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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-17
(54)【発明の名称】流体モジュールのアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16L 41/02 20060101AFI20231110BHJP
   G01N 30/26 20060101ALI20231110BHJP
   F16K 27/00 20060101ALI20231110BHJP
   C07K 1/16 20060101ALN20231110BHJP
   C12M 1/00 20060101ALN20231110BHJP
【FI】
F16L41/02
G01N30/26 M
G01N30/26 N
G01N30/26 H
F16K27/00 Z
C07K1/16
C12M1/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550724
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(85)【翻訳文提出日】2023-07-07
(86)【国際出願番号】 FR2021051980
(87)【国際公開番号】W WO2022101575
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】2011556
(32)【優先日】2020-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523171777
【氏名又は名称】ザルトリウス クロマトグラフィー エクイプメント
【氏名又は名称原語表記】SARTORIUS CHROMATOGRAPHY EQUIPMENT
【住所又は居所原語表記】Boulevard de la Moselle, Site Eiffel, 54340 Pompey, France
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュヴァリエ, ジェローム
(72)【発明者】
【氏名】ブロッキ, チエリー
【テーマコード(参考)】
3H019
3H051
4B029
4H045
【Fターム(参考)】
3H019BA33
3H051BB10
3H051CC01
3H051FF11
4B029AA27
4B029DC07
4B029GB02
4H045AA10
4H045AA30
4H045GA21
(57)【要約】
本発明は、
―第1の面(11)、1つまたは複数の中央導管(2)、および前記中央導管(2)の1つに接続された少なくとも1つの側方導管(2)を含むブロック(1)と、少なくとも1つの側線を閉鎖または開放するように構成された第1の閉鎖部材と、を備える第1の流体モジュール(10、20、40、50、60、70、80、90)と、
―第1の面、第1の中央導管(32)、第1の中央導管(32)に接続された第1の側方導管(34)、第2の中央導管(33)、および、第2の中央導管(33)に接続された第2の側方導管(35)を含むブロック(1)と、第1の側方導管(34)および/または第2の側方導管(34)の開口部を閉鎖または開放するように構成された第2の閉鎖部材と、を備える第2の流体モジュール(30)と、を少なくとも備え、
第1および第2の流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)のそれぞれの第1の面(11)は、別の流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)のブロック(1)の面と、2つの面間の接触により組み立てられる、アセンブリに関する。
本発明はまた、そのようなアセンブリを備えるデバイス、そのようなデバイスを含む分離設備、ならびに生体分子精製設備におけるそのようなアセンブリの使用にも関する。
【代表図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の流体モジュール(10、20、40、50、60、70、80、90)であって、
別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された第1の面(11)と、
前記第1の面(11)に開口する1つの単一の中央導管(2)、または前記第1の面(11)に開口する複数の中央導管(2)と、
前記中央導管(2)または前記複数の中央導管(2)の1つに接続され、前記第1の面(11)の反対側ではないブロック(1)の第2の面(12)に少なくとも1つの流体アクセスポート(5)、ただし、前記流体アクセスポート(5)は流体入口または流体出口である、を有する少なくとも1つの側線と、を備えるブロック(1)を備え、
少なくとも1つの側線を閉鎖または開放するように構成された第1の閉鎖部材をさらに備える、第1の流体モジュール(10、20、40、50、60、70、80、90)と、
第2の流体モジュール(30)であって、
第2の面、第3の面、および第4の面である、別の流体モジュールブロックの1つの面と接触することによって組み立てられるように構成された第1の面と、
その端部の一方は前記第1の面に開口し、その端部の他方は前記ブロックの面に開口していない第1の中央導管(32)と、
前記第1の中央導管(32)に接続され、前記ブロックの前記第3の面に開口部を有する第1の側方導管(34)と、
その端部の一方は前記第4の面に開口し、その端部の他方は前記ブロックの面に開口していない第2の中央導管(33)と、
前記第2の中央導管(33)に接続され、前記ブロックの前記第3の面に開口部を有する第2の側方導管(35)と、を備えるブロック(1)を備え、
前記第3の面上の前記第1の側方導管(34)の前記開口部および/または前記第3の面上の第2の側方導管(35)の前記開口部を閉鎖または開放するように構成された第2の閉鎖部材をさらに備える、前記第2の流体モジュール(30)と、
を少なくとも備え、
前記第1および第2の流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)のそれぞれの前記第1の面(11)は、別の流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)のブロック(1)の面と、2つの面間の接触によって組み立てられる、アセンブリ(100)。
【請求項2】
前記第1の流体モジュール(10、20、40、50、60、70、80、90)の側線は、
前記中央導管(2)または前記複数の中央導管(2)の1つに接続され、前記ブロック(1)の第3の面(13)に開口部を有する第1の側方導管(3)と、
前記ブロック(1)の前記第3の面(13)に開口部を有し、前記ブロック(1)の前記第2の面(12)に少なくとも1つの開口部を有し、前記流体アクセスポート(5)を形成する第2の側方導管(4)と、を少なくとも含み、
前記第1の閉鎖部材は、前記第3の面(13)上の前記第1の側方導管(3)の前記開口部および/または前記第3の面(13)上の前記第2の側方導管(4)の前記開口部を閉鎖または開放するように構成される、請求項1に記載のアセンブリ(100)。
【請求項3】
前記第1の流体モジュール(10、40、50、60、70、80、90)は、それぞれが前記中央導管(2)または、同一または異なっていてもよい前記複数の中央導管(2)の1つに接続され、前記第1の面(11)の反対側ではない前記ブロック(1)の前記第2の面(12)に流体アクセスポート(5)を有し、同一であっても異なっていてもよい少なくとも2つの側線を含み、前記第1の流体モジュール(10、40、50、60、70、80、90)は、前記少なくとも2つの側線のそれぞれを閉鎖または開放するように構成された閉鎖部材を備える、請求項1または2に記載のアセンブリ(100)。
【請求項4】
前記第1の流体モジュールおよび前記第2の流体モジュールの前記第1の面(11)は平面である、請求項1から3のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項5】
前記第2の流体モジュール(30)の前記第4の面は、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成され、好ましくは平面であり、好ましくは前記第2の流体モジュール(30)の前記第4の面は、前記第2の流体モジュール(30)の前記第1の面の反対側である、請求項1から4のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項6】
前記第1の流体モジュール(10、20、40、50、60、70、80、90)の前記中央導管(2)または前記複数の中央導管(2)の少なくとも1つは、前記第1の面(11)とは異なり、好ましくは前記第1の面(11)の反対側の前記ブロック(1)の第4の面(14)上に開口している、請求項1から5のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項7】
前記第1の流体モジュール(10、20、40、50、60、70、80、90)の前記ブロック(1)の前記第4の面(14)は、別の流体モジュールブロックの前記面と接触することによって組み立てられるように構成され、好ましくは、前記第4の面(14)は平面である、請求項6に記載のアセンブリ(100)。
【請求項8】
前記第1の流体モジュールの前記中央導管(2)または前記複数の中央導管(2)の少なくとも1つは、貫通しておらず、前記ブロック(1)の面上に開口していない、請求項1から7のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項9】
前記第1の流体モジュール(10、20、40、50、60、70、80、90)を閉鎖または開放されるように構成された前記第1の閉鎖部材は、バルブ(28)の閉塞具(21、6)であり、好ましくは、前記第1の流体モジュール(10、20、40、50、60、70、80、90)の各側線は、前記バルブ(28)によって独立して閉鎖または開放される、請求項1から8のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項10】
前記第2の流体モジュール(30)の前記第2の閉鎖部材は、バルブ(28)の前記閉塞具(21、6)である、請求項1から9のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項11】
前記1つまたは複数のバルブ(28)は、ピンチバルブ、ニードルバルブ、ボールバルブ、フラップゲートバルブ、およびダイヤフラムバルブからなる群から選択され、より好ましくはダイヤフラムバルブである、請求項9または10に記載のアセンブリ(100)。
【請求項12】
