(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-21
(54)【発明の名称】浮遊式バルブ部材を一体化された収束-発散ドリップチャンバー
(51)【国際特許分類】
A61M 5/14 20060101AFI20231114BHJP
【FI】
A61M5/14 520
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023520032
(86)(22)【出願日】2021-10-28
(85)【翻訳文提出日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 US2021057034
(87)【国際公開番号】W WO2022094067
(87)【国際公開日】2022-05-05
(32)【優先日】2020-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】メノン、カンジンプレダティル ムラリクリシュナ
(72)【発明者】
【氏名】アガルワル、アマン
(72)【発明者】
【氏名】パサックカッド、ラーフル
(72)【発明者】
【氏名】ムラリ、アルジュン
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA07
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD01
4C066EE01
4C066FF04
4C066QQ12
(57)【要約】
ドリップチャンバーデバイスは、入口部、および、入口部の下流に配設されている出口部を含むハウジングと、ハウジングの内側円周方向表面によって画定されているチャンバーとを含むことが可能である。チャンバーは、入口部を出口部と流体接続することが可能である。バルブ部材は、チャンバーの中の流体のレベルに基づいて、(i)閉状態と(ii)開状態との間で移動するようにチャンバーの中に配設されていることができ、閉状態では、入口部とチャンバーとの間の流体連通が遮断されており、開状態では、入口部とチャンバーとの間の流体連通が遮断されていない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドリップチャンバーデバイスであって、前記ドリップチャンバーデバイスは、
入口部、および、前記入口部の下流に配設されている出口部を含むハウジングと;
前記ハウジングの内側円周方向表面によって画定されているチャンバーであって、前記チャンバーは、前記入口部を前記出口部と流体接続する、チャンバーと;
前記チャンバーの中の流体のレベルに基づいて、(i)閉状態と(ii)開状態との間で移動するように前記チャンバーの中に配設されているバルブ部材であって、前記閉状態では、前記入口部と前記チャンバーとの間の流体連通が遮断されており、前記開状態では、前記入口部と前記チャンバーとの間の流体連通が遮断されていない、バルブ部材と
を含む、ドリップチャンバーデバイス。
【請求項2】
前記内側円周方向表面は、前記ハウジングの上部端部から半径方向外向きにおよび遠位に延在する第1の側壁部と、前記第1の側壁部から前記ハウジングの底部端部へ半径方向内向きにおよび遠位に延在する第2の側壁部とによって画定されている、請求項1に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項3】
前記第1および第2の側壁部のそれぞれは、円錐状形状を含む、請求項2に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項4】
前記ドリップチャンバーデバイスは、前記第1の側壁部に沿って前記内側円周方向表面の上に円周方向に配設されているシーリングリングをさらに含み、
前記閉状態では、前記バルブ部材は、前記シーリングリングの中に配設され、前記入口部と前記チャンバーとの間の流体連通を遮断し、
前記開状態では、前記バルブ部材は、前記シーリングリングの外側に配設されている、請求項2に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項5】
前記バルブ部材は、球形のボールを構成する、請求項4に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項6】
前記シーリングリングは、前記球形のボールの半径よりも大きいかまたはそれに等しい距離において、前記ハウジングの前記上部端部に隣接して、および、前記上部端部から遠位に配設されている、請求項5に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項7】
前記シーリングリングの内径は、前記球形のボールの直径よりも小さいかまたはそれに等しい、請求項5に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項8】
前記ハウジングの前記底部端部は、上部表面と、底部表面と、前記ベースプレートの前記上部表面から近位に突出する複数のバルブ支持部材とを有するベースプレートを含む、請求項2に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項9】
前記ベースプレートは、前記上部表面から前記ベースプレートの前記底部表面を通って延在するアパーチャーを含み、前記アパーチャーは、前記チャンバーを前記出口部と流体的に連通させる、請求項8に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項10】
前記ベースプレートの前記上部表面は、傾斜付きの表面を含み、前記傾斜付きの表面は、前記ベースプレートの外周部から前記ベースプレートの前記アパーチャーへ、半径方向内向きに角度付きおよびテーパー付きになっている、請求項9に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項11】
