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特表2023-549269凍結乾燥器および凍結乾燥するための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-22
(54)【発明の名称】凍結乾燥器および凍結乾燥するための方法
(51)【国際特許分類】
   F26B 5/06 20060101AFI20231115BHJP
【FI】
F26B5/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528671
(86)(22)【出願日】2021-11-12
(85)【翻訳文提出日】2023-06-29
(86)【国際出願番号】 NL2021050699
(87)【国際公開番号】W WO2022103268
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】2026893
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523176462
【氏名又は名称】ホソカワ・ミクロン・ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】Hosokawa Micron B.V.
【住所又は居所原語表記】Gildenstraat 26,7005 BL DOETINCHEM,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン・デル・ベル、ペーテル・ヘーラルドゥス・ヨゼーヒュス
(72)【発明者】
【氏名】イモレ、オルカヨデ・イザヤ
【テーマコード(参考)】
3L113
【Fターム(参考)】
3L113AA01
3L113AB10
3L113AC24
3L113AC45
3L113AC67
3L113AC83
3L113BA36
3L113CB16
3L113DA01
(57)【要約】
本発明は、凍結乾燥器であって、乾燥対象の材料が内部に導入されることを可能にする入口を有し、少なくとも部分的に真空化されるように構成された凍結乾燥チャンバと、乾燥チャンバと流体連通し、凍結乾燥チャンバを少なくとも部分的に真空化するように構成された真空源と、ここにおいて、真空流路が凍結乾燥チャンバと真空源との間に画定される、を備え、凍結乾燥器は、凍結乾燥チャンバから乾燥された材料を収集するように構成された収集フィルタをさらに備え、この収集フィルタは、凍結乾燥チャンバの外側、および凍結乾燥チャンバと真空源との間の真空流路内に配置される、凍結乾燥器に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
凍結乾燥器であって、
乾燥対象の材料が内部に導入されることを可能にするための入口を有し、少なくとも部分的に真空化されるように構成された凍結乾燥チャンバと、
前記乾燥チャンバと流体連通し、前記凍結乾燥チャンバを少なくとも部分的に真空化するように構成された真空源と、ここにおいて、真空流路が前記凍結乾燥チャンバと前記真空源との間に画定される、
を備え、
前記凍結乾燥器が、前記凍結乾燥チャンバから乾燥された材料を収集するように構成された材料収集器をさらに備え、前記材料収集器は、前記凍結乾燥チャンバの外側、および前記凍結乾燥チャンバと前記真空源との間の前記真空流路内に配置される、凍結乾燥器。
【請求項2】
前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバの隣および/またはそのそばに配置される、請求項1に記載の凍結乾燥器。
【請求項3】
前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバと流体連通する入口と、前記真空源と流体連通する真空出口と、前記入口と前記出口との間の収集器流路とを有する収集器ハウジングと、収集デバイスであって、前記入口と前記出口との間に設けられ、前記収集器流路を、前記収集デバイスの下流側の第1の経路部分と、前記収集デバイスの上流側の第2の経路部分とに分割する、収集デバイスとを備える、請求項1または2に記載の凍結乾燥器。
【請求項4】
前記収集デバイスが、収集フィルタスクリーンであって、前記入口と出口との間に設けられ、前記収集器流路を、前記収集フィルタスクリーンの下流側の第1の経路部分と、前記収集フィルタスクリーンの上流側の第2の経路部分とに分割する、収集フィルタスクリーンを備える、請求項3に記載の凍結乾燥器。
【請求項5】
前記収集器ハウジングには、前記収集器流路の前記第1または第2の経路部分と流体連通し、前記収集デバイスによって収集された材料が前記収集デバイスを出ていくことを可能にするように構成された材料出口が設けられる、請求項3または4に記載の凍結乾燥器。
【請求項6】
前記収集器ハウジングが、底部を有し、前記材料出口が、前記収集器ハウジングの前記底部にまたはその近くに配置される、請求項3から5のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
【請求項7】
前記収集器ハウジングが、前記収集器流路を通って流れる流体および/または前記材料収集器内に収集された乾燥された材料を加熱するために、加熱流体を受け入れるように構成された二重ジャケット壁を有する、請求項3から6のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
【請求項8】
前記材料収集器によって収集された材料を受け入れるように構成され、前記材料収集器にまたはその近くに設けられた、収集された材料の受容器を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
【請求項9】
前記収集された材料の受容器が、前記収集された材料を受け入れるための受容器チャンバが内部に画定された受容器本体を有する、請求項8に記載の凍結乾燥器。
【請求項10】
前記収集された材料の受容器が、前記材料収集器から収集された材料を受け入れるために前記材料出口に配置される、請求項5に従属する場合の、請求項3から9のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
【請求項11】
前記収集された材料の受容器が、内部に受け入れられた、前記収集された材料を加熱するように構成され、好ましくは、前記収集された材料の受容器の前記受容器本体が、加熱流体がそこを通って循環することを可能にするように構成された二重ジャケット壁を有する、請求項8から10のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
【請求項12】
前記材料収集器が、第1の高さに配置され、前記凍結乾燥チャンバが、第2の高さに配置され、および/または前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバの上部および/または上方に設けられる、請求項1に記載の凍結乾燥器。
【請求項13】
前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間の前記真空流路内に配置された弁を備え、前記弁は、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを可能にするための開位置、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを防止するための閉位置、および/または前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを制限するための中間位置の間で移動されるように構成される、請求項12に記載の凍結乾燥器。
【請求項14】
前記弁が、前記閉位置にあるとき、前記材料収集器によって収集された材料を一時的に保持するようにさらに構成される、請求項13に記載の凍結乾燥器。
【請求項15】
前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に設けられ、前記弁を迂回する迂回流路を前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に提供する流体迂回導管を備える、請求項13または14に記載の凍結乾燥器。
【請求項16】
好ましくは前記材料収集器の下流側で前記真空流路と流体連通して設けられたパージ入口をさらに備え、前記パージ入口は、ブローパルスが前記材料収集器に提供されることを可能にするために、パージ源に接続されるように構成される、請求項1から15のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
【請求項17】
