(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-24
(54)【発明の名称】対話型ドローン体験のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A63H 27/133 20060101AFI20231116BHJP
A63G 31/00 20060101ALI20231116BHJP
A63H 30/04 20060101ALI20231116BHJP
B64U 10/13 20230101ALI20231116BHJP
B64U 20/80 20230101ALI20231116BHJP
【FI】
A63H27/133 D
A63G31/00
A63H30/04 A
B64U10/13
B64U20/80
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528229
(86)(22)【出願日】2021-11-11
(85)【翻訳文提出日】2023-05-11
(86)【国際出願番号】 US2021058987
(87)【国際公開番号】W WO2022103965
(87)【国際公開日】2022-05-19
(32)【優先日】2020-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100228337
【氏名又は名称】大橋 綾
(72)【発明者】
【氏名】ン メリンダ
(72)【発明者】
【氏名】メロ アンソニー
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150CA09
2C150DA17
2C150DK02
2C150ED42
2C150ED52
2C150EF13
2C150EF16
2C150EG03
(57)【要約】
娯楽システムは、複数のゾーンにわたって操縦されるように構成されたドローンと、複数の玩具反応を引き起こすように作動されるよう構成された対話型玩具デバイスと、1又は2以上のプロセッサ及び命令が格納された1又は2以上の非一時的なコンピュータ可読媒体と、を含む。命令は、1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、1又は2以上のプロセッサに、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の相関関係を決定させ、相関関係は、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の近接性と、複数のゾーンのうちのゾーン内のドローンのロケーション、複数のゾーンのうちのゾーン又は追加のゾーン内の対話型玩具デバイスの追加のロケーション、ドローンの非位置ベースの物理属性、又は対話型玩具デバイスの追加の非位置ベースの物理属性、の少なくとも1つと、に基づいている。命令は、1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、1又は2以上のプロセッサに、相関関係に基づいて、複数の玩具反応のうちの玩具反応を起動させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
娯楽システムであって、
複数のゾーンにわたって操縦されるように構成されたドローンと、
複数の玩具反応を引き起こすように作動されるよう構成された対話型玩具デバイスと、
1又は2以上のプロセッサと、
命令が格納された1又は2以上の非一時的なコンピュータ可読媒体と、
を備え、
前記命令は、前記1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、前記1又は2以上のプロセッサに、
前記ドローンと前記対話型玩具デバイスとの間の相関関係を、前記ドローンと前記対話型玩具デバイスとの間の近接性と、前記複数のゾーンのうちの1つのゾーン内の前記ドローンのロケーション、前記複数のゾーンのうちの1つのゾーン又は追加のゾーン内の前記対話型玩具デバイスの追加ロケーション、前記ドローンの非位置ベースの物理的属性、又は前記対話型玩具デバイスの追加の非位置ベースの物理的属性のうちの少なくとも1つと、に基づいて決定させ、
前記相関関係に基づいて、前記複数の玩具反応のうちの玩具反応を起動させる、
ようにする、
ことを特徴とする娯楽システム。
【請求項2】
前記ドローンのロケーション及び前記対話型玩具デバイスの追加のロケーションを検出するように構成された1又は2以上のセンサを備え、
前記命令は、前記1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、前記1又は2以上のプロセッサに、前記ロケーション及び前記追加のロケーションを示す前記1又は2以上のセンサからのセンサフィードバックに基づいて、前記ドローンと前記対話型玩具デバイスとの間の近接性を決定させる、請求項1に記載の娯楽システム。
【請求項3】
前記命令は、前記1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、前記1又は2以上のプロセッサに、前記近接性が近接閾値未満であると決定することに応答して、前記対話型玩具デバイスを作動させて前記玩具反応を引き起こさせる、請求項1に記載の娯楽システム。
【請求項4】
前記命令は、前記1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、前記1又は2以上のプロセッサに、前記ドローンの非位置ベースの物理属性と前記対話型玩具デバイスの追加の非位置ベースの物理属性との間の関係に基づいて前記相関関係を決定させる、請求項1に記載の娯楽システム。
【請求項5】
前記ドローンの非位置ベースの物理的属性は、前記ドローンの色、前記ドローンのサイズ、又は前記ドローンの形状を含み、前記対話型玩具デバイスの追加の非位置ベースの物理的属性は、前記対話型玩具デバイスの色、前記対話型玩具デバイスのサイズ、又は前記対話型玩具デバイスの形状を含む、請求項1に記載の娯楽システム。
【請求項6】
前記命令は、前記1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、前記1又は2以上のプロセッサに、前記相関関係及び周囲条件に基づいて、前記複数の玩具反応のうちの前記玩具反応を選択させる、請求項1に記載の娯楽システム。
【請求項7】
前記周囲条件を検出するように構成された少なくとも1つのセンサを備え、前記周囲条件は、周囲温度、周囲輝度、又は周囲気象条件を含む、請求項6に記載の娯楽システム。
【請求項8】
対話型玩具デバイスとは別の追加の対話型玩具デバイスを備え、前記命令は、前記1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、前記1又は2以上のプロセッサに、
前記ドローンと前記追加の対話型玩具デバイスとの間の追加の近接性と、前記複数のゾーンのうちの前記1つのゾーン内の前記ドローンのロケーション、前記複数のゾーンのうちの前記ゾーン、前記追加のゾーン又は第3のゾーン内の前記追加の対話型玩具デバイスの第3のロケーション、前記ドローンの非位置ベースの物理的属性、又は前記追加の対話型玩具デバイスの第3の非位置ベースの物理属性とに基づいて、前記ドローンと前記追加の対話型玩具デバイスとの間の追加の相関関係を決定させ、
前記追加の相関関係に基づいて、前記複数の玩具反応のうちの前記玩具反応とは異なる追加の玩具反応を起動させる、
ようにする、請求項1に記載の娯楽システム。
【請求項9】
前記命令は、前記1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、前記1又は2以上のプロセッサに、前記対話型玩具デバイスを作動させて前記玩具反応を引き起こし、前記追加の対話型玩具デバイスを作動させて単一の時点で前記追加の玩具反応を引き起こす、請求項8に記載の娯楽システム。
【請求項10】
前記対話型玩具デバイスと無線通信し且つ前記相関関係に基づいて前記対話型玩具デバイスが前記玩具反応を引き起こすように作動するよう命令するように構成された無線送信機を備える、請求項1に記載の娯楽システム。
【請求項11】
前記複数のゾーンにわたって操縦されるように構成された追加のドローンを備え、前記命令は、前記1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、前記1又は2以上のプロセッサに、
前記追加のドローンと前記対話型玩具デバイスとの間の追加の近接性と、前記複数のゾーンの前記ゾーン、前記追加のゾーン、又は前記第3のゾーン内の前記追加のドローンの第2のロケーションと、前記対話型玩具デバイスの追加のロケーション、前記ドローンの第2の非位置ベースの物理的属性、又は前記対話型玩具デバイスの追加の非位置ベースの物理的属性とに基づいて、前記追加のドローンと前記対話型玩具デバイスとの間の追加相関を決定させ、
前記追加の相関関係に基づいて、前記複数の玩具反応のうち前記玩具反応とは異なる追加の玩具反応を起動させる、
ようにする、請求項1に記載の娯楽システム。
【請求項12】
対話型ドローンシステムであって、
ドローンと、
複数の対話型玩具デバイスと、
信号伝送範囲を有する送信機を含むビーコンと、
を備え、
前記ビーコンは、
前記ドローンの存在を決定し、
前記ドローンの存在を決定することに応答して、前記信号伝送範囲にわたって、前記複数の対話型玩具デバイスによって受信可能な信号を送信する、
ように構成され、
前記複数の対話型玩具デバイスのうちの第1の対話型玩具デバイスは、
前記信号を受信し、
前記信号を受信することに応答して、複数の玩具反応のうちの第1の玩具反応を引き起こすように作動させる、
