IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ストイック バイオ インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-22
(54)【発明の名称】細胞培養液容器およびディスペンサ
(51)【国際特許分類】
   C12M 3/00 20060101AFI20231115BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20231115BHJP
【FI】
C12M3/00
C12M1/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537889
(86)(22)【出願日】2021-09-01
(85)【翻訳文提出日】2023-04-07
(86)【国際出願番号】 US2021048760
(87)【国際公開番号】W WO2022051430
(87)【国際公開日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】63/073,356
(32)【優先日】2020-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/238,720
(32)【優先日】2021-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】523072371
【氏名又は名称】ストイック バイオ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【弁理士】
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】シーハン デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ベセラ フランシスコ ハビエル マルチネス
(72)【発明者】
【氏名】ヒオビ マッティ
(72)【発明者】
【氏名】モハメダリ ザイナブ シラズ
(72)【発明者】
【氏名】セルヴァラージ バーシニ
(72)【発明者】
【氏名】ジャガナサマニ リデシュ
(72)【発明者】
【氏名】ディアス ウィーラサンシリゲ サンチタ へシャン
(72)【発明者】
【氏名】モールズ ジェイ. アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ラーソン エリック
(72)【発明者】
【氏名】プレマラット ラシス アイシャム
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA27
4B029BB11
4B029GA08
4B029GB02
4B029GB09
4B029GB10
(57)【要約】
第1の端部(102)と、第2の端部(104)と、変形可能な中間部分(106)とを有する容器(100)、および該容器の製造方法が開示される。容器は、折り畳まれた構成と展開された構成とを有する。第1の端部および第2の端部は剛性である。容器は、細胞培養液粉末を格納するように構成されている。容器を使用して培養液を作製するための方法およびシステム(例えば、ディスペンサ)も開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
剛性の第1の端部と、
剛性の第2の端部と、
該第1の端部および該第2の端部に取り付けられ、該第1の端部および該第2の端部と共に、可変容積を有する領域を囲っている、変形可能な中間部分と、
該領域内の細胞培養液粉末と、
該領域に流体連結された入口と、
該領域に流体連結された出口と
を備え、
折り畳まれた構成と展開された構成とを備える、細胞培養液容器。
【請求項2】
前記剛性の第2の端部が、前記容器の内部にテーパ面を備え、該テーパ面が、該剛性の第2の端部の中心に向かって下方に先細になる、請求項1記載の容器。
【請求項3】
前記中間部分が、ポリエチレンバッグまたはポリプロピレンバッグである、請求項1または2記載の容器。
【請求項4】
前記剛性の第1の端部、前記剛性の第2の端部、および前記中間部分が、リサイクル可能な材料を含む、請求項1~3のいずれか一項記載の容器。
【請求項5】
前記領域内に位置決めされた撹拌機をさらに備える、請求項1~4のいずれか一項記載の容器。
【請求項6】
前記剛性の第1の端部および前記剛性の第2の端部が、
前記容器をディスペンサに挿入している間に該容器と該ディスペンサとを連結するように構成された、舌部または溝
を備える、請求項1~5のいずれか一項記載の容器。
【請求項7】
前記出口に取り付けられたフィルタをさらに備える、請求項1~6のいずれか一項記載の容器。
【請求項8】
第1の入口および第2の入口が、前記剛性の第1の端部に配置されており、
前記出口が前記剛性の第2の端部に配置されている、
請求項1~7のいずれか一項記載の容器。
【請求項9】
前記剛性の第1の端部および前記剛性の第2の端部が、ポリエチレン、ポリ乳酸(PLA)、およびポリカルポラクトン(PCL)のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~8のいずれか一項記載の容器。
【請求項10】
前記容器が前記展開された構成にあるとき、前記中間部分が柔軟である、請求項1~9のいずれか一項記載の容器。
【請求項11】
前記折り畳まれた構成において、前記中間部分が、真空密閉されるように構成されている、請求項1~10のいずれか一項記載の容器。
【請求項12】
前記剛性の第1の端部および前記剛性の第2の端部の少なくとも一方が、滅菌光を通さない、請求項1~11のいずれか一項記載の容器。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項記載の細胞培養液容器の製造方法であって、以下の工程:
剛性の第1の端部を設ける工程;
剛性の第2の端部を設ける工程;
変形可能な中間部分を設ける工程;
該第1の端部および該第2の端部に、該変形可能な中間部分を取り付ける工程であって、該第1の端部と、該第2の端部と、該中間部分とが、可変容積を有する領域を囲っている、工程;
入口を設ける工程;
該入口を該領域に流体連結する工程;
出口を設ける工程;
該出口を該領域に流体連結する工程;ならびに
該領域内に細胞培養液粉末を装填する工程
を含む、方法。
【請求項14】
培養液の作製方法であって、以下の工程:
折り畳まれた構成にある請求項1~12のいずれか一項記載の第1の容器を、ディスペンサで受け取る工程;
該第1の容器を、展開された構成へと展開する工程;
該第1の容器が展開中であるか、または該第1の容器が前記展開された構成にある間に、
該第1の容器に水を注入し、
該第1の容器内の撹拌機を駆動し、
該培養液を作製するために、該撹拌機で、該第1の容器内の粉末と該水とを混合する、工程;および
該培養液を第2の容器内に分注する工程
を含む、方法。
【請求項15】
細胞培養液を製造するためのディスペンサであって、
ディスペンサを制御するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)と、
請求項1~12のいずれか一項記載の第1の容器を受け入れ、該第1の容器を展開するためのスロットと、
第2の容器を開閉するための第2の容器アクセス機構であって、該ディスペンサが該第2の容器に該細胞培養液を分注する、第2の容器アクセス機構と、
該第2の容器を該細胞培養液の分注位置の方および該分注位置から離れる方に移動させるための第2の容器ハンドリング機構と、
該第1の容器にフィルタを供給するためのフィルタ供給機構と、
該第1の容器内の撹拌機を磁気的に駆動するための磁場発生器と、
該第1の容器の中間部分を支持するためのバッフルと
を備える、ディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年9月1日に出願された米国仮特許出願第63/073,356号、および2021年8月30日に出願された米国仮特許出願第63/238,720号の恩典を主張し、各出願の内容は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0002】
発明の分野
本開示は、概して、細胞培養液製剤に関する。より具体的には、本開示は、細胞培養液容器およびディスペンサに関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
細胞治療は、寿命を延ばし、命を救う。例えば、がん生存率は、細胞治療ソリューションが進歩するにつれて著しく上昇している。細胞治療ソリューションにおける重要な構成要素が、細胞を増殖させるために使用される細胞培養培地である。従来、細胞培養培地は、バルク液体として製造され、100mL~200Lの範囲のビン、バッグ、または大型ドラム缶に包装され、次いで、細胞療法技師、生物生産管理者、および科学者へと出荷される。このアプローチにはいくつかの欠点がある。既存の容器は、かさばり、空間的に非効率であり、運送コストを増加させる可能性がある。使用時点になると、技師および科学者は、かさばる容器を現場で保管しなければならず、様々な細胞培養培地が要求に応じて利用可能になるように大きな保管場所を必要とすることがある。技師および科学者は、培地に他の構成成分を添加し、次いで、汚染の可能性があるために再滅菌を必要とする場合もあり、プロセスに手作業の工程を追加し、細胞培養培地に変異性を引き起こす。
【発明の概要】
【0004】
第1の端部と、第2の端部と、変形可能な中間部分とを有する容器、および容器の製造方法が開示される。容器は、折り畳まれた構成と展開された構成とを有する。いくつかの態様では、第1の端部および第2の端部は剛性である。いくつかの態様では、容器は、細胞培養液粉末を格納するように構成されている。容器を使用して培養液を作るための方法およびシステムも開示される。
【0005】
いくつかの態様では、細胞培養液容器は、剛性の第1の端部と、剛性の第2の端部と、第1の端部および第2の端部に取り付けられ、第1の端部および第2の端部と共に、可変容積を有する領域を囲っている、変形可能な中間部分と、領域内の細胞培養液粉末と、領域に流体連結された入口と、領域に流体連結された出口と、を備え、容器は、折り畳まれた構成と展開された構成とを備える。
【0006】
いくつかの態様では、領域の容積は、折り畳まれた構成よりも展開された構成の方が大きい。
【0007】
いくつかの態様では、展開された構成において、領域の容積は、500mL、5L、または2000Lの細胞培養液を収容する。
【0008】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部と剛性の第2の端部との間の距離は、折り畳まれた構成よりも展開された構成の方が大きい。
【0009】
いくつかの態様では、折り畳まれた構成において、前記距離は0mmであり、展開された構成において、前記距離は120mmまたは300mmである。
【0010】
いくつかの態様では、展開された構成において、容器は、2分の1よりも大きい高さ対幅比を有する。
【0011】
いくつかの態様では、比は、1.2である。
【0012】
いくつかの態様では、入口は、剛性の第1の端部に配置されており、出口は、剛性の第2の端部に配置されている。
【0013】
いくつかの態様では、容器は、剛性の第1の端部に配置された第2の入口をさらに備える。
【0014】
いくつかの態様では、第1の入口と第2の入口とは、平行である。
【0015】
いくつかの態様では、第1の入口は給水口であり、第2の入口は吸気口である。
【0016】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部は、幅85mm、長さ85mmの長方形である。
【0017】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部は、円形である。
【0018】
いくつかの態様では、容器が展開された構成にあるとき、中間部分は、長方形断面を備える。
【0019】
いくつかの態様では、容器が展開された構成にあるとき、中間部分は、直径73mmの円形断面を備える。
【0020】
いくつかの態様では、剛性の第2の端部は、容器の内部にテーパ面を備え、テーパ面は、剛性の第2の端部の中心に向かって下方に先細になる。
【0021】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部の少なくとも一方は、滅菌光を通さない。
【0022】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、ポリエチレン、ポリ乳酸(PLA)、およびポリカルポラクトン(PCL)のうちの少なくとも1つを含む。
【0023】
いくつかの態様では、中間部分は、ポリエチレンバッグまたはポリプロピレンバッグである。
【0024】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部および中間部分は、リサイクル可能な材料を含む。
【0025】
いくつかの態様では、容器は、入口に取り付けられたアダプタをさらに備える。
【0026】
いくつかの態様では、アダプタは、ルアーロックアダプタおよびPVTアダプタの少なくとも一方を備える。
【0027】
いくつかの態様では、容器は、領域内に位置決めされ、長さ10~20mmを有する撹拌機をさらに備える。
【0028】
いくつかの態様では、撹拌機は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む。
【0029】
いくつかの態様では、容器は、細胞培養液粉末と関連付けられた剛性の第1の端部に配置されたQRコードをさらに備える。
【0030】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、容器をディスペンサに挿入している間に容器とディスペンサとを連結するように構成された、舌部または溝を備える。
【0031】
いくつかの態様では、容器が展開された構成にあるとき、中間部分は柔軟である。
【0032】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部の表面は、剛性の第2の端部の表面とインターフェースするように構成されている。
【0033】
いくつかの態様では、中間部分は、溶液粉末を含む粉末小袋を格納する。
【0034】
いくつかの態様では、粉末小袋は、剛性の第1の端部に取り付けられる。
【0035】
いくつかの態様では、容器は、溶液粉末を、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部の少なくとも一方から分離する中間部分内の障壁をさらに備える。
【0036】
いくつかの態様では、容器は、剛性の第2の端部と中間部分との間にシールをさらに備える。
【0037】
いくつかの態様では、容器は、剛性の第1の端部と中間部分との間にシールをさらに備える。
【0038】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、容器が展開された構成にあるときに、剛性の第1の端部が、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部の向きに対して剛性の第2の端部から第1の角度で回転されるときに、容器を折り畳まれた構成でロックするように構成されている。
【0039】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部は、剛性の第2の端部の開口部と嵌合し、容器を折り畳まれた構成でロックするように構成されたノッチを備える。
【0040】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部は、開口部を備える。
【0041】
いくつかの態様では、容器は、開口部を塞ぐように構成されたカバーをさらに備える。
【0042】
いくつかの態様では、容器は、孔径0.22~1μmを有するフィルタをさらに備える。
【0043】
いくつかの態様では、容器は、出口に取り付けられたフィルタをさらに備える。
【0044】
いくつかの態様では、出口は、ばね機構に据え付けられる。
【0045】
いくつかの態様では、出口は、排出管に取り付けられるように構成されている。
【0046】
いくつかの態様では、排出管は、ルアーロック取付具および密閉ノズルの少なくとも一方を備える。
【0047】
いくつかの態様では、容器は、排出管に取り付けられたフィルタをさらに備える。
【0048】
いくつかの態様では、排出管は、曲げることができるか、または柔軟である。
【0049】
いくつかの態様では、容器は、細胞培養液粉末と関連付けられたpHレベルを感知するpHセンサをさらに備える。
【0050】
いくつかの態様では、容器は、溶解センサをさらに備える。
【0051】
いくつかの態様では、細胞培養液粉末は、pH補正剤の噴霧添加によって予備造粒される。
【0052】
いくつかの態様では、折り畳まれた構成において、中間部分は、真空密閉されるように構成されている。
【0053】
いくつかの態様では、容器は、出口を塞ぐ材料をさらに備え、材料は、圧力閾値を上回る印加圧力に応答して破れるように構成されている。
【0054】
いくつかの態様では、出口を塞ぐ材料は、1cm2の面積を有する。
【0055】
いくつかの態様では、材料は、低密度ポリエチレンを含む。
【0056】
いくつかの態様では、容器は、出口と一体化されたフィルタをさらに備える。
【0057】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、折り畳まれた構成にある第1の容器を、ディスペンサで受け取る工程;第1の容器を、展開された構成へと展開する工程;第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、第1の容器内に水を注入し、第1の容器内の撹拌機を駆動し、培養液を作製するために、撹拌機で、第1の容器内の粉末と水とを混合する工程;および培養液を第2の容器内に分注する工程、を含む。
【0058】
いくつかの態様では、第1の容器は、本明細書に記載される細胞培養液容器である。
【0059】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、入力を受け取る工程であって、入力がディスペンサのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)上の選択であり、入力を受け取ったことに応答して第1の容器が展開される、工程をさらに含む。
【0060】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、入力を受け取る工程であって、入力が第1の容器のQRコードのQRコードスキャンであり、入力を受け取ったことに応答して第1の容器が展開される、工程をさらに含む。
【0061】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、培養液を第2の容器内に分注する前に、第2の容器のカバーを取り外す工程をさらに含む。
【0062】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、培養液を第2の容器内に分注した後に、第2の容器にカバーを提供する工程をさらに含む。
【0063】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、ディスペンサを滅菌する工程をさらに含む。
【0064】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、第1の容器内に空気を注入する工程をさらに含む。
【0065】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、フィルタを提供する工程であって、培養液がフィルタを通して第2の容器内に分注される、工程をさらに含む。
【0066】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、第1の容器を、展開された構成から折り畳まれた構成へと折り畳む工程をさらに含む。
【0067】
いくつかの態様では、撹拌機は、磁気的に駆動される。
【0068】
いくつかの態様では、第1の容器は、上記の細胞培養液容器のうちのいずれかである。
【0069】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、第1の容器の中間部分に圧力を印加する工程をさらに含む。
【0070】
いくつかの態様では、圧力は、5~12psiである。
【0071】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、ディスペンサのチャンバに第2の圧力を印加する工程であって、第2の圧力が第1の圧力とは異なる、工程をさらに含む。
【0072】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、第1の容器の中間部分を支持するためにバッフルを適用する工程をさらに含む。
【0073】
いくつかの態様では、バッフルは、第1の容器が展開中であるか、または第1の容器が展開された構成にある間に適用される。
【0074】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、培養液のインライン検査を行う工程をさらに含む。
【0075】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、培養液を摂氏-10~4度で冷蔵する工程をさらに含む。
【0076】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、ディスペンサと送り先との間に連結された管を加熱する工程;および管を経由して、培養液を送り先に輸送する工程であって、管が摂氏30~40度で送り先の温度まで加熱される、工程、をさらに含む。
【0077】
いくつかの態様では、細胞培養液ディスペンサは、上記培養液の作製方法のいずれかを行うように構成されている。
【0078】
いくつかの態様では、培養液粉末を格納するための細胞培養液容器の製造方法は、剛性の第1の端部を設ける工程;剛性の第2の端部を設ける工程;変形可能な中間部分を設ける工程;第1の端部および第2の端部に、変形可能な中間部分を取り付ける工程であって、第1の端部と、第2の端部と、中間部分とが、可変容積を有する領域を囲っている、工程;入口を設ける工程;入口を領域に流体連結する工程;出口を設ける工程;出口を領域に流体連結する工程;ならびに領域内に細胞培養液粉末を装填する工程、を含む。
