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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-27
(54)【発明の名称】小型部品洗浄装置および使用方法
(51)【国際特許分類】
   B08B 3/04 20060101AFI20231117BHJP
【FI】
B08B3/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528370
(86)(22)【出願日】2021-11-11
(85)【翻訳文提出日】2023-07-10
(86)【国際出願番号】 US2021058931
(87)【国際公開番号】W WO2022103931
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】63/113,664
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509012625
【氏名又は名称】ジェネンテック, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ルーイエ, ラミン アーロン
(72)【発明者】
【氏名】スカレット, マシュー
【テーマコード(参考)】
3B201
【Fターム(参考)】
3B201AA12
3B201AA13
3B201AA46
3B201AA48
3B201AB01
3B201AB03
3B201AB45
3B201AB48
3B201BB02
3B201BB03
3B201BB04
3B201BB22
3B201BB62
3B201BB92
3B201CB12
3B201CD22
3B201CD42
3B201CD43
(57)【要約】
本明細書では、製造中にバイオテクノロジー製品または医薬製品に接触する小型部品を洗浄するためのシステム、方法および装置が提供される。部品洗浄装置は、タンク(110)、ホイール(114)、少なくとも1つのジェット(132)、少なくとも1つのジェットを自動化されたクリーンインプレイスシステム(CIP)に結合するように構成された入力ホースおよび出力ホース、底部出口、制限装置(136)、およびオーバーフロー出口を備え得る。洗浄装置は、液体が底部出口から流出する液体よりも速い速度でタンクの内部容積に流入することができることを確実にするように構成され得、それにより、内部容積内の液体レベルをオーバーフロー出口に到達するまで上昇させる。洗浄装置は、自動化された機器を有しなくてもよく、代わりに、動作するためにCIPシステム内の自動化された機器に依存してもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小型部品洗浄装置であって、
小型部品を受け入れるように構成された内部容積を有するタンクと、
前記タンクの底部に取り付けられ、小型部品が前記タンク内に装填されたときにオペレータが前記タンクを移動できるように構成されたホイールと、
前記タンク内に配置され、内部に充填された小型部品に液体を噴霧するように構成された少なくとも1つのジェットと、
前記少なくとも1つのジェットを自動化されたクリーンインプレイスシステムに結合して、そこに液体を送達するように構成された入力ホースと、
前記タンクを前記自動化されたクリーンインプレイスシステムに結合して、前記タンクから前記クリーンインプレイスシステムに液体を戻すように構成された出力ホースと、
前記前記タンクの底部に配置され、前記出力ホースと流体接続された底部出口と、
前記底部出口と前記出力ホースとの間に配置された制限装置と、
前記タンクの上部に配置され、前記出力ホースと流体接続されたオーバーフロー出口と、
を備え、
前記入力ホース、前記底部出口、前記制限装置、および前記オーバーフロー出口は、液体が、前記底部出口から流出する液体よりも大きな速度で前記タンクの前記内部容積に流入することができることを確実にするように協働するように構成され、それによって前記内部容積内の液体レベルを、それが前記オーバーフロー出口に到達するまで上昇させる、洗浄装置。
【請求項2】
前記制限装置が、前記出力ホースの横断面積よりも小さい横断面積を含む、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記制限装置が、入口セクションと出口セクションとの間に配置された中間セクションを備え、前記中間セクションが、前記入口セクションの横断面積よりも小さく、前記出口セクションの横断面積よりも小さい一定の横断面積を含む、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項4】
前記中間セクションが、オリフィスプレートを備える、請求項3に記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記中間セクションが、少なくとも12インチの長さを有する、請求項3に記載の洗浄装置。
【請求項6】
前記中間セクションの前記一定の横断面積が、3/4インチの公称直径を有する、請求項5に記載の洗浄装置。
【請求項7】
前記制限装置が、洗浄サイクル中に変更されないように構成された横断面積を含む、請求項2に記載の洗浄装置。
【請求項8】
前記制限装置および前記オーバーフローポートは、前記内部容積内に配置された全ての小型部品が洗浄サイクル中に液体に浸漬されることを確実にするように協働する、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項9】
前記洗浄装置が、前記クリーンインプレイスシステムから少なくとも約100リットル/分で且つ約300リットル/分以下の液体流量を受け取るように構成されている、請求項8に記載の洗浄装置。
【請求項10】
前記洗浄装置が、前記クリーンインプレイスシステムから約160リットル/分の液体流量を受け取るように構成され、前記制限装置が、前記底部出口から出る前記液体流量を約100リットル/分以下に制限するように構成されている、請求項9に記載の洗浄装置。
【請求項11】
