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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-22
(54)【発明の名称】フリーブーストE級アンプ
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/12 20160101AFI20231115BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231115BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20231115BHJP
【FI】
H02J50/12
H02J7/00 301D
H02M7/48 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527820
(86)(22)【出願日】2021-11-05
(85)【翻訳文提出日】2023-07-03
(86)【国際出願番号】 US2021058344
(87)【国際公開番号】W WO2022099080
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】63/111,618
(32)【優先日】2020-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/103,940
(32)【優先日】2020-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/252,871
(32)【優先日】2021-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/519,471
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520310643
【氏名又は名称】アイラ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AIRA,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】グッドチャイルド,エリック ハインデル
【テーマコード(参考)】
5G503
5H770
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BB01
5G503GB06
5G503GB08
5G503GD03
5G503GD06
5H770AA21
5H770DA01
5H770DA44
5H770EA00
5H770HA03Y
5H770QA01
5H770QA25
(57)【要約】
ワイヤレス充電のためのシステム、方法および装置が開示されている。充電装置は、増幅段と、電力スイッチング段と、コントローラを具える。増幅段は、増幅段の入力から電流を受け取るチョークと、チョークの出力に結合され、出力電流を負荷に供給する共振ネットワークと、オンになったときにチョークの出力を回路接地に短絡するように構成された第1スイッチとを具える。電力スイッチング段は、電源を増幅段の入力に結合するように構成され、オンになったときに増幅段の入力を回路接地に結合するように動作可能な第2のスイッチを具えることができる。コントローラは、出力電流の周期を規定するタイミングシーケンスに従って第1のスイッチおよび第2のスイッチの動作を制御するように構成され得る。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力アンプにおいて、
増幅段であって、
当該増幅段の入力から電流を受け取るように構成されたチョークと、
前記チョークの出力に結合され、前記電力アンプの負荷に出力電流を供給するように構成された共振ネットワークと、
オンになったときに前記チョークの出力を回路接地に短絡するように構成された第1のスイッチとを具える増幅段と、
電源を前記増幅段の入力に結合するように構成され、オンになったときに前記増幅段の入力を回路接地に結合するように動作可能な第2のスイッチを含む電力スイッチング段と、
前記出力電流のサイクルを規定するタイミングシーケンスに従って前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの動作を制御するように構成されたコントローラとを具え、
前記第1のスイッチは、前記サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第1段階に続くサイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第2段階に続くサイクルの第3段階中はオフとなり、
前記第2のスイッチは、前記サイクルの第1段階中はオフとなり、前記サイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第3段階中はオンとなることを特徴とする電力アンプ。
【請求項2】
前記タイミングシーケンスの継続時間は、前記出力電流のサイクルの期間に対応する、請求項1に記載の電力アンプ。
【請求項3】
前記電力スイッチング段は、前記電源と前記増幅段の入力との間の結合を提供するダイオードをさらに具える、請求項1に記載の電力アンプ。
【請求項4】
前記電力スイッチング段は、オンになったときに前記電源と前記増幅段の入力との間の結合を提供する第3のスイッチをさらに具え、前記コントローラは前記第3のスイッチの動作を制御するようにさらに構成されている、請求項1に記載の電力アンプ。
【請求項5】
前記第3のスイッチは、前記サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第2段階および前記サイクルの第3段階中はオフとなる、請求項4に記載の電力アンプ。
【請求項6】
前記第3のスイッチは、第2のスイッチがオフのときにオンにされる、請求項4に記載の電力アンプ。
【請求項7】
前記コントローラはさらに、前記電力アンプの出力に供給される電力レベルを制御するように構成され、前記電力レベルは、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチの動作を制御するために供給される制御信号の可変デューティサイクルを使用して制御される、請求項6に記載の電力アンプ。
【請求項8】
前記制御信号の各々のデューティサイクルは、前記共振ネットワークで測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて設定される、請求項7に記載の電力アンプ。
【請求項9】
前記コントローラがさらに、前記電力アンプの負荷に含まれる1以上の伝送コイルの量および種類に基づいて、前記第1のスイッチに供給される制御信号をパルス幅変調するように構成される、請求項1に記載の電力アンプ。
【請求項10】
前記電力アンプの負荷は、マルチデバイスワイヤレス充電装置の1以上の伝送コイルを含む、請求項1に記載の電力アンプ。
【請求項11】
さらに、第2の増幅段であって、
前記増幅段の入力から電流を受け取るように構成された第2のチョークと、
オンになったときに前記第2のチョークの出力を回路接地に短絡するように構成された第4のスイッチと、を有する第2の増幅段を具え、
前記コントローラは、出力電流のサイクルを規定するタイミングシーケンスに従って前記第4のスイッチの動作を制御するように構成されており、
前記コントローラは、前記第1のスイッチに提供される制御信号と180°位相のずれた制御信号を前記第4のスイッチに供給するように構成されている、請求項1に記載の電力アンプ。
【請求項12】
さらに、第1のチューニング要素であって、
第1のチューニングコンデンサと、
当該第1のチューニングコンデンサを回路接地と前記チョークの出力との間に結合するように構成された第1のチューニングスイッチとを有する第1のチューニング要素を具え、
前記コントローラは、前記共振ネットワークにおいて測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて、前記第1のチューニングスイッチの動作を制御するように構成されている、請求項1に記載の電力アンプ。
【請求項13】
さらに、第2のチューニング要素であって、
第2のチューニングコンデンサと、
前記第2のチューニングコンデンサを前記共振ネットワークの容量と並列に接続するように構成された第2のチューニングスイッチとを有する第2のチューニング要素を具え、
前記コントローラは、前記共振ネットワークで測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて、前記第2のチューニングスイッチの動作を制御するように構成されている、請求項1に記載の電力アンプ。
【請求項14】
充電装置において電力を増幅する方法であって、
増幅段の入力から電流を受け取るように前記増幅段にチョークを構成するステップと、
前記チョークの出力に結合され、前記電力アンプの負荷に出力電流を供給するように共振ネットワークを構成するステップと、
オンになったときに前記チョークの出力を回路接地に短絡するように第1のスイッチを構成するステップと、
電源を前記増幅段の入力に結合するように電力スイッチング段を構成するステップと、
オンになったときに前記増幅段の入力を回路接地に結合するように動作可能な第2のスイッチを前記電力スイッチング段に構成するステップと、
前記出力電流のサイクルを規定するタイミングシーケンスに従って前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの動作を制御するステップであって、
前記第1のスイッチを、前記サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第1段階に続くサイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第2段階に続くサイクルの第3段階中はオフとなるように構成し、
前記第2のスイッチを、前記サイクルの第1段階中はオフとなり、前記サイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第3段階中はオンとなるように構成するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記タイミングシーケンスの持続時間は、前記出力電流のサイクルの期間に対応する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
さらに、前記電源と前記増幅段の入力との間の結合を提供するように前記電力スイッチング段にダイオードを構成するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
さらに、前記電源と前記増幅段の入力との間の結合を提供するように前記電力スイッチング段の第3のスイッチを構成するステップと、
前記タイミングシーケンスに従って前記第3のスイッチの動作を制御するステップとを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
さらに、前記第3のスイッチを、前記サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第2段階中はオフとなり、前記サイクルの第3段階中はオフとなるように構成するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
さらに、前記第2のスイッチがオフとなったときに前記第3のスイッチがオンになるように構成するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
さらに、前記充電装置の出力に供給される電力レベルを制御するように前記充電装置を構成するステップであって、前記電力レベルは、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチの動作を制御するために供給される制御信号の可変デューティサイクルを使用して制御されるステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
さらに、前記共振ネットワークにおいて測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて、前記制御信号の各々のデューティサイクルを設定するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
さらに、前記充電装置の負荷に含まれる1つまたは複数の伝送コイルの量および種類に基づいて、前記第1のスイッチに供給される制御信号をパルス幅変調するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
前記充電装置の負荷は、マルチデバイスワイヤレス充電装置の1つまたは複数の伝送コイルを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項24】
さらに、前記増幅段の入力から電流を受け取るように第2の増幅段に設けられた第2のチョークを構成するステップと、
オンになったときに前記第2のチョークの出力を回路接地に短絡させるように第4のスイッチを構成するステップと、
前記第2の増幅段の入力に電源を結合するように電力スイッチング段を構成するステップと、
