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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-21
(54)【発明の名称】蓄熱装置における支持アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F27B 1/22 20060101AFI20231114BHJP
   F27D 1/06 20060101ALI20231114BHJP
   F27D 17/00 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
F27B1/22
F27D1/06
F27D17/00 101D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023522492
(86)(22)【出願日】2021-10-13
(85)【翻訳文提出日】2023-06-05
(86)【国際出願番号】 EP2021078262
(87)【国際公開番号】W WO2022079080
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2020/078811
(32)【優先日】2020-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513200003
【氏名又は名称】ポール ワース エス.アー.
(71)【出願人】
【識別番号】519258987
【氏名又は名称】ポール ワース ドイチュラント ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デ グルイター,クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】カウフマン,マヌエル
(72)【発明者】
【氏名】フットマッヒャー,パトリック
(72)【発明者】
【氏名】キンゼル,ペーター クラウス
(72)【発明者】
【氏名】カス,ジレス
(72)【発明者】
【氏名】ターラー,ステファン
【テーマコード(参考)】
4K045
4K051
4K056
【Fターム(参考)】
4K045AA10
4K045GA15
4K045GA19
4K045GB10
4K045LA01
4K045LA02
4K045LA05
4K045LA07
4K051AA03
4K051DA03
4K056AA14
4K056BA01
(57)【要約】
本発明は、チェッカーレンガ(12)から形成される熱再生格子耐火レン(14)を備える、例えば熱風ストーブ(10)などの蓄熱装置を提案し、格子耐火レンガ(14)は支持アセンブリ(16)によって支持される。本発明の一態様によれば、支持アセンブリ(16)は、耐火材料から形成されるキャリア構造体(20)と、同様に耐火材料から形成されているキャリア床とを備え、キャリア床は、キャリア構造体(20)上に載置されるとともに、格子耐火レンガ(14)のチェッカーレンガを支持するように配置されて形成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チェッカーレンガから形成される熱再生格子耐火レンガを備え、前記格子耐火レンガが支持アセンブリによって支持される、蓄熱装置、特に熱風ストーブであって、前記支持アセンブリが、
-耐火材料から形成されるキャリア構造体と、
-耐火材料から形成されるとともに、前記キャリア構造体上に載置されて、前記格子耐火レンガの前記チェッカーレンガを支持するように配置されて形成される、キャリア床と、を備える、蓄熱装置。
【請求項2】
前記耐火材料がセラミック耐火材料である請求項1に記載の蓄熱装置。
【請求項3】
前記キャリア床は、前記格子耐火レンガの全表面積を覆うべく前記キャリア構造体の上面領域を延在させるように配置されて形成される、請求項1又は2に記載の蓄熱装置。
【請求項4】
前記キャリア構造体が複数の支柱を備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
【請求項5】
支柱は、中空支柱であるとともに、ガスが流通するための少なくとも1つの貫通開口を前記支柱の径方向に沿って有し、前記少なくとも1つの貫通開口が好ましくは円形の貫通開口又は横楕円形の貫通開口である、請求項4に記載の蓄熱装置。
【請求項6】
前記キャリア構造体が複数の支持アーチを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項7】
前記キャリア構造体は、複数の支持壁と、それぞれが少なくとも2つの支持壁間で延在する複数の移行レンガとを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項8】
前記キャリア床が複数列のチェッカーレンガを備え、チェッカーレンガの連続する列が千鳥状の形態で配置され、それにより、前記支柱の上面領域を徐々に延在させて前記格子耐火レンガの表面積全体を覆う、請求項1から7のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項9】
前記キャリア床のチェッカーレンガが従来のチェッカーレンガである、請求項8に記載の蓄熱装置。
【請求項10】
前記キャリア床は、2つの平行面と、側面と呼ばれる少なくとも3つの他の面とを有する拡幅ブロックを備え、前記拡幅ブロックの第1の平行面が、前記キャリア構造体上に載置されるように構成される下面を画定し、前記拡幅ブロックの第2の平行面が、前記格子耐火レンガを支持するように構成される上面を画定する、請求項1から7のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項11】
前記拡幅ブロックが六角柱の形状を有する、請求項10に記載の蓄熱装置。
【請求項12】
前記拡幅ブロックが六角錐台の形状を有し、前記下面が前記2つの平行面のうちの小さい方の面である、請求項10に記載の蓄熱装置。
【請求項13】
前記拡幅ブロックは、規則的なパターンで配置される内側チャネルを備え、前記内側チャネルの出口が前記拡幅ブロックの上面に位置される、請求項10から12のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項14】
前記拡幅ブロックの前記内側チャネルは、従来のチェッカーレンガのチャネルと同じ直径を有し、その出口は、従来のチェッカーレンガの前記チャネルと位置合わせするように前記拡幅ブロックの前記上面に位置される、請求項13に記載の蓄熱装置。
【請求項15】
前記拡幅ブロックは、前記支柱の前記内側断面に対応する断面を前記下面に有する中央チャネルを更に備える、請求項10から14のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項16】
前記拡幅ブロックの前記中央チャネルの断面は、前記上面の方向で広がる、請求項15に記載の蓄熱装置。
【請求項17】
前記拡幅ブロックの前記少なくとも3つの側面のそれぞれが少なくとも1つの溝を備える、請求項10から16のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つの溝が円形溝であり、前記内側チャネルの曲率半径と等しい曲率半径を有する、請求項17に記載の蓄熱装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つの溝が円形溝であり、前記中央チャネルの曲率半径と等しい曲率半径を有する、請求項17に記載の蓄熱装置。
