(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-17
(54)【発明の名称】ワイヤボンディング装置におけるボンディング力の精度を監視する方法を含む、ワイヤボンディング装置を動作させる方法、および関連する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20231110BHJP
【FI】
H01L21/60 301D
H01L21/60 301G
H01L21/60 321Y
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527217
(86)(22)【出願日】2021-11-03
(85)【翻訳文提出日】2023-06-26
(86)【国際出願番号】 US2021057820
(87)【国際公開番号】W WO2022098697
(87)【国際公開日】2022-05-12
(32)【優先日】2020-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506395943
【氏名又は名称】クリック アンド ソッファ インダストリーズ、インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】シュ、フイ
(72)【発明者】
【氏名】チン、ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】オードナー、ディー.、マシュー
【テーマコード(参考)】
5F044
【Fターム(参考)】
5F044AA01
5F044BB01
5F044BB09
5F044CC05
5F044DD02
5F044DD11
(57)【要約】
【要約】
ワイヤボンディング装置を動作させる方法が提供される。本方法は、(a)(1)自動ワイヤボンディング動作および(2)ドライサイクルワイヤボンディング動作、のうちの少なくとも一方の間にワイヤボンディング装置を動作させる工程であって、ボンディング力が、前記ワイヤボンディング装置の動作中に印加される、動作させる工程と、(b)(1)前記自動ワイヤボンディング動作および(2)前記ドライサイクルワイヤボンディング動作のうちの前記少なくとも一方での前記ワイヤボンディング装置の前記ボンディング力の精度を監視する工程と、を含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤボンディング装置を動作させる方法であって、
(a)(1)自動ワイヤボンディング動作および(2)ドライサイクルワイヤボンディング動作、のうちの少なくとも一方の動作中にワイヤボンディング装置を動作させる工程であって、ボンディング力が前記ワイヤボンディング装置の前記動作中に印加されるものである、動作させる工程と、
(b)(1)前記自動ワイヤボンディング動作および(2)前記ドライサイクルワイヤボンディング動作のうちの前記少なくとも一方の動作中に前記ワイヤボンディング装置の前記ボンディング力の精度を監視する工程と
を有する、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、さらに、
工程(b)中に監視される前記ボンディング力の前記精度が許容範囲内ではない場合、応答を提供する工程を有するものである、方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法において、前記応答は、(a)装置オペレータにアラームを提供する工程と、(b)前記装置オペレータに警告を提供する工程と、(c)前記装置オペレータにエラーメッセージを提供する工程と、(d)前記ワイヤボンディング装置の動作を停止する工程と、(e)前記ワイヤボンディング装置の前記ボンディング力を自動調整する工程、のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において、工程(b)は、前記ワイヤボンディング装置の動作の力制御モード中に発生する、方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法において、工程(b)は、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら前記ワイヤボンディング装置の前記ボンドヘッドアセンブリに印加されるボンディング力を増分的に調整する工程を含む、方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、工程(b)に関連して、ゼログラム力が決定される、方法。
【請求項7】
請求項5記載の方法において、工程(b)に関連して、所望の力が、工程(b)からの増分調整が前記ボンドヘッドアセンブリの前記z高さ位置の変化をもたらさないことで決定される、方法。
【請求項8】
請求項5記載の方法において、工程(b)に関連して、所望の力が、工程(b)からの増分調整が前記ボンドヘッドアセンブリのz高さのピーク位置をもたらすことで決定される、方法。
【請求項9】
請求項5記載の方法において、工程(b)は、前記ワイヤボンディング装置の動作の力制御モード中に発生する、方法。
【請求項10】
請求項1記載の方法において、工程(b)は、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、前記z高さ位置が所定の高さ調整によって初期の高さから変化するまで、前記ワイヤボンディング装置の前記ボンドヘッドアセンブリに印加される力を漸減する工程を含む、方法。
