(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-24
(54)【発明の名称】嵌合リベットを備えるスナップシステム
(51)【国際特許分類】
F16B 5/04 20060101AFI20231116BHJP
A45C 11/00 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
F16B5/04 A
A45C11/00 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527450
(86)(22)【出願日】2021-11-04
(85)【翻訳文提出日】2023-06-05
(86)【国際出願番号】 US2021058133
(87)【国際公開番号】W WO2022098921
(87)【国際公開日】2022-05-12
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591086452
【氏名又は名称】カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ ディ. マーテル
【テーマコード(参考)】
3B045
3J001
【Fターム(参考)】
3B045AA32
3B045CA01
3B045CE02
3B045EB10
3B045EB17
3B045FC04
3B045FC05
3B045FC08
3J001FA02
3J001HA02
3J001HA07
3J001JD04
(57)【要約】
本開示は、スナップフィットまたは他の方法で接続する嵌合部品およびスナップ部品を含むスナップシステムに関する。嵌合部品は、構造部品と取り付けポイントとを組み合わせることによって、組立工程を簡略化する。スナップ部品は、嵌合部品の取り付けポイントと嵌合する取り外し可能な部品に関連する。スナップシステムは、マテリアルを固定するための構造部品と、スナップ部品を固定するための取り付けポイントを組み合わせた嵌合部品を含む。構造部品の設計により、嵌合部品を変化する厚さを有する様々なマテリアルに使用することができる。構造部品が提供されるマテリアルの厚さに合わせて自己調整するため、嵌合部品は汎用性の高い機能である。スナップシステムは、製造に必要な部品の量を減らして、コストを低減するだけでなく、見た目の良さを向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌合リベットとスナップとを備えるスナップシステムであって、
前記嵌合リベットは、ヘッドと、シャンクとを備え、
前記ヘッドは、ヘッド上面と、ヘッド下面と、ヘッド周面とを備え、
前記ヘッド上面の中央部分が、前記ヘッド下面に向かって前記ヘッド内へ凹み、凹部を画定し、
前記ヘッド上面の周辺部分は、前記凹部を周回するリムを画定し、
前記ヘッド周面は、前記ヘッド周面から外側に突出する突出部を備え、
前記シャンクは、前記ヘッド下面から延び、前記シャンクは、前記ヘッド下面とは反対側のテール端部を備え、
前記スナップは、ソケット上面とソケット下面とを有するソケットと、キャップ上面とキャップ下面とを有するキャップとを備え、
前記ソケット上面は、前記キャップ下面に近接し、前記ソケット下面は、前記ヘッド上面に近接し、
前記ソケットは、中央部分と周辺部分とをさらに備え、
前記中央部分は、前記ソケット上面から前記ソケット下面まで前記ソケットを貫通して延びるソケット開口部を画定し、
前記中央部分は、前記ヘッド下面から離れるように前記ソケット内へ凹むソケットキャビティをさらに画定し、
前記キャップは、前記キャップ下面から延びるポストを備え、前記ポストは、前記ソケット開口部を通って延びる、スナップシステム。
【請求項2】
前記嵌合リベットは、内面と外面とを有する第1のマテリアルを固定し、
前記第1のマテリアルは、前記内面から前記外面へ延びる開口部を画定し、
前記シャンクは、前記ヘッド下面が前記外面と同一平面上に位置し、前記テール端部が前記内面に露出するように、位置合わせされ、前記開口部内に配置され、
前記テール端部は、衝撃に応じて複数のシャンクセクションに分裂し、前記第1のマテリアルの前記内面を前記ヘッド下面に対して挟む、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項3】
前記スナップは、内面と外面とを有する第2のマテリアルを固定し、
前記第2のマテリアルは、前記内面から前記外面へ延びる開口部を画定し、
前記ポストは、前記キャップ下面が前記第2のマテリアルの前記外面に接触し、前記ソケット上面が前記第2のマテリアルの前記内面に接触するように、位置合わせされ、前記開口部を通るように配置され、さらに前記ソケット開口部内に受容され、
前記ポストの遠位端は、衝撃に応じて変形し、前記キャップと前記ソケットの間に前記第2のマテリアルを挟む、請求項2に記載のスナップシステム。
【請求項4】
前記ヘッド下面は、前記第1のマテリアルの前記外面に平行であり、
前記ヘッド周面は、前記第1のマテリアルの前記外面に垂直であり、
前記突出部は、前記ヘッド周面から前記第1のマテリアルの前記外面と平行な方向に突出し、
前記突出部は、前記ヘッド下面よりも前記ヘッド上面に近い位置にあり、
前記突出部は、前記リムと前記ヘッド周面との間の移行部を画定する、請求項2に記載のスナップシステム。
【請求項5】
前記ヘッドの前記ヘッド上面は、開口部のない連続した椀状の表面であり、前記ヘッドの前記リムは、連続した途切れのない表面である、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項6】
前記リムは、前記ヘッド上面の近傍で丸みを帯びている、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項7】
前記嵌合リベットの前記ヘッドは、雄型部品を画定し、前記スナップの前記ソケットは、前記スナップシステムの雌型部品を画定する、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項8】
前記シャンクの前記テール端部は、前記スナップと嵌合する取り付けポイントを提供しない、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項9】
前記第1のマテリアルは、2.0ミリメートルから16.0ミリメートルの間の厚さを備える、請求項2に記載のスナップシステム。
【請求項10】
前記ヘッドは、5.0ミリメートルから10.0ミリメートルの間の外径を備える、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項11】
前記ヘッドは、1.0ミリメートルから5.0ミリメートルの間の厚さを備える、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項12】
前記凹部は、2.0ミリメートルから10.0ミリメートルの間の直径を備える、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項13】
前記凹部は、0.5ミリメートルから4.5ミリメートルの間の深さを備える、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項14】
前記ヘッドと前記シャンクは、一体的に形成され、前記嵌合リベットは、単一のマテリアルから形成されている、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項15】
前記嵌合リベットは、鋼合金から形成されている、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項16】
前記スナップは、高分子マテリアルから形成されている、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項17】
前記ソケットは、前記嵌合リベットの前記ヘッドを包囲する、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項18】
前記ソケットキャビティは、キャビティ壁とキャビティ床を介して前記ソケット内へ凹んでおり、
前記ソケットキャビティは、変化する直径を備え、
前記ソケットは、変化する厚さをさらに備え、前記ソケットの前記周辺部分の周囲の厚さは、前記ソケットの前記中央部分の近くの厚さよりも小さい、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項19】
前記ポストの前記遠位端は、スタッドを形成し、前記スタッドは、前記ヘッドの前記凹部内に受容される、請求項3に記載のスナップシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年11月4日に出願された米国仮出願第63/109,779号の利益を主張するものであり、その内容は参照により完全に本書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、リベットに関し、より具体的には、スナップと嵌合する取り付け手段を含むリベットに関する。
【背景技術】
【0003】
スナップシステムは、取り外し可能な部品をマテリアルに固定するために使用される。一般的に、スナップシステムは、取り外し可能な部品に固定されるスナップと、マテリアルに固定される取り付けポイントとを備える。スナップと取り付けポイントは、取り外し可能な部品をマテリアルに取り付けるために嵌合するように構成されている。従来の取り付けポイントの多くは、マテリアルに構造的なサポートを提供しない。例えば、ある従来のスナップシステムは、ピンを有する従来の取り付けポイントを備え、従来の取り付けポイントは、ピンを介してベースに固定される。従来の取り付けポイントおよびベースは、耐久性のある部品ではなく、マテリアルに構造的なサポートを提供しない。その代わりに、従来の取り付けポイントの多くは、取り外し可能な部品を取り付けるための手段を提供するだけである。一般的に、従来のリベットは、マテリアルにサポートを提供するために、スナップシステムと組み合わせて使用される。ある用途では、マテリアルを固定するための従来のリベットと、取り外し可能な部品を固定するための従来の取り付けポイントとの両方が必要とされる。従来のリベットと従来の取り付けポイントとの両方を組み合わせると、複数の部品が近接して配置されてしまい、マテリアルの見た目が乱雑になってしまう可能性がある。
【0004】
さらに、多くの取り付けポイントでは、ピンが特定の厚みに対してサイズ設定されているので、厚みが変化するマテリアルに使用することができない。取り付けポイントの位置は、ピンのサイズに対応する特定の厚みを持つマテリアルの一部に限定されてしまう。マテリアルが厚すぎると、取り付けポイントをベースに取り付けることができず、マテリアルが薄すぎると、取り付けポイントがマテリアル上で緩んでしまう。
【0005】
多くのスナップシステムと従来のリベットはそれぞれ、マテリアルに対して1つの機能しか提供しない。多くの取り付けポイントは、スナップを受容することしかできず、多くの従来のリベットは、マテリアルを固定することしかできない。したがって、当技術分野では、取り付けポイントに構造部品を提供する多機能リベットが必要とされている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】スナップ、嵌合リベット、第1のマテリアル、および第2のマテリアルを備えるスナップシステムの断面図である。
【0007】
【0008】
【
図2A】第1のマテリアルに適用された状態の嵌合リベットの断面図である。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【
図3A】嵌合リベットの代替実施形態の上面斜視図である。
【0014】
【
図3B】嵌合リベットの代替実施形態の底面斜視図である。
【0015】
【
図3C】嵌合リベットの代替実施形態の断面図である。
【0016】
【
図3D】嵌合リベットヘッドと、インターロック機能を備えるソケットとを備えるスナップシステムの近接図である。
【0017】
【
図4A】取り付けられた状態の嵌合リベットを示す断面図である。
【0018】
【
図4B】取り付けられた状態のシャンクセクションを備える嵌合リベットを示す底面図である。
【0019】
【
図4C】リベットを取り付けるために使用される装置の斜視図である。
【0020】
【
図4D】取り付け中におけるリベットの断面図である。
【0021】
【
図5A】キャップと、ソケットと、第2のマテリアルとを備えるスナップの断面図である。
【0022】
【0023】
【
図5C】キャップと、ソケットと、第2のマテリアルとを備えるスナップの断面図である。
【0024】
【
図6】一実施形態によるスナップシステムを使って取り付けられたレインフードを備えるゴルフバッグの側面図である。
【0025】
【
図7A】嵌合リベットを備えるゴルフバッグの断面図である。
【0026】
【0027】
【
図7C】従来のスナップシステムを備えるゴルフバッグの断面図である。
【0028】
【0029】
【