出力電流のサイクルを規定するタイミングシーケンスに従って前記第4のスイッチの動作を制御するステップであって、前記第1のスイッチのゲートに第1の信号を供給することと、前記第4のスイッチのゲートに前記第1の信号と180°位相をずらした第2の信号を供給することを含むステップとを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項25】
さらに、第1のコンデンサと並列に結合されるように構成された複数のコンデンサの中からチューニングコンデンサの第1のセットを決定し、
前記チューニングコンデンサの第1のセットにおける各チューニングコンデンサについて、各チューニングコンデンサと直列に接続されたスイッチを閉じることとによって、前記第1のスイッチと並列に結合された第1のコンデンサをチューニングするステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項26】
前記チューニングコンデンサの第1のセットは、前記充電装置の誘導負荷に基づいて構成される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
さらに、前記第2のコンデンサと並列に結合されるように構成された複数のコンデンサの中からチューニングコンデンサの第2のセットを決定し、
前記チューニングコンデンサの第2のセットにおける第1のチューニングコンデンサの各々について、各チューニングコンデンサと直列に接続されたスイッチを閉じることとによって、前記共振ネットワークの第2のコンデンサをチューニングするステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項28】
前記チューニングコンデンサの第2のセットは、前記充電装置の誘導性負荷に基づいて構成される、請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、2020年11月09日に米国特許庁に出願された米国仮特許出願第63/111,618号、2021年10月6日に米国特許庁に出願された米国仮特許出願第63/252,871号、2021年11月04日に米国特許庁に出願された米国実用特許出願第17/519,471号の優先権と利益を主張するものであり、これらの出願内容全体は以下に完全に記載されているかのようにその全体およびすべての適用目的のために参照により本書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般にモバイルコンピューティングデバイスのバッテリを含むバッテリのワイヤレス充電に関し、より具体的には、充電式デバイスに伝送される電力の制御に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス充電システムは、特定のタイプのデバイスが物理的な充電接続を使用せずに内部バッテリを充電できるようにするために開発されてきた。ワイヤレス充電を利用できるデバイスには、モバイル機器および/または通信機器などがある。ワイヤレスパワーコンソーシアムが定めるQi規格などの標準規格では、第1のサプライヤが製造した機器を、第2のサプライヤが製造した充電器でワイヤレス充電することが可能である。ワイヤレス充電の規格は、比較的単純な構成のデバイス向けに最適化されており、基本的な充電機能を提供する傾向にある。
【0004】
ワイヤレス充電機能の改善は、絶えず複雑化するモバイルデバイスや変化するフォームファクタに対応するために必要である。例えば、ワイヤレス電力伝送における電力制御の改善が必要とされている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、本明細書に開示される特定の態様に従って充電面を提供するために採用され得る充電セルの一例を示す図である。
図2図2は、本明細書に開示される特定の態様に従って構成されたワイヤレス充電装置の充電面に設けられた電力伝送領域の配置を示す図である。
図3図3は、本明細書に開示される特定の態様による、充電器ベースステーションに設けられ得るワイヤレストランスミッタを示す図である。
図4図4は、E級アンプの一例を示す図である。
図5図5は、本開示の特定の態様に従って構築または構成された電源を具える充電システムを示す図である。
図6図6は、図5に示す電源の動作の一例を示すタイミング図である。
図7図7は、図5に示す電源の動作の第2モードを示すタイミング図である。
図8図8は、本開示の特定の態様に従ってパルス幅変調信号を用いて制御される電源の低電力出力および高電力出力を示す図である。
図9図9は、本開示の特定の態様に従って、動作にフリーホイール相を伴わないように構築または構成された電源を具える充電システムを示す図である。
図10図10は、図9に示す電源の動作を説明するタイミング図である。
図11図11は、本開示の特定の態様に従って、スイッチモード電源および差動E級アンプを用いて構成された電源を具える充電システムを示す図である。
図12図12は、図11に示す電源の動作を説明するタイミング図である。
図13図13は、本開示の特定の態様に従って構築または構成されたチューナブル電源を含む充電システムを示す図である。
図14図14は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合され得る処理回路を採用する装置の一例を示す図である。
図15図15は、本開示の特定の態様に従った充電装置の電力増幅方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
添付の図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、様々な構成を説明することを意図しており、本明細書に記載の概念が実施され得る唯一の構成を示すことを意図したものではない。詳細な説明には、様々な概念の完全な理解を提供するための具体的な詳細が含まれている。しかしながら、それらの概念が具体的な詳細なしで実施できることは当業者には明らかであろう。時には、そのような概念を不明瞭にしないために、周知の構造および構成要素をブロック図の形式で示している。
【0007】
次に、ワイヤレス充電システムの特定の態様を、様々な装置および方法を参照して提示する。これらの装置および方法は、以下の詳細な説明に記載されるとともに、添付の図面において、様々なブロック、モジュール、コンポーネント、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなど(総称して「要素」と呼ぶ)によって示される。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェアまたはそれらの任意の組合せを使用して実装することができる。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、具体的なアプリケーションおよびシステム全体に課される設計上の制約に依存する。
【0008】
例えば、要素、要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1以上のプロセッサを含む「処理システム」で実装され得る。プロセッサの例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、ステートマシン、ゲートロジック、ディスクリートハードウェア回路、および本開示全体を通して記載された様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアが含まれる。処理システムの1以上のプロセッサは、ソフトウェアを実行することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコードまたはハードウェア記述言語などと呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味するものとして、広く解釈されるものとする。ソフトウェアは、プロセッサ可読記憶媒体に常駐するようにしてもよい。本明細書でコンピュータ可読媒体とも呼ばれるプロセッサ可読記憶媒体は、例えば、磁気ストレージデバイス(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、近距離ワイヤレス通信(NFC)トークン、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、搬送波、伝送路、ソフトウェアを格納または伝送するのに適した他の任意の媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体は、処理システムに存在していても、処理システムの外部にあっても、処理システムを含む複数のエンティティに分散していてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラム製品に具現化されるものであってもよい。一例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージ材料内のコンピュータ可読媒体を含むことができる。当業者は、特定の用途およびシステム全体に課せられた全体的な設計上の制約に応じて、本開示全体にわたって提示された記載の機能を実装するための最良の方法を認識するであろう。
【0009】
概要
本開示の特定の態様は、ワイヤレス充電装置に適用可能なシステム、装置、および方法に関する。充電セルは、充電装置の表面に1以上の誘導コイルを設けて構成することができ、この充電セルは、1以上のデバイスをワイヤレスで充電するために励起され得る。充電されるデバイスの位置は、デバイスの位置と充電装置の表面上の既知の場所を中心とした物理的特性の変化とを関連付けるセンシング技術によって検出することができる。位置の感知は、容量性、抵抗性、誘導性、接触、圧力、荷重、歪み、および/または他の適切なタイプのセンシングを使用して実装することができる。
【0010】
本開示の一態様において、装置は、バッテリ充電電源と、少なくとも1つの伝送コイルとを具える。
【0011】
本開示の別の態様において、装置は、バッテリ充電電源と、マトリクス状に構成された複数の充電セルとを具え、複数の充電セルの各充電セルは、電力伝達領域を囲む1つまたは複数のコイルを含むことができる。また、複数の充電セルは、複数の充電セルにおける充電セルの電力伝送領域が重ならないように、装置の表面に隣接配置することができる。表面に置かれたデバイスは、1以上の充電セルを介してワイヤレスで伝送される電力を受け取ることができる。場合によっては、本装置は単に充電面と呼ばれることもある。電力は、装置の面上の任意の場所に配置された受電デバイスにワイヤレスで伝送することができる。デバイスは、任意に規定されたサイズおよび/または形状を有することができ、充電のために予め指定されるか予め有効にされた任意の個々の配置に拘わらず配置することができる。単一の面上で複数のデバイスを同時に充電することができる。本装置は、表面にわたって1以上のデバイスの動きを追跡することができる。
【0012】
本明細書に開示される特定の態様は、改善されたワイヤレス充電技術に関する。本開示の様々な態様において、ワイヤレス充電装置は、スイッチドモード電源と、1つまたは複数の伝送コイルを介して伝送される電力を増幅するためのE級アンプとを具え得る。充電装置における電力を増幅する方法は、増幅段の入力から電流を受け取るように前記増幅段にチョークを構成するステップと、電力アンプの負荷に出力電流を供給するように前記チョークの出力に結合された共振ネットワークを構成するステップと、オンになったときに前記チョークの出力を回路接地に短絡させるように第1のスイッチを構成するステップと、前記増幅段の入力に電源を結合するように電力スイッチング段を構成するステップと、オンになったときに前記増幅段の入力を前記回路接地に結合するように前記電力スイッチング段の第2のスイッチを構成するステップと、出力電流の周期を規定するタイミングシーケンスに従って前記第1のスイッチと前記第2のスイッチの動作を制御するステップとを含む。前記第1のスイッチの制御は、前記第1のスイッチが、サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第1段階に続くサイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第2段階に続くサイクルの第3段階中はオフとなるように構成することを含み得る。前記第2のスイッチの制御は、前記第2のスイッチが、前記サイクルの第1段階中はオフとなり、前記サイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第3段階中はオンとなるように構成することを含み得る。
【0013】
本明細書に開示される特定の態様は、負荷の変化に対応するためにワイヤレス充電装置のスイッチドモード電源とE級アンプを調整する回路および方法に関する。負荷の変化は、例えば、電力伝送コイルの数や配置の変化、電磁結合に影響を与える受電デバイスの物理的な位置の変化などから生じる。第1の実施例では、チューナブル電力アンプは、第1のチューナブルコンデンサを有する第1のチューニング要素と、前記第1のチューナブルコンデンサを回路接地とチョークの出力との間に結合するように構成された第1のチューナブルスイッチとを含む。コントローラは、共振ネットワークで測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて、第1のチューナブルスイッチの動作を制御するように構成され得る。第2の実施例では、チューナブル電力アンプは、第2のチューナブルコンデンサを有する第2のチューニング要素と、第2のチューナブルコンデンサを共振ネットワーク内のキャパシタンスと並列に接続するように構成された第2のチューナブルスイッチとを含む。コントローラは、共振ネットワークで測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて、第2のチューナブルスイッチの動作を制御するように構成され得る。