ように構成され、
前記第1の玩具反応は、前記第1の対話型玩具デバイスと前記ドローンとの間の相関関係に基づいている、
ことを特徴とする対話型ドローンシステム。
【請求項13】
追加の信号伝送範囲を有する追加の送信機を含む追加のビーコンを備え、
前記追加のビーコンは、
前記ドローンの追加の存在を決定し、
前記ドローンの追加の存在を決定することに応答して、前記追加の信号伝送範囲にわたって、前記複数の対話型玩具デバイスによって受信可能な追加の信号を送信する、
ように構成され、
前記複数の対話型玩具デバイスの第1の対話型玩具デバイスは、
前記追加の信号を受信し、
前記追加の信号の受信に応答して、前記複数の玩具反応のうちの第2の玩具反応を引き起こすように作動する、
ように構成され、
前記第2の玩具反応は、前記第1の対話型玩具デバイスと前記ドローンとの間の追加の相関関係に基づいており、前記第1の玩具反応とは異なる、
請求項12に記載の対話型ドローンシステム。
【請求項14】
前記相関関係は、前記第1の対話型玩具デバイスの非位置ベースの物理的属性と、前記ドローンの追加の非位置ベースの物理的属性とを含む、請求項12に記載の対話型ドローンシステム。
【請求項15】
前記第1の対話型玩具デバイスと、前記複数の対話型玩具デバイスのうちの第2の対話型玩具デバイスとを備え、
前記第2の対話型玩具デバイスは、
前記信号を受信し、
前記信号を受信することに応答して、前記複数の玩具反応のうちの第2の玩具反応を引き起こすように作動させる、
ように構成され、
前記第2の玩具反応は、前記第2の対話型玩具デバイスと前記ドローンとの間の追加の相関関係に基づいており、
前記第2の玩具反応は、前記第1の玩具反応とは異なる、
請求項12に記載の対話型ドローンシステム。
【請求項16】
追加のドローンを備え、
前記ビーコンは、
前記追加のドローンの追加の存在を決定し、
前記追加のドローンの存在を決定することに応答して、前記信号伝送範囲にわたって、前記複数の対話型玩具デバイスによって受信可能な追加の信号を送信する、
ように構成され、
前記複数の対話型玩具デバイスのうちの前記第1の対話型玩具デバイスは、
前記追加信号を受信し、
前記追加信号の受信に応答して、前記複数の玩具反応のうちの第2の玩具反応を引き起こすように作動させる、
ように構成され、
前記第2の玩具反応は、前記第1の対話型玩具デバイスと前記追加のドローンとの間の追加の相関関係に基づいている、
請求項12に記載の対話型ドローンシステム。
【請求項17】
1又は2以上のプロセッサと、命令を格納する1又は2以上の非一時的なコンピュータ可読媒体とを有する娯楽システムであって、
前記命令は、前記娯楽システムの前記1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、前記1又は2以上のプロセッサに、
第1の対話型玩具デバイスの第1のロケーションを決定させ、
第2の対話型玩具デバイスの第2のロケーションを決定させ、
ドローンの第3のロケーションを決定させ、
前記第1のロケーション及び前記第3のロケーションに基づいて、前記第1の対話型玩具デバイスと前記ドローンとの間の第1の近接性を決定させ、
前記第1の近接性が近接閾値未満であると決定することに応答して、前記第1の対話型玩具デバイスを作動させて、第1の複数の玩具反応のうち第1の玩具反応を引き起こさせ、前記第1の複数の玩具反応のうちの各玩具反応が、前記第1の対話型玩具デバイスの第1の非位置ベースの物理属性と前記ドローンの追加の非位置ベースの物理属性との間の関係に対応するようにし、
前記第2のロケーション及び前記第3のロケーションに基づいて、前記第2の対話型玩具デバイスと前記ドローンとの間の第2の近接性を決定させ、
前記第2の近接性が前記近接閾値よりも小さいと決定することに応答して、前記第2の対話型玩具デバイスを作動させて、第2の複数の玩具反応のうちの第2の玩具反応を生じさせ、
前記第2の複数の玩具反応のうちの各玩具反応が、前記第2の対話型玩具デバイスの第2の非位置ベースの物理属性と、前記ドローンの追加の非位置ベースの物理属性との間の関係に対応するようにする、
ことを特徴とする、娯楽システム。
【請求項18】
前記第1の複数の玩具反応は、前記第2の複数の玩具反応と同じであり、前記第1の玩具反応は前記第2の玩具反応とは異なる、請求項17に記載の娯楽システム。
【請求項19】
前記第1の非位置ベースの物理的属性は、前記第1の対話型玩具デバイスの第1の色、前記第1の対話型玩具デバイスの第1の形状、又は前記第1の対話型玩具デバイスの第1のサイズを含み、
前記第2の非位置ベースの物理的属性は、前記第2の対話型玩具デバイスの第2の色、前記第2の対話型玩具デバイスの第2の形状、又は前記第2の対話型玩具デバイスの第2のサイズを含み、
前記追加の非位置ベースの物理的属性は、前記ドローンの追加の色、前記ドローンの追加の形状、又は前記ドローンの追加のサイズ、もしくはこれらの何れかの組み合わせを含む、
請求項17に記載の娯楽システム。
【請求項20】
前記命令は、前記1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、前記1又は2以上のプロセッサに、
前記ドローンと前記第1の対話型玩具デバイスとの間の見通し線を決定させ、
前記見通し線が遮られないと決定することに応答して、前記第1の対話型玩具デバイスを作動させて、前記第1の複数の玩具反応のうちの前記第1の玩具反応を引き起こさせる、
請求項17に記載の娯楽システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年11月12日に出願され、「SYSTEM AND METHOD FOR INTERACTIVE DRONE EXPERIENCE」と題された米国仮出願第63/112,950号に対する優先権及びその利益を主張し、その開示内容は、あらゆる目的で引用により全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本セクションは、以下に記載及び/又は特許請求される本開示の様々な態様に関連する可能性がある技術の様々な態様を読み手に紹介することを意図している。この議論は、本開示の様々な態様のより良い理解を容易にする背景情報を読み手に提供するのに役立つと考えられる。従って、これらの記載は、先行技術の自認としてではなく、このような観点に照らして読まれるべきであることが理解される。
【0003】
テーマパーク又は遊園地は、ますます人気が高まっており、来園客に臨場感のある体験を提供するように開発されている。例えば、遊園地は、これら臨場感のある来園客の体験を高めることを目的とした対話型アトラクションなどの娯楽システムを含む。残念なことに、従来の対話型アトラクションは、没入体験が冗長で、汎用的で、単純化される様式で技術的に制限されている場合がある。実際に、遊園地の対話型体験の改善が望まれていることが認識されている。
【発明の概要】
【0004】
最初に請求項に記載された本発明の範囲内にある特定の実施形態について以下で要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定することを意図しておらず、むしろ、これらの実施形態は、開示される特定の実施形態の簡潔な概要を示すことのみを意図している。実際に、本開示は、以下に記載される実施形態と類似した又は異なるとすることができる様々な形態を包含することができる。
【0005】
一実施形態では、娯楽システムは、複数のゾーンにわたって操縦されるように構成されたドローンと、複数の玩具反応を引き起こすように作動されるよう構成された対話型玩具デバイスと、1又は2以上のプロセッサと、命令が格納された1又は2以上の非一時的なコンピュータ可読媒体とを含む。命令は、1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、1又は2以上のプロセッサに、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の相関関係を決定させ、相関関係は、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の近接と、複数のゾーンのゾーン内のドローンのロケーション、複数のゾーンのゾーン又は追加のゾーン内の対話型玩具デバイスの追加のロケーション、ドローンの非位置ベースの物理属性、又は対話型玩具デバイスの追加の非位置ベースの物理属性、の少なくとも1つとに基づいている。命令は、1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、1又は2以上のプロセッサに、相関関係に基づいて、複数の玩具反応のうちの玩具反応を起動させる。
【0006】
一実施形態において、対話型ドローンシステムは、ドローンと対話型玩具デバイスとを含む。システムはまた、信号伝送範囲を有する送信機を含むビーコンを含む。ビーコンは、ドローンの存在を決定するように構成される。ドローンの存在を決定することに応答して、ビーコンは、信号伝送範囲にわたって信号を送信し、対話型玩具デバイスによって受信可能であるように構成される。対話型玩具デバイスの第1の対話型玩具デバイスは、信号を受信し、信号の受信に応答して、複数の玩具反応のうちの第1の玩具反応を引き起こすように作動するように構成され、第1の玩具反応は、第1の対話型玩具デバイスとドローンとの間の相関関係に基づく。
【0007】
