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特表2023-549492信号送信方法、信号受信方法、及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-27
(54)【発明の名称】信号送信方法、信号受信方法、及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20231117BHJP
   H04W 8/22 20090101ALI20231117BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20231117BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20231117BHJP
【FI】
H04L27/26 113
H04L27/26 114
H04W8/22
H04W72/0453
H04W72/0446
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528280
(86)(22)【出願日】2020-11-11
(85)【翻訳文提出日】2023-06-21
(86)【国際出願番号】 CN2020128221
(87)【国際公開番号】W WO2022099524
(87)【国際公開日】2022-05-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ、メンティン
(72)【発明者】
【氏名】ガオ、シン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ジアンフア
(72)【発明者】
【氏名】チェン、シンチン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
信号送信方法、信号受信方法、及び装置が開示されている。本方法は:M個の信号を生成する段階;及びM個の時間-周波数リソースエレメント上でM個の信号を送信する段階、ここで、M個の信号は、M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にあり、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは周波数領域において部分的に重複しており、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは時間領域において重複せず、Mは1より大きい整数である、段階を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号送信方法であって、
M個の信号を生成する段階;及び
M個の時間-周波数リソースエレメント上で前記M個の信号を送信する段階
を備え、ここで
前記M個の信号は、前記M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にあり、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは周波数領域において部分的に重複しており、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは時間領域において重複せず、Mは1より大きい整数である
方法。
【請求項2】
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントは、第1時間-周波数リソースエレメント及び第2時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第1時間-周波数リソースエレメントの周波数領域リソースは第1周波数領域リソース及び第2周波数領域リソースを含み、前記第1周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第2時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第2周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメントの前記周波数領域リソースにおける前記第1周波数領域リソース以外の部分である
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記M個の信号は、第1信号及び第2信号を含み、前記第1信号は前記第1時間-周波数リソースエレメントに対応し、前記第2信号は前記第2時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び、前記第2信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントはさらに、第3時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第2周波数領域リソースは、第3周波数領域リソース及び第4周波数領域リソースを含み、前記第3周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第3時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第4周波数領域リソースは、前記第2周波数領域リソースにおける前記第3周波数領域リソース以外の部分である
請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記M個の信号はさらに、第1信号及び第2信号を含み、第3信号は前記第3時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び前記第3信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記M個の信号は測位基準信号である;又は
前記M個の信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分は、位相トラッキング基準信号であり、前記M個の信号の、前記重複した周波数領域リソース以外の周波数領域リソースにマッピングされた部分は、測位基準信号である
請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記方法はさらに、
ネットワークデバイスに能力情報を送信する段階、ここで、前記能力情報は、位相同期ループの周波数分割能力を示す、を含む
請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
信号受信方法であって、
M個の時間-周波数リソースエレメントを決定する段階;及び
前記M個の時間-周波数リソースエレメント上でM個の信号を受信する段階
を備え、ここで
前記M個の信号は、前記M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にあり、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは、周波数領域において部分的に重複しており、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは、時間領域において重複せず、Mは1より大きい整数である
方法。
【請求項9】
前記M個の信号は少なくとも2つの信号を含み、前記少なくとも2つの信号は、前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記方法はさらに、
前記少なくとも2つの信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分に基づいて、前記少なくとも2つの信号間の位相差を推定する段階;及び
前記少なくとも2つの信号間の前記位相差に基づいて、前記少なくとも2つの信号に対して位相補償を実行する段階
を備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントは、第1時間-周波数リソースエレメント及び第2時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第1時間-周波数リソースエレメントの周波数領域リソースは第1周波数領域リソース及び第2周波数領域リソースを含み、前記第1周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第2時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第2周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメントの前記周波数領域リソースにおける前記第1周波数領域リソース以外の部分である
請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記M個の信号は、第1信号及び第2信号を含み、前記第1信号は前記第1時間-周波数リソースエレメントに対応し、前記第2信号は前記第2時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び、前記第2信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントはさらに、第3時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第2周波数領域リソースは、第3周波数領域リソース及び第4周波数領域リソースを含み、前記第3周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第3時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第4周波数領域リソースは、前記第2周波数領域リソースにおける前記第3周波数領域リソース以外の部分である
請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記M個の信号はさらに、第1信号及び第2信号を含み、第3信号は前記第3時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び前記第3信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記M個の信号は測位基準信号である;又は
前記M個の信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分は、位相トラッキング基準信号であり、前記M個の信号の、前記重複した周波数領域リソース以外の周波数領域リソースにマッピングされた部分は、測位基準信号である
請求項8から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された装置。
【請求項16】
装置のプロセッサによって実行されたとき、前記装置に請求項1から14のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項17】
プロセッサ、及び、前記プロセッサによって実行されるための命令を記憶し、その結果、前記命令が実行されるとき、前記プロセッサは、装置に請求項1から14のいずれか一項に記載の方法を実行させるように構成された、記憶媒体を備える、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無線通信技術分野、とりわけ、信号送信方法、信号受信方法、及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新無線(new radio,NR)システムにおいて、基地局は、端末デバイスによって送信されたアップリンクサウンディング基準信号(sounding reference signal,SRS)を測定することによって、測位又はチャネル推定等を実行し得る。測位に使用されるSRSは、測位SRS(positioning SRS,pos-SRS)とも称される。現在、SRSが測位に使用されるときに、測位精度はSRSの帯域幅に大きく依存することが研究を通じて分かっている。より高い帯域幅は、より高い測位精度を示す。
【0003】
測位精度を向上させるべく、1つの解決手段は、異なる周波数における複数の狭帯域(例えば、サブキャリア)の複数の測位信号を周波数ホッピング方式で別個に伝送することである。基地局は、異なる周波数における複数の狭帯域において伝送された複数の測位信号を全体として処理し得、それにより、上記複数の測位信号は、複数の狭帯域を含む「大規模ブロードバンド」において伝送された信号とみなされる。本方法において、1つの「大規模ブロードバンド」信号は、複数の「小規模ブロードバンド」信号に基づいて取得され、測位精度を向上させ得る。
【0004】
しかしながら、複数の測位信号が周波数ホッピング方式で伝送されたとき、各時間周波数ホッピングが実行され、端末デバイスの無線周波数伝送チャネルは、周波数ホッピング伝送中に使用される周波数に適合するために再調整される必要がある。無線周波数伝送チャネルの再調整に起因して、異なる狭帯域において伝送された測位信号との間に差がある。この差は、測位精度に影響を与える。