【0014】
充電セル
本明細書に開示される特定の態様によれば、充電装置の表面に隣接配備された充電セルを用いて充電装置が提供される。一例では、充電セルはハニカムパッケージ構成に従って配置または配備される。充電セルは、それぞれが充電装置の表面に実質的に直交しコイルに隣接する軸に沿って磁場を誘導することができる1以上のコイルを使用して実装することができる。本明細書において、充電セルとは、各コイルが充電セル内の他のコイルによって生成される場に対して加算的であって共通の軸に沿うか近接して配向される電磁場を生成するように構成された1以上のコイルを有する構成要素をいう。
【0015】
いくつかの実装例では、充電セルは、共通の軸に沿って積層され、および/または、充電装置の表面に実質的に直交する誘導磁界に寄与するように重なり合うコイルを含む。いくつかの実施例において、充電セルは、充電面の規定された部分内に配置されたコイルを含み、これらのコイルは充電セルに対応する充電面の部分に実質的に直交する誘導磁界に寄与する。いくつかの実装例では、充電セルは、動的に定義される充電セルに含まれるコイルにアクティベート電流を供給することによって構成可能であり得る。例えば、充電装置は、充電装置の表面わたって配置された複数のコイルのスタックを含むことができ、この充電装置は、充電対象デバイスの位置を検出し、充電対象デバイスに隣接する充電セルを提供するためにコイルのスタックのいくつかの組み合わせを選択し得る。ある実施例では、充電セルは、単一のコイルを含むか、または単一のコイルとして特徴付けられ得る。しかしながら、充電セルは、複数の積層コイルおよび/または複数の隣接するコイルもしくはコイルの積層を含むことができることを理解されたい。
【0016】
図1は、充電装置の充電面内またはその近くに配備または構成され得る充電セル100の一例を示す。この例では、充電セル100は、電力伝達領域104に電磁場を生成するのに十分な電流を受け取ることができる導体、配線または回路基板トレースを用いて構築された1以上のコイル102を囲む、実質的に六角形の形状を有している。いくつかの実施態様において、1以上のコイル102は、図1に例示される六角形の充電セル100を含む、実質的に多角形である形状を有してもよい。いくつかの例では、コイル102は他の形状を有することができる。コイル102の形状は、少なくとも部分的に、製造技術の能力または制限によって、またはプリント回路基板などの基板106上の充電セルのレイアウトを最適化するために決定することができる。各コイル102は、スパイラル構成に配置されたワイヤ、プリント回路基板トレースおよび/または他のコネクタを使用して実装することができる。各充電セル100は、異なる層のコイル102が共通軸108に中心を持つように、絶縁体または基板106によって分離された2以上の層にわたることができる。
【0017】
図2は、充電装置の充電面200にわたって提供される電力伝達領域の配置の一例を示す図である。ここで、充電装置は、本明細書に開示される特定の態様に従って構成または動作され得る充電面200を提供するために、複数の層の充電セルを採用している。充電面200は、4層の充電セル202、204、206、208から構成され得る。図2において、第1層の充電セル202の充電セルが提供する各電力伝達領域が「L1」と記され、第2層の充電セル204の充電セルが提供する各電力伝達領域が「L2」と記され、第3層の充電セル206の充電セルが提供する各電力伝達領域が「L3」と記され、第4層の充電セル208の充電セルが提供する各電力伝達領域が「L4」と記されている。
【0018】
図3は、充電器ベースステーションに設けられ得るワイヤレストランスミッタ300を示す図である。いくつかの実施例では、コントローラ302は、フィルタ回路308でフィルタリングされるか、他の方法で処理されたフィードバック信号を受信することができる。コントローラ302は、コンデンサ312およびインダクタ314を含む共振回路306に交流(AC)信号を供給するドライバ回路304の動作を制御し得る。共振回路306は、本明細書において、タンク回路、LCタンク回路、および/またはLCタンクとも呼ばれ、共振回路306のLCノード310で測定される電圧316はタンク電圧とも呼ばれる。
【0019】
ワイヤレストランスミッタ300は、充電装置によって、互換性のあるデバイスが充電装置の面上に置かれたかどうかを判断するために使用することができる。例えば、充電装置は、ワイヤレストランスミッタ300を介して間欠的なテスト信号(アクティブPing)を送信することによって、互換デバイスが充電装置の表面に置かれたことを特定することができ、ここで共振回路306は、互換デバイスがテスト信号に応答した場合に符号化された信号を受信することができる。充電装置は、規格、慣習、製造者または用途によって規定された応答信号を受信したら、少なくとも1つの充電セル内の1以上のコイルを励起するように構成することができる。いくつかの例では、互換デバイスは、充電装置が互換デバイスの充電に使用される最適な充電セルを見つけることができるように、測定または推定された受信信号強度を通信することによってPingに応答することができる。
【0020】
パッシブping技術は、LCノード310で測定または観測された電圧または電流を使用して、本明細書に開示された特定の態様に従って適合されたデバイスの充電パッドに近接する受電コイルの存在を識別することができる。従来の多くのワイヤレス充電器用トランスミッタでは、LCノード310の電圧を測定したりネットワーク内の電流を測定する回路が設けられている。これらの電圧と電流は、電力調整目的またはデバイス間の通信をサポートするために監視され得る。図3に示す例では、LCノード310の電圧が監視されるが、パッシブPingをサポートするために電流が追加的または代替的に監視され得ることが企図される。パッシブPing(初期電圧V)に対する共振回路306の応答は、LCノード310における電圧(VLC)により、次のように表すことができる。
【0021】
本明細書に開示された特定の態様によれば、1以上の充電セル内のコイルを選択的に励起して、互換デバイスの充電に最適な電磁界を提供することができる。いくつかの実施例では、コイルが充電セルに割り当てられ、一部の充電セルが他の充電セルと重なり得る。後者の場合、充電セル単位で最適な充電設定を選択することができる。他の例では、充電セルは、充電装置表面への充電対象デバイスの配置に基づいて規定されてもよい。このような他の例では、各充電イベントで励起されるコイルの組み合わせは異なり得る。いくつかの実装例では、充電装置は、充電イベント中に励起するために1以上のセルおよび/または1以上の所定の充電セルを選択できるドライバ回路を含み得る。
【0022】
充電装置における電力増幅
本開示の一態様は、ワイヤレス充電装置の伝送コイルに充電電流を供給するドライバ回路におけるE級アンプの使用に関する。E級アンプは、チューナブルスイッチング電力アンプとして動作し、高効率動作によって特徴付けられる。図4は、E級アンプ400の一例を示す図である。トランジスタスイッチが、共振ネットワーク406を介して負荷410に結合されている。一態様において、トランジスタスイッチは、図4に示すNチャネルMOSFET(NFET)402などの金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を使用して実装され得る。図示の例では、NFET402のドレインは、チョーク404を介して直流(DC)電源に結合されている。チョーク404は、インダクタを用いて実装することができ、DCおよび低周波の交流(AC)を通過させるが高周波の電流を遮断するように構成され得る。NFET402は、共振ネットワーク406の共振周波数に対応する動作周波数でスイッチングされる。チョーク404は、動作周波数における電流サイクルを遮断する能力に基づいて選択することができる。NFET402は、NFET402がオンになると、共振ネットワーク406への入力に対して接地への低インピーダンス経路を提供する。NFET402がOFFになると、共振回路の入力は、チョーク404を介してDC電源からの電流を受け取る。
【0023】
タイミング図420は、共振ネットワーク406の共振周波数におけるE級アンプ400の動作を示す。共振ネットワーク406の共振周波数は、NFET402のドレイン容量408によって影響または変更され得る。NFET402のゲートに供給される制御信号418は、共振ネットワーク406の共振周波数に対応する周波数でスイッチングする。NFET402がスイッチオンされると、NFET402のドレインに電流416が流れる。NFET402がスイッチオフされると、NFET402のドレインには電流416が流れないか、非常に低いリーク電流が流れる。NFET402がスイッチオフされると、ドレイン電圧414は、アンプのリアクティブ成分によって決まる速度で上昇し始める。その後、ドレイン電圧414はピーク電圧から低下し、ドレイン電圧414がゼロボルトに近づく時間422にNFET402がスイッチオンされる。出力電圧412は、共振ネットワーク406の共振周波数に対応する基本周波数で発振する。E級アンプ400は、電流がゼロの時点でNFET402をオンにし、電圧がゼロの時点でNFET402をオフにすることによって高い動作効率を達成し、それによってスイッチで失われる電力を最小化することができる。
【0024】
ワイヤレス充電装置は様々な充電式デバイスを充電することが想定され、各充電式デバイスは、位置や他の要因に基づいてワイヤレストランスミッタに対するインピーダンスが変化し得る。ワイヤレス充電装置は、例えばバッテリの温度状態など充電式デバイスの動作状態に対応するために、その出力電力レベルの調整が必要となる場合がある。充電装置の出力電力レベルを制御するためには、通常、追加の制御ループとフィルタコンポーネントが必要である。E級アンプの出力制御は、フロントエンドのDC電源制御のための降圧/昇圧回路として提供され得る。降圧/昇圧回路は、入力電圧に対して増大または減少した大きさの出力電圧を提供できるDC-DCコンバータとして動作し得る。降圧/昇圧回路は、入力電圧を低下させて出力電圧を得る場合、降圧コンバータとして動作する。降圧/昇圧回路は、入力電圧を上昇させて出力電圧を得る場合、昇圧コンバータとして動作する。
【0025】
多くのシステムでは、プリレギュレータ・スイッチドモード電源(SMPS)を用いてワイヤレストランスミッタにDC電源を供給している。SMPSと関連する電力制御回路は、通常、E級アンプの共振周波数よりはるかに高い周波数で動作する。高周波SMPSの動作は、ワイヤレス充電装置の効率を低下させ、磁気部品に不要な高調波成分を導入または増加させる可能性がある。また、SMPSは電力アンプの伝送出力の基本周波数の4倍から10倍の周波数で動作することがあり、SMPSとアンプの動作周波数の違いにより、より複雑でコストのかかる電源制御回路を使用する必要がある。
【0026】
本開示の特定の態様は、スイッチドモード電源と、出力負荷に低い高調波を伴う出力電力制御を提供するように構成されたE級(Class-E)アンプとを含む電源トポロジーおよびアーキテクチャを提供する。ワイヤレス充電装置に組み込まれる場合、電源トポロジーは、フリーブーストトポロジーと呼ばれ得る。
【0027】
図5は、本開示の特定の態様に従って構築または構成された電源装置510を具える充電システム500を示す図である。電源510は、電源502とE級アンプ506に結合されたスイッチドモード電源(SMPS504)を具える。電源510は、図5にL518として示すチョークのピーク電流を同期的に制御することができる。コントローラ530は、SMPS504内のハーフブリッジスイッチ(SW512、SW514)に制御信号522、524を供給し、E級アンプ506内のE級スイッチ(SW516)に制御信号526を提供する。一例として、SW512、SW514、SW516は、NFETを使用して実装される。制御信号522、524、526は、SMPS504がE級アンプ506と同じスイッチング周波数で動作できるように同期化され得る。制御信号522、524、526の1つまたは複数のデューティサイクルは、電源510における降圧または昇圧動作を制御するように選択することができる。
【0028】
SMPS504およびE級アンプ506の構成は、E級アンプ506に関連する高効率レベルを維持することができ、L518および共振出力ネットワーク520のインダクタ(L528)における高周波高調波を除去または制限することができる。一例では、L528は、電力を充電式デバイスに伝送するために使用される伝送コイルを含み、電源510の負荷508は、充電式デバイスによって提示される反射負荷を組み込むかそれに対応する。高周波高調波の低減は、充電システム500の有効性を向上させ、電磁干渉を制限することができる。電源510は、同等の従来の電力制御型電源よりも低い部品数で実装することができる。
【0029】
コントローラ530は、パルスの繰り返しシーケンスを生成するように構成されたステートマシン、シーケンサまたは遅延ループを使用して実装され得る。SMPS504とE級アンプ506の構成によって出力電力の線形制御が可能となり、SMPS504とE級アンプ506の制御が簡単になる。いくつかの実施例では、コントローラ530は、サイクル毎に出力電力を制御するように構成され得る。
