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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-17
(54)【発明の名称】モジュール式オーギュメント
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/30 20060101AFI20231110BHJP
【FI】
A61F2/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526914
(86)(22)【出願日】2021-08-27
(85)【翻訳文提出日】2023-05-19
(86)【国際出願番号】 KR2021011513
(87)【国際公開番号】W WO2022102921
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】10-2020-0149229
(32)【優先日】2020-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521173063
【氏名又は名称】コレンテク カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イン,ヤング
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョイン-ミン
(72)【発明者】
【氏名】シム,ジェ-アン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジュン-ギュ
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ヨン-ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ア-レウム
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョン-ソン
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA03
4C097BB01
4C097CC13
4C097CC18
4C097DD01
4C097DD09
4C097EE13
4C097FF05
(57)【要約】
本発明は、モジュール式オーギュメントに関し、より詳細には、中央ユニット部に分離可能に結合する付加ユニット部を構成し、患者の骨損失の程度にしたがって中央ユニット部に付加ユニット部を選択的に結合させて骨補強程度を容易に調節可能にすることにより、メーカーにとっては、ユニットの種類を最小化しても様々な類型の患者をカバーできるオーギュメントを提供できるので、製造コストの節減が可能であり、病院などの使用者にとっては、手術のために具備しておくべき製品の数が画期的に減るので、費用の無駄遣いが防止され、在庫管理が容易であり、患者にとっては、患者の状態に合う最適のオーギュメントを提供してもらうことができる、モジュール式オーギュメントに関する。
【選択図】 図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に収容空間を形成し、一面と他面が開放された形状の中央ユニット部と、
前記中央ユニット部に結合する付加ユニット部と、を含み、
患者の骨損失の程度にしたがって前記中央ユニット部に前記付加ユニット部を選択的に結合させて骨補強程度を調節可能であることを特徴とする、モジュール式オーギュメント。
【請求項2】
前記中央ユニット部は、前記付加ユニット部を分離可能に結合させる結合部を含むことを特徴とする、請求項1に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項3】
前記結合部は、一側方向に前記付加ユニット部をスライドさせ、前記中央ユニット部に前記付加ユニット部が結合するようにし、前記一側方向の反対である他側方向に前記付加ユニット部をスライドさせ、前記中央ユニット部に結合した前記付加ユニット部が分離されるようにする形状であることを特徴とする、請求項2に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項4】
前記結合部は、前記付加ユニット部がスライディング挿入される空間が形成されるように前記中央ユニット部の開放された一面から他面の方向に中央ユニット部の側面を除去した切除部を含むことを特徴とする、請求項3に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項5】
前記結合部は、前記切除部を通して挿入された前記付加ユニット部を固定するように形成されるロック部を含むことを特徴とする、請求項4に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項6】
前記ロック部は、前記付加ユニット部に収容されるように付加ユニット部の分離方向に突出形成された第1垂直部と、前記付加ユニット部が収容されるように付加ユニット部との結合方向に陥入形成された第1陥入部と、前記第1陥入部に収容された前記付加ユニット部を支持するように付加ユニット部の分離方向に突出形成された第2垂直部とを含むことを特徴とする、請求項5に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項7】
前記結合部は、中央ユニット部の中心垂直軸を基準にして内側と外側に形成されることを特徴とする、請求項2に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項8】
前記結合部は、中央ユニット部の中心水平軸を基準にして後側に形成されることを特徴とする、請求項7に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項9】
前記結合部は、非多孔性構造で形成されることを特徴とする、請求項2に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項10】
前記中央ユニット部は、前記結合部と連結され、
骨と接触する骨接触部、及び骨と接触しない骨非接触部を含み、
前記骨接触部は多孔性構造で形成され、前記骨非接触部は非多孔性構造で形成されることを特徴とする、請求項9に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項11】
前記付加ユニット部は、付加ユニット部が前記中央ユニット部に結合する結合方向にテーパーした傾斜部を含むことを特徴とする、請求項1に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項12】
前記傾斜部は、付加ユニット部の垂直軸を基準にして第1角度でテーパーした第1傾斜部と、前記第1傾斜部の端部から前記垂直軸を基準にして第2角度で延長テーパーした第2傾斜部とを含み、
前記第1角度は前記第2角度よりも小さいことを特徴とする、請求項11に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項13】
前記傾斜部は、多孔性構造で形成されることを特徴とする、請求項11に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項14】
前記付加ユニット部は、前記結合部に分離可能に結合する締結部を含むことを特徴とする、請求項2に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項15】
前記締結部は、前記付加ユニット部が中央ユニット部の切除部によって切断された傾斜断面に掛かって内外側方向に離脱しないように、前記傾斜断面に沿って傾斜して延長形成された係止面を含むことを特徴とする、請求項14に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項16】
