(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-21
(54)【発明の名称】眼科的状態を治療するための方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/7088 20060101AFI20231114BHJP
A61K 47/60 20170101ALI20231114BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20231114BHJP
C12N 15/115 20100101ALN20231114BHJP
【FI】
A61K31/7088
A61K47/60
A61P27/02
C12N15/115 Z ZNA
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526633
(86)(22)【出願日】2021-10-31
(85)【翻訳文提出日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 US2021057484
(87)【国際公開番号】W WO2022094364
(87)【国際公開日】2022-05-05
(32)【優先日】2020-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520169535
【氏名又は名称】イヴェリック・バイオ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】プラヴィン・デュゲル
(72)【発明者】
【氏名】ダヴァル・ビー・デサイ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA11
4C076BB11
4C076BB24
4C076CC10
4C076EE59
4C076FF68
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA17
4C086MA58
4C086MA66
4C086NA10
4C086NA14
4C086ZA33
(57)【要約】
本発明は、それを必要とする対象においてiRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及び/又はウェット型AMDを有する対象を治療するための方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。本発明はまた、高リスクのドルーゼンを有する対象において眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療するための方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療するための方法であって、ペグ化抗-C5剤を、片眼当たり約2mgの用量で、(i)高リスクのドルーゼン並びに(ii)iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を有する、それを必要とする対象に硝子体内に投与する工程を含み、
前記ペグ化抗-C5剤は、アプタマーであり、前記アプタマー=fCmGfCfCGfCmGmGfUfCfUfCmAmGmGfCGfCfUmGmAmGfUfCfUmGmAmGfUfUfUAfCfCfUmGfCmG-3T(配列番号1)であり、fC及びfU=2'フルオロヌクレオチドであり、mG及びmA=2'-OMeヌクレオチドであり、他のすべてのヌクレオチドが、2'-OHであり、3Tが、逆方向デオキシチミジンを示す、方法。
【請求項2】
ペグ化抗-C5剤が、次の構造:
【化1】
を含むC5-特異的アプタマー又はその塩を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
対象が、中期AMDを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
対象が、iRORAを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
対象が、cRORAを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
対象が、nGAを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
対象が、GAを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療するための方法であって、片眼当たり約2mgの用量でペグ化抗-C5剤を、それを必要とする対象に硝子体内に投与する工程を含み、前記対象が高リスクのドルーゼンを有し、
前記ペグ化抗-C5剤は、アプタマーであり、前記アプタマー=fCmGfCfCGfCmGmGfUfCfUfCmAmGmGfCGfCfUmGmAmGfUfCfUmGmAmGfUfUfUAfCfCfUmGfCmG-3T(配列番号1)であり、fC及びfU=2'フルオロヌクレオチドであり、mG及びmA=2'-OMeヌクレオチドであり、他のすべてのヌクレオチドが、2'-OHであり、3Tが、逆方向デオキシチミジンを示す、方法。
【請求項9】
ペグ化抗-C5剤が、次の構造:
【化2】
を含むC5-特異的アプタマー又はその塩を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
対象が、中期AMDを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
対象が、iRORAを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
対象が、cRORAを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
対象が、nGAを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、中期AMD、及びcRORAからなる群から選択される、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療するための方法であって、片眼当たり約2mgの用量でペグ化抗-C5剤を、それを必要とする対象に硝子体内に投与する工程を含み、
前記ペグ化抗-C5剤は、アプタマーであり、前記アプタマー=fCmGfCfCGfCmGmGfUfCfUfCmAmGmGfCGfCfUmGmAmGfUfCfUmGmAmGfUfUfUAfCfCfUmGfCmG-3T(配列番号1)であり、fC及びfU=2'フルオロヌクレオチドであり、mG及びmA=2'-OMeヌクレオチドであり、他のすべてのヌクレオチドが、2'-OHであり、3Tが、逆方向デオキシチミジンを示す、方法。
【請求項15】
ペグ化抗-C5剤が、次の構造:
【化3】
を含むC5-特異的アプタマー又はその塩を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
対象が、中期AMDを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
対象が、iRORAを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
対象が、iRORAへの進行の危険因子を有する、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
対象が、nGAを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
対象が、cRORAを有する、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年11月1日に出願した、米国仮出願第63/108,427号;2020年11月1日に出願した、米国仮出願第63/108,428号;2021年6月17日に出願した、米国仮出願第63/212,102号;及び2021年6月17日に出願した、米国仮出願第63/212,098号、及び米国仮出願第63/257,565号の利益を主張し、そのすべてを、参照によりその全体を組み込む。
【0002】
配列表
本出願に関連する配列表は、書面のコピーの代わりにテキスト形式で提供され、参照により本明細書に組み込まれる。配列表を含むテキストファイル名は、seq.txtである。本テキストファイルは、約4KBであり、2020年11月1日に作成され、コンピュータを用いてEFS-Web経由で提出されている。
【0003】
本発明は、高リスクのドルーゼンを有する対象に含める、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期(intermediate)AMD、ドライ型AMD(dry AMD)、及び/又はウェット型AMD(wet AMD)を有する対象を治療するための方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む方法に関する。
【背景技術】
【0004】
加齢黄斑変性(「AMD」)は、黄斑、すなわち、網膜の中心部にある領域における進行性の変性異常を特徴とする疾患である。加齢黄斑変性は、歪み及び/又は盲点(暗点)、暗順応の変化(杆体細胞の健康状態の診断)、色の解釈の変化(錐体細胞の健康状態の診断)、視力の低下、又は不可逆的な失明に至る、複雑な、次第に進行していく眼の障害である。
【0005】
AMDは、通常、高齢者の疾患であり、先進国の>50歳の人における失明の主因である。米国では、65~74歳の人のおよそ6%、及び75歳以上の人の20%がAMDに罹患していると推定される。先進国及び開発途上国において平均余命が延びたことから、母集団の高齢者部分は、今後数十年にわたって最大の比率で増加することが予想される。適切な予防又は治療手段がない場合、視力喪失を伴うAMDの症例の数は、高齢化と共に増大することが予想される。
【0006】
非滲出性AMDは、疾患の非血管新生の(「ドライの(dry)」)形態(「ドライ型AMD」)である。ドライ型AMDは、全AMD症例のおよそ90%を占める。ドライ型AMDは、黄斑の変性によって特徴付けることができ、数年にわたって進行が続くと、最終的に、地図状萎縮としても知られる、中心視野の喪失を伴う中心の網膜の萎縮をもたらすおそれがある。ドライ型AMDは、中心視野の中等度及び重度の喪失の重大な原因であり、ほとんどの患者において両側性である。ドライ型AMDでは、黄斑における網膜色素上皮細胞(RPE)の菲薄化は、隣接する網膜組織層への他の加齢性変化と共に発生する。
【0007】
脈絡膜新生血管は、ウェット型AMDの早期の徴候であり得る。新血管新生が、非滲出性AMDにおいて生じ、漏出が開始したら、この疾患は、滲出性AMD、すなわち、疾患の血管新生の(「ウェットの(wet)」)形態(「ウェット型AMD」)と称され、非滲出性AMDは、患者において存在したままで、潜在的に進行を続ける。ウェット型AMDは、特に未治療の場合、突然、中心視野のしばしば実質的な喪失を引き起こすおそれがある。
【0008】
最近の画像技術の進歩、詳細には、光干渉断層撮影(「OCT」)、より詳細には、スペクトルドメイン光干渉断層撮影(「SD-OCT」)によって、AMD疾患状態を示している対象の眼の形態学的変化を再現性よく及び確実に測定し、疾患の進行を経時的にモニターする能力がもたらされている。かかる疾患状態には、不完全な網膜色素上皮(「RPE」)及び網膜外層萎縮(「iRORA」)、iRORAへの進行の危険因子、中期AMD、完全なRPE及び網膜外層萎縮(「cRORA」)、新生の地図状萎縮(nascent geographic atrophy)(「nGA」)、及び/又は地図状萎縮(「GA」)が含まれる。例えば、Guymerら、Incomplete Retinal Pigment Epithelial and Outer Retinal Atrophy in Age-Related Macular Degeneration:Classification of Atrophy Meeting Report 4、Ophthalmology 2020年;127巻:394~409頁を参照のこと;Wuら、Optical Coherence Tomography-Defined Changes Preceding the Development of Drusen-Associated Atrophy in Age-Related Macular Degeneration、Ophthalmology 2014年;121巻:2415~2422もまた参照のこと。
【0009】
ドルーゼンは、(脂肪及びタンパク質を含む)細胞外物質の限局的な蓄積であり、通常、RPEの基底膜とブルッフ膜の内側のコラーゲン層との間にある。ドルーゼンは、AMDの最も初期の徴候のうちの1つであることが考えられる。ドルーゼンは、サイズが増加する、癒合する、又は消失することがあり、且つ数、形状、及び分布が変わり得る動的構造物である。ドルーゼンは、成長と収縮の周期の繰り返しを経験し得る。ドルーゼンのいくつかの形態的特徴は、GAを含む後期AMD、黄斑部新血管新生、又はその両方への進行のリスクと関連している。
【0010】
ドルーゼンの形態の自然経過を測定する研究によって、異なる3通りのドルーゼン成長パターンが同定されている。Filhoら、Change in Drusen Volume as a Novel Clinical Trial Endpoint for the Study of Complement Inhibition in Age-related Macular Degeneration、Ophthalmic Surg Lasers Imaging Retina. 2014年;45巻:18~31頁 at 18を参照のこと。例えば、大部分の眼は、ドルーゼンの体積の増加を示し、一部の眼は、ドルーゼンの安定した形態を示すことが観察された。一部の眼は、明らかな後遺症がなく、ドルーゼンの体積の減少を示し、これは、「まれなイベント」であることが示された。同文献。更に、疾患の異なるステージにおける疾患の進行を担う病理過程が異なり得るということが考えられる。例えば、Schaalら、Anatomic Clinical Trial Endpoints for Nonexudative Age-Related Macular Degeneration、Ophthalmology 2016年、123巻:1060~1079頁 at 1075を参照のこと。したがって、例えば、後期AMDにおいてGAの発症を遅くするための有効な療法は、より早期の疾患状態に適用された場合、有益であることもあり有益でないこともある。同文献。
【0011】
したがって、高リスクのドルーゼンを有する対象に含める、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及び/又はウェット型AMDを示す患者を治療するための療法が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第10,526,315号
【特許文献2】米国特許第10,730,832号
【特許文献3】米国特許出願公開第16/312,247号
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Guymerら、Incomplete Retinal Pigment Epithelial and Outer Retinal Atrophy in Age-Related Macular Degeneration:Classification of Atrophy Meeting Report 4、Ophthalmology 2020年;127巻:394~409頁
【非特許文献2】Wuら、Optical Coherence Tomography-Defined Changes Preceding the Development of Drusen-Associated Atrophy in Age-Related Macular Degeneration、Ophthalmology 2014年;121巻:2415~2422
【非特許文献3】Filhoら、Change in Drusen Volume as a Novel Clinical Trial Endpoint for the Study of Complement Inhibition in Age-related Macular Degeneration、Ophthalmic Surg Lasers Imaging Retina. 2014年;45巻:18~31頁 at 18
【非特許文献4】Schaalら、Anatomic Clinical Trial Endpoints for Nonexudative Age-Related Macular Degeneration、Ophthalmology 2016年、123巻:1060~1079頁 at 1075
【非特許文献5】Garcia-Layanaら、Clinical Interventions in Aging 2017年:12巻1579~1587
