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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-27
(54)【発明の名称】伝搬遅延補正
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20231117BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20231117BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20231117BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20231117BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20231117BHJP
【FI】
H04W64/00 140
H04W72/231
H04W72/1268
H04W72/0446
H04W72/0453
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524393
(86)(22)【出願日】2021-10-21
(85)【翻訳文提出日】2023-06-15
(86)【国際出願番号】 EP2021079168
(87)【国際公開番号】W WO2022084431
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】63/094,593
(32)【優先日】2020-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ツォウ, チェンホア
(72)【発明者】
【氏名】ブランケンシップ, ユフェイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067FF06
5K067JJ51
(57)【要約】
UEによって実施される方法(500)。方法は、UEが、測位参照信号(PRS)リソース設定を規定するPRSリソース設定情報を備える設定メッセージを受信することを含む。方法は、UEが、基地局によって送信されたトリガメッセージを受信することであって、トリガメッセージが、PRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを受信することをも含む。方法は、トリガメッセージを受信した後に、UEが、PRSリソース設定に従って基地局によって送信されたPRSを受信することをも含み、ここにおいて、PRSが、半永続的に送信されるDL参照信号であるか、または非周期的に送信されるDL参照信号である。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)(102)によって実行される方法(500)であって、前記方法は、
前記UEが、測位参照信号(PRS)リソース設定を規定するPRSリソース設定情報を備える設定メッセージを受信する(s502)ことと、
前記UEが、基地局(104)によって送信されたトリガメッセージを受信する(s504)ことであって、前記トリガメッセージが、前記PRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを受信する(s504)ことと、
前記トリガメッセージを受信した後に、前記UEが、前記PRSリソース設定に従って前記基地局によって送信されたPRSを受信する(s506)ことと
を備え、
前記PRSが、半永続的に送信されるDL参照信号であるか、または非周期的に送信されるDL参照信号である、
方法(500)。
【請求項2】
前記トリガメッセージによって備えられる前記情報が、前記PRSリソース設定をアクティブ化および/または非アクティブ化することについて指示する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アクティブ化の後に、前記PRSが、設定可能時間期間の間受信される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記PRSリソース設定情報が、無線リソース制御(RRC)シグナリングによって受信され、前記トリガメッセージが、MAC制御エレメント(CE)である、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記MAC CEが、サービングセルID、サービングセル内のTRP ID、およびTRP内のPRSリソースセットIDを指し示す、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記MAC CEは、前記PRSリソース設定が、アクティブ化されるべきであるのか、非アクティブ化されるべきであるのかを指示するビット情報をさらに備える請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記UEが、前記UEが前記PRSを受信した時間を指し示す第1の時間値(T1)を記録することと、
前記UEが、前記基地局に信号を送信することと、
前記UEが、前記UEが前記信号を送信した時間を指し示す第2の時間値(T2)を記録することと、
前記UEが、T1-T2またはT2-T1のいずれかを計算することと
をさらに備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記UEが、前記トリガメッセージを受信した結果として、前記基地局に前記信号を送信する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記PRS設定が、アップリンク設定へのポインタを備え、
前記UEが、前記アップリンク設定に従って前記基地局に前記信号を送信する、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記UEに、1つの送信および受信ポイント(TRP)のみの前記PRSが設定される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記1つのTRPが、前記UEの1次サービングセル中にある、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ユーザ機器(UE)(102)によって実行される方法(600)であって、前記方法は、
前記UEが、トラッキング参照信号(TRS)リソース設定を規定するTRSリソース設定情報を備える設定メッセージを受信する(s602)ことと、
前記UEが、基地局(104)によって送信されたトリガメッセージを受信する(s604)ことであって、前記トリガメッセージが、前記TRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを受信する(s604)ことと、
前記トリガメッセージを受信した後に、前記UEが、前記TRSリソース設定に従って前記基地局によって送信されたTRSバーストを受信する(s606)ことと
を備え、
時間領域において、前記TRSバーストが、第1のスロットの少なくとも3つの異なるシンボルの間に存在し、および/または
周波数領域において、前記TRSバーストが、少なくとも前記第1のスロットについて少なくとも4の密度を有する、
方法(600)。
【請求項13】
ユーザ機器(UE)(102)の処理回路(1002)によって実行されたとき、前記UE(102)が、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実施することを引き起こす命令(1044)を備える、コンピュータプログラム(1043)。
【請求項14】
請求項13に記載のコンピュータプログラムを含んでいるキャリアであって、ここにおいて、前記キャリアが、電子信号、光信号、無線信号、およびコンピュータ可読記憶媒体(1042)のうちの1つである、キャリア。
【請求項15】
ユーザ機器(UE)(102)であって、前記UE(102)は、
測位参照信号(PRS)リソース設定を規定するPRSリソース設定情報を備える設定メッセージを受信する(s502)ことと、
基地局(104)によって送信されたトリガメッセージを受信する(s504)ことであって、前記トリガメッセージが、前記PRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを受信する(s504)ことと、
前記トリガメッセージを受信した後に、前記PRSリソース設定に従って前記基地局によって送信されたPRSを受信する(s506)ことと
を行うように設定され、
前記PRSが、半永続的に送信されるDL参照信号であるか、または非周期的に送信されるDL参照信号である、
ユーザ機器(UE)(102)。
