(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-22
(54)【発明の名称】二輪車用クリート装着ツールシステム、および使用方法
(51)【国際特許分類】
A43D 1/02 20060101AFI20231115BHJP
A43B 5/14 20060101ALI20231115BHJP
【FI】
A43D1/02
A43B5/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521143
(86)(22)【出願日】2022-10-03
(85)【翻訳文提出日】2023-04-26
(86)【国際出願番号】 CA2022051466
(87)【国際公開番号】W WO2023056551
(87)【国際公開日】2023-04-13
(32)【優先日】2021-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523123318
【氏名又は名称】バイク、エナジー、ラブ、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BIKE ENERGY LAB LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100217836
【氏名又は名称】合田 幸平
(72)【発明者】
【氏名】アントニー、プリングル
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050GA30
(57)【要約】
自転車用クリート装着ツールシステムは、上側面および下側面を有する本体を含み得る。前記本体は、装着すべきクリートを受容するためのクリートレセプタクルを規定し、前記クリートレセプタクルは、前記本体の中央線に対して垂直である。前記本体の前記上側面は、装着すべきクリートを前記クリートレセプタクル内において所定位置に選択的に支持するクリート保持機構を含む。また、前記本体は、前記クリートが装着されるべき自転車用シューズに対する、前記本体および前記クリートレセプタクルの回転の程度を示す角度測定指標を含む。正確なトゥアウト角度および前記クリートに対する調節角度を決定する方法も記載される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側面および下側面、前方部分および後方部分を有する本体を備える自転車用クリート装着ツールシステムにおいて、
前記本体は、装着すべきクリートを受容するためのクリートレセプタクルを規定し、前記クリートレセプタクルは、前記本体の中央線に対して垂直であり、
前記本体の前記上側面は、装着すべきクリートを前記クリートレセプタクル内において所定位置に選択的に支持するクリート保持機構を備え、
前記本体の前記上側面は、前記クリートが装着されるべき自転車用シューズに対する、前記本体および前記クリートレセプタクルの回転の程度を示す角度測定指標を備える、
自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項2】
前記本体は、透明な材料から形成される、
請求項1の自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項3】
前記クリート保持機構は、前記ツールの前記上側面にバネを介して取り付けられた細長い横方向バーを備え、前記バネは、前記横方向バーを前記ツールの前記前方部分に向けて付勢し、前記横方向バーは、クリートを前記クリートレセプタクル内において所定位置に支持するように、前記クリートレセプタクル上で移動可能である、
請求項1の自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項4】
前記横方向バーは、前記横方向バーの中央における指標であって、前記クリートの中央における指標に一致させるべき指標をさらに備える、
請求項3の自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項5】
前記クリートレセプタクルは、前記上側面から前記下側面まで延びる、
請求項3の自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項6】
前記本体の前記前方部分は、角度測定指標をさらに備える、
請求項1の自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項7】
上側面および下側面、前方部分および後方部分を有する本体を備える自転車用クリート装着ツールシステムにおいて、
前記本体は、透明な材料から形成され、前記本体は、前記上側面から前記下側面まで延びる空間を規定し、前記空間は、装着すべきクリートを受容するためのものであり、前記空間は、前記本体の前記前方部分から前記後方部分まで延びる前記本体の中央線に対して垂直であり、
前記本体の前記上側面は、クリート取付機構を備え、前記クリート取付機構は、前記ツールの前記上側面にバネを介して取り付けられた横方向バーを備え、前記バネは、前記横方向バーを前記ツールの前記前方部分に向けて付勢し、前記横方向バーは、クリートを前記空間内における所定位置に前記空間内において支持するように、前記空間上で移動可能であり、前記横方向バーは、前記横方向バーの中央における指標をさらに備え、
前記本体の前記上側面は、前記クリートが装着されるべき自転車用シューズに対する前記本体の回転の程度を示す角度測定指標を備える、
自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項8】
前記本体の前記前方部分は、角度測定指標をさらに備える、
請求項7の自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項9】
クリートを自転車用シューズに装着する方法であって、
請求項1の前記自転車用クリート装着ツールシステムを選択するステップと、
前記クリート保持機構を後退させるステップと、
前記クリートを前記クリートレセプタクル内に装着し、前記クリートを前記クリート保持機構に固定するステップと、
前記クリートレセプタクルの中心を、前記クリートの前記中心を示すマークに一致させるステップと、