一実施形態では、娯楽システムは、1又は2以上のプロセッサと、娯楽システムの1又は2以上のプロセッサによって実行されたときに、1又は2以上のプロセッサに様々な行為を行わせる命令を格納させた1又は2以上の非一時的なコンピュータ可読媒体とを含む。命令は、1又は2以上のプロセッサに、第1の対話型玩具デバイスの第1のロケーションを決定させ、第2の対話型玩具デバイスの第2のロケーションを決定させ、ドローンの第3のロケーションを決定させる。命令は、1又は2以上のプロセッサに、第1のロケーション及び第3のロケーションに基づいて、第1の対話型玩具デバイスとドローンとの間の第1の近接性を決定し、第1の近接性が近接閾値未満であると決定することに応答して、第1の対話型玩具デバイスに、第1の複数の玩具反応のうちの第1の玩具反応を引き起こさせ、第1の複数の玩具反応のうちの各玩具反応は、第1の対話型玩具デバイスの第1の非位置ベースの物理属性とドローンの追加の非位置ベースの物理属性との間の関係に対応する。命令はまた、1以上のプロセッサに、第2のロケーション及び第3のロケーションに基づいて、第2の対話型玩具デバイスとドローンとの間の第2の近接性を決定させ、第2の近接性が近接閾値未満であると決定することに応答して、第2の対話型玩具デバイスを作動させて第2の複数の玩具反応のうちの第2の玩具反応を引き起こさせる。第2の複数の玩具反応のうちの各玩具反応は、第2の対話型玩具デバイスの第2の非位置ベースの物理属性とドローンの追加の非位置ベースの物理属性との間の関係に対応する。
【0008】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、並びに利点は、図面全体を通じて同様の参照符号が同様の要素を示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むと更に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の一態様による、遊園地の対話型ドローンシステムの概略図である。
【
図2】本開示の一態様による、
図1の対話型ドローンシステムの2つの対話型玩具デバイスについて幾つかの反応を含む、2つの対話型玩具デバイスの概略図である。
【
図3】本開示の一態様による、制御組立体を有する
図1の対話型ドローンシステムの概略図である。
【
図4】本開示の一態様による、制御組立体を有する
図1の対話型ドローンシステムの概略図である。
【
図5】本開示の一態様による、制御組立体を有する
図1の対話型ドローンシステムの概略図である。
【
図6】本開示の一態様による、
図1の対話型ドローンシステムの動作方法を示すプロセスフロー図である。
【
図7】本開示の一態様による、
図1の対話型ドローンシステムの制御組立体の制御決定の概略図である。
【
図8】本開示の一態様による、
図1の対話型ドローンシステムの制御組立体の制御決定の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の1又は2以上の特定の実施形態について、以下に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を行うために、本明細書では、実際の実施態様の全ての特徴については説明しない場合がある。何れかの技術又は設計プロジェクトと同様に、このような何らかの実際の実施構成の開発において、システム及びビジネスに関連した制約への準拠など、実施構成毎に異なる可能性のある開発者の特定の目標を達成するために、多数の実施時固有の決定を行う必要がある点は理解されたい。更に、このような開発の取り組みは、複雑で時間を要する可能性があるが、本開示の利点を有する当業者にとっては、設計、製作、及び製造の日常的な業務である点を理解されたい。
【0011】
本発明の種々の実施形態の要素を導入する際に、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、要素の1又は2以上が存在することを意味するものとする。用語「備える」、「含む」、及び「有する」は、包括的なものであり、記載した要素以外の付加的な要素が存在し得ることを意味する。加えて、本発明の「一実施形態」、「1つの実施形態」又は「幾つかの実施形態」に対する言及は、同様に記載の特徴部を組み込んだ追加的な実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図していない点を理解されたい。
【0012】
本開示は、一般に、対話型ドローン体験を可能にする娯楽システム及び方法(例えば、遊園地において利用される)に関する。より詳細には、本開示は、対話型玩具デバイスと、遊園地の様々な領域にわたって操縦可能な少なくとも1つのドローンとの間の相関関係に基づいて、対話型玩具デバイスの反応を引き起こす対話型ドローンシステム及び方法に関する。
【0013】
本開示によれば、対話型ドローンシステムは、少なくとも1つのドローンと、複数の対話型玩具デバイスとを含む。対話型玩具デバイスは、例えば、遊園地に来ている来園客に配布することができる。特定の実施形態では、複数の異なるタイプの対話型玩具デバイスを、遊園地に来ている来園客に配布することができる。例えば、第1の対話型玩具デバイスは、赤などの第1の色を含むことができ、第2の対話型玩具デバイスは、青などの第2の色を含むことができる。しかしながら、対話型玩具デバイスは、サイズ又は形状などの追加的又は代替的な特性を介して区別することができる。特定の実施形態では、対話型玩具デバイスは、顔などの異なる人間的又は動物的な特性を含むことができる。これらの人間的又は動物的特性はまた、対話型玩具デバイスの識別特性とすることができる。例えば、第1の対話型玩具デバイスの第1の顔は、第2の対話型玩具デバイスの第2の顔とは異なる場合がある。実際に、第1の対話型玩具デバイスの第1の顔は、濃い眉毛を含むことができ、第2の対話型玩具デバイスの第2の顔は、細い眉毛を含むことができる。様々な対話型玩具デバイスは、追加的に又は代替的に、遊園地に来ている来園客の少なくとも一部の人が知っている物語の中のキャラクターに対応することができる。例えば、第1の対話型玩具デバイスは、物語の悪役(例えば、敵役)に対応することができ、第2の対話型玩具デバイスは、物語の英雄(例えば、主人公)に対応することができる。追加的に又は代替的に、第1の対話型玩具デバイスは、物語の相棒に対応することができ、第2の対話型玩具デバイスは、物語のメインキャラクターに対応することができる。対話型玩具デバイスは、物語のこれらのキャラクターに対応する特性を含むことができる。様々な対話型玩具デバイス間の識別特性の上述の例は非排他的であることを理解されたい。
【0014】
前述したように、様々な対話型玩具デバイスは、遊園地に来ている様々な来園客に配布することができる。対話型玩具デバイスは、来園客の身体に対話型玩具デバイスを身につけて来園客が遊園地を動き廻ることができるように、携帯型、着用型、又は他のサイズ及び形状のものとすることができる。従って、様々な対話型玩具デバイスを有する様々な来園客が遊園地のゾーン全体を移動する際に、様々な対話型玩具デバイスを遊園地のゾーンに配布することができる。また、幾つかの対話型玩具デバイスは、遊園地の様々な領域に恒久的に常設することができる。
【0015】
対話型ドローンシステムはまた、少なくとも1つのドローンを含む。ドローンは、遊園地の上述のゾーンについて飛行させるか、又は他の方法で操縦することができる。例えば、ドローンは、遊園地の様々なゾーンにわたる予め定義されたコースに沿って飛行するように予めプログラムすることができる。幾つかの実施形態では、ドローンの進路は、コントローラを介して全体的又は部分的に自動化することができる。加えて又は代替的に、ドローンの進路は、コントローラによって受信されたフィードバックに少なくとも部分的に依存することができる。例えば、天候、遊園地全体にわたる来園客の分布、及び他の要因を示すフィードバック(例えば、センサフィードバック)は、コントローラによって受信され、コントローラがドローンの動きを自動的に決定及び制御する際にコントローラによって考慮することができる。更に他の実施形態では、ドローンは、コントローラを介して遊園地の従業員又は来園客によってなど、手動で操作される制御デバイス(例えば、リモコン)を介して全体的又は部分的に操縦することができる。
【0016】
対話型玩具デバイスの各々は、ドローンが対話型玩具デバイスの予め定義された近接の範囲内(例えば、対話型玩具デバイスと同じゾーン内)に来たことに応答して反応するように構成することができる。例えば、センサ及びコントローラを利用して、ドローンと第1の対話型玩具デバイスとの間の近接性を決定することができ、第1の対話型玩具デバイスは、近接性が予め定義された近接閾値未満である場合に反応するように制御することができる。幾つかの実施形態では、近接閾値は、50フィートなどの対話型玩具デバイスとドローンとの間の予め定義された距離に対応することができる。対話型玩具デバイスが、ドローンからの予め定義された距離と等しいか又はそれ未満である実際の距離(例えば、対話型玩具デバイスがドローンから50フィート以下離れている)に位置付けられたときに、対話型玩具デバイスは反応するように制御することができる。他の実施形態では、近接閾値は、単に、遊園地の特定の予め定義されたゾーンにおける対話型玩具デバイス及びドローンの共通の居住地に対応する。すなわち、対話型玩具デバイスがドローンと同じゾーンにある場合に、近接閾値が満たされる。
【0017】
