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特表2023-549335同伴者に追従する車椅子システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-24
(54)【発明の名称】同伴者に追従する車椅子システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61G 5/04 20130101AFI20231116BHJP
   B62K 17/00 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
A61G5/04 707
B62K17/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527411
(86)(22)【出願日】2021-11-08
(85)【翻訳文提出日】2023-06-29
(86)【国際出願番号】 US2021072273
(87)【国際公開番号】W WO2022099308
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】17/091,559
(32)【優先日】2020-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519092129
【氏名又は名称】トヨタ モーター ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】ダリオ ホセ ビジャルレアル スアレス
(72)【発明者】
【氏名】サラ ダロウ
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス エー.ムーア
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー リー
【テーマコード(参考)】
3D212
【Fターム(参考)】
3D212BB14
3D212BB24
3D212BB27
3D212BB42
3D212BB54
3D212BB66
3D212BB72
3D212BB86
(57)【要約】
【課題】同伴者制御モードを有する車椅子システムのシステム及び方法を開示する。
【解決手段】車椅子システムは、同伴者と車椅子とを備える。車椅子は、1つ又は複数の車輪と、1つ又は複数の車輪に結合された少なくとも1つのアクチュエータと、処理装置と、処理装置と通信する非一時的なプロセッサ可読記憶媒体とを備える。非一時的なプロセッサ可読記憶媒体は、1つ又は複数のプログラム命令を含む。プログラム命令は、実行されると、処理装置に、同伴者を判定させ、判定された同伴者に基づいて同伴者プロファイルを生成させ、同伴者の動きを判定させ、1つ又は複数の車輪を駆動して同伴者の動きに追従する少なくとも1つのアクチュエータを作動させる。同伴者の動きに追従するように1つ又は複数の車輪を駆動するための少なくとも1つのアクチュエータの作動は自律制御である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車椅子システムであって
同伴者と、
車椅子であって、
1つ又は複数の車輪と、
前記1つ又は複数の車輪に結合された少なくとも1つのアクチュエータと、
処理装置と、
前記処理装置と通信し、1つ又は複数のプログラミング命令を保存するプロセッサ可読記憶媒体であって、前記プログラミング命令は、実行されると、前記処理装置に、
判定された同伴者の複数の識別特徴に基づいて同伴者プロファイルを生成することと、
前記同伴者の動きを判定することと、
前記少なくとも1つのアクチュエータを作動させて、前記同伴者の動きを追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動することと、を行わせるプロセッサ可読記憶媒体と、を備える車椅子と、
を備え、
前記同伴者の動きを追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動するための前記少なくとも1つのアクチュエータの前記作動は、自律制御である、
車椅子システム。
【請求項2】
前記同伴者は、前記車椅子の側面に沿って移動するように位置決めされる、
請求項1に記載の車椅子システム。
【請求項3】
前記同伴者プロファイルは、前記1つ又は複数のプログラミング命令が前記処理装置にさらに、
画像取込装置を起動して前記同伴者の画像を取り込むことと、
複数の背景ノイズから背景をフィルタリングすることと、
前記同伴者を判定することと、を行わせるときに生成される、
請求項1に記載の車椅子システム。
【請求項4】
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴は、前記画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の衣服の認識された色に基づくものである、
請求項3に記載の車椅子システム。
【請求項5】
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴は、前記画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の顔の表情に基づくものである、
請求項3に記載の車椅子システム。
【請求項6】
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴は、前記画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の歩調に基づくものである、
請求項3に記載の車椅子システム。
【請求項7】
前記車椅子に結合され、非一時的なプロセッサ可読記憶媒体及び前記処理装置と通信する複数のセンサをさらに備える、
請求項1に記載の車椅子システム。
【請求項8】
前記1つ又は複数のプログラミング命令は、前記処理装置にさらに、
前記車椅子の移動経路上の望ましくない物体を検出することと、
前記少なくとも1つのアクチュエータの前記自律制御を抑制することと、を行わせる、
請求項7に記載の車椅子システム。
【請求項9】
車椅子システムであって、
同伴者と、
車椅子であって、
フレームと、
前記フレームに結合された1つ又は複数の車輪と、
前記1つ又は複数の車輪に結合された少なくとも1つのアクチュエータと、
制御ユニットと、を備える車椅子と、
を備え、
前記制御ユニットは、標準モードと同伴者制御モードとの間で前記車椅子を制御し、その結果、前記同伴者制御モードでは、前記制御ユニットは、前記少なくとも1つのアクチュエータを作動させて、前記同伴者の動きに追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動し、
前記同伴者の動きに追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動するための前記少なくとも1つのアクチュエータの作動は自律制御である、
車椅子システム。
【請求項10】
前記制御ユニットに通信可能に結合された少なくとも1つの画像取込装置をさらに備える、
請求項9に記載の車椅子システム。
【請求項11】
前記制御ユニットは、
前記少なくとも1つの画像取込装置を起動し、
前記同伴者を判定し、
前記判定された同伴者に基づいて同伴者プロファイルを生成し、
前記同伴者の動きを判定するように、さらに構成される、
請求項10に記載の車椅子システム。
【請求項12】
前記制御ユニットは、
複数の背景ノイズから背景をフィルタリングし、
前記同伴者を判定するように、さらに構成され、
前記同伴者プロファイルは、前記判定された同伴者の複数の識別特徴から生成される、請求項11に記載の車椅子システム。
【請求項13】
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴のうちの少なくとも1つが、前記少なくとも1つの画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の衣服の認識された色に基づくものである、
請求項12に記載の車椅子システム。
【請求項14】