【請求項11】
請求項10記載の方法において、工程(b)に関連して、力値は、前記z高さ位置が前記所定の高さ調整によって前記初期の高さから変化したことで検出される、方法。
【請求項12】
請求項10記載の方法において、前記力を漸減する工程は、複数のサイクルについて繰り返されてもよく、前記複数のサイクルの各々は、前記ボンディング力の精度を監視する工程に関連して使用される、方法。
【請求項13】
請求項1記載の方法において、工程(b)は、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、前記z高さ位置が所定の高さ調整によって初期の高さから変化するまで、前記ワイヤボンディング装置の前記ボンドヘッドアセンブリに印加される力を漸増する工程を含む、方法。
【請求項14】
請求項13記載の方法において、工程(a)に関連して、力値は、前記z高さ位置が前記所定の高さ調整によって前記初期の高さから変化したことで検出される、方法。
【請求項15】
請求項13記載の方法において、前記力を漸増させる前記工程は、複数のサイクルについて繰り返されてもよく、前記複数のサイクルの各々は、前記ボンディング力の精度の監視する工程に関連して使用される、方法。
【請求項16】
請求項1記載の方法において、工程(b)は、前記ワイヤボンディング装置の位置制御モード中に発生する、方法。
【請求項17】
請求項16記載の方法において、工程(b)に関連して、正確なゼログラム力が決定される、方法。
【請求項18】
請求項16記載の方法において、前記ボンディング力の精度を監視するために所定のz軸位置を実質的に維持した状態でz軸駆動力の特性が決定される、方法。
【請求項19】
請求項18記載の方法において、前記特性は、z軸モータの電気的特性である、方法。
【請求項20】
請求項19記載の方法において、前記特性は、前記駆動力を提供するz軸モータの電流である、方法。
【請求項21】
請求項1記載の方法において、工程(b)は、前記ワイヤボンディング装置上でワークピースの上方に位置し、ワークピースと接触していない状態のワイヤボンディングツールで発生する。方法。
【請求項22】
請求項1記載の方法において、工程(b)は、前記ワイヤボンディング装置上のワークピースと接触する状態のワイヤボンディングツールで発生する、方法。
【請求項23】
ワイヤボンディング装置を動作させる方法であって、
(a)ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、前記ボンドヘッドアセンブリに印加されるボンディング力を増分的に調整する工程と、
(b)工程(a)からの増分的調整が前記ボンドヘッドアセンブリの前記z高さ位置の変化をもたらさない所望のボンディング力を決定する工程と
を有する、方法。
【請求項24】
請求項23記載の方法において、前記所望のボンディング力はゼログラム力である、方法。
【請求項25】
請求項23記載の方法において、工程(b)は、前記ボンディング力を漸増する工程と前記ボンディング力を漸減する工程のうちの少なくとも一方を含む、方法。
【請求項26】
請求項23記載の方法において、工程(a)は、前記ボンディング力を漸増する工程と前記ボンディング力を漸減する工程の両方を含む、方法。
【請求項27】
請求項23記載の方法において、工程(a)および(b)は、前記所望のボンディング力がワイヤボンディング装置によって安定した値に決定されるまで、複数のサイクルを繰り返す、方法。
【請求項28】
請求項23記載の方法において、工程(a)および(b)は、ワイヤボンディング装置の動作の力制御モード中に発生する、方法。
【請求項29】
請求項23記載の方法において、前記所望のボンディング力は、前記ボンドヘッドアセンブリのz高さのピーク位置をもたらす、方法。
【請求項30】
ワイヤボンディング装置を動作させる方法であって、
(a)ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、前記ボンドヘッドアセンブリに印加されるボンディング力を増分的に調整する工程と、
(b)工程(a)からの増分的調整が前記ボンドヘッドアセンブリのz高さのピーク位置をもたらす所望のボンディング力を決定する工程と
を有する、方法。
【請求項31】
請求項30記載の方法において、前記所望のボンディング力はゼログラム力である、方法。
【請求項32】
請求項30記載の方法において、工程(a)は、前記ボンディング力を漸増する工程と前記ボンディング力を漸減する工程のうちの少なくとも一方を含む、方法。
【請求項33】
請求項30記載の方法において、工程(a)は、前記ボンディング力を漸増する工程と前記ボンディング力を漸減する工程の両方を含む、方法。
【請求項34】
請求項30記載の方法において、工程(a)と工程(b)は、前記所望のボンディング力がワイヤボンディング装置によって安定した値で決定されるまで、複数のサイクルを繰り返す、方法。
【請求項35】
請求項30記載の方法において、工程(a)と工程(b)は、ワイヤボンディング装置の動作の力制御モード中に発生する、方法。
【請求項36】
ワイヤボンディング装置を動作させる方法であって、
(a)ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、前記z高さ位置が所定の高さ調整によって初期の高さから変化するまで、前記ボンドヘッドアセンブリに印加されるボンディング力を漸減する工程と、