図8A】嵌合リベットを備えるゴルフバッグの断面図である。
【0030】
【0031】
【
図8C】従来のスナップシステムを備えるゴルフバッグの断面図である。
【0032】
【発明を実施するための形態】
【0033】
本明細書に記載される開示は、嵌合リベットとスナップ部品とを備えるスナップシステムである。嵌合リベットは、スナップ部品と嵌合する従来の取り付けポイントと従来のリベットとを統合しているので、複数の機能を有する。具体的には、嵌合リベットは、マテリアルの1つまたは複数の層を互いに永久的に固定するシャンクを備え、スナップ部品のための取り付けポイントを提供するヘッドをさらに備える。スナップ部品は、部品を嵌合リベットに取り外し可能に取り付ける。例えば、嵌合リベットは、バッグのフラットの複数の層を互いに固定することができ、スナップ部品は、嵌合リベットを介してレインフードをバッグのフラットに取り外し可能に固定することができる。嵌合リベットは、マテリアルを固定するために必要な部品の数を減らし、スナップのための取り付けポイントを提供する。さらに、嵌合リベットのヘッドとシャンクは一体的に形成されているので、従来のスナップシステムと比較して、スナップのために強度のより高い取り付けポイントが提供される。
【0034】
嵌合リベットとスナップを様々なマテリアルに適用することができるので、本明細書に記載のスナップシステムには多くの用途がある。嵌合リベットは、マテリアルの変化する厚さに対して調節可能である。具体的には、衝撃を受けると、シャンクの端部がいくつかのセクションに分裂し、これらのセクションがマテリアルの厚さに応じて自己調整する。スナップシステムの用途には、ゴルフバッグ、スポーツバッグ、バックパック、テント、車両付属品、およびタープが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0035】
(定義)
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を持つ。矛盾がある場合は、定義を含む本明細書が支配的となる。本明細書に記載されたものと類似または同等の好ましい方法およびマテリアルは、本開示の実施または試験において使用することができる。本明細書において言及された全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、参照によりその全体が組み込まれる。本明細書に開示されたマテリアル、方法、および例は、例示的なものであり、限定を意図するものではない。
【0036】
本明細書で使用される「備える」、「含む」、「有する」、「してよい」という語およびこれらの変形は、追加の行為または構造の可能性を排除しないオープンエンドな移行句、用語、または単語であることを意図している。単数形「a」、「および」、および「the」は、文脈においてそうでないと明確に指示されない限り、複数の参照を含む。本開示はまた、明示的に規定されているか否かにかかわらず、本明細書に提示された実施形態または要素「を備える」、「からなる」、および「から本質的になる」他の実施形態も考慮する。
【0037】
以下の開示で使用される「約」という語は、量に関連して使用される場合、述べられた値を含み、文脈によって規定される意味を有する(例えば、特定の量の測定に関連する誤差の程度を少なくとも含む)。修飾語の「約」は、2つの端点の絶対値によって定められる範囲を開示するものであるとも考えられるべきである。例えば、「約2から約4」という表現は、「2から4」という範囲も開示している。「約」という語は、示された数値のプラス10%又はマイナス10%を指す場合がある。例えば、「約10%」は、9%から11%の範囲を示す場合があり、「約1」は、0.9から1.1の範囲を意味する場合がある。「約」の他の意味は、文脈から明らかであろう。
【0038】
以下の開示で使用される「第1の」、「第2の」という語は、類似の要素を区別するために使用され、必ずしも特定の連続的または時系列的な順序を説明するために使用されるものではない。このように使用される語は、本明細書に記載される実施形態が、例えば、本明細書に図示またはその他の方法で記載される以外の順序で動作可能であるような適切な状況下で、入れ替え可能であるということが理解されるものとする。さらに、「含む」、「有する」という語およびこれらの変形のいずれもが、非排他的包含を意図するものであり、要素のリストを含むプロセス、方法、システム、物品、デバイス、又は装置は、必ずしもそれらの要素に限定されず、明示的に列挙されていない他の要素又はそのようなプロセス、方法、システム、物品、デバイス、又は装置に本来備わっている他の要素を含んでよい。
【0039】
本明細書および特許請求の範囲における「内側」、「外側」、「内部」、「外部」、「上部」、「下部」、及び「下側」等の語は、説明のために使用されており、必ずしも永久的な相対位置を説明するために使用されているわけではない。このように使用される語は、本明細書に記載される装置、方法、および/または製造品の実施形態が、例えば、本明細書に図示または別の方法で記載されるものとは異なる他の配向で動作可能であるような適切な状況下で、入れ替え可能であることが理解されるであろう。
【0040】
本明細書に記載の「取り付けポイント」は、スナップと嵌合するスナップシステムの要素である。取り付けポイントは、スナップシステムの雄型部品または雌型部品を定義してよい。取り付けポイントは、マテリアルに固定され、スナップと嵌合して、取り外し可能な部品をマテリアルに取り付ける。
【0041】
本明細書に記載される「構造部品」は、マテリアルを固定することが可能な機械的な締結具であってよい。構造部品は、リベット、ボルト、ネジ、または任意の他の頑丈な機械的締結具を含んでよい。
【0042】
本明細書に記載される「従来のリベット」は、マテリアルを固定するために使用される構造部品である。従来のリベットは、ヘッドと、ヘッドから延びるシャンクとを備える。従来のリベットは、純粋な構造部品であり、これは、ヘッドがスナップと嵌合する取り付けポイントを含まないことを意味する。その代わりに、従来のリベットのヘッドは平らである。いくつかの従来のリベットでは、シャンクが取り付けポイントを固定する。これらのリベットでは、取り付けポイントは従来のリベットと一体的に形成されていない。
【0043】
本明細書に記載される「従来のスナップシステム」は、少なくとも取り付けポイントと、取り付けポイントと嵌合するスナップとを備えるスナップシステムであってよい。第1の例示的な従来のスナップシステムでは、取り付けポイントは、マテリアルを貫通して延び、ベースによって受容されるピンを有するヘッドを備える。第1の例示的な従来のスナップシステムでは、取り付けポイント、ピン、及びソケットは、構造部品ではない。さらに、取り付けポイントは、高分子材料から形成されている。第2の例示的な従来のスナップシステムでは、取り付けポイントは、ヘッドと、シャンクを有するベースとを備え、シャンクは、ヘッドによって画定される開口部を通って受容される。ヘッドとベースは一体的に形成されていない。
【0044】
本明細書に記載される「第1のマテリアル」は、嵌合リベットによって固定されるマテリアルであってよい。第1のマテリアルは、嵌合リベットのヘッドとテール端部又はシャンクセクションとの間に捕捉される。第1のマテリアルは、1つまたは複数の層を備える。1つまたは複数の層は、嵌合リベットシャンクを受容するように並ぶ開口部を画定する。第1のマテリアルの1つまたは複数の層は、布材料、金属材料、高分子材料、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。1つまたは複数の層は、同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。1つまたは複数の層はそれぞれ、同じ厚さであってもよいし、異なる厚さであってもよい。1つまたは複数の層は、1層、2層、3層、4層、5層、6層、7層、8層、9層、または10層以上であってよい。第1のマテリアルの厚さは、2.0mmから16.0mmの間である。いくつかの実施形態では、第1のマテリアルの厚さは、2.0mmから3.0mmの間、3.0mmから4.0mmの間、4.0mmから5.0mmの間、5.0mmから6.0mmの間、6.0mmから7.0mmの間、7.0mmから8.0mmの間、8.0mmから9.0mmの間、9.0mmから10.0mmの間、10.0mmから11.0mmの間、11.0mmから12.0mmの間、12.0mmから13.0mmの間、13.0mmから14.0mmの間、14.0mmから15.0mmの間、または15.0mmから16.0mmの間である。
【0045】
本明細書に記載される「第2のマテリアル」は、スナップによって固定されるマテリアルであってよい。第2のマテリアルは、スナップのキャップとソケットとの間に捕捉される。第2のマテリアルは、1つまたは複数の層を備える。1つまたは複数の層は、キャップのポストを受容するように並ぶ開口部を画定する。第2のマテリアルの1つまたは複数の層は、布材料、金属材料、高分子材料、又はそれらの任意の組合せであってよい。1つまたは複数の層は、同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。1つまたは複数の層はそれぞれ、同じ厚さであってもよいし、異なる厚さであってもよい。1つまたは複数の層は、1層、2層、3層、4層、5層、6層、7層、8層、9層、または10以上の層であってよい。第2のマテリアルの厚さは、0.20mmから4.20mmの間である。いくつかの実施形態では、第2のマテリアルの厚さは、0.20mmから0.70mmの間、0.70mmから1.20mmの間、1.20mmから1.70mmの間、1.70mmから2.70mmの間、2.70mmから3.20mmの間、3.20mmから3.70mmの間、または3.70mmから4.20mmの間である。
【0046】
本明細書で使用される「衝撃」は、シャンクのテール端部を変形させるためにリベットに力を加える動作を意味する。リベットは、衝撃の後、取り付けられたとみなされる。
【0047】
本明細書で使用される「スナップフィット接続」とは、押圧力を介して係合する任意の接続をいう。スナップフィット接続は、工具を使用せずに得ることができ、解除可能である。一般的には、スナップフィット接続の1つの部品は、雄型部品である。雌型部品は、雄型部品を受容するくぼみ、開口部、またはハウジングを有する。しかしながら、スナップフィット接続は、この典型的な実施形態に限定されるものではない。多くの要素が、形容詞として「スナップフィット」を用いて説明されるが、これは、その要素が、スナップフィット接続を介してそれ自体または別の要素のいずれかと係合することができることを意味する。
【0048】
本明細書で使用される「ゴルフバッグ」は、ゴルフクラブを収納し、運搬するための収納バッグの一種である。ゴルフバッグは、以下に定義されるフラット、ベース、および仕切りトップを含む構造部品を備える。ゴルフバッグは、レインフードやタオルなどの取り外し可能な部品をさらに備える。構造部品および/または取り外し可能な部品は、スナップシステムによって固定することができる。
【0049】
本明細書で使用される「フラット」は、ゴルフバッグの仕切りトップとベースに取り付けられ、それらの間を延びる管状部、外側シェル、外側ハウジング、またはカバーである。フラットは、革、合成皮革、織物、または他の適切な材料から形成されてよい。
【0050】
本明細書で使用される「レインフード」は、仕切りトップを覆い、クラブに防水シェルターを提供するために使用される部品である。レインフードは、着脱可能であり、耐水性のある織物を備える。レインフードは、ゴルフクラブのヘッドを覆う主部と、レインフードがゴルフバッグに取り付けられる部分である下側縁部とを備える。レインフードは、ゴルフクラブに面する内面と、外部に露出する外面とをさらに備える。
【0051】
本明細書に記載の開示は、スナップ部品と嵌合部品とを備えるスナップフィットシステムである。スナップ部品は、取り外し可能な部品に固定され、嵌合部品と嵌合可能である。スナップ部品は、ボタン、スナップ、または他の嵌合部品であり得るが、これらに限定されない。嵌合部品は、第1のマテリアルをまとめ、スナップ部品を取り付けるための構造を提供する。嵌合部品は構造部品と取り付けポイントとを統合しており、取り付けポイントはスナップ部品と嵌合する。構造部品は、取り外し可能な部品のマテリアルとは異なるマテリアルを固定することができる機械的な締結具である。この機械的な締結具は、リベット、ボルト、ネジ、または任意の機械的な締結具であり得るが、これらに限定されない。
【0052】
嵌合部品は、スナップシステムに複数の機能を提供する。より具体的には、第1の機能は、スナップ部品のための取り付けポイントを提供することであり、第2の機能は、第1のマテリアルのために構造部品を提供することである。嵌合部品は、マテリアルを恒久的にまとめ、取り外し可能な部品のマテリアルへの取り付けを可能にするので、多くの用途がある。以下に説明する実施形態は、構造部品がリベットであり、取り付けポイントが雌型のスナップ部品であるという組み合わせに限定されない。
【0053】