【発明の概要】
【0005】
本願の実装の目的は、信号送信方法、信号受信方法、及び装置を提供することで、周波数ホッピングを通じて伝送された信号間の差をどのように低減するかという問題を解決することである。
【0006】
第1態様によると、本願の実施形態は、信号送信方法を提供する。本方法は、端末デバイス内の端末デバイス又はモジュールによって実行される。本明細書において、端末デバイスが方法を実行する例が説明のために使用される。本方法は:
M個の信号を生成する段階;及び
M個の時間-周波数リソースエレメント上で前記M個の信号を送信する段階、ここで、前記M個の信号は、前記M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にあり、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは周波数領域において部分的に重複しており、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは時間領域において重複せず、Mは1より大きい整数である、段階
を含む。
【0007】
第1態様の可能な実装において、前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントは、第1時間-周波数リソースエレメント及び第2時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第1時間-周波数リソースエレメントの周波数領域リソースは第1周波数領域リソース及び第2周波数領域リソースを含み、前記第1周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第2時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第2周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメントの前記周波数領域リソースにおける前記第1周波数領域リソース以外の部分である。
【0008】
第1態様の可能な実装において、前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントはさらに、第3時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第2周波数領域リソースは、第3周波数領域リソース及び第4周波数領域リソースを含み、前記第3周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第3時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第4周波数領域リソースは、前記第2周波数領域リソースにおける前記第3周波数領域リソース以外の部分である。
【0009】
第1態様の可能な実装において、前記M個の信号は、第1信号及び第2信号を含み、前記第1信号は前記第1時間-周波数リソースエレメントに対応し、前記第2信号は前記第2時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び、前記第2信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する。
【0010】
第1態様の可能な実装において、前記M個の信号はさらに、前記第1信号及び前記第2信号を含み、前記第3信号は前記第3時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び前記第3信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する。
【0011】
第1態様の可能な実装において、前記M個の信号は測位基準信号であり;
前記M個の信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分は、位相トラッキング基準信号であり、前記M個の信号の、前記重複した周波数領域リソース以外の周波数領域リソースにマッピングされた部分は、測位基準信号である。
【0012】
第1態様の可能な実装において、前記方法はさらに、ネットワークデバイスに能力情報を送信する段階、ここで、前記能力情報は、位相同期ループの周波数分割能力を示す、を含む。
【0013】
第2態様によると、本願は、信号受信方法を提供する。本方法は、ネットワークデバイスにおけるネットワークデバイス又はモジュールによって実行される。本明細書では、ネットワークデバイスが本方法を実行する例が説明のために使用されている。本方法は:
M個の時間-周波数リソースエレメントを決定する段階;及び
前記M個の時間-周波数リソースエレメント上でM個の信号を受信する段階
を含み、ここで
前記M個の信号は、前記M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にあり、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは、周波数領域において部分的に重複しており、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは、時間領域において重複せず、Mは1より大きい整数である。
【0014】
第2態様の可能な実装において、前記M個の信号は少なくとも2つの信号を含み、前記少なくとも2つの信号は、前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントに対応している。
【0015】
本方法はさらに、
前記少なくとも2つの信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分に基づいて、前記少なくとも2つの信号間の位相差を推定する段階;及び
前記少なくとも2つの信号間の前記位相差に基づいて、前記少なくとも2つの信号に対して位相補償を実行する段階
を含む。
【0016】
第2態様の可能な実装において、少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントは、第1時間-周波数リソースエレメント及び第2時間-周波数リソースエレメントを含み;
第1時間-周波数リソースエレメントの周波数領域リソースは第1周波数領域リソース及び第2周波数領域リソースを含み、第1周波数領域リソースは、第1時間-周波数リソースエレメント及び第2時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、第2周波数領域リソースは、第1時間-周波数リソースエレメントの周波数領域リソースにおける第1周波数領域リソース以外の部分である。
【0017】
第2態様の可能な実装において、少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントはさらに、第3時間-周波数リソースエレメントを含み;
第2周波数領域リソースは、第3周波数領域リソース及び第4周波数領域リソースを含み、第3周波数領域リソースは、第1時間-周波数リソースエレメント及び第3時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、第4周波数領域リソースは、第2周波数領域リソースにおける第3周波数領域リソース以外の部分である。
【0018】
第2態様の可能な実装において、M個の信号は、第1信号及び第2信号を含み、第1信号は第1時間-周波数リソースエレメントに対応し、第2信号は第2時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
第1信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び、第2信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する。
【0019】
第2態様の可能な実装において、M個の信号はさらに、第1信号及び第2信号を含み、第3信号は第3時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
第1信号の、第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び第3信号の、第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する。
【0020】
第2態様の可能な実装において、M個の信号は測位基準信号であり;又は
M個の信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分は、位相トラッキング基準信号であり、M個の信号の、重複した周波数領域リソース以外の周波数領域リソースにマッピングされた部分は、測位基準信号である。
【0021】
第3態様によると、本願はさらに、通信装置を提供する。通信装置は、第1態様に提供された任意の方法を実装する機能を有する。通信装置は、ハードウェアで実装されてもよく、又は対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上述の機能に対応する1又は複数のユニット又はモジュールを含む。
【0022】
可能な実装では、通信装置はプロセッサを含む。プロセッサは、上述した方法で端末デバイスの対応する機能の実行において通信装置をサポートするように構成されている。通信装置はさらに、メモリを含んでよい。メモリはプロセッサに結合され得、当該メモリは、通信装置に必要なプログラム命令及びデータを記憶する。任意選択的に、通信装置はさらに、通信インタフェースを含み、当該通信インタフェースは、通信装置、及びネットワークデバイスなどのデバイスの間の通信をサポートするように構成されている。
【0023】
可能な実装において、通信装置は対応する機能モジュールを含んでおり、上述した方法における段階を実装するように構成されている。この機能は、ハードウェアで実装されてもよく、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。このハードウェア又はソフトウェアは、上述の機能に対応する1又は複数のモジュールを含む。
【0024】
可能な実装では、通信装置の構造には、処理ユニット及び通信ユニットが含まれている。これらのユニットは、上述の方法例において対応する機能を実行し得る。詳細については、第1態様に提供された方法の説明を参照されたい。ここでは詳細について再び説明しない。
【0025】
第4態様によると、本願はさらに、通信装置を提供する。通信装置は、第2態様に提供された任意の方法を実装する機能を有する。通信装置は、ハードウェアで実装されてもよく、又は対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上述の機能に対応する1又は複数のユニット又はモジュールを含む。
【0026】
可能な実装では、通信装置はプロセッサを含む。プロセッサは、上述した方法でネットワークデバイスの対応する機能の実行において通信装置をサポートするように構成されている。通信装置はさらに、メモリを含んでよい。メモリはプロセッサに結合され得、当該メモリは、通信装置に必要なプログラム命令及びデータを記憶する。任意選択的に、通信装置はさらに通信インタフェースを含む。通信インタフェースは、通信装置と端末デバイスなどのデバイスとの間の通信をサポートするように構成されている。
【0027】
可能な実装において、通信装置は対応する機能モジュールを含んでおり、上述した方法における段階を実装するように構成されている。当該機能は、ハードウェアにより実装されてもよいし、対応するソフトウェアをハードウェアにより実行することによって実装されてもよい。このハードウェア又はソフトウェアは、上述の機能に対応する1又は複数のモジュールを含む。
【0028】
可能な実装では、通信装置の構造には、処理ユニット及び通信ユニットが含まれている。これらのユニットは、上述の方法例において対応する機能を実行し得る。詳細については、第1態様に提供された方法の説明を参照されたい。ここでは詳細について再び説明しない。
【0029】
第5態様によると、通信装置が提供されており、プロセッサ及び通信インタフェースを含む。通信インタフェースは、上記通信装置以外の通信装置から信号を受信して当該信号をプロセッサに伝送すること、又は、信号をプロセッサから上記通信装置以外の通信装置に送信することを行うように構成されている。プロセッサは、論理回路を使用すること又はコード命令を実行することによって、第1態様に提供された方法を実装するように構成されている。
【0030】
第6態様によると、通信装置が提供されており、プロセッサ及び通信インタフェースを含む。通信インタフェースは、上記通信装置以外の通信装置から信号を受信して当該信号をプロセッサに伝送すること、又は、信号をプロセッサから上記通信装置以外の通信装置に送信することを行うように構成されている。プロセッサは、論理回路を使用すること又はコード命令を実行することによって、第2態様に提供された方法を実装するように構成されている。
【0031】