(b)前記z高さ位置が前記所定の高さ調整によって前記初期の高さから変化した際にボンディング力値を検出する工程と
を有する、方法。
【請求項37】
請求項36記載の方法において、前記ボンディング力値は、Faである、方法。
【請求項38】
請求項36記載の方法において、工程(b)の後、当該方法は、前記ボンドヘッドアセンブリの一部の前記z高さ位置を検出しながら、前記z高さ位置が前記初期の高さに戻るまで、前記ボンドヘッドアセンブリに印加される前記ボンディング力を漸増する工程を含む、方法。
【請求項39】
請求項38記載の方法において、前記z高さ位置が前記初期の高さに戻る際の前記ボンディング力値は、Fcとして検出される、方法。
【請求項40】
請求項36記載の方法において、工程(a)の後、前記z高さ位置は、ピークの高さ位置に達するまで変化し続ける、方法。
【請求項41】
請求項40記載の方法において、前記ピークの高さ位置に達する前記z高さ位置での前記ボンディング力はFbとして検出される、方法。
【請求項42】
請求項36記載の方法において、工程(a)と工程(b)は、ワイヤボンディング装置の動作の力制御モード中に発生する、方法。
【請求項43】
ワイヤボンディング装置を動作させる方法であって、
(a)ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、前記z高さ位置が所定の高さ調整によって初期の高さから変化するまで、前記ボンドヘッドアセンブリに印加されるボンディング力を漸増する工程と、
(b)前記z高さ位置が前記所定の高さ調整によって前記初期の高さから変化した際にボンディング力値を検出する工程と
を有する、方法。
【請求項44】
請求項43記載の方法において、工程(b)の後、当該方法は、前記ボンドヘッドアセンブリの一部の前記z高さ位置を検出しながら、前記z高さ位置が前記初期の高さに戻るまで、前記ボンドヘッドアセンブリに印加される前記ボンディング力を漸減する工程を含む、方法。
【請求項45】
請求項44記載の方法において、前記z高さ位置が前記初期の高さに戻る際の前記ボンディング力値が、検出される、方法。
【請求項46】
請求項43記載の方法において、工程(a)の後、前記z高さ位置は、ピークの高さ位置に達するまで変化し続ける、方法。
【請求項47】
請求項46記載の方法において、前記ボンディング力は、前記ピークの高さ位置に達する前記z高さ位置で検出される、方法。
【請求項48】
請求項43記載の方法において、工程(a)と工程(b)は、ワイヤボンディング装置の動作の力制御モード中に発生する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年11月5日に出願された米国仮出願第63/110、012号の便益を主張するものであり、その内容は参照により本書に組み込まれる
【0002】
本発明は、ワイヤボンディング作業に関し、特に、ワイヤボンディング装置におけるボンディング力の精度を監視する技術に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体装置の加工やパッケージングにおいて、パッケージ内の2つの場所の間(例えば、半導体ダイのダイパッドとリードフレームのリードの間)に電気的相互接続を提供する主要な方法として、ワイヤボンディングが引き続き使用されている。具体的には、ワイヤボンダ(ワイヤボンディング装置とも呼ばれる)を用いて、電気的に相互接続されるそれぞれの位置の間にワイヤループを形成する。前記ワイヤループの形成方法には、主にボールボンディングとウェッジボンディングがある。(a)前記ワイヤループの端部と(b)ボンドサイト(例えば、ダイパッド、リードなど)との間にボンドを形成する際に、例えば、超音波エネルギー、熱音波エネルギー、熱圧縮エネルギーなどを含む様々なタイプのボンディングエネルギーが使用されてもよい。ワイヤボンディング装置(例えば、スタッドバンピング装置)も、ワイヤの一部から導電性バンプを形成するために使用される。
【0004】
このようなワイヤボンディング装置は、典型的には、前記ワイヤボンディング動作中にワークピースに接触するワイヤボンディングツール(例えば、キャピラリーツール)を担持するボンドヘッドアセンブリ(すなわち、ボンドヘッド)を含む。ほとんどのワイヤボンディング動作に関連して、ボンディング力は、前記ワイヤボンディングツールに加えられる。一貫した(許容できる)ワイヤボンドを形成するためには、ワイヤボンディング中に加えられる前記ボンディング力が正確であることが重要である。しかし、意図した(例えば、プログラムされた)ボンディング力とは異なる力が加えられることがある。例えば、前記ボンディング力は、環境要因や機械の稼働時間などの条件により、時間と共に変化することがある。
【0005】
したがって、ワイヤボンディング装置における前記ボンディング力を監視および/または制御するための改善された技術を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本発明の例示的な実施形態によれば、ワイヤボンディング装置を動作させる方法が提供される。ワイヤボンディング装置を動作させる方法が提供される。本方法は、(a)(1)自動ワイヤボンディング動作および(2)ドライサイクルワイヤボンディング動作、のうちの少なくとも一方の動作中にワイヤボンディング装置を動作させる工程であって、前記ワイヤボンディング装置の前記動作中にボンディング力が印加される、動作させる工程と、(b)(1)前記自動ワイヤボンディング動作および(2)前記ドライサイクルワイヤボンディング動作のうちの前記少なくとも一方での動作中に前記ワイヤボンディング装置の前記ボンディング力の精度を監視する工程と、を含む。