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴のうちの少なくとも1つが、前記少なくとも1つの画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の顔の表情に基づくものである、
請求項12に記載の車椅子システム。
【請求項15】
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴のうちの少なくとも1つが、前記少なくとも1つの画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の歩調に基づくものである、
請求項12に記載の車椅子システム。
【請求項16】
前記車椅子に結合され、前記制御ユニットに通信可能に結合された複数のセンサをさらに備える、
請求項9に記載の車椅子システム。
【請求項17】
前記制御ユニットは、
前記車椅子の移動経路の望ましくない物体を検出し、
前記少なくとも1つのアクチュエータの前記自律制御を抑制するように、さらに構成される、
請求項16に記載の車椅子システム。
【請求項18】
前記同伴者は、前記車椅子の側部に沿って移動するように位置決めされる、
請求項9に記載の車椅子システム。
【請求項19】
車椅子を操作する方法であって、
制御ユニットにより、ユーザからの同伴者制御モードの要求に対応する入力を受信することと、
前記制御ユニットによって同伴者を判定することと、
前記制御ユニットによって前記同伴者の動きを判定することと、
前記制御ユニットによって少なくとも1つのアクチュエータを作動させて、前記同伴者の前記動きに追従するように前記車椅子の1つ又は複数の車輪を駆動することと、
を含む方法。
【請求項20】
前記同伴者の前記動きに追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動するための前記少なくとも1つのアクチュエータの前記作動は、自律制御である、
請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年11月6日に出願され、「Wheelchair System And Methods To Follow A Companion(同伴者に追従する車椅子システム及び方法)」と題する米国特許出願第17/091,599号の利益及び優先権を主張する。この米国特許出願の内容は参照することにより、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、車椅子に概ね関し、さらに具体的には、同伴者が車椅子の側面に沿って移動しているときに自律的な運動制御を可能にする車椅子システムに関する。
【背景技術】
【0003】
電動車椅子などの車椅子を使用すると、自力で歩くことができない人でも、ある場所から別の場所へ移動することができる。車椅子の1つのタイプには、1つ又は複数のモータを有する電動車椅子が挙げられる。モータは、電動車椅子が電動制御下で移動するようにユーザが電動車椅子を制御することができるようにする。通常、ユーザがジョイスティック又は他のユーザ入力装置を使用して、電動車椅子のモータを制御し、環境内を移動する。一部の電動車椅子には、センサを使用して電動車椅子を自律制御し、電動車椅子の前方又は後方にいる別の人を追従する「追従」機能が備わっている。しかし、電動車椅子の利用者と、付き添う同伴者にとって、追従モードでは、付き添う同伴者が電動車椅子の前方か後方にいなければならないため、会話を続けることが困難である。
【0004】
このため、付き添う同伴者を車椅子の側面に位置決めすることを可能にする代替電動車椅子が必要である。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態では、車椅子システムが、同伴者と車椅子とを備える。車椅子は、1つ又は複数の車輪と、1つ又は複数の車輪に結合された少なくとも1つのアクチュエータと、処理装置と、処理装置と通信するプロセッサ可読記憶媒体とを備える。プロセッサ可読記憶媒体は、1つ又は複数のプログラミング命令を含む。プログラミング命令は、実行されると、処理装置に、判定された同伴者の複数の識別特徴に基づいて同伴者プロファイルを生成させ、同伴者の動きを判定させ、同伴者の動きを追従するように1つ又は複数の車輪を駆動するために少なくとも1つのアクチュエータを作動させる。同伴者の動きを追従するように1つ又は複数の車輪を駆動するための少なくとも1つのアクチュエータの作動は、自律制御である。
【0006】
別の実施形態では、車椅子システムが同伴者と車椅子とを備える。車椅子は、フレームと、フレームに結合された1つ又は複数の車輪と、1つ又は複数の車輪に結合された少なくとも1つのアクチュエータと、制御ユニットとを備える。制御ユニットは、標準モードと同伴者制御モードとの間で車椅子を制御し、その結果、同伴者制御モードでは、制御ユニットは、同伴者の動きを追従するように1つ又は複数の車輪を駆動するために少なくとも1つのアクチュエータを作動させる。同伴者の動きを追従するように1つ又は複数の車輪を駆動するための少なくとも1つのアクチュエータの作動は、自律制御である。
【0007】
さらに別の実施形態では、車椅子を操作する方法には、制御ユニットによって、ユーザからの同伴者制御モードの要求に対応する入力を受信することと、制御ユニットによって同伴者を判定することと、制御ユニットによって同伴者の動きを判定することと、同伴者の動きを追従するように車椅子の1つ又は複数の車輪を駆動するために、制御ユニットによって、少なくとも1つのアクチュエータを作動させることと、が含まれる。
【0008】
これまでに挙げた目的及び利点と、本明細書で説明する実施形態によって提供する追加の目的及び利点は、図面と併せて以下の詳細な説明を考慮することにより、さらに完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面に示す実施形態は、本質的に例示的かつ説明的なものであり、特許請求の範囲が定義する主題を限定することを意図するものではない。以下の例示的な実施形態の詳細な説明は、以下の図面と併せて読むと理解することができる。図面では、類似の構造を類似の参照番号で示す。
図1図1は、本明細書に記載し図示する1つ又は複数の実施形態による、同伴者追従モードの例示的な車椅子システムを概略的に示す。
図2図2は、本明細書で説明し図示する1つ又は複数の実施形態による、図1の車椅子システムの車椅子を概略的に示す。
図3A図3Aは、本明細書で説明し図示する1つ又は複数の実施形態による、例示的な車椅子システムの例示的な制御ユニットの構成要素を概略的に示す。
図3B図3Bは、本明細書で説明し図示する1つ又は複数の実施形態による、図3Aの例示的な車椅子システムの例示的なメモリ素子の論理モジュールを概略的に示す。
図3C図3Cは、本明細書で説明し図示する1つ又は複数の実施形態による、図3Aの例示的な車椅子システムの例示的なデータ記憶装置内に保存される例示的なデータを概略的に示す。
図4図4は、本明細書で説明し図示する1つ又は複数の実施形態による、同伴者制御モードの例示的な方法のフローチャートを図式的に示す。
図5図5は、本明細書で説明し図示する1つ又は複数の実施形態による、同伴者プロファイルを生成する例示的な方法のフローチャートを図式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載のシステム及び方法は、同伴者追従モードを備えた電動車椅子に概ね関する。同伴者追従モードは、電動車椅子の側面に沿って移動する同伴者を自律モータ制御で追従することを可能にする。これにより、電動車椅子は、同伴者追従モードでは、電動車椅子の側面に沿った同伴者の動きを自律的に模倣するか追従する。さらに、同伴者は同伴者プロファイルを介して識別されてもよい。同伴者プロファイルは、同伴者のズボンの色、同伴者の顔認識及び/又は同伴者の歩行の歩調に関連するデータを含んでもよい。これにより、同伴者プロファイルは、追従対象の提案された同伴者が誰であるかを特定する。さらに、同伴者の周囲のあらゆる背景雑音が除去され、その結果、システムは、判定された同伴者の動きのみに焦点を合わせてもよい。また、電動車椅子は、電動車椅子の前方にある望ましくない物体を検出する複数のセンサを備え、望ましくない物体との接触が避けられない場合には、自動的に同伴者追従モードを終了することになる。
【0011】
