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特表2023-549351ダイナミックモードワークピース加工装置
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  • 特表-ダイナミックモードワークピース加工装置 図1
  • 特表-ダイナミックモードワークピース加工装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-24
(54)【発明の名称】ダイナミックモードワークピース加工装置
(51)【国際特許分類】
   B23K 20/10 20060101AFI20231116BHJP
【FI】
B23K20/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528063
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(85)【翻訳文提出日】2023-07-06
(86)【国際出願番号】 US2021072299
(87)【国際公開番号】W WO2022104323
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】63/112,397
(32)【優先日】2020-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/520,566
(32)【優先日】2021-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501410126
【氏名又は名称】ブランソン・ウルトラソニックス・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マンガー,クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ペレ,ディディエ
(72)【発明者】
【氏名】メール,ティエリー
(72)【発明者】
【氏名】ルリー,サミュエル・エフ
(72)【発明者】
【氏名】マークレ,ローラ
(72)【発明者】
【氏名】エアーズ,トム
(72)【発明者】
【氏名】ポラストロ,ユージーン・ディー
(72)【発明者】
【氏名】カイマー,バリー・イー
(72)【発明者】
【氏名】コールドウェル,スコット
【テーマコード(参考)】
4E167
【Fターム(参考)】
4E167AA01
4E167AA22
4E167BE02
4E167BE04
4E167BE07
(57)【要約】
ワークピース加工装置は、サーボアクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、電動アクチュエータ、チェーン駆動アクチュエータのうちの1つを含むアクチュエータに支持されるワークピース加工ヘッドを含む。コントローラは、ワーク加工ヘッド及びアクチュエータの制御において、2つ以上のパラメータを同時に使用する。さらなる態様によれば、コントローラは、所定のパラメータと共に制御における持続時間を使用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークピース加工装置であって、
ワークピース加工ヘッドと、
ワークピース加工ヘッドに対向するワークピースホルダと、
ワークピース加工ヘッド又はワークピースホルダの一方に駆動接続された、サーボアクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、電動アクチュエータ、及びチェーン駆動アクチュエータのうちの1つを含むアクチュエータと、
ワークピース加工ヘッド及びアクチュエータの制御に2つ以上のパラメータを同時に使用するコントローラと、
を備える、ワークピース加工装置。
【請求項2】
2つ以上のパラメータは、設定値以上又は設定値以下の速度を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項3】
2つ以上のパラメータは、所定の持続時間において設定値以上又は設定値以下の速度信号を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項4】
2つ以上のパラメータは、設定値以上又は設定値以下の電力を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項5】
2つ以上のパラメータは、所定の持続時間において設定値以上又は設定値以下の電力信号を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項6】
2つ以上のパラメータは、検出されたピーク電力の設定部分以下の電力を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項7】
