデバイスに送信するステップを実行するように構成され、
前記第2のSEPPデバイスは、請求項10乃至17のうちいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
この出願は、2020年11月6日に中国国家知識産権局に出願された「COMMUNICATION METHOD, RELATED APPARATUS, AND SYSTEM」という名称の中国特許出願第202011232419.1号の優先権を主張し、その全内容を参照により援用する。
【0002】
[技術分野]
この出願は、通信技術の分野に関し、特に、通信方法、関連する装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partner project, 3GPP)は、セキュリティエッジ保護プロキシ(security and edge protection proxy, SEPP)デバイスを5Gコアネットワーク(5G core, 5GC)のエッジセキュリティゲートウェイとして定義している。図1に示すように、SEPPデバイス101及びSEPPデバイス102は、N32-C(略称でN32c)リンク及びN32-F(略称でN32f)リンクを使用することにより互いに通信する。
【0004】
従来の技術では、SEPPデバイス102は、N32fリンク上に含まれる1つ以上のIP交換(IP exchange service, IPX)デバイスにより転送された、SEPPデバイス101からのローミングシグナリングを受信する。ローミングシグナリングが処理できないとSEPPデバイス102が決定した場合、SEPPデバイス102は、N32cリンクを使用することによりエラー報告をSEPPデバイス101に送信して、エラー報告を使用することにより、SEPPデバイス102がローミングシグナリングを処理できないことを示す。
【0005】
既存の技術的解決策では、エラー報告がSEPPデバイスの間で送信されるとき、N32cリンクリソースが維持されて使用される必要がある。
【発明の概要】
【0006】
この出願の実施形態は、エラー報告送信プロセスにおけるN32cリンクリソースの占有を低減するための通信方法、関連する装置及びシステムを提供する。
【0007】
第1の態様によれば、本発明の実施形態は、通信方法を提供する。当該方法は以下を含む。第1のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスは、IP交換(IPX)オペレータデバイスからローミングメッセージを受信する。ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用される。第1のSEPPデバイスは、ローミングメッセージが処理できないと決定し、フィードバックメッセージをIPXデバイスに送信する。フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される。
【0008】
第2のSEPPデバイスからのローミングメッセージが処理できないと第1のSEPPデバイスが決定した場合、第1のSEPPデバイスは、N32fリンクを使用することにより、第1のSEPPデバイスがローミングメッセージを処理できないことを示すために使用されるフィードバックメッセージを第2のSEPPデバイスに送信して、フィードバックメッセージを送信することによりエラー報告を送信してもよいことが分かる。フィードバックメッセージはN32fリンクを使用することにより伝送されるので、フィードバックメッセージの伝送がN32cリンクリソースを占有する必要がないことが分かる。ローミングメッセージ及びフィードバックメッセージは、N32fリンクを使用することにより伝送でき、これは、第1のSEPPデバイスにより、ローミングメッセージが処理できないことを第2のSEPPデバイスに示す際の困難さを低減し、効率を改善する。さらに、フィードバックメッセージは、N32fリンク上に含まれるIPXデバイスを使用することにより第2のSEPPデバイスに送信される。このように、各IPXデバイスの利用率が改善でき、N32fリンク上の各IPXデバイスが完全に使用でき、それにより、フィードバックメッセージがN32cリンクを使用することにより伝送されるとき、IPXデバイスによるシステムリソースの無駄な占有を回避し、システムリソースの利用率を改善し、システムリソースの浪費を回避する。
【0009】
第1の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、当該方法は以下を更に含む。第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているとき、第1のSEPPデバイスは、N32cリンクを解放する。ターゲット共有鍵は、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される。
【0010】
第1の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、当該方法は以下を更に含む。第1のSEPPデバイスは、N32cリンクを使用することにより、解放要求メッセージを第2のSEPPデバイスに送信する。解放要求メッセージは、N32cリンクを解放するように第2のSEPPデバイスに要求するために使用される。
【0011】
第1の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、当該方法は以下を更に含む。第1のSEPPデバイスは、トランスポート層セキュリティ(transport layer security, TLS)リンクとN32cリンクとの間の接続関係を解放し、N32cリンクに関連するリソースをクリアして、N32cリンクを解放する。N32cリンクが解放された後に、TLSリンクが解放できる。
【0012】
第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、N32fリンクを使用することによりフィードバックメッセージ伝送手順を実行することが分かる。この場合、N32fリンクが正常に確立されたとき、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、N32cリンクを解放してもよく、それにより、N32cリンクの長寿命接続を維持するためのオーバーヘッドを効果的に低減する。
【0013】
第1の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、第1のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスがIP交換(IPX)オペレータデバイスからローミングメッセージを受信する前に、当該方法は以下を更に含む。第1のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージをIPXデバイスに送信する。ローミング要求メッセージは、第2のSEPPデバイスからのローミングサービスを要求するために使用され、ローミング要求メッセージは、第2のSEPPデバイスのアドレスを含む。ローミングメッセージは、ローミング要求メッセージに基づいて第2のSEPPデバイスにより生成されたローミング応答メッセージである。
【0014】
この実現方式では、第1のSEPPデバイスはローミングサービスの要求側として機能し、第2のSEPPデバイスはローミングサービスの応答側として機能することが分かる。第1のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージを使用することにより、第2のSEPPデバイスからのローミングサービスを要求する。
【0015】
第1の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、当該方法は以下を更に含む。第1のSEPPデバイスは、ローミングメッセージに含まれるN32fコンテキスト識別子に基づいて、第2のSEPPデバイスの対応するアドレスを決定する。第1のSEPPデバイスは、フィードバックメッセージを生成する。フィードバックメッセージは、第2のSEPPデバイスのアドレスを含み、フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される。
【0016】
ローミング応答メッセージが処理できないと第1のSEPPデバイスが決定したとき、第1のSEPPデバイスは、N32fリンクを使用することによりフィードバックメッセージを第2のSEPPデバイスに送信することが分かる。フィードバックメッセージは、N32fを使用することにより第2のSEPPデバイスに送信され、それにより、N32cリンクリソースが占有される必要がなく、それにより、N32cリンク上に含まれる各IPXデバイスの利用率を改善する。
【0017】
第1の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスからのローミングサービスを要求するために使用されるローミング要求メッセージであり、ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスのアドレスを含む。
【0018】
この実現方式では、第1のSEPPデバイスはローミングサービスの応答側として機能し、第2のSEPPデバイスはローミングサービスの要求側として機能することが分かる。第2のSEPPデバイスは、ローミングメッセージを使用することにより、第1のSEPPデバイスからのローミングサービスを要求する。
【0019】
第1の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、当該方法は以下を更に含む。ローミングメッセージが以下のこと、すなわち、ローミングメッセージが復号できないこと、ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムがローミングメッセージの修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(HTTP/2)メッセージがローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つを満たすと決定した場合、第1のSEPPデバイスは、第1のSEPPデバイスがローミングメッセージを処理できないと決定する。
【0020】
第1の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される。当該理由は、以下のこと、すなわち、ローミングメッセージが復号できないこと、ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムがローミングメッセージの修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(HTTP/2)メッセージがローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち1つ以上でもよい。
【0021】
ローミングメッセージに基づいてHTTP/2メッセージを再構築することは、ローミングメッセージのメッセージボディからHTTP/2メッセージを抽出することでもよい。
【0022】
第1の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、フィードバックメッセージはN32fコンテキスト識別子を含み、N32fコンテキスト識別子は、フィードバックメッセージを復号するために使用されるターゲット共有鍵を示すために使用される。
【0023】
第1の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、ローミングメッセージが処理できないと第1のSEPPデバイスが決定した後に、当該方法は以下を更に含む。第1のSEPPデバイスは、フィードバックメッセージをネットワーク機能(NF)に送信する。
【0024】
第2の態様によれば、本発明の実施形態は、通信方法を提供する。当該方法は以下を含む。第2のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスは、ネットワーク機能デバイス(NF)により送信されたシグナリングメッセージを受信し、ローミングメッセージをIP交換(IPX)オペレータデバイスに送信する。ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用され、ローミングメッセージはシグナリングメッセージを含む。第2のSEPPデバイスは、IPXデバイスからフィードバックメッセージを受信する。フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される。
【0025】
この態様における有益な効果の説明については、第1の態様を参照する。詳細は再び説明しない。
【0026】
第2の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、当該方法は以下を更に含む。第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているとき、第2のSEPPデバイスは、N32cリンクを解放する。ターゲット共有鍵は、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される。
【0027】
第2の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、第2のSEPPデバイスは、第1のSEPPデバイスから解放要求メッセージを受信する。解放要求メッセージは、N32cリンクを解放するように第2のSEPPデバイスに要求するために使用される。
【0028】
第2の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、第2のSEPPデバイスは、解放要求メッセージに基づいてN32cリンクを解放し、第2のSEPPデバイス側で、N32cリンクに関連するリソースをクリアする。N32cリンクが解放された後に、TLSリンクが解放できる。
【0029】
第2の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、第2のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスがローミングメッセージをIP交換(IPX)オペレータデバイスに送信する前に、当該方法は以下を更に含む。第2のSEPPデバイスは、IPXデバイスからローミング要求メッセージを受信する。ローミング要求メッセージは、第2のSEPPデバイスからのローミングサービスを要求するために使用され、ローミング要求メッセージは、第2のSEPPデバイスのアドレスを含む。第2のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージに基づいてローミング応答メッセージを生成する。ローミング応答メッセージは、ローミングメッセージである。
【0030】
第2の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、フィードバックメッセージは、第2のSEPPデバイスのアドレスを含み、フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される。
【0031】
第2の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスからのローミングサービスを要求するために使用されるローミング要求メッセージであり、ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスのアドレスを含む。
【0032】
第2の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される。
【0033】
第2の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、当該理由は、以下のこと、すなわち、ローミングメッセージが復号できないこと、ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムがローミングメッセージの修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルセキュア/2(HTTP/2)メッセージがローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つである。
【0034】