現在の電動車椅子には、電動車椅子の側面に沿って同伴者を追従するために起動する同伴者追従モードが搭載されていないため、ユーザが同伴者と会話することが困難になる可能性がある。非限定的な例として、ユーザは、スーパーマーケットで同伴者と対話したいと考える場合がある。現在の電動車椅子では、同伴者は現在の電動車椅子の後方及び/又は前方を歩かなければならないであろう。他者には、顔認識、歩調及び/又は衣服の色に基づいて同伴者を特定することができないため、別の人を同伴者と誤解する場合がある。
【0012】
実施形態では、判定された同伴者を特定するために同伴者プロファイルを生成し、同伴者が電動車椅子の側面に沿って移動するときに、判定された同伴者を追従することによって、この問題を解決する。これにより、利用者は、同伴者の動きに合わせて電動車椅子が自律走行する間に、同伴者と自由に会話することができる。
【0013】
電動車椅子同伴者追従モードのさまざまな実施形態を本明細書で詳細に説明する。
【0014】
本明細書で使用する場合、「通信可能に結合された」という用語は、結合された構成要素が、導電性媒体又は非導電性媒体を介した電気信号、空気を介した電磁信号、光導波路を介した光信号などのデータ信号を、例えば、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)などのネットワークを介して、互いに交換することができることを意味する場合がある。
【0015】
本明細書で使用する場合、「システム縦方向」という用語は、システムの前後方向(即ち、図1に示す座標軸の+/-X方向)を指す。「システム横方向」という用語は、横方向(即ち、図1に示す座標軸のY軸に沿った方向)を指し、縦方向を横切る方向である。「システム垂直方向」という用語は、システムの上下方向(即ち、図1に示す座標軸の+/-Z方向)を指す。本明細書で使用する場合、「上部」又は「最上部」は概ね、図面に示す座標軸の正のZ方向に向かうものとして定義される。「下部」又は「最下部」は概ね、図面に示す座標軸の負のZ方向に向かうものとして定義される。
【0016】
まず図1から図2を参照すると、概ね10で示す車椅子システムの概略図を提供する。システム10は、車椅子12及び同伴者13を概ね含む。いくつかの実施形態では、同伴者は、車椅子12の側面に沿って移動する人間である。車椅子は制御ユニット14を備える。車椅子12は、ユーザ16が車椅子の動きを電子的に制御可能にする電動部品を備える電動車椅子である。このように、車椅子12のさまざまな構成要素を理解する必要があり、本明細書ではこれ以上詳細に説明しない。いくつかの実施形態では、車椅子12は、電源ベース部分20と、フレーム22と、フレーム22によって支持される座部24とを備えてもよい。フレーム22は電源ベース部分20によって支持される。このため、フレーム22は、システム垂直方向にて座部24の下に概ね位置決めされ(即ち、座部24に対して図1の座標軸の-Z方向に位置決めされ)、電源ベース部分20は、システム垂直方向にてフレーム22の下に概ね位置決めされる(即ち、フレーム22に対して図1の座標軸の-Z方向に位置決めされる)。
【0017】
さらに図1を参照すると、いくつかの実施形態では、電源ベース部分20は、フレーム22、ひいては座部24を持ち上げても、傾けても、別の方法で移動させてもよい。フレーム22及び座部24は、ユーザ16が車椅子12に座っているときにユーザ16を支持するように概ね構成される。いくつかの実施形態では、座部24は、コントローラ28が結合され得る一対の肘掛け26を備えてもよい。本明細書に記載するように、コントローラ28は、車椅子12の動きを制御する能力をユーザ16に提供してもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ28は、ユーザ16が所望の移動方向及び/又は移動速度に従ってジョイスティックを動かすジョイスティック型コントローラであってもよい。このため、コントローラ28は、そのさまざまな構成要素を含む電源ベース部分20に通信可能に結合され、電源ベース部分20に信号を送信して、コントローラ28が受信した入力に従って車椅子12が反応するようにしてもよい。ジョイスティック構成は単に例示的なものであり、いくつかの実施形態では、コントローラ28は、ボタン、スイッチ、音声制御装置、呼吸制御装置などの他の設計を利用して、ユーザインターフェースなどを介してユーザ16から入力を受信し得ることを理解されたい。
【0018】
いくつかの実施形態では、座部24は、その座部に組み込まれるか、結合された1つ又は複数のハンドル30を備えてもよい。1つ又は複数のハンドル30は、ユーザ(例えば、介護者)が車椅子12を把持するための領域を提供してもよい。例えば、ユーザが車椅子12の後方を移動するときに1つ又は複数のハンドル30を把持し得るように、1つ又は複数のハンドル30のうちの少なくとも1つを座部24の後部に配置してもよい。
【0019】
電源ベース部分20は、1つ又は複数の車輪32、アクチュエータ34、バッテリ36及び制御ユニット14を備えてもよいが、ここに挙げたものに限定されない。制御ユニット14は、電子制御ユニットであってもよく、一般に、車椅子12及び/又はその1つ又は複数の構成要素を制御する制御装置であってもよい。このように、制御ユニット14は、本明細書でさらに詳細に説明するように、1つ又は複数の制御信号を制御ユニット14からアクチュエータ34などのさまざまな構成要素に送信し得るように、車椅子12のさまざまな構成要素に通信可能に結合されてもよい。1つ又は複数のモータとして構成され得るアクチュエータ34は、車輪32の動きを駆動するために車輪32に結合される。バッテリ36は、アクチュエータ34などの車椅子12のさまざまな構成要素に電力を概ね供給してもよい。さらに、いくつかの実施形態では、電源ベース部分20は、車椅子12の場所を送信したり、及び/又は車椅子12に対する他の物体の位置を受信したりするように構成された全地球測位システム(GPS)装置などの位置センサ40を備えてもよい。電源ベース部分20の他の構成要素を一般的なものとして理解する必要があり、本明細書ではこれ以上詳しく説明しない。
【0020】
1つ又は複数の車輪32は、任意のタイプの車輪として構成されてもよい。非限定的な例として、1つ又は複数の車輪32は全方向型車輪であってもよい。この車輪により、以下に説明する手動微細運動制御の場合に、ユーザが車椅子12を任意の方向に容易に移動させることができる場合がある。
【0021】
制御ユニット14は、一般に、車椅子12の動きを制御するための1つ又は複数の構成要素を備える独立型制御装置であってもよい。制御ユニットを車椅子12の電源ベース部分20の一部として図1から図3Cに示しているが、これは非限定的な例であることを理解されたい。即ち、制御ユニット14は、電源ベース部分20とは別個の装置、例えば、一対の肘掛け26、座部24などに結合されるか一体化された装置であってもよい。いくつかの実施形態では、制御ユニット14は、例えば、ユーザが携帯する計算装置、ユーザのモバイル装置などのように、車椅子12から完全に分離されていてもよい。
【0022】
図1から図3Aを参照すると、制御ユニット14のさまざまな例示的な構成要素を概略的に示している。制御ユニット14は、ネットワーク73に通信可能に接続されてもよい。ネットワーク73は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、移動通信ネットワーク、公衆サービス電話網(PSTN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、都市圏ネットワーク(MAN)、仮想私的ネットワーク(VPN)及び/又は制御ユニット14に電子的に接続することができる別のネットワークを含んでもよい。ネットワーク73は、本明細書でさらに詳細に考察するように、制御ユニット14を携帯電話、タブレットなどの個人用電子装置に通信可能に結合してもよい。
【0023】
さまざまな実施形態では、制御ユニット14は、ネットワークインターフェース66、プロセッサ装置60、データ記憶装置70及びメモリ素子68を備える。コンピュータ処理装置(CPU)などのプロセッサ装置60は、計算及び論理演算を実施してプログラムを実行する制御装置14の中央処理装置であってもよい。単独のプロセッサ装置60又は他の構成要素と組み合わされたプロセッサ装置60は、例示的な処理装置、計算装置、プロセッサ又はその組み合わせである。プロセッサ装置60は、(メモリ素子68などから)命令を受信して実行するように構成された任意の処理構成要素を含んでもよい。バスなどのローカルインターフェース64が、さまざまな構成要素を相互接続してもよい。