【請求項16】
前記UEが、請求項2から11のいずれか一項に記載の方法を実行するようにさらに設定された、請求項10に記載のUE。
【請求項17】
ユーザ機器(UE)(102)であって、前記UE(102)は、
トラッキング参照信号(TRS)リソース設定を規定するTRSリソース設定情報を備える設定メッセージを受信する(s602)ことと、
基地局(104)によって送信されたトリガメッセージを受信する(s604)ことであって、前記トリガメッセージが、前記TRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを受信する(s604)ことと、
前記トリガメッセージを受信した後に、前記TRSリソース設定に従って前記基地局によって送信されたTRSバーストを受信する(s606)ことと
を行うように設定され、ここにおいて、
時間領域において、前記TRSバーストが、第1のスロットの少なくとも3つの異なるシンボルの間に存在し、および/または
周波数領域において、前記TRSバーストが、少なくとも前記第1のスロットについて少なくとも4の密度を有する、
ユーザ機器(UE)(102)。
【請求項18】
基地局(104)によって実行される方法(700)であって、前記方法は、
測位参照信号(PRS)リソース設定を規定するPRSリソース設定情報を備える設定メッセージをユーザ機器(UE)(102)に送信する(s702)ことと、
トリガメッセージを前記UEに送信する(s704)ことであって、前記トリガメッセージが、前記PRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを前記UEに送信する(s704)ことと、
前記トリガメッセージを送信した後に、前記PRSリソース設定に従ってPRSを送信する(s506)ことと
を備え、
前記PRSが、半永続的に送信されるDL参照信号であるか、または非周期的に送信されるDL参照信号である、
方法(700)。
【請求項19】
前記トリガメッセージによって備えられる前記情報が、前記PRSリソース設定をアクティブ化および/または非アクティブ化することについて指示する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記リソース設定情報が、前記アクティブ化の後に前記PRSを受信するための設定可能な時間期間に関する情報を備える、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記PRSリソース設定情報が、無線リソース制御(RRC)シグナリングによって受信され、前記トリガメッセージが、MAC制御エレメント(CE)である、請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
前記MAC CEが、サービングセルID、サービングセル内のTRP ID、およびTRP内のPRSリソースセットIDを指し示す、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記MAC CEは、前記PRSリソース設定が、アクティブ化されるべきであるのか、非アクティブ化されるべきであるのかを指示するビット情報をさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記基地局が前記PRSを送信した時間を指し示す第1の時間値(T1)を記録することと、
前記UEによって送信された信号を受信することと、
前記基地局が前記UEによって送信された前記信号を受信した時間を指し示す第2の時間値(T2)を記録することと、
T1-T2またはT2-T1のいずれかを計算することと
をさらに備える、請求項18から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記トリガメッセージが、前記UEを、前記信号を送信するようにトリガする、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記PRS設定が、アップリンク設定へのポインタを備え、前記UEが、前記アップリンク設定に従って前記基地局に前記信号を送信するように設定された、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記基地局が、前記UEに、1つの送信および受信ポイント(TRP)のみの前記PRSを設定する、請求項18から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記1つのTRPが、前記UEの1次サービングセル中にある、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
基地局(104)によって実行される方法(800)であって、前記方法は、
トラッキング参照信号(TRS)リソース設定を規定するTRSリソース設定情報を備える設定メッセージをユーザ機器(UE)(102)に送信する(s802)ことと、
トリガメッセージを前記UEに送信する(s804)ことであって、前記トリガメッセージが、前記TRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを前記UEに送信する(s804)ことと、
前記トリガメッセージを送信した後に、前記TRSリソース設定に従ってTRSバーストを送信することと
を備え、
時間領域において、前記TRSバーストが、第1のスロットの少なくとも3つの異なるシンボルの間に存在し、および/または
周波数領域において、前記TRSバーストが、少なくとも前記第1のスロットについて少なくとも4の密度を有する、
方法(800)。
【請求項30】
基地局(104)の処理回路(902)によって実行されたとき、前記基地局(104)が、請求項18から29のいずれか一項に記載の方法を実施することを引き起こす命令(944)を備える、コンピュータプログラム(943)。
【請求項31】
請求項30に記載のコンピュータプログラムを含んでいるキャリアであって、ここにおいて、前記キャリアが、電子信号、光信号、無線信号、およびコンピュータ可読記憶媒体(942)のうちの1つである、キャリア。
【請求項32】
基地局(104)であって、
測位参照信号(PRS)リソース設定を規定するPRSリソース設定情報を備える設定メッセージをユーザ機器(UE)(102)に送信する(s702)ことと、
トリガメッセージを前記UEに送信する(s704)ことであって、前記トリガメッセージが、前記PRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを前記UEに送信する(s704)ことと、
前記トリガメッセージを送信した後に、前記PRSリソース設定に従ってPRSを送信する(s506)ことと
を行うように設定され、
前記PRSが、半永続的に送信されるDL参照信号であるか、または非周期的に送信されるDL参照信号である、
基地局(104)。
【請求項33】
前記基地局が、請求項19から29のいずれか一項に記載の方法を実施するようにさらに設定された、請求項32に記載の基地局。
【請求項34】
基地局(104)であって、
トラッキング参照信号(TRS)リソース設定を規定するTRSリソース設定情報を備える設定メッセージをユーザ機器(UE)(102)に送信する(s802)ことと、
トリガメッセージを前記UEに送信する(s804)ことであって、前記トリガメッセージが、前記TRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを前記UEに送信する(s804)ことと、
前記トリガメッセージを送信した後に、前記TRSリソース設定に従ってTRSバーストを送信することと
を行うように設定され、
時間領域において、前記TRSバーストが、第1のスロットの少なくとも3つの異なるシンボルの間に存在し、および/または
周波数領域において、前記TRSバーストが、少なくとも前記第1のスロットについて少なくとも4の密度を有する、
基地局(104)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
伝搬遅延補正に関係する実施形態が開示される。
【背景技術】
【0002】
1.現在の第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)の状況
3GPPリリース17(Rel-17)無線アクセスネットワーク(RAN)ワークアイテム「新無線(New Radio:NR)のための拡張工業モノのインターネット(IoT)および超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)サポート」は、伝搬遅延補正に関係する以下の目的を有する。
【0003】
以下のことが同意されている。
【0004】