上述の実施形態において、対話型玩具デバイスによって示される特定のタイプの反応は、対話型玩具デバイスとドローンとの間の相関関係に基づいて選択することができる。ドローンと対話型玩具デバイスとの間の近接性は、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の相関関係の1つの要因と考えられるが、対話型玩具デバイスがいつどのように反応するかを決定する際に、他の要因も考慮することができる。すなわち、対話型玩具デバイスは複数の反応を可能にすることができ、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の特定の相関関係に応答して、複数の反応のうちの特定の反応を引き起こすことができる。上述の近接性は、反応をトリガーすることができるので、上述の近接性は、本開示による第1の対話型デバイスとドローンとの間の相関関係の一部と見なすことができる。
【0018】
本開示による「近接性」は、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の接近度を指す(例えば、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の距離に基づいて、又はドローンと第1の対話型玩具デバイスが同じゾーンに存在することに基づいて)点に留意されたい。近接性は、玩具とドローンとの間の実際の距離が予め定義された閾値距離よりも小さいことに基づいて決定することができ、或いは、近接性は、玩具とドローンが共通の予め定義されたゾーンを占有することに基づいて決定することができる。
【0019】
更に、ロケーションベースの特徴もまた、対話型玩具反応を決定しトリガーする際に考慮することができる。本開示による「ロケーション」とは、対話型玩具デバイスが存在する特定のゾーン、又はドローンが存在するゾーンを指すことができる。すなわち、「近接性」は、ロケーションに関係なくドローンと対話型玩具デバイスとの間の接近度を指し、一方、「ロケーション」は、「近接性」に関係なく、玩具、ドローン、又はその両方の実際のロケーションを指す。
【0020】
例えば、第1の対話型玩具デバイスは、遊園地の第1のゾーンに配置することができ、第1のゾーンにいる間、特定の方法で反応することができる。実際に、ドローンが対話型玩具デバイスの近接近した状態になると(例えば、ドローン及び対話型玩具デバイスが共に第1のゾーンに常駐すると)、上述の近接閾値を満たすことができ、対話型玩具デバイスは、第1のゾーンに対応する第1の反応を示すことができる。第1の対話型玩具デバイス及びドローンが、例えば、第1のゾーンとは異なる第2のゾーンを同時に占有することになった場合、第1の対話型玩具デバイスは、第2のゾーンに対応した第1の反応とは異なる第2の反応を示すことができる。すなわち、何れの場合においても、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の近接性が決定されて、その近接性に基づいて対話型玩具デバイスの反応がトリガーされる。この場合における対話型玩具デバイスによって示される特定のタイプの反応は、対話型玩具デバイスが存在する特定のロケーション(例えば、第1のゾーン、第2のゾーンなど)に少なくとも部分的に依存する。予め定義された閾値距離に基づいて近接性が決定される実施形態では(例えば、玩具及びドローンが同じゾーンに存在するのとは違って)、玩具によって示される特定の反応は、玩具自体が存在するゾーン、ドローン自体が存在するゾーン、又はこれらの組み合わせに依存することができる。
【0021】
上記の説明に加えて、ドローンが第2の対話型玩具デバイス及び第1の対話型玩具デバイスが近接する際に、両者が第1のゾーンに存在する場合、第2の対話型玩具デバイスは、第1の対話型玩具デバイスとは異なるように反応することができる。幾つかの実施形態では、第1の対話型玩具デバイス及び第2の対話型玩具デバイスは、時間における単一の又は類似の時点で異なるように反応することができる。実際に、対話型玩具デバイスの上述の色、サイズ、形状、又は顔などの他の非位置ベースの物理的特性又は属性(例えば、美的特性)は、対話型玩具デバイスによって示される反応のタイプを決定付けることができる。例えば、第1のゾーンにおける第1の対話型玩具デバイスは、物語の英雄に対応することができ、ドローンが第1の対話型玩具デバイスに接近すると喜びで反応することができ、一方、第1のゾーンにおける第2の対話型玩具デバイスは、物語の悪役に対応することができ、ドローンが第2の対話型玩具デバイスに接近すると怒りで反応することができる。反応は、例えば、他の可能な反応のなかでも、色、サイズ、又は形状の変化、或いは顔の表情の変化(例えば、笑顔、渋面、欠伸、怒鳴る、泣く、叫び、など)を含むことができる。本開示による「位置」は、近接性及びロケーションの両方を広く指すことができる点に留意されたい。すなわち、上記及び以下の「非位置ベースの物理的特性」への言及は、サイズ、形状、色、キャラクター、顔、又は他の何らかの美的もしくは機能的特徴を伴う、ドローン、対話型玩具デバイス、又はその両方の特性を意味することができる。言い換えれば、「非位置ベースの物理的特性」は、「近接」特性及び「ロケーション」特性を除外する。
【0022】
特定の実施形態では、複数のドローンもまた、利用することができる。更に、ドローンは、タイプ(例えば、サイズ、形状、色、顔の特性、又は物語におけるキャラクターに基づいて)が異なっていてもよい。従って、対話型玩具デバイスによって示される反応のタイプを決定付ける、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の相関関係は、サイズ、形状、色、キャラクター、又は顔などのドローンの物理的属性に依存することができる。例えば、第1の色(例えば、赤)を有する対話型玩具デバイスは、第2の色(例えば、青)を有する第1のドローンに対して、第3の色(例えば、緑)を有する第2のドローンに対して反応するのと異なるように反応することができる。
【0023】
実施形態に応じて、対話型玩具デバイス、ドローン、又はこれらの任意の組み合わせの非位置ベースの物理的特性は、複数の方法で検出又は決定することができる。例えば、対話型玩具デバイスは、RFIDチップ又はタグ、バーコード、QRコード(登録商標)、物理的マーク、又は対話型玩具デバイスのタイプ(例えば、サイズ、形状、色、顔、又は物語のキャラクター)に対応する他の識別子などの物理的識別子を含むことができる。同様に、ドローンは、ドローンのタイプ(例えば、サイズ、形状、色、顔、又は物語におけるキャラクター)に対応する物理的識別子を含むことができる。コントローラは、非位置ベースの物理的特性の各々自体を検出することなく、代わりに単に対応する識別子を検出することによって、上述の識別子に基づいて、対話型玩具デバイスとドローンとの間の相関の非位置ベースの物理的特性を決定することができ、識別子に対応する特性は、メモリに格納される。しかしながら、特定の実施形態では、検出ハードウェア(例えば、センサ)を利用して、ドローン及び対話型玩具デバイスの非位置ベースの物理的特性を検出することができる。加えて又は代替的に、先に説明したように、検出ハードウェア(例えば、センサ)を利用して、ドローンと対話型玩具デバイスとの間のロケーション及び/又は近接性を検出することができる。更に、特定の実施形態では、物理的識別子の検出は必要とされない。例えば、特定の実施形態では、特定の玩具デバイスに対する反応は、近接性及び/又はロケーションの特徴に基づいて決定することができる。
【0024】
上記の説明で示唆されたように、特定のドローンと特定の対話型玩具デバイスとの間の相関関係は、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の近接性、対話型玩具デバイスのロケーション、ドローンのロケーション、対話型玩具デバイスの非位置ベースの物理的特性(例えば、美的特性)、ドローンの非位置ベースの物理的特性(例えば、美的特性)などを含む、複数の要因を含むことができる。各相関関係は、問題となっている対話型玩具デバイスの対応する反応を含むことができる。開示された対話型ドローンシステムにおいて上述の特徴を利用することにより、ユニークで臨場感のある対話型の来園客体験を創出することができる。すなわち、来園客は、アトラクションに複数回参加することができ、毎回異なる経験を受けることができる(例えば、遊園地の異なるゾーンを占有することによって、遊園地内で異なるタイプのドローンに遭遇することによって、異なるタイプの対話型玩具デバイスを有することによって、など)。これら及び他の特徴は、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
【0025】
図1は、遊園地11のための対話型ドローンシステム10の一実施形態の概略図である。本開示における特定の事例では、対話型ドローンシステム10は、娯楽システムと呼ばれることがある。対話型ドローンシステム10は、ドローン12と、制御組立体13と、対話型玩具デバイス14、16、18、20とを含むことができる。幾つかの実施形態では、後の図面を参照して詳細に説明するように、グローバルコントローラは利用されておらず、代わりに制御特徴(例えば、プロセッサ、メモリ)がシステム10の様々な構成要素にわたって分散配置される。一般に、1又は2以上のプロセッサ及び1又は2以上のメモリが、本開示のシステム10によって利用することができ、本開示に従ってシステム10の様々な構成要素に分散することができる。制御分散の様々については、後の図面を参照しながら提供される。
【0026】
図1に示されるように、対話型玩具デバイス14、16、18、20の複数の異なるタイプを利用することができる。例えば、対話型玩具デバイス16、18、20は、ダイヤモンド形特徴17、19、21を有する第1のタイプに対応することができ、対話型玩具デバイス14は、三角形状の特徴15を有する第2のタイプに対応することができる。前述のように、対話型玩具デバイス14、16、18、20は、サイズ、色、形状、物語におけるキャラクター、又は顔の特徴など、他の識別特性を含むことができる。ダイヤモンド形特徴17、19、21及び三角形特徴15は、例であり、何れかの数の異なる特性(例えば、色、チーム所属、形状、キャラクタータイプ)の代表である。