【0024】
ローカルインターフェース64は、例えば、導電性ワイヤ、導電性トレース、光導波路などの信号を送信可能な任意の媒体から形成され得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、ローカルインターフェース64は、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、近距離無線通信(NFC)などの無線信号の送信を容易にしてもよい。さらに、ローカルインターフェース64は、信号を送信可能な媒体の組み合わせから形成されてもよい。一実施形態では、ローカルインターフェース64は、プロセッサ、メモリ、センサ、入力装置、出力装置及び通信装置などの構成要素への電気データ信号の送信を可能にするために協働する導電性トレース、導電性ワイヤ、コネクタ及びバスの組み合わせを備える。
【0025】
いくつかの実施形態では、メモリ素子68は、揮発性及び/又は不揮発性のコンピュータ可読媒体として構成されてもよいため、(SRAM、DRAM及び/又は他の種類のランダムアクセスメモリを含む)ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、レジスタ、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)及び/又は他の種類の記憶部品を含んでもよい。さらに、メモリ素子68は、非一時的なプロセッサ読み取り可能メモリであってもよい。メモリ素子68は、プロセッサ装置60によって実行されると、プロセッサ装置60に、図4から図5に関して本明細書で説明するプロセスのうちの1つ又は複数などのさまざまなプロセスを完了させる1つ又は複数のプログラミング命令を含んでもよい。
【0026】
図3Bを参照すると、メモリ素子68に保存されたプログラミング命令は、1つ又は複数のソフトウェア論理モジュールとして具体化されてもよい。ここで、各論理モジュールは、図4から図5に関して以下でさらに詳細に説明する機能などの1つ又は複数の機能を完了するためのプログラミング命令を提供する。例えば、車椅子操作論理モジュール74には、1つ又は複数の異なる論理部分が含まれてもよい。論理部分のそれぞれは、プロセッサ装置60によって実行可能であり得るコンピュータプログラム、ファームウェア及び/又はソフトウェア/ハードウェアとして具体化されて、車椅子12は、ユーザ16が提供したコマンドに対してそれ自体を移動させたり、及び/又は向きを変えたりする。
【0027】
さらに、車椅子操作論理モジュール74は、1つ又は複数の異なる論理部分を含んでもよい。論理部分のそれぞれは、プロセッサ装置60によって実行可能であり得るコンピュータプログラム、ファームウェア及び/又はソフトウェア/ハードウェアとして具体化されて、車椅子12は、車椅子12が同伴者制御モードにあるときなど、自律コマンドに対してそれ自体を移動させたり、及び/又は向きを変えたりしてもよい。このように、同伴者制御モードでは、車椅子は、ユーザ16の要求又は入力なしに車椅子12が動くように、同伴者13の動きを自律的に追従しても、模倣してもよい。即ち、アクチュエータ34は、車椅子12を駆動するために、車椅子の1つ又は複数の車輪32の動きを自律的に制御してもよい。同伴者制御モードでは、車椅子操作論理モジュール74は、同伴者のよろめき及び突然の方向転換に対して、車椅子12がゆっくりとした動きをするか、「ぎくしゃく感が少ない」動きをするように、履歴又は車椅子12の周囲の物体などの他の指標に基づいて、同伴者13による動きを予測し得ることを理解されたい。一方、システムは、ユーザ16の体験が楽しいものになるように、方向転換や他の操作での速度を上げてもよい。
【0028】
同伴者論理モジュール76には、1つ又は複数の論理部分が含まれてもよい。論理部分のそれぞれは、プロセッサ装置60によって実行可能であり得るコンピュータプログラム、ファームウェア及び/又はソフトウェア/ハードウェアとして具体化されて、同伴者を判定し、同伴者の動きを判定し、そのような動きを車椅子操作論理モジュール74などの車椅子の他のシステムに伝達してもよい。このように、同伴者論理モジュール76は、本明細書でさらに詳細に考察するように、同伴者の識別を支援し、車椅子が同伴者制御モードにあるときに同伴者の動きを模倣するか追従するように車椅子に指示するのを支援してもよい。
【0029】
他の実施形態では、同伴者論理モジュール76は、1つ又は複数の論理部分を含んでもよい。論理部分のそれぞれは、プロセッサ装置60によって実行可能であり得るコンピュータプログラム、ファームウェア及び/又はソフトウェア/ハードウェアとして具体化されて、複数のユーザの好みに基づいて、同伴者、同伴者をどのくらいの時間追従するかなどを判定してもよい。例えば、複数のユーザの好みには、同伴者が着ている衣服の種類又は色の手動入力、写真又は他の顔認識機能、歩調情報などのアップロードが含まれてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザの好みは、インターネット、Bluetooth(登録商標)などを使用して、携帯電話、タブレット、他の個人用電子装置を介してアップロードされてもよい。他の実施形態では、ユーザの好みは、車椅子12の制御ユニット14に直接アップロードされてもよい。任意の物体認識アルゴリズムを使用して、車椅子12の範囲内の物体が、同伴者13となる基準に適合するかどうかを判定してもよい。適合する場合には、本明細書でさらに詳細に考察するように、システムは同伴者制御モードを開始する。
【0030】
センサ論理モジュール78には、1つ又は複数の論理部分が含まれてもよい。論理部分のそれぞれは、図2及び図3Aに示すセンサなどの1つ又は複数のセンサからのプロセス信号及び/又はデータを受信するために、プロセッサ装置60によって実行可能であるコンピュータプログラム、ファームウェア及び/又はソフトウェア/ハードウェアとして具体化されてもよい。
【0031】
物体検出論理80には、1つ又は複数の論理部分が含まれてもよい。論理部分のそれぞれは、センサデータ(例えば、カメラからの画像データ)を受信して車椅子12の周囲の物体を検出するために、プロセッサ装置60によって実行可能であり得るコンピュータプログラム、ファームウェア及び/又はソフトウェア/ハードウェアとして具体化されてもよい。以下でさらに詳細に説明するように、物体検出論理80は、車椅子12が同伴者制御モードに留まると望ましくない状態を引き起こす可能性のある同伴者制御モードに車椅子があるときに、センサデータを使用して、車椅子12の経路上の望ましくない物体を検出してもよい。このように、物体検出論理80は、車椅子を同伴者制御モードから標準モードに移行させてもよい。標準モードでは、ユーザは、例えば、コントローラを使用して車椅子を完全に制御して、手動動作制御モードを有効にすることができる。
【0032】
本明細書で使用する場合、「同伴者制御モード」とは、車椅子が同伴者13を追従するか模倣するように、車椅子が自律モードにある(即ち、ユーザ16が車椅子を手動で制御するか指示することなく移動する)ことを意味する。「標準モード」とは、車椅子がコントローラ28などを用いてユーザ16によって制御されるか操作されることを意味する。「望ましくない物体」とは、車椅子12に座っているユーザにとって望ましくない結果をもたらす物体を意味する。望ましくない物体の非限定的な例としては、道路の窪み、車両、標識、縁石、他人、動物などが挙げられる。
【0033】
再び図3Aを参照すると、ユーザ16が制御ユニット14、ひいては車椅子12に制御を入力することができるように、入力モジュール62を設ける。入力モジュール62は、以下でさらに詳細に考察するように、コントローラ28及び/又は別の入力装置(例えば、スイッチ27)に通信可能に結合されてもよい。入力モジュール62は、例えば、ユーザ16がコントローラ28を使用してアクチュエータ34を介して車椅子を移動し得るように、入力信号をプロセッサ装置60に伝達してもよい。このため、本明細書でさらに詳細に考察するように、ユーザ制御は、入力モジュール62を介して制御ユニット14に送信され得ることを理解されたい。さらに、ユーザ16は、一対の肘掛け26から、あるいは以下に記載のネットワークインターフェース66を介して、ポータブル計算装置、スマートフォンなどの外部装置で開始されるプログラム選択から、車椅子12上の押しボタンなどのボタン、トグルスイッチなどのスイッチなどによってユーザ制御を選択し得ることを理解されたい。