2つ以上のパラメータは、所定の持続時間において検出されたピーク電力の設定部分以下の電力信号を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項8】
2つ以上のパラメータは、設定値以上又は設定値以下の力を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項9】
2つ以上のパラメータは、所定の持続時間において設定値以上又は設定値以下の力信号を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項10】
2つ以上のパラメータは、設定値以上又は設定値以下の時間を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項11】
2つ以上のパラメータは、設定値以上のエネルギーを含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項12】
2つ以上のパラメータは、所定の持続時間において設定値以上のエネルギーを含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項13】
2つ以上のパラメータは、設定値以上又は設定値以下の絶対距離を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項14】
2つ以上のパラメータは、所定の持続時間において設定値以上又は設定値以下の絶対距離を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項15】
2つ以上のパラメータは、所定の持続時間において検出されたピーク絶対距離の設定部分以下の絶対距離を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項16】
2つ以上のパラメータは、検出されたピーク絶対距離の設定部分以下の絶対距離を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項17】
2つ以上のパラメータは、設定値以上又は設定値以下の崩壊距離を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項18】
2つ以上のパラメータは、所定の持続時間において設定値以上又は設定値以下の崩壊距離を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項19】
2つ以上のパラメータは、所定の持続時間において検出されたピーク崩壊距離の設定部分以下の崩壊距離を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項20】
2つ以上のパラメータは、検出されたピーク崩壊距離の設定部分以下の崩壊距離を含む、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項21】
ワークピース加工ヘッドは、ワークに力を加えて溶接、ステーキング、スウェージング及び切断のうちの1つを行うプラスチック又は金属の超音波、振動、レーザ、熱、スピン又は赤外線加工装置のうちの1つである、請求項1に記載のワークピース加工装置。
【請求項22】
ワークピース加工装置であって、
ワークピース加工ヘッドと、
ワークピース加工ヘッドに接続されたサーボアクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、電動アクチュエータ、及びチェーン駆動アクチュエータのうちの1つを含むアクチュエータと、
ワーク加工ヘッド及びアクチュエータの制御における所定のパラメータと連動して、制御における持続時間を使用するコントローラと、
を備える、ワークピース加工装置。
【請求項23】
パラメータは、所定の持続時間において所定の設定値以上又は設定値以下の速度信号を含む、請求項22に記載のワークピース加工装置。
【請求項24】
パラメータは、所定の持続時間において設定値以上又は設定値以下の電力信号を含む、請求項22に記載のワークピース加工装置。
【請求項25】
パラメータは、所定の持続時間において検出されたピーク電力の設定部分以下の電力を含む、請求項22に記載のワークピース加工装置。
【請求項26】
パラメータは、所定の持続時間において設定値以上又は設定値以下の力を含む、請求項22に記載のワークピース加工装置。
【請求項27】
パラメータは、持続時間において検出されたピーク絶対距離の設定部分以下である絶対距離を含み、絶対距離は、アクチュエータの開始位置から測定された、溶接を完了するためにアクチュエータが移動した総距離である、請求項22に記載のワークピース加工装置。
【請求項28】
パラメータは、検出されたピーク絶対距離の設定部分以下の絶対距離を含む、請求項22に記載のワークピース加工装置。
【請求項29】
パラメータは、所定の持続時間において検出されたピーク崩壊距離の設定部分以下である崩壊距離を含み、崩壊距離は、部品との接触位置から測定された、溶接を完了するためにアクチュエータが移動した距離である、請求項22に記載のワークピース加工装置。