第7の態様によると、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラム又は命令を記憶しており、上記コンピュータプログラム又は命令がプロセッサによって実行されたとき、第1態様又は第2態様に提供された方法が実装される。
【0032】
第8態様によると、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。上記命令がプロセッサによって実行されているとき、第1態様又は第2態様に提供された方法が実装される。
【0033】
第9態様によると、チップシステムが提供される。チップシステムは、第1態様又は第2態様に提供された方法を実装するべく、プロセッサを含んでおり、さらにはメモリを含み得る。チップシステムは、チップを含み得る、又は、チップ及び別のディスクリートコンポーネントを含み得る。
【0034】
第10の態様によると、通信システムが提供される。システムは、第3態様に係る装置(例えば、端末デバイス)及び第4態様に係る装置(例えば、ネットワークデバイス)を含む。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本願の実施形態が適用可能な5Gコアネットワークベース測位アーキテクチャの概略図である。
【0036】
図2】本願の実施形態に係る信号伝送方法の概略フローチャートである。
【0037】
図3】本願の実施形態に係る周波数領域における信号位置分布の概略図である。
【0038】
図4】本願の実施形態に係る周波数領域における信号位置分布の概略図である。
【0039】
図5】本願の実施形態に係る周波数領域における信号位置分布の概略図である。
【0040】
図6】本願の実施形態に係る周波数領域における信号位置分布の概略図である。
【0041】
図7】本願の実施形態に係る周波数領域における信号位置分布の概略図である。
【0042】
図8】本願の実施形態に係る周波数領域における信号位置分布の概略図である。
【0043】
図9】本願の実施形態に係る周波数領域における信号位置分布の概略図である。
【0044】
図10】本願の実施形態に係る周波数領域における信号位置分布の概略図である。
【0045】
図11】本願の実施形態に係る周波数領域における信号位置分布の概略図である。
【0046】
図12】本願の実施形態に係る周波数領域における信号位置分布の概略図である。
【0047】
図13】本願の実施形態に係る測位手順の概略図である。
【0048】
図14】本願の実施形態に係る通信装置の構造の概略図である。
【0049】
図15】本願の実施形態に係る通信装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下ではさらに、添付図面を参照して本願の実施形態を詳細に説明する。
【0051】
本願の実施形態における技術的解決手段は、例えば、NRシステム及びロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)システムなどの様々な通信システムに適用され得る。これは、本明細書において限定されるものではない。
【0052】
図1は、本願の実施形態が適用可能な5Gコアネットワークベース測位アーキテクチャの概略図である。図1に示されたネットワークにおいて、機能エンティティの機能は次の通りであり得る。
【0053】
端末デバイス:端末デバイスは、例えば、pos-SRSなどの基準信号を送信し、それにより、ネットワーク側上の次世代NodeB(next generation NodeB,gNB)などのデバイスは、pos-SRSに基づいて端末デバイスを測位し得る。
【0054】
gNB:gNBは、端末デバイスから基準信号を測定して、測定情報を取得して、当該測定情報を位置管理機能(location management function,LMF)ネットワークエレメントに転送し得る。gNBはさらに、例えば、端末デバイスに無線接続を提供することなどの別の機能を提供し得る。
【0055】
LMFネットワークエレメント:LMFネットワークエレメントは、端末デバイスを測位すること、及び端末デバイスに補助データを転送することを含む、ターゲット端末デバイスに関する異なるタイプのロケーションサービスをサポートすることを担当し得る。LMFネットワークエレメントの制御プレーン及びユーザプレーンはそれぞれ、拡張サービングモバイルロケーションセンタ(enhanced serving mobile location center,E-SMLC)ネットワークエレメント及びセキュアユーザプレーンロケーションプラットフォーム(secure user plane location platform,SLP)ネットワークエレメントである。
【0056】
AMFネットワークエレメント:AMFネットワークエレメントは、端末デバイスに関するロケーションサービス要求を受信し得、又は、AMFネットワークエレメントは、ロケーションサービスを実行して、ロケーションサービス要求をLMFに転送し得る。端末デバイスによって返された位置情報を取得した後、AMFネットワークエレメントは、関連する位置情報をロケーションサービス(location service,LCS)エンティティに返す。
【0057】
本願の実施形態において、端末デバイスは、無線トランシーバ機能を有するデバイス又は任意のデバイスに配置され得るチップであり得、又は、ユーザ機器(user equipment,UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイルコンソール、モバイルデバイス、ユーザ端末、無線通信デバイス、又はユーザ装置と称され得る。本願の実施形態における端末デバイスは、携帯電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(Pad)、無線トランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality,VR)端末、拡張現実(augmented reality,AR)端末、産業用制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、遠隔医療(remote medical)における無線端末、又は、スマートグリッド(smart grid)における無線端末等であり得る。
【0058】
端末デバイスは、低減ケイパビリティ(Reduced Capability,REDCAP)端末デバイスであり得、又は、レガシー(legacy)ケイパビリティ、ノーマル(normal)ケイパビリティ、又は高(high)ケイパビリティ端末デバイスであり得、又は、レガシー(legacy)端末デバイス又はノーマル(normal)端末デバイスと称され得る。REDCAP端末デバイス及びレガシー端末デバイスは、少なくとも帯域幅能力の観点で異なる。例えば、REDCAP端末デバイスによってサポートされた最大帯域幅は、例えば、50MHz、40MHz、20MHz、15MHz、10MHz、又は5MHzと低く、レガシー端末デバイスによってサポートされた最大帯域幅は、例えば、100MHzと高い。
【0059】
ネットワークデバイス:ネットワークデバイスは、NRシステムにおけるgNB、又はLTEシステムにおける進化型ノードB(evolved NodeB,eNB)等であり得る。ネットワークデバイスがgNBであるとき、ネットワークデバイスは、中央ユニット(central unit,CU)及び分散ユニット(distributed unit,DU)を含み得る。
【0060】
本願の実施形態において説明されたネットワークアーキテクチャ及びサービスシナリオは、本願の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明することを意図しており、本願の実施形態に提供された技術的解決手段に対する制限を構成しないことに留意されたい。当業者であれば、ネットワークアーキテクチャの進化及び新たなサービスシナリオの出現に伴い、本願の実施形態に提供された技術的解決手段は同様の技術的問題にも適用可能であることを認識し得る。
【0061】
本願の実施形態において、端末デバイス及びネットワークデバイスの間の相互作用が、説明のために一例として使用されている。本願の実施形態に提供された方法はさらに、他のエンティティ間の相互作用、例えば、端末デバイス内のチップ又はモジュール、及びネットワークデバイス内のチップ又はモジュールの間の相互作用に適用され得る。チップ又はモジュールが本方法を実行するとき、本願の実施形態における説明に対して参照が成され得る。詳細はここで説明しない。
【0062】
上述の説明を参照して、図2は、本願の実施形態に係る信号伝送方法の概略フローチャートである。図2を参照されたい。この方法は以下の段階を含む。
【0063】
段階201:端末デバイスは、M個の信号を生成する。
【0064】
Mは、1より大きい整数である。
【0065】
端末デバイスが具体的にどのようにM個の信号を生成するかは、本願の本実施形態において限定されないことに留意されたい。詳細はここで説明しない。
【0066】
段階202:端末デバイスは、M個の時間-周波数リソースエレメント上でM個の信号を送信する。
【0067】
M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは周波数領域において部分的に重複しており、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは、時間領域において重複しない。
【0068】
本明細書では、2つより多くの時間-周波数リソースエレメントが周波数領域において部分的に重複するとき、時間-周波数リソースエレメントは2つごとに互いに重複し得る。換言すると、3つの時間-周波数リソースエレメントに属する周波数領域リソースは存在しない場合がある。例えば、時間-周波数リソースエレメント#1及び時間-周波数リソースエレメント#2は周波数領域において重複しており、時間-周波数リソースエレメント#1及び時間-周波数リソースエレメント#3は周波数領域において重複しているが、時間-周波数リソースエレメント#2及び時間-周波数リソースエレメント#3は周波数領域において重複しない。加えて、周波数領域における部分的重複は、次の通りに理解され得る:周波数領域において部分的に重複している2つの時間-周波数リソースエレメントごとに、重複した周波数領域リソースは、上記2つの時間-周波数リソースエレメントの各々の周波数領域リソースの一部に過ぎない。例えば、時間-周波数リソースエレメント#1及び時間-周波数リソースエレメント#2は部分的に重複しており、重複した周波数領域リソースは、時間-周波数リソースエレメント#1の一部に過ぎず、時間-周波数リソースエレメント#2の一部に過ぎない。
【0069】
段階203:ネットワークデバイスは、M個の時間-周波数リソースエレメントを決定する。
【0070】
段階204:ネットワークデバイスは、M個の時間-周波数リソースエレメント上でM個の信号を受信する。
【0071】
ネットワークデバイスは、周波数領域における少なくとも2つの信号の部分的に重複する信号に基づいて、少なくとも2つの信号間の位相差を推定し、位相差に基づいて、少なくとも2つの位相に対して位相補償を実行する。
【0072】
本願の本実施形態において、M個の信号は、M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にある。具体的には、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち1つは、M個の信号のうち1つを搬送するために使用されている。M個の信号のうち1つは、1つの送信機会に対応し得、M個の信号に対応するM回の送信機会は、M回の連続した送信機会であり得る。
【0073】
本願の本実施形態において、M個の時間-周波数リソースエレメントは、以下の特徴のうち少なくとも1つを有し得る:1.M個の時間-周波数リソースエレメントは、M個の連続した時間-周波数リソースエレメントである。
【0074】
2.M個の時間-周波数リソースエレメントにおいて、時間領域における隣接した時間-周波数リソースエレメント間には時間間隔が存在する。詳細については、図3を参照されたい。図3において、信号S及びSはそれぞれ時間-周波数リソースエレメントX1及びX2において搬送される。時間間隔は、2つの隣接した時間-周波数リソースエレメントX1及びX2の間に含まれている。時間間隔は、少なくとも1又は複数の直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing,OFDM)シンボル又はスロットを含んでおり、時間間隔は、端末デバイスの無線周波数伝送チャネルが無線周波数の再調整を実行するために要求する時間より大きい又はそれに等しい場合がある。
【0075】
3.M個の時間-周波数リソースエレメントは周波数領域におけるM個の帯域幅単位に対応し得、1つの時間-周波数リソースエレメントは1つの帯域幅単位に対応する。帯域幅単位は、少なくとも1つのサブキャリアを含んでもよく、又は、少なくとも1つの帯域幅部分(bandwidth part,BWP)を含んでもよい。代替的に、帯域幅単位は、予め設定された固定帯域幅であり得る。例えば、帯域幅単位は、20MHz帯域幅である。これに応じて、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち1つは、時間領域において少なくとも1つのOFDMシンボルを含み得る。