【非特許文献6】National Technical Information Service、5285 Port Royal Road、Springfield、VA 22161;Accession No. PB8S 223006/AS;Ferrisら、Am J Ophthalmol 94巻:91~96頁、1982年
【非特許文献7】https://www.ophthalmologyweb.com/Neuro-Ophthalmology/5650-ETDRS-Visual-Acuity-Charts/Compare/?compare=55134,49475,55138,55135,55420&catid=5650
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の態様は、iRORAへの進行の危険因子を有する対象を治療する方法に関する。
【0015】
本発明の態様は、iRORAを有する対象を治療する方法に関する。
【0016】
本発明の態様は、nGAを有する対象を治療する方法に関する。
【0017】
本発明の態様は、cRORAを有する対象を治療する方法に関する。
【0018】
本発明の態様は、初期AMDを有する対象を治療する方法に関する。
【0019】
本発明の態様は、中期AMDを有する対象を治療する方法に関する。
【0020】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼンを有する対象における眼科的疾患又は障害の治療に有用な方法に関する。
【0021】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼンを有する対象を治療する方法に関する。
【0022】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼン及びiRORAへの進行の危険因子を有する対象を治療する方法に関する。
【0023】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼン及びcRORAへの進行の危険因子を有する対象を治療する方法に関する。
【0024】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼン及びiRORAを有する対象を治療する方法に関する。
【0025】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼン及びnGAを有する対象を治療する方法に関する。
【0026】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼン及びcRORAを有する対象を治療する方法に関する。
【0027】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼン及びGAを有する対象を治療する方法に関する。
【0028】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼン及びAMDを有する対象を治療する方法に関する。
【0029】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼン及び中期AMDを有する対象を治療する方法に関する。
【0030】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼン及びドライ型AMDを有する対象を治療する方法に関する。
【0031】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼン及びウェット型AMDを有する対象を治療する方法に関する。
【0032】
本発明の態様は、直径が<63μmであるドルーゼンを有する対象を治療する方法に関する。
【0033】
本発明の態様は、直径が≧63μm且つ<125μmのドルーゼンを有する対象を治療する方法に関する。
【0034】
本発明の態様は、直径が≧125μmのドルーゼンを有する対象を治療する方法に関する。
【0035】
本発明の態様は、直径が63μm未満であるドルーゼンを有する対象を治療する方法に関する。
【0036】
本発明の態様は、直径63μm以上~125μm未満の間のドルーゼンを有する対象を治療する方法に関する。
【0037】
本発明の態様は、直径125μm以上のドルーゼンを有する対象を治療する方法に関する。
【0038】
本発明の態様は、直径が約<63μmであるドルーゼンを有する対象を治療する方法に関する。
【0039】
本発明の態様は、直径が約≧63μm且つ約<125μmのドルーゼンを有する対象を治療する方法に関する。
【0040】
本発明の態様は、直径が約≧125μmのドルーゼンを有する対象を治療する方法に関する。
【0041】
本発明の態様は、高リスクのドルーゼン及び初期、中期、又は後期AMDを有する対象を治療する方法に関する。
【0042】
本発明の態様は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、(i)高リスクのドルーゼン並びに(ii)iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0043】
本発明の態様は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、(i)高リスクのドルーゼン並びに(ii)iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0044】
本発明の態様は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、(i)高リスクのドルーゼン並びに(ii)iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、ドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)が、減少し、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0045】
本発明の態様は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、(i)高リスクのドルーゼン並びに(ii)iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復され、ドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)が、減少し、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0046】
本発明の態様は、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、中期AMD、及びcRORAからなる群から選択される、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与する工程を含む方法に関する。
【0047】
本発明の態様は、対象が高リスクのドルーゼンを有する、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与する工程を含む、方法に関する。
【0048】
本発明の態様は、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、中期AMD、及びcRORAからなる群から選択される、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0049】
本発明の態様は、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与する工程を含み、対象が、高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0050】
本発明の態様は、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、中期AMD、及びcRORAからなる群から選択される、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与する工程を含み、ドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)が、減少し、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0051】
本発明の態様は、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、ドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)が、減少し、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0052】
本発明の態様は、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、中期AMD、及びcRORAからなる群から選択される、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復され、ドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)が、減少し、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0053】
本発明の態様は、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復され、ドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)が、減少し、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0054】
本発明の態様は、抗-C5剤が、C5-特異的アプタマーを含み、アプタマーが、fCmGfCfCGfCmGmGfUfCfUfCmAmGmGfCGfCfUmGmAmGfUfCfUmGmAmGfUfUfUAfCfCfUmGfCmG-3T(配列番号1)の配列を有し、fC及びfU=2'フルオロヌクレオチドであり、mG及びmA=2'-OMeヌクレオチドであり、他のすべてのヌクレオチドが、2'-OHであり、3Tが、逆方向(inverted)デオキシチミジンを示す、治療の方法に関する。
【0055】
本発明の態様は、別の薬剤、そのようなHTRA1阻害剤化合物又はVEGFアンタゴニストと共に抗-C5剤を投与することに関する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】抗-C5剤2mg対模擬(sham)の投与後6ヵ月目、12ヵ月目、及び18ヵ月目の大型のドルーゼンからiRORA又はcRORAへの進行を比較する棒グラフを示す図である。
【
図3】抗-C5剤2mg対模擬の投与後6ヵ月目、12ヵ月目、及び18ヵ月目のiRORAからcRORAへの進行を比較する棒グラフを示す図である。
【
図5】抗-C5剤2mg又は模擬を投与した対象の場合のGA病変サイズ、大型のドルーゼンの存在、iRORAの存在、病変部位、及び病変の限局性に関して、基本特性を比較する表を示す図である。
【
図6】抗-C5剤2mg対模擬の投与後6ヵ月目及び12ヵ月目のベースラインGA面積からの最小二乗平均変化を比較するグラフを示す図である。
【
図7】抗-C5剤2mg対模擬の投与後6ヵ月目、12ヵ月目、及び18ヵ月目の平方根GA面積の、ベースラインからの最小二乗平均変化を比較するグラフを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
本発明の一態様は、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、中期AMD、及びcRORAからなる群から選択される、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与する工程を含む、方法に関する。
【0058】
本発明の一態様は、薬学的に許容される量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、(i)高リスクのドルーゼン並びに(ii)iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を有する対象を治療するのに有用な方法及び組成物に関する。
【0059】
本発明の別の態様は、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有する、方法に関する。
【0060】
抗-C5剤
用語「抗-C5剤」とは、C5補体タンパク質若しくはそのバリアントの活性又は産生を部分的に若しくは完全に低減する又は抑制する薬剤に関する。抗-C5剤は、直接的に又は間接的に、C5補体タンパク質若しくはそのバリアントの活性又は産生を低減する又は抑制することができる。抗-C5剤は、C5補体タンパク質の、その成分ポリペプチドC5a及びC5bへの転換を低減する又は抑制することができる。抗-C5剤はまた、C5a及び/又はC5bの活性若しくは産生を低減する又は抑制することもできる。
【0061】
本発明の実施形態では、抗-C5剤は、C5-特異的アプタマーを含み、アプタマーは、fCmGfCfCGfCmGmGfUfCfUfCmAmGmGfCGfCfUmGmAmGfUfCfUmGmAmGfUfUfUAfCfCfUmGfCmG-3T(配列番号1)のヌクレオチド配列を含み、fC及びfU=2'フルオロヌクレオチドであり、mG及びmA=2'-OMeヌクレオチドであり、他のすべてのヌクレオチドは、2'-OHであり、3Tは、逆方向デオキシチミジンを示す。
【0062】
一部の実施形態では、アプタマーは、リンカーを介してポリエチレングリコール部分(PEG)に結合することができる。PEG部分は、約10kDa超の分子量を有し得、例えば、分子量約20kDa、又は約30kDa、又は約40kDa、又は約50kDa、又は約60kDaである。一部の実施形態では、PEG部分は、リンカーを介してアプタマーの5'末端に結合される。いくつかの実施形態では、5'末端に結合されるPEG部分は、PEG部分の分子量約40kDaである。詳細な実施形態では、約40kDaのPEG部分は、分枝状PEG部分である。約40kDaの分枝状PEG部分は、例えば、1,3-ビス(mPEG-[約20kDa])-プロピル-2-(4'-ブタミド)、又は2,3-ビス(mPEG-[約20kDa])-プロピル-1-カルバモイルであり得る。
【0063】
用語「約」とは、参照される数値表示に関連して用いられる場合、その参照される数値表示のプラス又はマイナス20%までの参照される数値表示を意味する。例えば、「約100」は、80~120を意味し、「約6」は、4.8~7.2を意味する。一実施形態では、本明細書に記載した値は、参照される数値表示の20%未満、例えば、10%、5%、又はそれ以下で変わり得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、アプタマーは、次の構造
【0065】
【0066】
を有する化合物、ARC187、又は薬学的に許容されるその塩であり、アプタマー=fCmGfCfCGfCmGmGfUfCfUfCmAmGmGfCGfCfUmGmAmGfUfCfUmGmAmGfUfUfUAfCfCfUmGfCmG-3T(配列番号1)であり、fC及びfU=2'-フルオロヌクレオチドであり、mG及びmA=2'-OMeヌクレオチドであり、他のすべてのヌクレオチドは、2'-OHであり、3Tは、逆方向デオキシチミジンを示す。一部の実施形態では、上記の構造の各20kDa mPEGは、分子量が約20kDaである。
【0067】
いくつかの実施形態では、アプタマーは、以下に記載の構造:
【0068】
【0069】
を有する化合物、ARC1905、又は薬学的に許容されるその塩であり、アプタマー=fCmGfCfCGfCmGmGfUfCfUfCmAmGmGfCGfCfUmGmAmGfUfCfUmGmAmGfUfUfUAfCfCfUmGfCmG-3T(配列番号1)であり、fC及びfU=2'-フルオロヌクレオチドであり、mG及びmA=2'-OMeヌクレオチドであり、他のすべてのヌクレオチドは、2'-OHであり、3Tは、逆方向デオキシチミジンを示す。一部の実施形態では、上記の構造の各20kDa mPEGは、分子量が約20kDaである。
【0070】