前記第1および第2の流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)のうちの少なくとも1つの前記ブロック(1)は使い捨てタイプであり、より好ましくは、前記ブロック(1)と、前記第1および第2の流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)のうちの少なくとも1つの前記閉鎖部材とは使い捨てタイプであり、さらに好ましくは、前記第1および第2の流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)の前記ブロック(1)は使い捨てタイプであり、さらに好ましくは、前記ブロック(1)と、前記第1および第2の流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)の前記閉鎖部材とは使い捨てタイプである、請求項1から11のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項13】
前記第1の流体モジュール(60)は、前記流体モジュール(60)の前記ブロック(1)に挿入された少なくとも1つのセンサ(18、19)および/または1つの送信機を含む、請求項1から12のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項14】
2から20個の流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)を含む、請求項1から13のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項15】
接触によって組み立てられた前記ブロック(1)の面間にシール(8)が存在する、請求項1から14のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項16】
前記流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)は、前記流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)の前記ブロック(1)を通過する、少なくとも1つのタイロッド(9)、好ましくは少なくとも2つのタイロッド(9)、より好ましくは3つのタイロッド(9)によって組み立てられる、請求項1から15のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項17】
少なくとも1つの流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)はエンドプレート(22)に組み立てられ、その組み立ては前記エンドプレート(22)と、前記流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)の前記ブロック(1)の面との間の接触によってなされる、請求項1から16のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか1項に記載の少なくとも1つのアセンブリ(100)を備えるデバイスであって、前記第1の流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)の前記側線の前記流体アクセスポート(5)は側方流体管(25)に接続され、前記側方流体管(25)は、好ましくは別の流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)に、より好ましくは流体モジュールの第2のアセンブリ(100)、より優先的には請求項1から17のいずれか1項に記載の第2のアセンブリ(100)に含まれる流体モジュール(10、20、30、40、50、60、70、80、90)に接続される、デバイス。
【請求項19】
好ましくはクロマトグラフィーによる分離のために、少なくとも1つの分離デバイス、好ましくはクロマトグラフィーカラムに接続された請求項18に記載の前記デバイスを含む分離設備。
【請求項20】
生体分子精製設備における流体の搬送、特にクロマトグラフィーによる精製のための、請求項1から17のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)、または請求項18に記載のデバイスの使用。
【請求項21】
生体分子精製設備内における流体の搬送、特にクロマトグラフィーによる精製のために、
請求項1から17のいずれか1項に記載のアセンブリ(100)、または請求項18に記載のデバイスを提供することと、
前記アセンブリ(100)またはデバイス内で前記流体を循環させることと、を備える、
流体搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に生体分子の精製のためのクロマトグラフィー設備において使用可能なバルブブロック型のアセンブリに組み込むことができる流体モジュール、およびそのような流体モジュールを備えるアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
生体分子は通常、細胞培養(細菌細胞または真核細胞)によって生成される。このようにして生成された対象の生体分子は、生成培地中に存在する不純物を除去するために、さまざまな技術によって精製されなければならない。従来、これらは、クロマトグラフィー工程などの少なくとも1つの分離ステップに供されている。分離設備は一般に、生体分子の溶液および分離ステップに使用されるまたは分離ステップによって生成されるさまざまな流体を搬送および方向付けるための1つまたは複数のセットのバルブを備えている。
【0003】
したがって、EP1948339B1には、バルブブロックを備えるクロマトグラフィーデバイスが記載されており、このバルブブロックは、バルブブロックをクロマトグラフィーカラムまたは排出管または供給管に接続するための2つのコネクタを接続する中央導管と、中央導管から始まる複数の側方導管とを備えており、中央導管と側方導管のそれぞれにバルブが配置されている。
【0004】
この公報に記載されているバルブブロックには、必要に応じて変更可能でないという欠点がある。
【0005】
他の技術分野では、さまざまなバルブまたは流体搬送システムが説明されている。
【0006】
FR2896549号には、処理される圧縮空気を受け入れるための流体導管を通過する一組のモジュール式メンテナンス要素を備える、圧縮空気を調製するためのデバイスが開示されている。
【0007】
EP2102509B1には、互いにねじ止めされた複数のタイロッド要素から形成されたアンカータイロッドを用いて複数のモジュールを組み立てることによって形成されたバルブデバイスが記載されている。
【0008】
US6,892,763には、バルブ本体の導管の1つと連通する接続導管をそれぞれ含む2つの接続プレートの間に取り付けられる、複数の導管を備えるバルブ本体を含むバルブが記載されている。
【0009】
US2013/0269791には、前後に配置された機能ユニットを備え、それぞれが接続ブロック上に取り付けられた機能要素を備える水素分配用のバルブシステムが記載されており、接続ブロックは隣接するブロックの入口または出口と位置合わせされた入口および出口を備えている。
【0010】
US2006/0027275には、ブロックを通過する締結手段を使用して組み立てられた流体通路を備えたブロックを備える半導体産業用のモジュラーシステムが記載されている。
【0011】
US4,136,713は、そのブロックを通る5つの平行な導管を含むブロックを備えた流体回路ユニットに関するものであり、これらの導管の一部はバルブが固定されるブロックの面にも接続されている。
【0012】
したがって、コンパクトで生体分子の治療用の設備において使用可能なモジュール式でカスタマイズ可能なアセンブリに組み立て可能な流体モジュールと、コンパクトで生体分子の治療用の設備において使用可能なそのようなモジュール式でカスタマイズ可能なアセンブリとを提供することが実際に必要とされている。
【発明の概要】
【0013】
本発明は、第1に、
―第1の流体モジュールであって、
・別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された第1の面と、
・前記第1の面に開口する1つの単一の中央導管、または前記第1の面に開口する複数の中央導管と、
・前記中央導管または前記複数の中央導管の1つに接続され、前記第1の面の反対側ではないブロックの第2の面に少なくとも1つの流体アクセスポート、ただし、前記流体アクセスポートは流体入口または流体出口である、を有する少なくとも1つの側線と、を備えるブロックを備え、
少なくとも1つの側線を閉鎖または開放するように構成された第1の閉鎖部材をさらに備える、第1の流体モジュールと、
―第2の流体モジュールであって、
・第2の面、第3の面、および第4の面である、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された第1の面と、
・その端部の一方は前記第1の面に開口し、その端部の他方は前記ブロックの面に開口していない第1の中央導管と、
・前記第1の中央導管に接続され、前記ブロックの前記第3の面に開口部を有する第1の側方導管と、
・その端部の一方は前記第4の面に開口し、その端部の他方は前記ブロックの面に開口していない第2の中央導管と、
・前記第2の中央導管に接続され、前記ブロックの前記第3の面に開口部を有する第2の側方導管と、を備えるブロックを備え、
前記第3の面上の前記第1の側方導管の前記開口部および/または前記第3の面上の第2の側方導管の前記開口部を閉鎖または開放するように構成された第2の閉鎖部材をさらに備える、前記第2の流体モジュールと、
を少なくとも備え、
前記第1および第2の流体モジュールのそれぞれの前記第1の面は、別の流体モジュールのブロックの面と、2つの面間の接触によって組み立てられる、アセンブリに関する。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記第1の流体モジュールの側線は、
―前記中央導管または前記複数の中央導管の1つに接続され、前記ブロックの第3の面に開口部を有する第1の側方導管と、
―前記ブロックの前記第3の面に開口部を有し、前記ブロックの前記第2の面に少なくとも1つの開口部を有し、前記流体アクセスポートを形成する第2の側方導管と、を少なくとも含み、
前記第1の閉鎖部材は、前記第3の面上の前記第1の側方導管の前記開口部および/または前記第3の面上の前記第2の側方導管の前記開口部を閉鎖または開放するように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記第1の流体モジュールは、それぞれが前記中央導管または同一であっても異なっていてもよい複数の中央導管の1つに接続され、前記第1の面の反対側ではない前記ブロックの前記第2の面に流体アクセスポートを有し、同一であっても異なっていてもよい少なくとも2つの側線を含み、前記第1の流体モジュールは、前記少なくとも2つの側線のそれぞれを閉鎖または開放するように構成された閉鎖部材を備える。
【0016】
いくつかの実施形態では、前記第1のモジュールおよび前記第2のモジュールの前記第1の面は平面である。
