IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 同方威視技術股▲分▼有限公司の特許一覧

特表2023-548995姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム
<>
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図1
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図2
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図3
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図4
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図5
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図6
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図7
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図8
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図9
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図10
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図11
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図12
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図13
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図14
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図15
  • 特表-姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-22
(54)【発明の名称】姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/18 20180101AFI20231115BHJP
   G01N 23/04 20180101ALI20231115BHJP
   G01N 23/046 20180101ALN20231115BHJP
【FI】
G01N23/18
G01N23/04
G01N23/046
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580906
(86)(22)【出願日】2022-10-08
(85)【翻訳文提出日】2022-12-27
(86)【国際出願番号】 CN2022123830
(87)【国際公開番号】W WO2023056939
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】202111173756.2
(32)【優先日】2021-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111670901.8
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503414751
【氏名又は名称】同方威視技術股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黄 清 萍
(72)【発明者】
【氏名】洪 明 志
(72)【発明者】
【氏名】張 麗
(72)【発明者】
【氏名】陳 志 強
(72)【発明者】
【氏名】李 元 景
(72)【発明者】
【氏名】李 桂 培
(72)【発明者】
【氏名】楊 建 学
(72)【発明者】
【氏名】張 立 国
【テーマコード(参考)】
2G001
【Fターム(参考)】
2G001AA01
2G001BA11
2G001CA01
2G001DA09
2G001HA13
2G001HA14
2G001JA07
2G001KA03
2G001LA11
2G001PA11
2G001PA12
2G001PA16
2G001QA01
(57)【要約】
本開示は、検出設備の技術分野に関し、より具体的には、姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システムに関する。姿勢調整構造は、X方向に沿って延びて配置される基体であって、被測定物を置く載置面を有する基体と、基体に設置され、載置面でY方向の回りにずれるように被測定物を駆動し、かつ、X方向に沿って移動するように被測定物を駆動する第1の調整アセンブリと、基体に設置され、Z方向の回りに回動するように被測定物を駆動する少なくとも1つの第2の調整アセンブリとを含む。本開示における姿勢調整構造は、薄膜または接着層を検出する時に、被測定物に対するずれ調整により、光学機器が光ビームを生成する主ビーム面と被測定物の被測定層面とが平行を保持することを保証し、検出の正確性を保証することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
姿勢調整構造であって、
X方向に沿って延びて配置される基体であって、被測定物を置く載置面を有する基体と、
前記基体に設置され、前記載置面でY方向の回りにずれるように前記被測定物を駆動し、かつ、前記X方向に沿って移動するように前記被測定物を駆動する第1の調整アセンブリと、
前記基体に設置され、Z方向の回りに回動するように前記被測定物を駆動する少なくとも1つの第2の調整アセンブリと、
を含む、
ことを特徴とする姿勢調整構造。
【請求項2】
前記第1の調整アセンブリは、
前記基体に対して前記X方向にスライド可能なフレームと、