前記バルブ支持部材は、前記ドリップチャンバーデバイスの中心長手方向軸線の周りに半径方向に間隔を離して配置されている、請求項9に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項12】
ドリップチャンバーデバイスであって、前記ドリップチャンバーデバイスは、
ハウジングであって、前記ハウジングは、1次流体を受け入れるための入口部を含む上部端部、前記ハウジングから流体をディスペンスするための出口部を含む対向する底部端部、前記上部端部と前記底部端部との間の中間セクション、および側壁部を有しており、前記側壁部は、(i)前記上部端部から前記ハウジングの前記中間セクションへ半径方向外向きに延在する第1の部分、および、(ii)前記中間セクションから前記ハウジングの前記底部端部へ半径方向内向きに延在する第2の部分を有しており、前記側壁部の内側円周方向表面は、チャンバーを画定している、ハウジングと;
前記内側円周方向表面に沿って円周方向に配設されているシーリングリングと;
前記チャンバーの中に移動可能に配設されているバルブ部材であって、前記バルブ部材は、前記チャンバーの中の流体レベルが所定のレベルを超えるときに、浮力によって前記シーリングリングの中へ近位方向に変位可能である、バルブ部材と
を含む、ドリップチャンバーデバイス。
【請求項13】
前記側壁部の前記第1および第2の部分のそれぞれは、円錐状形状を含む、請求項12に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項14】
前記シーリングリングは、前記バルブ部材の半径よりも大きいかまたはそれに等しい距離において、前記ハウジングの前記上部端部に隣接して、および、前記上部端部から遠位に配設されている、請求項12に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項15】
前記バルブ部材は、球形のボールを構成する、請求項12に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項16】
前記シーリングリングの内径は、前記球形のボールの直径よりも小さいかまたはそれに等しい、請求項15に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項17】
前記ハウジングの前記底部端部は、アパーチャーを有するベースプレートを含み、前記アパーチャーは、前記ベースプレートを通って軸線方向に延在しており、前記アパーチャーは、前記チャンバーを前記出口部と流体的に連通させる、請求項12に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項18】
前記ベースプレートは、前記ベースプレートの上部表面から長手方向に突出する複数のバルブ支持部材をさらに含む、請求項17に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項19】
前記バルブ支持部材は、前記アパーチャーの周りに半径方向に間隔を離して配置されており、隣接するバルブ支持部材の間のそれぞれの間隔は、フローガイド部分を画定しており、前記チャンバーを退出する流体は、フローガイド部分を通って前記出口部の中へ流入する、請求項18に記載のドリップチャンバーデバイス。
【請求項20】
前記ベースプレートの前記上部表面は、傾斜付きの表面を含み、前記傾斜付きの表面は、前記ベースプレートの外周部から前記ベースプレートの前記アパーチャーへ、半径方向内向きに角度付きおよびテーパー付きになっている、請求項18に記載のドリップチャンバーデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、医療流体コネクターに関し、とりわけ、2次ラインを備えた静脈内(「IV」)セットにおける注入不足を防止することができ、また、1次IV流体バッグの中への2次薬物の逆流を防止することができるバルブ部材を有するフロー制御ドリップチャンバーコネクターに関する。
【背景技術】
【0002】
注入IVセットは、一般的に、予め充填されたコンテナ(たとえば、所望の医薬を含有するIVボトルまたはバッグ)から患者へ医薬を送達するために、注入療法において使用されている。一般的に、IVチュービングは、カテーテルに接続されており、治療されるべき局所エリアの中へ挿入される。いくつかのケースでは、潜在的に異なる投与量で複数の医薬を患者に送達する必要性が存在しており、それによって、複数の医薬がそれを通して患者にディスペンスされることができるチュービングまたは流体ラインの複数のブランチを有するIVエクステンションセットの必要性を引き起こす。
【0003】
医学的注入療法は、針またはカテーテルを通した医薬の投与を含む。医薬は、静脈内技法、筋肉内技法、または硬膜外技法を使用して投与されることができる。典型的に、注入療法は、チュービングを通して患者の静脈内針またはカテーテルに連結された流体供給源を含む。流体(それは、医薬または任意の他の流体を含むことが可能である)は、通常、流体供給源から流体経路を通して患者の中へ滴下される。典型的に、1次流体供給源および1つまたは複数の2次流体供給源が、供給源と患者との間の流体経路に接合されることができる。
【0004】
1次流体供給源および2次流体供給源は、流体経路の中に接合されることができ、2次流体が1次流体と同時に送達されることができるようになっている。代替的に、1次流体のフローは、2次流体供給源における圧力ヘッドが次流体供給源における圧力ヘッドよりも大きくなるところで停止され、それによって、2次流体の送達を可能にすることができる。次いで、1次流体の送達は、2次流体のフローが停止した後に再開されることができる。
【0005】