【0079】
いくつかの態様では、領域に培養液粉末を装填する工程は、剛性の第1の端部の開口部を通して培養溶液粉末を装填する工程を含む。
【0080】
いくつかの態様では、製造方法は、領域内に真空を作る工程をさらに含む。
【0081】
いくつかの態様では、領域内に真空を作る工程は、剛性の第1の端部の開口部を通して領域から空気を除去する工程を含む。
【0082】
いくつかの態様では、製造方法は、撹拌機を設ける工程をさらに含む。
【0083】
いくつかの態様では、撹拌機は、PTFEを含む。
【0084】
いくつかの態様では、製造方法は、細胞培養液粉末を剛性の第1の端部および剛性の第2の端部の少なくとも一方から分離する中間部分内の障壁を設ける工程をさらに含む。
【0085】
いくつかの態様では、障壁を設ける工程は、障壁を作るために中間部分を折り畳む工程をさらに含む。
【0086】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部は、開口部を備える。
【0087】
いくつかの態様では、製造方法は、開口部を塞ぐように構成されたカバーを設ける工程をさらに含む。
【0088】
いくつかの態様では、入口を設ける工程は、入口を剛性の第1の端部に配置する工程を含み、出口を設ける工程は、出口を剛性の第2の端部に配置する工程を含む。
【0089】
いくつかの態様では、製造方法は、剛性の第1の端部に配置された第2の入口を設ける工程をさらに含む。
【0090】
いくつかの態様では、製造方法は、第1の入口および第2の入口を、第1の入口と第2の入口とが平行になるように位置決めする工程をさらに含む。
【0091】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部は、長方形である。
【0092】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部は、円形である。
【0093】
いくつかの態様では、容器が展開された構成にあるとき、中間部分は、長方形断面を備える。
【0094】
いくつかの態様では、容器が展開された構成であるとき、中間部分は、円形断面を備える。
【0095】
いくつかの態様では、剛性の第2の端部は、容器の内部にテーパ面を備え、テーパ面は、剛性の第2の端部の中心に向かって下方に先細になる。
【0096】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、ポリエチレン、PLA、およびPCLのうちの少なくとも1つを含む。
【0097】
いくつかの態様では、中間部分は、ポリエチレンバッグまたはポリプロピレンバッグである。
【0098】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部および中間部分は、リサイクル可能な材料を含む。
【0099】
いくつかの態様では、製造方法は、入口にアダプタを取り付ける工程をさらに含む。
【0100】
いくつかの態様では、アダプタは、ルアーロックアダプタおよびPVTアダプタの少なくとも一方を備える。
【0101】
いくつかの態様では、製造方法は、剛性の第1の端部に細胞培養液粉末と関連付けられたQRコードを配置する工程をさらに含む。
【0102】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部を設ける工程は、容器をディスペンサに挿入している間に容器とディスペンサとを連結するように構成された、剛性の第1の端部上および剛性の第2の端部上の舌部または溝を形成する工程を含む。
【0103】
いくつかの態様では、中間部分は、柔軟な材料を含む。
【0104】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、インターフェースする特徴を備える。
【0105】
いくつかの態様では、領域内に細胞培養液粉末を装填する工程は、細胞培養液粉末を含む粉末小袋を供給する工程をさらに含む。
【0106】
いくつかの態様では、製造方法は、粉末小袋を剛性の第1の端部に取り付ける工程をさらに含む。
【0107】
いくつかの態様では、製造方法は、剛性の第1の端部と中間部分との間にシールを設ける工程をさらに含む。
【0108】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部は、剛性の第2の端部の開口部と嵌合し、容器を折り畳まれた構成でロックするように構成されたノッチを備える。
【0109】
いくつかの態様では、製造方法は、孔径0.22~1μmを有するフィルタを供給する工程をさらに含む。
【0110】
いくつかの態様では、製造方法は、出口にフィルタを取り付ける工程をさらに含む。
【0111】
いくつかの態様では、製造方法は、出口をばね機構に据え付ける工程をさらに含む。
【0112】
いくつかの態様では、製造方法は、出口に排出管を取り付ける工程をさらに含む。
【0113】
いくつかの態様では、排出管は、ルアーロック取付具および密閉ノズルの少なくとも一方を備える。
【0114】
いくつかの態様では、製造方法は、排出管に取り付けられたフィルタを取り付ける工程をさらに含む。
【0115】
いくつかの態様では、排出管は、曲げることができるか、または柔軟である。
【0116】
いくつかの態様では、製造方法は、細胞培養液粉末と関連付けられたpHレベルを感知するpHセンサを設ける工程をさらに含む。
【0117】
いくつかの態様では、製造方法は、溶解センサを設ける工程をさらに含む。
【0118】
いくつかの態様では、製造方法は、細胞培養液粉末を、pH補正剤の噴霧添加によって予備造粒する工程をさらに含む。
【0119】
いくつかの態様では、細胞培養液粉末は、第1の端部および第2の端部に変形可能な中間部分を取り付ける前に領域内に装填される。
【0120】
いくつかの態様では、容器は、上記の細胞培養液容器のうちのいずれかである。
【0121】
いくつかの態様では、容器は、上記培養液の作製方法のいずれかの容器である。
【0122】
いくつかの態様では、製造方法は、出口を材料で塞ぐ工程であって、材料が圧力閾値を上回る印加圧力に応答して破れるように構成されている、工程をさらに含む。
【0123】
いくつかの態様では、出口を塞ぐ材料は、1cm2の面積を有する。
【0124】
いくつかの態様では、材料は、低密度ポリエチレンを含む。
【0125】
いくつかの態様では、細胞培養液を製造するためのディスペンサであって、ディスペンサを制御するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)と、第1の容器を受け入れ、第1の容器を展開するためのスロットと、第2の容器を開閉するための第2の容器アクセス機構であって、ディスペンサが第2の容器に細胞培養液を分注する、第2の容器アクセス機構と、第2の容器を細胞培養液の分注位置の方および分注位置から離れる方に移動させるための第2の容器ハンドリング機構と、第1の容器にフィルタを供給するためのフィルタ供給機構と、第1の容器内の撹拌機を磁気的に駆動するための磁場発生器と、第1の容器の中間部分を支持するためのバッフルと、を備える、ディスペンサ。
【0126】
いくつかの態様では、ディスペンサは、第1の容器の中間部分に第1の圧力を印加するためにポンプをさらに備える。
【0127】
いくつかの態様では、第1の圧力は、5~12psiである。
【0128】
いくつかの態様では、ポンプはさらに、ディスペンサのチャンバに第2の圧力を印加するためのものであり、第2の圧力は第1の圧力とは異なる。
【0129】
いくつかの態様では、ディスペンサは、ディスペンサのチャンバに第2の圧力を印加するための第2のポンプをさらに備える。
【0130】
いくつかの態様では、バッフルは、第1の容器の中間部分を支持するためのものである。
【0131】
いくつかの態様では、バッフルは、第1の容器が展開中であるか、または第1の容器が展開された構成にある間に適用される。
【0132】
いくつかの態様では、ディスペンサは、細胞培養液のインライン検査を行うように構成されている。
【0133】
いくつかの態様では、ディスペンサは、培養培養液を摂氏-10~4度で冷蔵するように構成されている。
【0134】
いくつかの態様では、ディスペンサは、ディスペンサと送り先との間に管を連結し、管を摂氏30~40度で送り先の温度まで加熱するように構成されている。
【0135】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、第1の容器を、展開された構成へと展開する工程;第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、培養液を作製するために、第1の容器内の粉末と水とを混合する工程;および培養液を分注する工程を含む。
【0136】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、第1の容器の中間部分に圧力を印加する工程をさらに含む。
【0137】
いくつかの態様では、圧力は、5~12psiである。
【0138】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、ディスペンサのチャンバに第2の圧力を印加する工程であって、第2の圧力が第1の圧力とは異なる、工程をさらに含む。
【0139】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、第1の容器の中間部分を支持するためにバッフルを適用する工程をさらに含む。
【0140】
いくつかの態様では、バッフルは、第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、適用される。
【0141】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、培養液のインライン検査を行う工程をさらに含む。
【0142】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、培養液を摂氏-10~4度で冷蔵する工程をさらに含む。
【0143】
いくつかの態様では、培養液の作製方法は、ディスペンサと送り先との間に連結された管を加熱する工程;および管を経由して、培養液を送り先に輸送する工程であって、管が摂氏30~40度で送り先の温度まで加熱される、工程、をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0144】
図1A】例示的な容器を示している。
図1B】例示的な容器を示している。
図2】例示的なディスペンサを示している。
図3A】例示的なディスペンサを示している。
図3B】例示的なディスペンサを示している。
図3C】例示的なディスペンサを示している。
図3D】例示的なディスペンサを示している。
図4】例示的なディスペンサの例示的な動作方法を示している。
図5】例示的な容器の例示的な製造方法を示している。
図6A】例示的なディスペンサを示している。
図6B】例示的なディスペンサを示している。
図6C】例示的なディスペンサを示している。
図6D】例示的なディスペンサを示している。
図6E】例示的なディスペンサを示している。
図6F】例示的なディスペンサを示している。
図6G】例示的なディスペンサを示している。
図6H】例示的なディスペンサを示している。
図6I】例示的なディスペンサを示している。
図6J】例示的なディスペンサを示している。
図6K】例示的なディスペンサを示している。
【発明を実施するための形態】
【0145】
例示的な態様の詳細な説明
態様の以下の説明では、本明細書の一部を形成し、実施することができる特定の態様が例示として示されている添付の図面を参照する。開示の態様の範囲から逸脱することなく他の態様を使用することができ、構造的変更を行うことができることを理解されたい。
【0146】
本明細書の例示的な容器は、有利には、細胞培養液の輸送に伴う運送コストを削減する可能性があり、有利には、出荷密度を高める可能性があり、有利には、使用前に細胞培養液を格納するのに必要なリソースを減少させる可能性がある。いくつかの態様では、容器は、粉末化された溶液または培地を含み、小型化された出荷用外形を取る。使用に必要な場合、容器は展開し、粉末を水と混合して、要求に応じて所望の量の細胞培養液(例えば、細胞培養培地)を提供することができる。例えば、保管場所または積荷から容器を取り出した後、ユーザは、折り畳まれた容器をディスペンサに挿入することができ、ディスペンサは粉末を有する容器を展開し、ディスペンサは水を添加し、ディスペンサは水と粉末とを混合して所望の量の細胞培養液を作製する。本明細書のディスペンサのいくつかの態様は、混合前に容器を滅菌するための滅菌光を提供する。さらに、いくつかの態様では、開示の容器は、リサイクル可能または再利用可能な材料を含み、廃棄物を低減し、環境フットプリントを削減する。
【0147】
図1Aは例示的な容器100を示している。いくつかの態様では、容器100は、細胞培養液粉末(例えば、細胞培養培地粉末)容器である。以下の考察は細胞培養液(例えば、細胞培養培地)に焦点を当てているが、容器100、容器150、ディスペンサ200、およびディスペンサ300は他の用途に使用されてもよいことが当業者には理解されるであろう。例えば、開示の例は細胞培養液(例えば、細胞培養培地)に関して説明されているが、容器100、容器150、ディスペンサ200、およびディスペンサ300は、より一般的には細胞増殖培地に使用されてもよいことが理解される。別の例として、容器100、容器150、ディスペンサ200、およびディスペンサ300は、塩溶液、乾燥緩衝粉末などの、非細胞増殖溶液においても使用されうることが理解される。
【0148】
細胞増殖培地や非細胞増殖溶液などのより一般的な用途では、要件、工程、および要素がこれらの用途に応じて調整されてもよいことを、当業者は認めるであろう。例えば、溶解度および滅菌と関連付けられた要件、工程、および要素が、それに応じて調整されることを当業者は認めるであろう。
【0149】
図示のように、容器100は、展開された構成にあり、(例えば、図1Bに関連して示された構成へと)折り畳み可能でありうる。容器100は、第1の端部102と、第2の端部104と、第1の端部102と第2の端部104とに取り付けられた中間部分106とを含む。いくつかの態様では、第1の端部102と、第2の端部104と、中間部分106とは、可変容積を有する領域126を形成する(例えば、容器の容積は、容器100の構成に基づいて変化しうる)。いくつかの態様では、中間部分106は、第1の端部102および第2の端部104に接着されており、有利には、容器に含まれる構成要素を削減する。いくつかの態様では、第1の端部102および第2の端部104は剛性である。
【0150】
本明細書のいくつかの態様では、容器材料は、運送中に変形しない場合に、剛性であると理解することができる。加えて、剛性端部の剛性は、剛性端部を引き離す力に応答して剛性端部に取り付けられた中間部分を展開させうる。いくつかの態様では、剛性端部の一方または両方は、光が内部の粉末媒体または溶液と接触して構成成分のいずれかを分解するのを阻止するために不透明であり、有利には、追加の再滅菌工程を低減し、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)に対する変異性を低減する。例えば、既存の容器は不透明ではなく、容器の滅菌により細胞培養液の化学構造が調整され、それによって変異性が導入される可能性がある。
【0151】
例示的な利点として、小型化された外形は、有利には、より効率的な運送を可能にし、運送中の粉末の撹拌を低減しうる。さらに、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、内容物(例えば、細胞培養液粉末)が汚染に敏感でありうるため、(例えば、運送中に、容器が折り畳まれた構成にあるとき)容器内に格納されるべき内容物に対する保護を提供しうる。本明細書で説明され、図示されるように、第1の端部および第2の端部の剛性は、端部を分離する外力に応答して容器が展開されることを可能にし、剛性端部は、容器に連結されたディスペンサに対する固定具として機能し、容器がより大きな容積に展開することを可能にする。
【0152】
いくつかの態様では、第1の端部102は厚さ114Aを有し、第2の端部104は厚さ114Bを有する。いくつかの態様では、厚さ114Aおよび厚さ114Bは各々10mmである。いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、図1に示されるように、四方に角を有する長方形断面を有する。いくつかの態様では、第1の端部102および第2の端部104は長方形である。例えば、溶液の所望の量が500mLである場合、長方形の第1の端部および第2の端部は、幅85mm、長さ85mmを有する。別の例として、溶液の所望の量が5Lである場合、長方形の第1の端部および第2の端部は、幅170mm、長さ170mmを有する。別の例として、溶液の所望の量が500Lである場合、長方形の第1の端部および第2の端部は、幅85cm、長さ85cmを有する。別の例として、溶液の所望の量が2000Lである場合、長方形の第1の端部および第2の端部は、幅1.35m、長さ1.35mを有する。いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は円形である。いくつかの態様では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部の表面は、直径73mmを有する。
【0153】
特定の値の数量(例えば、寸法、容積など)が提供されているが、いくつかの態様では、対応する値は厳密ではない場合があることが理解される。例えば、寸法または容積は、実際には、厳密値と機能的に等価な値であってもよい。一例として、これらの態様における値は、差がシステムの精度、動作、および出力に機能的に影響を及ぼさない許容範囲内である限り、厳密値と異なっていてもよい。
【0154】
第1の端部102および第2の端部104は特定の範囲の寸法を有するものとして説明されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の端部および第2の端部には他の寸法が存在しうることが理解される。さらに、記載の寸法は、第1の端部または第2の端部全体にわたって必ずしも均一ではない場合もあることが理解される。
【0155】
いくつかの態様では、第1の端部102および/または第2の端部104は滅菌光を通さない。いくつかの態様では、滅菌光は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)の製造プロセスで使用される構成要素(例えば、排気口や排水口などの、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサの構成要素)を滅菌するように構成された紫外線、ガンマ線照射、または非加熱ベースの放射線である。例示的な利点として、滅菌光を通さない容器端部を有することによって、折り畳まれた構成で構成要素の滅菌が行われている間に、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器を滅菌光から保護することができる(例えば、細胞培養液粉末の特性が滅菌光によって変更されることが防止される)。
【0156】
いくつかの態様では、第2の端部104は、第2の端部104の中心に向かって下方に(例えば、第1の端部102の方向から離れるように)先細になる容器の内部の表面116を含む。例えば、剛性の第2の端部は、図示のように、その中心に最小厚さを有するテーパ面116を含む。例示的な利点として、テーパ面116は、例えば、溶液が混合されているときに回転する撹拌機の動きを案内することによって、撹拌機(例えば、磁気撹拌棒)が、容器内の粉末と関連付けられた溶液をより効率的に混合することを可能にしうる。テーパ面116はまた、容器がより効率的に排水することも可能にしうる(例えば、溶液はより効率的に容器を出る)。いくつかの態様では、第2の端部104に配置された出口110(本明細書でより詳細に説明される)にバルブが取り付けられており、溶液が混合されているときに、バルブは閉じられ、溶液が出口110から出るのを防止する。いくつかの態様では、バルブは、圧力下で押し下げられたときに、流体が流れることを可能にするように構成されている。いくつかの態様では、細胞培養培地の製造前に、バルブは内容物をフィルタから分離し、内容物がフィルタを詰まらせるのを防止する。
【0157】
いくつかの態様では、第1の端部102および第2の端部104は、ポリエチレン、PLA、およびPCLのうちの少なくとも1つを含む。材料は、有利には、容器のユーザの環境上の必要性に基づいて含まれる。いくつかの態様では、第1の端部102、第2の端部104、および中間部分106(本明細書でより詳細に説明される)は、(1つまたは複数の)リサイクル可能な材料を含む。例示的な利点として、リサイクル可能な材料を含む細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器を使用することによって、より少ないプラスチックが使用されるか、またはより速い分解特性を有するタイプのプラスチックが使用されてもよく(例えば、PETボトルと比較して、バイオハザード廃棄物として扱われうるビンと比較して)、廃棄物が最小限に抑えられうるので、細胞培養液製造プロセスの環境フットプリントが削減されうる。いくつかの例では、容器はリサイクルされてもよい(例えば、同じ容器が再滅菌および再利用のために製造業者に戻されてもよい)。
【0158】
いくつかの態様では、容器100は、領域126に位置決めされた撹拌機118を含む。いくつかの態様では、撹拌機は、長さ10~20mmを有し、長方形または円筒形である。いくつかの態様では、生物生産用途(例えば、容器は、2000Lの細胞培養液を収容する)では、撹拌機は20mmを超える長さを有する。円筒形撹拌棒は、有利には、他の撹拌棒形状と比較して、溶液のより効率的な混合を可能にしうる。さらに、円筒形撹拌棒は、有利には、密閉中、運送中などに中間部分が裂けることを低減することができる。いくつかの態様では、撹拌機はPTFE(例えば、PTFE系材料)を含む。いくつかの態様では、撹拌機118は、磁性材料を含み、容器内に存在する細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末と関連付けられた溶液を混合するように構成されている。いくつかの態様では、磁気撹拌棒は、印加された磁場(例えば、容器が連結されている細胞培養ディスペンサによって生成される時変磁場)に応答して(例えば、表面116に対して時計回りまたは反時計回りに)回転し、容器内に存在する細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末と関連付けられた溶液を混合する(例えば、粉末と供給された水とを混合する)。いくつかの態様では、撹拌棒は、混合を改善するために時計回りの回転と反時計回りの回転とを交互に行いうる。いくつかの態様では、磁場の中心が容器の中心からシフトされて、撹拌機の位置を第2の端部の中心から離れるように移動させる。