【0017】
いくつかの実施形態では、前記第2の流体モジュールの前記第4の面は、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成され、好ましくは平面であり、好ましくは前記第2の流体モジュールの前記第4の面は、前記第2の流体モジュールの前記第1の面の反対側である。
【0018】
いくつかの実施形態では、前記第1の流体モジュールの前記中央導管または前記複数の中央導管の少なくとも1つは、前記第1の面とは異なり、好ましくは第1の面の反対側の前記ブロックの第4の面上に開口している。
【0019】
いくつかの実施形態では、前記第1の流体モジュールの前記ブロックの前記第4の面は、別の流体モジュールブロックの前記面と接触することによって組み立てられるように構成され、好ましくは、前記第4の面は平面である。
【0020】
いくつかの実施形態では、前記第1の流体モジュールの前記中央導管または前記複数の中央導管の少なくとも1つは、貫通しておらず、前記ブロックの面上に開口していない。
【0021】
いくつかの実施形態では、前記第1の流体モジュールを閉鎖または開放されるように構成された前記第1の閉鎖部材は、バルブの閉塞具であり、好ましくは、前記第1の流体モジュールの各側線は、バルブによって独立して閉鎖または開放される。
【0022】
いくつかの実施形態では、前記第2の流体モジュールの前記第2の閉鎖部材は、バルブの前記閉塞具である。
【0023】
いくつかの実施形態では、前記1つまたは複数のバルブは、ピンチバルブ、ニードルバルブ、ボールバルブ、フラップゲートバルブ、およびダイヤフラムバルブからなる群から選択され、より好ましくはダイヤフラムバルブである。
【0024】
いくつかの実施形態では、前記第1および第2の流体モジュールのうちの少なくとも1つの前記ブロックは使い捨てタイプであり、より好ましくは、前記ブロックと、前記第1および第2の流体モジュールのうちの少なくとも1つの前記閉鎖部材とは使い捨てタイプであり、さらに好ましくは、前記第1および第2の流体モジュールの前記ブロックは使い捨てタイプであり、さらに好ましくは、前記ブロックと、前記第1および第2の流体モジュールの前記閉鎖部材とは使い捨てタイプである、
【0025】
いくつかの実施形態では、前記第1の流体モジュールは、前記流体モジュールの前記ブロックに挿入された少なくとも1つのセンサおよび/または1つの送信機を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、2から20個の流体モジュールを含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、接触によって組み立てられた前記ブロックの面間にシールが存在する。
【0028】
いくつかの実施形態では、前記流体モジュールは、前記流体モジュールの前記ブロックを通過する、少なくとも1つのタイロッド、好ましくは少なくとも2つのタイロッド、より好ましくは3つのタイロッドによって組み立てられる。
【0029】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流体モジュールはエンドプレートに組み立てられ、それは前記エンドプレートと、前記流体モジュールの前記ブロックの面との間の接触によってなされる。
【0030】
本発明はまた、上述の1つのアセンブリを備えるデバイスであって、前記第1の流体モジュールの前記側線の前記流体アクセスポートは側方流体管に接続され、前記側方流体管は、好ましくは別の流体モジュールに、より好ましくは流体モジュールの第2のアセンブリ、より優先的には上述の第2のアセンブリに含まれる流体モジュールに接続されるデバイスに関する。
【0031】
本発明はまた、好ましくはクロマトグラフィーによる分離のために、少なくとも1つの分離デバイス、好ましくはクロマトグラフィーカラムに接続された上述の前記デバイスを含む分離設備に関する。
【0032】
本発明はまた、生体分子精製設備における流体の搬送、特にクロマトグラフィーによる精製のための、上述のアセンブリ、または上述のデバイスの使用に関する。
【0033】
本発明はまた、生体分子精製設備内における流体の搬送、特にクロマトグラフィーによる精製のために、
―上述のアセンブリ、または上述のデバイスを提供することと、
―前記アセンブリまたはデバイス内で前記流体を循環させることと、を備える、
流体搬送方法に関する。
【0034】
本発明は、上述の必要性を満たすことを可能にする。より具体的には、必要に応じてモジュール式でカスタマイズ可能であり、1つまたは複数のクロマトグラフィーカラムなどの生体分子を扱うための設備の要素に接続できる、コンパクトでシールされたアセンブリを形成するような方法で、別の流体モジュールと組み立てることができる流体モジュールを提供する。
【0035】
これは、流体モジュール内に、別の流体モジュールのブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された面を備えたブロックが存在することによって達成され、これにより、コンパクトな組み立てが可能となり、必要な配管が少なくなり、そして、ブロック内には、閉鎖または開放が可能な少なくとも1つの中央導管と少なくとも1つの側線が存在し、それによって流体の搬送および分配が可能になる。
【0036】
また、必要に応じてモジュール式にカスタマイズ可能で、1つまたは複数のクロマトグラフィーカラムなど、生体分子を処理するための設備の要素に接続できるコンパクトなシールされたアセンブリも提供し得る。
【0037】
これは、ブロックが別の流体モジュールのブロックと接触することによって組み立てられる少なくとも2つの流体モジュールの使用により達成され、これにより、コンパクトな組み立てが可能になり、必要な配管が少なくなる。さらに、2つの流体モジュールはそれぞれ、流体の搬送および分配を可能にする、特定の構成を備えたブロックと閉鎖部材とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明に係る流体モジュールのアセンブリの一例を示す概略断面図である。
図2図1に示されるアセンブリの概略上面図である。
図3】本発明による流体モジュールの別の例示的なアセンブリの概略上面図である。
図4】本発明の流体モジュールの一例の概略断面図である。
図5】本発明の流体モジュールの他の例の概略断面図である。
図6】本発明の流体モジュールの他の例の概略断面図である。
図7図6に示す流体モジュールの別の構成を示す概略断面図である。
図8】本発明の流体モジュールの他の例の概略断面図である。
図9】本発明による流体モジュールのアセンブリの別の例の概略断面図である。
図10】本発明による流体モジュールのアセンブリの別の例の概略断面図である。
図11】本発明による流体モジュールのアセンブリのデバイスの一例の概略上面図である。
図12】本発明による流体モジュールのアセンブリを含むクロマトグラフィー設備を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
詳細な説明
本発明は、以下により詳細に、そして以下の説明において非限定的に説明される。
【0040】
流体モジュール
本発明は、第1に、ブロックを備える流体モジュールに関し、そのブロックは、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された少なくとも1つの面(本明細書では「第1の面」と呼ぶ)を含む。換言すれば、流体モジュールのブロックは、面面接続を介して別の流体モジュールのブロックと組み立てることができる。有利な方法では、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された第1の面は、平面または本質的に平面である。
【0041】
好ましくは、ブロックは、別の流体モジュールブロックの面と接触することによってそれぞれ組み立てられるように構成された少なくとも2つの面(本明細書では「第1の面」および「第4の面」と呼ぶ)を含む。より好ましくは、第1の面と第4の面はブロックの反対側の面である。いくつかの実施形態では、ブロックは、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された1つ、または2つ、または3つ、または4つ、または5つ、または6つ、またはそれ以上の面、例えばブロックの全ての面は、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成されてもよい(これにより、三次元タイプの組み立てが可能になる)。
【0042】
ブロックは任意の適切な形状を有することができる。特に、ブロックは、独立して、凹面、凸面、平面、または本質的に平面を備えることができる。特に有利な方法では、ブロックのすべての面が平面または本質的に平面である。好ましくは、ブロックは平行六面体または実質的に平行六面体の形状を有する。あるいは、ブロックは、例えば、円筒形、または本質的に円筒形、好ましくは真っ直ぐな円筒形(以下でより詳細に説明するように、第1の面および第4の面は、円筒の軸に対して直交し、ブロックはさらに例えば2つの平面、好ましくは対向する面、好ましくは後述する第3の面および第6の面に対応するものを備える)、またはピラミッド形状の形状を有してもよい。
【0043】
ブロックは、金属、好ましくはステンレス鋼、および/またはポリプロピレン(PP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、シリコーンポリマー、ポリフェニルスルホン(PPSU)および/またはポリスルホン(PSU)のようなプラスチック材料を有する、または、から構成されてもよい。ブロックは、機械加工および/または成形によって製造してもよい。
【0044】
ブロックは、30mmから300mm、好ましくは50mmから90mmの範囲の長さ、および/または30mmから300mm、好ましくは50mmから90mmの範囲の幅、および/または30mmから300mm、好ましくは50mmから90mmの範囲の深さを有してもよい。「長さ」という用語はブロックの最大寸法を指し、「深さ」という用語はブロックの最小寸法を指すものと理解されたい。
【0045】
ブロックは中央導管を備える。中央導管は、ブロックの面上、好ましくはブロックの第1の面上に少なくとも第1の開口部を有する。
【0046】
中央導管は、ブロックの別の面に第2の開口部を備えてもよく、好ましくは、この別の面は、ブロックの第4の面および/または第1の開口部を含む面の反対側の面である。これらの実施形態では、中央導管は、ブロックの内部を介して、その中央導管の第1の開口部を含む面とその中央導管の第2の開口部を含む面とを接続する。
【0047】
あるいは、中央導管は、ブロックの面上に単一の開口部のみを備える。換言すれば、中央導管は「非貫通型」であり、つまり、中央導管はブロックの別の面、特にその中央導管の第1の開口部を含む面の反対側の面に向かって貫通するのではなく、ブロックの内部で停止する。
【0048】