【請求項20】
前記拡幅ブロックが複数のブロックセクションによって形成される、請求項10から19のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項21】
前記拡幅ブロックは、一列の拡幅ブロックが前記支柱の前記上面領域を延在させて前記格子耐火レンガの全表面積を覆うように寸法付けられる、請求項11から20のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項22】
前記キャリア床は、5点形で千鳥状を成す複数列の拡幅ブロックを備える、請求項21に記載の蓄熱装置。
【請求項23】
前記拡幅ブロックは、一列の拡幅ブロックが前記支柱の前記上面領域を延在させて前記格子耐火レンガの前記表面積を部分的に覆うように寸法付けられ、前記キャリア床は、前記格子耐火レンガの前記表面積全体を覆うように一列以上のチェッカーレンガを更に備える、請求項10から20のいずれか一項に記載の蓄熱デバイス。
【請求項24】
前記キャリア床は、少なくとも3つの側面を有する複数の分配ブロックを備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
【請求項25】
前記分配ブロックは該分配ブロックに埋め込まれた少なくとも1つの内側チャネルを備え、前記少なくとも3つの側面が少なくとも1つの円形溝を備え、前記少なくとも1つの溝は、前記少なくとも1つの内側チャネルの曲率半径に等しい曲率半径を有する、請求項24に記載の蓄熱デバイス。
【請求項26】
前記キャリア床を形成する前記分配ブロックは、2つの平行面と、前記平行面に対して垂直な6つの側面とを有する六角柱の形態を有する、請求項24又は25に記載の蓄熱装置。
【請求項27】
前記分配ブロックのうちの少なくとも1つが少なくとも1つの分配チャンバを更に備え、前記チャンバは、前記分配ブロックの前記2つの平行面のうちの一方に開口を形成し、前記少なくとも1つの分配チャンバが好ましくは半球の形態を成す、請求項26に記載の蓄熱デバイス。
【請求項28】
前記開口が前記分配ブロックの前記2つの平行面のうちの一方に前記少なくとも1つの分配チャンバによって形成され、前記支柱の内径が同じサイズを有して位置合わせされる、請求項27に記載の蓄熱装置。
【請求項29】
前記分配床を形成する前記分配ブロックがアーチである、請求項24又は25に記載の蓄熱装置。
【請求項30】
前記分配ブロックは、前記平行壁配置によって拡幅ブロック上又は前記支持層上に載置される、請求項24から29のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項31】
前記キャリア床が少なくとも3列のチェッカーレンガを備え、前記チェッカーレンガは、前記キャリア構造体の上方に分配チャンバを形成するように配置され、前記分配チャンバは、前記キャリア床のチェッカーレンガの第2の列と最後から2番目の列との間に位置が特定される、請求項1から30のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項32】
請求項1から31のいずれか一項に記載の蓄熱装置を再生熱交換器として用いて送風空気を加熱する方法。
【請求項33】
請求項1から31のいずれか一項に記載の蓄熱装置を再生熱交換器として用いて合成ガスを加熱する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、蓄熱装置、特に熱風を生成するために使用される熱風ストーブに関する。本発明は、より詳細には、そのような蓄熱装置で使用するように設計された熱再生格子耐火レンガを支持するための改良された支持アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
高炉の動作には、大量の高熱空気(熱風としても知られる)が必要である。低温空気は、熱風ストーブと呼ばれる大型蓄熱装置で予熱され、熱風として高炉の下部に注入される。各高炉には、一般に、3つの熱風ストーブが設けられるが、別の構成も想定し得る。
【0003】
各熱風ストーブは大型再生熱交換器であり、典型的な例は、ドームを頂部とする円筒形状を有し、バーナー部と再生熱交換部とを備える。熱交換部は、通常、格子耐火レンガと呼ばれる耐火性のチェッカーレンガのアセンブリから成る。シェルは、一般に直径6~10メートル、高さ30~50メートルの溶接鋼シリンダである。シェルは、動作中の送風圧に耐えるように設計されており、熱損失を最小限に抑えて高い熱応力によって引き起こされるシェルへの構造的損傷を防止するべく断熱される。
【0004】
そのような熱風ストーブの動作サイクルは、実質的に2つの段階、すなわち「オンガス」及び「オンエア」を含む。
【0005】
「オンガス」の場合には、可燃性ガス、主に高炉ガス及びコークス炉ガス、並びに燃焼空気が、ストーブのバーナー部で混合及び燃焼され、高温の燃焼排ガスが、格子耐火レンガを通じて高温の燃焼排ガスをトップダウンに導くことによって格子耐火レンガを加熱するために使用される。格子耐火レンガの上端の温度、すなわちドーム温度は、約1400℃になる場合がある。高温の燃焼排ガスの温度は、格子耐火レンガの底部に向かって下降する途中で低下する。格子耐火レンガの底部は支持アセンブリ上に載置され、支持アセンブリは、通常、支柱と呼ばれる垂直鋳鉄柱の上端に載置された鋳鉄ビーム上に配置される鋳鉄グリッドから実質的に成る支持グリッドを備える。したがって、格子耐火レンガの下方にキャビティが得られる。このキャビティは、一般に、従来のストーブでは高さが約2~4mである。従来の支持アセンブリは、ストーブにおいて長い寿命を示してきたが、それらが耐え得る温度に限りがある。実際に、そのような支持アセンブリの位置における高温燃焼排ガスの最高温度は、鋳鉄の熱間強度によって制限され、通常、約400℃に制限される。
【0006】
支持アセンブリの位置で高温の燃焼排ガスのこの最高温度に達すると、燃焼、したがって燃焼排ガスの流れが停止する。換言すれば、格子耐火レンガに蓄えられる熱量は、支持アセンブリによって耐えられる最高温度によって制限される。
【0007】
ここで、熱風ストーブは「オンエア」状態に置かれる。冷風は、格子耐火レンガの下方のキャビティを通じて熱風ストーブに導入され、高温格子耐火レンガを通じて上方に導かれる。冷風が格子耐火レンガを通過すると、熱がチェッカーレンガから冷風に伝達され、冷風が熱風に変わる。その後、熱風が高炉に供給される。一定の熱風温度が高炉への導入前に維持されるようにするために、ある量の冷風が、ストーブの周囲でバイパスされて、ミキサーバルブによって高炉に入る前に熱風に導入される。従来は約1250℃の温度閾値を下回る熱風の出口温度の低下が、他のストーブへの変更を決定付ける。その後、熱風ストーブは再び「オンガス」の状態に置かれる。高炉の通常運転中、少なくとも1つのストーブが常に「オンエア」であるように、3つのストーブが使用される。しかしながら、製造作業のレイアウト並びに熱風ストーブのタイプ及び形態に応じて、ストーブの数が3つより多くても少なくてもよいことに留意すべきである。例えば、高炉ごとに2つ又は4つのストーブ又は2つの高炉ごとに5つのストーブを使用することは珍しくない。
【0008】
一体型製鋼所では、熱風ストーブが総エネルギー要件の10~15%を占める。現在約400℃である高温燃焼排ガスの最高温度を上昇させることによって、熱風ストーブシステムの効率を向上させることができることが知られている。
【0009】