【0034】
制御ユニット14のネットワークインターフェース66は、モデム、LANポート、ワイヤレスフィディリティ(Wi-Fi)カード、WiMaxカード、移動通信ハードウェア及び/又は他のネットワーク及び/又は装置と通信するための他のハードウェアなどの任意の有線又は無線のネットワーキングハードウェアを含んでもよい。このため、制御ユニット14、車椅子12及び/又は他の外部装置の間の通信は、ネットワークインターフェース66を介して提供されてもよい。
【0035】
概ね記憶媒体であり得るデータ記憶装置70は、受信されたり、及び/又は生成されたりしたデータを保存するための1つ又は複数のデータリポジトリを含んでもよく、ハードディスクドライブ(HDD)、メモリ、リムーバブルストレージなどを含むが、ここに挙げたものに限定されない任意の物理的記憶媒体であってもよい。データ記憶装置70をローカル装置として示しているが、データ記憶装置70は、例えば、サーバ計算装置などのリモート記憶装置であってもよいことを理解されたい。データ記憶装置70内に含まれ得る例示的なデータについては、図3Cを参照して以下で説明する。このデータには、同伴者データ82、後部センサデータ84、前部センサデータ86、表面データ88、位置データ90及び画像データ92が含まれるが、ここに挙げたものに限定されない。
【0036】
再び図1から図3Aを参照すると、車椅子12は、本明細書に記載の機能を実現するためにセンサデータを提供する複数のセンサを備えてもよい。複数のセンサは、表面センサ38、前部センサ37、位置センサ40、後部センサ42及び画像取込装置43又はセンサを含むが、ここに挙げたものに限定されない。提供されるセンサがこれより多くても少なくてもよいことを理解されたい。さらに、表面センサ38、前部センサ37、位置センサ40、後部センサ42及び画像取込装置43は、装備されている場合には、ローカルインターフェース64に通信可能に結合され、ローカルインターフェース64を介してプロセッサ装置60に結合され得ることを理解されたい。
【0037】
表面センサ38は、車椅子12が動作している表面48のタイプを示す表面データ88を生成するように動作可能である。表面が異なれば、1つ又は複数の車輪32に対する摩擦係数が異なるため、1つ又は複数の車輪32に異なる車輪トルクが生成される。非限定的な表面としては、タイル張りの床、積層床、木の床、甲板、コンクリート表面、土表面、砂利表面などが挙げられる。表面のタイプは、同伴者制御モードで同伴者を追従する方法を判定するために使用されてもよい。非限定的な例として、データ記憶装置70は、異なる表面タイプの摩擦係数の例を保存してもよい。表面センサ38は、例えば、表面48の画像データを作成する画像センサであってもよい。非限定的な例として、表面センサ38は、座部24の下に位置決めされ、表面48の視野を有してもよい。この画像データは、表面のタイプを判定するために制御ユニット14によって使用されてもよい。任意の物体認識アルゴリズムを使用して、表面のタイプを判定してもよい。
【0038】
いくつかの実施形態には、前部センサ37が含まれる。前部センサ37は、設けられている場合には、車椅子12の前部に(例えば、フレーム、肘掛けなどの上に、前方に向けて)位置づけられてもよく、車椅子12の前方の物体を示すデータを生成してもよい。非限定的な例では、前部センサ37は、以下でさらに詳細に説明するように、図4のフローチャート400に関して、物体検出アルゴリズムを使用して処理され、望ましくない状態をもたらす望ましくない物体などの物体を検出することができる画像データを生成する画像センサである。このほか、実施形態が前部センサ37を含まなくてもよいことを理解されたい。他の実施形態では、前部センサ37は、レーザベースのセンサ、近接センサ、レベル検出センサ、圧力センサ、その任意の組み合わせ及び/又は当業者が理解し得る任意の他のタイプのセンサなどのセンサである。
【0039】
後部センサ42は、設けられている場合には、車椅子12の後部に(例えば、背もたれ上)に位置づけられてもよく、車椅子12の後方の物体を示すデータを生成してもよい。非限定的な例では、後部センサ42は、以下でさらに詳細に説明するように、図4のフローチャート400に関して、物体検出アルゴリズムを使用して処理され、望ましくない状態をもたらす望ましくない物体などの物体を検出することができる画像データを生成する画像センサである。このほか、実施形態には後部センサ42が含まれていなくてもよいことを理解されたい。他の実施形態では、後部センサ42は、レーザベースのセンサ、近接センサ、レベル検出センサ、圧力センサ、その任意の組み合わせ及び/又は当業者が理解し得る任意の他のタイプのセンサなどのセンサである。
【0040】
車椅子はこのほか、例えば、GPSセンサとして構成され得る位置センサ40を備えてもよい。位置センサ40は、環境内の車椅子12の場所に関するデータを提供する。車椅子12の位置は、車椅子12の周囲の物体を判定するのに有用である場合がある。位置センサ40はこのほか、車椅子12の位置を三角測量し、物体に対する車椅子12の場所を判定するために無線Bluetooth(登録商標)ビーコンと通信するように動作可能な無線Bluetooth(登録商標)センサなどの他のセンサを含んでもよい。
【0041】
さらに図1から図3Aを参照すると、画像取込装置43は、装備されている場合には、画像を取得するのに適した任意の撮像装置、センサ又は検出器であってもよい。本明細書で使用する場合、「画像」という用語は、ビデオ画像(即ち、一連の連続画像)、(ビデオ画像から分離された静止画像を含む)静止画像、及び/又は画像データを指す。本開示の範囲から逸脱することなく、任意の適切な市販の画像取込装置43を使用してもよい。いくつかの実施形態では、画像取込装置43は、例えば、1つ又は複数のセンサなど、撮像のための追加機能を提供する1つ又は複数の他の構成要素に結合されてもよい。
【0042】
画像取込装置43は、(図示しない)レンズを備えても、レンズに結合されてもよい。レンズは、この開示によって限定されず、一般に、画像を適切に取得することができるように、画像取込装置43に入る光を集束させるように構成された任意の光学部品であってもよい。いくつかの実施形態では、レンズは、調整可能ではない固定レンズであってもよい。他の実施形態では、レンズは、物体(即ち、同伴者13)をズームインしたり、物体(即ち、同伴者13)をズームアウトしたり、及び/又は画像取込装置43に入射する光の焦点を調整したりするために、プロセッサ装置60によって手動又は自動で調整可能であってもよい。
【0043】
車椅子12のいずれかの側面又は両方の側面に画像取込装置43を装備し得ることを理解されたい。さらに、いくつかの実施形態では、車椅子12のいずれかの側面又は両方の側面に、固定位置からの同伴者13などの物体の奥行き、例えば、車椅子12の1つ又は複数の車輪32又はフレーム22からの距離を判定するセンサなど、複数の他のセンサを装備してもよい。他のセンサが、近接センサ、ウィスカ、トグルスイッチなどの圧力センサなどであってもよい。
【0044】
ここで図3Cを参照すると、データ記憶装置70は、同伴者制御モードにて同伴者を判定して追従すること及び/又は望ましくない物体が車椅子12の移動経路内にあるときに同伴者制御モードを終了することなどの本明細書で説明する機能を実施するためのデータを保存してもよい。実施形態には、図3Cに示すデータの一部、全部又はそれ以上が含まれてもよい。
【0045】
同伴者データ82は、画像取込装置43、入力されたユーザの好みなどから判定されたデータであってもよい。同伴者データ82は、同伴者13の衣服の種類又は認識された色、顔認識又は顔の表情、歩行の歩調及び/又は会話の話し方など、同伴者について生成されたプロファイルデータを含んでもよい。履歴同伴者データ82は、データ記憶装置に保存されてもよい。このデータは、例えば、将来の判定のために同伴者13の特定のプロファイル特性を学習するために制御ユニット14によって使用されてもよい。
