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特表2023-548830人工弁の外径を推定するシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-21
(54)【発明の名称】人工弁の外径を推定するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20231114BHJP
【FI】
A61F2/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526108
(86)(22)【出願日】2021-10-27
(85)【翻訳文提出日】2023-06-01
(86)【国際出願番号】 US2021056756
(87)【国際公開番号】W WO2022093896
(87)【国際公開日】2022-05-05
(31)【優先権主張番号】63/106,817
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アナトリー・ドヴォルスキー
(72)【発明者】
【氏名】ヤラ・カデル
(72)【発明者】
【氏名】ハリト・ヤーコボヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】ソニヤ・クラミンスキー
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC05
4C097DD01
4C097DD09
4C097DD10
4C097DD15
4C097SB03
4C097SB09
(57)【要約】
本発明は、人工弁の拡張直径を推定するためのシステムおよび方法に関し、特に、人工弁の拡張中に取得された画像を解析し、弁の構造上の構成要素を識別し、その寸法を決定し、ならびに人工弁の少なくとも一つの外径、および潜在的に人工弁の異なる軸方向の位置に沿った複数の外径を推定するためのシステムおよび方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工弁の少なくとも一つの外径を推定する方法であって、
撮像装置によって、前記人工弁の画像を取得することと、
制御回路によって前記画像を解析して、少なくとも一つの横方向の幅を決定することと、
前記制御回路によって、前記画像を解析して、一定長の構造上の構成要素を識別することと、
前記制御回路によって、前記一定長の構造上の構成要素の長さを取得し、前記長さを前記識別された一定長の構造上の構成要素に関連付けることと、
前記推定された外径の軸方向の位置において決定される前記少なくとも一つの横方向の幅および前記一定長の構造上の構成要素の前記長さに少なくとも部分的に基づいて、前記人工弁の前記少なくとも一つの外径を推定することと、
前記推定された少なくとも一つの外径の表示を出力することと、を含む、方法。
【請求項2】
少なくとも一つの横方向の幅を決定するために前記画像を解析する工程が、少なくとも一つの横方向の幅を決定する前に、前記人工弁の構造上の構成要素を識別することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
構造上の構成要素を識別する前記工程が、前記人工弁の支柱セグメントを識別することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
構造上の構成要素を識別する前記工程が、前記人工弁の接合部を識別することを含む、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
構造上の構成要素を識別する前記工程が、少なくとも一つのセルの識別を含み、前記少なくとも一つの横方向の幅が、同じセルの二つの横方向に整列する接合部の間に延在する、請求項2~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも一つの識別されたセルが、少なくとも二つのセル列を含み、前記少なくとも一つの横方向の幅が、前記二つのセル列の各々の横方向の接合部の間に延在する複数の横方向の幅を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記画像を解析して少なくとも一つの横方向の幅を決定する前記工程が、二つの交差する支柱セグメントの間に画成される少なくとも一つの開口角度を決定することをさらに含み、前記開口角度が前記横方向の幅に面し、前記横方向の幅が前記開口角度および支柱セグメントの長さから計算される、請求項2~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記画像を解析して少なくとも一つの横方向の幅を決定する前記工程が、支柱セグメントと前記横方向の幅との間に画成される少なくとも一つの開口角度を決定することをさらに含み、前記横方向の幅が、前記開口角度および支柱セグメントの長さから計算される、請求項2~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記人工弁が、複数のねじ棒および複数のナットを備え、各ナットはそれぞれのねじ棒にねじ込まれ、構造上の構成要素を識別する前記工程が、前記人工弁の前記複数のナットを識別することを含み、前記少なくとも一つの横方向の幅が、前記人工弁の前記識別されたナットのそれぞれの対の間に延在する、請求項2~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも一つの横方向の幅が、複数の横方向の幅を含み、それぞれが、前記人工弁の前記長さに沿って異なる軸方向の位置に位置付けられる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
制御回路によって前記画像を解析して少なくとも一つの垂直方向の高さを決定する工程をさらに含み、前記少なくとも一つの垂直方向の高さが複数の垂直方向の高さを含み、前記方法が前記垂直方向の高さ間を比較し、前記人工弁の拡張が不均一であるかどうかを示すデータを生成する工程をさらに含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記一定長の構造上の構成要素が、前記人工弁のフレームに連結する拡張および係止アセンブリの外側部材である、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記一定長の構造上の構成要素が、前記人工弁の支柱セグメントである、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも一つの外径を推定する工程が、対応する横方向の平面における前記人工弁の周囲に配置される接合部の間に画成される内側の多角形を取り囲む外接円の直径を計算することを含み、前記内側の多角形の縁部のそれぞれの前記長さが、前記横方向の平面の前記軸方向の位置において決定される前記横方向の幅であり、前記計算が、前記一定長の構造上の構成要素の前記長さに少なくとも部分的に基づいて、ピクセルから長さ単位への距離の変換をさらに含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも一つの外径を推定する工程が、それぞれが異なる軸方向の位置において決定される横方向の幅に基づいて少なくとも二つの外径を推定することを含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
コンピューティングシステムであって、
制御回路と、
メモリであって、前記制御回路に通信可能に結合し、かつ前記制御回路によって実行される場合、前記制御回路に、
撮像装置によって取得された人工弁の画像を受信することと、
前記画像を解析して、少なくとも一つの横方向の幅を決定することと、
前記画像を解析して、一定長の構造上の構成要素を識別することと、
前記一定長の構造上の構成要素の長さを取得し、前記長さを前記識別された一定長の構造上の構成要素に関連付けることと、
推定された外径の軸方向の位置において決定される前記少なくとも一つの横方向の幅および前記一定長の構造上の構成要素の前記長さに少なくとも部分的に基づいて、前記人工弁の前記少なくとも一つの外径を推定することと、
推定された少なくとも一つの外径の表示を出力することと、を含む工程を実行させる実行可能な命令を格納する、メモリと、を含む、コンピューティングシステム。
【請求項17】
少なくとも一つの横方向の幅を決定するために前記画像を解析することは、少なくとも一つの横方向の幅を決定する前に、前記人工弁の構造上の構成要素を識別することをさらに含む、請求項16に記載のコンピューティングシステム。
【請求項18】
構造上の構成要素を識別することは、前記人工弁の接合部を識別することを含む、請求項16または17に記載のコンピューティングシステム。
【請求項19】
構造上の構成要素を識別することは、少なくとも一つのセルの識別を含み、前記少なくとも一つの横方向の幅が、同じセルの二つの横方向に整列する接合部の間に延在する、請求項16~18のいずれか一項に記載のコンピューティングシステム。
【請求項20】
前記少なくとも一つの横方向の幅は、複数の横方向の幅を含み、それぞれが、前記人工弁の前記長さに沿って異なる軸方向の位置に位置付けられる、請求項16~19のいずれか一項に記載のコンピューティングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工弁の拡張直径を推定するためのシステムおよび方法に関し、特に、人工弁の拡張中に取得された画像を解析し、弁の構造上の構成要素を識別し、その寸法を決定し、ならびに人工弁の少なくとも一つの外径、および潜在的に人工弁の異なる軸方向の位置に沿った複数の外径を推定するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大動脈弁、肺動脈弁、および僧帽弁などの自然心臓弁は、血液を心臓血管系全体に供給するために、心臓発着、および心房・心室間で好適な方向流れを確保するように機能する。さまざまな心臓弁膜症は、弁を機能不全とし得、人工弁との交換を要する場合がある。心臓弁を修復または交換するために、外科手術を実施し得る。外科手術は、多数の臨床合併症を生じやすく、それゆえ、人工心臓弁をカテーテルの上に送達し、それを自然の機能不全弁の上に移植する代替的な低侵襲技術が、長年にわたって開発されている。
【0003】
機械的に拡張可能な弁は、拡張のための機械的作動機構に依存する人工弁のカテゴリである。作動機構は、通常、弁送達システムのそれぞれの作動部材に取り外し可能に連結し、アセンブリを作動させて弁を所望の直径に拡張するための操作によって制御される、複数の作動/係止アセンブリを備える。アセンブリは、必要に応じて、弁の位置を係止して、弁が不必要に再圧縮されるのを、かつ送達システムの作動部材が弁の作動/係止アセンブリから切り離されるのを防止し、弁が所望の植え込み部位に適切に配置されると、弁が回復することができる。
【0004】
過度の拡張によって生じる可能性のある弁輪の破裂のリスクを軽減する一方、弁の拡張直径と周囲の組織との間の不一致に関連する可能性のある弁周囲漏出または弁全体のその他の好ましくない血行力学的現象を避けるために、人工弁、例えば機械的に拡張可能な弁を植え込む場合、患者の解剖学的考慮事項によって許容される最大サイズまで弁を拡張することが望ましい。最適な植え込みサイズを保証するには、埋め込み処置中に人工弁の直径をリアルタイムで監視する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、人工弁の植え込みおよび拡張処置中に、少なくとも一つの人工弁の外径を推定するための装置、アセンブリおよび方法に関する。人工弁の拡張中に人工弁の直径の推定がリアルタイムに提供されることができることにより、確実に指定された植え込み部位、例えば機能不全の自然弁の部位内へ人工弁を適切に植え込むことができる。
【0006】
本発明の一態様によれば、撮像装置によって、人工弁の画像を取得する工程を含む、人工弁の少なくとも一つの外径を推定する方法が提供される。方法は、制御回路によって画像を解析して、少なくとも一つの横方向の幅を決定する工程をさらに含む。方法は、制御回路によって一定長の構造上の構成要素の長さを取得し、その長さを識別された一定長の構造上の構成要素に関連付ける工程をさらに含む。
【0007】
方法は、推定された外径の軸方向の位置で決定される少なくとも一つの横方向の幅、および一定長の構造上の構成要素の長さに少なくとも部分的に基づいて、人工弁の少なくとも一つの外径を推定する工程をさらに含む。
【0008】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの横方向の幅を決定するために画像を解析する工程は、少なくとも一つの横方向の幅を決定する前に、人工弁の構造上の構成要素を識別することをさらに含む。
【0009】
いくつかの実施例によれば、構造上の構成要素を識別する工程は、人工弁の支柱セグメントを識別することを含む。
【0010】
いくつかの実施例によれば、構造上の構成要素を識別する工程は、人工弁の接合部を識別することを含む。
【0011】
いくつかの実施例によれば、構造上の構成要素を識別する工程は、少なくとも一つのセルの識別を含み、少なくとも一つの横方向の幅は、同じセルの二つの横方向に整列する接合部の間に延在する。
【0012】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの識別されたセルは、少なくとも二つのセルを含み、複数の横方向の幅は、二つのセル列の各々の横方向の接合部の間に延在する少なくとも一つの横方向の幅を含む。
【0013】
いくつかの実施例によれば、画像を解析して少なくとも一つの横方向の幅を決定する工程は、二つの交差する支柱セグメントの間に画成される少なくとも一つの開口角度を決定することをさらに含み、開口角度は横方向の幅に面し、横方向の幅は開口角度と支柱セグメントの長さから計算される。
【0014】
いくつかの実施例によれば、画像を解析して少なくとも一つの横方向の幅を決定する工程は、支柱セグメントと横方向の幅の間に画成される少なくとも一つの開口角度を決定することをさらに含み、横方向の幅は開口角度と支柱セグメントの長さから計算される。
【0015】
いくつかの実施例によれば、人工弁は、複数のねじ棒および複数のナットを備え、各ナットはそれぞれのねじ棒にねじ込まれ、構造上の構成要素を識別する工程は、人工弁の複数のナットを識別することを含み、少なくとも一つの横方向の幅は、人工弁の識別されたナットのそれぞれの対の間に延在する。
【0016】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの横方向の幅は複数の横方向の幅を含み、それぞれが人工弁の長さに沿って異なる軸方向の位置に位置付けられる。
【0017】
いくつかの実施例によれば、方法は、制御回路によって画像を解析して少なくとも一つの垂直方向の高さを決定する工程をさらに含み、少なくとも一つの垂直方向の高さは複数の垂直方向の高さを含み、方法は垂直方向の高さ間を比較し、人工弁の拡張が不均一であるかどうかを示すデータを生成する工程をさらに含む。
【0018】
いくつかの実施例によれば、一定長の構造上の構成要素は、人工弁のフレームに連結する拡張および係止アセンブリの外側部材である。
【0019】
いくつかの実施例によれば、一定長の構造上の構成要素は、人工弁の支柱セグメントである。
【0020】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの外径を推定する工程は、対応する横方向の平面における人工弁の周囲に配置される接合部の間に画成される内側の多角形を取り囲む外接円の直径を計算することを含み、内側の多角形の縁部のそれぞれの長さは、横方向の平面の軸方向の位置において決定される横方向の幅であり、計算は、一定長の構造上の構成要素の長さに少なくとも部分的に基づいて、ピクセルから長さ単位への距離の変換をさらに含む。
【0021】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの外径を推定する工程は、それぞれが異なる軸方向の位置において決定される横方向の幅に基づいて、少なくとも二つの外径を推定することを含む。
【0022】
本発明の別の態様によれば、制御回路と、制御回路に通信可能に結合し、制御回路によって実行される場合、制御回路に、撮像装置によって取得された人工弁の画像を受信することを含む工程を実行させる実行可能命令を格納するメモリと、を備えるコンピューティングシステムが提供される。工程は、画像を解析して、少なくとも一つの横方向の幅を決定することをさらに含む。工程は、画像を解析して、一定長の構造上の構成要素を識別することをさらに含む。
【0023】
工程は、一定長の構造上の構成要素の長さを取得し、その長さを識別された一定長の構造上の構成要素に関連付けることをさらに含む。工程はさらに、推定された外径の軸方向の位置で決定される少なくとも一つの横方向の幅および一定長の構造上の構成要素の長さに少なくとも部分的に基づいて、人工弁の少なくとも一つの外径を推定することを含む。工程は、推定された少なくとも一つの外径の表示を出力することをさらに含む。
【0024】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの横方向の幅を決定するために画像を解析することは、少なくとも一つの横方向の幅を決定する前に、人工弁の構造上の構成要素を識別することをさらに含む。
【0025】
いくつかの実施例によれば、構造上の構成要素を識別することは、少なくとも一つのセルの識別を含み、少なくとも一つの横方向の幅は、同じセルの二つの横方向に整列する接合部の間に延在する。
【0026】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの横方向の幅は複数の横方向の幅を含み、それぞれが人工弁の長さに沿って異なる軸方向の位置に位置付けられる。
【0027】
いくつかの実施例によれば、構造上の構成要素の識別は、識別されたセルを、クローズセルまたはオープンセルとして分類することをさらに含む。
【0028】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの横方向の幅は、同じセルの二つの横方向に整列する接合部の間に延在する。
【0029】
いくつかの実施例によれば、構造上の構成要素を識別することは、少なくとも一つのセル列の識別を含む。
【0030】
いくつかの実施例によれば、構造上の構成要素を識別することは、特定されたセル列を、頂点セル列または非頂点セル列として分類することをさらに含む。
【0031】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの横方向の幅は複数の横方向の幅を含み、それぞれが人工弁の長さに沿って異なる軸方向の位置に位置付けられる。
【0032】
いくつかの実施例によれば、複数の横方向の幅のうちの少なくとも二つは、同じセル列に関連付けられた横方向の接合部の間に延在している。
【0033】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの識別されたセル列は、少なくとも二つのセルを備え、複数の横方向の幅は、二つのセル列の各々の横方向の接合部の間に延在する少なくとも一つの横方向の幅を含む。
【0034】
いくつかの実施例によれば、画像を解析して少なくとも一つの横方向の幅を決定することは、少なくとも一つの開口角度を決定することをさらに含み、横方向の幅は開口角度および支柱セグメントの長さから計算される。
【0035】
いくつかの実施例によれば、開口角度は、二つの交差する支柱セグメントの間に画成され、開口角度は横方向の幅に対向している。
【0036】
いくつかの実施例によれば、開口角度は、支柱セグメントと横方向の幅との間に画成される。
【0037】
いくつかの実施例によれば、工程は、画像を解析し、少なくとも一つの垂直方向の高さを決定することをさらに含む。
【0038】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの垂直方向の高さは、複数の垂直方向の高さを含み、工程は、垂直方向の高さ間を比較し、かつ人工弁の拡張が不均一であるかどうかを示すデータを生成することをさらに含む。
【0039】
いくつかの実施例によれば、一定長の構造上の構成要素は、人工弁のフレームに連結する拡張および係止アセンブリの外側部材である。
【0040】
いくつかの実施例によれば、一定長の構造上の構成要素は、人工弁の支柱セグメントである。
