IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エナジー ソリューション リミテッドの特許一覧

特表2023-549148バッテリー、それを含むバッテリーパック及び自動車
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-22
(54)【発明の名称】バッテリー、それを含むバッテリーパック及び自動車
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/55 20210101AFI20231115BHJP
   H01M 50/538 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/533 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/119 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20231115BHJP
   H01M 50/107 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/545 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/184 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/559 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/133 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/124 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/167 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/152 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/342 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/562 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/586 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/593 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/213 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/503 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20231115BHJP
   H01M 50/528 20210101ALI20231115BHJP
【FI】
H01M50/55 201
H01M50/538
H01M50/533
H01M50/119
H01M10/04 W
H01M50/107
H01M50/545
H01M50/184 D
H01M50/505
H01M50/559
H01M50/133
H01M50/124
H01M50/167
H01M50/152
H01M50/342 101
H01M50/562
H01M50/586
H01M50/593
H01M50/213
H01M50/503
H01M50/249
H01M50/528
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527697
(86)(22)【出願日】2022-01-19
(85)【翻訳文提出日】2023-05-12
(86)【国際出願番号】 KR2022001011
(87)【国際公開番号】W WO2022158863
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】10-2021-0007278
(32)【優先日】2021-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0022891
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0022894
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0022897
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0022881
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0024424
(32)【優先日】2021-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0030300
(32)【優先日】2021-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0030291
(32)【優先日】2021-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0046798
(32)【優先日】2021-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0058183
(32)【優先日】2021-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0077046
(32)【優先日】2021-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0084326
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0131207
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0131208
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0131215
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0131225
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0131205
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0137001
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0137856
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0142196
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0153472
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0160823
(32)【優先日】2021-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0163809
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0165866
(32)【優先日】2021-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0172446
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0177091
(32)【優先日】2021-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194593
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194610
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194611
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194612
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194572
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0001802
(32)【優先日】2022-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ホワンボ、クァン-ス
(72)【発明者】
【氏名】キム、ド-ギュン
(72)【発明者】
【氏名】ミン、ゲオン-ウー
(72)【発明者】
【氏名】リム、ヘ-ジン
(72)【発明者】
【氏名】ジョ、ミン-キ
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ス-ジ
(72)【発明者】
【氏名】カン、ボ-ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジョン-シク
(72)【発明者】
【氏名】リム、ジャエ-ウォン
(72)【発明者】
【氏名】チョエ、ユ-スン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ハク-キュン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジェ-ジュン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ビョウン-グ
(72)【発明者】
【氏名】リュ、ドゥク-ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】リー、クァン-ヒー
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジャエ-エウン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジャエ-ウーン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ジ-ミン
(72)【発明者】
【氏名】コン、ジン-ハク
(72)【発明者】
【氏名】リー、スーン-オ
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、キュ-ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ピル-キュ
【テーマコード(参考)】
5H011
5H012
5H028
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA04
5H011CC06
5H011DD15
5H011FF03
5H011FF04
5H011GG02
5H011HH02
5H011KK01
5H012AA01
5H012DD05
5H028AA07
5H028BB04
5H028BB05
5H028CC12
5H040AA14
5H040AA22
5H040AS05
5H040AS07
5H040AT01
5H040DD03
5H043AA03
5H043CA03
5H043CA12
5H043DA03
5H043DA13
5H043FA04
5H043GA22
5H043GA24
5H043HA02E
5H043HA08
5H043HA11E
5H043KA09D
5H043LA02D
(57)【要約】
本発明の一実施形態によるバッテリーは、第1電極と第2電極とこれらの間に介在された分離膜とが巻取軸を中心に巻き取られることでコア及び外周面を定義した電極組立体であって、前記第1電極及び第2電極はそれぞれ巻取方向に沿って活物質層がコーティングされていない第1無地部及び第2無地部を含む電極組立体と、下端に形成された開口部を通って前記電極組立体を収容し、前記第2無地部と電気的に接続されるハウジングと、前記第1無地部と電気的に接続され、前記開口部の反対側に位置する前記ハウジングの閉鎖部を通じて前記ハウジングの外部に露出する端子と、前記ハウジングの前記開口部を覆うように構成されるキャップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と第2電極とこれらの間に介在された分離膜とが巻取軸を中心に巻き取られることでコア及び外周面を定義した電極組立体であって、前記第1電極及び第2電極はそれぞれ巻取方向に沿って活物質層がコーティングされていない第1無地部及び第2無地部を含む電極組立体と、
下端に形成された開口部を通って前記電極組立体を収容し、前記第2無地部と電気的に接続されるハウジングと、
前記第1無地部と電気的に接続され、前記開口部の反対側に位置する前記ハウジングの閉鎖部を通じて前記ハウジングの外部に露出する端子と、
前記ハウジングの前記開口部を覆うように構成されるキャップと、
を含むバッテリー。
【請求項2】
前記キャップは、極性を持たない、請求項1に記載のバッテリー。
【請求項3】
前記端子は、前記閉鎖部の中心部を貫通する、請求項1または2に記載のバッテリー。
【請求項4】
前記ハウジングの前記閉鎖部側には、前記ハウジングと前記端子との間に介在される絶縁ガスケットが備えられ、
前記ハウジングの前記開口部側には、前記キャップが前記開口部を密閉するように、前記ハウジングと前記キャップとの間に介在されるシーリングガスケットが備えられる、請求項1から3のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項5】
前記ハウジングの外側に露出した前記端子の表面は、第1バスバー端子が結合される第1電極端子であり、
前記ハウジングの前記閉鎖部の外側面のうち、前記第1電極端子の上面と平行な露出面が占める領域は、第2バスバー端子が結合される第2電極端子である、請求項1から4のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項6】
前記第1バスバー端子は、前記第1電極端子と平面上で重なって第1重畳領域を形成し、
前記第2バスバー端子は、前記第2電極端子と平面上で重なって第2重畳領域を形成し、
前記第1電極端子の直径と前記第2電極端子の幅とは、下記の数式1を満たし、
[数式1]
≦E≦D-2R-2G-2W
=0.5×(D-2R-2G-E
はハウジングの外側に露出した端子の直径(第1電極端子の直径)であり、Eはハウジングの閉鎖部の外側面のうち、端子の上面と平行な露出面の幅(第2電極端子の幅)であり、Dはハウジングの外径であり、Rは平面上で測定した電池ハウジングの周縁のラウンド領域の幅であり、Gは平面上において、第1電極端子の周縁の外側に露出した絶縁ガスケットの露出幅であり、Wは前記第1重畳領域の端部で選択された任意の二つの地点間の距離のうちの最大値であり、Wは第1電極端子の中心を通る複数の直線が前記第2重畳領域の端部と交わる二つの地点間の距離のうちの最大値である、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項7】
前記第1電極端子が占める面積は、前記第2電極端子が占める面積に対比して2%~30%である、請求項5または6に記載のバッテリー。
【請求項8】
前記バッテリーの直径を高さで除したフォームファクタの比が0.4よりも大きい、請求項1から7のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項9】
前記第1無地部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分切片を含み、
前記複数の分切片は、前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げられている、請求項1から8のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項10】
折り曲げられた前記複数の分切片は、前記半径方向に沿って多重に重なっている、請求項9に記載のバッテリー。
【請求項11】
前記電極組立体は、
前記第1無地部の前記複数の分切片の重畳数が前記電極組立体の半径方向に沿って一定に維持される領域である溶接ターゲット領域を備える、請求項10に記載のバッテリー。
【請求項12】
前記第2無地部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分切片を含み、
前記複数の分切片は、前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げられている、請求項1から11のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項13】
折り曲げられた前記複数の分切片は、前記半径方向に沿って多重に重なっている、請求項12に記載のバッテリー。
【請求項14】
前記電極組立体は、
前記第2無地部の前記複数の分切片の重畳数が前記電極組立体の半径方向に沿って一定に維持される領域である溶接ターゲット領域を備える、請求項13に記載のバッテリー。
【請求項15】
前記ハウジングの材質は、鉄、ステンレス鋼、またはニッケルでメッキされた鉄である、請求項1から14のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項16】
前記ハウジングは、位置毎に厚さが異なるように構成されている、請求項1から15のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項17】
前記ハウジングは、その側壁部の厚さが前記閉鎖部の厚さよりも薄く形成されている、請求項1から16のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項18】
前記閉鎖部の厚さは、0.4mm~1.2mmである、請求項1から17のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項19】
前記ハウジングの側壁部の厚さは、0.3mm~0.8mmである、請求項1から18のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項20】
前記ハウジングは、その表面にニッケルメッキ層が形成されている、請求項1から19のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項21】
前記ニッケルメッキ層の厚さは、1.5μm~6.0μmである、請求項20に記載のバッテリー。
【請求項22】
前記ハウジングは、その側壁部と前記閉鎖部とを連結するラウンド領域を備える、請求項1から21のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項23】
前記ハウジングは、
前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング部を備える、請求項1から22のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項24】
前記ビーディング部は、
押し込み方向に沿って最内側に位置する最内側部を基準にして、それぞれ上部及び下部に位置する上部ビーディング部及び下部ビーディング部を含む、請求項23に記載のバッテリー。
【請求項25】
前記上部ビーディング部と前記下部ビーディング部とは非対称的な形状を有する、請求項24に記載のバッテリー。
【請求項26】
前記下部ビーディング部は、前記閉鎖部と平行な平坦部を備える、請求項24または25に記載のバッテリー。
【請求項27】
前記上部ビーディング部は、少なくとも部分的に前記最内側部に向かって上向きに傾いた形態を有する、請求項24から26のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項28】
前記上部ビーディング部は、前記電極組立体の下部を押し付けて固定する、請求項27に記載のバッテリー。
【請求項29】
前記ハウジングは、
前記ビーディング部の下部に形成され、前記キャップの外周面及び前記キャップの下面の一部を包むように前記ビーディング部から延長されて折り曲げられた形態を有するクリンピング部を備える、請求項23から28のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項30】
前記バッテリーは、
前記クリンピング部において前記ハウジングと前記キャップとの間に介在されるシーリングガスケットを含む、請求項29に記載のバッテリー。
【請求項31】
前記キャップは、
前記ハウジングの内圧が一定水準以上に増加すると破断して前記ハウジングの内部で発生したガスを排出するように構成されるベンティング部を備える、請求項1から30のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項32】
前記ベンティング部は、
前記キャップのうち、周辺領域と比べてより薄い厚さを有する領域である、請求項31に記載のバッテリー。
【請求項33】
前記ベンティング部は、
前記キャップの一面上または両面上にノッチングして部分的に前記ハウジングの厚さを減少させた形態を有する、請求項32に記載のバッテリー。
【請求項34】
前記ベンティング部は、
前記キャップの全体領域のうち、下方に突出する中心領域の周縁に沿って形成されている、請求項31から33のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項35】
前記ベンティング部は、連続的または不連続的に形成されている、請求項31から34のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項36】
前記ベンティング部は、前記キャップの全体領域のうちの下方に突出する中心領域に形成され、
下方に突出した前記中心領域は、前記ハウジングの下端部よりも上方に位置している、請求項31に記載のバッテリー。
【請求項37】
前記端子は、
前記ハウジングの外側に露出する端子露出部と、
前記ハウジングの閉鎖部を貫通して前記ハウジングの内側に位置する端子挿入部と、
を含む、請求項1から36のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項38】
前記端子挿入部は、
前記第1無地部と電気的に接続される電気的接続部と、
前記電気的接続部の周りに形成され、前記ハウジングの閉鎖部の内側面上にリベット結合されるように前記内側面に向かって曲がった形態を有するフランジ部と、
を含む、請求項37に記載のバッテリー。
【請求項39】
前記端子の材質は、アルミニウムである、請求項38に記載のバッテリー。
【請求項40】
前記端子露出部の上面と前記ハウジングの上面との間には段差が形成されている、請求項37から39のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項41】
前記端子露出部は、
前記ハウジングの上面を通って前記ハウジングの外側に突出している、請求項40に記載のバッテリー。
【請求項42】
前記段差は、0.8mm以上である、請求項41に記載のバッテリー。
【請求項43】
前記端子と前記ハウジングとの間には絶縁ガスケットが介在され、
前記絶縁ガスケットは、
前記端子露出部と前記ハウジングとの間に介在されるガスケット露出部と、
前記端子挿入部と前記ハウジングとの間に介在されるガスケット挿入部と、
を含む、請求項38に記載のバッテリー。
【請求項44】
前記ガスケット露出部の厚さは、0.3mm~1mmである、請求項43に記載のバッテリー。
【請求項45】
前記ガスケット露出部は、
前記端子露出部よりも長く延長されて前記端子露出部の外側に露出している、請求項43に記載のバッテリー。
【請求項46】
前記ガスケット挿入部は、
前記端子挿入部の前記フランジ部のリベッティング時に一緒に変形されて前記ハウジングの閉鎖部の内側面上に密着される、請求項43に記載のバッテリー。
【請求項47】
前記ガスケット挿入部のうち、前記端子露出部の外側に露出する部分の幅は0.1mm~3.0mmである、請求項45に記載のバッテリー。
【請求項48】
前記バッテリーは、
前記電極組立体の上部に結合され、前記端子と結合されて前記電極組立体の前記第1無地部と前記端子とを電気的に接続させる第1集電体を含む、請求項1から47のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項49】
前記端子の底面の少なくとも一部には前記ハウジングの閉鎖部の内側面と平行な平坦部が形成され、前記第1集電体は前記端子の平坦部と結合される、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項50】
前記第1集電体は、
前記第1無地部の端部が折り曲げられて形成された結合面上に結合される、請求項48または49に記載のバッテリー。
【請求項51】
前記バッテリーは、
前記電極組立体の上部に結合され、前記端子と結合されて前記電極組立体の前記第1無地部と前記端子とを電気的に接続させる第1集電体を含み、
前記第1集電体は、前記溶接ターゲット領域内で前記第1無地部と結合される、請求項11に記載のバッテリー。
【請求項52】
前記第1集電体は、
前記電極組立体の上部に配置される周縁部と、
前記周縁部から内側に延長されて前記第1無地部と結合する第1無地部結合部と、