嵌合部品は、従来のリベットのシャンクとスナップのための取り付けポイントを1つの構造に統合した嵌合リベットであってよい。嵌合リベットは、あるマテリアルを恒久的に固定し、別のマテリアルを取り外し可能に固定するために必要な部品の数を減少させる。さらに、嵌合リベットは、構造部品なので、従来のスナップシステムよりも頑丈な取り付けポイントを提供する。
【0054】
嵌合リベットヘッドは、スナップのための取り付けポイントであり、リベットシャンクと一体的に形成されている。したがって、嵌合リベットは、シャンクが第1のマテリアルを固定する構造部品であり、ヘッドがスナップのための取り付けポイントである、多機能部品である。スナップシステムの様々な実施形態は、以下に説明する利点と関連している。
【0055】
図1A及び
図1Bを参照すると、スナップシステム100の第1の実施形態は、スナップ150と、嵌合リベット110とを備える。嵌合リベット110は、第1のマテリアル112に構造部品を提供し、さらに、スナップ150のための取り付けポイントを提供する。スナップ150は、第2のマテリアル152に固定され、嵌合リベットヘッド120を包囲している。スナップ150及び嵌合リベット110は、第1のマテリアル112を恒久的に固定し、第2のマテリアル152を第1のマテリアル112に取り外し可能に固定するための手段を提供する。
【0056】
I.嵌合リベット
嵌合リベット110は、スナップシステム100に2つの機能を提供する機械的な締結具である。嵌合リベット110は、従来のリベットと取り付けポイントとを統合しているので、第1のマテリアル112に構造的なサポートを提供し、スナップ150のための取り付けポイントを提供する。
図2Aを参照すると、嵌合リベット110は、ヘッド120とシャンク140とを備える。ヘッド120は、スナップ150と嵌合する取り付けポイントであり、シャンク140は、第1のマテリアル112を固定する構造部品である。ヘッド120は、第1のマテリアルの外面116に露出しており、よって、スナップ150はヘッド120と嵌合することができる。ヘッド120は、嵌合リベット110とスナップ150との間の取り外し可能な接続を容易にするために、スナップ150の形状に対応する形状を有してよい。シャンク140は、第1のマテリアル112によって画定された開口部118内に位置合わせされ、配置される。シャンク140は、衝撃を受けると変形し、ヘッド120とシャンク140との間で第1のマテリアル112を圧縮する。シャンク140は、第1のマテリアルの内面114に露出しており、第1のマテリアルの外面116からは見えない。1つの例示的な用途では、嵌合リベット110は、ゴルフバッグのフラットを固定するために使用することができる。ヘッド120は、ゴルフバッグの外面に露出して取り外し可能な部品を受容してよく、シャンク140は、ゴルフバッグの内面に露出しフラットのマテリアルを固定してよい。
【0057】
a.突起を有するヘッド
上述したように、嵌合リベットヘッド120は、第1のマテリアルの外面116に露出する。ヘッド120は、スナップ150と嵌合し、第2のマテリアル152を第1のマテリアルに取り外し可能に固定する。
図2A~
図2Eは、嵌合リベットヘッド120の第1の実施形態を示す。
図2B及び
図2Cを参照すると、ヘッド120は、上面122と、下面124と、周面126とを備える。上面122は、スナップ150に近接する。下面124は上面122と対向し、シャンク140は下面124から延びる。ヘッド120は、下面124が第1のマテリアルの外面116と同一平面上に位置し、下面124が第1のマテリアルの外面116と平行となるように配置される。下面124は、スナップ150と相互作用しない。周面126は、ヘッド120を周回している。周面126は、第1のマテリアルの外面116に垂直である。
図1Aに示されるように、上面122および周面126は、スナップ150と接触する。上面122および周面126の形状で、様々な実施形態が考えられる。
【0058】
上面122および周面126は、スナップ150の形状に対応する形状を有してよい。対応する形状を有することによって、スナップ150と嵌合リベットヘッド120との間の相互作用が容易になる。
図2Dを参照すると、上面122は、中央部分128と、周辺部分132とを備える。中央部分128は、下面124へ向かってヘッド120内へ凹んでおり、それによって凹部130を画定している。凹部130は、椀状であり、第1のマテリアル112に対して凸状である。凹部130は、以下により詳細に説明されるように、スナップ150の一部を受容するように構成されている。凹部130は、スナップ150がヘッド120と容易に嵌合することができるように構成されている。したがって、凹部130は、ヘッド120とスナップ150との間の相互作用を容易にする。凹部130は、開口部を有さない滑らかな連続面である。凹部130が上面122の中央部分128内に配置されていることにより、周辺部分132は凹部130を周回する。
【0059】
図2Eを参照すると、周辺部分132は、凹部130を周回するリム134を画定している。リム134は、凹部130に対して隆起した部分である。いくつかの実施形態では、リム134は、第1のマテリアルの外面116に対して平坦または平行である。他の実施形態では、リム134は丸みを帯びている。いくつかの実施形態では、リム134は、連続した途切れのない表面である。他の実施形態では、リム134は、スナップ150上の対応するインターロック特徴部(図示せず)と嵌合するインターロック特徴部を備える。リム134および周面126は、スナップ150と接触し、緊密であるが取り外し可能な接続をスナップ150と形成するように構成されている。
【0060】
再び
図2Eを参照すると、周面126は、周面126から外側に突出する周縁突出部136(以下、「突出部」と称する)を備える。突出部136は、以下でより詳細に説明されるように、スナップによって画定される窪み176内に受容される。したがって、突出部136は、緊密であるが取り外し可能なスナップ150との接続をさらに容易にする。突出部136は、下面124と平行な方向に延びている。突出部136は、下面124よりも上面122に近い位置にある。このように、突出部136は、リム134と周面126との間の移行部を画定している。いくつかの実施形態では、突出部136は、
図2Eに示されるように、丸みを帯びている。他の実施形態では、突出部136は断面で見たときに矩形であり、棚(図示せず)を画定している。上面122および周面126の形状、具体的には凹部130および突出部136は、ヘッド120とスナップ150との間の相互作用を容易にする。ヘッド120がスナップ150と相互作用できるということが、多機能嵌合リベット110の第1の機能である。嵌合リベット110の様々な実施形態は、取り外し可能な部品を受容する能力と関連する。
【0061】
b.湾曲リムを有するヘッド
図3A~
図3Cは、嵌合リベットのヘッド220の第2の実施形態を示す。ヘッド220は、ヘッド120と同様であり、ヘッド120と同様の参照番号を用いて説明される。例えば、ヘッド220は、ヘッド120の上面122及び周面126と同様の上面222及び周面226を備える。ヘッド220は、嵌合リベット110のシャンク140と同様のシャンク240と関連している。ヘッド220は、ヘッド220と嵌合するように構成されたスナップ250とさらに関連している。ヘッド120と比較してヘッド220の主な相違点は、リム234の形状である。
図3Cを参照すると、リム234は、丸みを帯びており、周面226への滑らかな移行を作り出している。さらに、ヘッド220は、ヘッド120の厚さよりも大きな厚さを有する。ヘッド220が大きな厚さを有することで、強い取り付けポイントを提供することができる。さらに、大きな厚さによって、より深い凹部230が提供され、これにより、ヘッド220はスナップの様々な実施形態と嵌合することが可能となる。
【0062】
c.インターロック機能を有するヘッド
図3Dは、嵌合リベット310とスナップ350とを備えるスナップシステム300の第3の実施形態を示している。嵌合リベット310は、嵌合リベット110と同様であり、嵌合リベット110と同様の参照番号を用いて説明される。例えば、嵌合リベット310は、嵌合リベット110のヘッド120及びシャンク140と同様のヘッド320及びシャンク340を備える。さらに、スナップ350は、スナップ150と同様であり、スナップ150と同様の参照番号を用いて説明される。例えば、スナップは、スナップ150のキャップ180及びソケット160と同様のキャップ380及びソケット360を備える。スナップシステム300は、インターロック機能の追加を除いて、スナップシステム100と同様である。
【0063】
スナップシステム300は、スナップ350のソケット360に配置されたインターロック特徴部に対応する、嵌合リベット310のヘッド320に配置されたインターロック特徴部をさらに備える。インターロック特徴部は、スナップシステム300にねじり抵抗を提供することができ、その一方で、スナップ350が嵌合リベット310と取り外し可能に嵌合することも可能にする。インターロック特徴部は、1つまたは複数の突起、歯、凹部、ねじ山、または任意の他のインターロック特徴であってよい。本明細書に記載のインターロック特徴部は、ヘッド320をソケット360のキャビティ370にさらにロックすることができる。
【0064】
ヘッド320は、上面322の近傍に位置する第1のインターロック特徴部を備える。第1のインターロック特徴部は、ソケット360上に位置する第2のインターロック特徴部と嵌合する。いくつかの実施形態では、第1のインターロック特徴部はヘッドの上面322から突出してよく、第2のインターロック特徴部は第1のインターロック特徴部を受容するように構成されてよい。
図3Dを参照すると、第1のインターロック特徴部は、ヘッド320のリム334から突出する複数の歯394であってよい。第2のインターロック特徴部は、ソケット360のキャビティ床374に凹んでいる複数の凹部396であってよい。キャビティ370は、複数の凹部396が複数の歯394を受容するように、ヘッド320を受容してよい。ヘッド320とソケット360との間の接続は、上述した理由のように、強固なものであり、インターロック特徴部は、スナップシステム300にねじり抵抗をさらに提供できる。
【0065】
本明細書に記載のスナップシステムの様々な実施形態は、インターロック特徴部と関連付けることができ、複数の歯を含むヘッドと、複数の対応する凹部を含むソケットとに限定されない。インターロック特徴部によって提供される補強は、ヘッド320とスナップ350との間のねじれが望ましくない特定の用途において有用であり得る。インターロック特徴部を備えるスナップシステム300の用途は、取り外し可能に取り付け可能なゴルフバッグ付属品、テント、車両付属品、およびタープに適用されるスナップシステムが含まれ得るが、これらに限定されない。インターロック特徴部は、ヘッド320とソケット360との間の取り外し可能な接続を可能にしながらも、望ましくないねじれを防止する任意の適合する形状を有してよい。
【0066】
ヘッドは、スナップ内に受容され、スナップによって包囲されるように構成されてよい。したがって、ヘッドの形状および寸法は、スナップの形状および寸法に対応するように選択されてよい。以下で議論される寸法は、本明細書で説明されるヘッド120、220、320の様々な実施形態に適用され得る。
【0067】
ヘッドは、スナップのキャビティの対応する寸法を受容するための、外径と厚さを有する。外径は、周面の最も遠い範囲から測定される。スナップの様々な実施形態に対応するために、外径は、上面から下面に向かう方向において変化してよい。最大外径は上面付近または突出部付近にあり、最小外径は下面付近にあってよい。
【0068】
外径は、5.0mmから10.0mmの間である。いくつかの実施形態では、外径は、5.0mmから7.0mmの間、5.0mmから8.0mmの間、6.0mmから8.0mmの間、7.0mmから9.0mmの間、又は9.0mmから10.0mmの間である。いくつかの実施形態では、外径は、約5.0mm、約5.5mm、約6.0mm、約6.5mm、約7.0mm、約7.5mm、約8.0mm、約8.5mm、約9.0mm、約9.5mm、または約10.0mmである。1つの例示的な実施形態では、外径は、下面付近で7.5mm、突出部付近で7.8mmであってよい。別の例示的な実施形態では、外径は、下面付近で9.6mm、上面付近で10.0mmであってよい。
【0069】
ヘッドの厚さは、上面から下面に向かって測定される。厚さは、リムからヘッドの中央部分に向かって、ヘッド全体にわたって変化してよい。最小厚さは、中央部分または凹部の近傍にあり、最大厚さは、周面またはリムの近傍にあってよい。厚さは、スナップに対して十分な取り付けポイントを提供するのに十分な厚さを有しながらも、目立たないヘッドとなるように最適化されてよい。厚さは、引っ掛かったり破損したりしにくい薄型のヘッドとなるように選択されてよい。
【0070】