【0159】
いくつかの態様では、容器100は、第1の端部102に取り付けられ、容器に格納されるべき内容物と関連付けられたQRコード120を含む。いくつかの態様では、QRコード120は、第1の端部102の開口部(例えば、アクセスポート)を覆うアクセスポートカバー124、フード、またはキャップに取り付けられる。QRコード120は第1の端部102またはアクセスポートカバー124に取り付けられるものとして説明されているが、QRコード120は第2の端部104または中間部分106)に取り付けられてもよいことが理解される。例えば、QRコード120は、容器内に格納されるべき細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末、および特定の細胞培養液(例えば、細胞培養培地)製剤を調製するための関連付けられた処方を識別してもよい。細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサまたはシステムは、(例えば、スキャナを使用することによって、カメラを使用することによって)QRコードを使用して、容器の内容物、および内容物と関連付けられた処方を迅速に識別し、内容物に基づいて細胞培養液(例えば、細胞培養培地)を製造するように構成されていてもよい(例えば、適切な量の水を供給する、適切な量の空気を供給する、撹拌時間を決定する、溶液のpHを決定する)。いくつかの態様では、ディスペンサは、ディスペンサの使用に関するデータを提供するために製造施設と通信するように構成されている。QRコードは、容器内に格納されるべき内容物の識別を記述するために使用されるが、本開示の範囲から逸脱することなく、他の要素(例えば、バーコード、パターン、無線周波数識別など)が、格納されるべき内容物を識別してもよいことが理解される。
【0160】
いくつかの態様では、第1の端部102および第2の端部104は、入口および出口のための相補的なポートを有するディスペンサに端部を連結するように構成されたガイド122を含む(図1Aに示されるように、ガイド122は、挿入中に容器を案内するためにディスペンサ上の相補的な舌部と連結する溝である)。いくつかの態様では、容器100は、図1Aに示される上側のガイド122から第1の端部102の反対側に配置された別のガイド(図示せず)と、図1Aに示される下側のガイド122から第2の端部104の反対側に配置された別のガイド(図示せず)とを含む。有利には、ガイド122は、容器がディスペンサ(例えば、細胞培養液を製造するための細胞培養液ディスペンサ)内にスライドして入ることを可能にするように構成されていてもよい。いくつかの態様では、ガイドと入口の位置とは、有利には、容器の設置を単一の向きに制限し、ユーザが容器を機械に迅速かつ効率的に挿入することを可能にしうる。いくつかの態様では、ガイド122は、端部102および端部104に分離する力が加えられることを可能にするように容器100を定位置にしっかりと保持する。いくつかの態様では、ガイド122は、ディスペンサ(以下でさらに説明される)が容器100を展開された構成へと変更するための力を加える間に、折り畳まれた容器100をしっかりと保持する。ガイド122はまた、有利には、混合プロセス中に容器およびその内容物をディスペンサに固定しうる。ガイド122の特徴は、本明細書の他の箇所に記載されている。
【0161】
いくつかの態様では、容器100は、剛性の第1の端部に配置された開口部(例えば、アクセスポート)を含む。いくつかの態様では、開口部は、粉末の添加のための領域126へのアクセスを提供し、次いで粉末が添加された後に領域126を密閉および/または真空にするように構成された、剛性の第1の端部に配置された密閉可能な開口部である。いくつかの態様では、密閉可能な開口部は、剛性の第1の端部と同様の材料を含むアクセスポートカバー124、滅菌フード、またはキャップによって塞がれている。
【0162】
いくつかの態様では、中間部分106は変形可能である(例えば、容器150に関して示されている構成へ。本明細書に記載されるように、中間部分は柔軟であり、本明細書に記載されるように、中間部分は折り畳み式である)。いくつかの態様では、容器は、領域126内に細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末を含む。
【0163】
いくつかの態様では、展開された構成では、容器100の中間部分106は、展開されている。いくつかの態様では、展開された構成では、容器100の最大容積(例えば、中間部分106が展開されたときの)は、特定の量の溶液を収容し、この容積は500mL~2000Lの範囲内である。いくつかの態様では、展開された構成では、第1の端部と第2の端部とは、距離112だけ離れている。例えば、展開された構成にある容器の容積が500mLの溶液を収容する場合、距離112は120mmである。別の例として、展開された構成にある容器の容積が5L溶液を収容する場合、距離112は300mmである。別の例として、展開された構成にある容器の容積が500L溶液を収容する場合、距離112は1.2mである。別の例として、容器の容積が2000Lの溶液を混合するための展開された構成にある場合、距離112は1.9mである。
【0164】
中間部分106を、距離112を有するように設計することによって、混合および容器サイズは有利に最適化されうる。例えば、500mLの溶液を混合するための展開された構成にある容器の場合、距離112は120mmである(例えば、中間部分の幅は85mmであり、中間部分の長さは85mmである)。展開された構成にある例示的な容器の総容積は867mLであり、混合している間に500mLの溶液の水位が上昇することを可能にし(例えば、溶液は、渦状になって、溶液の上面が、静置された500mLの溶液の上面と比較してより高く上昇する)、容器が折り畳まれた構成にある間に中間部分が第1の端部および第2の端部内に収まることを可能にする(例えば、中間部分は、第1の端部および第2の端部内に収まらないほど大きくはならなかった)。
【0165】
展開された構成にある容器の容積は、用途に基づいて異なりうる。例えば、500mLまたは5Lの溶液を混合するための展開された構成の容積を有する容器が、実験室環境で、より少量の細胞培養液(例えば、細胞培養培地)を生成するために使用されてもよく、500Lまたは2000Lの溶液を混合するための展開された容積を有する容器が、工場環境(例えば、バイオプロセス)で、より大量の細胞培養液(例えば、細胞培養培地)を生成するために使用されてもよい。
【0166】
いくつかの態様では、展開された構成では、容器は、2分の1より大きい高さ対幅比を有する(例えば、容器の高さは、容器の幅よりも大きい)。例えば、この比は、1.2である。例示的な利点として、2分の1より大きい高さ対幅比を有する容器は、容器内の内容物の可溶化を容易にする(例えば、撹拌機から混合されている内容物までの距離は、第2の端部の平面にわたって、減少する)。例えば、(例えば、容器内容物を混合するために)15mmの撹拌機を使用し、2000RPMで撹拌機を回転させることにより、2分の1より大きい高さ対幅比(例えば、1.2)を有する容器内の内容物は、(例えば、内容物の導電率に基づいて測定される)より大きい溶解度を有する。すなわち、内容物は、2分の1未満の高さ対幅比を有する容器(例えば、約800秒)と比較して、最適な溶解度に向かってより速く収束する(例えば、約400秒)。
【0167】
いくつかの態様では、容器の容積は、折り畳まれた構成よりも展開された構成の方が大きい。いくつかの態様では、第1の端部と第2の端部との間の距離は、折り畳まれた構成よりも展開された構成の方が大きい。例えば、展開された構成では、第1の端部と第2の端部との間の距離は120mmであり、容器の容積は867mLである。折り畳まれた構成では、第1の端部と第2の端部との間の距離は120mm未満(例えば、0mm)であり、容器の容積は500mL未満(例えば、20mL)である。
【0168】
いくつかの態様では、中間部分106は柔軟である。例えば、中間部分106の材料は、引っ張り力に応答してその静止形状を超えて伸びる。いくつかの態様では、中間部分106は柔軟ではない。例えば、中間部分106の材料は、引っ張り力に応答して伸びない(例えば、中間部分は、引っ張られたときに中間部分の延長を可能にするアコーディオン形状であるが、材料は伸びない)。いくつかの態様では、中間部分106は、外力に応答して、容器の構成および容器の内容物と関連付けられた混合様式を変更するように、変形可能である。
【0169】
いくつかの態様では、容器が展開された構成にあるとき、中間部分106は、(図示のように)長方形断面を含む。例えば、展開された構成で500mLの溶液を混合するための容積を有する容器の場合、長方形の中間部分は、幅85mm、長さ85mmを有する。別の例として、展開された構成で5Lの溶液を混合するための容積を有する容器の場合、長方形の中間部分は、幅170mm、長さ170mmを有する。いくつかの態様では、容器が展開された構成にあるとき、中間部分は、円形断面を含む(図示せず)。例えば、円形断面の直径は73mmである。
【0170】
容器100の寸法は、2点間の距離に関して説明されているが、中間部分の形状は、完全に立方体でなくてもよい(例えば、中間部分の縁部は直線ではない)ことが理解される。
【0171】
いくつかの態様では、中間部分106は、第1の端部102および第2の端部104に取り付けられたポリエチレンバッグ、ポリプロピレンバッグ、または他の滅菌可能なプラスチックバッグである。いくつかの態様では、中間部分106は、ヒートシール用のポリエチレン層と、ガス交換を低減するためのナイロンとを含む多層バッグである。いくつかの態様では、バッグの基部は、第2の端部104に押し込まれるか、またはクリップ留めされる。例えば、第2の端部104は、バッグの基部が第2の端部104にはめ込まれることを可能にする特徴を含む(例えば、第2の端部104は、バッグの基部を一緒に保持する第1の部分および第2の部分を含む)。いくつかの態様では、容器は、剛性の第1の端部と中間部分との間に第1のシール(図示せず)を含み、容器は、剛性の第2の端部と中間部分との間に第2のシール(図示せず)を含む。シールは、有利には、容器の内容物を保護しうる(例えば、粉末を汚染から保護し、溶液を混合中の汚染から保護する)。
【0172】
いくつかの態様では、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末は、粉末小袋(図示せず)に格納される。例えば、中間部分106は、粉末を含む粉末小袋を格納するように構成される。いくつかの態様では、粉末小袋は、20~50μmのメッシュを含む。いくつかの態様では、容器が展開された構成にあるとき、粉末小袋は、剛性の第2の端部から移動される(例えば、剛性の第1の端部に取り付けられる、中間部分に取り付けられる)ように構成されている。
【0173】
いくつかの態様では、容器は、第1の端部および第2の端部の少なくとも一方から粉末を分離する、中間部分内の障壁を含む。いくつかの態様では、障壁は、容器が展開された構成にあるときに、剛性の第2の端部からある高さにある。いくつかの態様では、障壁は、溶解が始まる前に所定の量の水が容器に添加されることを可能にするように選択された高さに配置されている。
【0174】
粉末小袋および/または障壁は、有利には、混合前または混合中に容器に十分な水が添加される前に、撹拌機を中間部分内で細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末から離したままにしうる。混合前または混合中に容器に十分な水が添加されたときに、粉末小袋および/または障壁は溶解し、粉末を剛性の第2の端部に落下させ、混合を開始させうる。
【0175】
いくつかの態様では、容器100は、入口108A、108Bと、出口110とを含む。いくつかの態様では、入口108Aまたは入口108Bは第1の端部102に配置されており、出口110は第2の端部104に配置されている。いくつかの態様では、入口108A、108Bと出口110とは、容器の領域126に流体連結される。いくつかの態様では、流体(例えば、水、空気、溶液)が要素間を流れることができる場合、2つの要素が流体連結される。例えば、流体は、入口108と容器内の領域126との間を流れることができ(例えば、水または空気は、入口から領域126までをたどることができ)、流体は、容器内の領域126と出口110との間を流れることができる(例えば、溶液は、領域126から出口に流れることができる)。いくつかの態様では、出口110は高さ16mmを有する。いくつかの態様では、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末および/または撹拌機は、入口または出口の一方を通して容器内に装填される。いくつかの例では、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末および/または撹拌機は、容器を組み立てる前に中間部分内に装填される。いくつかの態様では、容器の内容物は、容器内に装填される前に計量されブレンドされる。
【0176】
いくつかの態様では、出口110は、出口にフィルタが連結されたときに、連結されたフィルタが、磁場発生器が混合中に撹拌機を駆動している間に、磁場発生器が容器の第2の端部と位置合わせされるのを物理的に妨げないように、配置されている。例えば、図6Hに関して説明されるように、容器608の出口は、フィルタが(フィルタ連結機構614によって)出口に連結されたときに、連結されたフィルタが磁場発生器616を物理的に妨げないように配置されている。
【0177】
いくつかの態様では、材料が出口110を塞ぐ。いくつかの態様では、出口を塞ぐ材料は、表面116の材料とは異なる。いくつかの態様では、出口を塞ぐ材料は、低密度ポリエチレンを含む。いくつかの態様では、出口を塞ぐ材料は、圧力閾値(例えば、2~5psi)を上回る印加圧力(例えば、5~10psi)に応答して、裂けるかまたは破れて、開くように構成されている。いくつかの態様では、出口を塞ぐ材料は、1cm2の面積を有する。出口を塞ぐ材料は、有利には、内容物が溶液を製造するために使用されることになるまで容器100の内容物(例えば、細胞培養液粉末)を無菌に保ちうる。製造中に、溶液が容器から出る準備ができたときに、圧力閾値を超える圧力が(例えば、圧送空気を使用することによって、容器100を折り畳むことによって)容器内で印加され、材料が裂けるかまたは破れて、溶液が出口110を通って容器100から出ることを可能にする。いくつかの態様では、細胞培養培地の製造の前に、出口を塞ぐ材料は、内容物をフィルタから分離し、内容物がフィルタを詰まらせるのを防止する。
【0178】
いくつかの態様では、容器100は、より大きな容積(例えば、500L、2000L)を有し、バイオリアクタと共に使用される。より大きな容積を有する容器のための細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末は、バッグ(例えば、20L)およびドラムから容器の開口部(例えば、容器の第1の端部の開口部)を通して容器内に装填されうる。
【0179】
いくつかの態様では、入口108A、108Bは、第1の端部102に配置されている。いくつかの態様では、入口108A、108Bは、第1の端部102の同じ側に配置されている。いくつかの態様では、入口108A、108Bは、容器100がディスペンサに挿入されている間にディスペンサ上の対応するアタッチメントに接続するように平行である。いくつかの態様では、入口108A、108Bの一方は吸気口であり、他方は給水口である。いくつかの態様では、容器は1つの入口を含み、入口は吸気口および/または給水口である。いくつかの態様では、吸気口は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサの排気口に連結するように構成されている。いくつかの態様では、コントローラ気流による滅菌のために吸気口にHEPAフィルタが配置されている。いくつかの態様では、給水口は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサの排水口に連結するように構成されている。いくつかの態様では、給水口は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサから容器の中間部分に、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)の製造に適した米国薬局方(USP)グレードの水または高度に精製された水を輸送するように構成されている。
【0180】
例示的な利点として、容器の入口および出口に連結するように構成されたディスペンサ(例えば、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサ)は、異なる種類の培地粉末に対してであっても、入口および出口の固定された位置決めにより容器とディスペンサとの間の位置合わせの複雑さを低減するので、容器とより良好に位置合わせされうる。
【0181】
いくつかの態様では、容器100は、入口108Aまたは入口108Bに取り付けられたアダプタ(図示せず)を含む。いくつかの態様では、アダプタは、ルアーロックアダプタおよびPVTアダプタの少なくとも一方を含む。例示的な利点として、アダプタは、容器と細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサとの間の単純であるが確実なインターフェースを可能にする。
【0182】
いくつかの態様では、容器100は、フィルタ(図示せず)を含む。いくつかの態様では、フィルタは滅菌フィルタである。いくつかの態様では、フィルタはフィルタカートリッジである。混合中、フィルタは、溶液が(例えば、出口110を通って)容器を出るときに溶液中の望ましくない副生成物を濾過するために使用されうる。いくつかの態様では、フィルタは、孔径0.22μm~1μmを有する。いくつかの態様では、フィルタは、出口110に別個に取り付けられる。いくつかの態様では、フィルタが出口110と一体化され(例えば、フィルタは容器アセンブリの一部であり、フィルタは容器の基部の一部であり、フィルタは細胞培養培地を製造する前に出口に予め取り付けられ、フィルタは出口の一部であり)、有利には、フィルタを出口に別個に取り付ける必要性を低減する。
【0183】
いくつかの態様では、フィルタは、ディスペンサ(例えば、ディスペンサ300、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサ)によって供給される。例えば、フィルタはディスペンサ内に格納され、入力(例えば、ユーザからの機械的入力または電気的入力、ディスペンサによる決定)に応答して、ディスペンサがフィルタを供給する。いくつかの態様では、フィルタは、(例えば、記載のばね機構を使用して)容器の出口110上に設置される。いくつかの態様では、フィルタは、容器の出口110に手作業で設置される。いくつかの態様では、ディスペンサは、(例えば、溶液が容器を出る前に、溶液が格納のために別の容器に移送される準備ができたとき)容器上にフィルタを自動的に設置する。
【0184】
例示的な利点として、フィルタを別個に設け、使用時点でフィルタを容器上に設置することによって、容器のサイズが(例えば、運送効率を高めるために)小型化され、容器の内容物が損傷または汚染される可能性が低減されうる。さらに、異なるタイプおよびサイズのフィルタが設けられてもよく、各用途により適したフィルタが選択されることが可能になる(例えば、容器に適切なフィルタを含めることは、コスト効率またはサイズ効率がよくない場合がある)。
【0185】
いくつかの態様では、出口110は、排出管(図示せず)に取り付けられるように構成されている。運送容積を最適化するために、排出管は出荷後および混合前に取り付けられうる。いくつかの態様では、混合中または混合後に、排出管は溶液を格納するための第2の容器に溶液を導く。いくつかの態様では、排出管は、ルアーロック取付具、滅菌可能なプラスチック管、および密閉ノズルを含む。いくつかの態様では、排出管は、溶液が容器を出るときに溶液中の望ましくない副生成物を濾過するために使用されるフィルタを含む。いくつかの態様では、排出管は、曲げることができるかまたは柔軟である。曲げることができるかまたは柔軟な排出管は、管がより効率的に運送されることを可能にし、管が、混合中または混合後に溶液を格納するための第2の容器により容易に導かれることを可能にしうる。
【0186】
いくつかの態様では、出口110は、ばね機構に取り付けられている。これにより、(例えば、ディスペンサ300によって供給される、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサによって供給される)フィルタが挿入されたことに応答して、または混合溶液の分注と関連付けられた別の力に応答して、出口が自動的に開閉することが可能になる。
【0187】
いくつかの態様では、容器は、容器内に格納されるべき内容物と関連付けられたpHレベルを感知するpHセンサ(図示せず)を含む。培地粉末のpHレベルは、有利には、製品品質を確保するために、その寿命の間(例えば、容器内に装填されてから、出荷され、混合されるまで)監視されうる。いくつかの態様では、培地粉末は、所定の量でpH補正剤(例えば、酸、塩基)を噴霧添加することによって予備造粒される。例えば、pH補正剤は、乾燥および補正剤の粉末への取り込みを容易にするために流動床上で培地粉末に添加されてもよい。いくつかの態様では、容器は、(例えば、溶液が十分に混合される場合に)容器の内容物と関連付けられた溶解レベルを決定するように構成された溶解センサ(図示せず)を含む。
【0188】