【0041】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの外径を推定することは、対応する横方向の平面における人工弁の周囲に配置される接合部の間に画成される内側の多角形を取り囲む外接円の直径を計算することを含み、内側の多角形の各縁部の長さは、横方向の平面の軸方向の位置において決定される横方向の幅であり、計算は、一定長の構造上の構成要素の長さに少なくとも部分的に基づいて、ピクセルから長さ単位への距離の変換をさらに含む。
【0042】
いくつかの実施例によれば、計算は、接合部の厚さの積を加算することをさらに含む。
【0043】
いくつかの実施例によれば、工程は、接合部の厚さの積を加算せずに同じ計算を実行することによって、少なくとも一つの内径を推定する工程をさらに含む。
【0044】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの外径を推定することは、それぞれが異なる軸方向の位置で決定される横方向の幅に基づいて、少なくとも二つの外径を推定することを含む。
【0045】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの外径を推定することは、横方向の幅が決定されていない軸方向の位置において少なくとも一つの外径を推定することをさらに含む。
【0046】
いくつかの実施例によれば、横方向の幅が決定されていない軸方向の位置における外径は、その片側の軸方向の位置において決定された横方向の幅から推定される少なくとも二つの外径から外挿される。
【0047】
いくつかの実施例によれば、横方向の幅が決定されていない軸方向の位置における外径は、その両側の軸方向の位置において決定された横方向の幅から推定される少なくとも二つの外径から内挿される。
【0048】
いくつかの実施例によれば、少なくとも一つの推定された外径は、流入直径、流出直径、および/または弁論直径から選択される。
【0049】
本発明のいくつかの実施例は、上記の利点の一部、すべてを含むことができる、またはいずれも含まない場合がある。さらなる利点は、本明細書に含まれる図、説明、および特許請求の範囲から当業者には容易に明らかになることができる。本発明の態様および実施例は、ここで以下の明細書および添付の特許請求の範囲にさらに記載される。
【0050】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が関係する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾がある場合には、定義を含む本特許明細書が優先する。本明細書で使用する場合、不定冠詞「a」および「an」は、文脈から判断して明らかに他の意味に解釈すべき場合を除いて、「少なくとも一つ」または「一つまたは複数」を意味する。
【0051】
以下の実施例およびその態様は、システム、ツール、および方法と関連して説明および例示されるが、これらは例示および説明を目的とするものであり、範囲を限定するものではない。さまざまな実施例において、上記の問題点のうちの一つまたは複数が軽減または解決されているが、他の実施例では他の利点または改善を対象としている。
【0052】
本発明のいくつかの実施例を、添付図面を参照して本明細書に記載する。明細書により、図面と共に、いくつかの実施例がどのように実践され得るかが当業者に明らかになる。図面は、例示的な説明を目的とし、本発明の基本的理解に必要な場合よりも詳細に、実施例の構造的な詳細を示す試みは行われない。明示目的で、図に示す一部の物体は、正確な縮尺ではない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1】いくつかの実施例による、それぞれ、弁の軟質構成要素の有無による、機械的に拡張可能な人工弁の斜視図である。
図2】いくつかの実施例による、それぞれ、弁の軟質構成要素の有無による、機械的に拡張可能な人工弁の斜視図である。
図3A】いくつかの実施例による拡張および係止アセンブリの分解斜視図、組立斜視図、および側面断面図をそれぞれ示す。
図3B】いくつかの実施例による拡張および係止アセンブリの分解斜視図、組立斜視図、および側面断面図をそれぞれ示す。
図3C】いくつかの実施例による拡張および係止アセンブリの分解斜視図、組立斜視図、および側面断面図をそれぞれ示す。
図4A】いくつかの実施例による、人工弁を半径方向に圧縮した構成から半径方向に拡張した構成に拡張するために、作動アセンブリによって拡張および係止アセンブリを作動させる段階を示す。
図4B】いくつかの実施例による、人工弁を半径方向に圧縮した構成から半径方向に拡張した構成に拡張するために、作動アセンブリによって拡張および係止アセンブリを作動させる段階を示す。
図4C】いくつかの実施例による、人工弁を半径方向に圧縮した構成から半径方向に拡張した構成に拡張するために、作動アセンブリによって拡張および係止アセンブリを作動させる段階を示す。
図5A】縮めた構成と完全拡張構成との間で拡張された人工弁の一実施例のさまざまな段階を示す。
図5B】縮めた構成と完全拡張構成との間で拡張された人工弁の一実施例のさまざまな段階を示す。
図5C】縮めた構成と完全拡張構成との間で拡張された人工弁の一実施例のさまざまな段階を示す。
図6】いくつかの実施例による、弁拡張処置中にリアルタイムで弁の直径を推定するための構成の例を示す。
図7A】いくつかの実施例による、取得された画像から識別および決定されることができる、人工弁の構造上の構成要素および寸法を示す。
図7B】いくつかの実施例による、取得された画像から識別および決定されることができる、人工弁の構造上の構成要素および寸法を示す。
図7C】いくつかの実施例による、取得された画像から識別および決定されることができる、人工弁の構造上の構成要素および寸法を示す。
図8】いくつかの実施例による、流入端と流出端との間の選択された横方向の平面全体にわたる人工弁の横方向の断面を示す。
図9A】いくつかの実施例による、取得された画像から識別および決定されることができる、人工弁の他のタイプの構造上の構成要素および寸法を示す。
図9B】いくつかの実施例による、取得された画像から識別および決定されることができる、人工弁の他のタイプの構造上の構成要素および寸法を示す。
図9C】いくつかの実施例による、横方向の平面全体にわたる人工弁の多角形の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下の説明では、本開示のさまざまな態様が説明される。説明の目的で、本開示のさまざまな態様を完全に理解するために、特定の構造および詳細が記載されている。しかし、当業者には、本開示が本明細書において提示されている特定の詳細なしで実施されることができることも明らかであろう。さらに、よく知られている特徴は、本開示を不明瞭にしないために省略されるか、または簡略化されてもよい。
【0055】
図面の図全体を通して、同じ参照符号に対して異なる上付き文字を使用して、同一要素の異なる実施例が示される。開示された装置およびシステムの実施例は、同一要素の異なる実施例の任意の組み合わせを含んでもよい。具体的には、上付き文字のないある要素への言及は、上付き文字で示される同一要素の任意の別の実施例を指すことができる。特定の図面上に参照番号および引出し線が多すぎることによる過度の混乱を避けるために、いくつかの構成要素は、一つまたは複数の図面を用いて導入され、その構成要素を含む全ての後続の図面で明示的に識別されない。
【0056】
図1および図2は、それぞれ、軟質構成要素(例えば、スカートおよび弁尖アセンブリ)の有無による、人工弁100の例示的な実施例の斜視図を示す。本明細書で使用する用語「人工弁」は、カテーテルの上で患者の標的部位に送達可能な任意の種類の人工弁を指し、これは、半径方向に拡張可能であり、半径方向に圧縮されたまたは縮められた状態と半径方向に拡張された状態との間で圧縮可能である。したがって、人工弁100は、送達中に圧縮状態で送達装置(図示せず)によって縮められまたは保持されることができ、その後、人工弁100が植え込み部位に到達すると、拡張状態に拡張されることができる。拡張状態は、圧縮状態と、完全拡張状態で達する最大直径との間で、弁が拡張することができる直径の範囲を含むことができる。したがって、複数の部分的に拡張された状態は、半径方向に圧縮された状態または縮められた状態と、最大に拡張された状態との間の任意の拡張直径に関係することができる。本開示の人工弁100は、自然大動脈弁、自然僧帽弁、自然肺動脈弁、および自然三尖弁内に取り付けられるように構成される任意の人工弁を含むことができる。
【0057】
本明細書で使用する用語「複数の」は、二つ以上を意味する。
【0058】
いくつかの実施例によれば、人工弁100は機械的に拡張可能な弁である。機械的に拡張可能な弁は、拡張のための機械的作動機構に依存する人工弁のカテゴリである。機械的作動機構は、通常、送達装置のそれぞれの作動アセンブリに取り外し可能に連結し、拡張および係止アセンブリを作動させて人工弁を所望の直径に拡張するハンドルを介して制御される、複数の拡張および係止アセンブリを備える。
【0059】
人工弁100は、流入端104と流出端102とを備えることができる。場合によっては、流出端102は人工弁100の遠位端であり、流入端104は人工弁100の近位端である。あるいは、例えば、弁の送達方法に応じて、流出端を人工弁の近位端とすることができ、流入端を人工弁の遠位端とすることができる。
【0060】
本明細書で使用する用語「近位」は、一般的に、任意の装置または装置の構成要素の、使用者により近く、植え込み部位からより遠い位置、方向、または部分を指す。
【0061】
本明細書で使用する用語「遠位」は、一般的に、任意の装置または装置の構成要素の、使用者からより遠く、植え込み部位からより近い位置、方向、または部分を指す。
【0062】
本明細書で使用する用語「流出」は、血液が弁100を通って流れ出る人工弁の領域を指す。
【0063】
本明細書で使用する用語「流入」は、血液が弁100に流れ込む人工弁の領域を指す。
【0064】
弁100は、半径方向に圧縮された構造と半径方向に拡張された構造との間で移動可能な環状フレーム106と、フレーム106内に取り付けられた弁尖アセンブリ124とを備える。フレーム106は、塑性変形可能な材料、例えば、限定されないが、ステンレス鋼、ニッケル基合金(例えば、コバルト-クロムまたはニッケル-コバルト-クロム合金、例えばMP35N合金)、ポリマー、またはそれらの組み合わせを含む、さまざまな好適な材料で作ることができる。いくつかの実施例によれば、支柱110は、格子形パターンで配置される。図1~2に例示する実施例では、支柱110は、弁100が拡張状態にある場合、弁100の中心軸に対して斜めに、またはある角度でずらされて、かつ中心軸から半径方向にずらされて配置される。支柱110が、図1および図2に示される角度以外の他の角度でずらされる、例えば、弁100の長手方向軸に実質的に平行に配向されることができることは、明らかであろう。
【0065】
いくつかの実施例によれば、支柱110は、接合部114で互いに旋回可能に連結される。図1および図2に示す例示的な実施例では、支柱110の端部は、流出端102で頂点116を形成し、流入端104で頂点118を形成する。支柱110は、流出頂点116と流入頂点118との間に形成される別の非頂点接合部120で互いに連結することができる。流出頂点116、流入頂点118、および非頂点接合部120は、特定のタイプの接合部114を構成する。
【0066】
各支柱110は、連続する接合部114の間に画成される支柱セグメント112を備えることができる。接合部114は、各支柱110の長さに沿って互いに等しく離間され、それによって、等しい長さを有する複数の支柱セグメント112を画成することができる。フレーム106は、接合部114の領域に開放部または開口部134を備えることができる。それぞれのヒンジを、支柱110の開口部134が互いに重なる位置に、開口部を貫通して延在する締結具、例えばリベットまたはピン136を用いて設けることができる。ヒンジまたはピン136は、フレーム106が半径方向に拡張または圧縮される場合、支柱110が互いに対して旋回可能になることができる。
【0067】
別の実施例では、支柱は、それぞれのヒンジを介しては互いに連結されていないが、フレームの拡張または圧縮を可能にするために、互いに対して旋回可能または屈曲可能である。例えば、フレームは、単一の材料片、例えば金属管から、さまざまなプロセス、例えば限定されないが、レーザー切断、電鋳、および/または物理蒸着を用いて形成されることができるが、ヒンジ等がない場合に半径方向に折り畳む/拡張させる機能を保持する。
【0068】
フレーム106は、支柱110の交差部の間に画成される、複数のセル108をさらに備える。各セル108の形状、およびセルの境界を画成する支柱110の交差部間の角度は、人工弁100の拡張または圧縮中に変化する。支柱セグメント112a、112b、112c、および112dの間に画成されたダイヤモンド形状のセル108の実施例が図1に示されている。フレームおよび人工弁の構造に関する別の詳細は、米国特許出願公開第2018/0153689号、同第2018/0344456号、同第2019/0060057号に記載されており、これらはすべて参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0069】
弁100は、図2に示すように、フレーム106の周囲に形成された複数のセル列130を備えることができる。セル列130は、非頂点列、例えば非頂点接合部120aと120cとの間で画成されるセル108aおよび108bを含む列130aと、頂点列、例えば頂点116と118との間で画成されるセル108c、108dおよび108eを含む列130bとを交互に備えることができる。したがって、各非頂点セル列130は、二つの隣接する頂点セル列130の間に挟まれることができ、各頂点セル列130は、二つの隣接する非頂点セル列130の間に挟まれることができる。
【0070】
セル列130は、クローズセル108およびオープンセル109を備えることができる。クローズセル108は、四つの支柱セグメント、例えば図1に示すセグメント112a、112b、112cおよび112dによって画成され、一方、オープンセル109は、例えば二つの頂点接合部と一つの非頂点接合部との間の二つの支柱セグメント112、によってのみ挟まれる。図2の列130bの実施例は、三つのクローズセル108c、108dおよび108eを含む。列130aの実施例は、二つのクローズセル108aおよび108b、ならびに二つのオープンセル109aおよび109bを含む。例示の実施例のオープンセル109aは、二つの流出頂点116と、それらの間に配置される最近位の非頂点接合部120aとの間で、セル108aの上方に画成される。例示の実施例のオープンセル109bは、二つの流入頂点118と、その間に配置される最遠位の非頂点接合部120cとの間で、セル108aの下方に画成される。
【0071】
弁尖アセンブリ124は、複数の弁尖126(例えば、三つの弁尖)を備え、フレーム106内に少なくとも部分的に配置され、流入端104から流出端102まで人工弁100を通る血液の流れを制御するように構成される。自然大動脈弁と同様の三尖弁構成でつぶれるように配置された三つの弁尖126が、図1Aに示す例示的な実施例に示されているが、人工弁100は、特定の用途に応じて、任意の他の数の弁尖126、例えば、自然僧帽弁と同様に二尖弁構成でつぶるように構成された二つの弁尖、または四つ以上の弁尖を備えることができることは明らかであろう。弁尖126は、生物学的材料(例えば、ウシの心膜または他の供給源からの心膜)、生体適合性合成材料、または当技術分野で公知であり、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,730,118号、同第6,767,362号および同第6,908,481号に記載されている他の好適な材料、に由来する可撓性材料から作製される。
【0072】
弁尖126は、直接的に交連128を介して、またはフレーム106に連結する、もしくはその中に埋め込まれた他の構造要素、例えば交連ポストに取り付けられる交連128を介して、のいずれかでフレーム106に連結されることができるか、弁尖が人工弁のフレームに取り付けられることができる方法を含む、人工弁に関するさらなる詳細は、参照により全てが本明細書に組み込まれる米国特許第7,393,360号、同第7,510,575号、同第7,993,394号、および同第8,252,202号、ならびに米国特許出願第62/614,299号において説明されている。
【0073】
いくつかの実施例によれば、人工弁は、少なくとも一つのスカートまたは封止部材をさらに備えることができる。内側スカート122は、フレーム106の内面に取り付けられ、例えば、弁周囲逆流を防ぐか、または減少させるための封止部材として機能するように構成されることができる。内側スカート122は、フレーム106への弁尖126の固定領域としてさらに機能することができ、および/または、例えば、弁が縮められる間または人工弁100の作動サイクルの間に、フレーム106との接触によって引き起こされる可能性がある損傷から弁尖126を保護するように機能することができる。追加的に、または代替的に、人工弁100は、フレーム106の外面上に取り付けられている外側スカート(図示せず)を備え、例えば、フレーム106と、人工弁が取り付けられている自然弁輪の周囲組織との間に保持される封止部材として機能し、それにより、人工弁100を通過する弁周囲漏出の危険性を低減するように構成されることができる。内側スカート122および/または外側スカートのいずれかは、さまざまな好適な生体適合性材料、例えば、限定はしないが、さまざまな合成材料(例えば、PET)または自然組織(例えば、心膜組織)から作られることができる。
【0074】
いくつかの実施例によれば、人工弁100は、弁100の拡張を容易にし、場合によっては、弁100を拡張状態に係止して、その意図しない再圧縮を防止するように構成される複数の拡張および係止アセンブリ138を備える。図1~2は、フレーム106に取り付けられ、必要に応じてその内面の周りで等間隔で互いに離間して配置された三つの拡張および係止アセンブリ138を示しているが、異なる数の拡張および係止アセンブリ138を利用することができること、拡張および係止アセンブリ138をその外面の周りでフレームに取り付けることができること、ならびに拡張および係止アセンブリ138間の円周方向の間隔が不均等であってもよいことは明らかであろう。
【0075】
人工弁100は、以下で詳細に説明するように、機械的拡張機構を介して弁100を拡張させることによって、半径方向に圧縮または縮められた状態の弁100を、自然解剖学的構造に取り付けられるように、標的部位に向けて運ぶ送達アセンブリ(図示せず)を介して植え込み部位に送達することができる。送達アセンブリは、ハンドル、およびハンドルから送達シャフト(図示せず)を通って延在する複数の作動アセンブリ170を備える送達装置を備えることができる。図2は、三つの拡張および係止アセンブリ138に連結する三つの作動アセンブリ170を示す。作動アセンブリ170は、概ね、弁100のそれぞれの拡張および係止アセンブリ138にそれらの遠位端で取り外し可能に連結するアクチュエーター172(例えば、図3A~4Cに見える)、およびそれぞれのアクチュエーター172の周りに配置されたスリーブ176を備えることができる。各アクチュエーター172は、それを覆うスリーブ176に対して軸方向に移動可能であることができる。
【0076】
図3A、3Bおよび3Cは、いくつかの実施例による拡張および係止アセンブリ138の、斜視分解立体図、および斜視組立図、および断面側面図をそれぞれ示す。拡張および係止アセンブリ138は、弁100の構成要素、例えばフレーム106に第一の位置で固定された外側部材のルーメン142を画成する外側部材140と、100の構成要素114、例えばフレーム106に第一の位置から軸方向に離間した第二の位置で固定された内側部材154とを備えることができる。
【0077】
内側部材154は、内側部材の近位端部156と内側部材の遠位端部158との間に延在する。内側部材154は、その遠位端部158から延在する内側部材連結延長部162を備え、延長部162は、遠位端部158から半径方向外向きに延在するピンとして形成されることができ、接合部114で交差する支柱110のそれぞれの開放部または開口部134内に受け入れられるように構成される。内側部材154は、その長さの少なくとも一部に沿って複数のラチェット歯164を有するリニアラックをさらに備えることができる。いくつかの実施例によれば、内側部材154は、その外面の一部に沿って複数のラチェット歯164をさらに備える。
【0078】