前記凍結可能チャンバが内部に画定された、好ましくは下方向の円錐形状を有する実質的に円錐状の容器と、前記凍結乾燥チャンバ内に配置され、前記凍結乾燥チャンバ内に導入された材料を撹拌するように構成された撹拌部材とを備える、請求項1から16のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
【請求項18】
前記実質的に円錐状の容器が、前記凍結乾燥チャンバの上部を閉じるための蓋を備え、前記蓋および/または前記実質的に円錐状の容器には、前記凍結乾燥チャンバ内に配向された出口を有し、ガス源に接続されるように構成された、1つまたは複数のブローノズルが設けられる、請求項17に記載の凍結乾燥器。
【請求項19】
前記実質的に円錐状の容器が、その底部に解放可能な出口を備え、前記解放可能な出口は、通常は閉じられおり、そして開かれ得る、請求項17または18に記載の凍結乾燥器。
【請求項20】
前記凍結乾燥器のすべての構成要素が、封じ込まれるように、および/または封じ込まれる形で互いに結合されるように配置される、請求項1から19のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか一項に記載の凍結乾燥器において使用するための材料収集器。
【請求項22】
凍結乾燥器による、特に請求項1から20のいずれか一項に記載の凍結乾燥器による、乾燥対象の材料の凍結乾燥または昇華の方法であって、
前記凍結乾燥器の凍結乾燥チャンバ内に乾燥対象の材料を導入するステップと、
前記凍結乾燥チャンバ内の圧力を所定の圧力レベルにまたはそれ以下に低減するために、真空源によって少なくとも部分的に前記凍結乾燥チャンバを真空化するステップと
を備え、
前記方法は、前記凍結乾燥チャンバの外側、および前記凍結乾燥チャンバと前記真空源との間の流路内に配置された材料収集器によって、前記凍結乾燥チャンバから乾燥された材料を収集するステップをさらに備える、方法。
【請求項23】
好ましくは前記凍結乾燥チャンバを真空化する前記ステップの前に、乾燥対象の前記材料の凍結温度に近い温度まで前記凍結乾燥チャンバ内の温度を低減するステップを備える、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
好ましくは前記凍結乾燥プロセスの最後に、またはほぼ最後に、前記凍結乾燥チャンバ内に断続的なガス抽気などのガス抽気を導入するステップを備える、請求項22または23に記載の方法。
【請求項25】
好ましくは周期的に前記材料収集器上にブローバックパルスを提供するステップを備える、請求項22から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記凍結乾燥プロセスの最後に、前記材料収集器によって収集された材料を前記凍結乾燥チャンバに再導入するステップと、前記再導入された材料と、前記凍結乾燥チャンバ内の残存する材料とをポストブレンドするステップとを備える、請求項22から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記材料収集器が、第1の高さに配置され、前記凍結乾燥チャンバが、第2の高さに配置され、および/または前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバの上部および/またはその上方に設けられ、前記凍結乾燥器が、前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間の前記真空流路内に配置された弁を備え、前記弁が、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを可能にするための開位置、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを防止するための閉位置、および/または前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを制限するための中間位置の間で移動されるように構成され、前記凍結乾燥器が、前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に設けられ、前記弁を迂回する迂回流路を前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に提供する、流体迂回導管を備え、前記方法が、
凍結および昇華段階の初期段階中、前記弁をその開位置に維持し、それとともに微小の氷粒子が再循環されて前記凍結乾燥チャンバ内に戻ることを可能にするステップと、
乾燥が進み、より多くのダストが凍結乾燥チャンバから解放されるとき、前記弁をその閉位置に移動させ、それとともに、前記解放されたダストを前記迂回導管を介して前記材料収集器まで移動するように強制するステップと、
任意選択により、前記乾燥プロセスの最後またはほぼ最後に、前記弁上の前記収集されたダストが前記凍結乾燥チャンバ内に戻されることを可能にするために、前記弁をその開位置に移動させるステップとを備える、請求項22から25のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凍結乾燥器であって、乾燥対象の材料が内部に導入されることを可能にする入口を有し、少なくとも部分的に真空化されるように構成された凍結乾燥チャンバと、乾燥チャンバと流体連通し、凍結乾燥チャンバを少なくとも部分的に真空化するように構成された真空源と、ここにおいて、真空流路が凍結乾燥チャンバと真空源との間に画定される、を備える凍結乾燥器に関する。
【背景技術】
【0002】
そのような凍結乾燥器は、たとえば、固体物質を含有する溶液および液体を凍結乾燥するための方法およびデバイスを開示する欧州特許第1601919号明細書から知られており、ここでは、下方向の円錐形状を有する容器が使用され、その内部には、容器の壁に沿って小さい隙間を伴って移動する回転式混合部材を備える。
【0003】
知られている凍結乾燥器の欠点は、すでに乾燥された、乾燥対象の材料の一部が、乾燥対象の材料の残りの部分を乾燥している間に凍結乾燥チャンバ内に残存することであり得る。したがって、回転式混合部材の動作による乾燥プロセスの全時間中、すべての生成物が、連続的に作用される。これは、せん断に対する感度が非常に重要である用途の場合に欠点となる。たとえば、プロバイオティクスおよび他の生存細胞の凍結乾燥において、または球状PLGAベース製剤の凍結乾燥においてである。
【0004】
別の欠点は、凍結乾燥が進むにつれて製品ボリュームが減少することにより、利用可能な伝熱領域が非効率に使用されることであり得る。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、改良された凍結乾燥器を提供するために、または少なくとも代替の凍結乾燥器を提供するために、知られている凍結乾燥器の1つまたは複数の欠点を軽減または排除することである。
【0006】
第1の態様によれば、本発明は、凍結乾燥器であって、
乾燥対象の材料が内部に導入されることを可能にする入口を有し、少なくとも部分的に真空化されるように構成された凍結乾燥チャンバと、
乾燥チャンバと流体連通し、凍結乾燥チャンバを少なくとも部分的に真空化するように構成された真空源と、ここにおいて、真空流路が凍結乾燥チャンバと真空源との間に画定される、
を備え、
凍結乾燥器は、凍結乾燥チャンバから乾燥された材料を収集するように構成された材料収集器をさらに備え、材料収集器は、凍結乾燥チャンバの外側、および凍結乾燥チャンバと真空源との間の真空流路内に配置される、凍結乾燥器を提供する。
【0007】
使用中、真空源は、凍結乾燥チャンバを少なくとも部分的に真空化し、乾燥対象の材料の凍結中、微細な氷粒子が、乾燥対象の最初の材料から形成される。十分に圧力が低くなると、形成された氷粒子は、昇華し始める。昇華が進むとき、蒸気流が、凍結乾燥チャンバと真空源との間に存在し、それによって材料収集器を通過する。蒸気流が真空源に向かって流れる間、個々の氷粒子のサイズは収縮し、その結果、材料の粉末状のダストを解放する。粉末状のダストは、材料収集器に向かって流れ、ここで粉末状ダストは、蒸気流から収集される。その結果、粉末状ダストが材料収集器によって収集されるため、材料収集器の下流の蒸気流は、粉末状ダストを実質的に備えなくなる。乾燥対象の材料は、材料が乾燥された後、凍結乾燥チャンバから除去されるため、乾燥された材料は、可能な限り短く作用され、それとともに、有利には、乾燥された材料がこれにかけられたせん断によって損傷されるリスクを低減し、または理想的な場合ではこれを排除する。
【0008】
別の利点は、材料が、乾燥したときに凍結乾燥チャンバから除去されるため、凍結乾燥チャンバ内の残存する材料は、まだ湿潤していることであり得る。したがって、乾燥された材料は、凍結乾燥チャンバ内に存在する伝熱領域の一部を占有しなくなり、その結果、利用可能な伝熱領域を使用する際の効率性が改善される。