厚さは、1.00mmから5.00mmの間である。いくつかの実施形態では、厚さは、1.00mmから1.50mmの間、1.50mmから2.00mmの間、2.00mmから3.50mmの間、3.50mmから4.00mmの間、4.00mmから4.50mmの間、又は4.50mmから5.00mmの間である。いくつかの実施形態では、厚さは、約1.00mm、約1.50mm、約2.00mm、約2.50mm、約3.00mm、約3.50mm、約4.00mm、約4.50mm、または約5.00mmである。1つの例示的な実施形態では、厚さは、凹部の近くで1.25mm、リムの近くで2.25mmであってよい。別の例示的な実施形態では、厚さは、凹部の近くで1.25mm、リムの近くで4.50mmであってよい。
【0071】
ヘッドは、凹部直径と凹部深さとをさらに有する。これらの寸法は、スナップの様々な実施形態に対応するように選択されてよい。例えば、いくつかのスナップシステムでは、スナップの一部が、凹部内に受容されてよい。スナップがヘッドを包囲した状態において、以下でより詳細に議論されるように、スナップの一部は、凹部内に存在してよい。凹部の寸法は、スナップと嵌合リベットのヘッドとの間の相互作用をさらに容易にすることができる。
【0072】
凹部直径は、リムの最も遠い範囲から凹部を横切って測定される。凹部直径は、2.0mmから10.0mmの間である。いくつかの実施形態では、凹部直径は、2.0mmから5.0mmの間、3.0mmから4.0mmの間、3.0mmから6.0mmの間、4.0mmから6.0mmの間、5.0mmから7.0mmの間、6.0mmから8.0mmの間、6.0mmから9.0mmの間、または7.0mmから10.0mmの間である。いくつかの実施形態では、凹部直径は、約2.0mm、約2.5mm、約3.0mm、約3.5mm、約4.0mm、約4.5mm、約5.0mm、約5.5mm、約6.0mm、約6.5mm、約7.0mm、約7.5mm、約8.0mm、約8.5mm、約9.0mm、約9.5mm、又は約10.0mmである。1つの例示的な実施形態では、凹部直径は、4.0mmであってよい。別の例示的な実施形態では、凹部直径は、6.4mmであってよい。
【0073】
凹部深さは、リムから凹部の底部に向かって測定される。凹部深さは、0.50mmから4.50mmの間である。いくつかの実施形態では、凹部深さは、0.50mmから1.00mmの間、1.00mmから1.50mmの間、2.00mmから3.50mmの間、又は3.00mmから4.50mmの間である。いくつかの実施形態では、凹部深さは、約0.50mm、約1.00mm、約1.50mm、約2.00mm、約2.50mm、約3.00mm、約3.50mm、約4.00mm、又は約4.50mmである。1つの例示的な実施形態では、凹部深さは、1.00mmであってよい。別の例示的な実施形態では、凹部深さは3.25mmであってよい。
【0074】
上述したように、ヘッドは、スナップのための取り付けポイントである。したがって、本明細書に記載の嵌合リベットのヘッドの様々な実施形態は、対応するスナップの寸法に適合する寸法と関連付けることができる。具体的には、ヘッドの形状および寸法は、ヘッドがスナップ内に受容されるように選択されてよい。
【0075】
本明細書に記載される嵌合リベットは、多機能リベットである。ヘッドは、スナップのための取り付けポイントを提供することによって、嵌合リベットに第1の機能を提供する。シャンクは、第1のマテリアルを固定するための構造部品を提供することによって、第2の機能を提供する。ヘッドをシャンクと一体的に形成することで、ヘッドが構造部品と一体であるため、頑丈な取り付けポイントを提供することができる。
【0076】
ヘッドは、第1のマテリアルの外面に露出し、第1のマテリアルの内面への損傷を防止するために、好ましくは防水性である。したがって、本開示の様々な実施形態は、防水性のヘッドの特徴と関連付けることができる。例えば、ヘッドの上面および周面は、開口部がない連続的な表面であってよい。さらに、ヘッドの下面は、第1のマテリアルの外面と同一平面上にあってよい。ヘッドと第1のマテリアルとの間の緊密なフィットおよび開口部がないことによって、防水性のヘッドとなる。ヘッドと第1のマテリアルとの間の緊密なフィットは、取り付けの際にマテリアルの厚さに合わせて自己調整するシャンクによって促進される。
【0077】
d.シャンク
上述したように、シャンク140は、第1のマテリアル112を固定する構造部品を提供することにより、嵌合リベット110に第2の機能を提供する。より具体的には、シャンク140は、第1のマテリアル112の開口部118内に位置合わせされて配置され、衝撃に応じて曲がって、ヘッド120とシャンク140との間で第1のマテリアル112を圧縮する。ヘッド120は第1のマテリアルの外面116に露出し、シャンク140は第1のマテリアルの内面114に露出する。
【0078】
図4Aを参照すると、シャンク140は、ヘッドの下面124から延びている。シャンク140は、テール端部142を有する中空円筒を有する。テール端部142は、ヘッド120の反対側に位置する。いくつかの実施形態では、シャンク140は、第1のマテリアル112の予め作られた開口部内に配置される。しかしながら、シャンク140は、衝撃を受けたときに第1のマテリアル112を貫通するのに十分な強度を有し、予め作られた開口部を必要としない。シャンク140は、外面116から内面114まで第1のマテリアル112を貫通して延び、テール端部142は、第1のマテリアル112を越えて延びる。
図2Aに示されるように、シャンク140全体は、開口部118を通って垂直に延びる。テール端部142は、取り付けの際に衝撃に応じて変形し、1つまたは複数のシャンクセクション144に分裂する。
【0079】
図4Cは、嵌合リベット110を第1のマテリアル112に取り付けるために使用される装置を示している。装置は、プレスとアンビルとを含み、アンビルは、刻印された形状を有する面を含む。刻印された形状は、変形したシャンク140の所望の形状に対応する。
【0080】
図4Dは、取り付け中における嵌合リベット110を示す。取り付け前に、シャンク140は、第1のマテリアル112の開口部118を通って垂直に延びる。取り付けの際、プレスは、シャンク140が刻印された表面に衝突するまで、ヘッド120に下向きの力を加える。衝撃及び刻印された面によって、シャンク140がアンビルの刻印された形状に従って変形させられる。いくつかの実施形態では、刻印された形状は、テール端部142を1つまたは複数の等しいシャンクセクション144に分裂させる。一実施形態では、テール端部142は、6つの等しいシャンクセクションに分裂する。
【0081】
図4Bは、シャンクセクション144を第1のマテリアルの内面114から見た図である。各シャンクセクション144は、ヘッドの下面124に向かって折り返されている。シャンクセクション144は、第1のマテリアルの内面114を挟む。シャンクセクション144は、リベットのヘッド120に向かう方向に力を加えることで、第1のマテリアル112を強固に固定する。
【0082】
本開示の様々な実施形態は、第1のマテリアル上の異なる厚さを有する異なる場所で、嵌合リベットを使用できることに関連し得る。より具体的には、シャンクセクションは、第1のマテリアルの厚さに基づいて、異なる長さで分裂し、曲げられることができる。いくつかの従来のスナップシステムでは、取り付けポイントのピンは不変の長さを有し、ピンは特定の位置でベースにスナップされる。したがって、従来のスナップシステムの取り付けポイントの位置は限定されている。
【0083】
本開示の様々な実施形態は、第1のマテリアルに対して目立たない特徴であるシャンクセクションと関連付けることができる。言い換えれば、シャンクセクションは、第1のマテリアルから突出せず、代わりに、第1のマテリアルの内面と同一平面上にある。面一のシャンクセクションは、見えないように覆われてよい。本開示の様々な実施形態は、第1のマテリアルの内面付近に配置され、取り付けポイントを固定しないシャンクセクションと関連付けられ得る。いくつかの従来のスナップシステムは、シャンクセクションによって保持される別個の取り付けポイントを備える。このタイプの従来のスナップシステムでは、シャンクセクションは第1のマテリアルの外面に形成される。しかしながら、嵌合リベットのシャンクセクションは、内面に露出している。従来のスナップシステムのシャンクセクションは、第1のマテリアルの外面において見えないように隠すことができない。
【0084】
シャンクは、第1のマテリアルによって画定された開口部内に受容され、第1のマテリアルにサポートを提供するように構成されてよい。さらに、シャンクは、嵌合リベットのヘッドにサポートを提供するように構成されてよい。以下で説明する寸法は、本明細書で説明するシャンクの様々な実施形態に適用することができる。
【0085】
シャンクは、長さと直径とを有する。シャンクの長さは、シャンクセクションが第1のマテリアルに実質的なサポートを提供するのに十分な長さであることを保証するように選択されてよい。さらに、シャンクの直径は、シャンクが嵌合リベットのヘッドに実質的なサポートを提供することを保証するように選択されてよく、第1のマテリアルの開口部内に受容されてよい。
【0086】
長さは、テール端部から嵌合リベットのヘッドに近い端までシャンクに沿って測定される。長さは、8.0mmから20.0mmの間である。いくつかの実施形態では、長さは、8mmから12mmの間、8mmから15mmの間、12mmから15mmの間、12mmから18mmの間、13mmから15mmの間、14mmから16mmの間、14mmから17mmの間、15mmから18mmの間、16mmから19mmの間、又は16mmから20mmの間である。いくつかの実施形態では、長さは、約8.0mm、約8.5mm、約9.0mm、約9.5mm、約10.0mm、約10.5mm、約11.0mm、約11.5mm、約12.0mm、約12.5mm、約13.0mm、約13.5mm、約14.0mm、約14.5mm、約15.0mm、約15.5mm、約16.0mm、約16.5mm、約17.0mm、約17.5mm、約18.0mm、約18.5mm、約19.0mm、約19.5mm、又は約20.0mmである。一実施形態では、シャンクの長さは、10.0mmであってよい。
【0087】
直径は、シャンクの長さに垂直な方向でシャンクを横切って測定される。直径は、2.0mmから10.0mmの間である。いくつかの実施形態では、直径は、2.0mmから5.0mmの間、3.0mmから5.0mmの間、4.0mmから7.0mmの間、5.0mmから8.0mmの間、6.0mmから9.0mmの間、7.0mmから9.0mmの間、または8.0mmから10.0mmの間である。いくつかの実施形態では、直径は、約2.0mm、約2.5mm、約3.0mm、約3.5mm、約4.0mm、約4.5mm、約5.0mm、約5.5mm、約6.0mm、約6.5mm、約7.0mm、約7.5mm、約8.0mm、約8.5mm、約9.0mm、約9.5mm、又は約10.0mmである。シャンクの様々な実施形態は、前述の寸法と関連している。シャンクの寸法は、シャンクがヘッドおよび第1のマテリアルに実質的なサポートを提供することが確実なように選択されてよい。
【0088】
上述したように、ヘッドとシャンクは一体的に形成されており、これによって、スナップのための頑丈な構造部品及び取り付けポイントが形成される。ヘッドとシャンクは、単一のマテリアルから形成される。いくつかの実施形態では、嵌合リベットは金属マテリアルから形成される。例えば、嵌合リベットは、チタン合金又は鋼合金から形成されてよい。嵌合リベットを鋼合金から形成することにより、嵌合リベットが従来の全鋼製リベットの望ましい特性を維持することができる。例えば、従来の全鋼製リベットは、頑丈で、耐久性があり、振動に対する抵抗性を有する。いくつかの従来のスナップシステムでは、取り付けポイント及びベースが、高分子マテリアルから形成される。そのような従来のスナップシステムでは、取り付けポイント及びベースが、構造部品として使用されるのに十分な強度を有さない。本明細書に記載の嵌合リベットは、スナップのための取り付けポイントを提供することに加えて、第1のマテリアルに構造部品を提供する。
【0089】
スナップシステム100は、第2のマテリアル152に関連するスナップ150をさらに備える。スナップシステム100は、嵌合リベット110およびスナップ150を介して、第1のマテリアル112と第2のマテリアル152との間に取り外し可能な接続を提供する。上述したように、嵌合リベット110は、第1のマテリアル112に構造部品を提供し、スナップ150のための取り付けポイントを提供する。スナップ150は、第2のマテリアル152を取り外し可能に固定し、スナップシステム100を固定するために嵌合リベットのヘッド120を受容するように構成されている。
【0090】
II.スナップ
図5A及び