特許文献1は、フェライトマトリックス及びバーミキュラー又は球状グラファイト粒子の分散物を含む、金属、例えば特定の鋳鉄材料から形成される支持格子及び支柱を備える支持アセンブリの使用を開示する。一般的な金属及びこの特定の鋳鉄の使用は、約600℃の高温燃焼排ガスの最高温度の使用を可能にする。しかしながら、鋳鉄は、可燃性ガスの温度が500℃を超えると、可燃性ガスとして使用される高炉ガスに含まれるアンモニアによって窒化される可能性があり、これにより、ストーブにおけるこの支持アセンブリの寿命が短くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、熱風ストーブ内のガス分布を可能な限り均一に確保しながら、高温ガスのより高い温度及び温度変動、並びに前記ガスからの化学的攻撃に耐えることができる熱再生格子耐火レンを支持するための改良された支持アセンブリを備える、例えば熱風ストーブなどの蓄熱装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、支持アセンブリと、チェッカーレンガから形成される熱再生格子耐火レンガとを備え、格子耐火レンガが前記支持アセンブリによって支持されている蓄熱装置、特に熱風ストーブを提案する。本発明の一態様によれば、支持アセンブリは、耐火材料から形成されるキャリア(担体)構造体と、同様に耐火材料から形成されるキャリア床とを備え、キャリア床は、キャリア構造体上に載置されるとともに、格子耐火レンガのチェッカーレンガを支持するように配置されて形成される。
【0012】
耐火材料のみの使用は、約900℃もの高い温度でさえ支持アセンブリの劣化を防止し、窒化又は応力腐食割れに対するより高い耐性を支持アセンブリに与える。したがって、本発明に係る支持アセンブリは、鋳鉄部品などの金属支持体又は金属キャリア(構造)要素を備えないため、従来のものよりも高い温度に耐え、本発明の熱風ストーブオブジェクトを使用すると、従来の熱風ストーブを使用するよりも空気をより高い温度に加熱することができる。「耐火材料から形成される」という表現は、一般に、それぞれ基本的に耐火材料、例えばセラミック耐火材料から成るキャリア構造体及び/又はキャリア床を指す。言い換えれば、キャリア構造体及び/又はキャリア床は、好ましくは耐火材料のみから形成される。
【0013】
支持アセンブリがより高い温度に耐えることができるため、蓄熱装置は、空気以外のガスを加熱するために使用することができ、蓄熱装置は、例えば合成ガスを加熱するために使用できる。簡単にするために、本出願は一般に空気の加熱について説明した。しかしながら、他のガスが加熱されてもよいことに留意すべきである。したがって、「空気」という用語は、本明細書では「ガス」で置き換えることができる。
【0014】
好適には、支持アセンブリに使用される耐火材料は、セラミック耐火材料である。好ましくは、耐火材料は、これに限定されないが、例えば高アルミナなど、格子耐火レンガの下部に使用されるものと同じである。単一材料タイプの使用は、格子耐火レンガが不具合を伴わない条件での支持アセンブリの破損のリスクを低減するので有益である。
【0015】
キャリア床は、好適には、格子耐火レンガの全表面積を覆うようにキャリア構造体の上面領域を延在させるように、好ましくは徐々に延在させるように配置されて形成れてもよい。キャリア構造体の上面領域を(徐々に)延在させることによって、格子耐火レンガを支持するために利用可能な表面積が(徐々に)増大され、すなわち、支持アセンブリのフットプリントが(徐々に)増大される。
【0016】
「延在」という用語は、可能な限り最も広い方法で理解されるべきであることに留意すべきである。キャリア構造体の上面領域を延在させるキャリア床は、キャリア構造体の形成に固有の想定し得る大きな穴がキャリア床によって低減又は覆われることを単に意味するにすぎず、当然ながら、キャリア構造体が熱風ストーブの底部セクションを覆わない実施形態に限定されるべきではない。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、支持構造体は、耐火材料から形成される複数の支柱を備えることができる。格子耐火レンガを形成するチェッカーレンガのチャネルの大部分を通じたガス流を確保するために、支柱は、中空支柱であってもよく、好ましくはガスが流通するための少なくとも1つの貫通開口をそれらの径方向に沿って有する。実施形態では、少なくとも1つの開口は、円形開口又は楕円開口のいずれかであってもよく、当業者は、支柱の満足のいく安定性を確保するために開口の位置、サイズ及びアスペクト比を適合させる方法を知っている。
【0018】
中空支柱の内径は、好ましくはこれらの支柱の外径の25~75%に相当し、より好ましくは比率40~60%に相当し、更により好ましくは内径が外径の半分である。
【0019】
支柱は、可能な限り均一なガス流分布を確保するために、熱風ストーブの地面に均等に分配される。好適には、(例えば、より大きな支柱を使用することによる)支持アセンブリの安定性の必要性と十分なガス流及びガス分配との間の妥協点を確保するために、支柱は、熱風ストーブの地面の5~40%、より好適には15~30%、更により好ましくは20~25%を覆うように配置される。
【0020】
本発明の他の実施形態によれば、支持構造体は、耐火材料から形成される複数の支持アーチを備えることができる。各アーチは、好ましくは接合領域がグローバルアーチの径方向断面に沿うように組み立てられるべく設計される複数のアーチセクションによって形成されてもよい。支持アーチは、蓄熱装置の中央軸に対して径方向に配置されてもよく、或いは蓄熱装置の中央軸と平行に配置されてもよい。
【0021】
本発明の他の実施形態によれば、支持構造体は、耐火材料、好ましくはセラミック耐火材料から形成される複数の支持壁を備えることができる。壁は、平行に並びに横方向又は六角形に配置されてもよい。また、支持構造体は、少なくとも2つの支持壁間で有利に延在するように設計される複数の移行レンガを備えることもできる。一実施形態によれば、移行レンガはキャリア床を形成することができる。或いは、移行レンガがキャリア床を支持してもよい。したがって、いずれの方法でも、移行レンガは、格子耐火レンガを形成するチェッカーレンガの全てのチャネルにおけるガス流分布を同時に改善しながら、上記のチェッカーレンガを(直接的又は間接的に)支持する。
【0022】
好適には、支持壁を使用するそのような実施形態において、キャリア床は、格子耐火レンガを形成するレンガと同一であってもよいキャリアレンガを備え、それにより、キャリア床に載置された格子耐火レンガは、支持壁に直接載置されているように見え得る。言い換えれば、そのような実施形態では、キャリア床が格子耐火レンガのチェッカーレンガによって形成される。或いは、キャリアレンガは支持構造体の移行レンガと同様であってもよい。
【0023】
支持壁が平行又は横方向の形態を成して配置される実施形態では、長方形又は正方形のレンガをキャリア構造体の移行レンガとして使用すること、及び/又はキャリア床を形成することが有利であり得る。
【0024】
キャリア構造体が、複数の支柱及び複数の支持アーチ、又は複数の支持アーチ及び複数の支持壁、又は複数の支持壁及び複数の支柱、又は複数の支柱、複数の支持アーチ、及び複数の支持壁のいずれかを備えることができるように、前述の実施形態を組み合わせることができることに留意すべきである。
【0025】
熱キャリア媒体を均一に分配するために(すなわち、均一なガス分布のために)、環状チャネルが支持アセンブリを取り囲んでもよい。
【0026】