前記締結部は、前記係止面の端部から前記中央ユニット部の内周面プロファイルに沿って延長形成された延長面を含むことを特徴とする、請求項15に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項17】
前記締結部は、非多孔性構造で形成されることを特徴とする、請求項14に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項18】
前記付加ユニット部は、前記ロック部と結合する固定部を含むことを特徴とする、請求項6に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項19】
前記固定部は、前記中央ユニット部の前記第1垂直部を収容するように付加ユニット部の分離方向に陥入形成された第2陥入部を含むことを特徴とする、請求項18に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項20】
前記第2陥入部は、前記第1垂直部に相補的な形状に形成されることを特徴とする、請求項19に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項21】
前記固定部は、前記中央ユニット部の前記第1陥入部に収容されるように付加ユニット部との結合方向に突出形成された第3垂直部を含むことを特徴とする、請求項18に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項22】
前記第3垂直部は、前記第1陥入部が形成する空間の垂直深さよりも第3垂直部の垂直長さが短く構成されることを特徴とする、請求項21に記載のモジュール式オーギュメント。
【請求項23】
前記固定部は、非多孔性構造で形成されることを特徴とする、請求項18に記載のモジュール式オーギュメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モジュール式オーギュメントに関し、より詳細には、中央ユニット部に分離可能に結合する付加ユニット部を構成し、患者の骨損失の程度にしたがって中央ユニット部に付加ユニット部を選択的に結合させて骨補強程度を容易に調節可能にすることにより、メーカーにとっては、ユニットの種類を最小化しても様々な類型の患者をカバーできるオーギュメントを提供できるので、製造コストの節減が可能であり、病院などの使用者にとっては、手術のために具備しておくべき製品の数が画期的に減るので、費用の無駄遣いが防止され、在庫管理が容易であり、患者にとっては、患者の状態に合う最適のオーギュメントを提供してもらうことができる、モジュール式オーギュメントに関する。
【背景技術】
【0002】
関節(Joint)とは、2個又はそれ以上の骨が動ける構造で接している身体上の部分をいう。人間の関節は、反復使用による損傷、関節炎、老化などの理由で諸問題が発生し得るが、関節が本来の機能を喪失する程度に損傷した場合には、損傷した関節をインプラントに置き替える人工関節置換術が行なわれてよい。
【0003】
人工関節置換術は、損傷した関節の解剖学的形状に相補的な形状を有するインプラントを作製した後、損傷した関節の骨を所定の範囲内で切除し、切除された部位にインプラントを移植する過程によってなされる。
【0004】
この時、損傷した関節部位の範囲が広い場合、局部的に深刻な損傷がある場合、再置換手術を行うべき場合などのように、全体的又は部分的に骨カッティング部位を支えければならない場合に、カッティングによって欠損した骨部位を補償するためにオーギュメント(Augment)が使用されてよい。
【0005】
前記オーギュメントは、消失した骨を補完するための構成であり、消失した骨部位の形状と相補的な形状を有するように構成されることにより、切除された骨によって作られた空いた空間上に安着する。
【0006】
一般に、かかるオーギュメントは、生体素材(生体金属、生体セラミック、生体高分子)などを材料にしてソリッド(Solid)な形態で構成されてよい。
【0007】
図1は、従来の脛骨オーギュメント90を示す図であり、これは、米国登録特許公報US8,506,645B2(2013.08.13.)に開示されている。
【0008】
図1を参照すると、上記の従来の脛骨オーギュメント90は、多孔性金属材料で構成されたリング状に形成され、内側壁には通路が形成されて脛骨インプラントのステムを収容するように構成され、外側壁は、内外側表面が遠位テーパーを有するように形成された特徴がある。
【0009】
しかしながら、かかる従来の脛骨オーギュメント90は、一体的(ワンボディ)に構成されて脛骨インプラントに結合する形状を有するため、患者の状況に合わせてオーギュメント90を変形して使用することができない限界があった。
【0010】
患者別に損傷した骨の形態、範囲などが異なるにもかかわらず、従来の脛骨オーギュメント90はこれを反映していないため、一括したオーギュメントが適用されるしかなく、そのため、余分の骨切除がなされながら正常状態の骨まで大量で除去される問題があった。
【0011】
特に、既存のインプラントを除去後に新しいインプラントに置換する再置換手術では、既存のインプラントを除去する過程で多量の骨損失が発生する上に、一括したオーギュメントの適用による追加の骨損失も発生するため、前述の問題はより著しく発生した。
【0012】
かかる問題は、脛骨オーギュメントに限らず、大腿骨オーギュメントなどにも発生し得るため、関連業界では、患者の状況に合わせてオーギュメントを変形して使用可能にすることにより、骨損失を最小化し、最適の再置換手術を可能にする新しい技術の導入が望まれている実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国登録特許公報US8,506,645B2(2013.08.13.)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、上記のような問題点を解決するために案出されたものであり、
【0015】
本発明の目的は、中央ユニット部に分離可能に結合する付加ユニット部を構成することにより、患者の骨損失の程度にしたがって中央ユニット部に付加ユニット部を選択的に結合させて骨補強程度を容易に調節可能にするモジュール式タイプのオーギュメントを提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、患者の骨損失が内側にのみ多い場合に、中央ユニット部の内側に付加ユニット部を結合させたモジュール式オーギュメントを提供し、患者の骨損失が外側に集中した場合に、中央ユニット部の外側に付加ユニット部を結合させたモジュール式オーギュメントを提供し、内外側の両方に骨損失が多い場合には、中央ユニット部の内外側に付加ユニット部を結合させたモジュール式オーギュメントを提供することである。
【0017】
本発明のさらに他の目的は、中央ユニット部の内外側に結合する付加ユニット部のサイズを異なるように構成でき、内外側骨損失の程度が異なる個々の患者に合わせたオーギュメントを提供可能にすることである。
【0018】
本発明のさらに他の目的は、手術医が患者の状態に合わせてオーギュメントを変形でき、容易な再置換手術を可能にすることである。
【0019】
本発明のさらに他の目的は、メーカーにとっては、ユニットの種類を最小化しても様々な類型の患者をカバーできるオーギュメントを提供できるので、製造コストの節減が可能であり、病院などの使用者にとっては、手術のために具備しておくべき製品の数が画期的に減るので、費用の無駄遣いが防止され、在庫管理が容易であり、患者にとっては、患者の状態に合う最適のオーギュメントを提供してもらうことを可能にすることである。
【0020】