前記洗浄装置が、洗浄される小型部品を受け入れるように構成され且つ前記洗浄装置の前記内部容積内に受け入れられるように構成された複数の取り外し可能なバスケットをさらに備える、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項12】
前記洗浄装置が、いかなる自動化された機器も含まず、むしろ、動作するために前記クリーンインプレイスシステム内の自動化された機器に依存する、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項13】
洗浄サイクル中に前記洗浄装置と前記クリーンインプレイスシステムとの間で電子制御信号が送信されない、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項14】
小型部品を洗浄する方法であって、
小型部品洗浄装置の内部容積内に洗浄される小型部品を配置することと、
前記小型部品洗浄装置をクリーンインプレイスステーションに運ぶことと、
液体充填ホースおよび液体排水ホースを前記小型部品洗浄装置から前記クリーンインプレイスステーションに接続することと、
前記クリーンインプレイスステーションに配置された制御装置から前記小型部品洗浄装置内の洗浄サイクルを開始することと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記小型部品洗浄装置が、洗浄サイクル中に前記クリーンインプレイスステーションに電子的に接続されず、前記クリーンインプレイスステーションが前記洗浄サイクルを制御する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
オペレータが、前記クリーンインプレイスステーションに接続されてから洗浄サイクルが終了するまでの間に、前記小型部品洗浄装置と全く相互作用する必要がない、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記小型部品を配置するステップが、前記小型部品洗浄装置の前記内部容積からバスケットを取り外すことと、前記小型部品を前記バスケットに配置することと、前記内部容積内に前記バスケットを再配置することと、を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記小型部品を配置するステップが、前記小型部品洗浄装置を運ぶステップの前に行われる、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
洗浄サイクルが完了した後、前記小型部品洗浄装置を前記クリーンインプレイスステーションから切断することと、前記小型部品が前記装置内に配置された位置に前記装置を運び戻すことと、その位置において前記装置から前記小型部品を取り外すことと、をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記クリーンインプレイスステーションとは別個の複数の位置において、前記小型部品が前記装置内に配置され、かつ前記装置から取り外される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記小型部品洗浄装置が、液体を前記内部容積から流出させ、前記液体が前記内部容積内の所定の高さに到達した後にのみ前記クリーンインプレイス装置に戻すオーバーフローポートを備え、
前記装置が、前記内部容積と流体連通する底部出口からの液体流量を制限することによって前記内部容積を所定の高さまで充填させる制限装置を備える、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記制限装置および前記オーバーフローポートは、前記内部容積内に配置された全ての小型部品が洗浄サイクル中に液体に浸漬されることを確実にするように協働する、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2020年11月13日に出願された「SMALL PARTS CLEANING APPARATUS AND METHODS OF USE」と題する米国仮特許出願第63/113,664号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
参照による組み込み
【0002】
本明細書で述べられる全ての刊行物、および特許出願は、それぞれの個々の刊行物、または特許出願が参照によって組み込まれることが具体的且つ個別に示されるかのように、参照によってそれらの全体が同様に本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
バイオテクノロジー企業および製薬企業が直面する課題の1つは、製品の加工中に使用され、製品と接触する機器および構成要素を洗浄することである。これらの産業において機器および構成要素を洗浄するために一般的に使用されるいくつかの装置があり、それらについてここで簡単に説明する。
【0004】
CIP-クリーンインプレイス-この機器は固定式であり、通常は製造エリアに隣接するユーティリティエリアに設置され、いくつかのタンク、化学送達システム、計装および自動化を有し得る。CIPシステムは、製造エリア内のいくつかの指定されたステーションに洗浄化学物質および精製水を供給し、そこで携帯式および固定式タンクおよび移送ラインが洗浄され得る。
【0005】
COP-クリーンアウトオブプレース-この機器は、通常、製造エリア内に配置される。この機器もまた固定式である。これは、主に、製品と接触する可能性がある小型部品およびホースを洗浄するために使用される。COPシステムは、その動作のための化学送達システム、給水、排水、計装および自動化を備えている。COPシステムは、典型的には、洗浄プロセス中に洗浄化学物質または水によって小型部品をあふれさせる。
【0006】
ガラスワッシャ-この機器もまた固定式である。これは、小型部品、主にガラス製品を洗浄するために噴霧装置を使用する。ガラス洗浄機には、水、化学物質の供給、適切な排水システム、機器、およびそれらの動作のための自動化が装備されている。
【0007】
上記のシステムは、全て、設置に比較的費用がかかる。典型的な設置コストは、試運転および認定作業を含まず、数百万ドル程度である。
【0008】