前記角度測定指標が前記自転車用シューズの裏側の前記中心を示すマークに対する所定のクリート角度を示すように、前記ツールの前記本体を回転させるステップと、
を備える方法。
【請求項10】
ユーザの右足回転角度と前記ユーザの左足回転角度とを測定する前記ステップをさらに備える、
請求項9の方法。
【請求項11】
前記ユーザの右足回転角度と前記ユーザの左足回転角度とを測定する前記ステップは、前記ユーザにその右足を直線の一方の側に置くとともにその左足を前記直線の他方の側に置くように指示し、さらに前記ユーザにジャンプする、および/または前方および後方に歩くように指示するステップを備える、
請求項10の方法。
【請求項12】
前記ユーザの前記右足回転角度を3で割ることにより、前記ユーザの右足に関するユーザの所定のクリート角度を決定するステップと、前記ユーザの前記左足回転角度を3で割ることにより、前記ユーザの左足に関するユーザの所定のクリート角度を決定するステップと、をさらに備える、
請求項10の方法。
【請求項13】
前記自転車用シューズにマークを形成する前記ステップであって、前記マークは前記クリートの前記中心を示す前記ステップを備える、
請求項9の方法。
【請求項14】
前記自転車用シューズにマークを形成する前記ステップであって、前記マークは前記自転車用シューズの前記裏側の前記中心を示すステップを備える、
請求項9の方法。
【請求項15】
前記角度測定指標が前記所定のクリート角度を示すように前記ツールの前記本体を回転させる前記ステップは、0度の指標が前記自転車用シューズの前記裏側の前記中心を示す前記マークと一致する0度の角度から所定のクリート角度まで前記ツールの前記本体を回転させるステップを備え、前記所定のクリート角度の所定のクリート角度指標が、前記自転車用シューズの前記裏側の前記中心を示す前記マークに一致する、
請求項14の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の参照】
【0001】
本出願は、2021年10月4日に出願された米国仮出願第63/252,075号および2022年5月12日に出願された米国特許出願第17/742,958号の優先権を主張し、その全内容を参照により本明細書に組み込むものとする。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概してシューズとペダルとの取付を支援する装置、例えばクリートに関する。より具体的には、本開示は、サイクリングシューズに対するクリートの正確な角度的な位置決め、横方向の位置決め、および前後方向の位置決めを保証するツールシステムおよび使用方法に関するが、これに限定されない。
【背景技術】
【0003】
多くの自転車ライダーは、自転車用シューズに取り付け可能なクリートを含む自転車用シューズを着用している。自転車のペダルは、クリートをペダルに留めるための結合装置を提供する。このクリート/ペダルの組み合わせにより、ライダーは、シューズ内の足をペダルから外れることなく押し下げたり引き上げたりすることができる。シューズをペダルから取り外すには、ライダーはシューズのクリートをねじり回転させてペダルの結合装置から外す。ねじり回転させることにより、クリートがペダルから解放される(例えば衝突時に自転車から飛び降りなければならない場合、ねじり回転が必要になることがある)。
【0004】
クリートの設置は、おそらく二輪車装着作業の中で最も重要な局面である。これは、ライダーの快適性と効率的な力の伝達の両方にとって重要である。ユーザがクリートをサイクリングシューズに正確に配置することを支援するように、種々のクリート装着装置が開発されている。しかしながら、ほとんどの装置は、使い方が非常に複雑であり、特別な訓練および/またはプロの二輪車装着士による認定が必要である。また、これらの装置は、法外に高価であることが多い。
【0005】
クリートを自転車に簡単かつ正確に装着することができ、クリートの角度的な位置決めを担う単純な方法および器具が必要とされている。また、本格的な自転車愛好家および趣味の愛好家の両方が使用でき、安価であり、プロの評価を必要とせずにユーザが使用できるとともに、種々のタイプのクリートおよびサイクリングシューズに対して使用できる装置も必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
一態様によれば、自転車用クリート装着ツールシステムは、上側面および下側面、前方部分および後方部分を有する本体を備え得る。前記本体は、装着すべきクリートを受容するためのクリートレセプタクルを規定し、前記クリートレセプタクルは、前記本体の中央線に対して垂直であり、前記本体の前記上側面は、装着すべきクリートを前記クリートレセプタクル内において所定位置に選択的に支持するクリート保持機構を備え、前記本体の前記上側面は、前記クリートが装着されるべき自転車用シューズに対する、前記本体および前記クリートレセプタクルの回転の程度を示す角度測定指標を備える。
【0007】
一態様によれば、前記本体は、透明な材料から形成される。
【0008】
別の態様によれば、前記クリート保持機構は、前記ツールの前記上側面にバネを介して取り付けられた細長い横方向バーを備え、前記バネは、前記横方向バーを前記ツールの前記前方部分に向けて付勢し、前記横方向バーは、クリートを前記クリートレセプタクル内において所定位置に支持するように、前記クリートレセプタクル上で移動可能である。
【0009】
いくつかの構成において、前記横方向バーは、前記横方向バーの中央における指標であって、前記クリートの中央における指標に一致させるべき指標をさらに備える。前記クリートレセプタクルは、前記上側面から前記下側面まで延び得る。
【0010】
別の態様によれば、自転車用クリート装着ツールシステムは、上側面および下側面、前方部分および後方部分を有する本体を備え得る。前記本体は、透明な材料から形成され、前記本体は、前記上側面から前記下側面まで延びる空間を規定し、前記空間は、装着すべきクリートを受容するためのものであり、前記空間は、前記本体の前記前方部分から前記後方部分まで延びる前記本体の中央線に対して垂直であり、前記本体の前記上側面は、クリート取付機構を備え、前記クリート取付機構は、前記ツールの前記上側面にバネを介して取り付けられた横方向バーを備え、前記バネは、前記横方向バーを前記ツールの前記前方部分に向けて付勢し、前記横方向バーは、クリートを前記空間内における所定位置に前記空間内において支持するように、前記空間上で移動可能であり、前記横方向バーは、前記横方向バーの中央における指標をさらに備え、前記本体の前記上側面は、前記クリートが装着されるべき自転車用シューズに対する前記本体の回転の程度を示す角度測定指標を備える。