薬学的に許容されるその塩の例には、それだけに限らないが、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロネート、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩(camphorsulfonate)、パモ酸塩、フェニル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、アクリル酸塩、クロロ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、安息香酸メチル、o-アセトキシ安息香酸塩、ナフタレン-2-安息香酸塩、イソブチル酸塩、フェニル酪酸塩、α-ヒドロキシ酪酸塩、ブチン-1,4-ジカルボン酸塩、ヘキシン-1,4-ジカルボン酸塩、カプリン酸塩、カプリル酸塩、桂皮酸塩、グリコール酸塩、ヘプタン酸塩、馬尿酸塩、リンゴ酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、ニコチン酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、プロピオル酸塩、プロピオン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、セバシン酸塩、スベリン酸塩、p-ブロモベンゼンスルホン酸塩、クロロベンゼンスルホン酸塩、エチルスルホン酸塩、2-ヒドロキシエチルスルホン酸、メチルスルホン酸、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、ナフタレン-1,5-スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、及び酒石酸塩(tartarate salt)が含まれる。用語「薬学的に許容される塩」には、それだけには限らないが、本発明の化合物の水和物が含まれ、酸性官能基、例えば、それだけに限らないが、カルボン酸官能基又はリン酸水素官能基、及び塩基を有する本発明のアンタゴニストの塩をも意味し得る。適当な塩基には、それだけに限らないが、アルカリ金属、例えば、ナトリウム、カリウム、及びリチウムの水酸化物;アルカリ土類金属、例えば、カルシウム及びマグネシウムの水酸化物;他の金属、例えば、アルミニウム及び亜鉛の水酸化物;アンモニア、及び有機アミン、例えば、非置換若しくはヒドロキシ-置換モノ-、ジ-、若しくはトリ-アルキルアミン、ジシクロヘキシルアミン;トリブチルアミン;ピリジン;N-メチル、N-エチルアミン;ジエチルアミン;トリエチルアミン;モノ-、ビス-、又はトリス-(2-OH-低級アルキルアミン)、例えば、モノ-、ビス-、若しくはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミン、2-ヒドロキシ-tert-ブチルアミン、又はトリス-(ヒドロキシメチル)メチルアミン;N,N-ジ-低級アルキル-N-(ヒドロキシル-低級アルキル)-アミン、例えば、N,N-ジメチル-N-(2-ヒドロキシエチル)アミン又はトリ-(2-ヒドロキシエチル)アミン;N-メチル-D-グルカミン;及びアミノ酸、例えば、アルギニン、リジン等が含まれる。
【0071】
初期AMD及びドルーゼン
いくつかの態様では、本発明は、不完全な網膜色素上皮(RPE)及び網膜外層萎縮(「iRORA」)を伴う対象に有用な方法及び組成物に関する。iRORAは、OCTにより垂直に整列される及び決定される次の3つの特徴、すなわち、(1)脈絡膜へのシグナルの過剰な伝達の領域、(2)RPEの減弱又は破損の対応するゾーン、及び(3)覆っている光受容体変性の証拠又は徴候により特徴付けられる、眼科的疾患、障害、及び/又は状態である。覆っている光受容体変性の証拠又は徴候には、内顆粒層(「INL」)及び外網状層(「OPL」)の沈下、ヘンレ線維層(「HFL」)における低反射性くさび形の存在、外顆粒層(「ONL」)の菲薄化、外境界膜(「ELM」)の破損、及び楕円体ゾーン(「EZ」)の不完全性が含まれる。iRORAは、RPE裂孔(RPE tear)を意味するために用いるべきではない。iRORAは、cRORA、nGA、GA、中期AMD、及び/又はウェット型AMDに進行し得る。
【0072】
いくつかの態様では、本発明は、iRORAへの進行の危険因子を有する対象に有用な方法及び組成物に関する。iRORAへの進行の危険因子を示す対象は、上記に記載される通り、iRORAの徴候の一部を示すが、すべてを示すわけではない。更に、高リスクのドルーゼン及びiRORAへの進行の危険因子を示す対象はまた、高反射性病巣(hyperreflective foci)、ドルーゼンの不均一な内部反射率、及び/又は網膜下のドルセノイド(drusenoid)沈着をも示し得る。対象がiRORAへの進行の危険因子を有するか否かの決定は、マルチモーダルイメージングでも達成され、これには、それだけには限らないが、OCTが含まれる。iRORAへの進行の危険因子を有する対象は、iRORA、cRORA、nGA、GA、中期AMD、及び/又はウェット型AMDに進行するおそれがある。
【0073】
いくつかの態様では、本発明は、中期AMDを伴う対象に有用な方法及び組成物に関する。中期AMDは、初期AMD、例えば、iRORAへの進行の危険因子と後期AMD、例えば、cRORAとの間である疾患状態である。一部の実施形態では、中期AMDは、高リスクのドルーゼンを含めた及び直径が125μmを超えるドルーゼンを含めた、ドルーゼンを示している対象を含むことができる。一部の実施形態では、中期AMDは、高リスクのドルーゼンを含めた及び直径が125μmを超えるドルーゼンを含めた、ドルーゼンを示している対象を含むことができ、対象はまた、iRORAを示す。一部の実施形態では、中期AMDは、高リスクのドルーゼンを含めた及び直径が125μmを超えるドルーゼンを含めた、ドルーゼンを示している対象を含むことができ、対象はまた、iRORAを示し、対象はまた、高反射性病巣を示す。
【0074】
いくつかの態様では、本発明は、nGAを伴う対象に有用な方法及び組成物に関する。nGAは、(i)内顆粒層(INL)及び外網状層(outer plexiform later)(OPL)の沈下、並びに(ii)ヘンレ線維層内を含む、OPL内の低反射性くさび形帯を特徴とする眼科的疾患、障害、及び/又は状態である。nGAは、RPEの妨害及び脈絡膜へのシグナルの過剰な伝達の増加に付随しても起こり得る。更に、OPL及びINLの沈下に頻繁に存在する特徴は、内節エリプソイド(inner segment ellipsoid)(「ISe」)の破損、ELMの破壊、及びブルッフ膜の下のシグナル伝達の増加の痕跡を含み得る。更に、低反射性くさび形帯と共に頻繁に存在する特徴には、OPL及びINLの渦様沈下(vortex-like subsidence)、ドルーゼンの退縮、及びRPEの下のシグナル伝達の増加の痕跡(traces of increased signal transmission)が含まれる。nGAの開始はまた、一部若しくはすべてのドルーゼンの退縮に付随して起こり得、又は先だって一部若しくはすべてのドルーゼンが退縮し得、覆っている網膜層に進行性の萎縮の特徴的な変化が起こる。nGAはまた、iRORA疾患状態を伴い得る及び/又はiRORA疾患状態と同時に起こり得る。nGAを示している対象は、以前にiRORAへの進行の危険因子を示していることもあり、続いて、cRORA及び/又はGAを示すこともある。
【0075】
いくつかの態様では、本発明は、cRORAを伴う対象に有用な方法及び組成物に関する。cRORAは、iRORAの要件を満たす、及びRPEの面積の変化、OCT B-スキャンにおいて直径が少なくとも250μmである過剰な伝達、及び光受容体の減少の証拠を更に要する眼科的疾患、障害、及び/又は状態である。cRORAは、nGA、GA、及び/又はウェット型AMDに進行し得る。
【0076】
いくつかの態様では、本発明は、高リスクのドルーゼンを有する対象への投与の方法を含む。高リスクのドルーゼンとは、高リスクのAMD及び/又は初期AMDから後期AMDへの高リスクの疾患の進行に関連するドルーゼンを指す。高リスクのドルーゼンは、次の特徴のうちのいずれかを有し得る。例えば、高リスクのドルーゼンは、眼底生体顕微鏡検査又はカラー眼底写真において観察された直径が少なくとも250μmである少なくとも1つのドルーゼが存在すること及び/又は窩を中心とした円径3mm以内で、SD-OCTにより測定した場合、ドルーゼンの総体積が少なくとも0.03mm3であることを特徴とし得る。一部の実施形態では、高リスクのドルーゼンは、直径が少なくとも300μmであり得、窩を中心とした円径500μm以内に存在し得る。別の実施形態では、高リスクのドルーゼンは、直径が少なくとも約150μmである少なくとも1つのドルーゼが存在することを特徴とする。
【0077】
更に、高リスクのドルーゼンは、他の形態学的特徴を特徴とし得る。更に、高リスクのドルーゼンは、病変の最大の高さ及び直径、病変の内部反射率、覆っている網膜内の高反射性病巣の存在及び程度、並びに中心窩下の及びドルーゼンの下の脈絡膜の厚さに関して特徴付けることができる。更に、高リスクのドルーゼンは、ドルーゼンを覆っている高反射性病巣、ドルーゼンの不均一な内部反射率、又はドルーゼンベースラインの下の135μm未満の脈絡膜の厚さを示し得る。更に、高リスクのドルーゼンは、軟質(soft)、大型(large)、不明瞭(indistinct)、及び/又は集密的(confluent)であり得る。
【0078】
危険因子には、例えば、高血圧、肥満、アテローム性動脈硬化症、RPE間の無細胞性有機堆積物(detritus)の限局的な沈着、遺伝的危険因子を含むAMDの家族歴、喫煙、BMI高値、高脂肪食、抗酸化物質及び亜鉛の低摂取、白内障手術歴あり、心血管疾患の病歴、より高値の血漿フィブリノーゲン、及び/又は糖尿病が含まれる(例えば、Garcia-Layanaら、Clinical Interventions in Aging 2017年:12巻1579~1587を参照のこと、その内容は参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる)。
【0079】
いくつかの態様では、本発明は、高リスクのドルーゼン並びに不完全なRPE及びiRORAを有する対象に有用な方法及び組成物に関する。いくつかの態様では、本発明は、高リスクのドルーゼン及びiRORAへの進行の危険因子を有する対象に有用な方法及び組成物に関する。いくつかの態様では、本発明は、高リスクのドルーゼン及びcRORAを有する対象に有用な方法及び組成物に関する。いくつかの態様では、本発明は、高リスクのドルーゼン及びnGAを有する対象に有用な方法及び組成物に関する。
【0080】
いくつかの態様では、本発明は、高リスクのドルーゼン及びGAを有する対象に有用な方法及び組成物に関する。状態が重症である場合、ドライ型AMDは、黄斑の著しい菲薄化及び/又は萎縮をもたらし、RPE及び関連した毛細血管(脈絡毛細管)の減少により生じる。後期ドライ型AMDのこの形態は、罹患したRPEの上に位置した神経網膜の菲薄化及び機能の喪失と関連する。後期ドライ型AMDにおけるこの集合的な表現型は、GAと称する。GAは、cRORAのサブセットをも意味し得、これは、現在又は過去の黄斑部新血管新生の存在の有無で起こり得る。
【0081】
いくつかの態様では、本発明は、直径が<63μmであるドルーゼン(すなわち、「ドルペレット」)を有する対象に有用な方法及び組成物に関する。
【0082】
いくつかの態様では、本発明は、直径が≧63μm且つ<125μmのドルーゼンを有する対象に有用な方法及び組成物に関する。
【0083】
いくつかの態様では、本発明は、≧125μmのドルーゼンを有する対象に有用な方法及び組成物に関する。
【0084】
いくつかの態様では、本発明は、例えば、新たな血管が、覆っている網膜に侵入する場合(すなわち、ウェット型AMD)、高リスクのドルーゼン及び滲出性AMDを有する対象に有用な方法及び組成物に関する。
【0085】
いくつかの態様では、本発明は、高リスクのドルーゼン及び中期AMDを有する対象に有用な方法及び組成物に関する。
【0086】
いくつかの態様では、対象は、色素沈着過剰又は色素沈着低下を示す。一部の実施形態では、色素沈着過剰の増加は、疾患の進行を示す別の方法である。一部の実施形態では、色素沈着低下は、特定の疾患状態と関連する。
【0087】
SD-OCTは、経時的なドルーゼンの形態並びにAMDの他の特性を測定するための信頼できる及び再現可能な方法を特に提供する。更に、SD-OCTアルゴリズムは、ドルーゼンの特徴を定量化するために利用可能である。かかるアルゴリズムは、完全に自動化することができ、ドルーゼン負荷、それぞれ立方根及び平方根変換を用いたドルーゼンの体積及び面積並びに経時的な形態学的変化を確実に報告することができる。SD-OCT及びカラー眼底イメージングの使用によるイメージングの進歩によって、三次元の、幾何学的評価を示すことにより、ドルーゼンの形態を試験する及び測定することが可能になった。SD-OCTイメージングは、マルチモーダルイメージングがやはり可能になっており、(石灰化したドルーゼンとして同定された)ドルーゼン、網膜内高反射性病巣、及び網膜下のドルセノイド沈着物の内部反射率の減少を含めた、視力喪失のリスクを高める、他の黄斑部の特徴を同定する。SD-OCT用に用いられる装置は、例えば、Cirrus HD-OCT等が当技術分野において公知である。
【0088】
使用の方法
一態様では、本発明は、iRORAへの進行の危険因子を治療する方法であって、iRORAへの進行の危険因子を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0089】
一態様では、本発明は、iRORAを治療する方法であって、iRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0090】
一態様では、本発明は、nGAを治療する方法であって、nGAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0091】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0092】
一態様では、本発明は、cRORAを治療する方法であって、cRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0093】
一態様では、本発明は、iRORAの危険因子を治療する方法であって、iRORAの危険因子を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0094】
一態様では、本発明は、iRORAを治療する方法であって、iRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0095】
一態様では、本発明は、nGAを治療する方法であって、nGAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行は、低減され、遅くし、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0096】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0097】
一態様では、本発明は、cRORAを治療する方法であって、cRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0098】