IVセットによる注入の間に、2次薬物の供給物が、潜在的に1次IVラインの中へ逆に流れ、2次薬物の注入不足につながる可能性がある。逆止バルブは、逆流を防止するために1次ラインの中に位置決めされ得るが、逆止バルブは、故障しがちである。逆止バルブ故障のいくつかの一般的な理由は、注入物の中に存在する破片、および、逆止バルブにおける最小圧力差に起因しており、その性能に影響を与える。
【0006】
背景技術の章において提供される説明は、単にそれが背景技術の章に述べられているかまたは背景技術の章に関連付けられているからといって、先行技術であると見なされるべきではない。背景技術の章は、主題の技術の1つまたは複数の態様を説明する情報を含むことが可能である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のさまざまな実施形態によれば、ドリップチャンバーデバイスは、入口部、および、入口部の下流に配設されている出口部を含むハウジングと、ハウジングの内側円周方向表面によって画定されているチャンバーとを含むことが可能である。チャンバーは、入口部を出口部と流体接続することが可能である。バルブ部材は、チャンバーの中の流体のレベルに基づいて、(i)閉状態と(ii)開状態との間で移動するようにチャンバーの中に配設されていることができ、閉状態では、入口部とチャンバーとの間の流体連通が遮断されており、開状態では、入口部とチャンバーとの間の流体連通が遮断されていない。
【0008】
本開示のさまざまな実施形態によれば、ドリップチャンバーデバイスは、ハウジングであって、ハウジングは、1次流体を受け入れるための入口部を含む上部端部、ハウジングから流体をディスペンスするための出口部を含む対向する底部端部、上部端部と底部端部との間の中間セクション、および側壁部を有しており、側壁部は、(i)上部端部からハウジングの中間セクションへ半径方向外向きに延在する第1の部分、および、(ii)中間セクションからハウジングの底部端部へ半径方向内向きに延在する第2の部分を有している、ハウジングを含むことが可能である。側壁部の内側円周方向表面は、チャンバーを画定することが可能である。ドリップチャンバーデバイスは、内側円周方向表面に沿って円周方向に配設されているシーリングリングと、チャンバーの中に移動可能に配設されているバルブ部材とをさらに含むことが可能である。バルブ部材は、チャンバーの中の流体レベルが所定のレベルを超えるときに、浮力によってシーリングリングの中へ近位方向に変位可能であり得る。
【0009】
主題の技術の他の構成は、以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになることとなり、詳細な説明では、主題の技術のさまざまな構成が、例示として示されて説明されているということが理解される。認識されることとなるように、主題の技術は、他のおよび異なる構成が可能であり、そのいくつかの詳細は、すべて主題の技術の範囲から逸脱することなく、さまざまな他の観点において修正が可能である。したがって、図面および詳細な説明は、本質的に例示的なものとして見なされるべきであり、制限的なものとして見なされるべきではない。
【0010】
以下の図は、実施形態の特定の態様を図示するために含まれており、排他的な実施形態として見られるべきではない。開示されている主題は、本開示の利益を有する当業者に思い付くこととなるように、形態および機能に関して、かなりの修正例、代替例、組み合わせ、および均等物が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態によるドリップチャンバーデバイスを含むIVエクステンションセットを図示する図である。
【
図2A】本開示のいくつかの実施形態によるドリップチャンバーデバイスの斜視図である。
【
図2B】本開示のいくつかの実施形態による、
図2Aのドリップチャンバーデバイスの正面図である。
【
図2C】本開示のいくつかの実施形態による、
図2Aのドリップチャンバーデバイスのベースプレートの斜視図である。
【
図2D】本開示のいくつかの実施形態による、線2D-2Dに沿った
図2Cのベースプレートの断面図である。
【
図3A】本開示のいくつかの実施形態による、1次流体がドリップチャンバーデバイスの中へ流入するときのドリップチャンバーデバイスの動作状態を図示する図である。
【
図3B】本開示のいくつかの実施形態による、2次流体が2次流体ラインからドリップチャンバーデバイスの中へ逆流するときのドリップチャンバーデバイスの動作状態を図示する図である。
【
図3C】本開示のいくつかの実施形態による、
図3Bのドリップチャンバーデバイスの動作状態を図示する図であり、ここでは、ドリップチャンバーの中の流体が所定のレベルに到達するまで、ドリップチャンバーデバイスの中への2次流体の逆流が継続し、バルブ部材にかかる浮力が、シーリングリングの中にバルブ部材を係合させ、チャンバーから入口部への流体フローを遮断している、図である。
【
図3D】本開示のいくつかの実施形態によるドリップチャンバーデバイスの動作状態を図示する図であり、ここでは、ドリップチャンバーデバイスの中への2次流体の逆流が停止し、ドリップチャンバーの中の流体は、所定のレベルの下方に降下している、図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
下記に記載されている詳細な説明は、主題の技術のさまざまな構成を説明しており、主題の技術が実践され得る唯一の構成を表すことを意図していない。詳細な説明は、主題の技術の徹底的な理解を提供する目的のための具体的な詳細を含む。したがって、寸法は、特定の態様に関して、非限定的な例として提供され得る。しかし、主題の技術はこれらの具体的な詳細なしに実践され得るということが、当業者に明らかになることとなる。いくつかの場合において、主題の技術の概念を曖昧にすることを回避するために、周知の構造およびコンポーネントは、ブロック図の形態で示されている。
【0013】