【0011】
別の態様によれば、クリートを自転車用シューズに装着する方法であって、請求項1の前記自転車用クリート装着ツールシステムを選択するステップと、前記クリート保持機構を後退させるステップと、前記クリートを前記クリートレセプタクル内に装着し、前記クリートを前記クリート保持機構に固定するステップと、前記クリートレセプタクルの中心を、前記クリートの前記中心を示すマークに一致させるステップと、前記角度測定指標が前記自転車用シューズの裏側の前記中心を示すマークに対する所定のクリート角度を示すように、前記ツールの前記本体を回転させるステップと、を備える方法。
【0012】
開示された主題の他の態様、ならびに開示された主題の種々の態様の特徴および利点は、以下の説明、添付の図面、および添付の請求項の検討を通じて、当業者に明瞭であるはずである。
【0013】
図面に記載された構成は、本質的に例示的かつ模範的であり、特許請求の範囲に定義された主題を限定することを意図していない。例示的な実施形態についての以下の詳細な説明は、以下の図面と併せてより良好に理解され得る。図面において、同様の構造には同様の参照符号が付されている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、例示的なクリート装着装置システムの斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のクリート装着装置の後方部分から前方部分に向かって見た斜視図である。
【
図3】
図3は、
図2に示す装置の後方部分の斜視詳細図である。
【
図4】
図4は、
図1に示す装置の前方部分の斜視詳細図である。
【
図5】
図5は、ユーザの足の角度アウト位置を測定する方法を示す。
【
図6】
図6は、ユーザの足の角度アウト位置を測定する方法を示す。
【
図7】
図7は、ユーザの足の角度アウト位置を測定する方法を示す。
【
図8】
図8は、ユーザが装置システムをサイクリングシューズに配置する準備をしている状態での、
図1のクリート装着装置システムの斜視図を示す。
【
図9】
図9は、サイクリングシューズの所定位置に配置された
図1のクリート装着装置システムの斜視図を示す。
【
図10】
図10は、クリートを自転車用シューズに装着する例示的な方法に従って利用され得るステップのフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示の例示的な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本開示の利点および特徴、ならびにそれらを達成する方法が、添付図面を参照した例示的な実施形態についての以下の説明から明らかになるであろう。1つの図面について説明される種々の態様は、他の図面に示す実施形態と併せて存在し得る、および/または利用され得る。複数の図面に示す各要素は、1回のみ説明され得る。
【0016】
本開示は、概して、クリートをサイクリングシューズに装着する装置および方法に関する。クリートの適切な装着には、一般に、3つの別個の位置決めステップ:(1)前後方向の位置決め、(2)横方向(左右方向)の位置決め、および(3)角度の位置決めが含まれる。前後方向の位置決めおよび横方向の位置決めは、クリートの角度の位置決めよりも通常簡単である。なぜならば、それらは、測定が容易な指標、例えば、自転車に乗る人(サイクリスト)のサイクリングシューズ内での中足骨の位置に依存するからである。しかしながら、クリートの角度の位置決めは、はるかに難しいものであり得る。そして、プロの装着士でも、クリートの適切な角度の装着を保証する簡単で正確かつ再現性のある方法を有していない。
【0017】
図1~
図4は、本明細書に開示される例示的な自転車用クリート装着ツールシステム10の種々の斜視図を示す。ツールシステム10は、全体として本体15を含み得る。本体15は、上側面18および下側面21を有し得る。ツールシステム10の使用方法に関して以下でより詳細に説明するように、下側面21は、ツールシステム10がクリートを配置するように使用されている際に、通常サイクリストのシューズの底部に対面する本体15の面であり得る。上側面18は、ツールシステム10がクリートを配置するように使用されている際に、通常シューズから離れて外側に対面する本体の面であり得る。また、本体15は、一般に前方部分25および後方部分28を含み、仮想の中央線または長手方向線が、前方から後方に本体を通っている。いくつかの構成において、以下でより詳細に説明するように、前方部分25は分度器として使用される任意の角度マーク27を含んでいる。
【0018】
本体15は、上側面18から下側面21まで延びる空間、すなわちクリートレセプタクル32を規定し得る。クリートレセプタクルまたはクリートレセプタクル32は、任意の適切な形状およびサイズであり得るが、図示の例示的な構成において、クリートレセプタクル32は、全体として矩形であり得るとともに、クリートを受容するような寸法を有し得る。他の構成において、クリートレセプタクル32は、種々の形状およびサイズのクリートを収容する異なる形状およびサイズを有し得る。クリートレセプタクル32は、本体の中央線に対して全体として垂直である。これにより、クリートレセプタクル32に配置されたクリートは、本体15の中央線または長手方向線に対して垂直に保持される。これにより、以下で詳述するように、サイクリングシューズに対するクリートの正確な角度配置が保証され得る。
【0019】
本体15の上側面18は、クリートをシューズに装着すべくツールシステム10を使用する際に、サイクリングシューズの反対側に向くことでユーザに対面するように構成されている。上側面18は、クリートをクリートレセプタクル32内に選択的に保持するためのクリート取付機構36またはクリート保持機構をさらに備え得る。クリート保持機構36は、クリートをクリートレセプタクル32内にクランプする、付勢する、または支持する任意の適切な機構であり得る。
