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特表2023-548760金属プレスの少なくとも1つの可動ビームの監視及び位置調整をするための方法と金属プレス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-21
(54)【発明の名称】金属プレスの少なくとも1つの可動ビームの監視及び位置調整をするための方法と金属プレス
(51)【国際特許分類】
   B30B 15/14 20060101AFI20231114BHJP
   B21J 7/46 20060101ALI20231114BHJP
   B21C 31/00 20060101ALI20231114BHJP
   B21C 51/00 20060101ALI20231114BHJP
   B21C 23/21 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
B30B15/14 A
B21J7/46
B21C31/00
B21C51/00 R
B21C23/21 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023521729
(86)(22)【出願日】2021-10-08
(85)【翻訳文提出日】2023-05-22
(86)【国際出願番号】 EP2021077879
(87)【国際公開番号】W WO2022078901
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】102020212829.4
(32)【優先日】2020-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390035426
【氏名又は名称】エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】ヒュスゲン・ダーヴィト
(72)【発明者】
【氏名】ビュシュ・ミヒャエル
【テーマコード(参考)】
4E029
4E087
4E089
【Fターム(参考)】
4E029HD02
4E029HD04
4E087AA08
4E087CA01
4E087CA21
4E087CA28
4E087CB02
4E087EA02
4E087GA03
4E089EA01
4E089EB01
4E089EC01
4E089FC03
4E089GA02
4E089GB01
4E089GC01
(57)【要約】
本発明は、プレスフレーム(2)のアバットメントの間でプレスフレーム(2)内に滑動的に案内された少なくとも1つの部品、特に可動ビーム(3)の位置監視及び/又は位置調整をするための方法であって、方法が、プレスフレーム(2)内の部品の中心の位置合わせの連続的な測定と、検出した測定結果に依存したプレスの滑りガイド(6)の自動的に調整可能なガイド要素(10)によるプレスフレーム(2)内の部品の位置合わせの補正とを含み、プレスフレーム(2)内の滑動的に案内された部品の中心の位置合わせの測定が、好ましくは、プレスの縦方向中心軸(4)に対して横に延在する平面内の滑動的に案内された部品の少なくとも1つの基準点(7)の、好ましくは2つの基準点(7)の位置検出によって行なわれるものに関する。本発明は、更に、自動的に調整可能なガイド要素(10)と、測定した部品の位置に依存してガイド要素(10)を制御するための手段とを有するプレスに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレスフレーム(2)のアバットメントの間でプレスフレーム(2)内に滑動的に案内された少なくとも1つの部品、特に可動ビーム(3)及び/又はコンテナホルダの位置監視及び/又は位置調整をするための方法であって、方法が、プレスフレーム(2)内の滑動的に案内された部品の中心の位置合わせの連続的な測定と、検出した測定結果に依存したプレスの滑りガイドの自動的に調整可能なガイド要素(10)によるプレスフレーム(2)内の滑動的に案内された部品の位置合わせの補正とを含むものにおいて、
プレスフレーム(2)内の滑動的に案内された部品の中心の位置合わせの測定が、プレスの縦方向中心軸(4)に対して横に延在する平面内の滑動的に案内された部品の2つの基準点(7)による位置検出によって行なわれ、少なくとも1つの基準点(7)の位置検出が、プレスフレーム(2)に設けられた少なくとも1つの測定装置(20)によって行なわれること、を特徴とする方法。
【請求項2】
少なくとも1つの基準点(7)の位置が、レーザセンサによって検出されること、を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
基準点(7)の位置が、プレスの縦方向中心軸(4)に対して相対的に検出されること、を特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
滑りガイド(6)のガイド要素(10)の調整が、検出した測定結果に依存して自動的に行なわれること、を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
調整過程の数及び/又は進んだ調整距離及び/又は各調整過程に関連する位置データが、制御及び/又は調整装置内で検出されること、を特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