一態様では、本発明は、高リスクのドルーゼンを有する対象を治療するための方法であって、高リスクのドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0099】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びiRORAへの進行の危険因子を有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0100】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びiRORAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0101】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法を含み、高リスクのドルーゼン及びnGAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0102】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及び中期AMDを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0103】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びcRORAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0104】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びGAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0105】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びAMDを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0106】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びドライ型AMDを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0107】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びウェット型AMDを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0108】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、直径が<63μmであるドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0109】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、直径が≧63μm且つ<125μmのドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0110】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、直径が≧125μmのドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0111】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びiRORAへの進行の危険因子を有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0112】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びiRORAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0113】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びnGAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0114】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及び中期AMDを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0115】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びcRORAへの進行の危険因子を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0116】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びcRORAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0117】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びGAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0118】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びAMDを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0119】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びドライ型AMDを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0120】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びウェット型AMDを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0121】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、直径が<63μmであるドルーゼンを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0122】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、直径が≧63μm且つ<125μmのドルーゼンを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0123】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、直径が≧125μmのドルーゼンを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0124】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びiRORAへの進行の危険因子を有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、iRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0125】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びcRORAへの進行の危険因子を有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、cRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0126】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びiRORAへの進行の危険因子を有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、nGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0127】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びnGAへの進行の危険因子を有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、nGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0128】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及び中期AMDを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、中期AMDのcRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0129】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びiRORAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、iRORAのcRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0130】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びiRORAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、iRORAのGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0131】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びnGAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、nGAのGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0132】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びnGAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、nGAのcRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0133】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びcRORAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、cRORAのウェット型AMDへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0134】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びGAを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、GAのウェット型AMDへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0135】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、高リスクのドルーゼン及びドライ型AMDを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、ドライ型AMDのウェット型AMDへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0136】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、直径が<63μmであるドルーゼンを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、AMDの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0137】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、直径が≧63μm且つ<125μmのドルーゼンを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、AMDの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0138】
一態様では、本発明は、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法であって、直径が≧125μmであるドルーゼンを有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、AMDの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0139】
一態様では、本発明は、iRORAへの進行の危険因子を治療する方法であって、iRORAへの進行の危険因子を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有する、方法に関する。
【0140】
一態様では、本発明は、iRORAを治療する方法であって、iRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有する、方法に関する。
【0141】
一態様では、本発明は、nGAを治療する方法であって、nGAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有する、方法に関する。
【0142】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有する、方法に関する。
【0143】
一態様では、本発明は、cRORAを治療する方法であって、cRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有する、方法に関する。
【0144】
一態様では、本発明は、GAを治療する方法であって、GAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有する、方法に関する。
【0145】
一態様では、本発明は、AMDを治療する方法であって、AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有する、方法に関する。
【0146】
一態様では、本発明は、ドライ型AMDを治療する方法であって、ドライ型AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有する、方法に関する。
【0147】
一態様では、本発明は、ウェット型AMDを治療する方法であって、ウェット型AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有する、方法に関する。
【0148】
一態様では、本発明は、AMDを治療する方法であって、直径が<63μmであるドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0149】
一態様では、本発明は、AMDを治療する方法であって、直径が≧63μm且つ<125μmのドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0150】
一態様では、本発明は、AMDを治療する方法であって、直径が≧125μmのドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含む、方法に関する。
【0151】
一態様では、本発明は、iRORAへの進行の危険因子を治療する方法であって、iRORAへの進行の危険因子を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0152】
一態様では、本発明は、iRORAを治療する方法であって、iRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0153】
一態様では、本発明は、nGAを治療する方法であって、nGAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が、高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0154】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が、高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0155】
一態様では、本発明は、cRORAを治療する方法であって、cRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0156】
一態様では、本発明は、GAを治療する方法であって、GAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が、高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0157】
一態様では、本発明は、AMDを治療する方法であって、AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が、高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0158】
一態様では、本発明は、ドライ型AMDを治療する方法であって、ドライ型AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が、高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0159】
一態様では、本発明は、ウェット型AMDを治療する方法であって、ウェット型AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が、高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0160】
一態様では、本発明は、AMDを治療する方法であって、直径が<63μmであるドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0161】
一態様では、本発明は、AMDを治療する方法であって、直径が≧63μm且つ<125μmのドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0162】