【0020】
限定ではなく例示として示す1つの例示的な構成において、クリート保持機構36は、本体15の上側面18に備え付けられた、バネで荷重されたロッド42を備え、ロッド42の最前端部に細長い横方向バー39が取り付けられている。他の構成において、横方向バー39は、上側面18に他の好適な付勢機構を介して取り付けられ得る。バネで荷重されたロッド42は、上側面18に、ロッド42を受容するための開口を含むベース45を介して備え付けられ得る。バネ49が、ロッド42を覆うように、ベース45と横方向バー39(
図4)との間に配置され得る。ロッド42は、ベース45内において選択的に移動可能であり得る。これにより、横方向バー39を後方に押圧すると、バネ49の付勢に抗してロッド42も後方に移動する。横方向バー39に対する後方への圧力が取り除かれると、バネ49は復帰して横方向バー39を本体15の前方部分に向けて戻す。横方向バー39は、クリートレセプタクル32上の静止位置に付勢され得る。
【0021】
いくつかの構成において、クリート保持機構36の横方向バー39は、横方向バー39の中央における指標53を備え得る。指標53により、ユーザは、クリート保持機構36の中心が装着すべきクリートの中心と一致(整列)していることを確認できる。クリート保持機構36が横方向バー39を含まない他の構成において、クリート保持機構36の中央において指標53が設けられ得る。あるいは、指標53は、クリートレセプタクル32の直下等のクリートレセプタクル32の中央に近接して、クリートレセプタクル32の横方向中央に設けられ得る。さらに別の構成において、クリート保持機構に、またはクリートレセプタクルの近傍に、指標が設けられなくてもよい。
【0022】
クリート保持機構36がバネで荷重された横方向バー39とクリート保持機構の中央を示す指標53とを備える構成において、クリート保持機構36は、クリートレセプタクル32内におけるクリートの正確な配置(ひいては、サイクリングシューズに対するクリートの正確な配置)を保証する自己中心クランプとして機能する。バネで荷重された横方向バー39により、クリートがクリートレセプタクル32内において長手方向に遊びや移動が(多少はあるとしても)ほとんどないということが保証される。また、指標53により、クリートがクリートレセプタクル32内において横方向中心にあることが保証される。
【0023】
図1~
図4に見られるように、本体15の上側面18は、クリートが装着されるべき自転車用シューズに対する本体15の回転の程度を示す角度測定指標57を備え得る。他の構成において、角度測定指標57は下側面21に設けられ得る。これは、特に本体15が透明な材料から形成されている構成に該当し得る。角度測定指標57が上側面18または下側面21のいずれに設けられていても、角度測定指標は、上側面を見るユーザから読み取られ得るように、印刷、プレス加工、エンボス加工等をされ得る。下側面にある角度測定指標57の場合、それは、上側面18から読み取られ得るように、後方に印刷、プレス加工、エンボス加工等をされ得る。角度測定指標57は、クリートレセプタクル32の後方端部から本体15の後方部分28まで延び得る。これにより、ツールの使用がより簡単になり、ツールの本体15上の角度を読み取ることがより容易になり得る。他の構成において、角度測定指標57は、クリートレセプタクル32の後方端部から本体15の後方端部までの全長に亘って延びずに、この長さの一部においてのみ延びていてもよい。
【0024】
本体15は、任意の適切な材料から、任意の適切な手段により形成され得る。いくつかの構成において、本体15は、透明な材料から形成され得る。例えば、本体15は、角度測定指標57用のステンシル刷りおよびクリートレセプタクル32用の切欠を有する透明なポリカーボネートプラスチック製のプレートから形成され得る。本体15の形成に、他の適切な透明材料が同様に使用され得る。透明な材料により、ツールシステムはより使いやすくなり得る。なぜならば、ユーザは調節および取付プロセス中に、本体15を介して、シューズおよびシューズに装着すべきクリートを見ることができるからである。他の構成において、本体15は、不透明な材料から形成され得る。
【0025】
使用において、ユーザは、最初に、前後方向の位置および横方向(左右方向)の位置を、当技術分野で既知の方法により、例えばユーザの中足骨の位置およびユーザの腰幅により、決定し得る。
図10を参照すると、次いで、ユーザは、その足の各々の回転角度、すなわち「トゥアウト(つま先外向き)」角度(これは、ユーザの右足と左足とで異なる角度であり得る)を測定してもよい。本明細書および
図10に記載のステップは、特定の順序で生じる別個のステップとして示されているが、ステップの順序は変更され得る、また、単数または複数のステップが同時に実施され得ることを理解されたい。
【0026】
ユーザの回転角度、すなわち「トゥアウト」角度の決定は、例えば、ジャンプテストを実施することによりなされ得る。
図5~
図7を参照すると、まず、直線51が地面に引かれ得る。ユーザは、足を直線の各側において、上下にジャンプしてゆっくりと踵から着地し得る。また、ユーザは、足の「トゥアウト」角度を決定するために前方および後方に歩いてもよい。ユーザにより足の自然な角度は異なり、足同士でも異なり得る。例えば、あるユーザは、片方の足が他方の足よりもつま先が外側に大きい角度にある状態で歩く傾向があるかもしれない。この自然な位置を考慮して二輪車用クリートを装着することで、乗り心地がより快適になり得るとともに、力の伝達がより効率的になり得る。他の構成において、所定のクリート角度は、ジャンプテスト以外の他のタイプのテストにより決定され得る。例えば、「トゥアウト」角度または足外反(foot splay)としても知られるユーザの回転角度を決定するための他の方法が当該技術分野において知られており、本明細書に記載のシステムとともに利用され得る。本明細書に記載のシステムは、クリート角度がどのように決定されるかに関係なく、任意の所定のクリート角度を設定するために使用され得ることを理解されたい。
【0027】