【0009】
一実施形態では、材料収集器は、凍結乾燥チャンバの隣におよび/またはそのそばに配置される。乾燥された材料の粉末状ダストが材料収集器によって収集されるとき、粉末状ダストは、重力の影響下で、材料収集器内で下方向に、たとえば材料収集器の底部に向かって落下し得る。本実施形態の利点は、材料収集器から収集された材料の収集が、比較的簡単に実行され得ることである。
【0010】
一実施形態では、材料収集器は、凍結乾燥チャンバと流体連通する入口と、真空源と流体連通する真空出口と、入口と出口との間の収集器流路とを有する収集器ハウジングと、収集デバイスであって、入口と出口との間に設けられ、収集器流路を、収集デバイスの下流側の第1の経路部分と、収集デバイスの上流の第2の経路部分とに分割する、収集デバイスとを備える。その一実施形態では、収集デバイスは、収集フィルタスクリーンであって、入口と出口との間に設けられ、収集器流路を、収集フィルタスクリーンの下流の第1の経路部分と、収集フィルタスクリーンの上流の第2の経路部分とに分割する、収集フィルタスクリーンを備える。収集フィルタスクリーンは、蒸気流からダストをフィルタリングするためにしばしば使用され、多くのさまざまな収集フィルタスクリーンが、利用可能である。したがって、乾燥対象の材料に応じて、適切な収集フィルタスクリーンが、有利に選択され得る。
【0011】
一実施形態では、収集器ハウジングには、収集器流路の第1または第2の経路部分と流体連通し、収集デバイスによって収集された材料が収集デバイスを出ていくことを可能にするように構成された材料出口が設けられる。一実施形態では、収集器ハウジングは、底部を有し、材料出口は、収集器ハウジングの底部にまたはその近くに配置される。使用中、粉末状ダストが、材料収集器の収集デバイスによって蒸気流から除去されるとき、収集された粉末状ダストは、これが有利な方法で材料収集器の下方に受け入れられ得るように、材料出口に向かって下方向に落下することができ、材料出口を介して材料収集器を出ていくことができる。
【0012】
一実施形態では、収集器ハウジングは、収集器流路を通って流れる流体および/または材料収集器内に収集された、乾燥された材料を加熱するために、加熱流体を受け入れるように構成された二重ジャケット壁を有する。二重ジャケット壁により、収集された粉末状ダストのさらなる乾燥が、材料収集器内で実行され得る。
【0013】
一実施形態では、凍結乾燥器は、材料収集器によって収集された材料を受け入れるように構成され、材料収集器に、またはその近くに設けられた、収集された材料の受容器を備える。そのさらなる実施形態では、収集された材料の受容器は、収集された材料を受け入れるために受容器チャンバが内部に画定された受容器本体を有する。さらに別の実施形態では、収集器流路の第1の経路部分と流体連通し、収集デバイスによって収集された材料が収集デバイスを出ていくことを可能にするように構成された材料出口が、収集器ハウジングに設けられるとき、収集された材料の受容器は、材料収集器から収集された材料を受け入れるために材料出口に配置される。使用中、凍結乾燥チャンバから、収集され、その後収集された材料の受容器内に受け入れられた材料に向かって輸送される粉末状ダストは、環境に接触することが防止され、それとともに、滅菌乾燥プロセスを実行する可能性を作りだす。
【0014】
一実施形態では、収集された材料の受容器は、内部に受け入れられた、収集された材料を加熱するように構成される。好ましくは、収集された材料の受容器の受容器本体は、加熱流体が内部を循環することを可能にするように構成された二重ジャケット壁を有する。この実施形態の利点は、収集された粉末状ダストのさらなる乾燥が、必要なときに実行され得ることである。
【0015】
一実施形態では、材料収集器は、第1の高さに配置され、凍結乾燥チャンバは、第2の高さに配置され、および/または材料収集器は、凍結乾燥チャンバの上部および/または上方に設けられる。その一実施形態では、凍結乾燥器は、真空流路内に配置され、凍結乾燥チャンバと材料収集器との間に配置された、弁を備え、弁は、凍結乾燥チャンバから材料収集器までの流体の流れを可能にするための開位置、凍結乾燥チャンバから材料収集器までの流体の流れを防止するための閉位置、および/または凍結乾燥チャンバから材料収集器までの流体の流れを制限するための中間位置の間で移動されるように構成される。この実施形態の利点は、材料収集器に向かう蒸気流が、たとえば、任意の所望の時間時点において停止され、制限され、または可能にされ得ることである。
【0016】
一実施形態では、弁は、閉位置にあるとき、材料収集器によって収集された材料を一時的に保持するようにさらに構成される。さらなる実施形態では、凍結乾燥器は、凍結乾燥チャンバと材料収集器との間に設けられ、凍結乾燥チャンバと材料収集器との間に弁を迂回する迂回流路を提供する、流体迂回導管を備える。使用中、弁は、2つの目的を果たすように意図され、すなわち、第1に蒸気流を可能にする、防止する、または制限し、第2に、蒸気流から材料収集器によって収集された材料を一時的に保持するように意図される。弁および迂回流迂回導管は、有利には、昇華段階中の微小の氷粒子の再循環を可能にする。凍結乾燥中、材料収集器と凍結乾燥チャンバとの間の弁は、凍結および昇華段階の初期段階中、開位置にあり、それによって微小の氷粒子が、材料収集器内に保持されるのではなく、再循環されて凍結乾燥チャンバ内に戻ることを可能にする。弁は、その開位置にあるので、微小の氷粒子は、重力の影響下で落下して凍結乾燥チャンバに戻ることができる。凍結乾燥が継続し、より多くの粉末状ダストが凍結乾燥チャンバから解放されるとき、弁は閉じられる。この瞬間から、解放された粉末状ダストは、蒸気流と共に流体迂回導管を介して材料収集器まで移動しなければならない。蒸気流から収集された粉末状ダストは、弁によって一時的に保持されるように、閉位置にある弁上に落下する。凍結乾燥プロセスの最後に、弁は、弁によって保持された粉末状ダストが凍結乾燥チャンバ内に再導入されるように、その開位置に移動される。任意選択により、再導入された粉末状ダストは、「二次」乾燥を受け、および/または凍結乾燥チャンバから除去される。これは有利であり、その理由は、利用可能な伝熱領域がより効率的に利用されるためである。
【0017】
一実施形態では、凍結乾燥器は、好ましくは材料収集器の下流側に真空流路と流体連通して設けられたパージ入口をさらに備え、パージ入口は、ブローパルスが材料収集器に提供されることを可能にするために、パージ源に接続されるように構成される。材料収集器が蒸気流から粉末状ダストを収集するために使用されるとき、材料収集器、たとえば、材料収集器のフィルタスクリーンは、収集された粉末状ダストによって妨害されることがある。材料収集器に、好ましくは蒸気流の流れ方向に対向する方向にブローパルスを提供することによって、すべての粉末状ダストが、材料収集器から吹き出され、それとともに有利には、材料収集器が詰まることを防止する。
【0018】
一実施形態では、凍結乾燥器は、凍結乾燥チャンバがその内部に画定される、好ましくは下方向の円錐形状を有する実質的に円錐状の容器と、凍結乾燥チャンバ内に配置され、凍結乾燥チャンバ内に導入された材料を撹拌するように構成された撹拌部材とを備える。撹拌部材は、有利には、乾燥対象の材料が氷の固体塊に凍結することを防止する。
【0019】
一実施形態では、実質的に円錐状の容器は、凍結乾燥チャンバの上部を閉じるための蓋を備え、蓋および/または実質的に円錐状の容器には、凍結乾燥チャンバ内に配向された出口を有し、ガス源に接続されるように構成された、1つまたは複数のブローノズルが設けられる。使用中、材料は、凍結乾燥プロセスの最後に凍結乾燥チャンバ内に残存するか、または凍結乾燥チャンバの内周上に少なくとも部分的に堆積される可能性がある。凍結乾燥チャンバ内に注ぐブローノズルを使用することにより、凍結乾燥チャンバ内に、ガス抽気、たとえば空気または窒素を、たとえば短期的および断続的に導入することが可能である。凍結乾燥チャンバは、少なくとも部分的に真空化されているため、凍結乾燥チャンバ内に導入されたガスの膨脹は、残存する材料を吹き飛ばし、それとともに有利には、残存する材料が材料収集器に向かって輸送される可能性を増大させる。
【0020】
一実施形態では、実質的に円錐状の容器は、その底部に解放可能な出口を備え、この解放可能な出口は、通常は閉じられおり、そして開かれ得る。
【0021】
一実施形態では、凍結乾燥器のすべての構成要素は、封じ込まれるように、および/または封じ込まれる形で互いに結合されるように配置される。本発明の文脈において、用途「封じ込まれる」は、材料を乾燥するためにプロセス内で使用される動作が封じ込まれ、したがって周囲の環境から隔離されることを意味する。したがって、オペレータは動作中、個々の動作のいずれにも直接アクセスする必要はない。