参照時間配信のための参照セルは、1次セル(PCell)である。無線リソース制御(RRC)上で送られる参照時間情報は、参照時間情報に対応する参照システムフレーム番号(SFN)を指し示すフィールドを含んでいる。セルグループ中のキャリアにわたる非整合SFNを有することが可能であり、これにより、参照セルが必要とされ、「referenceTimeInfoフィールドが、DLInformationTransferメッセージ中で受信された場合、このフィールドは、PCellのSFNを指し示す」とRRCにおいて規定されている。PSCellは、DLInformationTransferが、2次セルグループ(SCG)上ではなくマスタセルグループ(MCG)上のSRB1/2上で送られるので、含まれない。加えて、システム情報ブロック9(SIB9)は、PCell上でのみブロードキャストされ、この制約は、参照時間配信のためのRRC専用ブロードキャストメッセージを整合させる。
【0005】
2.マルチRTT測位方法
マルチRTT測位方法では、UE位置は、UEと送信および受信ポイント(TRP)の両方において実施される測定に基づいて推定される(たとえば、アンテナパネル--基地局(たとえば、NR基地局(gNB)は、1つまたは複数のTRPを有する)。UEおよびTRPにおいて実施される測定は、DL-PRSおよびUL-SRSのUE/gNB Rx-Tx時間差測定(ならびに随意に、ダウンリンク(DL)測位参照信号(PRS)参照信号受信電力(DL-PRS-RSRP)、およびアップリンク(UL)音参照信号(SRS)RSRP(UL-SRS-RSRP))であり、これらは、RTTを決定するためにロケーション管理機能(LMF)によって使用される。以下は、測位のためのNR基地局(gNB)測定の一例である。
【0006】
gNB Rx-Tx時間差の報告範囲は、TS 38.215の節5.2.3において規定されているように、-985024Tから+985024×Tに規定される。報告分解能は、報告範囲にわたって均一であり、T=T*2と規定され、ここで、kは、セット{0、1、2、3、4、5}からgNBによって選択される。
【0007】
LMFは推奨k値(k1)を提供する。gNBは、パラメータk(k2)を選択し、LMFに通知する。
【0008】
各報告分解能(k)についての測定量のマッピングは、以下に示されている、3GPP TS 38.133 V16.4.0の表13.2.1-1~表13.2.1-6において規定されている。
【0009】
3.報告マッピング
UL SRS RSRPの報告範囲は、38.215の節5.2.5において規定されているように、分解能1dBを伴って、-156dBmから-31dBmに規定されている。測定量のマッピングは、(以下に示されている)TS 38.133の表13.3.1-1において規定されている。シグナリングの範囲は、保証精度範囲よりも大きいことがある。
【発明の概要】
【0010】
現在、いくらかの課題が存在する。たとえば、伝搬遅延補正方法の原理は、アップリンクタイミング整合のためのタイミングアドバンス(TA)、および測位のためのラウンドトリップタイム(RTT)と同じであるが、(十分ではない精度を伴う)レガシーTA、および(測位をサポートするための特別な機能、たとえば、測位サーバおよび複数のgNBとの対話を伴う)測位のためのレガシーRTTをサポートするための参照信号は、伝搬遅延補正には好適ではない。
【0011】
したがって、一態様では、UEによって実施される方法が提供される。方法は、UEが、測位参照信号(PRS)リソース設定を規定するPRSリソース設定情報を備える設定メッセージを受信することを含む。方法は、UEが、基地局によって送信されたトリガメッセージを受信することであって、トリガメッセージが、PRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを受信することをも含む。方法は、トリガメッセージを受信した後に、UEが、PRSリソース設定に従って基地局によって送信されたPRSを受信することをも含み、ここにおいて、PRSが、半永続的に送信されるDL参照信号であるか、または非周期的に送信されるDL参照信号である。
【0012】
別の態様では、UEによって実施される方法が提供される。方法は、UEが、トラッキング参照信号(TRS)リソース設定を規定するTRSリソース設定情報を備える設定メッセージを受信することを含む。方法は、UEが、基地局によって送信されたトリガメッセージを受信することであって、トリガメッセージが、TRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを受信することをも含む。方法は、トリガメッセージを受信した後に、UEが、TRSリソース設定に従って基地局によって送信されたTRSバーストを受信することをも含み、ここにおいて、時間領域において、TRSバーストが、第1のスロットの少なくとも3つの異なるシンボルの間に存在し、および/または周波数領域において、TRSバーストが、少なくとも第1のスロットについて少なくとも4の密度を有する。
【0013】
別の態様では、UEの処理回路によって実行されたとき、UEが、上記で説明されたUE方法を実施することを引き起こす命令を備える、コンピュータプログラムが提供される。一実施形態では、コンピュータプログラムを含んでいているキャリアであって、ここにおいて、キャリアが、電子信号、光信号、無線信号、およびコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである、キャリアが提供される。
【0014】
別の態様では、上記で説明された方法を実施するように設定されたUEが提供される。UEは、メモリと、メモリに結合された処理回路とを含み得る。
【0015】
別の態様では、基地局によって実施される方法が提供される。方法は、PRSリソース設定を規定するPRSリソース設定情報を備える設定メッセージをUEに送信することを含む。方法は、トリガメッセージをUEに送信することであって、トリガメッセージが、PRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージをUEに送信することをも含む。方法は、トリガメッセージを送信した後に、PRSリソース設定に従ってPRSを送信することをも含み、ここにおいて、PRSが、半永続的に送信されるDL参照信号であるか、または非周期的に送信されるDL参照信号である。
【0016】
別の態様では、基地局によって実施される方法が提供される。方法は、TRSリソース設定を規定するTRSリソース設定情報を備える設定メッセージをUEに送信することを含む。方法は、トリガメッセージをUEに送信することであって、トリガメッセージが、TRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージをUEに送信することをも含む。方法は、トリガメッセージを送信した後に、TRSリソース設定に従ってTRSバーストを送信することをも含み、ここにおいて、時間領域において、TRSバーストが、第1のスロットの少なくとも3つの異なるシンボルの間に存在し、および/または周波数領域において、TRSバーストが、少なくとも第1のスロットについて少なくとも4の密度を有する。
【0017】
別の態様では、基地局の処理回路によって実行されたとき、基地局が、上記で説明された基地局方法を実施することを引き起こす命令を備える、コンピュータプログラムが提供される。一実施形態では、コンピュータプログラムを含んでいているキャリアであって、ここにおいて、キャリアが、電子信号、光信号、無線信号、およびコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである、キャリアが提供される。
【0018】
別の態様では、上記で説明された方法を実施するように設定された基地局が提供される。基地局は、メモリと、メモリに結合された処理回路とを含み得る。
【0019】
本明細書で開示される実施形態の利点は、実施形態が、UEと基地局との間の伝搬遅延がダウンリンク参照信号(たとえば、PRS、TRS)の複数のソース、および各タイプの参照信号のためのより多くの無線リソースを用いて正確に推定されることを可能にすることである。加えて、これらの参照信号を送信するためのシグナリングオーバーヘッドが、これらの参照信号のために明示的ネットワークトリガリングを導入することによって、制限される。
【0020】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす添付の図面は、様々な実施形態を図示する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】RTTを決定するためのプロセスを図示するメッセージフロー図である。
図2】実施形態による、拡張TRSの例を図示する図である。
図3】別の実施形態による、拡張TRSの例を図示する図である。