一態様では、本発明は、AMDを治療する方法であって、直径が≧125μmのドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0163】
一態様では、本発明は、iRORAへの進行の危険因子を治療する方法であって、iRORAへの進行の危険因子を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、iRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0164】
一態様では、本発明は、iRORAへの進行の危険因子を治療する方法であって、iRORAへの進行の危険因子を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、iRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0165】
一態様では、本発明は、iRORAの危険因子を治療する方法であって、iRORAの危険因子を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、iRORAの危険因子のiRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0166】
一態様では、本発明は、iRORAの危険因子を治療する方法であって、iRORAの危険因子を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、iRORAの危険因子のiRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0167】
一態様では、本発明は、iRORAの危険因子を治療する方法であって、iRORAの危険因子を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、iRORAの危険因子のnGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0168】
一態様では、本発明は、iRORAの危険因子を治療する方法であって、iRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、iRORAの危険因子のnGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0169】
一態様では、本発明は、iRORAへの進行の危険因子を治療する方法であって、iRORAへの進行の危険因子を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、iRORAの危険因子のnGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0170】
一態様では、本発明は、iRORAを治療する方法であって、iRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、iRORAのcRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0171】
一態様では、本発明は、iRORAを治療する方法であって、iRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、iRORAのcRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0172】
一態様では、本発明は、iRORAを治療する方法であって、iRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、iRORAのGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0173】
一態様では、本発明は、iRORAを治療する方法であって、iRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、iRORAのGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0174】
一態様では、本発明は、nGAを治療する方法であって、nGAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、nGAのGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0175】
一態様では、本発明は、nGAを治療する方法であって、nGAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、nGAのGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0176】
一態様では、本発明は、nGAを治療する方法であって、nGAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、nGAのcRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0177】
一態様では、本発明は、nGAを治療する方法であって、nGAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、nGAのcRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0178】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、中期AMDのnGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0179】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、中期AMDのnGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0180】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、中期AMDのGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0181】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、中期AMDのGAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0182】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、中期AMDのcRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0183】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、中期AMDのcRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0184】
一態様では、本発明は、cRORAを治療する方法であって、cRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、cRORAのウェット型AMDへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0185】
一態様では、本発明は、cRORAを治療する方法であって、cRORAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、cRORAのウェット型AMDへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0186】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、直径が125μmを超えるドルーゼン及び/又はiRORA及び/又は高反射性病巣を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、中期AMDのcRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0187】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、直径が125μmを超えるドルーゼン及び/又はiRORA及び/又は高反射性病巣を有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、中期AMDのcRORAへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0188】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、中期AMDのウェット型AMDへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0189】
一態様では、本発明は、中期AMDを治療する方法であって、中期AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、中期AMDのウェット型AMDへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0190】
一態様では、本発明は、GAを治療する方法であって、GAを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、GAのウェット型AMDへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0191】
一態様では、本発明は、ドライ型AMDを治療する方法であって、ドライ型AMDを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、ドライ型AMDのウェット型AMDへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0192】
一態様では、本発明は、初期AMDを治療する方法であって、直径が<63μmであるドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、直径が<63μmであるドルーゼンの、直径が≧63μm且つ<125μmのドルーゼンであるドルーゼンへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0193】
一態様では、本発明は、初期AMDを治療する方法であって、直径が≧63μm且つ<125μmのである、ドルーゼンを有する対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、対象が高リスクのドルーゼンを有し、直径が≧63μm且つ<125μmのドルーゼンであるドルーゼンの、直径が≧125μmのドルーゼンへの進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、方法に関する。
【0194】
別の態様では、本発明の方法による抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩の投与によって、例えば、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及び/又はウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を有する対象において、ドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)が、減少し、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される。一部の実施形態では、ドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)の低減、緩徐化、抑制、予防、改善及び/又は回復は、明らかな後遺症、AMD疾患の進行、及び/又はより進行型の疾患状態への転換の欠如に付随して起こる。
【0195】
一部の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩の投与は、それだけに限らないが、中心視野の減少又は喪失、視力の喪失、及び解読能力の減少又不能を含めた、AMDに続発するnGAの1種若しくは複数の症状を低減し、抑制し、予防し、遅くし、且つ/又は回復することができる。一部の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩の投与は、それだけに限らないが、GA病変の成長、nGA病変の成長又は変化の速度、及びRPE下のドルーゼンの形成を含めた、AMDに続発するnGAに関連する組織-又は細胞-レベルの変化の1つ若しくは複数を抑制し、予防し、遅くし、且つ/又は回復することができる。
【0196】
一部の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩の投与は、それだけに限らないが、中心視野の減少又は喪失、視力の喪失、及び解読能力の減少又不能を含めた、AMDに続発するGAの1種若しくは複数の症状を低減し、抑制し、予防し、遅くし、且つ/又は回復することができる。一部の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩の投与は、それだけに限らないが、GA病変の成長、GA病変の成長又は変化の速度、及びRPE下のドルーゼンの形成を含めた、AMDに続発するGAに関連する組織-又は細胞-レベルの変化の1つ若しくは複数を抑制し、予防し、遅くし、且つ/又は回復することができる。
【0197】
一部の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩の投与は、硝子体内に施行される。
【0198】
一部の実施形態では、眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法は、(i)高リスクのドルーゼン並びに(ii)iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及びウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を有する、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復され、及び/又はドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)が、減少し、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される。いくつかの実施形態では、低減、緩徐化、抑制、予防、改善及び/又は回復には、ある疾患状態から、より進行型の疾患状態への転換の速度の減少が含まれる。一部の実施形態では、低減、緩徐化、抑制、予防、改善及び/又は回復には、早期から後期までのAMDの転換の速度の減少が含まれる。一部の実施形態では、低減、緩徐化、抑制、予防、改善及び/又は回復は、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与されない対象の特徴と比較して、又は対象自身のベースライン若しくは以前の状態と比較して、一定の期間にわたって眼の形態学的特徴を比較することにより決定することができる。かかる実施形態では、ベースライン時、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩の初回の若しくは早期の投与で及び少なくとも若しくは約1ヵ月、少なくとも若しくは約2ヵ月、少なくとも若しくは約3ヵ月、少なくとも若しくは約4ヵ月、少なくとも若しくは約5ヵ月、少なくとも若しくは約6ヵ月、少なくとも若しくは約7ヵ月、少なくとも若しくは約8ヵ月、少なくとも若しくは約9ヵ月、少なくとも若しくは約10ヵ月、少なくとも若しくは約11ヵ月、少なくとも若しくは約12ヵ月、少なくとも若しくは約15ヵ月、少なくとも若しくは約18ヵ月、又は少なくとも若しくは約24ヵ月、そのような比較がなされ得る。
【0199】