バイオテクノロジー施設における洗浄活動の大部分は、処理中にバイオテクノロジー製品と接触することがあるエルボ、ティー、弁、漏斗などの小型部品の洗浄を含む。小型部品は、従来、手動で(労働集約的であり、人員を危険な化学物質にさらす可能性がある)、または上述した大型の専用機械の1つにおいて小型部品が洗浄される場所で自動的に洗浄されてきた。
【0009】
従来技術によって必要とされ、提供されていないのは、従来技術のシステムに関連するコスト、遅延および設備ダウン時間を低減しながら、バイオテクノロジー産業および製薬産業における小型部品を洗浄するための改良されたシステムおよび方法である。本明細書に記載の技術革新は、これらの満たされていないニーズを解決し、追加の利点を提供する。
【発明の概要】
【0010】
本開示の態様によれば、小型部品洗浄装置は、タンク、ホイール、少なくとも1つのジェット、入力ホース、出力ホース、底部出口、制限装置、およびオーバーフロー出口を備え得る。小型部品を収容するように構成された内部容積を有する。ホイールは、タンクの底部に取り付けられ、小型部品がタンクに装填されたときにオペレータがタンクを移動できるように構成され得る。少なくとも1つのジェットは、タンク内に配置され、内部に充填された小型部品に液体を噴霧するように構成され得る。入力ホースは、少なくとも1つのジェットを自動化されたクリーンインプレイスシステムに結合して、そこに液体を送達するように構成され得る。出力ホースは、タンクを自動化されたクリーンインプレイスシステムに結合して、タンクからクリーンインプレイスシステムに液体を戻すように構成され得る。底部出口は、タンクの底部に配置され、出力ホースと流体接続され得る。いくつかの実施形態では、制限装置は、底部出口と出力ホースとの間に配置される。オーバーフロー出口は、タンクの上部に配置され、出力ホースと流体接続され得る。いくつかの実施形態では、入力ホース、底部出口、制限装置、およびオーバーフロー出口は、液体が底部出口から流出する液体よりも速い速度でタンクの内部容積に流入することができることを確実にするように協働するように構成され、それによって内部容積内の液体レベルをオーバーフロー出口に到達するまで上昇させる。
【0011】
いくつかの実施形態では、制限装置は、出力ホースの横断面積よりも小さい横断面積を含む。制限装置は、入口セクションと出口セクションとの間に配置された中間セクションを含み得る。中間セクションは、入口セクションの横断面積よりも小さく、出口セクションの横断面積よりも小さい一定の横断面積を含み得る。いくつかの実施形態では、中間セクションは、オリフィスプレートを含み、およびまたは少なくとも12インチの長さを有する。これらの実施形態では、中間セクションの一定の横断面領域は、3/4インチの公称直径を有し得る。制限装置は、洗浄サイクル中に変更されないように構成された横断面積を含み得る。いくつかの実施形態では、制限装置およびオーバーフローポートは、内部容積内に配置された全ての小型部品が洗浄サイクル中に液体に浸漬されることを確実にするように協働する。
【0012】
いくつかの実施形態では、洗浄装置は、クリーンインプレイスシステムから少なくとも約100リットル/分および約300リットル/分以下の液体流量を受け取るように構成されている。洗浄装置は、クリーンインプレイスシステムから約160リットル/分の液体流量を受け取るように構成され得、制限装置は、底部出口から出る液体流量を約100リットル/分以下に制限するように構成され得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、洗浄装置は、洗浄される小型部品を受け入れるように構成され且つ洗浄装置の内部容積内に受け入れられるように構成された複数の取り外し可能なバスケットをさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、洗浄装置は、自動化された機器を含まず、むしろクリーンインプレイスシステムの自動化された機器に依存して動作する。いくつかの実施形態では、洗浄サイクル中に洗浄装置とクリーンインプレイスシステムとの間で電子制御信号は送信されない。
【0015】
本開示の態様によれば、小型部品を洗浄する方法は、洗浄される小型部品を小型部品洗浄装置の内部容積内に配置することと、小型部品洗浄装置をクリーンインプレイスステーションに運ぶことと、を含み得る。本方法は、液体充填ホースおよび液体排水ホースを小型部品洗浄装置からクリーンインプレイスステーションに接続することと、クリーンインプレイスステーションに配置された制御装置から小型部品洗浄装置における洗浄サイクルを開始することと、をさらに含み得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、小型部品洗浄装置は、洗浄サイクル中にクリーンインプレイスステーションに電子的に接続されず、クリーンインプレイスステーションは、洗浄サイクルを制御する。いくつかの実施形態では、オペレータは、クリーンインプレイスステーションに接続されてから洗浄サイクルが終了するまでの間に小型部品洗浄装置と全く相互作用する必要がない。
【0017】
いくつかの実施形態では、小型部品を配置するステップは、小型部品洗浄装置の内部容積からバスケットを取り外すことと、バスケット内に小型部品を配置することと、内部容積内にバスケットを再配置することと、を含む。いくつかの実施形態では、小型部品を配置するステップは、小型部品洗浄装置を運ぶステップの前に行われる。本方法は、洗浄サイクルが完了した後に、クリーンインプレイスステーションから小型部品洗浄装置を切り離すことと、小型部品が装置内に配置された位置まで装置を運び戻すことと、その位置において装置から小型部品を取り外すことと、をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、クリーンインプレイスステーションとは別個の複数の位置において、小型部品が装置内に配置され、かつ装置から取り外される。
【0018】