容器100は、図1Aに記載されている要素に関して説明されているが、容器は、本開示の範囲から逸脱することなく、明示的に説明されているよりも多いかまたはより少ない要素を含んでいてもよい。例えば、容器100は、2つの入口を有するものとして示されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、他の数の入口が容器に含まれていてもよいことが理解される。
【0189】
図1Bは例示的な容器150を示している。いくつかの態様では、容器150は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器である。容器150は、いくつかの態様では細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器であるが、容器150は他の用途に使用されてもよいことが理解される。図示のように、容器150は、折り畳まれた構成にあり、(例えば、図1Aに関して示されている構成へと)展開可能でありうる。いくつかの態様では、折り畳まれた構成では、中間部分156は、第1の端部152および第2の端部154によって囲われ、内容物を中間部分内に固定する(例えば、培地粉末、撹拌機、図1に関して説明された容器内に格納されることができる要素)。
【0190】
例示的な利点として、出荷から製剤化まで、内容物(例えば、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末)は、同じ折り畳み可能かつ展開可能な容器内に存在することができ、ある容器から別の容器に移送される必要がなく、内容物が汚染されるリスクを低減しうる。別の例示的な利点として、容器が折り畳み可能であることにより、容器の内容物を容器から容易に排出する(例えば、使用後に内容物を絞り出す)ことが可能になり、容器をよりリサイクルしやすく、またはより再滅菌および再利用しやすくすることが可能になる。
【0191】
いくつかの態様では、容器は、ツールまたは機械を使用して、展開された構成から折り畳まれた構成へ、または折り畳まれた構成から展開された構成へと変化する。例えば、容器が展開された構成にあるとき(例えば、容器の内容物が装填されているとき)、容器の第1の端部および第2の端部は、ツールまたは機械のスロットにスライドして入るか、またはスロットに固定される。機械のスロットは、展開された構成では容器の高さのある距離のところで互いに離間している。ツールまたは機械は、スロット間の距離を縮めることによって(例えば、スロットは下降機構によって制御され、スロット間の距離を縮める)、(例えば、容器が包装、出荷、または格納される準備ができた後に)容器を展開された構成から折り畳まれた構成へと変更することができる。
【0192】
いくつかの態様では、容器150は、図1Aに関して説明されたのと同様の要素を含む(例えば、容器150は容器100であるが、折り畳まれた構成にある)。よって、簡潔にするために、これらの同様の要素の説明は、図1Bに関して再度説明しない。例えば、第1の端部152は第1の端部102に対応し、第2の端部154は第2の端部104に対応し、中間部分156は中間部分106に対応し、入口158A、158Bは入口108A、108Bに対応し、出口160は出口110に対応し、QRコード170はQRコード120に対応し、ガイド172はガイド122に対応する。
【0193】
いくつかの態様では、折り畳まれた構成では、容器150の中間部分156は折り畳まれる。いくつかの態様では、折り畳まれた構成では、第1の端部と第2の端部とは接触している(例えば、容器が折り畳まれた構成にあるとき、第1の端部と第2の端部との間の距離は0mmである)。いくつかの態様では、折り畳まれた構成にある容器の厚さは20mmである。いくつかの態様では、折り畳まれた構成にある容器の出荷時厚さ(例えば、容器の厚さおよび出口の高さ)は36mmである。
【0194】
いくつかの態様では、容器150は、別の容器と積み重ねられるように構成されている。いくつかの態様では、第1の端部152の表面は、第2の端部154の表面とインターフェースするように構成されている。いくつかの態様では、第1の容器の第1の端部102の上面は、第2の容器の第2の端部154の底面とインターフェースするように構成されている。いくつかの態様では、剛性の第1の端部の上面および剛性の第2の端部の底面は平坦であり、隣接する容器が積み重ねられることを可能にする。いくつかの態様では、剛性の第1の端部の上面および剛性の第2の端部の底面は、2つの表面がしっかりとインターフェースすることを可能にする特徴(例えば、溝、ガイド、ノッチ、インサート)を含み、運送および保管のために複数の容器が効率的かつしっかりと梱包されることを可能にする(例えば、空間効率の悪い、よりかさばる容器と比較して)。したがって、開示の容器を使用して細胞培地培養粉末を格納することにより、有利には、粉末の輸送に伴う運送コストが削減され、出荷密度が増加し、使用前に粉末を保管するのに必要なリソース(例えば、保管空間)を減少させうる。いくつかの態様では、運送中または保管中に、容器150の出口160は、出口(およびそのフィルタとの界面)が損傷するのを防ぐために保護包装内に配置されている。
【0195】
いくつかの態様では、汚染を防止し、容器内容物の保存寿命を最大化するために、容器150の中間部分156は真空密閉される。例えば、第1の端部は開口部(例えば、アクセスポート)を含み、開口部は真空が作られることを可能にする(例えば、管が容器の領域126から空気を除去することを可能にする)ように構成されている。いくつかの態様では、空気が中間部分から除去された後、中間部分は密閉され(例えば、開口部は、密閉されるべきバッグの部分へのアクセスを可能にする)、開口部はアクセスポートカバー174、フード、またはキャップによって覆われ、中間部分の真空を確保する。
【0196】
いくつかの態様では、汚染を防止し、運送中および保管中の容器内容物の保存寿命を延ばすために、または容器内の異なる内容物を分離するために障壁が使用される。いくつかの態様では、障壁は、容器が折り畳まれた構成にあるときに中間部分156によって形成される。例えば、中間部分156は、折り畳み式バッグを含む。容器が折り畳まれた構成にあるとき、バッグは、バッグの折り目が障壁内の内容物のための密閉された障壁として機能する(例えば、内容物が、障壁によって、第1の端部および第2の端部の少なくとも一方から分離される)ように折り畳まれる。いくつかの態様では、中間部分156内の密閉された障壁は、容器が折り畳まれた構成にあるときに中間部分156内の真空を維持するように構成されている。
【0197】
いくつかの態様では、中間部分156の障壁は、容器が展開された構成から折り畳まれた構成へと変化するとき(例えば、容器内容物が装填されているとき、内容物が装填された後、第1の内容物が装填された後、第2の内容物が装填される前)に形成される。いくつかの態様では、容器が(例えば、本明細書に記載される製造方法などの細胞培養容器の製造方法中に)展開された構成から折り畳まれた構成へと変化する際に、中間部分の折り目(例えば、バッグの折り目)が障壁を形成するように、ツール(例えば、中間部分が通過する中心から外れたスリット)により、中間部分が特定の方法で折り畳まれる。
【0198】
いくつかの態様では、中間部分156の障壁は、容器が折り畳まれた構成にある間に容器内の第1の内容物と第2の内容物とを分離する。(例えば、内容物の混合前に)容器が折り畳まれた構成から展開された構成へと変化するときに、障壁は開き、第1の内容物および第2の内容物が中間部分で一緒になることを可能にする。
【0199】
容器150は、図1Bに記載されている要素に関して説明されているが、容器は、本開示の範囲から逸脱することなく、明示的に説明されているよりも多いかまたはより少ない要素を含んでいてもよい。例えば、容器150は、2つの入口を有するものとして示されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、他の数の入口が容器に含まれていてもよいことが理解される。
【0200】
いくつかの態様では、第1の端部152および第2の端部154は、入口および出口に連結するように構成されたディスペンサに端部を連結するように構成されたガイド172を含む。いくつかの態様では、ガイド172は、図示のように、第1の端部102の両端および第2の端部154の両端に配置されている。有利には、ガイド172は、容器が容器に連結するように構成されたディスペンサ(例えば、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)を製造するために容器に連結する細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサ)にスライドして入ることを可能にするように構成されていてもよく、容器はディスペンサ内にしっかりと設置される。
【0201】
いくつかの態様では、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)を製造する前に、ガイド172は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサのスロットにスライドして入る。いくつかの態様では、容器が細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサ内に設置される(例えば、カセットテープのように細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサのスロットにスライドして入る)とき、容器は折り畳まれた構成にある。いくつかの態様では、容器がディスペンサ内にしっかりと設置された後、ガイド172は、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部を、ガイド172が、インターフェースしているスロットに対して固定位置に保つ。いくつかの態様では、ガイド172が、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部をスロットに対して固定位置に保ったままで、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサは、中間部分156が展開するようにスロットを垂直に分割させる。よって、容器100、150により、有利には、内容物が効率的に運送され、培地製剤化のための機械に適合可能になる。
【0202】
いくつかの態様では、第1の端部152および第2の端部154は、容器が展開された構成にあるときに、第1の端部102が、第1の端部102および第2の端部154の向きに対して第2の端部154から第1の角度で回転された場合に容器150を折り畳まれた構成でロックするように構成されている(例えば、キャップのように回される)。いくつかの態様では、第1の端部102を第2の端部154に対して時計回りに回転させることにより、容器150が折り畳まれた構成でロックされ、第1の端部102を第2の端部154に対して反時計回りに回転させることにより、容器150が折り畳まれた構成からロック解除される(例えば、容器を展開させることができる)。
【0203】
いくつかの態様では、第1の端部152は、第2の端部154の開口部と嵌合し、容器を折り畳まれた構成でロックするように構成されたノッチを含む。いくつかの態様では、第1の端部152は、容器を折り畳まれた構成でロックするために第2の端部154上の対応する開口部とインターフェース(例えば、嵌合、接続、連結)することができるノッチを含む。ユーザは、第1の端部152および第2の端部154を互いから引き離して、2つの剛性端部を互いから引き離してもよい。
【0204】
容器が折り畳まれた構成にあるときに第1の端部および第2の端部をロックすることを可能にすることによって、容器の内容物は、有利には、運送中および/または保管中に固定されうる。いくつかの態様では、容器が折り畳まれた構成にあるときに、容器の中間部分は真空状態にある。中間部分の真空は、有利には、容器をロックすることを可能にすることによって維持されうる。
【0205】
図2は例示的なディスペンサ200を示している。いくつかの態様では、ディスペンサ200は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサである。例えば、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサは、(例えば、実験室における)より小さい容器(例えば、500mL、5L)と共に使用される。別の例として、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサは、(例えば、バイオリアクタにおいて)より大きな容器(例えば、500L、2000L)と共に使用される。図示のように、ディスペンサ200は、濾過システム202と、第1のハンドリングシステム204と、第2のハンドリングシステム206とを含む。いくつかの態様では、ディスペンサ200は、第1のハンドリングシステム204と第2のハンドリングシステム206とを含み、濾過システム202は、異なるディスペンサに含まれる。
【0206】
いくつかの態様では、濾過システム202は超純水(UPW)濾過システムである。例えば、UPW濾過システムは、水(例えば、UPW水、USP水、外部供給源からの水)を受け入れるように構成された給水口を含む。いくつかの態様では、水は、濾過システムのUPWフィルタを通過して濾過システム202の貯水槽に入る。いくつかの態様では、水は、水の純度を維持または増加させるためにフィルタと貯水槽との間を循環する。いくつかの態様では、濾過システム内の水は、第1のハンドリングシステム204に供給される(例えば、圧送される)。
【0207】
いくつかの態様では、第1のハンドリングシステム204は、容器チャンバと、入口と、容器ハンドリング機構と、混合システムとを含む。いくつかの態様では、容器チャンバは、容器(例えば、容器100、容器150、容器308、容器608)の挿入、展開、および/または折り畳みのためのエンクロージャである。いくつかの態様では、容器チャンバは(例えば、滅菌光を使用して)滅菌される。例えば、容器内容物を混合する前に、容器チャンバは、(例えば、ディスペンサ200によって、ディスペンサ200とは異なる装置によって)滅菌される。いくつかの態様では、ディスペンサ200は、水および空気を加熱してディスペンサの配管を滅菌する加熱チャンバを備える。いくつかの態様では、ディスペンサ200は、(例えば、水を浄化するため、空気を浄化するために)チャンバ内の汚染物質を除去するためのオゾン発生器を備える。
【0208】
いくつかの態様では、第1のハンドリングシステム204の入口は、容器の入口(例えば、入口108A、入口108B、入口158A、入口158B)に連結するように構成された入口である。いくつかの態様では、入口は、容器に(例えば、濾過システム202からの)水および/または空気を供給する。いくつかの態様では、第1のハンドリングシステム204の入口は、有利には、容器が挿入されたときに容器の入口と位置合わせされ、ディスペンサへの容器の設置をより効率的にすることができる。いくつかの態様では、入口は(例えば、滅菌光を使用して)洗浄または滅菌される。例えば、容器内容物を混合する前に、入口は、(例えば、ディスペンサ200によって、ディスペンサ200とは異なる装置によって)洗浄または滅菌される。
【0209】
いくつかの態様では、容器ハンドリング機構は、容器(例えば、容器100、容器150、容器308、容器608)が挿入されているときに容器を受け入れ(例えば、スロットは、容器のガイド(例えば、ガイド122、ガイド152)と一致するように構成される)、容器の挿入後に容器を固定するように構成された挿入機構(例えば、スロット304)を含む。いくつかの態様では、挿入機構は、離間するように構成された2つの部分(例えば、スロット304A、304B)を含む。容器は挿入機構に固定されているので、容器が折り畳まれた構成にあるときに、挿入機構が離間するにつれて、挿入機構は容器を展開させる。いくつかの態様では、挿入機構は、互いに接近するように構成された2つの部分(例えば、スロット304A、304B)を含む。容器は挿入機構に固定されているので、容器が展開された構成にあるときに、挿入機構が互いに接近するにつれて、挿入機構により容器が折り畳まれる。
【0210】
いくつかの態様では、混合システムは、容器の内容物を混合するために使用される撹拌機を駆動するためのハードウェアを含む。例えば、混合システムは、混合のために磁気撹拌機を駆動するための磁場発生器を含む。一例として、磁場発生器は、容器の内容物を混合するために撹拌機を意図されたように回転させるように駆動または誘導する時変磁場を発生させる。
【0211】
いくつかの態様では、第1のハンドリングシステム204はフィルタ(例えば、フィルタカートリッジ)を供給する。例えば、フィルタは、ディスペンサ200から供給され、容器と位置合わせされたレール上に装填される。フィルタは容器の出口に連結され、容器の内容物(例えば、細胞培養液(例えば、細胞培養培地))は、内容物を第2の容器に分注する前にフィルタを通過する。いくつかの態様では、内容物が第2の容器に分注された後、第1のハンドリングシステム204は、使用済みフィルタを廃棄する。いくつかの態様では、フィルタが出口と一体化されており、有利には、フィルタを出口に別個に取り付け、かつ/またはフィルタを廃棄する必要性を低減する。よって、第1のハンドリングシステム204は、フィルタを出口に分離して取り付けることも、フィルタを別個に配置することもない。
【0212】
いくつかの態様では、内容物が第2の容器に分注された後、第1のハンドリングシステム204は、使用済み容器を廃棄する。いくつかの態様では、本明細書に記載されるように、使用済み容器は排出され、再利用される。
【0213】
いくつかの態様では、第2のハンドリングシステム206は、第2の容器チャンバと、第2の容器アクセス機構とを含む。いくつかの態様では、第2の容器チャンバは、第2の容器(例えば、容器306、培地ビン)の挿入および第1の容器(例えば、容器100、容器150、容器308、容器608)から第2の容器への内容物の分注のためのエンクロージャである。いくつかの態様では、容器チャンバは(例えば、滅菌光を使用して)滅菌される。例えば、第1の容器内容物を分注する前に、第2の容器チャンバは、(例えば、ディスペンサ200によって、ディスペンサ200とは異なる装置によって)滅菌される。
【0214】
いくつかの態様では、第2の容器アクセス機構は、(例えば、容器内の溶液が分注する準備ができているという判定に従って)第2の容器のキャップのねじを緩めるように構成されたモータ駆動要素を含む。いくつかの態様では、第2の容器306のキャップが取り外されている間、第2の容器は、キャップを第2の容器から分離するために(例えば、第2の容器アクセス機構によって)下げられている。いくつかの態様では、第2の容器アクセス機構は、(例えば、容器内の溶液が完全に移送されたという判定に従って)第2の容器のキャップのねじを締めるように構成されたモータ駆動要素を含む。いくつかの態様では、キャップのねじを締めたり緩めたりするモータ駆動要素は、同じ要素である。いくつかの態様では、第2の容器のキャップが取り付けられている間、第2の容器は、キャップを第2の容器と嵌合させるために(例えば、第2の容器アクセス機構によって)持ち上げられる。いくつかの態様では、第2の容器アクセス機構と第2の容器のキャップとの間の界面は、異なる容器サイズに対応するように調整可能である(例えば、界面の直径は調整可能である)。
【0215】
いくつかの態様では、ディスペンサ200は、ディスペンサを動作させるためのユーザインターフェース、ハードウェア、およびソフトウェアを含む。いくつかの態様では、ディスペンサ200は、容器上の情報をスキャンする(例えば、QRコード120をスキャンする、QRコード170をスキャンする)ためのスキャナ(例えば、QRコードスキャナ)を含む。有利には、ディスペンサ200を動作させるための命令は、ソフトウェアおよびファームウェアの更新によって更新されうる。
【0216】
図3A~3Dは、例示的なディスペンサ300を示している。いくつかの態様では、例示的なディスペンサ300はディスペンサ200である。いくつかの態様では、ディスペンサ300は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサである。例示的なディスペンサ300は、より小さい容器(例えば、500mL)に関して説明されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、より大きい容器(例えば、5L、500L、2000L)が同様の方法で使用され(例えば、展開され、その内容物が混合され)てもよいことが理解される。例えば、より大きな容器は、バイオリアクタ用のより大量の溶液を作製するために使用されうる。
【0217】
図3Aは、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器(例えば、容器100、容器150)の設置前のディスペンサ300を示している。いくつかの態様では、ディスペンサ300は、GUI302を提示するように構成されたディスプレイと、スロット304とを含む。いくつかの態様では、ディスペンサ300は、第2の容器306に細胞培養液を分注するように構成されている。
【0218】
いくつかの態様では、GUI302はタッチスクリーン上に表示され、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)製造のための入力を受け取るように構成されている。いくつかの態様では、混合の前に、GUI302は、ユーザが細胞培養液(例えば、細胞培養培地)を製造するために使用される培地粉末を含む容器(例えば、容器100、容器150)を設置または挿入するためのプロンプトを表示する。いくつかの態様では、GUI302は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)製造プロセスの局面を定義するユーザが構成可能な選択肢を含む。
【0219】