Y軸を回動軸線として、前記フレームに回動可能に設置される回動部材であって、外力の駆動により、前記載置面でY方向の回りにずれるように前記被測定物を駆動し、かつ、前記フレームに連れられて、前記X方向に沿って移動するように前記被測定物を駆動可能な回動部材と、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の姿勢調整構造。
【請求項3】
前記回動部材は、
Y軸を回動軸線として、前記フレームに回動可能に設置されるシフトレバーと、
前記シフトレバーに設置され、かつ、前記シフトレバーの駆動により、前記被測定物に当接可能なシフトヘッドと、
を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の姿勢調整構造。
【請求項4】
Y方向において、前記フレームに回動軸が突設され、
前記第1の調整アセンブリは、
前記回動軸に回動可能に設置され、前記シフトレバーが固定されるアダプタブロックをさらに含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の姿勢調整構造。
【請求項5】
前記第1の調整アセンブリは、
前記フレームに設置される第1の駆動手段であって、前記アダプタブロックに対して向けるまたは離れるように移動可能なプッシュロッドを有する少なくとも1つの第1の駆動手段をさらに含み、
前記プッシュロッドは、前記アダプタブロックの前記回動軸から離れた一方端に可動に接続される、
ことを特徴とする請求項4に記載の姿勢調整構造。
【請求項6】
前記第1の駆動手段は、
前記フレームに設置される第1のモータであって、モータ軸に前記プッシュロッドの一方端が接続される第1のモータをさらに含み、
前記プッシュロッドの前記アダプタブロックに近接する一方端には、ねじ部が設置されており、前記アダプタブロックには、前記ねじ部に嵌合するねじスリーブが設置されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の姿勢調整構造。
【請求項7】
少なくとも1つの前記シフトヘッドは、前記シフトレバーに回動可能に設置され、かつ偏心構造として構成され、
前記シフトヘッドは、偏心力の駆動により前記載置面から突出する第1の位置と、外力の作用により前記載置面の下方に反転する第2の位置とを有し、
前記フレームが前記X方向に沿って移動する場合、前記シフトヘッドが第1の位置にある時に、前記X方向に沿って移動するように前記被測定物を押さえる、
ことを特徴とする請求項3に記載の姿勢調整構造。
【請求項8】
前記シフトヘッドは、
前記被測定物に当接する押さえ面と、
前記押さえ面と角度をなして設置され、外力を受けるガイド面と、
前記シフトヘッドが前記第1の位置に移動した時にその回動を制限する位置制限構造と、
を有し、
前記フレームが前記X軸の負方向に沿って移動する場合、前記ガイド面が前記被測定物に衝突することにより、前記第2の位置に移動するように前記シフトヘッドを駆動する、
ことを特徴とする請求項7に記載の姿勢調整構造。
【請求項9】
前記シフトヘッドに設置され、前記第1の位置において前記押さえ面がYZ平面と平行になるように、前記シフトヘッドの偏心距離を調整するウェイトブロックをさらに含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の姿勢調整構造。
【請求項10】
前記X方向において、複数の前記シフトヘッドは、前記フレームに回動可能に設置され、かつ、複数の前記シフトヘッドは、前記基体上の被測定物を押さえて検出領域に向かって移動させるように、間隔をあけて設置される、
ことを特徴とする請求項7に記載の姿勢調整構造。
【請求項11】
前記フレームと前記基体との間には、スライドレールスライダ構造が設置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の姿勢調整構造。
【請求項12】
前記被測定物は、前記第1の調整アセンブリの駆動により前記第2の調整アセンブリに搬送され、
前記第2の調整アセンブリは、
Z軸を回動軸線として、前記基体に回動可能に設置され、前記被測定物を受ける支持板を含む、
ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の姿勢調整構造。
【請求項13】
前記支持板の前記第1の調整アセンブリに近接する一方端は、前記基体にヒンジ接続され、
前記第2の調整アセンブリは、
前記基体に設置され、かつ、前記支持板の回動を駆動するように前記支持板のヒンジ接続端から離れた下方に配置される第2の駆動手段をさらに含む、
ことを特徴とする請求項12に記載の姿勢調整構造。
【請求項14】
前記第2の駆動手段は、
前記基体に設置される第2のモータと、
前記第2のモータのモータ軸に設置され、一方端が前記支持板に接続される昇降ロッドと、
を含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の姿勢調整構造。
【請求項15】
2つの前記第2の調整アセンブリは、前記X方向に沿って間隔をあけて設置されることにより、被測定物を検出する放射線を前記間隔の中間から通過させる、
ことを特徴とする請求項12~14のいずれか一項に記載の姿勢調整構造。
【請求項16】
搬送装置であって、
請求項1~15のいずれか一項に記載の姿勢調整構造を含む、
ことを特徴とする搬送装置。
【請求項17】
放射線結像システムであって、
請求項16に記載の搬送装置と、
第2の調整アセンブリの両側に設置され、前記第2の調整アセンブリに置かれた被測定物を走査する走査装置と、
を含む、
ことを特徴とする放射線結像システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、検出設備の技術分野に関し、より具体的に、姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システムに関する。
【背景技術】
【0002】