【請求項30】
パラメータは、検出されたピーク崩壊距離の設定部分以下の崩壊距離を含む、請求項22に記載のワークピース加工装置。
【請求項31】
ワーク加工ヘッドは、ワークに力を加えて溶接、ステーキング、スウェージング及び切断のうちの1つを行うプラスチック又は金属の一方の超音波、振動、レーザ、熱、スピン又は赤外線加工装置のうちの1つである、請求項22に記載のワークピース加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、PCT国際出願であり、2021年11月5日に出願された米国特許出願第17/520,566号に対する優先権を主張し、2020年11月11日に出願された米国仮出願第63/112,397号の利益も主張する。上記出願の全開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、ダイナミックモードワークピース加工装置に関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションは、必ずしも従来技術ではない本開示に関連する背景情報を提供する。
【0004】
ここでいう「ワークピース加工装置」とは、ワークピースを加工する際に1つ(又は複数)のワークピースに力を加える装置であり、超音波溶接、振動溶接、レーザ溶接、熱溶接、スピン溶接、赤外線溶接、超音波切断などを含む。或る装置では、力は、溶接などにおいては1つ又は複数のワークピースに対する作業の実行の一部であり、かつその実行に寄与するものであり、他の場合には、力は、ワークピースに対する作業の実行の一部ではなく、ワークピースに対して作業が実行されるときにワークピースを定位置に締め付けるために加えられるものである。そのようなワーク加工装置は、加工中において、ワークピースに対してツールを移動させること、又はワークピースに締め付けを加えて所定の位置に保持することなどによって、ワークピースに力を加えるアクチュエータを有する。そのようなワーク加工装置は、プラスチック又は金属の超音波、振動、レーザ、熱、スピン又は赤外線加工のための装置を含むことができ、溶接、ステーキング、スウェージング、及び切断などの力がワークピースに加えられる。加工中にワークピースに力を加えるワークピース加工装置は、力と位置の両方を制御できるアクチュエータが必要である。
【0005】
米国特許第1652082号明細書では、信号が届くまでサーボアクチュエータによるスローモーションが用いられる。米国特許第9144937号明細書では、サーボアクチュエータの開始時の時間遅延が用いられる。米国特許出願公開第2020/0150091号明細書でも、持続時間の有無にかかわらず超音波溶接を停止するための力信号を使用する。
【0006】
Herrmann Ultrashalltechnikは、米国特許第9833946号明細書において、実質的に円筒形の溶接部上で超音波溶接を停止するための任意のプロセス変数を使用する。
【0007】
空気圧アクチュエータ及びサーボアクチュエータを用いた超音波溶接、レーザ溶接、振動溶接、熱溶接、スピン溶接、赤外線溶接及び超音波切断を制御するために、時間、距離、エネルギー、崩壊距離、及び絶対距離のみを使用することが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第1652082号明細書
【特許文献2】米国特許第9144937号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2020/0150091号明細書
【特許文献4】米国特許第9833946号明細書
【発明の概要】
【0009】
このセクションは、本開示の一般的な概要を提供するものであり、その全範囲又はその特徴のすべての包括的な開示ではない。
【0010】
ワークピース加工装置は、サーボ弾性アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、電動アクチュエータ、チェーン駆動アクチュエータのうちの1つを含むアクチュエータに支持されるワークピース加工ヘッドを含む。コントローラは、ワークピース加工ヘッド及びアクチュエータの制御において、2つ以上のパラメータを同時に使用する。さらなる態様によれば、コントローラは、所定のパラメータと共に制御における持続時間を使用する。
【0011】
本開示において新規なことは、ワーク加工装置(超音波溶接、振動溶接、レーザ溶接、熱溶接、スピン溶接、赤外線溶接、超音波切断のうちの1つを含む)の動作を、以下のうちの1つを使用して制御することである。
-空気圧、サーボ、又は他の作動技術を利用するワーク加工装置の持続時間に伴う速度。
-空気圧、サーボ、又は他の作動技術を利用するワーク加工装置の持続時間に伴う電力。
-空気圧、サーボ、又は他の作動技術を利用するワーク加工装置の持続時間に伴うピーク電力の割合。