いくつかの態様では、スロット304は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)を製造するために使用される培地粉末を含む容器(例えば、容器100、容器150)を受け入れるように構成されている。いくつかの態様では、容器のガイド(例えば、ガイド122、ガイド172)は、ガイドを使用して容器をスロットにスライドして入れることができるようにスロットとインターフェースするように構成されている。いくつかの態様では、容器が完全にスライドしてスロットに入ると、スロット304は容器を固定し、(例えば、混合中に)容器が移動するのを防止する。いくつかの態様では、ディスペンサ300は、容器がスライドしてスロットに入るとき、またはそれ以外の容器の内容物が混合される前に入口(例えば、入口108A、108B、入口158A、158B)に連結させることができる吸気口および排水口(符号なし)を含む。いくつかの態様では、排気口および排水口は、容器をスライドさせてスロットに入れると、容器をディスペンサと位置合わせするための追加の調整なしにディスペンサの出口が容器の入口と連結するように、入口(例えば、入口108A、108Bまたは158Aおよび158B)と位置合わせされる。いくつかの態様では、ディスペンサ300の排気口および排水口は、空気および水(例えば、USPグレードの水、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)製造に適した水)を供給する。
【0220】
ディスペンサ300のスロット304は、挿入中に容器308を案内し、展開中に容器308をしっかりと保持するように説明されているが、容器の挿入が案内されてもよいし、他の構成要素を使用して容器が展開中に固定されたままとされてもよいことが理解される。例えば、異なる機械的特徴(例えば、容器をディスペンサにスナップ留めすることを可能にする)、電磁気的特徴、または接着特性を有する構成要素が、スロット304と共に、またはスロットの代わりに使用されてもよい。
【0221】
いくつかの態様では、第2の容器306は、設置または挿入された容器308の内容物と関連付けられた溶液(例えば、ディスペンサ300によって作製された溶液)(例えば、培地ビン)を格納する。いくつかの態様では、溶液は、第2の容器306に移送される前に容器の出口(例えば、出口110、出口160)を出る。
【0222】
図3Bは、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器308がディスペンサに設置または挿入されたときのディスペンサ300を示している。容器308は、細胞培養ディスペンサと共に使用される細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器として説明されているが、容器308は他の用途に使用されてもよいことが理解される。いくつかの態様では、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器308は、容器100または容器150である。図示のように、容器308は折り畳まれた構成にあるが、容器308は、他の構成でディスペンサ300に設置または挿入されてもよい。いくつかの態様では、容器308は、容器のガイド(例えば、ガイド122、ガイド172)を使用して容器をスライドさせてスロット304に入れることによって設置または挿入される。容器308がディスペンサ内に設置されるかまたは完全に挿入されると、容器308の剛性端部(例えば、第1の端部102、第2の端部104、第1の端部152、第2の端部154)はスロット304に対して固定位置にある。いくつかの態様では、加えて、ディスペンサ300の排気口および排水口も、容器をスライドさせてスロットに入れると、容器をディスペンサと位置合わせするための追加の調整なしにディスペンサの出口が容器の入口と連結するように、入口108A、108Bまたは入口158A、158Bと位置合わせされる。いくつかの態様では、ディスペンサ300の排気口および排水口は、空気および水(例えば、USPグレードの水、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)製造に適した水)を供給する。いくつかの態様では、(例えば、図3Dに示されるように、容器308が展開された構成にある場合に)ディスペンサ300の排気口および排水口と入口108A、108Bまたは入口158A、158Bとの間の位置合わせおよび連結が続いて行われる。
【0223】
いくつかの態様では、容器308の設置または挿入時に、GUI302は、細胞培養製造プロセスを開始するようユーザを促すように更新される。いくつかの態様では、GUI302は、細胞培養製造プロセスを開始するための選択可能な選択肢を表示するように更新される。
【0224】
いくつかの態様では、容器308の内容物はディスペンサ300によって識別され、細胞培養製造プロセスは、容器308内の内容物の識別に基づいて行われる。いくつかの態様では、内容物は、容器308上のQRコード(例えば、QRコード120、QRコード170)を使用して識別される。いくつかの態様では、ディスペンサ300は、容器上の識別情報(例えば、QRコード、バーコード、パターン化コード、無線周波数識別)をスキャンして容器内容物を識別するように構成されたスキャナまたはカメラを含む。いくつかの態様では、ディスペンサ300のカメラまたは第2のカメラは、ディスペンサのチャンバを監視するように構成されており、カメラからの画像またはビデオは、ディスペンサ300のディスプレイ上またはディスペンサ300と通信する第2の装置のディスプレイ上で見られうる。例えば、チャンバの無菌性がカメラに基づいて監視され、監視に基づいて、チャンバが滅菌を必要とするという判定に従って、ディスペンサ300は滅菌動作を行う。別の例として、細胞培養液の製造はカメラを使用して監視され、監視に基づいてディスペンサ300は製造パラメータ(例えば、撹拌機速度、混合時間)を調整する。いくつかの態様では、第2の装置(例えば、モバイルデバイス)が識別情報をスキャンするために使用される(例えば、第2の装置は、アプリケーションを使用して識別情報をスキャンし、識別情報をディスペンサ300と通信する)。いくつかの態様では、GUI302は、ディスペンサ300によって識別された容器308内の内容物に関する情報を提示する。いくつかの態様では、GUI302は、ユーザが識別された内容物に関する情報を入力または更新するための選択可能または構成可能な選択肢を提示する。
【0225】
図3Cは、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器308が展開中であるときのディスペンサ300を示している。いくつかの態様では、ディスペンサ300は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)製造プロセスを開始するよう求めるコマンドと関連付けられた入力に応答して、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器308を展開する。いくつかの態様では、図3Bに関して説明されたように、容器の剛性端部(例えば、第1の端部102、152、第2の端部104、154)は、それぞれのスロット304に固定位置でロックされる。より具体的には、容器308の剛性の第1の端部はスロット304Aに固定位置でロックされ、容器308の剛性の第2の端部はスロット304Bに固定位置でロックされる。
【0226】
いくつかの態様では、ディスペンサ300が容器308を展開するとき、ディスペンサは、スロット304Aとスロット304Bとを、意図された展開の方向と平行な方向に(例えば、垂直に)互いから離れるように移動させる。剛性端部がそれぞれのスロットに固定位置でロックされるので、容器308の中間部分(例えば、中間部分106、中間部分156)は、(例えば、図1に示される構成などの容器の展開された構成に向けて)展開され、剛性端部が互いからより遠く離れるにつれて容器内の容積が増加する。
【0227】
いくつかの態様では、容器308がディスペンサ300によって展開されているとき、GUI302は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)製造プロセスの進捗を提示する。いくつかの態様では、現在の工程、容器内容物、製造中の溶液、および進捗がGUI302に示される。
【0228】
図3Dは、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器308が展開された構成にあるときのディスペンサ300を示している。いくつかの態様では、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)電力容器308の展開された構成は、図1に関して説明された容器100の展開された構成である。
【0229】
いくつかの態様では、図3Cと比較して、スロット304Aとスロット304Bとは、互いからさらに遠ざかっており、容器内の容積をより大きくしている。いくつかの態様では、図3Dに示されるこの時点で、(GUI302の背後にある)スロット304Aおよびスロット304Bは、互いから離れることを停止する。いくつかの態様では、容器の剛性端部間の対応する分離を達成することによって所望の容積に達する。いくつかの態様では、容器308内の内容物と関連付けられた溶液を十分に混合するのに必要な容器の容積。
【0230】
いくつかの態様では、容器308の所望の容積に達し、スロット304Aおよびスロット304Bが容器308の展開を停止したとき、ディスペンサ300は、ディスペンサ300の排気口および排水口と入口108A、108Bまたは入口158A、158Bとを位置合わせして連結する。
【0231】
いくつかの態様では、ディスペンサ300の排気口および排水口と容器308の入口とが位置合わせされて連結された後、溶液の混合が開始する。いくつかの態様では、ディスペンサ300の排気口および排水口は、適切な量の空気および水(例えば、USPグレードの水、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)製造に適した水)を容器308内に供給し始める。いくつかの態様では、加えて、ディスペンサ300は、容器308の剛性の第2の端部(例えば、スロット304Bに連結された剛性端部)付近で磁場を発生させて、(例えば、剛性の第2の端部の表面に対して時計回り、剛性の第2の端部の表面に対して反時計回りに)容器に含まれる撹拌機の回転を開始させる。
【0232】
いくつかの態様では、容器の内容物は、所定の時間量にわたって撹拌機を使用して混合される。いくつかの態様では、時間量は、製造されている細胞培養液(例えば、細胞培養培地)に基づいて決定される。いくつかの態様では、容器308上の識別情報(例えば、QRコード、バーコード、パターン化コード、無線周波数識別)は、混合時間に関する情報を含み、混合時間に関する情報は、容器の内容物が識別されたときにディスペンサ300に入力される。
【0233】
いくつかの態様では、溶液が完成したと判定されたとき(例えば、所定の時間量が経過したとき、液体の溶解度は測定によって達成されたと判定される)、溶液は、容器308の出口(例えば、出口110、出口160)から第2の容器306内に出る。いくつかの態様では、溶液はフィルタを通過し、フィルタは容器308に含まれる。いくつかの態様では、溶液が出る前に、ディスペンサ300は、第2の容器306のカバー(例えば、キャップ)を開いて、溶液が容器308から第2の容器306に移送されることを可能にする。例えば、ディスペンサ300は、容器308内の溶液が分注する準備ができているという判定に従って第2の容器306のキャップのねじを緩めるように構成されたモータ駆動要素を含む。いくつかの態様では、第2の容器306のキャップが取り外されている間、第2の容器は、キャップを第2の容器306から分離するために下に下げられている。
【0234】
いくつかの態様では、溶液が第2の容器306に移動された後、溶液は細胞の増殖に適しているか、または細胞の増殖を促進するために移送される。容器の内容物は細胞増殖(例えば、細胞培養液(例えば、細胞培養培地))に関して説明されているが、容器内容物の説明は細胞増殖に限定されないことが理解される。例えば、細胞増殖は、組織増殖を含みうる。別の例として、細胞培養は組織培養を含みうる。
【0235】
いくつかの態様では、ディスペンサ300は、(例えば、溶液が作製され、第2の容器306で分注する準備ができた後に)逆の工程を行う。例えば、ディスペンサ300は、容器308内の溶液が完全に移送されたという判定に従って第2の容器306のキャップのねじを締めるように構成されたモータ駆動要素を含む。いくつかの態様では、第2の容器306のキャップが取り付けられている間、第2の容器は、キャップを第2の容器306と嵌合させるために持ち上げられている。いくつかの態様では、ディスペンサ300と第2の容器306のキャップとの間の界面は、異なる容器サイズに対応するように調整可能である(例えば、界面の直径は調整可能である)。
【0236】
いくつかの態様では、ディスペンサ300は、エンクロージャまたはチャンバ(図示せず)を含む。例示的な利点として、エンクロージャは、溶液の調製中または溶液が細胞培養液(例えば、細胞培養培地)容器から移送されるときに無菌環境を可能にする。いくつかの態様では、ディスペンサ300は、水および空気を加熱してディスペンサの配管を滅菌する加熱チャンバを備える。いくつかの態様では、ディスペンサ300は、(例えば、水を浄化するため、空気を浄化するために)チャンバ内の汚染物質を除去するためのオゾン発生器を備える。
【0237】
いくつかの態様では、容器308が展開された構成へと展開され、溶液が混合を開始すると、GUI302は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)製造プロセスの進捗を提示する。いくつかの態様では、現在の工程、容器内容物、製造中の溶液、および進捗が、GUI302に提示される。
【0238】
いくつかの態様では、容器308はバイオリアクタ内で使用される。第2の容器306の代わりに、図示のように、容器308の内容物から作製された溶液は、バイオプロセス容器に移送される(例えば、バイオリアクタは、流体が容器306からバイオプロセス容器に流れることを可能にする接続部を提供する)。
【0239】
図4は、例示的なディスペンサの例示的な動作方法400を示している。いくつかの態様では、方法400は、容器100、容器150、容器308、または容器608の動作方法である。いくつかの態様では、方法400は、ディスペンサ300またはディスペンサ600を使用して行われる。方法400は、記載の工程を含むものとして示されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、例示的な容器を操作するために、異なる順序の工程、追加の工程、またはより少ない工程が行われてもよいことが理解される。いくつかの態様では、方法400の工程は、ディスペンサのGUI(例えば、GUI302、GUI602)上のGUIオブジェクトの選択に応答して行われる。
【0240】
いくつかの態様では、方法400は、ディスペンサ内に折り畳まれた構成にある第1の容器を受け取る工程(工程402)を含む。例えば、ディスペンサ300は、図3Bに関して説明されたように、ディスペンサに挿入された容器308を受け取る。いくつかの態様では、第1の容器は、図6Bに関して説明されるように、ディスペンサのドア(例えば、ドア610)が開いた後に挿入される。
【0241】
いくつかの態様では、方法400は、ディスペンサを滅菌する工程を含む。例えば、容器308の挿入の前に、または混合の前に、ディスペンサ300の構成要素(例えば、第1の容器308が挿入されるチャンバ、第2の容器306が配置されるチャンバ、ディスペンサ300の入口)が、(例えば、ディスペンサ300によって、ディスペンサ300とは異なる装置によって)滅菌される。いくつかの態様では、構成要素は、滅菌光(例えば、UV光)を使用して滅菌される。別の例として、ディスペンサは、細胞培養液が作製されて取り出された後に滅菌を行う。いくつかの態様では、ディスペンサは、水および空気を加熱してディスペンサの配管を滅菌する加熱チャンバを備える。いくつかの態様では、ディスペンサは、(例えば、水を浄化するため、空気を浄化するために)チャンバ内の汚染物質を除去するためのオゾン発生器を備える。
【0242】
いくつかの態様では、方法400は、第1の容器を展開された構成へと展開する工程(工程404)を含む。例えば、ディスペンサ300は、図3Cに関して説明されたように、容器308を展開する。別の例として、ディスペンサ600は、図6Gに関して説明されるように、容器608を展開する。
【0243】
いくつかの態様では、方法400は、入力を受け取る工程を含む。いくつかの態様では、入力は、ディスペンサのGUI上の選択であり、第1の容器は、入力を受け取ったことに応答して展開される。例えば、ユーザがGUI302上で選択を行うことによって入力を提供し、その選択に応答して、ディスペンサ300は容器308を展開し、混合が始まる。いくつかの態様では、入力は、第1の容器のQRコードのQRコードスキャンであり、第1の容器は、入力を受け取ったことに応答して展開される。例えば、容器308のQRコード(例えば、QRコード120、QRコード170)が(例えば、ディスペンサ300によって、装置300とは異なる装置によって)スキャンされ、スキャンに応答して、ディスペンサ300は容器308を展開し、混合が始まる。別の例として、図6Cに関して説明されるように、容器608がディスペンサ600に挿入された後、ユーザは、GUIオブジェクト622Cを選択して、細胞培養液を作製するための入力を進める。
【0244】
いくつかの態様では、方法400は、第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、第1の容器に水を注入する工程(工程406)を含む。例えば、図3Cおよび図3Dに関して説明されたように、ディスペンサ300が容器308を展開中であるかまたは容器308が展開された構成にあるときに、ディスペンサ300は容器308内に水(例えば、USPグレードの水)を注入する。いくつかの態様では、方法400は、第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、第1の容器内に空気を注入する工程を含む。例えば、図3Cおよび図3Dに関して説明されたように、ディスペンサ300が容器308を展開している間、または容器308が展開された構成にあるとき、ディスペンサ300は容器308内に空気を注入する。別の例として、図6Hに関して説明されるように、水が容器608内に注入される。
【0245】
いくつかの態様では、方法400は、第1の容器にバッフルを適用する工程を含む。いくつかの態様では、バッフルは、第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、第1の容器に適用される。例えば、図6Hに関して説明されるように、バッフルは、細胞培養培地溶液が作製されている間に容器の中間部分を支持するために、容器608の中間部分に適用される。いくつかの態様では、バッフルは、第1の容器の展開の前に適用される。
【0246】
いくつかの態様では、方法400は、第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、第1の容器内の撹拌機を駆動する工程(工程408)を含む。例えば、図3Cおよび図3Dに関して説明されたように、ディスペンサ300が容器308を展開している間、または容器308が展開された構成にあるとき、ディスペンサ300は容器308内の撹拌機を駆動する。いくつかの態様では、撹拌機は、磁気的に駆動される。例えば、本明細書に記載されるように、ディスペンサ300は、撹拌機の動きを制御して粉末と水とを混合するために時変磁場を提供する。一例として、撹拌機は、2000RPMで回転するように駆動される。別の例として、図6Hに関して説明されるように、磁場発生器616は、容器608の内容物を混合するために撹拌機を磁気的に駆動する。
【0247】
いくつかの態様では、方法400は、第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、培養培地を作製するために、撹拌機で、第1の容器内の粉末と水とを混合するステップ(工程410)を含む。例えば、図3Cおよび図3Dに関して説明されたように、ディスペンサ300が容器308を展開している間、または容器308が展開された構成にあるとき、容器308内の撹拌機は、粉末(例えば、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末)と注入された水とを混合する。別の例として、図6Hに関して説明されるように、磁場発生器616は、容器608の内容物を混合するために撹拌機を磁気的に駆動する。
【0248】
いくつかの態様では、方法400は、培養培地を第2の容器に分注する工程(工程412)を含む。例えば、粉末と水とが混合を終え、培養培地が作製された後、ディスペンサ300は、第1の容器308から第2の容器306内に培養培地を分注する。別の例として、図6Iに関して説明されるように、ディスペンサ600は、第1の容器608から第2の容器606内に細胞培養液を分注する。
【0249】
いくつかの態様では、方法400は、培養培地を第2の容器内に分注する前に、第2の容器のカバーを取り外す工程を含む。例えば、培養培地を第2の容器306内に分注する前に、ディスペンサ300は、第2の容器306のキャップのねじを緩める。別の例として、図6Eに関して説明されるように、第2の容器アクセス機構612は、培養培地を第2の容器606内に分注する前に、第2の容器606のキャップのねじを緩める。いくつかの態様では、方法400は、培養培地を第2の容器内に分注した後に第2の容器にカバーを提供する工程を含む。例えば、培養培地が第2の容器306内に分注された後、ディスペンサは第2の容器306のキャップをねじ込む。
【0250】
いくつかの態様では、方法400は、フィルタを供給する工程を含む。例えば、培養培地を第2の容器306内に分注する前に、本明細書に記載されるような適切なフィルタが(例えば、ディスペンサ300によって)供給される。いくつかの態様では、培養培地は、フィルタを通して第2の容器内に分注される。例えば、培養培地を第2の容器306内に分注する前に、フィルタは、培養培地が第2の容器306内に分注される前に第1の容器308内の溶液から望ましくない内容物(例えば、汚染物質)を除去する。別の例として、図6Fに関して説明されるように、フィルタ連結機構614はフィルタを供給し、フィルタを容器608の出口に連結する。いくつかの態様では、フィルタが出口110と一体化されており、有利には、フィルタを出口に別個に取り付ける必要性を低減する。例えば、図1Aに関して説明されたように、フィルタは出口110と一体化されている。いくつかの態様では、ディスペンサは、フィルタが出口と一体化されているため、フィルタ連結機構614を含まない。