外側部材140は、そのルーメン142の近位開口部を画成する外側部材の近位端部144と、そのルーメン142の遠位開口部を画成する外側部材の遠位端部146とを備える。外側部材140は、その近位端部144から延在する外側部材連結延長部148を備え、延長部148は、近位端部144の外面から半径方向外向きに延在するピンとして形成されることができ、接合部114で交差する支柱110のそれぞれの開放部または開口部134内に受け入れられるように構成される。
【0079】
外側部材140は、外側部材140の一方の側壁に取り付けられるか、またはそれから延在し、かつその反対側の端部に歯または歯止め152を有し、外側部材のルーメン142内に配置される場合、内側部材154に向かって内側に付勢されるばね付勢アーム150をさらに備えることができる。
【0080】
内側部材154または外側部材140のうちの少なくとも一方は、それぞれ対応する部材に対して軸方向に移動可能である。例示の実施例の拡張および係止アセンブリ138は、ラチェット機構またはラチェットアセンブリを備え、歯止め152は内側部材154の歯164と係合するように構成される。ばね付勢アーム150は、内側部材154のラチェット歯164と係合するように構成された、係止歯の形態の歯止め152で終端する細長い本体を備えることができる。歯止め152は、歯164の形状に相補的な形状を有することができ、それにより、歯止め152が、ばね付勢アーム150に対して一方向(例えば、近位方向)への内側部材154のスライド移動を可能にし、歯止め152が歯164のうちの一つと係合する場合、反対方向(例えば、遠位方向)への内側部材154のスライド移動に抵抗する。
【0081】
歯止め152が内側部材154の歯164のうちの一つと係合する位置に弾性的に保持されるように、アーム150を内向きに付勢することができる。例示の実施例では、ばね付勢アーム150は、板ばねとして構成される。いくつかの実施例では、ばね付勢アーム150は、外側部材140と一体的に形成されることができ、他の実施例では、ばね付勢アーム150は別々に形成され、その後外側部材140に連結されてもよい。アーム150の付勢された構造により、正常な動作の下で、歯止め152は内側部材154の歯164と確実に係合したままである。
【0082】
ばね付勢アーム150は、内側部材154の外面の対向する側上に延在し、その歯止め152を介して接触する、外側部材140の可撓性部または弾性部から形成されることができる。いくつかの実施例によれば、ばね付勢アーム150は、外側部材140と一体的に形成される、または別々に形成された後、外側部材140に連結されることができる板ばねの形態であることができる。ばね付勢アーム150は、内側部材154の外面に対して付勢力を加えて、通常の動作下で、歯止め152が内側部材154のラチェット歯164と確実に係合したままであるように構成される。
【0083】
機械的に拡張可能な人工弁100は、拡張および係止アセンブリ138の数に一致する、少なくとも一つの作動アセンブリ170、好ましくは複数の作動アセンブリ170に取り外し可能に取り付け可能である。いくつかの実施例では、人工弁100は、三つの拡張および係止アセンブリ138を備え、送達装置は三つの作動アセンブリ170を備える。アクチュエーター172およびスリーブ176は、参照により本明細書に組み込まれる米国公開第2018/0153689号、同第2018/0153689号、および同第2018/0325665号にさらに記載されているように、フレーム106を半径方向に拡張および収縮させるために伸縮式に互いに対して長手方向に移動可能であることができる。アクチュエーター172は、例えば、ワイヤ、ケーブル、ロッド、または管であってもよい。スリーブ176は、例えば、十分な剛性を有する管またはシースであることができ、屈曲または座屈することなくフレーム106または外側部材140に遠位方向の力を加えることができる。
【0084】
内側部材の近位端部156は、対応するアクチュエーター172の遠位端部174(例えば、図4Cに示す)のねじ部を受け入れ、螺合するように構成される、内側部材のねじ付きボア160をさらに備える。図2は、アクチュエーター172に連結された(スリーブ176内に隠れて見えない)拡張および係止アセンブリ138を有する拡張状態の弁100の斜視図を示す。アクチュエーター172が内側部材154内に螺入されると、アクチュエーター172の軸方向の動きによって、内側部材154が同じ方向に軸方向に動く。
【0085】
いくつかの実施例によれば、作動アセンブリ170は、人工弁100に取り外し可能に連結し、半径方向に圧縮された構造と半径方向に拡張された構造との間で人工弁100を動かすように構成される。図4A~4Cは、半径方向に圧縮された構造から半径方向に拡張された構造に人工弁100を拡張させるための、作動アセンブリ170を介した拡張および係止アセンブリ138の作動を表す非拘束構造を示す。
【0086】
図4Aは、第一の位置でフレーム106に固定された外側部材140と、第二の位置でフレーム106に固定された内側部材154とを有する、拡張および係止アセンブリ138を示す。いくつかの実施例によれば、第一の位置は、流出端102にまたはそれに隣接して位置付けられることができ、第二の位置は、流入端104にまたはそれに隣接して位置付けられることができる。例示の実施例では、外側部材140は、外側部材連結延長部148を介して、流出頂点116または流出端102より遠位の最近位の非頂点接合部120aに固定され、内側部材154は、内側部材連結延長部162を介して、流入頂点118または流入端104より近位の最遠位の非頂点接合部120cに固定される。内側部材154の近位部は、外側部材の遠位端146の遠位開口部を通って、外側部材のルーメン142内に延在する。
【0087】
当然のことながら、例示の実施例は、第一の位置として機能する最近位の非頂点接合部120a、および第二の位置として機能する最遠位の非頂点接合部120cに固定される拡張および係止アセンブリ138に関するものであり、別の実施形態では、拡張および係止アセンブリ138は、他の接合部に固定されることができる。例えば、拡張および係止アセンブリは、第一の位置として機能する外側部材連結延長部148を介して流出頂点116に固定され、第二の位置として機能する内側部材連結延長部162を介して、同じセル列130に沿って反対側の流入頂点118に固定することができる。
【0088】
図4Aには、弁100が半径方向に圧縮された状態の拡張および係止アセンブリ138が示されており、流出頂点116および流入頂点118はそれぞれ、軸方向に沿って互いに相対的に離れており、内側部材の近位端部156は、外側部材の近位端部144より遠位に配置される。
【0089】
図4Aにさらに示すように、アクチュエーターの遠位端部174は、内側部材のねじ付きボア160と螺合している。いくつかの実施例によれば、図4A~4Cに示すように、アクチュエーターの遠位端部174は、内側部材のねじ付きボア160の雌ねじと係合するように構成される雄ねじを備える。代替的な実施例によれば、内側部材は、アクチュエーター内に形成された遠位ボアの雌ねじに受け入れられて係合するように構成される、雄ねじが設けられた近位延長部を備えてもよい(例は図示せず)。
【0090】
スリーブ176は、アクチュエーター172を取り囲み、および送達装置のハンドルに連結してもよい。スリーブ176および外側部材140は、外側部材140がスリーブ176を超えて近位に移動することを防止するように、スリーブ176の遠位リップ178が外側部材の近位端144に当接または係合できるようにサイズ設定される。
【0091】
フレーム106、およびしたがって弁100を半径方向に拡張するために、スリーブ176は外側部材140にしっかりと押し当てられることができる。次に、図4Bに示すように、アクチュエーター172を近位方向90に引き込むことができる。スリーブ176は、第一の位置でフレーム106に連結する外側部材140に押し当てられているため、フレーム106の流出端102がスリーブ176に対して移動することを防止する。このように、アクチュエーター172が近位方向90へ移動すると、内側部材154が同じ方向へ移動することになり、それによりフレーム106を軸方向に短縮させ、半径方向に拡張させることができる。
【0092】
より具体的には、例えば図4Bに示されるように、内側部材連結延長部162は、遠位の非頂点接合部120cで相互連結する二つの支柱110の開口部134を貫通して延在し、一方、外側部材連結延長部148は、近位の非頂点接合部120aで相互連結する二つの支柱110の開口部134を貫通して延在する。このように、内側部材154が軸方向に、例えば近位方向90に、外側部材ルーメン142内で移動されると、内側部材連結延長部162が内側部材154と共に移動し、それによって内側部材連結延長部162が取り付けられる部分も軸方向に移動させ、そしてそれによりフレーム106を軸方向に短縮させ、かつ半径方向に拡張させる。
【0093】
フレーム106が拡張または圧縮されると、内側部材連結延長部162が連結する支柱110は、連結延長部162に対して、および互いに自由に旋回する。このようにして、内側部材連結延長部162は、それらの支柱110間に旋回可能な連結を形成する締結具として機能する。同様に、フレーム106が拡張または圧縮されると、外側部材連結延長部148が連結する支柱110も、連結延長部148に対して、および互いに自由に旋回する。このようにして、外側部材連結延長部148もまた、それらの支柱110間に旋回可能な連結を形成する締結具として機能する。
【0094】
上記のように、ばね付勢アーム150の歯止め152がラチェット歯164と係合すると、内側部材154は、一つの軸方向、例えば近位方向90に移動することができるが、反対の軸方向には移動することができない。これにより、歯止め152がラチェット歯164と係合している間、フレーム106は、確実に半径方向に拡張できるが半径方向に圧縮できない。したがって、人工弁100が患者に植え込みされた後、アクチュエーター172を引き寄せることによって、フレーム106を所望の直径まで拡張させることができる。このように、作動機構は、人工弁100の係止機構としても機能する。
【0095】
人工弁100の所望の直径に達すると、図4Cに示すように、アクチュエーター172を例えば回転方向92に回転させて、アクチュエーター172を内側部材154から回して外すことができる。この回転は、アクチュエーター172の遠位ねじ部174を内側部材のねじ付きボア160から外し、作動アセンブリ170を送達装置と共に患者の身体から引き離して引き戻し、患者に人工弁100を植え込んだままにするのを可能にする働きをする。経カテーテル大動脈弁移植の場合、患者の自然解剖学的構造、例えば自然大動脈弁輪は、人工弁100を圧縮しようとする半径方向の力を人工弁100に対して加える場合がある。しかし、ばね付勢アーム150の歯止め152と内側部材154のラチェット歯164との間の係合は、そのような力がフレーム106を圧縮するのを防ぎ、それにより、確実にフレーム106が所望の半径方向に拡張された状態で係止されたままにする。
【0096】
したがって、人工弁100は、拡張および係止アセンブリ138を作動させると、図4Aに示す半径方向に圧縮された状態から図4Bに示す半径方向に拡張された状態に半径方向に拡張可能であり、このような作動は、弁100の第二の位置を第一の位置に接近させることを含む。人工弁100はさらに、作動アセンブリ170のそれぞれを、それに取り付けられた対応する拡張および係止アセンブリ138のそれぞれから分離することによって、送達装置から解放可能である。
【0097】
内側部材154を外側部材140に対して近位方向90に軸方向移動させることによって、フレーム106が半径方向外側に拡張するように上に示されているが、同様のフレームの拡張が、外側部材140を内側部材154に対して遠位方向に軸方向に押すことによって達成され得ることが理解されよう。
【0098】
上記の実施例では、作動アセンブリ170と内側部材154との間の任意の可逆的取り付け機構として機能する螺合が例示され、説明されているが、別の実施形態では、他の可逆的取り付け機構が利用され、内側部材154が作動アセンブリ170によって引き寄せられたり押されたりすることができるように構成されることができ、一方、植え込み処置の最後に患者の体から送達装置を引き戻すことができるように、任意の好適な方法でそれらの間の切り離しを可能にすることができることが理解されるべきである。例えば、アクチュエーターの遠位端部は磁石を備えることができ、内側部材ボアはアクチュエーターの遠位端部が延在することができる対応する磁性材料を備えることができる。
【0099】
拡張および係止アセンブリ138の内側部材と外側部材との間のラチェット機構を利用する特定の作動機構が上述されているが、他の機構が、例えば、螺合機構または他の係合機構によって、作動アセンブリの内側部材と外側部材との間の相対的な動きを促進するために使用されることができる。機械的に拡張可能な弁の構造および動作ならびにその送達システムに関するさらなる詳細は、米国特許第9,827,093号、米国特許出願公開第2019/0060057号、同第2018/0153689号および同第2018/0344456号、ならびに米国特許出願第62/870,372号および同62/776,348号に記載されており、これらはすべて参照により本明細書に組み込まれる。
【0100】
人工弁100は、縮められた状態で植え込み部位に送達されることができ、フレーム106は、縮められた状態の間、円筒形またはほぼ円筒形の構造をとるように、よって人工弁の長さに沿って実質的に均一な直径になるように設計されることができる。いくつかの構成では、フレームは、拡張中にもほぼ円筒形の構造をとるように構成され、その結果、拡張された構造では、流入端104と流出端102との間のフレーム106の直径が実質的に均一になる。
【0101】
別の設計では、フレームは、拡張中に先細りの構造をとり、そのさまざまな部分的に拡張された構造を含むさまざまな拡張された構造で流入端104と流出端102との間で変化する直径を有する円錐台形状をとることができる。
【0102】
図5A~5Cは、縮められた構造と完全に拡張された構造との間に拡張されたフレーム106の実施例のさまざまな段階を示す。流入端104は流入直径Diを有し、流出端102は流出直径Doを有する。人工弁100のフレーム106は、図をわかりやすくするために拡張および係止アセンブリを除いて図5A~5Cにわたって示される。
【0103】
図5Aは、流出直径Doが流入直径Diと実質的に等しくてもよい、人工弁100の縮められた構造を示す。場合によっては、植え込み部位への送達中に患者の血管系を通って人工弁100を前進させるのを容易にするために、流出直径Doは流入直径Doよりもさらに狭い場合がある。
【0104】
図5Bは、人工弁100の中間の部分的に拡張された構造を示し、弁100は、流入直径Diよりも大きい流出直径Doを有する円錐台形状をとることができる。図5Cは、さらに拡張された人工弁、例えば最大に拡張された構造を示し、この構造における流出直径Doは、図5Bに示す部分的に拡張された構造における流出直径Doよりも大きく、およびこの構造における流入直径Diは、図5Bに示す部分的に拡張された構造における流入直径Diよりも大きい。
【0105】
図5Cに示す完全に拡張された構造では、流出直径Doは流入直径Diよりも大きいままであるが、流出直径の流入直径に対する比Do/Di、または両方の直径Do-Di間の絶対差は、図5Cに示す完全に拡張された構造と図5Bに示す部分的に拡張された構造との間で異なってもよい。
【0106】
流出直径Doが流入直径Diよりも大きいフレーム106の円錐台形状に関連付けられる潜在的な利点は、より広い流出端102が、自然の弁尖および/または弁輪の位置で、人工弁100の改善されたアンカーを提供することができ、改善された流体力学的機能を提供することができることである。より小さい流入直径Diは、フレーム106をヒス束から離すことができ、電気伝導異常および自然の弁輪の破裂のリスクを低減する。
【0107】
ここで図6を参照すると、植え込み部位での弁拡張中に取得された一つまたは複数の画像の解析に基づいて、弁拡張処置中に弁の直径をリアルタイムで推定するための例示的な構成200が例示されている。構成200は、患者204内への植え込み中に人工弁100の一つまたは複数の画像を取り込む/生成するように構成される一つまたは複数の撮像装置202(議論を容易にするために、「撮像装置202」と呼ばれる)、および人工弁100の少なくとも一つの直径を推定するために一つまたは複数の画像を解析するように構成される一つまたは複数のコンピューティングシステム206(議論を容易にするために、「コンピューティングシステム206」と呼ばれる)を含む。いくつかの実施例では、推定された少なくとも一つの直径の表示が出力される。以下に述べるように、推定された少なくとも直径の表示は、必要に応じてSI測定における一つまたは複数の推定直径、および/または人工弁の軸方向の形状を含むことができる。撮像装置202およびコンピューティングシステム206は、有線または無線通信機器を介して通信するように、例えば、撮像装置202によって生成された一つまたは複数の画像を含むデータおよび/または他のデータを送信/受信するように構成されることができる。コンピューティングシステム206は、ユーザー、例えば、医師、技術者、放射線科医等から入力を受け取り、および/またはユーザーに出力を提供するように構成されることができる。いくつかの実施例では、撮像装置202およびコンピューティングシステム206は、同じ施設/環境/場所に配置される。
【0108】
撮像装置202は、一つまたは複数のX線装置、超音波装置、および/または他のタイプの医用撮像装置として実装されることができる。撮像装置202は、一般的に、体内の解剖学的構造、例えば、患者の臓器/組織/その他の解剖学的機能部、および患者の体内に配置された人工器官、例えば、ステント、人工弁の視覚的表現を含む一つまたは複数の画像を取り込む/生成するように構成されることができる。いくつかの実施例によれば、撮像装置202は、蛍光透視撮像装置である。図6に例示の実施例に示すように、蛍光透視装置は、蛍光透視源および蛍光透視検出器を備えることができる。いくつかの実施例では、構成200は、蛍光透視装置202およびモニター216を備える。蛍光透視源は、(大動脈弁輪の正射影のために)30度の頭蓋傾斜で、30度~45度、例えば30度~40度の左前斜位(LAO)投影を得るように、患者204の上に配置されることができる。いくつかの実施例では、撮像装置202は、複数の装置、例えば画像改善のために超音波プローブ(図示せず)と組み合わせて使用される蛍光透視装置を含む。
【0109】
コンピューティングシステム206は、一つまたは複数のコンピューティングデバイス、例えば、一つまたは複数のデスクトップコンピューター、ノートパソコン、サーバー、スマートフォン、電子リーダーデバイス、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント、携帯ナビゲーション装置、携帯ゲーム機器、タブレットコンピューター、ウェアラブルデバイス(例えば、時計、光学ヘッドマウントディスプレイ等)、ポータブルメディアプレーヤー、テレビ、セットトップボックス、車載コンピューターシステム、電化製品、カメラ、セキュリティシステム、家庭用コンピューターシステム、プロジェクター、医療用モニター等、として実装されることができる。いくつかの実施例では、一つまたは複数のコンピューティングデバイスは、クラスタ、データセンター、クラウドコンピューティング環境、またはそれらの組み合わせで構成される。いくつかの実施例では、一つまたは複数のコンピューティングデバイスは、撮像装置202の環境でローカルに配置されるローカルリソースとして実装される。
【0110】
図示のように、コンピューティングシステム206は、以下の構成要素、デバイス、モジュール、および/またはユニット(本明細書では「構成要素」と呼ばれる)、例えば、制御回路210、一つまたは複数のネットワークインターフェイス212、一つまたは複数の撮像構成要素214、一つまたは複数のI/Oインターフェイス216、および/またはメモリ218のうちの一つまたは複数を、別々に/個別に、および/または組み合わせて/集合的に、の何れかで備えることができる。コンピューティングシステム206のいくつかの構成要素が図6に例示されているが、図示されていない別の構成要素が、本開示による実施例に含まれることができることを理解されたい。さらに、いくつかの実施例では、例示した構成要素の一部は省略されることができる。
【0111】