調整過程の数及び/又は進んだ調整距離から、滑りガイド(6)の摩耗が決定され、プレスのオペレータに出力されること、を特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
測定装置が、2mm以下の、好ましくは0.5mm以下の、更により好ましくは0.1mm以下の位置偏差を検出すること、を特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
プレスが、金属材料を成形すること、を特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
プレスが、オープン第鍛造、ドロップ鍛造、等温鍛造をし、リングブランクを製造し、深絞り部品をプレスし、押出をし、及び/又は、穿孔及び絞り部品をプレスすること、を特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
プレスフレーム(2)と、プレスの運転時にプレス力を受け止めるクロスビームと、プレスフレーム内に滑動的にガイドコラム(5)に案内された少なくとも1つの部品、特に可動ビーム(3)及び/又はコンテナホルダと、ガイドコラム(5)に設けられた及び/又はガイドコラム(5)と係合する滑りガイド(6)と、滑りガイド(5)の好ましくは自動的に調整可能なガイド要素(10)とを有するプレスであって、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を実施するために、プレスの縦方向中心軸(4)に対して横に延在する平面内で滑動的に案内された部品に、互いに間隔を置いて配置された、好ましくは光学的に検出可能な2つの基準点(7)が設けられていること、及び、プレスフレーム(2)に、基準点(7)の位置検出をするための少なくとも1つの測定装置(20)が設けられていること、を特徴とするプレス。
【請求項11】
測定装置(20)は、検出した測定信号から、好ましくは自動的に調整可能なガイド要素(10)の制御用の制御信号が発生可能であり、これにより、プレスフレーム(2)内の滑動的に案内された部品の位置合わせの補正が、検出した測定結果に依存して自動的に行なわれ得るように、少なくとも1つの制御及び/又は調整装置を介して、調整可能なガイド要素(10)と連結されていること、を特徴とする請求項10に記載のプレス。
【請求項12】
少なくとも1つの調整可能なガイド要素(10)が、プレスの滑動的に案内された部品の移動方向に対して横に調整可能な少なくとも1つの滑りブロック(19)と、少なくとも1つの調整楔(15)と、少なくとも1つのガイド楔(18)とを備え、これらの互いに相対的な調整が、滑動的に案内された部品の移動方向に対して横の滑りブロック(19)の移動を生じさせ、調整楔(15)が、少なくとも1つのスピンドル機構によって無段階に調整可能であること、を特徴とする請求項10又は11に記載のプレス。
【請求項13】
プレスが、金属材料を成形するために形成されていること、を特徴とする請求項10~12のいずれか1項に記載のプレス。
【請求項14】
プレスが、オープンダイ鍛造プレス、ドロップ鍛造プレス、等温鍛造プレス、リングブランクプレス、穿孔もしくは絞りプレス、深絞りプレス及び/又は押出プレスとして形成されていること、を特徴とする請求項10~13のいずれか1項に記載のプレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレスフレームのアバットメントの間でプレスフレーム内に滑動的に案内された少なくとも1つの部品、例えば可動ビーム又はコンテナホルダの監視及び調整をするための方法に関する。本発明は、特に、プレスフレームのアバットメントの間でプレスフレーム内に滑動的に案内された少なくとも1つの部品、特に可動ビーム及び/又はコンテナホルダの位置監視及び位置調整をするための方法であって、方法が、プレスフレーム内の滑動的に案内された部品の中心の位置合わせの連続的な測定と、検出した測定結果に依存したプレスの滑りガイドの調整可能なガイド要素によるプレスフレーム内の滑動的に案内された部品の位置合わせの補正とを含むものに関する。
【0002】
本発明は、更に、プレスフレームと、プレスの運転時にプレス力を受け止めるクロスビームと、プレスフレーム内に滑動的に案内された少なくとも1つの部品、特に滑動的に案内された可動ビーム、スライド及び/又はコンテナホルダと、ガイドコラムに設けられた滑りガイドと、滑りガイドの調整可能なガイド要素とを有するプレスに関する。
【背景技術】
【0003】
押出プレスは、通常は、押し出すべきビレットがパンチによってダイの方向にプレスされる(直接押出)ように働く。更に、金属ビレットを有するビレットコンテナもしくはコンテナが中空プレスパンチに押し付けられる(間接押出)押出プレスも普及している。このようなプレスは、例えば、シリンダビームとカウンタビームの間に作用する、プレス力を加える1つ又は複数のピストンシリンダユニットと、コンテナホルダと、プレスパンチを担持する可動ビームとを有するプレスフレームを有する。可動ビームとコンテナホルダは、プレスフレームのガイドコラムに滑動的に移動可能である。更に、これらは、プレスの主軸に位置合わせされたガイド面を備える調整可能なガイドシューを備えている。このような押出プレスのトラブルのない運転のため及び生成された中空形材の壁厚の高い寸法精度のため、プレス工具に対するコンテナホルダの中心の位置合わせは重要である。