【0076】
本願の本実施形態において、M個の信号のうち任意の1つについて、信号の帯域幅は、信号を搬送する時間-周波数リソースエレメントの帯域幅に等しい、すなわち、信号は、周波数領域において時間-周波数リソースエレメント全体の周波数領域範囲を占有する場合があることに留意されたい。
【0077】
例えば、図3に示されるように、時間領域における時間-周波数リソースエレメントの持続時間はT個のOFDMシンボルであり、Tは0より大きい数であり、周波数領域における帯域幅は20MHzであると想定される。時間-周波数リソースエレメントにおいて搬送される信号は、時間領域においていくつかのOFDMシンボルを占有するとともに、周波数領域において20MHzを占有する、すなわち、時間-周波数リソースエレメントの全帯域幅を占有する場合がある。
【0078】
さらに、本願の本実施形態において、周波数領域におけるM個の時間-周波数リソースエレメント間又はM個の信号間の位置関係の複数の実装が存在し得、当該実装は、以下において別途説明されている。
【0079】
実装1:周波数領域においてM個の信号のうち少なくとも2つによって占有された周波数領域リソースは部分的に重複しており、時間領域においてM個の信号のうち任意の2つによって占有された時間領域リソースは重複しない。
【0080】
時間-周波数リソースエレメントにおいて搬送された信号は時間-周波数リソースエレメントの全帯域幅を占有するので、この実装は次の通りにも理解され得ることに留意されたい:M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは周波数領域において部分的に重複しており、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは時間領域において重複しない。
【0081】
M個の時間-周波数リソースエレメントのうち1つが別の時間-周波数リソースエレメントと周波数領域において部分的に重複するとき、当該時間-周波数リソースエレメントは、複数の時間-周波数リソースエレメントと周波数領域において部分的に重複し得ることに留意されたい。これに応じて、M個の信号のうち1つが別の信号と周波数領域において部分的に重複するとき、当該信号は、複数の信号と周波数領域において部分的に重複し得る。以下の説明において、1つの時間-周波数リソースエレメントが1つ又は2つの時間-周波数リソースエレメントと周波数領域において部分的に重複する例が説明のために使用されるか、又は、1つの信号が1つ又は2つの信号と周波数領域において部分的に重複する例が説明のために使用される。他の事例は、例を使用して列挙されない。
【0082】
第1の可能なシナリオにおいて、M個の信号においては、2つの信号によって占有された周波数領域リソースが部分的に重複するとき、当該2つの信号は時間領域において隣接している。具体的に、M個の信号においてm番目の信号及びn番目の信号によって占有された周波数領域リソースが部分的に重複するとき、上記m番目の信号に対応する送信機会及び上記n番目の信号に対応する送信機会は2つの連続した送信機会であり、ここで、m-n=1,m=1,2,...,及びM、及びn=1,2,...,及びMである。
【0083】
換言すると、このシナリオにおいて、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち2つが周波数領域において部分的に重複するとき、当該2つの時間-周波数リソースエレメントにおいて搬送された信号に対応する送信機会は、時間領域において隣接する。具体的に、M個の時間-周波数リソースエレメント内のm番目の時間-周波数リソースエレメント及びn番目の時間-周波数リソースエレメントが周波数領域において部分的に重複するとき、上記m番目の時間-周波数リソースエレメントにおいて搬送された信号に対応する送信機会及び上記n番目の時間-周波数リソースエレメントにおいて搬送された信号に対応する送信機会は2つの連続した送信機会であり、ここで、m-n=1、m=1,2,...,及びM、及びn=1,2,...,及びMである。
【0084】
例えば、M=5であると想定される。M個の時間-周波数リソースエレメントの各々が周波数領域において1つ又は2つの時間-周波数リソースエレメントと部分的に重複する例が、説明のために使用される。図4に示されるように、信号SからSはそれぞれ、時間-周波数リソースエレメントX1からX5において搬送されており、隣接した時間-周波数リソースエレメントは、周波数領域において部分的に重複する。時間-周波数リソースエレメントX1から時間-周波数リソースエレメントX5に対応する最大周波数値(又は最小周波数値)が連続的に増加するか、又は、M個の時間-周波数リソースエレメントの中心周波数が連続的に増加する。
【0085】
すなわち、図4では、信号SからSにおいて、周波数領域において2つの隣接信号によって占有された周波数領域リソースは部分的に重複しており、周波数領域において上記2つの隣接信号によって占有された周波数の最大値(又は最小値)は連続的に増加する。
【0086】
別の例の場合、M=5であると想定される。M個の時間-周波数リソースエレメントの各々が時間領域において1つ又は2つの時間-周波数リソースエレメントと部分的に重複する例が、説明のために使用される。図5に示されるように、信号SからSはそれぞれ、時間-周波数リソースエレメントX1からX5において搬送されており、隣接した時間-周波数リソースエレメントは、周波数領域において部分的に重複する。時間-周波数リソースエレメントX1から時間-周波数リソースエレメントX5に対応する最大周波数値(又は最小周波数値)が連続的に減少するか、又は、M個の時間-周波数リソースエレメントの中心周波数が連続的に減少する。
【0087】
すなわち、図5では、信号SからSにおいて、対応する送信機会が隣接した2つの信号によって周波数領域において占有された周波数領域リソースは部分的に重複しており、周波数領域において上記2つの信号によって占有された周波数の最大値(又は最小値)は連続的に減少する。
【0088】
上述の例を参照すると、時間領域における隣接した時間-周波数リソースエレメントが周波数領域において部分的に重複している場合、M個の時間-周波数リソースエレメントの中心周波数は連続的に増加又は減少することが分かり得る。これに応じて、周波数領域においてM個の信号によって占有された周波数は、連続的に増加又は減少する。
【0089】
第2の可能なシナリオにおいて、M個の信号においては、2つの信号によって占有された周波数領域リソースが部分的に重複するとき、当該2つの信号に対応する送信機会は、時間領域において隣接してもよく、又は隣接しなくてもよい。具体的に、M個の信号においてm番目の信号及びn番目の信号によって占有された周波数領域リソースが部分的に重複するとき、上記m番目の信号に対応する送信機会及び上記n番目の信号に対応する送信機会は2つの連続した送信機会であるか、又は、上記m番目の信号に対応する送信機会及び上記n番目の信号に対応する送信機会の間には、少なくとも1つの送信機会がさらに含まれており、ここで、m-n≧1,m=1,2,...,及びM、及びn=1,2,...,及びMである。
【0090】
換言すると、このシナリオにおいて、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち2つが周波数領域において部分的に重複するとき、当該2つの時間-周波数リソースエレメントにおいて搬送された信号に対応する送信機会は、時間領域において隣接してもよく、又は、隣接しなくてもよい。具体的に、M個の時間-周波数リソースエレメント内のm番目の時間-周波数リソースエレメント及びn番目の時間-周波数リソースエレメントが周波数領域において部分的に重複するとき、上記m番目の時間-周波数リソースエレメントにおいて搬送された信号に対応する送信機会及び上記n番目の時間-周波数リソースエレメントにおいて搬送された信号に対応する送信機会は2つの連続した送信機会であるか、又は、上記m番目の時間-周波数リソースエレメントにおいて搬送された信号に対応する送信機会、及び上記n番目の時間-周波数リソースエレメントにおいて搬送された信号に対応する送信機会の間には、少なくとも1つの送信機会がさらに含まれており、ここで、m-n≧1、m=1,2,...,及びM、及びn=1,2,...,及びMである。
【0091】
例えば、M=5であると想定される。図6に示されるように、信号SからSはそれぞれ、時間領域における5つの連続した送信機会で送信され、上記5つの送信機会に対応する5つの時間-周波数リソースエレメントは、時間-周波数リソースエレメントX1から時間-周波数リソースエレメントX5である。時間-周波数リソースエレメントX1は、周波数領域において時間-周波数リソースエレメントX3と部分的に重複しており;時間-周波数リソースエレメントX2は、周波数領域において時間-周波数リソースエレメントX4及び時間-周波数リソースエレメントX5と部分的に重複しており;時間-周波数リソースエレメントX3は、周波数領域において時間-周波数リソースエレメントX1及び時間-周波数リソースエレメントX5と部分的に重複しており;時間-周波数リソースエレメントX4は、周波数領域において時間-周波数リソースエレメントX2と部分的に重複しており;時間-周波数リソースエレメントX5は、周波数領域において時間-周波数リソースエレメントX2及び時間-周波数リソースエレメントX3と部分的に重複している。
【0092】
すなわち、信号Sは周波数領域において信号Sと部分的に重複しており;信号Sは、周波数領域において信号S及び信号Sと部分的に重複しており;信号Sは、周波数領域において信号S及び信号Sと部分的に重複しており;信号Sは、周波数領域において信号Sと部分的に重複しており;信号Sは、周波数領域において信号S及び信号Sと部分的に重複している。
【0093】
別の例の場合、M=5であると想定される。図7に示されるように、信号SからSはそれぞれ、時間領域における5つの連続した送信機会で送信され、上記5つの送信機会に対応する5つの時間-周波数リソースエレメントは、時間-周波数リソースエレメントX1から時間-周波数リソースエレメントX5である。時間-周波数リソースエレメントX1は、周波数領域において時間-周波数リソースエレメントX3及び時間-周波数リソースエレメントX4と部分的に重複しており;時間-周波数リソースエレメントX2は、周波数領域において時間-周波数リソースエレメントX3と部分的に重複しており;時間-周波数リソースエレメントX3は、周波数領域において時間-周波数リソースエレメントX1及び時間-周波数リソースエレメントX2と部分的に重複しており;時間-周波数リソースエレメントX4は、周波数領域において時間-周波数リソースエレメントX1及び時間-周波数リソースエレメントX5と部分的に重複しており;時間-周波数リソースエレメントX5は、周波数領域において時間-周波数リソースエレメントX4と部分的に重複している。
【0094】
すなわち、信号Sは、周波数領域において信号S及び信号Sと部分的に重複しており;信号Sは、周波数領域において信号Sと部分的に重複しており;信号Sは、周波数領域において信号S及び信号Sと部分的に重複しており;信号Sは、周波数領域において信号S及び信号Sと部分的に重複しており;信号Sは、周波数領域において信号Sと部分的に重複している。
【0095】
実装2:周波数領域においてM個の信号のうち任意の2つによって占有された周波数領域リソースは重複せず、時間領域においてM個の信号のうち任意の2つによって占有された時間領域リソースは重複しない。
【0096】
この実装は、次の通りにも理解され得ることに留意されたい:M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは周波数領域において重複せず、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは、時間領域において重複しない。
【0097】
例えば、M=5であると想定される。図8に示されるように、信号SからSはそれぞれ、時間領域における5つの連続した送信機会で送信され、上記5つの送信機会に対応する5つの時間-周波数リソースエレメントは、時間-周波数リソースエレメントX1から時間-周波数リソースエレメントX5である。時間-周波数リソースエレメントX1からX5のうち任意の2つは周波数領域において重複しない、すなわち、信号SからSのうち任意の2つによって占有された周波数領域リソースは重複しない。図8において、時間-周波数リソースエレメントX1の中心周波数から時間-周波数リソースエレメントX5の中心周波数が連続的に(又は周波数領域において昇順で)増加する例が、説明のために使用される。M個の時間-周波数リソースエレメントは、別の形態で周波数領域において分散され得る。例えば、図9は、本願に係る別の時間-周波数リソースエレメントの位置の概略図である。図9において、時間-周波数リソースエレメントX1から時間-周波数リソースエレメントX5は、周波数領域において降順又は昇順で分散されておらず、特定のルールなしに順不同に分散されている。
【0098】