いくつかの実施形態では、小型部品洗浄装置は、液体が内部容積内の所定の高さに到達した後にのみ液体を内部容積から流出させてクリーンインプレイス装置に戻すオーバーフローポートを含む。これらの実施形態では、装置は、内部容積と流体連通する底部出口からの液体流量を制限することによって、内部容積を所定の高さまで充填させる制限装置を備える。制限装置およびオーバーフローポートは、内部容積内に配置された全ての小型部品が洗浄サイクル中に液体に浸漬されることを確実にするように協働し得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本開示の新規な特徴は、以下の特許請求の範囲に詳細に記載されている。本開示の特徴および利点のより良い理解は、本開示の原理が利用される例示的な実施形態を説明する以下の詳細な説明、およびその添付の図面を参照することによって得られるであろう:
【0020】
図1】本開示の態様にしたがって構成された部品洗浄装置の第1の例示的な実施形態を概略的に示す側面図である。
【0021】
図2】本開示の態様にしたがって構成された部品洗浄装置の第2の例示的な実施形態を概略的に示す側面図である。
【0022】
図3】本開示の態様にしたがって構成された部品洗浄装置の第3の例示的な実施形態を概略的に示す側面図である。
【0023】
図4】本開示の態様にしたがって構成された部品洗浄装置の第4の例示的な実施形態を概略的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示の態様によれば、本明細書に開示される洗浄装置は、バイオテクノロジーおよび製薬の処理に使用される小型部品を自動的に洗浄するように構成されている。いくつかの実施形態では、洗浄装置は、それ自体で自動化または機器を有しないが、過剰な容量を有するクリーンインプレイス(CIP)システムと連携して動作するように設計されている。これらの新規な洗浄装置は、小型部品の自動洗浄を提供しながら、それ自体は自動化されていないため、他の自動化されたシステムよりもはるかに安価である。それらは、小型部品が配置された箱または広い円筒のような形状にされ得る。次いで、それらは、小型部品の自動洗浄のためのCIPシステムに接続される。これらのシステムは、柔軟で携帯可能であり、非常に使いやすい。いくつかの実施形態では、オペレータは、装置に小型部品を充填し、それをCIPステーションに運び、CIPステーションに接続し、開始ボタンを押して離れる。オペレータが戻ると、洗浄装置内の小型部品が洗浄されている。
【0025】
図1を参照すると、本開示の態様にしたがって構成された部品洗浄装置(PCD)100の第1の例示的な実施形態が提供される。この第1の実施形態では、PCD100は、加圧され得る。したがって、装置ハウジングまたはタンク110の全体形状は、図示のように、ドーム状の上面および下面を有する円筒形とされ得る。上部は、小型部品を1つまたは複数のバスケット112に装填し、タンク110内に下降させることができるように、取り外し可能(図示せず)とされ得る。バスケット112は、タンク110の内部容積を効率的に満たすために半円形またはくさび形とされ得る。次いで、取り外し可能な上部が交換され、円筒形の側壁に係止されて、洗浄サイクル中にタンク110が加圧され得る。タンク110は、ある場所から別の場所に移動され得るようにローラ114を備え得る。いくつかの実装では、タンク110には、バイオ技術製品を処理するために小型部品が使用される製造機器の近くなどの第1の場所において、洗浄される小型部品が装填される。タンク110に汚れた部品が装填された後、洗浄サイクルがタンク110の内部で行われるCIPステーションなどの第2の場所に運ばれ得る。洗浄サイクルが完了した後、タンク110は、次に、清浄な部品がタンク110から除去される第1の位置に運び戻され得る。いくつかの実施形態では、タンク110の直線部分は、人間工学的な考慮事項により、図示のように床から44インチの最大高さを有する。いくつかの実施形態では、PCD100の底部は、床から約16インチ上にある。いくつかの実施形態では、PCD100は、互いに重なって配置された2列のバスケットを収容し、各列は、高さ7インチの4つの四分円バスケットを有する。
【0026】
この第1の例示的な実施形態では、タンク110の上部には、様々な接続部が設けられ得る。例えば、タンク圧力を監視するために圧力インジケータ116が設けられ得る。破裂ディスク118が設けられ、それが所定の圧力を超える場合、ベントタンク110へのライン119を用いて低点に配管され得る。2つの予備ポート(図示せず)が設けられることもできる。一方は、必要に応じて、タンク110を加圧するために空気を供給するために使用され得る。他方は、エアベントフィルタを設置するために使用され得る。2つの点検窓(図示せず)が設けられることもできる。一方は、フラッシュライトなどからの光を照らすために使用され得、他方は、タンク110の内部容積を見るために使用され得る。接続部120は、バスケット112内に配置された小型部品に液体を噴霧するために、タンク110の内側に配置された噴霧ボール122と接続するように設けられ得る。いくつかの実施形態では、噴霧ボール122に接続されたCIP供給ライン124は、十分な流れに対応するために2インチのラインであるべきである。必要に応じて、噴霧ボール122をオフにするために、接続部120に隣接して弁(図示せず)が設けられてもよい。
【0027】
この第1の例示的な実施形態では、タンク110の側面に様々な接続部が設けられ得る。例えば、図示するように、また後により詳細に説明するように、タンク110の上部とCIP戻りライン128との間にオーバーフロー接続部126が設けられ得る。いくつかの実施形態では、ここでは1.5インチまたは2インチのラインが使用される。ストレーナ(図示せず)は、バスケット112から不注意に浮上する可能性のある部品を捕捉するために、オーバーフローライン126に設けられ得る。
【0028】
この第1の例示的な実施形態では、タンク110の底部に様々な接続部が設けられ得る。例えば、弁130は、CIP供給ライン124とタンク110の底部のジェットまたは出口132との間に設けられ得る。貫流ジェット132は、洗浄を容易にするためにバスケット112内の部品を揺らすように構成され得る。いくつかの実施形態では、弁130へのラインおよびまたはジェット132は、十分な流れに適応するために2インチであるべきである。排水出口134は、タンク110の底部とCIP戻りライン128との間に設けられ得る。いくつかの実施形態では、排水ライン134は、後により詳細に説明するように、1インチ、3/4インチ、場合によっては1/2インチの構成要素の組み合わせ、およびまたは排水出口134を通る流量を制限する少なくとも1つのオリフィスを含み得る制限装置136を含む。