【0004】
西独国特許出願公開第3901961号明細書から、プレスフレームに、重量を受け止める下のガイドと、押さえ付ける上のガイドとの間を軸方向に移動可能なコンテナホルダと可動ビームとを有する横型の押出プレスが知られている。コンテナホルダと可動ビームは、コンテナホルダとプレス工具の整合した位置合わせのために、調整可能なガイドシューを備えており、これらガイドシューは、加圧要素によって可撓的にコンテナホルダ及び可動ビームと結合され、押圧力下で上のガイドに嵌合式に当接して保持され、コンテナホルダとプレスフレームの間にコンテナ軸の傾斜を検出及び表示するための測定センサが設けられている。測定センサは、コンテナホルダと可動ビームに対して押さえ付ける上のガイドシューにおいて、ガイドシューとガイドシューを担持するコンテナホルダもしくは可動ビームとの間に、コンテナホルダもしくは可動ビームに対するガイドシューの間隔を測定及び表示するように加圧要素に対して平行に配置され、加圧要素自体が測定センサとして形成されている。西独国特許出願公開第3901961号明細書では、測定センサに、生じる偏差を表示する、プレスの制御スタンド上の測定値表示器を付設することを提案するが、これにより、オペレータが、偏差の程度を認識し、必要な場合に補正を実施することができる。傾斜、非対称な熱膨張等が、滑りガイドに対するコンテナホルダまたは可動ビームの端部材からの距離の変化を生じさせるので、ガイドシューは、ガイドシューに設けられた皿バネセットの力の作用下で移動する。コンテナの整合位置の生じ得る角度及び横方向の偏差は、このやり方で確かに確実に検知され、認識が、個々のガイドシューにおける測定センサを介して間接的に行なわれ、これが、プレスのコンテナホルダと可動ビームの自動化された監視と中心位置合わせを困難にする。
【0005】
一般的な方法並びにこのようなプレスは、欧州特許出願公開第3677356号明細書からも知られている。
【0006】
別の従来技術は、欧州特許第3003701号明細書、中国特許出願公開第107243586号明細書、中国実用新案公告第201669364号明細書、特開2020-99930号公報、米国特許第6259110号明細書及び特開平04-141337号公報から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】西独国特許出願公開第3901961号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第3677356号明細書
【特許文献3】欧州特許第3003701号明細書
【特許文献4】中国特許出願公開第107243586号明細書
【特許文献5】中国実用新案公告第201669364号明細書
【特許文献6】特開2020-99930号公報
【特許文献7】米国特許第6259110号明細書
【特許文献8】特開平04-141337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の根底にある課題は、プレスの主軸内に移動可能に案内された部品の中心位置合わせの比較的簡単な監視と、これら部品の中心位置合わせの自動的な補正を可能にする冒頭で述べた形式の方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
課題は、請求項1による方法の特徴によって解決される。課題は、更に、請求項10の特徴を有するプレスによって解決される。本発明の有利なバリエーションは、それぞれの従属請求項によって包含されている。
【0010】
本発明の1つの態様によれば、プレスフレームのアバットメントの間でプレスフレーム内に滑動的に案内された少なくとも1つの部品、特に可動ビーム、スライド及び/又はコンテナホルダの位置監視及び/又は位置調整をするための方法であって、方法が、プレスフレーム内の滑動的に案内された部品の中心の位置合わせの連続的な測定と、検出した測定結果に依存したプレスの滑りガイドの調整可能なガイド要素によるプレスフレーム内の滑動的に案内された部品の位置合わせの補正とを含むものにおいて、プレスフレーム内の滑動的に案内された部品の中心の位置合わせの測定が、プレスの縦方向中心軸に対して横に延在する平面内の滑動的に案内された部品の2つの基準点の位置検出によって行なわれること、を特徴とする方法が提供される。
【0011】
その中心位置合わせが本発明による方法によって監視及び補正されるべき滑動的に案内された部品として、例えば、プレスの可動ビームが問題になる。しかしながら、方法は、これに限定されておらず、むしろ、プレスにおけるコンテナホルダの中心位置合わせを監視すること、設備オペレータに表示すること、及び/又は、相応の制御又は調整によって自動的に補正すること、もできる。基準点の位置の測定により、プレスの主軸もしくはプレスの縦方向中心軸に対して相対的な滑動的に案内された部品の中心の位置合わせもしくは位置は、XY座標系内で決定することができる。基準点の座標の実位置と目標位置の比較により、滑動的に案内された部品の位置合わせの必要な補正を決定することができる。方法は、コラムもしくは加圧スリーブの数に依存せずに適用することができる。従って、例えば2又は4コラムプレスの案内された部品の位置を監視及び/又は調整することが可能である。
【0012】