上述の説明を参照すると、M個の信号のうち任意の1つ、例えば第1信号について、当該第1信号によって占有された周波数領域リソースは、第1周波数領域リソース及び第2周波数領域リソースといった2つの部分を含み得る。任意選択的に、第2周波数領域リソースはさらに、第3周波数領域リソース及び第4周波数領域リソースといった2つの部分を含み得る。
【0099】
第3周波数領域リソースは、第1周波数領域リソース及び第4周波数領域リソースの間に位置付けられ得ることに留意されたい。第1周波数領域リソースに対応する帯域幅及び第2周波数領域リソースに対応する帯域幅の和は、第1信号の帯域幅より小さい又はそれに等しい。第1周波数領域リソースに対応する帯域幅及び第2周波数領域リソースに対応する帯域幅の具体的な値は、本願の本実施形態において限定されない。加えて、第3周波数領域リソースに対応する帯域幅及び第4周波数領域リソースに対応する帯域幅の和は、第2周波数領域リソースに対応する帯域幅より小さい又はそれに等しい。第3周波数領域リソースに対応する帯域幅及び第4周波数領域リソースに対応する帯域幅の具体的な値は、本願の本実施形態において限定されない。
【0100】
任意選択的に、第1信号が周波数領域においてM個の信号における第2信号と部分的に重複するとき、第1周波数領域リソースは、第1信号によって占有された周波数領域リソース及び第2信号によって占有された周波数領域リソースの重複した部分であり、第2周波数領域リソースは、第1信号によって占有された周波数領域リソースにおける第1周波数領域リソース以外の部分である。
【0101】
第1信号が周波数領域においてM個の信号における第3信号とさらに部分的に重複するとき、第4周波数領域リソースは、第1信号によって占有された周波数領域リソース及び第3信号によって占有された周波数領域リソースの周波数領域における重複した部分であり、第3周波数領域リソースは、第2周波数領域リソースにおける第4周波数領域リソース以外の部分である。
【0102】
例えば、図10に示されるように、M=3であると想定されており、すなわち、3つの信号S1、S2及びS3が含まれている。信号S2は、説明のために一例として使用される。信号S2によって占有された周波数領域リソースは、第1周波数領域リソースF1及び第2周波数領域リソースF2を含み得る。第2周波数領域リソースF2はさらに、第3周波数領域リソースF3及び第4周波数領域リソースF4を含み得る。
【0103】
信号S2が、例えば図10に示されるように、周波数領域において別の信号と部分的に重複する場合、信号S2は、周波数領域において信号S1及びS3と部分的に重複し、信号S2によって占有された第1周波数領域リソースF1は、信号S2によって占有された周波数領域リソースの、信号S3によって占有された周波数領域リソースと重複する部分であり得;信号S2によって占有された第4周波数領域リソースF4は、信号S2によって占有された周波数領域リソースの、信号S1によって占有された周波数領域リソースと重複する部分であり得;信号S2によって占有された第3周波数領域リソースF3は、信号S2によって占有された周波数領域リソースにおける第1周波数領域リソースF1及び第3周波数領域リソースF3以外の部分であり得る。
【0104】
別の例については、図11に示されるように、信号S1及びS3が説明のための一例として使用されている。信号S1によって占有された周波数領域リソースは、第1周波数領域リソースF1及び第2周波数領域リソースF2を含み得る。信号S3によって占有された周波数領域リソースは、第1周波数領域リソースF1及び第2周波数領域リソースF2を含み得る。
【0105】
信号S1によって占有された第1周波数領域リソースF1は、信号S1によって占有された周波数領域リソース内の、信号S2によって占有された周波数領域リソースと重複する部分であり得;信号S2によって占有された第2周波数領域リソースF2は、周波数領域リソースにおける第1周波数領域リソースF1以外の、信号S2によって占有された部分であり得る。これに応じて、信号S3によって占有された第1周波数領域リソースF1は、信号S3によって占有された周波数領域リソース内の、信号S2によって占有された周波数領域リソースと重複する部分であり得;信号S3によって占有された第2周波数領域リソースF2は、周波数領域リソースにおける第1周波数領域リソースF1以外の、信号S3によって占有された部分であり得る。
【0106】
1つの信号は、当該信号を搬送する時間-周波数リソースエレメントの全帯域幅又は帯域幅の一部を占有することに留意されたい。したがって、上述の説明は、M個の時間-周波数リソースエレメントにも適用可能である。具体的には、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の1つの場合、時間-周波数リソースエレメントによって占有された周波数領域リソースは、第1周波数領域リソース及び第2周波数領域リソースといった2つの部分を含み得る。任意選択的に、第2周波数領域リソースはさらに、第3周波数領域リソース及び第4周波数領域リソースといった2つの部分を含み得る。説明を容易にするために、以下では信号の観点から説明を提供する。「信号」は、「時間-周波数リソースエレメント」で置き換えられ、同様の技術的解決手段を取得し得る。本明細書において詳細について再度説明しない。
【0107】
上述の説明を参照すると、第1信号及び第2信号が周波数領域において部分的に重複する場合、ある実装において、第1信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び第2信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値を有する。別の実装において、第1信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び第2信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有しており、ここで、本明細書における「符号」とは正符号又は負符号である。
【0108】
本方法において、第1信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた、ビットシーケンスに対応する信号の位相、及び、第2信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた、ビットシーケンスに対応する信号の位相の間の位相差は、180°+N×360°であり得、ここでNは整数である。
【0109】
任意選択的に、第1信号が周波数領域においてさらに第3信号と部分的に重複する場合、ある実装において、第1信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び第3信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値を有する。別の実装において、第1信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び第3信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する。
【0110】
本方法において、第1信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた、ビットシーケンスに対応する信号の位相、及び、第3信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた、ビットシーケンスに対応する信号の位相の間の位相差は、180°+N×360°であり得、ここでNは整数である。
【0111】
任意選択的に、可能な実装において、M個の信号の各々は測位基準信号であり得、測位基準信号は、限定されないが、pos-SRSを含む。
【0112】
任意選択的に、別の可能な実装において、M個の信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分は、位相トラッキング基準信号又は任意の信号であり、M個の信号の、重複した周波数領域リソース以外の周波数領域リソースにマッピングされた部分は、測位基準信号である。具体的に、例えば、第1信号及び第2信号が周波数領域において部分的に重複し、重複した周波数領域リソースは第1周波数領域リソースである。第1信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた信号は、位相トラッキング基準信号又は任意の信号であり、第1信号の、第2周波数領域リソースにマッピングされた信号は、測位基準信号である。これに応じて、第2信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた信号は、位相トラッキング基準信号であり、第2信号の、第2周波数領域リソースにマッピングされた信号は、測位基準信号である。
【0113】
第1信号が周波数領域において第3信号とさらに重複しており、重複した周波数領域リソースが第4周波数領域リソースである場合、第1信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた信号は、位相トラッキング基準信号又は任意の信号であり、第1信号の、第3周波数領域リソースにマッピングされた信号は、測位基準信号である。これに応じて、第3信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた信号は、位相トラッキング基準信号であり、第3信号の、第3周波数領域リソースにマッピングされた信号は、測位基準信号である。
【0114】
任意選択的に、M個の信号の各々が測位基準信号を含むとき、対応する送信機会が隣接した2つの信号に含まれた測位基準信号は、互いに対して直交している。
【0115】
端末デバイスが異なる周波数領域リソース上でM個の信号を送信する場合、異なる周波数領域リソース上の信号の位相が時間領域においてジャンプするとともに、位相のジャンプは端末デバイスの位相同期ループが信号の位相を再ロックするときに引き起こされるので、異なる周波数領域リソース上で送信された信号間には位相差が存在することに留意されたい。M個の信号の各々が測位基準信号を含むとき、M個の信号は、測位のために使用され得ると想定される。測位の原理は主に、ローカル信号を、受信側から復元されたM個の信号が組み合わされた後に取得された高帯域幅信号と相関させて、ピーク値を検索することにより信号到達遅延を推定することである。異なる周波数領域リソース上で送信された信号間の位相差が存在する場合、受信側から復元された高帯域幅信号は多くの干渉を含んでおり、ローカル信号との相関関係を通じて取得された結果は複数の相関関係ピークを有し得、それにより、測位精度に影響を与える。本願の実施形態において、ネットワークデバイスは、周波数領域における2つの信号の重複した部分に基づいて2つの信号間の位相差を推定し、位相を補償し得る。詳細は以下で説明される。
【0116】
上述の説明を参照すると、端末デバイスが毎回20MHzの信号シーケンスを送信し、M個の時間-周波数リソースエレメントにおいてM個の信号を継続的に送信する例、及び、ネットワークデバイスが、M個の時間-周波数リソースエレメントにおいて受信されたM個の信号を重畳し、高帯域幅信号を復元する例を使用することによって、説明を提供している。
【0117】
M個の時間-周波数リソースエレメントにおいて端末デバイスによって送信されたM個の信号のうち2つによって占有された周波数領域リソースが部分的に重複するとき、上記2つの信号に対応する送信機会は隣接していると想定される。例えば、図12に示されるように、M=5であり、信号S1からS5によって占有された周波数領域リソースの中心周波数は連続的に増加しており、信号S1からS5は各々が、対応する周波数fの時間-周波数リソースエレメント上で送信されており、ここでi=1,2,…,5である。信号S1からS5の位相はそれぞれ、ΦからΦであり得る。各信号によって占有された帯域幅は、20MHzであると想定される。2つの信号によって占有された周波数領域リソースが部分的に重複するとき、重複した部分の帯域幅は2MHzであり得る。
【0118】
周波数領域において部分的に重複する2つの信号の場合、ネットワークデバイスは、周波数領域における重複した部分のチャネル推定結果に基づいて、上記2つの信号間の位相差を推定して、次に、時間領域において位相補償を実行することで、上記2つの信号を同じ位相に位置合わせさせ得る。信号S1及び信号S2は、以下では、説明のために一例として使用される。
【0119】
まず、ネットワークデバイスは、周波数領域における信号S1及び信号S2の重複信号に基づいてチャネル推定を実行する。信号S2に対応するチャネルゲインがh(t_1)であり、振幅がa(t_1)であり、位相がΦであると想定すると、以下の関係が満たされ得る。
【数1】
【0120】
信号S2に対応するチャネルゲインがh(t_2)であり、振幅がa(t_2)であり、位相がΦであると想定すると、以下の関係が満たされ得る。
【数2】
【0121】
a(t_2)及びa(t_1)の間の差が小さい場合、当該差が0に等しいと想定すると、h(t_2)とh(t_1)の比に基づいて推定された位相差ΔΦは、以下の関係を満たし得る。