一部の実施形態では、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及び/又はウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を治療する方法は、それを必要とする対象に、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を含み、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行は、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、及び/又はドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)は、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される。いくつかの実施形態では、低減、緩徐化、抑制、予防、改善及び/又は回復には、ある疾患状態から、より進行型の疾患状態への転換の速度の減少が含まれる。一部の実施形態では、低減、緩徐化、抑制、予防、改善及び/又は回復には、早期から後期までのAMDの転換の速度の減少が含まれる。一部の実施形態では、低減、緩徐化、抑制、予防、改善及び/又は回復は、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与されない対象の特徴と比較して、又は対象自身のベースライン若しくは以前の状態と比較して、一定の期間にわたって眼の形態学的特徴を比較することにより決定することができる。かかる実施形態では、ベースライン時、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩の初回の若しくは早期の投与で及び少なくとも若しくは約1ヵ月、少なくとも若しくは約2ヵ月、少なくとも若しくは約3ヵ月、少なくとも若しくは約4ヵ月、少なくとも若しくは約5ヵ月、少なくとも若しくは約6ヵ月、少なくとも若しくは約7ヵ月、少なくとも若しくは約8ヵ月、少なくとも若しくは約9ヵ月、少なくとも若しくは約10ヵ月、少なくとも若しくは約11ヵ月、少なくとも若しくは約12ヵ月、少なくとも若しくは約15ヵ月、少なくとも若しくは約18ヵ月、又は少なくとも若しくは約24ヵ月、そのような比較がなされ得る。
【0200】
一部の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩は、抗-C5剤若しくは薬学的に許容されるその塩の投与前のドルーゼンの成長の速度と比較して、又は対象自身のベースライン若しくは以前の状態と比較して、高リスクのドルーゼンを有する対象においてドルーゼンの成長の速度を減少させるのに有効な量で投与される。いくつかの実施形態では、ドルーゼンの成長の速度は、少なくとも若しくは約5%、少なくとも若しくは約10%、少なくとも若しくは約15%、少なくとも若しくは約20%、少なくとも若しくは約25%、少なくとも若しくは約30%、少なくとも若しくは約35%、少なくとも若しくは約40%、少なくとも若しくは約45%、又は少なくとも若しくは約50%まで減少される。ドルーゼンの成長の速度のそのような減少は、一定の期間にわたって、例えば、ベースラインと少なくとも若しくは約1ヵ月、少なくとも若しくは約2ヵ月、少なくとも若しくは約3ヵ月、少なくとも若しくは約4ヵ月、少なくとも若しくは約5ヵ月、少なくとも若しくは約6ヵ月、少なくとも若しくは約7ヵ月、少なくとも若しくは約8ヵ月、少なくとも若しくは約9ヵ月、少なくとも若しくは約10ヵ月、少なくとも若しくは約11ヵ月、少なくとも若しくは約12ヵ月、少なくとも若しくは約15ヵ月、少なくとも若しくは約18ヵ月、又は少なくとも若しくは約24ヵ月の間に、網膜下でドルーゼンがどのくらい形成されるかを測定することにより決定することができる。別の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩は、直径が<63μmである、直径が≧63μm~<125μmの間である、又は直径≧125μmであるドルーゼンを有する対象において、ドルーゼンの成長の速度を減少させるのに有効な量で投与される。
【0201】
一部の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩は、抗-C5剤若しくは薬学的に許容されるその塩の投与前の網膜のドルーゼンのレベルと比較して、又は対象自身のベースライン若しくは以前の状態と比較して、高リスクのドルーゼンを有する対象においてほぼ同じレベルの網膜のドルーゼンを維持する又は網膜のドルーゼンのレベル(例えば、量、サイズ、数、面積、体積、形状、密度、及び/又は反射率)を減少させるのに有効な量で投与される。いくつかの実施形態では、ドルーゼンのレベルは、少なくとも若しくは約5%、少なくとも若しくは約10%、少なくとも若しくは約15%、少なくとも若しくは約20%、少なくとも若しくは約25%、少なくとも若しくは約30%、少なくとも若しくは約35%、少なくとも若しくは約40%、少なくとも若しくは約45%、又は少なくとも若しくは約50%まで減少される。ドルーゼンのレベルのそのような減少は、一定の期間にわたって、例えば、ベースラインと少なくとも若しくは約1ヵ月、少なくとも若しくは約2ヵ月、少なくとも若しくは約3ヵ月、少なくとも若しくは約4ヵ月、少なくとも若しくは約5ヵ月、少なくとも若しくは約6ヵ月、少なくとも若しくは約7ヵ月、少なくとも若しくは約8ヵ月、少なくとも若しくは約9ヵ月、少なくとも若しくは約10ヵ月、少なくとも若しくは約11ヵ月、少なくとも若しくは約12ヵ月、少なくとも若しくは約15ヵ月、少なくとも若しくは約18ヵ月、又は少なくとも若しくは約24ヵ月の間に、網膜下でドルーゼンがどのくらい形成されるかを測定することにより決定することができる。別の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩は、直径が<63μmである、直径が≧63μm~<125μmの間である、又は直径≧125μmであるドルーゼンを有する対象において、ほぼ同じレベルの網膜のドルーゼンを維持する又は網膜のドルーゼンのレベル(例えば、量、サイズ、数、面積、体積、形状、密度、及び/又は反射率)を減少させるのに有効な量で投与される。
【0202】
一実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩は、抗-C5剤若しくは薬学的に許容されるその塩の投与前の網膜のドルーゼンのレベルと比較して、又は対象自身のベースライン若しくは以前の状態と比較して、高リスクのドルーゼンを有する対象においてドルーゼン(例えば、量、サイズ、数、面積、体積、形状、密度、反射率、及び/又は形態)の進行を遅くし、且つ/又は抑制するのに有効な量で投与される。詳細な実施形態では、ドルーゼンの進行は、少なくとも若しくは約5%、少なくとも若しくは約10%、少なくとも若しくは約15%、少なくとも若しくは約20%、少なくとも若しくは約25%、少なくとも若しくは約30%、少なくとも若しくは約35%、少なくとも若しくは約40%、少なくとも若しくは約45%、又は少なくとも若しくは約50%まで減少される。進行の緩徐化及び/又は抑制は、一定の期間にわたって、例えば、ベースラインと少なくとも若しくは約1ヵ月、少なくとも若しくは約2ヵ月、少なくとも若しくは約3ヵ月、少なくとも若しくは約4ヵ月、少なくとも若しくは約5ヵ月、少なくとも若しくは約6ヵ月、少なくとも若しくは約7ヵ月、少なくとも若しくは約8ヵ月、少なくとも若しくは約9ヵ月、少なくとも若しくは約10ヵ月、少なくとも若しくは約11ヵ月、少なくとも若しくは約12ヵ月、少なくとも若しくは約15ヵ月、少なくとも若しくは約18ヵ月、又は少なくとも若しくは約24ヵ月の間に、網膜下でドルーゼンがどのくらい形成されるかを測定することにより決定することができる。別の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩は、直径が<63μmである、直径が≧63μm~<125μmの間である、又は直径≧125μmであるドルーゼンを有する対象においてドルーゼン(例えば、量、サイズ、数、面積、体積、形状、密度、反射率、及び/又は形態)の進行を遅くし、且つ/又は抑制するのに有効な量で投与される。
【0203】
一実施形態では、本明細書中に記載される抗-C5剤は、抗-C5剤若しくは薬学的に許容されるその塩の投与前の網膜のドルーゼンのレベルと比較して、又は対象自身のベースライン若しくは以前の状態と比較して、高リスクのドルーゼンを有する対象においてドルーゼンの形成を減少させる、及び/又はドルーゼンの形成の速度を減少させる、及び/又はドルーゼンの形成を回復させるのに有効な量で投与される。詳細な実施形態では、ドルーゼンの形成及び/又はドルーゼンの形成の速度は、少なくとも若しくは約5%、少なくとも若しくは約10%、少なくとも若しくは約15%、少なくとも若しくは約20%、少なくとも若しくは約25%、少なくとも若しくは約30%、少なくとも若しくは約35%、少なくとも若しくは約40%、少なくとも若しくは約45%、又は少なくとも若しくは約50%まで減少される。ドルーゼンの形成の減少及び/又はドルーゼンの形成の速度の減少は、一定の期間にわたって、例えば、ベースラインと少なくとも若しくは約1ヵ月、少なくとも若しくは約2ヵ月、少なくとも若しくは約3ヵ月、少なくとも若しくは約4ヵ月、少なくとも若しくは約5ヵ月、少なくとも若しくは約6ヵ月、少なくとも若しくは約7ヵ月、少なくとも若しくは約8ヵ月、少なくとも若しくは約9ヵ月、少なくとも若しくは約10ヵ月、少なくとも若しくは約11ヵ月、少なくとも若しくは約12ヵ月、少なくとも若しくは約15ヵ月、少なくとも若しくは約18ヵ月、又は少なくとも若しくは約24ヵ月の間に、網膜下でドルーゼンがどのくらい形成されるかを測定することにより決定することができる。詳細な実施形態では、ドルーゼンの形成の回復は、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与されない対象におけるものと比較して、少なくとも若しくは約5%、少なくとも若しくは約10%、少なくとも若しくは約15%、少なくとも若しくは約20%、少なくとも若しくは約25%、少なくとも若しくは約30%、少なくとも若しくは約35%、少なくとも若しくは約40%、少なくとも若しくは約45%、又は少なくとも若しくは約50%まで回復される。ドルーゼンの形成における回復は、一定の期間の後に、例えば、ベースラインと少なくとも若しくは約1ヵ月、少なくとも若しくは約2ヵ月、少なくとも若しくは約3ヵ月、少なくとも若しくは約4ヵ月、少なくとも若しくは約5ヵ月、少なくとも若しくは約6ヵ月、少なくとも若しくは約7ヵ月、少なくとも若しくは約8ヵ月、少なくとも若しくは約9ヵ月、少なくとも若しくは約10ヵ月、少なくとも若しくは約11ヵ月、少なくとも若しくは約12ヵ月、少なくとも若しくは約15ヵ月、少なくとも若しくは約18ヵ月、又は少なくとも若しくは約24ヵ月の間の期間の後に、網膜下でドルーゼンがどのくらい存在するかを測定することにより決定することができる。別の実施形態では、本明細書中に記載される抗-C5剤は、直径が<63μmである、直径が≧63μm~<125μmの間である、又は直径≧125μmであるドルーゼンを有する対象において、ドルーゼンの形成を減少させる、及び/又はドルーゼンの形成の速度を減少させる、及び/又はドルーゼンの形成を回復させるのに有効な量で投与される。
【0204】
一態様では、本発明は、高リスクのドルーゼンを有する対象において視力の喪失を遅くする及び/又は抑制する方法であって、本明細書中に記載される抗-C5剤を対象に投与する工程を含む、方法に関する。一部の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩の対象への投与は、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与されない対象におけるものと比較して、又は対象自身のベースライン若しくは以前の状態と比較して、(糖尿病性網膜症の早期治療研究(ETDRS:Early Treatment of Diabetic Retinopathy Study)短報を用いて測定した)最善矯正視力の低下を遅くし、且つ/又は抑制することができる。そのような低下は、ベースラインと少なくとも若しくは約1ヵ月、少なくとも若しくは約2ヵ月、少なくとも若しくは約3ヵ月、少なくとも若しくは約4ヵ月、少なくとも若しくは約5ヵ月、少なくとも若しくは約6ヵ月、少なくとも若しくは約7ヵ月、少なくとも若しくは約8ヵ月、少なくとも若しくは約9ヵ月、少なくとも若しくは約10ヵ月、少なくとも若しくは約11ヵ月、少なくとも若しくは約12ヵ月、少なくとも若しくは約15ヵ月、少なくとも若しくは約18ヵ月、又は少なくとも若しくは約24ヵ月との間で測定することができる。別の態様では、本発明は、直径が<63μmである、直径が≧63μm~<125μmの間である、又は直径≧125μmであるドルーゼンを有する対象において視力の喪失を遅くする及び/又は抑制する方法に関する。
【0205】
一態様では、本発明は、高リスクのドルーゼンを有する対象において視力の喪失を回復する方法であって、本明細書中に記載される抗-C5剤を対象に投与する工程を含む、方法に関する。一部の実施形態では、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩の対象への投与は、抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与されない対象におけるものと比較して、又は対象自身のベースライン若しくは以前の状態と比較して、(ETDRSを用いて測定した)最善矯正視力を増加させることができる。そのような増加は、ベースラインと少なくとも若しくは約1ヵ月、少なくとも若しくは約2ヵ月、少なくとも若しくは約3ヵ月、少なくとも若しくは約4ヵ月、少なくとも若しくは約5ヵ月、少なくとも若しくは約6ヵ月、少なくとも若しくは約7ヵ月、少なくとも若しくは約8ヵ月、少なくとも若しくは約9ヵ月、少なくとも若しくは約10ヵ月、少なくとも若しくは約11ヵ月、少なくとも若しくは約12ヵ月、少なくとも若しくは約15ヵ月、少なくとも若しくは約18ヵ月、又は少なくとも若しくは約24ヵ月の間で測定することができる。別の態様では、本発明は、直径が<63μmである、直径が≧63μm~<125μmの間である、又は直径≧125μmであるドルーゼンを有する対象において視力の喪失を回復する方法に関する。
【0206】
一態様では、本発明は、高リスクのドルーゼンを有する対象において低輝度視力の喪失を遅くする及び/又は抑制する方法であって、本明細書中に記載される抗-C5剤を対象に投与する工程を含む、方法に関する。一部の実施形態では、抗-C5剤の対象への投与は、抗-C5剤を投与しない対象におけるものと比較して、又は対象自身のベースライン若しくは以前の状態と比較して、(ETDRS短報を用いて測定した)低輝度最善矯正視力の低下を遅くする又は抑制することができる。そのような低下は、ベースラインと少なくとも若しくは約1ヵ月、少なくとも若しくは約2ヵ月、少なくとも若しくは約3ヵ月、少なくとも若しくは約4ヵ月、少なくとも若しくは約5ヵ月、少なくとも若しくは約6ヵ月、少なくとも若しくは約7ヵ月、少なくとも若しくは約8ヵ月、少なくとも若しくは約9ヵ月、少なくとも若しくは約10ヵ月、少なくとも若しくは約11ヵ月、少なくとも若しくは約12ヵ月、少なくとも若しくは約15ヵ月、少なくとも若しくは約18ヵ月、又は少なくとも若しくは約24ヵ月との間で測定することができる。別の態様では、本発明は、直径が<63μmである、直径が≧63μm~<125μmの間である、又は直径≧125μmであるドルーゼンを有する対象において低輝度視力の喪失を遅くする及び/又は抑制する方法に関する。
【0207】
一態様では、本発明は、高リスクのドルーゼンを有する対象において低輝度視力の喪失を回復させる方法であって、抗-C5剤を対象に投与する工程を含む、方法に関する。一部の実施形態では、抗-C5剤の対象への投与は、抗-C5剤を投与しない対象におけるものと比較して、又は対象自身のベースライン若しくは以前の状態と比較して、低輝度(ETDRSを用いて測定した)最善矯正視力を増加させることができる。そのような増加は、ベースラインと少なくとも若しくは約1ヵ月、少なくとも若しくは約2ヵ月、少なくとも若しくは約3ヵ月、少なくとも若しくは約4ヵ月、少なくとも若しくは約5ヵ月、少なくとも若しくは約6ヵ月、少なくとも若しくは約7ヵ月、少なくとも若しくは約8ヵ月、少なくとも若しくは約9ヵ月、少なくとも若しくは約10ヵ月、少なくとも若しくは約11ヵ月、少なくとも若しくは約12ヵ月、少なくとも若しくは約15ヵ月、少なくとも若しくは約18ヵ月、又は少なくとも若しくは約24ヵ月の間で測定することができる。別の態様では、本発明は、直径が<63μmである、直径が≧63μm~<125μmの間である、又は直径≧125μmであるドルーゼンを有する対象において低輝度視力の喪失を回復させる方法に関する。
【0208】
一部の実施形態では、ETDRS短報を用いた測定は、糖尿病性網膜症早期治療研究調査グループ(ETDRS)、Manual of Operations、Baltimore:ETDRS Coordinating Center、University of Marylandにおいて記載される通りであり得る。National Technical Information Service、5285 Port Royal Road、Springfield、VA 22161;Accession No. PB8S 223006/AS;Ferrisら、Am J Ophthalmol 94巻:91~96頁、1982年から利用可能である。一部の実施形態では、視力検査は、https://www.ophthalmologyweb.com/Neuro-Ophthalmology/5650-ETDRS-Visual-Acuity-Charts/Compare/?compare=55134,49475,55138,55135,55420&catid=5650、例えば、ETDRS視力チャート1、2及び/又はRから利用可能な1つ又は複数のチャートを用いる。