第2の態様に基づいて、任意選択の実現方式では、フィードバックメッセージはN32fコンテキスト識別子を含み、第2のSEPPデバイスがIPXデバイスからフィードバックメッセージを受信した後に、当該方法は以下を更に含む。第2のSEPPデバイスは、N32fコンテキスト識別子に対応するターゲット共有鍵を取得する。第2のSEPPデバイスは、ターゲット共有鍵を使用することによりフィードバックメッセージを復号する。
【0035】
第3の態様によれば、本発明の実施形態は、互いに結合された少なくとも1つのプロセッサ及びメモリを含むセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスを提供する。メモリは、コンピュータプログラムコードを記憶し、プロセッサは、メモリ内のコンピュータプログラムコードを呼び出して実行して、SEPPデバイスが第1の態様による方法又は第2の態様による方法を実行することを可能にする。
【0036】
第4の態様によれば、本発明の実施形態は、受信ユニットと、処理ユニットと、送信ユニットとを含むセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスを提供する。受信ユニットは、第1の態様又は第2の態様における受信関連のステップを実行するように構成され、処理ユニットは、第1の態様又は第2の態様における処理関連のステップを実行するように構成され、送信ユニットは、第1の態様又は第2の態様における送信関連のステップを実行するように構成される。
【0037】
第5の態様によれば、本発明の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、第1の態様による方法又は第2の態様による方法が実行できる。
【0038】
第6の態様によれば、本発明の実施形態は、第1のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスと、第2のSEPPデバイスとを含む通信システムを提供する。第1のSEPPデバイスは、第1の態様による方法を実行するように構成され、第2のSEPPデバイスは、第2の態様による方法を実行するように構成される。
【0039】
第7の態様によれば、本発明の実施形態は、少なくとも1つの入力デバイスと、プロセッサと、少なくとも1つの出力デバイスとを含む通信装置を提供する。入力デバイスは、第1の態様又は第2の態様における受信関連のステップを実行するように構成され、プロセッサは、第1の態様又は第2の態様における処理関連のステップを実行するように構成され、出力デバイスは、第1の態様又は第2の態様における送信関連のステップを実行するように構成される。
【0040】
第8の態様によれば、本発明の実施形態は、入力インタフェース回路と、論理回路と、出力インタフェース回路とを含む通信装置を提供する。論理回路は、この出願の実施形態における第1の態様に従って第1のSEPPデバイスにより実行される方法を実行するように構成されるか、或いは、論理回路は、この出願の実施形態における第2の態様に従って第2のSEPPデバイスにより実行される方法を実行するように構成される。
【0041】
第9の態様によれば、本発明の実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータデバイス上で実行すると、コンピュータデバイスは、第1のSEPPデバイスにより実行できる第1の態様による方法を実行することが可能になるか、或いは、コンピュータデバイスは、第2のSEPPデバイスにより実行できる第2の態様による方法を実行することが可能になる。
【0042】
第10の態様によれば、本発明の実施形態は、第1のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスと、IPXデバイスとを含む通信システムを提供する。IPXデバイスは、ローミングメッセージを第1のSEPPデバイスに送信するように構成される。ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用される。第1のSEPPデバイスは、第1の態様による方法を実行するように構成される。
【0043】
第11の態様によれば、本発明の実施形態は、ネットワーク機能デバイス(NF)と、第2のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスとを含む通信システムを提供する。ネットワーク機能デバイス(NF)は、シグナリングメッセージを第2のSEPPデバイスに送信するステップを実行するように構成される。第2のSEPPデバイスは、第2の態様による方法を実行するように構成される。
【0044】
上記の態様のいずれか1つにおける技術的解決策では、SEPPデバイスのアドレスは、SEPPデバイスの完全修飾ドメイン名(fully qualified domain name, FQDN)、物理アドレス、IPアドレス等でもよい。SEPPデバイスのアドレスは、SEPPデバイスの識別子と呼ばれてもよい。
【0045】
上記の態様のいずれか1つにおける技術的解決策では、ローミングメッセージは、サービス発見要求又はネットワークスライス要求でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】通信システムの構造の例示的な図である。
図2】この出願の実施形態による5Gネットワークアーキテクチャの概略図である。
図3】通信システムの他の構造の例示的な図である。
図4】この出願の実施形態による通信方法のステップのフローチャートである。
図5】この出願の実施形態による他の通信方法のステップのフローチャートである。
図6A】この出願の実施形態による他の通信方法のステップのフローチャートである。
図6B】この出願の実施形態による他の通信方法のステップのフローチャートである。
図7】この出願の実施形態によるSEPPデバイスの構造の例を示す。
図8】この出願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
図9】この出願の実施形態による通信装置内のボードのインタフェースの概略図である。
図10】この出願の実施形態によるSEPPデバイスの他の構造の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下に、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策について明確且つ完全に説明する。記載される実施形態は、本発明の実施形態の全てではなく、単にいくつかであることは明らかである。創造的努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者により取得される全ての他の実施形態は、本発明の保護範囲内に入るものとする。
【0048】
この出願の明細書、特許請求の範囲及び添付の図面において、「第1」及び「第2」のような用語は、同様のオブジェクトの間を区別することを意図しており、必ずしも特定の順序又はシーケンスを示すものではない。このように使用されるオブジェクトは、適切な状況において交換可能であり、それにより、ここで説明する実施形態は、ここで図示又は説明する順序以外の順序で実施できることが理解されるべきである。
【0049】
図2は、この出願の実施形態による5Gネットワークアーキテクチャの例の概略図である。5Gネットワークでは、4Gネットワークにおけるいくつかの機能デバイス(例えば、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity, MME))が分割され、サービス指向アーキテクチャが定義される。図2に示すネットワークアーキテクチャでは、4GネットワークにおけるMMEと同様の機能は、アクセス及びモビリティ管理機能(access and mobility management function, AMF)、セッション管理機能(session management function, SMF)等に分割される。
【0050】
以下に、5Gネットワークアーキテクチャについて説明する。
【0051】
ユーザ機器(user equipment, UE)は、オペレータネットワークにアクセスすることによりデータネットワーク(data network, DN)にアクセスし、それにより、UEは、データネットワーク上のオペレータ又はサードパーティにより提供されるサービスを使用できる。
【0052】
説明を容易にするために、この出願の実施形態では、ユーザ端末、ユーザ機器、端末デバイス、モバイル端末又は端末は、まとめてUEと呼ばれてもよい。すなわち、特に指定されない限り、この出願の実施形態において以下に説明するUEは、ユーザ端末、ユーザ機器、端末デバイス、モバイル端末又は端末に置き換えられてもよい。明らかに、これらはまた互いに交換されてもよい。
【0053】
アクセス及びモビリティ管理機能(access and mobility management function, AMF)は、3GPPネットワークにおける制御プレーン機能デバイスであり、UEがオペレータネットワークにアクセスするときのアクセス制御及びモビリティ管理を主に担う。セキュリティアンカー機能(security anchor function, SEAF)がAMFに配備されてもよく、或いは、SEAFがAMFとは異なる他のデバイスに配備されてもよい。図2において、例えば、SEAFはAMFに配備される。SEAFがAMFに配備されるとき、SEAF及びAMFは、まとめてAMFと呼ばれてもよい。
【0054】
セッション管理機能(session management function, SMF)は、3GPPネットワークにおける制御プレーン機能デバイスである。SMFは、UEのパケットデータユニット(packet data unit, PDU)セッションを管理するように主に構成される。PDUセッションは、PDUを伝送するためのチャネルである。UE及びDNは、PDUセッションを使用することにより互いにPDUを送信してもよい。SMFは、PDUセッションの確立、維持及び削除のような管理を担う。
【0055】
データネットワークはまた、パケットデータネットワーク(packet data network, PDN)とも呼ばれ、3GPPネットワークの外部に位置するネットワークである。複数のDNが3GPPネットワークに接続されてもよく、オペレータ又はサードパーティにより提供される複数のサービスがDNに配備されてもよい。
【0056】
統合データ管理(unified data management, UDM)エンティティもまた、3GPPネットワークにおける制御プレーン機能デバイスである。UDMは、3GPPネットワークにおける加入者(UE)の加入データ、証明書(credential)、加入永続識別子(subscriber permanent identifier, SUPI)等を記憶するように主に構成される。データは、UEがオペレータの3GPPネットワークにアクセスするときの認証及び許可のために使用されてもよい。さらに、UDMは、ネットワークにおけるホーム加入者サーバ(home subscriber server, HSS)及びホームロケーションレジスタ(home location register, HLR)の機能を更に統合してもよい。
【0057】
認証サーバ機能(authentication server function, AUSF)もまた、3GPPネットワークにおける制御プレーン機能デバイスである。AUSFは、第1レベルの認証(すなわち、3GPPネットワークの加入者に対して3GPPネットワークにより実行される認証)を主に担う。
【0058】
ネットワーク公開機能(network exposure function, NEF)もまた、3GPPネットワークにおける制御プレーン機能デバイスである。NEFは、安全な方式で3GPPネットワークの外部インタフェースをサードパーティに公開するように主に構成される。
【0059】
ネットワークリポジトリ機能(network repository function, NRF)もまた、3GPPネットワークにおける制御プレーン機能デバイスであり、アクセス可能なネットワーク機能(NF)の構成及びサービスプロファイル(profile)を記憶し、ネットワーク機能発見サービスを他のネットワークエレメントに提供するように主に構成される。
【0060】
ユーザプレーン機能(user plane function, UPF)は、3GPPネットワークとDNとの間の通信のためのゲートウェイである。
【0061】
ポリシー制御機能(policy control function, PCF)は、3GPPネットワークにおける制御プレーン機能デバイスであり、PDUセッションポリシーをSMFに提供するように構成される。ポリシーは、課金、サービス品質(quality of service, QoS)又は許可関連のポリシー等を含んでもよい。
【0062】
アクセスネットワーク(access network, AN)は、3GPPネットワークのサブネットである。UEは、ANを通じて3GPPネットワークにアクセスする必要がある。無線アクセスシナリオでは、ANはまた、無線アクセスネットワーク(radio access network, RAN)とも呼ばれる。
【0063】
5Gコアネットワーク(5GC)のエッジセキュリティゲートウェイとして、SEPPデバイスは、オペレータネットワークの間の相互接続のためのプロキシとして主に機能する。5Gコアネットワークの内部ネットワーク機能(NF)とローミングネットワークとの間のシグナリングメッセージは、SEPPデバイスにより転送される。
【0064】
3GPPネットワークは、3GPP仕様に準拠するネットワークである。図2において、UE及びDN以外の部分は、3GPPネットワークとして考えられてもよい。3GPPネットワークは5Gネットワークに限定されず、代替として、2Gネットワーク、3Gネットワーク又は4Gネットワークを含んでもよい。通常では、3GPPネットワークはオペレータにより運用される。さらに、図2に示すアーキテクチャにおけるN1、N2、N3、N4、N6等は、それぞれ関連するエンティティ又はネットワーク機能の間の参照点(reference point)を表す。Nausf、Namf等は、それぞれ関連するネットワーク機能のサービス指向インタフェースを表す。
【0065】
明らかに、3GPPネットワーク及び非3GPPネットワークは共存してもよく、5Gネットワークにおけるいくつかのネットワークエレメントはまた、いくつかの非5Gネットワークにおいて使用されてもよい。
【0066】
図1及び図2を参照すると、エッジセキュリティゲートウェイとして、SEPPデバイスは、伝送メッセージに対する完全性及び機密性保護をサポートし、IPXデバイスによる伝送メッセージのコンテンツの識別又は修正のうち少なくとも1つを更にサポートする。SEPPデバイスにより伝送メッセージを修正することは、SEPPデバイスが伝送メッセージのメッセージヘッダを修正することでもよい。
【0067】
IPXデバイスは、Diameterルーティングエージェント(diameter routing agent, DRA)デバイス又はドメインネームサーバ(domain name server, DNS)を含んでもよい。さらに、IPXデバイスは、ハイパーテキスト転送プロトコル(hypertext transfer protocol, HTTP)プロキシと呼ばれてもよい。
【0068】
この出願の実施形態では、SEPPデバイスはまた、略称でSEPPと呼ばれてもよい(例えば、第1のSEPPデバイスは、略称で第1のSEPPと呼ばれ、第2のSEPPデバイスは、略称で第2のSEPPと呼ばれ、以下同様である)。言い換えると、SEPP及びSEPPデバイスは交換可能とすることができる。IPXデバイスは、略称でIPXと呼ばれる(例えば、第1のIPXデバイスは、略称で第1のIPXと呼ばれ、第2のIPXデバイスは、略称で第2のIPXと呼ばれ、以下同様である)。言い換えると、IPX及びIPXデバイスとは交換可能とすることができる。
【0069】
UEが異なるオペレータネットワークの間でローミングするとき、SEPPデバイスは、訪問先SEPPデバイス(visit SEPPデバイス、vSEPPデバイス)及びホームSEPPデバイス(home SEPPデバイス、hSEPPデバイス)のタイプに分類されてもよい。
【0070】