放射線結像は、放射線を利用して物体内部を観察する技術である。このような技術は、物体を破壊することなく物体内部の構造および密度などの情報を取得することができ、現在、病院の胸部レントゲンおよび駅、空港の安全検査などの場面に広く応用される。しかし、被測定物が薄膜または接着層などである場合、検出の正確性を保証するために、放射線結像システムにおいて光学機器が光ビームを生成する主ビーム面と被測定物の被測定層面とが平行を保持する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
これに鑑みて、本開示は、姿勢調整構造、搬送装置及び放射線結像システムを提供している。
【0004】
本開示の1つの局面は、X方向に沿って延びて配置され基体であって、被測定物を置く載置面を有する基体と、前記基体に設置され、前記載置面でY方向の回りにずれるように前記被測定物を駆動し、かつ、前記X方向に沿って移動するように前記被測定物を駆動する第1の調整アセンブリと、前記基体に設置され、Z方向の回りに回動するように前記被測定物を駆動する少なくとも1つの第2の調整アセンブリとを含む姿勢調整構造を提供している。
【0005】
本開示の実施例によれば、前記第1の調整アセンブリは、前記基体に対して前記X方向にスライド可能なフレームと、Y軸を回動軸線として、前記フレームに回動可能に設置される回動部材であって、外力の駆動により、前記載置面でY方向の回りにずれるように前記被測定物を駆動し、かつ、前記フレームに連れられて、前記X方向に沿って移動するように前記被測定物を駆動可能な回動部材とを含む。
【0006】
本開示の実施例によれば、前記回動部材は、Y軸を回動軸線として、前記フレームに回動可能に設置されるシフトレバーと、前記シフトレバーに設置され、かつ、前記シフトレバーの駆動により、前記被測定物に当接可能なシフトヘッドとを含む。
【0007】
本開示の実施例によれば、Y方向において、前記フレームに回動軸が突設され、前記第1の調整アセンブリは、前記回動軸に回動可能に設置され、前記シフトレバーが固定されるアダプタブロックをさらに含む。
【0008】
本開示の実施例によれば、前記第1の調整アセンブリは、前記フレームに設置される第1の駆動手段であって、前記アダプタブロックに対して向けるまたは離れるように移動可能なプッシュロッドを有する少なくとも1つの第1の駆動手段をさらに含み、前記プッシュロッドは、前記アダプタブロックの前記回動軸から離れた一方端に可動に接続される。
【0009】
本開示の実施例によれば、前記第1の駆動手段は、前記フレームに設置される第1のモータであって、モータ軸に前記プッシュロッドの一方端が接続される第1のモータをさらに含み、前記プッシュロッドの前記アダプタブロックに近接する一方端には、ねじ部が設置されており、前記アダプタブロックには、前記ねじ部に嵌合するねじスリーブが設置されている。
【0010】
本開示の実施例によれば、少なくとも1つの前記シフトヘッドは、前記シフトレバーに回動可能に設置され、かつ偏心構造として構成され、前記シフトヘッドは、偏心力の駆動により前記載置面から突出する第1の位置と、外力の作用により前記載置面の下方に反転する第2の位置とを有し、前記フレームが前記X方向に沿って移動する場合、前記シフトヘッドが第1の位置にある時に、前記X方向に沿って移動するように前記被測定物を押さえる。
【0011】
本開示の実施例によれば、前記シフトヘッドは、前記被測定物に当接する押さえ面と、前記押さえ面と角度をなして設置され、外力を受けるガイド面と、前記シフトヘッドが前記第1の位置に移動した時にその回動を制限する位置制限構造とを有し、前記フレームが前記X軸の負方向に沿って移動する場合、前記ガイド面が前記被測定物に衝突することにより、前記第2の位置に移動するように前記シフトヘッドを駆動する。
【0012】
本開示の実施例によれば、前記シフトヘッドに設置され、前記第1の位置において前記押さえ面がYZ平面と平行になるように、前記シフトヘッドの偏心距離を調整するウェイトブロックをさらに含む。
【0013】
本開示の実施例によれば、前記X方向において、複数の前記シフトヘッドは、前記フレームに回動可能に設置され、かつ、複数の前記シフトヘッドは、前記基体上の被測定物を押さえて検出領域に向かって移動させるように、間隔をあけて設置される。
【0014】
本開示の実施例によれば、前記フレームと前記基体との間には、スライドレールスライダ構造が設置されている。
【0015】
本開示の実施例によれば、前記被測定物は、前記第1の調整アセンブリの駆動により前記第2の調整アセンブリに搬送され、前記第2の調整アセンブリは、Z軸を回動軸線として、前記基体に回動可能に設置され、前記被測定物を受ける支持板を含む。
【0016】
本開示の実施例によれば、前記支持板の前記第1の調整アセンブリに近接する一方端は、前記基体にヒンジ接続され、前記第2の調整アセンブリは、前記基体に設置され、かつ、前記支持板の回動を駆動するように前記支持板のヒンジ接続端から離れた下方に配置される第2の駆動手段をさらに含む。
【0017】
本開示の実施例によれば、前記第2の駆動手段は、前記基体に設置される第2のモータと、前記第2のモータのモータ軸に設置され、一方端が前記支持板に接続される昇降ロッドとを含む。
【0018】
本開示の実施例によれば、2つの前記第2の調整アセンブリは、前記X方向に沿って間隔をあけて設置されることにより、被測定物を検出する放射線を前記間隔の中間から通過させる。
【0019】
本開示の別の局面は、上記のいずれか一項に記載の姿勢調整構造を含む搬送装置を提供している。
【0020】
本開示の別の局面は、上記に記載の搬送装置と、第2の調整アセンブリの両側に設置され、前記第2の調整アセンブリに置かれた被測定物を走査する走査装置とを含む放射線結像システムを提供している。
【0021】