【0007】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ワイヤボンディング装置を動作させる方法が提供される。この方法は、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、前記ボンドヘッドアセンブリに印加されるボンディング力を増分的に調整する工程と、増分的な調整が前記ボンドヘッドアセンブリの前記z高さ位置の変化をもたらさない所望のボンディング力を決定する工程と、を含む。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ワイヤボンディング装置を動作させる方法が提供される。本方法は、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、前記ボンドヘッドアセンブリに印加されるボンディング力を増分的に調整する工程と、増分的調整から前記ボンドヘッドアセンブリのz高さのピーク位置が生じる所望のボンディング力を決定する工程と、を含む。
【0009】
本発明のさらに別の例示的な実施形態によれば、ワイヤボンディング装置を動作させる方法が提供される。本方法は、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、z高さ位置が所定の高さ調整によって初期の高さから変化するまで、前記ボンドヘッドアセンブリに印加されるボンディング力を漸減する工程と、前記z高さ位置が前記所定の高さ調整によって前記初期の高さから変化した際にボンディング力値を検出する工程と、を含む。
【0010】
本発明のさらに別の例示的な実施形態によれば、ワイヤボンディング装置を動作させる方法が提供される。本方法は、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、前記z高さ位置が所定の高さ調整によって初期の高さから変化するまで、前記ボンドヘッドアセンブリに印加されるボンディング力を漸増する工程と、前記z高さ位置が前記所定の高さ調整によって前記初期の高さから変化した際にボンディング力値を検出する工程と、を含む。
【0011】
また、本発明の方法は、装置(例えば、ワイヤボンディング装置の知能の一部として)、またはコンピュータ可読媒体上のコンピュータプログラム命令(例えば、ワイヤボンディング装置に関連して使用されるワイヤボンディングプログラムを含むコンピュータ可読媒体)として具現化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明は、添付の図面と関連して読まれたとき、以下の詳細な説明から最もよく理解される。一般的な慣行に従って、前記図面の様々な特徴は縮尺通りではないことが強調される。それどころか、様々な特徴の寸法は、明確にするために任意に拡大または縮小される。前記図面に含まれるのは、以下の図である。
【
図1】
図1A~1Cは、本発明の例示的な実施形態によるワイヤボンディング装置の動作方法を示す、ワイヤボンディング装置の一連のブロック図側面図である。
【
図2】
図2A~2Cは、本発明の例示的な実施形態に従ったワイヤボンディング装置の動作方法を示す、ワイヤボンディング装置の別の一連のブロック図側面図である。
【
図3】
図3A~3Fは、本発明の例示的な実施形態に従ったワイヤボンディング装置を動作させる方法を例示する、ワイヤボンディング装置のさらに別の一連のブロック図の側面図である。
【
図4】
図4は、本発明の例示的な実施形態に従った、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置、およびボンドヘッドアセンブリによって印加されるボンディング力を、時間に対して図示するタイミング図である。
【
図5-8】
図5~
図8は、本発明の様々な例示的な実施形態に従ったワイヤボンディング装置を動作させる方法を例示するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の様々な例示的な実施形態に従って、ワイヤボンディング装置を動作させる方法が提供され、例えば、ワイヤボンディング装置において、ボンディング力(結合力と呼ばれることもある)を自動的に検証する方法、およびボンディング力をリアルタイムで監視する方法である。本発明の特定の実施形態では、前記方法は、自動モードボンディング力検証プロセスおよび/または閉ループボンディング力調整プロセス(例えば、前記ボンディング力のオフセット調整を含む)を含んでもよい。
【0014】
したがって、本発明の側面は、望ましいワイヤボンディング性能を達成することを目的として、ワイヤボンディング装置で印加されるボンディング力の監視および/または自動修正/調整に関するものである。例えば、本発明の側面によれば、前記ボンディング力(および/または前記ボンディング力の精度)は、自動ワイヤボンディングモード(および/またはドライサイクルボンディングモード)において監視され、前記監視されたボンディング力の精度が許容範囲内にない場合(例えば、前記監視されたボンディング力が何らかの理由によってシフトしている)、応答が提供されることがある。例えば、前記応答は、(1)装置オペレータにアラーム、警告またはエラーメッセージを提供すること、(2)前記ワイヤボンディング装置の動作を停止すること、(3)前記ワイヤボンディング装置の前記ボンディング力を自動的に調整すること(例えば、閉ループ力オフセット調整)、等であってもよい。