【0046】
このほか、後部センサ42が提供される場合には、後部センサ42によって生成された後部センサデータ84がデータ記憶装置70に記憶されてもよい。上記で説明し、以下でさらに詳細に説明するように、後部センサデータ84は、望ましくない物体及び/又は状態を検出し、車椅子12が標準モードで操作されるように車椅子12を同伴者制御モードから解除するために、使用されてもよい。
【0047】
このほか、前部センサ37が提供される場合、前部センサ37によって生成された前部センサデータ86はデータ記憶装置70に保存されてもよい。上記で説明し、以下でさらに詳細に説明するように、前部センサデータ86は、望ましくない物体及び/又は状態を検出し、車椅子12が標準モードで操作されるように車椅子12を同伴者制御モードから解除するために、使用されてもよい。
【0048】
このほか、画像取込装置43が提供される場合には、画像取込装置43によって生成された画像データ92をデータ記憶装置70に保存してもよい。上記で説明し、以下でさらに詳細に説明するように、画像データ92は、同伴者制御モード中の同伴者13の複数の画像を含んでもよい。この複数の画像は、同伴者13の動きを判定し、その動きを模倣するように車椅子12のアクチュエータ34に指示するためにプロセッサ装置60が使用する。
【0049】
他のデータは、位置センサ40及び表面センサ38が提供される場合には、位置センサ40によって生成される位置データ90及び表面センサ38によって生成される表面データ88(例えば、表面の画像データ)の形態である。そのようなデータは、図4から図5に関して以下でさらに詳細に説明するように、同伴者制御モードにて同伴者13を判定し、追従したり、及び/又は車椅子12の移動経路に望ましくない物体がある場合に同伴者制御モードを終了したりするために、使用されてもよい。
【0050】
ここで図4を参照すると、同伴者制御モードの例示的な方法をフローチャート400によって示している。ユーザ16が同伴者制御モードを有効にしたい場合、ユーザ16は、ブロック405にて入力装置(例えば、スイッチ27、コントローラ28又は任意の他の入力装置)を使用して、車椅子12が同伴者13を自律的に追従し、その結果、ユーザ16と同伴者13が隣り合って会話し得るように、同伴者制御モードに入ってもよい。ユーザ16はいつでも同伴者制御モードに入ってもよく、同伴者が車椅子12の隣に来るのを最初に待つ必要はないことを理解されたい。
【0051】
いくつかの実施形態では、車椅子12は、ユーザ入力なしに自動的に同伴者制御モードに出入りしてもよい。そのような実施形態では、ユーザの好みが、同伴者データ82と、画像取込装置43によって生成された画像データ92との使用を開始するように同伴者制御モードに命令してもよく、データが検出され、ユーザが車椅子12の電動移動を停止した時点で、同伴者制御モードが有効になる。例えば、任意の物体認識アルゴリズムを使用して、個人が同伴者として識別された時点で個人を検出し、分類してもよく、このような同伴者を再度認識してもよい。例えば、ユーザが特定の個人又は同伴者と毎日ほぼ同じ時間に会話する場合があり、システムは服装、顔認識、歩調などに基づいてその同伴者を認識する場合がある。いくつかの実施形態では、位置センサ40は、画像取込装置43の代わりに、あるいは画像取込装置43に加えて使用され、同伴者がいつユーザに近づいたかを検出する。
【0052】
ユーザ入力が受信された時点で、ブロック410にて画像取込装置43が起動される。実施形態では、画像取込装置43なしで、複数のセンサ(即ち、近接センサ、深度センサなど)が起動されることを理解されたい。さらに、実施形態では、画像取込装置43が起動されると、複数の他のセンサ(即ち、近接センサ、深度センサなど)が起動される。ブロック415では、システム10は同伴者を判定し、同システムは、ブロック420にて、確認するためにデータをユーザ16に示すことによって同伴者の確認を要求してもよい。データは、携帯電話、タブレット又は車椅子12のユーザインターフェースを介してユーザに示されてもよい。
【0053】
ブロック425では、システム10は、同伴者の衣服の種類及び/又は色、顔認識及び歩調など、同伴者13に関する特定のデータ及び特性を含む同伴者プロファイルを生成する。歩調は、同伴者13ごとに特定のプロファイルを確立するために複数のアルゴリズムを使用してシステム10が認識することができる歩行の歩調及び/又は話し方のリズムのいずれかであってもよい。同伴者プロファイルが生成された時点で、システム10は、ブロック430にて連続画像取込モードを開始し、ブロック435にて複数のセンサ(例えば、表面センサ38、前部センサ37、後部センサ42及び位置センサ40)を起動する。システムは、ブロック440にて、同伴者13が移動したかどうかを判定する。同伴者が移動していない場合、システム10は待機し、ブロック440にて同伴者が移動したと判定されるまで、ブロック430での連続画像取込モードと、ブロック435での複数のセンサ(例えば、表面センサ38、前部センサ37、後部センサ42及び位置センサ40)の起動との間をループする。ブロック440にて同伴者が移動したと判定された時点で、システム10はブロック445にて同伴者の移動を判定する。
【0054】
図2の例では、ユーザ16及び車椅子12は、同伴者判定63が示す画像取込装置43を介して同伴者13を識別している。本明細書でさらに詳細に考察するように、画像取込装置43は同伴者の画像を取り込み、制御ユニット14は同伴者13の特定の識別特徴を識別して同伴者を認識する。図示のように、同伴者13は、同伴者13とユーザ16とが対面して会話し得るように、車椅子12及びユーザ16の隣に位置決めされる。また、図示のように、同伴者13が車椅子12から目を離す動作例を示している。システム10は、アクチュエータ34を作動させることによって、車椅子12の1つ又は複数の車輪32を駆動して、例示的な動きにて同伴者に追従し、同伴者13と同じ円弧に沿って向きを変えるか移動するように、車椅子12を指示するか制御する。画像データ92、同伴者データ82及び/又は位置データ90は、同伴者13が車椅子12に対して移動したことを認識するために使用され、システム10は同伴者13を追従するように車椅子12を自律的に制御することを理解されたい。動作例は単に例示的なものであり、同伴者13は、車椅子12に乗り込む方向、車椅子12の後方及び/又は車椅子12の前方を含む任意の方向に移動し得ることを理解されたい。このような動作例のいずれかでは、システム10は、同伴者13の動きを判定し、同伴者13の動きを追従するか模倣するために車椅子12の車輪32を動かすようにアクチュエータ34に指示してもよい。いくつかの実施形態では、車椅子12は、車椅子12が同伴者制御モードに入ったことをユーザ16に通知してもよい。
【0055】
同伴者の動きが検出された時点で、システムは、ブロック450にて、移動経路に望ましくない物体又は状態があるかどうかを判定する。移動経路内に望ましくない物体がない場合、ブロック455にて、システムは車椅子12を制御して同伴者13の動きを模倣する。一方、車椅子12の経路上に望ましくない物体又は状態があると判定された場合、システム10はブロック460にて同伴者制御モードを終了し、ユーザ16があらゆる動きを制御する標準モードに車椅子12を設定する。即ち、システム10は、アクチュエータ34の自律制御を抑制して、車椅子12の1つ又は複数の車輪32を自律的に駆動して、アクチュエータ34によって同伴者13の動きに追従することを禁止してもよい。例えば、1つ又は複数のセンサを使用して、望ましくない物体又は望ましくない状態を検出してもよい。望ましくない物体又は望ましくない状態を検出するために使用されるセンサの非限定的な例には、図1に示す後部センサ42、前部センサ37、表面センサ38及び画像センサ43が挙げられる。1つ又は複数のセンサからの画像データを使用して、望ましくない物体を検出してもよい。本明細書で使用する場合、「望ましくない物体」という語句は、同伴者制御モード中にユーザが誤って衝突する可能性のあるあらゆる物体を意味する。望ましくない物体の非限定的な例としては、偶然車椅子12の後ろを歩いているペット、転倒しやすいと思われる物体、下方に続く階段、あるいは道路の窪み、縁石、駐車車両、走行車両、自転車、歩行者など、車椅子12に損傷を与える可能性のある物体が挙げられる。実施形態を、望ましくない物体の種類によって限定することはない。