-空気圧、サーボ、又は他の作動技術を利用するワーク加工装置のピーク絶対距離の割合。
-空気圧、サーボ又は他の作動技術を利用するワーク加工装置のピーク崩壊距離の割合。
-空気圧、サーボ、又は他の作動技術を利用するワーク加工装置の持続時間に伴う力。
【0012】
また、本開示において新規なことは、空気圧、サーボ、又は他の作動技術を利用する、超音波、レーザ、振動、又は他の溶接技術のために、「AND」条件、「OR」条件、若しくは順次条件、又はそれらの組み合わせのいずれかにおいて互いに関連した複数の制御信号を使用してワーク加工装置を制御することである。
【0013】
複数の制御信号では、制御信号がアサートされることを含む点も新規である。
【0014】
さらなる適用領域は、本明細書で提供される説明から明らかになるであろう。本概要における説明及び特定の例は、例示のみを目的とするものであり、本開示の範囲を限定することを意図していない。
【0015】
本明細書で説明される図面は、選択された実施形態の例示のみを目的としており、すべての可能な実施形態ではなく、本開示の範囲を限定することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示の一態様によるサーボアクチュエータシステムを有する例示的なワークピース加工装置の簡略化された概略図である。
図2】本開示の一態様による空気圧アクチュエータシステムを有する例示的なワークピース加工装置の簡略化された概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
対応する参照番号は、図面の複数の図にわたって対応する部分を示す。
【0018】
ここで、添付の図面を参照して、例示的な実施形態をより完全に説明する。
【0019】
図1を参照すると、ワークピース加工装置100は、サーボアクチュエータシステム102を含む。サーボアクチュエータシステム102は、サーボモータ108と、サーボ弾性アクチュエータシステム102によって(図面に示されているように)上下に動かされる、サーボモータ108に結合されたアクチュエータ部材110とを含む。サーボモータ108は、アクチュエータシステム102を制御するコントローラ112に結合されている。アクチュエータシステム102は、装置100のフレーム114又は他の構造体に取り付けることができる。アクチュエータ部材110の端部はツール装置120に取り付けられている。装置100はまた、例えば超音波溶接機又は超音波チューブシーラのアンビルになり得るワークピースホルダ122を含む。ワークピースホルダ122は装置100のフレーム114に取り付けられている。ワークピース124はワークホルダ122上に位置している。ワークピース124は装置100によって加工されるワークピースである。ワークピース124は、例えば、装置100が超音波溶接機である場合、互いに超音波溶接されるべき2つのプラスチック又は金属片とすることができる。ワークピース124は、例えば、装置100が超音波チューブシーラである場合、端部が超音波シールされるべきチューブとすることができる。ツール装置120は、サーボアクチュエータ104の移動によってワークピース124に押し付けられてワークピース124を加工するワークピース加工装置の一部である。ツール装置120は、例えば、超音波溶接機又は超音波シーラの超音波スタック、又は超音波ホーンの先端であってもよい。超音波スタックは、ワーク124に物理的に接触するものである。そのような場合、ツール装置120は、必要に応じて、超音波溶接又は超音波シールなどによって超音波でエネルギーを得てワークピース124に作用し、ワークピース124を加工する。ツール装置120は、超音波溶接機、振動溶接機、レーザ溶接機、熱溶接機、スピン溶接機、赤外線溶接機及び超音波カッターを含むことができる。ワークピース加工装置100は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、同一出願人による米国特許出願公開第2019/0262956号明細書に開示されているものを含む代替形態をとることができることを理解されたい。また、追加の可能性として、ツール装置120はアクチュエータ110とは反対側の端部にあってもよく、ワークピースホルダ122がアクチュエータ上にあってワークをツール装置に押し付けてもよい。
【0020】
