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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-21
(54)【発明の名称】電池パック及び自動車
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/6568 20140101AFI20231114BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20231114BHJP
   H01M 10/6556 20140101ALI20231114BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20231114BHJP
   B60K 1/04 20190101ALI20231114BHJP
   B60K 11/02 20060101ALI20231114BHJP
   F28D 1/047 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
H01M10/6568
H01M10/613
H01M10/6556
H01M10/625
B60K1/04 Z
B60K11/02
F28D1/047 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513756
(86)(22)【出願日】2021-07-01
(85)【翻訳文提出日】2023-02-24
(86)【国際出願番号】 CN2021104013
(87)【国際公開番号】W WO2022048294
(87)【国際公開日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】202010921347.5
(32)【優先日】2020-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202021921823.5
(32)【優先日】2020-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520434178
【氏名又は名称】欣旺達動力科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Sunwoda Mobility Energy Technology Co., LTD.
【住所又は居所原語表記】Floor 1-2, Building A, Sunwoda Industrial Park, No.18 Tangjia South Road, Gongming Street, Guangming New District Shenzhen, Guangdong 518000(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100128509
【弁理士】
【氏名又は名称】絹谷 晴久
(74)【代理人】
【識別番号】100119356
【弁理士】
【氏名又は名称】柱山 啓之
(72)【発明者】
【氏名】陳斌斌
(72)【発明者】
【氏名】温世標
(72)【発明者】
【氏名】席兵栄
(72)【発明者】
【氏名】王華文
(72)【発明者】
【氏名】王明旺
【テーマコード(参考)】
3D038
3D235
3L103
5H031
【Fターム(参考)】
3D038AB01
3D038AC22
3D235AA01
3D235BB36
3D235BB45
3D235CC14
3D235FF43
3D235HH02
3D235HH04
3L103AA31
3L103BB37
3L103CC02
3L103DD06
5H031AA09
5H031KK08
(57)【要約】
本発明は、電池パック及び自動車を開示する。電池パックは、上冷却管と、ケースと、給水管と、排水管と若干のセルとを含む。ケースの内に、第1の接続柱と第2の接続柱が設けられ、ケースのベースの内に冷却管路が形成され、上冷却管の一端は、第1の接続柱の頂部に接続され且つ第1の接続柱内のダクトを介して冷却管路に連通し、上冷却管の他端は、第2の接続柱の頂部に接続され且つ第2の接続柱の頂部に開設される溝部の開口にシールするように接続され、給水管と排水管はいずれもケースの外壁に設けられ、給水管は冷却管路に連通し、排水管は溝部を介して上冷却管に連通し、若干のセルは、ケースの内に配列され且つ上冷却管と冷却管路との間に位置する。本発明の電池パックによれば、上冷却管を迅速且つ容易に着脱することができ、上冷却管と冷却管路との間のセルを処理することが容易である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上冷却管と、