測定装置が、好ましくは、2mm以下の、好ましくは0.5mm以下の、更により好ましくは0.1mm以下の位置偏差を検出することにより、小さい偏差を補正し、これによりプレス過程の再現性を改善することも可能である。
【0013】
本発明による方法は、例えばプレスの可動ビームに設けられた基準点もしくは基準マークが、光学的に、これにより一定の距離で検出可能であるとの利点を有する。基準点は、好ましくは、プレスの縦方向中心軸を中心としてできるだけ充分に互いに離れた2つの点に、好ましくはプレスの縦方向中心軸に対して横に延在する平面内に、配置されている。
【0014】
基準点として、例えば、レーザによって検出可能なマークが問題となる。基準点の位置検出は、好ましくはプレスフレームに設けられた少なくとも1つの測定装置によって行なわれる。測定装置として、例えば、画像処理センサシステムが問題となる。これは、付加的に、深さ情報を検出するためのレーザ三角測量器を備えることができる。
【0015】
本発明による方法の有利なバリエーションの場合、滑りガイドのガイド要素の調整が、検出した測定結果に依存して自動的に行なわれること、が企図されている。
【0016】
好ましくは、調整過程の数及び/又は進んだ調整距離及び/又は各調整過程に関連する位置データが、制御及び/又は調整装置内で検出される。制御及び/又は調整装置は、主に、自動的に、即ちオペレータの指示なしで、滑りガイドのガイド要素の調整過程を開始するために形成されている。但し、制御及び/又は調整装置は、相応の情報をオペレータに出力することもでき、オペレータは、次に、調整過程を開始する。更に、制御及び/又は調整装置は、前で述べたように、滑りガイドの摩耗状態に関する情報を出力することもできる。
【0017】
好ましくは、プレスは、金属材料を成形する。特にこの適用時、生じる加工力高く、完成したプレス部品の要求される公差が低い。本発明による位置調整は、プレスの摩耗を低減し、要求される部品公差を遵守するために偏差を補償することができる。
【0018】
好ましくは、方法は、オープンダイ鍛造プレス、ドロップ鍛造プレス、等温鍛造プレス、リングブランクプレス、深絞りプレス、押出プレス及び/又は穿孔もしくは絞りプレスにおいて使用される。
【0019】
本発明の別の態様によれば、プレスフレームと、プレスの運転時にプレス力を受け止めるクロスビームと、プレスフレーム内に滑動的にガイドコラムに案内された少なくとも1つの部品、特に可動ビーム及び/又はコンテナホルダと、ガイドコラムに設けられた滑りガイドと、滑りガイドの好ましくは自動的に調整可能なガイド要素とを有するプレスであって、前記方法を実施するために、好ましくはプレスの縦方向中心軸に対して横に延在する平面内で滑動的に案内された部品に、互いに間隔を置いて配置された、好ましくは光学的に検出可能な少なくとも2つの基準点が設けられていること、及び、プレスフレームに、基準点の位置検出をするための少なくとも1つの測定装置が設けられていること、を特徴とするプレスが設けられている。
【0020】
プレスのプレスフレームは、アバットメントとして、例えば、タイロッドを介して互いに結合され得るシリンダビームとカウンタビームを備えることができる。本発明によるプレスは、横型又は縦型の直接押出プレス又は横型又は縦型の間接押出プレスとして形成することができる。
【0021】
本発明を、以下で図面に図示した実施例を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明による金属プレスを経る横断面図
図2】本発明によるプレスの調整可能なガイド要素の断面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、プレス1のプレスフレーム2に配置された測定装置20の注視方向からの本発明によるプレス1を経る断面図を示す。測定装置20は、プレス1の上ビームもしくはシリンダビームと可動ビーム3との間に配置されている。可動ビーム3は、図面平面内へ延在するプレス1の縦方向中心軸4に対して、プレスフレーム2のガイドコラム5に滑動的に案内されている。このため、可動ビーム3に相応に形成された滑りガイド6が設けられ、これら滑りガイドは、以下で更に説明するように、自動的に調整可能なガイド要素10を備える。可動ビーム3の位置は、プレスフレーム2に設けられた測定装置20によって、常時監視される。測定装置20は、レーザセンサを有し、これらレーザセンサは、押出プレス1の縦方向中心軸4に対して横に延在する平面上に、縦方向中心軸4に対して間隔を置いて配置された基準点7が位置合わせされている。測定装置20は、図1に記入したX軸及びY軸によって定義された座標系内で、押出プレス1の縦方向中心軸4に対して相対的な基準点の位置を検出する。基準点7は、光学的なマークとして可動ビーム3上に設けられている。測定装置20は、制御及び/又は調整装置を介して、調整可能なガイド要素10と連結されている。例えば、滑りガイド6の片側又は非対称の摩耗によって、可動ビーム3のズレが惹起される場合、測定装置20は、プレス1の縦方向中心軸4に対して相対的な基準点7の位置変化を検出する。制御及び/又は調整装置は、相応の制御パルスを、可動ビーム3の位置の相応の補正を生じさせる1つ又は複数のガイド要素10に発出する。
【0024】