本発明のさらに他の目的は、一側方向に付加ユニット部をスライドさせ、中央ユニット部に付加ユニット部が結合されるようにし、中央ユニット部に結合した付加ユニット部の分離は、前記一側方向の反対である他側方向に付加ユニット部をスライドさせる時にのみなされるようにすることにより、中央ユニット部に付加ユニット部が分離可能に結合しても、オーギュメントの他側方向にはインプラントが位置するので、移植されたオーギュメントから付加ユニット部が不所望に分離される問題を防止することである。
【0021】
本発明のさらに他の目的は、中央ユニット部の側面に切除部を構成し、切除部を通して付加ユニット部が中央ユニット部に分離可能に挿入されることを可能にすることである。
【0022】
本発明のさらに他の目的は、付加ユニット部の結合方向の端部にロック部を形成し、切除部を通して挿入された付加ユニット部が結合方向に沿って移動するが、末尾に至ってはロック部と締結して固定されるようにすることである。
【0023】
本発明のさらに他の目的は、ロック部が付加ユニット部に収容されるように付加ユニット部の分離方向に突出形成された第1垂直部と、付加ユニット部が収容されるように付加ユニット部の結合方向に陥入形成された第1陥入部と、第1陥入部に収容された付加ユニット部を支持するように付加ユニット部の分離方向に突出形成された第2垂直部とを含み、中央ユニット部と付加ユニット部が分離可能なダブテイル(Dovetail)結合をするようにすることである。
【0024】
本発明のさらに他の目的は、結合部が中央ユニット部の内外側にそれぞれ形成され、一定の角度だけ後側にオフセットするように構成することによって、中央ユニット部に付加ユニット部が結合したオーギュメントが海綿骨(Cancellous Bone)の解剖学的形状に符合する形状を持つようにすることである。
【0025】
本発明のさらに他の目的は、結合部を非多孔性構造で形成して結合部位の結合強度を高め、オーギュメントの全体強度を補強することである。
【0026】
本発明のさらに他の目的は、中央ユニット部で骨と接触する骨接触部と、骨と接触しない骨非接触部とを区別し、骨接触部を多孔性構造で形成し、骨非接触部を非多孔性構造で形成することによって、オーギュメント内側に骨セメントなどを入れてオーギュメントとインプラントとの堅固な結合を誘導し、移植されたオーギュメントと骨との間には自生的な骨成長促進による癒合(Fusion)がなされるようにすることである。
【0027】
本発明のさらに他の目的は、付加ユニット部に、付加ユニット部の結合方向にテーパーした傾斜部を構成し、移植されたオーギュメントを皮質骨(Cortical Bone)内に位置させることである。
【0028】
本発明のさらに他の目的は、付加ユニット部の垂直軸を基準にして第1角度でテーパーした第1傾斜部と、第1傾斜部の端部から付加ユニット部の垂直軸を基準にして第2角度で延長テーパーした第2傾斜部を構成し、第1角度を第2角度よりも小さくすることにより、関節面で次第に遠ざかる時に横断面が急に狭くなる部分が現れる骨の解剖学的形状がオーギュメントに反映されるようにすることである。
【0029】
本発明のさらに他の目的は、付加ユニット部の傾斜部を多孔性構造で形成し、付加ユニット部のうち骨と接触する部分において自然的な骨生長促進による骨とオーギュメント間の結合を発生させることである。
【0030】
本発明のさらに他の目的は、付加ユニット部に締結部を構成し、前記締結部が中央ユニット部の結合部に分離可能に結合するようにすることである。
【0031】
本発明のさらに他の目的は、締結部に係止面を構成し、付加ユニット部が中央ユニット部に結合した時に、前記係止面が、中央ユニット部の切除部によって切断された傾斜断面に止められるようにすることにより、付加ユニット部の内側又は外側の離脱を防止することである。
【0032】
本発明のさらに他の目的は、締結部に延長面を構成し、切除部によって除去された中央ユニット部の一部分が前記延長面によって復元されるようにすることである。
【0033】
本発明のさらに他の目的は、締結部を非多孔性構造で形成して結合部位の結合強度を高め、オーギュメントの全体強度を補強することである。
【0034】
本発明のさらに他の目的は、付加ユニット部に固定部を構成し、付加ユニット部の固定部と中央ユニット部のロック部との結合によって中央ユニット部に付加ユニット部が安定して固定されるようにすることである。
【0035】
本発明のさらに他の目的は、付加ユニット部の分離方向に陥入形成された第2陥入部を構成し、中央ユニット部の第1垂直部が前記第2陥入部に収容されるようにすることにより、中央ユニット部に付加ユニット部を分離可能に固定されるようにすることである。
【0036】
本発明のさらに他の目的は、第2陥入部の形状が第1垂直部の形状に相補的な形状を有するように構成し、中央ユニット部に結合した付加ユニット部が結合状態を安定して保持できるようにすることである。
【0037】
本発明のさらに他の目的は、付加ユニット部の結合方向に突出形成された第3垂直部を構成し、前記第3垂直部が中央ユニット部の第1陥入部に収容されて追加の固定力を発現することにより、中央ユニット部と付加ユニット部との固定力をさらに高めることである。
【0038】
本発明のさらに他の目的は、第3垂直部の垂直長さを、第1陥入部が形成する空間の垂直深さよりも短く構成して下側の空いた余裕空間を発生させることにより、公差がタイトなため第3垂直部と第1陥入部とが結合し難くなる場合に、主な結合である第1垂直部と第2陥入部との結合もできなくなる問題を防止し、第1陥入部に第3垂直部をより容易に挿入可能にすることにより、中央ユニット部と付加ユニット部間の速くて正確な位置設定を図ることである。
【0039】
本発明のさらに他の目的は、固定部を非多孔性構造で形成して結合部位の結合強度を高め、オーギュメントの全体強度を補強することである。
【課題を解決するための手段】
【0040】
本発明は、上記の目的を達成するために、次のような構成を持つ実施例によって具現される。
【0041】
本発明の一実施例によれば、本発明は、内部に収容空間を形成し、一面と他面が開放された形状の中央ユニット部と、前記中央ユニット部に結合する付加ユニット部とを含み、患者の骨損失の程度にしたがって前記中央ユニット部に前記付加ユニット部を選択的に結合させて骨補強程度を調節できることを特徴とする。
【0042】
本発明の他の実施例によれば、本発明は、前記中央ユニット部は、前記付加ユニット部を分離可能に結合させる結合部を含むことを特徴とする。
【0043】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記結合部は、一側方向に前記付加ユニット部をスライドさせ、前記中央ユニット部に前記付加ユニット部が結合するようにし、前記一側方向の反対である他側方向に前記付加ユニット部をスライドさせ、前記中央ユニット部に結合した前記付加ユニット部が分離されるようにする形状であることを特徴とする。
【0044】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記結合部は、前記付加ユニット部がスライディング挿入される空間が形成されるように前記中央ユニット部の開放された一面から他面の方向に中央ユニット部の側面を除去した切除部を含むことを特徴とする。
【0045】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記結合部は、前記切除部を通して挿入された前記付加ユニット部を固定するように形成されるロック部を含むことを特徴とする。
【0046】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記ロック部は、前記付加ユニット部に収容されるように付加ユニット部の分離方向に突出形成された第1垂直部と、前記付加ユニット部が収容されるように付加ユニット部の結合方向に陥入形成された第1陥入部と、前記第1陥入部に収容された前記付加ユニット部を支持するように付加ユニット部の分離方向に突出形成された第2垂直部とを含むことを特徴とする。
【0047】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記結合部は、中央ユニット部の中心垂直軸を基準にして内側と外側に形成されることを特徴とする。