【0022】
第2の態様によれば、本発明は、本発明の第1の態様による凍結乾燥器において使用するための材料収集器を提供する。
【0023】
第3の態様によれば、本発明は、凍結乾燥器による、特に本発明の第1の態様による凍結乾燥器による、乾燥対象の材料の凍結乾燥または昇華の方法であって、
-凍結乾燥器の凍結乾燥チャンバ内に乾燥対象の材料を導入するステップと、
-凍結乾燥チャンバ内の圧力を所定の圧力レベルにまたはそれ以下に低減するために、真空源によって少なくとも部分的に凍結乾燥チャンバを真空化するステップと
を備え、
方法は、凍結乾燥チャンバの外側、および凍結乾燥チャンバと真空源との間の流路内に配置された材料収集器によって、凍結乾燥チャンバから乾燥された材料を収集するステップをさらに備える、方法を提供する。
【0024】
方法は、本発明の第1の態様による凍結乾燥器に関連して説明されたのと同じ利点を少なくとも有する。
【0025】
一実施形態では、方法は、好ましくは凍結乾燥チャンバを真空化するステップの前に、乾燥対象の材料の凍結温度に近い温度まで凍結乾燥チャンバ内の温度を低減するステップを備える。本特許出願の文脈では、凍結温度に近い温度は、凍結温度よりわずかに高いか、またはわずかに低い温度として理解される必要がある。
【0026】
一実施形態では、方法は、好ましくは凍結乾燥プロセスの最後に、またはほぼ最後に、凍結乾燥チャンバ内に断続的なガス抽気などのガス抽気を導入するステップを備える。
【0027】
一実施形態では、方法は、好ましくは周期的に材料収集器上にブローバックパルスを提供するステップを備える。
【0028】
一実施形態では、方法は、凍結乾燥プロセスの最後に、材料収集器によって収集された材料を凍結乾燥チャンバに再導入するステップと、再導入された材料と、凍結乾燥チャンバ内の残存する材料とをポストブレンドするステップとを備える。
【0029】
一実施形態では、材料収集器は、第1の高さに配置され、凍結乾燥チャンバは、第2の高さに配置され、および/または材料収集器は、凍結乾燥チャンバの上部および/またはその上方に設けられ、凍結乾燥器は、凍結乾燥チャンバと材料収集器との間の真空流路内に配置された弁を備え、弁は、凍結乾燥チャンバから材料収集器までの流体の流れを可能にするための開位置、凍結乾燥チャンバから材料収集器までの流体の流れを防止するための閉位置、および/または凍結乾燥チャンバから材料収集器までの流体の流れを制限するための中間位置の間で移動されるように構成され、凍結乾燥器は、凍結乾燥チャンバと材料収集器との間に設けられ、弁を迂回する迂回流路を凍結乾燥チャンバと材料収集器との間に提供する、流体迂回導管を備え、方法は、
凍結および昇華段階の初期段階中、弁をその開位置に維持し、それとともに微小の氷粒子が再循環されて凍結乾燥チャンバ内に戻ることを可能にする、ステップと、
乾燥が進み、より多くのダストが凍結乾燥チャンバから解放されるとき、弁をその閉位置に移動させ、それとともに、解放されたダストを迂回導管を介して材料収集器まで移動するように強制するステップと、
任意選択により、乾燥プロセスの最後またはほぼ最後に、弁上の収集されたダストが凍結乾燥チャンバ内に戻されることを可能にするために、弁をその開位置に移動させるステップとを備える。
【0030】
本明細書において説明され、示されるさまざまな態様および特徴は、可能である場合に個々に適用され得る。これらの個々の態様、特に、添付の従属請求項において説明される態様および特徴は、分割特許出願の主題にされ得る。
【0031】
本発明は、添付の図に示される例示的な実施形態に基づいて解明される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1A】本発明の第1の実施形態による、円錐状容器と材料収集器とを有する凍結乾燥器の等角図。
図1B】線IB-IBに沿った図1Aの円錐状容器の断面図。
図2A図1Aの材料収集器の等角図。
図2B】線IIB-IIBに沿った図2Aの材料収集器の断面図。
図3A】本発明の別の実施形態による、円錐状容器と材料収集器とを有する凍結乾燥器の等角図。
図3B】線IIIB-IIIBに沿った図3Aの円錐状容器の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の第1の実施形態による凍結乾燥器1が、図1Aに示される。凍結乾燥器1は、凍結乾燥チャンバ3が内部に画定された、下方向の円錐形状を有する円錐状容器2を備える。円錐状容器2は、開いた上側部11と、開いた上側部11の反対側の開いた底側部12とを有する円錐形状容器壁10を有する。上部蓋13が、その上側部11を閉じるために円錐形状容器壁10の開いた上側部11に配置される。上部蓋13は、いくつかのクランプねじ14によって円錐状の容器壁10の開いた上側部に固定される。解放可能な出口15が、開いた底側部12を閉じるために、円錐形状容器壁10の開いた底側部12に配置される。解放可能な出口15は、通常は閉じられ、所望の場合に開かれることが可能にされるように構成される。図1Bに示されるように、円錐状容器2は、凍結乾燥チャンバ3内に導入された材料を撹拌するための撹拌部材16、特に撹拌ねじ16を備える。撹拌部材16は、当業者によく知られているトランスミッション18およびギヤアセンブリ19によって駆動装置17に動作可能に接続される。
【0034】
図1Bに示されるように、円錐形状容器壁10は、第1のコンパートメント20と第2のコンパートメント21とを有し、それとともに二重ジャケット容器壁10を形成し、第1および第2のコンパートメント20および21は、互いに対して同心に配置される。第1のコンパートメント20および第2のコンパートメント21のそれぞれは、凍結乾燥プロセス中の段階に応じて凍結乾燥チャンバの内容物を冷却および加熱するために、熱交換媒体を受け入れるように構成される。円錐形状容器壁10は、上部蓋13を円錐形状容器壁10に固定するための上側フランジ22と、解放可能な出口15を円錐形状容器壁10に固定するための下側フランジ9とをさらに含む。
【0035】
図1Aおよび1Bにさらに示されるように、解放可能な出口15、たとえばボールセグメント弁には、たとえば、図示されない受け入れ容器を凍結乾燥器1に取り付けるための取り付けフランジ23が設けられる。解放可能な出口15はまた、円錐形状容器壁10の開いた底側部12が解放可能な出口15によって閉じられる閉位置と、円錐形状容器壁10の開いた底側部12が開き、材料が凍結乾燥チャンバ3を出ていくことを可能にされる開位置との間で解放可能な出口15を移動させるためのハンドル24を有する。そのような解放可能な出口15は、当業者に知られている。あるいは、解放可能な出口15は、空気圧式に動作されてもよい。
【0036】
図1Aに示されるように、上部蓋13は、実質的に円形形状で、クランプフランジ26をその外周に有する上部蓋本体25を備える。クランプフランジ26は、上部蓋本体25を円錐形状容器壁10にクランプするためのクランプねじ14を受け入れるように構成される。上部蓋本体25の上方向を向く側において、上部蓋本体25には、たとえば、センサまたは凍結乾燥器の付属品を凍結乾燥器1に取り付けるためのいくつかの取り付けフランジ27が設けられる。この実施形態では、照明源28、ベント弁29、およびサイトグラス30が、上部蓋本体25のいくつかの取り付けフランジ27のそれぞれの取り付けフランジ27にそれぞれ取り付けられる。上部蓋本体25は、出口バス31をさらに含み、出口バスは、そこを通って延び、凍結乾燥チャンバ3内に注ぐ流体出口チャネルを有する。出口バス31には、凍結乾燥チャンバ3から外方を向く端部に第1の結合フランジ32が設けられる。第1の結合フランジ32は、第1の結合フランジ32から外方の方向に延び、安全スイッチ34がその上に設けられた、スイッチブラケット33を有する。
【0037】
凍結乾燥器1は、凍結乾燥チャンバ3に動作可能に接続され、すなわち凍結乾燥チャンバ3と流体連通する、真空ポンプなどの図示されない真空源をさらに備える。真空源は、使用中、凍結乾燥チャンバ内の圧力を、材料/プロセスの状態に応じて、5mbar~0.01mbarの範囲内などの所定の圧力値に低減するように構成される。
【0038】