本開示は、主題の技術の例を含み、添付の特許請求の範囲を限定しないということが理解されるべきである。ここで、主題の技術のさまざまな態様は、特定のしかし非限定的な例にしたがって開示されることとなる。本開示において説明されているさまざまな実施形態は、異なる方式およびバリエーションにおいて実施されることができ、また、所望の用途または実装形態にしたがって実施され得る。
【0014】
本明細書は、概して、フロー制御デバイスに関し、より具体的には、2次流体ラインを備えたIVセットにおける注入不足を防止することができ、また、2次流体ラインから1次流体ラインの中への薬物の逆流を防止することができるバルブ部材を有するフロー制御デバイスに関する。
【0015】
2次流体ラインを備えたIVセットは、1次流体ラインの中の逆止バルブの故障から結果として生じる1次ラインの中への2次薬物の逆流に起因して、2次薬物の注入不足を経験する傾向がある。逆止バルブの故障の最も多い原因は、2次流体ラインの中の薬物が低い圧力において1次流体ラインの中へスパイキング(spiking)および浸出(seeping)するときに蓄積される破片に起因するものである。注入不足の一般的な原因は、2次IVのバックプライミングのときの、ならびに、また、1次流体ラインおよび2次流体ラインにおいてヘッドが等しいときの、薬物の希釈である。他の原因は、2次流体ラインにおけるデッドボリューム、および、薬物を注入するために要する時間を含む。本明細書で説明されているさまざまな実施形態のドリップチャンバーデバイスは、1次流体ラインおよび2次流体ラインを有するIVセットに一般に関連付けられる上記の問題を克服する。とりわけ、本開示のさまざまな実施形態は、1次流体ラインの中への2次薬物の逆流を防止するドリップチャンバーデバイスを提供することに向けられている。1次流体供給源および2次流体供給源におけるヘッド高が等しいときに、1次流体および2次流体の両方が、等しい割合で送達され得る。
【0016】
図1は、本開示のいくつかの実施形態によるドリップチャンバーデバイス100を含む複数ラインIVエクステンションセット1を図示している。示されているように、IVセット1は、1次流体システム15および2次流体システム25を含む。(随意的な)IVポンプは、1次IV流体ライン5および2次IV流体ライン7を介して、1次流体システム15および2次流体システム25から流体を受け入れることが可能であり、そこから患者へ流体を制御およびディスペンスすることが可能である。
【0017】
いくつかの実施形態では、1次流体システム15は、1次流体供給源またはコンテナ(たとえば、1次静脈内(IV)流体バッグ10など)を含むことが可能であり、それは、第1の医療流体(たとえば、患者に投与されることとなる生理食塩溶液または他の医療用流体もしくは薬物)を含むかまたは含有することが可能である。いくつかの実施形態によれば、2次流体システム25は、2次流体供給源またはコンテナ(たとえば、2次IV流体バッグ20など)を含むことが可能であり、それは、第2の医療流体(たとえば、治療のために患者に供給されることとなる薬物または他の2次流体)を含有することが可能である。いくつかの実施形態では、第2の医療流体は、第1の医療流体とは異なっていることが可能である。しかし、本開示のさまざまな実施形態は、上述の構成に限定されない。他の実施形態において、第1および第2の流体は、同じであることが可能である。
【0018】
本開示のさまざまな実施形態によれば、
図1に図示されているように、1次IV流体バッグ10(それは、1次流体を保持する)は、2次IV流体バッグ20よりも低い軸線方向の位置または高さに位置決めされている。たとえば、1次IV流体バッグ10は、サスペンションシステムまたはハンガーの上に吊り下げられることができ、次いで、2次IV流体バッグ20は、1次IV流体バッグの上方に吊り下げられることができ、2次流体ライン7に連結されることができ、2次流体ライン7は、コネクター(たとえば、y-サイトコネクター)を介して1次流体ライン5に接続されることができる。
【0019】
図2Aは、本開示のいくつかの実施形態によるドリップチャンバーデバイス100の斜視図を図示している。
図2Bは、本開示のいくつかの実施形態による、
図2Aのドリップチャンバーデバイス100の正面図を図示している。図示されているように、ドリップチャンバーデバイス100は、1次流体を受け入れるための入口部102を含む上部端部111と、ハウジング110から流体をディスペンスするための出口部104を含む対向する底部端部113と、ハウジング110の上部端部と111と底部端部113との間に位置決めされている中間セクション116とを有することが可能である。ハウジング110は、ハウジング110の上部端部111から底部端部113へ延在する側壁部をさらに含むことが可能である。たとえば、いくつかの実施形態では、側壁部は、第1の側壁部または側壁部部分112と、第2の側壁部または側壁部部分114とを含むことが可能である。第1の側壁部または側壁部部分112および第2の側壁部または側壁部部分114は、ハウジングの内側円周方向表面118を画定することが可能である。
【0020】
図2Aおよび
図2Bに示されているように、第1の側壁部または側壁部部分112は、ハウジング110の上部端部111から半径方向外向きにおよび遠位に延在することが可能である。同様に、第2の側壁部または側壁部部分114は、第1の側壁部または側壁部部分112からハウジング110の底部端部113へ、半径方向内向きにおよび遠位に延在することが可能である。とりわけ、第1の側壁部または側壁部部分112は、ハウジング110の上部端部111からハウジング110の中間セクション116へ、半径方向外向きに延在することが可能である。第2の側壁部または側壁部部分114は、ハウジング110の中間セクション116から底部端部113へ、半径方向内向きに延在することが可能である。同様の様式で、第2の側壁部または側壁部部分114は、ハウジング110の底部端部113からハウジングの中間セクション116へ、半径方向外向きにおよび近位に延在することが可能である。第1の側壁部または側壁部部分112は、ハウジング110の中間セクション116からハウジングの上部端部111へ、半径方向内向きにおよび近位に延在することが可能である。