【0048】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記結合部は、中央ユニット部の中心水平軸を基準にして後側に形成されることを特徴とする。
【0049】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記結合部は、非多孔性構造で形成されることを特徴とする。
【0050】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記中央ユニット部は、前記結合部と連結され、骨と接触する骨接触部、及び骨と接触しない骨非接触部を含み、前記骨接触部は多孔性構造で形成され、前記骨非接触部は非多孔性構造で形成されることを特徴とする。
【0051】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記付加ユニット部は、付加ユニット部が前記中央ユニット部に結合する結合方向にテーパーした傾斜部を含むことを特徴とする。
【0052】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記傾斜部は、付加ユニット部の垂直軸を基準にして第1角度でテーパーした第1傾斜部と、前記第1傾斜部の端部から前記垂直軸を基準にして第2角度で延長テーパーした第2傾斜部を含み、前記第1角度は前記第2角度よりも小さいことを特徴とする。
【0053】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記傾斜部は、多孔性構造で形成されることを特徴とする。
【0054】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記付加ユニット部は、前記結合部に分離可能に結合する締結部を含むことを特徴とする。
【0055】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記締結部は、前記付加ユニット部が中央ユニット部の切除部によって切断された傾斜断面に掛かって内外側方向に離脱しないように、前記傾斜断面に沿って傾斜して延長形成された係止面を含むことを特徴とする。
【0056】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記締結部は、前記係止面の端部から前記中央ユニット部の内周面プロファイルに沿って延長形成された延長面を含むことを特徴とする。
【0057】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記締結部は、非多孔性構造で形成されることを特徴とする。
【0058】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記付加ユニット部は、前記ロック部と結合する固定部を含むことを特徴とする。
【0059】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記固定部は、前記中央ユニット部の前記第1垂直部を収容するように付加ユニット部の分離方向に陥入形成された第2陥入部を含むことを特徴とする。
【0060】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記第2陥入部は、前記第1垂直部に相補的な形状に形成されることを特徴とする。
【0061】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記固定部は、前記中央ユニット部の前記第1陥入部に収容されるように付加ユニット部の結合方向に突出形成された第3垂直部を含むことを特徴とする。
【0062】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記第3垂直部は、前記第1陥入部が形成する空間の垂直深さよりも第3垂直部の垂直長さが短く構成されることを特徴とする。
【0063】
本発明のさらに他の実施例によれば、本発明は、前記固定部は、非多孔性構造で形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0064】
本発明は、上記の本実施例と下記する構成との結合、使用関係によって次のような効果を得ることができる。
【0065】
本発明は、中央ユニット部に分離可能に結合する付加ユニット部を構成することにより、患者の骨損失の程度にしたがって中央ユニット部に付加ユニット部を選択的に結合させて骨補強程度を容易に調節可能にするモジュール式タイプのオーギュメントを提供する効果がある。
【0066】
本発明は、患者の骨損失が内側にのみ多い場合に、中央ユニット部の内側に付加ユニット部を結合させたモジュール式オーギュメントを提供し、患者の骨損失が外側に集中した場合に、中央ユニット部の外側に付加ユニット部を結合させたモジュール式オーギュメントを提供し、内外側の両方に骨損失が多い場合には、中央ユニット部の内外側に付加ユニット部を結合させたモジュール式オーギュメントを提供する効果を導出する。
【0067】
本発明は、中央ユニット部の内外側に結合する付加ユニット部のサイズを異なるように構成でき、内外側骨損失の程度が異なる個々の患者に合わせたオーギュメントを提供する効果がある。
【0068】
本発明は、手術医が患者の状態に合わせてオーギュメントを変形でき、容易な再置換手術を可能にする効果がある。
【0069】
本発明は、メーカーにとっては、ユニットの種類を最小化しても様々な類型の患者をカバーできるオーギュメントを提供できるので、製造コストの節減が可能であり、病院などの使用者にとっては、手術のために具備しておくべき製品の数が画期的に減るので、費用の無駄遣いが防止され、在庫管理が容易であり、患者にとっては、患者の状態に合う最適のオーギュメントを提供してもらえる効果を導出する。
【0070】
本発明は、一側方向に付加ユニット部をスライドさせ、中央ユニット部に付加ユニット部が結合されるようにし、中央ユニット部に結合した付加ユニット部の分離は、前記一側方向の反対である他側方向に付加ユニット部をスライドさせる時にのみなされるようにすることにより、中央ユニット部に付加ユニット部が分離可能に結合しても、オーギュメントの他側方向にはインプラントが位置するので、移植されたオーギュメントから付加ユニット部が不所望に分離される問題を防止する効果がある。
【0071】
本発明は、中央ユニット部の側面に切除部を構成し、切除部を通して付加ユニット部が中央ユニット部に分離可能に挿入されることを可能にする効果がある。
【0072】
本発明は、付加ユニット部の結合方向の端部にロック部を形成し、切除部を通して挿入された付加ユニット部が結合方向に沿って移動するが、末尾に至ってはロック部と締結して固定されるようにする効果を導出する。
【0073】
本発明は、ロック部が付加ユニット部に収容されるように付加ユニット部の分離方向に突出形成された第1垂直部と、付加ユニット部が収容されるように付加ユニット部の結合方向に陥入形成された第1陥入部と、第1陥入部に収容された付加ユニット部を支持するように付加ユニット部の分離方向に突出形成された第2垂直部を含むようにし、中央ユニット部と付加ユニット部が分離可能なダブテイル(Dovetail)結合をするようにする効果がある。
【0074】
本発明は、結合部が中央ユニット部の内外側にそれぞれ形成され、一定の角度だけ後側にオフセットするように構成することによって、中央ユニット部に付加ユニット部が結合したオーギュメントが海綿骨(Cancellous Bone)の解剖学的形状に符合する形状を持つようにする効果がある。
【0075】
本発明は、結合部を非多孔性構造で形成して結合部位の結合強度を高め、オーギュメントの全体強度を補強する効果を導出する。
【0076】