【0251】
いくつかの態様では、方法400は、第1の容器を、展開された構成から折り畳まれた構成へと折り畳む工程を含む。例えば、粉末と水とを混合した後に、かつ/または培養培地が第2の容器306内に分注される準備ができたときに、容器308は、容器の内容物を空にするために(例えば、ディスペンサ300によって)、展開された構成から折り畳まれる。別の例として、図6Iに関して説明されるように、細胞培養液が作製された後、ディスペンサ600は、スロット604を使用して容器608を折り畳む。
【0252】
いくつかの態様では、方法400は、培養培地のインライン検査を行う工程を含む。例えば、培養培地を(例えば、第2の容器306内、第2の容器606内、バイオリアクタ内に)分注する前に、または第2の容器の取り出しを可能にする前に(例えば、培地は、取り出しのためにディスペンサドアが開く前に検査される)、ディスペンサ600の説明に関して説明されるように培養培地の品質が検査される。
【0253】
いくつかの態様では、方法400は、細胞培養液を冷蔵する工程を含む。例えば、培養培地を(例えば、バイオリアクタ内に)分注する前に、または第2の容器の取り出しを可能にする前に(例えば、培地は、取り出しのためにディスペンサドアが開く前に保管および冷蔵される)、培養培地は、ディスペンサ600の説明に関して説明されるように、摂氏-10~4度の温度で冷蔵される。
【0254】
いくつかの態様では、方法400は、細胞培養液を送り先へ輸送する工程、および細胞培養液を輸送している間に、細胞培養液を加熱する工程を含む。いくつかの態様では、細胞培養液を加熱する工程は、細胞培養液を輸送する管を送り先と同じ温度に加熱する工程を含む。例えば、ディスペンサ600の説明に関して説明されるように、細胞培養液が管を経由して送り先まで輸送または案内される間、管は送り先と同じ温度まで加熱される。一例として、管は、連結されたバイオリアクタと同じ温度まで加熱される(例えば、細胞培養液をバイオリアクタ内に分注する前に細胞培養液の状態を有利に維持する)。いくつかの態様では、管は、摂氏30~40度(例えば、摂氏37度)の温度まで加熱される。
【0255】
方法400と関連付けられたさらなる例および例示的な利点は、図1A~1B、図2図3A~3D、および図6A~6Kに関して説明されている。簡潔にするために、これらの例および利点は再度説明しない。
【0256】
図5は、例示的な容器の例示的な製造方法500を示している。いくつかの態様では、方法500は、容器100、容器150、容器308、または容器608の製造方法である。方法500は、記載の工程を含むものとして示されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、例示的な容器を製造するために、異なる順序の工程、追加の工程、またはより少ない工程が行われてもよいことが理解される。
【0257】
いくつかの態様では、方法500は、剛性の第1の端部を設ける工程(工程502)を含む。例えば、第1の端部102は、容器100を製造するために設けられる。別の例として、第1の端部102は、容器150を製造するために設けられる。いくつかの態様では、第1の端部は、スタンピング、成形、および3D印刷のうちの少なくとも1つによって形成される。記載の第1の端部の形成方法は、限定することを意図されていないことが理解される。
【0258】
いくつかの態様では、第1の端部は、長方形または円形である。いくつかの態様では、第1の端部は、PLAおよびPCLの少なくとも一方を含む。いくつかの態様では、第1の端部は、リサイクル可能な材料を含む。いくつかの態様では、第1の端部を設ける工程は、容器をディスペンサ(例えば、ディスペンサ300)に挿入している間に、容器をディスペンサ上の相補的な溝または舌部に連結するように構成された、第1の端部上の舌部または溝(例えば、ガイド122、ガイド172)を形成する工程を含む。いくつかの態様では、第1の端部は、(例えば、図1Bに関して説明されたように、積み重ねるための)インターフェースする特徴を含む。いくつかの態様では、第1の端部は、(例えば、図1Bに関して説明されたように)第2の端部の開口部と嵌合し、折り畳まれた構成で容器をロックするように構成されたノッチを備える。
【0259】
いくつかの態様では、剛性の第1の端部は、開口部を備える。開口部は、有利には、アクセスポート(例えば、アクセスポートカバー124、アクセスポートカバー174)によって覆われる前に、方法500の他の工程に使用されうる。いくつかの態様では、方法500は、開口部を塞ぐように構成されたカバーを設ける工程を含む。例えば、アクセスポートカバー(例えば、アクセスポートカバー124、アクセスポートカバー174)が、剛性の第1の端部の開口部を塞ぐように設けられる。
【0260】
いくつかの態様では、方法500は、剛性の第1の端部に、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末と関連付けられたQRコードを配置する工程を含む。例えば、QRコード120は、アクセスポートカバー124上に配置されており、またはQRコード170は、アクセスポートカバー174上に配置されている。QRコードの図示の位置は、限定することを意図されていないことが理解される。QRコードは、容器の他の部分に配置されてもよい。
【0261】
いくつかの態様では、方法500は、剛性の第2の端部を設ける工程(工程504)を含む。例えば、剛性の第2の端部104は、容器100を製造するために設けられる。別の例として、剛性の第2の端部154は、容器150を製造するために設けられる。いくつかの態様では、第2の端部は、スタンピング、成形、および3D印刷のうちの少なくとも1つによって形成される。第2の端部を形成する記載の方法は、限定することを意図されていないことが理解される。
【0262】
いくつかの態様では、剛性の第2の端部は、(図1Aに関して説明されたように)容器の内部にテーパ面を備え、テーパ面は、剛性の第2の端部の中心に向かって下方に先細になる。いくつかの態様では、第2の端部は、ポリエチレン、PLA、およびPCLの少なくとも1つを含む。いくつかの態様では、第2の端部は、リサイクル可能な材料を含む。いくつかの態様では、第2の端部を設ける工程は、容器をディスペンサ(例えば、ディスペンサ300)に挿入している間に、容器をディスペンサ上の相補的な溝または舌部に連結するように構成された、第2の端部上の舌部または溝(例えば、ガイド122、ガイド172)を形成する工程を含む。いくつかの態様では、第2の端部は、(例えば、図1Bに関して説明されたように、積み重ねるための)インターフェースする特徴を含む。
【0263】
いくつかの態様では、方法500は、中間部分を設ける工程(工程506)を含む。例えば、中間部分106は、容器100を製造するために設けられる。別の例として、中間部分156は、容器150を製造するために設けられる。いくつかの態様では、中間部分は変形可能である。いくつかの態様では、容器が展開された構成にあるとき、中間部分は、(例えば、図1Aに関して説明されたように)長方形断面または円形断面を含む。いくつかの態様では、中間部分は、ポリエチレンバッグまたはポリプロピレンバッグである。いくつかの態様では、中間部分は、リサイクル可能な材料を含む。いくつかの態様では、中間部分は、柔軟な材料を含む。
【0264】
いくつかの態様では、方法500は、入口を設ける工程(工程508)を含む。いくつかの態様では、入口は、第1の端部に配置される。例えば、入口108Aまたは入口108Bは、容器100を製造するために設けられる。別の例として、入口158Aまたは入口158Bは、容器150を製造するために設けられる。いくつかの態様では、方法500は、入口を容器の領域(例えば、第1の端部と、第2の端部と、中間部分とによって囲われた領域126)に流体連結する工程を含む。いくつかの態様では、方法500は、入口にアダプタを取り付ける工程を含む。いくつかの態様では、アダプタは、ルアーロックアダプタおよびPVTアダプタの少なくとも一方を備える。
【0265】
いくつかの態様では、方法500は、剛性の第1の端部に配置された第2の入口を設ける工程を含む。例えば、入口108Bまたは入口108Aは、容器100を製造するために設けられる。別の例として、入口158Bまたは入口158Aは、容器150を製造するために設けられる。いくつかの態様では、方法500は、第1の入口および第2の入口を、それらが平行になるように位置決めする工程を含む。例えば、入口108A、108Bは、容器100内に並列構成で配置される。別の例として、入口158A、158Bは、容器150内に設けられた並列構成に配置される。
【0266】
いくつかの態様では、方法500は、出口を設ける工程(工程510)を含む。いくつかの態様では、出口は、第2の端部に配置される。例えば、出口110は、容器100を製造するために設けられる。別の例として、出口160は、容器150を製造するために設けられる。いくつかの態様では、方法500は、出口を容器の領域(例えば、第1の端部と、第2の端部と、中間部分とによって囲われた領域126)に流体連結する工程を含む。いくつかの態様では、方法500は、出口をばね機構に据え付ける工程を含む。いくつかの態様では、方法500は、出口に排出管を取り付ける工程を含む。いくつかの態様では、排出管は、ルアーロック取付具および密閉ノズルの少なくとも一方を含む。いくつかの態様では、排出管は、曲げることができるか、または柔軟である。
【0267】
いくつかの態様では、方法は、出口を第2の端部上の材料で塞ぐ工程を含む。出口を塞ぐ材料は、閾値圧力(例えば、2~5psi)を上回る印加圧力(例えば、5~10psi)に応答して裂けるかまたは破れるように構成される。いくつかの態様では、出口を塞ぐ材料は、第2の端部の材料とは異なる。いくつかの態様では、出口を塞ぐ材料は、1cm2の面積を有する。
【0268】
いくつかの態様では、方法500は、第1の端部および第2の端部に中間部分を取り付ける工程(工程512)を含む。例えば、中間部分106は、容器100を製造するために第1の端部102および第2の端部104に取り付けられる。別の例として、中間部分156は、容器150を製造するために第1の端部102および第2の端部154に取り付けられる。いくつかの態様では、第1の端部および第2の端部に中間部分を取り付ける工程は、第1の端部および第2の端部に中間部分を接着する工程を含む。例示的な利点として、容器に含まれるプラスチック構成要素が低減される。いくつかの態様では、方法500は、剛性の第1の端部と中間部分との間にシールを設ける工程を含む。
【0269】
いくつかの態様では、方法500は、領域に細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末を装填する工程を含む。いくつかの態様では、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末は、(例えば、アクセスポートカバー124によって覆われる、アクセスポートカバー174によって覆われる)容器の開口部を通して領域(例えば、領域126)内に装填される。いくつかの態様では、容器内容物(例えば、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末)が開口部を通して装填された後、アクセスポートカバー(例えば、アクセスポートカバー124、アクセスポートカバー174)が開口部を覆う。いくつかの態様では、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末は、容器の入口を通して領域内に装填される。いくつかの態様では、細胞培養液粉末は、第1の端部および第2の端部に変形可能な中間部分を取り付けた後に領域内に装填される。いくつかの態様では、細胞培養液粉末は、第1の端部および第2の端部に変形可能な中間部分を取り付ける前に領域内に装填される。
【0270】
いくつかの態様では、領域内に細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末を装填する工程は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末を含む本明細書に記載されるような粉末小袋を供給する工程を含む。いくつかの態様では、方法500は、粉末小袋を剛性の第1の端部に取り付ける工程を含む。
【0271】
いくつかの態様では、方法500は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末を、pH補正剤の噴霧添加によって予備造粒する工程を含む。例えば、容器内に細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末を装填する前に、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末のpHレベルを有利に制御するために、pH補正剤の噴霧添加によって予備造粒される。いくつかの態様では、方法500は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末と関連付けられたpHレベルを感知するpHセンサ(例えば、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末のpHレベルを感知するpHセンサ)を設ける工程を含む。いくつかの態様では、方法500は、(例えば、容器内容物の溶解度を監視するために)溶解センサを設ける工程を含む。
【0272】
いくつかの態様では、方法500は、撹拌機を設ける工程を含む。いくつかの態様では、撹拌機は、PTFEを含む。本明細書にはさらなる例示的な撹拌機が記載されており、簡潔にするために、それらについては再度説明しない。いくつかの態様では、撹拌機は、(例えば、アクセスポートカバー124によって覆われる、アクセスポートカバー174によって覆われる)容器の開口部を通して領域内に装填される。いくつかの態様では、撹拌機が開口部を通して装填された後、アクセスポートカバー(例えば、アクセスポートカバー124、アクセスポートカバー174)が開口部を覆う。いくつかの態様では、撹拌機は、容器の入口を通して領域内に装填される。
【0273】
いくつかの態様では、方法500は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末を剛性の第1の端部および剛性の第2の端部の少なくとも一方から分離する中間部分内の障壁を設ける工程を含む。いくつかの態様では、障壁を設ける工程は、障壁を作るために中間部分を折り畳む工程をさらに含む。例えば、容器が折り畳まれた構成にあるとき、中間部分(例えば、折り畳み式バッグ)は、中間部分の折り目が障壁内の内容物のための密閉された障壁として機能する(例えば、内容物は、障壁によって第1の端部および第2の端部の少なくとも一方から分離される)ように折り畳まれる。いくつかの態様では、本明細書で説明されるように、障壁が設けられ、障壁は中間部分の一部ではない。
【0274】
いくつかの態様では、中間部分の障壁は、容器が展開された構成から折り畳まれた構成へと変化するとき(例えば、容器内容物が装填されているとき、内容物が装填された後、第1の内容物が装填された後、第2の内容物が装填される前)に形成される。いくつかの態様では、容器が展開された構成から折り畳まれた構成へと変化する際に、中間部分の折り目(例えば、バッグの折り目)が障壁を形成するように、ツール(例えば、中間部分が通過する中心から外れたスリット)により、中間部分が特定の方法で折り畳まれる。
【0275】
いくつかの態様では、方法500は、領域内に真空を作る工程を含む。いくつかの態様では、領域内に真空を作る工程は、剛性の第1の端部の開口部を通して領域から空気を除去する(例えば、領域126から空気を除去するために開口部を通して管を挿入する)工程を含む。いくつかの態様では、真空が作られた後、アクセスポートカバー(例えば、アクセスポートカバー124、アクセスポートカバー174)が開口部を覆い、領域内の真空を維持する。いくつかの態様では、真空は、容器の入口を通して作られる。
【0276】
いくつかの態様では、方法500は、孔径0.22~1μmを有するフィルタを供給する工程を含む。いくつかの態様では、方法500は、出口にフィルタを取り付ける工程を含む。例えば、フィルタは、容器の出口(例えば、出口110、出口160)の(例えば、図3A~3Dおよび図4に関して説明されたように)外部に連結される。別の例として、フィルタは、容器の出口(例えば、出口110、出口160)の内部に連結される。例えば、フィルタは、領域内に装填され、出口に連結される。いくつかの態様では、方法500は、排気管(例えば、出口に取り付けられた排出管)に取り付けられたフィルタを取り付ける工程を含む。
【0277】
方法500と関連付けられたさらなる例および例示的な利点は、図1A~1B、図2図3A~3D、および図6A~6Kに関して説明されている。簡潔にするために、これらの例および利点は再度説明しない。
【0278】
図6A~6Kは、例示的なディスペンサ600を示している。いくつかの態様では、例示的なディスペンサ600は、ディスペンサ200またはディスペンサ300である。いくつかの態様では、ディスペンサ600は、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)ディスペンサである。例示的なディスペンサ600は、より小さい容器(例えば、500mL)に関して説明されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、より大きい容器(例えば、5L、500L、2000L)が同様の方法で使用され(例えば、展開され、その内容物が混合され)てもよいことが理解される。例えば、より大きな容器は、バイオリアクタ用のより大量の溶液を作製するために使用されうる。加えて、ディスペンサを用いた細胞培養液製造の工程は、図6A図6Kに関して説明されるよりも多くの工程、より少ない工程、または異なる順序の工程を含みうることが理解される。いくつかの態様では、開示のディスペンサ600の動作は、細胞培養培地がユーザフレンドリで、正確で、無菌の方法で迅速に(例えば、20分で)作製されることを可能にする。
【0279】
図6Aは、細胞培養液(例えば、細胞培養培地)粉末容器(例えば、容器100、容器150)の設置前のディスペンサ600を示している。いくつかの態様では、ディスペンサ602は、GUI602を提示するように構成されたディスプレイ、スロット604、ドア610(後の図に示す)、第2の容器アクセス機構612(後の図に示す)、フィルタ連結機構614(後の図に示す)、磁場発生器616(後の図に示す)、バッフル618(後の図に示す)、第2の容器ハンドリング機構620(後の図に示す)、およびカメラまたはスキャナ(図示せず)を含む。いくつかの態様では、ディスペンサ600は、本明細書により詳細に説明されているように、容器608から細胞培養液を製造し、細胞培養液を第2の容器606内に分注するように構成されている。
【0280】
いくつかの態様では、ディスペンサ600は、少なくとも1つのポンプ(図示せず)を含む。いくつかの態様では、ディスペンサ600は、(例えば、容器608の中間部分展開中に)容器608内に空気を送り込むためのポンプを含む。いくつかの態様では、ディスペンサ600は、(例えば、容器608の中間部分の折り畳み中に)容器608から空気を送り出すためのポンプを含む。いくつかの態様では、ディスペンサ600は、使用後にチャンバを洗浄および/または滅菌するためのポンプを含む。例えば、ポンプは、チャンバ内の液体を排出し、かつ/またはチャンバを洗浄および/もしくは滅菌するための水もしくは洗浄溶液を送り込む。
【0281】
いくつかの態様では、ディスペンサ600は、第1の圧力を印加するように構成され、かつ第2の圧力を印加するように構成された第1のポンプを含む。いくつかの態様では、第1の圧力と第2の圧力とは異なる。いくつかの態様では、ディスペンサ600は、可変圧力を印加するように構成されたポンプを含む。いくつかの態様では、異なる圧力を印加することができる1つまたは複数のポンプを含むことによって、ディスペンサ600は、有利には、異なるタスク(例えば、1つの圧力を印加する1つのポンプでは行うことができない異なるタスク)が行われることを可能にする。例えば、ポンプは、容器608内に空気を送り込むための第1の圧力(例えば、10~30psi)を印加する。別の例として、ポンプは、容器608から空気を送り出すための第2の圧力(例えば、12psi未満、加圧されていない)を印加する。さらに別の例として、ポンプは、使用後にチャンバを洗浄および/または滅菌するための第3の圧力(例えば、12psi未満、加圧されていない)を印加する。
【0282】
いくつかの態様では、ディスペンサ600のいくつかの構成要素は、図1図2、または図3に関して説明された構成要素である。例えば、GUI602はGUI302であり、スロット604はスロット304であり、第2の容器606は第2の容器306であり、容器608は容器308、容器100、または容器150であり、カメラまたはスキャナは図3に関して説明されている。いくつかの態様では、ディスペンサ600は、図2に関して説明されたように、濾過システム202、第1のハンドリングシステム204、および第2のハンドリングシステム206を含む。簡潔にするために、これらの構成要素のいくつかの態様および利点はここでは説明しない。
【0283】
いくつかの態様では、GUI602は、ディスペンサ600の状態を示し、かつ/またはユーザが(例えば、細胞培養培地を製造するために)ディスペンサ600を制御するための選択可能な入力を提示する。例えば、図6Aに示されるように、いくつかの態様では、GUI602は、ディスペンサ600が細胞培養液を製造する準備ができていることを示し、GUIオブジェクト622Aを提示する。GUIオブジェクト622Aの選択に応答して、ディスペンサ600は、(例えば、図4に関して説明されたように)細胞培養物製造プロセスを開始する。いくつかの態様では、GUI602は、ディスペンサ600の他の状態を示す。例えば、ディスペンサ600は、他の装置(例えば、細胞培養液と関連付けられた情報を提供するためのサーバ、ディスペンサ600を無線で制御するための第2の装置)と通信するために無線ネットワークに接続されていてもよく、GUIオブジェクト622Bは、ネットワーク状況(例えば、WiFiネットワークに接続された)を示す。いくつかの態様では、GUI602は、温度(例えば、チャンバの温度、周囲温度、GUIオブジェクトの選択は、ユーザがチャンバの温度を調整することを可能にする)、現在の製造作業の進捗(および現在の製造作業を制御するためのGUI要素)、(例えば、ディスペンサのpHセンサによって感知された)pHレベル、および/または製造中の培地を示すための追加のGUIオブジェクトを含む。