【0021】
したがって、第1の側壁部または側壁部部分112および第2の側壁部または側壁部部分114のそれぞれは、円錐状形状を有することが可能である。したがって、ハウジング110は、いくつかの実施形態では、ダイヤモンド形状を有することが可能である。しかし、本開示のさまざまな実施形態は、上述の構成に限定されない。他の実施形態において、ハウジングは、楕円形または長円形の形状を有することが可能であり、または、上部端部111および底部端部113が互いに対して対称的に配設されており、中間セクション116が第1の端部111および第2の端部113に対して半径方向外向きに配設されている、任意の他の形状を有することが可能である。
【0022】
したがって、ドリップチャンバーデバイス100は、ハウジングの形状に基づいて収束-発散ドリップチャンバーデバイスと称されることができ、ここで、第1の側壁部または側壁部部分112は、上部端部111から半径方向外向きに延在しており(すなわち、発散している)、第2の側壁部または側壁部部分114は、第1の側壁部または側壁部部分112から半径方向内向きに延在している(すなわち、収束している)。ドリップチャンバーデバイスの収束-発散円錐状形状は、さらに詳細に下記に議論されることとなるように、いくつかの利点を提供することが可能である。
【0023】
本開示のさまざまな実施形態によれば、ハウジング110の内側円周方向表面118は、チャンバー140を画定することが可能であり、チャンバー140は、入口部102を出口部104と流体接続する。引き続き
図1を参照しながら、
図2Aおよび
図2Bに示されているように、ドリップチャンバーデバイス100は、チャンバー140の中に移動可能に配設されているバルブ部材120をさらに含むことが可能である。さらに詳細に下記に説明されることとなるように、チャンバー140の中の流体のレベルに基づいて、バルブ部材120は、(i)閉状態と(ii)開状態との間で移動するように構成されることができ、閉状態では、入口部102とチャンバー140との間の流体連通が遮断されており、開状態では、入口部102とチャンバー140との間の流体連通が遮断されていない。
【0024】
いくつかの実施形態では、バルブ部材120は、球形のボールまたはディスクであることが可能である。他の実施形態において、バルブ部材120は、楕円形または長円形のボールまたはディスクであることが可能である。バルブ部材120は、チャンバー120の中の1次流体、2次流体、または、1次流体および2次流体の組み合わせの密度よりも小さい密度を有する中実の本体部または中空のボールであることが可能である。したがって、より小さい密度を有するバルブ部材は、より高い密度を有するチャンバーの中の流体142に浮くこととなる。チャンバーの中の流体142は、より高い密度を有しているので、流体142は、バルブ部材120に浮力を働かせることが可能であり、チャンバーの中の流体のレベルが上昇し続けるにつれて、バルブ部材120が上向きに(近位に)移動することを引き起こす。いくつかの実施形態では、バルブ部材120は、イソプレンゴム、ポリエチレン(PE)フォーム、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)フォーム、または、1次流体、2次流体、もしくは、チャンバーの中の1次流体および2次流体の組み合わせの密度よりも小さい密度を有する任意の他の材料のうちの少なくとも1つを含む材料から形成されることができる。
【0025】
本開示のさまざまな実施形態によれば、ドリップチャンバーデバイス100は、シーリングリング122をさらに含むことが可能であり、チャンバー140の中の流体がIVバッグ10の中へ流入することを阻止するために(それは、そうでなければ、患者への2次流体の注入不足を引き起こすこととなる)、バルブ部材120を収容して係合するための中空の内部124を有している。示されているように、シーリングリング122は、ハウジング110の内側円周方向表面118の上に円周方向に配設されることができる。いくつかの実施形態では、シーリングリング122は、ハウジング110の上部端部111に隣接して、および、上部端部111から遠位に配設されることができる。たとえば、シーリングリングは、バルブ部材(たとえば、球形のボール120)の半径よりも大きいかまたはそれに等しい上部端部111からの距離において、内側円周方向表面118の上に位置決めされることができる。示されているように、シーリングリング122の内径D2は、バルブ部材120の直径D1に実質的に等しくなっていることが可能である。たとえば、シーリングリング122の内径D2は、バルブ部材120の直径D1に等しいかまたはそれよりも小さくなっていることが可能であり、バルブ部材120がその中に収容されて圧入されるかまたは締まり嵌めされることを可能にする。シーリングリング122は、平坦なまたは平面的なプロファイルを有するものとして図示されているが、本開示のさまざまな実施形態は、上述の構成に限定されない。たとえば、いくつかの実施形態では、シーリングリング122は、上向きに(近位に)テーパー付きになっている形状を有することが可能であり、シーリングリング122の内径D2および中心軸線X(
図1に図示されている)に向けてバルブ120を方向付けるかまたはその他の方法でガイドするようになっている。
【0026】