【数3】
及び
【数4】
【0122】
信号S1及び信号S2の間の位相差を決定した後、ネットワークデバイスは、信号S1及び信号S2の位相を同じ位相に設定し得る。例えば、ネットワークデバイスは、上記位相差に基づいて信号S2の位相を補償し、信号S2の位相を補償してΦを取得する。
【0123】
同じ方法によると、ネットワークデバイスは、M個の信号の位相を同じ位相、例えば、M個の信号における第1に送信された信号の位相に設定し得る。上述のプロセスに基づいて、ネットワークデバイスは、M個の信号の位相を補償することで、異なる時間-周波数リソースエレメントにおいて伝送された信号間のランダム位相ジャンプの影響をなくし、それにより、高精度測位を実装する。
【0124】
任意選択的に、可能な実装において、端末デバイスはさらに、ネットワークデバイスに能力情報を送信し得、ここで、能力情報は、端末デバイスの位相同期ループの周波数分割能力を示す。例えば、周波数分割能力は、4分周又は8分周の段階であり得る。ネットワークデバイスは、端末デバイスの位相同期ループの周波数分割能力に基づいて、推定された位相差を調整し得る。
【0125】
例えば、周波数分割能力が4分周であるとき、異なる時間-周波数リソースエレメントにおける信号間の位相差の値は、{0,π/2,π,3π/2}内の任意の値である。周波数分割能力が8分周であるとき、異なる時間-周波数リソースエレメントにおける信号間の位相差の値は、{0,π/4,π/2,3π/4,π,5π/4,3π/2,7π/4}内の任意の値である。
【0126】
例えば、周波数分割能力は、4分周である。位相同期ループの再ロックで生成されたランダム位相誤差は4つの値{0,π/2,π,3π/2}のうち任意の1つであるので、ネットワークデバイスによって推定された2つの信号間の位相差が86°である場合、ネットワークデバイスは、上記位相差を、周波数分割能力に基づいてπ/2に補正し得る。
【0127】
任意選択的に、可能な実装において、M個の信号における第1信号及びM個の信号における第2信号が周波数領域において部分的に重複するとき、第1信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び、第2信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスが同じ値及び反対のシンボルを有するとき、ネットワークデバイスは、第1信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた部分、及び、第2信号の、第1周波数領域リソースにマッピングされた部分を重畳してビットシーケンス0を取得し、それにより、第1周波数領域リソースにおいてビットシーケンスによって引き起こされた干渉をなくし得、位相差推定が向上され得る。
【0128】
第1信号が周波数領域においてさらに第3信号と部分的に重複する場合、第1信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び、第3信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスが同じ値及び反対のシンボルを有するとき、ネットワークデバイスは、第1信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた部分、及び、第3信号の、第4周波数領域リソースにマッピングされた部分を重畳してビットシーケンス0を取得し、それにより、第4周波数領域リソースにおいてビットシーケンスによって引き起こされた干渉をなくし得、位相差推定精度が向上され得る。
【0129】
例えば、図12に示されるように、信号S1からS5はそれぞれ、異なる時間-周波数リソースエレメント上で送信される。2つの信号の、周波数領域においてマッピングされた重複した部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する。ネットワークデバイスが最終的に信号S1からS5を高帯域幅信号に組み合わせたとき、周波数領域における重複した部分に対応するビットシーケンスが重畳された後に取得された値は0である。
【0130】
図13は、本願の実施形態が適用可能な測位手順の概略図である。図13は、測位手順におけるいくつかの段階のみを列挙する。測位手順における詳細な段階は、様々な測位シナリオ及び方法によって変わり、本明細書では1つ1つを列挙することはない。
【0131】
段階1301:AMFネットワークエレメントは測位サービス要求を取得し、ここで、測位サービス要求は、端末デバイスの測位位置などの情報を取得するために使用される。
【0132】
測位サービス要求は、LCSエンティティによって送信されてもよく、又は、端末デバイスによって送信されてもよい。これは、本願の本実施形態において限定されることはない。
【0133】
段階1302:AMFネットワークエレメントは、測位サービス要求をLMFネットワークエレメントに転送する。
【0134】
段階1303a:LMFネットワークエレメントは、測位能力要求メッセージを端末デバイスに送信し、ここで、測位メッセージは、端末デバイスの測位能力を要求するために使用される。
【0135】
例えば、測位メッセージは、LTE測位プロトコル(LTE positioning protocol,LPP)メッセージを使用することによって送信され得る。
【0136】
段階1303b:端末デバイスは、測位能力応答メッセージをLMFネットワークエレメントに送信し、ここで、測位能力応答メッセージは、端末デバイスの測位能力を含む。
【0137】
測位能力は、端末デバイスによってサポートされた測位技術、例えば、全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System,GNSS)ベースの測位をサポートする能力、到達の観測された時間差(Observed Time Difference of Arrival,OTDOA)ベースの測位技術をサポートする能力、及び、サポートセンサベースの測位の能力を指す。
【0138】
段階1304:LMFネットワークエレメントは、要求メッセージをネットワークデバイスに送信して、関連する測位信号の情報、例えば、測位信号の構成情報を要求する。
【0139】
測位信号は、上述の実施形態におけるM個の時間-周波数リソースエレメントを使用して端末デバイスによって送信された信号であり得る。
【0140】
段階1305:ネットワークデバイスは、測位信号の構成情報を端末デバイスに送信する。
【0141】
構成情報は、
測位信号によって占有された時間-周波数リソースエレメントの位置、及び数N等;
時間-周波数リソースエレメントにおける周波数ホッピング時間の数、例えば、周波数ホッピング時間の数は、Nに等しい場合がある;
コームサイズ(comb size)
(符号領域)直交化寸法の、巡回シフトを介して達成され得る数;及び
参照シーケンス、又は参照シーケンスを生成するためのパラメータ
のうち1又は複数を示し得る。
【0142】
構成情報はさらに、他の内容も含み得る。詳細はここで説明しない。
【0143】
段階1306:ネットワークデバイスは、測位信号の構成情報をLMFネットワークエレメントに送信する。
【0144】
任意選択的に、段階1307が実行され、すなわち、ネットワークデバイスは、測位信号を送信するように端末デバイスをトリガする。
【0145】
段階1308:端末デバイスは、測位信号を送信する。
【0146】
測位信号は、上記のM個の信号であり得る。詳細については、段階201及び段階202における説明を参照されたい。
【0147】
段階1309:ネットワークデバイスは測位信号を受信して、測位信号を測定して測定情報を取得する。
【0148】
測定情報は、限定されないが、基準信号時間差(Reference Signal Time Difference,RSTD)、ラウンドトリップタイム(Round Trip Time,RTT)、及び基準信号受信電力(Reference Signal Received Power,RSRP)、基準信号受信品質(Reference Signal Received Quality,RSRQ)等を含み得る。
【0149】
段階1310:ネットワークデバイスは、測定情報をLMFネットワークエレメントに送信する。
【0150】
段階1311:LMFネットワークエレメントは、測定情報に基づいて位置計算を実行し、位置情報を取得し、位置情報をAMFネットワークエレメントに送信する。
【0151】
LMFネットワークエレメントが測定情報に基づいて位置情報を具体的にどのように決定するかは、本願の本実施形態において限定されない。
【0152】
LMFネットワークエレメントはさらに、位置情報を端末デバイス、又はネットワークデバイス等に送信し得る。
【0153】
上述の説明は単に例である。測位手順は、別段階をさらに含み得る。詳細はここで説明しない。
【0154】
本願で提供された上述の実施形態では、本願の実施形態において提供された各方法が、デバイス同士のやり取りの観点から別々に説明されている。本願の上述の実施形態に提供された方法における機能を実装するべく、ネットワークデバイス又は端末デバイスは、ハードウェア構造及び/又はソフトウェアモジュールを含み得、上述の機能をハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、又は、ハードウェア構造及びソフトウェアモジュールの組み合わせの形態で実装する。上述の機能のうちのある機能が、ハードウェア構造体、ソフトウェアモジュール、又はハードウェア構造体とソフトウェアモジュールとの組み合わせのいずれを用いて行われるのかは、技術的解決手段の具体的な用途及び設計上の制約条件で決まる。
【0155】
本願の実施形態において、モジュールへの分割は一例であり、論理機能分割に過ぎず、実際の実装では他の分割があり得る。加えて、本願の実施形態における機能モジュールは、1つのプロセッサに統合され得、又は、物理的に単独で存在し得、又は、2つ又はそれより多くのモジュールが1つのモジュールに統合され得る。統合モジュールは、ハードウェアの形式で実装されてもよく、又は、ソフトウェア機能モジュールの形式で実装されてもよい。
【0156】
上述の概念と同じく、図14に示されるように、本願の実施形態はさらに、上述した方法におけるネットワークデバイス又は端末デバイスの機能を実装するように構成された装置1400を提供する。例えば、本装置は、ソフトウェアモジュールでも、又はチップシステムでもよい。本願の本実施形態において、チップシステムはチップを含んでもよく、又はチップ及び別のディスクリートコンポーネントを含んでもよい。装置1400は、処理ユニット1401及び通信ユニット1402を含み得る。
【0157】
本願の本実施形態において、通信ユニットは、トランシーバユニットとも称され得、上述した方法の実施形態におけるネットワークデバイス又は端末デバイスの段階の送信及び受信を実行するようそれぞれ構成された送信ユニット及び/又は受信ユニットを含み得る。
【0158】
以下では、本願の実施形態に提供された通信装置を、図14及び図15を参照して詳細に説明する。装置の実施形態の説明が方法の実施形態の説明に対応することを理解されたい。したがって、詳細に説明していない内容については、上述した方法の実施形態を参照されたい。簡潔にするために、本明細書においては、詳細について改めて説明しない。
【0159】
通信ユニットは、トランシーバ、トランシーバ機械、又はトランシーバ装置等とも称され得る。処理ユニットは、プロセッサ、処理ボード、処理モジュール、又は処理装置などとも呼ばれることがある。任意選択的に、通信ユニット1402内の、受信機能を実装するように構成されたコンポーネントは、受信ユニットとみなされ得、通信ユニット1402内の、送信機能を実装するように構成されたコンポーネントは、送信ユニットとみなされ得る。すなわち、通信ユニット1402は、受信ユニット及び送信ユニットを含む。通信ユニットは、場合によっては、トランシーバ機械、トランシーバ、又はトランシーバ回路等とも称され得る。受信ユニットは、場合によっては、受信機、受信機機械、又は受信機回路等とも称され得る。送信ユニットは、場合によっては、送信機、送信機機械、又は送信機回路等とも称され得る。
【0160】
通信装置1400が、上述の実施形態において図2に示された手順における端末デバイスの機能を実行したとき、
処理ユニットは、M個の信号を生成ように構成されており;
通信ユニットは、M個の時間-周波数リソースエレメント上でM個の信号を送信するように構成されており、
ここで、M個の信号は、M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にあり、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは周波数領域において部分的に重複しており、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは時間領域において重複せず、Mは1より大きい整数である。
【0161】
通信装置1400が、上述の実施形態において図2に示された手順におけるネットワークデバイスの機能を実行したとき、