前記周縁部から内側に延長されて前記端子と結合する端子結合部と、
を含む、請求項48から50のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項53】
前記第1無地部結合部と前記端子結合部とは直接連結されておらず、前記周縁部によって間接的に連結されている、請求項52に記載のバッテリー。
【請求項54】
前記端子結合部は、
前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔と対応する位置に備えられる、請求項52または53に記載のバッテリー。
【請求項55】
前記端子結合部は、
前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔が前記端子結合部の外側に露出しないように、前記巻取中心部に形成された孔を覆っている、請求項54に記載のバッテリー。
【請求項56】
前記端子結合部は、
前記端子の底面に形成される平坦部の直径と実質的に同一であるかまたはより大きい直径を有する、請求項52から55のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項57】
前記第1集電体は、
前記周縁部から内側に延長されて前記端子結合部と連結されるブリッジ部をさらに含む、請求項52から56のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項58】
前記ブリッジ部は、
前記ブリッジ部の断面積を部分的に減少させるように形成されるノッチング部を備える、請求項57に記載のバッテリー。
【請求項59】
前記第1無地部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分切片を含み、前記複数の分切片は、前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げられて多重に重なり、
前記ノッチング部は、前記第1無地部の前記複数の分切片の重畳数が前記電極組立体の半径方向に沿って一定に維持される領域である溶接ターゲット領域と対応する領域内に備えられる、請求項58に記載のバッテリー。
【請求項60】
前記ノッチング部は、前記電極組立体の半径方向の中心部と対応する位置に備えられる、請求項59に記載のバッテリー。
【請求項61】
前記第1集電体の前記端子結合部の一面上に形成される溶接ビードによって描かれる溶接パターンは、前記端子の底面の中心部を囲む形態で描かれている、請求項52から60のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項62】
前記溶接パターンは、連続的または不連続的に形成されている、請求項61に記載のバッテリー。
【請求項63】
前記第1集電体の前記端子結合部と前記端子の底面との間に形成される溶接部の引張力は2kgf以上である、請求項52から62のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項64】
前記第1集電体の前記端子結合部の一面上に形成される溶接ビードによって描かれる溶接パターンの換算直径は2mm以上である、請求項63に記載のバッテリー。
【請求項65】
前記端子の底面に形成される平坦部の直径は3mm~14mmである、請求項64に記載のバッテリー。
【請求項66】
前記端子の底面に形成された平坦部の面積に対した、前記第1集電体の前記端子結合部の表面に形成された溶接ビードによって描かれた溶接パターンの面積の比率は、2.04%~44.4%である、請求項63から65のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項67】
前記バッテリーは、
前記電極組立体の下部に結合され、前記ハウジングと結合されて前記電極組立体の前記第2無地部と前記ハウジングとを電気的に接続させる第2集電体を含む、請求項1から66のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項68】
前記第2集電体は、
前記第2無地部の端部が折り曲げられて形成された結合面上に結合される、請求項67に記載のバッテリー。
【請求項69】
前記バッテリーは、
前記電極組立体の下部に結合され、前記ハウジングと結合されて前記電極組立体の前記第2無地部と前記ハウジングとを電気的に接続させる第2集電体を含み、
前記第2集電体は、前記溶接ターゲット領域内で前記第2無地部と結合される、請求項14に記載のバッテリー。
【請求項70】
前記第2集電体は、
前記電極組立体の下部に配置される支持部と、
前記支持部から延長されて前記第2無地部と結合される第2無地部結合部と、
前記支持部から延長されて前記ハウジングと結合されるハウジング結合部と、
を含む、請求項67から69のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項71】
前記第2無地部結合部と前記ハウジング結合部とは前記支持部を通じて間接的に連結されている、請求項70に記載のバッテリー。
【請求項72】
前記第2集電体は、
前記第2無地部と結合される第2無地部結合部と、
前記ハウジングと結合されるハウジング結合部と、
を含む、請求項67から71のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項73】
前記ハウジング結合部は、複数個備えられ、
複数の前記ハウジング結合部は、前記ハウジングの側壁に向かって放射状に延びた形態を有する、請求項72に記載のバッテリー。
【請求項74】
前記第2集電体と前記ハウジングとの間の電気的接続は、複数の地点で行われる、請求項73に記載のバッテリー。
【請求項75】
前記ハウジングは、前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング部を備え、
前記ハウジング結合部は、前記ビーディング部の下面に電気的に接続されている、請求項72から74のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項76】
前記ハウジングは、前記ビーディング部の下部に形成され、前記ビーディング部から延長されて前記キャップの外周面及び前記キャップの下面の一部を包むように延長され折り曲げられたクリンピング部を備え、
前記バッテリーは、前記クリンピング部において前記ハウジングと前記キャップとの間に介在されるシーリングガスケットを含み、
前記ハウジング結合部は、前記シーリングガスケットと前記ビーディング部の下面との間に介在されている、請求項75に記載のバッテリー。
【請求項77】
前記ビーディング部の下面上には前記閉鎖部と平行な平坦部が形成され、
前記ハウジング結合部は、前記平坦部上に電気的に接続されている、請求項75または76に記載のバッテリー。
【請求項78】
前記ハウジング結合部は、
前記ハウジングの内側面上に結合される接触部と、
前記第2集電体の中心部と前記接触部との間を連結する連結部と、
を含む、請求項72から77のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項79】
前記ハウジングは、前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング部を備え、
前記接触部は、前記ビーディング部上で前記ハウジングが円周方向に沿って所定の長さだけ延びた形態を有する、請求項78に記載のバッテリー。
【請求項80】
前記第2集電体は、
前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔と対応する位置に形成される集電体孔を備える、請求項67から79のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項81】
前記集電体孔は、
前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔と実質的に同一であるかまたはより大きい直径を有する、請求項80に記載のバッテリー。
【請求項82】
前記ハウジングは、前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング部を備え、
前記第2集電体の中心部から前記電極組立体の半径方向に沿って前記第2無地部結合部の端部までに至る最大距離は、前記ビーディング部が形成された領域における前記ハウジングの内径の半分と実質的に同一であるかまたはより小さく形成されている、請求項72に記載のバッテリー。
【請求項83】
前記第1集電体と前記ハウジングの閉鎖部の内側面との間には絶縁体が介在されている、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項84】
前記絶縁体は、
前記ハウジングの閉鎖部の内側面と前記第1集電体との間の距離に対応する厚さを有する、請求項83に記載のバッテリー。
【請求項85】
前記端子は、
前記絶縁体に形成された孔を通って前記第1集電体に結合される、請求項84に記載のバッテリー。
【請求項86】
前記絶縁体は、
前記ハウジングの閉鎖部の内側面と前記端子の底面との間の距離と実質的に同一であるかまたはより大きい厚さを有する、請求項85に記載のバッテリー。
【請求項87】
前記絶縁体は、
前記第1無地部と前記ハウジングの側壁との間に介在されている、請求項84から86のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項88】
前記絶縁体の上面は前記ハウジングの閉鎖部の内側面に接触し、前記絶縁体の下面は前記第1集電体の上面に接触している、請求項83から87のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項89】
正極と負極との間で測定された抵抗が4mΩ以下である、請求項1から88のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項90】
前記直径は40mm~50mmであり、前記高さは60mm~130mmである、請求項8に記載のバッテリー。
【請求項91】
前記ベンティング部は、
破断圧力が15kgf/cm~35kgf/cmである、請求項31に記載のバッテリー。
【請求項92】
前記溶接パターンは、レーザー溶接によって形成され、
前記溶接パターンの最外郭の境界線によって描かれる幾何学的な図形の最長直径は、前記端子の底面に形成された平坦部の直径に対比して60%~80%の値を有する、請求項61に記載のバッテリー。
【請求項93】
前記溶接パターンは、超音波溶接によって形成され、
前記超音波溶接による前記溶接パターンは、前記端子の底面に形成された平坦部の直径に対比して30%~80%の最長直径を有する幾何学的な図形内に形成されている、請求項61に記載のバッテリー。
【請求項94】
前記ハウジングの閉鎖部と側壁とは一体的に形成されている、請求項1から93のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項95】
前記端子の露出のために前記閉鎖部に形成された貫通孔の内径よりも、前記閉鎖部の外部に露出した前記端子の外径がさらに大きい、請求項1から94のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項96】
前記端子の露出のために前記閉鎖部に形成された貫通孔の断面が、前記閉鎖部の外部に露出した前記端子の断面内部に含まれている、請求項1から95のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項97】
前記端子が前記閉鎖部の外部に露出した部位が前記ハウジングの閉鎖部の少なくとも一部を軸方向で覆っている、請求項1から96のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項98】
請求項1から97のいずれか一項に記載のバッテリーを複数個含む、バッテリーパック。
【請求項99】
複数の前記バッテリーは、所定数の列で配列され、
それぞれの前記バッテリーの前記端子及びハウジング閉鎖部の外側面は上側に向かって配置されている、請求項98に記載のバッテリーパック。
【請求項100】
前記バッテリーパックは、複数の前記バッテリーを直列及び並列に連結する複数のバスバーを含み、
前記複数のバスバーは、前記複数のバッテリーの上部に配置され、
前記複数のバスバーのそれぞれは、
隣接するバッテリーの前記端子同士の間で延長されるボディ部と、
前記ボディ部の一側に延びて前記一側に位置したバッテリーの端子に電気的に結合する複数の第1バスバー端子と、
前記ボディ部の他側に延びて前記他側に位置したバッテリーの前記ハウジングの閉鎖部の外側面に電気的に接続する複数の第2バスバー端子と、
を含む、請求項98または99に記載のバッテリーパック。
【請求項101】
請求項98から100のいずれか一項に記載のバッテリーパックを少なくとも一つ含む、自動車。
【請求項102】
(a)一側に開口部を備え、他側に貫通孔を有する閉鎖部を備えるハウジングを用意する段階と、
(b)前記ハウジングと絶縁した状態で前記貫通孔に端子を固定する段階と、
(c)第1電極、第2電極、及びこれらの間に介在された分離膜を含み、巻き取られた電極組立体を形成する段階と、
(d)前記開口部を通って前記閉鎖部と対向するように前記電極組立体を挿入する段階と、
(e)前記端子を前記第1電極と電気的に接続する段階と、
(f)前記第2電極を前記ハウジングと電気的に接続する段階と、
(g)前記開口部をキャップで覆って密閉する段階と、
を含むバッテリーの製造方法。
【請求項103】
前記端子は、
前記ハウジングの外側に露出する端子露出部及び前記ハウジングの内側に挿入される端子挿入部を含み、
前記(b)段階は、前記端子挿入部をリベッティングする段階を含む、請求項102に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項104】
前記第1電極及び第2電極はそれぞれ、前記分離膜の外部に露出した第1無地部及び第2無地部を含み、
前記(c)段階は、前記第1無地部及び前記第2無地部を前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げて折曲面を形成する段階を含む、請求項102または103に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項105】
前記(e)段階は、
前記第1無地部の折曲面に第1集電体に結合する段階を含む、請求項104に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項106】
前記端子は、前記ハウジングの外側に露出する端子露出部及び前記ハウジングの内側に位置する端子挿入部を含み、
前記(e)段階は、前記第1集電体と前記端子挿入部とを溶接する段階をさらに含む、請求項105に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項107】
前記(f)段階は、
前記第2無地部の折曲面に第2集電体に結合する段階を含む、請求項104から106のいずれか一項に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項108】
前記第2集電体は、前記第2無地部の折曲面に結合される第2無地部結合部及び前記ハウジングに電気的に接続されるハウジング結合部を含み、
前記(f)段階は、前記ハウジング結合部を前記ハウジングの内面に電気的に接続する段階をさらに含む、請求項107に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項109】
前記(a)段階は、前記ハウジングの外周面を押し込んでビーディング部を形成する段階を含み、
前記(f)段階は、前記ビーディング部に前記ハウジング結合部を電気的に接続する段階をさらに含む、請求項108に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項110】
前記(g)段階は、
前記キャップの周縁と前記開口部の端部との間にシーリングガスケットを介在させる段階と、
前記開口部の端部を前記ハウジングの内側に折り曲げて前記キャップの周縁 を前記シーリングガスケットとともにクリンピングする段階と、
を含む、請求項109に記載のバッテリーの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリー、それを含むバッテリーパック及び自動車に関する。より具体的には、本発明は、従来のバッテリーの構造を大きく変形させないながらも、正極端子及び負極端子が両方ともバッテリーの一側に隣接して配置された構造を有するバッテリー、それを含むバッテリーパック及び自動車に関する。
【0002】
本出願は、2021年1月19日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0007278号、2021年2月19日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0022897号、2021年2月19日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0022894号、2021年2月19日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0022891号、2021年2月19日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0022881号、2021年2月23日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0024424号、2021年3月8日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0030300号、2021年3月8日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0030291号、2021年4月9日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0046798号、2021年5月4日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0058183号、2021年6月14日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0077046号、2021年6月28日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0084326号、2021年10月1日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0131225号、2021年10月1日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0131215号、2021年10月1日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0131205号、2021年10月1日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0131208号、2021年10月1日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0131207号、2021年10月14日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0137001号、2021年10月15日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0137856号、2021年10月22日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0142196号、2021年11月9日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0153472号、2021年11月19日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0160823号、2021年11月24日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0163809号、2021年11月26日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0165866号、2021年12月3日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0172446号、2021年12月10日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0177091号、2021年12月31日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0194593号、2021年12月31日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0194610号、2021年12月31日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0194572号、2021年12月31日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0194612号、2021年12月31日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0194611号、2022年1月5日付け出願の韓国特許出願第10-2022-0001802号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
製品群毎の適用性が高く、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は、携帯用機器だけでなく、電気的駆動源によって駆動する電気自動車(EV:Electric Vehicle)またはハイブリッド自動車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)などに普遍的に適用されている。
【0004】
このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少させるという一次的な長所だけでなく、エネルギーの使用による副産物が全く発生しないという点で環境にやさしく、エネルギー効率向上のための新たなエネルギー源として注目されている。
【0005】
現在、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などの二次電池が広く使用されている。このような単位バッテリーの作動電圧は約2.5V~4.5Vである。したがって、これよりも高い出力電圧が求められる場合、複数のバッテリーを直列に接続してバッテリーパックを構成する。また、バッテリーパックに求められる充放電容量に合わせて、複数のバッテリーを並列に接続してバッテリーパックを構成することもある。したがって、バッテリーパックに含まれるバッテリーの個数及び電気的接続形態は、求められる出力電圧及び/または充放電容量によって多様に設定され得る。
【0006】
一方、二次電池の種類としては、円筒形、角形及びパウチ型バッテリーが知られている。円筒形バッテリーの場合、正極と負極との間に絶縁体である分離膜を介在し、これを巻き取ってゼリーロール型の電極組立体を形成し、これを電解質とともにハウジングの内部に挿入して電池を構成する。そして、正極及び負極のそれぞれの無地部にはストリップ状の電極タブが連結され、電極タブは電極組立体と外部に露出する電極端子との間を電気的に接続させる。参考までに、正極端子はハウジングの開放口を密封する密封体のキャップであり、負極端子はハウジングである。
【0007】
しかし、このような構造を有する従来の円筒形バッテリーによれば、正極無地部及び/または負極無地部と結合されるストリップ状の電極タブに電流が集中されるため、抵抗が大きくて発熱が多く、集電効率が良くないという問題がある。
【0008】
1865または2170のフォームファクタ(form factor)を有する小型円筒形バッテリーにおいては、抵抗と発熱が大した問題にならない。しかし、円筒形バッテリーを電気自動車に適用するためフォームファクタを増加させる場合、急速充電過程で電極タブの周辺で多量の熱が発生しながら円筒形バッテリーが発火する問題が発生し得る。
【0009】
このような問題を解決するため、ゼリーロール(jelly-roll)型の電極組立体の上端及び下端にそれぞれ正極無地部及び負極無地部が位置するように設計し、このような無地部に集電プレートを溶接して集電効率が改善された構造を有する円筒形バッテリー(いわゆる、タブレス(tab-less)円筒形バッテリー)が提示されている。
【0010】
図1図3は、タブレス円筒形バッテリーの製造過程を示した図である。図1は電極板の構造を示し、図2は電極板の巻取工程を示し、図3は無地部の折曲面に集電プレートが溶接される工程を示している。図4は、タブレス円筒形バッテリーを長手方向(Y軸方向)に沿って切断した断面図である。
【0011】
図1図4を参照すると、正極板210及び負極板211は、シート状の集電体220に活物質221がコーティングされた構造を有し、巻取方向Xに沿って一方の長辺側に無地部222を含む。
【0012】