したがって、バルブ部材120は、バルブ部材120の直径D1の最大がシーリングリング122の内径D2と締まり嵌めまたは圧入を形成した状態で、シーリングリング122の中に確実に収容されることができる。さらに詳細に下記に説明されることとなるように、バルブ部材120がシーリングリング122の中に確実に収容またはフィットされているということは、閉状態を作り出し、閉状態では、入口部102とチャンバー140との間の流体連通が遮断されている。したがって、チャンバー140の中の流体は、その他の方法で入口部102を介して1次IVバッグ10の中へ流入することを防止され得る。有利には、チャンバー140に進入した2次流体は、1次IV流体バッグ10に進入すること、および、不十分な2次流体が患者に送達される状況(注入不足)を引き起こすことを防止され得る。さらに、バルブ部材120およびシーリングリング122を含むドリップチャンバーデバイスの上述の構成は、患者への2次流体(それは、そうでなければ、1次IVバッグ10に進入したであろう)の投与の遅延を防止する上で有利である可能性もある。また、さらに詳細に下記に説明されることとなるように、開状態では、バルブ部材120は、シーリングリング120の外側に配設されることができ、それによって、入口部102と出口部104との間の流体連通を可能にする。
【0027】
図2Cは、本開示のいくつかの実施形態による、
図2Aのドリップチャンバーデバイス100のベースプレート130の斜視図を図示している。
図2Dは、本開示のいくつかの実施形態による、線2D-2Dに沿った
図2Cのベースプレート130の断面図を図示している。引き続き
図1、
図2A、および
図2Bを参照しながら、
図2Cおよび
図2Dに示されているように、ハウジング110の底部端部113は、ベースプレート130を含むことが可能であり、バルブ部材120は、開状態においてベースプレート130の上に着座されることができる。ベースプレート130は、上部表面131と、底部表面133と、ベースプレートの上部表面131から近位におよび長手方向に突出する複数のバルブ支持部材134とを有することが可能である。
【0028】
さらに示されているように、ベースプレート130は、上部表面131からベースプレート130の底部表面133を通って延在するアパーチャー132を含むことが可能である。アパーチャー132は、チャンバー140を出口部104と流体的に連通させることが可能である。バルブ支持部材134は、ドリップチャンバーデバイスの中心長手方向軸線Xの周りに半径方向に間隔を離して配置されることができる。とりわけ、バルブ支持部材134は、アパーチャー132の周りに半径方向に間隔を離して配置されることができる。隣接するバルブ支持部材の間のそれぞれの間隔は、フローガイド部分136を画定することが可能であり、チャンバー140を退出する流体は、フローガイド部分136を通って、アパーチャー132を介して出口部104の中へ流入する。上部表面から突出するバルブ支持部材134の上述の構成は、流体がチャンバー140から出口部104の中へ流入する開状態において、バルブ部材120がアパーチャー132の上方に高さH1においてバルブ支持部材の上に着座および支持されることができるという点において有利である。したがって、チャンバー140を介した出口部の中への流体フローは、アパーチャー132の上方に着座されたバルブ部材120によって閉塞されることができず、または、その他の方法で妨げられることができない。
【0029】
本開示のさまざまな実施形態によれば、ベースプレート130の上部表面131は、傾斜付きの表面であることが可能であり、それは、ベースプレート130の外周部135からベースプレート130のアパーチャー132へ、半径方向内向きに角度付きおよびテーパー付きになっている。とりわけ、
図2Dに図示されているように、ベースプレート130は、外周部135における高さH3から、アパーチャー132における高さH4へ、テーパー付きになっていることが可能である。ベースプレート130の傾斜付きのまたはテーパー付きの構造体の上述の構成は、下向きに(遠位に)傾けられた表面を提供する上で有利である可能性があり、チャンバーの中の流体は、それに沿って流れ、アパーチャー13の中へガイドされることができる。
【0030】
図3A~
図3Dは、本開示のいくつかの実施形態によるドリップチャンバーデバイス100の動作状態を図示している。
図3Aは、1次流体がドリップチャンバーデバイス100の中へ流入するときのドリップチャンバーデバイス100の動作状態を図示している。示されているように、バルブ部材120は、アパーチャー132(
図2Cおよび
図2Dに図示されている)に対して上昇した位置において、バルブ支持部材134の上に着座されている。この位置(開状態)では、流体は、矢印によって図示されているように、1次IVバッグ10から入口部102を介してチャンバー140の中へ流入することが可能である。1次流体がチャンバーに進入すると、1次流体は、ベースプレート130の上部表面131の上に流れることが可能である。ベースプレート130の傾斜付きの、角度付きの、または傾けられた構造に起因して、流体は、ベースプレート130の傾けられた表面を流れて下り、アパーチャー132を介して出口部104の中へ流入するようにガイドされるかまたは促されることができる。フローガイド部分136を画定する隣接するバルブ支持部材の間の間隔は、アパーチャー132に向けて1次流体をガイドすることをさらに支援することが可能である。
【0031】
図3Bは、ドリップチャンバーデバイス100の動作状態を図示しており、ここでは、2次流体が、2次流体ライン7から1次流体ライン5およびドリップチャンバーデバイス100の中へ逆流している。示されているように、2次流体がドリップチャンバーデバイス100の中に進入して収集されるとき、2次流体は、バルブ部材120に浮力Fを働かせることが可能である。浮力Fが、バルブ部材120の重量によって流体に印加される下向きの力を超えるときに、バルブ部材120は、ハウジング110の上部端部111に向けて、近位に(上流にまたは上向きに)へ並進されるかまたはその他の方法で移動されることができる。
【0032】
図3Cは、本開示のいくつかの実施形態による、