ガイド要素10は、ブッシュ14内に回転可能に支承されたスピンドル13が内部に延在するハウジング12を有する。スピンドル13は、スピンドル13の回転によってハウジング12を移動可能な調整楔15の第1及び第2のねじ孔16,17を経て延在する。ネジ孔16,17のネジは、スピンドル14のネジに対して相補的に形成された移動ネジである。調整楔15は、滑りブロック19もしくは滑りプレートと結合されたガイド楔18に当接する。滑りガイド6の一部を構成する滑りブロック19は、摩耗部品として形成され、プレス1の縦方向中心軸4もしくは主軸に対して平行に調整可能である。
【0025】
スピンドル13は、ハウジング12から突出するその終端に、図示してない駆動ユニットの駆動軸用の係合部11を備えている。駆動ユニットは、例えば、直動式の電気モータであること又はギヤユニットを有するモータから成ることができる。滑りブロック19の位置を調整するため、スピンドル13は、相応の駆動ユニットによって回転される。回転運動は、調整楔15を、記入した矢印Aの方向又はその逆に滑動させることができ、ガイド楔は、これにより、矢印Bの方向又はその逆に滑動し、ガイドコラム5と滑りブロック19の間の間隔Sを増加又は減少させる。
【符号の説明】
【0026】
1 押出プレス
2 プレスフレーム
3 可動ビーム
4 プレスの縦方向中心軸
5 ガイドコラム
6 滑りガイド
7 基準点
8 割り当てられてない符号
9 割り当てられてない符号
10 ガイド要素
11 係合部
12 ハウジング
13 スピンドル
14 ブッシュ
15 調整楔
16 第1のネジ孔
17 第2のねじ孔
18 ガイド楔
19 滑りブロック
20 測定装置
A 矢印
B 矢印
S 間隔
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2022-02-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレスフレームのアバットメントの間でプレスフレーム内に滑動的に案内された少なくとも1つの部品、例えば可動ビーム又はコンテナホルダの監視及び調整をするための方法に関する。本発明は、特に、プレスフレームのアバットメントの間でプレスフレーム内に滑動的に案内された少なくとも1つの部品、特に可動ビーム及び/又はコンテナホルダの位置監視及び位置調整をするための方法であって、方法が、プレスフレーム内の滑動的に案内された部品の中心の位置合わせの連続的な測定と、検出した測定結果に依存したプレスの滑りガイドの調整可能なガイド要素によるプレスフレーム内の滑動的に案内された部品の位置合わせの補正とを含むものに関する。
【0002】
本発明は、更に、プレスフレームと、プレスの運転時にプレス力を受け止めるクロスビームと、プレスフレーム内に滑動的に案内された少なくとも1つの部品、特に滑動的に案内された可動ビーム、スライド及び/又はコンテナホルダと、ガイドコラムに設けられた滑りガイドと、滑りガイドの調整可能なガイド要素とを有するプレスに関する。
【背景技術】
【0003】
押出プレスは、通常は、押し出すべきビレットがパンチによってダイの方向にプレスされる(直接押出)ように働く。更に、金属ビレットを有するビレットコンテナもしくはコンテナが中空プレスパンチに押し付けられる(間接押出)押出プレスも普及している。このようなプレスは、例えば、シリンダビームとカウンタビームの間に作用する、プレス力を加える1つ又は複数のピストンシリンダユニットと、コンテナホルダと、プレスパンチを担持する可動ビームとを有するプレスフレームを有する。可動ビームとコンテナホルダは、プレスフレームのガイドコラムに滑動的に移動可能である。更に、これらは、プレスの主軸に位置合わせされたガイド面を備える調整可能なガイドシューを備えている。このような押出プレスのトラブルのない運転のため及び生成された中空形材の壁厚の高い寸法精度のため、プレス工具に対するコンテナホルダの中心の位置合わせは重要である。
【0004】
西独国特許出願公開第3901961号明細書から、プレスフレームに、重量を受け止める下のガイドと、押さえ付ける上のガイドとの間を軸方向に移動可能なコンテナホルダと可動ビームとを有する横型の押出プレスが知られている。コンテナホルダと可動ビームは、コンテナホルダとプレス工具の整合した位置合わせのために、調整可能なガイドシューを備えており、これらガイドシューは、加圧要素によって可撓的にコンテナホルダ及び可動ビームと結合され、押圧力下で上のガイドに嵌合式に当接して保持され、コンテナホルダとプレスフレームの間にコンテナ軸の傾斜を検出及び表示するための測定センサが設けられている。測定センサは、コンテナホルダと可動ビームに対して押さえ付ける上のガイドシューにおいて、ガイドシューとガイドシューを担持するコンテナホルダもしくは可動ビームとの間に、コンテナホルダもしくは可動ビームに対するガイドシューの間隔を測定及び表示するように加圧要素に対して平行に配置され、加圧要素自体が測定センサとして形成されている。西独国特許出願公開第3901961号明細書では、測定センサに、生じる偏差を表示する、プレスの制御スタンド上の測定値表示器を付設することを提案するが、これにより、オペレータが、偏差の程度を認識し、必要な場合に補正を実施することができる。傾斜、非対称な熱膨張等が、滑りガイドに対するコンテナホルダまたは可動ビームの端部材からの距離の変化を生じさせるので、ガイドシューは、ガイドシューに設けられた皿バネセットの力の作用下で移動する。コンテナの整合位置の生じ得る角度及び横方向の偏差は、このやり方で確かに確実に検知され、認識が、個々のガイドシューにおける測定センサを介して間接的に行なわれ、これが、プレスのコンテナホルダと可動ビームの自動化された監視と中心位置合わせを困難にする。