制御回路210は、図6の図に別個の構成要素として例示されているが、コンピューティングシステム206の残りの構成要素のいずれかまたはすべては、制御回路210で少なくとも部分的に具現化されることができることが理解されるべきである。すなわち、制御回路210は、さまざまな(能動および/または受動)デバイス、半導体材料および/もしくは領域、層、領域、ならびに/またはその一部、導体、リード、ビア、接続部、ならびに/または同様のものを含むことができ、コンピューティングシステム206の他の構成要素の一つまたは複数および/またはその一部は、このような回路構成要素/デバイスで/によって少なくとも部分的に形成および/または具現化されることができる。具体的には、図6でメモリ218の構成要素として例示され、制御回路210とは別々に示される寸法決定構成要素220によって実行される工程を考察すると、実際には制御回路210によって実行される場合があり、メモリ218および/または寸法決定構成要素220のいずれも制御回路210内で実装されることができる。さらに、いくつかの実施例では、寸法決定構成要素220は、制御回路210のプロセッサーによって実行される一連の命令(例えば、ソフトウェアのコマンドおよびアルゴリズム)として具現化される。
【0112】
コンピューティングシステム206のさまざまな構成要素は、制御回路210の一部であってもよく、またはなくてもよい、特定の接続回路/デバイス/機能を使用して、電気的および/または通信可能に結合することができる。例えば、接続機能は、コンピューティングシステム206のさまざまな構成要素/回路のうちの少なくともいくつかの取り付けおよび/または相互接続を容易にするように構成される一つまたは複数のプリント回路基板を含むことができる。いくつかの実施例では、一つまたは複数の制御回路210、一つまたは複数のネットワークインターフェイス212、一つまたは複数の撮像構成要素214、一つまたは複数のI/Oインターフェイス216、および/またはデータベース/メモリ218は、電気的および/または通信可能に互いに結合することができる。
【0113】
一つまたは複数のネットワークインターフェイス212は、一つまたは複数のネットワーク上で一つまたは複数のデバイス/システムと通信するように構成できる。例えば、一つまたは複数のネットワークインターフェイス212は、ネットワーク上で無線および/または有線でデータ、例えば、撮像装置202によって取り込まれる一つまたは複数の画像を送受信できる。ネットワークは、さまざまな通信プロトコル、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)(例えば、インターネット)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ボディエリアネットワーク(BAN)等を含むことができる。いくつかの実施例では、一つまたは複数のネットワークインターフェイス212は、無線技術、例えばBluetooth、Wi-Fi、近距離無線通信(NFC)を実装できる。
【0114】
一つまたは複数の撮像構成要素214は、信号/放射線を提供/生成し、および/または信号/放射線を受信/検出するように構成されるジェネレーター、センサー、検出器、カメラ等を含むことができ、これらを使用して一つまたは複数の画像を取り込む/生成することができる。撮像装置202と通信することができるコンピューティングシステム206の一部として概略的に示されているが、一つまたは複数の撮像構成要素214を撮像装置202内に備えることができること、およびいくつかの実施例では、コンピューティングシステム206が、撮像装置202の他の構成要素と相互接続される撮像装置202の制御システムとなることができることを理解されたい。
【0115】
一つまたは複数のI/O構成要素216は、例えばユーザーとインターフェイスで接続するために、入力を受信する、および/または出力を提供するためのさまざまな構成要素を含むことができる。一つまたは複数のI/O構成要素216は、タッチ、スピーチ、ジェスチャ、または任意の他のタイプの入力を受信するように構成されることができる。さらに、一つまたは複数のI/O構成要素216は、表示データ、オーディオデータ、触覚フィードバックデータ、または任意の他のタイプの出力データを出力するように構成されることができる。一つまたは複数のI/O構成要素216は、(時には、「一つまたは複数のディスプレイデバイス」と呼ばれる)一つまたは複数のディスプレイ、タッチスクリーン、タッチパッド、コントローラー、マウス、キーボード、ウェアラブルデバイス(例えば、光学ヘッドマウントディスプレイ)、仮想現実デバイスまたは拡張現実デバイス(例えば、ヘッドマウントディスプレイ)、(例えば、オーディオ信号に基づいて音を出力するよう構成される)スピーカー、(例えば、音を受信してオーディオ信号を生成するように構成される)マイク、カメラ等を含むことができる。一つまたは複数のディスプレイは、一つまたは複数の液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、電子ペーパーディスプレイ、および/または任意の他のタイプの技術を含むことができる。いくつかの実施例では、一つまたは複数のディスプレイは、入力および/または表示データを受信するように構成される一つまたは複数のタッチスクリーンを含む。
【0116】
例示するように、メモリ218は、寸法決定構成要素220、グラフィカルユーザーインターフェース構成要素222、および/または本明細書で説明されるさまざまな機能を容易にするように構成される画像処理構成要素224を含むことができる。いくつかの実施例では、構成要素220~224のうちの一つまたは複数は、制御回路210によって実行される場合、制御回路210に一つまたは複数の工程を実行させる一つまたは複数の実行可能な命令を含むことができ、および/または一つまたは複数の実行可能な命令として実装されることができる。制御回路210によって実行可能な一つまたは複数の命令を含む構成要素220~224に関連して多くの例が議論されているが、構成要素220~224のいずれも、少なくとも部分的に、一つまたは複数のハードウェア論理構成要素、例えば一つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、一つまたは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、一つまたは複数のプログラム固有標準製品(ASSP)、一つまたは複数の複雑なコンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)等として実装されることができる。さらに、構成要素220~224はコンピューティングシステム206内に含まれているとして例示されているが、構成要素220~224のいずれも、別のデバイス/システム、例えば、撮像装置202(例えば、蛍光透視装置)および/または別のデバイス/システム内に少なくとも部分的に実装されることができる。同様に、コンピューティングシステム206の任意の他の構成要素のいずれも、少なくとも部分的に別のデバイス/システム内に実装されることができる。
【0117】
寸法決定構成要素220は、人工弁100の一つまたは複数の寸法を識別するように構成されることができる。寸法決定構成要素220は、撮像装置202によって取得される一つまたは複数の画像を解析することができる。取得された一つまたは複数の画像の解析により、人工弁100の一つまたは複数の寸法を決定することができる。人工弁100の寸法は、人工弁100の構成要素の長さ、人工弁100の形体または構成要素間の距離、人工弁100の構成要素の長さ間の比率、および/または人工弁100の構成要素間の角度を含むことができる。例えば、人工弁100の寸法は、人工弁100の接合部114間の距離、および/または交差する支柱セグメント112間の角度を含むことができる。寸法決定構成要素220は、データベース226に、人工弁100のこのような寸法を示すデータを格納することができる。
【0118】
いくつかの実施例では、寸法決定構成要素220は、撮像装置202(例えば、蛍光透視装置)によって取得される一つまたは複数の画像を解析して、取得された画像内に見える人工弁100の構造上の構成要素、例えば、人工弁100の放射線不透過性の構造上の構成要素、例えば、支柱110およびその支柱セグメント112、接合部114、開口部134を貫通して延在することができるピン136、ならびに拡張および係止アセンブリ138の構成要素、例えば外側部材140、を識別することができる。
【0119】
いくつかの実施例では、寸法決定構成要素220は、撮像装置202(例えば、蛍光透視装置)によって取得された一つまたは複数の画像を解析し、植え込まれた人工弁100の近傍の解剖学的構造、例えば、人工弁100が植え込まれる自然弁輪を取り囲む壁をさらに識別することができる。このような解剖学的構造は、例えば、上行大動脈12の壁、大動脈弁輪14、弁尖16、および/またはLVOT18(例えば、図7Aに示される)を含むことができる。
【0120】
いくつかの実施例では、寸法決定構成要素220は、さまざまな向き/位置/角度からの複数の画像を解析することができる。例えば、寸法決定構成要素220は、患者内の第一の向き/位置からの第一の画像を解析し、患者内の第二の向き/位置からの第二の画像を解析することにより、人工弁100の構造上の構成要素の一つまたは複数の寸法および/または位置を識別することができる。いくつかの実施例では、人工弁100の構造上の構成要素の位置は、座標系/空間内の構造上の構成要素の一つまたは複数の座標を含むことができる。
【0121】
いくつかの実施例では、人工弁100の構造上の構成要素の一つまたは複数の寸法および/または位置は、人工弁100の構造上の構成要素の視覚的表現の寸法/位置および/または画像中の人工弁100の寸法、例えば、視覚的表現の大きさ/長さ/距離、視覚的表現の色/陰影、画像内の視覚的表現の位置等を含むことができる。
【0122】
いくつかの実施例では、寸法決定構成要素220は、グラフィカルユーザーインターフェース構成要素222と連携して動作する。例えば、グラフィカルユーザーインターフェース構成要素222は、画像を含むインターフェイスを提供するように構成されることができる。ユーザー、例えば医師または技術者は、画像を見て、人工弁100の寸法または人工弁100の構造上の構成要素の位置に関する入力をすることができる。一実施例では、使用者は、特定の構造上の構成要素、例えば支柱セグメント112、外側部材140等を表すものとして、画像内の表現を指定できる。別の実施例では、使用者は、画像上の第一の点/位置と画像中の第二の点/位置とを指定して、第一の点/位置と第二の点/位置との間の距離を計算する要求を入力することができる。使用者はまた、距離にラベルを付けるために入力することもできる。実施例では、使用者は、人工弁100の寸法のいずれかを決定/表示するために入力することができる。実施例では、寸法決定構成要素220は、使用者によって提供される入力を使用して、一つまたは複数の画像を解析することができ、ならびに/または人工弁100の一つまたは複数の寸法の一つまたは複数の特徴/位置および/もしくは人工弁100の構造上の構成要素の位置に関するデータをデータベース226に格納することができる。
【0123】
さらに、いくつかの実施例では、寸法決定構成要素220は、画像処理構成要素224と連携して動作し、画像を解析する。例えば、画像処理構成要素224は、一つまたは複数の画像内の画像に基づく特徴を自動的に識別し、および/または一つまたは複数の画像に基づく特徴を人工弁100の構造上の構成要素として分類するために、一つまたは複数の画像を用いて一つまたは複数の画像処理技術を実行することができる。いくつかの実施例では、画像処理構成要素224は、一つまたは複数の知能技術、例えば一つまたは複数の機械トレーニングされたモデルを使用して、一つまたは複数の画像を解析する。実施例では、寸法決定構成要素220は画像処理構成要素224によって決定された情報を使用して、一つまたは複数の画像を解析することができ、ならびに/または人工弁100の一つまたは複数の寸法の一つまたは複数の特徴/位置および/もしくは人工弁100の構造上の構成要素の位置に関するデータをデータベース226に格納することができる。
【0124】
本明細書で生成/決定されるデータ/情報は、さまざまな方法で使用されることができる。いくつかの実施例では、人工弁100の一つまたは複数の寸法に関するデータを用いて、人工弁100のさまざまな領域における弁拡張直径のリアルタイムの推定値を得ることができ、そしてこれを用いて、例えば人工弁100をさらに拡張する必要があるかどうか、拡張処置を停止する必要があるかどうか、または人工弁100の再圧縮が必要かどうか、の指示/情報を生成することができる。実施例では、このような情報は、ユーザーインターフェイスを介して使用者に示されることができる。
【0125】
上記のように、データベース226は、撮像装置202によって取得された一つまたは複数の画像を格納することができ、また、人工弁100の寸法および/または人工弁100の構造上の構成要素の位置、ならびに推定された拡張直径および任意の生成された指示/情報に関するデータを格納することができる。データベース226は、コンピューティングシステム206内に含まれるものとして例示されているが、いくつかの実施例では、データベース226は、他の場所、例えばリモートリソース内、に実装されることができる。
【0126】
「制御回路」という用語は、その広義の通常の意味に従って本明細書で使用され、一つまたは複数のプロセッサー、処理回路、処理モジュール/ユニット、チップ、ダイ(例えば、一つまたは複数の能動および/もしくは受動デバイスならびに/または接続回路を含む半導体ダイ)、マイクロプロセッサー、マイクロコントローラー、デジタル信号プロセッサー、マイクロコンピューター、中央処理装置、画像処理装置、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラム可能な論理デバイス、状態機械(例えば、ハードウェア状態機械)、論理回路、アナログ回路、デジタル回路、ならびに/または回路および/もしくは動作命令のハードコーディングに基づいて信号(アナログおよび/もしくはデジタル)を操作する任意のデバイスの任意の集団を指すことができる。制御回路は、単一のメモリデバイス、複数のメモリデバイス、および/またはデバイスの組み込み回路に具現化できる、一つまたは複数のストレージデバイスをさらに備えることができる。そのようなデータストレージは、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、静的メモリ、動的メモリ、フラッシュメモリ、キャッシュメモリ、データストレージレジスタ、および/またはデジタル情報を格納する任意のデバイスを含むことができる。制御回路が、ハードウェア状態機械(および/またはソフトウェア状態機械の実装)、アナログ回路、デジタル回路、および/または論理回路を含む実施例では、任意の関連する動作命令を格納するデータストレージデバイス/レジスタは、状態機械、アナログ回路、デジタル回路、および/または論理回路を含む回路の内に、またはその外部に組み込まれることができることに留意されたい。
【0127】
用語「メモリ」は、本明細書ではその広義の通常の意味に従って使用され、任意の好適なまたは望ましいタイプのコンピューター可読媒体を指すことができる。例えば、コンピューター媒体は、一つまたは複数の揮発性データストレージデバイス、不揮発性ストレージデバイス、リムーバブルデータストレージデバイス、ならびに/または任意の技術、レイアウト、および/もしくはデータ構造/プロトコルを使用して実装された非リムーバブルデータストレージデバイスを含むことができ、これには、任意の好適なまたは望ましいコンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール、またはその他のタイプのデータが含まれる。
【0128】
本開示の実施例に従って実装できるコンピューター可読媒体としては、限定されるものではないが、相変化メモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリまたはその他のメモリ技術、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)またはその他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたはその他の磁気ストレージデバイス、またはコンピューティングデバイスによるアクセスのために情報を格納するために使用できる任意の他の非一時的媒体を含む。本明細書の特定の文脈で使用される場合、コンピューター可読媒体は、通常、通信媒体、例えば、変調データ信号およびキャリア波を含まない。したがって、コンピューター可読媒体は一般的に、非一時的媒体を指すと理解されるべきである。
【0129】
図7A~7Cは、(図7Aに示すように大動脈弁輪14に対して拡張されることができる)人工弁100の実施例の図を例示し、図7A~7Cに示される図の、撮像装置202によって取得された画像の解析に基づいて、人工弁100の構造上の構成要素、および寸法決定構成要素220によって識別および決定されることができる人工弁100の寸法を示す。
【0130】
本明細書で使用する用語「画像」は、簡略化のために、単一の取得画像または二つ以上の取得画像のいずれかを指すために使用される。
【0131】
いくつかの実施例では、本明細書で考察される技術およびシステムは、人工弁100の植え込み処置中に、より正確には、患者の体内の所望の植え込み部位内の人工弁100の拡張中に取得された画像を、人工弁100の構造上の構成要素、例えば接合部114、支柱セグメント112、セル108、セル列130、拡張および係止アセンブリ138の外側部材140、ならびに潜在的に植え込み部位における人工弁を取り囲む解剖学的構造の構造要素、例えば大動脈壁12、大動脈弁輪14、弁尖16、およびLVOT18、を識別するために、解析することができる。画像で目に見える/表される人工弁100の構造上の構成要素の識別に基づいて、技術およびシステムが人工弁100の寸法を決定し、このような寸法に基づいて弁の拡張直径を解析し、それに基づいて指示/情報を提供することができる。
【0132】
図7Aは、接合部114間の横方向の距離Wを含む、取得された画像から決定されることができるいくつかの例示的な寸法を示す。いくつかの実施例では、人工弁の少なくとも一つの拡張直径を推定するためのプロセスは、非頂点セル列130に沿った接合部114間の、少なくとも一つの、および必要に応じて複数の横方向の距離W、例えば図7Aに示す横方向の距離W1、W2、W3およびW4を決定することを含む。
【0133】
プロセスは、非頂点列、例えば図7Aに示す頂点セル列130cと130eとの間に挟まれる非頂点セル列130d、を識別するために必要な構造上の構成要素の識別を含むことができる。セル列130の識別は、このようなセルに含まれ得る支柱セグメント112および/または接合部114の識別によって開始されることができる。取得された画像内で接合部114が識別されると、このような接合部は、非頂点接合部120として、または頂点接合部、例えば流出頂点116および/または流入頂点118として識別される。
【0134】
いくつかの実施例では、接合部114のタイプの識別は、互いに対するそれらの位置のみに基づいてもよく、頂点および非頂点セル列130としての分類は、各列に含まれる接合部114のみに基づいてもよい。いくつかの実施例では、プロセスは、接合部114の間に延在する支柱セグメント112の識別をさらに含む。接合部114は、開口部134、ピン136、および/または支柱セグメント112間の交点のいずれかを識別することによって識別されることができる。いくつかの実施例では、交差する支柱セグメント112の位置を利用して、接合部114を非頂点接合部120、流出頂点116、および/または流入頂点118に分類することができる。
【0135】
いくつかの実施例では、プロセスは、セルの識別された交差する支柱セグメント112および/または接合部114に基づいて、クローズセル108およびオープンセル109を識別することをさらに含み、クローズセル108は四つの接合部114および四つの交差する支柱セグメント112を含み、一方、オープンセル109は三つの接合部114および二つの支柱セグメント112を含み、三つの接合部のうちの一つは非頂点接合部であり、および別の二つの接合部は流出頂点116または流入頂点118である。
【0136】
プロセスは、非頂点セル列130dの異なる軸方向の位置に沿った少なくとも一つの横方向の距離W、例えば、流出頂点116である接合部114(1,1)と114(1,2)との間の横方向の距離W1、接合部114(2,1)と114(2,2)との間の横方向の距離W2、接合部114(3,1)と接合部114(3,2)との間の横方向の距離W3、および流入頂点118である接合部114(4,1)と接合部114(4,2)との間の横方向の距離W4、の決定をさらに含んでもよい。複数の横方向の距離W1~W4は、示すように、互いに実質的に平行である。