ケースであって、前記ケースの内に第1の接続柱と第2の接続柱が設けられ、前記ケースのベースの内に冷却管路が形成され、前記第1の接続柱の内にダクトが設けられ、前記ダクトは鉛直方向に沿って設けられ、前記上冷却管の一端は、前記第1の接続柱の頂部に接続され且つ前記ダクトを介して前記冷却管路の一端に連通し、前記第2の接続柱の頂部に、鉛直方向に沿う溝部が開設され、前記上冷却管の他端は、前記第2の接続柱の頂部に接続され、且つ前記溝部の開口にシールするように接続されるケースと、
前記ケースの外壁に設けられ、前記冷却管路に連通する給水管と、
前記ケースの外壁に設けられ、前記溝部を介して前記上冷却管に連通する排水管と、
前記ケースの内に配列され、且つ前記上冷却管と前記冷却管路との間に位置する若干のセルと、を含む、
ことを特徴とする電池パック。
【請求項2】
前記冷却管路の内に若干の放熱リブが設けられ、前記放熱リブは、間隔を隔て前記冷却管路の内に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
前記第2の接続柱の内に接続通路が設けられ、前記接続通路は前記溝部の下方に位置し、前記冷却管路と前記給水管は、前記接続通路を介して連通する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項4】
前記上冷却管と前記冷却管路は、いずれもU字状に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項5】
前記排水管は、前記給水管の真上に位置する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項6】
前記上冷却管の両端には、それぞれ第1の取り付けブロックと第2の取り付けブロックが更に設けられ、前記第1の取り付けブロックの底部に第1の挿接部が設けられ、前記第2の取り付けブロックの底部に第2の挿接部が設けられ、前記第1の取り付けブロックは前記第1の挿接部によって前記ダクト内に挿入され、前記第2の取り付けブロックは前記第2の挿接部によって前記溝部内に挿入される、
ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項7】
前記第1の取り付けブロックの内に第1の貫通孔が設けられ、前記第2の取り付けブロックの内に第2の貫通孔が設けられ、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔は、いずれもL字状に設けられ、前記第1の貫通孔の水平部は前記上冷却管の一端に連通し、前記第1の貫通孔の鉛直部は前記第1の挿接部を貫通し、前記第2の貫通孔の水平部は前記上冷却管の他端に連通し、前記第2の貫通孔の鉛直部は前記第2の挿接部を貫通する、
ことを特徴とする請求項6に記載の電池パック。
【請求項8】
若干のシールリングをさらに含み、前記シールリングは、それぞれ前記第1の挿接部と前記ダクトとの組み立ての箇所、及び前記第2の挿接部と前記溝部との組み立ての箇所に設けられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の電池パック。
【請求項9】
前記上冷却管の一端は、上に向かってS字状に折り曲げられ、且つ前記第2の取り付けブロックに接続される、
ことを特徴とする請求項6に記載の電池パック。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の電池パックを含む、
ことを特徴とする自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池の熱管理技術分野に関し、特に電池パック及び自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、自動車の駆動装置は、一般的に動力電池パックであり、動力電池パックは若干のセルを含み、動力電池パックが自動車を稼働させるように駆動する過程において、セルでは稼働状態で大量の熱量が発生し、放熱手段を適時に取らないとセルが破損され、且ついずれか1つのセルが破損すると動力電池パック全体が破損し、自動車の正常な運行に影響を与える。そのため、動力電池パックにおいて、セルが動作する時に発生した熱を吸収し、放熱の役割を果たす冷却アセンブリを配置する必要がある。現在、冷却アセンブリを取り付ける方法は複雑であり、電池パックをメンテナンスしたり、電池パック内のセルを取り換えたりしようとする場合、冷却アセンブリの複数の部品を取り外すまで操作できません。また、冷却アセンブリが破損された場合、冷却アセンブリの取り換えも非常に不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術に存在する課題の少なくとも1つを解決することを目的とする。そのため、本発明は、上冷却管を迅速且つ便利に着脱することができる電池パックを提供する。