図1を参照する。SEPPデバイス101及びSEPPデバイス102が異なるオペレータネットワークに属するとき、SEPPデバイス101及びSEPPデバイス102は、N32インタフェースを通じて接続されてもよい。例えば、SEPPデバイス101がvSEPPデバイスとして機能し、SEPPデバイス102がhSEPPデバイスとして機能する例では、SEPPデバイス101及びSEPPデバイス102は、N32-C(略称でN32c)インタフェースを通じて直接接続され、N32cインタフェースに基づくSEPPデバイス101とSEPPデバイス102との間の通信のためのリンクはN32cリンクであり、N32cリンクは、SEPPデバイス101とSEPPデバイス102との間の初期ハンドシェイク及びネゴシエーションを実行してN32メッセージを伝送するために使用される。
【0071】
代替として、SEPPデバイス102は、N32-F(略称でN32f)インタフェースを通じてIPXデバイスに接続されてもよく、次いで、IPXデバイスは、N32fインタフェースを通じてSEPPデバイス101に接続される。N32fインタフェースに基づくSEPPデバイス101とSEPPデバイス102との間の通信のためのリンクは、N32fリンクである。N32fインタフェースは、ネットワーク機能103とネットワーク機能104との間の通信を実施するように構成される。ネットワーク機能103は、SEPPデバイス101に接続されるネットワーク機能であり、ネットワーク機能104は、SEPPデバイス102に接続されるネットワーク機能である。
【0072】
1つ以上のIPXデバイスが、SEPPデバイス101とSEPPデバイス102との間に接続されてもよい。SEPPデバイス101とSEPPデバイス102との間に接続されるIPXデバイスの数は、実施形態では限定されない。例えば、図1に示すように、IPXデバイス105及びIPXデバイス106が、SEPPデバイス101とSEPPデバイス102との間に順に接続される。
【0073】
実施形態では、2つの接続されたSEPPデバイス(例えば、図1に示すSEPPデバイス101及びSEPPデバイス102)のタイプは、任意選択の例として記載されており、限定されない点に留意すべきである。例えば、サービス提供及びサービス消費の観点から、SEPPデバイスは、コンシューマSEPPデバイス(consumer's SEPP device, cSEPP)及びプロデューサSEPPデバイス(producer's SEPP device, pSEPP)のタイプに更に分類されてもよい。vSEPPデバイスはpSEPPデバイスでもよく、hSEPPデバイスはcSEPPデバイスでもよい。代替として、vSEPPデバイスはcSEPPデバイスでもよく、hSEPPデバイスはpSEPPデバイスでもよい。
【0074】
図1及び図2に示す例では、1つのSEPPデバイスが1つの5GC内に配備される例が説明のために使用される点に留意すべきである。1つの5GCに配備されるSEPPデバイスの数は、実施形態では限定されない。例えば、図3に示すように、オペレータAの公衆陸上移動ネットワーク(public land mobile network, PLMN)は、5GC310と、5GC310に接続されたSEPPデバイス311、...及びSEPPデバイス31Nとを含む。Nの具体的な値は、Nが1よりも大きい正の整数であるという条件で、実施形態では限定されない。
【0075】
オペレータAは、複数の他のオペレータネットワーク(或いは略称でローミングパートナーと呼ばれる)に相互接続される。異なるローミングパートナーは異なるPLMNを有する。図3に示すように、オペレータAがローミングパートナー1及びローミングパートナーCに対応する例が説明のために使用される。ローミングパートナー1のPLMNは、5GC320と、5GC320に接続されたSEPPデバイス321、...及びSEPPデバイス32Mとを含む。ローミングパートナーCのPLMNは、5GC330と、5GC330に接続されたSEPPデバイス331、...及びSEPPデバイス33Pとを含む。M及びPの具体的な値は、M及びPが1よりも大きい正の整数であるという条件で、実施形態では限定されない。
【0076】
例えば、オペレータAがローミングパートナー1に相互接続される場合、オペレータAのSEPPデバイス311は、N32cリンク及びN32fリンクを使用することにより、ローミングパートナー1のSEPPデバイス321と通信する。他の例では、オペレータAがローミングパートナーCに相互接続される場合、オペレータAのSEPPデバイス31Nは、N32cリンク及びN32fリンクを使用することにより、ローミングパートナーCのSEPPデバイス33Pと通信する。N32cリンク及びN32fリンクの説明については、上記の説明を参照する。詳細は再び説明しない。
【0077】
上記のネットワークアーキテクチャに基づいて、この出願の実施形態は、通信方法を提供する。この実施形態における通信方法によれば、2つのSEPPデバイスの間でエラー報告手順を実行するプロセスにおいて、N32cリンクとN32fリンクとの間の協調は必要とされず、それにより、エラー報告手順の複雑さを効果的に低減し、効率を改善する。図4を参照して、以下に、この出願において提供される通信方法の実行プロセスについて説明する。
【0078】
ステップ401:第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間にN32cリンク及びN32fリンクを確立する。
【0079】
この実施形態における第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、異なるオペレータのPLMNに属してもよく、この実施形態における第1のSEPPデバイスはローミングサービスの要求側であり、第2のSEPPデバイスはローミングサービスの応答側である。
【0080】
例えば、この実施形態では、第1のSEPPデバイスはcSEPPであり、第2のSEPPデバイスはpSEPPである。他の例では、第1のSEPPデバイスはvSEPPデバイスであり、第2のSEPPデバイスはhSEPPデバイスである。
【0081】
他の例では、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスにおける「第1」及び「第2」は、2つの異なるSEPPデバイスの間を区別するために使用される点に留意すべきである。第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは交換可能であり、すなわち、第1のSEPPデバイスはローミングサービスの応答側であり、第2のSEPPデバイスはローミングサービスの要求側であることが理解されるべきである。
【0082】
次いで、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間にN32cリンクを確立する目的について説明する。
【0083】
N32cリンクが第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間に確立されるとき、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、N32f上で伝送されるメッセージを保護するためのセキュリティ機構について合意してもよい。
【0084】
さらに、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間にN32cリンクを確立するプロセスについて、以下のステップを参照して説明する。
【0085】
ステップa1:第1のSEPPデバイスは、第1の要求メッセージを第2のSEPPデバイスに送信する。第1の要求メッセージは、初期セキュリティネゴシエーションデータ及び第1のSEPPデバイスのアドレスを少なくとも含む。
【0086】
初期セキュリティネゴシエーションデータは、第1のSEPPデバイスによりサポートされるセキュリティネゴシエーションデータであり、セキュリティネゴシエーションデータは、N32相互接続セキュリティのためのプロトコル(protocol for N32 interconnect security, PRINS)パラメータ又はトランスポート層セキュリティ(transport layer security, TLS)パラメータのうち少なくとも1つでもよい。
【0087】
具体的には、第1のSEPPデバイスは、第2のSEPPデバイスのアドレスを予め記憶しており、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間のN32cリンクが確立されたとき、第1のSEPPデバイスは、第1の要求メッセージを第2のSEPPデバイスのアドレスを有する第2のSEPPデバイスに送信してもよい。
【0088】
任意選択で、第1の要求メッセージは、第1のSEPPデバイスが属するオペレータに関する情報、第1のSEPPデバイスの識別子等を更に含んでもよい。第1の要求メッセージは、第2のSEPPデバイスのアドレスを更に搬送してもよい。
【0089】
ステップa2:第2のSEPPデバイスは、第1の応答メッセージを第1のSEPPデバイスに送信する。
【0090】
第1の応答メッセージは、「200」状態コードと、第2のSEPPデバイスにより選択されたターゲットセキュリティネゴシエーションデータとを含む。
【0091】
ターゲットセキュリティネゴシエーションデータは、第2のSEPPデバイスにより決定され且つ第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスの双方によりサポートされるセキュリティネゴシエーションデータである。
【0092】
具体的には、第2のSEPPデバイスは、第1の要求メッセージに含まれる第1のSEPPデバイスのアドレスに基づいて、第1の応答メッセージを第1のSEPPデバイスに送信してもよい。
【0093】
第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、ステップa1及びa2を実行して、N32cリンクを確立する。
【0094】
第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、N32cリンクを使用することにより、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間で初期ハンドシェイク及びネゴシエーションを実行して、N32メッセージを伝送し、次いで、N32fリンクを確立する。
【0095】
ステップ402:第1のNFは、第1のシグナリングメッセージを第1のSEPPデバイスに送信する。
【0096】
第1のNF及び第1のSEPPデバイスは、同じPLMNに属し、第1のNFは、第1のシグナリングメッセージを使用することにより、第2のSEPPデバイスが属するPLMNからのローミングサービスを要求する。ローミングサービスの具体的なサービスタイプは、この実施形態では限定されない点に留意すべきである。
【0097】
例えば、ローミングサービスは、ローミング登録サービス、ローミング登録解除サービス又はローミング位置発見サービスのうちいずれか1つでもよい。
【0098】
ローミング登録サービスは、第1のSEPPデバイスのPLMNに属するUEが、第2のSEPPデバイスが属するPLMNに移動することを意味し、この場合、第1のシグナリングメッセージは、UEを第2のSEPPのPLMNに登録することを要求するために使用され、それにより、UEは、第2のSEPPデバイスが属するPLMNのローミングサービスを使用する。
【0099】
ローミング登録解除サービスは、UEが、第2のSEPPデバイスが属するPLMNから登録解除し、第2のSEPPデバイスが属するPLMNのローミングサービスを使用しないことを意味する。
【0100】
ローミング位置発見サービスは、第1のSEPPのPLMNに属するUEが、第2のSEPPデバイスが属するPLMNに移動することを意味し、この場合、第1のシグナリングメッセージは、UEの位置情報を送信するように第2のSEPPデバイスに要求するために使用される。
【0101】
この実施形態におけるステップ401とステップ402との間の実行時間シーケンスは限定されない。
【0102】
ステップ403:第1のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージをIPXデバイスに送信する。
【0103】
この実施形態におけるローミング要求メッセージは、第2のSEPPからのローミングサービスを要求するために使用されるローミングメッセージである。
【0104】
具体的には、第1のシグナリングメッセージは、ハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(hypertext transfer protocol over secure/2, https/2)メッセージである。第1のSEPPデバイスは、第1のシグナリングメッセージを、N32fインタフェースを通じて伝送できるローミング要求メッセージに変換してもよい。ローミング要求メッセージは、N32fインタフェースプロトコルを満たし、それにより、ローミング要求メッセージは、N32fインタフェースを通じて伝送できる。
【0105】
以下に、第1のSEPPデバイスが第1のシグナリングメッセージをローミング要求メッセージに変換するプロセスについて説明する。
【0106】
第1のSEPPデバイスが第1のNFから第1のシグナリングメッセージを受信したとき、第1のSEPPデバイスは、第1のシグナリングメッセージをローミング要求メッセージに変換してもよい。具体的には、ローミング要求メッセージは、暗号化された第1のシグナリングメッセージ、第2のSEPPデバイスのアドレス及びN32fコンテキスト識別子を少なくとも含む。
【0107】
具体的には、第1のSEPPデバイスは、ターゲット共有鍵(略称で共有鍵)を使用することにより第1のシグナリングメッセージを暗号化して、ローミング要求メッセージを生成してもよい。以下に、ターゲット共有鍵について説明する。
【0108】
この実施形態では、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、トランスポート層セキュリティ(transport layer security, TLS)プロトコルスタックを呼び出して、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間にTLSリンクを確立する。
【0109】
TLSリンクが第1のSEEPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間に確立されたとき、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、TLSリンクを使用することにより安全な通信を実行して、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間にN32cリンク及びN32fリンクを確立してもよい。N32cリンク及びN32fリンクを確立する具体的なプロセスについては、ステップ401を参照する。詳細は再び説明しない。
【0110】
TLSリンクが正常に確立された後に、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、TLSリンクを使用することによりターゲット共有鍵をエクスポートする。ターゲット共有鍵は、N32fリンク上の関連メッセージの伝送を保護するために使用される。
【0111】
この実施形態では、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスがN32fリンクを確立したとき、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、それぞれN32fコンテキストを作成する。第1のSEPPデバイスに記憶されたN32fコンテキストは、N32fコンテキスト識別子と、ターゲット共有鍵と、第2のSEPPデバイスのアドレスとの間の対応関係を少なくとも含む。第2のSEPPデバイスに記憶されたN32fコンテキストは、N32fコンテキスト識別子と、ターゲット共有鍵と、第1のSEPPデバイスのアドレスとの間の対応関係を少なくとも含む。
【0112】
第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、N32fコンテキストに基づいてN32fリンクを使用することによりメッセージを交換してもよい。
【0113】
この実施形態における対応関係は、関数関係、テーブル、マッピング関係等を使用することにより記憶又は記録されてもよい。
【0114】
第2のSEPPデバイスがN32fコンテキスト識別子を受信したとき、第2のSEPPデバイスは、N32fコンテキスト識別子に対応するターゲット共有鍵を使用することにより、暗号化された第1のシグナリングメッセージを復号して、第1のシグナリングメッセージを取得してもよい。
【0115】