【0137】
横方向の距離Wは、例えば図7に示す横方向の距離W2およびW3のように、クローズセル108の両側の横方向端の二つの連続する接合部の間、または弁の流出端102に配置される横方向の距離W1もしくは弁の流入端104に配置される横方向の距離W4のように、二つの連続的な頂点116、118の間から決定されることができる。
【0138】
寸法、例えば横方向の距離W(例えば、W1~W4)は、ピクセル単位で測定されてもよい。いくつかの実施例では、植え込み処置全体を通して長さが変わらない構造上の構成要素として画成され、この構成要素の長さが既知であり、例えば、他の寸法を較正し、ピクセルをSI単位に変換するために利用される計量基準として機能することができる、人工弁100の少なくとも一つの一定長の構造上の構成要素が提供される。いくつかの実施例では、拡張および係止アセンブリ138の構成要素、例えば外側部材140は、図7Aに示すように、既知の一定の外側部材長さLpを有する、一定長の構造上の構成要素として機能することができる。他のタイプの人工弁は、別の一定長の構造上の構成要素、例えば、フレームに取り付けられるか、またはフレームと一体的に形成され、垂直ポスト長さLpを有する交連ポストを備えることができる。いくつかの実施例では、支柱セグメント112は、支柱セグメント長さLs(例えば、図7Cを参照)を有する、一定長の構造上の構成要素として機能することができる。
【0139】
一定長の構造上の構成要素として機能することができる構成要素は、変形せず、および弁の拡張中に長さが短縮または変化しない、ならびに取得された画像で、例えば放射線不透過性である(例えば、金属材料で作製された)と識別可能である、剛性構成要素である。
【0140】
取得された画像で識別する必要のある人工弁の他の構成要素、例えばその支柱110およびセグメント112、またはピン136はまた、好ましくは放射線不透過性であることができるが、またはそうでなければ、放射線不透過性の境界、例えば、金属支柱110内の境界が識別可能である開口部134を有することによって、識別可能であるべきであることを理解されたい。
【0141】
人工弁100の拡張直径の推定は、少なくとも一つの横方向の距離Wに基づいてもよい。いくつかの実施例では、単一の横方向の距離Wが決定される。これは、人工弁100が、その長さに沿って均一な拡張直径を有する円筒形構造に拡張される場合には十分であることができる。このような場合、任意の横方向の距離Wに基づく人工弁100に沿った任意の軸方向の位置での拡張直径の推定は、人工弁の任意の他の軸方向の位置に沿った拡張直径を示す場合がある。
【0142】
いくつかの実施例では、少なくとも二つの横方向の距離Wは、人工弁100に沿った異なる軸方向の位置において決定される。非円筒形構造、例えば、図5A~5Cに関連して上で説明した円錐台形構造に拡張する人工弁については、人工弁100の異なる軸方向の位置における拡張直径を推定するために、複数の横方向の距離Wが必要とされる場合がある。人工弁100に沿った各軸方向の位置における二つの接合部114の間で測定される横方向の距離Wは、その軸方向の位置における拡張直径の推定に利用されることができ、そして異なる軸方向の位置における二つの横方向の距離Wは、例えば数学的的内挿または外挿によって、人工弁100の他の軸方向の位置に沿った拡張直径の推定に利用されることができる。三つ以上の横方向の接合間距離Wは、人工弁100の他の軸方向領域に沿った外挿の補間の精度を向上させるために決定されてもよい。
【0143】
本明細書で使用する用語「軸方向」は、流入端104と流出端102との間に延在する方向を指す(これは弁の高さとも呼ばれる)。異なる軸方向の位置への言及は、人工弁100に沿った、流入端104と流出端102との間の異なる高さを指す。
【0144】
流入端104は、すべての流入頂点118を通過する流入平面を画成することができ、流出端102は同様に、すべての流出頂点116を通過する流出平面を画成することができる。複数の横方向の平面は、流入平面と流出平面との間に、互いに平行かつ流入平面と流出平面に平行に画成されることができる。横方向の平面への言及は、流入平面と流出平面との間の、それに平行な平面を指す。
【0145】
各横方向の幅Wは、このような横方向の平面に沿って画定され、同じ横方向の平面の高さ(または軸方向の位置)における人工弁の拡張直径は、横方向の幅Wから推定されることができる。したがって、横方向の幅W1は、流出平面における拡張直径の推定に利用されることができ、流出直径Doとも呼ばれる。横方向の幅W4は、流入平面における拡張直径の推定に利用されることができ、流入直径Diとも呼ばれる。横方向の幅W2は、接合部114(2,1)および114(2,2)を通過する横方向の平面の高さにおける拡張直径の推定に利用されることができ、横方向の幅W3は、接合部114(3,1)および114(3,2)を通過する横方向の平面の高さにおける拡張直径の推定に利用されることができる。
【0146】
不均一な直径を有する円錐台形状に拡張された人工弁の場合、異なる軸方向の位置における各横方向の幅は、異なる大きさを有することができる。例えば、図7Aに示すように、W4<W3<W2<W1である。
【0147】
図7Bは、接合部114間の垂直方向の高さHおよび横方向の距離Wを含む、取得された画像から決定されることができる別の例示的な寸法を示す。いくつかの実施例では、人工弁の少なくとも一つの拡張直径を推定するためのプロセスは、頂点セル列130に沿った接合部114間の、少なくとも一つの、および必要に応じて複数の横方向の距離Wならびに/または垂直方向の高さH、例えば図7Bに示す横方向の距離W5、W6、W7ならびに垂直方向の高さH1およびHioを決定することを含む。
【0148】
プロセスは、頂点列、例えば図7Bに示す非頂点セル列130dと130fとの間に挟まれる頂点セル列130e、を識別するために必要な構造上の構成要素の識別を含むことができる。支柱セグメント112およびセル列130の識別、ならびに接合部114の識別および分類は、非頂点列の識別に関して上述したものと同様に実行されることができる。
【0149】
プロセスは、頂点セル列130eの異なる軸方向の位置に沿った少なくとも一つの横方向の距離W、例えば、最近位の非頂点接合部120aである接合部114(5,1)と114(5,2)との間の横方向の距離W5、接合部114(6,1)と114(6,2)との間の横方向の距離W6、最遠位の非頂点接合部120cである接合部114(7,1)と114(7,2)との間の横方向の距離W7、の決定をさらに含んでもよい。
【0150】
複数の横方向の距離W5~W7は、示すように、互いに実質的に平行である。横方向の幅W5は、接合部114(5,1)および114(5,2)を通過する横方向の平面における拡張直径の推定に利用されることができる。横方向の幅W6は、接合部114(6,1)および114(6,2)を通過する横方向の平面における拡張直径の推定に利用されることができる。横方向の幅W7は、接合部114(7,1)および114(7,2)を通過する横方向の平面における拡張直径の推定に利用されることができる。不均一な直径を有する円錐台形状に拡張された人工弁の場合、異なる軸方向の位置における各横方向の幅は、異なる大きさを有することができる。例えば、図7Bに示すように、W7<W6<W5である。
【0151】
いくつかの実施例では、横方向の幅Wは、二つ以上のセル列130に沿って決定されることができる。例えば、横方向の幅W1~W4のうちの少なくともいくつかは、非頂点セル列130dの交差する支柱セグメント112の両側の横方向端に配置される接合部114の間で決定されることができ、横方向の幅W5~W7のうち少なくともいくつかは、頂点セル列130eの交差する支柱セグメント112の両側の横方向端に配置される接合部114の間で決定されることができる。横方向の幅W1~W4および横方向の幅W5~W7は異なる軸方向の位置に、例えば、横方向の幅W1とW2の横方向の平面の間に位置付けられる横方向の平面に沿った横方向の幅W5、横方向の幅W5とW6の横方向の平面の間に位置付けられる横方向面に沿った横方向の幅W2等々に位置付けられるため、隣接する頂点セル列および非頂点セル列から横方向の幅を識別することで、弁の異なる軸方向の位置で推定される直径の数の分解能を向上させることができ、それにより、特定の横方向の接合部114も識別された横方向の幅Wも横断しない軸方向の位置における拡張直径値を推定するために実行される内挿または外挿の精度を向上させる。
【0152】
いくつかの実施例によると、取得された画像から決定される寸法は、垂直線に沿って整列された二つの接合部114間の垂直方向の高さを含むことができる。例えば、図7Bは、横方向の幅W7を含むセルの二つの接合部114の間の高さH1の実施例を示す。したがって、横方向の幅W7および垂直方向の高さH1は共に、それらが延在するセルの幅および高さを提供することができる。
【0153】
H1は、単一のセル108の対向する垂直方向の接合部の間に延在する垂直方向の高さH1の例を示すが、他の垂直方向の高さHは、複数のセルの対向する垂直方向の接合部の間で決定されることができる。例えば、図7Bに示すHioは、互いに垂直に整列する三つのセルにまたがり、より具体的には、流入頂点118と流出頂点116との間にそれに垂直に整列して延在し、それにより流入端104と流出端102との間のフレーム106全体の垂直方向の高さを表す。他の高さは、複数のセルにまたがるが、フレームの高さ全体よりも低い場合がある。
【0154】
直径が不均一である、円錐台形状に拡張された人工弁の場合、同じセル列に沿った異なる軸方向の位置におけるセルは、例えば図7Bに示すように異なる垂直方向の高さを有してもよく、H1は、それに近位の軸方向の位置において、それと垂直に整列するセルの垂直方向の高さよりも長い。
【0155】
図7Bの実施例では、セル列130eなどの頂点列の接合部間で決定されることが示されるが、垂直方向の高さは、セル列130dなどの非頂点セル列の接合部間で同様に決定されることができると理解されたい。いくつかの実施例では、取得された画像からの寸法の決定は、少なくとも一つの横方向の幅、少なくとも一つの垂直方向の高さ、および/またはそれらの組み合わせを含むことができる。フレームの拡張中のフレームの短縮を推定するために、垂直方向の高さが決定されることができる。フレームの短縮を使用して、軸方向の短縮と半径方向の拡張との間の既知の関係に基づいて拡張直径を導出することができ、したがって、推定直径の精度を向上させるために、横方向の幅ベースの推定と組み合わせて使用できる拡張直径の推定に使用される別の方法として役立つ場合がある。
【0156】
いくつかの実施例では、二つ以上のセル列130に沿って決定され、それにより人工弁の周囲全体にわたって、異なる横方向の位置における垂直方向の高さHを表す、二つ以上の垂直方向の高さHは、弁がその周囲に沿って均一にまたは不均一に拡張されるかどうか、およびその拡張中の異なる周囲方向位置における非均一性の程度を示すことができる。
【0157】
図7Cは、取得された画像から導出できる支柱開口角度α、β、γ、および接合部114間の横方向の距離Wを含む、取得された画像から決定できる別の寸法例を示す。開口角度は、二つの支柱セクション112の間の交点に画成され、交点から垂直方向に配向する、垂直に配向する開口角度αを有することができる。例えば、図7Cは、開口部134(5)によって識別されることができる接合部114で交差する、支柱セクション112cと112fとの間に画成される垂直方向に配向する開口角度α1を示す。
【0158】
複数の角度、例えば、同じセル列130、例えば図7Cに示すセル列130dに沿って垂直に整列しているα1、α2およびα3を、決定することができる。垂直方向の開口角度α1、α2、およびα3は、近位方向に配向することができ、遠位方向に向いた対応する対頂角度である垂直方向の開口角度β1、β2およびβ3は、同様の方法で決定されることができる。
【0159】
開口角度は同様に、交点から横方向に配向する、横方向に配向する開口角度γを有することができる。場合によっては、横方向に配向する開口角度γは、二つの支柱セグメント112の間の交点に画成される。例えば、図7Cに示すγ2およびγ3は、交差する支柱セグメント112の間に画成され、実際にはα2およびα3(またはβ1およびβ2)の隣接角かつ補角である。別のタイプの横方向に配向する開口角度γは、支柱セグメント112とそれと交差する横方向の幅Wとの間に画成されることができる。例えば、γ1は、支柱セクション112fと、開口部134(1/1)と134(1,2)との間の横方向の幅と、の間に画成されてもよく、これは実際には、図7Aに示す同じ接合部間のW1である(混乱を避けるために、図7Cでは再度注釈を付けていない)。したがって、図7Cに示すγ1またはγ4のいずれかは、それぞれα1およびβ3の隣接角かつ補角の約半分のサイズであることができる。
【0160】
取得された画像からの開口角度を決定し、既知の支柱セクション長さLsと組み合わせて使用して、対応する対向する横方向の接合部114の間に延在する適切な横方向の幅Wを導出することができる。例えば、図7Cに示すように、接合部114が開口部134によって識別される場合、支柱セグメント長さLsは、支柱セグメント112の両端の開口部134間の長さとして定義されてもよい。この長さLsは、示すように、支柱セグメントの両端の開口部134が互いに対してずらされている場合、支柱セグメント112の縁部に対してわずかに角度付けられてもよい。
【0161】
したがって、α1を決定し、既知の長さLsと組み合わせて使用して、開口部134(1,1)と134(2,1)との間の横方向の幅W1を導出することができる。開口部134またはピン136が取得された画像内で検出可能であり、開口部134の空間位置を識別するために利用される場合、接合部114に対して決定された寸法ヘの言及は、フレーム106全体の同様の位置において開口部134またはピン136に対して決定される同じ寸法に、同様に適用可能であると理解されたい。
【0162】
開口角度、例えば角度α、β、γの決定は、角度が、さまざまな距離、例えば横方向の長さWおよび/または垂直方向の高さHの推定に利用される無次元の尺度として機能することができ、例えば、後にSI単位の長さに較正されるピクセルの量としてこのような距離を測定する必要がないため、有利であることができる。それにもかかわらず、いくつかの実施例では、例えば、評価プロセスの正確さを向上させるために、距離、例えば横方向の幅Wおよび/または垂直方向の高さHの直接的な決定、ならびにこれらの距離の一部を導き出すことができる開口角度の決定の両方が実行される。
【0163】
有利には、提案する方法は、寸法間、例えば開口角度または距離と弁の拡張直径との間の事前に測定された関係に依存せず、取得された画像から決定された寸法を、このような関係を格納する表またはグラフと比較しない。
【0164】
図8は、流入端と流出端との間の選択された横方向の平面の全体にわたる、人工弁100の横方向断面を示す。前記のように、人工弁100は、示すように、内側支柱110iおよび外側支柱110oを備える、互いに交差する支柱110の二つの層を備えることができる。接合部114は、それを通って延在する開口部134(図8の拡大領域に示す)、またはこのような開口部を貫通して延在するピン136(ピンは分かり易くするために図8に示していない)で識別されることができる。図8にさらに示すように、各開口部134は、対応する内側支柱110iの一部を貫通して延在してもよく、そして、上記で説明した横方向の幅Wが内側支柱110iを貫通して延在する開口部134の間で実際に測定される。
【0165】
図8にさらに示すように、単一の横方向の平面に沿ってフレーム106の円周にわたって画成される複数の開口部134は、それぞれが多角形縁部長さLeを有する複数の縁部を備える内側の多角形Piを画成することができる。図8に示す横方向の平面の位置において決定される推定された横方向の幅Wは、内側の多角形Piの各縁部の長さとして機能する。したがって、内側の多角形Piは、対応する横方向の平面の位置で決定された横方向の幅Wに、対応する横方向の平面における弁の周囲に配置される接合部114の数に等しい縁部の数を乗じて求めることができる。
【0166】
弁の外径は、外側支柱110oによって画成される外面上に延在する外接円に対して画成されることができ、図8で外側支柱110oを取り囲む点線の外接円で図示される。内側の多角形Piの頂点は、内側支柱110iの内面と外側支柱110oの外面との間の、接合部114のフレームの厚さThだけ、外側の外接円から内側にずれている。厚さThは、内側支柱110iの厚さおよび外側支柱110oの厚さを含むことができる。いくつかの実施例では、フレーム106は、厚さThがワッシャー132の厚さも含むように、各接合部114において内側支柱110iと外側支柱110oの間に配置されるワッシャー132を備える。いくつかの実施例では、開口部134を貫通して延在するピン136または他のタイプの締結具は、外側支柱110oの外面(図8には示していない)を超えて半径方向外向きに延在するヘッドを備えてもよく、その結果、厚さThがピンヘッドの追加部分を含み、内側支柱110iの内面とピン136のヘッドの外面との間に延在する全体の厚さThが得られる。
【0167】
したがって、人工弁100の外径を推定するプロセスは、特定の軸方向の位置における外径を、同じ平面に対して決定された横方向の幅と長さが等しい縁部を有する内側の多角形の周りで近似する外接円の直径として、推定することを含むことができ、外接円は、接合部の厚さThだけ内側の多角形の頂点からずれていてもよい。いくつかの実施例では、外径は、方程式によって推定されることができる。
【0168】
【数1】
【0169】
式中、Dcは、関連する横方向の平面における(すなわち、関連する軸方向の位置における)人工弁の所望の推定外径であり、Nは内側の多角形Piの縁の数であり、そしてN×Wは内側の多角形Piの周囲である。Lactualは、一定の外側部材長さの長さであり、外側部材長さ(もしくは交連ポスト長さ)Lp、または支柱セクション長さLsとすることができる、予め測定された既知の値であり、Lpixelsは、取得された画像からのピクセルで測定される長さであり、LactualのLpixelsに対する比は、取得された画像からピクセルで決定されることができる横方向の幅Wのサイズの校正としての役割を果たす。接合部の厚さThは、それぞれ内側支柱110iと外側支柱110oの厚さの合計と少なくとも同程度に厚くすることができ、内側の多角形Piの頂点と外接円との追加の差分を補償する。
【0170】
厚さThの二倍を加算する以外の式の部分は、内側の多角形Piを取り囲み、その頂点に沿って延在する外接円の直径を表すことができ、これは同じ横方向の平面における人工弁100の内径である。したがって、内側および外側の両方の直径を、オフセットパラメーター2Thの追加なしで、および追加ありで、上記の式によって推定することができる。
【0171】
別段の記載がない限り、任意の直径Dと言う場合、外径Dcを指すことを理解されたい。
【0172】
Dcは、横方向の接合部114に基づいて横方向の幅Wを決定することができる個別の軸方向の位置において推定されることができるが、目的の外径が、特定の接合部114と同じ位置ではない軸方向の位置において望ましい場合があり、その場合、一つまたは複数の所望の外径は、横方向の幅が決定された軸方向の位置で推定された二つ以上の外径から内挿または外挿されることができる。
【0173】
例えば、図7Aは、大動脈弁輪14に対して拡張された人工弁100を示す。弁輪位置の弁の外径Daは、弁輪の破裂のリスクを低減するために、例えば、特定の患者のCT前の画像から決定できる最大値を超えてはならない。図7Aに例示の実施例では、弁輪外径Daは、図示した例に示された特定の接合部114と一致しない位置に位置付けられ、(例えば、図7Bで注釈を付けた)最遠位の非頂点接合部120cの位置よりわずかに上方に(すなわち、近位に)位置付けられる。少なくとも一つの外径Dcが、弁輪位置の両側の横方向の平面おいて、例えば、(流入外径Diであることができる)W3の位置およびW4の位置において推定される場合、弁輪外径Daはそれから内挿されることができる。少なくとも二つの外径Dcが、弁論位置の片側(近位または遠位のいずれか)の横方向の平面、例えばW2およびW3の位置において推定され、弁論外径Daはそこから外挿されることができる。
【0174】
いくつかの実施例では、本明細書で考察される技術およびシステムは、一つまたは複数のアルゴリズム、例えば、取得された画像の中の画素数または画素間の距離を、人工弁100の距離/寸法に変換するアルゴリズムを使用して、人工弁100に関連付けられた距離/寸法を決定することができる。