環状チャネルは、好ましくは、例えば熱風ストーブを形成する鋼製シリンダを保護する(すなわち、絶縁する)耐火壁によって外側に画定される。この耐火壁は、熱風ストーブの円筒状シャフト壁を支持することができる。更に、環状チャネルは、好ましくは、支持アセンブリ自体(例えば、キャリア構造体によって)、又は熱風ストーブの床に載置された有孔円筒壁のいずれかによって内側に画定される。このような有孔円筒壁は、好適には、シャフトレンガ積を上方に支持することもできる。
【0027】
環状チャネルは、鋼シリンダの拡大された下側セクションに設けることができ、又は鋼シリンダに組み込むことができ、これは、場合により、環状チャネルの高さに応じてこのセクションで格子耐火レンガ直径を小さくする必要がある。そのような実施形態では、環状チャネルの上方で、格子耐火レンガが熱風ストーブの全内径を覆うように延在し得る。
【0028】
ガスの分布が支持アセンブリの周りの同心の環状チャネルに限定されないことに留意すべきである。一列の支持壁の2つの隣り合う支持壁間に位置される1つ又は幾つかのアーチを介して分配を行うことも可能である。
【0029】
本発明の様々な実施形態によれば、キャリア床は、以下の2つの層のうちの少なくとも一方、又は両方の層を組み合わせて備えることができる。
-拡幅ブロックを備えることができる拡幅構造体として説明される層
-分配ブロックを備え、分配床として説明される層
【0030】
したがって、本発明との関連で、「拡幅構造体」及び「分配床」という表現はいずれも、キャリア床を指すと理解されるべきである。
【0031】
第1の好ましい実施形態によれば、キャリア床は、拡幅構造体として作用し、複数列のチェッカーレンガを備える。チェッカーレンガの連続する列が千鳥状形態を成して配置され、それにより、格子耐火レンガの全表面積を覆うように支柱の上面領域が徐々に延在する。
【0032】
そのような千鳥状形態のチェッカーレンガの配置は、ローマンレンガ積から着想を得ることができる。好ましい実施形態では、チェッカーレンガが六角柱の形状を有し、第1列のチェッカーレンガは、1~12の数のチェッカーレンガが各支柱上に載置され、好ましくは6つのチェッカーレンガが各支柱上に載置されるように形成される。好適には、第1列の各チェッカーレンガは、同じ列の少なくとも2つの他のチェッカーレンガに隣接する。チェッカーレンガは、少なくとも2つの連続する側面で隣接するレンガと接触し、可能な限りコンパクトなアセンブリを形成し、好ましくは三角形を形成することができる。拡幅構造体の上側の列を形成するチェッカーレンガは、各列において前記三角形の表面積を広げながら、各列が各支柱の上方にほぼ三角形の形状を保つように配置され得る。
【0033】
或いは、チェッカーレンガは、2つの隣接しない側面で2つの隣接するレンガと接触し、六角形のアセンブリを形成することができる。拡幅構造体の上側の列を形成するチェッカーレンガは、各列において前記六角形の表面積を広げながら、各列が各支柱の上方にほぼ六角形の形状を保つように配置されてもよい。
【0034】
好適には、拡幅構造体と見なされるキャリア床を形成するために千鳥状形態を成して配置されるチェッカーレンガは、従来のチェッカーレンガであり、より好ましくは、チェッカーレンガは格子耐火レンガに使用されるものと同じである。不必要な製造コストを回避するため、又は複雑な耐火形状を製造する必要性を回避するために、既存のチェッカーレンガを再利用することができる。
【0035】
或いは、キャリア床を形成するように幾つかの特別なレンガを設計することができる。第2の好ましい実施形態によれば、キャリア床は、2つの平行面と、少なくとも3つの他の面、一般に6つの他の面とを有する少なくとも1つの拡幅ブロックを備える。少なくとも3つの他の面は、側面と呼ばれる。前記拡幅ブロックの第1の平行面は、キャリア構造体上、好ましくは支柱上に載置するように意図され/構成される下面を画定し、拡幅ブロックの第2の平行面は、格子耐火レンガを支持するように意図され/構成される上面を画定する。言い換えれば、前記拡幅ブロックの第1の平行面は、キャリア構造体上に載置された下面を画定し、前記拡幅ブロックの第2の平行面は、格子耐火レンガを支持する上面を画定する。
【0036】
「格子耐火レンガを支持するように意図される」又は「格子耐火レンガを支持するように構成される」という表現は、広く理解されなければならず、格子耐火レンガは、拡幅ブロックと直接接触する位置に限定されることなく、拡幅ブロックの上方に配置される。
【0037】
本発明に係る拡幅ブロックは、六角柱又は六角錐台の形態を有してもよい。
【0038】
六角柱の形状を有する拡幅ブロックは、大きなブロック、大きな六角形のチェッカーレンガ、又は単に大きなチェッカーレンガと見なされてもよい。拡幅ブロックのそのような形状は、その製造及び設置を容易にする。支柱の上面領域を熱風ストーブの内壁まで下方に延在させることがより容易であり得る。
【0039】
拡幅ブロックが六角錐台の形態を有する実施形態では、2つの平行面のうちの小さい方が下面と見なされ、拡幅ブロックは象脚形状を成すと見なされ得る。
【0040】
拡幅ブロックは、その形状にかかわらず、それが載置されている支柱とその上に直接又は間接的に押し下げられる格子耐火レンガの荷重との間に介在し、それにより、支柱の支持面の面積を広げ、したがって、キャリア床内のより良好な制約分布を可能にする。
【0041】
好適には、拡幅ブロックは、ブロックの上面に対して中心付けられる少なくとも1つの内側チャネルを備える。拡幅ブロックが2つ以上の内側チャネルを備える実施形態において、チャネルは、好ましくは規則的なパターンで、すなわち繰り返しパターンで配置され、その出口は拡幅ブロックの上面に位置される。したがって、「規則パターン」という用語は、一般に、チャネルの互いに対する規則正しい、それぞれ安定した配置を指すことができる。熱風ストーブの構造全体の内部のガスのより円滑な流れを確保するために、拡幅ブロックのチャネルは、好ましくは、従来のチェッカーレンガのそれぞれのチェッカーレンガのチャネルと同じ直径を有し、それらの出口は、好適には、それと位置合わせするように位置される。内側チャネルは、直線状であり、拡幅ブロックの上側平行面に対して垂直であってもよい。或いは、内側チャネルは、湾曲していてもよく、拡幅ブロックの上面に出口を有し、少なくとも3つの側面のうちの1つに入口を有する。この第2の実施形態は、支柱の上方に直線状に配置された格子耐火レンガを形成するチェッカーレンガのチャネル内のガス分布を確保するために、支柱が満杯である場合(すなわち、中空ではない)に特に有利であり得る。チェッカーレンガのチャネル内のガス分布を確保するチャネルに起因して、拡幅ブロックは、それらの主な機能が格子耐火レンガの全表面積を覆うように支柱の上面領域を徐々に延在させることであっても、分配ブロックとして機能することができる。
【0042】
好適には、キャリア構造体が複数の中空支柱を備える場合、ブロックの下面の拡幅ブロックの中央チャネルの断面は、支柱の内側断面に対応する。このとき、中央チャネルの断面は、拡幅ブロックの上面の方向に広がることができる。このような中央チャネルは、拡幅ブロックの上方に載置されたチェッカーレンガのチャネルを通るガス流のより均一な分布を可能にする。
【0043】