【0209】
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、例えば、対象が高リスクのドルーゼンを有するか否か、又はiRORAへの進行の危険因子を有するか否か、又はiRORAを有するか否か、又はnGAを有するか否か、又はcRORAを有するか否か、又はAMDを有するか否か、又は中期AMDを有するか否か、又はドライ型AMDを有するか否か、又はウェット型AMDを有するか否か、又はAMDに続発するGAを有するか否かを決定することにより、治療される対象を同定する工程を更に含むことができる。
【0210】
一部の実施形態では、対象は、哺乳動物であり得、これには、それだけには限らないが、ヒト、サル、雌ウシ、雄ブタ、ヒツジ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、及びマウスが含まれる。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
【0211】
一部の実施形態では、対象は、治療未経験であり得、例えば、高リスクのドルーゼン、又はiRORAへの進行の危険因子、又はiRORA、又はnGA、又はcRORA、又はAMD、又は中期AMD、又はドライ型AMD、又はウェット型AMD、又はAMDに続発するGAについてこれまで治療されていなかった。
【0212】
一部の実施形態では、治療有効性は、1つ又は複数の臨床エンドポイントの寄せ集め、例えば、疾患状態の進行、ドルーゼンの特徴、及び/又は色素沈着の変化を考慮に入れることができる。一部の態様では、治療有効性は、スケール、スコア、及び/又は統計解析を用いて決定される。
【0213】
治療的投与又は予防的投与用の組成物
抗-C5剤は、薬学的に許容される担体又はビヒクルを更に含む組成物、例えば、医薬組成物の成分として投与することができる。抗-C5剤、例えば、適当な担体物質と混合することができ、組成物の総質量の1~95質量%の量で一般に存在する。本組成物は、注射に適している、特に、眼の直接的な注射に適している剤形(例えば、硝子体内注射)で提供することができる。本組成物は、例えば、懸濁液、乳剤、又は溶液の形態であり得る。
【0214】
注射用の配合物には、無菌の水溶液若しくは非水溶液、懸濁液、又は乳剤が含まれる。様々な水性担体は、例えば、水、緩衝水、生理的食塩水等を用いることができる。かかる配合物は、添加剤、例えば、保存剤、湿潤剤、緩衝化剤、乳化剤、分散化剤、及び懸濁化剤を含有することもできる。
【0215】
一部の実施形態では、抗-C5剤を含む組成物用の添加剤には、それだけに限らないが、緩衝化剤、非イオン性界面活性剤、保存剤、張度剤(tonicity agent)、糖類、アミノ酸、及びpH調整剤が含まれる。適当な緩衝化剤には、それだけに限らないが、リン酸二水素ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、及び酢酸ナトリウムが含まれる。適当な非イオン性界面活性剤には、それだけに限らないが、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えば、ポリソルベート20及びポリソルベート80が含まれる。適当な保存剤には、それだけに限らないが、ベンジルアルコールが含まれる。適当な張度剤には、それだけに限らないが、塩化ナトリウム、マンニトール、及びソルビトールが含まれる。適当な糖類には、それだけに限らないが、α,α-トレハロースが含まれる。適当なアミノ酸には、それだけには限らないが、グリシン及びヒスチジンが含まれる。適当なpH調整剤には、それだけに限らないが、塩酸、酢酸、及び水酸化ナトリウムが含まれる。一部の実施形態では、1種又は複数のpH調整剤は、pH約3~約8、約6~約8、約6.5~約8、約4~約7、約5~約6、約6~約7、又は約7~約7.5を提供するのに有効な量で存在する。いくつかの実施形態では、1種又は複数のpH調整剤は、pH約6.8~約7.8を提供するのに有効な量で存在する。一部の実施形態では、本組成物は、保存剤を含まない。一部の実施形態では、本組成物は、抗菌剤を含まない。一部の実施形態では、本組成物は、静菌薬を含まない。
【0216】
いくつかの実施形態では、本組成物は、塩化ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム(一水和物)、及び第二リン酸ナトリウム(七水化物)を含み、本組成物のpHは、約6.8~約7.8である。
【0217】
一部の実施形態では、組成物中の抗-C5剤の濃度は、約0.5mg/mL~約100mg/mLである。一部の実施形態では、組成物中の抗-C5剤の濃度は、100mg/mL未満又は約100mg/mL、約50mg/mL未満、約40mg/mL未満、約30mg/mL未満、約25mg/mL未満、約20mg/mL未満、約15mg/mL未満、約10mg/mL未満、又は約5mg/mL未満である。いくつかの実施形態では、組成物中の抗-C5剤の濃度は、約0.3mg/mL~約100mg/mL、約0.3mg/mL~約50mg/mL、約1mg/mL~約50mg/mL、約5mg/mL~約40mg/mL、約10~約30mg/mL、約15mg/mL~約25mg/mL、約1mg/mL、約5mg/mL、約10mg/mL、約15mg/mL、約20mg/mL、約25mg/mL、約30mg/mL、約35mg/mL、約40mg/mL、約45mg/mL、又は約50mg/mLである。詳細な実施形態では、組成物中の抗-C5剤の濃度は、約20mg/mLである。
【0218】
投与及び投与量
眼への投与用の抗-C5剤の投与量は、片眼当たり約0.5mg (0.5 mg/eye)~片眼当たり約5mg、又は片眼当たり約1mg~片眼当たり約4mg、又は片眼当たり約2mg~片眼当たり約4mg、片眼当たり約1mg、又は片眼当たり約2mg、又は片眼当たり約3mg、又は片眼当たり約4mgであり得る。抗-C5剤は、例えば、硝子体内注射により、眼に投与することができる。抗-C5剤は、週1回、隔週、3週間に1回、4週間に1回、5週間に1回、6週間に1回、7週間に1回、8週間に1回、9週間に1回、10週間に1回、11週間に1回、又は12週間に1回投与することができる。投与量は、月1回、2ヵ月に1回(例えば、1ヵ月おきに1回)、3ヵ月に1回、4ヵ月に1回、5ヵ月に1回、6ヵ月に1回、7ヵ月に1回、8ヵ月に1回、9ヵ月に1回、10ヵ月に1回、11ヵ月に1回、又は12ヵ月に1回投与することができる。いくつかの実施形態では、投与量は、月1回投与される。いくつかの実施形態では、投与量は、年1回投与される。
【0219】
本発明の実施形態では、抗-C5剤は、負荷フェーズ及び維持フェーズを含む投薬レジメンにおいて投与することができる。一部の実施形態では、負荷フェーズは、維持フェーズと比較して、異なる投与量で、異なる頻度で、又はその組合せで抗-C5剤を投与する工程を含むことができる。例えば、負荷フェーズは、片眼当たり約0.5mg、又は片眼当たり約1mg、又は片眼当たり約2mg、又は片眼当たり約3mg、又は片眼当たり約4mgの用量で抗-C5剤を投与する工程を含むことができ;維持フェーズは、負荷フェーズの抗-C5剤の用量のパーセンテージである、又はそれを超える用量で、例えば、負荷フェーズの抗-C5剤の用量の約10%、又は約20%、又は約25%、又は約30%、又は約33%、又は約40%、又は約50%、又は約60%、又は約67%、又は約70%、又は約75%、又は約80%、又は約90%、又は約100%、又は約125%、又は約150%、又は約175%、又は約200%、又は約225%、又は約250%、又は約275%、又は約300%、又は約325%、又は約350%、又は約375%、又は約400%で抗-C5剤を投与する工程を含むことができる。或いは、又は更に、負荷フェーズは、用量間の期間が、1週間、2週間、3週間、4週間、1ヵ月、5週間、6週間、7週間、8週間、2ヵ月、9週間、10週間、11週間、12週間、3ヵ月、4ヵ月、5ヵ月、又は6ヵ月である頻度で抗-C5剤を投与する工程を含むことができ;維持フェーズは、用量間の期間が、負荷フェーズの用量間の期間のパーセンテージである、又はそれを超える頻度で、例えば、負荷フェーズの用量間の期間の約10%、又は約20%、又は約25%、又は約30%、又は約33%、又は約40%、又は約50%、又は約60%、又は約67%、又は約70%、又は約75%、又は約80%、又は約90%、又は約100%、又は約125%、又は約150%、又は約175%、又は約200%、又は約225%、又は約250%、又は約275%、又は約300%、又は約325%、又は約350%、又は約375%、又は約400%で抗-C5剤を投与する工程を含むことができる。一部の実施形態では、負荷フェーズは、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約1ヵ月、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約2ヵ月、約9週間、約10週間、約11週間、約12週間、約3ヵ月、約4ヵ月、約6ヵ月、約8ヵ月、約9ヵ月、約12ヵ月、約15ヵ月、約18ヵ月、約21ヵ月、又は約24ヵ月の期間持続することができ;維持フェーズは、負荷フェーズの終わりに開始することができる。
【0220】
いくつかの実施形態では、抗-C5剤は、1年間に月1回投与される片眼当たり約2mgの用量を含む負荷フェーズ、その後、2ヵ月に1回投与される片眼当たり約2mgの用量を含む維持フェーズを含む投薬レジメンで投与することができる。いくつかの実施形態では、抗-C5剤は、1年間に月1回投与される片眼当たり約4mgの用量を含む負荷フェーズ、その後、月1回投与される片眼当たり約2mgの用量を含む維持フェーズを含む投薬レジメンで投与することができる。いくつかの実施形態では、抗-C5剤は、約6ヵ月間に月1回投与される片眼当たり約2mgの用量を含む負荷フェーズ、その後、2ヵ月に1回投与される片眼当たり約2mgの用量を含む維持フェーズを含む投薬レジメンで投与することができる。
【0221】
対象に投与される抗-C5剤を含む組成物の量は、片眼当たり投与される約0.01mL~約0.2mL、又は片眼当たり投与される約0.03mL~約0.15mL、又は片眼当たり投与される約0.05mL~約0.10mLの範囲であり得る。
【0222】
一部の実施形態では、対象は、より低投与量の片眼当たり2回以上の注射を受けることができる。例えば、対象は、単回の4-mg用量でなく2-mg用量の2回の注射を受けてもよい。
【0223】
本発明の他の態様
一部の実施形態では、本発明は、iRORAへの進行の危険因子を有する対象;iRORAを有する対象;nGAを有する対象;中期AMDを有する対象;cRORAを有する対象;高リスクのドルーゼンを有する対象を治療する;それを必要とする対象において、高リスクのドルーゼンのドライ型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;nGAのAMDに続発するGAへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;中期AMDのcRORAへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;ドライ型AMDのウェット型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;iRORAのウェット型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;cRORAのウェット型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;及びnGAのAMDに続発するGAへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;高リスクのドルーゼンの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象において中期AMDの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象においてドライ型AMDの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象においてGAの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;高リスクのドルーゼンを有する対象において視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象において視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;高リスクのドルーゼンを有する対象において低輝度視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象において低輝度視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;対象において高リスクのドルーゼンを治療する;対象においてドルーゼンの成長の速度を低減する;対象においてドルーゼンの量を低減する;対象においてドルーゼンの面積を低減する;対象においてドルーゼンの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;対象においてドルーゼンの形成を低減する;対象においてドルーゼンの形成の速度を低減する;対象においてドルーゼンの形成を回復することにおける使用のための本明細書中に記載される抗-C5剤に関する。かかる使用は、本明細書中に記載される本発明の方法に従って行われる。
【0224】
一部の実施形態では、本発明は、iRORAへの進行の危険因子を有する対象;iRORAを有する対象;nGAを有する対象;中期AMDを有する対象;cRORAを有する対象;高リスクのドルーゼンを有する対象を治療する;高リスクのドルーゼンのドライ型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;nGAのAMDに続発するGAへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;中期AMDのcRORAへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;ドライ型AMDのウェット型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;iRORAのウェット型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;cRORAのウェット型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;及びnGAのAMDに続発するGAへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象において高リスクのドルーゼンの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象において中期AMDの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象においてドライ型AMDの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象においてGAの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;高リスクのドルーゼンを有する対象において視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象において視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;高リスクのドルーゼンを有する対象において低輝度視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象において低輝度視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;対象において高リスクのドルーゼンを治療する;対象においてドルーゼンの成長の速度を低減する;対象においてドルーゼンの量を低減する;対象においてドルーゼンの面積を低減する;対象においてドルーゼンの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;対象においてドルーゼンの形成を減少させる;対象においてドルーゼンの形成の速度を低減する;対象においてドルーゼンの形成を回復させるための本明細書中に記載される抗-C5剤の使用に関する。かかる使用は、本明細書中に記載される本発明の方法に従って行われる。