【0030】
図6は、図5に示す電源装置510の第1の動作モードを示すタイミング図600である。出力電流538の各サイクル602内で3つのフェーズ604、606、608を定義することができる。3つのフェーズ604、606、608は、発電の3つの段階に対応する。この第1の例では、サイクル602は、「フリーホイール」フェーズを含む。いくつかの例では、発電の段階の1以上が、出力電流538のサイクル602の角度位相に対応し得るが、そのような対応は期待されないし要求されない。いくつかの実施例では、出力電流538は負荷508への電力伝送を表す。
【0031】
第1のフェーズ604において、電源510は、L518に電流536を構築する。コントローラ530は、第1のフェーズ604において、SW512およびSW516をオンにし、SW514をオフにするように制御信号522、524、526を構成する。この構成のスイッチングにより、L518に流れる電流536は、Vin532とL518の比に比例した割合で増加する。L518の電流536の増加率は、次のように表すことができる:
ここで、kはスケーリングファクタを表し、場合によっては1とはならない。
【0032】
第2のフェーズ606において、コントローラ530はSW514およびSW516をオンにし、SW512をオフにするように制御信号522、524、526を構成する。L518の電流536は、SW514とSW516を通してフリーホイールし始める。
【0033】
第3のフェーズ608は、電力供給段階と呼ぶことができる。コントローラ530は、SW514をオン、SW512をオフ、SW516をオフにするように制御信号522、524、526を構成する。L518の電流536は、電源510の出力を提供する共振出力ネットワーク520に流れ始めると減少し始める。閉じたSW516の電圧(VSWE534)は、Vin532の倍数であるピークまで上昇し、その後滑らかにゼロに戻るように遷移する。
【0034】
SWE534がゼロボルトに戻るかゼロボルトに近い閾値を横切ると、サイクル602は、新たな第1のフェーズ614から開始するように繰り返される。本開示の特定の態様に従って構成された充電システム500は、負荷508を通して純粋な正弦波出力電流538の流れを提供することができ、高周波高調波は、共振出力ネットワーク520のL518のコアおよび/またはインダクタ(L528)において限定されるか無くなり得る。
【0035】
充電システム500のスイッチング周波数は、出力AC負荷要件に基づいて構成または定義され得る。SW516のオン時間は、共振出力ネットワーク520によって規定されてもよいし、任意の適切なE級チューニング技術を使用してチューニングされてもよい。SW512およびSW514のオン時間は、負荷が必要とする出力電力のレベルに基づいて構成され得る。一例では、負荷が必要とする出力電力のレベルは、充電式デバイスをワイヤレスで充電するために使用する充電設定から決定される。充電設定は、充電式デバイスと充電システム500との間のプロトコルまたはネゴシエーションによって定義され得る。一例では、充電システム500は、マルチデバイスまたはマルチコイル充電器に設けることができ、充電設定は、1つまたは複数の伝送コイルに供給される出力電力のレベルを特定してもよい。SW512とSW514を動作させるために供給される制御信号522、524のデューティサイクルが100%に向かって増加すると、負荷に供給される出力電力が増加する。いくつかの実施例では、SW512に提供される制御信号522は、SW514に提供される制御信号524の逆であり得る。
【0036】
SW512およびSW514を動作させるために提供される制御信号522、524の低いデューティサイクルは、電源510が第1のフェーズ604にあるときにL518のピーク電流を制限する。第3のフェーズ608に移行する際にL518のピーク電流を低くすることで、負荷に伝送される総電力を制限することができる。デューティサイクル制御を行うことで、E級スイッチング時間を変更することなく、出力電力制御を行うことができる。
【0037】
図7は、図5に示す電源装置510の第2の動作モードを示すタイミング図700である。出力電流538の各サイクル702内で3つのフェーズ704、706、708を定義することができる。3つのフェーズ704、706、708は発電の3つの段階を規定し、「フリーホイール」フェーズを含まない。いくつかの例では、発電の段階またはフェーズの1以上が、出力電流538の1つのサイクル702の角度位相に対応し得るが、そのような対応は期待されないし要求されない。一例では、出力電流538は、負荷508への電力伝送を表す。この動作モードでは、SW512のオン切替は、電力供給段階の前に予め定義または予め設定された時間まで遅延される。この遅延時間を利用して、出力電力を制御することができる。遅延時間が長いと、L518に蓄積される電流が少なくなる。
【0038】
第1のフェーズ704において、電源510は、L518に電流536を構築する。コントローラ530は、SW512とSW516をオンにし、SW514をオフにするように制御信号522、524、526を構成する。この構成のスイッチングにより、L518に流れる電流536は、Vin532とL518の比に比例した割合で増加する。
【0039】
第2のフェーズ706は、電力供給段階と呼ぶことができる。コントローラ530は、SW514をオン、SW512をオフ、SW516をオフにするように制御信号522、524、526を構成する。L518の電流536は、電源510の出力を提供する共振出力ネットワーク520に流れ始めると減少し始める。閉じたSW516の電圧(VSWE534)は、Vin532の倍数であるピークまで上昇し、その後滑らかにゼロに戻るように遷移する。
【0040】
遅延段階と呼ぶことができる第3のフェーズ708において、コントローラ530は、SW514およびSW516をオンにし、SW512をオフにするように制御信号522、524、526を構成する。スイッチの構成は、遅延時間の間、維持される。
【0041】
充電システム500のスイッチング周波数は、出力AC負荷要件に基づいて構成または定義され得る。SW516のオン時間は、共振出力ネットワーク520によって規定されてもよいし、任意の適切なE級チューニング技術を使用してチューニングされてもよい。第3のフェーズ708の遅延の持続時間および/またはSW512のオン時間は、負荷508に供給されることが要求される出力電力のレベルに基づいて設定され得る。一例では、負荷508に供給することが求められる出力電力のレベルは、充電式デバイスをワイヤレスで充電するために使用される充電構成から決定される。充電設定は、充電式デバイスと充電システム500との間のプロトコルまたはネゴシエーションによって定義され得る。一例では、充電システム500は、マルチデバイス充電器に設けることができ、充電設定は、1つまたは複数の伝送コイルに供給される出力電力のレベルを特定してもよい。SW512とSW514を動作させるために供給される制御信号522、524のデューティサイクルが100%に向かって増加すると、負荷508に供給される出力電力が増加する。いくつかの実施例では、SW512に提供される制御信号522は、SW514に提供される制御信号524の逆であり得る。
【0042】
SW512およびSW514を動作させるために提供される制御信号522、524の低いデューティサイクルは、電源510が第1のフェーズ704にあるときにL518のピーク電流を制限する。第3のフェーズ708に移行する際にL518のピーク電流を低くすることで、負荷508に伝送される総電力を制限することができる。デューティサイクル制御を行うことで、E級スイッチング時間を変更することなく、出力電力制御を行うことができる。
【0043】
本開示の特定の態様に従ってフリーホイールフェーズなしで構成された充電システム500は、Lc518の等価直列抵抗(ESR)に起因する損失を低減または排除することができる。ESRは、理想的でないコンデンサやインダクタの直列抵抗を表し、コンデンサやインダクタを含む回路の予想動作周波数に対して測定または定義され得る。フリーホイールフェーズをなくすことにより、不連続モードで動作する場合にSW514はオプションとなり、連続モードで動作する場合にSW514は、いくつかの例ではダイオードで置換され得る。
【0044】
本開示のある態様は、スイッチドモード電源とE級アンプを使用する充電システムにおける電力出力の制御に関する。説明を容易にするために、SMPS504およびE級アンプ506を含む図5の充電システム500を参照する。一態様では、充電システム500は、出力電力の動的制御範囲が高くなるように適合、構成または制御され得る。別の態様において、充電システム500は、ハーフブリッジスイッチ(SW512およびSW514)およびE級スイッチ(SW516)に対してゼロ電圧スイッチング(ZVS)動作を維持するように適合、構成または制御され得る。ZVS動作では、トランジスタがオンまたはオフになる前に、トランジスタスイッチの電圧降下がゼロになる。ZVSは、スイッチング時の電圧と電流の重なりを防ぐことで、損失を低減することができる。
【0045】
本開示の特定の態様に従って動作する充電システム500の電力出力は、ハーフブリッジスイッチ(SW512およびSW514)用のデューティサイクルを制御または構成することによって達成され得る。SW512とSW514のスイッチングを制御する制御信号522、524をパルス幅変調することにより、SW512とSW514のデューティサイクルを制御することができる。
【0046】
一例として、サイクルの100%でSW514をオンにし、サイクルの100%でSW512をオフにすると、最低出力を指令する0%デューティサイクルが得られる。別の例では、サイクルの100%でSW514をオフにし、サイクルの100%でSW512をオンにすると、最高出力を指令する100%デューティサイクルが得られる。制御信号522、524がパルス幅変調されても、SW516(E級スイッチ)のデューティサイクルは変化しないままであり得る。
【0047】
特定の態様によれば、パルス幅変調制御信号522、524の位相は、E級アンプ506内のE級スイッチ(SW516)に供給される制御信号526の位相と整合され得る。一例として、PWM信号のオフ時間をSW516に供給される制御信号526に中心合わせすることにより、ハーフブリッジスイッチ(SW512およびSW514)に対してZVS動作を維持することができる。
【0048】
図8は、制御信号522、524をパルス幅変調した場合の低電力出力時のタイミング図800と高電力出力時のタイミング図810を示す。第1のタイミング図800にはSW512に結合された制御信号522が示されており、本説明の目的上、SW514に結合された制御信号524は制御信号522の反転であると仮定され得る。この第1のタイミング図800において、制御信号522、524は、SW512を、各サイクルにおいてオンにするよりも長い割合でオフにし、さらにSW514を、各サイクルにおいてオフにするよりも長い割合でオンにする。E級スイッチ(SW516)に供給される制御信号526の各半周期の中心802、804は、制御信号522、524の対応する各半周期の中心と整列される。
【0049】
第2のタイミング図800にはSW512に結合された制御信号522が示されており、本説明の目的上、SW514に結合された制御信号524は制御信号522の反転であると仮定され得る。この第2のタイミング図800において、制御信号522、524は、SW512を、各サイクルにおいてオンにするよりも短い割合でオフにし、さらにSW514を、各サイクルにおいてオフにするよりも短い割合でオンにする。E級スイッチ(SW516)に供給される制御信号526の各半周期の中心812、814は、制御信号522、524の対応する各半周期の中心と整列される。
【0050】
パルス幅変調された制御信号522、524の位相と、E級アンプ506のE級スイッチ(SW516)に供給される制御信号526の位相とを整合させることにより、ハーフブリッジのスイッチング遷移が適切な電流極性で起こることを確実にすることができる。パルス幅変調された制御信号522、524を中心合わせすると、L518の電流536のゼロクロスを中心に遷移することが保証される。ハーフブリッジスイッチノード540で測定されるスイッチ出力電圧(VSW)の立ち下がりエッジは、L518の電流536が正で、ハーフブリッジスイッチノード540から負荷の方向に流出するときに生じる。Vswの立ち上がりエッジは、L518の電流536が負で、ハーフブリッジスイッチノード540に流入するときに生じる。L518の電流536の新しいサイクルは、VSWE(534)のピークで始まる。
【0051】
本開示の特定の態様に従って構築または構成された充電システム500は、E級スイッチ(SW516)がパルス幅変調された制御信号526を用いて制御され得るE級アンプ506を含み得る。制御信号526の位相は、ハーフブリッジスイッチ(SW512およびSW514)に結合されたパルス幅変調制御信号522、524の位相と整列またはロックされ得る。E級セクション制御信号526は、多くの場合、50%デューティサイクルで構成され得る。共振出力ネットワーク520の様々な構成に対応するために、デューティサイクルにいくつかの変動が提供されてもよい。異なる構成は、電力伝送コイルの数が変化する異なる充電設定と関連付けられ得る。
【0052】