図1Aに示されるように、凍結乾燥器1は、図2Aにより詳細に示される材料収集器40をさらに備える。材料収集器40は、チューブ本体42を有する円形の円筒状チューブ41を備え、チューブ本体は、上側端部43と、チューブ本体42の長手方向に上側端部43の反対側の下側端部44とを有する。チューブ本体は、上側本体部分とも呼ばれる第1の本体部分45と、下側本体部分とも呼ばれる第2の本体部分46とを備える。材料収集器40には、第1の本体部分45に配置され、円形の円筒状チューブ41内に注ぐ流体入口導管46が設けられる。流体入口導管46は、円形の円筒状チューブ41に配置された第1の入口導管部分47を有し、円形の円筒状チューブ41に入った流体が第2の本体部分46に向かって導かれるように、円形の円筒状チューブ41の長手方向に対して鋭角に配向される。さらに、流体入口導管47は、円形の円筒状チューブ41から外方を向く第1の入口導管部分47の側に配置された第2の入口導管部分48を有し、第2の入口導管部分48は、エルボー型導管部分として成形される。第2の入口導管部分48には、第1の入口導管部分47から外方を向くその端部に、第2の結合フランジ49が設けられる。第2の結合フランジ49は、第1および第2の結合フランジ32および49が適切に結合されているかどうかを決定するために、安全スイッチ34と共働するように構成された切り替え磁石51を有する磁石ブラケット50を有する。第1の結合フランジ32と第2の結合フランジ49との間の結合は、結合クランプ35によって維持される。
【0039】
材料収集器40は、その上側端部43において円形の円筒状チューブ41に配置されたフィルタホルダ55をさらに備える。フィルタホルダ55は、円形の円筒状チューブ41と実質的に同じ直径を有する円形の円筒状ホルダ本体56を有する。保持棚57が、円形の円筒状ホルダ本体56の内周に設けられ、この保持棚57は、その中央にフィルタ貫通孔58を画定しながら、円形の円筒状チューブ41の長手方向を実質的に横断する方向に内方向に延びる。クランプリング59が、保持棚57の上部に置かれ、それによってフィルタ貫通孔58を覆う。
【0040】
フィルタホルダ55は、円形の円筒状チューブ41から外方を向く側においてフィルタホルダ55に配置されたフィルタホルダ蓋60をさらに有する。フィルタホルダ蓋60は、図2Bでは上方向を向く第1の側部と、第1の側部の反対側の、図2Bでは下方向を向く第2の側部とを有するホルダ蓋本体61を含む。加圧リング62が、ホルダ蓋本体61の第2の側部に設けられ、この加圧リング62は、クランプリング59に向かって延び、使用中、クランプリング59上に加圧力を加えるように構成される。第1の側部において、フィルタホルダ蓋60は、図示されない真空ポンプに接続されるように配置された出口導管63を有する。
【0041】
図2Bに示されるように、材料収集器40は、凍結乾燥チャンバ3から図示されない真空ポンプに向かって流れる流体をフィルタリングするように構成されたフィルタ70を有する。図示されるように、フィルタ70は、流体入口導管46と出口導管63との間に画定された流路に置かれる。フィルタ70は、実質的に環状形状を有する主要バスケット部72と、保持棚57の上方に配置されるように構成された当接フランジ73とを有するフィルタバスケット71と、主要バスケット部72から下方向に、すなわち円形の円筒状チューブ41の長手方向に実質的に平行に延びるいくつかのバスケットロッド74と、バスケットロッド74間を延びるいくつかの横断方向ロッド75とを備える。フィルタ70は、フィルタバロッド74の周りに広げられるフィルタスクリーン76をさらに備え、フィルタスクリーン76は、その上部に設けられた補強ワイヤ77を有する。補強ワイヤ77は、使用中、フィルタが意図せずに取り外されることを防止するために保持棚57と当接フランジ73との間にクランプされるように、保持棚57の上部および当接フランジ73の下方に置かれるように構成される。フィルタスクリーン76は、流体入口導管46から出口導管63までの流体の流れから所望の材料をフィルタリングするために適切なメッシュサイズを有するスクリーン材料から作製され、流路をその下流側の第1の経路部分と、その上流側の第2の経路部分とに分割する。
【0042】
図2Aに示されるように、材料収集器40は、円形の円筒状チューブ41の下側端部44に漏斗形状の材料出口80を備える。漏斗形状の材料出口80は、材料出口開口フランジ82によって画定された材料出口開口部81を有し、材料出口開口部81は、フィルタ70によって流体からフィルタリングされた材料が材料収集器40を、特にその内部の流路の第2の経路部分から出ていくことを可能にするように構成される。
【0043】
凍結乾燥器1は、材料収集器40によって収集された材料を受け入れるように構成された、収集された材料の受容器83を有する。収集された材料の受容器83は、材料収集器40から材料を受け入れるために受容器チャンバ85がその内部に画定された受容器本体84を有する。受容器本体84は、中間結合ピース87によって材料出口開口フランジ82に結合されるための結合部分86を有する。受容器本体84の一部の周りには、受容器チャンバ85の内容物を加熱するための加熱デバイス88が設けられる。
【0044】
図1Aおよび図2Aに示すように、凍結乾燥器1は、材料収集器40の出口導管63に配置され、その内部に延びるパージ導管91を有するパージ入口90を含む。パージ入口90は、材料がフィルタ70からパージされるように、材料収集器40内でフィルタ70にパージ逆流を提供するために図示されないパージ源に接続されるように構成された接続弁92を有する。
【0045】
凍結乾燥器1は、図1Aに示されるように、図示されないガス源に接続されるように構成されたガス弁98に接続されたガス導管97に接続されるために、たとえば、いくつかのコネクタ96を有する接続マニホールド95をさらに備える。凍結乾燥チャンバ3の方を向く側において、接続マニホールド95には、ガスが凍結乾燥チャンバ3に入ることを可能にし、それとともに、凍結乾燥チャンバ3内へのガス抽気を生成するためのブローノズル99が設けられる。
【0046】
使用中、乾燥対象の材料または乾燥対象の材料の混合物が、凍結乾燥チャンバ3に導入される。材料または混合物を導入した後、上部蓋13は閉じられ、その後、凍結乾燥チャンバ3内の温度は、熱交換媒体を二重ジャケット容器壁10に導入することによって、材料または混合物の凍結温度近くの、またはこれを上回る温度に低下される。任意選択により、材料または混合物は、凍結乾燥チャンバ3に導入される前に事前冷却されるか、もしくは粒状氷粒子になるように事前凍結され、または二重ジャケット容器壁10によって材料または混合物を冷却することによって事前凍結されるか、もしくは事前冷却される。
【0047】
冷却するステップの後、凍結乾燥チャンバ3内の圧力が昇華/凍結乾燥に適した圧力に近づくまで、図示されない真空ポンプによって凍結乾燥チャンバ3内の圧力の制御された低下が続けられる。適した圧力は、製品およびプロセスの特徴に依存するが、0.1から3mbarの間であってもよい。凍結乾燥チャンバ3内の圧力の低減は、凍結が開始するまで、凍結乾燥チャンバ3内および材料または混合物の温度の対応する低減を引き起こす。凍結するステップの最後に微細でさらさらの氷の粒を得ることが望まれるため、凍結するステップ中、撹拌ねじ16の動きは、材料または混合物が氷の固体塊に凍結しないことを確実にする。任意選択により、昇華を支援するために、二重ジャケット容器壁10の温度は、必要とされる最大の二重ジャケット容器壁10および/または生成物温度に到達するまでゆっくりと増大され、到達した温度は、その後、乾燥が完了されるまで維持される。
【0048】
凍結ステップ中、微細な氷粒子が、最初の材料または混合物から形成される。昇華が進み、二重ジャケット容器壁10の温度が増大されるとき、蒸気が、凍結乾燥チャンバ3から、材料収集器を介して図示されない真空ポンプに向かって流れ抜ける。これが発生すると、個々の氷粒子のサイズは縮小して、乾燥が進むにつれて、残存する微細な(粉末状の)ダストの解放を生じさせる。粉末は、蒸気流と共に材料収集器40に向かって運ばれ、ここで、ダストは、フィルタ70のフィルタスクリーン76上に堆積される。パージ入口90を介してフィルタブローバックパルスを加えると、堆積されたダストは、フィルタスクリーン76から除去され、収集された材料の受容器83に向かって落下し、その内部に入る。収集された材料は、排出前に受容器チャンバ85の内容物を加熱するための加熱デバイス88によって、収集された材料の受容器83内でさらに乾燥されてもよい。
【0049】
乾燥された材料または混合物の一部が、材料収集器40に向かって輸送されず、凍結乾燥チャンバ3に残存するか、または凍結乾燥チャンバ3の内周上に堆積される可能性がある。残存する材料を凍結乾燥チャンバ3から材料収集器40に向かって強制することが可能である。これは、ブローノズル99を介して凍結乾燥チャンバ3内に、ガス抽気、たとえば空気または窒素を短く、断続的に導入することによって行われ得る。真空状態は、凍結乾燥チャンバ内に依然として存在するため、凍結乾燥チャンバ3内に導入されたガスの膨脹は、残存するダストを吹き飛ばし、それによってフィルタへの輸送の可能性を増大させる。凍結乾燥チャンバ3内へのガス抽気はまた、プロセス歩溜まりを最適化するために使用され得る。