【0015】
本発明のある例示的な実施形態によれば、自動モードにおける前記装置のボンディング力を検証するための方法が提供される。そのような方法は、複数のレベルのボンディング力を印加する工程、および前記ボンドヘッド位置の応答を監視する工程とを含んでもよい。例えば、開始力(例えば、ゼログラムの力であってもなくてもよい、事前に検証された力Fpv)を、設定高(例えば、ha)まで移動するまで小刻みに徐々に減少させ、その後、開始点(例えば、hinit)まで戻って移動するまで力を増大させることができる。この力の検証は、ドライサイクルおよび自動モードで実行することができる。前記2つの力値(および/または本発明の範囲内のFb等の付加的な力値)(例えば、前記設定高haに対応する力値、および前記開始点hinitへの戻りに対応する力値)が記録される。前記力値が期待を満たさない場合(例えば、前記期待される力値の許容範囲内にない場合)、応答が提供されてもよい(例えば、前記応答は、装置オペレータにアラーム、警告またはエラーメッセージを提供すること、前記ワイヤボンディング装置の動作を停止すること、前記ワイヤボンディング装置の前記ボンディング力を許容レベルに自動調整すること)。
【0016】
本発明は、過去の慣行に対して大きな利点を提供するものである。ボンディング力較正の既存の方法は、オペレータがオフラインで較正を行うものである(自動モードではない)。このような較正は時間がかかる傾向があり、特定のハードウェア部品(例えば、還元ガス用のフローヘッド)の取り外し、および較正重りの取り付けが必要である。本発明の態様は、最小限の時間的不利益(または時間的不利益なし)で自動モードでの力検証を提供し、また、閉ループボンディング力調整を提供するために使用されてもよい。
【0017】
本発明の側面は、(1)自動ワイヤボンディング動作および(2)ドライサイクルワイヤボンディング動作のうちの少なくとも1つの間、ワイヤボンディング装置の前記ボンディング力の精度を監視することに関する。このようなボンディング力の精度を監視するための例示的な技術が本明細書に開示されている。しかしながら、(自動ワイヤボンディング動作、およびドライサイクルワイヤボンディング動作のうちの少なくとも1つの間に)そのような監視を達成するための他の技術は、本発明の範囲内で企図される。
【0018】
本明細書で使用する場合、「ゼログラム力」という用語は、力の増分調整(例えば、ボンディング力の増加または減少)が前記ボンドヘッドアセンブリの前記z高さ位置の変化をもたらさない印加ボンディング力の一例である。前記「ゼログラム力」という用語は、ボンドヘッドアセンブリの一部のピークの高さ(高いピークの高さまたは低いピークの高さのいずれか)をもたらす印加ボンディング力(例えば、高さhbをもたらす力Fb、および高さhdをもたらす力Fb、いずれも
図4に関連して記載)を指すために使用することもできる。いずれにしても、そのような「ゼログラム力」値は、単一の値から決定されてもよい(例えば、
図4からのFb、
図4からのFdなど参照)。さらに、本発明の範囲内で決定された「ゼログラムの力」または決定された「所望の」力は、単一の力値を決定するために複数の測定値(例えば、
図4からのFb、
図4からのFdなどを参照)を利用することができる。例えば、単一の力値は、(
図4のような)単一のサイクルまたは複数のサイクルからの複数の測定値を平均化する(または他の方法で数学的に操作する)ことによって決定されてもよい。
【0019】
本発明の側面は、ワイヤボンディング装置のボンドヘッドアセンブリの異なる高さ位置で印加されるボンディング力を検出することに関するものである。例えば、前記z高さ位置がある高さから別の高さに変化する(例えば、前記所定の高さ調整による初期の高さから変化する)際に、力値が検出されてもよい。本発明の他の態様では、ワイヤボンディング装置のボンドヘッドアセンブリの高さ位置が、印加されたボンディング力の異なる値で検出される。このようなボンディング力および/または高さ位置の情報を用いて、前記ボンディング力の精度が監視されてもよい。
【0020】
本発明は、ワイヤボンディング装置の力制御モードに関連して大きく説明されるが、これに限定されるものではない。例えば、位置制御モードが利用されてもよい。このような位置制御モードに関連して、前記ボンディング力の精度を監視するために、所定のz軸位置を実質的に維持しながらz軸駆動力(ボンディング力に相当する)の特性を決定することができる。このような特性は、例えば、z軸モータの電気的特性、前記駆動力を与えるz軸モータの電流等であってもよい。
【0021】
本明細書で提供される様々な図面を通して、同じ参照番号は同じ要素を指す。したがって、いくつかの図面に関連して、特定の要素の説明が省略されることがある。
【0022】
次に図面を参照すると、
図1A~
図1Cは、ワイヤボンディング装置100を示す。ワイヤボンディング装置100は、ワイヤボンディング動作中にワークピース104(例えば、1若しくはそれ以上の半導体ダイを保持するリードフレームなどの半導体素子)を支持するための支持構造102(例えば、ヒートブロック、アンビルなど)を含む。