【0004】
本発明は、自動車をさらに提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様、本発明の1つの実施例は電池パックを提供する。この電池パックは、
上冷却管と、
ケースであって、前記ケースの内に第1の接続柱と第2の接続柱が設けられ、前記ケースのベースの内に冷却管路が形成され、前記第1の接続柱の内にダクトが設けられ、前記ダクトは鉛直方向に沿って設けられ、前記上冷却管の一端は、前記第1の接続柱の頂部に接続され且つ前記ダクトを介して前記冷却管路の一端に連通し、前記第2の接続柱の頂部に、鉛直方向に沿う溝部が開設され、前記上冷却管の他端は、前記第2の接続柱の頂部に接続され、且つ前記溝部の開口にシールするように接続されるケースと、
端部が前記ケースの外壁に設けられ、前記冷却管路に連通する給水管と、
端部が前記ケースの外壁に設けられ、前記溝部を介して前記上冷却管に連通する排水管と、
前記ケースの内に配列され、且つ前記上冷却管と前記冷却管路との間に位置する若干のセルとを含む。
【0006】
本発明の実施例の電池パックは、少なくとも下記のような有益効果を有する。本発明の電池パックは、従来技術に対して、ケースの第1の接続柱の内に鉛直方向に沿うダクトを開設することにより、上冷却管の両端がそれぞれ第1の接続柱と第2の接続柱の頂部に取り付けられ、且つ上冷却管の一端と冷却管路の一端はダクトを介して連通することができる。第2の接続柱の頂部に鉛直方向に沿う溝部が開設され、上冷却管の他端は溝部の開口にシールするように接続され、且つ上冷却管と排水管との間は溝部を介して連通し、冷却ダクトは給水管に連通する。若干のセルは、ケース内に配列され、且つ上冷却管と冷却管路との間に位置する。本発明の電池パックによれば、給水管と、冷却管路と、第1の接続柱と、上冷却管と、第2の接続柱と排水管との間に、冷却システム回路が形成され、冷却液が冷却回路を流れることで、冷却管路と上冷却管との間に設けられるセルを放熱する。ダクトと溝部がいずれも鉛直方向に沿って設けられ、上冷却管の両端がそれぞれ第1の接続柱と第2の接続柱の頂部に取り付けられることで、上冷却管を着脱する時に、鉛直方向に沿って直接的に操作することができ、これによって、上冷却管を迅速且つ容易に着脱することができるとともに、上冷却管を取り外せばセルを操作することができ、過程は便利で速やかである。
【0007】
本発明別のいくつかの実施例の電池パックによれば、前記冷却管路の内に若干の放熱リブが設けられ、前記放熱リブは、間隔を隔て前記冷却管路内に設けられる。
【0008】
本発明の別のいくつかの実施例の電池パックによれば、前記第2の接続の柱内に接続通路が設けられ、前記接続通路は前記溝部の下方に位置し、前記冷却管路と前記給水管は、前記接続通路を介して連通する。
【0009】
本発明の別のいくつかの実施例の電池パックによれば、前記上冷却管と前記冷却管路は、いずれもU字状に設けられる。
【0010】
本発明の別のいくつかの実施例の電池パックによれば、前記排水管は、前記給水管の真上に位置する。
【0011】
本発明の別のいくつかの実施例の電池パックによれば、前記上冷却管の両端には、それぞれ第1の取り付けブロックと第2の取り付けブロックが更に設けられ、前記第1の取り付けブロックの底部に第1の挿接部が設けられ、前記第2の取り付けブロックの底部に第2の挿接部が設けられ、前記第1の取り付けブロックは前記第1の挿接部によって前記ダクト内に挿入され、前記第2の取り付けブロックは前記第2の挿接部によって前記溝部内に挿入される。
【0012】
本発明の別のいくつかの実施例の電池パックによれば、前記第1の取り付けブロックの内に第1の貫通孔が設けられ、前記第2の取り付けブロック内に第2の貫通孔が設けられ、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔は、いずれもL字状に設けられ、前記第1の貫通孔の水平部は前記上冷却管の一端に連通し、前記第1の貫通孔の鉛直部は前記第1の挿接部を貫通し、前記第2の貫通孔の水平部は前記上冷却管の他端に連通し、前記第2の貫通孔の鉛直部は前記第2の挿接部を貫通する。