図4】RTTを決定するためのプロセスを図示するメッセージフロー図である。
図5】いくつかの実施形態による、プロセスを図示するフローチャートである。
図6】いくつかの実施形態による、プロセスを図示するフローチャートである。
図7】いくつかの実施形態による、プロセスを図示するフローチャートである。
図8】いくつかの実施形態による、プロセスを図示するフローチャートである。
図9】いくつかの実施形態による、gNBを図示する図である。
図10】いくつかの実施形態による、UEを図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
レガシーマルチRTT測位方法は、UEによって測定された複数のTRPから受信されたダウンリンク信号のUE Rx-Tx時間差測定およびダウンリンク(DL)測位参照信号(PRS)参照信号受信電力(RSRP)、ならびにUEから送信されたアップリンク信号の複数のTRPにおける測定gNB Rx-Tx時間差測定およびUL-SRS-RSRPを利用する。測定は、UEのロケーションを推定するために使用される測位サーバにおいてRTTを決定するために使用される。
【0023】
RTTベースの遅延補正が、図1中に図示されているレガシーマルチRTT測位方法上で活用される。図1中に示されているように、(基地局と無線で通信することが可能な任意のデバイスであり得る)ユーザ機器(UE)102が、アップリンクフレームiを送信し、送信時間をtとして記録する。基地局(gNB)104が、アップリンクフレームiを受信し、第1の検出パスの到着時間をtとして記録する。次に、gNBは、UEにダウンリンクフレームjを送信し、送信時間をtとして記録する。次に、UEは、ダウンリンクフレームjを受信し、第1の検出パスの到着時間をtとして記録する。以下の計算、すなわち、i)UERx-Txdiff=t4-、およびii)gNBRx-Txdiff=t3-が、それぞれ、UEおよびgNBにおいて実施される。この量は、gNBが、ULフレームを受信する前にDLフレームを送信したのか、ULフレームを受信した後にDLフレームを送信したのかに応じて、正または負であり得る。伝搬遅延は、以下、すなわち、RTT=gNBRx-Txdiff+UERx-Txdiffのように計算され得る。
【0024】
1.時間同期のUE測定のためのダウンリンク参照信号:測位参照信号(PRS)
1.1.PRSの設定
gNBからの測位参照信号(PRS)は、時間同期のUE測定のために使用される。結果として、RRCパラメータの以下のセットが、設定され、(TS 37.355、LPP、v16.1.0において指定されている)ロケーションサーバからUEにではなく、gNBからUEに送られる。
【0025】
一例では、設定は、サービングセルごとであり、各UEについて固有である。(詳細が以下に示されている)IE nr-DL-PRS-InfoPerTRPが、IE ServingCellConfigに追加される。IE ServingCellConfigは、IE CellGroupConfig中で使用され、IE CellGroupConfigは、RRCメッセージRRCReconfiguration中で送信される。ServingCellConfig IEの一部分が、以下に示されており、その一部分は、ServingCellConfig IEが複数のnr-DL-PRS-InfoPerTRP IEを含んでいることがあることを例示する。
【0026】
別の例では、設定は、1つのセル内のすべてのUEについて共通である。これは、セル中のすべてのUEが参照時間配信を必要とし、時間がSIB9(システム情報9)中でブロードキャストされる場合に、有用であり得る。この場合、IE nr-DL-PRS-InfoPerTRP-AddModListが、ServingCellConfigCommon IEに追加され、ServingCellConfigCommon IEの一部分が、以下に示されている。
【0027】
LPPでは、1つのロケーションサーバが、複数のgNBに接続され、UEは、異なるgNBからの複数のDL PRSを測定する。UE測定報告は、LPPプロトコルを使用して上位レイヤ上で送られる(換言すれば、メッセージは、gNBに対して透明である)。各UEのための1つのロケーションサーバ内にグローバルPRS設定IDを追加する必要がある。このようにして、ロケーションサーバは、gNB(またはセル)および関連するPRS設定に測定報告をリンクすることができる。
【0028】
LPPでは、(以下の表中に示されている)情報エレメント(IE)DL-PRS-ID-Infoが、参照TRPのDL-PRSリソースのIDを提供する。
【0029】
一方、時間同期のUE測定のためのPRS設定について、gNBへのULにおいて報告するとき、このグローバルIDは必要ではない。UEは、IE SpCellConfigまたはIE SCellConfigのいずれかにおいて、IE ServingCellConfigとともに設定された、IE ServCellIndexとともに測定報告を報告する必要がある。言い換えれば、LPPプロトコルにおける上記のDL-PRS-ID-Infoは、RRC上で必要とされない。
【0030】
一例では、PRSは、参照時間配信メッセージ中の時間が、(MCG上で送られる場合は)PCell中の、または(SCG上で送られる場合は)PSCell中のSFNを参照するので、SpCell(MCGにおけるPCellまたはSCGにおけるPSCell)中にのみ存在し得る。その場合、IE NR-DL-PRS-InfoPerTRPは、以下に示されているように、SpCellConfig IEに追加され得る。
【0031】
(以下の表中に示されている)IE nr-DL-PRS-InfoPerTRPは、TRPごとにダウンリンクPRS設定を規定し、TRPは、基地局の構成要素である。参照時間が配信されるファクトリーオートメーションについて、セルは、ダイバーシティ利得が、超高信頼性および低レイテンシ要件を満たすために達成されるように、複数のTRPによってサーブされ得る。各TRPは別個の座標にあり得、これにより、TRPごとにPRSを設定することが必要とされる。
【0032】
以下は、測定ギャップを伴う測定のために38.331にすでにあるRRCパラメータである。
【0033】
以下は、PRS設定を提供するために38.331に導入される必要があるRRCパラメータである。
【0034】
1.2 PRSの時間領域設計
現在、PRSは、測位目的で周期的に送信される。時間同期目的で、PRSは、加えて、半永続的に送信されるDL参照信号、または非周期的に送信されるDL参照信号として設定され得る。意図は、PRSが、それが時間同期のために必要とされるときにのみ送られ、さもなければ、DLリソースを節約し、干渉を減らすために存在しないということである。
【0035】
PRSリソースタイプのRRC設定が、以下に示されている。
【0036】
PRSリソースタイプが、非周期的であるとき、周期性およびリソースセットスロットオフセットパラメータは、適用可能でなく、これは、以下に示されている条件「Cond PeriodicOrSemiPersistent」中に反映される。
【0037】
この条件付き存在は、リソースタイプが「周期的」または「半永続的」である場合、dl-PRS-Periodicity-and-ResourceSetSlotOffsetが存在することを指し示す。さもなければ、フィールドは、存在しない。
【0038】
半永続的PRSは、RRCプロトコルを使用して設定され、gNBによって送信された媒体アクセス制御(MAC)制御エレメント(CE)によってアクティブ化/非アクティブ化される。MAC CEは、サービングセルID、サービングセル内のTRP-ID(UEとLMFとの間のDL-PRSリソースの一意の識別情報)、およびTRP内のNR-DL-PRS-ResourceSetIDを指し示し得る。TRP-IDは、1つのセル内で一意であるにすぎないので、サービングセルIDが必要とされる。同様のことが、2つの異なるTRPのためのNR-DL-PRSResrouceSetIDにも当てはまる。PRS設定を指し示すためのビットに加えて、1つの追加のビットが、それがアクティブ化(たとえば、「1」)であるのか、非アクティブ化(たとえば、「0」)であるのかを指し示すために使用される。
【0039】
別の手法では、クロスMACエンティティ一意リソースセットIDが、規定され得る。このセットIDは、異なるサービングセルの異なるTRP内に規定された各DL-PRSResourceSetについて一意である。この手法は、すべてのサービングセルが、最大許容数の設定されたTRPを有するとは限らない場合に、シグナリングオーバーヘッドを節約し得る。この手法は、1つのMAC CE中の異なるPRSの同時アクティブ化/非アクティブ化をも可能にする。この手法はまた、1つの設定のアクティブ化を、別の設定の非アクティブ化の一方で可能にする。たとえば、8つのそのようなPRS設定のみが、UEに提供され得ることが制約される場合、第2の手法におけるMAC CEは、8ビット(1オクテット)を有することができる。各ビットは、それが、アクティブ化(たとえば、「1」)であるのか、非アクティブ化(たとえば、「0」)であるのかを指し示す。