ユーザは、分度器59(
図7)により測定されたような回転角度、すなわち「トゥアウト」角度55を決定することができる。あるいは他の構成において、ユーザは、ツールシステム10の前方部分25に配置された角度マーク27を分度器として使用して、「トゥアウト」角度55を測定し得る。この角度55は、好適なクリート位置角度、すなわち所定のクリート角度を決定するように、所定のファクタにより調節され得る。例えば、1つの構成において、所定のクリート角度を決定すべく、測定された「トゥアウト」角度を3で割ってもよい。他の構成において、個々のサイクリストにとって最も正確なクリート角度を決定すべく、測定された「トゥアウト」角度を別の数で調節してもよい、および/または割っても(または割らなくても)よい。
【0028】
そして、ユーザは、自転車用シューズおよび/またはシューズに装着すべきクリートに適切な基準マークを付けてもよい。例えば、ユーザは、サイクリングシューズの裏側の中央を示すマークを付けてもよい。このマークは、クリートの0度回転に対する基準として使用され得る。サイクリングシューズの裏側の中央を示すマークを正確に配置することを保証するように、クリートの中心を示す別のマークを付けて、クリートをクリートの中心から回転させて正しい角度を達成することを保証するようにしてもよい。
【0029】
適切な基準マークが付けられ、ユーザが(ジャンプテストを実施する、または他の方法を利用することにより)所望のクリート角度を把握した後、ユーザは、ツールシステム10を、装着すべきクリートとともにサイクリングシューズに取り付けることができる。これは、まず、横方向バー39(
図8)を後方に押圧して、横方向バーをバネに抗してツールシステムの本体15の後方に向かって移動させることにより行われ得る。クリートがクリートレセプタクル32に挿入され得ると、横方向バー39が解放され得る。横方向バー39は、前方部分25に向けて付勢され続けて、クリートをクリートレセプタクル32内における所定位置に支持またはクランプし得る(
図9)。
【0030】
次いで、ユーザは、クリートの中心に付けたマークを、クリート保持機構36の横方向バー39に設けられた指標53に一致させ得る。そして、クリートを所定位置に位置させてクリートレセプタクルの中央に一致させた後、ユーザは、クリートを適切な角度に調節し得る。これは、サイクリングシューズの裏側の中央に付けられたマークを参照して行われる。このマークは、0度の回転とみなされる。ユーザは、所定のクリート角度がサイクリングシューズの裏側の中央のマークと一致するように、ツールを回転させ得る。また、ユーザは、このとき、クリートの位置が、既に決定された前後方向位置および横方向位置にも確実に一致しているかを確認してもよい。そして、クリート角度が決定され、前後方向位置および横方向位置が確認された状態で、ユーザは、クリートをサイクリングシューズの所定位置に恒久的に貼り付け得る。ツールシステム10は、その後シューズから取り外され得る。クリート角度はユーザの足により異なり得るため、これらのステップは、ユーザの他方の足およびシューズについて繰り返され得る。
【0031】
特定の実施形地について本明細書で例示し説明したが、請求項に記載される主題の趣旨および範囲から逸脱せずに、種々の他の変更および修正がなされ得ることを理解されたい。さらに、請求項に記載される主題の種々の態様について本明細書で説明したが、このような態様は組み合わせて利用される必要はない。
【0032】
特に指示しない限り、明細書および特許請求の範囲で使用される分子量、反応条件等の成分量、特性を表すすべての数値は、すべての場合において“約”という用語により修飾されるものと理解されたい。したがって、反対の指示がない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載された数値パラメータは、本開示の実施形態により得ることが求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、均等論の適用を特許請求の範囲に限定する試みとしてではなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効数字の桁数に照らして、通常の丸め技術を適用することにより解釈されるべきである。本開示の広範な範囲を示す数値範囲およびパラメータが近似値であるにもかかわらず、具体例に記載された数値は、可能な限り正確に報告されている。しかしながら、いかなる数値も、本質的に、それらのそれぞれの試験測定において見出される標準偏差から必然的に生じるある程度の誤差を含む。いくつかの実施形態において、「約」および「およそ」という用語は、示された範囲の10%以内の数値パラメータを指す。
【0033】
本開示の実施形態を説明する文脈において(特に、請求項に記載される発明の文脈において)使用される用語「a」、「an」、「the」、および同様の指示対象は、本明細書で特に示されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数と複数の両方を含むように解釈されるものとする。本明細書における値の範囲の記載は、単に、範囲内に該当する各個別の値を個別に言及するための略記法として機能することを意図している。本明細書で特に指示しない限り、各個別の値は、本明細書に個別に記載されるごとく本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるすべての方法は、本明細書で特に示されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施され得る。本明細書で提供されるあらゆる例、または例示的な文言(例えば、「等」)の使用は、単に本開示の実施形態をより良好に説明することを意図しており、本開示の範囲に対する制限を提起するものではない。本明細書におけるいかなる文言も、本開示の実施形態の実施に不可欠な請求項に記載されていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0034】