中央導管の開口部は、それらが配置される面の中心にあってもよい。あるいは、それらはそれぞれ独立して中心から外れていてもよい。したがって、中央導管は、ブロックの中心軸に対してオフセットされた(しかし、好ましくは平行な)長手方向軸を有してもよい。
【0049】
ブロックは、1つの単一の中央導管を含んでもよく、または複数の中央導管、例えば少なくとも2つの中央導管、例えば2つの中央導管、または3つ、4つまたはそれ以上の中央導管を含んでもよい。ブロックが複数の中央導管を備える場合、それらはすべて、ブロックの同じ面上、好ましくはブロックの第1の面上に、少なくとも第1の開口部を有する。各中央導管は上述のものであってもよい。特に、中央導管のそれぞれは、独立して貫通または非貫通であってもよい。好ましくは、複数の中央導管が存在する場合、それらはすべて、特に第4の面上、特に第1の開口部を含む面の反対側の面上にある開口部を貫通する、または非貫通である。さらに、ブロックが複数の中央導管を備える場合、好ましくは、それらは本質的にブロックの内部で互いに流体接続されておらず(または「非接続」と言われる)、すなわち、ブロックの内部を本質的に通過することにより、一方から他方への流れが流れることができない(これは永続的に行われる)。「本質的にブロックの内部の方法での流体接続」という用語は、ブロックの外部に存在する流体導管を介して行われない流体接続を指すものと理解される。他方、そのような本質的にブロックの内部の流体接続には、ブロックの面上に存在するバルブを介して行われる流体接続が含まれる。
【0050】
ブロックはまた、ブロックの1つの面(本明細書では「第2の面」と呼ぶ)に流体アクセスポートを備える少なくとも1つの側線を備える。「流体アクセスポート」という用語は、流体供給管または流体排出管に接続できる、または接続するように構成されたオリフィスを指すものと理解される。したがって、流体アクセスポートは、流体がブロック内に再導入される前に、流体アクセスポートを通過する流体を、流体の通過の遮断を可能にするバルブや測定デバイスなどの要素に供給することを目的とした開口部とは異なる。
【0051】
流体アクセスポートは、流体供給ラインに接続可能な、または流体供給ラインに接続できるように構成された流体入口、または、流体排出導管に接続可能な、または流体排出導管に接続できるように構成された流体出口であってもよい。
【0052】
流体アクセスポートを含む第2の面は、第1の面または第4の面であってもよいが、特に好ましい態様では、第1の面とは異なり、好ましくは第4の面とは異なる。特に好ましい態様では、流体アクセスポートが位置する第2の面は、中央導管の第1の開口部または中央導管を含む面(有利には第1の面)の反対側の面ではない。
【0053】
本発明の目的上、「線」は、バルブまたは測定機器(例えば、センサまたは送信機)などの1つまたは複数の要素によって直接的であっても、遮断されてもよく、または1つまたは複数の導管を含んでもよい。ブロックの外側に存在するパーツを含んでもよいし、完全にブロックの内側にある場合もある。本発明の目的上、「導管」とは、完全にブロックの内部に形成されたチャネルを意味する。導管はあらゆる可能な経路を有してもよく、特に直線または角度をなしてもよい。
【0054】
側線は、その端部の1つによって中央導管または複数の中央導管の1つに接続される。中央導管が非貫通である場合、側線はその非貫通端で中央導管に接続されてもよい。好ましくは、側線は中央導管に直接接続され、すなわち、中央導管と側線(またはそれを形成する導管の1つ)は、接続を形成するために必要なブロック以外の他の要素または部品を使用せずに、互いに直接接続される。非常に有利な方法では、側線と中央導管との間の接続はブロックの内部で行われる(すなわち、ブロックの内部を通過することによって(ブロックの外部を通過せずに)、流体が中央導管から側線に、またはその逆に流れるような接続である)。
【0055】
本発明による側線は、閉鎖または開放することができる(または閉鎖または開放の対象となることができる)。すなわち、流体モジュールは、その側線を含む流体の流れの遮断または再開を可能にする閉鎖要素を備える。側線の閉鎖または開放は、側線に沿った任意の部位、例えば流体アクセスポートで行うことができる。しかし、好ましくは、線の閉鎖または開放は、その側線の中央導管との接続と、流体アクセスポートとの間で行われる。有利な方法では、側線の閉鎖または開放はブロックの外側で行われる。
【0056】
より好ましい方法では、側線は、中央導管(または複数の中央導管の1つ)に接続され、ブロックの面(本明細書では「第3の面」と呼ばれる)に開口部を有する少なくとも第1の側方導管と、ブロックのその第3の面に1つの開口部を有し、ブロックの別の面、好ましくはブロックの第2の面に少なくとも1つの開口部を有する第2の側方導管とを備える。なお、この開口部が側線の流体アクセスポートを形成する。第3の面は、第1の面、第4の面、または第2の面であってもよいが、特に好ましい態様では、第1の面とは、および/または(好ましくは、および)第4の面とは、および/または(好ましくは、および)第2の面とは異なる。好ましくは、第1の側方導管は中央導管(または中央導管の1つ)に直接接続され、好ましくは、それらの接続はブロックの内部で行われる。
【0057】
好ましくは、流体モジュールは、第1の側方導管と第2の側方導管との間の流体接続を確保する、ブロックの外側に設けられた空間を備える。しかしながら、側線が閉じると、この流体接続を遮断することができる。好ましくは、問題の空間は、ブロックの面(第3の面)および閉鎖部材によって画定される。
【0058】
好ましくは、側線の閉鎖または開放は、第3の面上の第1の導管の開口部および/または第3の面上の第2の導管の開口部で行われることが好ましい。より好ましくは、側線の閉鎖は、ブロックの第3の面上の第1の導管の開口部、および/またはブロックの第3の面上の第2の導管の開口部を閉鎖部材によって塞ぐことによって行われ、より優先的には、第3の面上の第1の導管の開口部および第3の面上の第2の導管の開口部を閉鎖部材によって塞ぐことにより、達成される。これらの実施形態では、側線の開放は、閉鎖部材により閉塞された開口部の閉塞を解除することによって、好ましくは、第3の面上の第1の導管の開口部および第3の面の2番目の導管の開口部の閉塞を解除することによって行われる。これらの実施形態では、側線が開いているとき、第1の側方導管と第2の側方導管は流体連通し、好ましくは中央導管と第2の側方導管は流体連通する。2つの要素間の「流体連通」という用語は、流体が存在する場合、ある要素から別の要素に効果的に流れることができることを示すものと理解される。側線が閉鎖されているとき、第1の側方導管と第2の側方導管(および中央導管と第2の側方導管)は流体連通していない。
【0059】
有利な方法では、側線は、ブロックに取り付けられたバルブによって閉鎖または開放される。好ましくは、バルブはアクチュエータおよび閉塞具を備え、アクチュエータは閉塞具の操作が可能である。これらの実施形態では、バルブの閉塞具は閉鎖部材である。バルブは、ピンチバルブ、ニードルバルブ、ボールバルブ、フラップゲートバルブ、およびダイヤフラムバルブからなる群から選択され得る。特に有利な方法では、バルブはダイヤフラムバルブであり、すなわち、閉塞具(したがって閉鎖部材)はアクチュエータによって操作されるダイヤフラムである。好ましくは、ダイヤフラムは、第3の面上の側線の第1の導管の開口部と、第3の面上の側線の第2の導管の開口部の両方を覆う。実施形態では、第3の面は、ダイヤフラムの位置を含むような方法で空洞化されていてもよい。
【0060】
側線の第2の導管は、ブロックの面(本明細書では「第5の面」と呼ばれる)に第3の開口部を含むことができる。第5の面は、第1の面、第4の面、第2の面または第3の面であってもよいが、特に好ましい態様では、第1の面および/または(好ましくは、および)第4の面および/または(好ましくは、および)第2の面とはおよび/または(好ましくは、および)第3の面とは異なる。より好ましくは、第5の面は第2の面の反対側である。したがって、例えば、側線の第2の導管は、第3の面から始まり、その後、第2の面と第5の面にそれぞれ接続する2つの導管に分かれる第1の導管部分を備えてもよい。好ましくは、この第3の開口部は、流体入口または流体出口となり得る流体アクセスポートである。特定の実施形態では、側線の第2の導管は、ブロックの面(上述の面の1つと同一であっても異なっていてもよい)上に他の開口部を含んでもよい。
【0061】
ブロックは、ブロックを別の流体モジュールのブロックに組み立てるために、1つまたは複数の、好ましくは少なくとも2つ、または少なくとも3つの取り付け穴を備えることができる。好ましくは、ブロックが複数の取り付け穴を含む場合、それらはブロックの同じ面に開口する。取り付け穴は、有利には、ブロックの少なくとも第1の面上に存在する。特に好ましい態様では、取り付け穴はブロックを貫通し、別の面、好ましくは第1の面の反対側の面、好ましくは第4の面に開口する。取り付け穴は、好ましくは中央導管の長手方向軸と平行な長手方向軸を有する。いくつかの実施形態では、第1の面は、中央導管の開口部の周囲に三角形の構成でその面上に配置された3つの取り付け穴を含む。他の実施形態では、第1の面は、その2つの取り付け穴と中央導管の開口部が位置合わせされるように、中央導管の開口部の両側のその面に配置された2つの取り付け穴を備える。好ましくは、取付穴は、それぞれのタイロッドを収容するように構成される。
【0062】
他の実施形態では、ブロックは取り付け穴を備えない。
【0063】
ブロックは、第1の面上に、別のブロックの面上に位置する対応する雌部および対応する雄部とそれぞれ嵌合するように意図された少なくとも1つの隆起部(雄部)および/または1つの凹部(雌部)を備えてもよい。ブロックは、そのすべての面に1つ(または複数)のそのような雄部および/または1つ(または複数)のそのような雌部を備えてもよく、これらは、別の流体モジュールのブロックの面(たとえば第4の面)、またはそのすべての面と接触することによって組み立てられるように構成されている。これらの雄/雌部は、流体モジュールのブロックを組み立てるときに、それらのブロックを互いに対して適切に位置決め/中心に配置するのに役立つ。雄部および雌部は、任意の適切な形状を有してよい。それらは、例えば、正方形、楕円形、円形、または環状の形状、好ましくは環状の横断面を有していてもよい。雄部および/または雌部は、ブロックの面上の任意の位置に配置されていてもよい。好ましくは、第1の面および/または第4の面は、中央導管(または1つまたは複数の中央導管、または複数の中央導管)の開口部の周囲に、雌部として、別の流体モジュールのブロックの一方の面に位置する隆起ワッシャーを受け入れるように意図された溝、または、雄部として、別の流体モジュールのブロックの一方の面に位置する溝に嵌合するように意図された隆起ワッシャーを備える。例えば、中央導管(複数可)が通過する場合には、本発明による流体モジュールのブロックは、その第1の面上の中央導管(または1つ以上の中央導管、または複数の中央導管)の開口部の周りの溝と、その第4の面上の中央導管(または1つ以上の中央導管または中央導管)の開口部の周りに隆起したワッシャーとを備えてもよい。ブロックはさらに、その第1面および/または第4面の他の場所に別の雄部および/または雌部を含んでもよい。