【0056】
ここで図5を参照すると、同伴者プロファイルを生成する例示的な方法をフローチャート500によって示している。ユーザ16が同伴者制御モードを有効にしたい場合、ユーザ16は、ブロック405にて入力装置(例えば、スイッチ27、コントローラ28又は任意の他の入力装置)を使用して、同伴者制御モードに入ってもよい。その結果、ユーザ16と同伴者13が隣り合って会話し得るように、車椅子12が同伴者13を自律的に追従する。ユーザ16はいつでも同伴者制御モードに入ることができ、同伴者が車椅子12の隣に来るのを最初に待つ必要はないことを理解されたい。
【0057】
ユーザ入力が受信された時点で、ブロック410にて、画像取込装置43が起動される。実施形態では、画像取込装置43なしで、複数のセンサ(即ち、近接センサ、深度センサなど)を起動することを理解されたい。さらに、実施形態では、画像取込装置43が起動されると、複数の他のセンサ(即ち、近接センサ、深度センサなど)が起動される。ブロック505では、システム10は、取り込まれた画像をフィルタリングして、背景ノイズを除去するかフィルタリングする。システム10は、背景ノイズをフィルタリングして、画像内の同伴者13に焦点を合わせるか、一致させることを理解されたい。背景ノイズがフィルタリングされた状態で、同伴者は、ブロック510にて画像データから判定され、ブロック515にて同伴者13の識別特徴が取り込まれ、保存される。このデータは、同伴者データ82及び/又は画像データ92として保存され得ることを理解されたい。例えば、システム10が適切な同伴者13を追従することを確実なものにするために取り込まれ、保存され得る同伴者13の特定の識別特徴とは、ブロック520での同伴者の衣服の色、ブロック525での同伴者13の顔の特徴及びブロック530での同伴者13の歩調である。
【0058】
ブロック520にて同伴者の衣服の色が取り込まれ、ブロック525にて同伴者13の顔の特徴が取り込まれ、ブロック530にて同伴者13の歩調が取り込まれた時点で、システム10は、ブロック535での同伴者データ82及び/又は画像データ92などの同伴者13の識別特徴を保存する。ブロック425では、システム10は、同伴者の衣服の種類及び/又は色、顔認識及び歩調などの同伴者13に関する特定のデータ及び特性を含む同伴者プロファイルを生成する。
【0059】
ここで、本明細書に記載のシステム及び方法は、車椅子のユーザが車椅子の側面に沿って移動する同伴者と会話することができ、ユーザが車椅子を制御する必要がなく、車椅子が自律制御で同伴者の動きを追従するか模倣するように、同伴者制御モードに入ることができる車椅子を提供することを理解されたい。実施形態ではさらに、車椅子の自律制御を妨げる望ましくない物体又は状態がいつ存在しているかを判定する。
【0060】
本明細書では特定の実施形態を図示し、説明してきたが、請求される主題の精神及び範囲から逸脱することなく、他のさまざまな変更及び修正を施し得ることを理解されたい。さらに、請求される主題のさまざまな態様を本明細書で説明しているが、そのような態様を組み合わせて利用する必要はない。このため、添付の特許請求の範囲は、請求された主題の範囲内にあるあらゆる変更及び修正を網羅することを意図している。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
本明細書では特定の実施形態を図示し、説明してきたが、請求される主題の精神及び範囲から逸脱することなく、他のさまざまな変更及び修正を施し得ることを理解されたい。さらに、請求される主題のさまざまな態様を本明細書で説明しているが、そのような態様を組み合わせて利用する必要はない。このため、添付の特許請求の範囲は、請求された主題の範囲内にあるあらゆる変更及び修正を網羅することを意図している。
本明細書に開示される発明は以下の態様を含む。
<態様1>
車椅子システムであって
同伴者と、
車椅子であって、
1つ又は複数の車輪と、
前記1つ又は複数の車輪に結合された少なくとも1つのアクチュエータと、
処理装置と、
前記処理装置と通信し、1つ又は複数のプログラミング命令を保存するプロセッサ可読記憶媒体であって、前記プログラミング命令は、実行されると、前記処理装置に、
判定された同伴者の複数の識別特徴に基づいて同伴者プロファイルを生成することと、
前記同伴者の動きを判定することと、
前記少なくとも1つのアクチュエータを作動させて、前記同伴者の動きを追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動することと、を行わせるプロセッサ可読記憶媒体と、を備える車椅子と、
を備え、
前記同伴者の動きを追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動するための前記少なくとも1つのアクチュエータの前記作動は、自律制御である、
車椅子システム。
<態様2>
前記同伴者は、前記車椅子の側面に沿って移動するように位置決めされる、
態様1に記載の車椅子システム。
<態様3>
前記同伴者プロファイルは、前記1つ又は複数のプログラミング命令が前記処理装置にさらに、
画像取込装置を起動して前記同伴者の画像を取り込むことと、
複数の背景ノイズから背景をフィルタリングすることと、
前記同伴者を判定することと、を行わせるときに生成される、
態様1に記載の車椅子システム。
<態様4>
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴は、前記画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の衣服の認識された色に基づくものである、
態様3に記載の車椅子システム。
<態様5>
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴は、前記画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の顔の表情に基づくものである、
態様3に記載の車椅子システム。
<態様6>
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴は、前記画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の歩調に基づくものである、
態様3に記載の車椅子システム。
<態様7>
前記車椅子に結合され、非一時的なプロセッサ可読記憶媒体及び前記処理装置と通信する複数のセンサをさらに備える、
態様1に記載の車椅子システム。
<態様8>
前記1つ又は複数のプログラミング命令は、前記処理装置にさらに、
前記車椅子の移動経路上の望ましくない物体を検出することと、
前記少なくとも1つのアクチュエータの前記自律制御を抑制することと、を行わせる、
態様7に記載の車椅子システム。
<態様9>
車椅子システムであって、
同伴者と、
車椅子であって、
フレームと、
前記フレームに結合された1つ又は複数の車輪と、
前記1つ又は複数の車輪に結合された少なくとも1つのアクチュエータと、
制御ユニットと、を備える車椅子と、
を備え、
前記制御ユニットは、標準モードと同伴者制御モードとの間で前記車椅子を制御し、その結果、前記同伴者制御モードでは、前記制御ユニットは、前記少なくとも1つのアクチュエータを作動させて、前記同伴者の動きに追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動し、
前記同伴者の動きに追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動するための前記少なくとも1つのアクチュエータの作動は自律制御である、
車椅子システム。
<態様10>
前記制御ユニットに通信可能に結合された少なくとも1つの画像取込装置をさらに備える、
態様9に記載の車椅子システム。
<態様11>
前記制御ユニットは、
前記少なくとも1つの画像取込装置を起動し、
前記同伴者を判定し、
前記判定された同伴者に基づいて同伴者プロファイルを生成し、
前記同伴者の動きを判定するように、さらに構成される、