図2を参照すると、ワークピース加工装置200は、空気圧アクチュエータシステム202を含む。空気圧アクチュエータシステム202は、空気圧装置208と、空気圧装置208によって(図面に示されているように)上下に動かされる、空気圧装置208に結合されたアクチュエータ部材210とを含む。アクチュエータシステム202は、空気圧アクチュエータ装置208を制御するコントローラ112に結合されている。空気圧アクチュエータ装置208は装置200のフレーム214に取り付けられている。アクチュエータ部材210の端部はツール装置220に取り付けられている。装置200はまた、例えば超音波溶接機又は超音波チューブシーラのアンビルになり得るワークピースホルダ222を含む。ワークピースホルダ222は装置200のフレーム214に取り付けられている。比較的柔軟ではないか又は剛性のある表面226を有するワークピース224が、ワークピースホルダ222上に位置している。ワークピース224は装置200によって加工されるワークピースである。ワークピース224は、例えば、装置200が超音波溶接機である場合、互いに超音波溶接されるべき2つのプラスチック又は金属片とすることができる。ワークピース224は、例えば、装置200が超音波チューブシーラである場合、端部が超音波シールされるべきチューブとすることができる。ツール装置220は、空気圧アクチュエータ204の移動によってワークピース224に押し付けられてワークピース224を加工するワークピース加工装置の一部である。ツール装置220は、例えば、超音波溶接機又は超音波シーラの超音波スタックであってもよく、超音波スタックの超音波ホーンの先端はワークピース224に物理的に接触するものである。そのような場合、ツール装置220は、必要に応じて、超音波溶接又は超音波シールなどによって超音波でエネルギーを得てワークピース224に作用し、ワークピース224を加工する。ツール装置220は、超音波溶接機、振動溶接機、レーザ溶接機、熱溶接機、スピン溶接機、赤外線溶接機及び超音波カッターを含むことができる。ワークピース加工装置200は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、同一出願人による米国特許出願公開第2019/0262956号明細書に開示されているものを含む代替形態をとることができることを理解されたい。また、追加の可能性として、ツール装置220はアクチュエータ210とは反対側の端部にあってもよく、ワークピースホルダ222がアクチュエータ上にあってワークピースをツール装置に押し付けてもよい。
【0021】
コントローラ112は、デジタルプロセッサ(DSP)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、又は本明細書に記載のロジックを実装するソフトウェアによってプログラムされた他のプログラマブル装置のうちのいずれかとすることができるか、それらを含む。あるいは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)などの他のロジックデバイスであるか、それらを含むことを理解されたい。コントローラ112が機能を実行する、又は機能を実行するように構成されていると述べられている場合、コントローラ112は、必要に応じて、(ソフトウェア、論理デバイス、又はそれらの組み合わせなどにおける)適切なロジックを用いてそうするように構成されていることを理解されたい。コントローラ112が機能のための論理を有すると述べられている場合、そのような論理は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせを含むことができることを理解されたい。コントローラ112は、本明細書で説明する様々なワークピース加工装置パラメータを検出するための適切なセンサ130と通信する。コントローラ112は、加工ステップ、すなわち、超音波溶接、振動溶接、レーザ溶接、熱溶接、スピン溶接、赤外線溶接及び超音波切断の持続時間を検出するためのタイマ132をさらに含むか、又はそれと通信することができる。
【0022】
本開示では、超音波における音波の開始、音波の振幅ステップの開始、振幅ステップの停止、及び/又は超音波における音波の停止は、単一のパラメータの条件、又は複数のパラメータの条件の組み合わせによってトリガされる。
【0023】
また、本開示では、レーザプロセスにおけるレーザの開始、レーザの振幅ステップの開始、振幅ステップの停止、及び/又はレーザプロセスにおけるレーザの停止は、単一のパラメータの条件、又は複数のパラメータの条件の組み合わせによってトリガされる。
【0024】
また、本開示では、力若しくは下降速度の開始、力若しくは下降速度ステップの開始、力若しくは下降速度ステップの停止、及び/又は力若しくは下降速度の停止。これらのすべては、空気圧、サーボ又は他の作動技術によって利用することができ、超音波、レーザ、振動又は他の溶接技術に使用することができる。
【0025】
持続時間における単一パラメータ制御において、本開示は以下のうちの1つを使用することができる。
-所定の持続時間における設定値以上又は設定値以下の速度信号。速度信号「B」を提供するために速度又は位置センサ130Bを使用することができる。
-ツール装置120/220に印加される電力信号は、所定の持続時間における設定値以上又は設定値以下である。電力信号「C」を提供するために電力センサ及び/又はエネルギーセンサ130Cを使用することができる。