電極組立体Aは、正極板210と負極板211とを、図2に示されたように、2枚の分離膜212と一緒に順次に積層させた後、一方向(X軸方向)に巻き取って製作する。このとき、正極板210の無地部と負極板211の無地部とは互いに反対方向に配置される。
【0013】
巻取工程の後、正極板210の無地部210a及び負極板211の無地部211aはコア側に折り曲げられる。その後、無地部210a、211aに集電プレート230、231をそれぞれ溶接して結合させる。
【0014】
正極無地部210a及び負極無地部211aには、別途の電極タブが結合されておらず、集電プレート230、231が外部の電極端子と連結され、電流経路が電極組立体Aの巻取軸方向(矢印を参照)に沿って大きい断面積で形成されるため、バッテリーの抵抗を低減できるという長所がある。抵抗は電流が流れる通路の断面積に反比例するためである。
【0015】
しかし、円筒形バッテリーのフォームファクタが増加し、急速充電時の充電電流が大きくなると、タブレス円筒形バッテリーにおいても発熱の問題が再び発生する。
【0016】
具体的には、従来のタブレス円筒形バッテリー240は、図4に示されたようにハウジング241及び密封体242を含む。密封体242は、キャップ242a、密封ガスケット242b、及び連結プレート242cを含む。密封ガスケット242bは、キャップ242aの周縁を覆い包みながらクリンピング部243によって固定される。また、電極組立体Aは、上下移動を防止するため、ビーディング部244によってハウジング241内に固定される。
【0017】
通常、正極端子は密封体242のキャップ242aであり、負極端子はハウジング241である。したがって、正極板210の無地部210aに結合された集電プレート230は、ストリップ状のリード245を通じてキャップ242aに取り付けられた連結プレート242cに電気的に接続される。また、負極板211の無地部211aに結合された集電プレート231は、ハウジング241の底部に電気的に接続される。絶縁体246は、集電プレート230を覆って、極性が異なるハウジング241と正極板210の無地部210aとが接触して短絡を起こすことを防止する。
【0018】
集電プレート230が連結プレート242cに連結されるときにはストリップ状のリード245が使用される。リード245は、集電プレート230に別途に取り付けるかまたは集電プレート230と一体的に製作される。しかし、リード245は薄いストリップ状であるため、断面積が小さくて、急速充電電流が流れると多量の熱が発生する。また、リード245で発生した過度な熱は電極組立体A側に伝達されて分離膜212を収縮させることで、熱暴走の主な原因である内部短絡を起こし得る。
【0019】
また、リード245は、ハウジング241内で相当な設置空間を占める。したがって、リード245が含まれた円筒形バッテリー240は、空間効率性が低くてエネルギー密度を増加させるのに限界がある。
【0020】
さらに、従来のタブレス円筒形バッテリー240を直列及び/または並列に連結するためには、密封体242のキャップ242a及びハウジング241の底面にバスバー部品を連結しなければならず、空間効率性が低下する。電気自動車に搭載されるバッテリーパックは数百個の円筒形バッテリー240を含む。したがって、電気的配線の非効率性は電気自動車の組み立て過程、そしてバッテリーパックのメンテナンス時にも相当な不便をきたす。
【0021】
一方、近年、円筒形バッテリーが電気自動車に適用されることによって、円筒形バッテリーのフォームファクタが増加している。すなわち、円筒形バッテリーの直径及び高さが従来の1865、21700などのフォームファクタを有する円筒形バッテリーに比べて増加している。フォームファクタの増加は、エネルギー密度の増加、熱暴走に対する安全性の増大、そして冷却効率の向上をもたらす。
【0022】
円筒形バッテリーのエネルギー密度は、フォームファクタの増加とともに、ハウジング内部の不要な空間が最小化されるときにさらに増加する。したがって、電極組立体とハウジングとの間の電気的絶縁のために使用される部品、または正極板及び負極板から電流を集電するために使用される部品も、バッテリーの容量を増大させてバッテリー全体の抵抗を低減できるように最適に設計される必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、正極端子と負極端子とが同一方向に適用された構造を有する円筒形バッテリーを提供することを目的とする。
【0024】
また、本発明は、一方向で複数の円筒形バッテリーを電気的に接続しようとする場合において、ハウジングの閉鎖部の広い面を電極端子として活用することで、バッテリーパックの製造のためのバスバーなどの電気的接続部品と円筒形バッテリーの電極端子とが溶接される十分な面積を確保することを他の目的とする。
【0025】
また、本発明は、端子(第1電極端子)の上面が占める面積及び閉鎖部の外側面(第2電極端子)が占める面積がバスバーとの結合に十分な面積になるように最適に設計することをさらに他の目的とする。
【0026】
また、本発明は、電極組立体の無地部構造の改善を通じて電極組立体と集電体(第1集電体)との接触面積及び/または端子と集電体(第1集電体)との接触面積を拡大することで、円筒形バッテリーの抵抗を最小化することをさらに他の目的とする。
【0027】
また、本発明は、集電体(第2集電体)とハウジングとの電気的接続構造を改善して電流経路(path)を多重化し、接触面積を極大化することで、円筒形バッテリーの抵抗を最小化することをさらに他の目的とする。
【0028】
また、本発明は、集電体(第2集電体)とハウジングとの電気的接続構造を改善して電流経路を減少させることで、円筒形バッテリーの抵抗を最小化することをさらに他の目的とする。
【0029】
また、本発明は、電極組立体の無地部構造改善及び/または端子高さの最適設計及び/またはハウジング厚さの最適設計などを通じてデッドスペースを最小化することで、エネルギー密度を極大化することをさらに他の目的とする。
【0030】
本発明が解決しようとする技術的課題は上述した課題に制限されず、他の課題は下記の発明の説明から通常の技術者に明らかに理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0031】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様によるバッテリーは、第1電極と第2電極とこれらの間に介在された分離膜とが巻取軸を中心に巻き取られることでコア及び外周面を定義した電極組立体であって、前記第1電極及び第2電極はそれぞれ巻取方向に沿って活物質層がコーティングされていない第1無地部及び第2無地部を含む電極組立体と、下端に形成された開口部を通って前記電極組立体を収容し、前記第2無地部と電気的に接続されるハウジングと、前記第1無地部と電気的に接続され、前記開口部の反対側に位置する前記ハウジングの閉鎖部を通じて前記ハウジングの外部に露出する端子と、前記ハウジングの前記開口部を覆うように構成されるキャップと、を含む。
【0032】
前記キャップは、極性を持たないように構成され得る。
【0033】
前記端子は、前記閉鎖部の中心部を貫通するように構成され得る。
【0034】
前記ハウジングの前記閉鎖部側には、前記ハウジングと前記端子との間に介在される絶縁ガスケットが備えられ得、前記ハウジングの前記開口部側には、前記キャップが前記開口部を密閉するように、前記ハウジングと前記キャップとの間に介在されるシーリングガスケットが備えられ得る。
【0035】
前記ハウジングの外側に露出した前記端子の表面は、第1バスバー端子が結合される第1電極端子であり得、前記ハウジングの前記閉鎖部の外側面のうち、前記第1電極端子の上面と平行な露出面が占める領域は、第2バスバー端子が結合される第2電極端子であり得る。
【0036】
前記第1バスバー端子は、前記第1電極端子と平面上で重なって第1重畳領域を形成し得、前記第2バスバー端子は、前記第2電極端子と平面上で重なって第2重畳領域を形成し得る。
【0037】
前記第1電極端子の直径と前記第2電極端子の幅とは、下記の数式1を満たし得る。
【0038】
[数式1]
≦E≦D-2R-2G-2W
=0.5×(D-2R-2G-E
(E:ハウジングの外側に露出した端子の直径(第1電極端子の直径)、E:ハウジングの閉鎖部の外側面のうち、端子の上面と平行な露出面の幅(第2電極端子の幅)、D:ハウジングの外径、R:平面上で測定した電池ハウジングの周縁のラウンド領域の幅、G:平面上において、第1電極端子の周縁の外側に露出した絶縁ガスケットの露出幅、W:前記第1重畳領域の端部で選択された任意の二つの地点間の距離のうちの最大値、W:第1電極端子の中心を通る複数の直線が前記第2重畳領域の端部と交わる二つの地点間の距離のうちの最大値)
【0039】
前記第1電極端子が占める面積は、前記第2電極端子が占める面積に対比して2%~30%であり得る。
【0040】
前記バッテリーの直径を高さで除したフォームファクタの比が0.4よりも大きく形成され得る。
【0041】
前記第1無地部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分切片を含み得、前記複数の分切片は、前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げられ得る。
【0042】
折り曲げられた前記複数の分切片は、前記半径方向に沿って多重に重なり得る。
【0043】
前記電極組立体は、前記第1無地部の前記分切片の重畳数が前記電極組立体の半径方向に沿って一定に維持される領域である溶接ターゲット領域を備え得る。
【0044】
前記第2無地部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分切片を含み得、前記複数の分切片は、前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げられ得る。
【0045】
折り曲げられた前記複数の分切片は、前記半径方向に沿って多重に重なり得る。
【0046】
前記電極組立体は、前記第2無地部の前記分切片の重畳数が前記電極組立体の半径方向に沿って一定に維持される領域である溶接ターゲット領域を備え得る。
【0047】
前記ハウジングの材質は、鉄、ステンレス鋼、またはニッケルでメッキされた鉄であり得る。
【0048】
前記ハウジングは、位置毎に厚さが異なるように構成され得る。
【0049】
前記ハウジングは、その側壁部の厚さが前記閉鎖部の厚さよりも薄く形成され得る。
【0050】
前記閉鎖部の厚さは、0.4mm~1.2mmであり得る。
【0051】
前記ハウジングの側壁部の厚さは、0.3mm~0.8mmであり得る。
【0052】
前記ハウジングは、その表面にニッケルメッキ層が形成され得る。
【0053】
前記ニッケルメッキ層の厚さは、1.5μm~6.0μmであり得る。
【0054】
前記ハウジングは、その側壁部と前記閉鎖部とを連結するラウンド領域を備え得る。
【0055】
前記ハウジングは、前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング(beading)部を備え得る。
【0056】
前記ビーディング部は、押し込み方向に沿って最内側に位置する最内側部を基準にして、それぞれ上部及び下部に位置する上部ビーディング部及び下部ビーディング部を含み得る。
【0057】
前記上部ビーディング部と前記下部ビーディング部とは非対称的な形状を有し得る。
【0058】
前記下部ビーディング部は、前記閉鎖部と平行な平坦部を備え得る。
【0059】
前記上部ビーディング部は、少なくとも部分的に前記最内側部に向かって上向きに傾いた形態を有し得る。
【0060】
前記上部ビーディング部は、前記電極組立体の下部を押し付けて固定するように構成され得る。
【0061】
前記ハウジングは、前記ビーディング部の下部に形成され、前記キャップの外周面及び前記キャップの下面の一部を包むように前記ビーディング部から延長されて折り曲げられた形態を有するクリンピング(crimping)部を備え得る。
【0062】
前記バッテリーは、前記クリンピング部において前記ハウジングと前記キャップとの間に介在されるシーリングガスケットを含み得る。
【0063】
前記キャップは、前記ハウジングの内圧が一定水準以上に増加すると破断してハウジングの内部で発生したガスを排出するように構成されるベンティング部を備え得る。
【0064】
前記ベンティング部は、前記キャップのうち、周辺領域と比べてより薄い厚さを有する領域であり得る。
【0065】
前記ベンティング部は、前記キャップの一面上または両面上にノッチングして部分的にハウジングの厚さを減少させた形態を有し得る。
【0066】
前記ベンティング部は、前記キャップの全体領域のうち、下方に突出する中心領域の周縁に沿って形成され得る。
【0067】
ベンティング部は、連続的または不連続的に形成され得る。
【0068】
前記ベンティング部は、前記キャップの全体領域のうちの下方に突出する中心領域に形成され得、下方に突出した前記中心領域は、前記ハウジングの下端部よりも上方に位置し得る。
【0069】
前記端子は、前記ハウジングの外側に露出する端子露出部と、前記ハウジングの閉鎖部を貫通して前記ハウジングの内側に位置する端子挿入部と、を含み得る。
【0070】
前記端子挿入部は、前記第1無地部と電気的に接続される電気的接続部と、前記電気的接続部の周りに形成され、前記ハウジングの閉鎖部の内側面上にリベット結合されるように前記内側面に向かって曲がった形態を有するフランジ部と、を含み得る。
【0071】
前記端子の材質は、アルミニウムであり得る。
【0072】
前記端子露出部の上面と前記ハウジングの上面との間には段差が形成され得る。
【0073】
前記端子露出部は、前記ハウジングの上面を通って前記ハウジングの外側に突出し得る。
【0074】
前記段差は、0.8mm以上であり得る。
【0075】
前記端子と前記ハウジングとの間には絶縁ガスケットが介在され得、前記絶縁ガスケットは、前記端子露出部とハウジングとの間に介在されるガスケット露出部と、前記端子挿入部とハウジングとの間に介在されるガスケット挿入部と、を含み得る。
【0076】
前記ガスケット露出部の厚さは、0.3mm~1mmであり得る。
【0077】
前記ガスケット露出部は、端子露出部よりも長く延長されて前記端子露出部の外側に露出し得る。
【0078】
前記ガスケット挿入部は、前記端子挿入部の前記フランジ部のリベッティング時に一緒に変形されて前記ハウジングの閉鎖部の内側面上に密着され得る。
【0079】
前記ガスケット挿入部のうち、前記端子露出部の外側に露出する部分の幅は0.1mm~3.0mmであり得る。
【0080】
前記バッテリーは、前記電極組立体の上部に結合され、前記端子と結合されて前記電極組立体の第1無地部と前記端子とを電気的に接続させる第1集電体を含み得る。
【0081】
前記端子の底面の少なくとも一部には前記ハウジングの閉鎖部の内側面と平行な平坦部が形成され得、前記第1集電体は前記端子の平坦部と結合され得る。
【0082】
前記第1集電体は、前記第1無地部の端部が折り曲げられて形成された結合面上に結合され得る。
【0083】
前記バッテリーは、前記電極組立体の上部に結合され、前記端子と結合されて前記電極組立体の第1無地部と前記端子とを電気的に接続させる第1集電体を含み得、前記第1集電体は、前記溶接ターゲット領域内で前記第1無地部と結合され得る。
【0084】
前記第1集電体は、前記電極組立体の上部に配置される周縁部と、前記周縁部から内側に延長されて前記第1無地部と結合する第1無地部結合部と、前記周縁部から内側に延長されて前記端子と結合する端子結合部と、を含み得る。
【0085】
前記第1無地部結合部と前記端子結合部とは直接連結されておらず、前記周縁部によって間接的に連結され得る。
【0086】
前記端子結合部は、前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔と対応する位置に備えられ得る。
【0087】
前記端子結合部は、前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔が前記端子結合部の外側に露出しないように、前記巻取中心部に形成された孔を覆い得る。
【0088】
前記端子結合部は、前記端子の底面に形成される平坦部の直径と実質的に同一であるかまたはより大きい直径を有し得る。
【0089】
前記第1集電体は、前記周縁部から内側に延長されて前記端子結合部と連結されるブリッジ部をさらに含み得る。
【0090】
前記ブリッジ部は、前記ブリッジ部の断面積を部分的に減少させるように形成されるノッチング(notching)部を備え得る。
【0091】
前記第1無地部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分切片を含み得、前記複数の分切片は前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げられて多重に重なり得、前記ノッチング部は、前記第1無地部の前記分切片の重畳数が前記電極組立体の半径方向に沿って一定に維持される領域である溶接ターゲット領域と対応する領域内に備えられ得る。
【0092】
前記ノッチング部は、前記電極組立体の半径方向の中心部と対応する位置に備えられ得る。
【0093】
前記第1集電体の前記端子結合部の一面上に形成される溶接ビードによって描かれる溶接パターンは、前記端子の底面の中心部を囲む形態で描かれ得る。
【0094】
前記溶接パターンは、連続的または不連続的に形成され得る。
【0095】
前記第1集電体の前記端子結合部と前記端子の底面との間に形成される溶接部の引張力は2kgf以上であり得る。
【0096】
前記第1集電体の前記端子結合部の一面上に形成される溶接ビードによって描かれる溶接パターンの換算直径は2mm以上であり得る。
【0097】
前記端子の底面に形成される平坦部の直径は3mm~14mmであり得る。
【0098】
前記端子の底面に形成された平坦部の面積に対した、前記第1集電体の前記端子結合部の表面に形成された溶接ビードによって描かれた溶接パターンの面積の比率は、2.04%~44.4%であり得る。
【0099】
前記バッテリーは、前記電極組立体の下部に結合され、前記ハウジングと結合されて前記電極組立体の前記第2無地部と前記ハウジングとを電気的に接続させる第2集電体を含み得る。
【0100】
前記第2集電体は、前記第2無地部の端部が折り曲げられて形成された結合面上に結合され得る。
【0101】
前記バッテリーは、前記電極組立体の下部に結合され、前記ハウジングと結合されて前記電極組立体の第2無地部と前記ハウジングとを電気的に接続させる第2集電体を含み得、前記第2集電体は、前記溶接ターゲット領域内で前記第2無地部と結合され得る。
【0102】
前記第2集電体は、前記電極組立体の下部に配置される支持部と、前記支持部から延長されて前記第2無地部と結合される第2無地部結合部と、前記支持部から延長されて前記ハウジングと結合されるハウジング結合部と、を含み得る。
【0103】
前記第2無地部結合部と前記ハウジング結合部とは、前記支持部を通じて間接的に連結され得る。
【0104】
前記第2集電体は、前記第2無地部と結合される第2無地部結合部と、前記ハウジングと結合されるハウジング結合部と、を含み得る。
【0105】
前記ハウジング結合部は、複数個備えられ、複数の前記ハウジング結合部は、前記ハウジングの側壁に向かって放射状に延びた形態を有し得る。
【0106】
前記第2集電体と前記ハウジングとの間の電気的接続は、複数の地点で行われ得る。
【0107】
前記ハウジングは、前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング部を備え得、前記ハウジング結合部は、前記ビーディング部の下面に電気的に接続され得る。電気的接続は溶接を通じて行われ得る。
【0108】
前記ハウジングは、前記ビーディング部の下部に形成され、前記ビーディング部から延長されて前記キャップの外周面及び前記キャップの下面の一部を包むように延長され折り曲げられたクリンピング部を備え得る。また、前記バッテリーは、前記クリンピング部において前記ハウジングと前記キャップとの間に介在されるシーリングガスケットを含み得る。また、前記ハウジング結合部は、前記シーリングガスケットと前記ビーディング部の下面との間に介在され得る。
【0109】
ビーディング部の下面上には前記閉鎖部と平行な平坦部が形成され得、前記ハウジング結合部は、前記平坦部上に電気的に接続され得る。
【0110】
前記ハウジング結合部は、前記ハウジングの内側面上に結合される接触部と、前記第2集電体の中心部と前記接触部との間を連結する連結部と、を含み得る。
【0111】
前記ハウジングは、前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング部を備え得、前記接触部は、前記ビーディング部上で前記ハウジングが円周方向に沿って所定の長さだけ延びた形態を有し得る。
【0112】
前記第2集電体は、前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔と対応する位置に形成される集電体孔を備え得る。
【0113】
前記集電体孔は、前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔と実質的に同一であるかまたはより大きい直径を有し得る。
【0114】
前記ハウジングは、前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング部を備え得、前記第2集電体の中心部から前記電極組立体の半径方向に沿って前記第2無地部結合部の端部までに至る最大距離は、前記ビーディング部が形成された領域における前記ハウジングの内径の半分と実質的に同一であるかまたはより小さく形成され得る。
【0115】
前記第1集電体と前記ハウジングの閉鎖部の内側面との間には絶縁体が介在され得る。
【0116】
前記絶縁体は、前記ハウジングの閉鎖部の内側面と前記第1集電体との間の距離に対応する厚さを有し得る。
【0117】
前記端子は、前記絶縁体に形成された孔を通って前記第1集電体に結合され得る。
【0118】
前記絶縁体は、前記ハウジングの閉鎖部の内側面と前記端子の底面との間の距離と実質的に同一であるかまたはより大きい厚さを有し得る。
【0119】
前記絶縁体は、前記第1無地部と前記ハウジングの側壁との間に介在され得る。
【0120】
前記絶縁体の上面は前記ハウジングの閉鎖部の内側面に接触し、前記絶縁体の下面は前記第1集電体の上面に接触し得る。
【0121】
前記バッテリーの正極と負極との間で測定された抵抗は、約4mΩ以下であり得る。
【0122】
前記直径は約40~50mmであり得、前記高さは約60~130mmであり得る。
【0123】
前記ベンティング部は、破断圧力が約15~35kgf/cmであり得る。
【0124】
前記溶接パターンは、レーザー溶接によって形成され得、この場合、前記溶接パターンの最外郭の境界線によって描かれる幾何学的な図形の最長直径は、前記端子の底面に形成された平坦部の直径に対比して約60%~80%の値を有し得る。
【0125】
前記溶接パターンは、超音波溶接によって形成され得、この場合、前記超音波溶接による前記溶接パターンは、前記端子の底面に形成された平坦部の直径に対比して約30%~80%の最長直径を有する幾何学的な図形内に形成され得る。
【0126】
前記ハウジングの閉鎖部と側壁とは一体的に形成され得る。
【0127】
前記端子の露出のために前記閉鎖部に形成された貫通孔の内径よりも、前記閉鎖部の外部に露出した前記端子の外径がさらに大きくなり得る。
【0128】
前記端子の露出のために前記閉鎖部に形成された貫通孔の断面が、前記閉鎖部の外部に露出した前記端子の断面内部に含まれ得る。
【0129】
前記端子が前記閉鎖部の外部に露出した部位が前記ハウジングの閉鎖部の少なくとも一部を軸方向で覆い得る。
【0130】
上述した課題を解決するため、本発明の他の一態様によるバッテリーパックは、本発明のバッテリーを複数個含む。
【0131】
本発明のバッテリーパックにおいて、複数の前記バッテリーは、所定数の列で配列され、それぞれの前記バッテリーの前記端子及びハウジング閉鎖部の外側面は上側に向かって配置され得る。
【0132】
前記バッテリーパックは、複数の前記バッテリーを直列及び並列に連結する複数のバスバーを含み得、前記複数のバスバーは、前記複数のバッテリーの上部に配置され得る。このとき、前記複数のバスバーのそれぞれは、隣接するバッテリーの端子同士の間で延長されるボディ部と、前記ボディ部の一側に延びて前記一側に位置したバッテリーの端子に電気的に結合する複数の第1バスバー端子と、前記ボディ部の他側に延びて前記他側に位置したバッテリーのハウジングの閉鎖部の外側面に電気的に接続する複数の第2バスバー端子と、を含み得る。
【0133】
上述した課題を解決するため、本発明のさらに他の一態様による自動車は、本発明によるバッテリーパックを少なくとも一つ含む。
【0134】
上述した課題を解決するため、本発明のさらに他の一態様によるバッテリーの製造方法は、(a)一側に開口部を備え、他側に貫通孔を有する閉鎖部を備えるハウジングを用意する段階と、(b)前記ハウジングと絶縁した状態で前記貫通孔に端子を固定する段階と、(c)第1電極、第2電極、及びこれらの間に介在された分離膜を含み、巻き取られた電極組立体を形成する段階と、(d)前記開口部を通って前記閉鎖部と対向するように前記電極組立体を挿入する段階と、(e)前記電極端子を前記第1電極と電気的に接続する段階と、(f)前記第2電極を前記ハウジングと電気的に接続する段階と、(g)前記開口部をキャップで覆って密閉する段階と、を含む。
【0135】