【0027】
遊園地11は、図示のように、様々なゾーン22、24、26に分割することができる。これらのゾーン22、24、26の境界は、制御組立体13のメモリに(例えば、メモリに格納された遊園地11のマップの一部として)格納することができる。加えて又は代替的に、これらのゾーン22、24、26の境界は、玩具デバイス14、16、18、20及び/又はドローン12と通信するように構成された様々なビーコンによって定めることができる。例えば、各ゾーンに関連する各ビーコンは、デバイス14、16、18、20及び/又はドローン12との間で通信を送受信するように構成することができ、幾つかの実施形態では、各ビーコンの範囲は、遊園地11のゾーン22、24、26を定めることができる。すなわち、様々なゾーン22、24、26は、ビーコンの信号エミッタ及び/又は検出器の通信範囲に対応することができる。
【0028】
図示の実施形態では、対話型玩具デバイス14、16は第1のゾーン22に存在し、対話型玩具デバイス18は第2のゾーン24に存在し、対話型玩具デバイス20は第3のゾーン26に存在する。更に、図示の実施形態では、ドローン12は、第2のゾーン24に存在する。前述のように、これらのゾーン22、24、26は、信号エミッタ及び/又は検出器(例えば、ビーコン技術)からの無線通信の有効到達距離に対応することができる。
【0029】
対話型玩具デバイス14、16、18、20の各々は、それぞれの対話型玩具デバイス14、16、18、又は20とドローン12との間の相関関係に応答して反応を示すように構成することができる。すなわち、第1の相関関係は、第1の対話型玩具デバイス14とドローン12との間の制御組立体13によって決定することができ、第2の相関関係は、第2の対話型玩具デバイス16とドローン12との間の制御組立体13によって決定することができ、第3の相関関係は、第3の対話型玩具デバイス18とドローン12との間の制御組立体13によって決定することができ、第4の相関関係は、第4の対話型玩具デバイス20とドローン12との間の制御組立体13によって決定することができる。様々な相関関係は、ドローン12及び/又は対話型玩具デバイス14、16、18、20の位置ベースの特性、及び非位置ベースの物理的特性を考慮して決定することができる。位置ベースの特性は、ドローン12及び/又は対話型玩具デバイス14、16、18、20の独立した位置又は相対的な位置を含むことができる。例えば、位置ベースの特性は、ドローン12及び/又は対話型玩具デバイス14、16、18、20が存在するゾーン22、24、26を含むことができる。更に、位置ベースの特性は、ドローン12と対話型玩具デバイス14、16、18、20との間の近接性を含むことができる。すなわち、第1の対話型玩具デバイス14とドローン12との間の第1の距離34、第2の対話型玩具デバイス16とドローン12との間の第2の距離36、第3の対話型玩具デバイス18とドローン12との間の第3の距離38、及び第4の対話型玩具デバイス20とドローン12との間の第4の距離40は、制御組立体13によって決定することができ、ドローン12と対話型玩具デバイス14、16、18、20との間の上述の相関関係に含まれる複数の要因の1つとすることができる。幾つかの実施形態では、反応は、上述の距離34、36、38、又は40のうちの1つが予め定義された閾値距離よりも小さいことに基づいてトリガーすることができる。例えば、一実施形態では、第3の対話型玩具デバイス18は、距離38が予め定められた閾値距離又は近接性(例えば、制御組立体13のメモリに格納される)よりも小さいことに応答して反応を示すことができ、反応のタイプは、ドローン12と第3の対話型玩具デバイス18との間の相関関係に依存する。
【0030】
距離34、36、38、40は、対応する対話型玩具デバイス14、16、18、20からドローン12の中心点又は領域39(例えば、感知領域)までの距離を測定することができることに留意されたい。距離34、36、38、40は、制御組立体13のセンサ、例えば赤外線(IR)センサによって決定することができる。一実施形態では、IR送信機は、対話型玩具デバイス14、16、18、20の各々に配置することができ、IR受信機は、ドローン12に配置することができ、又はその逆もまた可能である。IR送信機及び受信機のペアを利用して、様々な距離34、36、38、40を決定することができる。特定の実施形態では、相対的近接性は、追加的に又は代替的に、ドローン12が、対話型玩具デバイス14、16、18、20のうちの1つ以上が存在するゾーン22、24、26のうちの1つに存在することに基づいて決定することができる。例えば、図示の実施形態では、ドローン12及び第3の対話型玩具デバイス18は、第2のゾーン24に存在する。従って、第3の対話型玩具デバイス18の反応が、相対的な近接性(例えば、ドローン12と第3の対話型玩具デバイス18が同じゾーン24に存在する)に基づいてトリガーすることができる。これら及び他の実施形態では、ゾーン22、24、26の各々に対応するビーコンを利用して、対話型玩具デバイス14、16、18、20及び/又はドローン12の存在を検出することができ、ビーコンを利用して、対話型玩具デバイス14、16、18、20(例えば、対話型玩具デバイス14、16、18、20の反応を開始するため)及び/又はドローン12に通信を送信することができる。
【0031】
ドローン12と、例えば第3の対話型玩具デバイス18との間の近接性に応答して反応をトリガーすることに加えて、制御組立体13は、ドローン12及び/又は第3の対話型玩具デバイス18のロケーションに依存して特定のタイプの反応をトリガーすることができる。すなわち、第3の対話型玩具デバイス18は、ドローン12と第3の対話型玩具デバイス18が近接近し、第3の対話型玩具デバイス18及び/又はドローン12が第2のゾーン24にあるときに、笑顔などの第1の反応を示すことができる。しかしながら、第3の対話型玩具デバイス18は、ドローン12と第3の対話型玩具デバイス18とが近接近し、第3の対話型玩具デバイス18及び/又はドローン12が第3のゾーン26にあるときに、渋面などの第2の反応を示すことができる。
【0032】
更に、対話型玩具デバイス14、16、18、20の特定の反応は、対話型玩具デバイス14、16、18、20及び/又はドローン12の非位置ベースの物理的特性(例えば、美的又は機能的特性)に依存することができる。すなわち、非位置ベースの物理的特性は、対話型玩具デバイス14、16、18、20によって示される反応のタイプを決定付ける上述の相関関係の一部とすることができる。例えば、ダイヤモンド形特徴17、19、21を有する対話型玩具デバイス16、18、20は、ドローン12との近接近に対して第1の方法(例えば、泣く)で反応することができ、一方、三角形状の特徴15を有する対話型玩具デバイス14は、ドローン12との近接近に対して第2の方法(例えば、笑う)で反応することができる。従って、例えば、英雄チームに関連する玩具は、英雄チームに関連するドローンが近くにあるときに幸せな特徴を示すことができ、同じ玩具は、悪役に関連するドローンが近くにあるときに嫌悪感を示すことができる。勿論、対話型玩具デバイス14、16、18、20の反応のタイプを決定付ける相関関係は、問題となるドローン12の非位置ベースの物理的特性、問題となる対話型玩具デバイス14、16、18、20の非位置ベースの物理的特性、問題となるドローン12の位置、問題となる対話型玩具デバイス14、16、18、20の位置、及び他の要因を含む多因子とすることができる。
【0033】
上述の効果を利用するための様々な制御方式について、
図3~
図6に図示し、これらに関して説明する。まず、第1及び第2の対話型玩具デバイス14、16の様々な可能な反応の実施形態が
図2に示されている。
図2に示すように、三角形状の特徴15を有する第1の対話型玩具デバイス14は、笑顔反応41、渋面反応42、及び陽気反応44で反応するように制御可能とすることができる。菱形の特徴17を有する第2の対話型玩具デバイス16は、水平に開いた口の反応46、垂直に開いた口の反応48、又は斜めの口の反応50で反応するように制御可能とすることができる。反応41、42、44、46、48、50は、玩具デバイス14、16の機械的特徴を作動させることによって引き起こすことができる、又は反応41、42、44、46、48、50は、対話型玩具デバイス14、16上のデジタルディスプレイを介して引き起こすことができる。例えば、第1及び第2の対話型玩具デバイス14、16の顔の特徴は、第1及び第2の対話型玩具デバイス14、16のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に表示することができ、また、デジタル的に制御することができる。上述の反応は、非限定的な例であることを理解されたい。他のタイプの反応の例は、音を立てる、フレーズを話す、目を瞬かせる、羽ばたく、尾を振る、帽子を上げる、拳を振る、頭をうなずく、及び他の何れかの機械的、オーディオ的又は視覚的動作を含む、機械的又はデジタル的に提示された反応を含むことができる。
【0034】