公称または理想的な動作条件下では、VSWE534がゼロになるとSW516はONになる。いくつかの実施例では、オフ時間を過大評価し、SW516が必要または指定されるよりも長い時間オフにできるようにすることが有益である場合、VSWE534は、移行を直接制御するためには使用しなくてもよい。一例では、SW516に含まれる1つまたは複数のFETは、SW516が早期に(VSWE534がゼロに低下する前に)オンになるとハードスイッチされ、ドレインからソースへの電圧がFETに短絡され得る。別の例では、SW516に含まれるFETが遅れてオフになると伝導損失が増加し、FETがオンに戻るまでFETのボディダイオードが伝導し始める。FETはZVSモードで動作し続けるが、ダイオードが負荷電流を流す必要がある期間、わずかに高い伝導損失が発生する。この条件により、全体的な損失の低減と電磁両立性が実現する。
【0053】
E級スイッチ(SW516)を制御するために提供されるパルス幅変調制御信号526は、フィードバックを使用するかルックアップテーブルを介して構成され得る。一例では、コントローラは、電圧センシングまたは電流センシングを使用して共振出力ネットワーク520の構成を決定し、所望のまたは最適な性能レベルを得るために制御信号526に適用されるパルス幅変調を調整できるように構成され得る。電圧または電流センシングは、L528の両端で測定される電圧などの共振出力ネットワーク520内の電圧、または出力電流538と同等またはそれによって表され得る共振出力ネットワーク520を流れる電流を表すフィードバック信号を提供するために用いることができる。いくつかの例では、電圧または電流センシングが利用できず、コントローラはルックアップテーブルを使用して、現在動作中の充電設定に対する制御信号526に適用されるべきパルス幅変調を見つけるようにしてもよい。一例では、ルックアップテーブルは、E級デューティサイクルと共振出力ネットワーク520のインダクタンスおよびキャパシタンスを相互参照することができる。インダクタンスは、充電式デバイスに電力を伝送するために使用される伝送コイルの量および/または種類に基づいて計算または定義され得る。伝送コイルの種類は、伝送コイルの位置や製造方法と関連し得る。
【0054】
図9は、本開示の特定の態様に従って、動作にフリーホイール相を伴わないように構築または構成された電源910を具える充電システム900を示す図である。電源910は、電源902とE級アンプ906に結合されたスイッチドモード電源(SMPS904)を具える。電源910は、図9にL918として示すチョークのピーク電流を同期的に制御することができる。コントローラ930は、SMPS904内のハーフブリッジスイッチ(SW912)に制御信号922を供給し、E級アンプ906内のE級スイッチ(SW916)に制御信号926を供給する。制御信号922および926は、SMPS904がE級アンプ906と同じスイッチング周波数で動作できるように同期化され得る。ダイオード914は、図5に示す電源装置510の第2のスイッチ(すなわち、SW514)の代わりとなる。
【0055】
SMPS904およびE級アンプ906の構成は、E級アンプ906に関連する高効率レベルを維持することができ、L918および共振出力ネットワーク920のインダクタ(L928)における高周波高調波を除去または制限することができる。一例では、L928は、充電式デバイスに電力を伝送するために使用される伝送コイルを含む。電源910の負荷908は、充電式デバイスによってもたらされる反射負荷に対応または組み込むものである。高周波高調波の低減により、充電システム900の有効性が向上し、電磁干渉を制限することができる。電源910は、同等の従来の電力制御型電源よりも少ない部品数で実装することができる。
【0056】
コントローラ930は、パルスの繰り返しシーケンスを生成するように構成されたステートマシン、シーケンサまたは遅延ループを使用して実装され得る。SMPS904とE級アンプ906の構成により、出力電力の線形制御が可能であり、SMPS904とE級アンプ906の制御が簡単になる。いくつかの実施例では、コントローラ930は、サイクル毎に出力電力を制御するように構成され得る。
【0057】
図10は、図9に示す電源910の動作を説明するタイミング図1000である。出力電流938の各サイクル1002内で3つのフェーズ1004、1006、1008を定義することができる。3つのフェーズ1004、1006、1008は、発電の3つの段階を規定し、「フリーホイール」フェーズを含まない。いくつかの例では、発電の段階の1以上が、出力電流938のサイクル1002の角度位相に対応し得るが、そのような対応は期待されないし要求されない。一例では、出力電流938は、負荷908への電力伝送を表す。この動作モードでは、SW912のオン切替は、電力供給段階の前に予め定義または予め設定された時間まで遅延される。この遅延時間を利用して、出力電力を制御することができる。遅延時間が長いと、L918に蓄積される電流が少なくなる。
【0058】
第1のフェーズ1004において、電源910は、L918に電流936を構築する。コントローラ930は、制御信号922、926を構成して、SW912とSW916をオンにする。このような構成のスイッチングにより、L918に流れる電流936は、Vin932とL918の比に比例した割合で増加する。
【0059】
第2のフェーズ1006は、電力供給段階と呼ぶことができる。コントローラ930は、SW912をオフにし、SW916をオフにするように制御信号922、926を構成する。SW912は、SW916とは異なるフェーズ1006の時点でオフにされてもよい。L918の電流936は、出力を提供する共振出力ネットワーク920に流れ始めると減少し始める。閉じたSW916の電圧VSWE934は、Vin932の倍数であるピークまで増加し、その後ゼロ1010に戻るように滑らかに遷移する。
【0060】
遅延フェーズと呼ぶことができる第3のフェーズ1008において、コントローラ930はSW916をオンにし、SW912をオフにするように制御信号922および926を構成する。スイッチの構成は、遅延時間の間、維持される。
【0061】
充電システム900のスイッチング周波数は、出力AC負荷要件に基づいて構成または定義され得る。SW916のオン時間は、共振出力ネットワーク920によって規定されてもよいし、任意の適切なE級チューニング技術を使用してチューニングされてもよい。第3のフェーズ1008の遅延の持続時間および/またはSW912のオン時間は、負荷908に供給されることが要求される出力電力のレベルに基づいて設定され得る。一例では、負荷908に供給される出力電力のレベルは、充電式デバイスをワイヤレスで充電するために使用される充電設定から決定される。充電設定は、充電式デバイスと充電システム900との間のプロトコルまたはネゴシエーションによって定義され得る。一例では、充電システム900は、マルチデバイス充電器に設けることができ、充電設定は、1つまたは複数の伝送コイルに供給される出力電力のレベルを特定してもよい。SW912を動作させるために供給される制御信号922のデューティサイクルが100%に向かって増加すると、負荷908に供給される出力電力が増加する。SW912を動作させるために提供される制御信号922のデューティサイクル制御を用いて、E級スイッチング時間を変更することなく出力電力制御を行うことができる。
【0062】
本開示の特定の態様は、ワイヤレス充電システムを含む充電システムと、電源におけるSMPSまたは増幅器の様々な構成に適用可能である。例えば、いくつかのアプリケーションでは、差動E級アンプが使用され得る。図11は、本開示の特定の態様に従って、電源1102に結合されたスイッチモード電源(SMPS1104)および差動E級アンプ1106を用いて構成された電源1110を具える充電システム1100を示す図である。図12は、図11に示す電源装置1110の動作を説明するタイミング図1200である。差動E級アンプ1106は2つのセクションを含み、それぞれが電源1110が出力する電流ILoad1130の半サイクル1142、1144を供給する。各セクションはE級アンプとして動作し、チョーク(LCK11118、LCK21138)と、スイッチ(SWE11116、SWE21136)とを具える。ピーク電流は、LCK11118とLCK21138で同期的に制御され得る。コントローラ1140は、SMPS1104内のスイッチ(SW1112、SW1114)に制御信号1122、1124を供給する。コントローラ1140は、差動E級アンプ1106のSWE11116に制御信号1132を、SWE21136に制御信号1134を供給する。図示の例では、SWE11116に供給される制御信号1132とSWE21136に供給される制御信号1134との間に180°の位相シフトが存在する。他の例では、SWE11116に提供される制御信号1132とSWE21136に提供される制御信号1134の位相のずれは180°以上または以下であってもよい。
【0063】
制御信号1122、1124、1132、1134は、SMPS1104が差動E級アンプ1106と同じスイッチング周波数で動作できるように同期され得る。電力制御は、デューティサイクルの制御によって、または電力サイクルの遅延フェーズの持続時間によって得ることができる。
【0064】
SMPS1104および差動E級アンプ1106の構成は、差動E級アンプ1106に関連する高い効率レベルを維持し、LCK11118およびLCK21138ならびに共振出力ネットワーク1120のインダクタ(L)における高周波高調波を除去または制限できることができる。一例では、Lは、電力を充電式デバイスに伝送するために使用される伝送コイルを含み、電源1110の負荷1146は、充電式デバイスによって提示される反射負荷に対応するかそれを組み込む。高周波高調波の低減により、充電システム1100の有効性が向上し、電磁干渉を制限することができる。
【0065】
コントローラ1140は、パルスの繰り返しシーケンスを生成するように構成されたステートマシン、シーケンサまたは遅延ループを使用して実装され得る。SMPS1104と差動E級アンプ1106の構成により、出力電力の線形制御が可能であり、SMPS1104と差動E級アンプ1106の制御が簡単になる。いくつかの実施例では、コントローラ1140は、サイクル毎に出力電力を制御するように構成され得る。
【0066】
図13は、本開示の特定の態様に従って構築または構成されたチューナブル電源1310を含む充電システム1300を示す図である。この充電システム1300は、充電システム500にいくつかの点で対応し得る。チューナブル電源1310は、電源1302とE級アンプ1306に結合されたスイッチドモード電源(SMPS1304)を具える。チューナブル電源1310は、図13にL1318として示すチョークにおけるピーク電流を同期的に制御することができ、共振出力ネットワーク1320におけるインダクタンスの変動に対応することができる。
【0067】
コントローラ1330は、SMPS1304のハーフブリッジスイッチ(SW1312、SW1314)に制御信号1322、1324を供給し、E級アンプ1306のE級スイッチ1316(SW)に制御信号1326を供給する。一例では、SW1312、SW1314、E級スイッチ1316は、NFETを用いて実装される。制御信号1322、1324、1326は、SMPS1304がE級アンプ1306と同じスイッチング周波数で動作できるように同期され得る。制御信号1322、1324、1326のうちの1つまたは複数のデューティサイクルを選択して、チューナブル電源1310における降圧または昇圧動作を制御することができる。
【0068】
SMPS1304およびE級アンプ1306の構成は、E級アンプ1306に関連する高効率レベルを維持することができ、L1318および共振出力ネットワーク1320のインダクタ(L1328)における高周波高調波を除去または制限することができる。一例では、L1328は、電力を充電式デバイスに伝送するために使用される1以上の伝送コイルを含み、チューナブル電源1310の負荷1308は、充電式デバイスによって提示される反射負荷を組み込むかそれに対応する。高周波高調波の低減により、充電システム1300の有効性が向上し、電磁干渉を制限することができる。チューナブル電源1310は、同等の従来の電力制御型電源よりも少ない部品数で実装することができる。
【0069】
コントローラ1330は、パルスの繰り返しシーケンスを生成するように構成されたステートマシン、シーケンサまたは遅延ループを使用して実装され得る。SMPS1304とE級アンプ1306の構成により、出力電力の線形制御が可能であり、SMPS1304とE級アンプ1306の制御が簡単になる。いくつかの実施例では、コントローラ1330は、サイクル毎に出力電力を制御するように構成され得る。
【0070】
共振出力ネットワーク1320のインダクタンスは、ワイヤレス充電システムにおいて動的に変化し得る。共振出力ネットワーク1320のインダクタ(L1328)は、固定インダクタおよびワイヤレス充電装置内の1以上のワイヤレス伝送コイルからの寄与と、負荷伝達効果または受電デバイスがもたらす反射負荷とを含む正味のインダクタンスを表す。共振出力ネットワーク1320のインダクタンスは、受電デバイスの種類、受電デバイス内の回路構成、およびワイヤレス充電装置と受電デバイスとの間の電磁結合によって変化し得る。インダクタンスの変動は、SMPS1304とE級アンプ1306の動作に影響し、システム利得に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0071】