【0225】
一部の実施形態では、本発明は、iRORAへの進行の危険因子を有する対象;iRORAを有する対象;nGAを有する対象;中期AMDを有する対象;cRORAを有する対象;高リスクのドルーゼンを有する対象を治療する;高リスクのドルーゼンのドライ型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;nGAのAMDに続発するGAへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;中期AMDのcRORAへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;ドライ型AMDのウェット型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;iRORAのウェット型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;cRORAのウェット型AMDへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;及びnGAのAMDに続発するGAへの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象において高リスクのドルーゼンの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象において中期AMDの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象においてドライ型AMDの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象においてGAの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;高リスクのドルーゼンを有する対象において視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象において視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;高リスクのドルーゼンを有する対象において低輝度視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;それを必要とする対象において低輝度視力の喪失を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;対象において高リスクのドルーゼンを治療する;対象においてドルーゼンの成長の速度を低減する;対象においてドルーゼンの量を低減する;対象においてドルーゼンの面積を低減する;対象においてドルーゼンの進行を遅くする、抑制する、予防する、且つ/又は回復する;対象においてドルーゼンの形成を低減する;対象においてドルーゼンの形成の速度を低減する;対象においてドルーゼンの形成を回復するための医薬の製造における抗-C5剤の使用に関する。医薬のこれらの使用は、本明細書中に記載される本発明の方法に従って行われる。
【0226】
一部の実施形態では、本発明は、(i)高リスクのドルーゼン並びに(ii)iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及び/又はウェット型AMDからなる群から選択される眼科的疾患、障害、及び/又は状態を有する、それを必要とする対象を治療するための医薬の製造における抗-C5剤の使用に関し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行は、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される。上記実施形態の一部では、ドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)は、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される。
【0227】
一部の実施形態では、本発明は、有効量の抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩をその必要がある対象に投与する工程を含み、対象が、高リスクのドルーゼンを有し、眼科的疾患、障害、及び/又は状態の進行が、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される、iRORAへの進行の危険因子、iRORA、nGA、cRORA、GA、AMD、中期AMD、ドライ型AMD、及び/又はウェット型AMDを治療するための医薬の製造における抗-C5剤の使用に関する。上記実施形態の一部では、ドルーゼンの少なくとも1つの特徴(例えば、数、程度、面積、体積、形状、密度、及び反射率)は、低減され、遅くなり、抑制され、予防され、改善され、且つ/又は回復される。
【0228】
一実施形態では、対象は、iRORAへの進行の危険因子を有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0229】
一実施形態では、対象は、iRORAを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0230】
一実施形態では、対象は、nGAを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0231】
一実施形態では、対象は、中期AMDを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0232】
一実施形態では、対象は、cRORAを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0233】
一実施形態では、対象は、高リスクのドルーゼン及びiRORAの危険因子を有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0234】
一実施形態では、対象は、高リスクのドルーゼン及びiRORAを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0235】
一実施形態では、対象は、高リスクのドルーゼン及びnGAを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0236】
一実施形態では、対象は、高リスクのドルーゼン及び中期AMDを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0237】
一実施形態では、対象は、高リスクのドルーゼン及びcRORAを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0238】
一実施形態では、対象は、高リスクのドルーゼン及びGAを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0239】
一実施形態では、対象は、高リスクのドルーゼン及びAMDを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0240】
一実施形態では、対象は、高リスクのドルーゼン及びドライ型AMDを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0241】
一実施形態では、対象は、高リスクのドルーゼン及びウェット型AMDを有し、ARC1905を毎月片眼当たり2mg硝子体内に投与される。
【0242】
他の化合物
一部の実施形態では、本明細書に記載される方法は、その内容が、参照によりその全体を本明細書中に組み込まれる、HTRA1阻害剤化合物、例えば、米国特許第10,526,315号、米国特許第10,730,832号、及び米国特許出願公開第16/312,247号に開示されるHTRA1阻害剤化合物と共に、本明細書中に記載される抗-C5剤又は薬学的に許容されるその塩を投与する工程を更に含むことができる。
【0243】
用語「VEGF」とは、血管新生又は血管新生プロセスを誘導する血管内皮増殖因子を指す。本明細書で使用される場合、用語「VEGF」は、VEGFの様々なサブタイプを含むことができる。更に、本明細書で使用される場合、用語「VEGF」は、VEGF-関連血管新生因子、例えば、PIGF(胎盤増殖因子)、VEGF-B、VEGF-C、VEGF-D及びVEGF-Eを含むことができ、これらは、同族のVEFG受容体(例えば、VEGFR)によって作用して、血管新生又は血管新生プロセスを誘導する。用語「VEGF」は、VEGF受容体、例えば、VEGFR-1(Flt-I)、VEGFR-2(KDR/Flk-I)、又はVEGFR-3(FLT-4)に結合する増殖因子のクラスの任意のメンバーを含むことができる。用語「VEGF」を用いて、「VEGF」ポリペプチド若しくは「VEGF」をコードする遺伝子又は核酸を指すこともある。
【0244】
用語「VEGFアンタゴニスト」とは、VEGFの活性又は産生を部分的に若しくは完全に低減する又は抑制する薬剤を指す。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストは、VEGF-A、VEGF-B、VEGF-C及びVEGF-Dのうち1つ又は複数を抑制する。VEGFアンタゴニストは、特異的なVEGF、例えば、VEGFi65の活性又は産生を、直接的に若しくは間接的に低減する又は抑制することができる。更に、「VEGFアンタゴニスト」は、VEGF-関連受容体シグナルを低減する又は抑制するために、VEGFリガンド又はその同族の受容体で作用する薬剤を含むことができる。「VEGFアンタゴニスト」の例は、アンチセンス分子、リボザイム又はVEGF核酸を標的にするRNAi;抗-VEGFアプタマー、VEGF自体若しくはその受容体への抗-VEGF抗体、又はVEGFのその同族の受容体への結合を防ぐ可溶性VEGF受容体デコイ;アンチセンス分子、リボザイム、又は同族のVEGF受容体(VEGFR)核酸を標的にするRNAi;同族のVEGFR受容体に結合する抗-VEGFRアプタマー又は抗-VEGFR抗体;及びVEGFRチロシンキナーゼ阻害剤を含むことができる。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストは、ペプチド、例えば、3種以上のアミノ酸残基を含むペプチドである。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストは、二環式ペプチドである。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストは、遺伝子療法、ベクター、又はプラスミド、遺伝子、若しくはVEGFをアンタゴナイズする部分を生じさせることが可能な他の遺伝子配列を送達する送達ビヒクルである。
【実施例1】
【0245】
対象に、2mgの抗-C5剤、ARC1905、又は模擬(sham)を投与し、投与の6ヵ月、12ヵ月、及び18ヵ月後の大型のドルーゼンからのiRORA又はcRORAへの進行を観察した。
図1及び
図2に示す通り、6ヵ月後に、抗-C5剤2mgを投与された患者の3.8%は、大型のドルーゼンからiRORA又はcRORAに進行し、対照群(すなわち、「模擬」)の15.9%は、大型のドルーゼンからiRORA又はcRORAに進行した。更に、12ヵ月後、抗-C5剤2mgを投与された患者の7.6%は、大型のドルーゼンからiRORA又はcRORAに進行し、対照群の18.1%は、大型のドルーゼンからiRORA又はcRORAに進行した。最後に、18ヵ月後、抗-C5剤2mgを投与された患者の7.6%は、大型のドルーゼンからiRORA又はcRORAに進行し、対照群の27.2%は、大型のドルーゼンからiRORA又はcRORAに進行した。その結果、ドルーゼンのiRORA又はcRORAへの進行に関して、19.6%の減少が観察され、18ヵ月目に模擬と比較して、抗-C5剤2mgによるリスクの76%の相対的減少を表した。この効果は、早期であり持続し、M12とM18の間に進行する更なる患者もいなかった。更に、これらの観察によって、iRORAを有する場合、まだ萎縮していない細胞を保存する可能性が明らかになっている。
【0246】
投与の6ヵ月、12ヵ月、及び18ヵ月後にiRORAからcRORAへの進行も、2mgの抗-C5剤、ARC1905、又は模擬を投与した対象で観察された。
図3及び
図4に示す通り、6ヵ月後、抗-C5剤2mgを投与された患者の5.0%は、iRORAからcRORAに進行し、対照群の11.8%は、iRORAからcRORAに進行した。更に、12ヵ月後、抗-C5剤2mgを投与された患者の15.0%は、iRORAからcRORAに進行し、対照群の30.2%は、iRORAからcRORAに進行した。最後に、18ヵ月後、抗-C5剤2mgを投与された患者の20.0%は、iRORAからcRORAに進行し、対照群の41.8%は、iRORAからcRORAに進行した。その結果、不完全なRPE及び網膜外層萎縮の完全なRPE及び網膜外層萎縮への進行に関して、およそ50%の進行の速度の減少が、模擬と比較して抗-C5剤2mgで観察された。この効果は、早期であり持続し、6ヵ月目、12ヵ月目、及び18ヵ月目の時点で観察された。
【0247】
図5は、2mgの抗-C5剤又は模擬を投与した対象についてのGA病変サイズ、大型のドルーゼンの存在、iRORAの存在、病変部位、及び病変の限局性の基本特性を比較する。抗-C5剤2mgを投与された患者の50%は、大型のドルーゼンを有し、模擬を投与された対象の47.3%のみが、大型のドルーゼンを有した。しかしながら、抗-C5剤2mgを投与された患者の38.5%は、iRORAを有し、対照群の46.2%は、iRORAを有した。
【0248】
図6は、2mgの抗-C5剤対模擬の投与の6ヵ月後及び12ヵ月後のベースラインGA面積からの最小二乗平均変化を比較する。この点に関して、12ヵ月後、抗-C5剤2mgを投与された患者におけるベースラインGAからの最小二乗平均の変化は1.592であり、模擬におけるベースラインGAからの最小二乗平均の変化は2.290であった。
【0249】
図7は、投与の6ヵ月後、12ヵ月後、及び18ヵ月後の2mgの抗-C5剤対模擬の平方根GA面積におけるベースラインからの最小二乗平均変化を比較する。この点に関して、18ヵ月後、抗-C5剤2mgを投与された患者におけるベースラインGAからの最小二乗平均の変化は0.430であり、模擬におけるベースラインGAからの最小二乗平均の変化は0.599であった。
【0250】
この実施例によって、抗-C5剤の投与が、後期AMDにおいてGAの発症を遅くするための有効な療法であり、より早期の疾患状態に適用された場合に有益であることが実証される。
【0251】
前述の説明は、理解を明確にするためにすぎず、本発明の範囲内の修正が当業者に明らかである通り、不必要な限定は、そこから理解されるべきでない。
【0252】
本明細書及び以下の特許請求の範囲を通して、別段文脈で必要とされない限り、単語「comprise」、例えば、「comprises」及び「comprising」のような変化は、定まった整数若しくはステップ又は整数若しくはステップの群を含有することを意味するが、任意の他の整数若しくはステップ又は整数若しくはステップの群を除外しないことを意味することが理解される。
【0253】
本明細書を通して、組成物が成分又は材料を含むように記載されている場合、本組成物は、別段の記載がない限り、本質的に列挙した成分又は材料の任意の組合せからなり得る、又は列挙した成分又は材料の任意の組合せからなり得ることも考えられる。同様に、方法が特定のステップを含むように記載されている場合、本方法は、別段の記載がない限り、本質的に列挙したステップの任意の組合せからなり得る、又は列挙したステップの任意の組合せからなり得ることも考えられる。本明細書中で例示的に開示される本発明は、適当には、本明細書中で特に開示されない任意の要素又はステップの非存在下で実行され得る。
【0254】
本明細書中で開示される方法、及びそれらの個別のステップの実行は、手動で及び/又は電子装置を活用して又は電子装置により提供される自動化により行うことができる。プロセスが特定の実施形態に関連して記載されているが、当業者は、本方法と関連する行為を行う別のやり方を用いることができるということを容易に理解するであろう。例えば、様々なステップの順序は、別段の記載がない限り、本方法の範囲又は精神から逸脱することなく変更することができる。更に、個別のステップの一部は、併用しても、省略しても、追加のステップに細分化してもよい。
【0255】
本明細書中で引用したすべての特許、公表文献、及び参照を、参照により完全に本出願に組み込む。本開示と組み込まれた特許、公表文献、及び参照との間で矛盾が生じる場合は、本開示は、制御されるべきである。
【配列表】
【国際調査報告】