【0050】
必要とされる場合、ポストブレンドするステップが、収集された材料の受容器83から材料を収集し、これを凍結乾燥チャンバ3に再導入することによって、乾燥の最後に実施されてもよい。ブレンドするステップは、単一バッチが最後に回収されるように、撹拌ねじ16によって達成される。
【0051】
図3Aは、本発明による凍結乾燥器101の別の実施形態を示す。図1A、1B、2Aおよび2Bに関して説明された第1の実施形態に関連してすでに導入された凍結乾燥器101の特徴を再導入することを避けるために、対応する特徴は、100だけ増大して同じ参照番号によって表示される。
【0052】
図3Aに示されるような凍結乾燥器101は、材料収集器140が円錐状容器102の上部に置かれるという点において、とりわけ図1Aに示されるような凍結乾燥器1とは異なる。図3Bに示されるように、弁200、特にバタフライ弁200が、弁200の一方の端部において出口バス131の第1の結合フランジ132に配置される。材料収集器140の材料開口フランジ182は、流体が凍結乾燥チャンバ103から材料出口開口部181を介して材料収集器140内に流れることができるように、弁200の、その一方の端部とは反対側のその別の端部において配置される。弁200は、流体が弁200を通過することができない閉状態から、流体が凍結乾燥チャンバから弁200を介して材料収集器140内に流れ得る開状態の間で、またはその逆の形で移動可能である。
【0053】
さらに、凍結乾燥器101には、第1の導管端部211と、第1の端部211とは反対側の第2の導管端部212とを有する迂回導管210が設けられる。図3Aに示されるように、迂回導管210は、その第1の導管端部211において、材料収集器140の流体入口導管146、特にその第2の結合フランジ149に結合される。迂回導管210は、その第2の導管端部212においてT字形コネクタ214に接続される。図示されるように、T字形コネクタ214には、サイトグラス130も設けられる。
【0054】
弁200および迂回導管210は、昇華段階中、微小の氷粒子の再循環を可能にするように構成される。本特許出願の文脈において、凍結および初期昇華段階中、材料収集器140を通って図示されない真空ポンプに向かう蒸気流は、その最高点にあることに留意されたい。この段階において、微細なさらさらの氷の粒のいくつかは、材料収集器140のフィルタ170の方向に蒸気流と共に輸送され得る。凍結乾燥チャンバ103と材料収集器140との間の弁200は、凍結および昇華段階の初期段階中、その開位置にあり、それとともに、微小な氷粒子が、フィルタ70内に保持されるのではなく、再循環されて凍結乾燥チャンバ103内に戻ることを可能にする。乾燥が進み、より多くの(粉末状)ダストが氷母体から解放されるとき、弁200は、その閉状態にもって行かれる。弁200を閉じることに続いて、解放されたダストは、迂回導管210を介して、蒸気流と共に材料収集器140のフィルタ170まで移動するように強制される。ダストがフィルタスクリーン176によって蒸気流からフィルタリングされているとき、ダストは、フィルタスクリーン176から閉じられた弁200上に落下する。乾燥のこの段階において、弁200は、収集されたダストを一時的に保持するためのダスト受容器としての役割を果たす。弁200は、弁200上の収集されたダストが凍結乾燥チャンバ103内に戻されることを可能にするために、乾燥プロセスの最後に向けて開かれる。
【0055】
たとえば、弁200をいつ閉じるかの決定は、たとえば、材料収集器140上の圧力降下の増大を監視することによって評価され得るか、またはプロセスの外観検査によって、もしくは任意の他のプロセス分析ツールによって、フィルタブローバックパルスの開始と一致するように適合され得る、ダスト解放の開始に主に基づくことができる。他方では、凍結乾燥プロセスの最後に向けて弁200をいつ再開するかの決定は、蒸気流の減少に依存し、または最大の二重ジャケット容器壁110および/または材料もしくは混合物の温度に到達するとき、もしくは凍結乾燥チャンバ103内の圧力が十分に減少したときに依存する。乾燥プロセスの最後に、単一の生成物バッチが、凍結乾燥器101から排出される。あるいは、材料収集器140内のダストはまた、凍結乾燥チャンバ103内に残存する材料または混合物とは別個に収集され得る。
【0056】
上記の説明が好ましい実施形態の動作を例証するために含められ、本発明の範囲を限定する意味ではないことを理解されたい。上記の論議から、多くの変形形態が、当業者によって明らかになり、本発明の範囲によって依然として包含される。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
【手続補正書】
【提出日】2023-07-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
凍結乾燥器であって、
乾燥対象の材料が内部に導入されることを可能にするための入口を有し、少なくとも部分的に真空化されるように構成された凍結乾燥チャンバと、
前記乾燥チャンバと流体連通し、前記凍結乾燥チャンバを少なくとも部分的に真空化するように構成された真空源と、ここにおいて、真空流路が前記凍結乾燥チャンバと前記真空源との間に画定される、
を備え、
前記凍結乾燥器が、前記凍結乾燥チャンバから乾燥された材料を収集するように構成された材料収集器をさらに備え、前記材料収集器は、前記凍結乾燥チャンバの外側、および前記凍結乾燥チャンバと前記真空源との間の前記真空流路内に配置される、凍結乾燥器。
【請求項2】
前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバの隣および/またはそのそばに配置される、請求項1に記載の凍結乾燥器。
【請求項3】
前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバと流体連通する入口と、前記真空源と流体連通する真空出口と、前記入口と前記出口との間の収集器流路とを有する収集器ハウジングと、収集デバイスであって、前記入口と前記出口との間に設けられ、前記収集器流路を、前記収集デバイスの下流側の第1の経路部分と、前記収集デバイスの上流側の第2の経路部分とに分割する、収集デバイスとを備える、請求項1または2に記載の凍結乾燥器。
【請求項4】
前記収集デバイスが、収集フィルタスクリーンであって、前記入口と出口との間に設けられ、前記収集器流路を、前記収集フィルタスクリーンの下流側の第1の経路部分と、前記収集フィルタスクリーンの上流側の第2の経路部分とに分割する、収集フィルタスクリーンを備える、請求項3に記載の凍結乾燥器。
【請求項5】
前記収集器ハウジングには、前記収集器流路の前記第1または第2の経路部分と流体連通し、前記収集デバイスによって収集された材料が前記収集デバイスを出ていくことを可能にするように構成された材料出口が設けられる、請求項3に記載の凍結乾燥器。
【請求項6】
前記収集器ハウジングが、底部を有し、前記材料出口が、前記収集器ハウジングの前記底部にまたはその近くに配置される、請求項3に記載の凍結乾燥器。
【請求項7】
前記収集器ハウジングが、前記収集器流路を通って流れる流体および/または前記材料収集器内に収集された乾燥された材料を加熱するために、加熱流体を受け入れるように構成された二重ジャケット壁を有する、請求項3に記載の凍結乾燥器。
【請求項8】
前記材料収集器によって収集された材料を受け入れるように構成され、前記材料収集器にまたはその近くに設けられた、収集された材料の受容器を備える、請求項1に記載の凍結乾燥器。
【請求項9】
前記収集された材料の受容器が、前記収集された材料を受け入れるための受容器チャンバが内部に画定された受容器本体を有する、請求項8に記載の凍結乾燥器。
【請求項10】
前記収集された材料の受容器が、前記材料収集器から収集された材料を受け入れるために前記材料出口に配置される、請求項5に記載の凍結乾燥器。
【請求項11】
前記収集された材料の受容器が、内部に受け入れられた、前記収集された材料を加熱するように構成され、好ましくは、前記収集された材料の受容器の前記受容器本体が、加熱流体がそこを通って循環することを可能にするように構成された二重ジャケット壁を有する、請求項8から10のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
【請求項12】
前記材料収集器が、第1の高さに配置され、前記凍結乾燥チャンバが、第2の高さに配置され、および/または前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバの上部および/または上方に設けられる、請求項1に記載の凍結乾燥器。
【請求項13】