【0040】
別の方法では、MAC CEによるアクティブ化の後に、DL PRSは、durationForSemiPersistentによって指し示されたRRC設定可能時間期間の間存在する。フィールドは、リソースタイプが「半永続的」である場合、必須の存在である。さもなければ、フィールドは、存在しない。一例では、設定可能な時間期間は、dl-PRS-Periodicity-and-ResourceSetSlotOffsetにおいて規定されている周期性の整数として規定される。別の例では、設定可能な時間期間は、5ms、10ms、15ms、20msなど、絶対時間持続時間として規定される。
【0041】
「durationForSemiPersistent」を導入するこの方法の同じ原理が、伝搬遅延推定および補正のための任意のDL参照信号、たとえば、以下で説明される「時間同期のUE測定のためのダウンリンク参照信号:TRS」のために追加され得る。
【0042】
非周期的PRSのためのトリガリング機構は、ダウンリンク制御情報(DCI)であり得る。1つの方法では、このDCIは、未来の時間において、ULにおいて測定を報告するようにUEをトリガするためにも使用される。受信時間とこの未来の時間との合間で、ネットワークは、DCI中のフィールド中の情報によってインデックス付けされた設定のうちの1つに従って、PRSを送信する。
【0043】
1.3 PRSの周波数領域設計
好ましい一実施形態では、UEは、サービングセルのPRSを受信する必要があるのみであり、ネイバリングセルのPRSを受信する必要はないので、測定ギャップは、時間同期目的で必要ではない。この場合、UEは、アクティブ帯域幅部分(BWP)内の、アクティブDL BWPと同じニューメロロジーを用いるDL PRSを測定することを必要とされるのみである。
【0044】
別の実施形態では、ハンドオーバに対する準備をするために、UEは、ネイバーセルのPRSの測定を実施する必要がある。この場合、サービングセルは、ターゲットセルのPRS情報を取得し、UEにそのPRS情報を送信する。次いで、UEは、それに応じてネイバーセルPRSの測定を実施する。サービングセル中のDL信号が、ネイバーセルPRSに干渉せず、また、UEが、現在のサービングセルからの送信をリッスンすることなしに、隣接セル中のPRSを測定するようにUEの無線機をチューニングすることが可能であるように、ネイバーセルPRSパターンに適合するためにサービングセルによって測定ギャップが提供され得る。
【0045】
1.4 PRSのシーケンス生成
一般に、擬似ランダムシーケンス発生器が、
を用いて初期化され、
ここで、
はスロット番号であり、ダウンリンクPRSシーケンスID
は、上位レイヤパラメータdl-PRS-SequenceIDによって与えられ、lは、シーケンスがそれにマッピングされたスロット内のOFDMシンボルである。時間同期について、シーケンスIDは、DL PRSがCSI-RSと適合性があり得るように、
に制限される。
【0046】
1.5 PRSのリソース設定
時間同期について、UEに、1つのTRPのみ、好ましくは、UEの1次サービングセルとして働くTRP(換言すれば、PCell中のTRP)のPRSが設定される必要があるのみである。理由は、参照時間配信のための参照セルがPCellであるということである。ただ1つのTRPが可能にされる場合、RRC設定例におけるnrMaxTrpPerCellは、1に設定される。
【0047】
最高nrMaxSetsPerTrp(RRC設定例において規定されている定数)個のリソースセットが、提供されたTRPのために設定され得る。一例は、提供されたTRPについて2つのリソースセットを伴う。
【0048】
各リソースセットは、複数のリソースを含んでいる。各リソースは、空間領域における異なるビームに対応することができる。UEは、リソースセット中のビーム(またはリソース)のサブセットのみを確実に検出することが可能であり得る。異なるUEは、たとえば、各UEのロケーションに応じて、異なるビームを受信し得る。
【0049】
1.6 PRSミューティング
近隣セルに向かう1つのセル中のPRSの干渉を制御するために、PRSミューティングが規定され得る。近隣セルの間の相互干渉の低減を達成するために、近隣gNBは、PRSミューティングパターンについて互いに協調することができる。協調は、分散様式でのgNBの間のXnインターフェース上での情報エレメントの交換を介するものであり得る。時間同期目的では、gNBのための中央コーディネータとして働くための(測位目的で存在するが、タイミング同期目的では存在しない)ロケーションサーバなどのエンティティがないことに留意されたい。
【0050】
別の例では、時間敏感ネットワーキング(TSN)と統合された時間同期の場合(TS 23.501バージョン16.4.0のセクション5.27.1を参照されたい)、ユーザプレーン機能(UPF)とともに5Gシステムのエッジに存在するNW-TT(ネットワーク側トランスレータ機能)が、ロケーションサーバの役割に取って代わることができる。すべてのgNBは、NW-TTにPRSミューティングパターンを送信する。次いで、NW-TTは、1つのgNBに、そのgNBの近隣gNBのミューティングパターンをフォワーディングする。別の例では、NW-TTは、PRSミューティングパターンを異なるgNBに割り振り得る。これは、近隣gNBがそれらの間にXnインターフェースを有しないことがあるとき、有用である。この手法はまた、gNBが、ネイバリングgNBのシステム情報をリッスンすることによって収集され得るネイバリングgNBをNW-TTに報告することを必要とする。
【0051】
1.7 時間同期のためのNR DL PRS処理能力
DL PRS処理能力が、時間同期目的でUEによって報告され得る。たとえば、UEは、時間同期のための測定の開始の前に、以下の1つまたは複数の能力、すなわち、1)周波数レイヤの最大数、2)周波数レイヤごとのTRPの最大数、3)周波数レイヤごとのTRPごとのPRSリソースセットの最大数、4)PRSリソースセット(X4)ごとのリソースの最大数、5)UEごとのDL PRSリソースの最大数、6)UEごとのすべての周波数レイヤのためのTRPの最大数、7)周波数レイヤごとのリソースの最大数、8)上記のことが、周波数範囲1または周波数範囲2において差を有するかどうか、あるいは9)上記のことが、TDDまたはFDDにおいて差を有するかどうか、をgNBに報告し得る。
【0052】
2.時間同期のUE測定のためのダウンリンク参照信号:TRS
トラッキングRS(TRS)(別名、「トラッキングのためのCSI-RS」)が、タイミング測定値を取得するために、UEによって使用され得る。TRSは、単独で、またはPRSの適合性があるセットとともに使用され得る。
【0053】
この場合、時間同期目的でタイミング測定を実施するように設定されたUEについて、RRC接続モードにあるUEは、「真」に設定された上位レイヤパラメータtrs-Infoが設定された(以下の表中に示されている)NZP-CSI-RS-ResourceSetの上位レイヤUE固有設定を受信することが予想される。
【0054】
時間同期精度を改善するために、既存のTRSは拡張され得る。
【0055】
一例では、周期的NZP CSI-RSリソースのための周期性およびスロットオフセットは、フレキシブルであり、時間同期の必要性に従って設定され得る。Rel-15/Rel-16では、周期性は、2μスロットのうちの1つに制限され、ここで、X={10、20、40、または80}であり、μは、SCSに従って{0、1、2、3}であり得、換言すれば、周期性は、{10、20、40、または80}msである。NRでは、1つのスロットは、常に1 2-μミリ秒である。TSNクロック同期の必要性に適合するために、よりフレキシブルな周期性設定が提供され得る。以下では、Mが最大周期性値であり、MはRel-15/Rel-16の場合のように80とされ得るか、またはMは他の値とされ得、たとえば、M=120である。
【0056】
たとえば、M(ms)までの、10個のスロットの倍数である任意の周期性を許容する。その場合、1つのオプションは、周期性が2μスロットのうちの1つであるということであり、ここで、X={10、20、30、40、45、...、またはM}であり、ここで、Mは10の倍数である。
【0057】
たとえば、M(ms)までの、5個のスロットの倍数である任意の周期性を許容する。その場合、1つのオプションは、周期性が2μスロットのうちの1つであるということであり、ここで、X={5、10、15、20、25、30、40、45、...、M-5、またはM}であり、ここで、Mは5の倍数である。