-ツール装置120/220に印加される電力は、所定の持続時間において検出されたピーク電力の設定部分以下である。電力信号「C」を提供するために電力センサ及び/又はエネルギーセンサ130Cを使用することができる。
-加えられる力は、所定の持続時間における設定値以上又は設定値以下である。力は、空気圧又はサーボアクチュエータ力又は圧縮ばね力を含むことができる。力信号「D」を提供するために力センサ130Dを使用することができる。
-絶対距離は、所定の持続時間において検出されたピーク絶対距離の設定部分以下であり、「絶対距離」とは、アクチュエータの開始位置から測定された、溶接を完了するためにアクチュエータが移動した総距離である。距離信号「B」を提供するために速度又は位置センサ130Bを使用することができる。
-絶対距離は、検出されたピーク絶対距離の設定部分以下である。距離信号「B」を提供するために速度、加速度又は位置センサ130Bを使用することができる。
-崩壊距離は、所定の持続時間において検出されたピーク崩壊距離の設定部分以下であり、「崩壊距離」とは、部品との接触位置から測定された、溶接を完了するためにアクチュエータが移動した距離である。距離信号「B」を提供するために速度又は位置センサ130Bを使用することができる。
-崩壊距離は、検出されたピーク崩壊距離の設定部分以下である。距離信号「B」を提供するために速度又は位置センサ130Bを使用することができる。
【0026】
ワーク加工装置のマルチパラメータ制御において、本開示は以下を使用することができる。
・設定値以上又は設定値以下の速度
・速度信号は、持続時間において設定値以上又は設定値以下である。
・設定値以上又は設定値以下の電力
・電力信号は、持続時間において設定値以上又は設定値以下である。
・検出されたピーク電力の設定部分以下の電力
・電力信号は、持続時間において検出されたピーク電力の設定部分以下である。
・設定値以上又は設定値以下の力
・(空気圧システムの歪みゲージによって測定され、サーボシステムのばね圧縮に基づいて計算される)力信号は、持続時間において設定値以上又は設定値以下である。
・設定値以上の時間
・設定値以上のエネルギー
・エネルギーは持続時間において設定値以上である。
・設定値以上又は設定値以下の絶対距離
・絶対距離は、所定の持続時間において設定値以上又は設定値以下である。
・絶対距離は、持続時間において検出されたピーク絶対距離の設定部分以下である。
・絶対距離は、検出されたピーク絶対距離の設定部分以下である。
・設定値以上又は設定値以下の崩壊距離
・崩壊距離は、持続時間において設定値以上又は設定値以下である。
・崩壊距離は、持続時間において検出されたピーク崩壊距離の設定部分以下である。
・崩壊距離は、検出されたピーク崩壊距離の設定部分以下である。
【0027】
「信号」と表記されたパラメータは、システムに取り付けられた測定装置による直接測定の代わりに、システム内の内部フィードバックを指すことができることに留意されたい。
【0028】
本開示では、マルチパラメータは、アサートのために優先順位付けされることができ、アサートのために「AND」演算されることができ、アサートのために「OR」演算されることができ、又はそれらの組み合わせがアサートされることができる。
【0029】
単一パラメータ制御において、列挙されたパラメータのいずれか又はすべてを実施形態に含めることができる。好ましくは、単一制御パラメータのすべてが実施形態に含まれる。
【0030】
マルチパラメータ制御において、列挙されたパラメータのいずれか又はすべてを実施形態に含めることができる。好ましくは、制御のマルチパラメータのすべてが実施形態に含まれる。
【0031】
「AND」、「OR」、又は順次のブール値のいずれかを実施形態に含めることができるが、好ましくはすべてのブール値が使用される。
【0032】
超音波は、金属溶接、プラスチック溶接、ステーキング、スウェージング、超音波加工、マーキング及び切断を含むことができる。
【0033】
レーザは、金属溶接、プラスチック溶接、ステーキング、マーキング、切断、及び洗浄を含むことができる。
【0034】
単一パラメータ及び複数パラメータの制御信号を使用することにより、ワーク加工理装置をより柔軟に制御することが可能になる。
【0035】
実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的で提供されている。網羅的であること、又は本開示を限定することを意図するものではない。特定の実施形態の個々の要素又は特徴は、一般に、その特定の実施形態に限定されず、具体的に図示又は説明されていなくても、適用可能な場合には交換可能であり、選択された実施形態で使用することができる。例えば、追加の可能性として、ツール装置はアクチュエータとは反対側の端部にあってもよく、ワークホルダがアクチュエータ上にあってもよい。これはまた、多くの方法で変更されてもよい。そのような変形は、本開示からの逸脱と見なされるべきではなく、すべてのそのような修正は、本開示の範囲内に含まれることを意図している。
図1
図2
【国際調査報告】