【0284】
いくつかの態様では、GUIオブジェクト622Aの選択を受け取ったことに応答して、細胞培養製造プロセスが始まる。例えば、図6Bに示されるように、選択に応答してドア610が開き、GUI602はドア開放状態を示す。
【0285】
いくつかの態様では、図6Cに示されるように、ドア610が開いた後、GUI602は、容器608(例えば、ポッド)をスロット604に挿入するようユーザを促すように更新される。いくつかの態様では、容器608は、スロット304および図3A~3Dに関して説明されたようにスロット604に挿入される。加えて、図示のように、この時間中に、ユーザは、第2の容器606をディスペンサ600のチャンバ内に配置してもよい。
【0286】
いくつかの態様では、図6Dに示されるように、GUI602が、容器608をスロット604に挿入するようユーザを促した後、ユーザは(折り畳まれた構成にある)容器608をスロット604に挿入しうる。いくつかの態様では、この時間中に、GUI602はGUIオブジェクト622C、622Dを含む。GUIオブジェクト622Cの選択に応答して、ディスペンサ600は、細胞培養製造プロセスの次の工程に進む。いくつかの態様では、容器608が挿入されていない(もしくは適切に挿入されていない)か、または第2の容器606がチャンバ内に配置されていない(もしくは適切に配置されていない)場合、ディスペンサ600はGUIオブジェクト622Cの選択に応答しないか、またはGUI602はGUIオブジェクト622Cを表示しない。容器608を適切に挿入するか、または第2の容器606を適切に配置するようユーザを促すために、GUI602に警告が表示されうる。GUIオブジェクト622Dの選択に応答して、ディスペンサ600は、GUI602上の前のページ(例えば、ドア開放、ホームページ)に戻ることができる。
【0287】
いくつかの態様では、GUIオブジェクト622Cの選択に応答して、ディスペンサ600は、細胞培養製造プロセスの次の工程に進む。いくつかの態様では、図6Eに示されるように、GUIオブジェクト622Cの選択に応答して、ドア610が閉じ、第2の容器アクセス機構612は、機構612が第2の容器606の上方にあるようにドアの方に移動する。いくつかの態様では、第2の容器アクセス機構612は、図2および図3A~3Dに関して説明されたように、第2の容器606を開閉するように構成されている。簡潔にするために、いくつかの説明および利点をここでは説明しない。第2の容器アクセス機構612が第2の容器606の上方に位置合わせされた後、第2の容器アクセス機構612は(例えば、第2の容器606のキャップのねじを緩めることによって)第2の容器606を開く。いくつかの態様では、第2の容器606が開けられた後、細胞培養液が製造されている間、第2の容器アクセス機構612はキャップを保持する。本明細書でより詳細に説明されているように、第2の容器アクセス機構612は、細胞培養液が分注されるまでキャップを保持してもよく、機構612は、キャップのねじを第2の容器606上に締め直してもよい。いくつかの態様では、GUIオブジェクト622Cの選択に応答して、GUI602は、細胞培養製造プロセスの現在の工程が行われていることを示すように更新する。いくつかの態様では、更新されたGUI602は、行われている細胞培養製造プロセスを変更する(例えば、停止する、製造パラメータを更新する)ためのGUIオブジェクトを含む。
【0288】
いくつかの態様では、図6Fに示されるように、第2の容器アクセス機構612が第2の容器606を開いた後、機構612はその初期位置に戻る。第2の容器606が開いた後、フィルタ連結機構614は、フィルタ(例えば、本明細書に開示されるようなフィルタ)を容器608の出口(例えば、出口110、出口160)と位置合わせするように移動する。フィルタが出口と位置合わせされた後、フィルタ連結機構614は、フィルタを出口に連結する(例えば、取り付ける)。いくつかの態様では、フィルタが出口と一体化されており、有利には、フィルタを出口に別個に取り付ける必要性を低減する。例えば、図1Aに関して説明されたように、フィルタは出口110と一体化されている。いくつかの態様では、ディスペンサは、フィルタが出口と一体化されているため、フィルタ連結機構614を含まない。
【0289】
いくつかの態様では、図6Gに示されるように、容器608は、図3A~3Dに関して説明されたように展開する(例えば、スロット604のスロット604Bは、スロット304のスロット304Bである)。いくつかの態様では、容器608が展開している間、図3A~3Dに関して説明されたように、空気および/または水が(例えば、ディスペンサ600のポンプを使用して)細胞培養培地作製のために容器608内に注入される。いくつかの態様では、図6Hに示されるように、バッフル618は、展開された構成において容器608の方に近づく。この例では、バッフル618は、容器608が展開された構成になった後に容器608の方に近づくので、バッフルは容器608が展開するのを物理的に妨げない。しかしながら、記載のバッフル適用のタイミングは、限定することを意図されていないことを理解されたい。いくつかの態様では、バッフルは、容器の展開を物理的に妨げず、バッフルは、容器が展開する前に近づく。
【0290】
いくつかの態様では、バッフルの構造は、(例えば、中間部分を破断に対して防止するために)中間部分に力が作用している間に構造が容器の中間部分を支持するように、容器608と同心である。例えば、図示のように、バッフル618の2つの構成要素は、中間部分に平行な平面を含み、中間部分とバッフルとの間の接触点を最適化し、よって中間部分のための支持を最適化する。
【0291】
記載のバッフルの幾何学的形状および機構は、限定することを意図されていないことが理解される。力が中間部分に作用しているときにバッフルが容器608の中間部分のための支持を提供することができる限り、バッフルは、記載されるものとは異なる数の構成要素(例えば、2とは異なる)または異なる形状を含んでいてもよい。例えば、バッフルは、(例えば、各構成要素が中間部分の4分の1を支持する)4つの構成要素を含んでいてもよい。別の例として、バッフルの形状は、円筒形、六角柱の形状、八角柱の形状などであってもよい。
【0292】
いくつかの態様では、バッフル618は、有利には、容器608が展開された構成にあり、(例えば、細胞培養液の混合、中間部分で印加された加圧(5~10psi)によって引き起こされる)力が中間部分に作用する間、容器608の中間部分(例えば中間部分106)の材料に支持を提供する。力が中間部分に作用する間に容器の中間部分に支持を提供することによって、バッフルは、中間部分の製造によりコンパクトな(例えば、より薄い)材料が使用されることを可能にしうる。よりコンパクトな中間部分の材料は、内容物保管の効率を高め、かつ/または容器が折り畳まれた構成にあるときに容器の両端(例えば、第1の端部102、第2の端部104)が均一に嵌合することを可能にしうる(例えば、容器を適切に閉じることを可能にしうる)。例えば、より薄い中間部分の材料は、より多くの細胞培養培地粉末が格納されることを可能にし、容器が折り畳まれた構成にあるときに容器が適切に閉じられることを可能にする。
【0293】
いくつかの態様では、容器608が展開された構成になった後、磁場発生器616は(図1A~1B、図2、および図3A~3Dに関して説明されたように)、容器618の第2の端部と位置合わせされるように移動する。磁場発生器616が容器618の第2の端部と位置合わせされた後(例えば、磁場発生器616が完全に容器618の第2の端部の下にあるとき)、磁場発生器616は、図1A~1B、図2、および図3A~3Dに関して説明されたように磁場を発生させて、容器608内の撹拌機を駆動し、容器内容物を混合させる。
【0294】
いくつかの態様では、磁場発生器616は、所望の細胞培養液が作製されるまで撹拌機を磁気的に駆動し続ける。いくつかの態様では、大きさ、方向、および/または周波数は、細胞培養液が作製されている間に異なる方法で撹拌機を駆動するように変化しうる。いくつかの態様では、溶液は、(例えば、容器内容物に基づいて)所定の時間量にわたって撹拌されうる。いくつかの態様では、ディスペンサ600は、所望の細胞培養液が作製されたかどうかを判定するためのセンサ(図示せず)(例えば、pHセンサ、タイミングセンサ、(例えば、溶液中の)濁度を定量化するための光学系)を含む。いくつかの態様では、所望の細胞培養液が作製された(例えば、撹拌が完了した)後で、磁場発生器616はその初期位置に戻る。
【0295】
いくつかの態様では、図6Iに示されるように、第2の容器ハンドリング機構620は、第2の容器608を容器606およびフィルタの出口の方に持ち上げる。いくつかの態様では、第2の容器ハンドリング機構620は、細胞培養液が作製(例えば、混合)されている間に第2の容器608を固定する(例えば、容器が移動しないようにする、容器が汚染物質に接触しないようにする)ように構成されている。
【0296】
いくつかの態様では、第2の容器ハンドリング機構620は、所望の細胞培養液が作製されたという判定に従って(例えば、所定の時間量の後、ディスペンサ600は、(例えば、センサデータに基づいて)溶液が作製されたと判定する)、第2の容器608を容器606に向けて上昇させる。
【0297】
いくつかの態様では、第2の容器608がフィルタから適切な距離(例えば、細胞培養液が清潔にまたは効率的に分注されることを可能にする距離)で持ち上げられた後、ディスペンサ600は細胞培養液を容器606から分注させる。いくつかの態様では、ディスペンサは、展開された容器の中間部分に圧力(例えば、5~10psi、容器に流体連結されたポンプを使用して、容器608を折り畳んで、折り畳まれた構成に戻すことによって)を加えて、細胞培養液を容器606の出口の方に押す。いくつかの態様では、出口は、圧力閾値(例えば、2~5psi)を超える印加圧力(例えば、5~10psi)に応答して裂けるかまたは破れるように構成された材料によって塞がれている。よって、図示のように、中間部分でディスペンサによって印加された圧力に応答して、出口を塞いでいる材料が裂けるかまたは破れて、細胞培養液が出口を出て、出口に連結されたフィルタを通過して、第2の容器608内に分注されることを可能にする。いくつかの態様では、第2の容器608がフィルタから適切な距離で持ち上げられた後、ディスペンサ600は容器608を折り畳んで、折り畳まれた構成に戻し(例えば、スロット604は、容器608の第1の端部と第2の端部とを互いに近づけるように互いの方に移動する)、容器の出口を通して細胞培養液を容器608から押し出す。
【0298】
いくつかの態様では、所望の細胞培養液が第2の容器608内に分注された後、第2の容器ハンドリング機構620は、第2の容器608を下に下げてその初期位置に戻す。いくつかの態様では、所望の細胞培養液が第2の容器608内に分注された後、図1A~1B、図2、および図3A~3Dに関して説明されたように、フィルタ連結機構614はフィルタを廃棄する。いくつかの態様では、フィルタが出口と一体化されており、有利には、フィルタを出口に別個に取り付ける必要性を低減する。例えば、図1Aに関して説明されたように、フィルタは出口110と一体化されている。いくつかの態様では、ディスペンサは、フィルタが出口と一体化されているため、フィルタ連結機構614を含まず、フィルタは、第2の容器608と一緒に廃棄される。
【0299】
いくつかの態様では、図6Jに示されるように、細胞培養液が第2の容器608内に分注され、第2の容器608が下げられた後、第2の容器アクセス機構612は、第2の容器608と位置合わせされるように移動する。いくつかの態様では、第2の容器アクセス機構612は、(例えば、機構612がキャップを開いた後)第2の容器608のキャップを保持した。いくつかの態様では、第2の容器アクセス機構612が第2の容器608と位置合わせされた後、機構612は第2の容器608を閉じる(例えば、キャップのねじを第2の容器608上に締め直す)。
【0300】
いくつかの態様では、図6Kに示されるように、第2の容器608が閉じられた後、ディスペンサ600はドア610を開けさせ、ユーザが第2の容器608およびその内容物を取り出すことを可能にする。いくつかの態様では、ドア610が開いた後、GUI602は、充填された第2の容器608および/または容器606(細胞培養液が作製された後その内容物が空になっている、廃棄またはリサイクルのため)を取り出すようユーザを促すように更新する。
【0301】
いくつかの態様では、この時間の間、GUI602はGUIオブジェクト622Eを含む。ユーザは、容器608および第2の容器606が取り出された後に(例えば、ディスペンサ600に容器の取り出しを知らせるために)GUIオブジェクト622Eを選択してもよい。GUIオブジェクト622Eの選択に応答して、ディスペンサ600はドア610を閉じる。いくつかの態様では、GUIオブジェクト622Eの選択に応答して、GUI602は、ホームページを表示するように更新する。いくつかの態様では、GUIオブジェクト622Eは、(例えば、ディスペンサ600のセンサに基づいて)容器608および第2の容器606がディスペンサ600から取り外されるまで表示されない。いくつかの態様では、GUIオブジェクト622Eは、(例えば、ディスペンサ600のセンサに基づいて)容器608および第2の容器606がディスペンサ600から取り外されるまで選択できない。
【0302】
いくつかの態様では、ドア610が閉じたことに応答して、ディスペンサ600は、別の細胞培養液の製造に備える(例えば、ディスペンサ600は、図2および図3A~3Dに関して説明されたように滅菌される)。
【0303】
いくつかの態様では、ディスペンサ600は、細胞培養液のインライン検査のために構成されている。例えば、培地のインライン検査は、培地の品質(例えば、アミノ酸レベル、タンパク質レベル、塩レベルなど)を決定するために行われる。いくつかの態様では、培地のインライン検査は、ディスペンサ600のセンサによって行われる。いくつかの態様では、ディスペンサ600は、(例えば、バイオリアクタのための)より大きな値の細胞培養培地を製造する。インライン検査は、有利には、低品質の培地がバイオリアクタ内の細胞に分注されるのを防止するために、培地をバイオリアクタ内に分注する前に培地の適合性を確認する(例えば、低品質の培地は、バイオリアクタ内の数千または数百万ドル相当の細胞を死滅させる可能性がある)。
【0304】
いくつかの態様では、ディスペンサ600は、細胞培養液を冷蔵するように構成されている。いくつかの態様では、細胞培養液は、摂氏-10~4度の温度で冷蔵される。例えば、細胞培養液の取り出し(例えば、第2の容器606の取り出し、細胞培養液を格納している容器の取り出し、バイオリアクタへの細胞培養液の分注)の前に、ディスペンサのチャンバは、細胞培養液の取り出し(例えば、第2の容器606の取り出し、細胞培養液を格納している容器の取り出し、バイオリアクタへの細胞培養液の分注)の準備が整うまで、(例えば、チャンバの温度を下げることによって)冷却を提供する。いくつかの態様では、細胞培養液を冷蔵することによって、ディスペンサは、有利には、細胞培養液が理想的な条件で保管され、細胞培養液の分解を防止することを可能にする。いくつかの態様では、細胞培養液は、ディスペンサの、異なる(例えば、細胞培養液を製造するためのチャンバとは異なる)熱的に分離されたチャンバで冷蔵され、有利には、第2の細胞培養液がディスペンサの別のチャンバ内で製造されている間、第1の細胞培養液がこのチャンバ内で保管および冷蔵されることを可能にする。
【0305】
いくつかの態様では、ディスペンサ600は、加熱されるように構成された管を備えるか、または加熱されるように構成された管に連結するように構成されている。いくつかの態様では、管は、細胞培養液を送り先(例えば、バイオリアクタ、第2の容器)まで輸送するか、または導くように構成されている。いくつかの態様では、細胞培養液が送り先まで輸送され、または導かれる間、管は、送り先と同じ温度まで加熱される。例えば、管は、連結されたバイオリアクタと同じ温度まで加熱される(例えば、細胞培養液をバイオリアクタ内に分注する前に細胞培養液の状態を有利に維持する)。いくつかの態様では、管は、摂氏30~40度(例えば、摂氏37度)の温度まで加熱される。
【0306】
容器の内容物は細胞増殖(例えば、細胞培養液(例えば、細胞培養培地))に関して説明されているが、容器内容物の説明は細胞増殖に厳密に限定されないことが理解される。例えば、細胞増殖は、組織増殖を含みうる。別の例として、細胞培養は組織培養を含みうる。
【0307】
一局面において、細胞培養液容器は、剛性の第1の端部と、剛性の第2の端部と、第1の端部および第2の端部に取り付けられ、第1の端部および第2の端部と共に、可変容積を有する領域を囲っている、変形可能な中間部分と、領域内の細胞培養液粉末と、領域に流体連結された入口と、領域に流体連結された出口と、を備え、容器は、折り畳まれた構成と展開された構成とを備える。
【0308】
上記容器のいくつかの局面では、領域の容積は、折り畳まれた構成よりも展開された構成の方が大きい。
【0309】
上記容器のいくつかの局面では、展開された構成において、領域の容積は、500mL、5L、または2000Lの細胞培養液を収容する。
【0310】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第1の端部と剛性の第2の端部との間の距離は、折り畳まれた構成よりも展開された構成の方が大きい。
【0311】
上記容器のいくつかの局面では、折り畳まれた構成において、距離は0mmであり、展開された構成において、距離は120mmまたは300mmである。
【0312】
上記容器のいくつかの局面では、展開された構成において、容器は、2分の1よりも大きい高さ対幅比を有する。
【0313】
上記容器のいくつかの局面では、比は、1.2である。
【0314】
上記容器のいくつかの局面では、入口は剛性の第1の端部に配置されており、出口は剛性の第2の端部に配置されている。
【0315】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、剛性の第1の端部に配置された第2の入口をさらに備える。
【0316】
上記容器のいくつかの局面では、第1の入口と第2の入口とは、平行である。
【0317】
上記容器のいくつかの局面では、第1の入口は給水口であり、第2の入口は吸気口である。
【0318】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第1の端部は、幅85mm、長さ85mmの長方形である。
【0319】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第1の端部は、円形である。
【0320】
上記容器のいくつかの局面では、容器が展開された構成にあるとき、中間部分は、長方形断面を備える。
【0321】
上記容器のいくつかの局面では、容器が展開された構成にあるとき、中間部分は、直径73mmの円形断面を備える。
【0322】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第2の端部は、容器の内部にテーパ面を備え、テーパ面は、剛性の第2の端部の中心に向かって下方に先細になる。
【0323】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部の少なくとも一方は、滅菌光を通さない。
【0324】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、ポリエチレン、PLA、およびPCLのうちの少なくとも1つを含む。
【0325】
上記容器のいくつかの局面では、中間部分は、ポリエチレンバッグまたはポリプロピレンバッグである。
【0326】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部および中間部分は、リサイクル可能な材料を含む。
【0327】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、入口に取り付けられたアダプタをさらに備える。
【0328】
上記容器のいくつかの局面では、アダプタは、ルアーロックアダプタおよびPVTアダプタの少なくとも一方を備える。
【0329】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、領域内に位置決めされ、長さ10~20mmを有する撹拌機をさらに備える。
【0330】
上記容器のいくつかの局面では、撹拌機は、PTFEを含む。
【0331】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、細胞培養液粉末と関連付けられた剛性の第1の端部に配置されたQRコードをさらに備える。
【0332】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、容器をディスペンサに挿入している間に容器とディスペンサとを連結するように構成された、舌部または溝を備える。
【0333】
上記容器のいくつかの局面では、容器が展開された構成にあるとき、中間部分は、柔軟である。
【0334】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第1の端部の表面は、剛性の第2の端部の表面とインターフェースするように構成されている。
【0335】
上記容器のいくつかの局面では、中間部分は、溶液粉末を含む粉末小袋を格納する。
【0336】
上記容器のいくつかの局面では、粉末小袋は、剛性の第1の端部に取り付けられる。
【0337】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、溶液粉末を、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部の少なくとも一方から分離する中間部分内の障壁をさらに備える。
【0338】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、剛性の第2の端部と中間部分との間にシールをさらに備える。
【0339】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、剛性の第1の端部と中間部分との間にシールをさらに備える。