図5Bは、スナップ150の一実施形態を示している。上述したように、スナップ150は、スナップシステム100の第2の要素であり、第2の取り外し可能なマテリアル152と関連付けられる。スナップ150は、キャップ180と、ソケット160とを備え、ソケット160は、第2のマテリアルの内面154に位置し、キャップ180は、第2のマテリアルの外面156に位置する。ソケット160はキャップ180を受容し、第2マテリアル152はそれらの間に固定される。ソケット160はさらに、第2のマテリアルの内面154が第1のマテリアルの外面116に接触するように、嵌合リベットのヘッド120を受容する。キャップ180は、嵌合リベット110からより離れて配置され、外側から視認できるスナップシステム100の唯一の要素である。1つの例示的な用途として、嵌合リベット110は、ゴルフバッグのフラットを固定するために使用されてよく、スナップ150は、レインフードに固定されてよい。嵌合リベットのヘッド120は、ゴルフバッグの外面に露出してよく、スナップ150は、嵌合リベットのヘッド120を受容して、レインフードをゴルフバッグに固定してよい。キャップ180は、スナップシステム100の最も外側の要素であってよい。
【0091】
a.キャップ
図5Bを参照すると、キャップ180は、上面182と下面184とを備える。キャップの上面182は、第2のマテリアルの外面156から見える。キャップの上面182は、組み立てられたスナップシステム100の唯一の可視部分である。キャップの上面182は、開口部や凹部がない滑らかで途切れのない面である。キャップの上面182及びキャップの下面184は、第2のマテリアル152に対して凹状である。キャップの下面184は、嵌合リベットのヘッド120に近接し、第2のマテリアルの外面156に接触する。
【0092】
キャップ180は、キャップの下面184からソケット160に向かって延びるポスト188をさらに備える。ポスト188は、第2のマテリアルの開口部158を通って受容され、さらにソケット開口部168に受容される。
図5Aは、ソケット160に受容された状態のキャップ180を示し、ポスト188の遠位端が衝撃に応じて変形し、それによってスタッド190を画定している。スタッド190は、ソケット開口部168の直径よりも大きな直径を有し、これによりキャップ180がソケット160に固定される。スタッド190の大きな直径によって、キャップ180がソケット160にしっかりと固定され、スナップ150が嵌合リベットのヘッド120と係合したり係合を解除する際に、ソケット160とキャップ180が互いに結合して固定されることが確実になる。スタッド190はさらに、キャップ180とソケット160との間に第2のマテリアル152を挟むのにも役立つ。
図1Aを参照すると、スタッド190は、嵌合リベットのヘッドの凹部130内に位置してよい。いくつかの実施形態では、スタッド190は、嵌合リベットのヘッドの凹部130内に位置する1つまたは複数の歯(図示せず)と係合可能な1つまたは複数のプロングを備えてよい。キャップ180は、ソケット160内に受容され、第2のマテリアル152は、それらの間に挟まれる。キャップ180は、スナップ150のうち第2のマテリアルの外面154に露出する部分である。
【0093】
b.ソケット
ソケット160は、スナップ150のうち嵌合リベットのヘッドを受容する部分である。ソケット160は、上面162と下面164とを備える。ソケットの上面162は、キャップ180に近接し、第2のマテリアル152に接触する。第2のマテリアル152は、キャップの下面184とソケットの上面162の間に固定される。ソケットの下面164は、嵌合リベットのヘッド120に近接する。
【0094】
ソケット160は、中央部分166と周辺部分178とをさらに備える。
図5Aおよび
図5Bを参照すると、中央部分166は、キャビティ壁172およびキャビティ床174を介してソケットの下面164から離れるようにソケット160内へと凹んでいるキャビティ170を画定している。さらに、キャビティ170は、キャビティ壁172の一部がソケット160内へさらに凹んでいる窪み176を画定している。窪み176は、キャビティ床174の近くにある。キャビティ170は、嵌合リベットのヘッド120を受容して包囲し、スナップ150を嵌合リベット110に固定する。
【0095】
キャビティ170は、嵌合リベットのヘッド120の形状と適合する形状を有し、スナップ150と嵌合リベット110との間に緊密な接続を作り出す。
図1Aを参照すると、キャビティ170は、キャビティ床174が嵌合リベットのヘッドのリム134に接触し、キャビティ壁172が嵌合リベットのヘッド120の周面126に接触するように、ヘッド120を受容する。さらに、窪み176は、嵌合リベットのヘッドの突出部136を受容する。スナップ150は、スタッド190が凹部130内に収まるようにヘッド120を包囲する。スタッド190は、キャップ180をソケット160にしっかり固定するために必要であり、凹部130は、スタッド190のための空間を提供するために必要である。したがって、凹部130と、キャビティ170及びヘッド120の対応する形状とによって、嵌合リベット110とスナップ150との間の解除可能な接続が容易になる。
【0096】
キャビティの様々な実施形態は、嵌合リベットのヘッドとの解除可能な接続を容易にするような大きさにされてよい。キャビティは、嵌合リベットのヘッドの厚さに対応する深さと、嵌合リベットのヘッドの直径に対応する直径とを有する。以下に説明する寸法は、本明細書に記載するキャビティの様々な実施形態に適用することができる。
【0097】
キャビティの深さは、ソケットの下面からキャビティ床までで測定され、キャビティ壁の高さともみなすこともできる。深さは、0.75mmから4.75mmの間である。いくつかの実施形態では、深さは、0.75mmから1.75mmの間、1.75mmから2.75mmの間、2.75mmから3.75mmの間、又は3.75mmから4.75mmの間である。いくつかの実施形態では、深さは、約0.75mm、約1.00mm、約1.25mm、約1.50mm、約1.75mm、約2.0mm、約2.25mm、約2.50mm、約2.75mm、約3.00mm、約3.25mm、約3.50mm、約3.75mm、約4.00mm、約4.25mm、約4.50mm、または約4.75mmである。1つの例示的な実施形態では、キャビティ深さは、1.25mmであってよい。別の例示的な実施形態では、キャビティ深さは、3.25mmであってよい。
【0098】
キャビティの直径は、キャビティ壁の最も遠い範囲からキャビティを横切って測定される。キャビティの直径は、ソケットの上面からソケットの下面にかけて変化してよい。最大キャビティ直径は、キャビティ床または窪みの近傍にあってよく、最小キャビティ直径は、ソケットの下面の近傍にあってよい。可変のキャビティ直径は、嵌合リベットのヘッドの可変直径に対応してよい。キャビティ直径は、5.00mmから10.0mmの間である。いくつかの実施形態では、直径は、5.00mmから7.00mmの間、6.00mmから9.00mmの間、7.00mmから10.00mmの間、又は8.00mmから10.00mmの間である。いくつかの実施形態では、深さは、約5.00mm、約5.50mm、約6.00mm、約6.50mm、約7.00mm、約7.50mm、約8.00mm、約8.50mm、約9.00mm、約9.50mm、または約10.0mmである。1つの例示的な実施形態では、キャビティ直径は、キャビティ床の近くで8.00mm、下面の近くで7.65mmであってよい。別の例示的な実施形態では、キャビティ直径は、キャビティ床付近で10.00mm、下面付近で9.65mmであってよい。
【0099】
ソケット160は、嵌合リベットのヘッド120を取り外し可能に受容し、キャップ180を恒久的に受容するように構成されている。中央部分166は、ソケットの上面162からキャビティ床174まで延びる開口部168をさらに画定する。開口部168は、キャビティ170の上方のソケット160の薄い領域に配置されている。ポスト188は、スタッド190がキャビティ床174の近くに位置するように、キャップ180から開口部168を通って延びる。スタッド190の直径は、開口部168の直径よりも大きく、これによりポスト188がキャビティから離脱することが防止される。スタッド190は、キャップ180をソケット160にしっかりと固定し、キャップ180がソケット160に結合して取り付けられることを保証する。
【0100】
図1Aを参照すると、スタッド190はさらに、嵌合リベットのヘッドの凹部130内にあるが、凹部130に接触しない。さらに、嵌合リベットのヘッドの凹部130は、キャビティ床174に接触しない。ソケットの中央部分166は、ソケット160とキャップ180間、及びソケット160と嵌合リベットのヘッド120間の接続を容易にする。言い換えれば、ソケットの中央部分166は、嵌合リベットのヘッド120とスナップ150との間の接続ブリッジとして機能する。ソケットの周辺部分178は、スナップ150と嵌合リベットのヘッド120との間の取り外し可能な接続を容易にする。
【0101】
ソケット160の周辺部分178は、中央部分166を周回する。
図5Bを参照すると、周辺部分178は、中央部分166と比較して、小さい厚さを有する。
図1Aを参照すると、周辺部分178と第1のマテリアル112は、それらの間に隙間138を画定している。隙間138により、ユーザは、スナップ150を嵌合リベットのヘッド120から取り外すために、周辺部分178と第1のマテリアル112の間に触れることができる。スナップ150は、嵌合リベット110に受容された状態では、第1のマテリアル112とほぼ完全に同一平面上にある。このような緊密な嵌合は、美観上望ましいものである。スナップシステム100は、第1のマテリアル112から突出せず、邪魔にならない特徴である。しかしながら、隙間138のおかげで、ユーザはスナップ150を嵌合リベットのヘッド120から取り外しやすい。ソケット160は、嵌合リベットのヘッド120に直接固定され、スナップシステム100は、接続を容易にするための追加部品を必要としない。したがって、スナップシステム100は、2ピースの、薄型で、目立たないシステムであり得る。しかしながら、本明細書に記載のスナップシステムは、2部品構造に限定されず、他の調整可能な部品をさらに備えてよい。
【0102】
図5Cは、嵌合リベット210及びスナップシステム200に関連するスナップ250の第2の実施形態を示す。スナップ250は、スナップ150と同様であり、スナップ250を説明するために同様の参照番号が使用される。例えば、スナップ250は、スナップ150のキャップ180およびソケット160と同様のキャップ280およびソケット260を備える。キャップ280は、ポスト288を備える。ポスト288は、テール290を備え、テール290は、ソケット260を固定するために変形する。ソケット260は、スナップ250と嵌合リベットのヘッド220との間の解除可能な接続を容易にする周囲リム278を備える。
【0103】
スナップは、高分子マテリアルから形成されてよい。いくつかの実施形態では、高分子マテリアルは、ポリオキシメチレン(POM)である。スナップをPOMから形成することにより、鋼製の嵌合リベットの周囲でスナップを容易に変形させることができる。さらに、POMは、ソケットと嵌合リベットのヘッドが結合する際に変形可能な、高い引張強度を有する熱可塑性マテリアルである。
【0104】
上述したように、スナップシステムは、技術に対していくつかの利点を提供する。嵌合リベットは多機能なので、マテリアルを固定し、取り外し可能な部品を取り付けるために必要な部品の数を減らすことができる。嵌合リベットは、従来のスナップシステムで必要とされる、取り付けポイントを固定するためのピンとベースの必要性をなくす。さらに、嵌合リベットは、リベットと一体的に形成される耐久性のある取り付けポイントを提供する。シャンクセクションが曲がって、マテリアルと必要に応じて協働するので、嵌合リベットは、様々なマテリアルの厚さに対応することが可能である。嵌合リベットは、露出してスナップと嵌合していない状態では、カバーを必要としない防水性の特徴である。さらに、嵌合リベットのヘッドは、マテリアルと同一平面上にある薄型の特徴である。嵌合リベットがマテリアルから突出しないので、摩耗から守られる目立たない特徴である。
【0105】
III.ゴルフバッグに応用されるリベット
本明細書に記載のスナップシステムは、様々なマテリアルに適用することができ、テントやスポーツバッグに取り外し可能な部品を固定する、タープを別のマテリアルに固定するなどを含むが、これに限定されない多くの用途を有する。スナップシステムの用途の1つは、ゴルフバッグへの適用である。ゴルフバッグは、フラット、ベース、および仕切りトップなどの構造部品を備え、これらの構造部品は互いに恒久的に固定されている。いくつかのゴルフバッグは、レインフードやゴルフタオルなどの取り外し可能な部品や付属品をさらに備える。いくつかのゴルフバッグでは、構造部品を固定するために従来のリベットが使用され、取り外し可能な部品を固定するために従来のスナップシステムが使用される。
図7Aを参照すると、ゴルフバッグ1000の第1の実施形態は、嵌合リベット110およびスナップ150を備える上述したスナップシステム100をさらに備える。嵌合リベット110は、構造部品と取外し可能な部品の両方を固定する。
【0106】
図6を参照すると、ゴルフバッグ1000は、上部1014と、下部と、外面1012と、内面1013とを有するフラット1010を備える。フラット1010は、1つまたは複数の層をさらに備えてよい。
図7Aおよび