前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間の前記真空流路内に配置された弁を備え、前記弁は、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを可能にするための開位置、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを防止するための閉位置、および/または前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを制限するための中間位置の間で移動されるように構成される、請求項12に記載の凍結乾燥器。
【請求項14】
前記弁が、前記閉位置にあるとき、前記材料収集器によって収集された材料を一時的に保持するようにさらに構成される、請求項13に記載の凍結乾燥器。
【請求項15】
前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に設けられ、前記弁を迂回する迂回流路を前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に提供する流体迂回導管を備える、請求項13または14に記載の凍結乾燥器。
【請求項16】
好ましくは前記材料収集器の下流側で前記真空流路と流体連通して設けられたパージ入口をさらに備え、前記パージ入口は、ブローパルスが前記材料収集器に提供されることを可能にするために、パージ源に接続されるように構成される、請求項1に記載の凍結乾燥器。
【請求項17】
前記凍結可能チャンバが内部に画定された、好ましくは下方向の円錐形状を有する実質的に円錐状の容器と、前記凍結乾燥チャンバ内に配置され、前記凍結乾燥チャンバ内に導入された材料を撹拌するように構成された撹拌部材とを備える、請求項1に記載の凍結乾燥器。
【請求項18】
前記実質的に円錐状の容器が、前記凍結乾燥チャンバの上部を閉じるための蓋を備え、前記蓋および/または前記実質的に円錐状の容器には、前記凍結乾燥チャンバ内に配向された出口を有し、ガス源に接続されるように構成された、1つまたは複数のブローノズルが設けられる、請求項17に記載の凍結乾燥器。
【請求項19】
前記実質的に円錐状の容器が、その底部に解放可能な出口を備え、前記解放可能な出口は、通常は閉じられおり、そして開かれ得る、請求項17または18に記載の凍結乾燥器。
【請求項20】
前記凍結乾燥器のすべての構成要素が、封じ込まれるように、および/または封じ込まれる形で互いに結合されるように配置される、請求項1に記載の凍結乾燥器。
【請求項21】
請求項1に記載の凍結乾燥器において使用するための材料収集器。
【請求項22】
凍結乾燥器による、特に請求項1に記載の凍結乾燥器による、乾燥対象の材料の凍結乾燥または昇華の方法であって、
前記凍結乾燥器の凍結乾燥チャンバ内に乾燥対象の材料を導入するステップと、
前記凍結乾燥チャンバ内の圧力を所定の圧力レベルにまたはそれ以下に低減するために、真空源によって少なくとも部分的に前記凍結乾燥チャンバを真空化するステップと
を備え、
前記方法は、前記凍結乾燥チャンバの外側、および前記凍結乾燥チャンバと前記真空源との間の流路内に配置された材料収集器によって、前記凍結乾燥チャンバから乾燥された材料を収集するステップをさらに備える、方法。
【請求項23】
好ましくは前記凍結乾燥チャンバを真空化する前記ステップの前に、乾燥対象の前記材料の凍結温度に近い温度まで前記凍結乾燥チャンバ内の温度を低減するステップを備える、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
好ましくは前記凍結乾燥プロセスの最後に、またはほぼ最後に、前記凍結乾燥チャンバ内に断続的なガス抽気などのガス抽気を導入するステップを備える、請求項22または23に記載の方法。
【請求項25】
好ましくは周期的に前記材料収集器上にブローバックパルスを提供するステップを備える、請求項22から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記凍結乾燥プロセスの最後に、前記材料収集器によって収集された材料を前記凍結乾燥チャンバに再導入するステップと、前記再導入された材料と、前記凍結乾燥チャンバ内の残存する材料とをポストブレンドするステップとを備える、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記材料収集器が、第1の高さに配置され、前記凍結乾燥チャンバが、第2の高さに配置され、および/または前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバの上部および/またはその上方に設けられ、前記凍結乾燥器が、前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間の前記真空流路内に配置された弁を備え、前記弁が、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを可能にするための開位置、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを防止するための閉位置、および/または前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを制限するための中間位置の間で移動されるように構成され、前記凍結乾燥器が、前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に設けられ、前記弁を迂回する迂回流路を前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に提供する、流体迂回導管を備え、前記方法が、
凍結および昇華段階の初期段階中、前記弁をその開位置に維持し、それとともに微小の氷粒子が再循環されて前記凍結乾燥チャンバ内に戻ることを可能にするステップと、
乾燥が進み、より多くのダストが凍結乾燥チャンバから解放されるとき、前記弁をその閉位置に移動させ、それとともに、前記解放されたダストを前記迂回導管を介して前記材料収集器まで移動するように強制するステップと、
任意選択により、前記乾燥プロセスの最後またはほぼ最後に、前記弁上の前記収集されたダストが前記凍結乾燥チャンバ内に戻されることを可能にするために、前記弁をその開位置に移動させるステップとを備える、請求項22に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
上記の説明が好ましい実施形態の動作を例証するために含められ、本発明の範囲を限定する意味ではないことを理解されたい。上記の論議から、多くの変形形態が、当業者によって明らかになり、本発明の範囲によって依然として包含される。

以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 凍結乾燥器であって、
乾燥対象の材料が内部に導入されることを可能にするための入口を有し、少なくとも部分的に真空化されるように構成された凍結乾燥チャンバと、
前記乾燥チャンバと流体連通し、前記凍結乾燥チャンバを少なくとも部分的に真空化するように構成された真空源と、ここにおいて、真空流路が前記凍結乾燥チャンバと前記真空源との間に画定される、
を備え、
前記凍結乾燥器が、前記凍結乾燥チャンバから乾燥された材料を収集するように構成された材料収集器をさらに備え、前記材料収集器は、前記凍結乾燥チャンバの外側、および前記凍結乾燥チャンバと前記真空源との間の前記真空流路内に配置される、凍結乾燥器。
[2] 前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバの隣および/またはそのそばに配置される、[1]に記載の凍結乾燥器。
[3] 前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバと流体連通する入口と、前記真空源と流体連通する真空出口と、前記入口と前記出口との間の収集器流路とを有する収集器ハウジングと、収集デバイスであって、前記入口と前記出口との間に設けられ、前記収集器流路を、前記収集デバイスの下流側の第1の経路部分と、前記収集デバイスの上流側の第2の経路部分とに分割する、収集デバイスとを備える、[1]または[2]に記載の凍結乾燥器。
[4] 前記収集デバイスが、収集フィルタスクリーンであって、前記入口と出口との間に設けられ、前記収集器流路を、前記収集フィルタスクリーンの下流側の第1の経路部分と、前記収集フィルタスクリーンの上流側の第2の経路部分とに分割する、収集フィルタスクリーンを備える、[3]に記載の凍結乾燥器。