処理ユニットは、M個の時間-周波数リソースエレメントを決定するように構成されており;
通信ユニットは、M個の時間-周波数リソースエレメント上でM個の信号を受信するように構成されており、
ここで、M個の信号は、M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にあり、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは周波数領域において部分的に重複しており、M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは時間領域において重複せず、Mは1より大きい整数である。
【0162】
前述の説明は単に例である。処理ユニット1401及び通信ユニット1402はさらに、他の機能を実行し得る。より詳細な説明については、図2から図13に示された方法の実施形態における関連説明を参照されたい。本明細書において詳細について再度説明しない。
【0163】
図15は、本願の実施形態に係る装置1500を示す。図15に示された装置は、図14に示された装置のハードウェア回路の一実装であり得る。通信装置は、上に示したフローチャートに適用可能され、上述した方法の実施形態における端末デバイス又はネットワークデバイスの機能を実行する。説明しやすくするために、図15には、通信装置の主な構成要素のみを示している。
【0164】
図15に示されるように、通信装置1500は、プロセッサ1510及び通信インタフェース1520を含む。プロセッサ1510及び通信インタフェース1520は、互いに結合されている。通信インタフェース1520は、トランシーバ又は入力/出力インタフェースであり得ることが理解され得る。任意選択的に、通信装置1500はさらに、プロセッサ1510によって実行される命令、又は、命令を実行するためにプロセッサ1510によって要求される入力データ、又は、プロセッサ1510が命令を実行した後に生成されるデータを記憶するように構成されたメモリ1530を含み得る。
【0165】
通信装置1500が図2から図6に示された方法を実装するように構成されているとき、プロセッサ1510は、処理ユニット1401の機能を実装するように構成されており、通信インタフェース1520は、通信ユニット1402の機能を実装するように構成されている。
【0166】
通信装置が端末デバイスに適用されたチップであるとき、端末デバイスのチップは、上述した方法の実施形態における端末デバイスの機能を実装する。端末デバイスにおけるチップは、端末デバイスにおける別のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)から情報を受信し、ここで、情報は、ネットワークデバイスによって端末デバイスに送信される。代替的に、端末デバイスにおけるチップは、端末デバイスにおける別のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)に情報を送信し、ここで、情報は、端末デバイスによってネットワークデバイスに送信される。
【0167】
通信装置がネットワークデバイスに適用されたチップであるとき、ネットワークデバイスにおけるチップは、上述した方法の実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実装する。ネットワークデバイスにおけるチップは、ネットワークデバイスにおける別のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)から情報を受信し、ここで、情報は、端末デバイスによってネットワークデバイスに送信される。代替的に、ネットワークデバイスにおけるチップは、ネットワークデバイスにおける別のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)に情報を送信し、ここで、情報は、ネットワークデバイスによって端末デバイスに送信される。
【0168】
本願の実施形態におけるプロセッサは、中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)であり得、又は、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)、別のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせであり得ることが理解され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の従来プロセッサなどであってよい。
【0169】
本願の実施形態において、プロセッサは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリメモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブルリードオンリメモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能プログラム可能型リードオンリメモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(Electrically EPROM,EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ハードディスク、CD-ROM、又は、当技術分野で周知の任意の他の形態での記憶媒体であり得る。例えば、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ることが出来るように、又は情報を記憶媒体に書き込むことが出来るように記憶媒体がプロセッサに結合される。もちろん、記憶媒体は、プロセッサのコンポーネントであってよい。プロセッサ及び記憶媒体は、ASIC内に位置してよい。加えて、ASICは、ネットワークデバイス又は端末デバイスに位置付けられ得る。当然ながら、プロセッサ及び記憶媒体は、ネットワークデバイス又は端末デバイスにおいて、ディスクリートコンポーネントとして存在し得る。
【0170】
当業者であれば、本願の実施形態が、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解するはずである。したがって、本願は、ハードウェアのみの一実施形態、ソフトウェアのみの一実施形態、又はソフトウェアとハードウェアとを組み合わせた一実施形態の形式を用いてよい。加えて、本願は、コンピュータ利用可能プログラムコードを含む1又は複数のコンピュータ利用可能記憶媒体(限定されないが、ディスクメモリ及び光メモリ等を含む)上で実装されるコンピュータプログラム製品の形態を使用し得る。
【0171】
本願は、本願による方法、デバイス(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明されている。コンピュータプログラム命令は、フローチャート及び/又はブロック図の各手順及び/又は各ブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図の手順及び/又はブロックの組み合わせを実装するのに用いられてよいことを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、埋め込みプロセッサ、又は別のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供されることでマシンを生成し得、それにより、コンピュータ、又は別のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行された命令は、フローチャート、及び/又はブロック図の1又は複数のブロックにおける1又は複数の手順における指定された機能を実装するための装置を生成する。
【0172】
コンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は別のプログラマブルデータ処理デバイスが特定の方式で動作するようにガイドし得るコンピュータ可読メモリに代替的に記憶され得、それにより、コンピュータ可読メモリに記憶された命令は、命令装置を含むアーチファクトを生成する。命令装置は、フローチャート、及び/又はブロック図における1又は複数のブロックにおける1又は複数の手順における指定された機能を実装する。
【0173】
当業者であれば、本願の範囲から逸脱することなしに、本願に対して様々な修正及び変形が成され得ることが明らかである。このように、本願では、本願についてのこれらの修正及び変形が本願の特許請求の範囲及びその均等な技術の範囲に含まれる限り、これらの修正及び変形も包含することが意図されている。
[他の考えられる項目]
[項目1]
M個の信号を生成する段階;及び
M個の時間-周波数リソースエレメント上で前記M個の信号を送信する段階
を備え、ここで
第1信号は、前記M個の信号を含み、前記M個の信号は、前記M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にあり、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは周波数領域において部分的に重複しており、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは時間領域において重複せず、Mは1より大きい整数である
信号送信方法。
[項目2]
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントは、第1時間-周波数リソースエレメント及び第2時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第1時間-周波数リソースエレメントの周波数領域リソースは第1周波数領域リソース及び第2周波数領域リソースを含み、前記第1周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第2時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第2周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメントの前記周波数領域リソースにおける前記第1周波数領域リソース以外の部分である
項目1に記載の方法。
[項目3]
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントはさらに、第3時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第2周波数領域リソースは、第3周波数領域リソース及び第4周波数領域リソースを含み、前記第3周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第3時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第4周波数領域リソースは、前記第2周波数領域リソースにおける前記第3周波数領域リソース以外の部分である
項目2に記載の方法。
[項目4]
前記M個の信号は、第1信号及び第2信号を含み、前記第1信号は前記第1時間-周波数リソースエレメントに対応し、前記第2信号は前記第2時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び、前記第2信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
項目2又は3に記載の方法。
[項目5]
前記M個の信号はさらに、前記第1信号及び前記第2信号を含み、前記第3信号は前記第3時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び前記第3信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
項目4に記載の方法。
[項目6]
前記M個の信号は測位基準信号である;又は
前記M個の信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分は、位相トラッキング基準信号であり、前記M個の信号の、前記重複した周波数領域リソース以外の周波数領域リソースにマッピングされた部分は、測位基準信号である
項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
[項目7]
前記方法はさらに、
ネットワークデバイスに能力情報を送信する段階、ここで、前記能力情報は、位相同期ループの周波数分割能力を示す、を含む
項目1から6のいずれか一項に記載の方法。
[項目8]
M個の時間-周波数リソースエレメントを決定する段階;及び
前記M個の時間-周波数リソースエレメント上でM個の信号を受信する段階
を備え、ここで
前記M個の信号は、前記M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にあり、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは、周波数領域において部分的に重複しており、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは、時間領域において重複せず、Mは1より大きい整数である