【0058】
たとえば、M(ms)までの、1つのスロットの倍数である任意の周期性を許容する。その場合、1つのオプションは、周期性が2μスロットのうちの1つであるということであり、ここで、X={1、2、3、...、M-2、M-1、またはM}であり、ここで、Mは整数である。
【0059】
一例では、ρ=3を超える密度が、TRSのためにサポートされる。たとえば、ρ=3(換言すれば、CSI-RSが、各RB内で6つのサブキャリアを占有する)が、加えて、サポートされ得る。代替的に、図3中に図示されているρ=3が、NZP-CSI-RSの2つのセットによって達成され得、ここで、NZP-CSI-RSの両方のセットは、同じlが設定されるが、互いにオフセットを有するfrequencyDomainAllocationが設定される。たとえば、一方のNZP-CSI-RSはブルーREを有し、他方のNZP-CSI-RSはオレンジREを有する。
【0060】
一例では、スロットにおけるより多くのシンボルがサポートされる。たとえば、スロットに2つ、4つ、6つ、または8つのCSI-RSリソースがあり得る。対応して、2つの連続するスロットにわたって同じである、2つの連続するスロットにおける4つ、8つ、12個、または16個の CSI-RSリソース。上位レイヤパラメータCSI-RS-resourceMappingによって規定される時間領域ロケーションが、以下のうちの1つよって与えられる。
【0061】
スロット中の4つのCSI-RSリソースの場合、
周波数範囲1および周波数範囲2のための{l∈{4、8}、l∈{5、9})、またはl∈{6、10}}からの2つのセット。たとえば、l∈{4、5、8、9}またはl∈{5、6、9、10};
周波数範囲2のための
からの2つのセット。たとえば、l∈{0、1、4、5}またはl∈{2、3、6、7};
スロット中の4つのCSI-RSリソースが、gNBがNZP-CSI-RSの2つのセットを設定することによって達成され得、ここで、NZP-CSI-RSの2つのセットに、異なる「firstOFDMSymbolInTimeDomain」および「firstOFDMSymbolInTimeDomain2」が設定される。例として、図2中で、一方のNZP-CSI-RSはブルーREを有し、他方のNZP-CSI-RSはオレンジREを有する。
【0062】
スロット中の6つのCSI-RSリソースの場合、FR1およびFR2の両方のための4つのシンボルによって分離されたペア中の2つのシンボルを伴う、シンボルの3つのペア。たとえば、l∈{4、5、6、8、9、10}またはl∈{0、1、2、4、5、6};スロット中の6つのCSI-RSリソースは、gNBがNZP-CSI-RSの3つのセットを設定することによって達成され得る。
【0063】
スロット中の8つのCSI-RSリソースの場合、FR1およびFR2の両方のための4つのシンボルによって分離されたペア中の2つのシンボルを伴う、シンボルの4つのペア。たとえば、l∈{3、4、5、6、7、8、9、10};スロット中の8つのCSI-RSリソースは、gNBがNZP-CSI-RSの4つのセットを設定することによって達成され得る。
【0064】
一例では、TRSバーストは、3つ以上のスロットから構成され得、ここで、TRSバーストは、TRS期間中にTRSが割り当てられたスロットの数である。たとえば、周期性ごとの1つまたは2つのスロットのバーストに加えて、周期性ごとのn個の連続するスロットがサポートされ得、ここで、2μ>n>2である。
【0065】
一例では、より広いBWが、TRSのためにサポートされ得る。増加されたBWは、対スペクトル(換言すれば、FDD)、不対スペクトル(換言すれば、TDD)、共有スペクトルチャネルアクセスのうちのいずれか上での動作のためのものであり得る。たとえば、52個のPRBまたはそれよりも少ないPRBにTRSを制限する代わりに、TRS帯域幅は、最高Xmax個のPRBに増加され得、ここで、272>=Xmax>52である。たとえば、TRSの最小帯域幅が、増加され得る。増加は、FR1とFR2の両方について、またはFR2のみについてまたは両方についてであり得る。たとえば、時間同期のための最小TRSは、X個のPRBであるように設定され、ここで、UEが、trs-AdditionalBandwidth能力のためにtrs-AddBW-Set1を指し示す場合、X≧32個のリソースであり、UEが、AdditionalBandwidth能力のためにtrs-AddBW-Set2を指し示す場合、X≧36個のリソースである。
【0066】
図2は、期間中の拡張TRSの例を図示し、ここで、TRSバーストは、2つのスロットから構成される。TRSは、4つのシンボルl∈{4、5、8、9}中に存在し、周波数領域中の密度は、ρ=3である。l∈{4、8}のためのサブキャリアオフセットおよびl∈{5、9}のためのサブキャリアオフセットは、2つのサブキャリアによって分離されるように設定される。
【0067】
図3は、期間中の拡張TRSの例を図示し、ここで、TRSバーストは、1つのスロットから構成される。TRSは、2つのシンボルl∈{4、8}中に存在し、周波数領域中の密度は、ρ=6に増加され、6つのREは、PRB中で12個のサブキャリアにわたって均等に間隔をあけられる。
【0068】
タイミング測定値を取得するためにUEによって使用されるトラッキングRS(別名、「トラッキングのためのCSI-RS」)の場合、CSI報告のためのレガシーRRC設定が再利用され得る。CSI報告は、RRCメッセージRRCReconfigurationのIE ServingCellConfig中で送られる、(以下に示されている)IE CSI-MeasConfig中に設定される。
【0069】
IE CSI-MeasConfigは、ID CSI-ResourceConfigIdおよび報告ID CSI-ReportConfigIdによって識別されたリソースをリンクする、(以下に示されている)CSI-ReportConfig IEを含んでいる。その場合、報告は、周期的、半永続的、または非周期的のような、報告のタイプを指し示す。
【0070】
その場合、CSI-ResourceConfigIdによって識別されたリソース設定は、CSI-RSリソースの設定を含む。このIE(CSI-ResourceConfig)は、周期的、非周期的、およびbwp IDのような参照信号リソースタイプなどをも含んでいる。
【0071】
NZP CSI RS、CSI IM、SCI SSBのような複数の参照信号が、CSI-ResourceConfigId中で使用され得る。NZP-CSI-RSが使用される場合、電力、スクランブリングID、周期性などを含む、以下のように規定されたCSI-RSリソースのPHYレイヤ詳細。
【0072】
図2および図3中に図示されているリソースマッピングは、以下のIE CSI-RS-ResourceMappingによって行われる。
【0073】
3.時間同期のTRP測定のためのアップリンク参照信号
シーケンス、SRSリソースタイプ、コム設計、およびスロット中のシンボルロケーションなどを含む、測位設計のためのUL SRSは、大部分は、時間同期目的で再利用され得る。
【0074】
一方、いくつかのパラメータは、測位と比較して、時間同期目的で別様に設定され得る。1つの理由は、時間同期のためのSRSが、サービングTRPによって検出される必要があるにすぎないのに対して、測位目的では、SRSが、複数のTRPによって検出される必要があるということである。
【0075】
たとえば、新しいアンテナポートが、時間同期のためにUL SRSを送るために規定され得る。
【0076】
また、時間同期のためのSRSの衝突ハンドリングが、他の目的のためのSRSとは別様にハンドリングされ得る。たとえば、時間同期のためのSRSは、他の目的のためのSRSよりも高い優先度を指定される。衝突が、異なるSRSタイプの間で起こった場合、時間同期のためのSRSは保存され、他のSRSタイプはドロップされる。
【0077】
加えて、時間同期目的で、サービングセルのDL参照信号のみが、SRS電力制御の目的でDLパスロス参照として使用される。たとえば、ネイバーセルのSSBは、時間同期のためにSRS設定(たとえば、「SSB-InfoNcell」)中に含まれる必要がない。
【0078】
TRSが、時間同期のためのSRSとともに使用される場合、TRS(別名、「トラッキングのためのCSI-RS」)のCSI-RSリソースID(換言すれば、「NZP-CSI-RS-ResourceId」)は、UL SRSとペアリングするためにDLパスロス参照信号として使用され得る。例として、RRC設定が、以下の表中に提供されている。
【0079】
4.DL RSとUL RSのカップリング