【0005】
一般的な方法並びにこのようなプレスは、欧州特許出願公開第3677356号明細書からも知られている。特開昭63-132716号公報によれば、コンテナとプレスパンチの間の偏心度が複数のレーザ光源と光検出器によって決定、計算及び補正される、コンテナホルダ内のプレスのコンテナの位置合わせをするための方法が説明されている。
【0006】
別の従来技術は、欧州特許第3003701号明細書、中国特許出願公開第107243586号明細書、中国実用新案公告第201669364号明細書、特開2020-99930号公報、米国特許第6259110号明細書及び特開平04-141337号公報から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】西独国特許出願公開第3901961号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第3677356号明細書
【特許文献3】欧州特許第3003701号明細書
【特許文献4】中国特許出願公開第107243586号明細書
【特許文献5】中国実用新案公告第201669364号明細書
【特許文献6】特開2020-99930号公報
【特許文献7】米国特許第6259110号明細書
【特許文献8】特開平04-141337号公報
【特許文献9】特開昭63-132716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の根底にある課題は、プレスの主軸内に移動可能に案内された部品の中心位置合わせの比較的簡単な監視と、これら部品の中心位置合わせの自動的な補正を可能にする冒頭で述べた形式の方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
課題は、請求項1による方法の特徴によって解決される。課題は、更に、請求項10の特徴を有するプレスによって解決される。本発明の有利なバリエーションは、それぞれの従属請求項によって包含されている。
【0010】
本発明の1つの態様によれば、プレスフレームのアバットメントの間でプレスフレーム内に滑動的に案内された少なくとも1つの部品、特に可動ビーム、スライド及び/又はコンテナホルダの位置監視及び/又は位置調整をするための方法であって、方法が、プレスフレーム内の滑動的に案内された部品の中心の位置合わせの連続的な測定と、検出した測定結果に依存したプレスの滑りガイドの調整可能なガイド要素によるプレスフレーム内の滑動的に案内された部品の位置合わせの補正とを含むものにおいて、プレスフレーム内の滑動的に案内された部品の中心の位置合わせの測定が、プレスの縦方向中心軸に対して横に延在する平面内の滑動的に案内された部品の2つの基準点の位置検出によって行なわれること、を特徴とする方法が提供される。
【0011】
その中心位置合わせが本発明による方法によって監視及び補正されるべき滑動的に案内された部品として、例えば、プレスの可動ビームが問題になる。しかしながら、方法は、これに限定されておらず、むしろ、プレスにおけるコンテナホルダの中心位置合わせを監視すること、設備オペレータに表示すること、及び/又は、相応の制御又は調整によって自動的に補正すること、もできる。基準点の位置の測定により、プレスの主軸もしくはプレスの縦方向中心軸に対して相対的な滑動的に案内された部品の中心の位置合わせもしくは位置は、XY座標系内で決定することができる。基準点の座標の実位置と目標位置の比較により、滑動的に案内された部品の位置合わせの必要な補正を決定することができる。方法は、コラムもしくは加圧スリーブの数に依存せずに適用することができる。従って、例えば2又は4コラムプレスの案内された部品の位置を監視及び/又は調整することが可能である。
【0012】
測定装置が、好ましくは、2mm以下の、好ましくは0.5mm以下の、更により好ましくは0.1mm以下の位置偏差を検出することにより、小さい偏差を補正し、これによりプレス過程の再現性を改善することも可能である。
【0013】
本発明による方法は、例えばプレスの可動ビームに設けられた基準点もしくは基準マークが、光学的に、これにより一定の距離で検出可能であるとの利点を有する。基準点は、好ましくは、プレスの縦方向中心軸を中心としてできるだけ充分に互いに離れた2つの点に、好ましくはプレスの縦方向中心軸に対して横に延在する平面内に、配置されている。
【0014】
基準点として、例えば、レーザによって検出可能なマークが問題となる。基準点の位置検出は、好ましくはプレスフレームに設けられた少なくとも1つの測定装置によって行なわれる。測定装置として、例えば、画像処理センサシステムが問題となる。これは、付加的に、深さ情報を検出するためのレーザ三角測量器を備えることができる。
【0015】
本発明による方法の有利なバリエーションの場合、滑りガイドのガイド要素の調整が、検出した測定結果に依存して自動的に行なわれること、が企図されている。
【0016】
好ましくは、調整過程の数及び/又は進んだ調整距離及び/又は各調整過程に関連する位置データが、制御及び/又は調整装置内で検出される。制御及び/又は調整装置は、主に、自動的に、即ちオペレータの指示なしで、滑りガイドのガイド要素の調整過程を開始するために形成されている。但し、制御及び/又は調整装置は、相応の情報をオペレータに出力することもでき、オペレータは、次に、調整過程を開始する。更に、制御及び/又は調整装置は、前で述べたように、滑りガイドの摩耗状態に関する情報を出力することもできる。