本明細書における「1つの構成」、「1つの実施形態」、「構成」、または「実施形態」への言及は、構成に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの構成に含まれることを意味する。しかしながら、存在すると請求項に明確に規定されない限り、その特徴、構造、または特性が特定の構成に存在することは要求されない。種々の箇所で「1つの構成において」という表現が出現することは、必ずしも本発明の特定の要素の包含を1つの構成に限定するものではなく、むしろその要素は、本明細書で論じる他の構成またはすべての構成に含まれ得る。
【0035】
本明細書に開示された代替要素または代替実施形態のグループ分けは、制限的に解釈されてはならない。各グループ構成体は、個別に、またはグループの他の構成体もしくは本明細書で見出される他の要素との任意の組み合わせにおいて、言及および請求項に記載され得る。利便性及び/または特許性の理由から、グループの単数または複数の構成体がグループに含まれ、またはグループから削除されることが予測される。このような包含または削除が行われた場合、本明細書は修正されたグループを含むとみなされ、これにより添付の請求項に使用されるすべてのマーカッシュグループの書面による説明が満たされる。開示された主題の構成の記載された特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の構成において任意の適切な方法で組み合わされ得る。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、「a」、「an」、および「the」などの単数形は、文脈が明らかに指示しない限り、複数形を含むことがある。したがって、例えば、「バネ」への言及は、そのようなバネを単数または複数で含むことがあり、「クリート」への言及は、そのようなクリートを単数または複数における言及を含み得る。構造要素、構成要素、および/または材料は、便宜上、共通のリストで示されることがある。しかし、これらのリストは、リストの各構成体が、別個の固有の構成体として個別に識別されるかのごとく解釈されるべきである。
【0036】
特定の実施形態が、開示された実施形態を実施するための本開示の筆者(ら)に知られている最良の態様を含めて、本明細書に記載される。当然ながら、これらの説明された実施形態の変形は、前述の説明を読むことで当業者には明らかになるであろう。筆者(ら)は、当業者がこのような変形を適宜採用することを期待しており、筆者(ら)は、本開示の実施形態が、本明細書に具体的に記載された以外の方法で実施されることを意図している。したがって、本開示は、適用される法律によって許可される、本明細書に添付された請求項に記載された主題のすべての変更および同等物を含む。さらに、そのすべての可能な変形における上述の要素の任意の組み合わせは、本明細書で特に示されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、本開示に包含される。
【0037】
本明細書に開示された特定の実施形態は、~からなる(consisting of)または本質的に~なる(consisting essentially of)という文言を使用して、特許請求の範囲においてさらに限定され得る。特許請求の範囲において使用される場合、出願時または補正による追加のいずれであっても、移行用語「~からなる(consisting of)」は、特許請求の範囲において指定されていない要素、ステップ、または成分を除外する。移行用語「本質的に~からなる(consisting essentially of)」は、請求項の範囲を、指定された材料またはステップ、及び基本的かつ新規な特性に重大な影響を及ぼさないものに限定する。本明細書では全体を通して、「細長い」は、幅よりも大きな長さを有すること、または換言すれば、横方向の広がりよりも大きな長手方向の広がりを有することを意味することが意図される。請求項に記載された本開示の実施形態は、本明細書において本質的にまたは明示的に説明されるとともに有効である。
【0038】
態様1:
上側面および下側面、前方部分および後方部分を有する本体を備える自転車用クリート装着ツールシステムにおいて、
前記本体は、装着すべきクリートを受容するためのクリートレセプタクルを規定し、前記クリートレセプタクルは、前記本体の中央線に対して垂直であり、
前記本体の前記上側面は、装着すべきクリートを前記クリートレセプタクル内において所定位置に選択的に支持するクリート保持機構を備え、
前記本体の前記上側面は、前記クリートが装着されるべき自転車用シューズに対する、前記本体および前記クリートレセプタクルの回転の程度を示す角度測定指標を備える、
自転車用クリート装着ツールシステム。
【0039】
態様2:
前記本体は、透明な材料から形成される、
態様1の自転車用クリート装着ツールシステム。
【0040】
態様3:
前記クリート保持機構は、前記ツールの前記上側面にバネを介して取り付けられた細長い横方向バーを備え、前記バネは、前記横方向バーを前記ツールの前記前方部分に向けて付勢し、前記横方向バーは、クリートを前記クリートレセプタクル内において所定位置に支持するように、前記クリートレセプタクル上で移動可能である、
態様1または2の自転車用クリート装着ツールシステム。
【0041】
態様4:
前記横方向バーは、前記横方向バーの中央における指標であって、前記クリートの中央における指標に一致させるべき指標をさらに備える、
態様3の自転車用クリート装着ツールシステム。
【0042】
態様5:
前記クリートレセプタクルは、前記上側面から前記下側面まで延びる、
態様3の自転車用クリート装着ツールシステム。
【0043】
態様6:
前記本体の前記前方部分は、角度測定指標をさらに備える、
態様1、2、3、4、または5の自転車用クリート装着ツールシステム。
【0044】
態様7:
上側面および下側面、前方部分および後方部分を有する本体を備える自転車用クリート装着ツールシステムにおいて、
前記本体は、透明な材料から形成され、前記本体は、前記上側面から前記下側面まで延びる空間を規定し、前記空間は、装着すべきクリートを受容するためのものであり、前記空間は、前記本体の前記前方部分から前記後方部分まで延びる前記本体の中央線に対して垂直であり、