本開示の特定の態様によれば、ハーフブリッジスイッチ(SW1312およびSW1314)のZVS動作およびシステム利得は、負荷における変化が検出または予想されてからスイッチ容量1342(C)およびタンク容量1348(C)を再調整することによって制御または維持され得る。スイッチ容量1342およびタンク容量1348は、物理コンデンサによって提供される公称値を有してもよく、この公称値は、追加のキャパシタンスを並列に接続することによって調整され得る。
【0072】
スイッチ容量1342は、1つまたは複数のチューニング要素1350を用いてチューニングされ得る。スイッチ容量1342は、E級スイッチ1316と並列に結合される。図示の例では、各チューニング要素1350は、関連するスイッチ1354が閉じたときにE級スイッチ1316と並列に結合されるように構成されたチューニングコンデンサ1352を含む。いくつかの例では、スイッチ1354は、コントローラ1330によって提供される制御信号1356により制御される。他の例では、コントローラ1330は、選択されたチューニング要素1350のセット内のスイッチ1354に制御信号を提供するデコーダ(図示せず)に制御ワードを書き込むことができる。制御ワードは、アクティブ化されるべきチューニング要素1350の数を示すことができる。いくつかの例では、制御ワードは、アクティブ化されるべきチューニング要素1350の種類を示すことができる。例えば、コントローラ1330は、スイッチ容量1342に追加される所望のチューニング容量値を得るために、複数のタイプのチューニング要素1350の各々のアクティブ化する数を指示することができる。いくつかの例では、異なるタイプのチューニング要素1350は、異なる容量値に対応し得る。
【0073】
タンク容量1348は、1以上のチューニング要素1360を使用してチューニングされ得る。タンク容量1348は、共振出力ネットワーク1320に含まれる。図示の例では、各チューニング要素1360は、関連するスイッチ1364が閉じたときにタンク容量1348と並列に結合されるように構成されたチューニングコンデンサ1362を含む。いくつかの例では、スイッチ1364は、コントローラ1330によって提供される制御信号1366により制御される。他の例では、コントローラ1330は、チューニング要素1360のセット内のスイッチ1364に制御信号を提供するデコーダ(図示せず)に制御ワードを書き込むことができる。制御ワードは、アクティブ化されるべきチューニング要素1360の数を示すことができる。いくつかの例では、制御ワードは、アクティブ化されるべきチューニング要素1360の種類を示すことができる。例えば、コントローラ1330は、タンク容量1348に追加されるべき所望のチューニング容量を得るために、複数のタイプのチューニング要素1360の各々のアクティブ化する数を指示することができる。いくつかの例では、異なるタイプのチューニング要素1360は、異なる容量値に対応し得る。
【0074】
図示の例では、チューニング要素1350、1360は、コントローラ1330によって制御または設定される。いくつかの例では、チューニング要素1350、1360は、有限状態マシンまたは別のタイプのコントローラによって制御されてもよい。いくつかの例では、チューニング要素1350、1360は、フィードバック回路によって自動的に制御されてもよい。フィードバック回路は、電圧または電流センシングを用いて、チューニング要素1350、1360を制御または構成するために使用されるフィードバック信号を提供することができる。フィードバック信号は、共振ネットワークのインダクタンスを表すか、計算または推定するために使用することができる。電圧または電流センシングは、共振出力ネットワーク1320の電圧を表すフィードバック信号、または共振出力ネットワーク1320に流れる電流を表すフィードバック信号を提供するために使用され得る。一例では、L1328にまたがって測定された電圧に基づいてフィードバック信号が生成され得る。別の例では、E級スイッチ1316にまたがって測定された電圧(VSWE1334)に基づいてフィードバック信号が生成されてもよい。後者の例では、VSWE1334がゼロに落ちない場合、スイッチ容量1342(C)またはタンク容量1348(C)が再チューニングされてもよい。別の例では、フィードバック信号は、出力電流1338と同等であるかそれによって表され得る、共振出力ネットワーク1320に流れる電流に基づいて生成されてもよい。別の例では、L1318に流れる電流1336に基づいてフィードバック信号が生成されてもよい。
【0075】
いくつかの例では、電圧または電流センシングが利用できず、コントローラはルックアップテーブルまたはアルゴリズムを使用して、チューニング要素1350、1360を制御または構成するようにしてもよい。いくつかの例では、既知の負荷変化が発生したときに、ルックアップテーブルやアルゴリズムが使用され得る。既知の負荷変化は、例えば、充電設定の変更により、L1328に含まれる伝送コイルの数が変化する場合に発生し得る。ルックアップテーブルは、伝送コイルの選択された組み合わせに対して有効にされるチューニング要素1350、1360の数または組み合わせを特定することができる。ルックアップテーブルは、伝送コイルの可能な組み合わせごとに、L1328の予想または定義されたインダクタンス値に対して有効にされるチューニング要素1350、1360の数または組み合わせを特定することができる。伝送コイルの組み合わせは、L1328に異なるインダクタンス値を与える伝送コイルが含まれ得る。異なる負荷条件下、または負荷条件の変更に対してスイッチ容量1342(C)およびタンク容量1348(C)を調整するために使用される容量値を計算するために、アルゴリズムが使用され得る。計算される容量値は、チューニング要素1350、1360によって提供されるべき容量、またはチューニング要素1350、1360を使用して達成されるべき総キャパシタンスに関連し得る。
【0076】
処理回路の例
図14は、バッテリをワイヤレス充電することを可能にする充電装置または受電デバイスに組み込むことができる装置1400のハードウェア実装の一例を示す図である。いくつかの例では、装置1400が、本明細書に開示の1以上の機能を実行することができる。本開示の様々な態様によれば、本明細書に開示の要素、要素の任意の部分、または要素の任意の組合せを、処理回路1402を用いて実装することができる。処理回路1402は、ハードウェアモジュールおよびソフトウェアモジュールのある組合せによって制御される1または複数のプロセッサ1404を含むことができる。プロセッサ1404の例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、SoC、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、ステートマシン、シーケンサ、ゲートロジック、ディスクリートハードウェア回路、および本開示全体を通して記載される様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアが含まれる。1以上のプロセッサ1404は、特定の機能を実行する専用のプロセッサを含むことができ、ソフトウェアモジュール1416の1つによって構成、増強または制御され得る。1以上のプロセッサ1404は、初期化中にロードされるソフトウェアモジュール1416の組合せを通じて構成されてもよく、動作中に1以上のソフトウェアモジュール1416をロードまたはアンロードすることによってさらに構成されてもよい。
【0077】
図示の例では、処理回路1402が、概してバス1410で示されるバスアーキテクチャで実装され得る。バス1410は、処理回路1402の特定の用途および全体的な設計上の制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含むことができる。バス1410は、1以上のプロセッサ1404およびストレージ1406を含む様々な回路をリンクする。ストレージ1406は、メモリデバイスおよび大容量ストレージデバイスを含むことができ、本明細書では、コンピュータ可読媒体および/またはプロセッサ可読媒体とも呼ばれる。ストレージ1406は、一時的な記憶媒体および/または非一時的な記憶媒体を含むことができる。
【0078】
バス1410は、タイミングソース、タイマ、周辺機器、電圧レギュレータおよび電源管理回路などの様々な他の回路をリンクしてもよい。バスインターフェース1408は、バス1410と1または複数のトランシーバ1412との間のインターフェースを提供することができる。一例では、標準規定プロトコルに従って、装置1400が充電装置または受電デバイスと通信できるようにするために、トランシーバ1412を設けることができる。また、装置1400の性質に応じて、ユーザインタフェース1418(例えば、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイク、ジョイスティック)が提供されてもよく、バス1410に直接またはバスインターフェース1408を介して通信可能に結合することができる。
【0079】
プロセッサ1404は、バス1410の管理と、ストレージ1406を含むコンピュータ可読媒体に格納されたソフトウェアの実行を含む全体的な処理とを担うことができる。この点において、プロセッサ1404を含む処理回路1402は、本明細書に開示の方法、機能および技術のいずれかを実装するために使用することができる。ストレージ1406は、ソフトウェアの実行時にプロセッサ1404によって操作されるデータを格納するために使用することができ、ソフトウェアは、本明細書に開示の方法のいずれか一つを実行するように構成することができる。
【0080】
処理回路1402の1または複数のプロセッサ1404は、ソフトウェアを実行することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコードまたはハードウェア記述言語などと呼ばれるかどうかに拘わらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、関数、アルゴリズムなどを意味するものとして、広く解釈されるものとする。ソフトウェアは、コンピュータ可読形式でストレージ1406に存在するようにしても、外部のコンピュータ可読媒体に存在するようにしてもよい。外部のコンピュータ可読媒体および/またはストレージ1406は、非一時的なコンピュータ可読媒体を含み得る。非一時的なコンピュータ可読媒体は、例えば、磁気ストレージデバイス(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、「フラッシュドライブ」、カード、スティック、キードライブ)、RAM、ROM、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、EEPROMを含む消去可能PROM(EPROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、およびコンピュータがアクセスして読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を格納するための他の任意の適切な媒体を含むことができる。また、コンピュータ可読媒体および/またはストレージ1406は、例えば、搬送波、伝送線、およびコンピュータがアクセスして読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を伝送するための他の任意の適切な媒体も含むことができる。コンピュータ可読媒体および/またはストレージ1406は、処理回路1402に存在していても、プロセッサ1404に存在していても、処理回路1402の外部にあっても、処理回路1402を含む複数のエンティティに分散していてもよい。コンピュータ可読媒体および/またはストレージ1406は、コンピュータプログラム製品に具現化されるものであってもよい。一例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージ材料内のコンピュータ可読媒体を含むことができる。当業者は、特定の用途およびシステム全体に課せられた全体的な設計上の制約に応じて、本開示全体にわたって提示された記載の機能を実装するための最良の方法を認識するであろう。
【0081】
ストレージ1406は、本明細書でソフトウェアモジュール1416とも呼ばれる、ロード可能なコードセグメント、モジュール、アプリケーション、プログラムなどのソフトウェアを維持および/または編成することができる。ソフトウェアモジュール1416の各々は、処理回路1402にインストールまたはロードされて、1以上のプロセッサ1404によって実行されると、1以上のプロセッサ1404の動作を制御するランタイムイメージ1414に寄与する命令およびデータを含むことができる。特定の命令は、実行されると、処理回路1402に、本明細書に記載の特定の方法、アルゴリズムおよびプロセスに従って機能を実行させることができる。
【0082】
ソフトウェアモジュール1416のいくつかは、処理回路1402の初期化中にロードされるものであってもよく、これらのソフトウェアモジュール1416は、本明細書に開示の様々な機能の実行を可能にするように処理回路1402を構成することができる。例えば、いくつかのソフトウェアモジュール1416は、プロセッサ1404の内部デバイスおよび/または論理回路1422を構成することができ、トランシーバ1412、バスインターフェース1408、ユーザインターフェース1418、タイマ、数値演算コプロセッサなどの外部デバイスへのアクセスを管理することができる。ソフトウェアモジュール1416は、割り込みハンドラおよびデバイスドライバと相互作用し、処理回路1402が提供する様々なリソースへのアクセスを制御する制御プログラムおよび/またはオペレーティングシステムを含むことができる。リソースは、メモリ、処理時間、トランシーバ1412へのアクセス、ユーザインタフェース1418などを含むことができる。