本開示における姿勢調整構造は、X方向に沿って延びて配置される基体であって、被測定物を置く載置面を有する基体と、前記基体に設置され、前記載置面でY方向の回りにずれるように前記被測定物を駆動し、かつ、前記X方向に沿って移動するように前記被測定物を駆動する第1の調整アセンブリと、前記基体に設置され、Z方向の回りに回動するように前記被測定物を駆動する少なくとも1つの第2の調整アセンブリとを含む。本開示における第1の調整アセンブリは、Y方向に被測定物に対するずれ調整を実現し、かつX方向に移動するように被測定物を押さえることができ、第2の調整アセンブリは、Z方向に被測定物に対するずれ調整を実現し、第1の調整アセンブリおよび第2の調整アセンブリの作用により、被測定物を検出に適する状態に調整することができる。本開示における姿勢調整構造は、たとえば背景技術に紹介された薄膜または接着層検出の放射線結像システムに使用される場合、被測定物に対するずれ調整により、光学機器が光ビームを生成する主ビーム面と被測定物の被測定層面とが平行を保持することを保証し、検出の正確性を保証することができる。
【0022】
以下、添付図面を参照しながら本開示の実施例を説明することにより、本開示の上記及び他の目的、特徴、メリットがより明確になる。各図は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は本開示の実施例に係る放射線結像の原理概略図を模式的に示している。
図2図2は本開示の実施例に係る第2の調整アセンブリの調整方式概略図を模式的に示している。
図3図3は本開示の実施例に係る第1の調整アセンブリの調整方式概略図を模式的に示している。
図4図4は本開示の実施例に係る第1の調整アセンブリの正面図を模式的に示している。
図5図5は本開示の実施例に係る第1の調整アセンブリの平面図を模式的に示している。
図6図6図5におけるA-A箇所での断面図を模式的に示している。
図7図7図5におけるB-B箇所での断面図を模式的に示している。
図8図8は本開示の実施例に係るシフトヘッドの構造概略図を模式的に示している。
図9図9図5におけるC-C箇所での断面図を模式的に示している。
図10図10は本開示の実施例に係る第1の調整アセンブリの側面図を模式的に示している。
図11図11は本開示の実施例に係る第2の調整アセンブリの平面図を模式的に示している。
図12図12は本開示の実施例に係る第2の調整アセンブリの正面図を模式的に示している。
図13図13図12におけるD-D箇所での断面図を模式的に示している。
図14図14は本開示の実施例に係る第2の調整アセンブリの別の実施形態の平面図を模式的に示している。
図15図15は本開示の実施例に係る姿勢調整構造の正面図を模式的に示している。
図16図16は本開示の実施例に係る姿勢調整構造の平面図を模式的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照しながら本開示の実施例を説明する。しかし、理解すべきことは、これらの説明は例示的なものに過ぎず、本開示の範囲を限定するものではない。以下の詳細な説明において、解釈の便宜上、多くの具体的な詳細を説明して本開示の実施例に対する全面的な理解を提供する。しかし、明らかに、1つまたは複数の実施例はこれらの具体的な詳細がない場合にも実施される。また、以下の説明において、公知の構造および技術に対する説明を省略していることで、本開示の概念を不必要に混同することを回避する。
【0025】
ここで使用される用語は具体的な実施例を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定するものではない。ここで使用される「含む」、「含有」などの用語は前記特徴、ステップ、操作および/または部品の存在を表しているが、1つまたは複数の他の特徴、ステップ、操作または部品の存在または追加を排除するものではない。
【0026】
「A、BまたはCなどのうちの少なくとも1つ」のような表現を使用する場合、一般的に当業者の該表現に対する通常理解の意味に応じて解釈すべきである(例えば、「A、BまたはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」はAを単独で有し、Bを単独で有し、Cを単独で有し、AおよびBを有し、AおよびCを有し、BおよびCを有し、および/または、A、B、Cを有するシステムなどを含むが、これらに限定されない)。「第1の」、「第2の」という用語は単に目的を説明するために用いられ、相対的な重要性を指示するかまたは暗示するか、または指示された技術特徴の数量を暗黙的に表すと理解されるべきではない。これにより、「第1の」、「第2の」が限定された特徴は1つまたは複数の前記特徴を明示的または暗黙的に含むことができる。
【0027】
詳細な背景技術は、独立請求項が解決しようとする技術課題以外の他の技術課題を含むことができる。
【0028】
本開示の実施例において、X方向に沿って延びて配置される基体であって、被測定物を置く載置面を有する基体と、基体の下方に設置される第1の調整アセンブリとを含んでおり、第1の調整アセンブリは、基体に対してX方向にスライド可能なフレームと、Y軸を回動軸線としてフレームに回動可能に設置されるシフトレバーと、シフトレバーに設置され、かつ、シフトレバーの駆動により、被測定物を載置面でY方向の回りにずらせるように、および/または、被測定物を載置面でX方向に沿って移動させるように、被測定物に当接可能なシフトヘッドとを含む姿勢調整構造を提供している。
【0029】
本開示の姿勢調整構造は、生産ラインにおける物体搬送の移動姿勢の調整に用いることができ、さらに放射検出の分野において、被測定物を予め設定された検出位置に調整するのに用いることができる。放射検出の分野に応用される場合、少なくとも以下の場面が本開示における姿勢調整構造を使用する必要があり、場面の説明は以下の通りである。
【0030】
理解できるように、放射検出の分野において、放射線結像技術は、検出者の判断のために、物体内部の損傷状況を結像することができる。検出対象のうち、検出対象領域の検出サイズが小さいものがあり、例えば、リチウム電池に対する検出工程において、リチウム電池の薄膜または接着層を検出する必要があるが、リチウム電池の薄膜または接着層の厚さが小さく、図1に示すように、図における符号41に代表される黒色領域が上記の薄膜または接着層であり、主ビーム面61に平行な軸をZ軸と定義し、被測定物4の進行方向に平行な軸をX軸と定義する。Y軸は、X軸およびZ軸の双方に垂直であると定義する。ここで、光学機器6から発射された放射線で構成された結像領域62は略テーパー形である。実際に検出する時に、発明者は、薄膜または接着層の被測定層(主ビーム面に平行な検出面)がZ方向またはY方向にずれた時に、結像領域の形状の影響で、被測定層には結像領域からずれる状況が存在し、被測定層が結像領域からずれた時に、一部の被測定層が検出されなくなり、さらに検出失当の問題が存在することを発見した。