前記本体の前記上側面は、クリート取付機構を備え、前記クリート取付機構は、前記ツールの前記上側面にバネを介して取り付けられた横方向バーを備え、前記バネは、前記横方向バーを前記ツールの前記前方部分に向けて付勢し、前記横方向バーは、クリートを前記空間内における所定位置に前記空間内において支持するように、前記空間上で移動可能であり、前記横方向バーは、前記横方向バーの中央における指標をさらに備え、
前記本体の前記上側面は、前記クリートが装着されるべき自転車用シューズに対する前記本体の回転の程度を示す角度測定指標を備える、
自転車用クリート装着ツールシステム。
【0045】
態様8:
前記本体の前記前方部分は、角度測定指標をさらに備える、
態様7の自転車用クリート装着ツールシステム。
【0046】
態様9:
クリートを自転車用シューズに装着する方法であって、
請求項1の前記自転車用クリート装着ツールシステムを選択するステップと、
前記クリート保持機構を後退させるステップと、
前記クリートを前記クリートレセプタクル内に装着し、前記クリートを前記クリート保持機構に固定するステップと、
前記クリートレセプタクルの中心を、前記クリートの前記中心を示すマークに一致させるステップと、
前記角度測定指標が前記自転車用シューズの裏側の前記中心を示すマークに対する所定のクリート角度を示すように、前記ツールの前記本体を回転させるステップと、
を備える方法。
【0047】
態様10:
ユーザの右足回転角度と前記ユーザの左足回転角度とを測定する前記ステップをさらに備える、
態様9の方法。
【0048】
態様11:
前記ユーザの右足回転角度と前記ユーザの左足回転角度とを測定する前記ステップは、前記ユーザにその右足を直線の一方の側に置くとともにその左足を前記直線の他方の側に置くように指示し、さらに前記ユーザにジャンプする、および/または前方および後方に歩くように指示するステップを備える、
態様9または10の方法。
【0049】
態様12:
前記ユーザの前記右足回転角度を3で割ることにより、前記ユーザの右足に関するユーザの所定のクリート角度を決定するステップと、前記ユーザの前記左足回転角度を3で割ることにより、前記ユーザの左足に関するユーザの所定のクリート角度を決定するステップと、をさらに備える、
態様9、10、または11の方法。
【0050】
態様13:
前記ユーザの前記右足回転角度を3で割ることにより、前記ユーザの右足に関するユーザの所定のクリート角度を決定するステップと、前記ユーザの前記左足回転角度を3で割ることにより、前記ユーザの左足に関するユーザの所定のクリート角度を決定するステップと、をさらに備える、
態様9、10、11、または12の方法。
【0051】
態様14:
前記自転車用シューズにマークを形成する前記ステップであって、前記マークは前記クリートの前記中心を示す前記ステップを備える、
態様9、10、11、12、または13の方法。
【0052】
態様15:
前記自転車用シューズにマークを形成する前記ステップであって、前記マークは前記自転車用シューズの前記裏側の前記中心を示すステップを備える、
態様9、10、11、12、13、または14の方法。
【0053】
態様16:
前記角度測定指標が前記所定のクリート角度を示すように前記ツールの前記本体を回転させる前記ステップは、0度の指標が前記自転車用シューズの前記裏側の前記中心を示す前記マークと一致する0度の角度から所定のクリート角度まで前記ツールの前記本体を回転させるステップを備え、前記所定のクリート角度の所定のクリート角度指標が、前記自転車用シューズの前記裏側の前記中心を示す前記マークに一致する、
態様9、10、11、12、13、14、または15の方法。
【0054】
さらに、本開示を通じて特許および印刷された公開文書への言及がなされた場合、これらの文献および印刷された公開文書の各々は、参照によりその全体が本明細書に個別に組み込まれる。
【0055】
本方法および装置を、サイクリングクリート、およびLook(R)およびShimano(R)クリートについて特に示された特定の構成の装着における使用に関して具体的に説明してきたが、他のブランドおよびタイプの自転車用クリート、ならびに自転車用シューズ以外のシューズ用のクリート等の他の用途が可能であり、これが想定されていることを理解されたい。上述の種々の実施形態の要素を含む上述の種々の態様は、さらなる実施形態を提供するために組み合わされ得る。例えば構造部品を含む、本開示の範囲内の器具の種々の部品および構成要素は、当業者に知られている単数または複数の種々の好適な製造プロセスにより形成され得る。同様に、本開示の範囲内の器具の種々の部品分および構成要素は、当業者に知られている適切な材料から作製され得る。
【0056】
以上の説明において、本開示の種々の特徴、機能、方法、および他の態様を提示した。時間およびさらなる開発とともに、種々の態様が実施される方法が変更され得る。特許請求の範囲によって定義される保護範囲は、開示された実施形態の特定のサイズ、形状、特徴、または他の態様に限定されることを意図していない。請求項に記載の発明は、開示された概念の範囲内にありながら、他の形態で実施または具現化することができる。また、以下の特許請求の範囲によって適切に保護される概念の範囲から逸脱することなくなされ得る、特許請求の範囲の要素の等価物も含まれる。本明細書に開示された構成は、本開示の原理を例示するものであり、採用され得る他の変更は、本開示の範囲内である。したがって、例示であって限定ではないが、本開示の実施形態の代替構成が、本明細書の教示に従って利用され得る。このため、本開示は、明瞭に図示および説明された実施形態に限定されない。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側面および下側面、前方部分および後方部分を有する本体を備える自転車用クリート装着ツールシステムにおいて、
前記本体は、装着すべきクリートを受容するためのクリートレセプタクルを規定し、前記クリートレセプタクルは、前記本体の中央線に対して垂直であり、
前記本体の前記上側面は、装着すべき
前記クリートを
前記クリートレセプタクル内に選択的に支持するクリート保持機構を備え、前記クリート保持機構は、前記本体の前記上側面にバネを介して取り付けられた細長い横方向バーを備え、前記バネは、前記細長い横方向バーを前記本体の前記前方部分に向けて付勢し、前記細長い横方向バーは、クリートを前記クリートレセプタクル内において所定位置に支持するように、前記クリートレセプタクル上で移動可能であり、