前記端子は、前記ハウジングの外側に露出する端子露出部及び前記ハウジングの内側に位置する端子挿入部を含み得、前記(b)段階は、前記端子挿入部をリベッティングする段階を含み得る。
【0136】
前記第1電極及び第2電極はそれぞれ、前記分離膜の外部に露出した第1無地部及び第2無地部を含み得、前記(c)段階は、前記第1無地部及び前記第2無地部を前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げて折曲面を形成する段階を含み得る。
【0137】
前記(e)段階は、前記第1無地部の折曲面に第1集電体に結合する段階を含み得る。
【0138】
前記端子は、前記ハウジングの外側に露出する端子露出部及び前記ハウジングの内側に位置する端子挿入部を含み得、前記(e)段階は、前記第1集電体と前記端子挿入部とを溶接する段階をさらに含み得る。
【0139】
前記(f)段階は、前記第2無地部の折曲面に第2集電体に結合する段階を含み得る。
【0140】
前記第2集電体は、前記第2無地部の折曲面に結合される第2無地部結合部及び前記ハウジングに電気的に接続されるハウジング結合部を含み得、前記(f)段階は、前記ハウジング結合部を前記ハウジングの内面に電気的に接続する段階をさらに含み得る。
【0141】
前記(a)段階は、前記ハウジングの外周面を押し込んでビーディング部を形成する段階を含み得、前記(f)段階は、前記ビーディング部に前記ハウジング結合部を電気的に接続する段階をさらに含み得る。
【0142】
前記(g)段階は、前記キャップの周縁と前記開口部の端部との間にシーリングガスケットを介在させる段階と、前記開口部の端部を前記ハウジングの内側に折り曲げて前記キャップの周縁を前記シーリングガスケットとともにクリンピングする段階と、を含み得る。
【発明の効果】
【0143】
本発明の一態様によれば、円筒形バッテリーの電極端子構造を改善してハウジング内の空間効率性を増加させることで、円筒形バッテリーの内部抵抗を下げてエネルギー密度を増加させることができる。
【0144】
本発明の他の一態様によれば、円筒形バッテリーの電極端子構造を改善して電流経路の断面積を拡大することで、急速充電時に発生する内部発熱の問題を改善することができる。
【0145】
本発明のさらに他の一態様によれば、円筒形バッテリーの直列及び/または並列接続のための電気的配線作業を円筒形バッテリーの一側のみで行うことができる。
【0146】
本発明のさらに他の一態様によれば、一方向で複数の円筒形バッテリーを電気的に接続しようとする場合において、ハウジングの閉鎖部の広い面を電極端子として活用することができ、これによりバッテリーパックの製造のためのバスバーなどの電気的接続部品と円筒形バッテリーの電極端子とが溶接される十分な面積を確保することができる。
【0147】
本発明のさらに他の一態様によれば、端子(第1電極端子)の上面が占める面積及び閉鎖部の外側面(第2電極端子)が占める面積がバスバーとの結合に十分な面積になるように最適に設計することができる。
【0148】
本発明のさらに他の一態様によれば、電極組立体の無地部構造の改善を通じて電極組立体と集電体(第1集電体)との接触面積及び/または端子と集電体(第1集電体)との接触面積を拡大することができ、これにより円筒形バッテリーの抵抗を最小化することができる。
【0149】
本発明のさらに他の一態様によれば、集電体(第2集電体)とハウジングとの電気的接続構造を改善して電流経路(path)の多重化が可能であり、これら部品間の接触面積が極大化されて円筒形バッテリーの抵抗を最小化することができる。
【0150】
本発明のさらに他の一態様によれば、集電体(第2集電体)とハウジングとの電気的接続構造を改善して電流経路を減少させることができ、これにより円筒形バッテリーの抵抗を最小化することができる。
【0151】
本発明のさらに他の一態様によれば、電極組立体の無地部構造改善及び/または端子高さの最適設計及び/またはハウジング厚さの最適設計などを通じてデッドスペースを最小化することができ、これによりエネルギー密度を極大化することができる。
【0152】
本発明のさらに他の一態様によれば、改善された構造を有する円筒形バッテリーを用いて製作されたバッテリーパック、及びそれを含む自動車を提供することができる。
【0153】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割を果たすものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0154】
図1】従来のタブレス円筒形バッテリーに使用される電極板の構造を示した平面図である。
図2】従来のタブレス円筒形バッテリーに含まれる電極組立体の巻取工程を示した図である。
図3図2の電極組立体において、無地部の折曲面に集電プレートが溶接される工程を示した図である。
図4】従来のタブレス円筒形バッテリーを長手方向(Y軸方向)に切断した断面図である。
図5】本発明の一実施形態による円筒形バッテリーの外観を示した図である。
図6】本発明の一実施形態による円筒形バッテリーの内部構造を示した断面図である。
図7】本発明の一実施形態による円筒形バッテリーの上部構造を示した部分断面図である。
図8】本発明の一実施形態による円筒形バッテリーの上部構造を示した部分断面図である。
図9】第1集電体と端子との結合部位を示した図であって、図7及び図8の矢印方向から眺めた平面図である。
図10】第1集電体と端子との結合部位を示した図であって、図7及び図8の矢印方向から眺めた平面図である。
図11】本発明に適用される第1集電体の例示的形態を示した図である。
図12】本発明に適用される第1集電体の例示的形態を示した図である。
図13】本発明の一実施形態による円筒形バッテリーの下部構造を示した部分断面図である。
図14】本発明の一実施形態による円筒形バッテリーの下面を示した図である。
図15】本発明に適用される第2集電体の例示的形態を示した図である。
図16】本発明の望ましい実施形態による電極構造を例示的に示した平面図である。
図17】本発明の実施形態による第1電極の無地部分切構造が第2電極にも適用された電極組立体を長手方向(Y軸方向)に沿って切断した断面図である。
図18】本発明の実施形態によって無地部が折り曲げられた電極組立体を長手方向(Y軸方向)に沿って切断した断面図である。
図19】本発明の実施形態によって無地部が折り曲げられた電極組立体の斜視図である。
図20】本発明の実施形態による複数の円筒形バッテリーをバスバーを用いて直列及び並列に連結した様子を示した上部平面図である。
図21図20の一部を拡大して示した図である。
図22】本発明の実施形態によって電極端子の直径及びハウジングの閉鎖部の外側面の露出幅を定義するのに使用されるパラメータを例示的に示した図である。
図23】本発明の実施形態によって電極端子の直径及びハウジングの閉鎖部の外側面の露出幅を定義するのに使用されるパラメータを例示的に示した図である。
図24】本発明の実施形態による円筒形バッテリーを含むバッテリーパックの概略的構成を示した図である。
図25】本発明の実施形態によるバッテリーパックを含む自動車の概略的な構成を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0155】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲において使われた用語や単語は通常的及び辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明の最も望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形形態があり得ることを理解せねばならない。
【0156】
また、発明の理解を助けるため、添付された図面は実際の縮尺通りに図示されず、一部構成要素の寸法を誇張して図示することがある。また、異なる実施形態における同じ構成要素に対しては同じ参照番号が付され得る。
【0157】
二つの比較対象が同一であるという表現は「実質的に同一である」ことを意味する。したがって、「実質的に同一」とは、当業界において低い水準と見なされる偏差、例えば5%以内の偏差を有する場合を含み得る。また、所定の領域においてあるパラメータが均一であるとは、該当領域において平均的な観点で均一であることを意味する。
【0158】
また、第1、第2などが多様な構成要素を示すために使用されているが、これら用語は構成要素を制限するためのものではない。これら用語は単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものであり、特に言及しない限り、第1構成要素は第2構成要素にもなり得る。
【0159】
明細書の全体において、特に言及しない限り、各構成要素は単数または複数であり得る。
【0160】
構成要素の「上部(または下部)」または構成要素の「上(または下)」に任意の構成が配置されるとは、任意の構成が該構成要素の上面(または下面)に接して配置されることだけでなく、前記構成要素と該構成要素の上に(または下に)配置された任意の構成との間に他の構成が介在され得ることを意味する。
【0161】
また、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されるとするとき、構成要素が相互に直接的に連結されるかまたは接続される場合だけでなく、各構成要素の間に他の構成要素が「介在」されるか、または、各構成要素が他の構成要素を通じて「連結」、「結合」または「接続」されることも含む。
【0162】
明細書の全体において、「A及び/またはB」とは、特に言及しない限り、A、B、またはA及びBを意味し、「C~D」とは、特に言及しない限り、C以上D以下を意味する。
【0163】
本明細書においては、説明の便宜上、ゼリーロール状に巻き取られる電極組立体の巻取軸の長手方向に沿った方向を軸方向(Y軸方向)と称する。また、前記巻取軸を囲む方向を円周方向または外周方向(X軸方向)と称する。また、前記巻取軸に近くなるかまたは巻取軸から遠くなる方向を半径方向と称する。これらのうち、巻取軸に近くなる方向を求心方向、巻取軸から遠くなる方向を遠心方向と称する。
【0164】
図5図7を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリー1は、例えば円筒形バッテリーであり得る。前記円筒形バッテリー1は、電極組立体10、ハウジング20、プレート状のキャップ30及び端子40を含む。前記円筒形バッテリー1は、上述した構成要素の他にも、絶縁ガスケット50及び/または第1集電体60及び/または絶縁体70及び/または第2集電体80及び/またはシーリングガスケット90をさらに含み得る。本発明は、電池の形状によって制限されず、他の形状の電池、例えば角形電池にも適用可能である。
【0165】
前記電極組立体10は、第1極性を有する第1電極、第2極性を有する第2電極、及び第1電極と第2電極との間に介在される分離膜を含む。前記第1電極は正極または負極であり、第2電極は第1電極と反対極性を有する電極に該当する。
【0166】
前記電極組立体10は、例えばゼリーロール(jelly-roll)構造を有し得る。すなわち、前記電極組立体10は、シート状の第1電極と第2電極とをその間に分離膜が介在された状態で少なくとも1回積層して形成した積層体を、巻取中心部Cを基準にして巻き取ることで製造され得る。この場合、前記電極組立体10の外周面上にはハウジング20との絶縁のために分離膜がさらに備えられ得る。当業界に公知のゼリーロール構造であれば、本発明に制限なく適用可能である。
【0167】
前記第1電極は、第1電極集電体、及び第1電極集電体の一面または両面に塗布された第1電極活物質を含む。前記第1電極集電体の幅方向(Z軸方向)の一端部には、第1電極活物質が塗布されていない無地部が存在する。第1無地部11として機能する前記無地部を、以下、第1無地部11と称する。前記第1無地部11は、ハウジング20内に収容された電極組立体10の高さ方向(Z軸方向)の上部に備えられる。すなわち、前記第1電極集電体は、長辺端部に活物質層がコーティングされておらず分離膜の外部に露出した第1無地部11を含み、第1無地部11の一部はそれ自体が電極タブとして使用される。前記第1無地部11は、例えば正極タブであり得る。
【0168】
一方、前記第1無地部11の少なくとも一部は、電極組立体10の巻取方向に沿って分割された複数の分切片を含み得る。この場合、前記複数の分切片は、電極組立体10の半径方向に沿って折り曲げられ得る。折り曲げられた前記複数の分切片は、多重に重なり得る。この場合、後述する第1集電体60の第1無地部結合部62は、複数の分切片が多重に重なっている領域に結合され得る。一方、前記電極組立体10は、第1無地部11の分切片の重畳層の数が電極組立体10の半径方向に沿って一定に維持される領域である溶接ターゲット領域を備え得る。この領域では、重畳層の数が略最大に維持されるため、後述する第1集電体60と第1無地部11との溶接がこの領域内で行われることが有利である。これは、例えばレーザー溶接を適用する際、溶接品質を向上させるためレーザーの出力を高める場合、レーザービームが第1無地部11を貫通して電極組立体10を損傷させることを防止するためである。また、これは、溶接スパッタなどの異物が電極組立体10の内部に流入することを効果的に防止するためである。
【0169】
前記第2電極は、第2電極集電体、及び第2電極集電体の一面または両面に塗布された第2電極活物質を含む。前記第2電極集電体の幅方向(Z軸方向)の他端部には、第2電極活物質が塗布されていない無地部が存在する。第2無地部12として機能する前記無地部を、以下、第2無地部12と称する。前記第2無地部12は、ハウジング20内に収容された電極組立体10の高さ方向(Z軸方向)の下部に備えられる。すなわち、前記第2電極集電体は、長辺端部に活物質層がコーティングされておらず分離膜の外部に露出した第2無地部12を含み、第2無地部12の少なくとも一部はそれ自体が電極タブとして使用される。前記第2無地部12は、例えば負極タブであり得る。一方、前記第2無地部12の少なくとも一部は、電極組立体10の巻取方向に沿って分割された複数の分切片を含み得る。この場合、前記複数の分切片は、電極組立体10の半径方向に沿って折り曲げられ得る。折り曲げられた前記複数の分切片は、多重に重なり得る。この場合、後述する第2集電体80の第2無地部結合部82は、複数の分切片が多重に重なっている領域に結合され得る。一方、前記電極組立体10は、第2無地部12の分切片の重畳層の数が電極組立体10の半径方向に沿って一定に維持される領域である溶接ターゲット領域を備え得る。この領域では、重畳層の数が最大に維持されるため、後述する第2集電体80と第2無地部12との溶接がこの領域内で行われることが有利である。これは、例えばレーザー溶接を適用する際、溶接品質を向上させるためレーザーの出力を高める場合、レーザービームが第2無地部12を貫通して電極組立体10を損傷させることを防止するためである。また、これは、溶接スパッタなどの異物が電極組立体10の内部に流入することを効果的に防止するためである。
【0170】
前記第1無地部11と第2無地部12とは、円筒形バッテリー1の高さ方向(Z軸方向)に沿って互いに逆方向に延長される。前記第1無地部11は、ハウジング20の下端に形成された開口部の反対側に位置する閉鎖部に向かって延長され、第2無地部12は、ハウジング20の開放部に向かって延長される。
【0171】
本発明において、正極板にコーティングされる正極活物質及び負極板にコーティングされる負極活物質は、当業界に公知の活物質であれば制限なく使用可能である。
【0172】
一例として、正極活物質は、一般化学式A[A]O2+z(AはLi、Na及びKのうちの少なくとも一つの元素を含む;MはNi、Co、Mn、Ca、Mg、Al、Ti、Si、Fe、Mo、V、Zr、Zn、Cu、Al、Mo、Sc、Zr、Ru及びCrから選択された少なくとも一つの元素を含む;x≧0、1≦x+y≦2、-0.1≦z≦2;化学量論係数x、y及びzは化合物が電気的中性を維持するように選択される)で表されるアルカリ金属化合物を含み得る。
【0173】
他の例として、正極活物質は、米国特許第6,677,082号明細書、米国特許第6,680,143号明細書などに開示されたアルカリ金属化合物xLiM-(1-x)Li(Mは平均酸化状態3を有する少なくとも一つの元素を含む;Mは平均酸化状態4を有する少なくとも一つの元素を含む;0≦x≦1)であり得る。
【0174】
さらに他の例として、正極活物質は、一般化学式Li Fe1-x 1-y 4-z(MはTi、Si、Mn、Co、Fe、V、Cr、Mo、Ni、Nd、Al、Mg及びAlから選択された少なくとも一つの元素を含む;MはTi、Si、Mn、Co、Fe、V、Cr、Mo、Ni、Nd、Al、Mg、Al、As、Sb、Si、Ge、V及びSから選択された少なくとも一つの元素を含む;MはFを選択的に含むハロゲン族元素を含む;0<a≦2、0≦x≦1、0≦y<1、0≦z<1;化学量論係数a、x、y及びzは化合物が電気的中性を維持するように選択される)、またはLi(PO[MはTi、Si、Mn、Fe、Co、V、Cr、Mo、Ni、Al、Mg及びAlから選択された少なくとも一つの元素を含む]で表されるリチウム金属ホスフェートであり得る。
【0175】
望ましくは、正極活物質は、1次粒子及び/または1次粒子が凝集された2次粒子を含み得る。
【0176】
一例として、負極活物質としては、炭素材、リチウム金属またはリチウム金属化合物、ケイ素またはケイ素化合物、スズまたはスズ化合物などを使用し得る。電位が2V未満であるTiO、SnOのような金属酸化物も負極活物質として使用可能である。炭素材としては、低結晶性炭素、高結晶性炭素などがいずれも使用され得る。
【0177】
分離膜としては、多孔性高分子フィルム、例えばエチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/ヘキセン共重合体、エチレン/メタクリレート共重合体などのようなポリオレフィン系高分子で製造した多孔性高分子フィルムを、単独でまたはこれらを積層して使用し得る。他の例として、分離膜は通常の多孔性不織布、例えば高融点のガラス繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維などからなる不織布を使用し得る。
【0178】
分離膜の少なくとも一面には、無機物粒子のコーティング層を含み得る。また、分離膜自体が無機物粒子のコーティング層からなってもよい。コーティング層を構成する粒子は、隣接する粒子同士の間にインタースティシャル・ボリューム(interstitial volume)が存在するようにバインダーと結合された構造を有し得る。
【0179】
無機物粒子は、誘電率が5以上である無機物からなり得る。非制限的な例として、前記無機物粒子は、Pb(Zr,Ti)O(PZT)、Pb1-xLaZr1-yTi(PLZT)、PB(MgNb2/3)O-PbTiO(PMN-PT)、BaTiO、ハフニア(HfO)、SrTiO、TiO、Al、ZrO、SnO、CeO、MgO、CaO、ZnO及びYからなる群より選択された少なくとも一つの物質を含み得る。
【0180】
電解質は、Aのような構造の塩であり得る。ここで、Aは、Li、Na、Kのようなアルカリ金属陽イオンまたはこれらの組合せからなるイオンを含む。そして、Bは、F、Cl、Br、I、NO 、N(CN) 、BF 、ClO 、AlO 、AlCl 、PF 、SbF 、AsF 、BF 、BC 、(CFPF 、(CFPF 、(CFPF 、(CFPF、(CF、CFSO 、CSO 、CFCFSO 、(CFSO、(FSO、CFCF(CFCO、(CFSOCH、(SF、(CFSO、CF(CFSO 、CFCO 、CHCO 、SCN及び(CFCFSOからなる群より選択されたいずれか一つ以上の陰イオンを含む。
【0181】
また、電解質は、有機溶媒に溶解させて使用し得る。有機溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ-ブチロラクトンまたはこれらの混合物が使用され得る。
【0182】
図5図8を参照すると、前記ハウジング20は、下方に開口部が形成された略円筒形の収容体であって、例えば金属のような導電性を有する材質からなる。前記ハウジング20の材質としては、例えば鉄(steel)、ステンレス鋼(stainless steel)、またはニッケルでメッキされた鉄などが適用され得る。開口部が備えられた前記ハウジング20の底部を開放端(opened end)と称する。前記開口部(または、開放端)の反対側に位置する上面を閉鎖部または閉鎖端(closed end)と称する。前記ハウジング20の側面(外周面)と閉鎖部とは一体的に形成され得る。これと異なり、前記ハウジング20の側壁及び閉鎖部をそれぞれ個別的に用意し、溶接などによって結合してもよい。前記ハウジング20の上面(X-Y平面に平行な面)、すなわち閉鎖部の外側面20aはほぼフラット(flat)な形態を有する。前記ハウジング20は、下方に形成された開口部から電極組立体10を収容し、電解質も一緒に収容する。
【0183】
前記ハウジング20は、電極組立体10と電気的に接続される。前記ハウジング20は、例えば電極組立体10の第2無地部12と電気的に接続される。この場合、前記ハウジング20は、第2無地部12と同じ極性を有する。
【0184】
図6及び図13を参照すると、前記ハウジング20は、その下端に形成されたビーディング部21及びクリンピング部22を備え得る。前記ビーディング部21は、電極組立体10の下部に位置する。前記ビーディング部21は、ハウジング20の外周面の周りを押し込んで形成される。より具体的には、前記ビーディング部21は、電池ハウジング20の一側に形成された開放部と電極組立体10を収容する収容部との間の領域において、内側に向かって押し込まれた形態を有し得る。押し込み方向に沿って最内側に位置する前記ビーディング部21の最内側部21cを基準にして、それぞれ上部及び下部に位置する上部ビーディング部21a及び下部ビーディング部21bは、互いに非対称的な形状を有し得る。このような非対称的な形状は、サイジング(sizing)工程を経てハウジング20が高さ方向(Z軸方向)に沿って圧縮される過程で形成され得る。サイジング工程は、ハウジング20を電極組立体10の巻取軸方向に加圧して円筒形バッテリー1の高さを設計フォームファクタに合わせる工程である。
【0185】
前記下部ビーディング部21bは、ハウジング20の閉鎖部と略平行な平坦部を備え得る。一方、非対称的な形状によって、上部ビーディング部21aは最内側部21cに向かって少なくとも部分的に上向きに傾いた形態を有し得る。これにより、前記上部ビーディング部21aは、電極組立体10の下部を押し付けて固定することができる。前記ビーディング部21は、ハウジング20の内径と略対応するサイズを有する電極組立体10がハウジング20の下端に形成された開口部から抜け出ないようにし、キャップ30が載置される支持部としても機能できる。前記下部ビーディング部21bは、後述するキャップ30だけでなく、第2集電体80の接触部83a、シーリングガスケット90などを固定するための支持部として機能することができる。
【0186】
前記クリンピング部22は、ビーディング部21の下部に形成される。前記クリンピング部22は、下部ビーディング部21から延長される。前記クリンピング部22は、ビーディング部21の下方に配置されるキャップ30の外周面、及びキャップ30の下面の一部を包むように延長されて折り曲げられた形態を有する。前記クリンピング部22は、キャップ30の他にも、シーリングガスケット90を固定可能である。
【0187】
但し、本発明は、ハウジング20がこのようなビーディング部21及び/またはクリンピング部22を備えない場合を排除しない。本発明において、ハウジング20がビーディング部21及び/またはクリンピング部22を備えない場合、電極組立体10の固定及び/またはキャップ30の固定及び/またはハウジング20の密封は、例えば電極組立体10に対するストッパとして機能可能な部品の追加適用及び/またはキャップ30が載置可能な構造物の追加適用及び/またはハウジング20とキャップ30との間の溶接などを通じて実現し得る。
【0188】
一方、前記ハウジング20は、位置毎に厚さが異なるように構成され得る。前記ハウジング20は、その側壁部の厚さが閉鎖部の厚さよりも薄く形成され得る。このように構成する場合、電極組立体10の直径をさらに大きく形成可能であるため、エネルギー密度の面で有利である。
【0189】
前記ハウジング20は、その閉鎖部、すなわち上面を成す領域が、例えば約0.4mm~1.2mmの厚さを有し得、より望ましくは約0.6mm~1.0mmの厚さを有し得る。前記ハウジング20の閉鎖部が薄過ぎれば、内圧上昇や溶接時にハウジング20が変形するおそれがある。反対に、前記ハウジング20の閉鎖部が厚過ぎれば、ハウジング20の加工面で不利であり、エネルギー密度の損失が大きくなり得る。したがって、前記ハウジング20の閉鎖部の厚さを適切な水準で管理する必要がある。
【0190】
一方、前記ハウジング20は、その外周面を成す側壁部が、例えば約0.3mm~0.8mmの厚さを有し得、より望ましくは約0.4mm~0.6mmの厚さを有し得る。前記ハウジング20の側壁部が薄過ぎれば、円筒形バッテリー1の発火及び爆発時に隣接する円筒形バッテリー1へと火災が広がる可能性が高くなる。例えば、複数の円筒形バッテリー1を含むバッテリーパックにおいて、一部の円筒形バッテリー1で異常が発生して発火及び爆発が起きた場合、ハウジング20の側壁部が薄過ぎれば、ピンホールが生じ得、それによって連鎖的な発火及び爆発の危険性が増加する。一方、前記ハウジング20の側壁部が厚過ぎれば、ハウジング20の加工面で不利であり、エネルギー密度の損失が大きくなり得る。したがって、前記ハウジング20の側壁部の厚さを適切な水準で管理する必要がある。一方、前記ハウジング20にはメッキ層が形成され得る。この場合、前記メッキ層は、例えばニッケル(Ni)を含み得る。前記メッキ層の厚さは約1.5μm~6.0μmであり得る。