【0031】
上記問題に基づいて、図2図13、および図15図16に示すように、本開示の実施例における姿勢調整構造の具体的な実施形態を示している。
【0032】
図3に示すように、本開示の実施例における姿勢調整構造は、基体1、第1の調整アセンブリ2および第2の調整アセンブリ3を含む。ここで、基体1に被測定物4が置かれ、第1の調整アセンブリ2は、被測定物4が基体1にY方向の回りにずれる、すなわち図3における双方向矢印で示された方向に沿ってずれるように調整する。
【0033】
図4に示すように、本開示の実施例における基体1は、X方向に沿って延びて配置される。複数の被測定物4は、基体1上に間隔をあけて配置されてもよい。基体1は、一般的な生産搬送ラインであってもよく、例えば、生産作業台や物置生産ラインなどである。
【0034】
図10に示すように、基体1は、生産ライン式の支持枠として設計され、対向して設置された2つの枠体12を含み、第1の調整アセンブリ2が2つの枠体12の間に設置される。2つの枠体12は、断面形状がL型であるため、1つの水平支持アームおよび1つの垂直支持アームを含み、水平支持アームに支持レール13が取り付けられ、支持レール13の上面が前記載置面11として構成され、被測定物4が2本の支持レール13に跨って、支持レール13の載置面11によって支持されて、被測定物4を置く作用が実現される。
【0035】
本開示の実施例における被測定物4がリチウム電池であってもよく、リチウム電池が載置面11に配置される場合、その接着層または薄膜層の厚さの位置する平面が結像システムの光学機器に向けて設置されることを基本的に保証する必要がある。
【0036】
図4図10は、第1の調整アセンブリ2の具体的な構造を示している。
図10に示すように、第1の調整アセンブリ2はフレーム21を含み、フレーム21が基体1に可動に設置され、基体1に対してスライド可能である。図10に示すように、フレーム21は角形の枠体構造であり、その対向して設置された2つの枠辺にそれぞれスライダ51が取り付けられ、基体1の枠体12の垂直壁の内側面にスライドレール52が取り付けられ、スライダ51はスライドレール52にスライド可能に設置され、外力の駆動により、フレーム21が基体1に対してX方向での移動を実現する。
【0037】
理解できるように、いくつかの実施形態において、スライダ52がフレーム21に取り付けられ、スライドレール51が基体1に取り付けられてもよい。
【0038】
理解できるように、外力の駆動は、人力駆動であってもよく、電気駆動、油圧駆動、空気圧駆動などの方式であってもよい。
【0039】
本開示の実施例において、第1の調整アセンブリ2は、さらに回動部材を含む。回動部材は、Y軸を回動軸線として、フレーム21に回動可能に設置されるものであって、外力の駆動により、載置面でY方向の回りにずれるように被測定物を駆動し、かつ、フレーム21に連れられて、前記X方向に沿って移動するように被測定物を駆動する可能である。
【0040】
理解できるように、回動部材の構造形態は複数種存在することができ、本開示の実施例における回動部材はシフトレバーとシフトヘッドを結合する形態を採用し、具体的な構造は以下の通りである。
【0041】
図5に示すように、フレーム21にシフトレバー22が取り付けられ、シフトレバー22はY軸を回動軸線としてフレーム21に回動可能に設置される。図9に示すように、フレーム21にY方向に沿って回動軸211が設置され、回動軸211がフレーム21に固定される。さらに、フレーム21は枠体12の間に横置かれた縁枠を有し、回動軸211が上記縁枠の上端面の中心に設置され、中心での設置は回動軸211に設置されたシフトレバー22の回動アームの長さが一致することを保証することができ、後続のずれ角度の調整を容易にする。
【0042】
理解できるように、シフトレバー22を回動軸211に回動可能に取り付けさせるために、本開示の実施例において、シフトレバー22をアダプタブロック25に設置し、2つのシフトレバー22はそれぞれ前記アダプタブロック25に対向して設置される。アダプタブロック25の中間位置に取付孔が加工され、取付孔内に軸受および軸受が取付孔から脱出することを制限する止め輪27が嵌着される。回動軸211は軸受内に嵌合して取り付けられ、さらにアダプタブロック25が回動軸211の回りに回動することにより、シフトレバー22をY方向の回りに回動させることを実現する。
【0043】
図4に示すように、本開示の実施例における第1の調整アセンブリ2はさらにシフトヘッド23を含み、シフトヘッド23はシフトレバー22に設置され、シフトレバー22の駆動により、シフトヘッド23は、被測定物4を載置面11でY方向の回りにずらせるように、かつ、被測定物を載置面でX方向に沿って移動させるように、被測定物4に当接可能である。
【0044】
本開示の実施例において、2つのシフトレバー22の端部にそれぞれシフトヘッド23が取り付けられ、シフトヘッド23は支持面11から突出し、フレーム21が移動する時に被測定物4の移動方向に反対する端面に当接する可能であり、かつ被測定物4に対する偏向を実現するために、シフトヘッド23の当接位置は前記端面の中心位置からずれる。
【0045】
理解できるように、シフトヘッド23が被測定物4を載置面11でY方向の回りにずらせる過程は以下の通りである。フレーム21が外力の駆動により被測定物4に移動した時に、被測定物がY方向にずれたことを検出すると、アダプタブロック25が回動し、これによってシフトレバー22を回転させ、シフトレバー22上のシフトヘッド23を被測定物4に作用させ、シフトヘッド23は回転させるように被測定物4を押さえ、被測定物4のずれに対する補正を実現する。ここで、被測定物4がY方向にずれたか否かの検出方式としては、位置センサにより現在の被測定物4の空間位置座標を検出してそれがずれたか否かを判断することができる。さらに前の被測定物4の検出結果により判断することができ、前の被測定物4の検出結果がずれたことであれば、現在の被測定物4に対してずれ調整を行う必要がある。