第1のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを取得したとき、第1のSEPPは、以下の方式でローミング要求メッセージを第2のSEPPデバイスに送信する。
【0116】
(1)第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間のN32fリンクが1つのIPXデバイスを含む場合、第1のSEPPデバイスは、N32fインタフェースを通じてローミング要求メッセージをIPXデバイスに送信する。
【0117】
具体的には、第1のSEPPデバイスは、IPXデバイスのアドレスを予め記憶しており、第1のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージを、IPXアドレスを有するIPXデバイスに送信してもよい。
【0118】
IPXデバイスは、ローミング要求メッセージに含まれる第2のSEPPデバイスのアドレスに基づいて、ローミング要求メッセージを第2のSEPPデバイスのアドレスを有する第2のSEPPデバイスに送信する。
【0119】
(2)第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間のN32fリンクが複数のIPXデバイスを含む場合、例えば、図1に示すように、N32fリンクが2つのIPXデバイス、すなわち、IPXデバイス105及びIPXデバイス106を含む場合、第1のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージを、N32fインタフェースを通じて第1のSEPPデバイスに接続されたIPXデバイス105に送信する。
【0120】
IPXデバイス106は、ローミング要求メッセージに含まれる第2のSEPPデバイスのアドレスに基づいて、ローミング要求メッセージを第2のSEPPデバイスに送信するための次ホップIPXデバイスがIPXデバイス106であると決定し、次いで、IPXデバイス105は、ローミング要求メッセージをIPXデバイス106に送信してもよい。
【0121】
IPXデバイス106は、ローミング要求メッセージに含まれる第2のSEPPデバイスのアドレスを使用することにより、ローミング要求メッセージを第2のSEPPデバイスのアドレスを有する第2のSEPPデバイスに送信する。
【0122】
以下に、ローミング要求メッセージの具体的なフォーマットについて説明する。この実施形態におけるローミング要求メッセージのフォーマットは、任意選択の例として記載され、限定されない点に明確に留意すべきである。
【0123】
この実施形態におけるローミング要求メッセージは、2つの部分、すなわち、要求ヘッダ及び要求ボディを主に含む。
【0124】
要求ヘッダは、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間でメッセージを交換するために使用されるHTTP/2プロトコルバージョンを少なくとも含む。要求ボディは、ローミング要求メッセージを含む。
【0125】
ステップ404:IPXデバイスは、ローミング要求メッセージを第2のSEPPデバイスに送信する。
【0126】
ステップ405:第2のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージが処理できるか否かを決定し、ローミング要求メッセージが処理できる場合、ステップ406を実行し、或いは、ローミング要求メッセージが処理できない場合、ステップ407を実行する。
【0127】
具体的には、受信したローミング要求メッセージが以下のこと、すなわち、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを復号できないこと、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージに対して完全性検査を実行するのに失敗したこと、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージの修正ブロックに対して完全性検査を実行するのに失敗したこと、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージの修正ブロックにJSONパッチプログラムを適用するのに失敗したこと、又は第2のSEPPデバイスがローミングメッセージに基づいてHTTP/2メッセージを再構築するのに失敗したことのうち少なくとも1つを満たすと第2のSEPPデバイスが決定した場合、第2のSEPPデバイスは、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できないと決定してもよい。
【0128】
第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを復号できないことは、以下の通りでもよい。第2のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージに含まれるN32fコンテキスト識別子に基づいて、N32fコンテキスト識別子に対応するターゲット共有鍵を取得し、次いで、ターゲット共有鍵を使用することにより、暗号化された第1のシグナリングメッセージを復号する。暗号化された第1のシグナリングメッセージが共有鍵に基づいて復号できないと第2のSEPPが決定した場合、第2のSEPPデバイスは、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを復号できないと決定する。
【0129】
第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージに対して完全性検査を実行するのに失敗したことは、以下の通りでもよい。第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージに対して完全性検査を実行するのに失敗した場合、ローミング要求メッセージが改ざんされていると決定される。
【0130】
第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージの修正ブロックに対して完全性検査を実行するのに失敗したことは、具体的には以下を意味する。ローミング要求メッセージの修正ブロックが、ローミング要求メッセージの変更された部分である。第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージの修正ブロックに対して完全性検査を実行するのに失敗した場合、ローミング要求メッセージの修正ブロックが改ざんされていると決定される。
【0131】
第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージに基づいてHTTP/2メッセージを再構築するのに失敗したことは、具体的には以下を意味する。この実施形態では、第2のSEPPデバイスが属するPLMNが、第1のSEPPデバイスからのローミング要求メッセージにより要求されたローミングサービスを実施することを可能にするために、第2のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージをHTTP/2メッセージとして再構築してもよく、それにより、第2のSEPPデバイスの第2のPLMNに属する第2のNFは、第2のシグナリングメッセージを処理して、第1のSEPPにより要求されたローミングサービスを実施できる。第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージをHTTP/2メッセージとして正常に再構築できない場合、第2のSEPPデバイスは、HTTP/2メッセージが再構築されるのに失敗したと決定することが分かる。
【0132】
ステップ406:第2のSEPPデバイスは、第2のシグナリングメッセージを第2のNFに送信する。
【0133】
第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できるとき、第2のSEPPデバイスは、第2のシグナリングメッセージを取得し、第2のシグナリングメッセージを第2のNFに送信してもよく、それにより、第2のNFは、第2のシグナリングメッセージに基づいて対応するローミングサービスを実行する。
【0134】
例えば、第2のシグナリングメッセージがUEを第2のPLMNに登録するために使用される場合、第2のNFは、UEを第2のPLMNに登録してもよく、それにより、第2のPLMNは、ローミングサービスをUEに提供する。他の例では、第2のシグナリングメッセージが、第2のNFが属する第2のPLMNからUEを登録解除するために使用される場合、第2のNFは、第2のPLMNからUEを登録解除してもよく、それにより、第2のPLMNは、ローミングサービスをUEに提供しない。
【0135】
ステップ407:第2のSEPPデバイスは、第1のローミング応答メッセージをIPXデバイスに送信する。
【0136】
この実施形態では、ローミング要求メッセージが処理できないと第2のSEPPデバイスが決定したとき、第2のSEPPデバイスは、第1のローミング応答メッセージを生成してもよい。第1のローミング応答メッセージは、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できないことを示すために使用されるフィードバックメッセージである。
【0137】
具体的には、第1のローミング応答メッセージは第1の指示メッセージを含み、第1の指示メッセージは、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できないイベントを示すために使用される。
【0138】
第1の指示メッセージの具体的な内容は、ローミング要求メッセージが処理できないイベントを示すために第1の指示メッセージが使用されると第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスの双方が決定するという条件で、第1の指示メッセージの具体的な内容はこの実施形態では限定されない。
【0139】
第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できないことを第1のSEPPデバイスに示す複雑さを低減し、効率を改善するために、この実施形態では、第1のローミング応答メッセージは、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間のN32fリンクを使用することにより伝送される。この実施形態における第1のローミング応答メッセージは、N32fインタフェースプロトコルを満たし、それにより、第1のローミング応答メッセージは、N32fインタフェースを通じて伝送できることが分かる。
【0140】
この実施形態では、第2のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージを受信するのと同じ経路に沿って第1のローミング応答メッセージを返信する。例えば、図1に示すように、第1のSEPPデバイス101が、IPXデバイス105及びIPXデバイス106を順に使用することにより、ローミング要求メッセージを第2のSEPPデバイス102に送信した場合、第2のSEPPデバイス102は、IPXデバイス106及びIPXデバイス105を順に使用することにより、第1のローミング応答メッセージを第1のSEPPデバイス101に返信する。
【0141】
具体的には、第2のSEPPデバイスは、ターゲットIPXデバイスを決定する。ターゲットIPXデバイスは、ローミング要求メッセージを第2のSEPPデバイスに送信するIPXデバイスである。この実施形態では、ターゲットIPXデバイスはIPXデバイス106である。
【0142】
第2のSEPPデバイスが第1のローミング応答メッセージを第1のSEPPデバイスに送信するとき、第1のローミング応答メッセージはターゲットIPXに送信されてもよく、それにより、第1のローミング応答メッセージは同じ経路に沿って第1のSEPPデバイスに返信される。ターゲットIPXデバイス(すなわち、IPXデバイス106)が第1のローミング応答メッセージを受信したとき、IPXデバイス106は、第1のローミング応答メッセージをIPXデバイス105に送信してもよく、IPXデバイス105は、第1のローミング応答メッセージを第1のSEPPデバイスに送信してもよいことが分かる。
【0143】
ステップ408:IPXデバイスは、第1のローミング応答メッセージを第1のSEPPデバイスに送信する。
【0144】
第1のSEPPデバイスが第1のローミング応答メッセージを受信したとき、第1のSEPPデバイスは、第1のローミング応答メッセージに含まれる第1の指示メッセージに基づいて、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できないことを決定してもよい。
【0145】
任意選択で、第1のローミング応答メッセージが第2の指示メッセージを含むとき、第1のSEPPデバイスは、対応する処理を実行してもよい。例えば、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを復号できないことを示すために第2の指示メッセージが使用される場合、第1のSEPPデバイスは、共有鍵に基づいて第1のシグナリングメッセージを再暗号化して、ローミング要求メッセージを再生成し、N32fリンクを使用することにより、再生成されたローミング要求メッセージを第2のSEPPに送信してもよい。
【0146】
ステップ409:第2のSEPPは、第1の指示メッセージを第2のNFに送信する。
【0147】
この実施形態におけるステップ409は任意選択のステップである。このステップが実行される場合、ステップ409とステップ407との間の実行時間シーケンスは、この実施形態では限定されない。
【0148】
第1の指示メッセージを受信したとき、第2のNFは、第2のSEPPデバイスが第1のSEPPデバイスからのローミング要求メッセージを処理できないと決定し、次いで、第2のSEPPデバイスが第2のSEPPデバイスと第1のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施できないと決定してもよい。
【0149】
任意選択で、第2のSEPPは、第2の指示メッセージを第2のNFに更に送信してもよい。第2の指示メッセージは、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できない理由を示すために使用される。第2のNFは、第2の指示メッセージに基づいて、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できない具体的な理由を決定してもよい。
【0150】
ステップ410:第1のSEPPデバイスは、第1の指示メッセージを第1のNFに送信する。
【0151】
このステップは任意選択のステップである。具体的には、第1のSEPPデバイスは、第1のローミング応答メッセージから第1の指示メッセージを取得し、第1の指示メッセージのフォーマットをhttps/2メッセージに変換してもよく、それにより、第1のNFは第1の指示メッセージを受信して処理できる。
【0152】
任意選択で、第1のローミング応答メッセージが第2の指示メッセージを含む場合、第1のSEPPデバイスはまた、第2の指示メッセージを第1のNFに送信してもよい。具体的な送信プロセスについては、第1の指示メッセージを送信するプロセスを参照する。詳細は再び説明しない。
【0153】
この実施形態における通信方法によれば、第1のSEPPデバイスからのローミング要求メッセージが処理できないと第2のSEPPデバイスが決定した場合、第2のSEPPデバイスは、N32fリンクを使用することにより、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できないことを示すために使用される第1のローミング応答メッセージを第1のSEPPデバイスに送信してもよい。第1のローミング応答メッセージはN32fリンクを使用することにより伝送されるので、第1のローミング応答メッセージの伝送がN32cリンクリソースを占有する必要がないことが分かる。ローミング要求メッセージ及び第1のローミング応答メッセージは、N32fリンクを使用することにより伝送でき、これは、第2のSEPPデバイスにより、ローミング要求メッセージが処理できないことを第1のSEPPデバイスに示す困難さを低減し、効率を改善する。
【0154】