【0029】
ここで、PCD100の例示的な動作方法を説明する。この方法では、オペレータは、ステンレス鋼製のバスケット112に洗浄される部品を充填する。次いで、バスケット112がPCD100内に配置される。バスケット112は、洗浄中に洗浄される部品が浮き上がらないようにカバーを備え得る。いくつかの実施形態では、オペレータは、PCD100に最大8つのバスケット、またはバスケットと他の部品の組み合わせを配置することができる。PCD100にバスケットおよびまたはその他の部品が装填された後、オペレータは、PCD100に対して蓋を閉じる。その後、オペレータは、まだCIP洗浄ステーションに配置されていなければ、PCD100をCIP洗浄ステーションに移動させ、可撓性ホースを用いてPCD100をCIPステーションに接続する。特に、オペレータは、CIP供給ライン124をCIP上の供給ポート(図示せず)に接続し、CIP戻りライン128をCIP上の戻りポート(図示せず)に接続する。その後、CIP洗浄サイクルは、PCD100内の全ての部品を自動的に洗浄するためにCIPステーションの制御装置を使用して開始され得る。PCD100は、それ自体自動化制御を有さず、代わりにCIP機器の自動化制御に依存することに留意されたい。特に、この第1の例示的な実施形態では、PCD100は、ポンプ、自動弁、タイマー、スイッチ、電子センサまたはグラフィカルユーザインターフェースなどの自動化制御物品を含まない。それは、CIP機器またはいかなる他の機器もしくはソースにも電気的、電子的または無線で接続されていない。いかなるバッテリ、インジケータまたは警報も含まれない。制限装置136は、洗浄される部品を洗浄液に浸漬し、タンク110を通る一定の流れを提供することが部品を洗浄するために望ましいが、典型的なCIPシステムの戻りポンプの流量は可変ではなく、典型的にはタンクをあふれさせるには高すぎるため、有利である。しかしながら、制限装置136は、標準的なポンプおよび既存のCIP機器の制御を使用して、タンク110を通る自動充填、排水および一定の流れを提供する。
【0030】
この第1の例示的な実施形態では、PCD100のタンク110がオーバーフローポート126まであふれることにより、洗浄される全ての部品が洗浄液と接触する。PCD100内部の液体はまた、様々なCIPステップ中に排水される。これらの設計基準の双方を達成するために、PCD100の洗浄サイクルは、約160リットル/分(LPM)の総流量で、底部のジェット132およびまたは上部の噴霧ボール122を通して洗浄液を導入することによって開始される。同時に、CIP戻りポンプ(図示せず)は、底部を通してタンクを排水しようと試みる。しかしながら、制限装置136は、CIP戻りライン128を通ってCIP戻りポンプまで約100LPMしか許容しないように構成されている。液体は、引き出されるよりも速くタンク110内に導入されているため、PCD100内の液体レベルは上昇し、液体レベルがオーバーフローポート126に到達するまで洗浄される部品をあふれさせる。液体がこのレベルに到達すると、液体は、PCD100の底部排水ポート134およびオーバーフローポート126の双方を通ってCIP戻りポンプに流入する。洗浄サイクルのこの時点で、タンク110に流入するCIP溶液は、底部ドレイン134およびオーバーフローポート126の双方を通ってタンクを出る総CIP溶液に等しく、したがってPCDタンク110内に安定したレベルを確立する。いくつかの実施形態では、制限装置136をより制限的にすることによってタンク充填時間が短縮され得るが、これはまた、タンク排水時間を増加させ得る。任意の特定の実装では、最短のCIP洗浄サイクルを提供するために、制限装置136の正確な構成が最適化され得る。これは、各CIPステップについての合計充填時間および排水時間を最小化することによって達成され得る。
【0031】
この例示的な実施形態では、PCD100への流量は、底部ドレイン134からの流量の約160%であり、タンク110が約3分で満たされることを可能にする。他の実施形態では、PCD100への流量は、PCD100からの流量と比較して、約120%、140%、180%、200%以上である。他の実施形態では、相対流量は、約1、2、4、5、6、7、8、9、10分以上でタンク110を満たすように構成されてもよい。
【0032】
各洗浄ステップの終わりに、PCD100が排水される。CIP供給ポンプ(図示せず)は停止し、CIP戻りポンプが作動してPCDタンク110を排水している間、最初にオーバーフローポート126と底部ドレイン134の双方を通り、次いで溶液レベルが低下した後、底部ドレイン134をちょうど通る。このようにして、PCD100は、CIPサイクルが完了するまで、各洗浄ステップの間に排水ステップを有する全てのCIP洗浄ステップを経る。いくつかの実施形態では、タンク110が排水されている間に、周囲空気または加圧空気がCIP機器によって供給ライン124を介してPCD100に供給される。代替的に、またはこれと組み合わせて、PCD100は、タンク110から排水される液体を等しい体積の空気と交換することを可能にするために、真空遮断弁(図示せず)、およびまたは加圧空気供給源(図示せず)を備え得る。いくつかの実施形態では、置換空気は、部品が洗浄された後に部品を乾燥させるのを助けるために加熱され、およびまたは湿度を低下させ得る。
【0033】
いくつかの実施形態では約2時間かかるCIP洗浄サイクルが完了すると、オペレータは、PCD100に戻り、PCD100の圧力計をチェックして安全に開くことを確認する。次に、オペレータは、PCD100を開き、清浄/乾燥したコンポーネントを収集する。これは、PCD100がCIP機器から切断され、他の場所に運ばれた後、CIPステーションまたは他の場所のいずれかで行われ得る。
【0034】