【0046】
理解できるように、被測定物4に対するずれ補正が完了した後、フレーム21がX方向に沿って移動し続ける場合、シフトヘッド23はX方向に沿って移動させるように被測定物4を押さえて、次の検出ステップに進むことができる。
【0047】
理解できるように、いくつかの実施形態において、シフトレバー22の駆動により、シフトヘッド23は被測定物4を載置面11でY方向の回りにずらせるように被測定物4に当接するのみにしてもよい。被測定物4のX方向での移動は他の構造で駆動してもよい。
【0048】
理解できるように、いくつかの実施形態において、回動部材はさらに回動ディスクと昇降構造との組み合わせであってもよい。具体的には、回動ディスクは昇降構造に設置され、昇降構造に連れられて、回動ディスク21はY方向に昇降運動を行うことができ、回動ディスク21が上昇する時に、基体1上の被測定物4を受けることができる。回動ディスクは同時に昇降構造に回動可能に設置され、外力の駆動により、回動ディスクは被測定物4を受けてY方向の回りに回動することができる。さらに、昇降構造はフレーム1に固定され、フレーム1に連れられて、回動ディスクはさらにX方向に沿って移動することができ、被測定物のY方向でのずれ調整をさらに実現する。
【0049】
本開示の実施例において、第1の調整アセンブリ2はさらに第1の駆動手段26を含み、第1の駆動手段26は前記アダプタブロック25が回動するように押さえる。具体的には、第1の駆動手段26はアダプタブロック25に対して向けるまたは離れるように移動可能なプッシュロッド261、および第1のモータ262を有する。プッシュロッド261の一方端はアダプタブロック25に可動に接続され、一方端は第1のモータ262に接続される。ここで、プッシュロッド261によりアダプタブロック25が回動軸211の回りに回動するように押さえることを保証するために、プッシュロッド261はアダプタブロック25の回動軸211から離れた一方端に接続されて、押さえる時に回転モーメントを形成する必要がある。
【0050】
図6に示すように、第1のモータ262はフレーム21に設置され、第1のモータ262が回転することによりプッシュロッド261を回動させる。アダプタブロック251のプッシュロッド261に向かう端面にねじスリーブ251が取り付けられ、プッシュロッド261にねじスリーブ251と嵌合するねじ部が設置され、プッシュロッド261が回動する時に、ねじ部がねじスリーブ251内で回転することにより、アダプタブロック251を回動させる。
【0051】
理解できるように、本開示の実施例における第1の駆動手段26は2セットであり、回動軸211に対して対称的に配置され、2セットの第1の駆動手段26はシフトレバー22の回動を駆動する時に、1つの第1の駆動手段26のプッシュロッド261はシフトレバー26に向くように移動し、もう1つの第1の駆動手段26のプッシュロッド261はシフトレバー26から離れるように移動する。
【0052】
理解できるように、他のいくつかの実施形態において、第1の駆動手段26の数は1セットであってもよく、第1の駆動手段26が1セットである場合、プッシュロッド261とアダプタブロック25との間は自由ジョイントと伸縮ロッドとの組み合わせの調整方式により、シフトレバー22のY方向の回りの往復揺動を実現することができる。
【0053】
理解できるように、いくつかの実施形態において、シフトレバー22に取り付けられたシフトヘッド23の数は複数であってもよく、それによりシフトの位置を調整する。
【0054】
上記のように、本開示の実施例において、フレーム21が移動する時に、シフトヘッド23により、X方向に沿って移動するように被測定物4を押さえる機能を有し、被測定物4は間隔置きのように基体1に置かれる。フレーム21が前の被測定物4をX方向に沿って次の工程に移動するように駆動した場合、フレーム21が後退するように駆動するとともに、シフトヘッド23を被測定物4の移動方向に反対する端面に再び当接させることにより、X方向に沿って移動するように被測定物4を押さえることができ、第1の調整アセンブリ2が基体1上の被測定物4を連続的に搬送することを実現するために、本開示の実施例において、シフトヘッド23がシフトレバー22に回動可能に設置され、シフトレバー22の軸線方向の回りに回動できる必要がある。そして、偏心構造として構成され、ここで、シフトヘッド23は、偏心力の駆動により前記載置面11から突出する第1の位置と、外力の作用により載置面の下方に反転する第2の位置とを有しており、フレーム21は前記X方向に沿って移動する場合、シフトヘッド23が第1の位置にある時に、前記X方向に沿って移動するように前記被測定物を押さえる。
【0055】
図7および図8に示すように、シフトヘッド23は、被測定物に当接する押さえ面232と、押さえ面232と角度をなして設置され、外力を受けるガイド面233とを含む。本実施例におけるシフトヘッド23は直角三角形状をなし、上記の押さえ面232は直角辺が位置する平面に相当し、ガイド面233は斜角辺が位置する平面に相当する。位置制限構造234は、シフトヘッド23が第1の位置に移動した時にその回動を制限るものであって、フレーム21がX軸の負方向に沿って移動する場合、ガイド面233が被測定物に衝突することにより、第2の位置に移動するようにシフトヘッド23を駆動する。図7に示すように、位置制限構造234は、ガイド面233に設置されかつガイド面233から突出して設置された位置制限ブロックである。図4におけるシフトヘッド23の取付形態では、偏心力の作用により、シフトヘッド23をシフトレバー22で反時計回りに回転させ、所定の位置に回転した時、位置制限構造234がフレーム21上の位置制限部に止められて、回動し続けることができず、ここでの位置が第1の位置であり、第1の位置でシフトヘッドが反時計回りに回動することができない。