信号受信方法。
[項目9]
前記M個の信号は少なくとも2つの信号を含み、前記少なくとも2つの信号は、前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記方法はさらに、
前記少なくとも2つの信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分に基づいて、前記少なくとも2つの信号間の位相差を推定する段階;及び
前記少なくとも2つの信号間の前記位相差に基づいて、前記少なくとも2つの信号に対して位相補償を実行する段階
を備える、項目8に記載の方法。
[項目10]
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントは、第1時間-周波数リソースエレメント及び第2時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第1時間-周波数リソースエレメントの周波数領域リソースは第1周波数領域リソース及び第2周波数領域リソースを含み、前記第1周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第2時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第2周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメントの前記周波数領域リソースにおける前記第1周波数領域リソース以外の部分である
項目8に記載の方法。
[項目11]
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントはさらに、第3時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第2周波数領域リソースは、第3周波数領域リソース及び第4周波数領域リソースを含み、前記第3周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第3時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第4周波数領域リソースは、前記第2周波数領域リソースにおける前記第3周波数領域リソース以外の部分である
項目10に記載の方法。
[項目12]
前記M個の信号は、第1信号及び第2信号を含み、前記第1信号は前記第1時間-周波数リソースエレメントに対応し、前記第2信号は前記第2時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び、前記第2信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
項目10又は11に記載の方法。
[項目13]
前記M個の信号はさらに、前記第1信号及び前記第2信号を含み、前記第3信号は前記第3時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び前記第3信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
項目12に記載の方法。
[項目14]
前記M個の信号は測位基準信号である;又は
前記M個の信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分は、位相トラッキング基準信号であり、前記M個の信号の、前記重複した周波数領域リソース以外の周波数領域リソースにマッピングされた部分は、測位基準信号である
項目8から13のいずれか一項に記載の方法。
[項目15]
M個の信号を生成するように構成された処理ユニット;及び
M個の時間-周波数リソースエレメント上で前記M個の信号を送信するように構成された通信ユニット
を備え、ここで
第1信号は、前記M個の信号を含み、前記M個の信号は、前記M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にあり、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは周波数領域において部分的に重複しており、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは時間領域において重複せず、Mは1より大きい整数である
通信装置。
[項目16]
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントは、第1時間-周波数リソースエレメント及び第2時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第1時間-周波数リソースエレメントの周波数領域リソースは第1周波数領域リソース及び第2周波数領域リソースを含み、前記第1周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第2時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第2周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメントの前記周波数領域リソースにおける前記第1周波数領域リソース以外の部分である
項目15に記載の装置。
[項目17]
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントはさらに、第3時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第2周波数領域リソースは、第3周波数領域リソース及び第4周波数領域リソースを含み、前記第3周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第3時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第4周波数領域リソースは、前記第2周波数領域リソースにおける前記第3周波数領域リソース以外の部分である
項目16に記載の装置。
[項目18]
前記M個の信号は、第1信号及び第2信号を含み、前記第1信号は前記第1時間-周波数リソースエレメントに対応し、前記第2信号は前記第2時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び、前記第2信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
項目16又は17に記載の装置。
[項目19]
前記M個の信号はさらに、前記第1信号及び前記第2信号を含み、前記第3信号は前記第3時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び前記第3信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
項目18に記載の装置。
[項目20]
前記M個の信号は測位基準信号である;又は
前記M個の信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分は、位相トラッキング基準信号であり、前記M個の信号の、前記重複した周波数領域リソース以外の周波数領域リソースにマッピングされた部分は、測位基準信号である
項目15から19のいずれか一項に記載の装置。
[項目21]
前記通信ユニットはさらに、
ネットワークデバイスに能力情報を送信すること、ここで、前記能力情報は、位相同期ループの周波数分割能力を示す
ように構成された、項目15から20のいずれか一項に記載の装置。
[項目22]
M個の時間-周波数リソースエレメントを決定するように構成された処理ユニット;及び
前記M個の時間-周波数リソースエレメント上でM個の信号を受信するように構成された通信ユニット
を備え、ここで
前記M個の信号は、前記M個の時間-周波数リソースエレメントと1対1の対応関係にあり、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち少なくとも2つは、周波数領域において部分的に重複しており、前記M個の時間-周波数リソースエレメントのうち任意の2つは、時間領域において重複せず、Mは1より大きい整数である
通信装置。
[項目23]
前記M個の信号は少なくとも2つの信号を含み、前記少なくとも2つの信号は、前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記処理ユニットはさらに、
前記少なくとも2つの信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分に基づいて、前記少なくとも2つの信号間の位相差を推定すること;及び
前記少なくとも2つの信号間の前記位相差に基づいて、前記少なくとも2つの信号に対して位相補償を実行すること
を行うように構成された、項目22に記載の装置。
[項目24]
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントは、第1時間-周波数リソースエレメント及び第2時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第1時間-周波数リソースエレメントの周波数領域リソースは第1周波数領域リソース及び第2周波数領域リソースを含み、前記第1周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第2時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第2周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメントの前記周波数領域リソースにおける前記第1周波数領域リソース以外の部分である
項目23に記載の装置。
[項目25]
前記少なくとも2つの時間-周波数リソースエレメントはさらに、第3時間-周波数リソースエレメントを含み;
前記第2周波数領域リソースは、第3周波数領域リソース及び第4周波数領域リソースを含み、前記第3周波数領域リソースは、前記第1時間-周波数リソースエレメント及び前記第3時間-周波数リソースエレメントの周波数領域における重複した部分であり、前記第4周波数領域リソースは、前記第2周波数領域リソースにおける前記第3周波数領域リソース以外の部分である
項目24に記載の装置。
[項目26]
前記M個の信号は、第1信号及び第2信号を含み、前記第1信号は前記第1時間-周波数リソースエレメントに対応し、前記第2信号は前記第2時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び、前記第2信号の、前記第1周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
項目24又は25に記載の装置。
[項目27]
前記M個の信号はさらに、前記第1信号及び前記第2信号を含み、前記第3信号は前記第3時間-周波数リソースエレメントに対応しており;
前記第1信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンス、及び前記第3信号の、前記第3周波数領域リソースにマッピングされた部分に対応するビットシーケンスは、同じ値及び反対のシンボルを有する
項目26に記載の装置。
[項目28]
前記M個の信号は測位基準信号である;又は
前記M個の信号の、重複した周波数領域リソースにマッピングされた部分は、位相トラッキング基準信号であり、前記M個の信号の、前記重複した周波数領域リソース以外の周波数領域リソースにマッピングされた部分は、測位基準信号である
項目22から27のいずれか一項に記載の装置。
[項目29]
プロセッサを備えるチップであって、ここで、前記プロセッサは、メモリに結合され、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラム又は命令を実行するように構成されており、前記プロセッサが前記コンピュータプログラム又は前記命令を実行するとき、前記プロセッサは、項目1から14のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、チップ。
[項目30]
命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ上で実行されるとき、前記コンピュータは、項目1から14のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
[項目31]
コンピュータ可読命令を備えるコンピュータプログラム製品であって、コンピュータが前記コンピュータ可読命令を読み取って実行するとき、前記コンピュータは、項目1から14のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム製品。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図14
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【国際調査報告】