[5] 前記収集器ハウジングには、前記収集器流路の前記第1または第2の経路部分と流体連通し、前記収集デバイスによって収集された材料が前記収集デバイスを出ていくことを可能にするように構成された材料出口が設けられる、[3]または[4]に記載の凍結乾燥器。
[6] 前記収集器ハウジングが、底部を有し、前記材料出口が、前記収集器ハウジングの前記底部にまたはその近くに配置される、[3]から[5]のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
[7] 前記収集器ハウジングが、前記収集器流路を通って流れる流体および/または前記材料収集器内に収集された乾燥された材料を加熱するために、加熱流体を受け入れるように構成された二重ジャケット壁を有する、[3]から[6]のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
[8] 前記材料収集器によって収集された材料を受け入れるように構成され、前記材料収集器にまたはその近くに設けられた、収集された材料の受容器を備える、[1]から[7]のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
[9] 前記収集された材料の受容器が、前記収集された材料を受け入れるための受容器チャンバが内部に画定された受容器本体を有する、[8]に記載の凍結乾燥器。
[10] 前記収集された材料の受容器が、前記材料収集器から収集された材料を受け入れるために前記材料出口に配置される、[5]に従属する場合の、[3]から[9]のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
[11] 前記収集された材料の受容器が、内部に受け入れられた、前記収集された材料を加熱するように構成され、好ましくは、前記収集された材料の受容器の前記受容器本体が、加熱流体がそこを通って循環することを可能にするように構成された二重ジャケット壁を有する、[8]から[10]のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
[12] 前記材料収集器が、第1の高さに配置され、前記凍結乾燥チャンバが、第2の高さに配置され、および/または前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバの上部および/または上方に設けられる、[1]に記載の凍結乾燥器。
[13] 前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間の前記真空流路内に配置された弁を備え、前記弁は、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを可能にするための開位置、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを防止するための閉位置、および/または前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを制限するための中間位置の間で移動されるように構成される、[12]に記載の凍結乾燥器。
[14] 前記弁が、前記閉位置にあるとき、前記材料収集器によって収集された材料を一時的に保持するようにさらに構成される、[13]に記載の凍結乾燥器。
[15] 前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に設けられ、前記弁を迂回する迂回流路を前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に提供する流体迂回導管を備える、[13]または[14]に記載の凍結乾燥器。
[16] 好ましくは前記材料収集器の下流側で前記真空流路と流体連通して設けられたパージ入口をさらに備え、前記パージ入口は、ブローパルスが前記材料収集器に提供されることを可能にするために、パージ源に接続されるように構成される、[1]から[15]のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
[17] 前記凍結可能チャンバが内部に画定された、好ましくは下方向の円錐形状を有する実質的に円錐状の容器と、前記凍結乾燥チャンバ内に配置され、前記凍結乾燥チャンバ内に導入された材料を撹拌するように構成された撹拌部材とを備える、[1]から[16]のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
[18] 前記実質的に円錐状の容器が、前記凍結乾燥チャンバの上部を閉じるための蓋を備え、前記蓋および/または前記実質的に円錐状の容器には、前記凍結乾燥チャンバ内に配向された出口を有し、ガス源に接続されるように構成された、1つまたは複数のブローノズルが設けられる、[17]に記載の凍結乾燥器。
[19] 前記実質的に円錐状の容器が、その底部に解放可能な出口を備え、前記解放可能な出口は、通常は閉じられおり、そして開かれ得る、[17]または[18]に記載の凍結乾燥器。
[20] 前記凍結乾燥器のすべての構成要素が、封じ込まれるように、および/または封じ込まれる形で互いに結合されるように配置される、[1]から[19]のいずれか一項に記載の凍結乾燥器。
[21] [1]から[20]のいずれか一項に記載の凍結乾燥器において使用するための材料収集器。
[22] 凍結乾燥器による、特に[1]から[20]のいずれか一項に記載の凍結乾燥器による、乾燥対象の材料の凍結乾燥または昇華の方法であって、
前記凍結乾燥器の凍結乾燥チャンバ内に乾燥対象の材料を導入するステップと、
前記凍結乾燥チャンバ内の圧力を所定の圧力レベルにまたはそれ以下に低減するために、真空源によって少なくとも部分的に前記凍結乾燥チャンバを真空化するステップと
を備え、
前記方法は、前記凍結乾燥チャンバの外側、および前記凍結乾燥チャンバと前記真空源との間の流路内に配置された材料収集器によって、前記凍結乾燥チャンバから乾燥された材料を収集するステップをさらに備える、方法。
[23] 好ましくは前記凍結乾燥チャンバを真空化する前記ステップの前に、乾燥対象の前記材料の凍結温度に近い温度まで前記凍結乾燥チャンバ内の温度を低減するステップを備える、[22]に記載の方法。
[24] 好ましくは前記凍結乾燥プロセスの最後に、またはほぼ最後に、前記凍結乾燥チャンバ内に断続的なガス抽気などのガス抽気を導入するステップを備える、[22]または[23]に記載の方法。
[25] 好ましくは周期的に前記材料収集器上にブローバックパルスを提供するステップを備える、[22]から[24]のいずれか一項に記載の方法。
[26] 前記凍結乾燥プロセスの最後に、前記材料収集器によって収集された材料を前記凍結乾燥チャンバに再導入するステップと、前記再導入された材料と、前記凍結乾燥チャンバ内の残存する材料とをポストブレンドするステップとを備える、[22]から[25]のいずれか一項に記載の方法。
[27] 前記材料収集器が、第1の高さに配置され、前記凍結乾燥チャンバが、第2の高さに配置され、および/または前記材料収集器が、前記凍結乾燥チャンバの上部および/またはその上方に設けられ、前記凍結乾燥器が、前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間の前記真空流路内に配置された弁を備え、前記弁が、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを可能にするための開位置、前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを防止するための閉位置、および/または前記凍結乾燥チャンバから前記材料収集器までの流体の流れを制限するための中間位置の間で移動されるように構成され、前記凍結乾燥器が、前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に設けられ、前記弁を迂回する迂回流路を前記凍結乾燥チャンバと前記材料収集器との間に提供する、流体迂回導管を備え、前記方法が、
凍結および昇華段階の初期段階中、前記弁をその開位置に維持し、それとともに微小の氷粒子が再循環されて前記凍結乾燥チャンバ内に戻ることを可能にするステップと、
乾燥が進み、より多くのダストが凍結乾燥チャンバから解放されるとき、前記弁をその閉位置に移動させ、それとともに、前記解放されたダストを前記迂回導管を介して前記材料収集器まで移動するように強制するステップと、
任意選択により、前記乾燥プロセスの最後またはほぼ最後に、前記弁上の前記収集されたダストが前記凍結乾燥チャンバ内に戻されることを可能にするために、前記弁をその開位置に移動させるステップとを備える、[22]から[25]のいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】