前記本体の前記上側面は、前記クリートが装着されるべき自転車用シューズに対する、前記本体および前記クリートレセプタクルの回転の程度を示す角度測定指標を備える、
自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項2】
前記本体は、透明な材料から形成される、
請求項1の自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項3】
前記横方向バーは、前記横方向バーの中央における指標であって、前記クリートの中央における指標に一致させるべき指標をさらに備える、
請求項
2の自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項4】
前記クリートレセプタクルは、前記上側面から前記下側面まで延びる、
請求項
2の自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項5】
前記本体の前記前方部分は、角度測定指標をさらに備える、
請求項1の自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項6】
上側面および下側面、前方部分および後方部分を有する本体を備える自転車用クリート装着ツールシステムにおいて、
前記本体は、透明な材料から形成され、前記本体は、前記上側面から前記下側面まで延びる空間を規定し、前記空間は、装着すべきクリートを受容するためのものであり、前記空間は、前記本体の前記前方部分から前記後方部分まで延びる前記本体の中央線に対して垂直であり、
前記本体の前記上側面は、クリート取付機構を備え、前記クリート取付機構は、前記ツールの前記上側面にバネを介して取り付けられた横方向バーを備え、前記バネは、前記横方向バーを前記
本体の前記前方部分に向けて付勢し、前記横方向バーは、クリートを前記空間内における所定位置に前記空間内において支持するように、前記空間上で移動可能であり、前記横方向バーは、前記横方向バーの中央における指標をさらに備え、
前記本体の前記上側面は、前記クリートが装着されるべき自転車用シューズに対する前記本体の回転の程度を示す角度測定指標を備える、
自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項7】
前記本体の前記前方部分は、角度測定指標をさらに備える、
請求項
6の自転車用クリート装着ツールシステム。
【請求項8】
クリートを自転車用シューズに装着する方法であって、
請求項1の前記自転車用クリート装着ツールシステムを選択するステップと、
前記クリート保持機構を後退させるステップと、
前記クリートを前記クリートレセプタクル内に装着し、前記クリートを前記クリート保持機構に固定するステップと、
前記クリートレセプタクルの中心を、前記クリートの前記中心を示すマークに一致させるステップと、
前記角度測定指標が前記自転車用シューズの裏側の前記中心を示すマークに対する所定のクリート角度を示すように、前記ツールの前記本体を回転させるステップと、
を備える方法。
【請求項9】
ユーザの右足回転角度と前記ユーザの左足回転角度とを測定する前記ステップをさらに備える、
請求項
8の方法。
【請求項10】
前記ユーザの右足回転角度と前記ユーザの左足回転角度とを測定する前記ステップは、前記ユーザにその右足を直線の一方の側に置くとともにその左足を前記直線の他方の側に置くように指示し、さらに前記ユーザにジャンプする、および/または前方および後方に歩くように指示するステップを備える、
請求項
9の方法。
【請求項11】
前記ユーザの前記右足回転角度を3で割ることにより、前記ユーザの右足に関するユーザの所定のクリート角度を決定するステップと、前記ユーザの前記左足回転角度を3で割ることにより、前記ユーザの左足に関するユーザの所定のクリート角度を決定するステップと、をさらに備える、
請求項
9の方法。
【請求項12】
前記自転車用シューズにマークを形成する前記ステップであって、前記マークは前記クリートの前記中心を示す前記ステップを備える、
請求項
8の方法。
【請求項13】
前記自転車用シューズにマークを形成する前記ステップであって、前記マークは前記自転車用シューズの前記裏側の前記中心を示すステップを備える、
請求項
8の方法。
【請求項14】
前記角度測定指標が前記所定のクリート角度を示すように前記ツールの前記本体を回転させる前記ステップは、0度の指標が前記自転車用シューズの前記裏側の前記中心を示す前記マークと一致する0度の角度から所定のクリート角度まで前記ツールの前記本体を回転させるステップを備え、前記所定のクリート角度の所定のクリート角度指標が、前記自転車用シューズの前記裏側の前記中心を示す前記マークに一致する、
請求項
13の方法。
【請求項15】
上側面および下側面、前方部分および後方部分を有する本体を備える自転車用クリート整列ツールシステムにおいて、
前記本体は、サイクリングシューズに対して整列させるべきクリートを受容するためのクリートレセプタクルを規定し、
前記本体の前記上側面は、整列させるべき前記クリートを前記クリートレセプタクル内における所定位置に選択的に支持するクリート保持機構を備え、前記クリート保持機構は、前記本体にバネを介して取り付けられた横方向バーを備え、前記バネは、前記横方向バーを前記本体の前記前方部分に向けて付勢し、前記横方向バーは、クリートを前記クリートレセプタクル内において選択的に支持するように、前記クリートレセプタクル上で移動可能であり、
前記本体の前記上側面は、前記サイクリングシューズに対する、前記本体および前記クリートレセプタクルの回転の程度を示す角度測定指標を備える、
自転車用クリート整列ツールシステム。
【請求項16】
前記本体の前記上側面は、前記クリートが装着されるべき自転車用シューズに対する前記本体の回転の程度を示す角度測定指標を備える、
請求項15に記載の自転車用クリート整列システム。
【請求項17】
前記横方向バーは、前記横方向バーの中央における指標であって、前記クリートの中央における指標に整列させるべき指標をさらに備える、
請求項15に記載の自転車用クリート整列システム。
【国際調査報告】