本発明は、中央ユニット部で骨と接触する骨接触部と、骨と接触しない骨非接触部とを区別し、骨接触部を多孔性構造で形成し、骨非接触部を非多孔性構造で形成することによって、オーギュメント内側に骨セメントなどを入れてオーギュメントとインプラントとの堅固な結合を誘導し、移植されたオーギュメントと骨との間には自生的な骨成長促進による癒合(Fusion)がなされるようにする効果がある。
【0077】
本発明は、付加ユニット部に、付加ユニット部の結合方向にテーパーした傾斜部を構成し、移植されたオーギュメントが皮質骨(Cortical Bone)内に位置するようにする効果がある。
【0078】
本発明は、付加ユニット部の垂直軸を基準にして第1角度でテーパーした第1傾斜部と、第1傾斜部の端部から付加ユニット部の垂直軸を基準にして第2角度で延長テーパーした第2傾斜部を構成し、第1角度を第2角度よりも小さくすることにより、関節面から次第に遠ざかる時に横断面が急に狭くなる部分が現れる骨の解剖学的形状がオーギュメントに反映されるようにする効果を導出する。
【0079】
本発明は、付加ユニット部の傾斜部を多孔性構造で形成し、付加ユニット部のうち骨と接触する部分において自然的な骨生長促進による骨とオーギュメント間の結合を発生させる効果がある。
【0080】
本発明は、付加ユニット部に締結部を構成し、前記締結部が中央ユニット部の結合部に分離可能に結合するようにする効果がある。
【0081】
本発明は、締結部に係止面を構成し、付加ユニット部が中央ユニット部に結合した時に、前記係止面が、中央ユニット部の切除部によって切断された傾斜断面に止められるようにすることにより、付加ユニット部の内側又は外側の離脱を防止する効果を導出する。
【0082】
本発明は、締結部に延長面を構成し、切除部によって除去された中央ユニット部の一部分が前記延長面によって復元されるようにする効果がある。
【0083】
本発明は、締結部を非多孔性構造で形成して結合部位の結合強度を高め、オーギュメントの全体強度を補強する効果がある。
【0084】
本発明は、付加ユニット部に固定部を構成し、付加ユニット部の固定部と中央ユニット部のロック部との結合によって中央ユニット部に付加ユニット部が安定して固定されるようにする効果を導出する。
【0085】
本発明は、付加ユニット部の分離方向に陥入形成された第2陥入部を構成し、中央ユニット部の第1垂直部が前記第2陥入部に収容されるようにすることにより、中央ユニット部に付加ユニット部を分離可能に固定されるようにする効果がある。
【0086】
本発明は、第2陥入部の形状が第1垂直部の形状に相補的な形状を有するように構成し、中央ユニット部に結合した付加ユニット部が結合状態を安定して保持できるようにする効果がある。
【0087】
本発明は、付加ユニット部の結合方向に突出形成された第3垂直部を構成し、前記第3垂直部が中央ユニット部の第1陥入部に収容されて追加の固定力を発現することにより、中央ユニット部と付加ユニット部との固定力をさらに高める効果を導出する。
【0088】
本発明は、第3垂直部の垂直長さを第1陥入部が形成する空間の垂直深さよりも短く構成して下側の空いた余裕空間を発生させることにより、公差がタイトなため第3垂直部と第1陥入部とが結合し難くなる場合に、主な結合である第1垂直部と第2陥入部との結合もできなくなる問題を防止し、第1陥入部に第3垂直部をより容易に挿入可能にすることにより、中央ユニット部と付加ユニット部間の速くて正確な位置設定を図る効果がある。
【0089】
本発明は、固定部を非多孔性構造で形成して結合部位の結合強度を高め、オーギュメントの全体強度を補強する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0090】
図1】従来の脛骨オーギュメントを示す図である。
【0091】
図2】本発明の一実施例に係るモジュール式オーギュメントの斜視図である。
【0092】
図3図2の分解斜視図である。
【0093】
図4図3の中央ユニット部を示す図である。
【0094】
図5図3のA-A’断面図である。
【0095】
図6図3の付加ユニット部を示す図である。
【0096】
図7図3のB-B’断面図である。
【0097】
図8】中央ユニット部と付加ユニット部の設計過程を示す図である。
【0098】
図9図8によって作製された中央ユニット部と付加ユニット部との結合状態を示す平面図である。
【0099】
図10】中央ユニット部と付加ユニット部の設計過程を示す図である。
【0100】
図11図10によって作製された中央ユニット部と付加ユニット部との結合状態を示す断面図である。
【0101】
図12】本発明の他の実施例に係るモジュール式オーギュメントの斜視図である。
【0102】
図13】本発明の一実施例に係るモジュール式オーギュメントの使用状態図である。
【0103】
図14】本発明の他の実施例に係るモジュール式オーギュメントの使用状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0104】
以下では、本発明に係るモジュール式オーギュメントの好ましい実施例を、添付の図面を参照して詳細に説明する。以下に本発明を説明するとき、公知の機能又は構成に関する具体的な説明が却って本発明の要旨を曖昧にし得ると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。特に定義がない限り、本明細書における用語はいずれも、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する技術者が理解する当該用語の通常の意味と同一であり、仮に本明細書で使われる用語の意味と衝突する場合には、本明細書で使われる定義に従う。
【0105】
本発明のモジュール式オーギュメント1は、患者の骨損失の程度にしたがってユニットを選択的に結合させて骨補強程度を調節できる特徴がある。例えば、患者の骨損失が内側(Medial)にのみ多い場合に、後述する中央ユニット部10の内側に付加ユニット部30を結合させたモジュール式オーギュメント1を提供し、患者の骨損失が外側(Lateral)に集中している場合に、中央ユニット部10の外側に付加ユニット部30を結合させたモジュール式オーギュメント1を提供し、内外側の両方に骨損失が多い場合には、中央ユニット部10の内外側に付加ユニット部30を結合させたモジュール式オーギュメントを提供することができる。
【0106】
また、中央ユニット部10の内外側に結合する付加ユニット部30のサイズを異なるように構成でき、内外側骨損失の程度が異なる個々の患者に合わせたオーギュメントを提供することもできる。
【0107】
そこで、本発明のモジュール式オーギュメント1によれば、手術医が患者の状態に合わせてオーギュメントを変形できるので、容易な再置換手術が可能になり、メーカーにとっては、ユニットの種類を最小化しても様々な類型の患者をカバーできるオーギュメントを提供できるので、製造コストの節減が可能であり、病院などの使用者にとっては、手術のために具備しておくべき製品の数が画期的に減るので、費用の無駄遣いが防止され、在庫管理が容易であり、患者にとっては、患者の状態に合う最適のオーギュメントを提供してもらうことができる。
【0108】
図2は、本発明の一実施例に係るモジュール式オーギュメント1の斜視図であり、図2を参照すると、本発明のモジュール式オーギュメント1は、中央ユニット部10と付加ユニット部30を含む。
【0109】
前記中央ユニット部10は、内部に収容空間101を形成し、一面と他面が開放された形状の構成であり、図2に示すように、円筒形のパイプ形状を有し、側面の一定部分が除去された形状を有し得る。
【0110】
前記中央ユニット部10の収容空間101を通して脛骨インプラントや大腿骨インプラントのステム(Stem)が挿入されてよく、前記収容空間101の大きさが前記ステムの大きさに相補的な形状を有するものを除外するわけではないが、インプラントのステムを形成する際に、アダプター(Adaptor)が追加されてステムの軸を一側にオフセット(Offset)させることもあるので、これを勘案して前記収容空間101の大きさを前記ステムの大きさよりも多少大きく形成することが好ましい。