TAベースの方法およびRTTベースの方法の両方について、{ダウンリンク参照信号、アップリンク参照信号}の同じセットが、UEにおけるタイミングの計算およびgNBにおけるタイミングの計算において使用されることが好ましい。
【0080】
たとえば、{DL PRS、UL SRS}の同じペアが、時間同期計算のためにほぼ同時にgNBとUEの両方によって使用される。
【0081】
対照的に、(a)gNBが、アップリンクタイミング推定のために{DL PRS、UL PRACH}を使用するのに対して、(b)UEが、ダウンリンクタイミング推定のために{DL TRS、UL SRS}を使用し、次いで、(a)および(b)を使用して時間同期を実施することは好ましくない。
【0082】
これにより、gNBが、時間同期目的で1つの情報エレメント中に{ダウンリンク参照信号、アップリンク参照信号}のセットをグループ化するために、RRC設定を使用することが好ましい。
【0083】
一例では、アップリンク参照信号へのポインタが、以下に示されているように、新しいIE NR-DL-PRS-ResourceSetに追加される。
【0084】
図4は、実施形態による、プロセスを図示するメッセージフロー図である。示されている実施形態では、プロセスは、gNB104が、RSリソース設定のための参照信号(RS)リソース設定情報を備える設定メッセージ402(たとえば、RRC再設定メッセージ)を送信することで開始する。たとえば、RSリソース設定情報は、PRSリソース設定を規定するPRSリソース設定情報を備えるか、またはPRSリソース設定情報からなり得る。別の例として、RSリソース設定情報は、TRSリソース設定を規定するTRSリソース設定情報を備えるか、またはTRSリソース設定情報からなり得る。
【0085】
設定メッセージ402を送信した後に、gNB104は、UEにトリガメッセージ404を送信し、ここで、トリガメッセージ404は、RSリソース設定を識別するための情報を備える。いくつかの実施形態では、gNB104はまた、UEに第2のトリガメッセージ406を送信し得、ここで、トリガメッセージ406は、gNB104にRSを送信する際にUE102が使用するための第2のRSリソース設定を識別するための情報を備える。
【0086】
トリガメッセージ404を送信した後に、gNB104は、トリガメッセージ404によって識別されたRSリソース設定に従ってRS408(たとえば、RSバースト)を送信する。gNB104はまた、gNB104がRSを送信した時間を記録し(この時間は、T1と表示されている)、UE102は、UE102がRS408を受信した時間を記録する(この時間は、T2と表示されている)。いくつかの実施形態では、UE102は、gNB104に信号410を送信する。この実施形態では、UE102は、UE102が信号410を送信した時間を記録し(この時間は、T3と表示されている)、gNB104は、gNB104が信号410を受信した時間を記録する(この時間は、T4と表示されている)。次いで、UE102は、UERx-Txdiff=T3-T2を計算し、gNB104は、gNBRx-Txdiff=T4-T1を計算する。次いで、伝搬遅延が、RTT=UERx-Txdiff+gNBRx-Txdiffとして計算され得る。
【0087】
図9は、本明細書で開示される基地局方法を実施するための、いくつかの実施形態による、基地局104のブロック図である。図9中に示されているように、基地局104は、1つまたは複数のプロセッサ(P)955(たとえば、1つもしくは複数の汎用マイクロプロセッサ、および/または特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの1つもしくは複数の他のプロセッサ)を含み得る処理回路(PC)902であって、そのプロセッサが単一のハウジングにまたは単一のデータセンタに共同設置され得るか、または地理的に分散され得る(換言すれば、基地局104は、分散コンピューティング装置であり得る)、処理回路(PC)902と、少なくとも1つのネットワークインターフェース968であって、基地局104が、ネットワークインターフェース968がそれに接続されているネットワーク110(たとえば、インターネットプロトコル(IP)ネットワーク)に接続された他のノードにデータを送信し、そのノードからデータを受信することを可能にするための送信機(Tx)965および受信機(Rx)967を備える、少なくとも1つのネットワークインターフェース968と、1つまたは複数のアンテナを備えるアンテナ構成949に結合され、基地局104が、データを送信し、データを受信する(たとえば、無線でデータを送信/受信する)ことを可能にするための送信機(Tx)945および受信機(Rx)947を備える通信回路948と、1つもしくは複数の不揮発性ストレージデバイスおよび/または1つもしくは複数の揮発性ストレージデバイスを含み得るローカルストレージユニット(別名、「データストレージシステム」)908とを備え得る。PC902がプログラマブルプロセッサを含む実施形態では、コンピュータプログラム製品(CPP)941が提供され得る。CPP941は、コンピュータ可読命令(CRI)944を備えるコンピュータプログラム(CP)943を記憶するコンピュータ可読媒体(CRM)942を含む。CRM942は、磁気媒体(たとえばハードディスク)、光媒体、メモリデバイス(たとえば、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)など、非一時的コンピュータ可読媒体であり得る。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラム943のCRI944は、PC902によって実行されたとき、CRIが、本明細書で説明されるステップ(たとえば、フローチャートを参照しながら本明細書で説明されるステップ)を基地局104が実施することを引き起こすように設定される。他の実施形態では、基地局104は、コードの必要なしに、本明細書で説明されるステップを実施するように設定され得る。すなわち、たとえば、PC902は1つまたは複数のASICのみからなり得る。それゆえに、本明細書で説明される実施形態の特徴はハードウェアおよび/またはソフトウェアで実装され得る。
【0088】
図10は、いくつかの実施形態による、UE102のブロック図である。図10中に示されているように、UE102は、1つまたは複数のプロセッサ(P)1055(たとえば、1つもしくは複数の汎用マイクロプロセッサ、および/または特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの1つもしくは複数の他のプロセッサ)を含み得る処理回路(PC)1002と、1つまたは複数のアンテナを備えるアンテナ構成1049に結合され、UE102が、データを送信し、データを受信する(たとえば、無線でデータを送信/受信する)ことを可能にするための送信機(Tx)1045および受信機(Rx)1047を備える、通信回路1048と、1つもしくは複数の不揮発性ストレージデバイスおよび/または1つもしくは複数の揮発性ストレージデバイスを含み得るローカルストレージユニット(別名、「データストレージシステム」)1008とを備え得る。PC1002がプログラマブルプロセッサを含む実施形態では、コンピュータプログラム製品(CPP)1041が提供され得る。CPP1041は、コンピュータ可読命令(CRI)1044を備えるコンピュータプログラム(CP)1043を記憶するコンピュータ可読媒体(CRM)1042を含む。CRM1042は、磁気媒体(たとえばハードディスク)、光媒体、メモリデバイス(たとえば、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)など、非一時的コンピュータ可読媒体であり得る。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラム1043のCRI1044は、PC1002によって実行されたとき、CRIが、本明細書で説明されるステップ(たとえば、フローチャートを参照しながら本明細書で説明されるステップ)をUE102が実施することを引き起こすように設定される。他の実施形態において、UE102は、コードの必要なしに、本明細書で説明されるステップを実施するように設定され得る。すなわち、たとえば、PC1002は1つまたは複数のASICのみからなり得る。それゆえに、本明細書で説明される実施形態の特徴はハードウェアおよび/またはソフトウェアで実装され得る。
【0089】
様々な実施形態の概要