【0013】
本発明の別のいくつかの実施例の電池パックによれば、若干のシールリングをさらに含み、前記シールリングは、それぞれ前記第1の挿接部と前記ダクトとの組み立ての箇所、及び前記第2の挿接部と前記溝部との組み立ての箇所に設けられる。
【0014】
本発明の別のいくつかの実施例の電池パックによれば、前記上冷却管の一端は、上に向かってS字状に折り曲げられ、且つ前記第2の取り付けブロックに接続される。
【0015】
第2の態様によれば、本発明の1つの実施例は、本発明の上述した第1の態様の実施例による電池パックを含む自動車を提供する。
【0016】
本発明の実施例の自動車は、少なくとも下記のような有益効果を有する。上述した電池パックを採用して自動車を運行させるように駆動することにより、該電池パックにおける給水管と、冷却管路と、第1の接続柱と、上冷却管と、第2の接続柱と排水管との間に冷却システム回路が形成される一方、冷却管路、第1の接続柱及び第2の接続柱は、いずれもケースに設けられ、給水管と排水管の端部もケースの外側に設けられ、セルは、ケースの内に設けられ、且つ上冷却管と冷却管路との間に位置するため、セルを操作して処理する必要がある場合、上冷却管を直接的に取り外せば実現することができ、且つ冷却管を鉛直方向に沿って直接的に着脱することができ、操作が簡単で迅速であり、電池パックのメンテナンスが容易であり、これによって、該電池パックを採用する自動車は、より長い航続距離を有し、自動車の耐用年数を延ばす。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1の実施例に係る電池パックにおける冷却アセンブリとケースの分解概略図である。
図2】本発明の第1の実施例に係る電池パックにおける冷却アセンブリとケースの断面図である。
図3図2のAの箇所の部分拡大図である。
図4】本発明の第1の実施例に係る電池パックのケースの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、実施例を参照しながら、本発明の思想及び技術的効果を明確、完全に記述することにより、本発明の目的、特徴及び効果を十分に理解する。明らかに、記述された実施例は、単に本発明の一部の実施例に過ぎず、すべの実施例ではなく、本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を払わない前提で得られた他の実施例は、何れも本発明の保護範囲に属する。
【0019】
本発明の実施例の記述において、方位に関する記述、例えば、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」などによって指示された方位又は位置関係は、図面に示した方位又は位置関係に基づいたものであり、単に本発明を記述し又は記述を簡略化するためのものであり、指された装置又は要素が特定の方位を有し、特定の方位で構成又は操作しなければならないことを指示したり暗示したりするものではなく、そのため、本発明に対する制限として理解されるべきではない。
【0020】
本発明の実施例の記述において、ある特徴が別の特徴に「設けられる」、「固定される」、「接続される」、「取り付けられる」と称される場合、別の特徴に直接的に設けられ、固定され、接続されてもよく、別の特徴に間接的に設けられ、固定され、接続され、取り付けられてもよい。本発明の実施例の記述において、「若干」に係る場合、1つ以上を意味し、「複数」に係る場合、2つ以上を意味し、「よりも大きい」、「よりも小さい」、「超える」に係る場合、本数を含まないものと理解され「以上」、「以下」、「以内」に係る場合、本数を含むものと理解される。「第1」、「第2」に係る場合、技術的特徴を区別するためのものとして理解され、相対的重要性を指示する、又は暗示する、又は指された技術的特徴の数を暗示的に明示する、又は指された技術的特徴の前後関係を暗示的に明示するものとして理解されるべきではない。
【0021】
以下、図1図4を参照して、本発明の第1の態様の実施例に係る電池パックを記述する。
【0022】
図1図4に示すように、本発明の第1の態様の実施例に係る電池パックは、上冷却管110と、ケース120と、給水管130と、排水管140と、若干のセルとを含む。
【0023】