【0111】
前記中央ユニット部10の収容空間101上には骨セメントなどが詰められてインプラントとオーギュメント1との結合を可能にする。また、前記中央ユニット部10の収容空間101は、後述する付加ユニット部30の内側に形成される安置空間301と連通してよく、これは、脛骨インプラントにおいてステムとベースプレートとを連結するように構成されるキール(Keel)が形成されるが、脛骨インプラントとオーギュメント1を結合させる際に前記キールが干渉なしでオーギュメント1の内側に挿入され得るようにする。
【0112】
好ましくは、前記中央ユニット部10は、後述する付加ユニット部30と分離可能なダブテイル(Dovetail)結合をするよう構成されてよい。
【0113】
図3図2の分解斜視図である。図3を参照すると、このような前記中央ユニット部10は、結合部11、骨接触部13、骨非接触部15を含む。
【0114】
前記結合部11は、後述の付加ユニット部30が分離可能に結合されるようにする構成をいう。前記結合部11は、一側方向に後述の付加ユニット部30をスライドさせ、前記中央ユニット部10に付加ユニット部30が結合するようにし、前記一側方向の反対である他側方向に付加ユニット部30をスライドさせ、前記中央ユニット部10に結合している前記付加ユニット部30が分離されるようにする形状を有し得る。これにより、前記中央ユニット部10に付加ユニット部30が分離可能に結合し、オーギュメント1の他側方向にはインプラントが位置するので、移植されたオーギュメント1から付加ユニット部30が不所望に分離される問題を防止可能になる。
【0115】
図4を参照すると、好ましくは、前記結合部11は、中央ユニット部10の中心垂直軸Cを基準にして内側(Medial)と外側(Lateral)に形成され、中央ユニット部10の中心水平軸Cを基準にして後側(Posterior)に形成されてよい。これにより、中央ユニット部10に付加ユニット部30が結合したオーギュメント1は、図8に示すような海綿骨(Cancellous Bone)C2の解剖学的形状に符合する形状を有し得る。
【0116】
前記結合部11は、多数の孔隙(Pore)を有する多孔性構造で形成される場合に、相対的に強度が弱いため、結合過程で壊れたり曲がったりするなどの損傷を受ける可能性が高くなり、よって、相対的に強度の強い非多孔性構造で形成することが好ましい。
【0117】
このような前記結合部11は、切除部111、ロック部113を含む。
【0118】
前記切除部111は、付加ユニット部30がスライディング挿入される空間が形成されるように、前記中央ユニット部10の開放された一面から他面の方向に中央ユニット部10の側面を除去した部分をいう。
【0119】
前記切除部111の形状はいずれかの特定形状に限定されるものではないが、図3及び図4に示しているような略「∪」状を有してよい。前記切除部111を形成することにより、前記中央ユニット部10には切除部111によって切断された傾斜断面1111が図4に示すように形成される。
【0120】
前記傾斜断面1111は、第1接触部1111aと第2接触部1111bとに区別されてよく、前記第1接触部1111aは、中央ユニット部10に付加ユニット部30を結合させたとき、後述する締結部33の係止面331と接する部分であり、中央ユニット部10の中心を基準にして付加ユニット部30が外側に離脱することを防止し、前記第2接触部1111bは、中央ユニット部10に付加ユニット部30を結合させたとき、中央ユニット部10の中心に向く内側方向の外力が作用しても、コーン形状の付加ユニット部30の側面が前記第2接触部1111bに支持されることによって内側離脱を防止する。
【0121】
前記中央ユニット部10には付加ユニット部30が中央ユニット部10の中心垂直軸Cを基準にして内側と外側に形成され、中央ユニット部10の中心水平軸Cを基準にして多少後側に位置するように構成されるので、これに対応して、前記切除部111も、図4に示すように、後側に偏向して内側と外側にそれぞれ形成されてよい。
【0122】
前記切除部111は、後述する付加ユニット部30の締結部33と締結されて一側方向又は他側方向に付加ユニット部30のスライディングをガイドする。
【0123】
前記切除部111は付加ユニット部30と出会う部分であり、所定の強度を発現し得るように、多孔性構造に比べて相対的に強度の大きい非多孔性構造で形成されることが好ましい。
【0124】
前記ロック部113は、前記切除部111を通して挿入された前記付加ユニット部30を固定するように形成される構成をいう。前記切除部111にガイドされて挿入された付加ユニット部30は、中央ユニット部10に結合する方向に沿って移動するが、末尾に至っては前記ロック部113と締結して固定される。前記ロック部113は、後述する付加ユニット部30の固定部35と分離可能に結合し得る。
【0125】
前記ロック部113は付加ユニット部30の固定部35と噛み合うので、当該部分を相対的に強度の弱い多孔性構造で形成すると、前記ロック部113が外力によって壊れやすいなどの損傷が発生することがあり、オーギュメント1から落ちた微細粒子である多孔質粒子(Porous Particle)が患者の身体内で各種炎症反応などをもたらす虞があるため、前記ロック部113は相対的に強度の強い非多孔性構造で形成されることが好ましい。
【0126】
図5は、図3のA-A’断面図である。図5を参照すると、このような前記ロック部113は、第1垂直部1131、第1陥入部1133、第2垂直部1135を含む。
【0127】
前記第1垂直部1131は、付加ユニット部30の第2陥入部351に収容されるように、図5に示すように付加ユニット部30の分離方向に垂直に突出形成された構成をいう。後述する第1陥入部1133に付加ユニット部30の第3垂直部353が挿入されると、前記第1垂直部1131が挿入されている第3垂直部353を外側から支持するので、前記付加ユニット部30を前記第1垂直部1131の突出方向に持ち上げない限り、前記中央ユニット部10から前記付加ユニット部30が分離されることがない。
【0128】
前記第1陥入部1133は、図5に示すように、付加ユニット部30の第3垂直部353が収容されるように付加ユニット部30の結合方向に陥入形成された構成をいう。好ましくは、前記第1陥入部1133が形成する陥入空間の形状は、付加ユニット部30の第3垂直部353の外周形状と相補的な形状を有するように構成されてよい。前記第1陥入部1133を基準にして外側には前記第1垂直部1131が形成され、内側には後述する第2垂直部1135が形成されるので、前記第1陥入部1133内に安置されている付加ユニット部30の第3垂直部353は、第1垂直部1131及び第2垂直部1135によって外側面及び内側面がそれぞれ支持され、よって、前記付加ユニット部30を付加ユニット部30の分離方向に持ち上げない限り、中央ユニット部10に付加ユニット部30が安定して固定される。
【0129】
前記第2垂直部1135は、前記第1陥入部1133に収容された付加ユニット部30の第3垂直部353を支持するように付加ユニット部30の分離方向に突出形成された構成をいう。前記第2垂直部1135のうち、付加ユニット部30の第3垂直部353と接する外周面は、第3垂直部353の形状と相補的な形状を有するように構成されてよい。前記第2垂直部1135の内周面形状はいずれかの特定形状に限定されるものではないが、図5に示すように傾斜して形成され、オーギュメント1内の空間に脛骨インプラントを挿入する際にオーギュメント1が脛骨インプラントのキール(Keel)と干渉する問題を防止できる。
【0130】
前記骨接触部13は、中央ユニット部10のうち前記結合部11と連結され、インプラントと締結されたオーギュメント1が患者の身体に挿入された時、骨と直接に接触する部分をいう。図3を参照すると、好ましくは、このような前記骨接触部13は多孔性構造で形成されてよい。前記骨接触部13が多孔性構造で形成されることにより、微細孔隙から骨が成長していき、オーギュメント1と骨間に強い癒合(Fusion)が起こる。