【0175】
いくつかの実施例によると、単一の外径Dcは、制御回路210および/または寸法決定構成要素220によって推定され、必要に応じてユーザー(例えば、医師、技術者、放射線技師等)に、例えば、少なくとも一つのI/Oインターフェイス216(例えば、表示装置)を介して示され、および/またはデータベース226に格納され、および/または少なくとも一つのネットワークインターフェイス212を介して送信される。単一の外径は、上記のように、人工弁100がその長さに沿って均一な直径を有する円筒形に拡張される場合、または目的の外径が単一の軸方向の位置にある場合に適用可能であってもよく、その他の外径は、所望の単一の目的の外径の内挿または外挿のために推定されることができるが、それらは表示されない場合がある。
【0176】
いくつかの実施例によると、複数の外径Doは、制御回路210および/または寸法決定構成要素220によって推定され、必要に応じてユーザー(例えば、医師、技術者、放射線技師等)に、例えば、少なくとも一つのI/Oインターフェイス216(例えば、表示装置)を介して示され、および/またはデータベース226に格納され、および/または少なくとも一つのネットワークインターフェイス212を介して送信される。例えば、いくつかの外径、例えば、流入直径Di、流出直径Do、弁輪直径Da、および潜在的に別の軸方向の位置における別の直径が推定され、ユーザーに提示される可能性がある。
【0177】
人工弁の少なくとも一つの外径を推定する方法は、人工弁拡張中に実行されることができる一連の工程を含むことができる。方法は、撮像装置202、例えば、従来、人工弁植え込み処置中の撮像のために利用される蛍光透視装置により、弁拡張処置中に人工弁の一つまたは複数の画像を取得する工程を含むことができる。制御回路210は、撮像装置202から一つまたは複数の取得された画像(例えば、蛍光透視画像)を受信することができる。取得された画像は、放射線不透過性の構成要素であることができる人工弁100の構成要素、例えば、支柱110およびそのセグメント112からなるフレーム106、ならびに必要に応じてフレーム106に取り付けることができる拡張および係止アセンブリ138、を含むことができる。
【0178】
方法は、取得された画像を解析して人工弁100の構造上の構成要素を識別する工程をさらに含み、この工程は、制御回路210内で具現化されることができる寸法決定構成要素220および/または画像処理構成要素224を含む制御回路210によって実行されることができる。構造上の構成要素の識別には、人工弁100の基本的な構成要素の識別および人工弁100の複雑な構造の識別が含まれることができる。例えば、基本的な構成要素の識別には、放射線不透過性の構成要素、例えば、支柱セグメント112、拡張および係止アセンブリ138の外側部材140、および接合部114が含まれることができる。接合部114は、それを貫通して延在する開口部134の境界を識別することにより、内側支柱と外側支柱の間に配置されるワッシャー132を識別することにより、および/または(例えば、開口部134を通って)接合部を貫通するピン136もしくは他の締結具を識別することによって、支柱110の間の交差領域として識別されることができる。
【0179】
複雑な構造は、複数の識別された基本的な構成要素から組み合わされる、またはそれらを含む構造であってもよく、四つの接合部114において交差する四つの支柱セグメント112から組み合わされるセル108(例えば、クローズセル)、および互いに垂直に整列したいくつかのセル108を含むことができるセル列130を含むことができる。複雑な構造、例えばセル108またはセル列130と、その中に含まれる基本的な構成要素との間の関連付け、例えば、各支柱セグメント112とそれに含まれるセル108および/またはセル列130との関連付けること、ならびに各接合部114とそれに含まれる支柱セグメント112、セル108および/またはセル列130と関連付けること、も識別されることができる。各支柱セグメント112は、二つ以上のセル108および二つ以上のセル列130によって共有され、それらと関連付けられることができる。各接合部114は、二つ以上の支柱セグメント112と関連付けられ(例えば、頂点の場合は二つの支柱セグメント112と、非頂点の接合部の場合は四つの支柱セグメント112と関連付けられ)、二つ以上のセル108および二つ以上のセル列130によって共有され、かつそれらと関連付けられことができる。
【0180】
いくつかの実施例では、取得された画像を解析して構造上の構成要素を識別する工程は、識別された基本的な構成要素および/または複雑な構造のうちの少なくともいくつかを分類することをさらに含む。いくつかの実施例では、分類する工程は、識別された各接合部114のタイプを、例えば、流出頂点116、流入頂点118、または非頂点接合部120として分類することを含む。いくつかの実施例では、分類する工程は、各セル108のタイプを、クローズセルまたはオープンセル109として分類することを含む。いくつかの実施例では、分類する工程は、各セル列130のタイプを、頂点セル列または非頂点セル列として分類することを含む。
【0181】
いくつかの実施例では、取得した画像を解析して構造上の構成要素を識別する工程は、識別された構成要素、例えば基本的な構成要素の空間位置、より具体的には、例えば接合部114の空間位置を識別すること、および互いに横方向に整列する接合部をさらに識別することをさらに含む。この工程は、互いに横方向に整列し、かつ同じセル108および/または同じセル列130に属する接合部をさらに識別することができる。
【0182】
いくつかの実施例では、寸法決定構成要素220および/またはそこに組み込まれることができる画像処理構成要素224を含む制御回路210は、一つまたは複数のモデル、例えば、機械学習モデル、ユーザー学習モデル、または取得した画像の特徴を識別および分類するように学習された別のモデルを使用できる一つまたは複数の画像処理技術を使用できる。
【0183】
いくつかの実施例では、制御回路210は、ユーザーにユーザーインターフェイスを提供し、ならびに/または人工弁の位置および/もしくは分類を含む、人工弁の一つまたは複数の寸法および/もしくは構造上の構成要素に関する入力を受信することができる。例えば、制御回路210は、取得画像を含むユーザーインターフェイスを表すユーザーインターフェイスデータを生成し、および/またはユーザーインターフェイスの表示のための表示装置に取得画像を含むユーザーインターフェイスデータを送信することができる。ユーザーは、インターフェイスを介して取得した画像を見て、構造上の構成要素、例えば接合部114、支柱セグメント112、外側部材140等の位置を識別する入力を提供することができる。ユーザーは、特定の構造上の構成要素、例えば、接合部114のタイプおよび/または互いに横方向に整列する接合部をさらに分類することができる。
【0184】
一実施例では、ユーザーは、第一の接合部となることができる画像上の第一の点/位置、および第一の接合部と横方向に整列する第二接合部となることができる画像上の第二の点/位置を指定することができ、第一の接合部と第二の接合部との間の横方向の幅Wである距離を計算するように要求することができる。垂直方向の高さを計算するために、垂直方向に整列する接合部に対して同じことが実行されることができる。同様に、ユーザーは、(いくつかの実施形態では、支柱セグメントが貫通する二つの点/位置を指し示すことによって示されることができる)第一の支柱セグメントと、それと交差する第二の支柱セグメントとを指定して、第一の支柱セグメントと第二の支柱セグメントとの間の開口角度を計算するように要求することができる。
【0185】
取得された画像を解析するための上述したさまざまな工程は、任意の順序で実行されることができる。例えば、実行の順序は、人工弁の基本的な構成要素の識別およびその分類を含むことができ、複雑な構造の識別工程は、少なくともいくつかの構成要素の分類の後に実行され、分類は、複雑な構造のいくつかの識別を容易にする。次に、識別された複雑な構造に対して、分類を再び実行することができる。場合によっては、基本的な構成要素の空間位置の識別は、その分類の前に行うことができ、空間位置は、このような分類(例えば、接合部114を、流出頂点116、および流入頂点118、非頂点の最近位接合部120a、非頂点の最遠位接合部120c、その他の非頂点の接合部120等として分類すること)を容易にする。
【0186】
したがって、方法は、制御回路によって、より具体的には、そこに埋め込まれることができる、またはそれに関連付けられることができる寸法決定構成要素によって実行される、人工弁の少なくとも一つの寸法を決定する工程をさらに含む。少なくとも一つの寸法は、常に少なくとも一つの横方向の幅Wを含む。いくつかの実施例では、いくつかの(すなわち、二つ以上の)横方向の幅Wが、それぞれ二つの横方向に離間する接合部114の間で決定される。いくつかの実施例では、いくつかの横方向の幅Wは、頂点セル列または非頂点セル列のいずれかであることができる同じセル列130の異なる軸位置で決定される。いくつかの実施例では、二つの異なるセル列130の少なくとも二つの横方向の幅Wが決定される。例えば、頂点セル列であることができる第一のセル列について一つまたは複数の横方向の幅Wを決定することができ、非頂点セル列であることができる第二のセル列について一つまたは複数の別の横方向の幅を決定することができ、頂点および非頂点セル列130の両方は、支柱セグメント112および接合部114の一部を共有することができる隣接するセル列であることができる。
【0187】
少なくとも一つの横方向の幅Wの決定は、横方向に整列する二つの接合部114間の距離を直接推定することによって実行されることができ、横方向に整列する二つの接合部は同じセル(クローズセル108、または流入もしくは流出頂点の場合はオープンセル109)に沿って互いに反対側に配置されることができ、または上述したように、交差する支柱セグメント間に横方向の幅Wに面して画成されるか、もしくは支柱セグメントと横方向の幅との間に画成されるかのどちらかの開口角度を最初に決定することによって配置されることができる。
【0188】
いくつかの実施例では、少なくとも一つの寸法を決定する工程は、少なくとも一つの垂直方向の高さHを決定することをさらに含むことができる。いくつかの実施例では、いくつかの垂直方向の高さHが、人工弁の異なる横方向の位置で決定され、この場合、方法は、異なる垂直方向の高さH間で比較して、人工弁がその円周にわたって均一に拡張されているか、または不均一に拡張されているかを評価する工程をさらに含むことができ、拡張が不均一である場合、拡張の不均一の程度に関する情報を提供する。
【0189】
いくつかの実施例では、人工弁の構造上の構成要素を識別するために画像を解析する工程は、一定長の構造上の構成要素を識別することを含み、方法は、一定長の構造上の構成要素の事前に格納された長さを取得する工程をさらに含む。例えば、拡張および係止アセンブリ138の外側部材140、またはフレーム106に取り付けられるか、もしくはフレーム106と一体的に形成されるかのいずれかの別のタイプの交連ポストは、一定長の構造上の構成要素として識別され、そのように分類またはタグ付けされることができる。外側部材140の長さは、例えば、メモリ218およびその任意の構成要素(例えば、データベース226)に事前に格納されることができ、外側部材140(または他の交連ポスト)のこの事前に格納された長さLpは、制御回路210によって(例えば、メモリから)取得され、識別された外側部材140に関連付けられることができる。
【0190】
別の実施例では、支柱セグメント112は、一定長の構造上の構成要素として識別され、そのように分類またはタグ付けされることができる。支柱セグメント112は、弁の拡張中に接合部114を中心として旋回するが、それらの長さは一定のままであり、例えばメモリ218およびその任意の構成要素(例えば、データベース226)に事前に格納されることができ、支柱セグメント112のこの事前に格納された長さLsは、制御回路210によって(例えば、メモリから)取得され、一定長の構造上の構成要素として機能する識別された支柱セグメント112に関連付けられることができる。
【0191】
方法は、推定された外径の位置で(すなわち、軸方向の位置で)決定された少なくとも一つの横方向の幅W、および識別された一定長の構造上の構成要素に関連付けられた取得された長さに基づいて、制御回路によって実行される、人工弁の少なくとも一つの外径を推定する工程をさらに含む。この推定は、上記の図8に関連して説明した上記の式に従うことができ、これは、既知の数Nのエッジを備える近似された内側の多角形Piを取り囲む外接円の直径の計算に基づいており、それぞれが決定された横方向の幅Wに等しい長さを有している。エッジの数Nは一定であり、特定の人工弁のタイプについて既知であり、対応する横方向の平面にわたってフレーム106を取り囲む接合部114の数に等しい。図8は、九つの接合部114の間に延在する九つのエッジを有する内側の多角形Piの具体的な実施例を示す。一定長の構造上の構成要素に関連付けられた取得された長さは、距離をピクセルから長さの単位に変換するのに役立つ。
【0192】
いくつかの実施例では、少なくとも一つの外径を推定する工程は、接合部114の厚さThの積を加えることをさらに含み(上記の式に示すように、積は厚さThを二倍にすることができる)、内側の多角形Piの頂点からの外接円の追加の半径方向ずれを補償する。
【0193】
いくつかの実施例では、少なくとも一つの外径を推定する工程は、複数の外径を、それぞれが人工弁の長さに沿った異なる軸方向の位置において、およびそれぞれが対応する推定された外径の軸方向の位置において決定された横方向の幅Wに基づいて、推定することを含む。
【0194】
いくつかの実施例では、少なくとも一つの外径を推定する工程は、横方向の幅が決定されていない軸方向の位置において少なくとも一つの外径を、その軸方向の位置において決定された横方向の幅Wから推定された少なくとも二つの外径から外挿するまたは内挿することによって、推定することをさらに含む。いくつかの実施例では、少なくとも一つの外径は、その片側、例えば近位または遠位の軸方向の位置において決定された横方向の幅Wから推定される少なくとも二つの外径から外挿される。いくつかの実施例では、少なくとも一つの外径は、その両側、すなわちその外径の近位および遠位の両方の軸方向の位置において決定された横方向の幅Wから推定される少なくとも二つの外径から内挿される。
【0195】
いくつかの実施例では、少なくとも一つの外径は、流入直径Diおよび/または流出直径Doを含む。いくつかの実施例では、少なくとも一つの外径は、弁輪直径Doを含む。
【0196】
一定長の構造上の構成要素を識別し、一定長の構造上の構成要素の事前に格納された長さを取得し、その長さを識別された一定長の構造上の構成要素と関連付ける工程のいずれかは、少なくとも一つの外径を推定する工程の前の任意の段階で実行されることができる。
【0197】
上記の工程は、所望の軸方向の位置(一つまたは複数)における弁の外径、例えば弁輪直径、流入/流出直径、および潜在的にその間の別の直径を監視するため、弁拡張のいくつかの段階で繰り返されることができる。
【0198】
いくつかの実施例では、少なくとも一つの直径の閾値は、人工弁の少なくとも一つの軸方向の位置について、例えば、メモリ218またはその構成要素(例えば、データベース226)内に事前に格納されることができ、または制御回路210によって提供されるユーザーインターフェイスを介してユーザーによって手動で入力されることができる。閾値は、自然弁輪(例えば、大動脈弁輪14)の位置での最大許容拡張直径であってもよく、患者固有のものであってもよい。いくつかの実施例では、このような閾値は、弁の植え込み前に、必ずしも上記の方法について説明した撮像装置202ではない撮像装置によって取得された画像から導き出されることができる。これは、例えば、人工弁の植え込み前に実行されるpre-CTを含み、そこから閾値を導き出すことができる。
【0199】
いくつかの実施例によれば、撮像装置202によって取得された少なくとも一つの画像は、植え込み領域における解剖学的領域の組織を含み、そこから、人工弁100の構造要素の識別について上述したのと同様の方法で大動脈弁輪14を識別することができる。いくつかの実施例では、方法は、人工弁が拡張されるべき自然弁輪14の境界を特定する工程と、自然弁輪14の直径を示す弁輪14の対向する壁の間の距離を決定する工程であって、そこから人工弁の弁輪直径Daの閾値を決定することができる、決定する工程とを含む。
【0200】
いくつかの実施例によれば、推定された外径は、対応する軸方向の位置(例えば、弁輪のレベル)に関して(例えば、制御回路によってメモリから)取得された閾値と比較され、推定された外径が閾値を超える場合、警告を発生させることができる。
【0201】
プロセス全体を通じて、制御回路210は、表示装置に中継できるグラフィックインターフェースデータを生成することができる。◎グラフィックインターフェースデータは、取得された画像、ならびに/または識別された構造上の構成要素、決定された寸法および/もしくは推定された外径のいずれかを含めることができ、それらは、取得した画像にタグ付けするか、あるいは画像上にグラフィカルに重ね合わせるか、またはテキスト表示および/もしくはグラフィカル表示を含む任意の形式で画像とは別に表示することができる。
【0202】
本明細書に開示のシステムおよび方法によってもたらされる利点は、それらが人工弁拡張中の継続的なリアルタイム直径モニタリングを可能にし、それによって自然解剖学的構造内の弁拡張に関して臨床医に貴重なフィードバックを提供することである。この貴重な情報は、組織(例えば、弁輪)に対する潜在的外傷の防止、または少なくとも低減に役立つことができる。臨床医は、人工弁100が自然弁輪に最も適合する直径に拡張されるまで、必要に応じて人工弁100の直径を継続的に再調整することができる。例えば、人工弁100を周囲の組織に当てて所定の位置に固定するのに十分である直径は、弁周囲の漏出がほとんどまたは全くなく、かつ人工弁100を過度に拡張させることがなく、自然弁輪の破裂のリスクを回避または低減させる。
【0203】
ここで図9A~9Cを参照して、異なるタイプの人工弁の測定を説明する。特に、図9Aは、機械的に拡張可能な人工弁300の別の実施例の第一の部分図を示し、図9Bは、軟質構成要素(例えば、スカートおよび弁尖アセンブリ)を除いた人工弁300の第二の部分図を示す。人工弁100と同様に、人工弁300は環状フレーム310を含み、環状フレーム310は、流出端302と流入端304との間に画成される、交差する支柱のセット320で作られた単一の格子フレームであることができる。人工弁100に関して上に示したように、弁尖アセンブリ(図示せず)、ならびに内側スカートおよび/または外側スカートを設けることができるが、簡潔にするためにこれらの構成要素は説明しない。
【0204】
交差接合部で互いにヒンジ連結された二層の支柱を備える機械弁の代表である人工弁100とは異なり、人工弁300は、以下により詳細に説明するように、単層の支柱を備える単一のフレームを有する、機械的機構を利用して拡張されることができる別の弁タイプの代表である。いくつかの実施例では、人工弁300は、流出端302に対して流入端304に向かって軸方向の力を加えながら、流入端304を固定位置に維持することによって半径方向に拡張されることができる。あるいは、人工弁300は、流出端302を固定位置に維持しながら流入端304に対して軸方向の力を加えることによって、または流入端304と流出端302にそれぞれ反対の軸方向の力を加えることによって拡張されることができる。いくつかの実施例によれば、作動時に人工弁300を半径方向に拡張および/または半径方向に圧縮するように構成される複数の作動アセンブリを備えることができる送達装置(図示せず)が設けられる。
【0205】
図9A~Bに示すように、人工弁300は、フレーム310の内面に取り付けられ、その周囲に等間隔に離間する一つまたは複数のアクチュエーター360を備えることができる。アクチュエーター360のそれぞれは、送達装置(図示せず)のそれぞれの作動アセンブリと解放可能な連結を形成するように構成されることができる。
【0206】