ケース120の内に第1の接続柱123と第2の接続柱125が設けられ、ケース120のベース121の内に冷却管路が形成され、第1の接続柱123の内にダクト124が設けられ、ダクト124は鉛直方向に沿って設けられる。上冷却管110の一端は、第1の接続柱123の頂部に接続され、且つダクト124を介して冷却管路の一端に連通する。第2の接続柱125の頂部に、鉛直方向に沿う溝部126が開設され、上冷却管110の他端は、第2の接続柱125の頂部に接続され、且つ溝部126の開口にシールするように接続される。給水管130の端部は、ケース120外壁に設けられ、給水管130は冷却管路に連通する。排水管140の端部は、ケース120外壁に設けられ、排水管140と上冷却管110は溝部126を介して連通する。若干のセルは、ケース120内に配列され、且つ上冷却管110と冷却管路との間に位置する。
【0024】
具体的に、給水管130と、冷却管路と、第1の接続柱123と、上冷却管110と、第2の接続柱125と、排水管140との間に冷却システム回路が形成され、給水管130は冷却管路に連通し、上冷却管110と排水管140との間は、第2の接続柱125の溝部126を介して連通し、冷却液は、該冷却システムを介してセルに対する吸熱動作を実行し、これによって、放熱役割を果たする。第2の接続柱125内の溝部126と排水管140との間の通路はL字状となり、即ち、溝部126の開口は鉛直方向に沿って設けられ、これによって、上冷却管110は鉛直方向に沿って第2の接続柱125に直接的に取り付けられることができ、且つ上冷却管110は溝部126に連通し、冷却液は上冷却管110から溝部126に流れ、更に排水管140から流れ出す。第1の接続柱123と第2の接続柱125がケース120の内壁に設けられ、冷却管路がケース120のベース121の内に設けられるため、上冷却管110と冷却管路との間に位置するセルを処理する必要がある場合、上冷却管110を第1の接続柱123と第2の接続柱125から取り外すだけでセルを処理する作業を実現することができる。第1の接続柱123の内のダクト124が鉛直方向に沿って設けられ、第2の接続柱125上の溝部126が鉛直方向に沿って設けられることで、上冷却管を鉛直方向に沿って第1の接続柱123と第2の接続柱125上にそれぞれ直接的に取り付けることができ、上冷却管110の着脱は容易であり、それ以外の装置を取り外す必要はない。
【0025】
本発明のいくつかの実施例では、冷却管路の内に若干の放熱リブ122が設けられ、放熱リブ122は、間隔を隔て冷却管路の内に設けられる。例えば、図2図4に示すように、冷却管路内に若干の放熱リブ122が間隔を隔て設けられる。具体的には、冷却管路内に若干の放熱リブ122が間隔を隔て設けられることで、冷却液の流れ方向が折り曲がれ、これによって、冷却液が冷却管路内を流れる時間は長くなり、より多くの熱量を吸収し、冷却管路の放熱効率を向上させる。
【0026】
本発明のいくつかの実施例では、第2の接続柱125の内に接続通路127が設けられ、接続通路127は溝部126の下方に位置し、冷却管路は接続通路127を介して給水管130に連通する。例えば、図2図4に示すように、第2の接続柱125の内に接続通路127が設けられ、接続通路127は溝部126の下方に位置し、冷却管路は接続通路127を介して給水管130に連通する。具体的には、溝部126の下方に接続通路127を設置し、且つ接続通路127を第2の接続柱125の内に設置し、溝部126と接続通路127との間は互いに連通せず、給水管130を第2の接続柱125に対応する位置に設置することで、冷却管路と給水管130との間は、接続通路127を介して連通することができ、冷却液は、重力の作用で冷却管路内により速やかに入り込み、更に冷却管路の上のセルが発生した熱量を吸収する。
【0027】
本発明のいくつかの実施例では、上冷却管110と冷却管路は、いずれもU字状に設けられる。例えば、図1図2に示すように、上冷却管110と冷却管路は、いずれもU字状に設けられる。具体的には、上冷却管110と冷却管路をいずれもU字状に設置することで、上冷却管110と冷却管路をよりよくセルに被覆するとともに、冷却管と、接続柱と、給水管130と排水管140の間に良い水冷放熱回路を形成することができる。また、上冷却管110と冷却管路をいずれもU字状に設置することで、上冷却管110の管路長さと冷却管路の長さを増やすことができるとともに、上冷却管110及び冷却管路とセルとの間の接触面積を増やす。冷却液が上冷却管110と冷却管路の内を流れる時間は長くなり、これによって、冷却液が熱量を吸収する時間を増やし、上冷却管と冷却管路の放熱効果を向上させる。なお、上冷却管と冷却管路はS字状に設けられてもよく、これによって、上冷却管110の管路長さと冷却管路の長さを増やし、上冷却管110と冷却管路の放熱効果を向上させる。本実施例では、上冷却管110と冷却管路をU字状に設置することは、本発明に対する具体的な制限ではない。