【0191】
図6及び図13を参照すると、前記キャップ30は、剛性確保のために、例えば金属材質からなり得る。前記キャップ30は、ハウジング20の下端に形成された開口部(または開放端)を密閉する。すなわち、前記キャップ30は、円筒形バッテリー1の下面を構成する。本発明の円筒形バッテリー1において、前記キャップ30は、伝導性を有する金属材質である場合にも、極性を持たなくてもよい。極性を持たないとは、前記キャップ30が電極組立体10と電気的に接続していないことを意味する。このように前記キャップ30が電極組立体10と電気的に接続していない場合、キャップ30は正極端子または負極端子として機能しない。すなわち、本発明において、前記キャップ30は、電極組立体10及びハウジング20と電気的に接続される必要がなく、その材質が必ずしも伝導性金属である必要もない。
【0192】
本発明のハウジング20がビーディング部21を備える場合、前記キャップ30は、ハウジング20に形成されたビーディング部21の下面によって支持され得る。また、本発明のハウジング20がクリンピング部22を備える場合、前記キャップ30は、クリンピング部22によって固定される。すなわち、前記キャップ30の上面はビーディング部21によって支持され、外周面及び下面はビーディング部21によって支持され得る。前記キャップ30とハウジング20のクリンピング部22との間には、ハウジング20の気密性を確保するため、シーリングガスケット90が介在され得る。一方、上述したように、本発明のハウジング20は、ビーディング部21及び/またはクリンピング部22を備えなくてもよく、この場合、前記シーリングガスケット90は、ハウジング20の気密性の確保のため、ハウジング20の開放部側に備えられた固定のための構造物とキャップ30との間に介在され得る。
【0193】
図13及び図14を参照すると、前記キャップ30は、ハウジング20の内部で発生したガスによって内圧が既に設定された値を超えて増加することを防止するため、ベンティング部31をさらに備え得る。既に設定された内圧値は約15~35kgf/cmであり得る。すなわち、前記ベンティング部31の破断圧力は約15~35kgf/cmであり得る。前記ベンティング部31は、キャップ30において周辺領域と比べてより薄い厚さを有する領域に該当する。前記ベンティング部31は、周辺領域と比べて構造的に脆弱である。したがって、前記円筒形バッテリー1に異常が発生してハウジング20の内圧が一定水準以上に増加すれば、ベンティング部31が破断してハウジング20の内部に発生したガスが排出される。前記ベンティング部31は、例えば、キャップ30の一面上にまたは両面上にノッチング(noching)して部分的にハウジング20の厚さを減らすことで形成され得る。
【0194】
本発明の一実施形態による円筒形バッテリー1は、後述するように、上部に正極端子及び負極端子が両方とも存在する構造を有し、これにより上部の構造が下部の構造よりも複雑である。したがって、前記ハウジング20の内部で発生したガスの円滑な排出のため、円筒形バッテリー1の下面を構成するキャップ30にベンティング部31が形成され得る。図7に示されたように、前記キャップ30の下端部は、ハウジング20の下端部よりも上方に位置することが望ましい。この場合、前記ハウジング20の下端部が地面に接するかまたはモジュールやパック構成のためのハウジングの底面に接しても、キャップ30は地面またはモジュールやパック構成のためのハウジングの底面に接しない。したがって、前記円筒形バッテリー1の重量によってベンティング部31の破断に要求される圧力が設計値から変わる現象を防止でき、これによってベンティング部31の破断円滑性を確保できる。
【0195】
一方、前記ベンティング部31は、図13及び図14に示されたように、キャップ30の中央領域を囲むように連続的または不連続的に延びた形態を有し得る。この場合、内圧の増加によるベンティング部31の破断容易性の面では、キャップ30の中心部からベンティング部31までの距離が遠いほど有利である。これは、同じ内圧が作用するとき、前記キャップ30の中心点からベンティング部31までの距離が遠くなるほど、ベンティング部31に作用する力が大きくなって破断が容易になるためである。また、ベンティングガスの排出円滑性の面でも、キャップ30の中心点からベンティング部31との間の距離が遠いほど、ベンティングによって開放される面積が大きくなるため有利である。このような観点からみて、前記ベンティング部31は、キャップ30の全体領域のうちの、下方(図13を基準にして下方)に突出して略扁平な形状を有する中心領域の周縁に沿って形成されることが有利である。
【0196】
図13及び図14には、前記ベンティング部31がキャップ30上に略円を描きながら連続的に形成されている場合が示されているが、これによって本発明が限定されることはない。前記ベンティング部31は、キャップ30の中心点を内側に含むように形成される略楕円形、またはその外の他の幾何学的な形態を有し得る。また、前記ベンティング部31は、連続的に形成されず、不連続的に形成されてもよい。
【0197】
図5図7を参照すると、前記端子40は、伝導性を有する金属材質からなる。前記端子40の材質としては、例えばアルミニウム(Al)が用いられ得る。前記端子40の材質がアルミニウムである場合、後述するリベット加工時に加工が容易であって電気抵抗が比較的に低い10系アルミニウムが適用され得る。前記端子40は、ハウジング20の上面、すなわちハウジング20の開口部の反対側に位置する面(X-Y平面に平行な面)を通過する。前記端子40は、例えば、電極組立体10の第1無地部11と電気的に接続される。この場合、前記端子40は第1極性を有する。したがって、前記端子40は、本発明の円筒形バッテリー1において第1電極端子として機能することができる。前記端子40がこのように第1極性を有する場合、端子40は第2極性を有するハウジング20とは電気的に絶縁される。前記端子40とハウジング20との電気的絶縁は多様な方式で実現される。例えば、前記端子40とハウジング20との間に、後述するような絶縁ガスケット50を介在させることで絶縁を実現し得る。これと異なり、前記端子40の一部に絶縁性コーティング層を形成させることで絶縁を実現してもよい。または、前記端子40とハウジング20とが接触できないように、端子40を構造的に堅固に固定させる方式を適用してもよい。または、上述した方式のうちの複数の方式を一緒に適用してもよい。
【0198】
前記端子40は、端子露出部41及び端子挿入部42を含む。前記端子挿入部42は、電気的接続部42a及びフランジ部42bを含み得る。前記端子露出部41は、ハウジング20の外側に露出する。前記端子露出部41は、ハウジング20の閉鎖部の略中心部に位置し得る。前記端子露出部41の最大幅は、端子40の挿入のためにハウジング20に形成された孔の最大幅よりも大きく形成され得る。すなわち、前記端子40の露出のためにハウジング20の閉鎖部に形成された貫通孔の内径よりも、閉鎖部の外部に露出した端子40の外径がさらに大きくなり得る。これにより、前記端子40の露出のために閉鎖部に形成された貫通孔の断面が、前記閉鎖部の外部に露出した端子40の断面内部に含まれ得る。また、前記端子40が閉鎖部の外部に露出した部位がハウジング20の閉鎖部の少なくとも一部を軸方向で覆い得る。前記端子挿入部42はハウジング20の閉鎖部の略中心部を貫通し、前記端子挿入部42の電気的接続部42aは第1無地部11と電気的に接続され得る。前記端子挿入部42のフランジ部42bは、前記電気的接続部42aの周りに形成され、ハウジング20の閉鎖部の内側面上にリベット(rivet)結合され得る。すなわち、前記端子挿入部42のフランジ部42bは、ハウジング20の閉鎖部の内側面に向かって曲がった形態を有し得る。したがって、前記端子40の固定のためのリベッティング工程が行われた後の端子挿入部42の最大幅は、端子挿入部42が通過するようにハウジング20に形成された孔の最大幅よりも大きく形成され得る。
【0199】
一方、本発明の円筒形バッテリー1が第1集電体60を備える場合、端子挿入部42の電気的接続部42aは第1集電体60と結合され得る。前記端子挿入部42の電気的接続部42aは、例えば略円柱状であり得る。勿論、前記端子挿入部42の電気的接続部42aの形状がこれによって限定されることはない。前記端子挿入部42の電気的接続部42aは、例えば断面が楕円形である円柱状、四角柱状、六角柱状、または八角柱状など多様な形態であり得る。前記端子挿入部42の電気的接続部42aの底面は、少なくとも部分的に略平坦に形成され得る。
【0200】
図7及び図8とともに図9及び図10を参照すると、前記端子挿入部42の中心領域の底面と第1集電体60との結合は、例えばレーザー溶接、スポット溶接、または超音波溶接によって行われ得る。
【0201】
前記溶接は、電極組立体10の巻取中心Cに形成された孔を通ってレーザーを照射するかまたは超音波溶接やスポット溶接のための道具を挿入し、第1集電体60の一面(電極組立体10の巻取中心部Cに形成された孔に向かう面)上に溶接ビードWを形成することで行われ得る。前記巻取中心Cに形成された孔内には、溶接作業のためのガイドパイプ(図示せず)が挿入され得る。前記ガイドパイプを挿入した状態で溶接作業が行われる場合、巻取中心Cに形成された孔の内壁面を構成する分離膜の損傷を減少させることができる。
【0202】
前記第1集電体60の端子結合部63の一面上に形成される溶接ビードWによって描かれる溶接パターンは、端子挿入部42の電気的接続部42aの底面の中心部Pを囲む形態で描かれ得る。前記溶接パターンは、例えば略円形であり得、これと異なって、略楕円形、略四角形、六角形、八角形などのような多角形の形態であってもよい。前記溶接ビードWによって形成される溶接パターンは、連続的(図9を参照)または不連続的(図10を参照)に形成され得る。前記溶接ビードWによって形成される溶接パターンの形状の例示である円形、楕円形、多角形などは幾何学的に完全な円形、楕円形、多角形などを意味しない。一方、前記溶接パターンは、レーザー溶接によって形成され得、この場合、前記溶接パターンの最外郭の境界線によって描かれる幾何学的な図形の最長直径は前記端子の底面に形成された平坦部の直径に対比して約60%~80%の値を有し得る。他の形態において、前記溶接パターンは、超音波溶接によって形成され得、この場合、前記超音波溶接による前記溶接パターンは、前記端子の底面に形成された平坦部の直径に対比して約30%~80%の最長直径を有する幾何学的な図形内に形成され得る。
【0203】
一方、前記端子挿入部42の電気的接続部42aの底面に形成される平坦部の直径は、第1集電体60との溶接強度を考慮して決定され得る。前記平坦部と第1集電体60との間の溶接部の引張力は、少なくとも約2kgf以上、3kgf以上、4kgf以上、5kgf以上、6kgf以上、7kgf以上、8kgf以上、9kgf以上、または10kgf以上であり得る。溶接部の引張力は、溶接方法を最善に選択して許容される範囲で最大限に増加させることが望ましい。
【0204】
溶接部の引張力条件を満たすため、前記平坦部に形成される溶接パターンの直径(または最大幅)は最小約2mmであり得る。溶接パターンの直径は、溶接部位の表面に現れた溶接ビードWの面積(S)を円の面積(πr)に変換したとき、該当円の換算直径(2×(S/π)0.5)で定義され得る。
【0205】
前記端子挿入部42の電気的接続部42aの底面に形成される平坦部は、溶接可能領域に該当する。溶接可能領域の直径は約3mm~14mmであり得る。溶接可能領域の直径が約3mmよりも小さいと、直径(換算直径)が2mm以上の溶接パターンを確保し難い。特に、レーザー溶接を用いて溶接パターンを形成する場合、レーザービームの干渉のため、直径2mm以上の溶接パターンを確保し難い。溶接可能領域の直径が約14mmを超えると、端子40の端子露出部41の直径もそれ以上に大きくなって、端子40と反対極性を有する電極端子として使用するハウジング20の外側面20aの面積を十分に確保し難い。
【0206】
前記溶接パターンの直径条件と溶接可能領域の直径条件を考慮するとき、少なくとも約5kgfの溶接部の引張力を確保するために必要な、溶接可能領域の面積に対した溶接パターンの面積の比率は、約2.04%(π1/π7)~44.4%(π1/π1.5)であることが望ましい。
【0207】
一例として、端子挿入部42の電気的接続部42aの底面に形成された平坦部と第1集電体60とがレーザーによって溶接され、溶接ビードWが略円弧パターンの形態で連続的または不連続的なラインを描きながら溶接される場合、円弧溶接パターンの直径は約2mm以上、望ましくは約4mm以上であることが望ましい。円弧溶接パターンの直径が該当条件を満たす場合、溶接部の引張力を約5kgf以上に増加させて十分な溶接強度を確保可能である。
【0208】
他の例として、端子挿入部42の電気的接続部42aの底面に形成された平坦部と第1集電体60とが超音波によって溶接されて円形パターンで溶接される場合、円形溶接パターンの直径は約2mm以上であることが望ましい。前記円形溶接パターンの直径が該当条件を満たす場合、溶接部の引張力を約5kgf以上に増加させて十分な溶接強度を確保可能である。
【0209】
溶接可能領域に該当する端子40の底面に形成された平坦部の直径は、約3mm~14mmに調節され得る。前記平坦部の半径が約3mmよりも小さいと、レーザー溶接道具、超音波溶接道具などを用いて約2mm以上の直径を有する溶接パターンを形成することが困難である。
【0210】
他の形態において、端子40の上面中心部から最外側までの距離、すなわち端子露出部41の半径(R1)は、ハウジング20の上面の半径(R2、ハウジング外径の1/2)対比約10%~70%であり得る。R1が小さくなると、端子40の電気的接続に使用される部品(バスバー)を溶接するときに溶接空間が足りなくなる。また、R1が大きくなると、ハウジング20の上面のうちの端子40を除いた他の領域に電気的接続のための部品(バスバー)を溶接するときに溶接空間が減少する。
【0211】
比率R1/R2を約10%~70%で調節すると、端子40に対する溶接空間及びハウジング20の閉鎖部の外側面20aに対する溶接空間を適切に確保することができる。
【0212】
また、端子挿入部42の電気的接続部42aの底面の半径(R3)は、前記R2対比約4%~30%であり得る。
【0213】
R3が小さくなると、端子挿入部42の電気的接続部42aの底面に形成された平坦部に第1集電体60を溶接するときに溶接空間が足りなくなり、端子40の溶接面積が減少して接触抵抗が増加するおそれがある。また、R3は、R1よりも小さくなければならず、R3が大きくなると、端子挿入部42のフランジ部42bが薄くなってフランジ部42bが絶縁ガスケット50を圧着する力が弱くなり、絶縁ガスケット50のシーリング能力が低下するおそれがある。
【0214】
R3/R2を約4%~30%の間で調節すると、端子挿入部42の電気的接続部42aの底面と第1集電体60との間の溶接面積を十分に確保することで溶接工程を容易に行うことができるだけでなく、溶接領域の接触抵抗を減少でき、絶縁ガスケット50のシーリング能力の低下を防止することができる。
【0215】
一方、本発明の一実施形態による円筒形バッテリー1は、上述したように端子挿入部42の電気的接続部42aの底面を第1集電体60上に溶接して結合した構造を有することで、第1集電体60と端子40との間の結合面積を極大化できる。すなわち、前記電気的接続部42aの底面の少なくとも一部は平坦に形成され、これによって端子40と第1集電体60との間の結合面積を極大化できる。したがって、本発明の一実施形態による円筒形バッテリー1は、急速充電によって多く電流が流れる場合に、第1集電体60と端子40との結合部位で円滑な電流の流れを保証でき、これによって充電時間の短縮、発熱量の減少などの効果を奏することができる。
【0216】
本発明において、前記ハウジング20の上面、すなわちハウジング20の閉鎖部の外側面20aと、端子40のうちの前記ハウジング20の外側に露出した端子露出部41の上面とは、反対の極性を有し、同じ方向に向かう。また、前記端子露出部41の上面とハウジング20の上面との間には段差が形成され得る。すなわち、図7及び図8に示されたように、前記端子露出部41は、ハウジング20の上面を通じてハウジング20の外側に所定の高さだけ突出し得る。この場合、段差の高さは、約0.08mm~4mmであり得る。段差の高さがこのような範囲を外れて低過ぎる場合、端子露出部41の上面に結合されるバスバーが端子露出部41と反対極性を有するハウジング20の上面に接触する可能性及び/または端子40のリベッティング時に端子露出部41が変形する可能性が高まる。後述するガスケット露出部51の厚さは、絶縁性及びシーリング性を考慮して約0.3mm~1mmに形成され得る。このようなガスケット露出部51の厚さを考慮したとき、ハウジング20の上面20aに突出した端子露出部41の高さが約0.08mmよりも小さいと、端子露出部41の機械的剛性の確保が難しくなる。特に、前記端子40がアルミニウム材質である場合はさらに深刻である。一方、段差の高さがこのような範囲を外れて高過ぎると、円筒形バッテリー1のサイズが高さ方向で大きくなってエネルギー密度の損失が大きくなるおそれがある。
【0217】
一方、図面においては、端子40が端子40と反対極性の電極端子20aとして機能するハウジング20の上面よりも高く突出した場合のみが示されているが、本発明がこれに限定されることはない。
【0218】
例えば、前記ハウジング20の上面がその中心部から下方に、すなわち電極組立体10に向かって凹状に凹んだ形状を有する場合は、ハウジング20の上面が電極端子40の端子露出部41よりも上方に位置し得る。
【0219】
一方、前記ハウジング20の上面がその中心部から下方に、すなわち電極組立体10に向かって凹状に凹んだ形状を有する場合において、凹んだ深さ及び電極端子40の端子露出部41の厚さによってハウジング20の上面と端子露出部41の上面とが同一平面をなしてもよい。この場合には、前記ハウジング20の上面と端子露出部41の上面との間に段差が形成されない。
【0220】
前記絶縁ガスケット50は、ハウジング20と端子40との間に介在され、互いに反対極性を有するハウジング20と端子40とが接触することを防止する。これにより、略扁平な形状を有するハウジング20の上面が円筒形バッテリー1の第2電極端子として機能することができる。
【0221】
前記絶縁ガスケット50は、ガスケット露出部51及びガスケット挿入部52を含む。前記ガスケット露出部51は、端子40の端子露出部41とハウジング20との間に介在される。前記ガスケット露出部51は、端子露出部41よりも長く延長され得、これによって円筒形バッテリー1を上方で眺めたとき、端子露出部41の外側に露出し得る。前記ガスケット挿入部52は、端子40の端子挿入部42とハウジング20との間に介在される。前記ガスケット挿入部52は、端子挿入部42のフランジ部42bのリベッティング(reveting)時に一緒に変形され、ハウジング20の閉鎖部の内側面に密着され得る。前記絶縁ガスケット50は、例えば絶縁性及び弾性を有する樹脂材質からなり得る。
【0222】
図8を参照すると、前記絶縁ガスケット50のガスケット露出部51は、端子40の端子露出部41の外周面を覆うように延びた形態を有し得る。このように絶縁ガスケット50が端子40の外周面を覆う場合、バスバーなどの電気的接続部品をハウジング20の上面及び/または端子40に結合させる過程で短絡が発生することを防止することができる。図示していないが、前記絶縁ガスケット50のガスケット露出部51は、端子露出部41の外周面だけでなく、上面の一部も一緒に覆うように延びた形態を有してもよい。
【0223】
前記絶縁ガスケット50が樹脂材質からなる場合において、絶縁ガスケット50は熱融着によって前記ハウジング20及び端子40と結合され得る。この場合、絶縁ガスケット50と端子40との結合界面及び絶縁ガスケット50とハウジング20との結合界面における気密性が強化される。一方、前記絶縁ガスケット50のガスケット露出部51が端子露出部41の上面までに延びた場合において、端子40はインサート射出によって絶縁ガスケット50と結合されてもよい。
【0224】
一方、図7及び図8を参照すると、望ましくは、端子挿入部42のフランジ部42bがハウジング20の内側に突出した高さ(H3)は、約0.5mm~3.0mmであり得る。前記端子挿入部42の突出高さ(H3)が約0.5mm未満であると、十分なシーリング性を確保し難い。また、前記端子挿入部42の突出高さ(H3)が3mmを越えると、電極組立体10によって占有可能なハウジング20の内部空間が減少する。
【0225】
望ましくは、前記端子40の全体高さは、約1.5mm~7mmであり得る。前記端子40の全体高さは、端子露出部41の上面から端子挿入部42の底面までの距離を意味する。前記端子40の全体高さが約1.5mm未満であると、ハウジング20の閉鎖部の厚さのため、ガスケット挿入部52の厚さをシーリング性を十分に確保可能な程度に増加させ難い。参考までに、前記ハウジング20の閉鎖部の厚さは約0.4mm~1.2mmに形成され得る。また、前記端子40の全体高さが約7mmを超えると、電極組立体10によって占有可能なハウジング20の内部空間が過度に減少し、円筒形バッテリー1の全体高さが増加しながら単位面積当たりのエネルギー密度がその分だけ低くなる。
【0226】
一方、前記端子40は、端子挿入部42がハウジング20の閉鎖部の内側面と実質的に平行になるようにリベッティングされた構造を有し得る。したがって、ハウジング20の閉鎖部の内側面と対向する端子挿入部42の表面が閉鎖部の内側面と形成する角度は実質的に0°に近く形成され得る。また、前記端子挿入部42のフランジ部42bがハウジング20の閉鎖部の内側面を基準にしてハウジング20の内側に向かって突出した高さ(H3)は、ガスケット挿入部52がハウジング20の内側に向かって突出した高さ(H2)と同一であるかまたはより大きく形成され得る。また、前記電気的接続部42aがハウジング20の閉鎖部の内側面を基準にしてハウジング20の内側に向かって突出した高さ(H1)は、フランジ部42bの突出高さ(H3)と同一であるかまたはより大きく形成され得る。また、前記端子40及び絶縁ガスケット50の通過のためのハウジング20の孔の内側エッジ部分は、所定の曲律を有する円弧形状を有する。また、前記端子40の端子挿入部42の電気的接続部42aは、その底面に向かって徐々に細くなる形状を有し得る。
【0227】
望ましくは、前記絶縁ガスケット50の厚さは、ガスケット露出部51とガスケット挿入部52とが連結される中間領域から下方に向かって徐々に減少してから、ガスケット挿入部52の最末端では若干(slightly)増加し得る。このような絶縁ガスケット50の圧縮構造は、端子40とハウジング20との間の空間に対するシーリング性をさらに向上させることができる。
【0228】
望ましくは、上述した本発明の実施形態による端子40のリベッティング構造は、フォームファクタが21700よりも大きい円筒形バッテリーに適用され得る。
【0229】
近年、円筒形バッテリーが電気自動車に適用されることによって、円筒形バッテリーのフォームファクタが従来の1865、2170などよりも増加している。フォームファクタの増加は、エネルギー密度の増加、熱暴走に対する安全性の増大、そして冷却効率の向上をもたらす。
【0230】
また、後述するが、端子40のリベッティング構造が適用された円筒形バッテリー1は、一側のみで正極/負極に対する電気的配線をすべて行うことができる。また、上述したようなリベッティング構造を有する端子40は、断面積が大きくて電気抵抗が低いため、急速充電において非常に有利である。
【0231】
本発明の一実施形態によれば、前記絶縁ガスケット50、絶縁体70、及びシーリングガスケット90は同じ材質で形成され得るが、これに限定されない。絶縁ガスケット50の厚さと絶縁体70の厚さとは実質的に同一であり得るが、これに限定されない。これらの厚さが相違する場合は、絶縁体70が絶縁ガスケット50より薄くてもよく、その反対であってもよい。
【0232】
前記円筒形バッテリー1の上方から眺めたハウジング20の上面の全体面積のうち、前記端子40及び前記絶縁ガスケット50が占める領域を除いた他の領域全体が前記端子40と反対極性を有する第2電極端子に該当する。
【0233】
前記ハウジング20の円筒形側壁は、第2電極端子との間で不連続部分がないように、第2電極端子と一つのピース(one piece)で形成され得る。前記ハウジング20の側壁から第2電極端子への連結は滑らかな曲線であり得る。すなわち、前記ハウジング20の上面20aの端部にはラウンド領域が設けられ得る。但し、本発明がこれに限定されることはなく、連結部品は所定の角度を有する角を少なくとも一つ含み得る。前記ハウジング20の及び上面20aの周縁に前記ラウンド領域が形成される場合、前記円筒形バッテリー1の上方から眺めたハウジング20の上面の全体面積のうち、前記端子40と前記絶縁ガスケット50が占める領域、そして前記ラウンド領域を除いた他の領域全体が前記端子40と反対極性を有する第2電極端子として機能する。
【0234】
図7及び図8を参照すると、前記第1集電体60は、電極組立体10の上部に結合される。また、前記第1集電体60は端子40結合される。すなわち、前記第1集電体60は、電極組立体10の第1無地部11と端子40とを電気的に接続させる。前記第1集電体60は導電性を有する金属材質からなり、第1無地部11と連結される。図示していないが、前記第1集電体60は、その下面に放射状に形成された複数の凹凸を備え得る。凹凸が形成された場合、第1集電体60を押し付けて凹凸に第1無地部11を押し込み得る。