A1.UE(たとえば、UE102)によって実施される方法500(図5を参照されたい)であって、方法は、UEが、測位参照信号(PRS)リソース設定を規定するPRSリソース設定情報を備える設定メッセージ(たとえば、RRC再設定メッセージ)を受信することと(ステップs502を参照されたい)、UEが、基地局(たとえば、基地局104)によって送信されたトリガメッセージ(たとえば、MAC CEまたはDCI)を受信することであって(ステップs504を参照されたい)、トリガメッセージが、PRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを受信することと、トリガメッセージを受信した後に、UEが、PRSリソース設定に従って基地局によって送信されたPRSを受信することと(ステップs506を参照されたい)を備える、方法500。いくつかの実施形態では、PRSは、半永続的に送信されるDL参照信号であるか、または非周期的に送信されるDL参照信号である。
【0090】
A2.UEが、UEがPRSを受信した時間を指し示す第1の時間値(T1)を記録することと、UEが、基地局に信号を送信することと、UEが、UEが信号を送信した時間を指し示す第2の時間値(T2)を記録することと、UEが、T1-T2またはT2-T1のいずれかを計算することとをさらに備える、実施形態A1に記載の方法。
【0091】
A3.UEが、トリガメッセージを受信した結果として、基地局に信号を送信する、実施形態A2に記載の方法。
【0092】
A4.PRS設定が、アップリンク設定へのポインタを備え、UEが、アップリンク設定に従って基地局に信号を送信する、実施形態A3に記載の方法。
【0093】
A5.UEに、1つの送信および受信ポイント(TRP)のみのPRSが設定される、請求項A1からA4のいずれか1つに記載の方法。
【0094】
A6.1つのTRPが、UEの1次サービングセル中にある、請求項A5に記載の方法。
【0095】
B1.UE(たとえば、UE102)によって実施される方法600(図6を参照されたい)であって、方法は、UEが、トラッキング参照信号(TRS)リソース設定を規定するTRSリソース設定情報を備える設定メッセージ(たとえば、RRC再設定メッセージ)を受信することと(ステップs602を参照されたい)、UEが、基地局(104)によって送信されたトリガメッセージ(たとえば、MAC CEまたはDCI)を受信することであって(ステップs604を参照されたい)、トリガメッセージが、TRSリソース設定を識別するための情報を備える、トリガメッセージを受信することと、トリガメッセージを受信した後に、UEが、TRSリソース設定に従って基地局によって送信されたTRSバーストを受信することと(ステップs606を参照されたい)を備え、ここにおいて、時間領域において、TRSバーストが、第1のスロットの少なくとも3つの異なるシンボルの間に存在し、および/または周波数領域において、TRSバーストが、少なくとも第1のスロットについて少なくとも4の密度を有する(換言すれば、第1のスロットの所与のシンボルにおいて、TRSバーストが、少なくとも4つのリソースエレメント中に存在する)、方法600。
【0096】
C1.UE(たとえば、102)の処理回路1002によって実行されたとき、UEが、上記の実施形態のいずれか1つに記載の方法を実施することを引き起こす命令1044を備える、コンピュータプログラム1043。
【0097】
C2.実施形態C1に記載のコンピュータプログラムを含んでいるキャリアであって、ここにおいて、キャリアが、電子信号、光信号、無線信号、およびコンピュータ可読記憶媒体1042のうちの1つである、キャリア。
【0098】
D1.UE(たとえば、UE102)であって、UEが、実施形態A1からA6またはB1のいずれか1つに記載の方法を実施するように適応された、UE。
【0099】
D2.UE(たとえば、UE102)であって、UEが、処理回路1002とメモリ1042とを備え、メモリが、処理回路によって実行可能な命令1044を含んでおり、それによって、UEが、実施形態A1からA6またはB1のいずれか1つに記載の方法を実施するように動作可能である、UE。
【0100】
E1.基地局(たとえば、基地局104)によって実施される方法700(図7を参照されたい)であって、方法は、測位参照信号(PRS)リソース設定を規定するPRSリソース設定情報を備える設定メッセージ(たとえば、RRC再設定メッセージ)をUE(たとえば、UE102)に送信することと(ステップs702を参照されたい)、トリガメッセージ(たとえば、MAC CEまたはDCI)をUEに送信することであって(ステップs704を参照されたい)、トリガメッセージが、PRSリソース設定を識別するための情報を備える、UEに送信することと、トリガメッセージを送信した後に、PRSリソース設定に従ってPRSを送信することと(ステップs706を参照されたい)を備える、方法700。いくつかの実施形態では、PRSは、半永続的に送信されるDL参照信号であるか、または非周期的に送信されるDL参照信号である。
【0101】
E2.基地局がPRSを送信した時間を指し示す第1の時間値(T1)を記録することと、UEによって送信された信号を受信することと、基地局が信号を受信した時間を指し示す第2の時間値(T2)を記録することと、T1-T2またはT2-T1のいずれかを計算することとをさらに備える、実施形態E1に記載の方法。
【0102】
E3.トリガメッセージが、UEを、信号を送信するようにトリガする、実施形態E2に記載の方法。
【0103】
E4.PRS設定が、アップリンク設定へのポインタを備え、UEが、アップリンク設定に従って基地局に信号を送信するように設定された、実施形態E3に記載の方法。
【0104】
E5.基地局が、UEに、1つの送信および受信ポイント(TRP)のみのPRSを設定する、請求項E1からE4のいずれか1つに記載の方法。
【0105】
E6.1つのTRPが、UEの1次サービングセル中にある、請求項E5に記載の方法。
【0106】
F1.基地局(たとえば、基地局104)によって実施される方法800(図8を参照されたい)であって、方法は、トラッキング参照信号(TRS)リソース設定を規定するTRSリソース設定情報を備える設定メッセージ(たとえば、RRC再設定メッセージ)をUE(たとえば、UE102)に送信することと(ステップs802を参照されたい)、トリガメッセージ(たとえば、MAC CEまたはDCI)をUEに送信することであって(ステップs804を参照されたい)、トリガメッセージが、TRSリソース設定を識別するための情報を備える、UEに送信することと、トリガメッセージを送信した後に、TRSリソース設定に従ってTRSバーストを送信することと(ステップs806を参照されたい)を備え、ここにおいて、時間領域において、TRSバーストが、第1のスロットの少なくとも3つの異なるシンボルの間に存在し、および/または周波数領域において、TRSバーストが、少なくとも第1のスロットについて少なくとも4の密度を有する(換言すれば、第1のスロットの所与のシンボルにおいて、TRSバーストが、少なくとも4つのリソースエレメント中に存在する)、方法800。
【0107】
G1.基地局(たとえば、基地局104)の処理回路902によって実行されたとき、基地局が、実施形態E1からE6またはF1のいずれか1つに記載の方法を実施することを引き起こす命令944を備える、コンピュータプログラム943。
【0108】
G2.実施形態G1に記載のコンピュータプログラムを含んでいるキャリアであって、ここにおいて、キャリアが、電子信号、光信号、無線信号、およびコンピュータ可読記憶媒体942のうちの1つである、キャリア。
【0109】
H1.実施形態E1からE6またはF1のいずれか1つに記載の方法を実施するように適応された、基地局(たとえば、基地局104)。
【0110】
H2.処理回路902とメモリ942とを備える基地局(たとえば、基地局104)であって、メモリが、処理回路によって実行可能な命令944を含んでおり、それによって、基地局が、実施形態E1からE6またはF1のいずれか1つに記載の方法を実施するように動作可能である、基地局。
【0111】
様々な実施形態が本明細書で説明されたが、実施形態は、限定ではなく、例としてのみ提示されたことを理解されたい。これにより、本開示の広さおよび範囲は、上記で説明された例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきでない。そのうえ、上記で説明されたエレメントのすべての可能な変形形態におけるそれらのエレメントのいかなる組合せも、本明細書で別段に指し示されるか、または別段に文脈によって明らかに否定されない限り、本開示によって包含される。
【0112】
加えて、上記で説明され、図面中に図示されているプロセスはステップのシーケンスとして示されているが、これは単に例示のために行われた。したがって、いくつかのステップは追加され得、いくつかのステップは省略され得、ステップの順序は並べ替えられ得、いくつかのステップは並行して実施され得ることが企図される。
図1
図2
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【国際調査報告】