更に、第1及び第2の対話型玩具デバイス14、16は、例えば、同じタイプの反応を示すことを可能とすることができると同時に、依然として、本開示で記載される固有の没入型の来園客体験を可能にすることができることを理解されたい。実際に、第1及び第2の対話型玩具デバイス14、16は、利用可能な反応の同じサブセットを含むことができるが、異なる相関関係に応答して異なるように反応することができる。例えば、第1の対話型玩具デバイス14及び第2の対話型玩具デバイス16は、両方とも、笑顔反応41が可能とすることができるが、第1の対話型玩具デバイス14は、第2の対話型玩具デバイス16とは異なる相関関係に応答して笑顔反応41を示すことができる。一実施形態では、第1の対話型玩具デバイス14は、
図1に図示された第1のゾーン22に存在する第1の対話型玩具デバイス14に基づいて、ドローン12との近接近に基づいて、及び三角形状の特徴15を有する第1の対話型玩具デバイス14に基づいて、笑顔反応41を示すことができ、第2の対話型玩具デバイス16は、
図1の第2のゾーン24に存在する第2の対話型玩具デバイス16に基づいて、及びダイヤモンド形特徴17を有する第2の対話型玩具デバイス16に基づいて笑顔反応41を示すことができる。更に、第1の対話型玩具デバイス14は、ドローン12との近接近、第2のゾーン24に存在する第1の対話型玩具デバイス14、及び三角形状の特徴15を有する第1の対話型玩具デバイス14に応答して、
図2の渋面反応42を示すことができ、第2の対話型玩具デバイス16は、ドローン12との近接近、第1のゾーン22に存在する第2の対話型玩具デバイス16、及びダイヤモンド形特徴17を有する第2の対話型玩具デバイス16に応答して、
図2の渋面反応42を示すことができる。幾つかの実施形態において、及び/又は特定の相関関係に応答して、第1の対話型玩具デバイス14及び第2の対話型玩具デバイス16は、単一の又は同様の時点に異なる反応を示すことができる。
【0035】
更に、ドローン12と様々な対話型玩具デバイス14、16、18、20との間の相関関係は、多因子相関関係とすることができる点に留意されたい。例えば、再び
図1に着目すると、対話型玩具デバイス14、16、18、20の特定の1つが存在するゾーン22、24、26は、多因子相関関係の第1の要因とすることができ、ドローン12が存在するゾーン22、24、26は、多因子相関関係の第2の要因とすることができ、対話型玩具デバイス14、16、18、20の特定の1つの非位置ベースの物理的特性(例えば、サイズ、形状、色、又はキャラクター)は、多因子相関関係の第3の要因とすることができ、ドローン12の非位置ベースの物理的特性は、多因子相関関係の第4の要因とすることができる。実際に、複数のドローン(ドローン12を含む)を利用することができ、各ドローンは、識別できる非位置ベースの物理的特性(例えば、サイズ、形状、色、顔、物語の中の人物)を有する。勿論、先に説明したように、反応をトリガーするために幾つかの実施形態で必要とされるドローン12と対話型玩具デバイス14、16、18、20の特定の1つとの間の相対的近接性もまた、上述の多因子相関関係の一部とみなすことができる。前述のような相対的近接性は、ゾーン22、24、26のうちの1つにおける共通の居住、又はドローン12と対話型玩具デバイス14、16、18、20のうちの1つとの間の測定距離を超える近接閾値距離に基づくことができる。
【0036】
幾つかの実施形態では、センサフィードバック及び/又はビーコンは、ドローン12と対話型玩具デバイス14、16、18、20との間の様々な相関関係を決定するために、制御組立体13の一部であるか、又は制御組立体13によって利用することができる。すなわち、制御組立体13は、センサを含むか、又はセンサフィードバックを受け取ることができる。勿論、先に説明したように、
図1に概略的に示された制御組立体13は、システム10の様々な構成要素にわたって分散された様々な制御構成要素を意味することができる。例えば、制御組立体13は、1又は2以上のプロセッサ、1又は2以上のメモリ、及び1又は2以上のセンサを含むことができ、1又は2以上のプロセッサは、1又は2以上のセンサからデータを受け取り、センサフィードバックに基づいて上述の相関関係の少なくとも一部分を決定する。制御組立体13の制御特徴及び例示的な制御分布は、
図3~5に示され、以下で詳細に説明する。
【0037】
図3は、第1、第2、及び第3のビーコン52、54、56を含む制御組立体を有する
図1の対話型ドローンシステム10の概略図である。図示の実施形態では、第1のビーコン52は第1のゾーン22に対応し、第2のビーコン54は第2のゾーン24に対応し、第3のビーコン56は第3のゾーン26に対応する。幾つかの実施形態では、第1、第2、及び第3のゾーン22、24、26は、それぞれの第1、第2、及び第3のビーコン52、54、56の対応する信号範囲によって定義される。
【0038】
第1、第2、及び第3のビーコン52、54、56の各々は、対話型玩具デバイス14、16、18、20、ドローン12、又はこれらの組み合わせと通信するように構成することができる。幾つかの実施形態では、第2のビーコン54は、ドローン12及び/又は対話型玩具デバイス14、16、18、20の何れかを範囲内(例えば、対応する第2のゾーン24内)で検出することができ、ドローン12及び範囲内(例えば、対応する第1のゾーン22内)の対話型玩具デバイス14、16、18、20の何れかに通信を送ることが可能とすることができる。幾つかの実施形態では、第1、第2、及び第3のビーコン52、54、56は、対話型玩具デバイス14、16、18、20を検出するように構成されていなくてもよく、代わりに、範囲内の何れかの対話型玩具デバイスによって受信される信号を送信することになる。図示の実施形態では、第2のビーコン54は、第2のゾーン24内のドローン12と、第2のゾーン24内の第3の対話型玩具デバイス18とを検出することができる。第3の対話型玩具デバイス18及びドローン12が同じ第2のゾーン24を占有することを検出すると、第2のビーコン54は、第3の対話型玩具デバイス18に通信(例えば、無線通信)を送信することができる。第3の対話型玩具デバイス18は、通信を受信し、通信に応答して、特定の方法で反応することができる。
【0039】
第1、第2、及び第3のビーコン52、54、56を利用する幾つかの実施形態では、第1、第2、及び第3のビーコン52、54、56は、対話型玩具デバイス14、16、18、20によって示される特定の反応を決定付ける相関関係の少なくとも一部を決定することができる。
図3において、例えば、第2のビーコン54は、第3の対話型玩具デバイス18がダイヤモンド形状19を含むことを検出することができ、第2のビーコン54は、上述の通信(例えば、無線通信)を介して、第3の対話型玩具デバイス18にダイヤモンド形状19に基づく反応をさせることができる。別の実施形態では、第2のビーコン54は、第3の対話型玩具デバイス18に反応するように命令することができるが、第3の対話型玩具デバイス18自体(例えば、そのプロセッサ)は、適切な反応を少なくとも部分的に決定する。
【0040】
しかしながら、複数のドローンが利用することができ、及び/又は利用されているドローンのタイプが対話型玩具デバイス16、18、20によって不明であってもよく、利用されているドローンのタイプ又は特性は、種々の対話型玩具デバイス14、16、18、20によって示される反応のタイプの決定で役割を果たすことができる点に留意されたい。例えば、第3の対話型玩具デバイス18の第1の反応は、第3の対話型玩具デバイス18のダイヤモンド19とペアにされるドローン12の第1の物理的特徴に基づいて決定することができるが、第3の対話型玩具デバイス18の第2の反応は、対話型玩具デバイス18のダイヤモンド19とペアにされるドローン12の第2の物理的特徴に基づいて決定することができる。
【0041】
物理的非位置ベースの特性のこれらのペアリングは、
図3に示される実施形態を介して決定することができる。例えば、第1、第2、及び第3のビーコン52、54、56の各々は、範囲内の対話型玩具デバイス14、16、18、20の存在を検出し、対話型玩具デバイス14、16、18、20のタイプを検出し、範囲内のドローン12(又はドローン)の存在を検出し、ドローン12(又はドローン)のタイプを検出し、対話型玩具デバイス14、16、18、20及びドローン12の存在及びタイプに基づいて適切な玩具反応を決定し、適切な玩具反応を示す命令を対話型玩具デバイス14、16、18、20に通信するように構成することができる。しかしながら、他の制御方式も実施可能である。
【0042】
図4は、制御組立体13を含む、制御組立体を有する
図1の対話型ドローンシステム10の一実施形態の概略図である。先に説明したように、システム10は、ドローン12と、複数の対話型玩具デバイス14、16、18、20とを含むことができる。図示の実施形態では、システム10はまた、第2のドローン86を含む。ドローン12及び第2のドローン86は、識別する非位置ベースの物理的特性を含む。例えば、第1のドローン12は、これに取り付けられた円形形状91を含み、第2のドローン86は、これに取り付けられた方形形状93を含む。この場合も同様に、形状(例えば、円形形状91及び方形形状93)は、様々な異なる特性(例えば、色又は英雄もしくは悪役などのグループとの関連)の何れかを表す。先に説明したように、ドローン12、86のこれらの非位置ベースの物理的特性は、対話型玩具デバイス14、16、18、20のうちの近接したデバイスがどのように反応するかを少なくとも部分的に決定付けることができる。これら及び他の特徴について、以下に詳細に説明する。
【0043】