図7Bを再び参照すると、フラット1010は、2つの層を備えてよく、外側層1020はフラットマテリアルから形成され、内側層1022はポリエチレンから形成される。内側層1022は、仕切りトップを固定するための面ファスナー1036を備える。フラット1010は、上部1014の近くに複数のフラット開口部(以下、「フラット開口部」と呼ぶ)を画定しており、フラット開口部は、内面1013から外面1012まで1つまたは複数の層を貫通して延びる。フラット開口部は、複数の嵌合リベット110(以下、「嵌合リベット」と称する)を受容するように構成されている。嵌合リベット110は、多層フラット1010をゴルフバッグ1000の他の構造部品に固定することが可能である。
【0107】
ゴルフバッグ1000は、ゴルフクラブを異なる区画に分離する仕切りトップ1030をさらに備える。仕切りトップ1030は、フラットの上部1014の近傍に配置されている。フラット1010は、ゴルフバッグ1000の最外層であり、仕切りトップ1030は、フラット1010の内側に配置されている。仕切りトップ1030は、外側リング1032と、メッシュ層1034とを備える。外側リング1032は、ポリプロピレンから形成されてよい。メッシュ層1034の上部は、外側リング1032の上部を包み込んでおり、ゴルフバッグ1000の外面においてフラット1010に永久的に取り付けられている。メッシュ層1034の下部は、フック-ループ接続部1036を介して、フラットの内側層1022に取り外し可能に取り付けられる。外側リング1032は、フラット1010とメッシュ層1034の間に包囲されている。フラット1010および仕切りトップ1030は、ゴルフバッグ1000の構造部品であり、嵌合リベット110によって一緒に固定される。したがって、仕切りトップ1030は、嵌合リベット110を受容するように構成されている。
【0108】
外側リング1032は、複数の仕切りトップ開口部(以下、「仕切りトップ開口部」と呼ぶ)を画定しており、仕切りトップ開口部の各々は、対応するフラット開口部と位置合わせされている。フラット1010は、嵌合リベット110を介して仕切りトップ1030に固定され、各嵌合リベット110は、フラット-仕切りトップ開口部対1050(以下、「開口部」と呼ぶ)通って受容される。
【0109】
上述したように、フラット1010は、ゴルフバッグ1000の最外層である。仕切りトップ1030は、フラット1010の内側に配置されている。各嵌合リベット110は、ヘッド120がフラットの外面1012に露出するように、位置合わせされ、各開口部1050に受容される。シャンクのテール端部142は、開口部1050を通って、ゴルフバッグ1000の内面に出る。したがって、嵌合リベット110は、多層ゴルフバッグ構造を固定する。ゴルフバッグ1000は、フラットの外面1012とメッシュ層1034の内面との間で測定される厚さを有する。厚さは、3.0mmから6.5mmの間であってよい。いくつかの実施形態では、厚さは、3.00mmから4.50mmの間、3.50mmから5.00mmの間、4.00mmから6.50mmの間、4.50mmから5.00mmの間、または5.00mmから6.50mmの間である。いくつかの実施形態では、厚さは、約3.00mm、約3.25mm、約3.50mm、約3.75mm、約4.00mm、約4.25mm、約4.50mm、約4.75mm、約5.00mm、約5.25mm、約5.50mm、約5.75mm、約6.0mm、約6.25mm、または約6.50mmである。
【0110】
上述したように、嵌合リベット110は、ヘッド120とシャンク140とを備える。ヘッド120は、上面122と下面124とを備え、下面124は、フラットの外面1012と平行である。ヘッド120は、下面124がフラットの外面1012と同一平面上に位置するように、フラットの外面1012上に配置される。ヘッド120は、取り外し可能な部品に関連するスナップ150と嵌合するように構成されている。
【0111】
シャンク140は、ヘッドの下面124から延び、フラット1010と仕切りトップ1030を恒久的に固定する。シャンク140は、ヘッドの下面124とは反対側のテール端部142を備える。テール端部142は、スナップ150と嵌合する取り付けポイントを提供しない。嵌合リベットのシャンク140が衝撃を受け、シャンクのテール端部142が複数のシャンクセクション144に分裂して、仕切りトップの外側リング1032をヘッドの下面124に対して挟持する。メッシュ層1034は、ゴルフバッグ1000の内面において、シャンクセクション144が見えないように隠す。シャンク140は、ゴルフバッグ1000の構造部品を固定し、ヘッド120は、取り外し可能な部品を固定するためにスナップ150と嵌合するように構成されている。
【0112】
取り外し可能な部品は、仕切りトップ1030の近くで、フラットの外面1012に固定される。嵌合リベットのヘッド120は、仕切りトップ1030の近くで、フラットの外面1012に露出し、したがって、取り外し可能な部品を受容するように構成されている。
【0113】
例えば、嵌合リベットのヘッド120は、レインフード1040を受容してよい。
図6を参照すると、レインフードの下側縁部1046は、複数のスナップ150(以下、「スナップ」と称する)を備える。スナップ150は、
図5A及び
図5Bに図示されている。各スナップ150は、キャップ180とソケット160とを備え、キャップ180はレインフードの外面1042に配置され、ソケット160はレインフードの内面1043に配置される。
【0114】
レインフード1040は、複数のレインフード開口部(以下、レインフード開口部1048と称する)を画定している。キャップ180は、ポスト188を備え、ポスト188は、レインフード開口部1048を通って延び、ソケット160によって画定される開口部内に受容される。レインフード1040は、キャップの下面184がレインフードの外面1042に接触し、ソケットの上面162がレインフードの内面1043に接触するように、キャップ180とソケット160の間に挟まれる。ソケットの中央部分166は、嵌合リベットのヘッド120を受容するように構成されたキャビティ170を画定している。スナップ150は、レインフード1040が取り付けられたときにキャップ180がスナップシステム100の最外部となるように、嵌合リベットのヘッド120を包囲する。
【0115】
レインフード1040は、取り外し可能なゴルフバッグ部品の一例であるが、嵌合リベットは、様々な取り外し可能な部品を受容するように構成されている。取り外し可能な部品は、タオル、バッグタグ、ヘッドカバー、ツール、およびレンジファインダーも含み得るが、これらに限定されない。
【0116】
上述したように、いくつかのゴルフバッグは、構造部品を固定する従来のリベットと、取り外し可能な部品を固定する従来のスナップシステムとを備え得る。嵌合リベットは、従来のスナップシステムおよび従来のリベットに対していくつかの利点を提供する。嵌合リベットは、ゴルフバッグに構造部品を提供するとともに、取り外し可能な部品のための取り付けポイントを提供する多機能締結具である。嵌合リベットは、従来のスナップシステムの取り付けポイントを従来のリベットに統合することで、フラットの外面における乱雑さを低減できる。
【0117】
さらに、嵌合リベットは、従来のスナップシステムと比べてより厚いマテリアルを固定でき、嵌合リベットのシャンクセクションは、様々なマテリアルの厚さに対応するように自己調整する。従来の取り付けポイントは、特定のマテリアルの厚さに制限される。ピンは、変形せず、変化する厚みを有するマテリアルに合わせて調整できず、ベースは、厚いマテリアルを固定することができない脆弱なマテリアルから形成されている。従来の取り付けポイントは、あらゆる状況に使える機能ではなく、サイズが合わないマテリアル上では緩んでしまう。嵌合リベットは、マテリアルの厚みによって制限されないので、バッグのどの場所にも適用可能な、あらゆる状況に使える機能である。レインフードの下部周辺に配置された複数のスナップにより、レインフードをゴルフバッグの上部に迅速かつ効率的に着脱することができる。嵌合リベットのおかげで、設計者は、バッグのより多くの場所に取り外し可能なアイテムを配置することができる。嵌合リベットは、ゴルフバッグの構造部品を固定するので、スナップに頑丈な取り付けポイントを提供する。従来の取り付けポイントは、フラットの最外層を通してのみ固定され、構造部品ではない。本明細書に記載の嵌合リベットは、追加のサポート部材や防水部品を必要としない。
【0118】
嵌合リベットのヘッドの下面は、フラットの外面と同一平面上にあり、上面および周面は、開口部のない連続的な表面を画定する。したがって、嵌合リベットは、レインフードが取り付けられていない状態において覆われる必要のない防水性部品である。さらに、嵌合リベットのヘッドは、フラットの外面から大きく突出しないので、運搬中にヘッドが引っ掛かることを防止できる。
【0119】
(方法)
本明細書に記載のスナップシステムは、様々な方法を用いて形成することができる。いくつかの実施形態では、スナップシステムの製造方法は、(1)嵌合リベットを形成すること、(2)嵌合リベットを第1のマテリアルに取り付けること、(3)スナップを提供すること、および(4)スナップを第2のマテリアルに取り付けること、を含む。
【0120】
ステップ1では、嵌合リベットは、シャンクと一体的に形成されたヘッドを備えてよい。ステップ2では、
図4Cに示されるように、嵌合リベットを第1のマテリアルに取り付けるために装置が使用されてよい。
図4Dは、装置がシャンクを元の形状から変形させることを図示し得る。装置は、プレスとアンビルとを含んでよく、アンビルは、刻印された形状を有する表面を含んでよい。刻印された形状は、変形したシャンクの所望の形状に対応してよい。嵌合リベットは、第1のマテリアルの開口部内に配置されてよい。ヘッドはプレスと位置合わせされてよく、シャンクはアンビルと位置合わせされてよい。
図4Dを参照すると、プレスは、シャンクが刻印された表面に衝突するまで、ヘッドに下向きの力を加えてよい。シャンクは、アンビルの刻印された形状に従って変形してよい。
図4Bを参照すると、シャンクは、1つまたは複数のシャンクセクションを形成してよい。ステップ3では、スナップは、ポストを有するキャップと、開口部を介してポストを受容するソケットとを備える。ステップ4では、ポストは、第2のマテリアルによって画定される開口部を通して配置され、ソケットの開口部によってさらに受容されてよい。
【0121】
(実施例)
I.実施例1:スナップシステム100と従来のスナップシステム500との比較
本明細書では、
図7A~
図7Dに示されるように、ゴルフバッグ1000に適用されるスナップシステム100と、ゴルフバッグ5000に適用される従来のスナップシステム500との間の比較も説明する。以下で説明する比較は、スナップシステム100が従来のスナップシステム500に対してどのような利点を提供するかを示す説明である。従来のスナップシステム500は、スナップシステム100のものと同様の取り付けポイントを備えている。しかしながら、従来のスナップシステム500は、ゴルフバッグ500に構造部品を提供しない。
【0122】
スナップシステム100と比較して従来のスナップシステム500を説明するために同様の参照番号が使用されるが、従来のスナップシステム500はゴルフバッグ5000に構造部品を提供することができない。例えば、スナップシステム500は、スナップシステム100の嵌合リベットのヘッド120と同様の機能を提供する、取り付けポイントヘッド520を含む。ゴルフバッグ1000と比較してゴルフバッグ5000を説明するためにも、同様の参照番号が使用される。例えば、ゴルフバッグ5000は、ゴルフバッグ1000のフラット1010および仕切りトップ1030と同様のフラット5010および仕切りトップ5030を備える。
【0123】
図7Cおよび
図7Dを参照すると、従来のスナップシステム500は、従来のスナップ550と、従来の取り付けポイント510と、ベース540とを備える。従来のスナップ550は、スナップシステム100のスナップ150と同様である。従来の取り付けポイント510は、ヘッド520とピン542とを備える。ヘッド520は、スナップシステム100の嵌合リベットのヘッド120と同様である。しかしながら、従来の取り付けポイント510は、リベット部を備えていない。その代わりに、ヘッド520は、ピン542を備え、ピン542は、フラットの開口部5050を通って受容され、さらにベース540に受容される。フラット5010は、ヘッド520がフラットの外面5012上にあり、ベース540がフラットの内面上5013にあるように、ヘッド520とベース540の間に固定される。
【0124】
スナップシステム100と従来のスナップシステム500の主な違いは、ヘッド520を固定する構造である。
図7Bを参照すると、嵌合リベット110は、フラット1010と仕切りトップ1030を固定するシャンク140を備える。
図7Dを参照すると、従来の取り付けポイント510は、ピン542を受容するベース540を備える。ベース540およびピン542は、構造部品ではなく、フラット5010を固定するだけである。
【0125】