【0340】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、容器が展開された構成にあるときに、剛性の第1の端部が、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部の向きに対して剛性の第2の端部から第1の角度で回転されるときに、容器を折り畳まれた構成でロックするように構成されている。
【0341】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第1の端部は、剛性の第2の端部の開口部と嵌合し、容器を折り畳まれた構成でロックするように構成されたノッチを備える。
【0342】
上記容器のいくつかの局面では、剛性の第1の端部は、開口部を備える。
【0343】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、開口部を塞ぐように構成されたカバーをさらに備える。
【0344】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、孔径0.22~1μmを有するフィルタをさらに備える。
【0345】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、出口に取り付けられたフィルタをさらに備える。
【0346】
上記容器のいくつかの局面では、出口は、ばね機構に取り付けられている。
【0347】
上記容器のいくつかの局面では、出口は、排出管に取り付けられるように構成されている。
【0348】
上記容器のいくつかの局面では、排出管は、ルアーロック取付具および密閉ノズルのなくとも一方を備える。
【0349】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、排出管に取り付けられたフィルタをさらに備える。
【0350】
上記容器のいくつかの局面では、排出管は、曲げることができるか、または柔軟である。
【0351】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、細胞培養液粉末と関連付けられたpHレベルを感知するpHセンサをさらに備える。
【0352】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、溶解センサをさらに備える。
【0353】
上記容器のいくつかの局面では、細胞培養液粉末は、pH補正剤の噴霧添加により予備造粒される。
【0354】
上記容器のいくつかの局面では、折り畳まれた構成において、中間部分は、真空密閉されるように構成されている。
【0355】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、出口を塞ぐ材料をさらに備え、材料は、圧力閾値を上回る印加圧力に応答して破れるように構成されている。
【0356】
上記容器のいくつかの局面では、出口を塞ぐ材料は、1cm2の面積を有する。
【0357】
上記容器のいくつかの局面では、材料は、低密度ポリエチレンを含む。
【0358】
上記容器のいくつかの局面では、容器は、出口と一体化されたフィルタをさらに備える。
【0359】
一局面において、培養液の作製方法は、折り畳まれた構成にある第1の容器を、ディスペンサで受け取る工程;第1の容器を、展開された構成へと展開する工程;第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、第1の容器内に水を注入し、第1の容器内の撹拌機を駆動し、培養液を作製するために、撹拌機で、第1の容器内の粉末と水とを混合する工程;および培養液を第2の容器内に分注する工程、を含む。
【0360】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、第1の容器は、細胞培養液容器である。
【0361】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、入力を受け取る工程であって、入力が、ディスペンサのGUI上の選択であり、入力を受け取ったことに応答して第1の容器が展開される、工程をさらに含む。
【0362】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、入力を受け取る工程であって、入力が第1の容器のQRコードのQRコードスキャンであり、入力を受け取ったことに応答して第1の容器が展開される、工程をさらに含む。
【0363】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、培養液を第2の容器内に分注する前に、第2の容器のカバーを取り外す工程をさらに含む。
【0364】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、第2の容器内に培養培地を分注した後に、第2の容器にカバーを提供する工程をさらに含む。
【0365】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、ディスペンサを滅菌する工程をさらに含む。
【0366】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、第1の容器内に空気を注入する工程をさらに含む。
【0367】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、フィルタを提供する工程であって、培養液がフィルタを通して第2の容器内に分注される、工程をさらに含む。
【0368】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、第1の容器を展開された構成から折り畳まれた構成へと折り畳む工程をさらに含む。
【0369】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、撹拌機は、磁気的に駆動される。
【0370】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、第1の容器は、上記の細胞培養液容器のうちのいずれかである。
【0371】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、第1の容器の中間部分に圧力を印加する工程をさらに含む。
【0372】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、圧力は、5~12psiである。
【0373】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、ディスペンサのチャンバに第2の圧力を印加する工程であって、第2の圧力が第1の圧力とは異なる、工程をさらに含む。
【0374】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、第1の容器の中間部分を支持するためにバッフルを適用する工程をさらに含む。
【0375】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、バッフルは、第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、適用される。
【0376】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、培養液のインライン検査を行う工程をさらに含む。
【0377】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、培養液を摂氏-10~4度で冷蔵する工程をさらに含む。
【0378】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、ディスペンサと送り先との間に連結された管を加熱する工程;および管を経由して、培養液を送り先に輸送する工程であって、管が摂氏30~40度で送り先の温度まで加熱される、工程をさらに含む。
【0379】
一局面において、細胞培養液ディスペンサは、上記培養液の作製方法のいずれかを行うように構成されている。
【0380】
一局面において、培養液粉末を格納するための細胞培養液容器の製造方法は、剛性の第1の端部を設ける工程;剛性の第2の端部を設ける工程;変形可能な中間部分を設ける工程;第1の端部および第2の端部に、変形可能な中間部分を取り付ける工程であって、第1の端部と、第2の端部と、中間部分とが、可変容積を有する領域を囲っている、工程;入口を設ける工程;入口を領域に流体連結する工程;出口を設ける工程;出口を領域に流体連結する工程;ならびに領域内に細胞培養液粉末を装填する工程、を含む。
【0381】
上記製造方法のいくつかの局面では、領域に培養液粉末を装填する工程は、剛性の第1の端部の開口部を通して培養溶液粉末を装填する工程を含む。
【0382】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、領域内に真空を作る工程をさらに含む。
【0383】
上記製造方法のいくつかの局面では、領域内に真空を作る工程は、剛性の第1の端部の開口部を通して領域から空気を除去する工程を含む。
【0384】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、撹拌機を設ける工程をさらに含む。
【0385】
上記製造方法のいくつかの局面では、撹拌機は、PTFEを含む。
【0386】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、細胞培養液粉末を剛性の第1の端部および剛性の第2の端部の少なくとも一方から分離する中間部分内の障壁を設ける工程をさらに含む。
【0387】
上記製造方法のいくつかの局面では、障壁を設ける工程は、障壁を作るために中間部分を折り畳む工程をさらに含む。
【0388】
上記製造方法のいくつかの局面では、剛性の第1の端部は、開口部を備える。
【0389】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、開口部を塞ぐように構成されたカバーを設ける工程をさらに含む。
【0390】
上記製造方法のいくつかの局面では、入口を設ける工程は、入口を剛性の第1の端部に配置する工程を含み、出口を設ける工程は、出口を剛性の第2の端部に配置する工程を含む。
【0391】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、剛性の第1の端部に配置された第2の入口を設ける工程をさらに含む。
【0392】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、第1の入口および第2の入口を、それらが平行になるように位置決めする工程をさらに含む。
【0393】
上記製造方法のいくつかの局面では、剛性の第1の端部は、長方形である。
【0394】
上記製造方法のいくつかの局面では、剛性の第1の端部は、円形である。
【0395】
上記製造方法のいくつかの局面では、容器が展開された構成にあるとき、中間部分は、長方形断面を備える。
【0396】
上記製造方法のいくつかの局面では、容器が展開された構成であるとき、中間部分は、円形断面を備える。
【0397】
上記製造方法のいくつかの局面では、剛性の第2の端部は、容器の内部にテーパ面を備え、テーパ面は、剛性の第2の端部の中心に向かって下方に先細になる。
【0398】
上記製造方法のいくつかの局面では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、ポリエチレン、PLA、およびPCLのうちの少なくとも1つを含む。
【0399】
上記製造方法のいくつかの局面では、中間部分は、ポリエチレンバッグまたはポリプロピレンバッグである。
【0400】
上記製造方法のいくつかの局面では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部および中間部分は、リサイクル可能な材料を含む。
【0401】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、入口にアダプタを取り付ける工程をさらに含む。
【0402】
上記製造方法のいくつかの局面では、アダプタは、ルアーロックアダプタおよびPVTアダプタの少なくとも一方を備える。
【0403】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、剛性の第1の端部に細胞培養液粉末と関連付けられたQRコードを配置する工程をさらに含む。
【0404】
上記製造方法のいくつかの局面では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部を設ける工程は、容器をディスペンサに挿入している間に容器とディスペンサとを連結するように構成された、剛性の第1の端部上および剛性の第2の端部上の舌部または溝を形成する工程を含む。
【0405】
上記製造方法のいくつかの局面では、中間部分は、柔軟な材料を含む。
【0406】
上記製造方法のいくつかの局面では、剛性の第1の端部および剛性の第2の端部は、インターフェースする特徴を備える。
【0407】
上記製造方法のいくつかの局面では、領域内に細胞培養液粉末を装填する工程は、細胞培養液粉末を含む粉末小袋を供給する工程をさらに含む。
【0408】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、粉末小袋を剛性の第1の端部に取り付ける工程をさらに含む。
【0409】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、剛性の第1の端部と中間部分との間にシールを設ける工程をさらに含む。
【0410】
上記製造方法のいくつかの局面では、剛性の第1の端部は、剛性の第2の端部の開口部と嵌合し、容器を折り畳まれた構成でロックするように構成されたノッチを備える。
【0411】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、孔径0.22~1μmを有するフィルタを供給する工程をさらに含む。
【0412】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、出口にフィルタを取り付ける工程をさらに含む。
【0413】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、出口をばね機構に据え付ける工程をさらに含む。
【0414】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、出口に排出管を取り付ける工程をさらに含む。
【0415】
上記製造方法のいくつかの局面では、排出管は、ルアーロック取付具および密閉ノズルのなくとも一方を備える。
【0416】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、排出管に取り付けられたフィルタを取り付ける工程をさらに含む。
【0417】
上記製造方法のいくつかの局面では、排出管は、曲げることができるか、または柔軟である。
【0418】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、細胞培養液粉末と関連付けられたpHレベルを感知するpHセンサを設ける工程をさらに含む。
【0419】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、溶解センサを設ける工程をさらに含む。
【0420】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、細胞培養液粉末を、pH補正剤の噴霧添加によって予備造粒する工程をさらに含む。
【0421】
上記製造方法のいくつかの局面では、細胞培養液粉末は、第1の端部および第2の端部に変形可能な中間部分を取り付ける前に領域内に装填される。
【0422】
上記製造方法のいくつかの局面では、容器は、上記の細胞培養液容器のうちのいずれかである。
【0423】
上記製造方法のいくつかの局面では、容器は、上記培養液の作製方法のいずれかの容器である。
【0424】
上記製造方法のいくつかの局面では、製造方法は、出口を材料で塞ぐ工程であって、材料が圧力閾値を上回る印加圧力に応答して破れるように構成されている、工程をさらに含む。
【0425】
上記製造方法のいくつかの局面では、出口を塞ぐ材料は、1cm2の面積を有する。
【0426】
上記製造方法のいくつかの局面では、材料は、低密度ポリエチレンを含む。
【0427】
一局面において、細胞培養液を製造するためのディスペンサであって、ディスペンサを制御するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)と、第1の容器を受け入れ、第1の容器を展開するためのスロットと、第2の容器を開閉するための第2の容器アクセス機構であって、ディスペンサが第2の容器に細胞培養液を分注する、第2の容器アクセス機構と、第2の容器を細胞培養液の分注位置の方および分注位置から離れる方に移動させるための第2の容器ハンドリング機構と、第1の容器にフィルタを供給するためのフィルタ供給機構と、第1の容器内の撹拌機を磁気的に駆動するための磁場発生器と、第1の容器の中間部分を支持するためのバッフルと、を備える、ディスペンサ。
【0428】
上記ディスペンサのいくつかの局面では、ディスペンサは、第1の容器の中間部分に第1の圧力を印加するためにポンプをさらに備える。
【0429】
上記ディスペンサのいくつかの局面では、第1の圧力は、5~12psiである。
【0430】
上記ディスペンサのいくつかの局面では、ポンプはさらに、ディスペンサのチャンバに第2の圧力を印加するためのものであり、第1の圧力と第2の圧力とは異なる。
【0431】
上記ディスペンサのいくつかの局面では、ディスペンサは、ディスペンサのチャンバに第2の圧力を印加するための第2のポンプをさらに備える。
【0432】
上記ディスペンサのいくつかの局面では、バッフルは、第1の容器の中間部分を支持するためのものである。
【0433】
上記ディスペンサのいくつかの局面では、バッフルは、第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、適用される。
【0434】
上記ディスペンサのいくつかの局面では、ディスペンサは、細胞培養液のインライン検査を行うように構成されている。
【0435】
上記ディスペンサのいくつかの局面では、ディスペンサは、培養培養液を摂氏-10~4度で冷蔵するように構成されている。
【0436】
上記ディスペンサのいくつかの局面では、ディスペンサは、ディスペンサと送り先との間に管を連結し、管を摂氏30~40度で送り先の温度まで加熱するように構成されている。
【0437】
一局面において、培養液の作製方法は、第1の容器を、展開された構成へと展開する工程;第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、培養液を作製するために、第1の容器内の粉末と水とを混合する工程;および培養液を分注する工程を含む。
【0438】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、第1の容器の中間部分に圧力を印加する工程をさらに含む。
【0439】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、圧力は、5~12psiである。
【0440】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、ディスペンサのチャンバに第2の圧力を印加する工程であって、第2の圧力が第1の圧力とは異なる、工程をさらに含む。
【0441】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、第1の容器の中間部分を支持するためにバッフルを適用する工程をさらに含む。
【0442】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、バッフルは、第1の容器が展開中であるかまたは第1の容器が展開された構成にある間に、適用される。
【0443】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、培養液のインライン検査を行う工程をさらに含む。
【0444】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、培養液を摂氏-10~4度で冷蔵する工程をさらに含む。
【0445】
上記培養液の作製方法のいくつかの局面では、培養液の作製方法は、ディスペンサと送り先との間に連結された管を加熱する工程;および管を経由して、培養液を送り先に輸送する工程であって、管が摂氏30~40度で送り先の温度まで加熱される、工程をさらに含む。
【0446】
開示の態様は添付の図面を参照して十分に説明されているが、当業者には様々な変更および改変が明らかになることに留意されたい。そのような変更および改変は、添付の特許請求の範囲によって定義される開示の態様の範囲内に含まれると理解されるべきである。
【0447】
本明細書の様々な記載の態様の説明において使用される用語は、特定の態様を説明するためのものにすぎず、限定することを意図されていない。様々な記載の態様の説明および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈上そうではないことが明らかでない限り、複数形も含むことが意図されている。本明細書で使用されている「および/または(and/or)」という用語は、関連付けられた記載項目のうちの1つまたは複数のありとあらゆる可能な組み合わせを指し、それらを包含することも理解されるであろう。「含む(includes)」、「含む(including)」、「含む(comprises)」、および/または「含む(comprising)」という用語は、本明細書で使用される場合、記述された特徴、整数、工程、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を除外するものではないこともさらに理解されるであろう。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図6I
図6J
図6K
【国際調査報告】