図9A~Bに例示される人工弁300のフレーム310の相互連結された支柱のセット320は、湾曲した支柱325、327、329、333の横棒と、軸方向の支柱またはポスト334、335、336とを備える。湾曲した支柱は、フレーム310の周りに円周方向に延在する複数のセル338を画成する。フレーム310の片側のみが図9A~Bに例示されているが、フレーム310は、図示された部分と実質的に同一の反対側を有する環状構造を形成することが理解されるであろう。例示の実施形態では、フレーム310は、流出端302を画成する湾曲した支柱325の流出横棒324と、湾曲した支柱327の第一の中間横棒326と、湾曲した支柱329の中間横棒328と、流入端304を画成する湾曲した支柱333の流入横棒332と、を備える。
【0207】
セル338は、第一のセル339および第二のセル340を備えることができる。各第一のセル339は、楕円の主頂点に配置された流出頂点356および流入頂点358を備える、軸方向に延在する楕円形状を有することができる。各第一のセル339は、第一のセル339の外周内に配置されたそれぞれの第二のセル340をさらに備えることができる。第二のセル340は、楕円の短軸頂点に配置された近位接合部341aおよび遠位接合部341bを備える、円周方向に伸びる楕円形状を有することができる。各近位ポスト335は、それぞれの流出頂点356とそれぞれの遠位端357との間に延在することができる。各遠位支柱336は、それぞれの流入頂点358とそれぞれの近位端359との間に延在することができる。楕円形として例示されているが、セル338のいずれも、さまざまな他の形状、例えば、六角形、三角形、涙滴形、長方形、正方形、小判型等のうちのいずれかを有することができることを理解されたい。
【0208】
前記のように、フレーム310は、複数の近位ポスト335および遠位ポスト336を備える、複数の軸方向に延在する支柱またはポストを備えることができる。(例示の実施例では上部ポストとして示されている)近位ポスト335は流出端302まで延在することができ、(例示の実施例では下部ポストとして示されている)遠位ポスト336は流入端304まで延在することができる。一対の近位ポストおよび遠位ポストについて、各近位ポスト335は、対応する遠位ポスト336と軸方向に整列することができる。近位ポスト335および遠位ポスト336の一つまたは複数の対は、アクチュエーター360として構成されることができる。フレーム310は、隣接する円周方向に配置される第一のセル339の各対の間に配置される別の軸方向支持ポスト334をさらに備えることができ、アクチュエーター360は、第一および第二のセルを通り、頂点356、358および接合部341a、341bを貫通して延在し、かつそれらに結合すように配置されることができる。軸方向支持ポスト334は、湾曲支柱325、327、329、333を介して連結することができる。
【0209】
各第一のセル339は、バルブフレーム流出横棒324の二つの湾曲支柱325と、バルブフレーム流入横棒332の二つの湾曲支柱333とによって形成される。各湾曲支柱325は、一端でアクチュエーター360の近位ポスト335に連結し、他端で軸方向支持ポスト334に連結する。各湾曲支柱333は、一端でアクチュエーター360の遠位ポスト336に連結し、他端で軸方向支持ポスト334に連結する。
【0210】
各第二のセル340は、バルブフレームの第一の中間横棒326の二つの湾曲支柱327と、バルブフレームの第二の中間横棒328の二つの湾曲支柱329とによって形成される。湾曲支柱327の下端/遠位端、および湾曲支柱329の上端/近位端は、軸方向支持ポスト334に連結することができる。湾曲した支柱327の上端/近位端は、それぞれのアクチュエーター360の近位ポスト335に連結することができる。湾曲した支柱329の下端/遠位端は、それぞれのアクチュエーター360の遠位ポスト336に連結することができる。
【0211】
各近位ポスト335は、それぞれ第一および第二のセルの対の流出頂点356および近位接合部341aを貫通して延在し、それらに連結することができる。各遠位ポスト336は、それぞれ第一および第二のセルの対の流入頂点358および遠位接合部341bを貫通して延在し、それらに連結することができる。例示の実施形態では、フレーム310は、円周方向に一列に延在する六つの第一のセル339を備え、各第一のセル339内に第二のセル340を備え、六対の近位ポスト335および遠位ポスト336はそれぞれセル339、340の対に連結している。しかし、別の実施形態では、フレーム310は、列内に、より多いまたはより少ない数の第一のセル339を備え、それに対応して、より多いまたはより少ない数の第二のセル340および/またはポスト335、336の対を備えることができる。
【0212】
いくつかの実施形態では、ポスト335、336の各対は、アクチュエーター360として構成されることができる。例えば、例示した実施形態では、ポスト335、336の六対の各々は、アクチュエーター360として構成される。別の実施形態では、ポスト335、336のすべての対がアクチュエーターである必要はない。一対のポスト335、336がアクチュエーターとして構成される場合、ねじ棒362は、339、340の対の各ポストを貫通して延在し、フレーム310の半径方向の圧縮および拡張をもたらす。遠位ポスト336は、その近位端部に配置され、ねじ棒362と係合するように構成されるねじ付きナット364を備えることができる。ねじ棒362が第一の方向(例えば時計回り)に回転すると、近位ポスト335および遠位ポスト336を互いに向かって対応する軸方向に移動させ、フレーム310を拡張させることができ、ねじ棒362が第二の方向(例えば、反時計回り)に回転すると、近位ポスト335と遠位ポスト336を互いに離れるように対応する軸方向に移動させ、フレームを圧縮させる。フレーム310が圧縮状態から拡張状態に移動すると、近位ポスト335と遠位ポスト336との間の間隙が狭くなることができる。
【0213】
ねじ棒362は、軸方向に離間した位置(例えば、流出端302および流入端304)でフレーム310に固定されているため、ねじ棒362を回転させると、流出端302と流入端304とが互いに対して軸方向に移動させ、フレーム310を半径方向に拡張または圧縮させる。例えば、流出端302および流入端304を互いに向かって移動させると、フレーム310を軸方向に短縮させ、半径方向に拡張させる。
【0214】
図9A図9Bに示すように、軸方向支持ポスト334は、長手方向に延在することができ、そのそれぞれの部分に交連支持部材、例えば交連窓322を備えることができる。交連窓322は、軸方向支持ポスト334の近位部にあるように例示されているが、これはなんら限定することを意図するものではない、他の実施例では、交連窓322は、それぞれの軸方向支持ポスト334の異なる部分に配置されることができる。いくつかの実施例によれば、一つまたは複数の軸方向支持ポスト334は、延長部材345を介して流入端304に向かって延在することができる。いくつかの実施例では、各延長部材345はアイレット346で終わる。本明細書で使用する用語「アイレット」は、穴を有する小さな構造を意味する。例示した一例では、各アイレット346はほぼ円形であるが、これになんら限定することを意図するものではなく、各アイレット346は任意の形状を有することができる。
【0215】
フレーム310はさらに、アイレット365の一つまたは複数の対を有することができる。例示した一例では、アイレット365はほぼ円形であるが、これになんら限定することを意図するものではなく、各アイレット346は任意の形状を有することができる。いくつかの実施例では、アイレット365は、外側スカート(図示せず)を固定するために利用されることができる。いくつかの実施例では、アイレット365はそれぞれ、それぞれのバルブフレーム流入横棒332上に配置される。いくつかの実施例では、六つのアイレット365が設けられるが、これはなんら限定することを意図するものではない。いくつかの実施例では、一対のアイレット365は、アイレット365の各対がそれぞれの交連窓322の反対側に配置されるように、各交連窓322に関連付けられる。図9A~Bは、バルブフレーム流入横棒332上のアイレット365を示すが、これはなんら限定することを意図するものではなく、バルブフレーム流入横棒332上のアイレット365に加えて、またはその代わりに、バルブフレーム流出横棒324にアイレットを設けることができる。
【0216】
前記のように、図9A~Bは、フレーム310の片側のみを示す。交連窓322を備える一つの軸方向支持ポスト334のみが図9A~Bに示されているが、フレーム310は任意の数の軸方向支持ポスト334を備えることができ、任意の数の軸方向支持ポストが交連窓322を備えることができることに留意されたい。例えば、フレーム310は六つの軸方向支持ポスト334を備えることができ、そのうちの三つは交連窓322も備える。いくつかの実施形態では、例えば、バルブフレームは、一つ、二つ、三つ、または四つの交連窓を備えることができる。
【0217】
人工弁300が患者の体内の選択された植え込み部位に植え込まれる場合、患者の自然解剖学的構造(例えば、自然大動脈弁輪)は、フレーム310を圧縮する傾向のある人工弁300に対して放射状の力を加えることができる。しかし、ねじ棒362とねじ付きナット364の係合により、このような力がフレーム310を圧縮するのを防止し、それによってフレームが所望の半径方向に拡張した状態に確実に係止されたままになる。
【0218】
構成200は、人工弁100について上記のように、弁拡張処置中に人工弁300の直径を推定するように構成されている。人工弁100と同様に、人工弁300の画像は撮像装置202によって取得され、制御回路210によって解析されて、少なくとも一つの横方向の幅、例えば横方向の幅X1、X2、X3、X4またはX5を決定する。いくつかの実施例では、図9Aに示すように、一つまたは複数の横幅X1は、隣接する軸方向支持ポスト334の近位部間で測定される。いくつかの実施例では、図9Aに示すように、一つまたは複数の横方向の幅X3は、軸方向支持ポスト334の一つまたは複数の隣接する対の遠位部間で測定される。いくつかの実施例では、図9Aに示すように、一つまたは複数の横方向の幅X2は、一つまたは複数のセル340の幅の両端で測定される。いくつかの実施例では、図9Bに示すように、一つまたは複数の横方向の幅X4は、隣接する流出頂点356の間で測定される。いくつかの実施例では、図9Bに示すように、一つまたは複数の横方向の幅X5は、隣接する流入頂点358の間で測定される。
【0219】
横方向の幅は幅X1~X5に限定されず、他の横方向の幅も測定可能である。いくつかの実施例では、隣接するナット364間の距離は、それぞれの横方向の幅として測定される。いくつかの実施例では、ナット364は、それぞれの近位ポスト335の不透明度よりも高い不透明度を備え、それにより、制御回路210がナット364を識別し、それらの間の距離を測定できる。一つまたは複数の垂直方向の高さ、例えば流出頂点356と流入頂点358との間に延在する、図9Bに示す垂直方向の高さH1を同様に測定することができる。
【0220】
制御回路210はさらに画像を解析して、一つまたは複数の一定長の構造上の構成要素を識別する。いくつかの実施例では、図9Aに示すように、支持ポスト334は、取得された画像内のそれぞれの軸方向支持ポスト334の対向する端部間で測定され、事前に格納された値と比較されることができる長さY1を有する一定長の構造上の構成要素として識別されることができる。いくつかの実施例では、図9Aに示すように、延長部材345を備える支持ポスト334は、取得された画像において、それぞれの軸方向支持ポスト334の近位端とそこから延在するそれぞれの延長部材345の遠位端との間で測定され、事前に格納された値と比較されることができる長さY2を有する一定長の構造上の構成要素として識別されることができる。
【0221】
いくつかの実施例では、図9Bに示すように、近位ポスト335は、取得された画像において、流出頂点356とそれぞれの遠位端357aとの間で測定され、事前に格納された値と比較されることができる長さY3を有する一定長の構造上の構成要素として識別されることができる。いくつかの実施例では、図9Bに示すように、遠位ポスト336は、取得された画像において、流入頂点358とそれぞれの近位端359との間で測定され、事前に格納された値と比較されることができる長さY4を有する一定長の構造上の構成要素として識別されることができる。
【0222】
制御回路210は、人工弁300の少なくとも一つの外径を、推定された外径の軸方向の位置において決定される少なくとも一つの横方向の幅、および一定の長さの構造上の構成要素の長さに少なくとも部分的に基づいて推定する。人工弁100に関して上述したように、身体の管腔の内側または外側のいずれかが切開されている場合、人工弁300は均一な形状を示さない場合があるため、外径は複数の軸方向の位置で推定されることができる。
【0223】
いくつかの実施例では、図9Cに示すように、複数の決定された横方向の幅は多角形を形成する。いくつかの実施例では、フレーム310が6つの辺を有する場合、決定された複数の横方向の幅は六角形を形成する。図9Cは、横方向の幅X4によって形成される六角形を例示しているが、同様の六角形は、横方向の幅X5、または異なる軸方向の位置で測定される他の横方向の幅によって形成されることができる。多角形を使用すると、多角形を取り囲む円の直径が決定され、フレーム310の開いた直径を推定するために使用されることができる。上記のように、円の直径は、複数の軸方向の位置において決定され、複数の軸方向の位置におけるフレーム310の直径を推定することができる。したがって、フレーム310の変形を検出することができる。
【0224】
これらのパラメーターを決定し、フレーム310の軸方向の形状を決定するために、多角形を取り囲む円を決定する必要はないことに留意されたい。いくつかの実施例では、複数の横方向の幅(X1,X2,X3,X4,X5および/または他の幅))が測定され、互いに比較される。測定された幅の差により、フレーム310の軸方向の形状を決定することができる。
【0225】
人工弁100に関連して上述したように、横方向の幅は画素で測定することができ、一定長の構造上の構成要素の長さを基準として使用して、フレーム310の直径をより正確に推定することができる。いくつかの実施例では、上記のように、一つまたは複数の一定長の構造上の構成要素は、一つまたは複数の支持ポスト334を備える。いくつかの実施例では、一つまたは複数の一定長の構造上の構成要素は、近位ポスト335と遠位ポスト336との組み合わせである。
【0226】
一実施例では、フレーム310の直径Dは、以下の式を使用して計算される。
【数2】
式中、Xは測定された軸方向の長さであり、X’は支柱の幅である。特に、いくつかの実施例では、軸方向の長さXは支柱間で測定されるため、直径Dを推定する際に支柱の幅が考慮される。
【0227】
上記のように、いくつかの実施例では、アイレット365が設けられる。このような実施例では、制御回路210によって、アイレット365を識別でき、交連窓322の位置を、アイレット365の位置に基づいて決定することができる。したがって、人工弁300は、交連窓322が、所望の配向、例えば心臓の自然の交連に対して所定の配向に配置されるように回転されることができる。同様に、いくつかの実施例では、延長部材345のアイレット346は、制御回路210によって識別され、人工弁300の軸方向の位置を調整する、例えば人工弁300(図示せず)の弁尖を弁輪に対して、または以前植え込まれた弁の位置に対して所定の位置に配置するために使用されることができる。一実施例では、位置の識別は、アイレット346とアイレット365の両方に基づいて実行されることができる。
【0228】
開示される技術の付加的実施例
開示される主題の上記に記載される実装を考慮して、本出願は、以下に列挙される付加的実施例を開示する。単独で実施例の一つの特徴、又は組み合わせて、任意選択的に、一つ以上の更なる実施例の一つ以上の特徴と組み合わせて取り込まれる実施例の二つ以上の特徴は、本出願の開示内に同様に含まれる更なる実施例であることに留意されたい。
【0229】
実施例1.
人工弁の少なくとも一つの外径を推定する方法であって、撮像装置によって人工弁の画像を取得することと、制御回路によって画像を解析して少なくとも一つの横方向の幅を決定することと、制御回路によって画像を解析して一定長の構造上の構成要素を識別することと、制御回路によって一定長の構造上の構成要素の長さを取得し、その長さを識別された一定長の構造上の構成要素に関連付けることと、推定された外径の軸方向の位置において決定された少なくとも一つの横方向の幅および一定長の構造上の構成要素の長さに少なくとも部分的に基づいて、人工弁の少なくとも一つの外径を推定することと、推定された少なくとも一つの外径の表示を出力することと、を含む方法。
【0230】
実施例2.
撮像装置は蛍光透視装置である、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例1の方法。
【0231】
実施例3.
制御回路はメモリに通信可能に結合し、メモリは、制御回路によって実行されると、制御回路に方法の工程を実行させる実行可能な命令を格納する、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例1または2の方法。
【0232】
実施例4.
少なくとも一つの横方向の幅を決定するために画像を解析する工程は、少なくとも一つの横方向の幅を決定する前に、人工弁の構造上の構成要素を識別することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例1~3のうちのいずれか一つの方法。
【0233】
実施例5.
構造上の構成要素を識別する工程は、人工弁の支柱セグメントを識別することを含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例4の方法。
【0234】
実施例6.
構造上の構成要素を識別する工程は、人工弁の接合部を識別することを含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例4または5の方法。
【0235】
実施例7.
接合部を識別することは、接合部を貫通して延在する開口部の境界の識別を含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例6の方法。
【0236】
実施例8.
接合部を識別することは、接合部を貫通して延在するピンの識別を含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例6の方法。
【0237】
実施例9.
構造上の構成要素を識別する工程は、識別された接合部を、流入接合部、流出接合部、または非頂点接合部のうちの少なくとも一つとして分類することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例6~8のうちのいずれか一つの方法。
【0238】
実施例10.
構造上の構成要素を識別する工程は、識別された構造上の構成要素の空間位置を識別することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例4~9のうちのいずれか一つの方法。
【0239】
実施例11.
少なくとも一つの横方向の幅は、二つの横方向に整列する接合部の間に延在する、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例6~10のうちのいずれか一つの方法。
【0240】
実施例12.
構造上の構成要素を識別する工程は、少なくとも一つのセルの識別を含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例4~11のうちのいずれか一つの方法。
【0241】
実施例13.
構造上の構成要素を識別する工程は、識別されたセルを、クローズセルまたはオープンセルに分類することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例12の方法。
【0242】
実施例14.
少なくとも一つの横方向の幅は、二つの同じセルの横方向に整列する接合部の間に延在する、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例12~13のいずれか一つの方法。
【0243】
実施例15.
構造上の構成要素を識別する工程は、少なくとも一つのセル列の識別を含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例4~14のうちのいずれか一つの方法。
【0244】
実施例16.
構造上の構成要素を識別する工程は、識別されたセル列を、頂点セル列または非頂点セル列に分類することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例15の方法。
【0245】
実施例17.