システム10の制御組立体13は、1又は2以上のプロセッサ70、1又は2以上のメモリ72、及び通信回路74を有する1又は2以上のコントローラ23を含む。更に、図示の実施形態における制御組立体13は、データベース75と、第1、第2、第3、第4、及び第5のセンサ76、78、80、82、84とを含む。第1のセンサ76は、システム10の第1のドローン12に対応することができ、第2のセンサ78は、システム10の第2のドローン86に対応することができ、第3のセンサ80は、第1のゾーン22(例えば、遊園地11の)、第4のセンサ82は、第2のゾーン24(例えば、遊園地11の)、第5のセンサ84は、第3のゾーン26(例えば、遊園地11の)対応することができる。第1、第2、第3、第4、及び第5のセンサ76、78、80、82、84は、これに関連するハードウェアを監視するように構成することができる。すなわち、第1及び第2のセンサ76、78は、ドローン12、86の位置を監視することができ、一方、第3、第4及び第5のセンサ80、82、84は、第1、第2、及び第3のゾーン22、24、26の地上レベルに配置された種々のデバイス(例えば、第3のセンサ80は第1及び第2の対話型玩具デバイス14、16の位置、第4のセンサ82は第3の対話型玩具デバイス18の位置、第5のセンサ84は第4の対話型玩具デバイス20の位置)を監視することができる。本実施形態によれば、より多くの又はより少ないセンサを利用することができる。例えば、各対話型玩具デバイス14、16、18、20は、1又は複数の専用のセンサを含むことができる。更に、単一のセンサが、2つのドローン12、86の位置を監視することができる。第1、第2、第3、第4、及び第5のセンサ76、78、80、82、84は、カメラ、赤外線(IR)センサなどの何れかの適切なタイプのセンサを含むことができることに留意されたい。
【0044】
コントローラ23は、第1、第2、第3、第4、又は第5のセンサ76、78、80、82、84のうちの1又は2以上のセンサからデータを受信し、データを利用して、ドローン12、86及びデバイス14、16、18、20のロケーションと、各ドローン12、86と各対話型玩具デバイス14、16、18、20との間の相対的近接性を決定することができる。
図1及び
図2に関して説明したように、センサフィードバックは、各対話型玩具デバイス14、16、18、20がいつ、どのように反応するかを決定する際にコントローラ23によって考慮することができる。例えば、メモリ72は、プロセッサ70によって実行されたときに、プロセッサ70に、対話型玩具デバイス14、16、18、20の様々な反応を命令するのにコントローラ23によって利用される相関関係を決定させる、格納された命令を含むことができる。各コントローラ23の通信回路74は、通信(例えば、反応命令)を対話型玩具デバイス14、16、18、20の各々に送信するように構成することができる。
【0045】
先に説明したように、第1、第2、第3、第4、及び第5のセンサ76、78、80、82、84(及び/又は他のセンサ)、又はこれらからのフィードバックを利用して、様々なドローン12、86及び/又は対話型玩具デバイス14、16、18、20の非位置ベースの物理的特性を決定することができる。しかしながら、幾つかの実施形態では、非位置ベースの物理的特性は、1又は2以上のコントローラ23の1又は2以上のメモリ72に格納された対話型玩具デバイス14、16、18、20の識別子と相関することができる。すなわち、制御組立体13は、非位置ベースの物理的特性自体を検出することなく、代わりに、単にドローン12、86及び/又は対話型玩具デバイス14、16、18、20の存在を検出し、非位置ベースの物理的特性及び/又は適切な相関ベースの反応を示す参照テーブル(例えば、メモリ72に格納されている)を参照することによって、非位置ベースの物理的特性を決定することができる。幾つかの実施形態では、ドローン12、86及び/又は対話型玩具デバイス14、16、18、20の存在は、ドローン12、86及び/又は対話型玩具デバイス14、16、18、20上又はその中に配置された物理的識別特徴(例えば、RFIDタグ、QRコード(登録商標)、バーコード、物理記号、英数字等)を介して検出することができる。例えば、第2のドローン86は、RFIDタグ又はチップ、QRコード(登録商標)、バーコード、英数字文字、又は他の何れかの適切な識別子に対応することができる物理的識別特徴87を含み、物理的識別特徴87は、第2のドローン86が方形93特徴を含むタイプであることを示す。上述した識別子に基づいて対話型玩具デバイス14、16、18、20を識別した後、コントローラ23は、メモリ72に格納された参照テーブルを参照して、識別子に関連する非位置ベースの物理的特性(例えば、美的特性又は機能特性)を決定することができる。
【0046】
幾つかの実施形態では、制御組立体13のデータベース75を利用して、上述のデータのうちの特定のもの(例えば、参照テーブル[s])を格納することができ、対話型玩具デバイス14、16、18、20の適切な反応を決定するために必要に応じて、プロセッサ70又はメモリ72に関連データを通信することができる。更に、幾つかの実施形態では、周囲センサ98を利用することができ、ドローン12、86と対話型玩具デバイス14、16、18、20との間の相関関係(及び対話型玩具デバイス14、16、18、20のその後の反応)は、これらの周囲条件に一部依存することができる。例えば、周囲センサ98は、周囲条件(例えば、周囲の天候、周囲の温度、周囲の明るさ、遊園地の様々なゾーン全体の来園客の濃度)を示すデータを通信することができる。幾つかの実施形態では、周囲条件(例えば、気象条件)は、コントローラ23によって気象放送サービスからスクラブすることができる。ドローン12、86及び対話型玩具デバイス14、16、18、20の位置ベースの特性(例えば、近接及び位置)及び非位置ベースの物理的特性(例えば、サイズ、形状、色、キャラクター、又は顔)に基づいて、コントローラ23は、対話型玩具デバイス14、16、18、20の各々がいつ、どのように反応するかを決定することができる。
【0047】
先に説明したように、コントローラ23は、ドローン12、86及び対話型玩具デバイス14、16、18、20とは別個のものとすることができ、又は、ドローン12、86及び対話型玩具デバイス14、16、18、20に全部又は一部が常駐することができることを理解されたい。更に、プロセッサ70、メモリ72、及び通信回路74は、ドローン12、86及び対話型玩具デバイス14、16、18、20とは別個に、又は一体的に、複数のプロセッサ70、メモリ72、及び通信回路74に分割することができる。一般に、制御組立体13及び対応するコントローラ23は、ドローン12と対話型玩具デバイス14、16、18、20との間の相関関係、及びドローン86と対話型玩具デバイス14、16、18、20との間の相関関係を決定し、対話型玩具デバイス14、16、18、20に命令して相関関係に基づく反応を起こさせるように動作する。
【0048】
図5は、制御組立体13を有する
図1の対話型ドローンシステム10の別の実施形態の概略図である。図示の実施形態では、第1の来園客100がバリア105内に配置される。第1の来園客100は、第1の対話型玩具デバイス14と、携帯電話又は他の顧客インターフェースデバイスなどの第1の追加のハンドヘルドデバイス101とを身に付けている。第2の来園客102は、バリア105の外側に配置されている。第2の来園客102は、第2の対話型玩具デバイス16と、携帯電話又は他の顧客インターフェースデバイスなどの第2のハンドヘルドデバイス103とを身に着けている。制御組立体13は、第1及び第2のカメラ90、92を含む。第1のカメラ90はドローン12を監視し、第2のカメラ92は、第1の対話型玩具デバイス14及び第2の対話型玩具デバイス16を監視している。コントローラ23制御組立体13はまた、少なくとも1つのプロセッサ70、少なくとも1つのメモリ72、及び通信回路74を含む。図示の実施形態では、通信回路74は、第1の対話型玩具デバイス14及び第2の対話型玩具デバイス16に指示を送信する(例えば、これらの反応を制御する)ように構成された無線送信機110を含む。
【0049】
本開示によれば、制御組立体13は、第1及び第2の対話型玩具デバイス14、16とドローン12との間の相関関係に関する前の議論に従って対応する第1及び第2の対話型玩具デバイス14、16が反応できるような方法で行動するように第1及び第2の来園客100、102を動機付けることが可能とすることができる。例えば、図示の実施形態では、第1の来園客100がバリア105内に配置されているので、第2のカメラ92は第1の対話型玩具デバイス14を見ることができない場合がある。しかしながら、制御組立体13は、他の手段(例えば、RFID追跡又は地理位置センサ)を介して第1の対話型玩具デバイス14の存在を認識することができる。更に、第1の来園客100がバリア105内にいる間、第1の来園客100は、ドローン12を見ることができないようにすることができる。従って、制御組立体13は(例えば、無線送信機110を介して)、第1の来園客100がドローン12を見ることができるように、及び/又は第2のカメラ92が第1の対話型玩具デバイス14を見ることができるように、第1の来園客100が物理的バリア105から出るように要求することができる。
【0050】