幾つかの他の実施形態において、拡幅ブロックの少なくとも3つの側面のそれぞれは、少なくとも1つの溝を備える。好適には、少なくとも1つの溝が円形溝である。好ましくは、拡幅ブロックが少なくとも1つの内側チャネルを備える場合、少なくとも1つの溝は、少なくとも1つの内側チャネルの曲率半径(又は直径)に等しい曲率半径(又は直径)を有する。幾つかの実施形態によれば、中央チャネルは、拡幅ブロックの他の内側チャネルよりも大きい直径を有することができる。そのような場合、少なくとも1つの溝は、より小さい内側チャネルの曲率半径(又は直径)に等しい曲率半径(又は直径)を有することができる。言い換えれば、拡幅ブロックの側面に形成される溝の寸法は、拡幅ブロックを通じて形成される内側チャネルの寸法と等しい又は少なくとも同様である。2つの拡幅ブロックが互いに当て付いて配置される場合、一方のブロックの少なくとも1つの溝は、好ましくは、少なくとも1つのチャネルが形成されるように他方のブロックの少なくとも1つの溝に面しており、それにより、キャリア床を通じたガス流分布が向上する。言い換えれば、溝は、2つのブロックが互いに隣接しているときに2つの隣り合うブロック間に新たな更なるチャネルが形成されるように形成されて寸法付けられる。
【0044】
拡幅ブロックは、好ましくは接合領域が全体的な拡幅ブロックの径方向又は長手方向の断面に沿うように組み立てられるべく設計された複数のブロックセクションによって形成されてもよい。
【0045】
拡幅ブロックは、好ましくは、1列の拡幅ブロックが格子耐火レンガの全表面積を覆うべく支柱上面領域を延在させるように寸法付けられる。拡幅ブロックが六角柱の形状を有する、すなわち、拡幅ブロックがより大きなチェッカーレンガである幾つかの実施形態では、構造体の安定性を高めるために、キャリア床は、5点形に配置された複数列の拡幅ブロックを備えることができる。
【0046】
或いは、拡幅ブロックは、1列の拡幅ブロックが支柱上面領域を延在させて格子耐火レンガの表面積を部分的に覆うように寸法付けられてもよい。この実施形態によれば、キャリア床は、格子耐火レンガの表面積全体を覆うように1列以上のチェッカーレンガを更に備える。
【0047】
他の実施形態において、キャリア床は、少なくとも3つの側面、一般に4つ又は6つの側面のいずれかを有する複数の分配ブロックを備える。分配床及びキャリア床を形成する分配ブロックを、分配床と呼ぶことがある。分配床は、格子耐火レンガを形成するチェッカーレンガのチャネル間でガス流を分配し、ガス流の均一性を高める。
【0048】
分配ブロックは、2つの異なる目的を有し得る。好適には、分配ブロックは、それらの上に配置されたチェッカーレンガの内側チャネルに単に供給するために使用される。これに代えて又は加えて、分配ブロックは、それらの上に配置されたチェッカーレンガの内側チャネルを通じてより滑らかなガス流を確保するために使用される。
【0049】
分配ブロックは、4つの側面を有するアーチであってもよく、又は2つの平行面及び前記平行面に垂直な6つの側面を有する六角柱の形態を有してもよい。
【0050】
好適には、分配ブロックは、その形状がどのようなものであっても、分配ブロックに埋め込まれた少なくとも1つの内側チャネルを備え、少なくとも3つの側面が少なくとも1つの円形溝を備え、少なくとも1つの溝は、少なくとも1つの内側チャネルの曲率半径に等しい曲率半径を有する。2つの分配ブロックが互いに当て付いて配置される場合、一方の分配ブロックの少なくとも1つの溝は、好適には、少なくとも1つの更なるチャネルが形成されるように他方の分配ブロックの少なくとも1つの溝に面しており、それにより、キャリア床を通じたガス流の分布が向上する。好適には、分配ブロックは、複数の更なるチャネル及び連続的な分配床を形成するように互いに隣接して位置される。
【0051】
実施形態において、六角柱の形態を有する分配ブロックは、少なくとも1つの分配チャンバを更に備えてもよく、チャンバは、分配ブロックの下面に開口を形成し、少なくとも1つの分配チャンバは、好ましくは半球の形態を有する。少なくとも1つの分配チャンバは、分配ブロックの上方に(直接的に又は非直接的に)配置される格子耐火レンガを構成するチェッカーレンガのチャネルの大部分を通るガス流を確保する。支持構造体が中空支柱から成る幾つかの実施形態において、分配ブロックの下面の少なくとも1つの分配チャンバによって形成される開口及び支柱の内径は、ガス流を促進するために同じサイズを有して位置合わせされる。
【0052】
或いは、分配床(又はキャリア床)を形成する少なくとも1つの分配ブロックは、アーチの形態を有してもよい。
【0053】
本発明に係る分配ブロックは、支柱、支持壁又は支持アーチ上に直接配置されてもよい。或いは、分配ブロックは、拡幅ブロック上に配置されてもよい。少なくとも1つの分配ブロックのそれぞれは、1つの拡幅ブロックに載置されてもよく、2つの拡幅ブロック間で広がってもよい。
【0054】
言い換えれば、分配床は、あらゆる種類の支持構造体にとって有利となることができ、支柱、支持アーチ又は支持壁であってもよい。これらの床は、円形チャネル、楕円形穴チャネル、又は球形キャビティを含む長方形、多角形、又はアーチレンガから構成されてもよい。
【0055】
他の好ましい実施形態によれば、キャリア床は、支柱の上に直接配置される又は拡幅ブロックの上に配置される少なくとも3列のチェッカーレンガを備える。チェッカーレンガは、支柱の上方に分配チャンバを形成するように配置され、分配チャンバは、キャリア床の一部であるチェッカーレンガの第2の列と最後から2番目の列との間に位置が特定される。チェッカーレンガのそのような配置は、格子耐火レンガを形成するチェッカーレンガのチャネルを通るガス流のより均一な分布を、特に支柱の上方の領域において可能にし、さもなければ、1つ以上のチャネルへの入口が支柱自体によって遮断され得る。
【0056】
他の態様によれば、本発明は、上記の背景技術の節で更に説明したように、「オンエア」段階及び「オンガス」段階を交互に繰り返す2段階動作サイクルを使用する再生熱交換器としてチェッカーレンガから形成される熱再生格子耐火レンガを支持するための前述した支持アセンブリを備える熱風ストーブを使用して、熱風又は高温合成ガスを生成する、すなわち冷風又は低温合成ガスを加熱する方法を提案する。動作時には、送風空気又は合成ガスを熱風ストーブに導くことができ、それによって熱が格子耐火レンガから送風空気又は合成ガスに伝達される。(高温)送風ストーブについて概説された利点及び更なる実施形態は、本方法にも同様に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0057】
本発明の更なる詳細及び利点は、添付図面に関連する非限定的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになる。
図1】本発明の支持アセンブリの一実施形態を実施するための送風ストーブの概略図である。
図2】本発明の支持アセンブリの第1の好ましい実施形態の概略図である。
図3】第1の好ましい実施形態に係る支持アセンブリの分配チャンバの概略図である。
図4A】本発明の支持アセンブリの第1の好ましい実施形態に係る支柱の上端のチェッカーレンガ配列の第1のバージョンの概略図である。
図4B】本発明の支持アセンブリの第1の好ましい実施形態に係る支柱の上端のチェッカーレンガ配列の第2のバージョンの概略図である。
図5】本発明の支持アセンブリの第2の好ましい実施形態の概略図である。
図6】本発明に係る拡幅ブロックの第1の実施形態の概略断面図である。
図7】本発明に係る拡幅ブロックの第2の実施形態の概略断面図である。
図8】本発明の支持アセンブリの第3の好ましい実施形態の概略図である。
図9】本発明の支持アセンブリの第4の好ましい実施形態の概略図である。
図10】本発明の支持アセンブリの第5の好ましい実施形態の概略図である。
図11】本発明の支持アセンブリの第6の好ましい実施形態の概略図である。