【0064】
ブロックは、その第1の面上に、シールを受容することを目的とした中央導管(または1つ以上の中央導管、または好ましくは中央導管)の開口部の周囲に溝を備えてもよい。中央導管(または複数の中央導管)がブロックの他の面(例えば第4の面)上の開口部を通過する場合、ブロックは、中央導管(または1つ以上の中央導管、または好ましくは中央導管)の開口部の周囲のその他の面上に溝を含んでもよい。第1の面および/または第4の面が、ブロックの中心合わせを助けるために、雌部として中央導管(または複数の中央導管)の開口部の周囲に溝を含む場合には、好ましくは2つの溝は同心であり、シールを受容するための溝は、好ましくは雌部の溝に対して内部位置にあり、より好ましくは中央導管の開口部の周縁のできるだけ近くにある。
【0065】
ブロックは、上述したように少なくとも2つの側線、または上述したように少なくとも3つ、もしくは少なくとも4つの側線を含んでもよい。したがって、ブロックは、1つ、または2つ、または3つ、または4つ、または5つ、または6つ、またはそれ以上の側線を含んでもよい。
【0066】
ブロックが上述のような複数の側線と複数の中央導管を備える場合、側線は同じ中央導管または異なる中央導管に接続されてもよい。好ましくは、各中央導管は、上述のように少なくとも1つの側線に接続される。
【0067】
特定の実施形態では、ブロックは1つの単一の側線を含む。他の実施形態では、ブロックは2つの側線を含む。ブロックが2つの側線を含む場合、第2の側線は、その(または1つの)中央導管に接続され、ブロックの面(本明細書では「第6の面」と呼ばれる)上に開口部を有する少なくとも第1の側方導管と、ブロックのその第6の面に開口部と、ブロックの別の面に少なくとも開口部とを有し、この開口部が流体アクセスポートを形成するような第2の側方導管とを備える。好ましくは、第2の側線のその流体アクセスポートまたはある流体アクセスポートは、第1の側線のその流体アクセスポートまたはある流体アクセスポートを含む第2の面上に存在する。代替的な方法では、第2の側線のその流体アクセスポートまたはある流体アクセスポートは、ブロックの別の面(例えば、第5の面)上に、好ましくはその中央導管またはある中央導管の第1の開口部を含む面の反対側ではない面上に、より優先的には第2の面の反対側の面上に存在してもよい。2つの側線がそれぞれ2つの流体アクセスポート(または少なくとも2つの流体アクセスポート)を含む場合、好ましくは、第1の側線の1つの流体アクセスポートと第2の側線の1つの流体アクセスポートは、ブロックの同じ面、好ましくは、第2の面上にあり、第1の側線のその別の流体アクセスポート(またはある別の流体アクセスポート)および第2の側線のその別の流体アクセスポート(またはある別の流体アクセスポート)は、ブロックの同じ面、好ましくは第5の面上にある。
【0068】
第6の面は、第1の面、第4の面、第2の面、第5の面、または第3の面であってもよいが、特に好ましい態様では、第1の面とは、および/または(好ましくは、および)第4の面とは、および/または(好ましくは、および)第2の面とは、および/または(好ましくは、および)第5の面とは、および/または(好ましくは、および)第3の面とは異なる。より好ましくは、第6の面は第3の面の反対側にある。
【0069】
他の実施形態では、第2の側線は、その(またはある)中央導管と接続され、ブロックの(第1の側線の第1の側方導管の開口部を有する)第3の面に開口部を有する第1の側方導管と、ブロックの第3の面上に開口部を有し、ブロックの他の面に少なくとも1つの開口部を有し、流体アクセスポートを形成する第2の側方導管とを、少なくとも備えてもよい。好ましくは、これらの実施形態では、第2の側線のその流体アクセスポートまたはある流体アクセスポートは、第1の側線のその流体アクセスポートまたはある流体アクセスポートを有する第2の面上に存在する。代替的な方法では、第2の側線のその流体アクセスポートまたはある流体アクセスポートは、ブロックの別の面(例えば、第5の面)上に、好ましくは、その中央導管またはある中央導管の第1の開口部を有する面の反対側ではない面上に、より優先的には、第2の面の反対側の面上に存在してもよい。2つの側線がそれぞれ2つの流体アクセスポート(または少なくとも2つの流体アクセスポート)を備える場合、好ましくは、第1の側線の1つの流体アクセスポートと第2の側線の1つの流体アクセスポートは、ブロックの同じ面上に、好ましくは第2の面上にあり、第1の側線のその別の流体アクセスポート(またはある別の流体アクセスポート)および第2の側線のその別の流体アクセスポート(またはある別の流体アクセスポート)は、ブロックの同じ面上、好ましくは第5の面上にある。
【0070】
ブロックが2つより多くの側線を含む場合、第2のおよびそれ以降の側線は、中央導管に接続され、ブロックの第3の面または第6の面上に開口部を有する第1の側方導管と、ブロックのその第3の面または第6の面上のそれぞれに開口部と、流体アクセスポートを形成するブロックの他の面(この面は独立してもよく、特に、第2の面および/または第5の面であってもよい)上に少なくとも開口部を有する第2の側方導管とを、少なくとも独立して含んでもよい。
【0071】
本発明による流体モジュールは、センサなどの少なくとも1つの測定機器を備えてもよい。有利な方法では、少なくとも1つのセンサは、ブロック内に少なくとも部分的に挿入される。好ましくは、少なくとも1つのセンサは、中央導管または複数の中央導管のうちの1つに少なくとも部分的に挿入される。したがって、これらの後者の実施形態では、センサは、中央導管を通過する流体の測定を実行することができる。
【0072】
センサは、pHセンサ、電気伝導度センサ、圧力センサ、液体存在センサ、空気存在センサ、流量センサ、温度センサ、UVセンサ、および近赤外線(NIR)センサからなる群から選択され得る。
【0073】
流体モジュールは、特に上述したように、少なくとも2つのセンサを備えてもよい。ブロックが複数の中央導管を備える場合、少なくとも2つのセンサは、特に、同じ中央導管または異なる中央導管に少なくとも部分的に挿入されてもよい。いくつかの実施形態では、流体モジュールは、pHセンサおよび導電率センサを含む。
【0074】
流体モジュールは、少なくとも1つ、または少なくとも2つの送信機を備えてもよい。送信機は、センサからの生の信号を、自動制御ユニットが読み取り可能な変換信号に変換する電子デバイスである。
【0075】
流体モジュールのブロックの導管および線の開口部、特に流体アクセスポートは、その開口部を、流体を供給するためのパイプ、または流体を排出するためのパイプ、あるいは設置された他の要素に接続することを目的としたコネクタを含んでもよい。好ましい方法では、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成される流体モジュールのブロックの面(複数可)は、そのようなコネクタを含まない。コネクタ(フィッティング)は、チューリップコネクタ、トライクランプコネクタ、マイクロクランプコネクタ、ハイテクコンポーネント(HTC)コネクタ、BVCOコネクタ(表面シールフィッティング)、圧縮コネクタ、ネジコネクタ、溶接コネクタ、またはバーブコネクタであってもよい。
【0076】
ブロックの導管(それらが中央導管であるか複数の導管であるか、または側方導管などであるかに関係なく)は、独立して(またはすべて)、円筒形または本質的に円筒形、または任意の他の適切な形状を有してもよい。それらは、独立して(またはすべて)、一定の、またはそれぞれの長手方向軸に沿って変化する横方向の断面を有してもよい。
【0077】
有利な方法では、バルブのアクチュエータは(流体モジュール内に存在する場合)独立して取り外し可能であり、好ましくは、バルブの閉塞具およびブロックに対してすべて取り外し可能である。好ましくは、閉塞具からのアクチュエータの取り外しは、オペレータによって5秒以内に実行可能である。アクチュエータは、例えば蝶ネジを使用して締め付けられるなど、フランジを用いてバルブの閉塞具と組み立てることができる。
【0078】
好ましくは、センサおよび/または送信機(流体モジュール内に存在する場合)は独立して取り外し可能であり、好ましくはブロックに対してすべて取り外し可能である。
【0079】
好ましくは、使用中、流体モジュールのブロックおよび閉鎖部材(1つまたは複数のバルブが存在する場合にはバルブの閉塞具)のみが、流体モジュール内を循環する流体と接触する。(ブロックおよび閉鎖部材(複数可)などの)流体と接触する要素は再利用可能であってもよく、使用後に洗浄できてもよい。しかしながら、有利な方法では、流体モジュールのブロックは使い捨てタイプであってもよい。さらにより有利には、流体モジュールのブロックおよび閉鎖部材(好ましくはバルブの閉塞具、例えばバルブのダイヤフラム)は使い捨てタイプである。流体モジュールのこれらの要素は、そのモジュールを通過する流体と接触するように意図されており、これにより、使用後にそのような要素を洗浄する必要を回避することができる。
【0080】
好ましくは、バルブおよび/またはセンサおよび/または送信機のアクチュエータは再利用可能である。
【0081】
有利な方法では、アクチュエータおよび/またはセンサおよび/または送信機などの流体モジュールの取り外し可能な要素の分解中、モジュール内に存在する可能性のある流体は、好ましくは閉鎖部材により、分解を行う作業者がその流体に接触しないような方法で、ブロックの内部に含まれる。
【0082】
有利な方法では、流体モジュールのブロックは、0.6MPaまでの範囲の圧力を有する流体、好ましくは2MPaまでの範囲の圧力を有する流体を収容するように適合される。
【0083】
流体モジュールの組み立て
本発明はまた、上述の少なくとも1つの第1の流体モジュールと、少なくとも1つの第2の流体モジュールとを含むアセンブリに関する。
【0084】
第2の流体モジュールは、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された少なくとも1つの面を含むブロックを備える任意の流体モジュールであってもよい。特に、第2の流体モジュールは、前のセクションで説明したような流体モジュールであってもよい。代替的に、第2の流体モジュールは、以下でより詳細に説明する中央バルブ流体モジュールまたは測定流体モジュールであってもよい。概して、好ましくは、第2の流体モジュールは、
-別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された第1の面と、
-その第1の面に開口する少なくとも1つの中央導管と、
を備えるブロックを含むように定められる。
【0085】
本発明によるアセンブリでは、第1の流体モジュールは、別のそれぞれの流体モジュールブロックの面との接触によって組み立てられるように構成されたその面(または面のうちの1つ)間の接触によって第2の流体モジュールと組み立てられる。