【0131】
前記骨非接触部15は、中央ユニット部10のうち前記結合部11と連結される部分のうち、インプラントと締結されたオーギュメント1が患者の身体に移植されても骨と直接に接触しない部分をいう。このような前記骨非接触部15は非多孔性構造で形成されてよい。前記骨非接触部15を非多孔性構造で形成することにより、多孔性構造の比率が高くなる場合にオーギュメント1の全体的な剛性が低下する問題を、ソリッドな非多孔性構造によって補強可能になる。
【0132】
前記付加ユニット部30は前記中央ユニット部10に結合する構成であり、前記付加ユニット部30の形状はいずれかの特定形状に限定されるものではないが、図3に示しているように、コーン(Cone)の形状、具体的には、切頭円錘形の形状に構成されてよい。図6は、図3の付加ユニット部30を示す図であり、図6に示すように、前記付加ユニット部30は、内側に安置空間301が形成されてよく、前記付加ユニット部30が中央ユニット部10と結合する側に垂直に切除した部分である連通部302を形成し、前記安置空間301が前記連通部302によって前記中央ユニット部10の収容空間101と連通してもよい。前記安置空間301と前記収容空間101との連通により、脛骨インプラントのステム及びベースプレートに結合したキールは、オーギュメント1が形成する内部空間に干渉なく安着する。
【0133】
図7を参照すると、前記付加ユニット部30は、内側に第1傾斜面303と、前記第1傾斜面303の端部から水平に延長形成された水平面305と、前記水平面305の端部から傾斜して延長形成された第2傾斜面307を含んでよい。前記第1傾斜面303、前記水平面305、前記第2傾斜面307は、インプラントをオーギュメント1の内側に収容する際にインプラント部分と干渉が発生することを防止するためのものであり、前記安置空間301に収容されるインプラントの形状に応じて制限なく変形されてよい。図7の安置空間301には脛骨インプラントのキール(Keel)が収容されるので、収容されるキール形状と略類似の形状に前記付加ユニット部30の内側面を形成している。
【0134】
図6及び図7を参照すると、このような前記付加ユニット部30は、傾斜部31、締結部33、固定部35を含む。
【0135】
前記傾斜部31は、付加ユニット部30が前記中央ユニット部10に結合する結合方向にテーパーした構成をいう。テーパー形状の前記傾斜部31を構成することにより、患者の骨内にオーギュメント1を挿入する際に強い結合力を発生させ、また、オーギュメント1が骨の解剖学的形状に相応する形状を持つようにすることにより、オーギュメント1が患者の骨内に挿入されても皮質骨(Cortical Bone)を貫いて骨外に露出されることなく、皮質骨内に安定して位置できるようにする。このような前記傾斜部31は、多孔性構造で形成されることが好ましい。これにより、付加ユニット部30のうち骨と接触する部分で自然的な骨生長促進による骨とオーギュメント1間の結合が起こる。
【0136】
このような前記傾斜部31は、第1傾斜部311、第2傾斜部313を含む。
【0137】
前記第1傾斜部311は、図7に示すように、付加ユニット部30の垂直軸Vを基準にして第1角度θ1でテーパーした傾斜面をいい、前記第2傾斜部313は、前記第1傾斜部311の端部から付加ユニット部30の垂直軸Vを基準にして第2角度θ2で延長テーパーした傾斜面をいう。好ましくは、前記第1角度θ1は前記第2角度θ2よりも小さく構成されてよい。骨は、解剖学的に関節面から次第に遠ざかる時に横断面が急に狭くなる部分が現れるが、関節面に近い側に置かれる第1傾斜部311は相対的に傾斜角を小さくし、横断面が急に狭くなる部分では傾斜角が相対的に大きい第2傾斜部313を形成させることにより、骨の解剖学的形状に合う最適のオーギュメント1を提供可能になる。したがって、前記第1傾斜部311と第2傾斜部313との境界、前記第1角度θ1及び前記第2角度θ2は、患者の骨形状に応じて決められてよい。
【0138】
前記締結部33は、前記結合部11に分離可能に結合する構成をいう。前記中央ユニット部10には略「∪」状の前記切除部111が形成されることにより、第1接触部1111a及び第2接触部1111bを含む傾斜断面1111が図4に示すように形成され、前記締結部33は、このような傾斜断面1111にスライディング締結可能な、図6に示しているような形状を有する。好ましくは、前記スライディングの方向は、図3に示しているように、前記中央ユニット部10の長軸方向であってよい。このような前記締結部33の特異な形状により、中央ユニット部10に付加ユニット部30がスライディング結合した時には、中央ユニット部10側への外力やその反対方向への外力が作用しても、前記締結部33は安定して固定可能になる。
【0139】
前記締結部33は非多孔性構造で形成することが好ましく、前記締結部33を非多孔性構造で形成することにより、結合部位の結合強度を高め、オーギュメント1の全体強度を補強することができる。
【0140】
このような前記締結部33は、係止面331、延長面333を含む。
【0141】
前記係止面331は、前記付加ユニット部30が、中央ユニット部10の切除部111によって切断された傾斜断面1111に掛かって内外側方向に離脱しないように、前記傾斜断面1111に沿って傾斜して延長形成された構成をいう。前記係止面331は、付加ユニット部30が中央ユニット部10に結合した時に、前記係止面331が、中央ユニット部10の切除部111によって切断された傾斜断面1111に止められるようにすることにより、付加ユニット部10の内側又は外側の離脱を防止する。具体的には、第1接触部1111a及び第2接触部1111bを含む前記傾斜断面1111において、前記第1接触部1111aは前記係止面331と当接し、中央ユニット部10の中心から外側方向へ外力が作用しても前記付加ユニット部30が外側に離脱することを防止し、前記第2接触部1111bは、中央ユニット部10の中心に向く内側方向の外力が作用しても、コーン形状の付加ユニット部30の側面を前記第2接触部1111bに支持させることによって内側離脱を防止する。
【0142】
前記延長面333は、前記係止面331の端部から前記中央ユニット部10の内周面プロファイルに沿って延長形成された構成であり、前記切除部111によって除去された中央ユニット部10の一部分が前記延長面333によって復元されるようにする。前記付加ユニット部30の締結のために前記中央ユニット部10に切除部111を構成する場合に、前記収容空間101に安置されるステムが適切に支持されることが不可能になり、特に、前記収容空間101の周辺を取り囲む面が不足する場合に、収容空間101内に充填された骨セメントが養生するまで外部に漏出されることを防止する手段が不足になるが、このような問題を、前記締結部33に延長面333を構成することによって補完する。
【0143】
前記固定部35は前記ロック部113と結合する構成であり、好ましくは、非多孔性構造で形成されてよい。前記固定部35を非多孔性構造で形成して結合部位の結合強度を高め、オーギュメントの全体強度を補強可能になる。前記中央ユニット部10の切除部111と前記付加ユニット部30の締結部33との結合によって、前記中央ユニット部10に付加ユニット部30を固定するための固定力が1次的に発生し、前記付加ユニット部30の固定部35と前記中央ユニット部10のロック部113との結合によって中央ユニット部10と付加ユニット部30間の2次的固定力が発生する。これにより、前記中央ユニット部10と前記付加ユニット部30は分離可能に形成されるが、結合時にはさらに安定した結合を保持可能になる。
【0144】
このような前記固定部35は、第2陥入部351、第3垂直部353を含む。
【0145】