【0017】
好ましくは、プレスは、金属材料を成形する。特にこの適用時、生じる加工力高く、完成したプレス部品の要求される公差が低い。本発明による位置調整は、プレスの摩耗を低減し、要求される部品公差を遵守するために偏差を補償することができる。
【0018】
好ましくは、方法は、オープンダイ鍛造プレス、ドロップ鍛造プレス、等温鍛造プレス、リングブランクプレス、深絞りプレス、押出プレス及び/又は穿孔もしくは絞りプレスにおいて使用される。
【0019】
本発明の別の態様によれば、プレスフレームと、プレスの運転時にプレス力を受け止めるクロスビームと、プレスフレーム内に滑動的にガイドコラムに案内された少なくとも1つの部品、特に可動ビーム及び/又はコンテナホルダと、ガイドコラムに設けられた滑りガイドと、滑りガイドの好ましくは自動的に調整可能なガイド要素とを有するプレスであって、前記方法を実施するために、好ましくはプレスの縦方向中心軸に対して横に延在する平面内で滑動的に案内された部品に、互いに間隔を置いて配置された、好ましくは光学的に検出可能な少なくとも2つの基準点が設けられていること、及び、プレスフレームに、基準点の位置検出をするための少なくとも1つの測定装置が設けられていること、を特徴とするプレスが設けられている。
【0020】
プレスのプレスフレームは、アバットメントとして、例えば、タイロッドを介して互いに結合され得るシリンダビームとカウンタビームを備えることができる。本発明によるプレスは、横型又は縦型の直接押出プレス又は横型又は縦型の間接押出プレスとして形成することができる。
【0021】
本発明を、以下で図面に図示した実施例を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明による金属プレスを経る横断面図
図2】本発明によるプレスの調整可能なガイド要素の断面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、プレス1のプレスフレーム2に配置された測定装置20の注視方向からの本発明によるプレス1を経る断面図を示す。測定装置20は、プレス1の上ビームもしくはシリンダビームと可動ビーム3との間に配置されている。可動ビーム3は、図面平面内へ延在するプレス1の縦方向中心軸4に対して、プレスフレーム2のガイドコラム5に滑動的に案内されている。このため、可動ビーム3に相応に形成された滑りガイド6が設けられ、これら滑りガイドは、以下で更に説明するように、自動的に調整可能なガイド要素10を備える。可動ビーム3の位置は、プレスフレーム2に設けられた測定装置20によって、常時監視される。測定装置20は、レーザセンサを有し、これらレーザセンサは、押出プレス1の縦方向中心軸4に対して横に延在する平面上に、縦方向中心軸4に対して間隔を置いて配置された基準点7が位置合わせされている。測定装置20は、図1に記入したX軸及びY軸によって定義された座標系内で、押出プレス1の縦方向中心軸4に対して相対的な基準点の位置を検出する。基準点7は、光学的なマークとして可動ビーム3上に設けられている。測定装置20は、制御及び/又は調整装置を介して、調整可能なガイド要素10と連結されている。例えば、滑りガイド6の片側又は非対称の摩耗によって、可動ビーム3のズレが惹起される場合、測定装置20は、プレス1の縦方向中心軸4に対して相対的な基準点7の位置変化を検出する。制御及び/又は調整装置は、相応の制御パルスを、可動ビーム3の位置の相応の補正を生じさせる1つ又は複数のガイド要素10に発出する。
【0024】
ガイド要素10は、ブッシュ14内に回転可能に支承されたスピンドル13が内部に延在するハウジング12を有する。スピンドル13は、スピンドル13の回転によってハウジング12を移動可能な調整楔15の第1及び第2のねじ孔16,17を経て延在する。ネジ孔16,17のネジは、スピンドル14のネジに対して相補的に形成された移動ネジである。調整楔15は、滑りブロック19もしくは滑りプレートと結合されたガイド楔18に当接する。滑りガイド6の一部を構成する滑りブロック19は、摩耗部品として形成され、プレス1の縦方向中心軸4もしくは主軸に対して平行に調整可能である。
【0025】
スピンドル13は、ハウジング12から突出するその終端に、図示してない駆動ユニットの駆動軸用の係合部11を備えている。駆動ユニットは、例えば、直動式の電気モータであること又はギヤユニットを有するモータから成ることができる。滑りブロック19の位置を調整するため、スピンドル13は、相応の駆動ユニットによって回転される。回転運動は、調整楔15を、記入した矢印Aの方向又はその逆に滑動させることができ、ガイド楔は、これにより、矢印Bの方向又はその逆に滑動し、ガイドコラム5と滑りブロック19の間の間隔Sを増加又は減少させる。
【符号の説明】
【0026】
1 押出プレス
2 プレスフレーム
3 可動ビーム
4 プレスの縦方向中心軸
5 ガイドコラム
6 滑りガイド
7 基準点
8 割り当てられてない符号
9 割り当てられてない符号
10 ガイド要素
11 係合部
12 ハウジング
13 スピンドル
14 ブッシュ
15 調整楔
16 第1のネジ孔
17 第2のねじ孔
18 ガイド楔