スナップシステム100のシャンク140は、従来の取り付けポイントのピン542およびベース540に取って代わるものである。シャンク140は、スナップシステム100に必要な部品の数を減少させることができる。さらに、嵌合リベット110は、フラット5010よりも大きな厚さを有するフラット1010を固定する。さらに、嵌合リベットのシャンクセクション144は、変化するフラットの厚さに対応するように自己調整する。従来の取り付けポイント510は、ピン542が、変形せず、変化する厚さを有するフラット5010に合わせて調整できないため、フラットの特定の厚さに制限される。さらに、ベース540は、厚いフラット5010を固定することができない脆弱なマテリアルから形成されており、構造部品を提供しない。したがって、従来の取り付けポイント510は、あらゆる状況に使える特徴ではなく、代わりに、フラット5010のサイズが合わない部分では緩んでしまう。嵌合リベット110は、フラットの厚さに制限されないので、バッグ1000のどんな場所にも適用可能な、あらゆる状況に使える特徴である。嵌合リベット110により、設計者は、ゴルフバッグ1000のより多くの場所に取り外し可能なアイテムを配置することができる。
【0126】
引っ張り試験により、従来の取り付けポイント510と比較した嵌合リベット110の利点がさらに実証された。引っ張り試験は、レインフードのスナップがヘッド120、520から取り外されるときに生じる典型的な負荷条件下で、各部品の引っ張り強度を実証した。
図7Bに図示される嵌合リベット110は、鋼から形成されていた。
図7Dに例示される従来の取り付けポイント510は、ポリオキシメチレンから形成されていた。
【0127】
各部品の4つのサンプルをテストした。嵌合リベット110のサンプルは、ゴルフバッグの仕切りトップに適用された。仕切りトップは、4.5mmの厚さのポリプロピレンの単層から形成されていた。取り付けポイント510のサンプルは、ゴルフバッグのフラット5010に似た織布マテリアルに適用された。織布マテリアルは、0.5mmの厚さであった。嵌合リベット110と従来の取り付けポイント510は、各部品の現実の用途をシミュレートするために、異なるマテリアルに適用された。換言すると、嵌合リベット110は、構造部品であり、従来の取り付けポイント510と比較して、より厚く、より剛性の高いマテリアルに適用することができる。しかしながら、両方の部品に同様の固定具が配置された。
【0128】
固定具がヘッドの下面124、524と仕切りトップまたは織布マテリアルの間に位置するように、固定具を各サンプルのヘッド120、520の下方に配置した。固定具は、引張力を加えるか、またはヘッド120、520を仕切りトップまたは織布マテリアルから引き離した。引張力は、ヘッド120、520に対して90゜の角度で加えられた。引張力は、スナップがヘッド120、520の各々から引き離される又は引っ張られることをシミュレートし、従来の取り付けポイント510に対する嵌合リベット110の全体的な強度と性能を実証した。引張試験結果は、以下の表1に示されている。「破損時の荷重」列は、各サンプルが破損したときの荷重(重量ポンド又は「lbf」で測定)を表す。
【表1】
【0129】
上記の表1を参照すると、平均的な従来の取り付けポイント510は、13.75lbfの荷重で破損した。平均的な嵌合リベット110は、99.5lbfの荷重で破損した。嵌合リベット110は、従来の取り付けポイント510と比較して、623.64%の強度増加をもたらした。
【0130】
強度の大幅な増加は、嵌合リベット110のために選択された形状とマテリアルに起因している。嵌合リベット110のヘッド120とシャンク140は、鋼合金から一体的に形成されていた。ヘッド120は、一般的に耐久性のある構造部品であるシャンク140によって補強されていた。ヘッド120がシャンク140と一体的に形成されていたので、嵌合リベット110の破損は、シャンク140において見られた。具体的には、その嵌合リベット110は、シャンクセクション144が伸ばされ、仕切りトップから解放されたところで破損した。これに対して、従来の取り付けポイント510の破損は、ヘッド520において見られた。従来の取り付けポイント510のヘッド520は、ピン542によってベース540に接続されていた。ベース540およびピン542は、ポリオキシメチレンから形成されており、ヘッド520を補強できる構造部品ではなかった。そのため、従来の取り付けポイント510では、ヘッド520が破損してピン542から分離したところで破損が見られた。
【0131】
従来の取り付けポイント510のサンプルでは、嵌合リベット110のサンプルよりもはるかに低い引張力で破損が見られた。さらに、従来の取り付けポイントのヘッド520及び嵌合リベットのシャンクセクション144において破損が見られた。したがって、嵌合リベット110のヘッド120は、従来の取り付けポイント510のヘッドよりも強度があった。ヘッド120の大きな強度に基づき、嵌合リベット110は、従来の取り付けポイント510よりも全体的に耐久性があった。引張り試験は、嵌合リベット110が、従来の取り付けポイント510に対して著しい性能改善を提供することを実証した。改善された性能は、嵌合リベット110を形成する鋼合金マテリアルと併せて、嵌合リベット110のヘッド120とシャフト140が一体的に形成されていることに起因している。
【0132】
II.実施例2:スナップシステム200と従来のスナップシステム600との比較
本明細書では、
図8A~8Dに示されるように、ゴルフバッグ1000に適用されるスナップシステム200と、ゴルフバッグ6000に適用される従来のスナップシステム600との間の比較も説明する。以下で説明する比較は、スナップシステム200が従来のスナップシステム600に対してどのような利点を提供するかを説明するものである。従来のスナップシステム600は、スナップシステム200と比較して、追加の部品を備える。
【0133】
スナップシステム200と比較して従来のスナップシステム600を説明するために、同様の参照番号が使用されるが、スナップシステム600の追加の部品についてである。例えば、スナップシステム600は、嵌合リベットのヘッド220と同様の機能を提供する取り付けポイントのヘッド620を備える。ゴルフバッグ1000と比較してゴルフバッグ6000を説明するためにも、同様の参照番号が使用される。例えば、ゴルフバッグ6000は、ゴルフバッグ1000のフラット1010および仕切りトップ1030と同様のフラット6010および仕切りトップ6030を備える。
【0134】
図8Cおよび
図8Dを参照すると、従来のスナップシステム600は、従来のスナップ650と、従来の取り付けポイント610とを備える。従来のスナップ650は、スナップシステム200のスナップ250と同様である。従来の取り付けポイント610は、ヘッド620とベース630とを備える。従来の取り付けポイント610は、ヘッド620がベース630と一体的に形成されていない点で、嵌合リベット210と異なっている。その代わりに、ベース630は、ベース630から突出し、ヘッド620によって画定される開口部612を通って受容されるシャンク640を備える。シャンク640は、フラットの外面6012に向かって延び、フラット6050によって画定される開口部を貫通する。シャンク640は、衝撃に応じていくつかのシャンクセクション644に分裂し、シャンクセクション644は、凹部内でヘッド620に押し付けられる。フラット6010は、ヘッド620とベース630との間に固定される。
【0135】
スナップシステム200は、スナップ250ための取り付けポイントを提供し、さらにゴルフバッグ1000に構造部品を提供する多機能の嵌合リベット210を備える。嵌合リベット210は、ヘッド220とシャンク240が強いマテリアルから一体的に形成されているので、頑丈な部品である。対照的に、従来のスナップシステム600は、ヘッド620とシャンク640とが別体の部品である2部品型の取り付けポイント610を備える。シャンク640は、ヘッド620を固定するためにフラットの外面6012に向かって延びるが、嵌合リベット210のシャンク240は、フラットの内面1013に向かって延びる。
【0136】
嵌合リベット210は、従来のスナップシステム600の取り付けポイントと従来のリベットを統合しているので、フラットの外面1012において乱雑さを低減できる。従来のスナップシステム600は、従来のリベットに加えて、取り付けポイント610を必要とする。したがって、スナップシステム600は、必要な部品の数を減少させない。
【0137】
さらに、従来のスナップシステム600は、防水性がない。ヘッド620は、フラットの内面6013に露出する開口部612を画定する。嵌合リベット210は、開口部のない連続的な上面222を画定する。したがって、スナップシステム200は、追加の防水部品を必要としない。
【0138】
項目1:嵌合リベットとスナップとを備えるスナップシステムであって、前記嵌合リベットは、ヘッドとシャンクとを備え、前記ヘッドは、ヘッド上面と、ヘッド下面と、ヘッド外周面とを備え、前記ヘッド上面の中央部分は、前記ヘッド下面に向かって前記ヘッド内へと凹み、凹部を画定し、前記ヘッド上面の周辺部分は、前記凹部を周回するリムを画定し、前記ヘッド周面は、前記ヘッド周面から外側に突出する突出部を備え、前記シャンクは、前記ヘッド下面から延び、前記シャンクは、前記ヘッド下面とは反対側のテール端部を備え、前記スナップは、ソケット上面とソケット下面とを有するソケットと、キャップ上面とキャップ下面とを有するキャップとを備え、前記ソケット上面は、前記キャップ下面に近接し、前記ソケット下面は、前記ヘッド上面に近接し、前記ソケットは、中央部分と周辺部分とをさらに備え、前記中央部分は、前記ソケット上面から前記ソケット下面まで前記ソケットを貫通して延びるソケット開口部を画定し、前記中央部分は、前記ヘッド下面から離れるように前記ソケット内へ凹んだソケットキャビティをさらに画定し、前記キャップは、前記キャップ下面から延びるポストを備え、前記ポストは、前記ソケット開口部を通って延びる、スナップシステム。
【0139】
項目2:前記嵌合リベットは、内面と外面とを有する第1のマテリアルを固定し、前記第1のマテリアルは、前記内面から前記外面へ延びる開口部を画定し、前記シャンクは、前記ヘッド下面が前記外面と同一平面上にあるように位置し、前記テール端部が前記内面に露出するように、位置合わせされて前記開口部内に配置され、前記テール端部は、衝撃に応じて複数のシャンクセクションに分裂して、前記第1のマテリアルの前記内面を前記ヘッド下面に対して挟む、項目1に記載のスナップシステム。
【0140】
項目3:前記スナップは、内面と外面とを有する第2のマテリアルを固定し、前記第2のマテリアルは、前記内面から前記外面へ延びる開口部を画定し、前記ポストは、前記キャップ下面が前記第2のマテリアルの前記外面に接触し、前記ソケット上面が前記第2のマテリアルの前記内面に接触するように、位置合わせされ、前記開口部を通るように配置され、さらに前記ソケット開口部に受容され、前記ポストの遠位端は、衝撃に応じて変形し、前記キャップと前記ソケットの間に前記第2のマテリアルを挟む、項目2に記載のスナップシステム。
【0141】
項目4:前記ヘッド下面は、前記第1のマテリアルの前記外面に平行であり、前記ヘッド周面は、前記第1のマテリアルの前記外面に垂直であり、前記突出部は、前記ヘッド周面から前記第1のマテリアルの前記外面に平行な方向に突出し、前記突出部は、前記ヘッド下面よりも前記ヘッド上面の近くに位置し、前記突出部は、前記リムと前記ヘッド周面との間の移行部を画定する、項目2に記載のスナップシステム。
【0142】
項目5:前記ヘッドの前記ヘッド上面は、開口部のない連続した椀状の表面であり、前記ヘッドの前記リムは、連続した途切れのない表面である、項目1に記載のスナップシステム。
【0143】
項目6:前記リムは、前記ヘッド上面の近傍で丸みを帯びている、項目1に記載のスナップシステム。
【0144】
項目7:前記嵌合リベットの前記ヘッドが、雄型部品を画定し、前記スナップの前記ソケットが、前記スナップシステムの雌型部品を画定する、項目1に記載のスナップシステム。
【0145】
項目8:前記シャンクが中空円筒である、項目1に記載のスナップシステム。
【0146】
項目9:前記シャンクは、前記ヘッドと前記シャンクの前記テール端部との間に配置されている、項目1に記載のスナップシステム。
【0147】
項目10:前記シャンクの前記テール端部は、前記スナップと嵌合する取り付けポイントを提供しない、項目1に記載のスナップシステム。
【0148】
項目11:前記シャンクは、2.0ミリメートルから10.0ミリメートルの間の直径を備える、項目1に記載のスナップシステム。
【0149】
項目12:前記シャンクは、8.0ミリメートルから20.0ミリメートルの間の長さを備える、項目1に記載のスナップシステム。
【0150】
項目13:前記第1のマテリアルは、2.0ミリメートルから16.0ミリメートルの間の厚さを備える、項目2に記載のスナップシステム。
【0151】
項目14:前記第2のマテリアルは、0.20ミリメートルから4.20ミリメートルの間の厚さを備える、項目3に記載のスナップシステム。
【0152】