さらに、N32fリンク上に含まれるIPXデバイスは、第1のローミング応答メッセージを第1のSEPPデバイスに送信する。このように、各IPXデバイスの利用率が改善でき、N32fリンク上の各IPXデバイスが完全に使用でき、それにより、第1のローミング応答メッセージがN32cリンクを使用することにより伝送されるとき、IPXデバイスによるシステムリソースの無駄な占有を回避し、システムリソースの利用率を改善し、システムリソースの浪費を回避する。
【0155】
第1のローミング応答メッセージの具体的なメッセージフォーマットは、第1のローミング応答メッセージが、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できないことを第1のSEPPデバイスに示すために使用されるという条件で、この実施形態では限定されない。以下に、具体例を参照して第1のローミング応答メッセージについて詳細に説明する。
【0156】
例1
【0157】
この例における第1のローミング応答メッセージは、2つの部分、すなわち、応答ヘッダ及び応答ボディを主に含む。
【0158】
応答ヘッダは、状態コードを含んでもよい。状態コードは10進数の3桁を含み、10進数の最初の桁は状態コードのタイプを定義し、最後の2桁は分類機能を有する。異なる状態コードは、異なる意味を表す。この実施形態における第1のローミング応答メッセージに含まれる状態コードの具体的な値は、「200」又は「400」でもよく、この実施形態では限定されない。
【0159】
応答ボディは、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できないことを示すために使用されるイベントを含む。
【0160】
任意選択で、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できない理由を第1のSEPPが決定するのを助けるために、応答ヘッダ又は応答ボディは、第2の指示メッセージを更に含んでもよく、第2の指示メッセージは、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できない理由を示す。この実施形態では、応答ボディが第2の指示メッセージを含む例が説明のために使用される。
【0161】
具体的には、第2のSEPPデバイスは、異なるフィールドと、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できない理由との間の対応関係を予め決定してもよい。各フィールドに含まれる内容は、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスが各フィールドにより示される、ローミング要求メッセージが処理できない理由について合意できるという条件で、この実施形態では限定されない。
【0162】
例えば、ローミング要求メッセージが処理できない理由が、ローミング要求メッセージが復号できないことであると第2のSEPPデバイスが決定した場合、第2のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージが復号できないことを示すために使用される第1のフィールドを取得し、第2のSEPPデバイスは、第2の指示メッセージ内に第1のフィールドを設定してもよい。
【0163】
他の例では、ローミング要求メッセージが処理できない理由が、ローミング要求メッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したことであると第2のSEPPデバイスが決定した場合、第2のSEPPデバイスは、ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したことを示すために使用される第2のフィールドを取得し、第2のSEPPデバイスは、第2の指示メッセージ内に第2のフィールドを設定してもよい。
【0164】
例2
【0165】
この実施形態では、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、第1のローミング応答メッセージがN32fリンクを使用することにより伝送できるという条件で、第1のローミング応答メッセージのフォーマットについて予め合意してもよい。第1のローミング応答メッセージの具体的な内容の説明については、上記の説明を参照する。詳細は再び説明しない。
【0166】
以下に、図5を参照して、この出願において提供される通信方法の他の実施形態について説明する。図4に示す実施形態では、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できないとき、第2のSEPPデバイスが、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できないイベントを第1のSEPPにどのように示すかが記載される。図5に示す実施形態は、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを正常に処理できるとき、第1のSEPPデバイスが、第1のSEPPデバイスがローミング応答メッセージを処理できない場合の第1のSEPPデバイスがローミング応答メッセージを処理できないイベントを第2のSEPPデバイスにどのように示すかを記載しており、これは以下のように具体的に記載される。
【0167】
ステップ501:第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間にN32cリンク及びN32fリンクを確立する。
【0168】
ステップ502:第1のNFは、第1のシグナリングメッセージを第1のSEPPデバイスに送信する。
【0169】
ステップ503:第1のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージをIPXデバイスに送信する。
【0170】
ステップ504:IPXデバイスは、ローミング要求メッセージを第2のSEPPデバイスに送信する。
【0171】
この実施形態におけるステップ501~ステップ504の具体的な実行プロセスの説明については、図4に示すステップ401~ステップ404を参照する。具体的な実行プロセスは、この実施形態では説明しない。
【0172】
ステップ505:第2のSEPPデバイスは、第2のシグナリングメッセージを第2のNFに送信する。
【0173】
この実施形態におけるステップ505の実行プロセスの説明については、図4に示すステップ406を参照する。具体的な実行プロセスは、この実施形態では説明しない。
【0174】
ステップ506:第2のSEPPデバイスは、第2のローミング応答メッセージをIPXデバイスに送信する。
【0175】
ステップ507:IPXデバイスは、第2のローミング応答メッセージを第1のSEPPデバイスに送信する。
【0176】
この実施形態では、第2のローミング応答メッセージは、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間のローミングメッセージを実施するために使用されるローミングメッセージである。
【0177】
第2のSEPPデバイスは、第1のSEPPデバイスからのローミング要求メッセージを正常に処理できる。この実施形態における第2のローミング応答メッセージは第3の指示メッセージを含み、第3の指示メッセージは、第2のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを正常に処理できることを示すために使用されることが分かる。
【0178】
この実施形態における第2のローミング応答メッセージは、第3の指示メッセージを含む。この実施形態では、第2のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージを第1のSEPPデバイスに送信するプロセスについては、第2のSEPPデバイスが第1のローミング応答メッセージを第1のSEPPデバイスに送信する図4のステップ408に示すプロセスを参照する。詳細は再び説明しない。
【0179】
この実施形態における第2のローミング応答メッセージの具体的なフォーマットの説明については、図4に示す実施形態を参照する。詳細はこの実施形態では再び説明しない。
【0180】
ステップ508:第1のSEPPデバイスは、第2のローミング応答メッセージが処理できるか否かを決定し、第2のローミング応答メッセージが処理できる場合、ステップ509を実行し、或いは、第2のローミング応答メッセージが処理できない場合、ステップ510を実行する。
【0181】
具体的には、第1のSEPPデバイスが、受信した第2のローミング応答メッセージが以下のこと、すなわち、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージを復号できないこと、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージに対して完全性検査を実行するのに失敗したこと、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージの修正ブロックに対して完全性検査を実行するのに失敗したこと、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージの修正ブロックにJSONパッチプログラムを適用するのに失敗したこと、又は第1のSEPPデバイスがローミングメッセージに基づいてHTTP/2メッセージを再構築するのに失敗したことのうち少なくとも1つを満たすと決定した場合、第1のSEPPデバイスは、第1のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できないと決定してもよい。第1のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できない場合の具体的な説明については、図4に示す実施形態を参照する。詳細はこの実施形態では再び説明しない。
【0182】
ステップ509:第1のSEPPデバイスは、第3の指示メッセージを第1のNFに送信する。
【0183】
第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージを処理できるとき、第1のSEPPデバイスは、第3の指示メッセージを取得し、第3の指示メッセージを第1のNFに送信してもよく、それにより、第1のNFは、第2のNFが第1のNFにより要求されたローミングサービスを実施できると決定する。ローミングサービスの説明については、図4に示す実施形態を参照する。詳細は再び説明しない。
【0184】
ステップ510:第1のSEPPデバイスは、第3のローミング応答メッセージをIPXデバイスに送信する。
【0185】
この実施形態では、第2のローミング応答メッセージが処理できないと第1のSEPPデバイスが決定したとき、第1のSEPPデバイスは、第3のローミング応答メッセージを生成してもよい。第3のローミング応答メッセージは第4の指示メッセージを含み、第4の指示メッセージは、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージを処理できないイベントを示すために使用される。
【0186】
第3のローミング応答メッセージの具体的なフォーマットの説明については、図4に示す第1のローミング応答メッセージのフォーマットの説明を参照する。詳細は再び説明しない。
【0187】
ステップ511:IPXデバイスは、第3のローミング応答メッセージを第2のSEPPデバイスに送信する。
【0188】
この実施形態では、第1のSEPPデバイスは、第2のローミング応答メッセージを受信するのと同じ経路に沿って第3のローミング応答メッセージを返信する。例えば、図1に示すように、第2のSEPPデバイス102がIPXデバイス106及びIPXデバイス105を順に使用することにより第2のローミング応答メッセージを第1のSEPPデバイス101に送信した場合、第1のSEPPデバイス101は、IPXデバイス105及びIPXデバイス106を順に使用することにより第3のローミング応答メッセージを第2のSEPPデバイス102に送信する。
【0189】
具体的には、第1のSEPPデバイスは、N32fコンテキスト識別子と、ターゲット共有鍵と、第2のSEPPデバイスのアドレスとの間の対応関係を記憶し、第1のSEPPデバイスは、第2のローミング応答メッセージに含まれるN32fコンテキスト識別子に基づいて、第2のSEPPデバイスの対応するアドレスを決定してもよい。第1のSEPPデバイスは、第2のSEPPデバイスのアドレスに基づいて第3のローミング応答メッセージを第2のSEPPデバイスに送信する。
【0190】
第2のSEPPデバイスが第3のローミング応答メッセージを受信したとき、第1のSEPPデバイスが第2のローミングメッセージを処理できないと決定されてもよいことが分かる。
【0191】
第4の指示メッセージの内容及びフォーマットの説明については、図4に示す実施形態における第1の指示メッセージの説明を参照する。詳細は再び説明しない。
【0192】
第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージを処理できないことを第2のSEPPデバイスに示す複雑さを低減し、効率を改善するために、この実施形態では、第3のローミング応答メッセージは、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間のN32fリンクを使用することにより伝送される。この実施形態における第3のローミング応答メッセージは、N32fインタフェースプロトコルを満たし、それにより、第3のローミング応答メッセージは、N32fインタフェースを通じて伝送できることが分かる。
【0193】
この実施形態におけるステップ510及びステップ511は任意選択のステップである。すなわち、第2のローミング応答メッセージが処理できないと第1のSEPPデバイスが決定したとき、第1のSEPPデバイスは、第3の指示メッセージを第1のNFに送信してもよいが、第3のローミング応答メッセージを第2のSEPPデバイスに送信しない。
【0194】
ステップ512:第2のSEPPは、第4の指示メッセージを第2のNFに送信する。
【0195】
このステップは任意選択のステップである。具体的には、第2のSEPPデバイスは、第3のローミング応答メッセージから第4の指示メッセージを解析し、第4の指示メッセージのフォーマットをhttps/2メッセージに変換し、それにより、第2のNFは、第4の指示メッセージを受信して処理できる。具体的な処理プロセスについては、図4に示す第1のNFが第1の指示メッセージを処理するプロセスを参照する。詳細はこの実施形態では再び説明しない。
【0196】
この実施形態における通信方法によれば、第2のSEPPデバイスからの第2のローミング応答メッセージが処理できないと第1のSEPPデバイスが決定した場合、第1のSEPPデバイスは、N32fリンクを使用することにより、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される第3のローミング応答メッセージを第2のSEPPデバイスに送信してもよい。第3のローミング応答メッセージはN32fリンクを使用することにより伝送されるので、第3のローミング応答メッセージの伝送がN32cリンクリソースを占有する必要がないことが分かる。第3のローミング応答メッセージは、N32fリンクを使用することにより伝送でき、これは、第1のSEPPデバイスにより、第2のローミング応答メッセージが処理できないことを第2のSEPPデバイスに示す際の困難さを低減し、効率を改善する。
【0197】
さらに、第3のローミング応答メッセージは、N32fリンク上に含まれるIPXデバイスを使用することにより第2のSEPPデバイスに送信される。このように、各IPXデバイスの利用率が改善でき、N32fリンク上の各IPXデバイスが完全に使用でき、それにより、第3のローミング応答メッセージがN32cリンクを使用することにより伝送されるとき、IPXデバイスによるシステムリソースの無駄な占有を回避し、システムリソースの利用率を改善し、システムリソースの浪費を回避する。
【0198】
図4及び図5に示す実施形態に基づいて、以下に、図6A及び図6Bを参照して、通信システムオーバーヘッドを低減するプロセスについて説明する。
【0199】
ステップ601:第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間にN32cリンク及びN32fリンクを確立する。
【0200】
この実施形態におけるステップ601の具体的な実行プロセスについては、図4に示すステップ401を参照する。具体的な実行プロセスは再び説明しない。
【0201】
ステップ602:第1のSEPPデバイスは、解放要求メッセージを第2のSEPPデバイスに送信する。