図12図11の本発明の支持アセンブリの第6の好ましい実施形態の拡大図である。
図13】本発明の支持アセンブリの第7の好ましい実施形態の概略図である。
図14】x-y平面に沿う図13の第7の実施形態の概略図である。
図15】x-z平面に沿う図13の第7の実施形態の概略図である。
図16】y-z平面に沿う図13の第7の実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
図1に示される熱風ストーブ10は、格子耐火レンガ14と呼ばれる耐火性チェッカーレンガ12のアセンブリから成る熱交換部と、格子耐火レンガ14がその上に載置される支持アセンブリ16とを備える。
【0059】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る支持アセンブリ16の詳細図を示す。支持アセンブリ16は、全体が耐火材料から形成され、キャリア構造体20と、キャリア構造体20上に載置されたキャリア床とから成る。図2図4に示される本実施形態によれば、キャリア床は拡幅構造体30である。キャリア構造体20は複数の支柱20aを備える。拡幅構造体30は、格子耐火レンガ14の全表面積を覆うように支持構造体20の上面領域26を徐々に延在させるべく配置されて形成される。
【0060】
支柱20aは、中空円筒形状を有し、内部に内側チャネル24を形成する。特に好ましい2つの実施形態において、支柱の内側チャネル24の直径は、中空円筒の外径の44%又は50%のいずれかに対応する。支柱20aは、ガスが流通するための貫通開口22をそれらの径方向に沿って更に有する。それにより、ガス流が支柱の内側チャネル24内を循環でき、支柱20aの上面の上方に配置された格子耐火レンガ14を形成するチェッカーレンガ12のチャネル32内にガス流を分配させることができる。
【0061】
第1の好ましい実施形態では、図2図3に見られるように、内径220mm及び外径500mmを有する22本の支柱20aが熱風ストーブ10の地面上に均等に配置される。各支柱は、支持アセンブリを脆弱化しないように位置される円形の貫通開口22を更に有する。図示の例において、拡幅構造体(すなわち、キャリア床)30は、従来のチェッカーレンガの8つの列34.1~34.8から成り、すなわち、拡幅構造体を形成するチェッカーレンガは、格子耐火レンガを形成するチェッカーレンガと同じタイプを成す。換言すれば、そのような好ましい実施形態では、1種類のレンガのみが使用される。列34.i ごとのチェッカーレンガの数及び格子耐火レンガ表面被覆率の割合を表1に示すが、当業者であれば、これらの値を熱風ストーブに適合させる方法を知っている。
【表1】
【0062】
第1列を形成するチェッカーレンガ12は、各支柱の上に均等に分布しており、6つのチェッカーレンガ12が各支柱の上に載っている。図4Aに示されるように、これら6つのチェッカーレンガ12は、中空六角柱を形成するように配置され、各レンガは、隣接しない2つの側面で隣接するレンガと接触する。上側の列を形成するチェッカーレンガ12は、同じパターンにしたがって配置され、それにより、格子耐火レンガ14の全表面積を覆うようにキャリア構造体の上面領域26を徐々に延在させる。また、チェッカーレンガ12は、ガス分配チャンバ40が支柱20aの上方に形成されて第3列34.3と第7列34.7との間で延在するように配置される。そのようなチャンバの目的は、支柱によって覆われたチャネル、特に例えばチャネル32などの完全に閉塞されたチャネルにガスを再分配することである。
【0063】
或いは、第1の好ましい実施形態の他のバージョンでは、内径200mm及び外径400mmを有する31個の支柱20aが熱風ストーブ10の地面上に均等に配置される。各支柱は、支持アセンブリを脆弱化しないように位置される貫通開口22を更に有し、拡幅構造体30は従来のチェッカーレンガの列34.iからなる。第1列34.1は、各支柱の上に6つのレンガが載るように配置された186個のチェッカーレンガにより形成される。図4Bに示されるように、これらの6つのチェッカーレンガ12は、ほぼ三角形の形状を形成するように配置される。第2列34.2のチェッカーレンガは、支柱の上方のチェッカーレンガ配置の略三角形の形状を維持しながらチェッカーレンガの第1列34.1の表面被覆率を拡大するために第1列34.1の上に配置される。上側の列を形成するチェッカーレンガ12は、最も上側の列の表面被覆率が格子耐火レンガ表面積の100%に相当するまで、同じパターンに従って配置される。更に、チェッカーレンガ12は、ガス分配チャンバ40が支柱20aの上方に形成されて第4列34.4と第5列34.5との間で延在するように配置され、この場合、最大幅は支柱の外径に対応する。
【0064】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る支持アセンブリ16の詳細図を示す。この実施形態では、内径250mm、外径500mmの35本の支柱20aが熱風ストーブ10の地面上に均等に配置される。各支柱は、支持アセンブリを脆弱化しないように配置される貫通開口22を更に有し、拡幅構造体30は拡幅ブロック50から成る。
【0065】
拡幅ブロック50は、図6又は図7に見られるように、2つの平行面56~58と規則的なパターンで配置された内側チャネル52とを伴う六角錐台の形態を有することができる。内側チャネルは、2つの平行面のうちの上側の平行面に関して直線状(図6)又は湾曲状(図7)であってもよい。拡幅ブロックは、その小さい方の下側の平行面56によって支柱20aの上に載置し、一方、上側の大きい方平行面58は、格子耐火レンガ14を支持するように構成される。拡幅ブロック50は、一列の拡幅ブロックが格子耐火レンガ14の全表面積を覆うべくキャリア構造体の上面領域26を延在させるように寸法付けられる。熱風ストーブ10の構造全体の内部のガスのより円滑な流れを確保するために、拡幅ブロック50の内側チャネル52は、好ましくは格子耐火レンガ14を形成する従来のチェッカーレンガ12のチャネル32と同じ直径を有し、それらの出口は上面58にそれと位置合わせされるように位置される。拡幅ブロック50は、支柱の内側チャネル22の直径に対応する断面を下面56に有し、より大きな断面を上面58に有する中央チャネル54を更に備える。
【0066】
拡幅ブロック50の他の想定し得る実施形態は、当業者によって使用されてもよい。特に、拡幅ブロック50は、図8に示されるように、好ましくは中央チャネル54として説明される、ただ1つの内側チャネルを有することができる。中央チャネルは、支柱の内側チャネル24と同じ直径を有し、それらの側のスロット開口22を通じて支柱20の内側を貫通するガスのための滑らかなガス流を確保する。六角錐台の側面は、曲率半径(又は直径)が中央チャネルの曲率半径(又は直径)に等しい円形溝を有する。(図8又は図9の実施形態に表されているように)単一列の拡幅ブロックが上記の格子耐火レンガ14の表面全体を覆うのに十分であるように拡幅ブロック50が寸法付けられる場合、拡幅ブロックは互いに接触する。したがって、第1の拡幅ブロックの一方の側面の円形溝は、第2の拡幅ブロックの一方の側面の円形溝に面する。組み立てられたときの2つの溝は、接触チャネル66と呼ばれるチャネルを、それが2つのブロックの接触によって形成されるように画定する。接触チャネル66は、上方に配置されたチェッカーレンガのチャネル内の均一なガス流分布に積極的に関与し、チェッカーレンガは、キャリア床又は格子耐火レンガの一部である。互いに当接して配置された拡幅ブロック50は、単一の床を構築しており、その平坦度は、分離されたピラーよりも調整が容易である。