【0235】
前記端子40の底面、すなわち端子挿入部42の電気的接続部42aの底面の少なくとも一部には、ハウジング20の閉鎖部の内側面と略平行な平坦部が形成され得、第1集電体60はこの平坦部と結合される。
【0236】
前記第1集電体60は、第1無地部11の端部に結合される。前記第1無地部11と第1集電体60との結合は、例えばレーザー溶接によって行われ得る。前記レーザー溶接は、第1集電体60の母材を部分的に溶融させる方式で行われてもよく、第1集電体60と第1無地部11との間に溶接のためのはんだを介在させた状態で行ってもよい。この場合、はんだは、第1集電体60及び第1無地部11に比べて低い融点を有することが望ましい。
【0237】
前記第1集電体60は、第1無地部11の端部が第1集電体60と平行な方向に折り曲げられて形成された結合面上に結合され得る。前記第1無地部11の折曲方向は、例えば電極組立体10の巻取中心C、すなわちコアに向かう方向であり得る。前記第1無地部11がこのように折り曲げられた形態を有する場合、第1無地部11が占める空間が減少してエネルギー密度の向上をもたらすことができる。また、前記第1無地部11と第1集電体60との間の結合面積の増加によって結合力の向上及び抵抗減少の効果を奏することができる。
【0238】
図7及び図8とともに図11を参照して本発明の第1集電体60の例示的形態について説明する。図7及び図8とともに図11を参照すると、本発明に適用される第1集電体60は、周縁部61、第1無地部結合部62、及び端子結合部63を含み得る。前記周縁部61は、電極組立体10の上部に配置される。前記周縁部61は、その内部に空いた空間(S)が形成された略リム(rim)形態を有し得る。図面には前記周縁部61が略円形のリム形態である場合のみを示しているが、これによって本発明が限定されることはない。前記周縁部61は、図示と異なって、略四角のリム形態、六角のリム形態、八角のリム形態、またはその外の他のリム形態であってもよい。
【0239】
前記端子結合部63は、端子40の底面に形成された平坦部との結合のための溶接面積を確保するため、前記端子40の底面に形成された平坦部の直径と実質的に同一であるかまたはより大きい直径を有し得る。
【0240】
前記第1無地部結合部62は、周縁部61から内側に延長されて第1無地部11と結合される。前記端子結合部63は、第1無地部結合部62と離隔して周縁部61の内側に位置する。前記端子結合部63は、端子40と溶接によって結合され得る。前記端子結合部63は、例えば周縁部61によって囲まれた内側空間の略中心部に位置し得る。前記端子結合部63は、電極組立体10の巻取中心部Cに形成された孔と対応する位置に備えられ得る。前記端子結合部63は、電極組立体10の巻取中心部Cに形成された孔が端子結合部63の外側に露出しないように、電極組立体10の巻取中心部Cに形成された孔を覆い得る。このように、前記電極組立体10の巻取中心部Cに形成された孔が覆われる場合、孔内を通る電解液の流速によって孔の内側に位置する分離膜が損傷され、それによって電極が露出する現象を防止することができる。そのため、前記端子結合部63は、電極組立体10の巻取中心部Cに形成された孔よりも大きい直径または幅を有し得る。
【0241】
前記第1無地部結合部62と端子結合部63とは、直接的に連結されず、離隔して配置され、周縁部61によって間接的に連結され得る。このように前記第1集電体60は、第1無地部結合部62と端子結合部63とが直接連結されておらず、周縁部61を通じて連結された構造を有することで、円筒形バッテリー1に衝撃及び/または振動が発生する場合、第1無地部結合部62と第1無地部11との間の結合部位及び端子結合部63と端子40との間の結合部位に加えられる衝撃を分散させることができる。図面には4個の第1無地部結合部62が図示されているが、これによって本発明が限定されることはない。前記第1無地部結合部62の個数は、形状の複雑性による製造の難易度、電気抵抗、電解液含浸性を考慮した周縁部61の内側の空間などを考慮して多様に決定され得る。
【0242】
前記第1集電体60は、周縁部61から内側に延長されて端子結合部63と連結されるブリッジ部64をさらに含み得る。前記ブリッジ部64は、少なくともその一部の断面積が第1無地部結合部62及び周縁部61と比べて小さく形成され得る。例えば、前記ブリッジ部64は、少なくともその一部が第1無地部結合部62と比べて幅及び/または厚さがさらに小さく形成され得る。この場合、前記ブリッジ部64で電気抵抗が増加し、それによって前記ブリッジ部64を通って電流が流れるとき、相対的に大きい抵抗がブリッジ部64の一部で過電流ヒーティング(heating)による溶融を起こし、それは過電流を非可逆的に遮断する。前記ブリッジ部64は、このような過電流遮断機能を考慮してその断面積を適切な水準に調節し得る。
【0243】
前記ブリッジ部64は、周縁部61の内側面から端子結合部63に向かってその幅が徐々に狭くなるテーパー部64aを備え得る。テーパー部64aが備えられる場合、ブリッジ部64と周縁部61との連結部位で部品の剛性が向上する。前記テーパー部64aが備えられる場合、円筒形バッテリー1の製造工程において、例えば移送装置及び/または作業者がテーパー部64aを把持することで、第1集電体60及び/または第1集電体60と電極組立体10との結合体を容易且つ安全に移送することができる。すなわち、前記テーパー部64aが備えられる場合、第1無地部結合部62及び端子結合部63のように他の部品と溶接される部分を把持することで発生する製品の不良を防止することができる。
【0244】
前記第1無地部結合部62は、複数個備えられ得る。複数の前記第1無地部結合部62は、周縁部61の延長方向に沿って互いに実質的に同一間隔で配置され得る。複数の前記第1無地部結合部62のそれぞれの延長長さは互いに実質的に同一であり得る。前記第1無地部結合部62は、第1無地部11と溶接によって結合され得る。
【0245】
前記端子結合部63は、複数の前記第1無地部結合部62によって囲まれるように配置され得る。前記端子結合部63は、端子40と溶接によって結合され得る。前記ブリッジ部64は、隣接した一対の第1無地部結合部62同士の間に位置し得る。この場合、前記ブリッジ部64から周縁部61の延長方向に沿って一対の第1無地部結合部62の一方に至る距離は、ブリッジ部64から周縁部61の延長方向に沿って一対の第1無地部結合部62の他方に至る距離と実質的に同一であり得る。複数の前記第1無地部結合部62それぞれの断面積は、実質的に同一に形成され得る。複数の前記第1無地部結合部62それぞれの幅及び厚さは実質的に同一に形成され得る。
【0246】
図示していないが、前記ブリッジ部64は、複数個備えられ得る。複数のブリッジ部64はそれぞれ、隣接した一対の第1無地部結合部62同士の間に配置され得る。複数の前記ブリッジ部64は、周縁部61の延長方向に沿って互いに実質的に同一間隔で配置され得る。複数の前記ブリッジ部64のそれぞれから周縁部61の延長方向に沿って隣接した一対の第1無地部結合部62の一方に至る距離は、他方の第1無地部結合部62に至る距離と実質的に同一であり得る。
【0247】
上述したように、第1無地部結合部62及び/またはブリッジ部64が複数個備えられる場合において、第1無地部結合部62同士の距離及び/またはブリッジ部64同士の距離及び/または第1無地部結合部62とブリッジ部64との間の距離が一定に形成されれば、第1無地部結合部62からブリッジ部64に向かう電流またはブリッジ部64から第1無地部結合部62に向かう電流の流れが円滑に形成される。
【0248】
一方、前記第1集電体60と第1無地部11との結合は、溶接によって行われ得る。この場合、例えばレーザー溶接、超音波溶接、スポット溶接などが適用され得る。図7及び図8とともに図12を参照して本発明の第1集電体60の他の例示的形態について説明する。図7及び図8とともに図12を参照すると、前記ブリッジ部64は、ブリッジ部64の断面積を部分的に減少させるように形成されるノッチング部Nを備え得る。前記ノッチング部Nの断面積の調節は、例えばブリッジ部64の幅及び/または厚さの部分的な減少を通じて実現し得る。前記ノッチング部Nが備えられる場合、ノッチング部Nが形成された領域における電気抵抗が増加し、これによって過電流の発生時に迅速な電流遮断が可能になる。
【0249】
前記ブリッジ部64がテーパー部64aを備える場合において、前記ノッチング部Nは端子結合部63よりもテーパー部64aにさらに近く位置し得る。前記テーパー部64aの最も狭い部分で相対的に多くの熱が発生し、これはテーパー部64aに近接したノッチング部Nが迅速に過電流を遮断するようにする。
【0250】
一方、前記ノッチング部Nは、破断時に発生する溶接スパッタなどの異物が電極組立体10の内部に流入することを防止するため、上述した電極組立体10の溶接ターゲット領域と対応する領域に設けられることが望ましい。この領域では、第1無地部11において分切片の重畳層の数が最大に維持され、これによって重なった分切片がマスク(mask)として機能できるためである。例えば、前記ノッチング部Nは、電極組立体10の半径方向の略中心部に備えられ得る。
【0251】
図6図8を参照すると、前記絶縁体70は、電極組立体10の上端とハウジング20の内側面との間または電極組立体10の上部に結合された第1集電体60とハウジング20の閉鎖部の内側面との間に備えられる。前記絶縁体70は、第1無地部11とハウジング20との間の接触及び/または第1集電体60とハウジング20との間の接触を防止する。前記絶縁体70は、その他にも電極組立体10の外周面の上端とハウジング20の側壁との間にも介在され得る。すなわち、前記絶縁体70は、第1無地部11とハウジング20の側壁部との間にも介在され得る。前記第1集電体60は、電極組立体10の外周面の上端を完全に横切って延長されるプレートであり得る。但し、本発明がこれに限定されることはなく、前記第1集電体60は、電極組立体10の外周面の上端を部分的に横切って延長されるように形成されてもよい。
【0252】
本発明の一実施形態による円筒形バッテリー1が絶縁体70を備える場合、端子40の端子挿入部42は、絶縁体70に形成された孔を通って第1集電体60または第1無地部11と結合される。前記絶縁体70に形成された孔は、電極組立体10の巻取中心Cに形成された孔と対応する位置に形成され得る。また、前記絶縁体70に形成された孔は、第1集電体60の端子結合部63と対応する位置に形成され得る。
【0253】
一方、前記端子40と第1集電体60の端子結合部63との間の溶接結合部位が電極組立体10の巻取中心部Cに形成された孔の内側に位置すると、電極組立体10が損傷されるおそれがある。これを防止するため、前記端子結合部63と結合される端子40の下端に形成された平坦部は、絶縁体70の下面と実質的に同一高さに位置するかまたはより上方に位置し得る。この場合、前記端子40と第1集電体60との間の溶接結合部位が電極組立体10の巻取中心部Cに形成された孔の外側に位置するようになる。
【0254】
これを考慮して、前記絶縁体70の厚さは、ハウジング20の閉鎖部の内側面から端子40の下端に備えられた平坦部までの距離と実質的に同一であるかまたはより大きい厚さを有し得る。一方、前記絶縁体70は、ハウジング20の閉鎖部の内側面と第1集電体60との間の空間を高さ方向に沿って充填して電極組立体10が上下に移動する空間が生じないように、ハウジング20の閉鎖部の内側面と第1集電体60との間の距離に対応する厚さを有し得る。
【0255】
他の形態において、前記絶縁体70の上面はハウジング20の閉鎖部の内側面に接触し、絶縁体70の下面は第1集電体60の上面に接触し得る。
【0256】
図13を参照すると、前記第2集電体80は、電極組立体10の下部に配置される。また、前記第2集電体80は、電極組立体10の第2無地部12とハウジング20とを電気的に接続させるように構成され得る。前記第2集電体80は導電性を有する金属材質からなり、第2無地部12と連結される。また、前記第2集電体80は、ハウジング20と電気的に接続される。前記第2集電体80は、ハウジング20の内側面とシーリングガスケット90との間に介在されて固定され得る。より具体的には、前記第2集電体80は、ハウジング20のビーディング部21の下面とシーリングガスケット90との間に介在され得る。但し、これによって本発明が限定されることはなく、これと異なり、前記第2集電体80は、ビーディング部21が形成されていない領域でハウジング20の内壁面に溶接されてもよい。
【0257】
図示していないが、前記第2集電体80は、その一面上に放射状に形成された複数の凹凸を備え得る。凹凸が形成された場合、第2集電体80を押し付けて凹凸に第2無地部12を押し込み得る。
【0258】
前記第2集電体80は、第2無地部12の端部に結合される。前記第2無地部12と第2集電体80との結合は、例えばレーザー溶接によって行われ得る。前記レーザー溶接は、第2集電体80の母材を部分的に溶融させる方式で行われてもよく、第2集電体80と第2無地部12との間に溶接のためのはんだを介在させた状態で行ってもよい。この場合、はんだは、第2集電体80及び第2無地部12に比べて低い融点を有することが望ましい。
【0259】
前記第2集電体80は、第2無地部12の端部が第2集電体80と平行な方向に折り曲げられて形成された結合面上に結合され得る。前記第2無地部12の折曲方向は、例えば電極組立体10の巻取中心C、すなわちコアに向かう方向であり得る。前記第2無地部12がこのように折り曲げられた形態を有する場合、第2無地部12が占める空間が減少してエネルギー密度の向上をもたらすことができる。また、前記第2無地部12と第2集電体80との間の結合面積の増加によって結合力の向上及び抵抗減少の効果を奏することができる。
【0260】
図15を参照すると、本発明の第2集電体80の例示的形態が示されている。図13とともに図15を参照すると、前記第2集電体80は、電極組立体10とハウジング20との間を電気的に接続する。
【0261】
前記第2集電体80は、電極組立体10の下部に配置される支持部81、前記支持部81から略電極組立体10の半径方向に沿って延在されて第2無地部12と結合される第2無地部結合部82、及び前記支持部81から略電極組立体10の半径方向に沿って延在されてハウジング20の内側面上に結合されるハウジング結合部83を含み得る。前記第2無地部結合部82とハウジング結合部83とは、支持部81を通じて間接的に連結され、互いに直接的に連結されない。したがって、本発明の円筒形バッテリー1に外部衝撃が加えられたとき、第2集電体80と電極組立体10との結合部位及び第2集電体80とハウジング20との結合部位に発生する損傷を最小化できる。但し、本発明の第2集電体80は、このように第2無地部結合部82とハウジング結合部83とが間接的に連結された構造を有する場合のみに限定されない。例えば、前記第2集電体80は、第2無地部結合部82とハウジング結合部83とを間接的に連結させる支持部81を備えない構造及び/または第2無地部12とハウジング結合部83とが直接連結された構造を有してもよい。
【0262】
前記支持部81及び第2無地部結合部82は、電極組立体10の下部に配置される。前記第2無地部結合部82は、電極組立体10の第2無地部12と結合される。前記第2無地部結合部82だけでなく、前記支持部81も第2無地部12と結合され得る。前記第2無地部結合部82と第2無地部12とは溶接によって結合され得る。前記支持部81及び第2無地部結合部82は、ハウジング20にビーディング部21が形成される場合、ビーディング部21よりも上部に位置する。
【0263】
前記支持部81は、電極組立体10の巻取中心部Cに形成される孔と対応する位置に形成される集電体孔80aを備える。互いに連通される前記電極組立体10の孔と集電体孔80aとは、端子40と第1集電体60の端子結合部63との間の溶接のための溶接棒の挿入またはレーザービームの照射のための通路として機能することができる。前記集電体孔80aは、電極組立体10の巻取中心部Cに形成された孔と実質的に同一であるかまたはより大きい直径を有し得る。前記第2無地部結合部82が複数個備えられる場合、複数の第2無地部結合部82は第2集電体80の支持部81から略放射状にハウジング20の側壁に向かって延びた形態を有し得る。複数の第2無地部結合部82のそれぞれは、支持部81の周りに沿って相互に離隔して位置し得る。一方、前記第2集電体80と電極組立体10との間の結合面積を増大させて結合力を確保し、また電気抵抗を減少させるため、前記第2無地部結合部82だけでなく、支持部81も第2無地部12と結合し得る。前記第2無地部12の少なくとも一部は、その端部が第2無地部結合部82と略平行に折り曲げられた形態で成形され得る。この場合、前記バンディングは、例えば電極組立体10の巻取中心部C側に向かって行われ得る。このように第2無地部12の端部が成形されて第2無地部結合部82と平行な状態で第2無地部結合部82と結合される場合、結合面積を増大させて結合力向上及び電気抵抗減少の効果を得られ、また電極組立体10の全体高さを最小化してエネルギー密度向上の効果を得られる。一方、折り曲げられた前記第2無地部12の端部は、多重に重なり得る。このように多重に第2無地部12が重なる場合、第2集電体80の第2無地部結合部82は、第2無地部12が折り曲げられて多重に重なった領域に結合され得る。
【0264】
前記ハウジング結合部83は、複数個が備えられ得る。この場合、複数のハウジング結合部83は、第2集電体80の中心部から略放射状にハウジング20の側壁に向かって延びた形態を有し得る。これにより、前記第2集電体80とハウジング20との間の電気的接続は複数の地点で行われ得る。このように複数の地点で電気的接続のための結合が行われることで、結合面積を極大化して電気抵抗を最小化できる。複数のハウジング結合部83のそれぞれは、支持部81の周りに沿って相互に離隔して位置し得る。隣接する第2無地部結合部82同士の間には、少なくとも一つのハウジング結合部83が位置し得る。前記複数のハウジング結合部83は、ハウジング20の内側面のうち、例えばビーディング部21に結合され得る。前記ハウジング結合部83は、特にビーディング部21の下面に結合され得る。本発明の円筒形バッテリー1において、このような構造を適用する場合、第2集電体80が結合された状態の電極組立体10をハウジング20内に収容する工程を通じてハウジング結合部83が自然にビーディング部21の下面に載置され得る。したがって、ハウジング20と第2集電体80との溶接工程が容易になる。前記ハウジング20と第2集電体80との結合のための溶接としては、例えばレーザー溶接、超音波溶接、またはスポット溶接などが適用され得る。このようにビーディング部21上にハウジング結合部83を溶接結合させることで、抵抗水準を約4mΩ以下に制限することができる。また、ビーディング部21の下面をハウジング20の上面に略平行な方向、すなわちハウジング20の側壁に略垂直な方向に沿って延びた形態にし、ハウジング結合部83も同じ方向、すなわち半径方向及び円周方向に沿って延びた形態にすることで、ハウジング結合部83をビーディング部21上に安定的に接触させることができる。また、このように前記ハウジング結合部83がビーディング部21の平坦部上に安定的に接触することで、二つの部品間の溶接が円滑に行われ、これによって二つの部品間の結合力が向上し、結合部位における抵抗増加が最小化される。
【0265】
前記ハウジング結合部83は、ハウジング20の内側面上に結合される接触部83a、及び支持部81と接触部83aとの間を連結する連結部83bを含み得る。
【0266】
前記接触部83aは、ハウジング20の内側面上に結合される。前記ハウジング20にビーディング部21が形成される場合、前記接触部83aは、上述したようにビーディング部21上に結合され得る。より具体的には、前記接触部83aは、ハウジング20に形成されたビーディング部21の下面に形成された平坦部に電気的に接続され得、ビーディング部21の下面とシーリングガスケット90との間に介在され得る。この場合、安定的な接触及び結合のため、接触部83aはビーディング部21においてハウジング20の円周方向に沿って所定の長さだけ延びた形態を有し得る。
【0267】
一方、前記第2集電体80の中心部から電極組立体10の半径方向に沿って第2無地部結合部82の端部までの最大距離は、ビーディング部21が形成された領域におけるハウジング20の内径、すなわちハウジング20の最小内径の半分と実質的に同一であるかまたはより短く形成されることが望ましい。これは、ハウジング20を高さ方向に沿って圧縮するサイジング工程時に、ビーディング部21によって第2集電体80間の干渉が発生して第2集電体によって電極組立体10が押し付けられる現象を防止するためである。
【0268】
図16図19を参照して前記電極組立体10の構造をより具体的に説明する。以下、上述した第1電極及び第2電極のうちの第1電極を挙げて説明するが、このような第1電極の構造は第2電極にも同様に適用され得る。
【0269】
図16及び図17を参照すると、前記第1電極110は、導電性材質のホイルからなるシート状の第1電極集電体111、第1電極集電体111の少なくとも一面に形成された第1活物質層112、及び第1電極集電体111の長辺端部に活物質がコーティングされていない第1無地部11を含む。
【0270】
望ましくは、前記第1無地部11は、ノッチング加工された複数の分切片11aを含み得る。複数の分切片11aは、複数のグループを成し、各グループに属した分切片11aは高さ(Z方向の長さ)及び/または幅(X方向の長さ)及び/または離隔ピッチが同一であり得る。各グループに属した分切片11aの個数は、図示よりも増加または減少し得る。前記分切片11aは、少なくとも一つの直線及び/または少なくとも一つの曲線が組み合わせられた幾何学的な図形の形状を有する。望ましくは、分切片11aは、台形状であり得るが、四角形、平行四辺形、半円形または半楕円形などに変形され得る。
【0271】
望ましくは、前記分切片11aの高さは、電極組立体10の巻取方向と平行な一方向に沿って、例えばコア側から外周側に向かって段階的に増加し得る。また、電極組立体10のコア側に隣接したコア側無地部11-1は分切片11aを含まなくてもよく、コア側無地部11-1の高さは他の領域の無地部よりも低くなり得る。また、電極組立体10の外周側に隣接した外周側無地部11-2は分切片11aを含まなくてもよく、外周側無地部11-2の高さは他の無地部領域よりも低くなり得る。
【0272】
選択的に、前記第1電極110は、第1活物質層112と第1無地部11との境界を覆う絶縁コーティング層Eを含み得る。前記絶縁コーティング層Eは、絶縁性のある高分子樹脂を含み、無機フィラーを選択的にさらに含み得る。前記絶縁コーティング層Eは、第1活物質層112の端部が分離膜を通じて対向している反対極性の活物質層と接触することを防止し、分切片11aの折り曲げを構造的に支持する役割を果たす。そのため、前記第1電極110が巻き取られて電極組立体10を形成したとき、絶縁コーティング層Eは少なくとも一部が分離膜から外部に露出することが望ましい。
【0273】
図16及び図17を参照すると、前記電極組立体10は、図2を参照して説明した巻取工法で製造可能である。説明の便宜上、分離膜の外側に延長された無地部11、12の突出構造を詳細に示し、第1電極、第2電極及び分離膜の巻取構造の図示は省略した。上側に突出した第1無地部11は第1電極から延長されたものであり、下側に突出した第2無地部12は第2電極から延長されたものである。
【0274】
前記無地部11、12の高さが変化するパターンは概略的に図示した。すなわち、断面の切断位置によって無地部11、12の高さは不規則に変化し得る。一例として、台形状の分切片11aのサイド部分が切断されれば、断面における無地部の高さは分切片11aの高さよりも低くなる。したがって、電極組立体10の断面を示した図面に示された無地部11、12の高さは、それぞれの巻取ターンに含まれた無地部の高さの平均に対応すると理解しなければならない。
【0275】
図16図19を参照すると、無地部11、12は、電極組立体10の半径方向に沿って、例えば外周側からコア側に折り曲げられ得る。無地部11、12において折り曲げが発生する部分は、図17に点線ボックスで示した。無地部11、12が折り曲げられるとき、半径方向に隣接している分切片が多重に重なりながら電極組立体10の上部及び下部に折曲面102が形成される。このとき、コア側無地部(図16の11-1)は高さが低くて折り曲げられず、最内側で折り曲げられる分切片11aの高さ(h)は、分切片構造のないコア側無地部11-1によって形成された巻取領域の半径方向長さ(r)と同一であるかまたは小さい。したがって、電極組立体10のコアCに形成された孔が閉鎖されることがない。孔が閉鎖されないと、電解液注液工程に差し支えがなく、電解液注液の効率が向上する。また、孔を通って溶接道具を挿入して端子40と第1集電体60との溶接を容易に行うことができる(図7を参照)。
【0276】
一方、本発明の実施形態による円筒形バッテリー1は、上述したように、キャップ30が極性を持たなくてもよい構造である。前記キャップ30が極性を持たない場合、第2集電体80がハウジング20の側壁に連結されているため、ハウジング20の閉鎖部の外側面20aが分子40と反対の極性を有する。したがって、複数の円筒形バッテリー1を直列及び/または並列に連結しようとするとき、ハウジング20の閉鎖部の外側面20a及び端子40を用いて円筒形バッテリー1の上部でバスバー連結などの配線作業を行うことができる。これにより、同一空間に搭載可能な円筒形バッテリー1の個数を増加させてエネルギー密度を向上でき、電気的配線作業を容易に行うことができる。すなわち、本発明による円筒形バッテリー1において、ハウジング20の外側に露出した端子40は、第1電極端子として機能し、ハウジング20の閉鎖部の外側面20aのうちの第1電極端子の上面と略平行な露出面が占める領域は、第2電極端子として機能することができる。したがって、複数の円筒形バッテリー1を電気的に接続しようとする場合、ハウジング20の外側に露出した端子40の上面には第1バスバーが結合し、ハウジング20の閉鎖部の外側面20aのうちの第1電極端子の上面と略平行な露出面が占める領域には第2バスバーが結合可能である。