フレーム21がX方向に沿って前進する時に、押さえ面232は被測定物4に当接し、被測定物4が印加した逆方向作用力は反時計回りに沿って回動するようにシフトヘッド23を駆動することなく、さらに、シフトヘッド23は、X方向に沿って移動するように被測定物4を押さえることができる。フレーム21がX軸の負方向に沿って移動し、即ち後退する時に、ガイド面233は後方の被測定物4に優先的に衝突し、衝突力の作用により、シフトヘッド23は時計回りに回転し、移動過程において、シフトヘッド23は被測定物4によって徐々に載置面11の下方に下押さえ、ここでの位置が第2の位置であり、シフトヘッド23は被測定物4をスライドした後まで、偏心力の作用により、再び第1の位置に復帰し、かつ押さえ面232は再び被測定物4の移動方向に反対する端面に位置し、この時にX方向に沿って前向きに移動するようにフレーム21を駆動し、シフトヘッド23は、X方向に沿って移動するように被測定物4を押さえ続け、次の工程に進む。上記ステップを繰り返して、被測定物4に対する搬送を実現する。
【0056】
図8に示すように、シフトヘッド23の中心と回動中心とが重ならないことを保証するために、シフトヘッド23の偏心距離を調整するウェイトブロックがシフトヘッド23に設置され、これにより、第1の位置において押さえ面232がYZ平面と平行になることを実現するものであって、押さえ面232がYZ平面と平行に設置されることは、押さえ面232が被測定物4を押さえる時に、押さえ面232が被測定物4に貼り合わせることを保証することができ、さらに被測定物4が載置面11での安定した移動を保証することができる。
【0057】
本開示の実施例において、被測定物4の供給方式は、一定の時間ごとに基体1の供給点で1つの被測定物を搬送することである。しかし、被測定物4の供給点と結像領域との間の間隔が大きいため、フレーム21が供給点と結像領域との間に前進するかまたは後退するストロークが大きく、被測定物4に対する搬送時間が増加したことになる。上記問題を解決するために、本開示の実施例において、前記フレーム21の前記第1の調整アセンブリ2から離れた一方端には前記シフトヘッド23が回動可能に設置され、シフトヘッド23はX方向において第1のアセンブリ2内のシフトヘッドと間隔をあけて設置され、上記間隔の距離は供給点から結像領域までの距離の半分であってよく、フレーム21が1つの間隔距離を後退する時に、再び前進すると、1回で2つの被測定物4を前方に移動させることができ、被測定物4に対する搬送効率を向上させている。
【0058】
理解できるように、被測定物が1回で複数供給される場合、X方向に複数のシフトヘッド23を適応的に設置することにより、被測定物4に対する搬送効率を向上させることができる。
【0059】
前述のように、薄膜または接着層の被測定層(主ビーム面に平行な検出面)がZ方向にずれる時に、結像領域の形状の影響で、被測定層が同様に結像領域からずれる状況が存在し、これに基づいて、本開示の実施例において、さらに第2の調整アセンブリ3を含む。被測定物4は、第1の調整アセンブリ2でそのY方向でのずれ補正が完了した後、シフトヘッド23の押さえにより第2の調整アセンブリ3に入る。図2は、第2の調整アセンブリ3がZ方向に被測定物4のずれを調整する過程を示しており、図2における双方向矢印で示された調整方向とおりである。
【0060】
図11図13は第2の調整アセンブリ3の具体的な構造を示している。
第2の調整アセンブリ3は基体1に設置され、第2の調整アセンブリ3は、Z軸を回動軸線として、基体1に回動可能に設置され、被測定物を受ける支持板31を含み、本開示の実施例における支持板31は支持梁構造であり、被測定物4に対する安定的な支持を実現するために、支持板31の数が2つであり、それぞれヒンジ接続の形態で基体1に設置され、ここで、基体1の2つの枠体12の水平支持アームには、それぞれヒンジ接続ベース33が対応して設置され、それにより支持板31との接続を実現する。
【0061】
図15および図16に示すように、支持板31の第1の調整アセンブリ2に近接する一方端は、基体1にヒンジ接続される。そして、被測定物4が第1の調整アセンブリ2から第2の調整アセンブリ3までに安定して移動することを保証するために、Y方向において載置面11の高さが支持板31の上面よりも高いように制御することができる。
【0062】
図12に示すように、支持板31の回動を駆動するために、第2の調整アセンブリ3は、基体1に設置され、かつ支持板31の回動を駆動するように支持板31のヒンジ接続端から離れた下方に配置される第2の駆動手段32をさらに含む。
【0063】
図13に示すように、第2の駆動手段32は、基体1に設置される第2のモータ321と、第2のモータ321のモータ軸に設置され、一方端が支持板31に接続される昇降ロッド322とを含み、第2のモータ321は軸継手により昇降ロッド322を回動させ、昇降ロッド322の一方端は支持板31の下端面に設置された継手34に接続され、昇降ロッド322は継手34に螺着されてもよく、第2のモータ321の正逆回動に伴い、昇降ロッドの正逆回動を実現することができ、さらに支持板322をヒンジ接続軸を中心として時計回りまたは反時計回りに回動させることができる。
【0064】
理解できるように、第2の駆動手段32の駆動形態は複数種であってもよく、いくつかの実施形態において、一般的なプッシュロッドモータ駆動やシリンダ伸縮駆動などを採用する。
【0065】
図15および図16に示すように、被測定物4の本開示における姿勢調整構造での移動過程を示している。載置面11に置かれた被測定物4は、第1の調整アセンブリ2のシフトレバー22の作用により、シフトヘッド23に連れられてY方向でのずれ調整を完了した後で、フレーム21に連れられてシフトヘッド23の押さえによりX方向での移動を完了して、第2の調整アセンブリ3に入る。第2の調整アセンブリ3における支持板31の駆動により、Z方向でのずれ調整を完了し、さらに被測定物4の姿勢調整を完了して、次のステップの放射線結像工程に進む。