【0067】
更に、分配ブロック62は、分配床60を形成するために拡幅ブロック50の上部に配置されてもよい。分配床は、拡幅ブロックによって形成された拡幅構造体と同様に、キャリア床の一部と見なされるべきである。拡幅構造体30及び分配床60のそれぞれは、キャリア床の層と見なされるべきである。
【0068】
分配ブロック62は、耐火材料から形成される(図8のような)六角柱又は(図9のような)アーチであってもよい。分配ブロックの主な目的は、熱風ストーブ10の構造全体の内部のガスのより滑らかでより均一な流れを確保することであり、したがって分配ブロック62は平滑化分配ブロック62aと呼ばれることがある。図8及び図9の特定の実施形態では、分配ブロック62aが内側チャネル64を有する。好ましい実施形態では、分配ブロック62aのチャネル64は湾曲しており、したがって上に置かれた格子耐火レンガの全てのチャネルへのガス分配を確保する。分配ブロック62aの側面は、規則的な配置の円形溝の有し、それにより、2つの分配ブロックが互いに当て付いて位置されると、ガスが流通するための新たな更なる分配チャネルが形成される。2つの分配ブロック間のこれらのチャネルは、互いに隣接する2つの分配ブロックによって形成されるので、接触チャネル66´と見なされ得る。
【0069】
図9に記載されているものの代わりに、キャリア構造体20は、中空支柱20aの代わりに複数のアーチ20bを備えてもよい。アーチは、支持アーチとし見なされ得る。この好ましい実施形態では、分配床60は、支持アーチの真上に配置される(図10参照)。分配ブロック62aは、2つの支持アーチ間で広がるように寸法付けられ、したがってキャリア構造体の上面領域26を延在させる。
【0070】
本発明に係る支持アセンブリの他の好ましい実施形態が図11に示される。支柱20aは、ガスが流通するための貫通開口22を有する中空支柱であるが、充満した支柱、すなわち中空ではない支柱であってもよい。拡幅ブロック50は、ガスがそれらの間を流れることができるように、ブロック間で接触することなく支柱20a上に位置される。この特定の実施形態では、拡幅ブロック50が満杯であり、すなわち、拡幅ブロック50はいかなるチャネルも有さない。したがって、分配ブロック62bが使用されるように、拡幅ブロックの上方に配置されたチェッカーレンガの内側チャネル32を通るガス分配を確保する必要がある。分配ブロック62は、チャネル32に供給することが主な目的であり、供給分配ブロック62bと見なされ得る。分配ブロックは、ブロックの縁部に沿って拡幅ブロック50上に配置され、したがって、拡幅ブロック50のそれぞれの中心の上方に非占有面を残し、アーチの形態を有する。分配ブロック62bのこの特定の配置は、それらの形状と組み合わされて、ガスがアーチを通って自由領域に流れ、次に拡幅ブロック50の上方に配置されたチェッカーレンガの内側チャネルに分配されるようにする。したがって、分配ブロックを拡幅ブロックの上に配置することにより、製造がより容易な完全な柱及びより複雑でない拡幅ブロック50の使用が可能になり、支持アセンブリ16の堅牢性が向上する。
【0071】
図11の図示の例のキャリア床は、更に、拡幅ブロック32から形成される拡幅構造体30と、分配ブロック62から形成される分配床とを備え、チェッカーレンガ12の第4列34.iは、千鳥状配置で位置されることにより、分配ブロックの上面、したがって支柱20aの上面を徐々に延在させて格子耐火レンガ14の全表面に対応する表面を覆う。チェッカーレンガ12の列34.1~34.4は、格子耐火レンガ14を形成するチェッカーレンガのチャネル内のガス流分布を更に最適化するために、支柱20aの上方に分配チャンバ40(図12)を形成するべく配置される。
【0072】
本発明に係る支持アセンブリの更に他の好ましい実施形態が図13図16に示される。キャリア構造体は、列を形成するように互いに隣接して配置された複数の支持壁20cを備える。列は、互いに平行であるとともに、例えばキャリア構造体の安定性を高めるために、接続シリンダ72によって接続されてもよい。接続シリンダは、長方形の接続レンガ(図示せず)に置き換えられてもよい。キャリア構造体は、(図13に示すように)長方形又は六角形に配置されたそのような列の幾つかの層を備えることができ、それによって支持壁の格子を形成する。キャリア構造体は、複数の層、例えば図13に示すような2つの層を成して配置され得る複数の移行レンガ70を更に備える。最下層の移行レンガ70は、2つ以上の平行な支持壁20c間にまたがるように配置される。移行レンガ70は、格子耐火レンガ14を支持するキャリア床を補強するために設けられてもよい。
【0073】
図13図16の本実施形態では、キャリア床が複数のレンガ74から形成される。キャリア床のレンガ74は、格子耐火レンガを形成するチェッカーレンガのチャネル内のガス流分布を確保し及び/又は改善するために、チェッカーレンガの方向に狭くなる断面とその外面にある溝とを有することができる。
【0074】
支持壁20c及び/又は移行レンガ70は、冶金炉のバーナーに使用されるバーナーレンガ及び支持構造体と同一又は同様であってもよい。不必要な製造コストを回避するため又は複雑な耐火形状を製造する必要性を回避するために、既存のレンガ及び/又は壁を再利用することができる。
【0075】
図15に見られるように、支持壁20cをアーチ76と組み合わせてキャリア構造体を形成することも可能であり、これにより、より良好なガス分配を確保し、及び/又はメンテナンス中にオペレータのための経路を作成することができる。幾つかの実施形態では、支持アーチ20bをアーチ76として使用することができるが、必須ではない。
【0076】
アーチ76は、図16に示すように複数のアーチセクション78によって作られてもよく、支持壁80cを形成するレンガ20は、アーチ76の上に配置されて、移行レンガ70(図16参照)を支持するアーチ76の上に支持壁20cを延ばすことができる。
【0077】
上記の実施形態は、単なる例示を目的としているにすぎないことに留意すべきである。示された数、サイズ及び形状は、当業者によって、支持構造体を対象のストーブの特定の形態及び動作条件に適合させるように容易に修正され得る。
【符号の説明】
【0078】
10 熱風ストーブ
12 チェッカーレンガ
14 格子耐火レンガ
16 支持アセンブリ
20 キャリア構造体
20 a 支柱
20 b 支持アーチ
20c 支持壁
22 貫通開口
24 内側チャネル
26 キャリア構造体の上面領域
30 拡幅構造体
32 チェッカーレンガのチャネル
34.i チェッカーレンガの列
40 分配チャンバ
50 拡幅ブロック
52 拡幅ブロックの内側チャネル
54 拡幅ブロックの中央チャネル
56 下面
58 上面
60 分配床
62 分配ブロック
62a 平滑化分配ブロック
62b 供給分配ブロック
64 分配ブロックの内側チャネル
66 拡幅ブロックの接触チャネル
66´ 分配ブロックの接触チャネル
70 移行レンガ
72 接続シリンダ
74 キャリア床のレンガ
76 アーチ
78 アーチを形成するレンガ
80 支持壁を形成するレンガ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0079】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008199820号明細書