【0202】
具体的には、この実施形態では、N32fリンクが第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間で正常に確立されたとき、図4及び図5に示す実施形態から、エラー報告手順がN32fリンクに基づいて第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間で実行されてもよいことが分かる。通信システムオーバーヘッドを低減するために、この実施形態ではN32cリンクが解放されてもよい。
【0203】
N32cリンクを解放するために、第1のSEPPデバイスは、N32cリンクを使用することにより解放要求メッセージを第2のSEPPデバイスに送信する。解放要求メッセージは、N32cリンクを解放するように第2のSEPPデバイスに要求するために使用される。
【0204】
任意選択で、解放要求メッセージは、第2のSEPPデバイスのアドレス及び第5の指示メッセージを少なくとも含む。第5の指示メッセージは、第2のSEPPデバイスがN32cリンクを解放するイベントを示すために使用される。
【0205】
ステップ603:第2のSEPPデバイスは、解放要求メッセージに基づいてN32cリンクを解放する。
【0206】
この実施形態では、解放要求メッセージを受信したとき、第2のSEPPデバイスは、第5の指示メッセージに基づいて、N32cリンクを解放することを決定してもよい。
【0207】
具体的には、第2のSEPPデバイスは、第2のSEPPデバイス側で、解放要求メッセージN32cリンクに基づいてN32cリンクに関連するリソースをクリアする。N32cリンクが解放された後に、TLSリンクも解放される。
【0208】
ステップ604:第1のSEPPデバイスは、N32cリンクを解放する。
【0209】
ステップ604とステップ602との間の実行時間シーケンスは、この実施形態では限定されない。N32fリンクが正常に確立されたとき、第1のSEPPデバイスは、TLSリンクとN32cリンクとの間の接続関係を解放し、第2のSEPPデバイス側で、N32cリンクに関連するリソースをクリアして、N32cリンクを解放してもよい。
【0210】
ステップ605:第1のNFは、第1のシグナリングメッセージを第1のSEPPデバイスに送信する。
【0211】
ステップ605とステップ602~ステップ604との間の実行時間シーケンスは、この実施形態では限定されない。
【0212】
ステップ606:第1のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージをIPXデバイスに送信する。
【0213】
ステップ607:IPXデバイスは、ローミング要求メッセージを第2のSEPPデバイスに送信する。
【0214】
ステップ608:第2のSEPPデバイスは、ローミング要求メッセージが処理できるか否かを決定し、ローミング要求メッセージが処理できる場合、ステップ609を実行し、或いは、ローミング要求メッセージが処理できない場合、ステップ610を実行する。
【0215】
ステップ609:第2のSEPPデバイスは、第2のシグナリングメッセージを第2のNFに送信する。
【0216】
ステップ610:第2のSEPPデバイスは、第1のローミング応答メッセージをIPXデバイスに送信する。
【0217】
ステップ611:IPXデバイスは、第1のローミング応答メッセージを第1のSEPPデバイスに送信する。
【0218】
ステップ612:第2のSEPPは、第1の指示メッセージを第2のNFに送信する。
【0219】
ステップ613:第1のSEPPデバイスは、第1の指示メッセージを第1のNFに送信する。
【0220】
この実施形態におけるステップ605~ステップ613の具体的な実行プロセスの説明については、図4に示すステップ402~ステップ410を参照する。詳細はこの実施形態では再び説明しない。
【0221】
この実施形態における方法によれば、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、N32fリンクを使用することによりエラー報告手順を実行してもよいことが分かる。この場合、N32fリンクが正常に確立されたとき、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、N32cリンクを解放してもよく、それにより、N32cリンクの長寿命接続を維持するためのオーバーヘッドを効果的に低減する。
【0222】
図7を参照して、以下に、上記の方法の実施形態を実行するように構成されたSEPPデバイスの構造について説明する。
【0223】
SEPPデバイス700は、受信ユニット701と、処理ユニット702と、送信ユニット703とを具体的に含む。
【0224】
SEPPデバイス700が第1のSEPPデバイスとして機能する場合、
受信ユニット701は、IP交換(IPX)オペレータデバイスからローミングメッセージを受信するように構成され、ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用され、
処理ユニット702は、ローミングメッセージが処理できないと決定するように構成され、
送信ユニット703は、フィードバックメッセージをIPXデバイスに送信するように構成され、フィードバックメッセージは、ローミングメッセージが処理できないことを示すために使用される。
【0225】
受信ユニット701、処理ユニット702及び送信ユニット703は、上記の実施形態において提供される、第1のSEPPデバイスにより実行される通信方法を実施するために互いに協働する。具体的な実施プロセス及び有益な効果については、上記の態様の説明を参照する。
【0226】
任意選択で、処理ユニット702は、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているとき、第1のSEPPデバイスにより、N32cリンクを解放するように構成される。ターゲット共有鍵は、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される。
【0227】
任意選択で、送信ユニット703は、ローミング要求メッセージをIPXデバイスに送信するように構成される。ローミング要求メッセージは、第2のSEPPデバイスからのローミングサービスを要求するために使用され、ローミング要求メッセージは、第2のSEPPデバイスのアドレスを含む。ローミングメッセージは、ローミング要求メッセージに基づいて第2のSEPPデバイスにより生成されたローミング応答メッセージである。
【0228】
任意選択で、受信ユニット701は、フィードバックメッセージを取得するように構成される。フィードバックメッセージは、第2のSEPPデバイスのアドレスを含み、フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される。
【0229】
任意選択で、処理ユニット702は、ローミングメッセージが以下のこと、すなわち、ローミングメッセージが復号できないこと、ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムがローミングメッセージの修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルセキュア/2(HTTP/2)メッセージがローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つを満たすと決定した場合、第1のSEPPデバイスがローミングメッセージを処理できないと決定するように構成される。
【0230】
任意選択で、フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される。
【0231】
任意選択で、フィードバックメッセージはN32fコンテキスト識別子を含み、N32fコンテキスト識別子は、フィードバックメッセージを復号するために使用されるターゲット共有鍵を示すために使用される。
【0232】
任意選択で、送信ユニット703は、フィードバックメッセージをネットワーク機能(NF)に送信するように更に構成される。
【0233】
SEPPデバイス700が第2のSEPPデバイスとして機能する場合、
送信ユニット703は、ローミングメッセージをIP交換(IPX)オペレータデバイスに送信するように構成され、ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用され、
受信ユニット701は、IPXデバイスからフィードバックメッセージを受信するように構成され、フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される。
【0234】
受信ユニット701、処理ユニット702及び送信ユニット703は、上記の実施形態において提供される、第2のSEPPデバイスにより実行される通信方法を実施するために互いに協働する。具体的な実施プロセス及び有益な効果については、上記の態様の説明を参照する。
【0235】
任意選択で、処理ユニット702は、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているときN32cリンクを解放するように構成される。ターゲット共有鍵は、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される。
【0236】
任意選択で、受信ユニット701は、IPXデバイスからローミング要求メッセージを受信するように構成され、ローミング要求メッセージは、第2のSEPPデバイスからのローミングサービスを要求するために使用され、ローミング要求メッセージは、第2のSEPPデバイスのアドレスを含み、
処理ユニット702は、ローミング要求メッセージに基づいてローミング応答メッセージを生成するように構成され、ローミング応答メッセージは、ローミングメッセージである。
【0237】
任意選択で、フィードバックメッセージは、第2のSEPPデバイスのアドレスを含み、フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される。
【0238】
任意選択で、ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスからのローミングサービスを要求するために使用されるローミング要求メッセージであり、ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスのアドレスを含む。
【0239】
任意選択で、フィードバックメッセージは、第1のSEPPデバイスがローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される。
【0240】
当該理由は、以下のこと、すなわち、ローミングメッセージが復号できないこと、ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムがローミングメッセージの修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルセキュア/2(HTTP/2)メッセージがローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つである。
【0241】
任意選択で、処理ユニット702は、N32fコンテキスト識別子に対応するターゲット共有鍵を取得し、ターゲット共有鍵を使用することによりフィードバックメッセージを復号するように構成される。
【0242】
図8及び図9を参照して、以下に、この出願において提供される通信装置の構造について説明する。図8は、この出願の実施形態による通信装置の構造の例示的な図である。図9は、本発明の実施形態による通信装置内の通信ボード830のインタフェースの例示的な図である。
【0243】
通信装置は、キャビネット800と、キャビネット内に設置された通信ボード830とを主に含む。通信ボード830は、回路基板と、回路基板に実現されたチップ及び電子部品とを主に含み、通信サービスを提供してもよい。通信ボード830の数は、実際の要件に基づいて増加又は減少してもよく、具体的な数はこの実施形態では限定されない。
【0244】
さらに、キャビネット800は、放熱ファンを設置するためのファンアセンブリ820と、キャビネットを管理するためのキャビネット管理ボード810とを更に含む。キャビネット管理ボード810は、全体のキャビネットの動作状態を管理するように、例えば、キャビネットの電源オン状態、動作温度及びアラーム状態を管理するように構成される。
【0245】
図9に示すように、通信ボード830は、複数の入力/出力インタフェース、例えば、外部ディスプレイに接続するように構成されたディスプレイインタフェース832と、通信ネットワークに接続するためのネットワークインタフェース831及び833と、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus, USB)インタフェース834とを含む。ネットワークインタフェース833はイーサネットインタフェースでもよく、ネットワークインタフェース831はファイバインタフェースでもよい。
【0246】
さらに、通信ボード830は、電源に接続された電源インタフェース836と、通信ボード830の機能を拡張するように構成された拡張スロット835とを更に含む。
【0247】
通信装置は、異なる通信ボード830を設置することにより異なる機能を実施し、例えば、この出願の実施形態における第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスの機能を実施してもよい。汎用プロセッサ/制御チップ/ロジック回路のような制御要素が通信ボード830に設置される。ストレージチップのようなメモリも通信ボード830に設置されてもよい。プロセッサ及びメモリは、関連する通信インタフェースと協働して、この出願の実施形態における第1のSEPPデバイス又は第2のSEPPデバイスにより実行されてもよいいずれかの方法の一部又は全部の動作を実行してもよい。
【0248】
図10を参照して、エンティティのハードウェアの観点から、以下に、この出願において提供されるSEPPデバイスの構造について説明する。
【0249】
この実施形態において提供されるSEPPデバイスは、上記の方法の実施形態における第1のSEPPデバイス又は第2のSEPPデバイスでもよい。この出願における通信方法を実行する具体的なプロセスについては、上記の方法の実施形態を参照する。詳細は再び説明しない。
【0250】
SEPPデバイスは、汎用コンピュータでもよく、プロセッサ1001、メモリ1002、バス1003、入力デバイス1004、出力デバイス1005及びネットワークインタフェース1006を含む。
【0251】
具体的には、メモリ1002は、揮発性及び/又は不揮発性メモリ、例えば、読み取り専用メモリ及び/又はランダムアクセスメモリの形式のコンピュータ記憶媒体を含んでもよい。メモリ1002は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、実行可能コード及びプログラムデータを記憶してもよい。
【0252】
入力デバイス1004は、コマンド及び情報をSEPPデバイスに入力するように構成されてもよい。入力デバイス1004は、例えば、キーボード、若しくはマウスのようなポインタデバイス、トラックボール、タッチパッド、マイクロフォン、ジョイスティック、ゲームパッド、衛星テレビアンテナ、スキャナ、又は同様のデバイスでもよい。これらの入力デバイスは、バス1003を使用することによりプロセッサ1001に接続されてもよい。
【0253】
出力デバイス1005は、SEPPデバイスにより情報を出力するように構成されてもよい。モニタに加えて、出力装置1005は、他の周辺出力デバイス、例えば、スピーカ及び/又は印刷デバイスでもよい。これらの出力デバイスはまた、バス1003を使用することによりプロセッサ1001に接続されてもよい。
【0254】
SEPPデバイスは、ネットワークインタフェース1006を使用することにより、通信ネットワークに接続されてもよく、例えば、ローカルエリアネットワーク(local area network, LAN)に接続されてもよい。ネットワーク接続環境において、SEPPデバイスに記憶されたコンピュータ実行可能命令は、リモート記憶デバイスに記憶されてもよく、ローカルに記憶されることに限定されない。
【0255】