規制要件に応じて、PCD100自体は、小型部品を洗浄するために使用される別の場所に移送される前に洗浄される必要があり得る。この目的のために、噴霧ボール122が使用され得る。この動作のために、噴霧ボール122に通じる弁(図示せず)が開かれ得、タンク110の底部に配置されたジェット132が弁130によってオフにされ得る。PCD100は、その後、CIPステーションに接続され、他の任意の携帯式タンクと同様に洗浄される。
【0035】
図2を参照すると、本開示の態様にしたがって構成された部品洗浄装置(PCD)200の第2の例示的な実施形態が提供される。この第2の実施形態では、PCD200は、加圧されず、大気圧で動作し得る。したがって、装置ハウジングまたはタンク210の全体形状は、図示のように直線状であってもよい。同時に、図1の実施形態よりも少ない機器を有し得る。PCD200は、PCD100について前述したのと同様の方法で構築されて動作し得る。例えば、PCD200のタンク210は、洗浄される小型部品を保持するための1つまたは複数の取り外し可能なバスケット212を受け入れるように構成され得る。ホイール114は、PCD200を容易に移動させることができるようにタンク210の底部に配置される。動作中にタンク210の内部を見るために、12インチの点検窓213がタンク蓋に設けられ得る。図1を参照して前述したように、PCD200はまた、CIP機器に接続するための供給ライン124および戻りライン128を備える。この第2の例示的な実施形態では、噴霧ジェット214は、タンク210の中央に配置され、バスケット212内に配置された小型部品に液体を噴霧するためのCIP供給ライン124に接続されている。オーバーフローライン126は、タンク210の上部付近からCIP戻りライン128に接続する。排水ライン134は、タンク210の底部からCIP戻りライン128に接続し、その間に制限装置136が配置されている。図2に示すように、タンク210内の液体レベルは、前述のPCD100の動作と同様に、動作中にオーバーフロー接続部126のレベルまで上昇する。これは、制限装置136が様々な動作条件にわたって底部ドレインライン134を通る流量を制限するように構成されているために生じる。二次オーバーフローライン119は、ラインまたはフィルタの閉塞、故障したポンプまたはコントローラなどから、CIP戻りライン128がタンク210内の液体レベルが上昇し続けるのを防ぐことができない場合に、オーバーフローライン126よりも上のレベルに設けられてもよい。
【0036】
図3を参照すると、本開示の態様にしたがって構成された部品洗浄装置(PCD)300の第3の例示的な実施形態が提供される。PCD300は、PCD200について前述したのと同様または同一の方法で構築されて動作し得る。PCD300に追加された機器および自動化された弁は、システムの通常の動作に影響を与えない。自動化された弁および機器は、追加の安全性のみのためのものである。この実施形態の自動化機構は、CIP供給および戻り自動化弁XV-1およびXV-2、それぞれオーバーフロー自動化弁XV-3、PCD排水弁HV-1、低レベルスイッチLSL-1(自動化弁XV-3を作動させるため)、高レベルスイッチLSH-1(容器の上部から部屋へのオーバーフローを防止するため)、および容器蓋の近接スイッチZS-1(容器の蓋がいつ開放されるかを示すため)を含む。センサLSL-1、LSH-1およびZS-1から入力信号を受信し、弁XV-1、XV-2、XV-3およびHV-1を自動的に動作させるために、オペレータ制御ボタン(図示せず)および制御ユニット(図示せず)がPCD300に設けられることもできる。制御ユニットは、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、一連のリレー、プロセッサ、および/または他の制御装置を備えてもよい。
【0037】
この例示的な実施形態では、PCD300がCIPステーションに移動されると、PCD300は、PCD300上の自動化された機器を動作させるための電力を供給するために電気コンセントに接続される。PCD300はまた、自動化された弁を動作させるための圧縮空気源に接続されてもよい。この実施形態では、PCD300は、CIPステーションに電子的に接続されていないか、または無線で結合されておらず、そのコントローラは、CIPステーションのコントローラとは独立して動作する。
【0038】
この例示的な実施形態では、十分に高いレベルに到達したことを示す15秒間、低レベルスイッチLSL-1が作動すると、自動化弁XV-3が開かれる。この制御機能の目的は、CIP戻りラインに導入される空気を最小限に抑えることである。
【0039】
高レベルスイッチLSH-1は、図3に示すように、容器210内の液体レベルが非常に高い点に到達すると作動する。近接スイッチZS-1は、個人が蓋をPCD300に開くと作動する。LSH-1またはZS-1のいずれかが作動されると、自動化弁XV-1およびXV-2の双方がオフにされ、CIP供給およびPCD300への戻り流がそれぞれ停止される。この制御動作は、システムがリセットされるまで(弁XV-1およびXV-2は、PCD300がリセットされるまで閉じたままである)、PCD300動作のシャットダウンを引き起こす。このとき、オペレータは、CIPサイクルを中止しなければならない。その後、オペレータは、必要に応じて、手動弁HV-1を介してPCD300内の液体を排水しなければならない。その後、オペレータは、PCD300の開始ボタンを押してシステムをリセットし、新たなCIPサイクルを開始することができる。この動作の目的は、安全性を付加することである。タンク210が室内にあふれた場合、または洗浄作業中にオペレータがタンク210の蓋を開くと、弁XV-1およびXV-2が閉じ、警報条件が修正されるまでPCD300の動作を停止する。
【0040】