【0066】
ここで説明すべきことは、放射線結像における放射線が金属物体を通過する時に減衰が発生しやすいため、本実施例における第2の調整アセンブリ3における支持板31などの構造は、炭素繊維材料を採用することが好ましい。
【0067】
説明すべきことは、発明者は、実際の生産において、炭素繊維で製造された支持板31の剛性が一般的であり、複数回使用した後に、支持板31が曲げ変形しやすく、異なるタイプの被測定物が支持板31に置かれる場合、被測定物4の重量変化の影響で、支持板31の曲げ変形程度が異なり、毎回に支持板31の回動角度を調整する必要があり、操作工程が増加したことを発見した。これに基づいて、本開示において、別の第2の調整アセンブリ3の実施形態を提供している。
【0068】
図14に示すように、本形態において、2セットの図11図13に示す第2の調整アセンブリ3を採用した。X方向において、2セットの第2の調整アセンブリ3は、間隔をあけて設置され、放射線結像を行う場合、放射線結像の結像領域は、ちょうど間隔をあけて設置された間隔領域内に位置し、このような設置により、支持板31は剛性がより高い金属を使用する場合、放射線を減衰させないことを保証した。
【0069】
本開示の実施例において、さらに搬送装置を提供し、上記実施例における姿勢調整構造を含み、X方向において、搬送装置は、少なくとも姿勢調整構造の前後両端に設置された第1の段および第2の段を含むことができ、第1の段の搬送装置は、検出すべき被測定物4を基体1の載置面11へ搬送することを担当し、第2の段の搬送装置は、第2の調整アセンブリ3上の被測定物4を放射線結像工程が完了した後に後続のプロセスステップへ搬送することを担当する。第1の段の搬送装置および第2の段の搬送装置は、ベルト式やローラ式などの搬送機器を採用することができる。
【0070】
本開示の実施例において、さらに放射線結像システムを提供し、具体的にはCT結像システムであってよく、当然ながらDR結像システムにおいて本装置は同様に適用される。それは、上記の搬送装置、および走査装置を含み、走査装置は、第2の調整アセンブリ3の両側に設置され、被測定物4が姿勢調整構造により予め設定された検出位置に調整された後、走査装置における光学機器が被測定物4に向けてX線を発射し、X線が被測定物4を通過して被測定物4の他方端に位置する検出器によって受信され、走査結像が完了し、走査されたデータを処理することにより画像再構成を完了し、再構成された画像を検出者に表示して被測定物4の検出結果を判断する。
【0071】
図面におけるフローチャートおよびブロック図は、本開示の様々な実施例に係るシステム、方法およびコンピュータプログラム製品の実現可能なシステムアーキテクチャ、機能および操作を示している。この点で、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、1つのモジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部を表すことができ、上記モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部は、1つまたは複数の所定の論理機能を実現するための実行可能なコマンドを含む。注意すべきことは、いくつかの代替としての実現において、ブロックにマークされた機能は図面にマークされた順序と異なる順序で発生してもよいことである。例えば、2つの連続的に表示されたブロックは実際に基本的に並行して実行されてもよく、それらは逆の順序で実行されることもあり、これは関連する機能に依存する。また注意すべきこととして、ブロック図またはフローチャートにおける各ブロック、およびブロック図またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、所定の機能または操作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実現されてもよく、または専用のハードウェアとコンピュータコマンドとの組み合わせで実現されてもよい。
【0072】
当業者であれば理解できるように、本開示の各実施例および/または請求項に記載の特徴は様々な組み合わせおよび/または結合を行うことができ、このような組み合わせまたは結合は本開示に明確に記載されていなくてもよい。特に、本開示の精神および教示から逸脱することなく、本開示の各実施例および/または請求項に記載の特徴は様々な組み合わせおよび/または結合を行うことができる。これらの組み合わせおよび/または結合の全ては本開示の範囲に含まれる。
【0073】
以上、本開示の実施例について説明した。しかし、これらの実施例は説明の目的だけであり、本開示の範囲を限定するものではない。以上に各実施例をそれぞれ説明したが、これは各実施例における措置を有利に組み合わせて使用できないことを意味するものではない。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって限定される。本開示の範囲から逸脱することなく、当業者は様々な代替および修正を行うことができ、これらの代替および修正はいずれも本開示の範囲内にあるべきである。
【符号の説明】
【0074】
1:基体;11-載置面;12-枠体;13-支持レール;
2:第1の調整アセンブリ;21-フレーム;22-シフトレバー;23-シフトヘッド;24-軸受;25-アダプタブロック;26-第1の駆動手段;27-止め輪;231-ウェイトブロック;232-押さえ面;233-ガイド面;234-位置制限構造;211-回動軸;251-ねじスリーブ;261-プッシュロッド;262-第1のモータ;
3:第2の調整アセンブリ;31-支持板;32-第2の駆動手段;321-第2のモータ;322-昇降ロッド;33-ヒンジ接続ベース;34-継手;
4:被測定物;41-被測定層;
5:スライドレールスライダ構造;51-スライダ;52-スライドレール;
6:光学機器;61-主ビーム面;62-走査領域;
7:走査装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】