【0086】
好ましい方法では、アセンブリは2から20個の流体モジュールを備える。いくつかの実施形態では、アセンブリは、2、または3、または4、または5、または6、または7、または8、または9、または10、または11、または12、または13、または14、または15、または16、または17、または18、または19、または20個の流体モジュールを含む。アセンブリ内の流体モジュールのすべてが上述の流体モジュールであってもよいし、それらの一部のみ、あるいは流体モジュールのうちの1つだけが上述の流体モジュールであってもよい。
【0087】
特に好ましい方法では、本発明によるアセンブリは、以下に説明するように、少なくとも1つの中央バルブ流体モジュールを含む。
【0088】
好ましくは、流体モジュールのすべては、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された少なくとも1つの面を有する。流体モジュールは、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された2つ、または3つ、または4つ、または5つ、または6つ、またはそれ以上の面を有し得る。特に好ましい方法では、流体モジュールのすべては、それぞれのブロックの一面と隣接する流体モジュールのブロックの一面との間の接触によって互いに組み立てられる。有利な方法では、流体モジュールは、流体モジュールのカラムを形成するように(各流体モジュールブロックは、好ましくは1つまたは2つの別の流体モジュールブロックと接触によって組み立てられるように)前後に組み立てられてもよい。しかしながら、本発明によるアセンブリは、他の任意の構成を有し、任意の空間方向に延在してもよく、ブロックは、例えば、好ましくは接触によって、1つからブロックの面の数までの範囲の数のブロックを用いて組み立てることができる。
【0089】
好ましくは、アセンブリの流体モジュールのすべては、少なくとも1つの中央導管を含むブロックを有する。好ましくは、一緒に組み立てられる面に位置する中央導管の開口部は、互いに面しており、より好ましくは、アセンブリの流体モジュールのブロックの中央導管は、流体があるブロックの中央導管から隣接するブロックの中央導管へ循環できるように、互いに位置合わせされている。特に、有利には、第1の流体モジュールの中央導管(または複数の中央導管の少なくとも1つ)は、中央バルブ流体モジュールの中央導管の1つと位置合わせされる。
【0090】
アセンブリは、面間の接触によって組み立てられた2つのブロックの面間にシールを備えていてもよい。有利な方法では、各アセンブリにおいて、2つの隣接するブロックの面の接触により、その組立てられた面の間にシールが存在する。シールは、好ましくは中央導管(または中央導管、または好ましくは中央導管)の周囲に配置され、有利には環状である。好ましくは、シールは、組み立てられた面の一方、好ましくは組み立てられた2つの面に存在する溝内に配置される。シールは、例えば、Oリング、フラットシール、またはクランプシールであってもよい。組み立てられた2つの面の間、特にブロックの中央導管の開口部の周囲にシールが存在することにより、アセンブリの密閉性を高めることができ、さらにはその内部を循環している流体に対するアセンブリの完全な密閉性を確保することもできる。
【0091】
アセンブリは、好ましくは、いわゆる「中央バルブ」流体モジュールを備える。このモジュールは、好ましくは、少なくとも4つの面(少なくとも1つの第1の面、1つの第2の面、1つの第3の面、および1つの第4の面)、より好ましくは少なくとも6つの面を含むブロックを含む。好ましくは、ブロックは、少なくとも1つの第1の中央導管を含み、その端部の一方が第1の面に開口し、有利には、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成され、もう一方の端部が非貫通である。好ましくは、ブロックは、その第1の中央導管に接続され、ブロックの面(本明細書では「第3の面」と呼ばれる)に開口部を有する少なくとも1つの第1の側方導管を含む、なお、この開口部は流体アクセスポートではない。中央バルブ流体モジュールのブロックは、好ましくは、少なくとも1つの第2の中央導管を含み、その端部の1つはブロックの面(本明細書では「第4の面」と呼ばれる)に開口しており、有利には、このブロックは、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられ、さらに有利な方法では、第1の面の反対側にあり、その他端が非貫通であるように構成される。好ましくは、ブロックは、その第2の中央導管に接続され、ブロックの第3の面に開口部を有する少なくとも1つの第2の側方導管を含む、なお、この開口部は流体アクセスポートではない。中央バルブ流体モジュールは、少なくとも1つの閉鎖要素をさらに含み、第1の側方導管および/または(好ましくは、および)第2の側方導管は、この閉鎖要素によって、好ましくは第3の面の開口部で、閉鎖または開放することができ、例えば、この閉鎖または開放は、本発明による流体モジュールの側線に関連して上で説明したように(特に開口部の閉塞および閉塞解除による)、好ましくはバルブ、より好ましくは上述のバルブ、より優先的にはダイヤフラムバルブを使用したものである。第1および第2の側方導管が開いているとき、第1の中央導管および第2の中央導管は、第1の側方導管および第2の側方導管を介して流体連通する。側方導管のうちの1つ、好ましくはそれらのうちの2つが閉じているとき、第1の中央導管と第2の中央導管は流体連通していない。
【0092】
アセンブリは、いわゆる「測定」流体モジュールを備えてもよい。このモジュールは、好ましくは、少なくとも1つの中央導管を含み、その端部の一方が第1の面に開口し、有利には、この第1の面は別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成され、他方の端部がブロックの面(本明細書では「第4の面」と呼ぶ)に開口し、有利には、この面は別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成され、さらに有利には、この面はブロックの面の反対側にある。中央導管(または複数の中央導管)は、センサおよび/または送信機などの測定機器を受け入れることを目的とした1つまたは複数のハウジングに接続される。
【0093】
好ましくは、アセンブリの流体モジュールのすべては、前のセクションで説明した流体モジュール、1つまたはそれ以上の中央バルブ流体モジュール、および1つまたはそれ以上の測定流体モジュールから選択される。
【0094】
アセンブリは、フィルタ、クロマトグラフィーカラムおよび/またはポンプを含む流体モジュールを含んでもよい。
【0095】
アセンブリは、互いに同一または異なる流体モジュールを備えてもよい。特に、第1の流体モジュールと第2の流体モジュールは、互いに異なっていてもよい。
【0096】
アセンブリは、1つまたはそれ以上のエンドプレート、好ましくは2つのエンドプレートであって、好ましくは少なくとも1つの平面を含むものを備えてもよい。好ましくは、そのエンドプレート、または少なくとも1つのエンドプレート、またはそれらのそれぞれは、別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された流体モジュールのブロックの面と組み立てられる。より好ましくは、エンドプレート、または少なくとも1つのエンドプレート、またはそれらのそれぞれは、エンドプレートと流体モジュールのブロックの面との間の接触によって組み立てられる。特に好ましい方法では、アセンブリは2つのエンドプレートを含み、1つのエンドプレートはアセンブリの入口にあり、すなわち、アセンブリの第1の流体モジュールのブロックに隣接し、好ましくはこのブロックの第1の面に組み立てられ、第2のエンドプレートはアセンブリの出口にあり、すなわちアセンブリの最後の流体モジュールのブロックに隣接しており、好ましくはこのブロックの第4の面に組み立てられる。あるいは、アセンブリはエンドプレートを含まなくてもよい。
【0097】
流体モジュールは、任意の適切な手段によって組み立てることができる。好ましい方法では、クランプ手段が使用され、アセンブリの流体モジュールを一緒に定位置に維持することが可能になる。このクランプ手段は、少なくとも部分的に流体モジュールのブロックの内部に配置してもよく、および/または少なくとも部分的に流体モジュールのブロックの外部に配置してもよい。クランプ手段は、アセンブリの少なくとも2つのブロックを通過する、好ましくはアセンブリのすべての流体モジュールのブロックを通過する、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、より優先的には少なくとも3つのタイロッドを備えてもよい。「タイロッド」という用語は、好ましくは金属製であり、ネジが切られていてもいなくてもよい、または部分的にのみネジが切られているロッドを指すものと理解される。タイロッドは、ブロックの取り付け穴を通過することによってブロックを横切り、これは上述したとおりであり得る。これらの実施形態では、タイロッド(複数可)が通過するすべてのブロックは、中央導管(または複数の中央導管)に対して同一の方法で配置された取り付け穴を有する。タイロッドの使用は、有利には、アセンブリの流体モジュールのブロックの外側に位置するため、「外部」と言われる構造の使用と組み合わされる(したがって、クランプ手段は、1つまたは複数のタイロッド、または1つまたは複数の外部構造を備える)。したがって、好ましくは、タイロッドは、その端部の一方に、好ましくは両端の両方に、流体モジュールのブロックを互いにしっかりと押し付けた状態を維持するためにナットをねじ込むことができるねじ部を備える。有利な方法では、アセンブリが1つまたは複数のエンドプレートを含む場合、後者は取り付け穴を含み、タイロッドがエンドプレートを貫通する。より具体的には、外部構造は蝶ナットであってもよい。蝶ナットの採用により、工具を使わずに手の力だけでしっかりと締め付けることができる。いくつかの実施形態では、クランプ手段は、レバーシステムを備えたネジのないロッドであってもよい。
【0098】
デバイス
本発明はまた、上述の少なくとも1つの流体モジュールを備えるデバイスに関し、少なくとも1つの側線の少なくとも1つの流体アクセスポートが側方流体パイプに接続される。好ましくは、その流体パイプは、直接的であるかどうかにかかわらず、クロマトグラフィーカラムまたは第2の流体モジュール、好ましくは流体モジュールのアセンブリに含まれる流体モジュールなどの別の要素の流体アクセスポートにも接続される。第2の流体モジュールは上述のとおりであってもよい。
【0099】
本発明はまた、少なくとも1つの流体モジュールの少なくとも1つの側線の少なくとも1つの流体アクセスポートが側方流体管に接続される、上述の少なくとも1つの第1アセンブリを備えるデバイスに関する。
【0100】