【0277】
図20を参照すると、複数の円筒形バッテリー1は、バスバー150を用いて円筒形バッテリー1の上部で直列及び並列に連結され得る。円筒形バッテリー1の個数はバッテリーパックの容量を考慮して増減可能である。
【0278】
各円筒形バッテリー1において、端子40は正の極性を有し、ハウジング20の閉鎖部の外側面20aは負の極性を有し得る。勿論、その反対も可能である。
【0279】
望ましくは、複数の円筒形バッテリー1は複数の列と行で配置され得る。列は地面を基準にして上下方向であり、行は地面を基準にして左右方向である。また、空間効率性を最大化するため、円筒形バッテリー1は最密パッキング構造(closest packing structure)で配置され得る。最密パッキング構造は、ハウジング20の外部に露出した端子40の端子露出部41の中心同士を連結したとき、正三角形が描かれる場合に形成される。望ましくは、バスバー150は、複数の円筒形バッテリー1の上部、より望ましくは隣接する列同士の間に配置され得る。代案的には、バスバー150は隣接する行同士の間に配置され得る。
【0280】
望ましくは、バスバー150は、同一列に配置されたバッテリー1を互いに並列に連結し、隣接する二つの列に配置された円筒形バッテリー1同士を直列に連結する。
【0281】
望ましくは、バスバー150は、直列及び並列接続のため、ボディ部151、複数の第1バスバー端子152、及び複数の第2バスバー端子153を含み得る。
【0282】
前記ボディ部151は、隣接する円筒形バッテリー1の端子40同士の間で、望ましくは円筒形バッテリー1の列同士の間で延長され得る。代案的には、前記ボディ部151は、円筒形バッテリー1の列に沿って延びるが、ジグザグ状のように規則的に折り曲げられてもよい。
【0283】
複数の第1バスバー端子152は、ボディ部151の一側から各円筒形バッテリー1の端子40に向かって突出して延び、端子40に電気的に結合され得る。第1バスバー端子152と端子40との電気的結合は、レーザー溶接、超音波溶接などで行われ得る。また、複数の第2バスバー端子153は、ボディ部151の他側から各円筒形バッテリー1の外側面20aに電気的に結合され得る。前記第2バスバー端子153と外側面20aとの電気的結合は、レーザー溶接、超音波溶接などで行われ得る。
【0284】
望ましくは、前記ボディ部151、複数の第1バスバー端子152、及び複数の第2バスバー端子153は、一つの導電性金属板から構成され得る。金属板は、例えばアルミニウム板または銅板であり得るが、本発明がこれに限定されることはない。変形形態として、ボディ部151、複数の第1バスバー端子152、及び第2バスバー端子153を別個のピース単位で製作した後、それぞれを溶接などによって結合してもよい。
【0285】
本発明による円筒形バッテリー1は、正の極性を有する端子40と負の極性を有するハウジング20の閉鎖部の外側面20aとが同じ方向に位置しているため、バスバー150を用いて円筒形バッテリー1同士の電気的接続を容易に具現することができる。
【0286】
また、円筒形バッテリー1の端子40及びハウジング20の閉鎖部の外側面20aは面積が広いため、バスバー150の結合面積を十分に確保して円筒形バッテリー1を含むバッテリーパックの抵抗を十分に下げることができる。
【0287】
図21図23を参照すると、円筒形バッテリー1において、電極端子40の直径(E)及びリング形状の外側面20aの幅(E)はバスバー端子152、153の接触領域の寸法(dimension)を考慮して適応的に調節され得る。
【0288】
ここで、ハウジング20の閉鎖部の外側面20aの幅(E)は、電極端子40の表面と平行な露出表面の幅である。具体的には、外側面20aの幅(E)は、電極端子40の中心Cから半径方向に描いた直線(L)が外側面20aの内側端及び外側端と交わる二つの地点同士を連結した線分の幅で定義される。外側面20aの幅(E)は、ハウジング20の上面全体において、ハウジング20の閉鎖部の周縁に存在するラウンド領域R及び絶縁ガスケット50のガスケット露出部51を除いた扁平な露出表面の幅である。
【0289】
ハウジング20の閉鎖部は、上方から眺めたとき、端子40と、絶縁ガスケット50のガスケット露出部51と、閉鎖部の外側面20aの周縁に形成されるラウンド領域Rとに区分され得る。前記ラウンド領域Rは、ハウジング20の閉鎖部とハウジング20の側壁とを滑らかに連結するための加工処理領域(図7及び図8を参照)であって、平面上で所定の幅(R)を有する。
【0290】
前記バスバー150の第1バスバー端子152は、ボディ部151の進行方向と異なる一側に分岐して端子40の端子露出部41に電気的に接続される。このとき、電極端子40と第1バスバー端子152とは、平面上で第1重畳領域(ハッチング表示)を形成し、第1重畳領域は第1幅(W)を有する。ここで、第1重畳領域は、電極端子40と第1バスバー端子152とが平面上で重なる領域である。
【0291】
第1幅(W)は、第1重畳領域の端部で選択された任意の二つの地点間の距離のうちの最大値で定義される。第1幅(W)の定義は、第1重畳領域が端子40の中心を含む場合(図22)及び第1重畳領域が端子40の中心を含まない場合(図23)に同様に適用される。図22及び図23を参照すると、Wが示す距離は第1重畳領域の端部で選択された任意の二つの地点間の距離のうちの最大値に該当する。
【0292】
バスバー150の第2バスバー端子153は、ボディ部151の進行方向を基準にして前記第1バスバー端子152と反対方向に延長されてハウジング20の閉鎖部の外側面20aに電気的に接続される。このとき、第2バスバー端子153と外側面20aとは、平面上で第2重畳領域(ハッチング表示)を形成し、第2重畳領域は第2幅(W)を有する。ここで、第2重畳領域は、外側面20aと第2バスバー端子153とが平面上で重なる領域である。
【0293】
第2幅(W)は、第2重畳領域を通るように端子40の端子露出部41の中心Cから複数の直線(L)を描いたとき、各直線と第2重畳領域の端部とが交わる二つの地点間の幅のうちの最大値で定義される。
【0294】
望ましくは、端子40の端子露出部41の直径(E)は、少なくとも第1バスバー端子152の第1幅(W)と同一であるかまたは大きくなければならない。第1バスバー端子152と端子露出部41との第1重畳領域が平面上で端子露出部41を越えてはならないためである。また、端子40の直径(E)は、電極端子40の境界と第2バスバー端子153との間の距離が絶縁ガスケット50のガスケット露出部51の幅(G)に対応するまで最大限に増加し得る。したがって、端子40の端子露出部41の直径(E)の最大値は「D-2×R-2×G-2×W」である。
【0295】
望ましくは、外側面20aの幅(E)は、端子露出部41の直径(E)に依存するファクターであり、少なくとも第2バスバー端子153の第2幅(W)と同一であるかまたは大きくなければならない。これにより、第2バスバー端子153と外側面20aとの重畳領域を形成可能である。また、外側面20aの幅(E)は、ハウジング20の外径(D)から端子露出部41の直径(E)、ガスケット露出部51が占める幅(2×G)、及びラウンド領域の幅(2×R)を引いた値である「D-2×R-2×G-E」の50%まで最大限に増加し得る。
【0296】
結論的に、本発明による円筒形バッテリー1において、端子40の端子露出部41の直径(E)と外側面20aの幅(E)とは、下記の関係式を満たすように設計されることが望ましい。
【0297】
[数式1]
≦E≦D-2R-2G-2W
=0.5×(D-2R-2G-E
(E:ハウジング20の外側に露出した端子40の直径、E:ハウジング20の閉鎖部の外側面20aのうち、端子40の上面と略平行な露出面の幅、D:ハウジング20の外径、R:平面上で測定したラウンド領域Rの幅、G:ハウジング20の外側に位置する端子40の外側に露出した絶縁ガスケット50の露出幅、W:第1バスバー端子152の幅、W:第2バスバー端子153の幅)
【0298】
具体的な例において、Dが46mm、W及びWが6mm、Gが0.5mm、Rが1mmであるとき、端子露出部41の直径(E)は6mm~31mmであって、外側面20aの幅(E)は6mm~18.5mmである。
【0299】
他の例として、Dが46mm、W及びWが6mm、Gが0.5mm、Rが1.5mmであるとき、端子露出部41の直径(E)は6mm~30mmであって、外側面20aの幅(E)は6mm~18mmである。
【0300】
一方、前記端子露出部41が占める面積(第1電極端子が占める面積)は、ハウジング20の閉鎖部の外側面20aのうちの端子40の上面と略平行な露出面の面積(第2電極端子が占める面積)に対比して約2%~30%水準であることが望ましい。これは約300Aレベルの電流が流れることを考慮して適用されたバスバーの幅のためである。前記外側面20aの占有面積に対比した前記端子露出部41の占有面積の比率が上述した範囲の上限値を超える場合、外側面20aに第2バスバー端子153を接続させる面積が不十分になるおそれがある。反対に、前記外側面20aの占有面積に対比した前記端子露出部41の占有面積の比率が上述した範囲の下限値に及ばない場合、端子露出部41に第1バスバー端子152を接続させる面積が不十分になるおそれがある。
【0301】
一方、前記ガスケット露出部51が占める幅(G)は、約0.1mm~3.0mmであり得、望ましくは約0.1mm~1.0mmであり得る。前記ガスケット露出部51が占める幅(G)が広過ぎる場合、バスバー端子(152、153)の接続面積を十分に確保し難い。反対に、前記ガスケット露出部51が占める幅(G)が狭過ぎる場合、例えば300A以上の高率(high C-rate)充放電が行われるとき、平面上で端子40とハウジング20の外側面20aとの間の電気的絶縁が破壊されるおそれがある。
【0302】
望ましくは、円筒形バッテリーは、例えばフォームファクタの比(円筒型バッテリーの直径を高さで除した値、すなわち高さ(H)対比直径(Φ)の比で定義される)が約0.4よりも大きい円筒形バッテリーであり得る。ここで、フォームファクタ(form factor)とは、円筒形バッテリーの直径及び高さを示す値を意味する。
【0303】
望ましくは、円筒形バッテリーの直径は約40mm~50mmであり得、高さは約60mm~130mmであり得る。本発明の一実施形態による円筒形バッテリーは、例えば46110バッテリー、4875バッテリー、48110バッテリー、4880バッテリー、4680バッテリーであり得る。フォームファクタを示す数値において、前方の二桁はセルの直径を示し、残り数字はバッテリーの高さを示す。
【0304】
フォームファクタの比が0.4を超過する円筒形バッテリーにタブレス構造の電極組立体を適用する場合、無地部の折り曲げ時に半径方向に加えられる応力が大きく、無地部が破れ易い。また、無地部の折曲表面領域に集電プレートを溶接するとき、溶接強度を十分に確保して抵抗を下げるためには、折曲表面領域での無地部の積層数を十分に増加させなければならない。このような要求条件は、本発明の実施形態(変形形態)による電極と電極組立体によって達成できる。
【0305】
本発明の一実施形態によるバッテリーは、略円柱状のバッテリーであって、直径が約46mmであり、高さが約110mmであり、フォームファクタの比が約0.418である円筒形バッテリーであり得る。
【0306】
他の実施形態によるバッテリーは、略円柱状のバッテリーであって、直径が約48mmであり、高さが約75mmであり、フォームファクタの比が約0.640である円筒形バッテリーであり得る。
【0307】
さらに他の実施形態によるバッテリーは、略円柱状のバッテリーであって、直径が約48mmであり、高さが約110mmであり、フォームファクタの比が約0.418である円筒形バッテリーであり得る。
【0308】
さらに他の実施形態によるバッテリーは、略円柱状のバッテリーであって、直径が約48mmであり、高さが約80mmであり、フォームファクタの比が約0.600である円筒形バッテリーであり得る。
【0309】
さらに他の実施形態によるバッテリーは、略円柱状のバッテリーであって、直径が約46mmであり、高さが約80mmであり、フォームファクタの比が約0.575である円筒形バッテリーであり得る。
【0310】
従来、フォームファクタの比が約0.4以下のバッテリーが用いられている。すなわち、従来は、例えば1865バッテリー、2170バッテリーなどが用いられている。1865バッテリーの場合、直径が約18mmであり、高さが約65mmであり、フォームファクタの比が約0.277である。2170バッテリーの場合、直径が約21mmであり、高さが約70mmであり、フォームファクタの比が約0.300である。
【0311】
本発明の円筒形バッテリー1は、上述したように、部品間の接触面積の拡大、電流経路(path)の多重化、電流経路長さの最小化などを通じて抵抗が最小化された構造を有する。製品の完成後、正極と負極との間、すなわち端子40の上面とハウジング20の閉鎖部の外側面20aとの間で抵抗測定器によって測定される円筒形バッテリー1のAC抵抗は約4mΩ以下であり得る。前記円筒形バッテリー1のAC抵抗は約0.5mΩ以上、望ましくは約1.0mΩ以上であり得る。
【0312】
一方、本発明によるバッテリーの製造方法は、上述した本発明の一実施形態によるバッテリー1を製造する方法である。前記バッテリーの製造方法は、(a)一側に開口部を備え、他側に貫通孔を有する閉鎖部を備えるハウジング20を用意する段階と、(b)前記ハウジング20と絶縁した状態で前記貫通孔に端子40を固定する段階と、(c)第1電極、第2電極、及びこれらの間に介在された分離膜を含み、巻き取られた電極組立体10を形成する段階と、(d)前記開口部を通って前記閉鎖部と対向するように前記電極組立体10を挿入する段階と、(e)前記端子40を前記第1電極と電気的に接続する段階と、(f)前記第2電極を前記ハウジング20と電気的に接続する段階と、(g)前記開口部をキャップ30で覆って密閉する段階と、を含む。
【0313】
前記端子40は、前記ハウジング20の外側に露出する端子露出部41及び前記ハウジングの内側に挿入される端子挿入部42を含み得る。この場合、前記(b)段階は、前記端子挿入部42をリベッティングする段階を含み得る。
【0314】
前記第1電極及び第2電極はそれぞれ、前記分離膜の外部に露出した第1無地部11及び第2無地部12を含み得、前記(c)段階は、前記第1無地部11及び前記第2無地部12を前記電極組立体10の半径方向に沿って折り曲げて折曲面を形成する段階を含み得る。
【0315】
前記(e)段階は、前記第1無地部11の折曲面に第1集電体60を結合する段階を含み得る。
【0316】
前記端子40は、前記ハウジングの外側に露出する端子露出部41及び前記ハウジングの内側に挿入される端子挿入部42を含み得、この場合、前記(e)段階は、前記第1集電体60と前記端子挿入部42とを溶接する段階をさらに含み得る。
【0317】
前記(f)段階は、前記第2無地部12の折曲面に第2集電体80を結合する段階を含み得る。
【0318】
前記第2集電体80は、前記第2無地部12の折曲面に結合される第2無地部結合部82及び前記ハウジングに電気的に接続されるハウジング結合部83を含み得、前記(f)段階は、前記ハウジング結合部83を前記ハウジング20の内面に電気的に接続する段階をさらに含み得る。
【0319】
前記(a)段階は、前記ハウジング20の外周面を押し込んでビーディング部21を形成する段階を含み得、前記(f)段階は、前記ビーディング部21に前記ハウジング結合部83を電気的に接続する段階をさらに含み得る。
【0320】
前記(g)段階は、前記キャップ30の周縁と前記開口部の端部との間にシーリングガスケット90を介在させる段階と、前記開口部の端部を前記ハウジング20の内側に折り曲げて前記キャップ30の周縁を前記シーリングガスケット90とともにクリンピングする段階と、を含み得る。
【0321】
図24を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリーパック3は、上述した本発明の一実施形態による複数の円筒形バッテリー1が電気的に接続された二次電池集合体、及びそれを収容するパックハウジング2を含む。図24には、図示の便宜上、電気的接続のためのバスバー、冷却ユニット、電力端子などの部品が示されていない。前記バッテリーパック3を製造するための複数のバッテリー1の電気的接続構造については、図20及び図21を参照して例示的に上述した通りである。
【0322】
図25を参照すると、本発明の一実施形態による自動車5は、例えば電気自動車、ハイブリッド自動車、またはプラグインハイブリッド自動車であり得、本発明の一実施形態によるバッテリーパック3を含む。前記自動車5は、四輪自動車及び二輪自動車を含む。前記自動車5は、本発明の一実施形態によるバッテリーパック3から電力の供給を受けて動作する。
【0323】
以上のように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
【手続補正書】
【提出日】2023-05-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と第2電極とこれらの間に介在された分離膜とが巻取軸を中心に巻き取られることでコア及び外周面を定義した電極組立体であって、前記第1電極及び第2電極はそれぞれ巻取方向に沿って活物質層がコーティングされていない第1無地部及び第2無地部を含む電極組立体と、
下端に形成された開口部を通って前記電極組立体を収容し、前記第2無地部と電気的に接続されるハウジングと、
前記第1無地部と電気的に接続され、前記開口部の反対側に位置する前記ハウジングの閉鎖部を通じて前記ハウジングの外部に露出する端子と、
前記ハウジングの前記開口部を覆うように構成されるキャップと、
を含むバッテリー。
【請求項2】
前記キャップは、極性を持たない、請求項1に記載のバッテリー。
【請求項3】
前記端子は、前記閉鎖部の中心部を貫通する、請求項1または2に記載のバッテリー。
【請求項4】
前記ハウジングの前記閉鎖部側には、前記ハウジングと前記端子との間に介在される絶縁ガスケットが備えられ、
前記ハウジングの前記開口部側には、前記キャップが前記開口部を密閉するように、前記ハウジングと前記キャップとの間に介在されるシーリングガスケットが備えられる、請求項1から3のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項5】
前記ハウジングの外側に露出した前記端子の表面は、第1バスバー端子が結合される第1電極端子であり、
前記ハウジングの前記閉鎖部の外側面のうち、前記第1電極端子の上面と平行な露出面が占める領域は、第2バスバー端子が結合される第2電極端子である、請求項1から4のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項6】
前記第1バスバー端子は、前記第1電極端子と平面上で重なって第1重畳領域を形成し、
前記第2バスバー端子は、前記第2電極端子と平面上で重なって第2重畳領域を形成し、
前記第1電極端子の直径と前記第2電極端子の幅とは、下記の数式1を満たし、
[数式1]
≦E≦D-2R-2G-2W
=0.5×(D-2R-2G-E
はハウジングの外側に露出した端子の直径(第1電極端子の直径)であり、Eはハウジングの閉鎖部の外側面のうち、端子の上面と平行な露出面の幅(第2電極端子の幅)であり、Dはハウジングの外径であり、Rは平面上で測定した電池ハウジングの周縁のラウンド領域の幅であり、Gは平面上において、第1電極端子の周縁の外側に露出した絶縁ガスケットの露出幅であり、Wは前記第1重畳領域の端部で選択された任意の二つの地点間の距離のうちの最大値であり、Wは第1電極端子の中心を通る複数の直線が前記第2重畳領域の端部と交わる二つの地点間の距離のうちの最大値である、請求項5に記載のバッテリー。
【請求項7】
前記第1電極端子が占める面積は、前記第2電極端子が占める面積に対比して2%~30%である、請求項5または6に記載のバッテリー。
【請求項8】
前記バッテリーの直径を高さで除したフォームファクタの比が0.4よりも大きい、請求項1から7のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項9】
前記第1無地部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分切片を含み、
前記複数の分切片は、前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げられている、請求項1から8のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項10】
折り曲げられた前記複数の分切片は、前記半径方向に沿って多重に重なっている、請求項9に記載のバッテリー。
【請求項11】
前記電極組立体は、
前記第1無地部の前記複数の分切片の重畳数が前記電極組立体の半径方向に沿って一定に維持される領域である溶接ターゲット領域を備える、請求項10に記載のバッテリー。
【請求項12】
前記第2無地部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分切片を含み、
前記複数の分切片は、前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げられている、請求項1から11のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項13】
折り曲げられた前記複数の分切片は、前記半径方向に沿って多重に重なっている、請求項12に記載のバッテリー。
【請求項14】
前記電極組立体は、
前記第2無地部の前記複数の分切片の重畳数が前記電極組立体の半径方向に沿って一定に維持される領域である溶接ターゲット領域を備える、請求項13に記載のバッテリー。
【請求項15】
前記ハウジングの材質は、鉄、ステンレス鋼、またはニッケルでメッキされた鉄である、請求項1から14のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項16】
前記ハウジングは、位置毎に厚さが異なるように構成されている、請求項1から15のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項17】
前記ハウジングは、その側壁部の厚さが前記閉鎖部の厚さよりも薄く形成されている、請求項1から16のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項18】
前記閉鎖部の厚さは、0.4mm~1.2mmである、請求項1から17のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項19】
前記ハウジングの側壁部の厚さは、0.3mm~0.8mmである、請求項1から18のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項20】
前記ハウジングは、その表面にニッケルメッキ層が形成されている、請求項1から19のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項21】
前記ニッケルメッキ層の厚さは、1.5μm~6.0μmである、請求項20に記載のバッテリー。
【請求項22】
前記ハウジングは、その側壁部と前記閉鎖部とを連結するラウンド領域を備える、請求項1から21のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項23】
前記ハウジングは、
前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング部を備える、請求項1から22のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項24】
前記ビーディング部は、
押し込み方向に沿って最内側に位置する最内側部を基準にして、それぞれ上部及び下部に位置する上部ビーディング部及び下部ビーディング部を含む、請求項23に記載のバッテリー。
【請求項25】
前記上部ビーディング部と前記下部ビーディング部とは非対称的な形状を有する、請求項24に記載のバッテリー。
【請求項26】
前記下部ビーディング部は、前記閉鎖部と平行な平坦部を備える、請求項24または25に記載のバッテリー。
【請求項27】
前記上部ビーディング部は、少なくとも部分的に前記最内側部に向かって上向きに傾いた形態を有する、請求項24から26のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項28】
前記上部ビーディング部は、前記電極組立体の下部を押し付けて固定する、請求項27に記載のバッテリー。
【請求項29】
前記ハウジングは、
前記ビーディング部の下部に形成され、前記キャップの外周面及び前記キャップの下面の一部を包むように前記ビーディング部から延長されて折り曲げられた形態を有するクリンピング部を備える、請求項23から28のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項30】
前記バッテリーは、