図1Aにおいて、ワイヤボンディング装置100は、ワイヤ部分をワークピース104にボンディングするためのワイヤボンディングツール108(例えば、毛細管ワイヤボンディングツール、ウェッジボンディングツールなど)も含む。当業者には理解されるように、(ボンドヘッドアセンブリ110によって運ばれる)ワイヤボンディングツール108は、ワイヤボンディング動作を行うためにワイヤボンディング装置100の複数の軸に沿って移動可能である。例えば、ワイヤボンディングツール108は、前記ボンドヘッドアセンブリ110の移動を通じて、X軸およびY軸に沿って移動させることができる。前記ボンドヘッドアセンブリ110の一部としてリンケージ110aが提供される。リンケージ110aは、ボンドヘッドアセンブリ110と共にワイヤボンディング装置100のz軸に沿って移動するように構成され、z軸モータ116(ワイヤボンディング装置100のコンピュータ114により制御される)により前記z軸に沿って駆動される。リンケージ110aの前記z軸位置(したがって、ワイヤボンディングツール108の相対的なz軸位置)を検出し、このz軸位置に対応するデータをワイヤボンディング装置100のコンピュータ114に(例えば、リアルタイムで)提供するz軸位置検出器112(例えば、z軸エンコーダ)が設けられる。したがって、コンピュータ114は、その運動を通じてワイヤボンディングツール108の前記z軸位置に関連する情報を有する。力制御モードでは、z軸モータ116は、ワイヤボンディング動作に関連してボンディング力を印加するために使用されてもよい。
【0023】
図1Aを具体的に参照すると、フリーエアボール106は、ワイヤボンディングツール108の作業先端部108a(接触部)に着座している。いくつかの実施形態において、フリーエアボール106は、本発明の範囲内で必要とされない(例えば、本発明方法は、作業先端部108aにワイヤ部分がない状態で実行されてもよい)。
図1Aに示される初期の高さは、hinitである(例えば、
図3Aに関連して後述する
図4のタイミング図の左側を参照)。hinitは、ワイヤボンディングツール108の作業先端部108a(フリーエアボール106に隣接)に関して示されているが、これは相対的な高さであり、z軸に沿って移動するボンドヘッドアセンブリ110の任意の部分に関して図示されてもよい。この段階で、前記ボンドヘッドアセンブリ110の一部のz高さ位置を検出しながら(例えば、z軸モータ116を介して)、z高さ位置がhinitから所定の高さ調整で変化するまで(
図1Bでは、高さhaになるまで)(例えば、
図3Bに関連して後述する
図4のタイミング図のha参照)ボンドヘッドアセンブリ110に加えられる接合力は漸減する。このボンディング力の漸減中に、
図1Bに示す前記所定の高さ調整によってz高さ位置がhinitから変化したことを契機に、前記ボンディング力値が検出される。次に、(z軸位置検出器112を使用して)前記ボンドヘッドアセンブリ110の部分の前記z高さ位置を検出しながら、前記z高さ位置が
図1Cに示すようにhinitに戻るまで(例えば、
図3Dに関連して後述する
図4のタイミング図におけるFcによって生じるhinitを参照)、前記ボンドヘッドアセンブリ110に加えられる前記ボンディング力を漸増する。このボンディング力の漸増の間、
図1Cに示すように前記z高さ位置がhinitに戻るように変化する際に、前記ボンディング力値が検出される。これらの検出されたボンディング力値を使用して、前記ボンディング力の精度(例えば、前記ゼログラムフォースの精度を含む)が監視されてもよい(例えば、前記意図された(例えば、プログラムされた)ボンディング力と比較した、前記印加されたボンディング力の精度)。もちろん、変形、および追加のプロセス工程が、この例示的なプロセスに含まれてもよい。
【0024】
図1A~1Cに例示された前記プロセスは、前記ボンディング力の精度を監視するための1つの技術(および/またはワイヤボンディング装置を動作させる方法)に過ぎない。
図2A~2Cは、別の非限定的な例を示している。
図2Aを特に参照すると、示された初期の高さはhinitである。hinitは、前記ワイヤボンディングツール108の(フリーエアボール106に隣接する)前記作業先端部108aに関して示されているが、これは相対的な高さであり、前記z軸に沿って移動するボンドヘッドアセンブリ110の任意の部分に関して図示されてもよい。この段階で、ボンドヘッドアセンブリ110の一部のz高さ位置を検出しながら(z軸位置検出器112を使用して)、z高さ位置がhinitから所定の高さ調整で変化するまで(
図2Bでは、高さhaになるまで)ボンドヘッドアセンブリ110に(例えば、z軸モータ116を介して)加えられるボンディング力が漸増する。このボンディング力の漸増中に、
図2Bに示す前記所定の高さ調整によって前記z高さ位置がhinitから変化したことを契機に、ボンディング力値が検出される。次に、(z軸位置検出器112を使用して)前記ボンドヘッドアセンブリ110の部分の前記z高さ位置を検出しながら、
図2Cに示すように前記z高さ位置がhinitに戻るまで、ボンドヘッドアセンブリ110に印加される前記ボンディング力を増分的に減少する。ボンディング力のこの漸進的な減少の間、前記ボンディング力値は、
図2Cに示されるように前記z高さ位置がhinitに戻るように変化する際に検出される。これらの検出されたボンディング力値を使用して、前記ボンディング力の精度(例えば、前記ゼログラムフォースの精度を含む)が監視されてもよい(例えば、前記意図された(例えば、プログラムされた)ボンディング力と比較した、前記印加されたボンディング力の精度)。