好ましくは、その流体パイプは、直接的であるかどうかにかかわらず、クロマトグラフィーカラムまたは流体モジュール、より好ましくは流体モジュールの第2アセンブリに含まれる流体モジュールなどの別の要素の流体アクセスポートにも接続される。流体モジュールは、上述したような流体モジュールであってもよい。流体モジュールの第2のアセンブリは、有利には上述したようなアセンブリである。
【0101】
本発明によるデバイスは、第1アセンブリの同じ所与の流体モジュールおよび/または複数の異なる流体モジュールの複数の流体アクセスポートに接続された複数の側管を備え得る。
【0102】
デバイスは少なくとも2つ、または少なくとも3つ、または少なくとも4つの流体モジュールを備えてもよく、そのうちの少なくとも1つは上述のとおりであり、少なくとも1つの側管によって互いに接続されている。デバイスが流体パイプによって接続されたより多くの流体モジュールを備える場合、これらのモジュールはそれぞれ、流体パイプによって、すべての流体モジュール、またはそれらの一部、または単一の別の流体モジュールに接続することができる。
【0103】
特に、デバイスは、少なくとも1つが上述のとおりであり、少なくとも1つの側管によって互いに接続された、少なくとも2つ、または少なくとも3つ、または少なくとも4つの流体モジュールのアセンブリを備えてもよい。デバイスが2つまたはそれ以上の多くのアセンブリを備える場合、これらのアセンブリはそれぞれ、流体パイプによって、すべてのアセンブリ、またはそれらの一部、または1つの単一の別のアセンブリに接続することができる。
【0104】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流体パイプによって互いに接続されたデバイスのすべての流体モジュールは、上述のような流体モジュールであり、および/または少なくとも1つの流体パイプによって互いに接続された、デバイスのすべてのアセンブリは、上述したようなアセンブリである。
【0105】
デバイスのその(または特定の)側方流体パイプは、互いに平行であってもよく、および/または互いに交差してもよい。
【0106】
側方流体パイプは、ポリプロピレン(PP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、シリコーンポリマー、ポリフェニルスルホン(PPSU)、および/またはポリスルホン(PSU)などのプラスチック材料、および/またはステンレスなどの金属で作られてもよい。
【0107】
側方流体パイプは、クランプ、フランジ、ネジ接続、またはクイック接続によって流体モジュールの流体アクセスポートに接続されてもよい。「クイック接続」という用語は、流体アクセスポートのオリフィス(例えば、流体アクセスポートのコネクタのオリフィス)に流体パイプを挿入することによって、工具を使用せずに達成される接続を指すものと理解される。
【0108】
用途
本発明はまた、上述の少なくとも1つの流体モジュール、または上述の流体モジュールの少なくとも1つのアセンブリ、または上述の少なくとも1つのデバイス、および、クロマトグラフィーカラムなどの分離デバイスを備える分離設備(例えば、クロマトグラフィー設備)に関する。代替的または追加的に、分離デバイスは、クロスフロー濾過デバイスまたはデッドエンド濾過デバイスなどの濾過デバイスであってもよい。
【0109】
本発明はまた、生体分子精製設備、特にクロマトグラフィーによる精製における流体の搬送のための、上述の流体モジュール、または上述の流体モジュールのアセンブリ、または上述のデバイスの使用にも関する。
【0110】
本発明はまた、特にクロマトグラフィーによる精製のための、生体分子精製設備内で流体を搬送するための流体搬送方法にも関し、この方法は、
―上述の流体モジュール、または上述の流体モジュールのアセンブリ、または上述のデバイスを提供することと、
―その流体モジュール、またはそのアセンブリ、またはそのデバイス内でのその流体の循環することを備える。
【0111】
好ましくは、生体分子はタンパク質および抗体からなる群から選択される。
【0112】
2つの側線とアセンブリを備える流体モジュール
より具体的な態様によれば、本発明はまた、
―別の流体モジュールブロックの面と接触することによって組み立てられるように構成された第1の面と、
―その第1の面に開口する1つの単一の中央導管、またはその第1の面に開口する複数の非接続の中央導管と、
―その中央導管または複数の中央導管の1つに接続され、ブロックの第2の面上に少なくとも1つの流体アクセスポート、ただし、その流体アクセスポートは流体入口または流体出口である、を有する少なくとも1つの第1の側線と、
―中央導管または複数の中央導管の1つ(第1の側線が接続されている導管と同一または異なる)に接続され、少なくとも1つの流体アクセスポート、ただし、その流体アクセスポートは流体入口または流体出口である、をブロックの面に含む、少なくとも1つの第2の側線と、を含むブロックを備える流体モジュールであって、
その流体モジュールは、少なくとも1つの第1の側線を閉鎖または開放するように構成された第1の閉鎖部材と、第1の閉鎖部材とは異なり、少なくとも1つの第2の側線を閉鎖または開放するように構成された第2の閉鎖部材とをさらに備える、流体モジュールにも関する。
【0113】
上述の流体モジュールでは、第1および第2の閉鎖部材はブロックの面に取り付けられてもよく、第2の閉鎖部材は、第1の閉鎖部材が取り付けられる面とは異なる面、好ましくは第1の閉鎖部材が取り付けられる面の反対側の面に取り付けられる。
【0114】
上述の流体モジュールでは、第1の側線は少なくとも、
―その中央導管または複数の中央導管の1つに接続され、ブロックの第3の面に開口部を有する第1の側方導管と、
―ブロックのその第3の面に開口部を有し、流体アクセスポートを形成するブロックの第2の面に少なくとも開口部を有する第2の側方導管と、を含み、
第1の閉鎖部材は、第3の面上の第1の側方導管の開口部および/または第3の面上の第2の側方導管の開口部を閉鎖または開放するように構成されていてもよい。
【0115】
上述の流体モジュールでは、第1の面は平面であってもよい。
【0116】
上述の流体モジュールでは、中央導管または複数の中央導管の少なくとも1つは、ブロックの第1の面とは異なる面、好ましくは第1の面の反対側の面である第4の面上に貫通するように開口してもよい。
【0117】
上述の流体モジュールにおいて、ブロックの第4の面は、別の流体モジュールブロックの面と接触して組み立てられるように構成されてもよく、好ましくは、第4の面は平面である。
【0118】
上述の流体モジュールでは、中央導管または複数の中央導管の少なくとも1つは、ブロックの面に開口せず、非貫通であってもよい。
【0119】
上述の流体モジュールでは、少なくとも1つの第2の側線の流体アクセスポートを含むブロックの面は、少なくとも1つの第1の側線の流体アクセスポートを含むブロックの面と同じ面(ブロックの第2の面)であってもよく、または、少なくとも1つの第1の側線の流体アクセスポートを含む面の反対側の面(ブロックの第5の面)であってもよい。
【0120】
上述の流体モジュールでは、第2の側線は少なくとも、
―中央導管または複数の中央導管の1つに接続され、ブロックの第6面に開口部を有する第1の側方導管と、
―ブロックのその第6の面に1つの開口部を有し、ブロックの一つの面(好ましくは第2の面または第5の面)に少なくとも1つの開口部を有し、その開口部が流体アクセスポートを形成するような、第2の側方導管と、を含み、
第2の閉鎖部材は、第6の面上の第1の側方導管の開口部および/または第6の面上の第2の側方導管の開口部を閉鎖または開放するように構成されてもよい。
【0121】
上述の流体モジュールでは、少なくとも1つの第1の側線を閉鎖または開放するように構成された第1の閉鎖部材は、バルブの閉塞具であってもよく、および/または少なくとも1つの第2の側線を閉鎖または開放するように構成された第2の閉鎖部材は、バルブの閉塞具であってもよく、好ましくは、各側線は、バルブによって独立して閉鎖または開放が可能である。
【0122】
上述の流体モジュールでは、1つまたは複数のバルブは、ピンチバルブ、ニードルバルブ、ボールバルブ、フラップゲートバルブ、およびダイヤフラムバルブからなる群から選択することができ、より優先的にはダイヤフラムバルブである。
【0123】
上述の流体モジュールでは、ブロックは使い捨てタイプであってもよく、より好ましくは、ブロックおよび閉鎖部材は使い捨てタイプである。
【0124】
上述の流体モジュールは、その流体モジュールのブロックに挿入された少なくとも1つのセンサおよび/または1つの送信機を備えてもよい。
【0125】
本発明はまた、上述の少なくとも1つの流体モジュールを含み、第1の面は、2つの面の間の接触によって別の流体モジュールのブロックの面と組み立てられるようなアセンブリに関する。
【0126】
上述のアセンブリは、2から20個の流体モジュールを含んでもよい。
【0127】
上述のようなアセンブリでは、接触によって組み立てられたブロックの面の間にシールが存在してもよい。
【0128】
上述のアセンブリでは、流体モジュールは、流体モジュールのブロックを横断する少なくとも1つのタイロッド、好ましくは少なくとも2つのタイロッド、より好ましくは3つのタイロッドによって組み立てられてもよい。
【0129】
上述のアセンブリでは、少なくとも1つの流体モジュールは、エンドプレートと流体モジュールのブロックの面との間の接触によってエンドプレートに組み立てられてもよい。
【0130】
本発明はまた、上述の少なくとも1つの流体モジュールを備え、少なくとも1つの側線の流体アクセスポートは側方流体パイプに接続され、好ましくは、その流体モジュールは上述のアセンブリに含まれる、デバイスにも関する。
【0131】
上述のデバイスでは、側方流体管は、好ましくは別の流体モジュール、より好ましくは流体モジュールのアセンブリに含まれる流体モジュール、より優先的には上述のアセンブリに含まれる流体モジュールに接続される。
【0132】
本発明はまた、少なくとも1つの分離デバイスに、好ましくはクロマトグラフィーカラムに接続された上述のデバイスを含む、好ましくはクロマトグラフィーによる分離のための分離設備にも関する。
【0133】
本発明はまた、生体分子精製設備における流体の搬送、特にクロマトグラフィーによる精製のための、上述の流体モジュール、または上述のアセンブリ、または上述のデバイスの使用にも関する。
【0134】
本発明はまた、生体分子精製設備内で流体を搬送するための、特にクロマトグラフィーによる精製のための流体搬送方法であって、
―上述の流体モジュール、または上述のアセンブリ、または上述のデバイスを提供することと、
―その流体モジュール、またはそのアセンブリ、またはそのデバイス内でその流体が循環することと、を含む方法にも関する。
【0135】
本明細書の他のセクションで説明されている内容はすべて、このセクションで説明されている流体モジュール、アセンブリ、デバイス、設置、使用、および方法に適用可能であり得る。特に、このセクションで説明される流体モジュール、アセンブリ、デバイス、設備、使用および方法は、本明細書の他のセクションで説明される他の特徴を有してもよい。