図3Bのドリップチャンバーデバイスの動作状態を図示しており、ここでは、ドリップチャンバーの中の流体が所定のレベルに到達するまで、ドリップチャンバーデバイスの中への2次流体の逆流が継続し、バルブ部材にかかる浮力が、シーリングリングの中にバルブ部材を係合させ、チャンバーから入口部への流体フローを遮断している。示されているように、2次流体が1次流体ライン5の中へ逆流し続けるので、チャンバー140の中の流体のレベルは、それが所定のレベル(浮力がシーリングリング122の中へバルブ部材120を押し込むレベル)に到達するまで上昇し続ける。バルブ部材120の直径D1は、シーリング部材122の内径よりも大きいかまたはそれに等しいので、バルブ部材は、シーリングリング122の中で締まり嵌めまたは圧入を形成する。したがって、チャンバー140の中の流体は、シーリング部材122のレベルの上方に上昇することを妨害されるかまたはその他の方法で阻止され、それによって、入口部102およびIVバッグ10に進入することを防止される。そうであるので、本明細書で説明されているようなドリップチャンバーデバイス100の構造は、2次流体が1次IVバッグ10に進入し、結果として、患者への注入不足になることを防止する上で有利である。そのうえ、ハウジング110の収束-発散円錐状形状は、バルブ部材が浮力によって上部表面に向けて近位に並進されるときに、内側円周方向表面118の壁部がバルブ部材の運動をガイドするという点において有利である。とりわけ、ハウジングの中間セクション116から半径方向内向きに延在し、上部端部111においてテーパー付きになっている円錐状形状を有する第1の側壁部または側壁部部分112は、シーリングリング122および中心軸線X(
図1に図示されている)に向けてのバルブ部材120の経路をガイドすることが可能である。したがって、バルブ部材120が、浮力Fを受けて上部端部に向けて近位にトラベルするときに、シーリングリング122が配設されているチャンバー140の中央部分に向けてガイドされることができることを保証する上で、ハウジング110の円錐状形状は有利である。
【0033】
図3Dは、本開示のいくつかの実施形態によるドリップチャンバーデバイス100の動作状態を図示しており、ここでは、ドリップチャンバーデバイス100の中への2次流体の逆流が停止し、ドリップチャンバーの中の流体は、所定のレベルの下方に降下している。示されているように、2次流体が1次流体ライン5の中へ逆流することおよびドリップチャンバーデバイス100の中に収集されることを停止するとき、チャンバーの中の流体のレベルは、所定のレベルの下方に減少することが可能である。流体のレベルが減少するとき、バルブ部材にかかる浮力が低下され、バルブ部材は、その質量が重力を受けた状態で、
図3Aに図示されているように、バルブ部材がベースプレートの上に着座されるポイントまで、遠位に(下流にまたは下向きに)降下することが可能である。
【0034】
したがって、本開示のさまざまな実施形態は、以前に議論されているように、2次薬物が1次IVバッグ10の中へ進入することを阻止することによって、2次薬物の注入不足を防止することができるドリップチャンバーデバイスを提供する上で有利である。本明細書で説明されているさまざまな実施形態のドリップチャンバーデバイスは、逆止バルブおよび従来のドリップチャンバーをドリップチャンバーデバイスと交換することによって、それがIVセットの別個のコンポーネントの数を最小化するので、さらに有利である。結果として、IVセットのコストが低減され得る。追加的に、本開示のさまざまな実施形態は、ハウジングの流体レベルが増加するにつれてより良好なシーリングを提供するドリップチャンバーデバイスを提供する上で有利である。さらに有利には、本明細書で説明されているさまざまな実施形態のドリップチャンバーデバイスは、随意的に、既存のIVポンプデバイスに改造して組み込まれることができ、したがって、ドリップチャンバーデバイスを既存のポンプと適合させるために、専用のコンポーネントの必要性はない。
【0035】
本開示は、任意の当業者が本明細書で説明されているさまざまな態様を実践することを可能にするために提供されている。本開示は、主題の技術のさまざまな例を提供しており、主題の技術は、これらの例に限定されない。これらの態様に対するさまざまな修正例は、当業者に容易に明らかになることとなり、本明細書で規定されている一般的な原理は、他の態様にも適用され得る。
【0036】
単数形でのエレメントへの言及は、具体的にそのように述べられていない限り、「唯一の」を意味することを意図しているのではなく、「1つまたは複数の」を意味することを意図している。具体的にそうでないことを述べられていない限り、「いくつかの」という用語は、「1つまたは複数の」を指す。男性の代名詞(たとえば、彼の)は、女性および中性(たとえば、「彼女の」および「その」)を含み、その逆もまた同様である。見出しおよび小見出しは(それらがある場合には)、単に便宜のために使用されており、本発明を限定しない。
【0037】
「例示的な」という言葉は、「例または図示としての役割を果たす」ということを意味するように、本明細書で使用されている。「例示的な」として本明細書で説明されている任意の態様または設計は、必ずしも、他の態様または設計を上回る好適なまたは有利なものとして解釈されるべきではない。1つの態様では、本明細書で説明されているさまざまな代替的な構成および動作は、少なくとも均等物であると考えられ得る。
【0038】
本明細書で使用されているように、一連の項目に先行する「の少なくとも1つ」という語句は(項目のいずれかを分離するために「または」という用語を伴う)、リストのそれぞれの項目ではなく、全体としてリストを修飾する。「の少なくとも1つ」という語句は、少なくとも1つの項目の選択を必要とするのではない。むしろ、この語句は、項目のうちの任意の1つの少なくとも1つ、および/または、任意の組み合わせの少なくとも1つ、および/または、項目のそれぞれの少なくとも1つを含む意味を許容する。例として、「A、B、またはCの少なくとも1つ」という語句は、Aのみ、Bのみ、もしくは、Cのみ;または、A、B、およびCの任意の組み合わせを指すことが可能である。