【0025】
図3A~3Fは、前記ボンディング力の精度を監視するための別の非限定的な例(および/またはワイヤボンディング装置を動作させる方法)を示す図である。
図4は、前記ボンドヘッドアセンブリの一部の前記z高さ位置、および前記ボンドヘッドアセンブリによって印加される前記ボンディング力を、時間に対して図示するタイミング図である。
図4の前記タイミング図は、以下に説明する
図3A~3Fに示されるプロセス工程と整合する。
【0026】
図3Aを具体的に参照すると、ワイヤボンディング装置100は、フリーエアボール106が位置hinitにある状態で図示されている。この点で加えられる力は、予め検証されたゼログラムの力(
図4の「Fpv」参照)として記述することができる。
図3Bにおいて、ワイヤボンディングツール108は、ワイヤボンディングツール108への印加された力が減少するにつれて、位置haまで上方(すなわち、+Z方向)に移動する(これは、
図4において、前記印加された力がFpvとFaとに変化するように示されている)(
図4参照、ここで力Faが印加され、その点で印加された力は増加し始める)。
図3Cにおいて、ワイヤボンディングツール108は、例えば、ボンドヘッドアセンブリ110の運動量により、力が増加しているにもかかわらず、位置hbまで上方に移動し続ける(これは、点haとhbの間の
図4に図示されている)。ゼログラム力(例えば、力Fb)は、この時点(すなわち、高さが局所的な最大値である高さhb)で決定/監視されてもよい。したがって、
図3Cに関連して、ゼログラム力は、前記ピークの高さhb(すなわち、
図4に関連して説明したように、高さhbをもたらす力Fb)をもたらす印加されたボンディング力に関連して決定されてもよい。
【0027】
図3Dにおいて、ワイヤボンディングツール108は、印加された力がそのピークであるFcのときに初期位置hinitに戻される(これは、点FbとFcとの間で
図4に図示される)。
図3Eでは、ワイヤボンディングツール108は、前記印加された力が減少しているときに位置hdに移動される(これは、点FcとFdとの間で
図4に図示されている)。別のゼログラム力(例えば、Fd)は、この点(すなわち、前記高さが局所的な最小値であるhd)で決定/監視されてもよい。すなわち、
図3Eに関連して、ゼログラム力は、前記ピークの高さhd(すなわち、
図4に関連して説明したように、高さhdをもたらす力Fd)をもたらす印加されたボンディング力に関連して決定されてもよい。
【0028】
図3Fにおいて、ワイヤボンディングツール108は、前記印加される力が減少し続けるにつれて、位置hinitに戻る(これは、
図4において点FdとFeの間に示されている)。
【0029】
図4に示された前記タイミング図は、短い期間(例えば、1サイクル)であるが、
図4に示されたこのプロセス(または本願で請求されるその任意の部分)は、所望の結果が生じるまで(例えば、所望のボンディング力が決定される、安定したボンディング力値が決定される、正確なゼログラム力値が決定される、前記ボンディング力の精度が決定された等)複数のサイクルで繰り返されてよいことが理解される。
【0030】
図5~
図8は、本発明の様々な例示的な実施形態に従ったワイヤボンディング装置を動作させる方法(および関連する方法)を示すフロー図である。当業者には理解されるように、前記フロー図に含まれる特定の工程は省略されてもよく、特定の追加工程が追加されてもよく、前記工程の順序は図示された順序から変更されてもよい。
【0031】
図5を具体的に参照すると、ワイヤボンディング装置を動作させる方法が例示されている。工程500において、ワイヤボンディング装置は、(1)自動ワイヤボンディング動作および(2)ドライサイクルワイヤボンディング動作のうちの少なくとも1つの間に動作され、前記ワイヤボンディング装置の動作中にボンディング力が印加される。工程502において、前記ワイヤボンディング装置の前記ボンディング力の精度が、(1)自動ワイヤボンディング動作および(2)ドライサイクルワイヤボンディング動作のうちの少なくとも1つの動作中に監視される。例えば、工程502において、前記意図された(例えば、プログラムされた)ボンディング力と比較した、印加されたボンディング力の精度が監視されてもよい。
【0032】
例えば、工程502は、前記ワイヤボンディング装置の動作の力制御モード(または位置制御モード)中に発生してもよい。工程502の間、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、ワイヤボンディング装置の前記ボンドヘッドアセンブリに加えられる力を増分的に調整(例えば、力を増分的に増加、力を増分的に減少、力を増分的に増加および減少の両方、等)することができる。
【0033】
本発明の追加の態様も、工程502の間に発生する可能性がある。例えば、正確なゼログラム力は、工程502の間に決定されてもよい。例えば、工程502に関連して、工程500からの増分調整が前記ボンドヘッドアセンブリのz高さ位置の変化をもたらさないような所望の力が決定されてもよい。別の言い方をすれば、工程500からの増分調整が前記ボンドヘッドアセンブリのz高さ位置のピークをもたらす印加された力(例えば、高さhbをもたらす力Fb、高さhdをもたらす力Fd、いずれも
図4に関連して説明したとおり)において、所望の力が決定されてもよい。
【0034】