【0136】

本発明による流体モジュール、アセンブリ、デバイスおよび設備の例を図1図12に示す。これらの例は本発明を説明するものであり、いかなる制限もしない。
【0137】
図1および図2は、向かい合って一緒に組み立てられた5つの流体モジュールの例示的なアセンブリを表す。このアセンブリは、2つの側線(この例では同一のもの)を有する3つの流体モジュール10、1つの側線を有する1つの流体モジュール20、および1つの中央バルブ流体モジュール30を備える。各流体モジュールは、好ましくは平行六面体の形状を有するブロック1を備える。2つの側線を有する流体モジュール10は、第1の面11から第4の面14(第1の面11の反対側)までブロック1を通過する中央導管2を備える。中央導管2には、第3の面13に開口する第1の側方導管3と、ブロック1の第3の面13を第2の面12に接続し、流体アクセスポート5を形成する第2の側方導管4とを含む第1の側線が接続されている。流体モジュール10は、中央導管2に接続され、ブロック1の第6の面16(第3の面13の反対側)に開口する第1の側方導管と、ブロック1の第6の面16を第2の面12に接続し、そこで流体アクセスポートを形成する第2の側方導管とを備える第2の側線を含む。流体モジュール10はまた、ブロック1の第3の面13と第6の面16にそれぞれ配置され、第1の側線と第2の側線をそれぞれ開閉する手段として機能する2つのバルブ28を含む。バルブ28は、側線の第1および第2の側方導管のそれぞれ第3の面13および第6の面16上の開口を覆うダイヤフラム6と、ダイヤフラム6をその開口に押し付けることを可能にするアクチュエータ7とを備え、これにより、第1の側方導管と第2の側方導管との間の流体の通過を可能にするために、側方導管が閉塞され、または開口部からダイヤフラム6が取り外される。
【0138】
1つの側線を有する流体モジュール20は、そのブロック1内に、モジュールのブロック1を第1の面から第4の面まで貫通し、中央導管2に接続され第3の面に開口する第1の側方導管3を含む1つの単一の側線が接続される中央導管2と、第3の面に開口部を有し、流体アクセスポート5を形成する第2の面に開口部を有する第2の側方導管4と、を含む。ダイヤフラムバルブが存在し、第3の面上の第1の側方導管3および第2の側方導管4の開口部を塞ぐかまたはブロックを解除することによって、側線を閉鎖または開放することができる。
【0139】
中央バルブ流体モジュール30は、そのブロック内に、第1の面から始まり、ブロックの第3の面に開口する第1の側方導管34が接続される非貫通の第1の中央導管32と、第4の面(第1の面の反対側)から始まり、ブロックの第3の面に開口する第2の側方導管35が接続されている非貫通である第2の中央導管33とを備える。流体モジュール30は、その第1の側方導管34と第2の側方導管35との間の流体の通過を防止するため、または、その第1の側方導管34と第2の側方導管35との間の流体の通過を可能にするようにその開口部の閉塞を解除するために、第3の面の第1の側方導管34と第2の側方導管35の開口部を塞ぐことを可能にするダイヤフラムバルブを備える。
【0140】
各ブロックの第1の面11上の中央導管2の開口部は、隣接するブロック(存在する場合)の第4の面14上に中央導管2の開口部に面しており、その中央導管2は流体連通する。シール8、好ましくは、クランプシールは、アセンブリの密閉性を確保するために、組み立てられたブロックの面の間において、中央導管2の開口部の周囲に存在する。ブロックは、ブロックの第1の面11から第4の面14までの各ブロックを横切る3本のタイロッド9を使用することによって、一体的に所定の位置に維持される。図2に示すように、タイロッド9は、好ましくはブロックの中央導管と平行であり、三角形構成で配置され、中央導管はタイロッド9の間に配置される。
【0141】
図1では、中央バルブ流体モジュール30のバルブが開いた位置で示されており、流体モジュール10の左バルブがアセンブリの底部に示され、流体モジュール10の右バルブがアセンブリの上部に示されている。別のバルブは閉位置で示されている。アセンブリ内を循環する流体の軌跡は灰色の矢印で表されている。
【0142】
図3は、アセンブリに含まれる2つの側線を有する流体モジュール40を示す。流体モジュール40のブロック1は、本質的に円筒形の形状を有する。第1の面11および第4の面14(不図示)は、好ましくは平面であり、円筒の軸に対して直角である。好ましくは、円筒の断面は曲面と2つの平面13、16(第3の面と第6の面に相当する)を含む。流体モジュール40は、好ましくは中央導管2に平行な2つのタイロッド9によってアセンブリの別の流体モジュールと組み立てられ、より好ましくは2つのタイロッド9の横断面は中央導管の横断面と位置合わせされ、さらにより好ましくは、中央導管から等距離にある。
【0143】
図4は、4本の側線を有する流体モジュール50を示す。4つの側線はそれぞれ中央導管2に接続され、他の端部に流体アクセスポート5を含む。それらはそれぞれ第1の側方導管と第2の側方導管を備え、それぞれ独立したバルブ(ここではダイヤフラムバルブ)によって開放または閉鎖することができる。
【0144】
図5は、ダイヤフラムバルブなどのバルブによって独立して開放または閉鎖できる2つの側線を有する流体モジュール60を示す。流体モジュール60は、流体モジュール60のブロック1に挿入されたpHセンサ18および導電率センサ19をさらに備え、これら2つのセンサは、中央導管2内を流れる流体の測定を実行するように構成されている。
【0145】
図6は、4本の側線を有する流体モジュール70を表す。各側線は、各側線の側方導管または2つの側方導管の内部に貫通するアクチュエータ7および閉塞具21を備えるバルブによって独立して開閉されてもよい。バルブは、例えば、ニードルバルブまたはフラップゲートバルブであってもよい。図6に示される流体モジュール70は、中央導管2の開口部の1つにチューリップコネクタ17を備える。
【0146】
図7は、図6に示されるような流体モジュール70を示しており、取り外し可能なアクチュエータ7が、ブロック1に挿入されたままである閉塞具21から取り外されている。したがって、モジュール70のブロック1およびバルブの閉塞具21は使い捨てタイプであり、使用後に交換することができるが、バルブのアクチュエータ7は再利用可能であり、モジュールの使用後に新しい閉塞具を備えた新しいブロックに取り付けることができる。
【0147】
図8は、それぞれが2つの側線で接続されている2つの中央導管2を有する流体モジュール80を示している。各側線は、第1の側方導管と、流体アクセスポートを備える第2の側方導管とを含む。4つの側線のそれぞれは、バルブ、例えばニードルバルブまたはフラップゲートバルブによって閉鎖または開放されてもよい。この例では、チューリップコネクタ17が2つの中央導管2のそれぞれの開口部の1つに存在し、その開口部はブロック1の同じ面上にある。
【0148】
図9は、流体モジュールのアセンブリを表しており、最初の流体モジュールおよび最後の流体モジュールはそれぞれ、好ましくは面面を介した接触アセンブリを通じてエンドプレート22と組み立てられる。流体モジュールとエンドプレートは、それらを横切るタイロッドによって一体的に組み立てられ、その端にはエンドプレート22に対して締め付けられるナット23がねじ込まれる。
【0149】
図10は、流体モジュールのアセンブリを表しており、流体モジュールは、この例では蝶ナット24である外部構造を利用することによって2つのエンドプレート22と組み立てられており、モジュールとエンドプレートを互いにしっかりとクランプすることができる。この実施形態では、アセンブリは、好ましくは、端部に蝶ナット24がねじ込まれた1つまたは複数のタイロッドを備える。
【0150】
図11は、同一であっても異なっていてもよい(この例では同一である)3つの流体モジュール90を備えるデバイスを表す。この例では、各流体モジュール90は、それぞれ側方流体管25が接続される少なくとも2つの流体アクセスポート5を有し、2つの流体モジュールを相互に接続することができる。図11に示されるデバイスの例では、3つの流体モジュールは、それぞれ流体モジュール90のブロック1の第3の面13および第6の面16に開口する第1の側方導管と第2の側方導管とを備える2つの側線にその非貫通端で接続された非貫通型の中央導管を備える。各側線の第2の側方導管は、それぞれ第3の面13と第6の面16から始まる第1の導管部分26と、好ましくはその端部の間の中間位置で第1の導管部分26と接続される第2の導管部分27とを備える。第2の部分27は、第1の流体アクセスポート5を形成するブロック1の第2の面12上の開口部と、第2の流体アクセスポート5を形成するブロック1の第5の面15上の第2の開口部とを備える。流体モジュール90は、それぞれ独立して、またはすべて、流体モジュールのアセンブリに含まれてもよく(好ましくは、複数の流体モジュールが向かい合って組み立てられる)、したがって、流体モジュール90は、好ましくはアセンブリの一端である。
【0151】
図12は、上述のような流体モジュールのアセンブリであり得るバルブのブロック(第2のクロマトグラフィーモジュール201内の黒い長方形内に囲まれている)を備える2つのクロマトグラフィーモジュール200および201を含むクロマトグラフィー設備を表す。クロマトグラフィーモジュール200および201はそれぞれ、流体入口202および流体出口203を備えるクロマトグラフィーカラム(図示せず)を含む。流体モジュールのアセンブリは、バルブ28と、pHセンサ18および導電率センサ19などのセンサとを含んでもよい。クロマトグラフィーモジュールの流体モジュールのアセンブリは、アセンブリの流体モジュールの流体アクセスポート5に接続された側方流体管25によってそれらの間で相互接続されてもよい。流体モジュールのいくつかの流体アクセスポート5は供給管204に接続してもよく、流体モジュールのいくつかの流体アクセスポート5は排出管205に接続してもよい。クロマトグラフィーモジュール200の流体モジュールのアセンブリの流体出口55は、別のクロマトグラフィーモジュール201の流体モジュールのアセンブリの流体入口56に接続されてもよい。流体モジュールのバルブのポジション(開放または閉鎖)に応じて、2つのクロマトグラフィーモジュール200および201のカラムは直列であってもよいし、並列であってもよい。さらに、各クロマトグラフィーモジュール200および201において、クロマトグラフィーカラムの流体入口202および流体出口203に接続された流体モジュールのアセンブリ100の流体モジュールのバルブのポジション(開放または閉鎖)に応じて、例えば、そのクロマトグラフィーカラムはオンラインであってもバイパスされていてもよい。
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図10
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図12
【国際調査報告】