【0028】
本発明のいくつかの実施例では、排水管140は給水管130の真上に位置する。例えば、図1図2に示すように、排水管140は給水管130の真上に位置する。具体的には、排水管140を給水管130の真上に設置することで、上冷却管110も冷却管路上方に位置し、冷却液は、給水管130から入り込んで、冷却管路、第1の接続柱123及び上冷却管110を順次経由してから排水管140から流れ出て、放熱回路が形成される。また、上冷却管110とケース120の底部が一体成型され、即ちケース120の最も内側に位置するため、セルをケース120内に取り付ける時に、冷却管路に近い箇所の熱量は、上冷却管110の箇所の熱量よりも放熱されにくく、冷却液が冷却管路箇所から入り込むことにより、冷却管路の箇所の放熱効果を向上させることができ、これによって、電池パックの使用効率が確保される。
【0029】
本発明のいくつかの実施例では、上冷却管110の両端には、それぞれ第1の取り付けブロック111と第2の取り付けブロック112が更に設けられ、第1の取り付けブロック111の底部に第1の挿接部113が設けられ、第2の取り付けブロック112の底部に第2の挿接部114が設けられ、第1の取り付けブロック111は第1の挿接部113によってダクト124の内に挿入され、第2の取り付けブロック112は第2の挿接部114によって溝部126内に挿入される。例えば、図1図2に示すように、第1の取り付けブロック111の底部に第1の挿接部113が設けられ、第2の取り付けブロック112の底部に第2の挿接部114が設けられ、第1の取り付けブロック111は第1の挿接部113によってダクト124内に挿入され、第2の取り付けブロック112は第2の挿接部114によって溝部126内に挿入される。具体的には、上冷却管110自体が第1の接続柱123と第2の接続柱125に取り付けられることが困難であるため、上冷却管110の両端に、それぞれ第1の取り付けブロック111と第2の取り付けブロック112が設けられることで、上冷却管110の一端を第1の取り付けブロック111によって第1の接続柱123に取り付け、他端を第2の取り付けブロック112によって第2の接続柱125に取り付けることができる。第1の取り付けブロック111の底部に第1の挿接部113が設けられることで、第1の取り付けブロック111は第1の挿接部113によってダクト124の内に挿入されることができ、これによって、上冷却管110の一端を容易に第1の接続柱123上に取り付けることができる。第2の取り付けブロック112の底部に第2の挿接部114が設けられることで、第2の取り付けブロック112は第2の挿接部114によって溝部126内に挿入されることができ、且つ上冷却管110の他端を容易に第2の接続柱125上に取り付けることができる。
【0030】
本発明のいくつかの実施例では、第1の取り付けブロック111の内に第1の貫通孔が設けられ、第2の取り付けブロック112の内に第2の貫通孔128が設けられ、第1の貫通孔と第2の貫通孔128は、いずれもL字状に設けられる。第1の貫通孔の水平部は上冷却管110の一端に連通し、第1の貫通孔の鉛直部は第1の挿接部113を貫通する。第2の貫通孔128の水平部は上冷却管110の他端に連通し、第2の貫通孔128の鉛直部は第2の挿接部114を貫通する。例えば、図3に示すように、第2の貫通孔128はL字状に設けられ、第2の貫通孔128の水平部は上冷却管110の他端に連通し、第2の貫通孔128の鉛直部は第2の挿接部114を貫通する。具体的には、第1の貫通孔と第2の貫通孔128をいずれもL字状に設置し、且つ第1の貫通孔の水平部を上冷却管110の一端に連通し、第1の貫通孔の鉛直部は第1の挿接部113を貫通することで、冷却管路内の冷却液は、第1の挿接部113と第1の貫通孔を順次経由してから上冷却管110に流れ込む一方、第2の貫通孔128の水平部を上冷却管110の他端に連通し、第2の貫通孔128の鉛直部は第1の挿接部を貫通することで、上冷却管110内の冷却液は、第2の貫通孔128と第2の挿接部114を順次経由してから排水管140内に流れ込み、且つ排水管140から流れ出すことができる。また、第1の取り付けブロック111と第2の取り付けブロック112に若干の接続孔が開設され、第1の接続柱123と第2の接続柱125の上面にいずれも若干のボルト孔が開設され、接続孔はネジ孔に一対一に対応する。第1の取り付けブロック111はボルトよる接続の方式で第1の接続柱123上に取り付けられ、第2の取り付けブロック112はボルトよる接続の方式で第2の接続柱125上に取り付けられる。ネジ孔の開口は鉛直方向に沿って設けられ、これによって、上冷却管110を容易に鉛直方向に沿って直接的に着脱することができる。