【0083】
処理回路1402の1または複数のプロセッサ1404は多機能であり、それによってソフトウェアモジュール1416のいくつかがロードされ、異なる機能または同じ機能の異なるインスタンスを実行するように構成される。さらに、1以上のプロセッサ1404は、例えばユーザインタフェース1418、トランシーバ1412およびデバイスドライバからの入力に応答して開始されるバックグラウンドタスクを管理するように適合されてもよい。複数の機能の実行をサポートするために、1以上のプロセッサ1404は、マルチタスク環境を提供するように構成されてもよく、それによって複数の機能の各々が、必要に応じて1以上のプロセッサ1404によって提供されるタスクのセットとして実装される。一例では、マルチタスク環境は、異なるタスク間でプロセッサ1404の制御を引き渡すタイムシェアリングプログラム1420を使用して実装されてもよく、それによって各タスクは、未処理の動作の完了時および/または割り込みなどの入力に応答して、1以上のプロセッサ1404の制御をタイムシェアリングプログラム1420に戻す。タスクが1以上のプロセッサ1404の制御を有する場合、処理回路は、制御タスクに関連する機能によって対処される目的のために効果的に特化される。タイムシェアリングプログラム1420は、オペレーティングシステム、ラウンドロビン方式で制御を転送するメインループ、機能の優先順位に従って1以上のプロセッサ1404の制御を割り当てる機能、および/または、1以上のプロセッサ1404の制御を処理機能に提供することによって外部イベントに応答する割込み作動メインループを含むことができる。
【0084】
一実施態様では、装置1400は、充電回路に結合されたバッテリ充電電源と、複数の充電セルと、1以上のプロセッサ1404に含まれ得るコントローラとを有するワイヤレス充電装置を含むか、またはそのように動作する。複数の充電セルは、充電面を提供するように構成され得る。各充電セルは、充電セルの電荷伝送領域を通して電磁場を導くように構成された少なくとも1つの伝送コイルを含み得る。装置1400は、増幅段と、電力スイッチング段と、コントローラと、を有する電力アンプを具え得る。
【0085】
この電力アンプは、E級アンプとして動作するように構成され得る。増幅段は、増幅段の入力から電流を受け取るように構成されたチョークと、チョークの出力に結合され、出力電流を電力アンプの負荷に供給するように構成された共振ネットワークと、オンになったときにチョークの出力を回路接地に短絡するように構成された第1のスイッチとを具え得る。
【0086】
電力スイッチング段は、電源を増幅段の入力に結合するように構成され、オンになったときに増幅段の入力を回路接地に結合するように動作可能な第2のスイッチを具えることができる。コントローラは、出力電流の周期を規定するタイミングシーケンスに従って第1のスイッチおよび第2のスイッチの動作を制御するように構成され得る。一例では、第1のスイッチは、サイクルの第1段階中はオンとなり、サイクルの第1段階に続くサイクルの第2段階中はオンとなり、サイクルの第2段階に続くサイクルの第3段階中はオフとなり、一方で第2のスイッチは、サイクルの第1段階中はオフとなり、サイクルの第2段階中はオンとなり、サイクルの第3段階中はオンとなる。
【0087】
一態様では、タイミングシーケンスの持続時間は出力電流のサイクル期間に対応する。一態様では、電力スイッチング段は、電源の出力と増幅段の入力とに結合されたダイオードを含む。第2のスイッチに代えてダイオードを設けてもよい。別の態様では、電力スイッチング段は、オンになったときに電源と増幅段の入力との間の結合を提供する第3のスイッチを含む。コントローラは、第3のスイッチの動作を制御するようにさらに構成され得る。第3のスイッチは、サイクルの第1段階中はオンとなり、サイクルの第2段階中およびサイクルの第3段階中はオフにされ得る。第3のスイッチは、第2のスイッチがオフのときにオンにされてもよい。コントローラは、電力アンプの出力に供給される電力レベルを制御するようにさらに構成され得る。電力レベルは、第2のスイッチと第3のスイッチの動作を制御するために提供される制御信号の可変デューティサイクルを使用して制御され得る。各制御信号のデューティサイクルは、共振ネットワークで測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて構成され得る。
【0088】
一例では、電力アンプの出力は、ワイヤレス充電装置の伝送コイルに結合される。後者および他の例では、電力アンプの負荷は、マルチデバイスワイヤレス充電装置の1つまたは複数の伝送コイルを含み得る。
【0089】
いくつかの例では、電力アンプは第2の増幅段を有し、この電力アンプは差動E級アンプとして動作するように構成され得る。第2の増幅段は、増幅段の入力から電流を受け取るように構成された第2のチョークを有し得る。第2の増幅段のスイッチは、オンになると第2のチョークの出力を回路接地に短絡するように構成され得る。コントローラは、出力電流の周期を規定するタイミングシーケンスに従って、第4のスイッチの動作を制御するように構成され得る。コントローラは、第1のスイッチに供給される制御信号とは180°位相のずれた制御信号を第4のスイッチに供給するように構成され得る。
【0090】
いくつかの実施例では、ストレージ1406が命令と情報を保持し、これらの命令が1以上のプロセッサ1404に、増幅段のチョークに、前記増幅段の入力から電流を受け取らせ、前記チョークの出力に結合された共振ネットワークに電力アンプの負荷に出力電流を供給させ、オンになったときに前記チョークの出力を回路接地に短絡させるように第1のスイッチを構成し、前記増幅段の入力に電源を結合するように電力スイッチング段を構成し、オンになったときに前記増幅段の入力を前記回路接地に結合するように前記電力スイッチング段の第2のスイッチを構成し、出力電流の周期を規定するタイミングシーケンスに従って前記第1のスイッチと前記第2のスイッチの動作を制御させるように構成される。前記第1のスイッチの動作の制御は、前記第1のスイッチが、サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第1段階に続くサイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第2段階に続くサイクルの第3段階中はオフとなるように構成することを含み得る。前記第2のスイッチの動作の制御は、前記第2のスイッチが、前記サイクルの第1段階中はオフとなり、前記サイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第3段階中はオンとなるように構成することを含み得る。
【0091】
いくつかの例では、タイミングシーケンスの持続時間は出力電流のサイクル期間に対応する。命令は、1つまたは複数のプロセッサ1404に、電源と増幅段の入力との間の結合を提供するように電力スイッチング段のダイオードを構成させるように構成され得る。命令は、1つまたは複数のプロセッサ1404に、電源と増幅段の入力との間の結合を提供するように電力スイッチング段の第3のスイッチを構成させ、タイミングシーケンスに従って前記第3のスイッチの動作を制御させるように構成され得る。命令は、1つまたは複数のプロセッサ1404に、第3のスイッチが、サイクルの第1段階中はオンとなり、サイクルの第2段階中およびサイクルの第3段階中はオフとなるように構成させるように構成され得る。命令は、1つまたは複数のプロセッサ1404に、第2のスイッチがオフにされたときに第3のスイッチがオンにされるように構成させるように構成され得る。命令は、1つまたは複数のプロセッサ1404に、電力アンプの出力に提供される電力レベルを制御するように充電装置を構成させるように構成され得る。電力レベルは、第2のスイッチと第3のスイッチの動作を制御するために供給される制御信号のデューティサイクルによって制御される。
【0092】
一例では、命令は、1つまたは複数のプロセッサ1404に、増幅段の入力から電流を受け取るように第2の増幅段に設けられた第2のチョークを構成させ、オンになったときに第2のチョークの出力を回路接地に短絡するように第4のスイッチを構成させ、電源を第2の増幅段の入力に結合するように電力スイッチング段を構成させ、出力電流の周期を規定するタイミングシーケンスに従って第4のスイッチの動作を制御させる。第4のスイッチの動作は、第1のスイッチのゲートに第1の信号を供給し、第4のスイッチのゲートに第2の信号を供給することによって制御され得る。一例として、第2の信号は第1の信号と180°位相がずれている。他の例では、第1の信号と第2の信号との間の位相差は、180゜以上であっても以下であってもよい。
【0093】
一例では、電力アンプの出力は、ワイヤレス充電装置の伝送コイルに結合される。後者および他の例では、電力アンプの負荷は、マルチデバイスワイヤレス充電装置の1つまたは複数の伝送コイルを含み得る。
【0094】
図15は、本開示の特定の態様に従って、充電装置に増幅された電流、電圧または電力を供給する方法を示すフローチャート1500である。この方法は、充電装置内のコントローラによって実行することができる。ブロック1502において、コントローラは、増幅段の入力から電流を受け取るように増幅段のチョークを構成することができる。ブロック1504において、コントローラは、充電装置の負荷に出力電流を供給するようにチョークの出力に結合された共振ネットワークを構成することができる。ブロック1506において、コントローラは、オンになったときにチョークの出力を回路接地に短絡させるように第1のスイッチを構成することができる。ブロック1508において、コントローラは、電源を増幅段の入力に結合するように電源スイッチング段を構成することができる。ブロック1510において、コントローラは、オンになったときに増幅段の入力を回路接地に結合するように電力スイッチング段の第2のスイッチを構成することができる。ブロック1512において、コントローラは、出力電流のサイクルを規定するタイミングシーケンスに従って、第1のスイッチおよび第2のスイッチの動作を制御することができる。第1のスイッチの動作の制御は、前記第1のスイッチが、サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第1段階に続くサイクルの第2段階中はオフとなり、前記サイクルの第2段階に続くサイクルの第3段階中はオフとなるように構成することを含み得る。第2のスイッチの動作の制御は、前記第2のスイッチが、前記サイクルの第1段階中はオフとなり、前記サイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第3段階中はオンとなるように構成することを含み得る。一例では、タイミングシーケンスの持続時間は出力電流のサイクル期間に対応する。
【0095】
一態様において、コントローラは、電源と増幅段の入力との間の結合を提供するように電源スイッチング段のダイオードを構成することができる。別の態様において、コントローラは、電源と増幅段の入力との間の結合を提供するように電源スイッチング段の第3のスイッチを構成することができる。コントローラは、タイミングシーケンスに従って、第3のスイッチの動作を制御することができる。コントローラは、第3のスイッチを、サイクルの第1段階中はオンとなり、サイクルの第2段階中はオフとなり、サイクルの第3段階中はオフとなるように構成することができる。コントローラは、第2のスイッチがオフになると、第3のスイッチがオンになるように構成することができる。コントローラは、充電装置の出力に供給される電力レベルを制御するように充電装置を構成することができる。電力レベルは、第2のスイッチと第3のスイッチの動作を制御するために提供される制御信号の可変デューティサイクルを使用して制御することができる。例えば、デューティサイクルを100%に向けて調整することで電力を増加することができる。いくつかの例では、各制御信号のデューティサイクルは、共振ネットワークで測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて動的に構成され得る。
【0096】
一例では、コントローラは、増幅段の入力から電流を受け取るように第2の増幅段に設けられた第2のチョークを構成し、オンになったときに第2のチョークの出力を回路接地に短絡するように第4のスイッチを構成し、電源を第2の増幅段の入力に結合するように電力スイッチング段を構成し、出力電流の周期を規定するタイミングシーケンスに従って第4のスイッチの動作を制御する。第4のスイッチの動作は、第1のスイッチのゲートに第1の信号を供給し、第4のスイッチのゲートに第2の信号を供給することによって制御され得る。一例として、第2の信号は第1の信号と180°位相がずれている。他の例では、第1の信号と第2の信号との間の位相差は、180゜以上であっても以下であってもよい。
【0097】
様々な例において、電力アンプの出力は、ワイヤレス充電装置の伝送コイルに結合される。後者および他の例では、電力アンプの負荷は、マルチデバイスワイヤレス充電装置の1つまたは複数の伝送コイルを含み得る。
【0098】