上述の要求は、無線送信機110によって、第1のハンドヘルドデバイス101の通信インターフェース又は第1の対話型玩具デバイス14の通信インターフェースに送信することができる。第1の来園客100が要求に応じ、物理的バリア105を出る場合、第2のカメラ92は、第1の対話型玩具デバイス14を見て、プロセッサ70に警告することができる。すなわち、制御組立体13は、上述の制御特徴によって、第1の対話型玩具デバイス14とドローン12との間の見通し線を決定及び/又は確立することができる。アラートに応答して、プロセッサ70は、無線送信機110に、前述の相関計算(例えば、第1の対話型玩具デバイス14とドローン12との間の相関関係)に従って反応するように第1の対話型玩具デバイス14を指示させることができる。第1の来園客100がドローン12を見ることができるように物理的バリア105から離れるように動機付け、第2のカメラ92が第1の対話型玩具デバイス14を見た後にのみ第1の対話型玩具デバイス14の反応を開始することによって、第1の来園客100は、第1の対話型玩具デバイス14が特定の方法で反応する理由を(例えば、上述の相関関係に基づいて)より理解でき、それによって没入型の来園客体験が改善される。言い換えれば、上述の方式は、第1の来園客100が、第1の対話型玩具デバイス14が反応する際にドローン12を観察することを可能にし、従って、第1の来園客100に対して、反応の理由を文脈化する。
【0051】
上述のインセンティブ付与方式は、
図3~5に示される実施形態の何れかを介して利用することができる。例えば、上述のインセンティブを有効にするために、カメラは必要でないことができる。一実施形態では、例えば
図3の第1、第2、及び第3のビーコン52、54、56によって送信される無線信号は、
図5のバリア105のような物理的バリアによってブロックされる可能性がある。しかしながら、対話型玩具デバイス14、16、18、20の位置は依然として監視することができる。例えば、対話型玩具デバイス14、16、18、20は、全地球測位(GPS)トラッカーなどの位置トラッカーを備えていてもよく、その信号はバリア105によって遮断されることはない。従って、対話型玩具デバイス14、16、18、20の存在又は位置は知られているが、対話型玩具デバイス14、16、18、20がバリア105又は他の何らかの障壁によって遮断されている場合、対応するビーコン52、54、56から信号を受信しないことができる。この状態が検出されると、来園客(例えば、
図5の第1の来園客100)に対して、物理的なバリア105から離れるように通信をトリガーすることができる。幾つかの実施形態では、前記通信は、対話型玩具デバイス自体を介して、又は物理的バリア105を介して信号を通信することができる通信コンポーネントを介して、第1の来園客100(すなわち、第1の来園客100のCID101)に送信することができる。
【0052】
図6は、
図1の対話型ドローンシステムを動作させる方法200の一実施形態を示すプロセスフロー図である。図示の実施形態では、方法200は、対話型玩具デバイスの特性を示すセンサデータを受信するステップ(ブロック202)を含む。例えば、特性は、位置ベースの特性及び非位置ベースの特性を含むことができる。位置ベースの特性は、例えば、遊園地の特定のゾーンにおける対話型玩具デバイスのロケーションを含むことができる。非位置ベースの特性は、例えば、対話型玩具デバイスの色、対話型玩具デバイスの形状、対話型玩具デバイスのサイズ、対話型玩具デバイスの顔、物語における対話型玩具デバイスのキャラクター、及び他の特徴を含むことができる。先に説明したように、幾つかの実施形態では、対話型玩具デバイスは、バーコード、英数字識別子、QRコード(登録商標)、又はRFIDタグもしくはチップなどの物理的識別子を含むことができる。識別子は、対話型玩具デバイスの非位置ベースの物理的特性を示すことができる。すなわち、対話型玩具デバイスの特性を示すセンサデータを受信するコントローラは、物理的識別子の検出に基づいて、非位置ベースの物理的特性を確認することができる。
【0053】
方法200はまた、ドローンの特性を示すセンサデータを受信するステップ(ブロック204)を含む。例えば、特性は、位置ベースの特性及び非位置ベースの特性を含むことができる。位置ベースの特性は、例えば、遊園地の特定のゾーンにおけるドローンのロケーションを含むことができる。非位置ベースの特性は、例えば、ドローンの色、ドローンの形状、ドローンのサイズ、ドローンの顔、所属チーム、物語におけるドローンのキャラクター、及び他の特徴を含むことができる。前述のように、幾つかの実施形態では、ドローンは、バーコード、英数字識別子、QRコード(登録商標)、又はRFIDタグもしくはチップなどの物理的識別子を含むことができる。識別子は、対話型玩具デバイスの非位置ベースの物理的特性を示すことができる。すなわち、対話型玩具デバイスの特性を示すセンサデータを受信するコントローラは、物理的識別子の検出に基づいて、非位置ベースの物理的特性を確認することができる。
【0054】
方法200はまた、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の相関関係を決定するステップ(ブロック206)を含む。例えば、方法200は、ドローンが青色であり、対話型玩具デバイスが赤色であり、ドローン及び対話型玩具デバイスが遊園地の第1のゾーンに存在することを決定するステップを含むことができる。本方法200はまた、相関関係に対応する対話型玩具デバイスの反応を決定するステップ(ブロック208)を含む。例えば、上述の相関関係は、笑顔の反応に対応することができ、他方、異なる相関関係は、渋面の反応に対応することができる。
【0055】
方法200はまた、対話型玩具デバイスがドローンに近接近しているかどうかを決定するステップ(ブロック210)を含む。幾つかの実施形態では、近接性は、相関関係の一部と見なすことができる。近接性は、ドローンのロケーションと対話型玩具デバイスのロケーションとの比較に基づいて決定することができる。一実施形態では、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の距離を決定することができ、距離が近接閾値未満であることに基づいて、「近接近」を決定することができる。別の実施形態では、「近接近」は、対話型玩具デバイス及びドローンが遊園地の同じゾーンに存在することに基づいて決定することができる。ドローンと対話型玩具デバイスが近接近していない場合(ブロック212)、方法200はブロック202で再び始まる。ドローンと対話型玩具デバイスが近接近している場合(ブロック214)、方法200は、ブロック208で決定された反応を引き起こすように対話型玩具デバイスを作動させるステップ(ブロック216)を含む。
【0056】
前述のように、本開示は、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の相関関係を決定するステップと、相関関係に基づいて対話型玩具デバイスの反応を引き起こすステップとを含む。相関関係は、幾つかの要因(例えば、2、3、4、又はそれ以上の要因)を含むことができる。
図7は、
図1の対話型ドローンシステムの制御組立体のための制御決定の一実施形態の概略図であり、これにより、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の相関関係は、少なくとも2つの要因を含む。例えば、図示された制御プロット252のX軸250は、青、赤、及び緑を含む、対話型玩具デバイスの非位置ベースの物理的特性(例えば、色)に対応する。図示された制御プロット252のY軸254は、青、赤、及び緑を含む、ドローンの非位置ベースの物理的特性(例えば、色)に対応する。赤色の対話型玩具デバイスが赤色のドローンと近接する実施形態では、制御プロット252に図示された相関関係は、対話型玩具デバイスの叫び反応256に対応する。図示されているように、他の相関関係に対応する他の反応も実施可能である。
【0057】
図8は、
図1の対話型ドローンシステムの制御組立体の制御決定の一実施形態の概略図であり、ドローンと対話型玩具デバイスとの間の相関関係は、少なくとも3つの要因を含む。例えば、
図8の制御プロット258におけるX軸250及びY軸254は、
図7の制御プロット252におけるX軸250及びY軸254と同一である。しかしながら、
図8では、Z軸260が、対話型玩具デバイスが存在する位置(又はゾーン)に対応する。従って、ドローンの色、対話型玩具デバイスの色、及び対話型玩具デバイスが存在するゾーンは全て、対話型玩具デバイスの対応する反応を決定するための相関要因とすることができる。
【0058】
本発明の特定の特徴のみを本明細書で例示し説明してきたが、当業者であれば、多くの変更形態及び変形が想起されるであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の技術的思想の範囲内にあるこのような修正形態及び変更全てを保護することを意図していることを理解すべきである。上述した図に関して例示又は説明された特徴の何れかは何れかの好適な方法で組み合わせることができることを理解されたい。
【0059】
本明細書で提示され請求項に記載された手法は、本発明の技術分野を明らかに改善する実際的な性質の実質的な目的及び具体的な実施例に参照及び適用され、このため、抽象的、無形、又は真に理論的でもない。更に、本明細書の終わりに添付した何れかの請求項が「[機能]を[実行]する手段」又は「[機能]を[実行]するステップ」として指定された1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は、米国特許法第112条(f)に従って解釈されるものとする。しかしながら、何れかの他の方法で指定された要素を含む何れかの請求項については、このような要素は、米国特許法第112条(f)に従って解釈されないものとする。
【符号の説明】
【0060】
10 対話型ドローンシステム
11 遊園地
12 ドローン
13 制御組立体
14、16、18、20 対話型玩具デバイス
【国際調査報告】