図4を参照すると、本開示の態様にしたがって構成された部品洗浄装置(PCD)400の第4の例示的な実施形態が示されている。PCD400は、PCD300について前述したのと同様または同一の方法で構築されて動作し得る。この第4の例示的な実施形態では、制限装置136は、図4に示すように、以下の構成要素が直列に配置されて構成されている。第1の偏心径違い継ぎ手410は、1.5インチのパイプセグメントによってタンクドレイン134に結合されている。第1の径違い継ぎ手410の後にはスプール片412が続き、次に第2の偏心径違い継ぎ手414が続く。第2の径違い継ぎ手414は、PCD排水弁HV-1を介してCIP戻りライン128に接続されている。この例示的な実施形態では、第1の径違い継ぎ手410は、1/2インチ×3/4インチの偏心径違い継ぎ手であり、スプール片412は、12インチの長さであり、3/4インチの直径を有し、第2の径違い継ぎ手414は、3/4インチ×1/2インチの偏心径違い継ぎ手である。別の実施形態では、第1の径違い継ぎ手410の直前または直後に、3/4インチのオリフィスプレート(図示せず)が配置される。本出願人らは、この第4の実施形態における制限装置136の構成が、いくつかのCIPシステムにおいて最短の洗浄サイクル時間を提供することを見出した。
【0041】
いくつかの実施形態では、PCD100、200、300および400は、ウィスコンシン州サンプレーリーのSani-Matic,Inc.、ウィスコンシン州フォートアトキンソンのIPEC、および/またはコロラド州フォートコリンズのESCエンジニアリングによって製造されたCIPシステムと互換性があるように構築されている。
【0042】
本明細書に開示される部品洗浄システムおよび方法は、製造中に製品と接触する小型部品を洗浄するための非常に安価な代替手段(初期資本が少ない)を提供する。これらの装置は、COP機器などの固定式洗浄システムと比較して、調達するのにかなり安価である。例えば、本明細書に開示される部品洗浄装置を構築するコストは、試運転および検証コストを除いて約100,000ドルである。これは、典型的には約160万ドルであるCOPシステムを購入して設置するためのコストよりも桁違いに小さい。
【0043】
これらの革新的な部品洗浄装置はまた、携帯可能であり、したがって柔軟であり、小型部品の洗浄のために様々な場所に持って行くことができる。これらの装置は、使用前にユーティリティの設置を最小限にするか全く必要としないため、洗浄化学物質、給水、排水、必要なホイストなどを供給するシステムを設置するためなどのユーティリティの設置のための生産停止時間が回避され得る。
【0044】
本開示の例示的な実施形態を本明細書に示し、説明してきたが、このような実施形態は例として提供されているに過ぎないことは当業者には明らかであろう。ここで、当業者は、本開示から逸脱することなく、多数の変化形、変更および置換に想到するであろう。本明細書に記載されている本開示の実施形態に対する様々な代替形態が、本開示を実施する際に使用され得ることが理解されるべきである。本明細書に記載の実施形態の多数の異なる組み合わせが可能であり、そのような組み合わせは本開示の一部と見なされる。さらに、本明細書の任意の1つの実施形態に関連して説明した全ての特徴は、本明細書の他の実施形態での使用に容易に適合させることができる。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義し、特許請求の範囲内の方法および構造、ならびにそれらの等価物を包含することが意図される。
【0045】
特徴または要素が本明細書で別の特徴または要素「上」にあると言及される場合、それは、他の特徴または要素上に直接存在し得、または介在する特徴および/または要素も存在してもよい。対照的に、特徴または要素が別の特徴または要素の「直接上に」あると言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。特徴または要素が別の特徴または要素に「接続され」、「取り付けられ」または「結合され」と言及される場合、それは他の特徴または要素に直接接続され、取り付けられ、または結合されることも可能であり、または介在する特徴または要素が存在し得ることも理解されよう。対照的に、特徴または要素が別の特徴または要素に「直接接続されている」、「直接接続されている」、または「直接結合されている」と言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。一実施形態に関して説明または示されているが、そのように説明または示されている特徴および要素は、他の実施形態に適用することができる。別の特徴に「隣接して」配置された構造または特徴への言及は、隣接する特徴と重複するか、またはその下にある部分を有し得ることも当業者にとって理解されるであろう。
【0046】
本明細書に使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本開示を限定することは意図されていない。例えば、本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、複数形も含むことを意図している。本明細書で使用される場合、「備える(comprises)」および/または「備える(comprising)」という用語は、記載された特徴、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではないことがさらに理解される。本明細書で使用される場合、「および/または」という用語は、関連するリストされた項目の1つまたは複数のありとあらゆる組み合わせを含み、「/」と省略され得る。
【0047】
「下(under)」、「下(below)」、「下(lower)」、「上(over)」、「上(upper)」などのような空間的に相対的な用語は、説明を容易にするために、ある要素または特徴と別の要素または図に示されている特徴との関係を説明するために本明細書において使用され得る。空間的に相対的な用語は、図に示されている方向に加えて、使用中または動作中の装置の異なる方向を包含することを意図していることが理解されよう。例えば、図の装置が裏返されている場合、他の要素または特徴の「下(under)」または「下方(beneath)」として記述されている要素は、他の要素または特徴の「上方(over)」になる。したがって、「下(under)」という例示的な用語は、上と下の双方の方向を包含することができる。装置は、他の方法で方向付けられてもよく(例えば、90度回転または他の方向に)、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子がそれに応じて解釈されてもよい。同様に、「上向き(upwardly)」、「下向き(downwardly)」、「垂直(vertical)」、「水平(horizontal)」などの用語は、特に明記しない限り、説明の目的でのみ本明細書で使用される。