【0031】
本発明のいくつかの実施例では、若干のシールリング150をさらに含み、シールリング150は、それぞれ第1の挿接部113とダクト124との組み立ての箇所、及び第2の挿接部114と溝部126との組み立ての箇所に設けられる。例えば、図2図3に示すように、第2の挿接部114と溝部126との組み立ての箇所に、4つのシールリング150が設けられる。具体的には、第1の挿接部113とダクト124との組み立ての箇所、及び第2の挿接部114と溝部126との組み立ての箇所にそれぞれ4つのシールリング150を設置することで、第1の挿接部113は、ダクト124により強固に組み立てられることができ、これによって、上冷却管110の一端の第1の取り付けブロック111は、第1の接続柱123により強固に取り付けられることができる。更に、第2の挿接部114は、溝部126により強固に組み立てられることができ、これによって、上冷却管110の他端の第2の取り付けブロック112は、第2の接続柱125により強固に取り付けられることができ、冷却回路のシール効果が確保される。
【0032】
本発明のいくつかの実施例では、上冷却管110の一端は、上に向かってS字状に折り曲げられ、且つ第2の取り付けブロック112に接続される。例えば、図1図2に示すように、上冷却管110の一端は、上に向かってS字状に折り曲げられ、且つ第2の取り付けブロック112に接続される。具体的には、上冷却管110が取付けられた後に若干のセルに接する必要があるため、上冷却管110の取り付け位置に対して要求がある。本実施例では、排水管140と第2の接続柱125の頂部は、いずれも上冷却管110の上方に位置するため、上冷却管110を上に向かってS字状に折り曲げて第2の取り付けブロック112に接続し、第2の取り付けブロック112によって第2の接続柱125の上方に取り付ける必要がある。
【0033】
なお、実際の需要に応じて、別のいくつかの実施例では、排水管140と第2の接続柱125の頂部が上冷却管110の位置に対応する場合、上冷却管110は、第2の取り付けブロック112に直接接続し、第2の取り付けブロック112によって第2の接続柱125の上方に取り付けられてもよい。そのため、上冷却管110の一端を上に向かってS字状に折り曲げることは、本発明に対する具体的な制限ではない。
【0034】
本発明の第2の態様の実施例の自動車によれば、本発明の第1の態様の実施例の電池パックを含む。
【0035】
本発明の第2の態様の実施例の自動車によれば、上述した電池パックを採用して自動車を運行させるように駆動することにより、該電池パックにおける給水管130と、冷却管路と、第1の接続柱123と、上冷却管110と、第2の接続柱125と排水管140との間に冷却システム回路が形成される一方、冷却管路、第1の接続柱123及び第2の接続柱125は、いずれもケース120に設けられ、給水管130と排水管140の端部もケース120の外側に設けられ、セルは、ケース120の内に設けられ、且つ上冷却管110と冷却管路との間に位置するため、セルを操作して処理する必要がある時、上冷却管110を直接的に取り外せば実現することができ、且つ上冷却管110を鉛直方向に沿って直接的に着脱することができ、操作が簡単で迅速であり、電池パックのメンテナンスが容易である。これによって、該電池パックを採用する自動車は、より長い航続距離を有し、自動車の耐用年数を延ばす。
【0036】
以上、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、当業者が有する知識範囲内で、本発明の趣旨を逸脱しない前提で、様々な変更を行うこともできる。なお、矛盾しない限り、本発明の実施例及び実施例における特徴は、相互に組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0037】
110 上冷却管
111 第1の取り付けブロック
112 第2の取り付けブロック
113 第1の挿接部
114 第2の挿接部
120 ケース
121 ベース
122 放熱リブ
123 第1の接続柱
124 ダクト
125 第2の接続柱
126 溝部
127 接続通路
128 第2の貫通孔
130 給水管
140 排水管
150 シールリング
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】