前記第2陥入部351は、前記中央ユニット部10の前記第1垂直部1131を収容するように付加ユニット部30の分離方向に陥入形成された構成をいう。前記第2陥入部351によって中央ユニット部10の第1垂直部1131が前記第2陥入部351に収容され、よって、中央ユニット部10に付加ユニット部30が分離可能に固定され得る。好ましくは、前記第2陥入部351は前記第1垂直部1131に相補的な形状に形成され、これにより、前記中央ユニット部10に結合した付加ユニット部30がさらに安定して固定される。
【0146】
前記第3垂直部353は、前記中央ユニット部10の第1陥入部1133に収容されるように付加ユニット部30の結合方向に突出形成された構成をいう。前記第3垂直部353が中央ユニット部10の第1陥入部1133に収容されて追加の固定力を発現させることにより、中央ユニット部10と付加ユニット部30間の固定力をさらに高めることができる。好ましくは、前記第3垂直部353は、前記第1陥入部1133が形成する空間の垂直深さよりも第3垂直部353の垂直長さが短く構成されてよい。前記第3垂直部353の垂直長さを、第1陥入部1133が形成する空間の垂直深さよりも短く構成し、図11に示しているように第3垂直部353の下側の空いた余裕空間を発生させることにより、公差がタイトなため第3垂直部353と第1陥入部1133とが結合し難くなる場合に、主な結合である第1垂直部1131と第2陥入部1133との結合もできなくなる問題を防止し、また、第1陥入部1133に第3垂直部353をより容易に挿入可能にすることにより、中央ユニット部10と付加ユニット部30間の速くて正確な位置設定を図ることができる。
【0147】
図8は、中央ユニット部10及び付加ユニット部30の設計過程を示す図であり、図8を参照すると、患者の脛骨Tの近位端部は全体的に略楕円形状をなし、骨緻密度が高いため相対的に強度の強い皮質骨(Cortical Bone)C1が骨外側に形成され、骨緻密度が低いため相対的に強度の弱い海綿骨(Cancellous Bone)C2が骨内側に形成される。インプラントとオーギュメントとの結合体は前記海綿骨C2に挿入されるべきであり、海綿骨C2の領域内にオーギュメント1が位置し得るようなAP長及びML長を設定する。その後、APとMLの中心点を基準にして直径TD1の円を描き、脛骨インプラントのキール(Keel)角度を考慮してそれぞれTA1、TA2の角度で線を描いた後、交差する領域が発生するように当該線上にそれぞれ中心点を決め、内側(Medial)に位置する直径TD2の円と、外側(Lateral)に位置する直径TD3の円をモデリングする。
【0148】
図9は、図8によって作製された中央ユニット部10と付加ユニット部30との結合状態を示す平面図である。図9を参照すると、前述した図8のモデリング過程によって作られた直径TD1の円と、直径TD2の円と、直径TD3の円は、それぞれ、前記中央ユニット部10と、内側に結合する付加ユニット部30と、外側に結合する付加ユニット部30の平面形状に対応する。図8のモデリング過程によって、前記中央ユニット部10から後側方向にオフセットされた切除部111の位置が決められてよく、前記切除部111にスライディング締結される付加ユニット部30の締結部33の形状が決められてよい。
【0149】
図10にも中央ユニット部10及び付加ユニット部30の設計過程が示されており、図10を参照すると、前記中央ユニット部10を挿入するためのドリリング軸A1が設定されると、前記A1軸からTA3の角度で傾いたドリリング軸A2を設定し、前記A2軸からTA4の角度で傾いたオーギュメント1の外周面境界A3を決める。これと類似の方法により、その反対側も、前記A1軸からTA5の角度で傾いたドリリング軸A4を設定し、前記A4軸からTA6の角度で傾いたオーギュメント1の外周面境界A5を決める。そして、切除された脛骨近位端部からHだけの深さを決めてオーギュメント1の高さを決定する。
【0150】
図11は、図10によって作製された中央ユニット部と付加ユニット部との結合状態を示す断面図である。図11を参照すると、図10の前記A1によって中央ユニット部10の中心軸が設定され、前記A2によって一側の付加ユニット部30の安置空間中心軸が決められ、前記A3によって一側の付加ユニット部30の傾斜部31が決められる。また、前記A4によって他側の付加ユニット部30の安置空間中心軸が決められ、前記A5によって他側の付加ユニット部30の傾斜部31が決められてよい。
【0151】
図12は、本発明の他の実施例に係るモジュール式オーギュメント1の斜視図であり、図12では、大腿骨インプラントに結合するモジュール式オーギュメント1を示している。図12を参照すると、大腿骨インプラントに結合するモジュール式オーギュメント1も同様、中央ユニット部10を中心にして、その両側に患者の骨状態に合う付加ユニット部30が選択的に分離可能に結合するように構成され、必要によって、付加ユニット部30を中央ユニット部10にスライディング結合させることができ、内外側付加ユニット部30にそれぞれ異なるサイズの付加ユニット部30を結合させることもでき、脛骨インプラントとは異なる形状を持つ大腿骨インプラントの関節接触面部分に突出形成された部分を収容可能なように追加の空いた空間が形成されてよい。
【0152】
図13は、脛骨インプラントIに結合したモジュール式オーギュメント1が患者の脛骨に挿入された状態を示しており、図14は、大腿骨インプラントIに結合したモジュール式オーギュメント1が患者の大腿骨に挿入された使用状態を示している。
【0153】
まず、図13を参照すると、脛骨インプラントIにはステムSの両側にキールKが形成され、このようなキールKを収容可能な形状にモジュール式オーギュメント1が組み立てられる。また、モジュール式オーギュメント1が形成する内側空間には骨セメントが充填されて脛骨インプラントIにモジュール式オーギュメント1を容易に固定可能にする。モジュール式オーギュメント1が結合した脛骨インプラントIは、患者の骨内側に移植され、モジュール式オーギュメント1が骨と接触する部位は、多孔性構造を有するように形成され、よって、オーギュメント1と骨間に骨成長が促進されて癒合が起こる。
【0154】
図14を参照すると、大腿骨インプラントIにもステムSが形成され、突出したステムSが中央ユニット部10に収容され、前記中央ユニット部10を基準にして両側に付加ユニット部10が形成されて患者の骨を補強する。万一、患者の骨損失がいずれか一側にのみ集中していると、一側にのみ付加ユニット部10を結合させ、他側には付加ユニット部10を結合させなくてもよい。大腿骨インプラントIは、図14に示しているように、大腿骨インプラントIの関節接触面の付近に突出形成されたボックスBが構成され得るので、干渉現象を防ぐために、大腿骨インプラントIに結合するモジュール式オーギュメント1にはそれを収容する追加の空いた空間が形成されてよい。
【0155】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は、本発明の好ましい実施形態を挙げて説明するものであり、本発明は、様々な他の組合せ、変更及び環境においても使用可能である。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、述べられた開示内容と均等な範囲及び/又は当業界における技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。述べられた実施例は、本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される様々な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は、開示された実施状態によって本発明を限定しようとする意図ではない。また、添付する特許請求の範囲は、他の実施状態も含むものと解釈されるべきである。
図1
図2
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【国際調査報告】