【0039】
「態様」などのような語句は、そのような態様が主題の技術に必須であるということ、または、そのような態様が主題の技術のすべての構成に適用されることを暗示しているのではない。ある態様に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用することが可能である。ある態様は、1つまたは複数の例を提供する場合がある。ある態様などのような語句は、1つまたは複数の態様を指す可能性があり、その逆もまた同様である。「実施形態」などのような語句は、そのような実施形態が主題の技術に必須であるということ、または、そのような実施形態が主題の技術のすべての構成に適用されることを暗示しているのではない。ある実施形態に関する開示は、すべての実施形態、または、1つもしくは複数の実施形態に適用することが可能である。ある実施形態は、1つまたは複数の例を提供する場合がある。そのような実施形態という語句は、1つまたは複数の実施形態を指す可能性があり、その逆もまた同様である。「構成」などのような語句は、そのような構成が主題の技術に必須であるということ、または、そのような構成が主題の技術のすべての構成に適用されることを暗示しているのではない。構成に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用することが可能である。ある構成は、1つまたは複数の例を提供する場合がある。そのような構成という語句は、1つまたは複数の構成を指す可能性があり、その逆もまた同様である。
【0040】
1つの態様では、別段の記述がない限り、本明細書(以下に続く特許請求の範囲を含む)において記述されているすべての測定値、値、レーティング、位置、大きさ、サイズ、および他の仕様は、概算であり、正確ではない。1つの態様では、それらは、それらが関連する機能、および、それらが関連する技術分野において慣習的な機能と一貫する合理的な範囲を有することを意図している。
【0041】
開示されているステップ、または、プロセスにおける動作、または方法の特定の順序または階層は、例示的なアプローチの図示であるということが理解される。実装形態の好みまたはシナリオに基づいて、ステップ、動作、またはプロセスの特定の順序または階層は再配置され得るということが理解される。ステップ、動作、またはプロセスのうちのいくつかは、同時に実施され得る。いくつかの実装形態の好みまたはシナリオにおいて、特定の動作が実施されてもよくまたは実施されなくてもよい。ステップ、動作、またはプロセスのうちのいくつかまたはすべては、ユーザーの介入なしに、自動的に実施され得る。添付の方法の請求項は、サンプル順序において、さまざまなステップ、動作、またはプロセスのエレメントを提示しており、提示されている特定の順序または階層に限定されることを意味していない。
【0042】
当業者に知られているか、または、当業者に後に知られることになる、本開示の全体を通して説明されているさまざまな態様のエレメントに対するすべての構造的なおよび機能的な均等物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれており、特許請求の範囲によって包含されることを意図している。そのうえ、本明細書で開示されているものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に提供されたものであることを意図していない。請求項のエレメントは、そのエレメントが「のための手段(means for)」という語句を使用して明示的に記載されていない限り、または、方法の請求項の場合には、そのエレメントが「のためのステップ(step for)」という語句を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定の下で解釈されるべきではない。そのうえ、「含む(include)」または「有する」などの用語が使用されている範囲において、そのような用語は、請求項の中の移行句として用いられるときに「含む(comprise)」が解釈されるように、「含む(comprise)」という用語と同様の様式で、包括的であることを意図している。
【0043】
発明の名称、背景技術、発明の概要、図面の簡単な説明、および、本開示の要約は、これによって本開示に組み込まれており、制限的な説明としてではなく、本開示例示目的の例として提供される。特許請求の範囲または意味を限定するものとして使用されることとならないという理解の下で、それは提出される。加えて、詳細な説明において、説明は例示目的の例を提供しているということ、および、本開示を合理化する目的のためにさまざまな特徴がさまざまな実施形態において一緒にグループ化されているということが理解され得る。この開示の方法は、特許請求されている主題が、それぞれの請求項の中に明示的に記載されているものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、単一の開示されている構成または動作のすべての特徴よりも少ないものにある。以下の特許請求の範囲は、これによって詳細な説明の中へ組み込まれており、それぞれの請求項は、別個の特許請求されている主題として自立している。
【0044】
特許請求の範囲は、本明細書で説明されている態様に限定されることを意図しているのではなく、特許請求の範囲の文言と一貫する完全な範囲を与えられており、すべての法的な均等物を包含することを意図している。それにもかかわらず、請求項のいずれも、米国特許法第101条、第102条、または第103条の要件を満たすことができない主題を包含することを意図しておらず、それらはそのように解釈されるべきでもない。
【国際調査報告】