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2022-11-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持アセンブリ、及びチェッカーレンガから形成される熱再生格子耐火レンガを備え、前記熱再生格子耐火レンガが前記支持アセンブリによって支持される、蓄熱装置、特に熱風ストーブであって、前記支持アセンブリが、
-耐火材料から形成されるキャリア構造体であって、前記キャリア構造体は、複数の支柱を備え、前記支柱は、中空支柱であるとともに、ガスが流通するための少なくとも1つの貫通開口を前記支柱の径方向に沿って有する、キャリア構造体と、
-耐火材料から形成されるとともに、前記キャリア構造体上に載置されて、前記格子耐火レンガの前記チェッカーレンガを支持するように配置されて形成される、キャリア床と、を備え
前記支持アセンブリは、いずれの金属支持体又は金属キャリア要素をも備えない、蓄熱装置。
【請求項2】
前記耐火材料がセラミック耐火材料である請求項1に記載の蓄熱装置。
【請求項3】
前記キャリア床は、前記格子耐火レンガの全表面積を覆うべく前記キャリア構造体の上面領域を延在させるように配置されて形成される、請求項1又は2に記載の蓄熱装置。
【請求項4】
前記支柱の前記少なくとも1つの貫通開口円形の貫通開口又は横楕円形の貫通開口である、請求項に記載の蓄熱装置。
【請求項5】
前記キャリア構造体が複数の支持アーチをさらに備える、請求項1からのいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項6】
前記キャリア構造体は、複数の支持壁と、それぞれが少なくとも2つの支持壁間で延在する複数の移行レンガとをさらに備える、請求項1からのいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項7】
前記キャリア床が複数列のチェッカーレンガを備え、チェッカーレンガの連続する列が千鳥状の形態で配置され、それにより、前記支柱の上面領域を徐々に延在させて前記格子耐火レンガの表面積全体を覆う、請求項1からのいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項8】
前記キャリア床は、2つの平行面と、側面と呼ばれる少なくとも3つの他の面とを有する拡幅ブロックを備え、前記拡幅ブロックの第1の平行面が、前記キャリア構造体上に載置されるように構成される下面を画定し、前記拡幅ブロックの第2の平行面が、前記格子耐火レンガを支持するように構成される上面を画定する、請求項1からのいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項9】
前記拡幅ブロックが六角柱の形状を有する、請求項に記載の蓄熱装置。
【請求項10】
前記拡幅ブロックが六角錐台の形状を有し、前記下面が前記2つの平行面のうちの小さい方の面である、請求項に記載の蓄熱装置。
【請求項11】
前記拡幅ブロックは、繰り返しパターンで配置される内側チャネルを備え、前記内側チャネルの出口が前記拡幅ブロックの上面に位置される、請求項から10のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項12】
前記拡幅ブロックの前記内側チャネルは、前記チェッカーレンガのチャネルと同じ直径を有し、その出口は、前記チェッカーレンガの前記チャネルと位置合わせするように前記拡幅ブロックの前記上面に位置される、請求項11に記載の蓄熱装置。
【請求項13】
前記拡幅ブロックは、前記支柱の前記内側断面に対応する断面を前記下面に有する中央チャネルを更に備える、請求項から11のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項14】
前記拡幅ブロックの前記中央チャネルの断面は、前記上面の方向で広がる、請求項13に記載の蓄熱装置。
【請求項15】
前記拡幅ブロックの前記少なくとも3つの側面のそれぞれが少なくとも1つの溝を備える、請求項から14のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つの溝が円形溝であり、前記内側チャネルの曲率半径と等しい曲率半径を有する、請求項15に記載の蓄熱装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの溝が円形溝であり、前記中央チャネルの曲率半径と等しい曲率半径を有する、請求項15に記載の蓄熱装置。
【請求項18】
前記拡幅ブロックが複数のブロックセクションによって形成される、請求項から17のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項19】
前記拡幅ブロックは、一列の拡幅ブロックが前記支柱の前記上面領域を延在させて前記格子耐火レンガの全表面積を覆うように寸法付けられる、請求項から18のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項20】
前記キャリア床は、5点形で千鳥状を成す複数列の拡幅ブロックを備える、請求項19に記載の蓄熱装置。
【請求項21】
前記拡幅ブロックは、一列の拡幅ブロックが前記支柱の前記上面領域を延在させて前記格子耐火レンガの前記表面積を部分的に覆うように寸法付けられ、前記キャリア床は、前記格子耐火レンガの前記表面積全体を覆うように一列以上のチェッカーレンガを更に備える、請求項から18のいずれか一項に記載の蓄熱デバイス。
【請求項22】
前記キャリア床は、少なくとも3つの側面を有する複数の分配ブロックを備える、請求項1からのいずれか1項に記載の蓄熱装置。
【請求項23】
前記分配ブロックは該分配ブロックに埋め込まれた少なくとも1つの内側チャネルを備え、前記少なくとも3つの側面が少なくとも1つの円形溝を備え、前記少なくとも1つの溝は、前記少なくとも1つの内側チャネルの曲率半径に等しい曲率半径を有する、請求項22に記載の蓄熱デバイス。
【請求項24】
前記キャリア床を形成する前記分配ブロックは、2つの平行面と、前記平行面に対して垂直な6つの側面とを有する六角柱の形態を有する、請求項22又は23に記載の蓄熱装置。
【請求項25】
前記分配ブロックのうちの少なくとも1つが少なくとも1つの分配チャンバを更に備え、前記チャンバは、前記分配ブロックの前記2つの平行面のうちの一方に開口を形成し、前記少なくとも1つの分配チャンバが好ましくは半球の形態を成す、請求項24に記載の蓄熱デバイス。
【請求項26】
前記開口が前記分配ブロックの前記2つの平行面のうちの一方に前記少なくとも1つの分配チャンバによって形成され、前記支柱の内径が同じサイズを有して位置合わせされる、請求項25に記載の蓄熱装置。
【請求項27】
前記分配床を形成する前記分配ブロックがアーチである、請求項22又は23に記載の蓄熱装置。
【請求項28】
前記分配ブロックは、前記平行壁配置によって拡幅ブロック上又は前記支持層上に載置される、請求項22から27のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項29】
前記キャリア床が少なくとも3列のチェッカーレンガを備え、前記チェッカーレンガは、前記キャリア構造体の上方に分配チャンバを形成するように配置され、前記分配チャンバは、前記キャリア床のチェッカーレンガの第2の列と最後から2番目の列との間に位置が特定される、請求項1から28のいずれか一項に記載の蓄熱装置。
【請求項30】
請求項1から29のいずれか一項に記載の蓄熱装置を再生熱交換器として用いて送風空気を加熱する方法。
【請求項31】
請求項1から29のいずれか一項に記載の蓄熱装置を再生熱交換器として用いて合成ガスを加熱する方法。
【国際調査報告】