態様10に記載の車椅子システム。
<態様12>
前記制御ユニットは、
複数の背景ノイズから背景をフィルタリングし、
前記同伴者を判定するように、さらに構成され、
前記同伴者プロファイルは、前記判定された同伴者の複数の識別特徴から生成される、態様11に記載の車椅子システム。
<態様13>
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴のうちの少なくとも1つが、前記少なくとも1つの画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の衣服の認識された色に基づくものである、
態様12に記載の車椅子システム。
<態様14>
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴のうちの少なくとも1つが、前記少なくとも1つの画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の顔の表情に基づくものである、
態様12に記載の車椅子システム。
<態様15>
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴のうちの少なくとも1つが、前記少なくとも1つの画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の歩調に基づくものである、
態様12に記載の車椅子システム。
<態様16>
前記車椅子に結合され、前記制御ユニットに通信可能に結合された複数のセンサをさらに備える、
態様9に記載の車椅子システム。
<態様17>
前記制御ユニットは、
前記車椅子の移動経路の望ましくない物体を検出し、
前記少なくとも1つのアクチュエータの前記自律制御を抑制するように、さらに構成される、
態様16に記載の車椅子システム。
<態様18>
前記同伴者は、前記車椅子の側部に沿って移動するように位置決めされる、
態様9に記載の車椅子システム。
<態様19>
車椅子を操作する方法であって、
制御ユニットにより、ユーザからの同伴者制御モードの要求に対応する入力を受信することと、
前記制御ユニットによって同伴者を判定することと、
前記制御ユニットによって前記同伴者の動きを判定することと、
前記制御ユニットによって少なくとも1つのアクチュエータを作動させて、前記同伴者の前記動きに追従するように前記車椅子の1つ又は複数の車輪を駆動することと、
を含む方法。
<態様20>
前記同伴者の前記動きに追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動するための前記少なくとも1つのアクチュエータの前記作動は、自律制御である、
態様19に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車椅子システムであって
同伴者と、
車椅子であって、
1つ又は複数の車輪と、
前記1つ又は複数の車輪に結合された少なくとも1つのアクチュエータと、
処理装置と、
前記処理装置と通信し、1つ又は複数のプログラミング命令を保存するプロセッサ可読記憶媒体であって、前記プログラミング命令は、実行されると、前記処理装置に、
判定された同伴者の複数の識別特徴に基づいて同伴者プロファイルを生成することと、
前記同伴者の動きを判定することと、
前記少なくとも1つのアクチュエータを作動させて、前記同伴者の動きを追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動することと、を行わせるプロセッサ可読記憶媒体と、を備える車椅子と、
を備え、
前記同伴者の動きを追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動するための前記少なくとも1つのアクチュエータの前記作動は、自律制御である、
車椅子システム。
【請求項2】
前記同伴者は、前記車椅子の側面に沿って移動するように位置決めされる、
請求項1に記載の車椅子システム。
【請求項3】
前記同伴者プロファイルは、前記1つ又は複数のプログラミング命令が前記処理装置にさらに、
画像取込装置を起動して前記同伴者の画像を取り込むことと、
複数の背景ノイズから背景をフィルタリングすることと、
前記同伴者を判定することと、を行わせるときに生成される、
請求項1に記載の車椅子システム。
【請求項4】
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴は、
前記画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の衣服の認識された色
前記画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の顔の表情、又は
前記画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の歩調の少なくとも1つを含む、
請求項3に記載の車椅子システム。
【請求項5】
前記車椅子に結合され、非一時的なプロセッサ可読記憶媒体及び前記処理装置と通信する複数のセンサをさらに備える、
請求項1に記載の車椅子システム。
【請求項6】
前記1つ又は複数のプログラミング命令は、前記処理装置にさらに、
前記車椅子の移動経路上の望ましくない物体を検出することと、
前記少なくとも1つのアクチュエータの前記自律制御を抑制することと、を行わせる、
請求項5に記載の車椅子システム。
【請求項7】
車椅子システムであって、
同伴者と、
車椅子であって、
フレームと、
前記フレームに結合された1つ又は複数の車輪と、
前記1つ又は複数の車輪に結合された少なくとも1つのアクチュエータと、
制御ユニットと、を備える車椅子と、
を備え、
前記制御ユニットは、標準モードと同伴者制御モードとの間で前記車椅子を制御し、その結果、前記同伴者制御モードでは、前記制御ユニットは、前記少なくとも1つのアクチュエータを作動させて、前記同伴者の動きに追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動し、
前記同伴者の動きに追従するように前記1つ又は複数の車輪を駆動するための前記少なくとも1つのアクチュエータの作動は自律制御である、
車椅子システム。
【請求項8】
前記制御ユニットに通信可能に結合された少なくとも1つの画像取込装置をさらに備える、
請求項7に記載の車椅子システム。
【請求項9】
前記制御ユニットは、
前記少なくとも1つの画像取込装置を起動し、
前記同伴者を判定し、
前記判定された同伴者に基づいて同伴者プロファイルを生成し、
前記同伴者の動きを判定するように、さらに構成される、
請求項8に記載の車椅子システム。
【請求項10】
前記制御ユニットは、
複数の背景ノイズから背景をフィルタリングし、
前記同伴者を判定するように、さらに構成され、
前記同伴者プロファイルは、前記判定された同伴者の複数の識別特徴から生成される、請求項9に記載の車椅子システム。
【請求項11】
前記同伴者プロファイルを生成するための前記判定された同伴者の前記複数の識別特徴のうちの少なくとも1つが、
前記少なくとも1つの画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の衣服の認識された色
前記画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の顔の表情、又は
前記画像取込装置によって取り込まれた前記同伴者の歩調の少なくとも1つを含む、
請求項10に記載の車椅子システム。
【請求項12】
前記車椅子に結合され、前記制御ユニットに通信可能に結合された複数のセンサをさらに備える、
請求項7に記載の車椅子システム。
【請求項13】
前記制御ユニットは、
前記車椅子の移動経路の望ましくない物体を検出し、
前記少なくとも1つのアクチュエータの前記自律制御を抑制するように、さらに構成される、
請求項12に記載の車椅子システム。
【請求項14】
前記車椅子に結合され、前記制御ユニットに通信可能に結合された複数のセンサは、後部センサ、全部センサ、表面センサ及び画像センサを含む、
請求項13に記載の車椅子システム。
【請求項15】
前記同伴者は、前記車椅子の側部に沿って移動するように位置決めされる、
請求項7に記載の車椅子システム。
【国際調査報告】