SEPPデバイス内のプロセッサ1001がメモリ1002に記憶された実行可能コード又はアプリケーションプログラムを実行すると、SEPPデバイスは、上記の方法の実施形態における第1のSEPPデバイス側の方法の動作を実行してもよく、或いは、上記の方法の実施形態における第2のSEPPデバイス側の方法の動作を実行してもよい。具体的な実行プロセスについては、上記の方法の実施形態を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
【0256】
コンピュータは、実際のハードウェアを使用することにより実現されてもよく、或いは、仮想マシンのような仮想化ハードウェアを使用することにより実現されてもよい。仮想マシンは、仮想CPU、ストレージ、ネットワーク及び他のリソースを提供する。これらの仮想リソースは、基礎となるハードウェアリソースの仮想化に基づいて取得される。
【0257】
この場合、SEPPデバイスに対応するソフトウェアパッケージは、仮想マシン上に配備されてもよい。SEPPデバイスは、仮想化ネットワーク機能(virtualized network function, VNF)デバイスと呼ばれてもよい。NFVデバイスは、従来のネットワーク機能デバイスと同じ機能挙動及び外部インタフェースを有してもよく、例えば、N32-Fインタフェースを有してもよい。
【0258】
上記の実施形態は、単に本発明の技術的解決策を説明することを意図しており、本発明を限定することを意図するものではない。本発明は、上記の実施形態を参照して詳細に記載されているが、当業者は、本発明の実施形態の技術的解決策の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上記の実施形態に記載される技術的解決策に対して依然として修正を行ってもよく、或いは、そのいくつかの技術的特徴に対して等価置換を行ってもよいことを理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-06-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、
第1のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスにより、IP交換(IPX)オペレータデバイスからローミングメッセージを受信するステップであり、前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用される、ステップと、
前記第1のSEPPデバイスにより、前記ローミングメッセージが処理できないと決定し、フィードバックメッセージを前記IPXデバイスに送信するステップであり、前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記第1のSEPPデバイス及び前記第2のSEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているとき、前記第1のSEPPデバイスにより、前記N32cリンクを解放するステップであり、前記ターゲット共有鍵は、前記第1のSEPPデバイスと前記第2のSEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスがIP交換(IPX)オペレータデバイスからローミングメッセージを受信する前に、
前記第1のSEPPデバイスにより、ローミング要求メッセージを前記IPXデバイスに送信するステップであり、前記ローミング要求メッセージは、前記第2のSEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用され、前記ローミング要求メッセージは、前記第2のSEPPデバイスのアドレスを含む、ステップを更に含み、
前記ローミングメッセージは、前記ローミング要求メッセージに基づいて前記第2のSEPPデバイスにより生成されたローミング応答メッセージである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のSEPPデバイスにより、前記ローミングメッセージに基づいて、前記第2のSEPPデバイスの前記アドレスを決定するステップであり、前記フィードバックメッセージは、前記第2のSEPPデバイスの前記アドレスを含み、前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される、ステップを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用されるローミング要求メッセージであり、前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスのアドレスを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記ローミングメッセージが以下のこと、すなわち、前記ローミングメッセージが復号できないこと、前記ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、前記ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムが前記ローミングメッセージの前記修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(HTTP/2)メッセージが前記ローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つを満たすと決定した場合、前記第1のSEPPデバイスにより、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できないと決定するステップを更に含む、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される、請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記フィードバックメッセージはN32fコンテキスト識別子を含み、前記N32fコンテキスト識別子は、前記フィードバックメッセージを復号するために使用されるターゲット共有鍵を示すために使用される、請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のSEPPデバイスにより、前記ローミングメッセージが処理できないと決定した後に、
前記第1のSEPPデバイスにより、前記フィードバックメッセージをネットワーク機能(NF)に送信するステップを更に含む、請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
通信方法であって、
第2のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスにより、ネットワーク機能デバイス(NF)により送信されたシグナリングメッセージを受信し、ローミングメッセージをIP交換(IPX)オペレータデバイスに送信するステップであり、前記ローミングメッセージは、第1のSEPPデバイスと前記第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用され、前記ローミングメッセージは前記シグナリングメッセージを含む、ステップと、
前記第2のSEPPデバイスにより、前記IPXデバイスからフィードバックメッセージを受信するステップであり、前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される、ステップと
を含む方法。
【請求項11】
前記第1のSEPPデバイス及び前記第2のSEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているとき、前記第2のSEPPデバイスにより、前記N32cリンクを解放するステップであり、前記ターゲット共有鍵は、前記第1のSEPPデバイスと前記第2のSEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される、ステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第2のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスにより、ローミングメッセージをIP交換(IPX)オペレータデバイスに送信する前に、
前記第2のSEPPデバイスにより、前記IPXデバイスからローミング要求メッセージを受信するステップであり、前記ローミング要求メッセージは、前記第2のSEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用され、前記ローミング要求メッセージは、前記第2のSEPPデバイスのアドレスを含む、ステップと、
前記第2のSEPPデバイスにより、前記ローミング要求メッセージに基づいてローミング応答メッセージを生成するステップであり、前記ローミング応答メッセージは、前記ローミングメッセージである、ステップと
を更に含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記フィードバックメッセージは、前記第2のSEPPデバイスの前記アドレスを含み、前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用されるローミング要求メッセージであり、前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスのアドレスを含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項15】
前記フィードバックメッセージは、前記第1のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される、請求項10乃至14のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記理由は、以下のこと、すなわち、前記ローミングメッセージが復号できないこと、前記ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、前記ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムが前記ローミングメッセージの前記修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(HTTP/2)メッセージが前記ローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記フィードバックメッセージはN32fコンテキスト識別子を含み、前記第2のSEPPデバイスにより、前記IPXデバイスからフィードバックメッセージを受信した後に、
前記第2のSEPPデバイスにより、前記N32fコンテキスト識別子に対応するターゲット共有鍵を取得するステップと、
前記第2のSEPPデバイスにより、前記ターゲット共有鍵を使用することにより前記フィードバックメッセージを復号するステップと
を更に含む、請求項10乃至16のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
セキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスであって、
IP交換(IPX)オペレータデバイスからローミングメッセージを受信するように構成された受信ユニットであり、前記ローミングメッセージは、当該SEPPデバイスと他のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用される、受信ユニットと、
前記ローミングメッセージが処理できないと決定し、送信ユニットを使用することによりフィードバックメッセージを前記IPXデバイスに送信するように構成された処理ユニットであり、前記フィードバックメッセージは、当該SEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される、処理ユニットと
を含むデバイス。
【請求項19】
前記処理ユニットは、当該SEPPデバイス及び前記他のSEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているとき、前記N32cリンクを解放するように更に構成され、前記ターゲット共有鍵は、当該SEPPデバイスと前記他のSEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記送信ユニットは、ローミング要求メッセージを前記IPXデバイスに送信するように更に構成され、前記ローミング要求メッセージは、前記他のSEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用され、前記ローミング要求メッセージは、前記他のSEPPデバイスのアドレスを含み、
前記ローミングメッセージは、前記ローミング要求メッセージに基づいて前記他のSEPPデバイスにより生成されたローミング応答メッセージである、請求項18又は19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記処理ユニットは、前記ローミングメッセージに基づいて、前記他のSEPPデバイスの前記アドレスを決定するように更に構成され、前記フィードバックメッセージは、前記他のSEPPデバイスの前記アドレスを含み、前記フィードバックメッセージは、当該SEPPデバイスが前記ローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記ローミングメッセージは、当該SEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用されるローミング要求メッセージであり、前記ローミングメッセージは、当該SEPPデバイスのアドレスを含む、請求項18又は19に記載のデバイス。
【請求項23】
前記処理ユニットは、前記ローミングメッセージが以下のこと、すなわち、前記ローミングメッセージが復号できないこと、前記ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、前記ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムが前記ローミングメッセージの前記修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(HTTP/2)メッセージが前記ローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つを満たすと決定した場合、前記処理ユニットが前記ローミングメッセージを処理できないと決定するように更に構成される、請求項18乃至22のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項24】
前記フィードバックメッセージは、当該SEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される、請求項18乃至23のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項25】
前記フィードバックメッセージはN32fコンテキスト識別子を含み、前記N32fコンテキスト識別子は、前記フィードバックメッセージを復号するために使用されるターゲット共有鍵を示すために使用される、請求項18乃至24のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項26】
前記送信ユニットは、前記フィードバックメッセージをネットワーク機能(NF)に送信するように更に構成される、請求項18乃至25のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項27】
受信ユニットと、送信ユニットと、処理ユニットとを含むセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスであって、
前記受信ユニットは、ネットワーク機能デバイス(NF)により送信されたシグナリングメッセージを受信するように構成され、
前記処理ユニットは、前記送信ユニットを使用することによりローミングメッセージをIP交換(IPX)オペレータデバイスに送信するように構成され、前記ローミングメッセージは、他のSEPPデバイスと当該SEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用され、前記ローミングメッセージは前記シグナリングメッセージを含み、