項目15:前記ヘッドは、5.0ミリメートルから10.0ミリメートルの間の外径を備える、項目1に記載のスナップシステム。
【0153】
項目16:前記ヘッドは、1.0ミリメートルから5.0ミリメートルの間の厚さを備える、項目1に記載のスナップシステム。
【0154】
項目17:前記凹部は、2.0ミリメートルから10.0ミリメートルの間の直径を備える、項目1に記載のスナップシステム。
【0155】
項目18:前記凹部は、0.5ミリメートルから4.5ミリメートルの間の深さを備える、項目1に記載のスナップシステム。
【0156】
項目19:前記凹部は、前記第1のマテリアルに対して凸状である、項目2に記載のスナップシステム。
【0157】
項目20:前記ヘッドと前記シャンクが、一体的に形成され、前記嵌合リベットが、単一のマテリアルから形成されている、項目1に記載のスナップシステム。
【0158】
項目21:前記嵌合リベットは、鋼合金から形成されている、項目1に記載のスナップシステム。
【0159】
項目22:前記スナップは、高分子マテリアルから形成されている、項目1に記載のスナップシステム。
【0160】
項目23:前記ソケットは、前記嵌合リベットの前記ヘッドを包囲する、項目1に記載のスナップシステム。
【0161】
項目24:前記ソケットキャビティは、キャビティ壁およびキャビティ床を介して、前記ソケット内へ凹んでおり、前記ソケットキャビティは、変化する直径を備え、前記ソケットは、変化する厚さをさらに備え、前記ソケットの前記周辺部分の周りの厚さは、前記ソケットの前記中央部分の近くの厚さより小さい、項目1に記載のスナップシステム。
【0162】
項目25:前記キャップ上面および前記キャップ下面は、前記第1のマテリアルに対して凹状である、項目3に記載のスナップシステム。
【0163】
項目26:前記ポストの前記遠位端は、変形すると、スタッドを形成し、前記スタッドは、前記ヘッドの前記凹部内に受容される、項目3に記載のスナップシステム。
【0164】
項目27:前記第1のマテリアルおよび前記第2のマテリアルは、布、金属、またはプラスチックであってよい、項目3に記載のスナップシステム。
【0165】
項目28:前記ソケットキャビティは、5.0ミリメートルから10.0ミリメートルの間の直径を備える、項目1に記載のスナップシステム。
【0166】
項目29:前記ソケットキャビティは、0.75ミリメートルから4.75ミリメートルの間の深さを備える、項目1に記載のスナップシステム。
【0167】
項目30:フラットと、ベースと、仕切りトップと、スナップシステムとを備えるゴルフバッグであって、前記フラットは、上部と、下部と、外面と、内面とを備え、前記フラットは、前記上部の近傍に複数のフラット開口部を画定し、前記複数のフラット開口部は、前記内面から前記外面へ延び、前記仕切りトップは、複数の仕切りトップ開口部を画定するリングを備え、前記仕切りトップ開口部の各々は、対応するフラット開口部と位置合わせされており、前記スナップシステムは、複数の嵌合リベットと、複数のスナップとを備え、前記フラットは、前記複数の嵌合リベットを介して前記仕切りトップに固定され、前記嵌合リベットの各々は、フラット-仕切りトップ開口部対を通って受容される、ゴルフバッグ。
【0168】
項目31:前記複数の嵌合リベットの各々は、ヘッドとシャンクとを備え、前記ヘッドは、ヘッド上面と、ヘッド下面と、ヘッド周面とを備え、前記ヘッド上面の中央部分は、前記ヘッド下面に向かって前記ヘッド内へ凹み、凹部を画定し、前記ヘッド上面の周辺部分は、前記凹部を周回するリムを画定し、前記ヘッド周面は、前記ヘッド周面から外側に突出する突出部を備え、前記シャンクは、前記ヘッド下面から延び、前記シャンクは、前記ヘッド下面とは反対側のテール端部を備える、項目30に記載のゴルフバッグ。
【0169】
項目32:前記ヘッド下面は、前記フラットの前記外面に平行であり、前記ヘッド周面は、前記フラットの前記外面に垂直であり、前記突出部は、前記ヘッド周面から前記フラットの前記外面に平行な方向に突出し、前記突出部は、前記ヘッド下面よりも前記ヘッド上面に近い位置にあり、前記突出部は、前記リムと前記ヘッド周面の間の移行部を画定する、項目31に記載のゴルフバッグ。
【0170】
項目33:前記シャンクは、前記ヘッド下面が前記フラットの前記外面と同一平面に位置し、前記テール端部が前記フラットの前記内面に露出するように、位置合わせされて、フラット-ソケット開口部対内に配置され、前記テール端部は、衝撃に応じて複数のシャンクセクションに分裂し、前記フラットの前記内面を前記ヘッド下面に対して挟む、項目32に記載のゴルフバッグ。
【0171】
項目34:前記シャンクの前記テール端部は、取り付けポイントを提供しない、項目31に記載のゴルフバッグ。
【0172】
項目35:前記複数のスナップの各々は、ソケット上面とソケット下面とを有するソケットと、キャップ上面とキャップ下面とを有するキャップとを備え、前記ソケット上面は、前記キャップ下面に近接し、前記ソケット下面は、前記ヘッド上面に近接し、前記ソケットは、中央部分と周辺部分とをさらに備え、前記中央部分は、前記ソケット上面から前記ソケット下面まで前記ソケットを貫通して延びる開口部を画定し、前記中央部分は、前記ソケット下面から離れるように前記ソケット内へ凹むキャビティをさらに画定し、前記キャップは、前記キャップ下面から延びるポストを備え、前記ポストは、前記ソケットに受容される、項目31に記載のゴルフバッグ。
【0173】
項目36:レインフードをさらに備え、前記レインフードは、主部と、下側縁部と、外面と、内面とを備え、前記レインフードは、前記下側縁部の近くにレインフード開口部を画定し、複数のレインフード開口部は、前記内面から前記外面へ延び、前記下側縁部は、複数のスナップを備え、前記スナップの各々は、キャップとソケットとを備える、項目30のゴルフバッグ。
【0174】
項目37:前記ポストは、前記キャップ下面が前記レインフードの外面に接触し、前記ソケット上面がレインフードの内面に接触し、前記ポストの遠位端が衝撃に応じて変形して前記キャップと前記ソケットの間に前記レインフードを挟むように、位置合わせされ、前記レインフード開口部を通るように配置され、さらにソケット開口部内に受容される、項目35に記載のゴルフバッグ。
【0175】
項目38:前記ヘッド下面は、前記フラットの前記外面と同一平面上にある、項目32に記載のゴルフバッグ。
【0176】
項目39:前記フラットは、1つまたは複数の層を備え、前記層は、1層、2層、3層、4層、5層、6層、7層、8層、9層、または10層以上であってよい、項目30に記載のゴルフバッグ。
【0177】
項目40:前記フラットと前記仕切りトップが組み合わせられた厚さが、2.0ミリメートルから7.0ミリメートルの間である、項目30に記載のゴルフバッグ。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌合リベットとスナップとを備えるスナップシステムであって、
前記嵌合リベットは、ヘッドと、シャンクとを備え、
前記ヘッドは、ヘッド上面と、ヘッド下面と、ヘッド周面と
、ヘッド形状とを備え、
前記ヘッド上面の中央部分が、前記ヘッド下面に向かって前記ヘッド内へ凹み、凹部を画定し、
前記ヘッド上面の周辺部分は、前記凹部を周回するリムを画定し、
前記ヘッド周面は、前記ヘッド周面から外側に突出する突出部を備え、
前記シャンクは、前記ヘッド下面から延び、前記シャンクは、前記ヘッド下面とは反対側のテール端部を備え、
前記スナップは、ソケット上面とソケット下面とを有するソケットと、キャップ上面とキャップ下面とを有するキャップと
、スナップ形状とを備え、
前記ソケット上面は、前記キャップ下面に近接し、前記ソケット下面は、前記ヘッド上面に近接し、
前記ソケットは、中央部分と周辺部分とをさらに備え、
前記中央部分は、前記ソケット上面から前記ソケット下面まで前記ソケットを貫通して延びるソケット開口部を画定し、
前記中央部分は、前記ヘッド下面から離れるように前記ソケット内へ凹むソケットキャビティをさらに画定し、
前記キャップは、前記キャップ下面から延びるポストを備え、前記ポストは、前記ソケット開口部を通って延び
、
前記ヘッド形状は前記スナップ形状に対応し、前記嵌合リベットと前記スナップとの間の取り外し可能な接続を容易にする、スナップシステム。
【請求項2】
前記嵌合リベットは、内面と外面とを有する第1のマテリアルを固定し、
前記第1のマテリアルは、前記内面から前記外面へ延びる開口部を画定し、
前記シャンクは、前記ヘッド下面が前記外面と同一平面上に位置し、前記テール端部が前記内面に露出するように、位置合わせされ、前記開口部に配置され、
前記テール端部は、衝撃を受けて複数のシャンクセクションに分裂し、前記第1のマテリアルの前記内面を前記ヘッド下面に対して挟む、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項3】
前記スナップは、内面と外面とを有する第2のマテリアルを固定し、
前記第2のマテリアルは、前記内面から前記外面へ延びる開口部を画定し、
前記ポストは、前記キャップ下面が前記第2のマテリアルの前記外面に接触し、前記ソケット上面が前記第2のマテリアルの前記内面に接触するように、位置合わせされ、前記開口部を通るように配置され、さらに前記ソケット開口部に受容され、
前記ポストの遠位端は、衝撃に応じて変形し、前記キャップと前記ソケットの間に前記第2のマテリアルを挟む、請求項2に記載のスナップシステム。
【請求項4】
前記ヘッド下面は、前記第1のマテリアルの前記外面に平行であり、
前記ヘッド周面は、前記第1のマテリアルの前記外面に垂直であり、
前記突出部は、前記ヘッド周面から前記第1のマテリアルの前記外面と平行な方向に突出し、
前記突出部は、前記ヘッド下面よりも前記ヘッド上面に近い位置にあり、
前記突出部は、前記リムと前記ヘッド周面との間の移行部を画定する、請求項2に記載のスナップシステム。
【請求項5】
前記ヘッドの前記ヘッド上面は、開口部のない連続した椀状の表面であり、前記ヘッドの前記リムは、連続した途切れのない表面である、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項6】
前記リムは、前記ヘッド上面の近傍で丸みを帯びている、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項7】
前記嵌合リベットの前記ヘッドは、雄型部品を画定し、前記スナップの前記ソケットは、前記スナップシステムの雌型部品を画定する、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項8】
前記シャンクの前記テール端部は、前記スナップと嵌合する取り付けポイントを提供しない、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項9】
前記第1のマテリアルは、2.0ミリメートルから16.0ミリメートルの間の厚さを備える、請求項2に記載のスナップシステム。
【請求項10】
前記ヘッドは、5.0ミリメートルから10.0ミリメートルの間の外径を備える、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項11】
前記ヘッドは、1.0ミリメートルから5.0ミリメートルの間の厚さを備える、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項12】
前記凹部は、2.0ミリメートルから10.0ミリメートルの間の直径を備える、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項13】
前記凹部は、0.5ミリメートルから4.5ミリメートルの間の深さを備える、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項14】
前記ヘッドと前記シャンクは、一体的に形成され、前記嵌合リベットは、単一のマテリアルから形成されている、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項15】
前記嵌合リベットは、鋼合金から形成されている、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項16】
前記スナップは、高分子マテリアルから形成されている、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項17】
前記ソケットは、前記嵌合リベットの前記ヘッドを包囲する、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項18】
前記ソケットキャビティは、キャビティ壁とキャビティ床を介して前記ソケット内へ凹んでおり、
前記ソケットキャビティは、変化する直径を備え、
前記ソケットは、変化する厚さをさらに備え、前記ソケットの前記周辺部分の周囲の厚さは、前記ソケットの前記中央部分の近くの厚さよりも小さい、請求項1に記載のスナップシステム。
【請求項19】
前記ポストの前記遠位端は、スタッドを形成し、前記スタッドは、前記ヘッドの前記凹部内に受容される、請求項3に記載のスナップシステム。
【国際調査報告】