少なくとも一つの横方向の幅は、複数の横方向の幅を含み、それぞれが、人工弁の長さに沿って異なる軸方向の位置に位置付けられる、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例14または15の方法。
【0246】
実施例18.
複数の横方向の幅のうちの少なくとも二つは、同じセル列に連結する横方向の接合部の間に延在する、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例17の方法。
【0247】
実施例19.
少なくとも一つの識別されたセル列は、少なくとも二つのセル列を含み、複数の横方向の幅は、二つのセル列の各々の横方向の接合部の間に延在する少なくとも一つの横方向の幅を含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例17または18の方法。
【0248】
実施例20.
少なくとも一つの横方向の幅を決定するために画像を解析する工程は、少なくとも一つの開口角度を決定することをさらに含み、横方向の幅は、開口角度および支柱セグメントの長さから計算される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例5~19のうちのいずれか一つの方法。
【0249】
実施例21.
開口角度は、二つの交差する支柱セグメントの間に画成され、開口角度は横方向の幅に対向している、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例20の方法。
【0250】
実施例22.
開口角度は、支柱セグメントと横方向の幅との間に画成される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例20の方法。
【0251】
実施例23.
人工弁は、複数のねじ棒および複数のナットを備え、各ナットはそれぞれのねじ棒にねじ込まれ、構造上の構成要素を識別する工程は、人工弁の複数のナットを識別することを含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例4の方法。
【0252】
実施例24.
少なくとも一つの横方向の幅は、識別された人工弁のナットのそれぞれの対の間に延在する、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例23の方法。
【0253】
実施例25.
制御回路によって画像を解析して、少なくとも一つの垂直方向の高さを決定する工程をさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例1~24のうちのいずれか一つの方法。
【0254】
実施例26.
少なくとも一つの垂直方向の高さは、複数の垂直方向の高さを含み、方法は、垂直方向の高さ間を比較し、かつ人工弁の拡張が不均一であるかどうかを示すデータを生成する工程をさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例25の方法。
【0255】
実施例27.
一定長の構造上の構成要素は、人工弁のフレームに連結する拡張および係止アセンブリの外側部材である、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例1~6のうちのいずれか一つの方法。
【0256】
実施例28.
一定長の構造上の構成要素は、人工弁の支柱セグメントである、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例1~26のうちのいずれか一つの方法。
【0257】
実施例29.
少なくとも一つの外径を推定する工程は、対応する横方向の平面における人工弁の周囲に配置される接合部の間に画成される内側の多角形を取り囲む外接円の直径を計算することを含み、内側の多角形の縁部のそれぞれの長さは、横方向の平面の軸方向の位置において決定される横方向の幅であり、計算は、一定長の構造上の構成要素の長さに少なくとも部分的に基づいて、ピクセルから長さ単位への距離の変換をさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例1~28のうちのいずれか一つの方法。
【0258】
実施例30.
計算は、接合部の厚さの積を加算することをさらに含む。本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例29の方法。
【0259】
実施例31.
同じ計算を実行するが、その接合部の厚さの積を加算しないことによって少なくとも一つの内径を推定する工程をさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例30の方法。
【0260】
実施例32.
少なくとも一つの外径を推定する工程は、それぞれが異なる軸方向の位置において決定される横方向の幅に基づいて少なくとも二つの外径を推定することを含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例1~31のうちのいずれか一つの方法。
【0261】
実施例33.
少なくとも一つの外径を推定する工程は、横方向の幅が決定されていない軸方向の位置において少なくとも一つの外径を推定することをさらに含む、本明細書の任意の実施例、特に実施例32の方法。
【0262】
実施例34.
横方向の幅が決定されていない軸方向の位置における外径は、その片側の軸方向の位置において決定された横方向の幅から推定される少なくとも二つの外径から外挿される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例31の方法。
【0263】
実施例35.
横方向の幅が決定されていない軸方向の位置における外径は、その両側の軸方向の位置において決定された横方向の幅から推定される少なくとも二つの外径から内挿される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例33の方法。
【0264】
実施例36.
少なくとも一つの推定された外径は、流入直径、流出直径、および/または弁輪直径から選択される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例1~35のうちのいずれか一つの方法。
【0265】
実施例37.
制御回路によって一つまたは複数のマーカーを識別し、識別された一つまたは複数のマーカーに応じて、制御回路によって人工弁の一つまたは複数の交連を識別し、識別された一つまたは複数の交連の位置の表示を出力することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例1~36のうちのいずれか一つの方法。
【0266】
実施例38.
一つまたは複数のマーカーは、複数のアイレットを備え、アイレットのそれぞれの対はそれぞれの交連の対向する面上に配置される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例37の方法。
【0267】
実施例39.
制御回路によって一つまたは複数のマーカーを識別し、識別された一つまたは複数のマーカーに応じて、制御回路によって人工弁の位置を識別し、人工弁の位置の表示を出力することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例1~36のうちのいずれか一つの方法。
【0268】
実施例40.
一つまたは複数のマーカーは、一つまたは複数のアイレットを備え、一つまたは複数のアイレットのそれぞれは、人工弁から延在するそれぞれの延長部材上に配置される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例39の方法。
【0269】
実施例41.
制御回路と、制御回路に通信可能に結合し、実行可能な命令を格納するメモリとを備えるコンピューティングシステムであって、実行可能な命令は、制御回路によって実行される場合、撮像装置によって取得された人工弁の画像を受信することと、画像を解析して少なくとも一つの横方向の幅を決定することと、画像を解析して一定長の構造上の構成要素を識別することと、一定長の構造上の構成要素の長さを取得し、その長さを識別された一定長の構造上の構成要素に関連付けることと、推定された外径の軸方向の位置において決定された少なくとも一つの横方向の幅および一定長の構造上の構成要素の長さに少なくとも部分的に基づいて、人工弁の少なくとも一つの外径を推定することと、推定された少なくとも一つの外径の表示を出力することと、を含む工程を制御回路に実行させる、コンピューティングシステム。
【0270】
実施例42.
画像は蛍光透視画像である、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例41のコンピューティングシステム。
【0271】
実施例43.
少なくとも一つの横方向の幅を決定するために画像を解析することは、少なくとも一つの横方向の幅を決定する前に、人工弁の構造上の構成要素を識別することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例41または42のコンピューティングシステム。
【0272】
実施例44.
構造上の構成要素を識別することは、人工弁の支柱セグメントを識別することを含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例43のコンピューティングシステム。
【0273】
実施例45.
構造上の構成要素を識別することは、人工弁の接合部を識別することを含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例43または44のコンピューティングシステム。
【0274】
実施例46.
接合部を識別することは、接合部を貫通して延在する開口部の境界の識別を含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例45のコンピューティングシステム方法。
【0275】
実施例47.
接合部を識別することは、接合部を貫通して延在するピンの識別を含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例45のコンピューティングシステム方法。
【0276】
実施例48.
構造上の構成要素を識別することは、識別された接合部を、流入接合部、流出接合部、または非頂点接合部のうちの少なくとも一つとして分類することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例45~47のうちのいずれかのコンピューティングシステム。
【0277】
実施例49.
構造上の構成要素を識別することは、識別された構造上の構成要素の空間位置を識別することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例43~48のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム。
【0278】
実施例50.
少なくとも一つの横方向の幅は、二つの横方向に整列する接合部の間に延在する、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例45~49のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム。
【0279】
実施例51.
構造上の構成要素を識別することは、少なくとも一つのセルの識別を含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例43~50のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム。
【0280】
実施例52.
構造上の構成要素を識別することは、識別されたセルを、クローズセルまたはオープンセルに分類することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例51のコンピューティングシステム。
【0281】
実施例53.
少なくとも一つの横方向の幅は、二つの同じセルの横方向に整列する接合部の間に延在する、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例47または48のコンピューティングシステム。
【0282】
実施例54.
構造上の構成要素を識別することは、少なくとも一つのセル列の識別を含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例43~53のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム。
【0283】
実施例55.
構造上の構成要素を識別することは、識別されたセル列を、頂点セル列または非頂点セル列に分類することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例54のコンピューティングシステム。
【0284】
実施例56.
少なくとも一つの横方向の幅は、複数の横方向の幅を含み、それぞれが、人工弁の長さに沿って異なる軸方向の位置に位置付けられる、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例54または55のコンピューティングシステム。
【0285】
実施例57.
複数の横方向の幅のうちの少なくとも二つは、同じセル列に連結する横方向の接合部の間に延在する、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例56のコンピューティングシステム。
【0286】
実施例58.
少なくとも一つの識別されたセル列は、少なくとも二つのセル列を含み、複数の横方向の幅は、二つのセル列の各々の横方向の接合部の間に延在する少なくとも一つの横方向の幅を含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例56または57のコンピューティングシステム。
【0287】
実施例59.
少なくとも一つの横方向の幅を決定するために画像を解析することは、少なくとも一つの開口角度を決定することをさらに含み、横方向の幅は、開口角度および支柱セグメントの長さから計算される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例44~58のうちの一つのコンピューティングシステム。
【0288】
実施例60.
開口角度は、二つの交差する支柱セグメントの間に画成され、開口角度は横方向の幅に対向している、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例59のコンピューティングシステム。
【0289】
実施例61.
開口角度は、支柱セグメントと横方向の幅との間に画成される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例59のコンピューティングシステム。
【0290】
実施例62.
人工弁は、複数のねじ棒および複数のナットを備え、各ナットはそれぞれのねじ棒にねじ込まれ、構造上の構成要素を識別することは、人工弁の複数のナットを識別することを含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例43のコンピューティングシステム。
【0291】
実施例63.
少なくとも一つの横方向の幅は、識別された人工弁のナットのそれぞれの対の間に延在する、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例62のコンピューティングシステム。
【0292】
実施例64. 工程は、画像を解析して少なくとも一つの垂直方向の高さを決定することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例41~63のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム
【0293】
実施例65.
少なくとも一つの垂直方向の高さは、複数の垂直方向の高さを含み、工程は、垂直方向の高さ間を比較し、かつ人工弁の拡張が不均一であるかどうかを示すデータを生成することをさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例64のコンピューティングシステム。
【0294】
実施例66.
一定長の構造上の構成要素は、人工弁のフレームに連結する拡張および係止アセンブリの外側部材である、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例41~65のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム。
【0295】
実施例67.
一定長の構造上の構成要素は、人工弁の支柱セグメントである、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例41~65のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム。
【0296】
実施例68.
少なくとも一つの外径を推定することは、対応する横方向の平面における人工弁の周囲に配置される接合部の間に画成される内側の多角形を取り囲む外接円の直径を計算することを含み、内側の多角形の縁部のそれぞれの長さは、横方向の平面の軸方向の位置において決定される横方向の幅であり、計算は、一定長の構造上の構成要素の長さに少なくとも部分的に基づいて、ピクセルから長さ単位への距離の変換をさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例41~67のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム。
【0297】
実施例69.
計算は、接合部の厚さの積を加算することをさらに含む。本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例68のコンピューティングシステム。
【0298】
実施例70.
工程は、同じ計算を実行するが、その接合部の厚さの積を加算しないことによって少なくとも一つの内径を推定する工程をさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例69のコンピューティングシステム。
【0299】
実施例71.
少なくとも一つの外径を推定することは、それぞれが異なる軸方向の位置において決定される横方向の幅に基づいて少なくとも二つの外径を推定することを含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例41~70のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム。
【0300】
実施例72.
少なくとも一つの外径を推定することは、横方向の幅が決定されていない軸方向の位置において少なくとも一つの外径を推定することをさらに含む、本明細書の任意の実施例、特に実施例71のコンピューティングシステム。
【0301】
実施例73.
横方向の幅が決定されていない軸方向の位置における外径は、その片側の軸方向の位置において決定された横方向の幅から推定される少なくとも二つの外径から外挿される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例72のコンピューティングシステム。
【0302】
実施例74.
横方向の幅が決定されていない軸方向の位置における外径は、その両側の軸方向の位置において決定された横方向の幅から推定される少なくとも二つの外径から内挿される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例72のコンピューティングシステム。
【0303】
実施例75.
少なくとも一つの推定された外径は、流入直径、流出直径、および/または弁輪直径から選択される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例41~74のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム。
【0304】
実施例76.
工程は、一つまたは複数のマーカーを識別する工程と、識別された一つまたは複数のマーカーに応じて、人工弁の一つまたは複数の交連を識別する工程と、識別された一つまたは複数の交連の位置の表示を出力する工程と、をさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例41~75のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム。
【0305】
実施例77.
一つまたは複数のマーカーは、複数のアイレットを備え、アイレットのそれぞれの対はそれぞれの交連の対向する面上に配置される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例76のコンピューティングシステム。
【0306】
実施例78.
工程は、一つまたは複数のマーカーを識別することと、識別された一つまたは複数のマーカーに応じて、人工弁の位置を識別することと、人工弁の位置の表示を出力することと、をさらに含む、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例41~75のうちのいずれか一つのコンピューティングシステム。
【0307】
実施例79.
一つまたは複数のマーカーは、一つまたは複数のアイレットを備え、一つまたは複数のアイレットのそれぞれは、人工弁から延在するそれぞれの延長部材上に配置される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例78のコンピューティングシステム。
【0308】
実施例80.
人工弁の一つまたは複数の交連の位置を識別する方法であって、撮像装置によって人工弁の画像を取得することと、制御回路によって画像を解析して一つまたは複数のマーカーを識別することと、識別された一つまたは複数のマーカーに応じて、人工弁の一つまたは複数の交連を識別することと、識別された一つまたは複数の交連の位置の表示を出力することと、を含む方法。
【0309】
実施例81.
一つまたは複数のマーカーは、複数のアイレットを備え、アイレットのそれぞれの対はそれぞれの交連の対向する面上に配置される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例80の方法。
【0310】
実施例82.
制御回路と、制御回路に通信可能に結合し、実行可能な命令を格納するメモリとを備えるコンピューティングシステムであって、実行可能な命令は、制御回路によって実行される場合、撮像装置から人工弁の画像を受信することと、画像を解析して一つまたは複数のマーカーを識別することと、識別された一つまたは複数のマーカーに応じて、人工弁の一つまたは複数の交連を識別することと、識別された一つまたは複数の交連の位置の表示を出力することと、を含む工程を制御回路に実行させる、コンピューティングシステム。
【0311】
実施例83.
一つまたは複数のマーカーは、複数のアイレットを備え、アイレットのそれぞれの対はそれぞれの交連の対向する面上に配置される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例82のコンピューティングシステム。
【0312】
実施例84.
人工弁の位置を識別する方法であって、撮像装置によって人工弁の画像を取得することと、制御回路によって画像を解析して一つまたは複数のマーカーを識別することと、識別された一つまたは複数のマーカーに応じて、人工弁の位置を識別することと、人工弁の位置の表示を出力することと、を含む方法。
【0313】
実施例85.
一つまたは複数のマーカーは、一つまたは複数のアイレットを備え、一つまたは複数のアイレットのそれぞれは、人工弁のフレームから延在するそれぞれの延長部材上に配置される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例84の方法。
【0314】
実施例87.
制御回路と、制御回路に通信可能に結合し、実行可能な命令を格納するメモリとを備えるコンピューティングシステムであって、実行可能な命令は、制御回路によって実行される場合、撮像装置から人工弁の画像を受信することと、画像を解析して一つまたは複数のマーカーを識別することと、識別された一つまたは複数のマーカーに応じて、人工弁の位置を識別することと、人工弁の位置の表示を出力することと、を含む工程を制御回路に実行させる、コンピューティングシステム。
【0315】
実施例88.
一つまたは複数のマーカーは、一つまたは複数のアイレットを備え、一つまたは複数のアイレットのそれぞれは、人工弁のフレームから延在するそれぞれの延長部材上に配置される、本明細書に記載の任意の実施例、特に実施例87のコンピューティングシステム。
【0316】
明確にするために、別個の実施例の文脈で記載される、本開示の特定の特徴が、単一の実施例では組み合わせて提供され得ることは理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施例の文脈で記載される、本開示のさまざまな特徴はまた、別個に、又は任意の好適な部分的な組み合わせで、又は本発明の他の任意の記載された実施例で好適なものとして、提供され得る。実施例の文脈で記載された特徴は、その実施例として明示的に指定されない限り、その実施例の本質的特徴とみなされるべきではない。
【0317】
本発明はその特定の実施例と併せて記載されるが、当業者に明らかである多数の代替、修正および変形が存在できることは明らかである。本発明は、その適用において、本明細書に記載の構成要素の構造および配置の詳細、ならびに/または方法に必ずしも限定されないことを理解されたい。他の実施例を実施することができ、実施例はさまざまな方法で実施されることができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲内にあるこのような全ての代替物、修正および変形を包含する。
【符号の説明】
【0318】
100 人工弁
102 流出端
104 流入端
106 環状フレーム
108 クローズセル
109 オープンセル
110 金属支柱
112 支柱セグメント
114 構成要素
116 流出頂点
118 流入頂点
120 非頂点接合部
122 内側スカート
124 弁尖アセンブリ
126 弁尖
128 交連
130 セル列
132 ワッシャー
134 開口部
136 ピン
138 係止アセンブリ
140 外側部材
142 外側部材ルーメン
144 近位端部
146 遠位端部
148 連結延長部
150 付勢アーム
154 内側部材
156 近位端部
158 遠位端部
160 ボア
162 連結延長部
164 ラチェット歯
170 作動アセンブリ
172 アクチュエーター
174 遠位端部
176 スリーブ
178 遠位リップ
200 構成
202 蛍光透視装置
204 患者
206 コンピューティングシステム
210 制御回路
212 ネットワークインターフェイス
214 撮像構成要素
216 I/Oインターフェイス
218 メモリ
220 寸法決定構成要素
221 構成要素
222 構成要素
223 構成要素
224 構成要素
226 データベース
300 人工弁
302 流出端
304 流入端
310 環状フレーム
320 セット
322 交連窓
324 バルブフレーム流出横棒
325 湾曲支柱
326 第一の中間横棒
327 湾曲支柱
328 第二の中間横棒
329 湾曲支柱
332 バルブフレーム流入横棒
333 湾曲支柱
334 軸方向支持ポスト
335 近位ポスト
336 遠位ポスト
338 セル
339 セル
340 セル
345 延長部材
346 アイレット
356 流出頂点
357 遠位端
358 流入頂点
359 近位端
360 アクチュエーター
362 棒
364 ナット
365 アイレット
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9A
図9B
図9C
【国際調査報告】