前記受信ユニットは、前記IPXデバイスからフィードバックメッセージを受信するように更に構成され、前記フィードバックメッセージは、前記他のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できないことを示すために使用される、デバイス。
【請求項28】
前記処理ユニットは、前記他のSEPPデバイス及び当該SEPPデバイスが、N32cリンクを使用することによりターゲット共有鍵を交換しているとき、前記N32cリンクを解放するように更に構成され、前記ターゲット共有鍵は、前記他のSEPPデバイスと当該SEPPデバイスとの間の安全な通信を実施するために使用される、請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記受信ユニットは、前記IPXデバイスからローミング要求メッセージを受信するように更に構成され、前記ローミング要求メッセージは、当該SEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用され、前記ローミング要求メッセージは、当該SEPPデバイスのアドレスを含み、
前記処理ユニットは、前記ローミング要求メッセージに基づいてローミング応答メッセージを生成するように更に構成され、前記ローミング応答メッセージは、前記ローミングメッセージである、請求項27又は28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記フィードバックメッセージは、当該SEPPデバイスの前記アドレスを含み、前記フィードバックメッセージは、前記他のSEPPデバイスが前記ローミング応答メッセージを処理できないことを示すために使用される、請求項29に記載のデバイス。
【請求項31】
前記ローミングメッセージは、当該SEPPデバイスからの前記ローミングサービスを要求するために使用されるローミング要求メッセージであり、前記ローミングメッセージは、前記他のSEPPデバイスのアドレスを含む、請求項27又は28に記載のデバイス。
【請求項32】
前記フィードバックメッセージは、前記他のSEPPデバイスが前記ローミングメッセージを処理できない理由を示すために更に使用される、請求項27乃至31のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項33】
前記理由は、以下のこと、すなわち、前記ローミングメッセージが復号できないこと、前記ローミングメッセージに対する完全性検査が失敗したこと、前記ローミングメッセージの修正ブロックに対する完全性検査が失敗したこと、JSONパッチプログラムが前記ローミングメッセージの前記修正ブロックに適用されるのに失敗したこと、又はハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(HTTP/2)メッセージが前記ローミングメッセージに基づいて再構築されるのに失敗したことのうち少なくとも1つである、請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
前記処理ユニットは、
N32fコンテキスト識別子に対応するターゲット共有鍵を取得し、
前記ターゲット共有鍵を使用することにより前記フィードバックメッセージを復号するように更に構成される、請求項27乃至33のうちいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項35】
セキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスであって、
互いに結合された少なくとも1つのプロセッサ及びメモリを含み、
前記メモリは、コンピュータプログラムコードを記憶し、前記プロセッサは、前記メモリ内の前記コンピュータプログラムコードを呼び出して実行して、当該SEPPデバイスが請求項1乃至17のうちいずれか1項に記載の方法を実行することを可能にする、デバイス。
【請求項36】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
当該コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、請求項1乃至17のうちいずれか1項に記載の方法が完了できる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項37】
第1のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスと、IPXデバイスとを含む通信システムであって、
前記IPXデバイスは、ローミングメッセージを前記第1のSEPPデバイスに送信するように構成され、前記ローミングメッセージは、前記第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間でローミングサービスを実施するために使用され、
前記第1のSEPPデバイスは、請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される、通信システム。
【請求項38】
ネットワーク機能デバイス(NF)と、第2のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)デバイスとを含む通信システムであって、
前記ネットワーク機能デバイス(NF)は、シグナリングメッセージを前記第2のSEPPデバイスに送信するステップを実行するように構成され、
前記第2のSEPPデバイスは、請求項10乃至17のうちいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される、通信システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
現在、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project, 3GPP)は、セキュリティエッジ保護プロキシ(security edge protection proxy, SEPP)デバイスを5Gコアネットワーク(5G core, 5GC)のエッジセキュリティゲートウェイとして定義している。図1に示すように、SEPPデバイス101及びSEPPデバイス102は、N32-C(略称でN32c)リンク及びN32-F(略称でN32f)リンクを使用することにより互いに通信する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
従来の技術では、SEPPデバイス102は、N32fリンク上に含まれる1つ以上のIP交換(IP exchange, IPX)サービスデバイスにより転送された、SEPPデバイス101からのローミングシグナリングを受信する。ローミングシグナリングが処理できないとSEPPデバイス102が決定した場合、SEPPデバイス102は、N32cリンクを使用することによりエラー報告をSEPPデバイス101に送信して、エラー報告を使用することにより、SEPPデバイス102がローミングシグナリングを処理できないことを示す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
ローミング応答メッセージが処理できないと第1のSEPPデバイスが決定したとき、第1のSEPPデバイスは、N32fリンクを使用することによりフィードバックメッセージを第2のSEPPデバイスに送信することが分かる。フィードバックメッセージは、N32fを使用することにより第2のSEPPデバイスに送信され、それにより、N32cリンクリソースが占有される必要がなく、それにより、N32fリンク上に含まれる各IPXデバイスの利用率を改善する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
統合データ管理(unified data management, UDM)エンティティもまた、3GPPネットワークにおける制御プレーン機能デバイスである。UDMは、3GPPネットワークにおける加入者(UE)の加入データ、証明書(credential)、加入永続識別子(subscription permanent identifier, SUPI)等を記憶するように主に構成される。データは、UEがオペレータの3GPPネットワークにアクセスするときの認証及び許可のために使用されてもよい。さらに、UDMは、ネットワークにおけるホーム加入者サーバ(home subscriber server, HSS)及びホームロケーションレジスタ(home location register, HLR)の機能を更に統合してもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
UEが異なるオペレータネットワークの間でローミングするとき、SEPPデバイスは、訪問先SEPPデバイス(visited SEPPデバイス、vSEPPデバイス)及びホームSEPPデバイス(home SEPPデバイス、hSEPPデバイス)のタイプに分類されてもよい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
実施形態では、2つの接続されたSEPPデバイス(例えば、図1に示すSEPPデバイス101及びSEPPデバイス102)のタイプは、任意選択の例として記載されており、限定されない点に留意すべきである。例えば、サービス提供及びサービス消費の観点から、SEPPデバイスは、コンシューマSEPPデバイス(consumer SEPP device, cSEPP)及びプロデューサSEPPデバイス(producer SEPP device, pSEPP)のタイプに更に分類されてもよい。vSEPPデバイスはpSEPPデバイスでもよく、hSEPPデバイスはcSEPPデバイスでもよい。代替として、vSEPPデバイスはcSEPPデバイスでもよく、hSEPPデバイスはpSEPPデバイスでもよい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0104
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0104】
具体的には、第1のシグナリングメッセージは、ハイパーテキスト転送プロトコルバージョン2(hypertext transfer protocol version 2, HTTP/2)メッセージである。第1のSEPPデバイスは、第1のシグナリングメッセージを、N32fインタフェースを通じて伝送できるローミング要求メッセージに変換してもよい。ローミング要求メッセージは、N32fインタフェースプロトコルを満たし、それにより、ローミング要求メッセージは、N32fインタフェースを通じて伝送できる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0109
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0109】
TLSリンクが第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間に確立されたとき、第1のSEPPデバイス及び第2のSEPPデバイスは、TLSリンクを使用することにより安全な通信を実行して、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間にN32cリンク及びN32fリンクを確立してもよい。N32cリンク及びN32fリンクを確立する具体的なプロセスについては、ステップ401を参照する。詳細は再び説明しない。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0120
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0120】
IPXデバイス105は、ローミング要求メッセージに含まれる第2のSEPPデバイスのアドレスに基づいて、ローミング要求メッセージを第2のSEPPデバイスに送信するための次ホップIPXデバイスがIPXデバイス106であると決定し、次いで、IPXデバイス105は、ローミング要求メッセージをIPXデバイス106に送信してもよい。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0151
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0151】
このステップは任意選択のステップである。具体的には、第1のSEPPデバイスは、第1のローミング応答メッセージから第1の指示メッセージを取得し、第1の指示メッセージのフォーマットをHTTP/2メッセージに変換してもよく、それにより、第1のNFは第1の指示メッセージを受信して処理できる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0176
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0176】
この実施形態では、第2のローミング応答メッセージは、第1のSEPPデバイスと第2のSEPPデバイスとの間のローミングサービスを実施するために使用されるローミングメッセージである。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0181
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0181】
具体的には、第1のSEPPデバイスが、受信した第2のローミング応答メッセージが以下のこと、すなわち、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージを復号できないこと、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージに対して完全性検査を実行するのに失敗したこと、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージの修正ブロックに対して完全性検査を実行するのに失敗したこと、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージの修正ブロックにJSONパッチプログラムを適用するのに失敗したこと、又は第1のSEPPデバイスがローミングメッセージに基づいてHTTP/2メッセージを再構築するのに失敗したことのうち少なくとも1つを満たすと決定した場合、第1のSEPPデバイスは、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージを処理できないと決定してもよい。第1のSEPPデバイスがローミング要求メッセージを処理できない場合の具体的な説明については、図4に示す実施形態を参照する。詳細はこの実施形態では再び説明しない。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0190
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0190】
第2のSEPPデバイスが第3のローミング応答メッセージを受信したとき、第1のSEPPデバイスが第2のローミング応答メッセージを処理できないと決定されてもよいことが分かる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0195
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0195】
このステップは任意選択のステップである。具体的には、第2のSEPPデバイスは、第3のローミング応答メッセージから第4の指示メッセージを解析し、第4の指示メッセージのフォーマットをHTTP/2メッセージに変換し、それにより、第2のNFは、第4の指示メッセージを受信して処理できる。具体的な処理プロセスについては、図4に示す第1のNFが第1の指示メッセージを処理するプロセスを参照する。詳細はこの実施形態では再び説明しない。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0257
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0257】
この場合、SEPPデバイスに対応するソフトウェアパッケージは、仮想マシン上に配備されてもよい。SEPPデバイスは、仮想化ネットワーク機能(virtualized network function, VNF)デバイスと呼ばれてもよい。VNFデバイスは、従来のネットワーク機能デバイスと同じ機能挙動及び外部インタフェースを有してもよく、例えば、N32-Fインタフェースを有してもよい。
【国際調査報告】