さらに、工程502の間、前記ワイヤボンディングツールは、前記ワイヤボンディング装置上のワークピースの上方に配置されており、接触していない場合がある。あるいは、工程502の間、前記ワイヤボンディングツールは、前記ワイヤボンディング装置上のワークピースと接触している場合がある。
【0035】
任意の工程504において、工程502の間に監視された前記ボンディング力の前記精度が許容範囲内にない場合、応答が提供される。例えば、前記応答は、(a)機械オペレータにアラームを提供する工程、(b)前記機械オペレータに警告を提供する工程、(c)前記機械オペレータにエラーメッセージを提供する工程、(d)前記ワイヤボンディング装置の動作を停止する工程、(e)前記ワイヤボンディング装置の前記ボンディング力を自動的に調整する工程のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0036】
次に
図6を参照すると、ワイヤボンディング装置を動作させる別の方法が図示されている。工程600において、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、前記ボンドヘッドアセンブリに印加されるボンディング力を増分的に調整する(例えば、前記ボンディング力を増分的に増加させる工程、前記ボンディング力を増分的に減少させる工程、前記ボンディング力を増分的に増加させる工程および減少させる工程の両方、等)。工程602において、工程600からの増分調整が前記ボンドヘッドアセンブリの前記z高さ位置の変化をもたらさない、所望のボンディング力が決定される。例えば、前記所望のボンディング力は、0グラム力であってもよい。工程602の代替案は、工程600からの増分調整が前記ボンドヘッドアセンブリのz高さ位置のピークをもたらす印加力(例えば、高さhbをもたらす力Fb、高さhdをもたらす力Fb、いずれも
図4に関連して説明したとおり)において前記所望の力を決定することになる。
【0037】
当業者には理解されるように、工程600および602は、工程602でワイヤボンディング装置によって前記所望のボンディング力が安定した値に決定されるまで、複数のサイクルについて繰り返されることがある。さらに、工程600および602は、ワイヤボンディング装置の動作の力制御モード(または位置制御モード)中に発生してもよい。
【0038】
次に
図7を参照すると、ワイヤボンディング装置を動作させるさらに別の方法が図示されている。工程700において、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、z高さ位置が初期の高さ(例えば、hinit)から所定の高さ調整(例えば、
図1Bおよび
図3Bの高さhaへの高さ調整参照)だけ変化するまで前記ボンドヘッドアセンブリに印加されるボンディング力を漸減する。工程702では、前記所定の高さ調整によって前記z高さ位置が前記初期の高さから変化したことに伴うボンディング力値(例えば、
図1Bまたは
図3Bのhaを参照した
図4のFa)が検出される。オプションの工程704では、工程702の後、前記ボンドヘッドアセンブリの一部の前記z高さ位置を検出しながら、前記z高さ位置が前記初期の高さに戻るまで(例えば、
図1Cおよび
図3Dのhinitへの戻り参照、
図4からのボンディング力Fcに対応)前記ボンドヘッドアセンブリに印加される前記ボンディング力が漸増される。
【0039】
工程700の後、前記z高さ位置は、ピークの高さ位置(例えば、ボンディング力値Fbに対応する、
図3Cからの高さhbを参照)に達するまで変化し続けることができる。
【0040】
さらに、工程700および702は、ワイヤボンディング装置の動作の力制御モード(または位置制御モード)中に発生することがある。
【0041】
次に
図8を参照すると、ワイヤボンディング装置を動作させるさらに別の方法が図示されている。工程800において、ボンドヘッドアセンブリの一部のz高さ位置を検出しながら、前記z高さ位置が初期の高さ(例えば、hinit)から所定の高さ調整(例えば、
図2Bの高さhaへの高さ調整参照)だけ変化するまで前記ボンドヘッドアセンブリに加えられる前記ボンディング力を漸増させる。工程802において、前記z高さ位置が前記所定の高さ調整によって前記初期の高さから変化することに応じて、ボンディング力値(例えば、
図2Bの高さhaに対応する前記ボンディング力)が検出される。オプションの工程804では、工程802の後、前記ボンドヘッドアセンブリの部分の前記z高さ位置を検出しながら、前記z高さ位置が前記初期の高さに戻るまで(例えば、
図2Cのhinitへの復帰参照)、前記ボンドヘッドアセンブリに加えられる前記ボンディング力が漸減される。この工程804に関連して、前記z高さ位置が前記初期の高さに戻る際に、ボンディング力値が検出されてもよい。
【0042】
図8の方法に関連して、工程800の後、前記z高さ位置は、ピークの高さ位置に達するまで変化し続けることがある。このピークの高さ位置において、前記ボンディング力値が検出されることがある。
【0043】
さらに、工程800および802は、ワイヤボンディング装置の動作の力制御モード(または位置制御モード)の間に発生してもよい。
【0044】
本発明は、特定の実施形態を参照して本明細書に図示され、説明されているが、本発明は、示された詳細に限定されることを意図するものではない。むしろ、特許請求の範囲の範囲および均等物の範囲内で、本発明から逸脱することなく、細部において様々な変更がなされてもよい。
【国際調査報告】