前記クリンピング部において前記ハウジングと前記キャップとの間に介在されるシーリングガスケットを含む、請求項29に記載のバッテリー。
【請求項31】
前記キャップは、
前記ハウジングの内圧が一定水準以上に増加すると破断して前記ハウジングの内部で発生したガスを排出するように構成されるベンティング部を備える、請求項1から30のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項32】
前記ベンティング部は、
前記キャップのうち、周辺領域と比べてより薄い厚さを有する領域である、請求項31に記載のバッテリー。
【請求項33】
前記ベンティング部は、
前記キャップの一面上または両面上にノッチングして部分的に前記ハウジングの厚さを減少させた形態を有する、請求項32に記載のバッテリー。
【請求項34】
前記ベンティング部は、
前記キャップの全体領域のうち、下方に突出する中心領域の周縁に沿って形成されている、請求項31から33のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項35】
前記ベンティング部は、連続的または不連続的に形成されている、請求項31から34のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項36】
前記ベンティング部は、前記キャップの全体領域のうちの下方に突出する中心領域に形成され、
下方に突出した前記中心領域は、前記ハウジングの下端部よりも上方に位置している、請求項31に記載のバッテリー。
【請求項37】
前記端子は、
前記ハウジングの外側に露出する端子露出部と、
前記ハウジングの閉鎖部を貫通して前記ハウジングの内側に位置する端子挿入部と、
を含む、請求項1から36のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項38】
前記端子挿入部は、
前記第1無地部と電気的に接続される電気的接続部と、
前記電気的接続部の周りに形成され、前記ハウジングの閉鎖部の内側面上にリベット結合されるように前記内側面に向かって曲がった形態を有するフランジ部と、
を含む、請求項37に記載のバッテリー。
【請求項39】
前記端子の材質は、アルミニウムである、請求項37または38に記載のバッテリー。
【請求項40】
前記端子露出部の上面と前記ハウジングの上面との間には段差が形成されている、請求項37から39のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項41】
前記端子露出部は、
前記ハウジングの上面を通って前記ハウジングの外側に突出している、請求項40に記載のバッテリー。
【請求項42】
前記段差は、0.8mm以上である、請求項40または41に記載のバッテリー。
【請求項43】
前記端子と前記ハウジングとの間には絶縁ガスケットが介在され、
前記絶縁ガスケットは、
前記端子露出部と前記ハウジングとの間に介在されるガスケット露出部と、
前記端子挿入部と前記ハウジングとの間に介在されるガスケット挿入部と、
を含む、請求項38に記載のバッテリー。
【請求項44】
前記ガスケット露出部の厚さは、0.3mm~1mmである、請求項43に記載のバッテリー。
【請求項45】
前記ガスケット露出部は、
前記端子露出部よりも長く延長されて前記端子露出部の外側に露出している、請求項43に記載のバッテリー。
【請求項46】
前記ガスケット挿入部は、
前記端子挿入部の前記フランジ部のリベッティング時に一緒に変形されて前記ハウジングの閉鎖部の内側面上に密着される、請求項43に記載のバッテリー。
【請求項47】
前記ガスケット挿入部のうち、前記端子露出部の外側に露出する部分の幅は0.1mm~3.0mmである、請求項45に記載のバッテリー。
【請求項48】
前記バッテリーは、
前記電極組立体の上部に結合され、前記端子と結合されて前記電極組立体の前記第1無地部と前記端子とを電気的に接続させる第1集電体を含む、請求項1から47のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項49】
前記端子の底面の少なくとも一部には前記ハウジングの閉鎖部の内側面と平行な平坦部が形成され、前記第1集電体は前記端子の平坦部と結合される、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項50】
前記第1集電体は、
前記第1無地部の端部が折り曲げられて形成された結合面上に結合される、請求項48または49に記載のバッテリー。
【請求項51】
前記バッテリーは、
前記電極組立体の上部に結合され、前記端子と結合されて前記電極組立体の前記第1無地部と前記端子とを電気的に接続させる第1集電体を含み、
前記第1集電体は、前記溶接ターゲット領域内で前記第1無地部と結合される、請求項11に記載のバッテリー。
【請求項52】
前記第1集電体は、
前記電極組立体の上部に配置される周縁部と、
前記周縁部から内側に延長されて前記第1無地部と結合する第1無地部結合部と、
前記周縁部から内側に延長されて前記端子と結合する端子結合部と、
を含む、請求項48から50のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項53】
前記第1無地部結合部と前記端子結合部とは直接連結されておらず、前記周縁部によって間接的に連結されている、請求項52に記載のバッテリー。
【請求項54】
前記端子結合部は、
前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔と対応する位置に備えられる、請求項52または53に記載のバッテリー。
【請求項55】
前記端子結合部は、
前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔が前記端子結合部の外側に露出しないように、前記巻取中心部に形成された孔を覆っている、請求項54に記載のバッテリー。
【請求項56】
前記端子結合部は、
前記端子の底面に形成される平坦部の直径と実質的に同一であるかまたはより大きい直径を有する、請求項52から55のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項57】
前記第1集電体は、
前記周縁部から内側に延長されて前記端子結合部と連結されるブリッジ部をさらに含む、請求項52から56のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項58】
前記ブリッジ部は、
前記ブリッジ部の断面積を部分的に減少させるように形成されるノッチング部を備える、請求項57に記載のバッテリー。
【請求項59】
前記第1無地部の少なくとも一部は、前記電極組立体の巻取方向に沿って分割された複数の分切片を含み、前記複数の分切片は、前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げられて多重に重なり、
前記ノッチング部は、前記第1無地部の前記複数の分切片の重畳数が前記電極組立体の半径方向に沿って一定に維持される領域である溶接ターゲット領域と対応する領域内に備えられる、請求項58に記載のバッテリー。
【請求項60】
前記ノッチング部は、前記電極組立体の半径方向の中心部と対応する位置に備えられる、請求項58または59に記載のバッテリー。
【請求項61】
前記第1集電体の前記端子結合部の一面上に形成される溶接ビードによって描かれる溶接パターンは、前記端子の底面の中心部を囲む形態で描かれている、請求項52から60のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項62】
前記溶接パターンは、連続的または不連続的に形成されている、請求項61に記載のバッテリー。
【請求項63】
前記第1集電体の前記端子結合部と前記端子の底面との間に形成される溶接部の引張力は2kgf(19.6N)以上である、請求項52から62のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項64】
前記第1集電体の前記端子結合部の一面上に形成される溶接ビードによって描かれる溶接パターンの換算直径は2mm以上である、請求項63に記載のバッテリー。
【請求項65】
前記端子の底面に形成される平坦部の直径は3mm~14mmである、請求項64に記載のバッテリー。
【請求項66】
前記端子の底面に形成された平坦部の面積に対した、前記第1集電体の前記端子結合部の表面に形成された溶接ビードによって描かれた溶接パターンの面積の比率は、2.04%~44.4%である、請求項63から65のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項67】
前記バッテリーは、
前記電極組立体の下部に結合され、前記ハウジングと結合されて前記電極組立体の前記第2無地部と前記ハウジングとを電気的に接続させる第2集電体を含む、請求項1から66のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項68】
前記第2集電体は、
前記第2無地部の端部が折り曲げられて形成された結合面上に結合される、請求項67に記載のバッテリー。
【請求項69】
前記バッテリーは、
前記電極組立体の下部に結合され、前記ハウジングと結合されて前記電極組立体の前記第2無地部と前記ハウジングとを電気的に接続させる第2集電体を含み、
前記第2集電体は、前記溶接ターゲット領域内で前記第2無地部と結合される、請求項14に記載のバッテリー。
【請求項70】
前記第2集電体は、
前記電極組立体の下部に配置される支持部と、
前記支持部から延長されて前記第2無地部と結合される第2無地部結合部と、
前記支持部から延長されて前記ハウジングと結合されるハウジング結合部と、
を含む、請求項67から69のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項71】
前記第2無地部結合部と前記ハウジング結合部とは前記支持部を通じて間接的に連結されている、請求項70に記載のバッテリー。
【請求項72】
前記第2集電体は、
前記第2無地部と結合される第2無地部結合部と、
前記ハウジングと結合されるハウジング結合部と、
を含む、請求項67から71のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項73】
前記ハウジング結合部は、複数個備えられ、
複数の前記ハウジング結合部は、前記ハウジングの側壁に向かって放射状に延びた形態を有する、請求項72に記載のバッテリー。
【請求項74】
前記第2集電体と前記ハウジングとの間の電気的接続は、複数の地点で行われる、請求項73に記載のバッテリー。
【請求項75】
前記ハウジングは、前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング部を備え、
前記ハウジング結合部は、前記ビーディング部の下面に電気的に接続されている、請求項72から74のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項76】
前記ハウジングは、前記ビーディング部の下部に形成され、前記ビーディング部から延長されて前記キャップの外周面及び前記キャップの下面の一部を包むように延長され折り曲げられたクリンピング部を備え、
前記バッテリーは、前記クリンピング部において前記ハウジングと前記キャップとの間に介在されるシーリングガスケットを含み、
前記ハウジング結合部は、前記シーリングガスケットと前記ビーディング部の下面との間に介在されている、請求項75に記載のバッテリー。
【請求項77】
前記ビーディング部の下面上には前記閉鎖部と平行な平坦部が形成され、
前記ハウジング結合部は、前記平坦部上に電気的に接続されている、請求項75または76に記載のバッテリー。
【請求項78】
前記ハウジング結合部は、
前記ハウジングの内側面上に結合される接触部と、
前記第2集電体の中心部と前記接触部との間を連結する連結部と、
を含む、請求項72から77のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項79】
前記ハウジングは、前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング部を備え、
前記接触部は、前記ビーディング部上で前記ハウジングが円周方向に沿って所定の長さだけ延びた形態を有する、請求項78に記載のバッテリー。
【請求項80】
前記第2集電体は、
前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔と対応する位置に形成される集電体孔を備える、請求項67から79のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項81】
前記集電体孔は、
前記電極組立体の巻取中心部に形成された孔と実質的に同一であるかまたはより大きい直径を有する、請求項80に記載のバッテリー。
【請求項82】
前記ハウジングは、前記開口部側において前記ハウジングの外周面の周りを押し込んで形成されるビーディング部を備え、
前記第2集電体の中心部から前記電極組立体の半径方向に沿って前記第2無地部結合部の端部までに至る最大距離は、前記ビーディング部が形成された領域における前記ハウジングの内径の半分と実質的に同一であるかまたはより小さく形成されている、請求項72に記載のバッテリー。
【請求項83】
前記第1集電体と前記ハウジングの閉鎖部の内側面との間には絶縁体が介在されている、請求項48に記載のバッテリー。
【請求項84】
前記絶縁体は、
前記ハウジングの閉鎖部の内側面と前記第1集電体との間の距離に対応する厚さを有する、請求項83に記載のバッテリー。
【請求項85】
前記端子は、
前記絶縁体に形成された孔を通って前記第1集電体に結合される、請求項84に記載のバッテリー。
【請求項86】
前記絶縁体は、
前記ハウジングの閉鎖部の内側面と前記端子の底面との間の距離と実質的に同一であるかまたはより大きい厚さを有する、請求項85に記載のバッテリー。
【請求項87】
前記絶縁体は、
前記第1無地部と前記ハウジングの側壁との間に介在されている、請求項83から86のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項88】
前記絶縁体の上面は前記ハウジングの閉鎖部の内側面に接触し、前記絶縁体の下面は前記第1集電体の上面に接触している、請求項83から87のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項89】
正極と負極との間で測定された抵抗が4mΩ以下である、請求項1から88のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項90】
前記直径は40mm~50mmであり、前記高さは60mm~130mmである、請求項8に記載のバッテリー。
【請求項91】
前記ベンティング部は、
破断圧力が15kgf/cm~35kgf/cm (1.47MPa~3.43MPa)である、請求項31に記載のバッテリー。
【請求項92】
前記溶接パターンは、レーザー溶接によって形成され、
前記溶接パターンの最外郭の境界線によって描かれる幾何学的な図形の最長直径は、前記端子の底面に形成された平坦部の直径に対比して60%~80%の値を有する、請求項61に記載のバッテリー。
【請求項93】
前記溶接パターンは、超音波溶接によって形成され、
前記超音波溶接による前記溶接パターンは、前記端子の底面に形成された平坦部の直径に対比して30%~80%の最長直径を有する幾何学的な図形内に形成されている、請求項61に記載のバッテリー。
【請求項94】
前記ハウジングの閉鎖部と側壁とは一体的に形成されている、請求項1から93のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項95】
前記端子の露出のために前記閉鎖部に形成された貫通孔の内径よりも、前記閉鎖部の外部に露出した前記端子の外径がさらに大きい、請求項1から94のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項96】
前記端子の露出のために前記閉鎖部に形成された貫通孔の断面が、前記閉鎖部の外部に露出した前記端子の断面内部に含まれている、請求項1から95のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項97】
前記端子が前記閉鎖部の外部に露出した部位が前記ハウジングの閉鎖部の少なくとも一部を軸方向で覆っている、請求項1から96のいずれか一項に記載のバッテリー。
【請求項98】
請求項1から97のいずれか一項に記載のバッテリーを複数個含む、バッテリーパック。
【請求項99】
複数の前記バッテリーは、所定数の列で配列され、
それぞれの前記バッテリーの前記端子及びハウジング閉鎖部の外側面は上側に向かって配置されている、請求項98に記載のバッテリーパック。
【請求項100】
前記バッテリーパックは、複数の前記バッテリーを直列及び並列に連結する複数のバスバーを含み、
前記複数のバスバーは、前記複数のバッテリーの上部に配置され、
前記複数のバスバーのそれぞれは、
隣接するバッテリーの前記端子同士の間で延長されるボディ部と、
前記ボディ部の一側に延びて前記一側に位置したバッテリーの端子に電気的に結合する複数の第1バスバー端子と、
前記ボディ部の他側に延びて前記他側に位置したバッテリーの前記ハウジングの閉鎖部の外側面に電気的に接続する複数の第2バスバー端子と、
を含む、請求項98または99に記載のバッテリーパック。
【請求項101】
請求項98から100のいずれか一項に記載のバッテリーパックを少なくとも一つ含む、自動車。
【請求項102】
(a)一側に開口部を備え、他側に貫通孔を有する閉鎖部を備えるハウジングを用意する段階と、
(b)前記ハウジングと絶縁した状態で前記貫通孔に端子を固定する段階と、
(c)第1電極、第2電極、及びこれらの間に介在された分離膜を含み、巻き取られた電極組立体を形成する段階と、
(d)前記開口部を通って前記閉鎖部と対向するように前記電極組立体を挿入する段階と、
(e)前記端子を前記第1電極と電気的に接続する段階と、
(f)前記第2電極を前記ハウジングと電気的に接続する段階と、
(g)前記開口部をキャップで覆って密閉する段階と、
を含むバッテリーの製造方法。
【請求項103】
前記端子は、
前記ハウジングの外側に露出する端子露出部及び前記ハウジングの内側に挿入される端子挿入部を含み、
前記(b)段階は、前記端子挿入部をリベッティングする段階を含む、請求項102に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項104】
前記第1電極及び第2電極はそれぞれ、前記分離膜の外部に露出した第1無地部及び第2無地部を含み、
前記(c)段階は、前記第1無地部及び前記第2無地部を前記電極組立体の半径方向に沿って折り曲げて折曲面を形成する段階を含む、請求項102または103に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項105】
前記(e)段階は、
前記第1無地部の折曲面に第1集電体に結合する段階を含む、請求項104に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項106】
前記端子は、前記ハウジングの外側に露出する端子露出部及び前記ハウジングの内側に位置する端子挿入部を含み、
前記(e)段階は、前記第1集電体と前記端子挿入部とを溶接する段階をさらに含む、請求項105に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項107】
前記(f)段階は、
前記第2無地部の折曲面に第2集電体に結合する段階を含む、請求項104から106のいずれか一項に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項108】
前記第2集電体は、前記第2無地部の折曲面に結合される第2無地部結合部及び前記ハウジングに電気的に接続されるハウジング結合部を含み、
前記(f)段階は、前記ハウジング結合部を前記ハウジングの内面に電気的に接続する段階をさらに含む、請求項107に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項109】
前記(a)段階は、前記ハウジングの外周面を押し込んでビーディング部を形成する段階を含み、
前記(f)段階は、前記ビーディング部に前記ハウジング結合部を電気的に接続する段階をさらに含む、請求項108に記載のバッテリーの製造方法。
【請求項110】
前記(g)段階は、
前記キャップの周縁と前記開口部の端部との間にシーリングガスケットを介在させる段階と、
前記開口部の端部を前記ハウジングの内側に折り曲げて前記キャップの周縁 を前記シーリングガスケットとともにクリンピングする段階と、
を含む、請求項109に記載のバッテリーの製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0095】
前記第1集電体の前記端子結合部と前記端子の底面との間に形成される溶接部の引張力は2kgf(19.6N)以上であり得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0123
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0123】
前記ベンティング部は、破断圧力が約15~35kgf/cm (1.47~3.43MPa)であり得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0193
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0193】
図13及び図14を参照すると、前記キャップ30は、ハウジング20の内部で発生したガスによって内圧が既に設定された値を超えて増加することを防止するため、ベンティング部31をさらに備え得る。既に設定された内圧値は約15~35kgf/cm (1.47~3.43MPa)であり得る。すなわち、前記ベンティング部31の破断圧力は約15~35kgf/cm (1.47~3.43MPa)であり得る。前記ベンティング部31は、キャップ30において周辺領域と比べてより薄い厚さを有する領域に該当する。前記ベンティング部31は、周辺領域と比べて構造的に脆弱である。したがって、前記円筒形バッテリー1に異常が発生してハウジング20の内圧が一定水準以上に増加すれば、ベンティング部31が破断してハウジング20の内部に発生したガスが排出される。前記ベンティング部31は、例えば、キャップ30の一面上にまたは両面上にノッチング(noching)して部分的にハウジング20の厚さを減らすことで形成され得る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0203
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0203】
一方、前記端子挿入部42の電気的接続部42aの底面に形成される平坦部の直径は、第1集電体60との溶接強度を考慮して決定され得る。前記平坦部と第1集電体60との間の溶接部の引張力は、少なくとも約2kgf(19.6N)以上、3kgf(29.4N)以上、4kgf以上(39.2N)、5kgf(49.0N)以上、6kgf(58.8N)以上、7kgf(68.6N)以上、8kgf(78.5N)以上、9kgf(88.3N)以上、または10kgf(98.1N)以上であり得る。溶接部の引張力は、溶接方法を最善に選択して許容される範囲で最大限に増加させることが望ましい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0206
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0206】
前記溶接パターンの直径条件と溶接可能領域の直径条件を考慮するとき、少なくとも約5kgf(49.0N)の溶接部の引張力を確保するために必要な、溶接可能領域の面積に対した溶接パターンの面積の比率は、約2.04%(π1/π7)~44.4%(π1/π1.5)であることが望ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0207
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0207】
一例として、端子挿入部42の電気的接続部42aの底面に形成された平坦部と第1集電体60とがレーザーによって溶接され、溶接ビードWが略円弧パターンの形態で連続的または不連続的なラインを描きながら溶接される場合、円弧溶接パターンの直径は約2mm以上、望ましくは約4mm以上であることが望ましい。円弧溶接パターンの直径が該当条件を満たす場合、溶接部の引張力を約5kgf(49.0N)以上に増加させて十分な溶接強度を確保可能である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0208
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0208】
他の例として、端子挿入部42の電気的接続部42aの底面に形成された平坦部と第1集電体60とが超音波によって溶接されて円形パターンで溶接される場合、円形溶接パターンの直径は約2mm以上であることが望ましい。前記円形溶接パターンの直径が該当条件を満たす場合、溶接部の引張力を約5kgf(49.0N)以上に増加させて十分な溶接強度を確保可能である。
【国際調査報告】