【0048】
「第1」および「第2」という用語は、本明細書では様々な特徴/要素(ステップを含む)を説明するために使用され得るが、文脈が別段の指示をしない限り、これらの特徴/要素はこれらの用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、ある特徴/要素を別の特徴/要素から区別するために使用される場合がある。したがって、以下に記載される第1の特徴/要素は、第2の特徴/要素と呼ぶことができ、同様に、以下に記載される第2の特徴/要素は、本開示の教示から逸脱することなく、第1の特徴/要素と呼ぶことができる。
【0049】
本明細書および以下の特許請求の範囲を通じて、文脈上別段の定めがない限り、「備える(comprise)」という語、および「備える(comprises)」および「備える(comprising)」などの変形は、様々な構成要素が方法および物品(例えば、組成物ならびに装置および方法を含む装置)において共同で使用され得ることを意味する。例えば、用語「備える(comprising)」は、ここに記されるいずれの要素またはステップを含むことを暗示するが、いずれの他の要素またはステップを除外することを含まない、と理解される。
【0050】
一般に、本明細書に記載の装置および/または方法のいずれも包括的であると理解されるべきであるが、構成要素および/またはステップの全てまたはサブセットは、代替的に排他的であってもよく、様々な構成要素、ステップ、サブ構成要素またはサブステップ「からなる(consisting of)」または代替的に「から本質的になる(consisting essentially of)」として表現されてもよい。
【0051】
実施例で使用されるものを含め、ここで本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、特に明示的に指定されない限り、全ての数は、その用語が明示的に表示されない場合であっても、「約」または「およそ」という語で始まるかのように読まれ得る。「約」または「およそ」という句は、大きさおよび/または位置を説明するときに使用され、その結果、説明される値および/または位置が値および/または位置の合理的な予想範囲内にあることを示すことができるようになる。例えば、数値は、記載された値(または値の範囲)の+/-0.1%、記載された値(または値の範囲)の+/-1%、記載された値(または値の範囲)の+/-2%の値、記載された値(または値の範囲)の+/-5%、記載された値(または値の範囲)の+/-10%などを有し得る。本明細書で与えられる数値はまた、文脈が別段の指示をしない限り、約その値またはおよそその値を含むと理解されるべきである。例えば、値「10」が開示されている場合、「約10」も開示されている。本明細書に記載されている任意の数値範囲は、そこに含まれる全てのサブ範囲を含むことを意図している。また、当業者が適切に理解するように、値が「以下」であると開示される場合、「値以上」および値間の可能な範囲も開示されることも理解される。例えば、値「X」が開示される場合、「X以下」ならびに「X以上」(例えば、Xが数値である場合)も開示される。また、本特許出願全体で、データは多くの様々な形式で提供され、このデータは、終了点と開始点、およびデータポイントの任意の組み合わせの範囲を表すことも理解される。例えば、特定のデータポイント「10」および特定のデータポイント「15」が開示される場合、10および15よりも大きい、それ以上、それよりも小さい、それ以下、およびそれに等しいことが、10から15の間とともに開示されていると見なされることが理解される。2つの特定のユニット間の各ユニットもまた開示されていることも理解される。例えば、10と15が開示されている場合、11、12、13、および14も開示される。
【0052】
様々な例示的な実施形態が上に記載されているが、特許請求の範囲に記載されているように、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な実施形態にいくつかの変更を加えてもよい。例えば、記載された様々な方法ステップが実行される順序は、代替の実施形態ではしばしば変更され得、他の代替の実施形態では、1つまたは複数の方法ステップが完全にスキップされ得る。様々な装置およびシステムの実施形態の任意の特徴は、いくつかの実施形態には含めてもよく、他の実施形態には含めなくてもよい。したがって、前述の説明は、主に例示的な目的で提供されており、特許請求の範囲に記載されているように、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。特徴が任意として記載されている場合、それは必ずしも任意として記載されていない他の特徴が必要であることを意味しない。
【0053】
本明細書に含まれる例および図は、限定ではなく例示として、主題が実施され得る特定の実施形態を示している。前述のように、他の実施形態を利用してそこから導き出してもよく、その結果、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的および論理的な置換および変更を行ってもよい。本発明の主題のそのような実施形態は、複数のものが実際に開示されている場合、単に便宜のために、そして本特許出願の範囲を任意の単一の発明または発明の概念に自発的に限定することを意図することなく、本明細書において個別にまたは集合的に「発明」という用語によって言及され得る。したがって、特定の実施形態が本明細書で例示および説明されてきたが、同じ目的を達成するために計算された任意の構成は、示された特定の実施形態の代わりに使用され得る。本開示は、様々な実施形態のありとあらゆる適応または変形を包含することを意図している。上記の実施形態、および本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態の組み合わせは、上記の説明を検討すると、当業者にとって明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】