19 滑りブロック
20 測定装置
A 矢印
B 矢印
S 間隔
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレスフレーム(2)のアバットメントの間でプレスフレーム(2)内に滑動的に案内された少なくとも1つの部品、特に可動ビーム(3)及び/又はコンテナホルダの位置監視及び/又は位置調整をするための方法であって、方法が、プレスフレーム(2)内の滑動的に案内された部品の中心の位置合わせの連続的な測定と、検出した測定結果に依存したプレスの滑りガイドの自動的に調整可能なガイド要素(10)によるプレスフレーム(2)内の滑動的に案内された部品の位置合わせの補正とを含むものにおいて、
プレスフレーム(2)内の滑動的に案内された部品の中心の位置合わせの測定が、プレスの縦方向中心軸(4)に対して横に延在する平面内の滑動的に案内された部品の2つの基準点(7)による位置検出によって行なわれ、基準点(7)の位置検出が、プレスフレーム(2)に設けられた少なくとも1つの測定装置(20)によって行なわれること、を特徴とする方法。
【請求項2】
基準点(7)の位置が、レーザセンサによって検出されること、を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
基準点(7)の位置が、プレスの縦方向中心軸(4)に対して相対的に検出されること、を特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
滑りガイド(6)のガイド要素(10)の調整が、検出した測定結果に依存して自動的に行なわれること、を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
調整過程の数及び/又は進んだ調整距離及び/又は各調整過程に関連する位置データが、制御及び/又は調整装置内で検出されること、を特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
調整過程の数及び/又は進んだ調整距離から、滑りガイド(6)の摩耗が決定され、プレスのオペレータに出力されること、を特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
測定装置が、2mm以下の、好ましくは0.5mm以下の、更により好ましくは0.1mm以下の位置偏差を検出すること、を特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
プレスが、金属材料を成形すること、を特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
プレスが、オープン第鍛造、ドロップ鍛造、等温鍛造をし、リングブランクを製造し、深絞り部品をプレスし、押出をし、及び/又は、穿孔及び絞り部品をプレスすること、を特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
プレスフレーム(2)と、プレスの運転時にプレス力を受け止めるクロスビームと、プレスフレーム内に滑動的にガイドコラム(5)に案内された少なくとも1つの部品、特に可動ビーム(3)及び/又はコンテナホルダと、ガイドコラム(5)に設けられた及び/又はガイドコラム(5)と係合する滑りガイド(6)と、滑りガイド(5)の自動的に調整可能なガイド要素(10)とを有するプレスであって、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を実施するために、プレスの縦方向中心軸(4)に対して横に延在する平面内で滑動的に案内された部品に、互いに間隔を置いて配置された、好ましくは光学的に検出可能な少なくとも2つの基準点(7)が設けられていること、及び、プレスフレーム(2)に、基準点(7)の位置検出をするための少なくとも1つの測定装置(20)が設けられていること、を特徴とするプレス。
【請求項11】
測定装置(20)は、検出した測定信号から、好ましくは自動的に調整可能なガイド要素(10)の制御用の制御信号が発生可能であり、これにより、プレスフレーム(2)内の滑動的に案内された部品の位置合わせの補正が、検出した測定結果に依存して自動的に行なわれ得るように、少なくとも1つの制御及び/又は調整装置を介して、調整可能なガイド要素(10)と連結されていること、を特徴とする請求項10に記載のプレス。
【請求項12】
少なくとも1つの調整可能なガイド要素(10)が、プレスの滑動的に案内された部品の移動方向に対して横に調整可能な少なくとも1つの滑りブロック(19)と、少なくとも1つの調整楔(15)と、少なくとも1つのガイド楔(18)とを備え、これらの互いに相対的な調整が、滑動的に案内された部品の移動方向に対して横の滑りブロック(19)の移動を生じさせ、調整楔(15)が、少なくとも1つのスピンドル機構によって無段階に調整可能であること、を特徴とする請求項10又は11に記載のプレス。
【請求項13】
プレスが、金属材料を成形するために形成されていること、を特徴とする請求項10~12のいずれか1項に記載のプレス。
【請求項14】
プレスが、オープンダイ鍛造プレス、ドロップ鍛造プレス、等温鍛造プレス、リングブランクプレス、穿孔もしくは絞りプレス、深絞りプレス及び/又は押出プレスとして形成されていること、を特徴とする請求項10~13のいずれか1項に記載のプレス。
【国際調査報告】