特定の例では、この方法は、第1のコンデンサと並列に結合されるように構成された複数のコンデンサの中からチューニングコンデンサの第1のセットを決定し、当該チューニングコンデンサの第1のセットにおける各チューニングコンデンサについて、各チューニングコンデンサと直列に接続されたスイッチを閉じることによって、第1のスイッチと並列に結合された第1のコンデンサをチューニングすることを含む。チューニングコンデンサの第1のセットは、充電装置の誘導負荷に基づいて構成され得る。
【0099】
特定の例では、この方法は、第2のコンデンサと並列に結合されるように構成された複数のコンデンサの中からチューニングコンデンサの第2のセットを決定し、当該チューニングコンデンサの第2のセットにおける第1のチューニングコンデンサの各々について、各チューニングコンデンサと直列に接続されたスイッチを閉じることによって、共振ネットワークの第2のコンデンサをチューニングすることを含む。チューニングコンデンサの第2のセットは、充電装置の誘導負荷に基づいて構成され得る。
【0100】
いくつかの実施例を以下の番号の項目に記載する。
1. 電力アンプにおいて、増幅段であって、当該増幅段の入力から電流を受け取るように構成されたチョークと、前記チョークの出力に結合され、前記電力アンプの負荷に出力電流を供給するように構成された共振ネットワークと、オンになったときに前記チョークの出力を回路接地に短絡するように構成された第1のスイッチとを具える増幅段と、電源を前記増幅段の入力に結合するように構成され、オンになったときに前記増幅段の入力を回路接地に結合するように動作可能な第2のスイッチを含む電力スイッチング段と、前記出力電流のサイクルを規定するタイミングシーケンスに従って前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの動作を制御するように構成されたコントローラとを具え、前記第1のスイッチは、前記サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第1段階に続くサイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第2段階に続くサイクルの第3段階中はオフとなり、前記第2のスイッチは、前記サイクルの第1段階中はオフとなり、前記サイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第3段階中はオンとなることを特徴とする電力アンプ。
【0101】
2. 前記タイミングシーケンスの継続時間は、前記出力電流のサイクルの期間に対応する、項目1に記載の電力アンプ。
【0102】
3. 前記電力スイッチング段は、前記電源と前記増幅段の入力との間の結合を提供するダイオードをさらに具える、項目1または項目2に記載の電力アンプ。
【0103】
4. 前記電力スイッチング段は、オンになったときに前記電源と前記増幅段の入力との間の結合を提供する第3のスイッチをさらに具え、前記コントローラは前記第3のスイッチの動作を制御するようにさらに構成されている、項目1~3のいずれかに記載の電力アンプ。
【0104】
5. 前記第3のスイッチは、前記サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第2段階および前記サイクルの第3段階中はオフとなる、項目4に記載の電力アンプ。
【0105】
6. 前記第3のスイッチは、前記サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第2段階および前記サイクルの第3段階中はオフとなる、項目4に記載の電力アンプ。
【0106】
7. 前記コントローラはさらに、前記電力アンプの出力に供給される電力レベルを制御するように構成され、前記電力レベルは、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチの動作を制御するために供給される制御信号の可変デューティサイクルを使用して制御される、項目6に記載の電力アンプ。
【0107】
8. 前記制御信号の各々のデューティサイクルは、前記共振ネットワークで測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて設定される、項目7に記載の電力アンプ。
【0108】
9. 前記コントローラがさらに、前記電力アンプの負荷に含まれる1以上の伝送コイルの量および種類に基づいて、前記第1のスイッチに供給される制御信号をパルス幅変調するように構成される、項目1~8のいずれかに記載の電力アンプ。
【0109】
10. 前記電力アンプの負荷は、マルチデバイスワイヤレス充電装置の1以上の伝送コイルを含む、項目1~9のいずれかに記載の電力アンプ。
【0110】
11. 前記増幅段の入力から電流を受け取るように構成された第2のチョークと、オンになったときに前記第2のチョークの出力を回路接地に短絡するように構成された第4のスイッチと、を有する第2の増幅段をさらに具え、前記コントローラは、出力電流のサイクルを規定するタイミングシーケンスに従って前記第4のスイッチの動作を制御するように構成されており、前記コントローラは、前記第1のスイッチに提供される制御信号と180°位相のずれた制御信号を前記第4のスイッチに供給するように構成されている、項目1~10のいずれかに記載の電力アンプ。
【0111】
12. 第1のチューニングコンデンサと、当該第1のチューニングコンデンサを回路接地と前記チョークの出力との間に結合するように構成された第1のチューニングスイッチとを有する第1のチューニング要素をさらに具え、前記コントローラは、前記共振ネットワークにおいて測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて、前記第1のチューニングスイッチの動作を制御するように構成されている、項目1~11のいずれかに記載の電力アンプ。
【0112】
13. 第2のチューニングコンデンサと、前記第2のチューニングコンデンサを前記共振ネットワークの容量と並列に接続するように構成された第2のチューニングスイッチとを有する第2のチューニング要素をさらに具え、前記コントローラは、前記共振ネットワークで測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて、前記第2のチューニングスイッチの動作を制御するように構成されている、項目1~12のいずれかに記載の電力アンプ。
【0113】
14. 充電装置において電力を増幅する方法であって、増幅段の入力から電流を受け取るように前記増幅段にチョークを構成するステップと、前記チョークの出力に結合され、前記電力アンプの負荷に出力電流を供給するように共振ネットワークを構成するステップと、オンになったときに前記チョークの出力を回路接地に短絡するように第1のスイッチを構成するステップと、電源を前記増幅段の入力に結合するように電力スイッチング段を構成するステップと、オンになったときに前記増幅段の入力を回路接地に結合するように動作可能な第2のスイッチを前記電力スイッチング段に構成するステップと、前記出力電流のサイクルを規定するタイミングシーケンスに従って前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの動作を制御するステップであって、前記第1のスイッチを、前記サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第1段階に続くサイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第2段階に続くサイクルの第3段階中はオフとなるように構成し、前記第2のスイッチを、前記サイクルの第1段階中はオフとなり、前記サイクルの第2段階中はオンとなり、前記サイクルの第3段階中はオンとなるように構成するステップとを含むことを特徴とする方法。
【0114】
15. 前記タイミングシーケンスの持続時間は、前記出力電流のサイクルの周期に対応する、項目14に記載の方法。
【0115】
16. 前記電源と前記増幅段の入力との間の結合を提供するように前記電力スイッチング段にダイオードを構成するステップをさらに含む、項目14または項目15に記載の方法。
【0116】
17. 前記電源と前記増幅段の入力との間の結合を提供するように前記電力スイッチング段の第3のスイッチを構成するステップと、前記タイミングシーケンスに従って前記第3のスイッチの動作を制御するステップとをさらに含む、項目14~16のいずれかに記載の方法。
【0117】
18. さらに、前記第3のスイッチを、前記サイクルの第1段階中はオンとなり、前記サイクルの第2段階中はオフとなり、前記サイクルの第3段階中はオフとなるように構成するステップを含む、項目17に記載の方法。
【0118】
19. さらに、前記第2のスイッチがオフとなったときに前記第3のスイッチがオンになるように構成するステップを含む、項目17または項目18に記載の方法。
【0119】
20. さらに、前記充電装置の出力に供給される電力レベルを制御するように前記充電装置を構成するステップであって、前記電力レベルは、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチの動作を制御するために供給される制御信号の可変デューティサイクルを使用して制御されるステップを含む、項目19に記載の方法。
【0120】
21. さらに、前記共振ネットワークにおいて測定されたインダクタンスを表すフィードバック信号に基づいて、前記制御信号の各々のデューティサイクルを設定するステップを含む、項目19または項目20に記載の方法。
22. さらに、前記充電装置の負荷に含まれる1つまたは複数の伝送コイルの量および種類に基づいて、前記第1のスイッチに供給される制御信号をパルス幅変調するステップを含む、項目14~21のいずれかに記載の方法。
【0121】
23. 前記充電装置の負荷は、マルチデバイスワイヤレス充電装置の1つまたは複数の伝送コイルを含む、項目14~22のいずれかに記載の方法。
【0122】
24. さらに、前記増幅段の入力から電流を受け取るように第2の増幅段に設けられた第2のチョークを構成するステップと、オンになったときに前記第2のチョークの出力を回路接地に短絡させるように第4のスイッチを構成するステップと、前記第2の増幅段の入力に電源を結合するように電力スイッチング段を構成するステップと、出力電流のサイクルを規定するタイミングシーケンスに従って前記第4のスイッチの動作を制御するステップであって、前記第1のスイッチのゲートに第1の信号を供給することと、前記第4のスイッチのゲートに前記第1の信号と180°位相をずらした第2の信号を供給することを含むステップとを含む、項目14~23のいずれかに記載の方法。
【0123】
25. さらに、第1のコンデンサと並列に結合されるように構成された複数のコンデンサの中からチューニングコンデンサの第1のセットを決定し、前記チューニングコンデンサの第1のセットにおける各チューニングコンデンサについて、各チューニングコンデンサと直列に接続されたスイッチを閉じることとによって、前記第1のスイッチと並列に結合された第1のコンデンサをチューニングするステップを含む、項目14~24のいずれかに記載の方法。
【0124】
26. 前記チューニングコンデンサの第1のセットは、前記充電装置の誘導負荷に基づいて構成される、項目25に記載の方法。
【0125】
27. さらに、前記第2のコンデンサと並列に結合されるように構成された複数のコンデンサの中からチューニングコンデンサの第2のセットを決定し、前記チューニングコンデンサの第2のセットにおける第1のチューニングコンデンサの各々について、各チューニングコンデンサと直列に接続されたスイッチを閉じることとによって、前記共振ネットワークの第2のコンデンサをチューニングするステップを含む、項目14~26のいずれかに記載の方法。
【0126】
28. 前記チューニングコンデンサの第2のセットは、前記充電装置の誘導性負荷に基づいて構成される、項目27に記載の方法。
【0127】
上述した説明は、当業者が本明細書に記載の様々な態様を実施できるようにするために提供されたものである。これらの態様に対する様々な変更は、当業者には明らかであり、本明細書で規定される一般的な原理は、他の態様に適用することができる。このため、特許請求の範囲は、本明細書に示される態様に限定されることを意図するものではなく、請求項の文言と一致する全範囲が認められるものであり、単数形の要素への言及は、特に明記がなければ、「唯一の」を意味するものではなく、「1以上」を意味するものとする。特に明記されていない限り、「いくつか」という用語は1以上を指している。当業者に知られている、または後に当業者に知られるようになる、本開示を通して説明される様々な態様の要素に対するすべての構造的および機能的均等物は、引用により本明細書に明示的に援用されるとともに、特許請求の範囲に含まれることが意図される。さらに、本明細書に開示されているものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているか否かにかかわらず、公衆に捧げられることを意図していない。クレームの要素は、その要素が「means for」という語句で明示的に記載されているか、方法クレームの場合には「step for」という語句で記載されていなければ、35U.S.C.§112、第6章の規定に基づいて解釈されるべきではない。
図1
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【国際調査報告】